JP2015225737A - 屋外用照明器具 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、光源にLED等の発光素子を用いた器具は、光源をランプとした器具のグレア基準を満たしていても、依然として眩しいという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、光源に関わらずグレアを軽減可能な屋外用照明器具を提供することを目的とする。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る屋外用照明器具を示す模式図である。
屋外用照明器具1は、図示しない固定手段により、路面Rから所定の高さ(例えば、4.5m)に支持され、路面Rを照明する照明器具であり、屋外用照明器具1の光源はLED等の発光素子やランプ等、種々の光源が用いられる。本実施形態の屋外用照明器具1は、歩行者の目の高さT2(約1.5m)よりも高い高さT1に配置されて所定照度で路面Rを照明する街路灯として構成されている。所定照度は、街路灯に必要な照度に設定される。ここで、高さT1は、路面Rから屋外用照明器具1の発光部の中心までの高さとする。また、屋外用照明器具1の発光部は、光源を含む発光部分とし、反射鏡やグローブ等の光学素子を有する場合には当該光学素子も含むものとする。
図3に示す結果から、屋外用照明器具Light−3を除く評価対象のそれぞれについて、観測位置C〜Eの範囲が、グレアを比較的強く感じるエリア(以下、グレアゾーンと言う。)となっており、グレアには優先的に対策が必要なエリアが存在することが得られた。屋外用照明器具からのグレアゾーンの角度(グレアゾーン角度)φは、角度の基準を屋外用照明器具の直下方向(0°)とした鉛直角では約60〜80°である。換言すれば、歩行者の目の高さからのグレアゾーンの角度(グレアゾーン角度)は、角度の基準を水平H(90°)とした仰角では約10〜30°となる。
すなわち、出願人は、器具中心から歩行者の目までの距離をLとし、角度の基準を屋外用照明器具の直下方向とすると、人が眩しさを感じるグレアゾーン角度φは、arctan(L/(T1−T2))=60〜80°であるという知見を得た。ここで、(T1−T2)は、歩行者の目の高さT2(約1.5m)から見た屋外用照明器具の高さに相当する。
また、図3に示すように、特に、屋外用照明器具Light−2,6は、複数の観測位置で評価5(まぶしい)を超えており、眩しさが顕著である。なお、屋外用照明器具Light−3は、グレアゾーンにおけるグレアを対策した屋外用照明器具である。
図4に示す結果から、グレアの評価結果は視線方向の眼前照度(初期)Evと比例の関係があることが得られた。上述したように、屋外用照明器具Light−2,6は複数の観測位置で評価5(まぶしい)を超え、屋外用照明器具Light−1,3〜5,7はすべての観測位置で評価5(まぶしい)を下回っている。図4に示す結果から、より詳細には、グレアゾーンにおいて、評価5(まぶしい)を下回る視線方向の眼前照度(初期)Evは約8(lx)以下となっていることが得られた。
すなわち、出願人は、グレアゾーンにおいて、視線方向の眼前照度(初期)Evを8(lx)以下とすることでグレアを低減できる、という知見を得た。
なお、図示した評価データは誤差を含んでいるため、本実施形態では、評価データから回帰直線を算出し、この回帰直線から評価5(まぶしい)を下回る視線方向の眼前照度(初期)Evの値を求めている。後述するグレア光による視線方向の等価光幕輝度、発光部の最大輝度及び発光部の平均輝度についても同様に、評価データの回帰直線から評価5(まぶしい)を下回る値を求めている。
図5に示す結果から、グレアの評価結果はグレア光による視線方向の等価光幕輝度Lvlと相関があることが得られた。より詳細には、グレアゾーンにおいて、評価5(眩しさが気になる)を下回るグレア光による視線方向の等価光幕輝度Lvlは約0.4(cd/m2)以下となっていることが得られた。
すなわち、出願人は、グレアゾーンにおいて、グレア光による視線方向の等価光幕輝度Lvlを0.4(cd/m2)以下とすることでグレアを低減できる、という知見を得た。
図6に示す結果から、グレアの評価結果は発光部の最大輝度Lmaxと比例の関係があることが得られた。より詳細には、グレアゾーンにおいて、評価5(まぶしい)を下回る発光部の最大輝度Lmaxが約300,000(cd/m2)以下であることが得られた。
すなわち、出願人は、発光部の最大輝度Lmaxを300,000(cd/m2)以下とすることでグレアを低減できる、という知見を得た。
図7に示す結果から、グレアの評価結果は発光部(最大輝度の1/10以上の部分)の平均輝度Lave10と比例の関係があることが得られた。より詳細には、グレアゾーンにおいて、評価5(まぶしい)を下回る発光部の平均輝度Lave10が約100,000(cd/m2)以下であることが得られた。
すなわち、出願人は、発光部の平均輝度Lave10を100,000(cd/m2)以下とすることでグレアを低減できる、という知見を得た。
次に、図8を参照し、第2実施形態について説明する。
上述の第1実施形態では、発光部が歩行者の目の高さよりも高い位置に設置された屋外用照明器具1について説明したが、第2実施形態では、発光部が歩行者の目の高さよりも低い位置に設置された屋外用照明器具100について説明する。
図8は、第2実施形態に係る屋外用照明器具100を示す模式図である。
屋外用照明器具100は、図示しない固定手段により、路面Rから所定の高さに支持され、路面Rを照明する照明器具であり、屋外用照明器具100の光源はLED等の発光素子やランプ等、種々の光源が用いられる。本実施形態の屋外用照明器具100は、歩行者の目の高さT2(約1.5m)よりも低い高さT3に配置されて所定照度で路面Rを照明する照明器具(例えば、アプローチライト)として構成されている。所定照度は、アプローチライトに必要な照度に設定される。ここで、高さT3は、路面Rから屋外用照明器具1の発光部の中心までの高さとする。屋外用照明器具100の発光部も、屋外用照明器具1と同様に、光源を含む発光部分とし、反射鏡やグローブ等の光学素子を有する場合には当該光学素子も含むものとする。
出願人は、発光部が歩行者の目の高さよりも低い位置に設置された屋外用照明器具100では、人が眩しさを感じるグレアゾーンが存在し、屋外用照明器具100からのグレアゾーンの角度(グレアゾーン角度)θは、角度の基準を屋外用照明器具の直下方向(0°)とした鉛直角では約90〜120°であるという知見を得た。換言すれば、歩行者の有効視野(上下各30°)のうち歩行者の目の高さより低い位置の範囲、すなわち、歩行者の目の高さからのグレアゾーンの角度(グレアゾーン角度)は、角度の基準を水平H(90°)とした俯角では約0〜30°となる。
例えば、上述の第1実施形態では、屋外用照明器具1は、路面Rから4.5mの高さT1に支持されていたが、この高さに限定されるものではなく、例えば、3m〜12m(8m等)の高さに支持されてもよい。
また、本発明は、路面を照射する防犯灯や街路灯、アプローチライト等の道路灯だけではなく、種々の照明器具に適用可能である。なお、屋外用照明器具の所定照度は、屋外用照明器具の用途に応じて適宜設定される。
L 器具からの距離
T1 器具の高さ
T2 歩行者の目の高さ
θ、φ グレアゾーン角度
Claims (5)
- 歩行者の目の高さよりも高い位置及び/又は歩行者の目の高さよりも低い位置に発光部が設置され、路面を所定照度で照射する屋外用照明器具において、
少なくとも前記発光部は歩行者の目の高さから仰角10〜30°の範囲及び/又は俯角0〜30°の範囲にグレアの原因となる光特性を有さないことを特徴とする屋外用照明器具。 - 前記歩行者の目の高さから仰角10〜30°の範囲及び/又は俯角0〜30°の範囲の視線方向の眼前照度を8(lx)以下としたことを特徴とする請求項1に記載の屋外用照明器具。
- 前記歩行者の目の高さから仰角10〜30°の範囲及び/又は俯角0〜30°の範囲の視線方向の等価光幕輝度を0.4(cd/m2)以下としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の屋外用照明器具。
- 前記歩行者の目の高さから仰角10〜30°の範囲及び/又は俯角0〜30°の範囲の前記発光部の最大輝度を300,000(cd/m2)以下としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の屋外用照明器具。
- 前記歩行者の目の高さから仰角10〜30°の範囲及び/又は俯角0〜30°の範囲の前記発光部の平均輝度を100,000(cd/m2)以下としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の屋外用照明器具。
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2014
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