JP2015226138A - 通信システム、通信端末、通信方法およびプログラム - Google Patents

通信システム、通信端末、通信方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の通信端末各々と通信装置との間でのデータ送受信を行うための通信システムを提供すること。
【解決手段】 本通信システム10は、複数の通信端末12〜14と、複数の通信端末と通信を行う通信装置11とを含む。通信装置11は、複数の通信端末12〜14各々を識別するための複数の端末識別情報を含んだデータを一斉送信するデータ送信手段30を備える。通信端末各々は、通信装置11から送信された上記データを受信するデータ受信手段31と、データを受信したことに対する応答を通信装置11へ送信する応答送信手段32と、受信したデータが自機の端末識別情報を含んでいる場合に、該端末識別情報に基づき、応答を送信する時間の調整を規定する応答時間調整情報を算出する算出手段33とを備える。通信端末各々の応答送信手段32は、算出手段33で算出された応答時間調整情報に基づき通信装置11へ応答を送信する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、通信システム、通信端末、通信方法およびプログラムに関し、より詳細には、複数の通信端末各々と通信装置との間でのデータ送受信を行うための通信システム、通信端末、通信方法およびプログラムに関する。
近年、スマートメータ、HEMS(Home Energy Management System)やBEMS(Building Energy Management System)向けの通信技術として、920MHz帯(我が国ではサブギガ帯として920MHz帯が割り当てられている。)の無線センサ・ネットワーク・システムが注目されている。
920MHz帯は、無線LAN(Local Area Network)などで使われている2.4GHz帯や5GHz帯と比べて、電波伝搬に伴う減衰が小さく、障害物へ回り込みやすいため、エリアカバー率が高いことを特徴としている。そのため、無線LANに比較して、より多数の端末数でネットワークを構成することができる。
IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.15.4規格では、基本的には、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance;搬送波感知多重アクセス/衝突回避)方式という非同期型のアクセス制御方式が採用されている。端末数が数百〜数千といった大規模になった場合、CSMA/CAアクセス制御方式ではない同期型のネットワーク方式を用いて通信を行うと、スーパーフレームやビーコンなどのスケジュール設定が困難になる。そのため、大規模ネットワークでは、CSMA/CAアクセス制御方式が好適に用いられる。しかしながら、CSMA/CA方式のネットワークでは、他の端末との衝突に配慮してアクセス権を取得するため、データ伝送の遅延時間が保証されない。
センサ・ネットワーク・システムのような、制御情報が少量なシステムでは、制御情報に比較して相対的にプリアンブルやヘッダなどオーバヘッドが大きくなり、制御情報を各無線デバイスへ個別に送信するのは非効率的となる。さらに、単位時間当たりの送信時間制限が課せられる場合もあり、大規模ネットワークでは、多数すべてのデバイス各々に個別送信することが難くなる。
そこで、多数の無線デバイスへの効率的な制御を行うために、無線コーディネータから、マルチキャストフレームまたはブロードキャストフレームを用いて、各デバイスへの制御情報をパックして、1フレームで一斉送信する技術が知られている。
しかしながら、ブロードキャストまたはマルチキャストフレームを受信した複数の無線デバイスが、通信の信頼性を向上するため自身が正しく受信できたことを通知する応答のデータフレームを一斉に送信しようとすると、衝突を起こしてしまう。このため、他の端末との衝突に配慮して応答を送信する制御が必要になるが、端末数が数百〜数千といった大規模ネットワークの場合、衝突確率が増大し、バックオフ時間の挿入回数が多くなり、ひいては消費電力の増大を招いてしまう。また、データ送信が正常終了するまでにかかる時間も長期化し、バックオフの時間制限によって、応答を送信できない可能性もある。
このような背景から、通信装置から複数の通信端末に宛てて一斉データ送信を行い、複数の通信端末各々から応答を行うシステムにおいて、応答における衝突確率を低減することができる技術の開発が望まれていた。また、その際に、通信装置から送信する通信データ・サイズの増大を招かないようすることが望まれていた。
他の端末との衝突に配慮した送信に関連して、特開2010‐041340号公報(特許文献1)は、既存のIEEE802.15.4規格によるシステムに大きな改変を施すことなく、パケット廃棄率を低減させることを目的とした技術を開示する。しかしながら、無線センサ・ネットワーク・システムでは、低消費電力化が重要であるところ、特許文献1の従来技術では、無線デバイスは衝突判定中、常にキャリア検出を行っていなければならず、省電力状態に入れないという点で、充分なものではなかった。
本発明は、上記従来技術における不充分な点に鑑みてなされたものであり、本発明は、複数の通信端末と、通信装置とが通信する通信システムにおいて、通信端末各々が行う通信装置からのデータ一斉送信に対する応答に関して、送信するデータ・サイズの増大を抑制しながら、複数の通信端末間での衝突確率を低減することできる、通信システム、通信端末、通信方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明では、上記課題を解決するために、下記特徴を有する通信システムを提供する。本通信システムは、複数の通信端末と、前記複数の通信端末と通信を行う通信装置とを含む。通信装置は、複数の通信端末各々を識別するための複数の端末識別情報を含んだデータを一斉送信するデータ送信手段を備える。通信端末は、それぞれ、上記通信装置から送信されたデータを受信するデータ受信手段と、データを受信したことに対する応答を上記通信装置へ送信する応答送信手段と、受信したデータが自機の端末識別情報を含んでいる場合に、該端末識別情報に基づき、応答を送信する時間の調整を規定する応答時間調整情報を算出する算出手段とを備える。通信端末各々の応答送信手段は、算出手段で算出された応答時間調整情報に基づき通信装置へ応答を送信する。
上記構成により、複数の通信端末と、通信装置とが通信する通信システムにおいて、通信端末各々が行う通信装置からのデータ一斉送信に対する応答に関して、送信するデータ・サイズの増大を抑制しながら、複数の通信端末間での衝突確率を低減することできる。
本実施形態による通信システムとして、スター型に構成されたネットワーク・システムの一例を示した図。 本実施形態による通信システムが備える通信端末のハードウェア構成を例示した図。 従来の通信システムにおける制御データフレームおよびACKパケットの送信タイミングを例示した図。 従来の通信システムで使用される制御データフレームの内容を例示した図。 本実施形態による通信システムにおける制御データフレームおよび応答フレームの送信タイミングを例示した図。 本実施形態による通信システムで使用される制御データフレームの内容を例示した図。 本実施形態において制御データフレームのデータ部に含まれる情報の詳細を例示した図。 本実施形態による通信システムの機能ブロック図。 他の実施形態による通信システムで使用される制御データフレームの内容を例示した図。 本実施形態による通信システムが備える通信端末が制御データフレームを受信し、通信装置へ応答フレームを送信するまでの処理の流れを示したフローチャート。 好適な実施形態による通信システムが備える通信端末が制御データフレームを受信し、通信装置へ応答フレームを送信するまでの別の処理の流れを示したフローチャート。 制御データフレームのデータ部に時間情報を含めた場合の制御データフレームの内容を例示した図。
以下、本実施形態について説明するが、本実施形態は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に説明する実施形態は、通信システムとして、通信装置と複数の通信端末とがスター型に構成されたネットワーク・システムを一例として説明する。
図1は、本実施形態による通信システムとして、スター型に構成されたネットワーク・システムの一例を示した図である。図1に示す通信システムは、複数の通信端末と、それら複数の通信端末と通信を行う通信装置とを含み、これら装置によりネットワークを構築している。このネットワークは、通信装置を中心とし、通信装置から複数の通信端末が放射状に接続されるスター型を有している。スター型のネットワークは、データ伝送の遅延時間が少ないという特徴がある点で有利である。しかしながら、ネットワーク・トポロジーは、スター型に限定されるものではなく、他の実施形態では、クラスタツリー型などの他のネットワーク・トポロジーを有していてもよい。ちなみに、クラスタツリー型とは、スター型のネットワークにおいて親子関係を持たせたものを指す。
図1には、通信装置としての無線コーディネータ11に、3つの通信端末としての無線デバイス12〜14が放射状に無線接続されたスター型に構成されたネットワーク・システム10が示されている。
無線コーディネータ11は、例えば、無線基地局、ルータ、PC、ワークステーション、タブレット端末等とすることができる。説明する実施形態において、無線コーディネータ11は、データとして、無線デバイスを制御するための制御データフレームを、無線接続された複数の無線デバイス12〜14へ送信することができる。制御データフレームの内容については後述する。データは、制御データフレームに限られるものではなく、いかなるデータフレームであってもよい。
無線デバイス12〜14は、それぞれ、無線モジュールを機能部品として搭載した装置、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)などとすることができる。上記装置としては、電力をデジタルで計測し、メータ内に通信機能をもつ電力量計(スマートメータ)、温湿度センサ、照度センサ、流量センサ、照明、スイッチ、電源装置等を挙げることができる。無線デバイス12〜14は、それぞれ、直接または図示しないアクセスポイントを介して、無線コーディネータ11から送信された制御データフレームを受信することができる。
無線デバイス12〜14は、それぞれ、無線コーディネータ11から送信された制御データフレームを受信した場合、自身が正しく受信することができた旨の応答を無線コーディネータ11へ送信する。これにより、無線コーディネータ11は、無線デバイス12〜14が正しく制御データフレームを受信できたことを知ることができる。正しく受信できなかった場合は、応答は送信されない。
無線コーディネータ11と複数の無線デバイス12〜14との通信は、920MHz帯(我が国ではサブギガ帯として920MHz帯が割り当てられている。)、2.4GHz帯、5GHz帯等の周波数を使用して行うことができる。通信システム10がエネルギー管理システム(EMS)である場合、電波伝搬に伴う減衰が小さく、障害物へ回り込みやすく、エリアカバー率が高い、920MHz帯の周波数を好適に使用することができる。EMS(Energy Management System)は、電力の可視化、節電のための制御、蓄電器の制御等を行うための無線通信機能を備えたシステムである。このEMSは、住宅向けのものはHEMS(Home Energy Management System)、工場向けのものはFEMS(Factory Energy Management System)、商業ビル向けのものはBEMS(Building Energy Management System)、地域全体向けのものはCEMS(Community Energy Management System)と呼ばれる。
なお、説明する実施形態において、無線コーディネータ11と複数の無線デバイス12〜14は、無線接続されるものとする。しかしながら、他の実施形態において、コーディネータと複数のデバイスとは、互いに有線接続されていてもよい。コーディネータの数、デバイスの数は、いかなる数であってもよい。
図2は、本実施形態による通信システムが備える無線デバイス12のハードウェア構成を例示した図である。無線デバイス12も、無線コーディネータ11も、他の無線デバイス13,14も、無線通信を行うにあたって同様の構成を採用することができるため、ここでは、無線デバイス12についてのみ説明する。
無線デバイス12は、無線モジュール20を備える。無線モジュール20は、無線デバイス12の制御を行うCPU(Central Processing Unit)21と、CPU21に実行させるソフトウェア・プログラムやデータ等を記憶し、CPU21に対して作業領域を与えるメモリ22と、無線通信を行うための無線回路23と、アンテナ24とを備えている。また、無線モジュール20は、電源の入力や、無線デバイス12に実装されたセンサ等より取得されたデータの入力を受け付け、そのセンサ等の制御を行うための外部インタフェース25を備えている。
メモリ22は、設定情報等を記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)26、CPU21に対して作業領域を与えるRAM(Random Access Memory)27、受け付けたデータ等を記憶するフラッシュメモリ28を備えている。
無線デバイス12は、CPU21がソフトウェアを実行して、無線コーディネータ11からの制御データフレームに対する応答を送信し、また、センサなどからデータを取得し、データフレームとして送信するように無線回路23に指示することができる。無線回路23は、搬送波を変調してデータフレームを載せ、アンテナ24へ送り、アンテナ24から無線送信する。また、無線回路23は、無線コーディネータ11からの制御データフレームを、アンテナ24を介して受信することができる。無線回路23は、搬送波を復調して制御データフレームを取り出し、上記応答の送信やデータの取得等の処理を実行させるためにCPU21へ送る。
ここで、従来技術の通信システムについて簡単に説明する。従来の通信システムも、図1に示す構成と同様のスター型に構成されたネットワーク・システムで、無線コーディネータと3つの無線デバイスを備えるものとする。従来の通信システムでは、無線コーディネータが第1の無線デバイス(無線デバイス1)を選択し、図3に示すように、その無線デバイス1に宛てて制御データフレームを送信する。無線デバイス1は、その制御データフレームを受信すると、受信することができた旨の応答を、ACKパケットとして無線コーディネータに返信する。この処理を、第2の無線デバイス(無線デバイス2)、第3の無線デバイス(無線デバイス3)に対して個別に行う。
無線コーディネータから各無線デバイス1〜3へ送信される制御データフレームは、図4に例示するような構成とされる。なお、その他のデータフレームも同様の構成である。これは、IEEE802.15.4規格に準拠したフレームフォーマットを例示したものである。制御データフレームは、プリアンブル(Preamble)、SFD(Start Frame Delimiter)、物理層ヘッダ(PHY Header)、MAC(Media Access Control)層ヘッダ(MAC Header)、データ部(Data)、FCS(Frame Check Sequence)から構成される。
プリアンブルは、受信側が同期をとるためのビット列である。SFDは、制御データフレームの開始を表すビット列である。物理層ヘッダは、OSI参照モデルにおける物理層に関する情報であり、フレーム長フィールドを含み、MAC層ヘッダは、フレーム制御フィールド、データ・シーケンス番号およびアドレス情報を含む。データ部(Data)は、ここでは制御情報を含む。FCSは、受信した制御データフレームに誤りがないか調べるために付加されるエラー訂正情報である。
図4に示す例では、データ部のサイズが10バイトに対し、それ以外の無線通信用のデータは、合計23バイト必要となっている。センサが内蔵されたスマートメータなどを無線デバイスとして使用した、いわゆるセンサ・ネットワークでは、データが少量となるシステムも存在する。このようなシステムでは、データ部に比較して無線通信用のデータの方が、サイズが大きく、オーバヘッドが大きくなり、図4に示すような制御情報を、図3に示すように個別に各無線デバイスに送信するのは非効率となる。
また、センサ・ネットワークでは、920MHz帯を使用して通信を行うことが望ましいが、この920MHz帯を使用する無線通信機器には、送信時間制限が課せられる。例えば、一般社団法人電波産業界(ARIB)の標準規格ARIB STD−T108によれば、中心周波数922.4〜928.0MHzで、1機器における1時間当たりの送信時間の総和は、360秒以下に抑えなければならないと規定されている。このため、無線コーディネータが各無線デバイスに送信することができるフレーム数が制限され、無線デバイスの数が数百から数千といった大規模ネットワークでは、その送信時間制限により、すべての無線デバイス各々にフレームを送信できない可能性がある。
このような従来技術の不充分な点に鑑み、マルチキャストフレームやブロードキャストフレームを使用して、無線コーディネータが、各無線デバイスに対する制御情報をパックし、一緒に、1フレームで一斉送信する技術がある。
ただし、マルチキャストフレームやブロードキャストフレームでは、一般的に、フレームを受信することができたことを送信先へ知らせるためのACKパケットの送信が規定されていない。このため、無線コーディネータは、各無線デバイスが正しく受信したかを知ることはできない。そこで、各無線デバイスが、正しく受信した旨を通知するための応答をデータフレームで無線コーディネータに送信するように構成すれば、無線コーディネータがそれを知ることが可能となる。しかしながら、無線デバイスの数が数百から数千といった大規模ネットワークでは、一斉送信された制御データフレームを受け取った無線デバイス各々が、その受信に応答して一斉に応答フレームを送信してしまうと、通信の衝突が起きてしまう。
また、CSMA/CA方式などの非同期型のアクセス制御方式を採用したネットワークでは、端末は、データを送信する前に、現在他の端末が通信を行っているかどうかの確認のためにキャリア検出を行う。キャリアが検出されなければ、データ送信を開始し、一方でキャリアが検出された場合には、所定の時間間隔(バックオフ時間という。)を空けて再送信するという制御を行う。このとき、端末数が数百〜数千といった大規模ネットワークである場合は、フレームの衝突の確率が増大するため、バックオフ時間を挿入する回数も多くなる。挿入回数の増大に伴い、データ送信が正常終了するまでにかかる時間が長期化したり、さらにはバックオフ時間の時間制限によって送信が失敗してしまったりする可能性がある。センサ・ネットワーク・システムでは、特に、低消費電力化が重要であり、省電力化のためには、フレームの衝突確率の増大によって引き起こされるバックオフ時間の挿入回数の増加を抑えることが望ましい。
そこで、本実施形態では、無線コーディネータ11が複数の無線デバイス12〜14へ、マルチキャストフレームまたはブロードキャストフレームなどとして、複数の無線デバイスに対する制御情報をパックして一斉送信する。無線デバイス12〜14各々においては、パックされた制御データフレーム内に自身の端末識別情報が含まれていれば、自身宛ての制御情報が含まれるものとして、これを成功裏に受け取る。同時に、無線デバイス12〜14各々においては、当該無線デバイスの端末識別情報に基づき、上記制御データフレームに対する応答を含むデータフレーム(以下、応答フレームと参照する。)を送信する応答時間の調整を規定する応答時間調整情報を算出するように構成される。この応答時間調整情報は、無線デバイス12〜14各々の固有の情報に基づいて算出されるので、結果として定められる応答のタイミングは、デバイス間で異なり、各無線デバイス12〜14の応答フレームが衝突しないよう調整され、衝突確率が好適に低減される。
また、応答するタイミングが決定されるため、好ましい実施形態では、その時間までに時間的な余裕がある場合は、省電力状態に入り、その時間になったときに復帰することが可能となり、無線デバイス12〜14の消費電力を低減させることができる。
以下、図5〜図11を参照しながら、本実施形態による通信システムにおいて無線コーディネータ11および複数の無線デバイス12〜14間で行われる通信処理について、詳細を説明する。
図5は、本実施形態による通信システムにおいて、ブロードキャストフレームで送信する場合の制御データフレームおよび応答フレームの送信タイミングを例示した図である。本実施形態による無線コーディネータ11は、制御データフレームをブロードキャストすることにより、複数の無線デバイス12〜14(これらを無線デバイス1,無線デバイス2,無線デバイス3と参照する場合がある。)に対して、一斉に制御情報を送信することができる。このため、図3に示した従来の場合とは異なり、1回の送信で済む。また、複数の無線デバイス12〜14に対する制御情報がフレーム内にパックされているので、それぞれが少量の制御情報であっても、効率的に多数の無線デバイスを制御することができる。また、複数の無線デバイスに対し1フレームで行われるので、送信時間制限が課せられている場合でも、時間内にすべての無線デバイスに対して制御情報を伝達することができる。
また、本実施形態による無線デバイス12〜14各々は、制御データフレームを正しく受信した場合に、無線コーディネータ11に対し正しく受信したことを通知する応答フレームを、データフレームとして送信する。これにより、ブロードキャストフレームに対しACKパケットが規定されていないため無線デバイス各々が制御データフレームを正しく受信できたかどうかを無線コーディネータが知ることができなかったという不充分な点が解消される。このとき、無線デバイス12〜14各々は、制御データフレームを受信したことに応答して一斉に応答フレームを送信することはせず、図5に示すように、無線デバイス1、2、3間で所定時間だけずれるようにして送信する。本実施形態では、無線デバイス1、2、3各々で自機の端末識別情報に基づき応答を送信する時間を決定するので、複数の無線デバイスが略同時に応答フレームを送信した結果として衝突が起こる確率(衝突確率)を低減することができる。
図6は、無線コーディネータ11が無線デバイス1,2,3各々へ一斉送信する制御データフレームの構成を例示した図である。これも、図4と同様、IEEE802.15.4規格におけるフレームフォーマットを例示したものであり、制御データフレームの構成は、図4に示した従来の構成と同様である。ただし、データ部が、従来と異なっている。フレームの内容は、無線デバイス1、2、3各々につき、端末識別情報(デバイスID)と、制御情報とを含んで構成される。これらの情報は、1つにパックされ、フレーム内のデータ部に入れられて、ブロードキャストフレームで一斉送信される。
なお、一斉送信するためのフレームであれば、ネットワーク上にあるすべての無線デバイスに同時にフレームを送信するために使用されるブロードキャストフレームに限定されるものではない。これ以外のフレームとしては、決められた複数の無線デバイスへ同時にフレームを送信するために使用されるマルチキャストフレームを用いることもできる。すなわち、マルチキャストフレームまたはブロードキャストフレームを用いることができる。
デバイスIDおよび制御情報について、図7を参照して詳細に説明する。デバイスIDは、無線デバイス1,2,3各々を識別するための端末識別情報であり、固有のIDを示し、図7ではそれぞれ「0xff01」、「0xff02」、「0xff03」が割り当てられている。ここでは、無線デバイス毎にIDを割り当てているが、複数の無線デバイスをいくつかのグループに分け、そのグループ毎にIDを割り当ててもよい。端末識別情報は、説明する実施形態では、デバイスIDとするが、シリアルナンバー、UUID、アドレスなど、無線デバイスを識別できるいかなる情報であってよい。
制御情報は、無線デバイス1,2,3が、自機が備えるセンサなどのユニットに対して行う制御に関する情報である。無線デバイス1,2,3がLED(Light Emitting Device)電源の点灯および消灯を切り替えるスイッチを制御するデバイスである場合、上記ユニットは、点灯/消灯スイッチとなる。したがって、制御情報は、点灯または消灯にするための情報とされる。図7の例では、点灯が「0x0001」とされ、消灯が「0x0000」とされている。このため、図7の例では、無線デバイス1、2は、制御データフレームを受信すると、LED電源のスイッチを点灯状態にするとともに、無線コーディネータ11に対して、調整された時間後に応答フレームを送信する。これに対し、無線デバイス3は、LED電源のスイッチを消灯状態にするとともに、無線コーディネータ11に対して、調整された時間後に応答フレームを送信する。
ここで、図6および図7に示した3つの無線デバイス12〜14に対する制御情報がフレーム内に含まれる例において、仮に第4の無線デバイス(無線デバイス4)が存在した場合を考える。この場合、制御データフレームがブロードキャストされるので、無線デバイス4も、無線コーディネータ11から一斉送信された制御データフレームを受信することができる。しかしながら、自身のデバイスIDがデータ部に含まれていない無線デバイス4は、応答フレームを返送する必要はなく、むしろフレームの衝突確率や帯域消費を避けるためには送信しない方がよい。そこで、好適な実施形態では、無線デバイス12〜14は、制御フレームデータを受信した場合には、さらに、フレームのデータ部に含まれるデバイスIDをすべてチェックし、自身のデバイスIDが存在する場合のみ、応答フレームで返送することができる。自身のデバイスIDが含まれていなかった場合は、応答フレームの送信は行わない。
図8は、上記の処理を実現するための無線コーディネータ11および無線デバイス12の機能ブロック図である。無線デバイス13,14については、無線デバイス12と同様であるため、ここではその説明を省略する。無線コーディネータ11は、複数の無線デバイス12〜14に対し制御データフレームを一斉送信するデータ送信部30を備える。本実施形態によるデータ送信部30は、送信すべき制御データフレームのデータ部に、無線デバイス各々を識別するためのデバイスIDおよび制御情報を含める。そして、データ送信部30は、マルチキャストフレームまたはブロードキャストフレームとして無線デバイス12〜14各々へ制御データフレームを一斉送信する。
無線デバイス12は、無線コーディネータ11のデータ送信部30から送信された制御データフレームを受信するデータ受信部31と、その制御データフレームを受信したことに対する応答フレームを無線コーディネータ11へ送信する応答送信部32とを備える。無線デバイス12は、さらに、受信した制御データフレームのデータ部が自機のデバイスIDを含んでいる場合に、該デバイスIDに基づき、上記応答フレームを送信する時間の調整を規定する情報(応答時間調整情報)を算出する応答時間調整情報算出部33を備える。応答送信部32は、応答時間調整情報算出部33により、受信した制御データフレームのデータ部に含まれる自機のデバイスIDから算出された応答時間調整情報に基づくタイミングで、無線コーディネータ11へ応答フレームを送信する。
具体的には、応答送信部32は、受信した制御データフレームの中から、自機である無線デバイス12のデバイスIDを検索し、自機のデバイスIDが見つかった場合に、応答時間調整情報算出部33に自機のデバイスIDを渡し、算出された応答時間調整情報を取得する。そして、応答送信部32は、算出された応答時間調整情報により規定される時間に、応答フレームを無線コーディネータ11へ送信する。
応答時間調整情報は、自機のデバイスID、所与の傾き係数α、オフセット係数βに基づき、下記式(1)に示す一次関数により算出することができる。これにより、デバイスIDという論理情報から、時間といった物理情報に変換することが可能となる。
(数1)
応答時間調整情報 = (デバイスID−β)×α …(1)
例えば傾き係数αを「5」とし、オフセット係数βを「0xff00」として設定し、単位時間を1msecとした場合、図7に示した例では、以下のようになる。すなわち、無線デバイス1に対しては、5msec(「0x0005」)、無線デバイス2に対しては10msec(「0x000」A)、無線デバイス3に対しては15msec(「0x000F」)が計算される。傾き係数αおよびオフセット係数βは、事前に取り決められればよい。
図9は、他の実施形態による無線コーディネータ11が無線デバイス1,2,3各々へ一斉送信する制御データフレームの構成を例示した図である。図9に示すように、傾き係数αおよびオフセット係数βは、制御データフレームのデータ部に含ませることができる。これにより、無線コーディネータ11側で、一斉送信するデバイス数や応答フレーム長などの状況に応じて最適な待ち時間をフレーム毎に設定することができる。
このように算出された応答時間調整情報(「00x00A」に対応する10msecといった値)をそのまま実際に応答フレームを返信するまでの待ち時間として用いることができる。しかしながら、好適な実施形態では、応答時間調整情報を、CSMA/CA方式で採用されるバックオフ時間に加算するオフセット値として用いることができる。オフセット値は、バックオフ時間が終了する時間を基準とし、その基準からの差で表される値である。
CSMA/CA方式では、無線デバイスなどの装置がデータを送信する前に、現在、他の無線通信機器が通信を行っているかどうかの確認のために、キャリア検出を行う。キャリア(搬送波)が検出されなければ、データ送信を開始し、検出された場合は、バックオフ時間を空けて再送信する。このバックオフ時間は、一般的に用いられる乱数により算出される。好適な実施形態では、乱数により算出されたバックオフ時間に加算されるオフセット値として、応答時間調整情報がデバイスIDに基づき算出される。
図7に示す例では、無線デバイス1は、一斉送信された制御データフレームを受信した後、乱数に基づくバックオフ時間に、この5msecのオフセット値を加えた時間の間、応答フレームの送信が禁止され、この時間が経過した時点で、応答フレームを送信する。同様に、無線デバイス2は、乱数に基づくバックオフ時間に、10msecのオフセット値を加えた時間の間、応答フレームの送信が禁止され、この時間が経過した時点で応答フレームを送信する。無線デバイス3は、同様に、15msecが経過し、さらにバックオフ時間が経過した時点で応答フレームを送信する。このようにして、送信時間のオフセットを5msecずつずらすことにより、フレーム送信に伴う通信の衝突率を低下させることができる。同時に、バックオフ時間のオフセット値として用いられるため、IEEE802.15.4規格に準拠した形で、容易にフレームの衝突率を低下させることができる。ひいては、低消費電力なネットワークを提供することができる。
無線コーディネータ11から送信される制御情報は、一般的に、数秒毎といった間隔で送信されるものであり、数百μsec〜数msec間隔で送信することができる無線フレームの送信フレームに比べ、低い頻度で送信される情報である。このため、応答時間に数十msec程度の時間が空いたところで、次の制御データの送信に悪影響を及ぼすものではない。
なお、無線デバイス12は、データ受信部31、応答送信部32および応答時間調整情報算出部33のみを備えるものであってもよい。しかしながら、好適な実施形態では、設定されたオフセット値が閾値以上であるかを判断し、判断結果に応じて無線デバイス12を省電力状態へ移行させる判断部を備えることができる。判断部は、指定されたオフセット値に達したところで、無線デバイス12を省電力状態から復帰させることができる。
省電力状態へは、判断後すぐに移行させてもよいし、一定時間後に移行させてもよい。省電力状態からの復帰は、オフセット値に達したと同時であってもよいし、達して一定時間が経過した後であってもよい。また、その復帰は、オフセット値に達する直前であってもよい。これにより、無線デバイス12は、所定時間の間、省電力状態になるため、無線デバイス12の消費電力を低減させることができる。
図10を参照して、無線デバイスにより実行される処理を詳細に説明する。ここでは、無線デバイス13について説明する。なお、無線デバイス12,14も無線デバイス13と同様の処理が実行されるため、その説明については省略する。無線デバイス13による処理は、無線コーディネータ11から制御データフレームがマルチキャストフレームまたはブロードキャストフレームとして送信され、それを正しく受信され、データ部に自機のデバイスIDが発見されたことに応答して、ステップS100から開始する。
ステップS101では、無線デバイス13は、応答時間調整情報算出部33により、オフセット値として、応答時間調整情報(例えば「00x00A」といった値)を算出する。ステップS102では、無線デバイス13は、応答送信部32により、バックオフ時間の挿入回数をカウントするバックオフカウンタのカウント値(NB)と、BE(Backoff Exponent)の初期化を行う。BEは、バックオフ時間を算出するために使用されるべき乗数である。この初期化では、NBは0に、BEはデフォルト値に設定される。ここでは、BEのデフォルト値を2として設定するものとする。そして、算出された応答時間調整情報から、オフセット値(例えば10msec)を設定する。
ステップS103では、無線デバイス13は、バックオフ時間を設定する。バックオフ時間(backoff)は、下記式(2)により算出される。下記式(2)中、BOoffsetは、設定したオフセット値である。
(数2)
backoff=BOoffset+Random(2^(BE)−1) …(2)
ステップS104では、無線デバイス13は、設定したバックオフ時間が経過した後、キャリア検出を行う。キャリア検出は、標準規格ARIB STD−T108によると、中心周波数922.4〜928.0MHzで、128μsec以上実施しなければならない。このため、128μsecの間、キャリア検出を行い、無線コーディネータ11と他の無線デバイスとの間で通信が行われているかを確認する。
ステップS105では、その確認の結果、他の無線デバイスのキャリアが検出されたかどうかを判断する。ステップS105で、検出されないと判断された場合(NO)は、ステップS106へ進み、応答フレームを無線コーディネータ11へ送信する。この場合、ステップS107へ進み、送信成功となる。一方、ステップS105で、検出されたと判定された場合(YES)は、ステップS108へ進み、NBをカウントアップさせ、BEの更新を行う。
NBは、初期化により0に設定されているため、初回は、1つカウントアップさせ、NBは1となる。BEは、下記式(3)により算出される。下記式(3)中、BEMAXは、BEの最大値で、ここでは、BEMAXを5に設定しているものとする。なお、式(3)に示すmin関数は、カンマで区切られた複数の値から最小値を抽出する式である。
(数3)
BE=min(BE+1,BEMAX) …(3)
BEは、初期化において2に設定されたため、初回は、式(3)により、BEは3と、最大値5とが比較され、小さい方の3が算出される。
ステップS109では、カウントアップさせたNBが、最大バックオフ回数Mを超えたかどうかを判断する。ここでは、Mを5に設定している。まだ初回では、NBは1であるため、ステップS103へ戻り、バックオフ時間の設定を行う。なお、2回目以降、NBがMを超えた場合、ステップS110へ進み、応答フレームを送信することはできず、送信失敗となる。このようにして、送信成功または送信失敗となったところで、ステップS111へ進み、この処理を終了する。
以上のようにして、端末固有のデバイスIDから算出されたオフセット値をバックオフ時間に加算することにより、各無線デバイスから送信される応答フレームを送信する時間を、オフセット値の時間だけずらすことができる。このため、応答フレーム送信に伴う通信の衝突率を低下させることができ、ひいては、バックオフ時間の挿入回数を減らし、消費電力を削減することができる。また、挿入回数が減らされるので、応答が正常終了するまでにかかる時間が短縮され、バックオフの時間制限によって応答を送信できなくなるといったことを回避することができる。
図10に示した処理では、無線デバイス13が通常の動作状態のままとされているが、応答フレームを送信するまでに時間がある場合、その間の消費電力が無駄である。そこで、好適な実施形態では、その間、省電力状態へ移行し、送信時間になったところで復帰して応答フレームを送信することができる。この場合の処理について、図11を参照して詳細に説明する。
図10に示した処理と同様、無線デバイス13による処理は、無線コーディネータ11からデータがマルチキャストフレームまたはブロードキャストフレームとして送信され、それを正しく受信し、データ部に自機のデバイスIDが発見されたことに応答して、ステップS200から開始する。
ステップS201では、無線デバイス13は、応答時間調整情報を算出する。ステップS202では、無線デバイス13は、NBおよびBEの初期化を行う。そして、算出された応答時間調整情報から、オフセット値(例えば10msec)を設定する。
ステップS203では、無線デバイス13は、バックオフ時間を設定する。バックオフ時間(backoff)は、上記式(2)により算出される。ステップS204では、無線デバイス13は、バックオフのオフセット値に対する省電力状態に入る所定の閾値(BOoffset_Sleep)に比べて、オフセット値(BOoffset)が小さいかどうかを判断する。ここでは、BOoffset_Sleepが5msecに設定されているものとする。このときのオフセット値(BOoffset)が例えば10msecである場合は、小さくないと判断され、ステップS205へ処理が進められる。
ステップS205では、オフセット値(BOoffset)の時間が経過するまでの間、省電力状態に入る。その時間が経過したところでステップS206へ進む。また、ステップS204で、小さいと判断された場合(YES)は、直接ステップS206へ進む。ステップS206では、ステップS203で設定したバックオフ時間が経過した後、キャリア検出を行い、無線コーディネータ11と他の無線デバイスとの間で通信が行われているかを確認する。
ステップS207では、その確認の結果、他の無線デバイスのキャリアが検出されたかどうかを判断する。検出されない場合は、ステップS208へ進み、応答フレームを無線コーディネータ11へ送信する。この場合、ステップS209へ進み、送信成功となる。検出された場合は、ステップS210へ進み、NBをカウントアップさせ、BEの更新を行う。
ステップS211では、カウントアップさせたNBが、最大バックオフ回数Mを超えたかどうかを判断する。超えていないと判断された場合(ステップS211でNO)、ステップS203へ戻る。なお、NBがMを超えた場合(ステップS211でYES)は、ステップS212へ進み、送信失敗となる。このようにして、送信成功または送信失敗となったところで、ステップS312へ進み、この処理を終了する。
以上のようにして、端末固有のデバイスIDから算出されたバックオフのオフセット値を、乱数で算出されたバックオフ時間に加算することにより、各無線デバイスから送信される応答フレームの送信時間を、オフセット値の時間だけずらすことができる。このため、フレームの衝突率を低下させることができ、ひいては、バックオフ時間の挿入回数を減らし、消費電力を削減することができる。また、挿入回数を減らすことができるので、応答が正常終了するまでにかかる時間を短縮し、バックオフの時間制限によって、応答を送信できなくなることを回避することができる。さらに、バックオフのオフセット値の時間が経過するまでの間、省電力状態に入ることで、無線デバイス12〜14の消費電力、さらには通信システム10の消費電力を低減させることができる。
なお、別法として、上記応答フレームを送信する応答時間の調整を規定する情報を無線コーディネータ11から無線デバイス12〜14へ一斉送信する制御データフレームに別途付加する方法も考えられる。しかしながら、一斉送信される制御データフレームは、複数の無線デバイスに対する制御情報をパックしたものである。このため、図12に示すように、時間情報を含めた場合の制御データフレームのデータ部には、デバイスIDおよび制御情報に加えて、さらに、各無線デバイスに対する時間情報を付加する必要がある。そして、制御情報をパックする端末数が増加するにともない、各無線デバイスに対する時間情報の分だけ余分にデータ・サイズが増大して行くことになる。このような性質は、大規模ネットワークでは不利である。これに対して、上述した本実施形態による構成を採用することにより、フレームに当初より含まれる制御情報の対象を指定する端末識別情報を活用して無線デバイス側で応答時間が算出されるため、無線コーディネータ11から一斉送信する制御データフレームの送信データ・サイズの増大を好適に防止することができる。
上述した実施形態によれば、複数の通信端末と、通信装置とが通信する通信システムにおいて、通信端末各々が行う通信装置からのデータ一斉送信に対する応答に関して、送信するデータ・サイズの増大を抑制しながら、複数の通信端末間での衝突確率を低減することできる、通信システム、通信端末、通信方法およびプログラムを提供することができる。
なお、上記機能部は、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)などのレガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述されたコンピュータ実行可能なプログラムにより実現でき、ROM、EEPROM、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、ブルーレイディスク、SDカード、MOなど装置可読な記録媒体に格納して、あるいは電気通信回線を通じて頒布することができる。また、上記機能部の一部または全部は、例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのプログラマブル・デバイス(PD)上に実装することができ、あるいはASIC(特定用途向集積)として実装することができ、上記機能部をPD上に実現するためにPDにダウンロードする回路構成データ(ビットストリームデータ)、回路構成データを生成するためのHDL(Hardware Description Language)、VHDL(Very High Speed Integrated Circuits Hardware Description Language)、Verilog−HDLなどにより記述されたデータとして記録媒体により配布することができる。
これまで本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10…ネットワーク・システム(通信システム)、11…無線コーディネータ(通信装置)、12〜14…無線デバイス(通信端末)、20…無線モジュール、21…CPU、22…メモリ、23…無線回路、24…アンテナ、25…外部インタフェース、26…EEPROM、27…RAM、28…フラッシュメモリ、30…データ送信部、31…データ受信部、32…応答送信部、33…応答時間調整情報算出部
特開2010‐041340号公報

Claims (10)

  1. 複数の通信端末と、前記複数の通信端末と通信を行う通信装置とを含む通信システムであって、
    前記通信装置が、
    複数の通信端末各々を識別するための複数の端末識別情報を含んだデータを一斉送信するデータ送信手段
    を備え、
    前記通信端末各々が、
    前記通信装置から送信された前記データを受信するデータ受信手段と、
    前記データを受信したことに対する応答を前記通信装置へ送信する応答送信手段と、
    前記受信したデータが自機の端末識別情報を含んでいる場合に、該端末識別情報に基づき、前記応答を送信する時間の調整を規定する応答時間調整情報を算出する算出手段と
    を備え、前記通信端末各々の前記応答送信手段は、前記算出手段で算出された前記応答時間調整情報に基づき前記通信装置へ前記応答を送信する、通信システム。
  2. 前記データ送信手段は、前記データを、マルチキャストフレームまたはブロードキャストフレームとして送信する、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記応答送信手段は、前記応答を、データフレームとして送信する、請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記データは、さらに、前記応答時間調整情報を算出するための係数を含み、前記データ毎に係数が更新されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信システム。
  5. 前記通信端末各々は、
    前記算出手段に、前記係数として傾き係数αおよびオフセット係数βを入力する係数入力手段を有し、
    前記応答時間調整情報は、下記式を用いて算出されることを特徴とする、請求項4に記載の通信システム。
    応答時間調整情報 = (端末識別情報−β)×α
  6. 前記応答時間調整情報は、通信の衝突を回避するために設定されるバックオフ時間の算出のためのオフセット値として用いられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の通信システム。
  7. 前記通信端末各々が、当該通信端末に設定された前記オフセット値が閾値以上であるか否かを判断し、前記オフセット値が前記閾値以上であると判断した場合に、少なくとも前記オフセット値が示す時間の間、当該通信端末を省電力状態に移行させる判断手段をさらに含む、請求項6に記載の通信システム。
  8. 複数の通信端末と、前記複数の通信端末と通信を行う通信装置とを含む通信システムに用いられる当該通信端末であって、
    前記通信装置から送信された複数の通信端末各々を識別するための複数の端末識別情報を含んだデータを受信するデータ受信手段と、
    前記データを受信したことに対する応答を前記通信装置へ送信する応答送信手段と、
    前記受信したデータが自機の端末識別情報を含んでいる場合に、該端末識別情報に基づき、前記応答を送信する時間の調整を規定する応答時間調整情報を算出する算出手段と
    を備え、前記応答送信手段は、前記算出手段で算出された前記応答時間調整情報に基づき前記通信装置へ前記応答を送信する、通信端末。
  9. 複数の通信端末と、前記複数の通信端末と通信を行う通信装置とを含む通信システムに用いられる当該通信端末により実行される通信方法であって、当該通信端末が、
    前記通信装置から送信された、複数の通信端末各々を識別するための複数の端末識別情報を含んだデータを受信するステップと、
    前記受信したデータが自機の端末識別情報を含んでいる場合に、該端末識別情報に基づき、前記データを受信したことに対する応答を送信する時間の調整を規定する応答時間調整情報を算出するステップと、
    算出された前記応答時間調整情報に基づき、前記応答を前記通信装置へ送信するステップと
    を含む、通信方法。
  10. 請求項9に記載の通信方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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