JP2015226424A - 非接触給電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】システムの利用効率を向上させることのできる非接触給電システムの提供。【解決手段】少なくともいずれか一方が移動可能な受電装置と送電装置との間において非接触給電を行う非接触給電システムであって、前記非接触給電に関する時間を計測する計測手段と、前記時間が、設定された閾値を超えたか否かを判定する制御手段と、前記時間が前記閾値を超えた場合に、通報装置にその内容を通達する通信手段と、を有する監視システムを備える、という構成を採用する。【選択図】図2

Description

本発明は、非接触給電システムに関するものである。
近年、動力発生源としてエンジンに代えて又はエンジンとともにモータを備える移動車両が多くなっている。エンジンに代えてモータを備える代表的な移動車両としては電気自動車(EV:Electric Vehicle)が挙げられ、エンジンとともにモータを備える移動車両としてはハイブリッド自動車(HV:Hybrid Vehicle)が挙げられる。このような移動車両は、モータを駆動する電力を供給する再充電が可能な充電装置(例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池)を備えており、外部の電源装置から供給される電力によって充電装置の充電が可能に構成されている。
現在実用化されつつある電気自動車やハイブリッド自動車(正確には、プラグイン・ハイブリッド自動車)において、充電装置を充電するための電力は、電源装置と移動車両とを接続するケーブルを介して伝送されるのが殆どである。これに対し、近年においては、充電装置を充電するための電力を非接触で移動車両に伝送する方法が提案されている。この非接触給電方式としては、電磁誘導方式、電波受信方式、電界結合方式及び磁界共鳴方式等が知られている。
これらの方式の内、磁界共鳴方式とは、送電装置側と受電装置側に、コイルとキャパシタからなるLC共振回路を設け、両回路間で磁界を共鳴させてワイヤレスで電力を伝送する技術である(下記特許文献1参照)。
この磁界共鳴方式は、広く実用化されている電磁誘導方式と比べて、高効率且つ長距離の電力伝送を実現できるという特徴があり、電気自動車やハイブリッド自動車等の充電に利用可能な次世代のワイヤレス電力伝送技術として注目されている。
特開2012−55109号公報
このような非接触給電システムを実用化する場合、例えば、施設の駐車場等に送電装置を設置し、その上に電気自動車等が駐車したときに非接触給電を開始し、その搭乗者が施設から戻ってきたときに、電気自動車の充電が完了していることが望まれる。しかしながら、搭乗者の戻りが遅くなったり、何らかの理由で電気自動車が長時間放置された場合、充電が完了した電気自動車が送電装置を占有し続けることになる。すると、他者が電気自動車を充電できなくなり、非接触給電システムの利用効率が低下する、という問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、システムの利用効率を向上させることのできる非接触給電システムの提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、少なくともいずれか一方が移動可能な受電装置と送電装置との間において非接触給電を行う非接触給電システムであって、前記非接触給電に関する時間を計測する計測手段と、前記時間が、設定された閾値を超えたか否かを判定する制御手段と、前記時間が前記閾値を超えた場合に、通報装置にその内容を通達する通信手段と、を有する監視システムを備える、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記制御手段は、前記非接触給電が行われているか否かを判定し、前記非接触給電が行われているときには前記設定された閾値として第1の閾値を用い、前記非接触給電が行われていないときには前記設定された閾値として前記第1の閾値と異なる第2の閾値を用いる、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記監視システムは、前記受電装置及び前記送電装置の少なくともいずれか一方の所有者が所有している端末装置の情報を記憶する記憶手段を有しており、前記時間が前記閾値を超えた場合に、前記通信手段は、前記通報装置として前記端末装置にその内容を通達する、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記制御手段は、前記非接触給電が可能な位置関係となったときの前記受電装置の受電可能容量に基づいて前記閾値を設定する、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記計測手段は、前記受電装置と前記送電装置が、前記非接触給電が可能な位置関係となった場合に、前記非接触給電に関する時間の計測を開始する、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記計測手段は、前記受電装置と前記送電装置が、前記非接触給電が可能な位置関係となり、前記非接触給電が開始された場合に、前記非接触給電に関する時間の計測を開始するという構成を採用する。
また、本発明においては、前記計測手段は、前記受電装置と前記送電装置が、前記非接触給電が可能な位置関係になくなった場合に、前記時間の計測を停止する、という構成を採用する。
本発明によれば、監視システムを設け、受電装置と送電装置との間の非接触給電に関する時間を計測する。そして、監視システムは、計測時間が、設定された閾値を超えたか否かを判定し、計測時間が閾値を超えた場合に、通報装置にその内容を通達する。通報装置によって、例えば、受電装置及び送電装置の少なくともいずれか一方の所有者が、計測時間が閾値を超えたことを知ることで、受電装置及び送電装置の少なくともいずれか一方の退去を促すことができる。
したがって、本発明では、システムの利用効率を向上させることのできる非接触給電システムが得られる。
本発明の実施形態における非接触給電システムの全体構成図である。 本発明の実施形態における非接触給電システムの監視処理のフロー図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態における非接触給電システム1の全体構成図である。
図1に示すように、非接触給電システム1は、受電装置10と、送電装置20と、監視システム30と、を備える。非接触給電システム1は、少なくともいずれか一方が移動可能な受電装置10と送電装置20との間で非接触給電を行うものであり、本実施形態では、図1に示すように、路面2上を走行可能な自動車3に受電装置10が搭載されており、路面2に送電装置20が設けられている。つまり、本実施形態では、走行可能な自動車3に搭載されている受電装置10が移動可能である。また、送電装置20は、路面2上に固定されずに、機械的な可動機構に取り付けられ、移動可能であってもよい。
受電装置10には、受電用の受電側パッド11が設けられている。一方で、送電装置20には、送電用の送電側パッド21が設けられている。受電側パッド11は、地上側の送電側パッド21と対向可能に自動車3の底部に設けられている。この受電側パッド11は、非磁性且つ非導電性のカバーの内部に受電コイル(不図示)を有し、送電側パッド21の送電コイル(不図示)と磁気的に結合することによって電力を非接触で受電する。
本実施形態の非接触給電システム1における送電側パッド21から受電側パッド11への非接触給電は、磁界共鳴方式又は電磁誘導方式等に基づいて行われる。送電側パッド21及び受電側パッド11は、送電コイル及び受電コイルをそれぞれ有し、これらのコイル間の磁気結合により電力が伝送される。また、送電側パッド21及び受電側パッド11は、キャパシタを有することもできる。
受電装置10には、受電側パッド11の他に、受電側電力変換回路12が設けられている。受電側電力変換回路12には、バッテリ13(充電装置)が接続されている。受電側電力変換回路12には、無線通信装置がユニット化されている。なお、無線通信装置は、受電側電力変換回路12から分離されていてもよい。
受電側電力変換回路12は、送電側パッド21から受電側パッド11が非接触給電により受電した受電電力を直流電力に変換してバッテリ13に供給する電力変換回路である。すなわち、この受電側電力変換回路12は、バッテリ13に応じた電流をバッテリ13に供給する。なお、受電側電力変換回路12は、バッテリ13は通常直流入力であるので、整流回路のみであっても良いし、さらにDC/DCコンバータを含む構成であってもよい。また、受電側電力変換回路12は、バッテリ13の代わりに交流入力の機器、例えばインダクタンス使用負荷(モータ等)が接続される場合は、AC/AC交換機能を有する構成、例えば、整流回路とDC/DCコンバータとインバータの組み合わせ、または、マトリクスコンバータ等を含む構成であってもよい。なお、使用するコンバータは、非絶縁型(チョッパ等)であっても、絶縁型(トランス使用等)であってもよい。また、受電側電力変換回路12は、受電側制御部に接続されている。
受電側制御部は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファ等を含み、各センサ等からの信号の受信や各機器に制御信号の出力を行うものであり、例えば、車両ECU(Electronic Control Unit)である。例えば、受電側制御部は、バッテリ13のバッテリコントローラと接続されてバッテリ13の充電に必要な電力を取得したり、自動車3に発生した非接触給電に関する異常を検知したりするようになっている。受電側制御部は、受電側電力変換回路12と分離されていても、一体化されていてもよい。
無線通信装置は、アンテナを介して、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信規格を用いてアンプ22(後述)に設けられた無線通信装置と無線通信を行うものである。
バッテリ13は、自動車3の駆動動力源として十分な電力を蓄えることが可能な蓄電デバイスであり、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池、大容量の電気二重層キャパシタ等である。
一方で、送電側パッド21は、受電側パッド11と対向可能に路面2に設けられている。送電装置20には、送電側パッド21の他に、アンプ22が設けられている。アンプ22には、外部電源23が接続されている。
アンプ22は、外部電源23から供給される電力の交流変換を行い、その得られた交流電力を送電側パッド21に出力するユニットである。このアンプ22には、送電側直流交流変換回路と、送電側電力変換回路と、送電側制御部と、無線通信装置とがユニット化されている。なお、送電側制御部及び無線通信装置は、アンプ22から分離されていてもよい。
送電側直流交流変換回路は、送電側のインバータ回路であって、ハーフブリッジやフルブリッジ等の一般的に使用される回路を含み、送電側電力変換回路から供給される直流電力を交流電力に変換して送電側パッド21に供給するものである。インバータ回路として、パワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体電力素子のゲートをパルス信号で駆動し、パルス信号の周期や長さを変えてPWM(Pulse Width Modulation)変調する方式が一般に用いられる。
送電側電力変換回路は、外部電源23から供給される電力を送電側直流交流変換回路に応じた直流電力に変換して送電側直流交流変換回路に供給する電力変換回路である。なお、送電側電力変換回路は、外部電源23から交流電力が供給される場合は、例えばダイオードで構成された整流回路であり、昇圧ないし降圧ないし昇降圧の機能を有するDC/DCコンバータを組み合わせてもよいし、さらにPFC(力率改善)機能を有する構成であってもよい。また、送電側電力変換回路は、外部電源23から直流電力が供給される場合は、省略して送電側直流交流変換回路を外部電源23に直接繋いでもよいし、昇圧ないし降圧ないし昇降圧の機能を有するDC/DCコンバータであってもよい。なお、使用するコンバータは、非絶縁型(チョッパ等)と絶縁型(トランス使用等)の双方を含む。
送電側制御部は、CPU、記憶装置および入出力バッファ等を含み、各センサ等からの信号の受信や各機器に制御信号の出力を行うものである。この送電側制御部は、自動車3の種類や充電状態等に基づいて送電を制御するようになっている。また、送電側制御部は、受電装置10側において非接触給電を止める必要のある何等かの異常が検知されたときに、送電を停止するようになっている。
無線通信装置は、アンテナを介して、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信規格を用いて受電側電力変換回路12に設けられた無線通信装置や監視システム30に設けられた無線通信装置との間で無線通信を行うものである。なお、本実施形態では、送電装置20が地上側に設けられているため、同じく地上側に設けられた監視システム30と有線通信を行うものであってもよい。
外部電源23は、例えば商用電源、太陽電池、風力発電等であって、その電力を送電側電力変換回路に供給するものである。
監視システム30は、システムを制御する計算機(制御手段)である監視サーバーを有する。この監視システム30は、例えばLAN(Local Area Network)に接続されて、同じくLANに接続されたパーソナルコンピューター等の端末装置との間で通信を行う通信装置(通信手段)を有する。また、監視システム30は、LANに接続された通報装置との間で通信を行う。通報装置としては、例えば、監視室に置かれたパーソナルコンピューターや、施設利用者が所有する端末装置や、施設に設置されたサイレン若しくはアナウンス装置や、施設に設置されたモニター装置等を含む。また、監視システム30は、送電装置20との間で無線通信を行う無線通信装置を有する。また、監視システム30は、時間をカウントするタイマー等のカウント手段(計測手段)と、設定等を記憶するメモリ等の記憶手段と、を有する。
この監視システム30は、非接触給電システム1において、図2に示すような監視処理を行う。
図2は、本発明の実施形態における非接触給電システム1の監視処理のフロー図である。なお、以下の説明では、上記構成の非接触給電システム1が商業施設の駐車場に設置されており、また、自動車3のオーナーは予め監視システム30から端末装置(例えば携帯電話等)にメールを受け取れるサービスに加入している、ことを前提条件とする。
図2に示すように、先ず、自動車3が商業施設の駐車場に駐車する(ステップS10)。駐車場には、図1に示す送電装置20が設けられており、自動車3が駐車位置に駐車すると、受電装置10と送電装置20とが、非接触給電が可能な位置関係(受電側パッド11と送電側パッド21とが正対若しくはほぼ正対する位置関係)となる。次に、受電装置10は、自動車3が図1に示すように駐車したことを送電装置20に通知する(ステップS11)。
送電装置20は、受電装置10から自動車3が駐車したことを受信する(ステップS20)。次に、送電装置20は、受電装置10から通知を受けたことを監視システム30に通知する(ステップS21)。その後、送電装置20は、アンプ22を駆動させ、受電側パッド11と送電側パッド21との間で非接触給電を行い、受電装置10のバッテリ13を充電する(ステップS22)。
自動車3が駐車している間は、充電を続け、充電が終了したら、送電装置20は、受電装置10と監視システム30に充電完了を通知する(ステップS23)。受電装置10は、送電装置20から充電完了を受信する(ステップS12)。受電装置10は、例えば自動車3のモニター等に、充電完了の通知を表示する。一方、監視システム30は、送電装置20から充電完了を受信したら(ステップS30)、自動車3のオーナーにメールで充電完了を通知する(ステップS31)。自動車3のオーナーは、所有する端末装置がこのメールを受信することで、自動車3の充電完了を認識する。このように、本実施形態では、自動車3のオーナーが所有している端末装置の情報(メールアドレス)を予め記憶しておき、その端末装置にメールを送信することで、自動車3のオーナーに移動指示を確実に伝えることができる。
充電中若しくは充電完了通知後、自動車3が駐車場から退場したら、送電装置20は、アンプ22の駆動を停止させ、非接触給電によるバッテリ13の充電を停止する(ステップS24)。なお、自動車3が駐車場から退場したか否かは、例えば、受電側電力変換回路12とアンプ22との間の通信断絶によって判定することができる。次に、送電装置20は、監視システム30に自動車3の退場を通知する。監視システム30は、送電装置20から退場通知を受領する。監視システム30は、例えば、その駐車位置が空きになったこと等をシステム上に登録する。
ところで、監視システム30は、送電装置20から自動車3が駐車したことを受信したら(ステップS33)、非接触給電に関する時間の計測を始める(ステップS34)。例えば、監視システム30は、受電装置10と送電装置20が、非接触給電が可能な位置関係となったときにカウントを開始し、非接触給電された電力を受けられる位置に駐車した自動車3の駐車時間を計測することができる。また、監視システム30は、非接触給電が可能な位置関係にある受電装置10と送電装置20とが実際に非接触給電を開始したタイミングでカウントを開始し、充電時間を計測してもよい。次に、監視システム30は、自動車3の駐車時間を確認する(ステップS35)。なお、途中で、ステップS32の退場通知を受領したら、監視システム30は、カウントを停止して駐車時間の計測を終了する(ステップS39)。監視システム30は、カウントを停止するまでの駐車時間を記憶し、処理を終了する。記憶された駐車時間は、例えば、自動車3のオーナーに請求する駐車料金等に反映することができる。
監視システム30は、自動車3の駐車時間に基づいて違反判定をする(ステップS36,S37)。すなわち、監視システム30は、カウントが、設定している閾値を超えたか否かを判定する。監視システム30は、非接触給電が行われているときに第1の閾値で判定を行い(ステップS37)、非接触給電が行われていないときに第1の閾値と異なる第2の閾値で判定を行う(ステップS36)。なお、非接触給電が行われているか否かは、ステップS33の通知を受けたときからステップS32の通知を受けるまでの間である場合には、非接触給電が行われているときと判定し、また、それ以外の場合には、非接触給電が行われていないと判定することができる。
ステップS37の場合、例えば、商業施設の駐車場において、充電上限時間が1時間に設定されており、充電が完了する10分前に自動車3のオーナーにメールが送られるように設定されており、また、自動車3のバッテリ13の残量がほとんどなく、1時間の充電では、充電が完了しないケースが想定される。
このケースで説明すると、先ず、自動車3を駐車場に駐車し、オーナーは商業施設に買い物等に行く。駐車時間(充電時間)が50分を経過すると、通報装置にその内容を通達する(ステップS38)。このケースでの通報装置は、自動車3のオーナーが所有している端末装置であり、通達はメールの送信により行われる。この通達を受けたオーナーは、駐車場に戻り、充電上限時間以内(例えば駐車から55分を経過したとき)に退場することができる。
なお、このケースでは、通達の閾値を、駐車時間が50分を経過したとき(第1の閾値)と設定しているが、これは、監視システム30が、非接触給電が可能な位置関係となったときの受電装置10の受電可能容量に基づいて設定する。受電装置10の受電可能容量は、バッテリ13のバッテリ残量の値を、通信装置を介して送電装置20経由で取得することで把握可能である。バッテリ13が充電完了する時間は、非接触給電の回路の仕様によって算出することができる。この構成によれば、バッテリ13のバッテリ残量が異なる自動車3であっても確実に充電でき、また、充電されていないのに移動を指示されることを防げる。
ステップS36の場合、例えば、商業施設の駐車場において、充電上限時間が1時間に設定されており、充電が完了する10分前に自動車3のオーナーにメールが送られるように設定されており、また、自動車3のバッテリ13の電力がほとんど消費されておらず、15分の充電で完了し、さらに、充電完了後の駐車は15分に設定されているケースが想定される。
このケースで説明すると、先ず、自動車3を駐車場に駐車し、オーナーは商業施設に買い物等に行く。駐車時間(充電時間)が5分を経過すると、自動車3のオーナーが所有している携帯端末にメールが送信される。そして、駐車時間が15分を経過すると、送電装置20に送電を止める通知が送信され、バッテリ13の充電を終了する。さらに、駐車時間が30分を経過すると、商業施設の駐車場監視室のモニター等にその内容が表示(通達)される。この通達を受けた監理員は、店内放送等を用いてオーナーに自動車の移動を促すことができる。また、それでも自動車3が退場しない場合には、レッカー会社等にその内容を通達することができる。
なお、このケースでは、通達の閾値を、駐車時間が5分を経過したときと設定しているが、これは、上述したように監視システム30が、非接触給電が可能な位置関係となったときの受電装置10の受電可能容量に基づいて設定する。また、このケースでは、上述したケースと異なる通達の閾値(第2の閾値:例えば充電完了後の15分で監理員(モニター)に通達)が設定されている。
以上のように、本実施形態では、監視システム30を設け、受電装置10と送電装置20との間の非接触給電に関する時間をカウントする。そして、監視システム30は、カウントが、設定された閾値を超えたか否かを判定し、カウントが閾値を超えた場合に、通報装置にその内容を通達する。通報装置によって、例えば、受電装置10を搭載した自動車3のオーナーが、カウントが閾値を超えたことを知ることで、受電装置10を搭載した自動車3の退去を促すことが可能となる。これにより、駐車場の回転率が上がり、非接触給電システム1の利用効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、非接触給電が行われているか否かに応じて、第1の閾値と第2の閾値とを用いることにより、非接触給電が行われている場合、受電装置10の受電可能容量に基づく第1の閾値を設定してバッテリ13を適切に充電できる時間を確保すると共に、非接触給電が行われていない場合、充電完了後の駐車時間を短く設定し、自動車3を速やかに移動させることができる。
したがって、上述の本実施形態によれば、少なくともいずれか一方が移動可能な受電装置10と送電装置20との間において非接触給電を行う非接触給電システム1であって、非接触給電に関する時間をカウントするタイマーと、カウントが、設定された閾値を超えたか否かを判定する計算機と、カウントが閾値を超えた場合に、通報装置にその内容を通達する通信装置と、を有する監視システム30を備える、という構成を採用することによって、システムの利用効率を向上させることのできる非接触給電システム1が得られる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、商業施設の駐車場に本発明を適用したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、公共施設にて本発明を適用し、充電を目的とした長時間の駐車等を検知することもできる。
また、例えば、上記実施形態では、監視システムが一つの駐車位置を監視していたが、複数の駐車位置を監視させる構成であってもよい。この構成によれば、一つの駐車位置に対して1台準備していた従来のコインパーキングシステムを一つの監視システムに統合することができるため、コスト的なメリットを出すことができる。また、駐車時間をカウントするため、例えば、従量制で使用した月だけお金を払うようなシステムを構築することができる。
また、例えば、上記実施形態では、路面2から自動車3の底部に送電すると説明したが、その方向は問わない。例えば、壁から自動車3の側部あるいは前部あるいは後部に送電してもよいし、天井から自動車3の屋根部に送電する構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、受電装置10が自動車3に設けられ、送電装置20が路面2に設けられた場合を例示したが、この構成に限定されることなく、例えば受電装置10が路面2に設けられ、送電装置20が自動車3に設けられる構成であってもよい。また、本発明は、受電装置及び送電装置の少なくともいずれか一方が、自動車や列車等の車両に設けられても、船舶や潜水艦、航空機等の移動体に設けられても適用することができる。
1…非接触給電システム、10…受電装置、20…送電装置、30…監視システム

Claims (7)

  1. 少なくともいずれか一方が移動可能な受電装置と送電装置との間において非接触給電を行う非接触給電システムであって、
    前記非接触給電に関する時間を計測する計測手段と、
    前記時間が、設定された閾値を超えたか否かを判定する制御手段と、
    前記時間が前記閾値を超えた場合に、通報装置にその内容を通達する通信手段と、を有する監視システムを備える、非接触給電システム。
  2. 前記制御手段は、前記非接触給電が行われているか否かを判定し、前記非接触給電が行われているときには前記設定された閾値として第1の閾値を用い、前記非接触給電が行われていないときには前記設定された閾値として前記第1の閾値と異なる第2の閾値を用いる、請求項1に記載の非接触給電システム。
  3. 前記監視システムは、前記受電装置及び前記送電装置の少なくともいずれか一方の所有者が所有している端末装置の情報を記憶する記憶手段を有しており、前記時間が前記閾値を超えた場合に、前記通信手段は、前記通報装置として前記端末装置にその内容を通達する、請求項1または2に記載の非接触給電システム。
  4. 前記制御手段は、前記非接触給電が可能な位置関係となったときの前記受電装置の受電可能容量に基づいて前記閾値を設定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
  5. 前記計測手段は、前記受電装置と前記送電装置が、前記非接触給電が可能な位置関係となった場合に、前記非接触給電に関する時間の計測を開始する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
  6. 前記計測手段は、前記受電装置と前記送電装置が、前記非接触給電が可能な位置関係となり、前記非接触給電が開始された場合に、前記非接触給電に関する時間の計測を開始する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の非接触給電システム。
  7. 前記計測手段は、前記受電装置と前記送電装置が、前記非接触給電が可能な位置関係になくなった場合に、前記時間の計測を停止する、請求項5または6に記載の非接触給電システム。
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