JP2015227978A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Kaori Hemmi
岡本政己
Masami Okamoto
窪田啓介
Keisuke Kubota
野沢健二
Kenji Nozawa
佐々木良州
Yoshikuni Sasaki
菊島祐樹
Yuki Kikushima
廣瀬文洋
Fumihiro Hirose
湯淺周太郎
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山地健介
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Abstract

【課題】 部材間の温度差による搬送速度の違いから生じる印刷不良を防止する画像形成装置を提供することができる。
【解決手段】 定着装置において、定着ローラの芯金及び/又は加圧ローラの芯金の温度を検知する芯金温度検知手段と、駆動手段を制御する駆動制御手段、を有し、駆動制御手段は、芯金温度検知手段の検知情報に基づいて定着ローラ及び/又は加圧ローラの蓄熱状態を把握することで、定着ローラ及び/又は加圧ローラの外径と、定着ローラ及び/又は加圧ローラの長手方向の径のバラツキと、を算出し、算出値に基づいて駆動手段を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に使用される定着装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、像担持体上に画像情報に基づいてトナー像を形成し、該トナー像をシート(記録材)上に転写し、トナー像を担持した記録材を定着装置に通して熱と圧力によりトナー像を記録材上に定着することが行われている。このような定着装置としては、主として熱ローラ方式と、フィルム加熱方式が知られている。
フィルム加熱方式の定着装置は、加熱体にフィルムを介して圧接させる加圧ローラを駆動回転させることで、フィルムを摺動回転させて、記録材を挟持搬送させるところ、装置の稼働に伴って加圧ローラの温度が上昇することから、加圧ローラのゴム部が熱膨張し、その回転周速度が増加する。
ベルト定着方式の定着装置は、ベルトを介して加熱ローラから熱を加える共に、加圧ローラを定着ローラに圧接させて駆動回転させることで記録材を狭持搬送させるところ、装置の駆動に伴って加圧ローラだけでなく定着ローラの温度も上昇し、熱膨張することから、その回転周速度が大きく増加する。
また、プロダクションプリント機のように、ローラのゴム部の肉厚が厚い装置では、そのローラ径の増加による影響が特に大きい。
これらの画像形成装置では、構成部材の温度状態によって、転写部と定着部、又は定着部と冷却部との間で、用紙搬送速度に差が生じ、用紙が引っ張られることで印刷品質の低下を招く虞がある。
このような問題を解決するため、転写部と定着部との間に用紙の弛みを形成させ、当該弛みを検出することにより、転写部又は定着部の何れかの用紙搬送速度を調節する画像形成装置が公知である(例えば、特許文献1参照)。
また、各定着動作状態毎に重みづけすることで、定着部又は転写部の搬送速度を調整する画像形成装置も公知である(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置は、転写部と定着部の用紙搬送速度の差により記録材に弛みを形成することから、転写分離時の画像飛び散りや定着ベルトへの画像の付着による画像不良等の問題がある。
また、特許文献2に記載の画像形成装置は、電源ON後に直ちにOFFする等のイレギュラーな動作が生じた際、定着部又は転写部の搬送速度を適切に調整できない問題がある。
ところで、ローラは、加熱されることで熱膨張するところ、電源投入直後は、加熱が不十分であることから、ローラの熱膨張が不十分であり、定着部の用紙搬送速度が遅くなる。
従来から、ローラを加熱制御する方式は、定着部材の表面の温度を検知するセンサを備え、検知情報をフィードバック情報として用いることが一般的である。このような加熱制御方式の定着装置は、電源投入直後の搬送速度の低下に対応できず、転写部と定着部又は定着部と冷却部の間で速度差が生じていた。
特に、プロダクションプリント機のように、ローラの外径が大きく、ゴム部の肉厚が厚い装置の場合は、電源投入直後と、十分にローラが蓄熱された熱間時とで、その搬送速度に大きな差が生じる。
更に、ローラが鼓形状を形成している場合、ローラの外径変化だけでなく、ローラの長手方向に外径のバラツキが発生し易くなる。このローラの長手方向に外径のバラツキが発生すると、長手方向の接触面積が場所によって変化する。そのため、定着部材が同じ回転数で駆動されたとしても、定着部材と同期して密着して搬送される用紙は、微少な速度変動が部分的に発生してしまう。
具体的には、ローラが所望の蓄熱状態まで蓄熱されてなく、ローラの長手方向に外径のバラツキが生じている際に、厚さが80gsm以下の薄紙を搬送する場合、定着部材と、定着部材の上流側の転写部材との間で部分的に弛み又は引っ張りが生じる。そのため、しわや画像ムラといった障害が生じる。
また、近年プリントの需要が高まっている樹脂材料を多く含んだフィルム状の紙は、その表面の平滑性が良いことから、定着部材への密着性に変化が生じる。そのため、薄紙と同様に、画像ムラといった障害が生じる。
本発明は、部材間の温度差による搬送速度の違いから生じる印刷不良を防止する画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の定着装置は、
回動可能な無端状の定着ベルトと
前記定着ベルトを加熱する熱源と、
芯金の外周に弾性層を備えた定着ローラと、
前記定着ベルトの外側で、前記定着ローラと対向して配置され、該定着ベルトとの間にニップを形成する加圧ローラであって、芯金の外周に弾性層を備えた加圧ローラと、
前記定着ローラ又は前記加圧ローラを回転駆動する駆動手段と、を備え、未定着画像を担持した記録媒体を前記ニップに通して定着を行う定着装置において、
前記定着ローラの芯金及び/又は前記加圧ローラの芯金の温度を検知する芯金温度検知手段と、
前記駆動手段を制御する駆動制御手段、を有し、
前記駆動制御手段は、前記芯金温度検知手段の検知情報に基づいて前記定着ローラ及び/又は前記加圧ローラの蓄熱状態を把握することで、前記定着ローラ及び/又は前記加圧ローラの外径と、前記定着ローラ及び/又は前記加圧ローラの長手方向の径のバラツキと、を算出し、該算出値に基づいて前記駆動手段を制御することを特徴とする。
本発明によると、部材間の温度差による搬送速度の違いから生じる印刷不良を防止する画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置を概略的に示す構成図である。 図1に示した画像形成装置の定着装置を概略的に示す構成図である。 図1に示した画像形成装置の定着装置の蓄熱状態について説明する説明図である。 図1に示した画像形成装置の定着装置の蓄熱状態について説明する説明図である。 図1に示した画像形成装置の定着装置の駆動制御手段について説明する説明図である。 図1に示した画像形成装置の定着装置の駆動制御手段のフローチャートである。
本発明に係る一実施形態を図面に従って以下に説明する。なお、本実施形態を説明するための各図面において、同一の機能若しくは形状を有する部材又は構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。図1は、この発明の一実施形態であるタンデム型中間転写方式のカラー画像形成装置の全体構成を示す概略構成図である。
タンデム型中間転写方式のカラー画像形成装置は、図1に示すように、画像形成装置本体100が給紙テーブル200上に載置されている。その画像形成装置本体100の内部には、複数の画像形成手段18Y,18M,18C,18Kが並設されたタンデム型中間転写方式の画像形成部(以下「タンデム型画像形成部」と言う)20が設けられている。なお、タンデム型画像形成部20を構成する各部材の符号に付けた添え字Y、M、C、Kは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色をそれぞれ示している。また、これら画像形成手段は、現像剤(トナー)色の違い以外はそれぞれ同一の構成であるため、以下の説明では、参照符号におけるY、M、C及びKの添え字を適宜省略して説明する。
画像形成装置本体100には、中央付近に、無端ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト10が設けられている。この中間転写ベルト10は、複数の支持ローラ14,13,15’,16等に掛け回して図中時計回りに回動され、テンションローラ18によってテンションが付与されている。
支持ローラ16とテンションローラ18との間の部分の左側には、中間転写ベルト用のクリーニング装置17が設けられている。このクリーニング装置17は、中間転写ベルト10上のトナー画像を用紙に転写した後に、中間転写ベルト10上に残留するトナーを除去するためのものであるが、残留トナーを除去した中間転写ベルト10の表面に潤滑剤を塗布する機能も有している。
各画像形成手段18は、各色のトナー画像を担持する像担持体としての感光体ドラム40を有している。
タンデム型画像形成部20の上には、2つの露光装置21が設けられている。各露光装置21は、それぞれ2つの画像形成手段(18Yと18M、18Cと18K)に対応しており、例えば2つの光源装置(半導体レーザ、半導体レーザアレイ、又はマルチビーム光源等)とカップリング光学系、共通の光偏向器(ポリゴンミラー等)、2系統の走査結像光学系等で構成される。そして、各色の画像情報に応じて各感光体ドラム40に露光を行い、静電潜像を形成する。
感光体ドラム40の周囲には、上記の露光に先立って各感光体ドラムを均一に帯電する帯電装置、露光装置21によって各感光体ドラム40の表面に形成された静電潜像を各色のトナーで現像する現像装置、各感光体ドラム40上の転写残トナーを除去する感光体用クリーニング装置が設けられている。
各感光体ドラム20から中間転写ベルト10にトナー画像を転写する一次転写位置には、中間転写ベルト10を間に挟んで各感光体ドラム40に対向するように一次転写手段の構成要素としての一次転写ローラ30が設けられている。
中間転写ベルト10を支持する複数の支持ローラのうち、支持ローラ14は、中間転写ベルト10を回転駆動する駆動ローラであり、図示しない駆動伝達機構(ギヤ、プーリ、ベルト等)を介してモータと接続されている。
中間転写ベルト10を挟んでタンデム型画像形成部20と反対の側には、二次転写装置22を備えている。この二次転写装置22は、二次転写対向ローラを兼ねた支持ローラ16に二次転写ローラ16’を押し当てて、転写電界を印加することによって、中間転写ベルト10上の画像を記録体としてのシート状の記録媒体としての用紙Pに転写する。
また、二次転写装置22の左側には、用紙P上の転写画像を定着する定着装置50を設けている。
二次転写装置22によって画像が転写された用紙Pは、2つのローラ23,23に支持された搬送ベルト24によって定着装置50へ搬送される。なお、搬送ベルト24に代えて、固定されたガイド部材、又は搬送ローラ若しくは搬送コロ等でも良い。
次に、このカラー画像形成装置によるカラー画像形成動作を説明する。
画像形成装置本体100に画像データが送られ、作像開始の信号を受けると、タンデム型画像形成部20では、図示していない駆動モータによって支持ローラ14を回転駆動して他の複数の支持ローラを従動回転させ、中間転写ベルト10を図1中の時計回りに回動させる。
これと同時に、個々の画像形成手段18では、各感光体ドラム40が図示していない駆動モータによって反時計回りに回転され、帯電装置による帯電、露光装置21による露光(潜像形成)、現像装置の各色のトナーによる現像のプロセスを経て、各感光体ドラム40の表面上にそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色画像を一次転写ローラ30で順次中間転写ベルト10に重ねて転写して、中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、上記の画像形成動作に合わせて、給紙テーブル200内の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に2段に備えた給紙カセット44の1つからシート状の用紙Pを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して画像形成装置本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ(位置合わせローラ)49に突き当てて止める。そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間に用紙Pを送り込み、二次転写装置22によって中間転写ベルト10上の合成カラー画像を用紙S上に転写してカラー画像を記録する。
画像転写後の用紙Pは、搬送ベルト24によって搬送して定着装置25へ送り込み、定着装置50で熱と圧力とを加えて転写画像を定着した後、排出ローラ35によって排紙トレイ36上に排出して、そこにスタックする。
次に、定着装置50について図2を参照して説明する。
本実施形態に係る定着装置は、図2に示すように、ベルト定着方式の定着装置である。この定着装置50においては、定着ベルト51は、駆動ローラである定着部材としての定着ローラ52と張架部材としての加熱ローラ53に支持・張架されている。定着ベルト51は、定着ローラ52が図示しない駆動機構で回転駆動されることにより回転走行する。
定着ローラ52は、金属製の芯金52a上に弾性層52bを有しており、駆動手段としての定着モータ80により回転駆動される。なお、駆動手段は、定着ローラ52を駆動する態様に限定されず、加圧ローラ56を駆動しても良い。
加熱ローラ53は、例えばアルミ又は鉄等の金属製の中空ローラで構成され、内部には熱源としての定着ヒータ54が設けられている。そして、この定着ヒータ54により加熱ローラ53が加熱されて、定着ベルト51が加熱ローラ53により加熱される。また、定着ベルト51の内側に設けられたテンションローラ57により、定着ベルト51の加熱ローラ53への接触面積を大きくすることができ、より多くの熱を加熱ローラ53から定着ベルト51へと伝えることができる。定着ベルト51が回転走行するとき、加圧ローラ56も定着ベルト51に連れ回りする。
定着ベルト51は、例えばニッケル、ステンレス、ポリイミド等の基材にシリコーンゴム層(300〜500μm)等の弾性層を形成した2層構造となっている。
定着ベルト51の表面温度は、図示しない温度検知素子により検知され、図示しない温度制御部が、その温度検知素子の出力値に基づいて、定着ベルト51の表面温度が所定の設定温度になるように定着ヒータ54を制御する。
加圧ローラ56は、定着ベルト51を介して定着ローラ52と対向して設けられており、加圧脱圧機構60によって、定着ベルト51を介して定着ローラ52に加圧されるようになっている。そして、加圧ローラ56と定着ベルト51によりニップ部Nが形成される。
加圧脱圧機構60は、外部から入力される駆動力によって回転する加圧カム61と、第一加圧アーム62と、加圧保持部材である第二加圧アーム63と、第一加圧アーム62及び第二加圧アーム63の共通の支持軸であって、定着装置50の筐体に固定された支持軸64と、第一加圧アーム62及び第二加圧アーム63に支持軸64とは反対側の端部で固定された弾性部材65と、を備える。
そして、加圧ローラ56が加圧する際には、外部からの駆動力により加圧カム61が図中矢印方向に一定の回転角だけ回転され、第一加圧アーム62が支持軸64を中心軸として回転する。これに伴って、弾性部材65が上方に変位し、第二加圧アーム63の弾性部材65側の端部を押し上げる。そして、第二加圧アーム63は、支持軸64を中心軸として、反時計回りに回転する。
そうすると、加圧ローラ56の軸に当接している第二加圧アーム63の加圧部63aが、定着ローラ52を押圧するように作用する。そして、弾性部材65の弾性力に基づいて、加圧ローラ56は、定着ベルト51を介して定着ローラ52を押圧し、定着ニップ部Nを形成する。
一方、加圧ローラ56が脱圧する際には、外部からの駆動力により加圧カム61が図中矢印と逆方向に一定の回転角だけ回転され、第一加圧アーム62が支持軸64を中心軸として回転する。これに伴って、弾性部材65が下方に変位し、第二加圧アーム63の弾性部材65側の端部を引き下げる。そして、第二加圧アーム63は、支持軸64を中心軸として、時計回りに回転する。
そうすると、加圧ローラ56の軸に当接している第二加圧アーム63の加圧部63aが、定着ローラ52を脱圧するように作用する。そして、弾性部材65の弾性力に基づいて、加圧ローラ56は、定着ベルト51を介して定着ローラ52を脱圧して、定着ニップ部Nを形成する。
このようにして、定着装置50が定着を行う際、加圧脱圧機構60は、加圧ローラ56の定着ベルト51への押圧力を調整できる。
未定着トナー像を担持した用紙Pは、定着装置50に搬入されて定着ベルト51と加圧ローラ56とのニップ部Nを通過する。その際、所定の温度に制御されているニップ部Nでトナー像が溶融定着される。なお、加圧ローラ56の温度を制御するための冷却ファン66を設けても良い。
次に、定着ローラ52及び加圧ローラ56の蓄熱状態と搬送速度の関係について説明する。本実施形態では、蓄熱状態を冷間時、温間時、熱間時に分けて説明するが、本発明は、この態様に限定されるものではない。また、蓄熱状態とは、熱を蓄熱している状態を言う。
なお、冷間時とは、表1に示すように、定着ローラ52の芯金52aの温度が規定の温度(Ts℃)以下(例えば室温に相当する温度)であり、かつ加圧ローラ56の芯金56aの温度が規定の温度(Tp℃)以下(例えば室温に相当する温度)である状態を言う。また、温間時とは、定着ローラ52の芯金52aの温度が規定の温度(Ts℃)以下であり、かつ加圧ローラ56の芯金56aの温度が規定の温度(Tp℃)を超えている状態、又は、定着ローラ52の芯金52aの温度が規定の温度(Ts℃)を超え、かつ加圧ローラ56の芯金56aの温度が規定の温度(Tp℃)以下の状態を言う。また、熱間時とは、定着ローラ52の芯金52aの温度が規定の温度(Ts℃)を超え、かつ加圧ローラ56の芯金56aの温度が規定の温度(Tp℃)を超えている状態を言う。
Figure 2015227978
定着ローラ52及び加圧ローラ56は、加熱され蓄熱することで熱膨張するところ、電源投入直後等の冷間時は、加熱が不十分であることから、定着ローラ52及び加圧ローラ56の熱膨張は、温間時や熱間時に比べて少ない。そのため、電源投入直後等の冷間時の定着ローラ52及び加圧ローラ56の外径は、温間時や熱間時の定着ローラ52及び加圧ローラ56の外径より、小さくなる。その結果、電源投入直後等の冷間時の搬送速度は、温間時や熱間時の搬送速度より、遅くなる。
定着ローラ52及び加圧ローラ56は、その表面にシリコーン等からなる弾性層52b,56bを有するところ、シリコーン等からなる弾性層52b,56bは、金属と比較して熱伝導率が低い。そのため、弾性層52b,56bの温度と定着ローラ52及び加圧ローラ56の蓄熱状態とは、相関性が低い。
一方、定着ローラ52及び加圧ローラ56の芯金52a,56aは、アルミ又は鉄等の金属であるところ、この金属はシリコーンと比較して熱伝導率が高い。そのため、芯金52a,56aの温度と定着ローラ52及び加圧ローラ56の蓄熱状態とは、相関性が高い。
そのため、芯金52aの温度と定着ローラ52の蓄熱状態との相関に基づき、電源投入からの定着ローラ52の外径と経過時間の相関が、図3に示すように、得られる。また、芯金56aの温度と加圧ローラ56の蓄熱状態との相関に基づき、電源投入からの加圧ローラ56の外径と経過時間も同様に相関が得られる。
ところで、熱膨張が進行している際、鼓形状をした加圧ローラ56は、加圧ローラ56の長手方向に外径のバラツキが生じる。そして、加圧ローラ56は、用紙と直接密着することから、部分的な外径のバラツキによる速度変動の影響を用紙に与える。その結果、画像ムラや用紙のしわの問題が生じる。
図4は、冷間時と温間時と熱間時における、鼓形状をした加圧ローラ56の長手方向に亘る径を測定したものである。この図から分かるように、冷間時の加圧ローラ56は、熱間時又は温間時の加圧ローラ56と比較して、左右対称の鼓形状を形成していない。そのため、冷間時の加圧ローラ56の長手方向に亘る径のバラツキは、熱間時又は温間時に比べて大きいことが分かる。一方、熱間時又は温間時の加圧ローラ56は、冷間時の加圧ローラ56と比較して、左右対称の鼓形状を形成している。そのため、熱間時又は温間時の加圧ローラ56の長手方向に亘る径のバラツキは、冷間時に比べて小さいことが分かる。
このことから、加圧ローラ56の芯金部分の検知温度に基づいて、加圧ローラ56の温度均一性その他の蓄熱状態を把握し、加圧ローラ56の長手方向に亘る径のバラツキを判定できる。なお、ローラの長手方向に亘る径のバラツキを判定は、鼓形状をした加圧ローラ56の長手方向に亘る径のバラツキに限定されず、鼓形状のない加圧ローラや定着ローラに適用できる。
次に、定着モータ80の駆動制御をする駆動制御手段について説明する。
駆動制御手段90は、図5に示すように、定着ローラ52の芯金52aの温度を検出する第一温度センサ70と、加圧ローラ56の芯金56aの温度を検出する第二温度センサ71とで検知された温度に基づき、定着ローラ52と加圧ローラ56の蓄熱状態を把握する。そして、駆動制御手段90は、この把握した蓄熱状態から、定着ローラ52と加圧ローラ56の外径と、定着ローラ52と加圧ローラ56の長手方向の径のバラツキとを算出して定着モータ80を制御する。なお、駆動制御手段90は、定着ベルト51の表面温度を制御する温度制御部を兼ね備えても良い。
駆動制御手段90は、熱間時の蓄熱状態と判断した場合、定着モータ80を搬送条件Cに制御する。搬送条件Cは、定着ローラ52及び加圧ローラ56の外径を考慮して搬送速度を、用紙の全体平均で定着工程が数パーセント程度遅くなるようにする。
また、駆動制御手段90は、温間時の蓄熱状態と判断した場合、定着モータ80を搬送条件Bに制御する。搬送条件Bは、定着ローラ52及び加圧ローラ56の外径を考慮して搬送速度を搬送条件Cより速くなるようにする。
具体的には、駆動制御手段90は、冷間時の蓄熱状態と判断した場合、定着モータ80を搬送条件Aに制御する。搬送条件Aは、定着ローラ52及び加圧ローラ56の外径と、定着ローラ52及び加圧ローラ56の長手方向に亘る径のバラツキを考慮して搬送速度を搬送条件Bより速くなるようにする。
なお、定着ローラ52の芯金52aの温度を検出する芯金温度検知手段としての第一温度センサ70と、加圧ローラ56の芯金56aの温度を検出する芯金温度検知手段としての第二温度センサ71とで検知される温度に基づき、定着工程の搬送条件を、ある一定の範囲内で、数段階に変更できるように設定しても良い。
次に、フローチャートをもとに駆動制御手段90を説明する。
なおフローチャートは、あくまで本実施形態において本発明の作用を発揮することができるルーチンの一例について説明したものに過ぎず、本発明の作用を発揮し得る範囲内であれば他のフローチャートを適用可能であることは言うまでもない。
図6に示すルーチンに従って、最初に、電源投入をして、駆動制御手段90の制御を開始して、定着ヒータ54及び第一温度センサ70及び第二温度センサ71をONにする(ステップS10)。次いで、第一温度センサ70及び第二温度センサ71が定着ローラ52の芯金52a及び/又は加圧ローラ56の芯金56aの温度を検知した検知結果に基づき、駆動制御手段90が定着ローラ52及び/又は加圧ローラ56の蓄熱状態が冷間であるか否かを判断する(ステップS11)。駆動制御手段90が定着ローラ52及び/又は加圧ローラ56の蓄熱状態が冷間であると判断した場合、駆動制御手段90は駆動手80を搬送条件Aに制御し(ステップS12)、ステップS11に戻る。
一方、駆動制御手段90が定着ローラ52及び/又は加圧ローラ56の蓄熱状態が冷間でないと判断した場合、駆動制御手段90が定着ローラ52及び/又は加圧ローラ56の蓄熱状態が温間であるか否かを判断する(ステップS11)。駆動制御手段90が定着ローラ52及び/又は加圧ローラ56の蓄熱状態が温間であると判断した場合、駆動制御手段90は定着モータ80を搬送条件Bに制御し(ステップS21)、ステップS11に戻る。
また、駆動制御手段90が定着ローラ52及び/又は加圧ローラ56の蓄熱状態が冷間でないと判断した場合、駆動制御手段90が定着ローラ52及び/又は加圧ローラ56の蓄熱状態が冷間であると判断する(ステップS30)。次いで、駆動制御手段90は駆動手80を搬送条件Cに制御する(ステップS32)。次いで、定着装置50の動作を終了するか否か判断する(ステップS32)。定着装置50の動作を終了しないと判断した場合、ステップS11に戻る。一方、定着装置50の動作を終了すると判断した場合、定着ヒータ54及び第一温度センサ70及び第二温度センサ71をOFFにして(ステップS33)、駆動制御手段90の制御を終了する。
このように、定着ローラ52及び加圧ローラ56の蓄熱状態を判定して、搬送速度を変更することにより、定着ローラ52及び加圧ローラ56の長手方向に径のバラツキの影響を受けない搬送速度に変更され、しわや画像ムラといった障害を防げる。
ところで、定着部材は、加熱ローラ53から定着ベルト51を経て、定着ローラ52、加圧ローラ56の順に昇温する。そして、芯金52a,56aが一定の温度に至る際には、定着部材のシリコーン等の弾性層52b,56bは均熱に熱を吸収していることになる。即ち、定着ローラ52及び加圧ローラ56は、加熱ローラ53から定着ベルト51を経て、最初に定着ローラ52及び加圧ローラ56の表層に熱が蓄熱され、次いで、シリコーンゴムに熱が蓄熱されるところ、第一温度センサ70及び第二温度センサ71は、芯金52a,56aの温度を検知することから、より正確に蓄熱状態を判定することができる。
また、駆動制御手段90が蓄熱状態を冷間であると把握した場合に、経過時間に応じて定着モータ80を調整しても良い。
具体的には、電源投入時や待機時からの復帰時を起点として、そのスタートからの経過時間に応じて、定着部のプロセス線速に線速調整する。そして、線速調整後の線速は、以下のようにソフト上で計算される。
補正後の線速=定着部のプロセス線速×(1+線速補正量)
この際の定着線速は、転写工程から数パーセント遅く、排紙工程よりも数パーセント遅くなるように補正を行う。そして、温感と判断された場合には、その判定温度に応じて線速を調整する。温間と判断された以降は、搬送条件は、判断された温度ごとの経過時間に応じてそれぞれ線速調整を行う。
線速調整値による線速の変更を加えることで、蓄熱状態による定着ローラ52及び加圧ローラ56の外径の変化に起因する転写工程と定着部工程間の紙平均速度のバラツキだけでなく、長手方向のバラツキも改善することができ、しわや画像ムラといった障害を防げる。
また、高速装置である高速プロダクションプリント機等に搭載されるような定着装置は、印刷指示(ジョブ)を受け付けていないような状態でも熱源から熱が供給されて十分に熱膨張されるような設計となっているところ、このような場合にも本発明を適用できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上述の実施形態で紹介した各構成の材質、寸法はあくまで一例であり、本発明の作用を発揮し得る範囲内で様々な材質や寸法を選択可能であることは言うまでもない。
51 定着ベルト
52 定着ローラ
52a 芯金
52b 弾性層
54 定着ヒータ(熱源の一例)
56 加圧ローラ
56a 芯金
56b 弾性層
70 第一温度センサ(芯金温度検知手段の一例)
71 第一温度センサ(芯金温度検知手段の一例)
80 定着モータ(駆動手段の一例)
90 駆動制御手段
N ニップ
特開2005−338252号公報 特開2006−84835号公報

Claims (6)

  1. 回動可能な無端状の定着ベルトと
    前記定着ベルトを加熱する熱源と、
    芯金の外周に弾性層を備えた定着ローラと、
    前記定着ベルトの外側で、前記定着ローラと対向して配置され、該定着ベルトとの間にニップを形成する加圧ローラであって、芯金の外周に弾性層を備えた加圧ローラと、
    前記定着ローラ又は前記加圧ローラを回転駆動する駆動手段と、を備え、未定着画像を担持した記録媒体を前記ニップに通して定着を行う定着装置において、
    前記定着ローラの芯金及び/又は前記加圧ローラの芯金の温度を検知する芯金温度検知手段と、
    前記駆動手段を制御する駆動制御手段、を有し、
    前記駆動制御手段は、前記芯金温度検知手段の検知情報に基づいて前記定着ローラ及び/又は前記加圧ローラの蓄熱状態を把握することで、前記定着ローラ及び/又は前記加圧ローラの外径と、前記定着ローラ及び/又は前記加圧ローラの長手方向の径のバラツキと、を算出し、該算出値に基づいて前記駆動手段を制御することを特徴とする、定着装置。
  2. 前記駆動制御手段は、前記蓄熱状態に対応して複数に区分して、前記駆動手段を制御することを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記複数の区分の何れかは、前記蓄熱状態が冷間である状態に対応することを特徴とする、請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記駆動制御手段が前記蓄熱状態を冷間であると把握した場合、
    前記駆動制御手段は、経過時間に応じて前記駆動手段を調整することを特徴とする、請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記駆動制御手段は、前記駆動手段によって、記録媒体の搬送速度を調整することを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の定着装置。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする、画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018060164A (ja) * 2016-04-11 2018-04-12 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置

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