JP2015225537A - 表示装置 - Google Patents

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洋介 井澤
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Abstract

【課題】焼付き現象に起因した輝度ムラ補正とタッチ入力とを両立した高機能かつ低コストの表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置1は、有機EL素子21を有する画素20が行列状に配置され、画素20が発光することにより表示面に画像を表示する表示部2と、表示部2の画像表示側と反対側に設けられ入射光を検出する光検出部9とを備え、表示部2は、表示面において1以上の画素20ごとに開口部20Eを有し、光検出部9は、画素20が発光する光と、開口部20Eを介して画像表示側の外部から入射する外光とを、入射光として検出する。
【選択図】図4

Description

本開示は、表示装置に関し、特に、自発光型の発光素子を有する表示装置に関する。
電流駆動型の発光素子を用いた表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子を用いた表示装置が知られている。この自発光する発光素子を用いた表示パネルは、液晶表示装置に必要なバックライトが不要で装置の薄型化に最適である。また、視野角にも制限がないため、次世代の表示装置として実用化が期待されている。
しかし、有機EL素子は、通電する電流量に応じて劣化し、その劣化によって輝度が低下するという問題がある。そのため、有機EL表示パネルで画像表示を行うと、表示画像によっては、マトリクス状に配列された各有機EL素子の劣化状況が異なるようになり、輝度のばらつきが生じる。例えば、テレビジョン受像機の表示部に有機EL表示パネルを用いた場合には、画面隅に受信チャンネル情報(文字)を表示していると、その部分だけ劣化が早まる。その結果、明るい画面を表示した場合に、視覚的に均一な明るさで発光表示できず、発光ムラとなり、文字表示部が暗く焼き付いてしまう。
特許文献1には、有機EL表示パネルの上記輝度ムラを解消するため、焼付き現象による輝度の低下を補正する技術が開示されている。具体的には、特許文献1に開示された表示装置は、支持基板と対向基板との間に配列形成してなる複数の発光素子と、対向基板の表面側における発光素子間に配置され、発光素子の漏れ光を検出する受光素子と、各発光素子の駆動を制御する制御部とを備える。制御部は、発光素子への入力信号と受光素子からの出力信号に基づいて各発光素子の経時的な相対輝度差が一定となるよう、当該入力信号を補正する。
一方、近年のスマートフォンのように、見るだけではなく、タッチ入力も可能な双方向デバイスが必須となってきている。タッチ入力にはさまざまな方式があるが、光センサを利用した方式も開発されている。その方式は、外光を利用し、その遮断によって、入力を検知するもの(特許文献2)と、発光と受光とを並行させて行い、反射光から入力を検知するもの(特許文献3)がある。これらの技術を応用すれば、スキャナにも用いることが可能であるため、光センサを利用した方式の開発が進められている。
特開2007−79200号公報 特開2008−300630号公報 特許第4618026号公報
しかしながら、前述した焼付き現象に起因した輝度劣化の補正技術は、発光素子からの漏れ光を精度よく検出するものであり、外光により補正精度は低下する。また、光センサを利用したタッチ入力技術は、外光を利用するものである。この観点から、自発光する発光素子を有する表示パネルにおいて、上記輝度ムラ補正機能とタッチ入力機能とを両立させることは困難である。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、焼付き現象に起因した輝度ムラ補正とタッチ入力とを両立した高機能かつ低コストの表示装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示装置は、自発光型の発光素子を有する画素が行列状に配置され、前記画素が発光することにより表示面に画像を表示する表示部と、前記表示部の画像表示側と反対側に設けられ、入射光を検出する光検出部とを備え、前記表示部は、前記表示面において1以上の前記画素ごとに開口部を有し、前記光検出部は、前記画素が発光する光と、前記開口部を介して前記画像表示側の外部から入射する外光とを、前記入射光として検出することを特徴とする。
本発明に係る表示装置によれば、画素の表示側と反対側に配置された光センサで各画素の発光量を測定して経時的な劣化を補正するとともに、開口部からの光量を測定してタッチ入力機能やスキャナ機能を実現することが可能となる。つまり、同一の光センサを用いて、輝度ムラ補正とタッチ入力とを両立できるので、高機能かつ低コストを実現できる。
実施の形態1に係る表示装置の構成を示す機能ブロック図である。 実施の形態1に係る画素の回路図である。 実施の形態1に係る表示部の受光回路図である。 実施の形態1に係る表示装置の断面構造図である。 実施の形態1に係る表示部の画素レイアウトを表す図である。 実施の形態1に係る有機EL素子の輝度劣化特性を表すグラフである。 実施の形態1に係る表示装置の輝度補正方法を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る表示装置のタッチ操作を説明する図である。 タッチ操作時の光検出部からの受光信号の変化を表すグラフである。 輝度ムラ補正のタイミングを説明する図である。 画素の輝度補正方法について説明した図である。 実施の形態2に係る画素の回路図である。 実施の形態2に係る表示装置の断面構造図である。 実施の形態に係る表示装置を内蔵した薄型フラットTVの外観図である。
以下、表示装置及びその制御方法の一実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示における好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、並びに、工程の順序などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明における最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
[1.表示装置の構成]
図1は、実施の形態1に係る表示装置の構成を示す機能ブロック図である。また、図2は、実施の形態1に係る発光画素の回路図である。また、図3は、実施の形態1に係る表示部の受光回路図である。
本実施の形態に係る表示装置1は、表示部2と、書込み走査線駆動回路4と、書込み信号線駆動回路5と、読出し走査線駆動回路6と、受光信号出力回路7と、制御部8と、光検出部9とを備える。
表示部2は、マトリクス状に配置された複数の画素20を有し、映像信号を反映した信号電圧が図2に示された画素回路に供給されることにより、表示面上に画像を表示する。また、表示部2は、表示面において複数の画素20ごとに開口部を有している。
光検出部9は、表示部2の画像表示側と反対側に、表示領域にわたり表示部2と重なるように設けられている。光検出部9は、図3に示すように、表示領域にわたって配置された、入射光を検出する複数のフォトダイオード25を有する。フォトダイオード25と選択トランジスタ26とは、1つの読出し回路を構成する。図2に示された画素回路と図3に示された読出し回路との配置関係は、図4を用いて詳述する。
制御部8は、表示装置1の動作を制御する回路であり、外部から映像信号を受信し、書込み走査線駆動回路4及び書込み信号線駆動回路5を制御する。これにより、映像信号を反映した画像が表示部2に表示される。
また、制御部8は、補正部81とタッチ検出部82とを備える。補正部81は、読出し走査線駆動回路6及び受光信号出力回路7を制御し、画素20から発光される入射光量を取得する。これにより、画素20に供給される信号電圧を補正し、画素20の寿命劣化による輝度ムラを解消する。また、タッチ検出部82は、読出し走査線駆動回路6及び受光信号出力回路7を制御し、画像表示側から表示部2へ入射する外光の光量を取得する。これにより、指などの指示物と表示面との接触位置を検出し、表示面におけるタッチ操作を検知する。
書込み走査線駆動回路4は、図2に示すように、画素行ごとに設けられた走査線41を介して、画素20に、画素20への信号電圧の書き込み動作及び発光動作を制御するための制御信号を供給する。
書込み信号線駆動回路5は、画素列ごとに設けられたデータ線51を介して、画素20に、輝度階調に対応する信号電圧を供給する。
読出し走査線駆動回路6は、図3に示すように、画素行ごとに設けられた走査線61を介して、フォトダイオード25に蓄積された受光量に対応した受光信号を、受光信号出力回路7へ読み出す動作を制御するための制御信号を供給する。
受光信号出力回路7は、画素列ごとに設けられた垂直信号線71を介してフォトダイオード25から読み出された受光信号を出力する。
[2.画素回路の構成]
次に、本実施の形態に係る画素回路の構成について説明する。
図2に示すように、画素20は、発光素子である有機EL素子21と、有機EL素子21を駆動する駆動回路とで構成されている。画素20が有する駆動回路は、駆動トランジスタ22と、選択トランジスタ23と、容量素子24とを備える。駆動トランジスタ22及び選択トランジスタ23は、例えば、n型の薄膜トランジスタ(TFT:ThinFilm Transistor)で構成される。容量素子24は、第1電極が駆動トランジスタ22のゲート電極に接続され、第2電極が駆動トランジスタ22のソース電極に接続されている。駆動トランジスタ22は、ドレイン電極が正電源線(VDD)に接続され、ソース電極が有機EL素子21のアノード電極及び容量素子24の第1電極に接続され、ゲート電極が選択トランジスタ23のソース電極及び容量素子24の第2電極に接続されている。上記接続により、駆動トランジスタ22は、容量素子24に保持された電圧に応じた駆動電流を有機EL素子21に流す。選択トランジスタ23は、ドレイン電極がデータ線51に接続され、駆動トランジスタ22のゲート電極とデータ線51との間の導通及び非導通を切り換える。有機EL素子21は、カソード電極が負電源線(VSS)に接続されている。
上記回路構成により、書込み走査線駆動回路4が選択トランジスタ23を導通状態とすることで、書込み信号線駆動回路5からデータ線51を経由して、信号電圧が容量素子24に書き込まれる。また、これと同時に、駆動トランジスタ22のゲート−ソース間には、信号電圧に対応した電圧が印加され、駆動トランジスタ22は、当該電圧に対応した駆動電流を有機EL素子21に流す。有機EL素子21は、上記駆動電流に対応した輝度で発光を開始し、容量素子24への信号電圧の書き込みが更新されるまで上記発光を継続する。上記発光動作が、画素行単位で行順次に実行される。
[3.読出し回路の構成]
次に、本実施の形態に係る読出し回路の構成について説明する。
図3に示すように、光検出部9は、画素20に対応して、フォトダイオード25と、選択トランジスタ26とを備える。フォトダイオード25は、画素20が有する有機EL素子21の発光量に対応した電荷量を蓄積する。読出し走査線駆動回路6が選択トランジスタ26を導通状態とすることで、選択された画素行に配置されたフォトダイオード25の電荷量が、受光信号として垂直信号線71を経由して受光信号出力回路7へ読み出される。受光信号出力回路7は、読み出された受光信号を、画素行ごとに制御部8へ出力する。受光信号出力回路7は、高速読み出しの場合は、1本の垂直信号線71に対して1つのアンプが用意されるが、低速読み出しでよい場合は、時分割で選択する回路を挿入して、アンプ数を減らしコストダウンを図ってもよい。
上記構成を有する表示装置1において、画素20が有する有機EL素子21は、発光積算時間に依存した劣化特性を有している。このため、長期間発光させた画素20と、そうでない画素20との間で劣化特性が異なる。よって、例えば、同じ階調を表す信号電圧を双方の画素20に供給した場合、輝度差が生じることになる。これは、「焼付き」と呼ばれる現象である。この「焼付き」による輝度ムラを抑制するためには、輝度劣化の進行が速い画素20の発光輝度に合わせるべく、輝度劣化の進行が遅い画素20に対して階調を低くした信号電圧を供給する。これにより、輝度劣化の進行度合いが異なる画素間で、発光輝度を合わせることが可能となる。
補正部81が、上記補正を実行するにあたり、画素20の発光量を測定する光検出部9が必要となる。ここで、有機EL素子21は、表示側及びその反対側の両方向に発光する。本実施の形態では、光検出部9を、表示部2の表示側に配置するのではなく、表示部2の上記反対側に配置することで、表示部2の表示側と反対側に出射される光を検出する。これにより、画素20から表示側に出射される表示光は光検出部9により妨げられない。また、光検出部9を構成する読出し回路のレイアウトの自由度が確保されるので、受光感度を向上させることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、タッチ検出部82は、光検出部9から出力される受光信号に基づいて、表示面上のタッチ操作を検知する。これを実現する構成として、指などの指示物が表示面に触れることにより、表示部2への外部入射光が遮られたことを、表示部2の表示側と反対側に配置された光検出部9が検知する。
[4.表示装置の構造]
以下、表示部2の表示側と反対側に配置された光検出部9が、画素20の発光量及び外部入射光量の双方を独立に検出する表示装置1の構造を説明する。
図4は、実施の形態1に係る表示装置の断面構造図である。同図における表示装置1は、表示領域において、表示部2と、光検出部9とが、表示方向に重ねられた構造となっている。
透明下基板212の上(表示方向)に、駆動回路層213と、透明陽極層214と、発光層215と、透明陰極層216と、透明封止層217と、透明上基板218とが、この順で積層されている。また、隣接する画素を分離するバンク219が形成されている。表示部2は、透明下基板212から透明上基板218までを含む。
また、表示部2は、表示方向から見て、赤色画素20R、緑色画素20G、青色画素20B、及び開口部20Eが配置されている。赤色画素20R、緑色画素20G、及び青色画素20Bは、それぞれ、2つのバンク219で挟まれた領域における透明下基板212から透明上基板218までを含む。また、開口部20Eは、2つのバンク219で挟まれた領域における透明下基板212と、透明上基板218とを含み、当該透明下基板212と当該透明上基板218との間は空間である。なお、上記空間には、透明上基板218の上方から入射された外部入射光を、透明上基板218から透明下基板212へと通過させる透明部材が充填されていてもよい。開口部20Eは、画素20に隣接して当該画素ごとに配置されてもよいし、また、複数の画素20ごとに配置されてもよい。
透明下基板212は、画素20からの入射光、及び、開口部20Eを介した外部入射光を、透明下基板212を通過して光検出部9で検出可能とするため、透明の基板、例えば、ガラス基板またはプラスティック基板が用いられる。
駆動回路層213は、透明下基板212の上に形成される。駆動回路層213は、駆動トランジスタ22、選択トランジスタ23及び容量素子24が形成された回路素子形成領域213Bと、画素から出射された光を透明陽極層214から透明下基板212へ通過させる光通過領域213Aとを、画素20ごとに含む。光通過領域213Aは、例えば、透明材料かつ絶縁材で形成される。なお、駆動回路層213には、回路素子形成領域213Bと光通過領域213Aとが明確に分離配置されている必要はない。駆動回路層213には、画素20ごとに上記回路素子が形成され、かつ、画素20ごとに、光検出部9から透明陽極層214までの経路において一部透明な領域を有していればよい。また、駆動回路層213は、開口部20Eに形成されていてもよい。
透明陽極層214は、駆動回路層213の表面上に積層され、透明陰極層216に対して正の電圧を発光層215に印加する電極である。透明陽極層214を構成する陽極材料としては、光透過率の高い透明材料及び構造を用いることが好ましい。透明陽極層214の材料構成としては、特に限定されるものではないが、金属酸化物層が用いられる。この金属酸化物層としては、例えば、インジウム錫酸化物(以下、ITOと記す)、あるいはインジウム亜鉛酸化物(以下、IZOと記す)からなる層が用いられる。なお、透明陽極層214は、1画素全体にわたり、透明である必要はなく、1画素の中で一部透明であってもよい。つまりこの場合、1画素中に形成される透明陽極層214は、透明材料で形成されている透明領域と、反射材料で形成された反射領域とを含んでもよい。
発光層215は、透明陽極層214及び透明陰極層216とともに、有機EL素子21を形成する層である。発光層215は、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、及び電子注入層の積層体である。図4に示された赤色画素20R、緑色画素20G、及び青色画素20Bでは、発光層215の材料構成が異なる。
図4に示された画素20は、トップエミッション構造を有している。つまり、発光層215に所定の電圧を印加すると、有機発光層で光が生じ、透明陰極層216及び透明封止層217を通じて光が上方(表示側)に出射する。また、有機発光層で生じた光のうち下方(反対側)に向かったものは、透明陽極層214を通過し、一部、駆動回路層213及び透明下基板212を通過して光検出部9で検出される。
発光層215が有する有機発光層は、正孔輸送層の表面上に形成され、正孔と電子が注入され再結合されることにより励起状態が生成され発光する機能を有する。有機発光層としては、低分子有機材料だけでなく、インクジェットやスピンコートのような湿式製膜法で製膜できる発光性の高分子有機材料も適用される。
バンク219は、駆動回路層213の上に形成され、湿式製膜法を用いて形成される正孔輸送層及び有機発光層などを所定の領域に分離形成するバンクとしての機能を有する。
透明陰極層216は、発光層215の表面上に積層され、透明陽極層214に対して負の電圧を発光層215に印加し、電子を有機発光層に注入する機能を有する。透明陰極層216の材料としては、特に限定されるものではないが、透過率の高い物質を用いることが好ましい。これにより、発光効率が高いトップエミッション有機EL素子を実現することができる。また、透明陰極層216の構成としては、特に限定されるものではないが、金属酸化物層が用いられる。この金属酸化物層としては、例えば、インジウム錫酸化物(以下、ITOと記す)、あるいはインジウム亜鉛酸化物(以下、IZOと記す)からなる層が用いられる。
なお、発光層215と、透明陽極層214と、透明陰極層216とで形成された積層体は、発光素子層を構成する。
透明封止層217は、透明陰極層216の表面上に形成され、水分から素子を保護する機能を有する。また、透明封止層217は、透明であることが要求される。透明封止層217は、例えば、SiN、SiON、または有機膜からなる。
なお、開口部20Eの空間領域に充填される材料としては、透明封止層217の材料であってもよい。この場合、開口部20Eの空間には、透明封止層217の形成と同時に透明材料が充填される。
透明上基板218は、赤色画素20R、緑色画素20G、青色画素20B、及び開口部20Eを保護する基板である。また、透明上基板218は、透明であることが要求されるため、透明の基板、例えば、ガラス基板またはプラスティック基板が用いられる。
光検出部9は、透明下基板212の裏面、つまり、駆動回路層213が形成されていない面に形成されている。つまり、光検出部9は、表示部2の表示側と反対側に配置されている。なお、光検出部9は、透明下基板212に発光層215が形成された後に、透明下基板212の裏面と張り合わせられる。
図5は、実施の形態1に係る表示部の画素レイアウトを表す図である。具体的には、図5の左側には、表示部2を表示方向から見た場合の画素レイアウトが示され、図5の右側には、表示部2及び光検出部9の位置関係が示されている。同図に示すように、表示領域には、右から順に、青色画素20B、緑色画素20G、赤色画素20R、開口部20Eが配置されており、これらの3画素及び開口部20Eで、1単位画素を構成している。また、光検出部9は、上記単位画素に対応し、当該単位画素と対向するように配置されている。
図4及び図5に示された構成によれば、発光層215が発光した場合、その光は表示面から出射して画像表示として用いられるとともに、表示方向と反対方向(下方)にも出射して、透明陽極層214、光通過領域213A及び透明下基板212を通過し、光検出部9に到達する。これにより、画素20から出射する光の光量を光検出部9で測定することが可能となる。
さらに、図4及び図5に示された構成によれば、表示方向からの光を通過させる開口部20Eが設けられることで、外光も検出することが可能となる。これにより、タッチ操作機能及びスキャナ機能を実現することが可能となる。
以下、実施の形態1に係る表示装置1の構成により実行可能となる、焼付き補正機能、タッチ操作機能及びスキャナ機能について説明する。
[5.焼付き補正]
図6は、実施の形態1に係る有機EL素子の輝度劣化特性を表すグラフである。同図において、縦軸は、所定の電流を流した場合の有機EL素子の発光輝度を表し、横軸は時間を表す。画素Bは、常時白表示させていた画素であり、発光輝度は経過時間とともに低下していく。一方、画素Aは、常時(ほぼ)黒表示させていた発光画素であり、発光輝度の劣化度合いは、画素Bと比較して小さい。
画素Aと画素Bとを有する表示部において、時刻T1において一斉に白表示をさせた場合、画素A及び画素Bは、それぞれ、図6で示される初期輝度P及びPで発光することになる。すなわち、この輝度差が、いわゆる「焼付き」現象であり、当該輝度差を補正しなければ輝度ムラとなって視認されてしまう。
そこで、本実施の形態に係る表示装置1は、以下の手順で補正を行う。
図7は、実施の形態1に係る表示装置の輝度補正方法を説明するフローチャートである。
まず、補正部81は、表示装置1の出荷時における各画素の初期輝度を、メモリに記憶する(S10)。
次に、補正部81は、表示装置1の出荷後、所定の期間(現在)に、初期輝度測定時と同条件で各画素の輝度測定を行う(S20)。
最後に、補正部81は、ステップS20で測定された現在の輝度値を各画素で比較し、最も輝度値が小さい画素、つまり、最も劣化が進んでいる画素の輝度値に、全ての画素の輝度値が合うように、各画素に供給される信号電圧を補正する(S30)。
つまり、補正部81は、光検出部9による複数の画素20から発光される入射光の検出結果から、複数の画素20の経時的な劣化を検知することにより、画素20の輝度を補正する。
上記補正動作によれば、表示面内で輝度ムラがない状態にすることが可能となる。
なお、上記ステップS10〜S30における補正動作は一例であり、全画素を同輝度とせずとも、例えば、隣接する画素間において補正の最適化をすることにより輝度ムラを視認できなくするなど、様々な手法を用いることができる。
[6.タッチ操作]
図8は、実施の形態1に係る表示装置のタッチ操作を説明する図である。同図は、図4に示された表示装置1の表示面上を、指示物である指の先が触れている状態を表している。また、図9は、タッチ操作時の光検出部からの受光信号の変化を表すグラフである。
本実施の形態に係るタッチ操作の検出原理は、表示装置1の表示面上を指示物が触れることによる外光遮断方式を採っている。図8に示すように、指先が表示面上に触れると、表示方向からの外光が開口部20Eへ入射することが遮断されるとともに、画素20による表示光が指先で反射した反射光が、開口部20Eを介して光検出部9上へ入射する。図9のグラフには、画素20から出射された光のみによる光検出部9の受光特性(表示(画素発光)による受光特性)と、画素20から出射された光に外光が加算された光による光検出部9の受光特性(全受光特性)との一例が描かれている。
ここで、図9に示すように、所定の時刻T2において、指先によるタッチ操作があった場合、外光が遮断された分が光検出部9の出力としてマイナスされるとともに、表示光の指先での反射光が入射した分がプラスされる。上記光量変化を光検出部9で検出することにより、タッチ検出部82は、表示面上に触れた指示物が指であると判断し、かつ、指の接触位置(タッチポイント)を特定する。言い換えると、タッチ検出部82は、光検出部9による開口部20Eを介した入射光の遮光度の検出結果から、表示面に触れた指示物の接触位置を検知する。なお、この場合の指の特定方式は、本発明とは無関係であり、どのようなアルゴリズムを用いてもよい。
[7.スキャナ操作]
本実施の形態に係る表示装置1によれば、図8及び図9に示された光検出方式を用いて、スキャナ操作をすることが可能である。すなわち、図8に示された指を、印刷物などの反射体に置き換え、青色画素20B、緑色画素20G、及び赤色画素20Rから出射された光が反射体で反射した白色反射光を光検出部9が検出する。制御部8のスキャナ部は、光検出部9で検出された白色反射光の光量や色成分に基づいて、反射体の形状及び色に関する情報を取得する。言い換えれば、スキャナ部は、開口部20Eを介して入射した、表示面上の反射体からの反射光の検出結果から、反射体を走査検知する。
以上のように、本実施の形態に係る表示装置1によれば、(1)表示部2の表示側と反対側に配置された光検出部9、及び(2)表示面に設けられた開口部20Eにより、焼付き補正及びタッチ操作を実現することができる。つまり、同一の光センサを用いて、輝度ムラ補正とタッチ入力とを両立できるので、高機能かつ低コストを実現できる。
[8.焼付き補正、タッチ操作、スキャナ操作の駆動関係]
図10は、輝度ムラ補正のタイミングを説明する図である。同図には、タッチ操作及びスキャナ操作を含めた映像表示の期間と、焼付き補正期間との関係が表されている。有機EL素子21の輝度劣化は、通常、除々に進行するため、焼付き補正を行うタイミングは、例えば、24時間おき、または、起動時のみなど、ある程度長い間隔を設定しても、当該間隔において、輝度ムラが急に視認されることはない。したがって、通常の画像表示モードでは、光検出部9を、タッチ操作用、または、スキャナ操作用として使用する。一方、上記焼付き補正モードでは、光検出部9を、焼付き補正用として使用する。
このように、映像表示期間と焼付き補正期間とのタイミングを調整することにより、焼付き補正とタッチ操作及びスキャナ操作とを両立させることができる。
図11は、画素の輝度補正方法について説明した図である。本実施の形態に係る表示装置1には開口部20Eが設けられているので、光検出部9が画素20の発光輝度を測定する際には、常に、外部入射光による受光信号が重畳される。ここでは、外部入射光の受光成分をキャンセルして、画素20から出射される光を、高精度に取得できる方法を説明する。
まず、全ての画素20を黒表示として、光検出部9にて光量測定する。つまり、このとき、光検出部9では、外部入射光による受光成分のみの受光量が検出される(オフセット測定)。
続いて、所定の階調輝度を反映した信号電圧を画素20に供給することにより、当該画素20を発光させる。このとき、光検出部9で測定された受光量は、外部入射光による受光成分と、上記画素20から出射された光による受光成分とが重畳されたものとなっている(輝度測定)。
最後に、補正部81は、上記輝度測定で測定された受光信号から上記オフセット測定で測定された受光信号を減算し、画素20から出射された光の輝度を取得する。これにより、外部入射光によるオフセット受光成分をキャンセルすることが可能となる。
上述したように、画素20の黒表示により、外光をオフセットキャンセルすることで、焼付き補正とタッチ操作及びスキャナ操作とを両立させることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、光検出部9を表示部2と独立に形成していたが、本実施の形態では、光検出部9を表示部2の内部に形成することにより配線層及び駆動回路層を共用することで、回路規模を縮小することが可能となる。
図12は、実施の形態2に係る画素の回路図である。また、図13は、実施の形態2に係る表示装置の断面構造図である。本実施の形態に係る表示装置は、実施の形態1に係る表示装置1と比較して、光検出部9からの受光信号を読み出す垂直信号線が、画素20に信号電圧を供給するデータ線と共用されている点、及び、光検出部9が透明下基板212の表示面側に形成されている点が構成として異なる。以下、実施の形態1に係る表示装置1と同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
図12に示すように、書込み信号線駆動回路5は、画素列ごとに設けられたデータ線52を介して、画素30に、輝度階調に対応する信号電圧を供給する。
また、受光信号出力回路7は、画素列ごとに設けられたデータ線52を介してフォトダイオード25から読み出された受光信号を出力する。
画素30は、有機EL素子21と、フォトダイオード25と、有機EL素子21及びフォトダイオード25を駆動する駆動回路とで構成されている。画素30が有する駆動回路は、駆動トランジスタ22と、選択トランジスタ23及び26と、容量素子24とを備える。駆動トランジスタ22、選択トランジスタ23及び26は、例えば、n型の薄膜トランジスタで構成される。
上記回路構成により、書込み走査線駆動回路4が選択トランジスタ23を導通状態とすることで、書込み信号線駆動回路5からデータ線52を経由して、信号電圧が容量素子24に書き込まれる。また、これと同時に、駆動トランジスタ22のゲート−ソース間には、信号電圧に対応した電圧が印加され、駆動トランジスタ22は、当該電圧に対応した駆動電流を有機EL素子21に流す。有機EL素子21は、上記駆動電流に対応した輝度で発光を開始し、容量素子24への信号電圧の書き込みが更新されるまで上記発光を継続する。上記発光動作が、画素行単位で行順次に実行される。
図12に示すように、フォトダイオード25は、画素30が有する有機EL素子21の発光量に対応した電荷量を蓄積する。読出し走査線駆動回路6が選択トランジスタ26を導通状態とすることで、選択された画素行に配置されたフォトダイオード25の電荷量が、受光信号としてデータ線52を経由して受光信号出力回路7へ読み出される。受光信号出力回路7は、読み出された受光信号を、画素行ごとに制御部8へ出力する。
本実施の形態では、図13に示すように、フォトダイオード25である光センサ901を、表示部2の表示側に配置するのではなく、表示部2の上記反対側であって発光層215と下基板222との間に配置することで、表示部2の表示側と反対側に出射される光を検出する。これにより、画素20から表示側に出射される表示光は光センサ901により妨げられない。また、光センサ901を構成する読出し回路のレイアウトの自由度が確保されるので、受光感度を向上させることが可能となる。
図13に示すように、本実施の形態に係る表示装置3は、表示領域において、表示部2の内部に光センサ901が形成された構造となっている。
下基板222の上(表示方向)に、光センサ901と、駆動回路層213と、透明陽極層214と、発光層215と、透明陰極層216と、透明封止層217と、透明上基板218とが、この順で積層されている。また、隣接する画素を分離するバンク219が形成されている。表示部2は、下基板222から透明上基板218までを含む。
また、表示部2は、表示方向から見て、赤色画素30R、緑色画素30G、青色画素30B、及び開口部30Eが配置されている。赤色画素30R、緑色画素30G、及び青色画素30Bは、それぞれ、2つのバンク219で挟まれた領域における下基板222から透明上基板218までを含む。また、開口部20Eは、2つのバンク219で挟まれた領域における下基板222と、透明上基板218とを含み、光センサ901と当該透明上基板218との間は空間である。なお、上記空間には、透明上基板218の上方から入射された外部入射光を、光センサ901上へと受光させる透明部材が充填されていてもよい。開口部30Eは、画素30に隣接して当該画素ごとに配置されてもよいし、また、複数の画素30ごとに配置されてもよい。
下基板222は、透明でなくてもよく、例えば、ガラス基板またはプラスティック基板が用いられる。
駆動回路層213は、光センサ901の上に形成される。駆動回路層213は、駆動トランジスタ22、選択トランジスタ23及び26、ならびに容量素子24が形成された回路素子形成領域313Bと、画素から出射された光を透明陽極層214から光センサ901へ通過させる光通過領域313Aとを、画素30ごとに含む。光通過領域313Aは、例えば、透明材料かつ絶縁材で形成される。なお、駆動回路層213には、回路素子形成領域313Bと光通過領域313Aとが明確に分離配置されている必要はない。駆動回路層213には、画素30ごとに上記回路素子が形成され、かつ、画素30ごとに、光センサ901から透明陽極層214までの経路において一部透明な領域を有していればよい。また、駆動回路層213は、開口部20Eに形成されていてもよい。
図13に示された画素30は、トップエミッション構造を有している。つまり、発光層215に所定の電圧を印加すると、有機発光層で光が生じ、透明陰極層216及び透明封止層217を通じて光が上方(表示側)に出射する。また、有機発光層で生じた光のうち下方(反対側)に向かったものは、透明陽極層214を通過し、一部、駆動回路層213を通過して光センサ901で検出される。
光センサ901は、下基板222の表面、つまり、駆動回路層213と下基板222との間に形成された光検出部である。つまり、光センサ901は、表示部2の表示側と反対側であって、下基板222の表示側に配置されている。なお、光センサ901は、下基板222の表面上に、駆動回路層213及び発光層215が形成される前に、形成される。
本実施の形態に係る表示装置3によれば、発光層215が発光した場合、その光は表示面から出射して画像表示として用いられるとともに、表示方向と反対方向(下方)にも出射して、透明陽極層214、光通過領域313Aを通過し、光センサ901に到達する。これにより、画素30から出射する光の光量を光センサ901で測定することが可能となる。さらに、表示方向からの光を通過させる開口部30Eが設けられることで、外光も検出することが可能となる。これにより、タッチ操作機能及びスキャナ機能を実現することが可能となる。
また、本実施の形態に係る表示装置3は、図12に示すように、光センサ901の出力である受光信号を、発光駆動に使用しているデータ線から読み出しを行う構成としている。つまり、データ線と垂直信号線とを共通にしている。この構成では、発光のための信号電圧書き込み期間と、光センサ901による光検出期間とは、時分割される。たとえば、図12の回路構成では、発光のための信号電圧書き込み動作時には、選択トランジスタ23を導通状態かつ選択トランジスタ26を非導通状態とする。一方、光センサ901による光検出期間には、選択トランジスタ23を非導通状態かつ選択トランジスタ26を導通状態とする。
また、図12の回路構成を実現するにあたり、データ線及び垂直信号線が形成される配線層を共用できる。さらには、選択トランジスタ23及び26の回路層を共用できる。よって、回路規模を縮小することが可能となり、大幅なコストダウンが可能となる。
(効果など)
以上のように、本実施の形態に係る表示装置の一態様は、自発光型の有機EL素子21を有する画素20(30)が行列状に配置され、画素20(30)が発光することにより表示面に画像を表示する表示部2と、表示部2の画像表示側と反対側に設けられ、入射光を検出する光検出部9(光センサ901)とを備える。表示部2は、表示面において1以上の画素20(30)ごとに開口部20E(30E)を有し、光検出部9(光センサ901)は、画素20(30)が発光する光と、開口部20E(30E)を介して画像表示側の外部から入射する外光とを、前記入射光として検出する。
これによれば、画素20(30)が発光した場合、その光は表示面から出射して画像表示として用いられるとともに、表示方向と反対方向(下方)にも出射して、光検出部9(光センサ901)に到達する。これにより、画素20(30)から出射する光の光量を光検出部9(光センサ901)で測定し、焼付き補正を実現することが可能となる。さらに、表示方向からの光を通過させる開口部20E(30E)が設けられることで、外光も検出することが可能となる。これにより、タッチ操作機能及びスキャナ機能を実現することが可能となる。つまり、同一の光センサを用いて、輝度ムラ補正とタッチ入力とを両立できるので、高機能かつ低コストを実現できる。
また、表示部2は、さらに、有機EL素子21が形成された発光素子層を含み、当該発光素子層は、発光層215と、発光層215の画像表示側に形成され透明部材で構成された透明陰極層216と、発光層215と光検出部9(光センサ901)との間に形成され少なくとも一部が透明部材で構成された透明陽極層214とを含んでもよい。
また、表示部2は、さらに、透明陽極層214と光検出部9(光センサ901)との間に形成され、有機EL素子21を駆動する駆動回路層213を有し、駆動回路層213は、画素20(30)ごとに、光検出部9(光センサ901)から透明陽極層214までの経路において一部透明な領域を有してもよい。
これらにより、発光層215が発光した場合、その光は表示面から出射して画像表示として用いられるとともに、表示方向と反対方向(下方)にも出射して、透明陽極層214及び駆動回路層213の透明領域を通過し、光検出部9(光センサ901)に到達する。これにより、画素20(30)から出射する光の光量を光検出部9(光センサ901)で測定することが可能となる。
また、光検出部9(光センサ901)による複数の画素20(30)から発光される入射光の検出結果から、複数の画素20(30)の経時的な劣化を検知することにより、画素20(30)の輝度を補正する補正部81を備えてもよい。
これにより、画素20(30)に供給される信号電圧を補正し、画素20(30)の寿命劣化による輝度ムラを解消することが可能となる。
また、補正部81は、画素20(30)を発光させた場合に光検出部9(光センサ901)で検出した当該画素20(30)の輝度値を、当該画素20(30)を黒表示させた場合に光検出部9(光センサ901)で検出した当該画素20(30)の輝度値で減じた輝度値を取得することにより、当該画素20(30)の経時的な劣化を検知してもよい。
これにより、外部入射光によるオフセット受光成分をキャンセルすることが可能となり、焼付き補正とタッチ操作及びスキャナ操作とを両立させることができる。
また、光検出部9(光センサ901)による開口部20E(30E)を介した入射光の遮光度の検出結果から、表示面に触れた指示物の接触位置を検知するタッチ検出部82を備えてもよい。
これにより、指などの指示物と表示面との接触位置を検出し、表示面におけるタッチ操作を検知することが可能となる。
また、開口部20E(30E)を介して入射した、表示面上の反射体からの反射光の検出結果から、当該反射体を走査検知するスキャナ部を備えてもよい。
これにより、焼付き補正とスキャナ操作とを両立させることができる。
また、光検出部9(光センサ901)は、複数のフォトダイオードで構成されていてもよい。
これにより、表示部の表示面に触れた指示物により、複数のフォトダイオードのそれぞれが検出する電荷量が異なるので、当該指示物の接触位置を検出することが可能となる。
また、有機EL素子21を駆動する発光駆動回路と、複数のフォトダイオードを構成する少なくとも1つのフォトダイオードとは、それぞれ、選択トランジスタ23及び26を介して、共通のデータ線52に接続されていてもよい。
これにより、信号電圧を画素30へ書き込むためのデータ線と、受光信号を読み出すための垂直信号線とを共用できる。さらには、選択トランジスタ23及び26の回路層を共用できる。よって、回路規模を縮小することが可能となり、大幅なコストダウンが可能となる。
(その他の実施の形態)
以上、上記実施の形態に基づいて表示装置を説明してきたが、本発明の表示装置は、上述した実施の形態に限定されるものではない。実施の形態における任意の構成要素を組み合わせて実現される別の実施の形態や、実施の形態に対して本発明の主旨を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例や、本実施の形態に係る表示装置を内蔵した各種機器も本発明に含まれる。
例えば、実施の形態1の図3に示された読出し回路、及び、実施の形態2の図12に示された読出し回路は、それぞれ、フォトダイオード25及び選択トランジスタ26のみを明示しているが、これに限られない。例えば、上記読出し回路は、増幅トランジスタ、電流源トランジスタ、リセットトランジスタ、フローティングディフュージョンなどが配置された、一般的な、固体撮像素子の回路素子が付加されていてもよい。
また、光検出部9(光センサ901)は、画素20(30)ごとに、1つのフォトダイオード25と1つの選択トランジスタ26とで構成される読出し回路を備えなくてもよい。複数の画素20(30)ごとに、1つの上記読出し回路を備える構成であってもよい。例えば、上記実施の形態では、画素20(30)ごとに、上記読出し回路が配置された構成としたが、画素20B(30B)、緑色画素20G(30G)、及び赤色画素20R(30R)で構成された単位画素ごとに、上記読出し回路が配置された構成であってもよい。さらには、N個の隣接する単位画素ごとに、上記読出し回路が配置された構成であってもよい。この場合には、1画素を1つずつ、または、同色画素ごとに点灯させれば、画素ごとに焼きつき補正の光量を検出することができる。
また、開口部20E(30E)は、単位画素ごとに配置されていなくてもよく、N個の隣接する単位画素ごとに配置されていてもよい。指示物が指などのような、複数の単位画素にわたるような大きなものである場合、開口部20E(30E)は、指の接触位置が区別できるような間隔で配置されればよい。
また、上記実施の形態では、本発明に係る表示装置が有する画素回路構成の一例を挙げたが、画素20(30)の回路構成は上記回路構成に限定されない。例えば、上記実施の形態では、正電源線(VDD)と負電源線(VSS)との間に、駆動トランジスタ22及び有機EL素子21が、この順に配置されている構成を例示したが、これら2素子が異なる順で配置されていてもよい。つまり、本発明の表示装置は、駆動トランジスタがn型であってもp型であっても、駆動トランジスタのドレイン電極及びソース電極、ならびに有機EL素子のアノード電極及びカソード電極が、正電源線(VDD)と負電源線(VSS)との間の電流径路上に配置されていればよく、駆動トランジスタ及び有機EL素子の配置順には限定されない。
また、実施の形態1及び2では、例えば、選択トランジスタ23及び26のゲートの電圧がハイレベルの場合にオン状態になるn型トランジスタとして記述しているが、選択トランジスタ23及び26をp型トランジスタで形成し、走査線41及び61の極性を反転させた表示装置でも、上記実施の形態と同様の効果を奏する。
また、上記実施の形態では、駆動トランジスタ及び選択トランジスタは、ゲート、ソース及びドレインを有するFET(Field Effect Transistor)であることを前提として説明してきたが、これらのトランジスタには、ベース、コレクタ及びエミッタを有するバイポーラトランジスタが適用されてもよい。この場合にも、本発明の目的が達成され同様の効果を奏する。
また、本発明の表示装置の動作シーケンスは、上記実施の形態1に示された動作に限られない。例えば、駆動トランジスタ22と正電源線(VDD)との間にスイッチトランジスタが挿入され、書き込み期間の後、当該スイッチトランジスタが導通状態となることで発光期間を開始してもよい。これにより、行順次発光でなく、行順次書き込みの後に一斉発光するような動作が可能となる。
また、上記実施の形態に係る表示装置に含まれる制御回路及び演算回路は、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。なお、上記表示装置に含まれる制御回路及び演算回路の一部を、表示部2と同一の基板上に集積することも可能である。また、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、上記実施の形態に係る表示装置に含まれる書込み走査線駆動回路4、書込み信号線駆動回路5、読出し走査線駆動回路6、受光信号出力回路7、制御回路、及び演算回路の機能の一部を、CPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現してもよい。
また、上記実施の形態に係る表示装置1及び3では、有機EL素子21を用いた表示装置である場合を例に述べたが、無機EL素子など、有機EL素子以外の発光素子を用いた表示装置に適用してもよい。
また、例えば、本実施の形態に係る表示装置は、図14に記載されたような薄型フラットTVに内蔵され、また使用される。本実施の形態に係る表示装置により、焼付き補正及びタッチ機能を両立したディスプレイを備えた薄型フラットTVが実現される。
本発明に係る表示装置は、画素信号電流により画素の発光強度を制御することで輝度を変動させる自発光型の発光素子を有するフラットパネルディスプレイ等に有用である。
1、3 表示装置
2 表示部
4 書込み走査線駆動回路
5 書込み信号線駆動回路
6 読出し走査線駆動回路
7 受光信号出力回路
8 制御部
9 光検出部
20、30 画素
20B、30B 青色画素
20E、30E 開口部
20G、30G 緑色画素
20R、30R 赤色画素
21 有機EL素子
22 駆動トランジスタ
23、26 選択トランジスタ
24 容量素子
25 フォトダイオード
26 選択トランジスタ
41、61 走査線
51、52 データ線
71 垂直信号線
81 補正部
82 タッチ検出部
212 透明下基板
213 駆動回路層
213A、313A 光通過領域
213B、313B 回路素子形成領域
214 透明陽極層
215 発光層
216 透明陰極層
217 透明封止層
218 透明上基板
219 バンク
222 下基板
901 光センサ

Claims (10)

  1. 自発光型の発光素子を有する画素が行列状に配置され、前記画素が発光することにより表示面に画像を表示する表示部と、
    前記表示部の画像表示側と反対側に設けられ、入射光を検出する光検出部とを備え、
    前記表示部は、前記表示面において1以上の前記画素ごとに開口部を有し、
    前記光検出部は、前記画素が発光する光と、前記開口部を介して前記画像表示側の外部から入射する外光とを、前記入射光として検出する
    表示装置。
  2. 前記表示部は、さらに、
    前記発光素子が形成された発光素子層を含み、
    前記発光素子層は、
    発光層と、
    前記発光層の前記画像表示側に形成され、透明部材で構成された第1電極層と、
    前記発光層と前記光検出部との間に形成され、少なくとも一部が透明部材で構成された第2電極層とを含む
    請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示部は、さらに、
    前記第2電極層と前記光検出部との間に形成され、前記発光素子を駆動する駆動回路層を有し、
    前記駆動回路層は、前記画素ごとに、前記光検出部から前記第2電極までの経路において一部透明な領域を有する
    請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記光検出部による複数の前記画素から発光される前記入射光の検出結果から、前記複数の画素の経時的な劣化を検知することにより、前記画素の輝度を補正する補正部を備える
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 前記補正部は、前記画素を発光させた場合の前記光検出部で検出した当該画素の輝度値を、当該画素を黒表示させた場合の前記光検出部で検出した当該画素の輝度値で減じた輝度値を取得することにより、当該画素の経時的な劣化を検知する
    請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記光検出部による前記開口部を介した前記入射光の遮光度の検出結果から、前記表示面に触れた指示物の接触位置を検知するタッチ検出部を備える
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記開口部を介して入射した、前記表示面上の反射体からの反射光の検出結果から、前記反射体を走査検知するスキャナ部を備える
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。
  8. 前記発光素子は、有機EL素子である
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 前記光検出部は、複数のフォトダイオードで構成されている
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の表示装置。
  10. 前記発光素子を駆動する発光駆動回路と、前記複数のフォトダイオードを構成する少なくとも1つのフォトダイオードとは、それぞれスイッチ素子を介して、共通の信号線に接続されている
    請求項9に記載の表示装置。
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