JP2015224926A - 磁気式変位センサ及び変位の検出方法 - Google Patents

磁気式変位センサ及び変位の検出方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 磁気式変位センサへの周囲温度の影響を小さくする。
【構成】 磁気式変位センサは、支持体と、支持体を収容するケーシングと、磁気スケールの長手方向に沿って、支持体の中央部をケーシングに固定する固定部とを備えている。そして磁気スケールの長手方向に沿って、固定部の両側に、複数個のコイルが同数ずつ、支持体に支持されている。
【選択図】 図2

Description

この発明は磁気式変位センサによる変位の検出に関し、特に温度変動による誤差を小さくすることに関する。
磁性体と非磁性体とを交互に周期的に配置した磁気スケールと、磁気式変位センサを用いて、変位を検出することが知られている。例えば特許文献1(特開平09-264758)では、4個の1次コイルと4個の2次コイルとを用いて、sin(θ+ωt)の出力を取り出す磁気式変位センサを開示している。ここにωは励磁用の交流電流の角周波数、θは磁気スケールに対する電気位相角である。この磁気式変位センサでは、コイルはリング状で、1次コイルを内周側に、2次コイルを外周側に重ねて配置する。そしてリング状コイルの中空部をロッド状の磁気スケールが通過し、磁気スケールに定ピッチで設けられた磁気マークを用いて、磁気式変位センサは変位を検出する。以下、磁気式変位センサを単にセンサということがある。
1次コイルと2次コイルを用いるのではなく、1次と2次とを兼ねるコイルを用いると、コイルの数を例えば半分にできる(特許文献2 特開2013-024779)。この場合、コイルの列に交流電圧を加えて、コイルを流れる交流電流の位相(θ+ωt)を検出する。さらに電流が流れる向きを逆にしてコイルの列を2列設けると、磁気スケールとセンサとの相対速度による誤差を小さくできる(特許文献2)。
磁気式変位センサにより、工作機械等の精密な機械への熱変形の影響を補償することが提案されている(特許文献3 特開2011-093069)。例えば旋盤の主軸台と刃物台との間隔が、旋盤の熱変形により変化すると、ワークの加工精度が低下する。そこで主軸台と刃物台の位置を測定することにより、この間の間隔を求めて、周囲温度の影響を受けないように、主軸台等を移動させれば、熱変形の影響を補償できる。特許文献3では、磁気スケールと磁気式変位センサとにより、工作機械の主軸台と刃物台の位置を測定する。特許文献3に明記されてはいないが、磁気スケールをインバー合金等の実質的に熱膨張しない材料により構成すると、周囲温度の影響を受けない磁気スケールとなる。
特開平09-264758 特開2013-024779 特開2011-093069 特開2003-269993
発明者は、磁気式変位センサ自体が熱膨張の影響を受けることに着目した。このセンサは例えば非磁性体のボビンにコイルを巻き付けたものである。非磁性体として、熱膨張率が極めて小さいガラス、セラミック等が知られているが、このような材料だけでは正確な形状に加工することは難しい。また熱膨張率が小さいインバー合金等をボビンに用いると、磁気スケールの影響をボビンのインバー合金が遮断してしまう。従ってボビンの熱膨張を解消することは難しい。
なお特許文献4(特開2003-269993)の位置センサでは、セラミック、インバー合金等の熱膨張率が小さな素材から成る円柱の表面に、Cuの薄膜コイルを設ける。そしてステンレスのパイプにCuの薄膜コイルを出し入れして、ステンレスパイプと薄膜コイルとが重なる長さを測定することを開示している。仮にステンレスパイプをインバー合金等のパイプに変更し、その内周面に精密な磁気マークを設けることができれば、周囲温度の影響を受けずに、位置を測定できる。しかしこのような加工は難しい。
この発明の課題は、磁気式変位センサへの周囲温度の影響を小さくすることにある。
この発明は、支持体に支持された複数個のコイルと、長手方向に沿って定ピッチで周期的に変化する磁気マークが設けられている磁気スケールとの相互作用により、変位を検出する磁気式変位センサであって、
支持体を収容するケーシングと、
磁気スケールの長手方向に沿って、支持体の中央部をケーシングに固定する固定部とを備え、
磁気スケールの長手方向に沿って、固定部の両側に、複数個のコイルが同数ずつ、支持体に支持されていることを特徴とする。
この発明はまた、支持体と、支持体に支持された複数個のコイルとを有する磁気式変位センサと、長手方向に沿って定ピッチで周期的に変化する磁気マークを有する磁気スケールとにより、変位を検出する方法であって、
磁気式変位センサは、
支持体を収容するケーシングと、
磁気スケールの長手方向に沿って、支持体の中央部をケーシングに固定する固定部とを備え、
磁気スケールの長手方向に沿って、固定部の両側に、複数個のコイルが同数ずつ、支持体に支持されており、
支持体の熱膨張の影響を、固定部の両側に同数ずつ支持されているコイル間で相殺することを特徴とする。
支持体の固定部、言い換えると支持体をケーシングに固定する位置に関して重要なことは、固定部の両側にコイルを同数ずつ配置し、支持体の熱膨張の影響をコイル間で相殺することである。中央部を固定部とするのは、コイルをその両側に配置するためで、固定部は長手方向での中心に限るものではない。コイルの配置は、支持体の中央部(固定部)に対して対称であることが好ましい。
この発明では、支持体の熱膨張によりコイルの位置が変化しても、固定部の両側に同数ずつ支持されているコイル間で、熱膨張の影響を相殺することができる。コイルの配置が固定部に対して対称に近づくと、熱膨張による変位の検出誤差は小さくなる。しかし対称でなくても、固定部の両側にコイルを同数ずつ配置することにより、相当程度に誤差を相殺できる。
例えば+sin相のコイルと−sin相のコイル、及び+cos相のコイルと−cos相のコイルのように、sin相出力のコイルを少なくとも2個、cos相出力のコイルを少なくとも2個設けることを考える。この場合、磁気スケールの長手方向に沿って、固定部の両側に、sin相出力のコイルを少なくとも各1個、cos相出力のコイルを少なくとも各1個配置すると、+sin相のコイルと−sin相のコイル間で誤差を相殺し、+cos相のコイルと−cos相のコイル間でも誤差を相殺できる。
より好ましくは、複数個のコイルは6個または8個とする。そして磁気スケールでの磁気マークのピッチを2πとする電気位相角で、電気位相角が共にθの2個のコイルが、固定部の両側に1個ずつ対称に配置され、かつ磁気スケールへの電気位相角が共にθ+πの2個のコイルが、固定部の両側に1個ずつ対称に配置されている。電気位相角がθとθ+πのコイルは、sin相のコイルでも、cos相のコイルでも良い。
+sin相の出力のコイルを−sin相の出力のコイル固定部に対して対称に配置すると、±cos相の出力の一対のコイルを対称に配置することは難しい。また±cos相の出力の一対のコイルを固定部に対して対称に配置すると、±sin相の出力の一対のコイルを対称に配置することは難しい。なおsin相とcos相とは、どの位置を電気位相角の0とするかの問題に過ぎない。そこで例えば+sin相の出力のコイルと−sin相の出力のコイルを固定部に対して対称に配置する。+cos相の一対のコイルを固定部に対して対称に配置することは可能で、−cos相の一対のコイルを固定部に対して対称に配置することも可能である。そこで+cos相のコイルと−cos相のコイルを各一対、固定部の両側に対称に配置すると、コイルの配置が対称になる。そしてこの場合、温度変動による誤差はほぼ0になる。
特に好ましくは、複数個のコイルは8個で、磁気スケールへの電気位相角が例えば共に(θ+1/2π)の2個のコイルが、固定部の両側に1個ずつ対称に配置され、かつ磁気スケールへの電気位相角が例えば共に(θ−1/2π)の2個のコイルが、固定部の両側に1個ずつ対称に配置されている。残る4個のコイルの位相は、例えばθが2個、θ+πが2個である。このようにすると、+sin相のコイルと−sin相のコイル、及び+cos相のコイルと−cos相のコイルを、各2個ずつ、ボビンの中央部にある固定部の両側に対称に配置できる。そして同じ出力位相のコイルが2個ずつあるので、駆動回路が簡単になる。
また好ましくは、支持体は磁気スケールを挿通自在な中空のボビン状で、複数個のコイルはボビンに巻かれている。この場合、ボビンの中央部をケーシングに固定し、ボビンの中央部の両側に、好ましくはなるべく対称性が高くなるように、最も好ましくは対称にコイルを配置する。するとコイル間で熱膨張の影響を相殺することが容易になる。また磁気スケールでは、パイプあるいはロッドの外周面に、メッキ等により正確な磁気マークを設けることができる。磁気マークはボビンの内部を通るので、コイルと磁気マークとの磁気相互作用を強めることができる。
好ましくは、ケーシングと支持体との熱膨張率が異なる。より好ましくは、ケーシングの熱膨張率を、支持体の熱膨張率よりも低くする。なおこの明細書では、熱膨張率を線熱膨張率の意味で用いる。支持体をケーシングに収容する場合、両者の熱膨張率を揃えることが一種の常識である。しかしこの発明では、両者の熱膨張率を揃える必要がない。特に、支持体をケーシングに対して固定部の両側に伸縮なので、熱膨張率の相違による歪みも生じない。ケーシングは支持体に比べ材料を選択できる範囲が広いので、ケーシングの熱膨張率を支持体よりも小さくすることが好ましい。
好ましくは、ケーシングはインバー合金、スーパーインバー合金等の低熱膨張率の金属であり、ボビンは低熱膨張率のガラスと有機バインダーとの混合物等の絶縁体である。この明細書で、低熱膨張率とは室温の線熱膨張率が2ppm以下であることで、インバーでは1.2ppmである。またボビンの線膨張率は例えば20ppm程度である。支持体を低熱膨張率のケーシングに固定するので、ケーシングに対する温度変動の影響を小さくできる。また金属のケーシングなので、外部からの電界を遮断できる。特にインバー合金は磁性で、外部からの磁界も遮断できる。絶縁体のボビンは磁気スケールとコイルとの相互作用を妨げず、特にガラスとプラスチックバインダー等の混合物とすると、所望の形状に正確に加工できる。
実施例の磁気式変位センサの長手方向断面図 コイルの配置を示し、1)は従来例での配置を、2)は実施例での配置を、3)は変形例1での配置を、4)は最適実施例での配置を、5)は変形例2での配置を、6)は変形例3での配置を示し、7)は電気位相角(位相)を示す。 実施例1での駆動回路の回路図 最適実施例での駆動回路の回路図 従来例、実施例、及び最適実施例に対し、温度依存性による誤差のシミュレーション結果を示す図 実施例と最適実施例とでの、誤差の実測値を示す図
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。この発明の範囲は、特許請求の範囲の記載に基づき、明細書の記載とこの分野での周知技術とを参酌し、当業者の理解に従って定められるべきである。特にsin(θ+ωt)及びcos(θ+ωt)の出力を、位相θへ変換することは周知である。
図1〜図6に、実施例とその変形とを示す。図1は磁気式変位センサ10の構造を示す。2は磁気スケールで、インバー合金、スーパーインバー合金等の低熱膨張率の丸棒の表面にリング状のCu薄膜6等の磁気マークを一定のピッチで設けたもので、例えば表面は保護膜10で被覆されている。Cu薄膜6を設けるには、Cuメッキとエッチング等を用いればよい。またCuに代えてAl等の非磁性の金属膜を用いても良い。
磁気式変位センサ10(以下単にセンサ10)は、インバー合金、スーパーインバー合金等の低熱膨張率の金属から成るケーシング12を備え、パイプ14から空気を供給し、エアベアリング15により、磁気スケール2を非接触に支持している。なお磁気スケール2を非接触に支持する構成は任意で、エアベアリング15に限らない。16はステンレス等のインナーケースで、ボビン18を収容する。ボビン18は、ガラス粉体とバインダーとから成り、長手方向に沿った1個所で、ここでは長手方向の中心部で、例えばピン20によりケーシング12に固定されている。固定には、ボルト、ビス、キー等の締結部材を用いても、あるいはケーシング12とボビン20とを嵌合もしくは接着しても良い。以下、ボビン18の長手方向(磁気スケール2の軸方向)に沿って、ピン20により固定される位置を(ボビン18の)中心Cという。また磁気スケール2は、ボビン18の内部を長手方向に沿って移動自在である。
ボビン18の外周の所定位置に設けられた溝21内に、好ましくはボビン18の中心に対して対称に配置された溝21内に、コイル22が複数配置されている。磁気スケール2の構造と、コイル22の配置を、図1の鎖線内に拡大して示す。なおコイル22は巻線によるものに限らず、メッキとエッチング等によるCu等の薄膜コイルでも良い。
図2の1)〜6)にコイルの配置を示し、7)はボビン18の中心Cに対する電気位相角θ(位相θ)を示し、Cu薄膜6の1ピッチを2πとする。磁気式変位センサ10から位相とピッチの数とを求めて、変位に変換する。C0〜C3’はボビン18の溝21に巻いたコイルで、C0とC0’のように添字が同じで”’”の有無が異なる一対のコイルは同相のコイルで、電気位相角θ(位相θ)は2nπ(nは0でない整数)だけ異なっている。C1とC1’が同相、C2とC2’も同相、C3とC3’も同相である。またコイルの出力に含まれる信号成分は、+sinθ・sinωt、−sinθ・sinωt、+cosθ・sinωt、−cosθ・sinωtの4種類である。そして、+sinθ・sinωtを含む出力と−sinθ・sinωtを含む出力との差を差動増幅器で増幅し、+sinθ・sinωtの信号を取り出す。また+cosθ・sinωtを含む出力と−cosθ・sinωtを含む出力との差を差動増幅器で増幅し、+cosθ・sinωtの信号を取り出す。
従来技術では、例えばボビン18の両端あるいは一端をケーシング12に固定する。1)の従来技術では、+sin相のコイルC0の位置で固定するものとする。コイルのインピーダンスには温度依存性があるが、一対のコイルの出力を差動増幅すると、インピーダンスの温度依存性をほぼ打ち消すことができる。問題は、ボビン18の熱膨張に応じて、ボビンの中心Cに対するコイルC0〜C3の位置が変動する点である。従来技術では、ボビン18の熱膨張への対策を施していないので、センサ10の出力に温度依存性が生じる。
2)の配置(実施例1)では、4個のコイルC0〜C3を中心Cの両側に同数ずつ配置しているので、温度依存性による誤差が小さくなる。4個のコイルC0〜C3の配置は対称であるが、sin相とcos相とで膨張方向が逆になるため、温度依存性による誤差が残る。
3)の配置(変形例1)では、cos相のコイルC2,C3が中心Cに対して対称に配置されているが、sin相のコイルC0,C1は中心Cに対して対称に配置されていないため、一部の誤差が残っている。なお変形例1での誤差は、実施例1での誤差よりも小さい。
4)の最適実施例では、6個のコイルC0〜C3’を中心Cに関して対称に配置し、コイルC0、C0’は同相(例えば−cos相)で、コイルC1、C1’も同相(例えば+cos相)で、これらの出力の差には、温度依存性がほぼ含まれない。コイルC0とコイルC1は位相が例えば3π(一般的には(2n+1)π,nは整数)異なり、+sin相の出力と−sin相の出力を与える。そこでコイルC0とコイルC1の出力の差には、温度依存性がほぼ含まれない。
4)の最適実施例では、例えばcos相のコイルが4個、sin相のコイルが2個で、不揃いである。そこで5)の変形例2では、sin相のコイルをC0,C1,C0’,C1’の4個とし、これらを中心Cに関して対称に配置する。なおコイルC0,C0’は位相が例えば2π異なり、コイルC1,C1’も位相が例えば2π異なる。またコイルC0,C1’は位相が例えばπ異なり、コイルC1,C0’も位相が例えばπ異なる。同様にcos相の4個のコイルC2〜C3’を、中心Cに関して対称に配置する。
5)の変形例2では、sin相で同相のコイルC1,C1’間に磁気マークの1ピッチ分の間隔(位相として2π)がある。コイルC1,C1’の間にcos相で位相がπ異なるコイルC2,C3’を配置したものが、6)の変形例3である。4)の最適実施例〜6)の変形例3では、センサの温度依存性はほぼ0である。
図3は実施例1及び変形例1の駆動回路の例を示し、PSは交流電源で、A・sinωtの電圧を出力し、R1〜R4は固定抵抗で、抵抗値は例えば同じである。なお()内は、最適実施例に用いる場合の配置である。sin相の2個のコイルの出力を差動増幅器A1により差動増幅すると、B・sinθ・sinωtの出力が得られ、cos相の2個のコイルの出力を差動増幅器A2により差動増幅すると、B・cosθ・sinωtの出力が得られる。例えばB・sinθ・sinωtの信号に、cotωtを乗算してB・sinθ・cosωtに変換し、加法定理によりsin(θ+ωt)の信号を得、この信号の0クロッシング(θ+ωt=nπ)から、位相θを求める。
最適実施例を図3の回路で駆動する場合、抵抗R1の代わりにコイルC1’を、抵抗R2の代わりにコイルC0’を接続する。するとsin相では4個のコイルC0,C1’,C1,CO’を用いるのに対して、cos相では2個のコイルを用いるので、差動増幅器A1のゲインを差動増幅器A2のゲインの2倍にする。sin相のブリッジでは、1片が(+sin、−sin)の順であると、他片は(−sin、+sin)の順とする。
図4は変形例2,3の駆動回路の例を示し、PSは前記の交流電源で、A1,A2は前記の差動増幅器である。最適実施例と同様に、例えばコイルC3,C2を直列に、コイルC2’,C3’を直列に接続してブリッジを組み、ブリッジの出力を差動増幅器で増幅し、cos相の出力とする。このブリッジでも、1片が(+cos、−cos)の順であると、他片は(−cos、+cos)の順とする。例えばコイルC1’,C0を直列に、コイルC0’,C1を直列に接続してブリッジを組み、ブリッジの出力を差動増幅器で増幅し、sin相の出力とする。このブリッジでも、1片が(+sin、−sin)の順であると、他片は(−sin、+sin)の順とする。
図5に、従来例と実施例1及び最適実施例の性能を示し、ボビンの長さが0.1%〜0.3%熱膨張したものとして、変位の検出誤差をシミュレーションにより求めた。実施例1では誤差の絶対値が従来例の40%程度に減少し、誤差の平均値はほぼ0である。これに対して、従来例では誤差は符号が一定で0にならない。そして最適実施例では、誤差は常にほぼ0である。なお図2の変形例1では、実施例1よりも誤差は小さくなる。
図6は、変位の検出誤差(周囲温度を20℃から28℃へ変化させた際の指示値の変化)の実測値を示す。○は実施例1の結果を、△は最適実施例の結果を示し、実施例1には実測値の間をsin波で補間したものを示す。最適実施例の誤差は僅かで、この僅かな誤差は差動増幅器の温度依存性、コイルC0〜C3’の配置の乱れ、等によるものと考えられる。
実施例では温度依存性が小さい磁気式変位センサ10が得られるので、旋盤、ドリル、研削盤等の工作機械での加工位置を正確に測定し、加工精度を向上させることができる。またプレス、射出成形機、ダイカスト成形機等の型締装置で、金型の間隔を正確に測定できる。その他、温度が変化しかつ光学的な測定が難しい環境等で、変位を正確に測定できる。
実施例では、磁気スケール2がボビン18内を通るが、平面状の磁気スケールと平面状の薄膜コイル等を、向かい合わせても良い。またコイルC0〜C3’から成るコイルの列の両側にダミーのコイルを配置しても良い。
駆動回路は図3,図4のものに限らず、例えば同相のコイルC0,C0’の出力の平均値と、同相のコイルC1,C1’の出力の平均値との差を増幅しても良い。同様に、同相のコイルC2,C2’の出力の平均値と、同相のコイルC3,C3’の出力の平均値との差を増幅しても良い。また1次コイルと2次コイルを積層する、あるいは1次コイルと1次コイルの間に2次コイルを配置するようにしても良い。その場合、実施例の各コイル22は2次コイルに対応する。
2 磁気スケール
4 インバー合金
6 Cu薄膜(磁気マーク)
8 保護膜
10 磁気式変位センサ(センサ)
12 ケーシング
14 パイプ
15 エアベアリング
16 インナーケース
18 ボビン
20 ピン(固定部)
21 溝
22 コイル

C0〜C3’ コイル
R1〜R4 抵抗
A1,A2 差動増幅器
PS 交流電源

Claims (7)

  1. 支持体に支持された複数個のコイルと、長手方向に沿って定ピッチで周期的に変化する磁気マークが設けられている磁気スケールとの相互作用により、変位を検出する磁気式変位センサであって、
    前記支持体を収容するケーシングと、
    前記磁気スケールの長手方向に沿って、支持体の中央部を前記ケーシングに固定する固定部とを備え、
    かつ前記磁気スケールの長手方向に沿って、前記固定部の両側に、前記複数個のコイルが同数ずつ、前記支持体に支持されていることを特徴とする、磁気式変位センサ。
  2. 磁気式変位センサは、sin相出力のコイルとcos相出力のコイルを、少なくとも各2個ずつ、前記複数個のコイルとして備え、
    前記磁気スケールの長手方向に沿って、前記固定部の両側に、sin相出力のコイルが少なくとも各1個、cos相出力のコイルが少なくとも各1個支持されていることを特徴とする、請求項1の磁気式変位センサ。
  3. 前記複数個のコイルは6個または8個で、
    前記磁気スケールの前記ピッチを2πとする電気位相角で、前記磁気スケールへの電気位相角が共にθの2個のコイルが、前記固定部の両側に1個ずつ対称に配置され、
    かつ前記磁気スケールへの電気位相角が共にθ+πの2個のコイルが、前記固定部の両側に1個ずつ対称に配置されていることを特徴とする、請求項1の磁気式変位センサ。
  4. 前記複数個のコイルは8個で、
    前記磁気スケールへの電気位相角が共にθ+π/2の2個のコイルが、前記固定部の両側に1個ずつ対称に配置され、
    かつ前記磁気スケールへの電気位相角が共にθ−π/2の2個のコイルが、前記固定部の両側に1個ずつ対称に配置されていることを特徴とする、請求項3の磁気式変位センサ。
  5. 前記ケーシングと前記支持体との熱膨張率が異なることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかの磁気式変位センサ。
  6. 前記ケーシングは低熱膨張率の金属であり、前記ボビンは絶縁体であることを特徴とする、請求項5の磁気式変位センサ。
  7. 支持体と、支持体に支持された複数個のコイルとを有する磁気式変位センサと、長手方向に沿って定ピッチで周期的に変化する磁気マークを有する磁気スケールとにより、変位を検出する方法であって、
    前記磁気式変位センサは、
    前記支持体を収容するケーシングと、
    前記磁気スケールの長手方向に沿って、支持体の中央部を前記ケーシングに固定する固定部とを備え、
    前記磁気スケールの長手方向に沿って、前記固定部の両側に、前記複数個のコイルが同数ずつ、前記支持体に支持されており、
    支持体の熱膨張の影響を、固定部の両側に同数ずつ支持されているコイル間で相殺することを特徴とする、変位の検出方法。
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