JP2015229665A - メクリジン含有医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩酸メクリジンと制酸剤を組み合わせた組成物の保存安定性の向上。
【解決手段】(A)塩酸メクリジン、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上、及び(C)ケイ酸又はその無水物を含有する経口用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、塩酸メクリジンを含有する医薬組成物に関するものである。
塩酸メクリジンは、次の式(I)で表される公知の抗ヒスタミン剤であり、そのH1受容体拮抗作用に基づいて、抗アレルギー作用等を発現する。また、内耳の前庭−自律神経反射抑制作用並びに嘔吐中枢抑制作用により、乗り物酔いにおける吐き気、嘔吐、めまいなどの症状を予防あるいは緩和すると考えられていることから、塩酸メクリジンは鎮暈剤として広く用いられている(非特許文献1)。
Figure 2015229665
鎮暈剤である塩酸メクリジンにおいては、その塩酸メクリジンの作用を補完するため、吐き気、嘔吐等の胃部の不快感を緩和するはたらきが期待される酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素塩等の制酸剤を配合した製剤も検討されている。
医薬品要覧第5版、大阪府病院薬剤師会、薬業時報、平成4年4月
本発明の課題は、(A)塩酸メクリジンと、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上とを含有する医薬組成物で懸念される安定性を改善し、長期にわたり安定性に優れた医薬組成物を提供することにある。
本発明者は、(A)塩酸メクリジンと、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、または炭酸水素ナトリウム等との混合組成物における加速条件下での短期的な保存安定性試験を試みたところ、それぞれの成分の単一物に比べ、混合組成物では性状等の劣化や有効成分であるメクリジン含量の大幅な低下が生じることがわかった。かかる安定性の低下を抑えるべく、鋭意検討したところ、(A)塩酸メクリジンと、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上とを含有する組成物中に、(C)ケイ酸またはその無水物を含有させることにより、(A)塩酸メクリジンと、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上とを含有する医薬組成物が長期にわたって安定化されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記に掲げる医薬組成物、または(A)塩酸メクリジンと、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び、炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上とを含有する医薬組成物への安定性改善剤、(A)塩酸メクリジンと(B)炭酸水素塩及び/又は炭酸塩とを含有する医薬組成物の安定性を改善する方法に関する。
本発明は、以下の組成物、方法等を提供するものである。
[項1] (A)塩酸メクリジン、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上、及び(C)ケイ酸又はその無水物を含有する経口用組成物。
[項2] (A)塩酸メクリジン1重量部に対し、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の総量が0.1〜20重量部であることを特徴とする項1記載の経口用組成物。
[項3] (A)塩酸メクリジン1重量部に対し、(C)ケイ酸又はその無水物が0.02〜4重量部であることを特徴とする項1又は項2に記載の経口用組成物。
[項4] 1日あたりの投与量が、(A)塩酸メクリジン15〜75mgであることを特徴とする項1〜項3のいずれかに記載の経口用組成物。
[項5] 1日あたりの投与量が、(A)塩酸メクリジン15〜75mg、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の総量が5〜1000mg、(C)ケイ酸又はその無水物1〜200mgであることを特徴とする項1〜項4のいずれかに記載の経口用組成物。
[項6] 経口用組成物が、錠剤(咀嚼錠を含む)、散剤、顆粒剤、またはカプセル剤のいずれかである項1〜項5のいずれかに記載の経口組成物。
[項7] (A)塩酸メクリジン、及び(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上を含有する医薬組成物の変色を抑制するのに使用される、(C)ケイ酸又はその無水物からなる変色抑制剤。
[項8] (A)塩酸メクリジン、及び(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上を含有する医薬組成物の流動性を改善するのに使用される、(C)ケイ酸又はその無水物からなる流動性改善剤。
[項9] (A)塩酸メクリジン、及び(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上を含有する医薬組成物の匂いを抑制するのに使用される、(C)ケイ酸又はその無水物からなる匂い抑制剤。
[項10] (A)塩酸メクリジン、及び(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上を含有する医薬組成物の安定性を改善する方法であって、(C)ケイ酸又はその無水物を加えることを特徴とする方法。
本発明の医薬組成物は、後記実施例に示すように(A)塩酸メクリジンと、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上とを含有する医薬組成物の色、におい、流動性の変化を抑制することができ、長期保存可能な(A)塩酸メクリジンと、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び、炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上とを含有する医薬組成物として有用なものである。
本発明で用いられる「塩酸メクリジン」は、抗ヒスタミン剤として公知の化合物であり、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。1投与単位あたりの塩酸メクリジンの含有量は10〜50mgであり、1日あたりの投与量は15〜75mgである。
本発明で用いられる「酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上」については、好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムと酸化マグネシウム、または炭酸水素ナトリウムと水酸化マグネシウムの組み合わせである。
本発明で用いられる「ケイ酸又はその無水物」については、好ましくは無水ケイ酸である。
本発明で用いられる「経口用組成物」とは、医薬的に用いられる経口用固形製剤を含む医薬組成物を意図し、具体的には、散剤、粉末剤、細粒剤、顆粒剤、ドライシロップ、丸剤、トローチ剤、錠剤[素錠、糖衣錠、口腔内速崩壊錠、咀嚼錠(チュアブル錠)、発泡錠、フィルムコーティング錠等を含む]、カプセル剤などが挙げられ、好ましくは錠剤(咀嚼錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(硬カプセル剤、軟カプセル剤を含む)が挙げられる。
本発明において(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の配合量は、医薬的に用いられる量であれば特に制限されないが、塩酸メクリジン1重量部に対し、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の総量が0.1〜20重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.1〜1重量部が挙げられる。
本発明において(C)ケイ酸又はその無水物の配合量は、医薬的に用いられる量であれば特に制限されないが、塩酸メクリジン1重量部に対し、(C)ケイ酸又はその無水物が、0.02〜4重量部、好ましくは0.02〜2重量部、より好ましくは0.02〜1重量部が挙げられる。また、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の総量1重量部に対し、(C)ケイ酸又はその無水物が、0.001〜40重量部、好ましくは0.008〜40重量部、より好ましくは0.01〜5重量部が挙げられる。
本発明における経口用組成物の1日あたりの投与量は、塩酸メクリジンの投与量によって定められ、その形態、投与方法、投与目的及び当該組成物の投与対象者の年齢、体重、症状によって適宜設定される。また、本発明の医薬組成物の経口投与は、所望の投与量範囲内において、1日あたり単回で、又は数回に分けて行ってもよく、食前、食間、食後、又は食事と同時に投与されてもよい。経口組成物を鎮暈剤として使用する場合には、乗車船前(特に乗車船の1時間前から乗車船の間)、乗車船中、あるいは、乗り物に酔った時に投与するのが、特に好ましい。なお、本明細書中の用語「投与」は、「服用」を包含することを意図して用いられる。なお、本明細書中の用語は「経口投与」、「内服」と互換的に用いられ得る。好ましくは(A)塩酸メクリジン15〜75mg、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の総量5〜1000mg、(C)ケイ酸又はその無水物1〜200mgであり、より好ましくは(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の総量5〜250mg、(C)ケイ酸又はその無水物2〜200mgである。
本発明は更に別の薬効成分を含んでいてもよい。このような成分の種類は特に制限されず、例えば、副交感神経遮断薬、鎮痙薬、鎮吐薬、鎮静薬、強心利尿薬などが例示できる。本発明において好適な成分としては、例えば、次のような成分が挙げられる。これらを2種以上含んでいてもよい。
副交感神経遮断薬:例えば、臭化水素酸スコポラミン、塩酸オキシフェンサイクリミン、塩酸ジサイクロミン、塩酸メチキセン、臭化メチルアトロピン、臭化メチルアニソトロピン、臭化メチル−1−ヒヨスチアミン、臭化メチルベナクチジウム、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン、ロートエキスなど。
鎮痙薬:例えば、塩酸パパベリンなど。
鎮吐薬:例えば、アミノ安息香酸エチル、シュウ酸セリウム、ピペリジルアセチルアミノ安息香エチルなど。
鎮静薬:例えば、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素など。
強心利尿薬:例えば、カフェイン、クエン酸カフェイン、無水カフェイン、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリンなど。
本発明においては、甘味成分や清涼化成分を含有して、その苦味を緩和してもよい。甘味成分や清涼化成分としては、例えば、糖、糖アルコール、ハッカ油、ハッカ水、dl−メントール、l−メントールなどが挙げられ、それらを2種以上含んでいてもよい。
本発明の経口用組成物は、前記以外の他の製剤成分として、医薬部外品や医薬品又は食品などに使用される慣用の成分、例えば、崩壊剤、賦形剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味剤、可塑剤、甘味剤、香料、溶剤、pH調整剤、懸濁化剤、消泡剤、粘稠剤、溶解補助剤、持続化剤、安定(化)剤、キレート剤、還元剤、流動化剤、光沢化剤、界面活性剤、可溶(化)剤、等を含有してもよい。
以下に任意に配合できる慣用成分を具体的に例示するが、本発明に用いられる成分はこれらに限定されるものではない。
崩壊剤:デンプン類(トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、部分アルファー化デンプンなど)、セルロース類(カルボキシメチルセルロースカルシウム、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウムなど)など。本発明には好ましくはトウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロースなどが用いられる。
賦形剤:ブドウ糖、白糖、乳糖、果糖などの糖類、結晶セルロース、カルメロースナトリウム、リン酸水素カルシウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、β−シクロデキストリン、酸化チタン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、タルク、カオリンなど。
結合剤:セルロース誘導体(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アクリル酸系高分子、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、アルファー化デンプン、カンテン、トラガント、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなど。
滑沢剤:ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル、セタノール、タルク、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン、ミツロウ、サラシミツロウなど。
抗酸化剤:ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、クエン酸など。
コーティング剤:ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メタアクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタートジエチルアミノアセテート、セラックなど。
着色剤:食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用青色1号、食用黄色4号金属レーキ、銅クロロフィンナトリウム、リボフラビン、ウコン抽出液、カロチン液など。
矯味剤:アスパルテーム、アスコルビン酸、ステビア、メントール、カンゾウ粗エキス、単シロップなど。
可塑剤:クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、トリアセチン、セタノールなど。
甘味剤:ショ糖、アスパルテームなどの天然又は合成甘味剤。
香料:カンフル、ボルネオール、シンナムアルデヒドなど。
溶剤:水、エタノール、イソプロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノールなど。
pH調整剤:クエン酸、リンゴ酸、リン酸水素ナトリウム、リン酸二カリウムなど。
懸濁化剤:カオリン、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、メチルセルロース、トラガントなど。
消泡剤:ジメチルポリシロキサン、シリコン消泡剤など。
粘稠剤:キサンタンガム、トラガント、メチルセルロース、デキストリンなど。
溶解補助剤:エタノール、ショ糖脂肪酸エステル、マクロゴールなど。
上述のような慣用成分の配合割合は、経口用組成の剤形や大きさ、用途などによって適宜選択でき、例えば、製剤全体に対して0.001〜97重量%、好ましくは0.01〜90重量%などであり得る。
本発明の経口用組成物は、その薬効成分である塩酸メクリジンの有する薬効に基づく薬剤として用いられ、例えば、乗り物酔いによるめまい、吐き気、頭痛の予防及び緩和等に用いられ得る。
本発明の経口用組成物は、通常の医薬組成物と同様の方法で投与することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
試験例1
下記の表1に記載の組成に従い、各成分を秤量して乳鉢で混合した。得られた混合粉を10mLのバイアル瓶(本体:透明ガラス、ふた:無し)に200mgずつ充填し、40℃、RH75%の条件下で24時間保存した後、性状観察すると共に、各混合粉中の塩酸メクリジンの残存率を求めた。
なお、性状観察は色、流動性、匂いを指標とし、流動性は以下の基準で評価した。また、色差はSPECTROPHOTOMETER CM-5(KONICA MINOLTA)により、保存開始前の試料と保存後の試料の差を測定した。塩酸メクリジンの残存率は、液体クロマトグラフィーにより塩酸メクリジンを定量し、式1により算出した。
<流動性評価基準>
−:流動性良好(ケーキング無し)
+:流動性概ね良好(ケーキングややあり)
++:振動により解れる(ケーキングあり)
+++:振動により解れない(ケーキングあり)
<塩酸メクリジンの残存率>
Figure 2015229665
結果を表1に示す。(A)塩酸メクリジンと(B)酸化マグネシウム或いは水酸化マグネシウムとを組み合わせた場合には、色、流動性、匂い並びに残存率のいずれにも変化が生じ、経時変化により、色は白色から茶褐色に変化し、流動性は低下し、匂いを生じ、残存率は低下した(比較例1、3)。
しかし、これらの比較例の処方に(C)無水ケイ酸を加えた場合、色、流動性、匂い並びに残存率のいずれの変化も、顕著に軽減されることが示された(実施例1、2)。
Figure 2015229665
試験例2
表2に示すように、上記試験例1とは別の(B)成分である炭酸水素ナトリウムを(A)塩酸メクリジンと組み合わせ、(C)無水ケイ酸を加えたもの/加えてないものの組成物を作成し、保存時間を85時間として、試験例1と同様に試験を行った。結果を表2に示す。
(B)成分として、炭酸水素ナトリウムを用いた場合にも、さらに(C)無水ケイ酸加えることによって、色、流動性並びに匂いのいずれの変化も、顕著に改善されることが示された(実施例3)。
Figure 2015229665
以下に、下記表3の処方例による本発明の製剤例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2015229665
製剤例1〜10
表3に記載の処方例1〜10について、常法に従い、錠剤を製する。
製剤例11〜20
表3に記載の処方例1〜10について、常法に従い、散剤を製する。
製剤例21〜30
表3に記載の処方例1〜10について、常法に従い、顆粒剤を製し、カプセルに充填する。

Claims (10)

  1. (A)塩酸メクリジン、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上、及び(C)ケイ酸又はその無水物を含有する経口用組成物。
  2. (A)塩酸メクリジン1重量部に対し、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の総量が0.1〜20重量部であることを特徴とする請求項1記載の経口用組成物。
  3. (A)塩酸メクリジン1重量部に対し、(C)ケイ酸又はその無水物が0.02〜4重量部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の経口用組成物。
  4. 1日あたりの投与量が、(A)塩酸メクリジン15〜75mgであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の経口用組成物。
  5. 1日あたりの投与量が、(A)塩酸メクリジン15〜75mg、(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上の総量が5〜1000mg、(C)ケイ酸又はその無水物1〜200mgであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の経口用組成物。
  6. 経口用組成物が、錠剤(咀嚼錠を含む)、散剤、顆粒剤、またはカプセル剤のいずれかである請求項1〜請求項5のいずれかに記載の経口用組成物。
  7. (A)塩酸メクリジン、及び(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上を含有する医薬組成物の変色を抑制するのに使用される、(C)ケイ酸又はその無水物からなる変色抑制剤。
  8. (A)塩酸メクリジン、及び(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上を含有する医薬組成物の流動性を改善するのに使用される、(C)ケイ酸又はその無水物からなる流動性改善剤。
  9. (A)塩酸メクリジン、及び(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上を含有する医薬組成物の匂いを抑制するのに使用される、(C)ケイ酸又はその無水物からなる匂い抑制剤。
  10. (A)塩酸メクリジン、及び(B)酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸水素ナトリウムからなる群より選択される1種または2種以上を含有する医薬組成物の安定性を改善する方法であって、(C)ケイ酸又はその無水物を加えることを特徴とする方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016008208A (ja) * 2014-06-26 2016-01-18 ロート製薬株式会社 メクリジン含有医薬組成物の安定化方法

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