JP2015223329A - 便座昇降装置 - Google Patents

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剛広 矢野
Takehiro Yano
剛広 矢野
河野 雄一郎
Yuichiro Kono
雄一郎 河野
川上 哲也
Tetsuya Kawakami
哲也 川上
淳 野中
Atsushi Nonaka
淳 野中
勲 園畑
Isao Sonohata
勲 園畑
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Abstract

【課題】駆動部の不良を発見・対処でき、保守性が高い便座昇降装置を提供する。【解決手段】駆動することで大便器の便座の異なる位置をそれぞれ昇降させる複数の駆動部と、複数の駆動部に対してそれぞれ回転可能に接続され、回転することで駆動部を駆動させる複数のスピンドルと、複数のスピンドルをそれぞれ回転させる駆動源と、駆動源がスピンドルを回転させたときに、複数の駆動部、スピンドル及び駆動源のうち少なくとも1つの変動パラメータを計測する計測部と、計測部が計測した変動パラメータに基づき複数の駆動部のうち1つの不良を検知する不良検知部と、不良検知部が不良を検知した場合、予め定められた対処を行う対処部と、を備える。【選択図】 図9

Description

本発明は、洋風大便器に設置され、便座を昇降させる便座昇降装置に関する。
身体障害者や高齢者などが洋風大便器を使用する場合、便座に腰を下ろしたり、便座から立ち上がったりする際の肉体的負担は大きなものとなっている。そこで、このような肉体的負担を軽減するため、電動力を用いて便座を昇降させる機能を有する便座昇降装置が開発されている(特許文献1)。
このような従来の便座昇降装置においては、便座を昇降させるための作用点は複数存在しており、それぞれの作用点に駆動することで便器を昇降させる駆動部と、この駆動部に対して回転することで駆動部を駆動させる駆動源と、で構成された電動式伸縮部材が複数設けられている。
特開2010−184093号公報
この電動式伸縮部材のうち、不良な駆動部があると、その不良な駆動部を有する電動式伸縮部材に対応する作用点には力が加わらず、残りの動作良好な電動式伸縮部材に対応する作用点には正しく力が加わるため、便座が傾いて昇降してしまう可能性がある。よって、動作不良な駆動部は発見・対処することが望ましい。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、駆動部の不良を発見・対処でき、保守性が高い便座昇降装置を提供することを一つの目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明の便座昇降装置は、駆動することで大便器の便座の異なる位置をそれぞれ昇降させる複数の駆動部と、前記複数の駆動部に対してそれぞれ回転可能に接続され、回転することで前記駆動部を駆動させる複数のスピンドルと、前記複数のスピンドルをそれぞれ回転させる駆動源と、前記駆動源が前記スピンドルを回転させたときに、前記複数の駆動部、前記スピンドル及び前記駆動源のうち少なくとも1つの変動パラメータを計測する計測部と、前記計測部が計測した前記変動パラメータに基づき前記複数の駆動部のうち1つの不良を検知する不良検知部と、前記不良検知部が不良を検知した場合、予め定められた対処を行う対処部と、を備えることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、便座昇降装置は、駆動部、スピンドル及び駆動源のうち少なくとも1つの変動パラメータを計測することで、駆動部の不良を検知でき、駆動部の不良を検知した場合、予め定められた対処を行うため、使用者は駆動部の不良が発生した際にすぐに何らかの対処が行うことができ、保守性が高い便座昇降装置を提供することができる。
本発明において、好ましくは、前記対処部は、前記不良検知部が不良を検知した場合、前記駆動源の動作を停止させるように構成されている。
このように構成された本発明においては、対処部は、不良検知部が不良を検知したときに、複数の駆動源の動作を停止させるため、便座が予期しない傾きに傾くことを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、前記複数の駆動部は、前記便座の一端側を昇降させる第一駆動部と、前記便座の他端側を昇降させる第二駆動部と、からなり、前記複数のスピンドルは、前記第一駆動部を駆動させる第一スピンドルと、前記第二駆動部を駆動させる第二スピンドルと、からなり、前記駆動源は、前記第一スピンドルを回転させる第一モーターと、前記第二スピンドルを回転させる第二モーターと、からなるように構成されている。
このように構成された本発明においては、不良検知部は計測部が計測したパラメータに基づき駆動部の不良を検知し、対処部は不良を検知したときに便座の一端側及び他端側を昇降させるモーターの動作を停止させるため、不良のある駆動部と不良のない駆動部の駆動によって便座が傾いて上昇してしまうことを防ぐことができる。
本発明において、好ましくは、前記第一駆動部は、前記第一スピンドルに対して回転可能に嵌合される第一ナットと、前記第一ナットを回転させないように前記第一ナットに嵌合され、前記第一ナットと共に前記第一スピンドルの軸方向へ移動可能に設けられた第一ロッドと、前記第一ロッドに接続され、前記第一ロッドの動きによって前記便座を昇降させる第一作用部と、を備え、前記第二駆動部は、前記第二スピンドルに対して回転可能に嵌合される第二ナットと、前記第二ナットを回転させないように前記第二ナットに嵌合され、前記第二ナットと共に前記第二スピンドルの軸方向へ移動可能に設けられた第二ロッドと、前記第二ロッドに接続され、前記第二ロッドの動きによって前記便座を昇降させる第二作用部と、を備えるように構成されている。
このように構成された本発明においては、第一ナット及び第一ロッドは第一スピンドルの回転する力を第一スピンドルの軸方向へ移動する力に変換し、第一作用部は第一ナット及び第一ロッドの第一スピンドルの軸方向へ移動する力を便座を昇降させる力に変換することができるため、第一駆動部は第一モーターの回転力を効果的に便座を昇降させる力に利用することができる。また、第二ナット及び第二ロッドは第二スピンドルの回転する力を第二スピンドルの軸方向へ移動する力に変換し、第二作用部は第二ナット及び第二ロッドの第二スピンドルの軸方向へ移動する力を便座を昇降させる力に変換することができるため、第二駆動部は第二モーターの回転力を効果的に便座を昇降させる力に利用することができる。
本発明において、好ましくは、前記計測部は、前記第一モーター及び前記第二モーターへ流れる電流値を計測し、前記不良検知部は、前記計測部が計測した前記第一モーター及び前記第二モーターのうちいずれか1つへ流れる電流値が予め定められた値以下となり、且つ前記第一モーター及び前記第二モーターのうち残り1つへ流れる電流値が予め定められた値以上となった際に、前記不良を検知するように構成されている。
このように構成された本発明においては、不良検知部は、計測部が計測した第一モーター及び第二モーターのうちいずれか1つへ流れる電流値が予め定められた値以下となり、且つ第一モーター及び第二モーターのうち残り1つへ流れる電流値が予め定められた値以上となった際に、駆動部の駆動不良であると検知するため、それぞれのモーターに流れる電流値計測という単純な制御によって、正確に駆動部の駆動不良を検知できる。
本発明において、好ましくは、前記計測部は、前記第一モーター及び前記第二モーターへ流れる電流値を計測し、前記不良検知部は、前記計測部が計測した前記第一モーターへ流れる電流値の変化量が予め定められた値以上となった際に、前記不良を検知するように構成されている。
このように構成された本発明においては、不良検知部は、計測部が計測した第一モーターへ流れる電流値の変化量が予め定められた値以上となった際に、不良を検知するため、それぞれのモーターに流れる電流値の変位計測という単純な制御によって、正確に駆動部の駆動不良を検知できる。
本発明において、好ましくは、前記複数のスピンドルには、前記複数のスピンドルと共に回転可能である複数の磁石が設けられており、前記計測部は、前記複数の磁石による磁束量を計測し、前記不良検知部は、前記計測部が計測したそれぞれの磁束量の変化の周期であるホール周期の変化量が予め定められた値以上となった際に、前記不良を検知するように構成されている。
このように構成された本発明においては、不良検知部は、計測部が計測したそれぞれの磁束量のホール周期の変化量が予め定められた値以上となった際に、駆動部の駆動不良であると検知するため、ホール周期の変化量を計測するという単純な制御で、正確に駆動部の駆動不良を検知できる。
本発明によれば、駆動部の不良を発見・対処でき、保守性が高い便座昇降装置を提供することができる。
本実施形態である便座昇降装置を便器に取り付けた状態を示す側面図である。 図1における便座昇降装置の正面図である。 図1における便座昇降装置を構成する駆動部を示す斜視図である。 図1における便座昇降装置を構成する電動式伸縮駆動体及び制御器の内部構造を示す略図である。 図3における駆動部の動作状態を示す図である。 図1における便座昇降装置を水平状態で上昇させた状態を示す側面図である。 図6における便座昇降装置の正面図である。 図1における便座昇降装置を構成するそれぞれのホール素子から出力されるパルス信号を示す図である。 本発明の第一実施形態による駆動部の不良を検知する動作を示すフローチャートである。 図9における電動式伸縮駆動体の伸長量に対するモーターへ流れる電流量のグラフである。 本発明の第二実施形態による駆動部の不良を検知する動作を示すフローチャートである。 図11における電動式伸縮駆動体の伸長量に対するモーターへ流れる電流量の単位時間当たりの変化量のグラフである。 本発明の第三実施形態による駆動部の不良を検知する動作を示すフローチャートである。 図13における電動式伸縮駆動体の伸長量に対するホール素子から出力されるパルス信号の周期のグラフである。
以下、本発明の実施形態による便座昇降装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(便座昇降装置の全体構成について)
図1は、本実施形態である便座昇降装置を便器に取り付けた状態で示す側面図であり、図2は、図1における便座昇降装置の正面図であり、図3は、図1における便座昇降装置を構成する駆動部を示す斜視図であり、図4は、図1における便座昇降装置を構成する電動式伸縮駆動体及び制御器の内部構造を示す略図である。
以下これらの図を用いて、まず本実施形態における便座昇降装置10の概要を説明する。
図1〜図3に示すように、大便器11は、使用者が用を足す際に座るための便座12設けられており、床面Fに載置されている。本実施形態の便座昇降装置10は、洋式の大便器11の便座12を電動力で昇降させるため、大便器11に装着して使用するものである。便座昇降装置10は、大便器11上で便座12を支える支持部材13と、この支持部材13の左右端部から大便器11の左右側部に垂下して設けられた昇降部材14a,14bとを有する門形状の便座受け台15と、大便器11の上から固定されるように係止された固定部材16と、この固定部材16から大便器11の左右側部に垂下して設けられた側面部材17a,17bとを有する便器固定台18と、を備えている。
また、便座受け台15の下方に固定されており、便座受け台15を最高位置と最低位置との間で昇降可能に支持するため、水平姿勢を含んで起伏可能に配置された上アーム部材19a(19b)及び下アーム部材20a(20b)を介して昇降部材14a(14b)と側面部材17a(17b)とを連接することにより、左右一対の四節リンク21a,21bを形成している。上アーム部材19a(19b)は両端が半円形の板材で形成され、下アーム部材20a(20b)は、角部を円弧形状にした略三角形の板材で形成されている。
さらに、四節リンク21a(21b)の下アーム部材20a(20b)を、水平姿勢を含んで上下に起伏運動させるため、四節リンク21a(21b)より後方位置に略水平状態に配置された左右一対の電動式伸縮駆動体22a(22b)を備えている。そして、上アーム部材19a(19b)及び下アーム部材20a(20b)の前方支点19ax(19bx),20ax(20bx)をそれぞれ昇降部材14a(14b)に軸支し、上アーム部材19a(19b)及び下アーム部材20a(20b)の後方支点19ay(19by),20ay(20by)を側面部材17a(17b)に軸支するとともに、下アーム部材20a(20b)の後方支点20ay(20by)より下方に、電動式駆動体22a(22b)の駆動力点20az(20bz)を配置している。
以上説明した、昇降部材14a(14b)、側面部材17a(17b)、便器固定台18、上アーム部材19a(19b)、下アーム部材20a(20b)、四節リンク21a及び21bのうち、大便器11の右側面側に配置されているものをまとめて第一作用部26aとし、大便器11の左側面側に配置されているものをまとめて第二作用部26bとする。
ここで、図3を参照して、便座昇降装置10を構成する四節リンク21a(21b)について説明する。なお、図3に示す四節リンク21aは大便器11の右側面に配置されているものであるが、大便器11の左側面に配置される四節リンク21bは、この四節リンク21aと鏡面対称な構造であり、機能も同じであるため、説明を省略する。
図3に示すように、略水平状態に配置された電動式伸縮駆動体22aの第一ロッド22cを略水平方向に伸縮させ、下アーム部材20aを水平姿勢(前方支点20axと後方支点20ayとが水平に並ぶ姿勢)を含んで起伏運動させることによって四節リンク21aを駆動すると、四節リンク21aを構成する上アーム部材19a及び下アーム部材20aの前方支点19ax,20axに軸支された昇降部材14aを昇降させることができる。
このように、略水平方向に伸縮する電動式伸縮駆動体22aの第一ロッド22cで起伏する上アーム部材19a及び下アーム部材20aによって昇降部材14aを昇降させることにより、昇降部材14aの上方に連設された支持部材13に固定された便座12(図2参照)を昇降させることができる。
また、電動式伸縮駆動体22aの第一ロッド22cによって駆動される、下アーム部材20aの駆動力点20azを、前方支点20ax及び後方支点20ayから離れた位置に配置しているため、下アーム部材20aの回転モーメントを大きくすることができる。従って、電動式伸縮駆動体22aの推力は、比較的小さなものであってもよい。
図4に示すように、電動式伸縮駆動体22aは、第一ケーシング22d内において、基端に第一ナット22fを有する円筒状の第一ロッド22cと、第一ナット22fに螺合した状態で第一ロッド22c内に挿入された第一スピンドル22eと、第一スピンドル22eの基端部に設けられた第一磁石22gと、第一スピンドル22eを回転駆動する駆動源である第一モーター22jと、第一磁石22gの磁束変化を検知する第一ホール素子22kとを備えている。なお、第一作用部26a、第一ロッド22c、第一ナット22fをまとめて第一駆動部24aとする。
同様にして、電動式伸縮駆動体22bは、第二ケーシング22l内において、基端に第二ナット22mを有する円筒状の第二ロッド22nと、第二ナット22mに螺合した状態で第二ロッド22n内に挿入された第二スピンドル22oと、第二スピンドル22oの基端部に設けられた第二磁石22pと、第二スピンドル22oを回転駆動する駆動源である第二モーター22qと、第二磁石22pの磁束変化を検知する第二ホール素子22rとを備えている。なお、第二作用部26b、第二ロッド22n、第二ナット22mをまとめて第二駆動部24bとし、第一駆動部24aと異なる位置に設けられている。
第一磁石22g及び第二磁石22pは、それぞれ第一スピンドル22e及び第二スピンドル22oの外周に、円形で且つ複数のN極及びS極が、隣接するように交互に周設されている。このような構成により、第一スピンドル22e又は第二スピンドル22oが回転することで、対応する第一スピンドル22e又は第二スピンドル22o近くの位置の磁束が変化する。
左右一対の電動式伸縮駆動体22a,22b内の第一ホール素子22k、第二ホール素子22rからの信号に基づいて、これらの電動式伸縮駆動体22a,22bを同期して作動させるため、図1に示すように、電動式伸縮駆動体22bの上方に配置されたマイコンを含む電子回路で構成された制御器25内に同期部25aが設けられている。
図8は、図1における便座昇降装置を構成するそれぞれのホール素子から出力されるパルス信号を示す図である。即ち、図8(a)が、第一ホール素子22kから出力されるパルス信号を示す図であり、図8(b)が、第二ホール素子22rから出力されるパルス信号を示す図である。このパルス信号の周期が短いほど磁束の変化が速く、即ち電動式伸縮駆動体の伸縮スピードが速いことを意味している。それぞれの電動式伸縮駆動体の伸縮スピードの違いによって、便座12の昇降距離にずれが生じないように、同期部25aは、それぞれのパルス信号の周期を任意の値に細分化し、この任意の値ごとにカウントを行う。このカウント数にずれが発生した場合、カウント数が進んでいる方のパルス信号を検知してるホール素子に対応するモーターを停止させる。その後、それぞれのカウント数が一致したとき、再び停止していたモーターを駆動させる。本実施形態においては、図8に示すように、同期部25aは、第一ホール素子22kから出力されるパルス信号の周期と、第二ホール素子22rから出力されるパルス信号の周期をそれぞれ10等分し、1等分ごとにカウントを行う。その際、3カウント分ずれが発生した場合に、カウント数が進んでいる第二ホール素子22rに対応する第二モーター22qを停止させ、それぞれのカウント数が一致したとき、再び停止していた第二モーター22qを駆動させる。このような構成とすることで、それぞれのパルス信号をカウントすることで同期をさせる方法より、より細かく且つ素早くずれを修正することができる。なお、本実施形態においては、同期部25aは、第一ホール素子22kから出力されるパルス信号の周期と、第二ホール素子22rから出力されるパルス信号の周期をそれぞれ10等分しカウントを行い、3カウント分ずれが発生した場合に同期動作を行う構成としたが、それに限らず、細分化する量、及び同期動作のトリガーとなるカウント数のずれの量は、どのような値にしても良い。
図4に戻って、制御器25内には、同期部25aの他に、第一モーター22j又は第二モーター22qが第一スピンドル22e又は第二スピンドル22oを回転させたときに、第一駆動部24a及び第二駆動部24b、第一スピンドル22e及び第二スピンドル22o、並びに第一モーター22j及び第二モーター22qのうち少なくとも1つの変動パラメータを計測する計測部25cと、計測部25cが計測した変動パラメータに基づき第一駆動部24a及び第二駆動部24bのうち1つの不良を検知する不良検知部25bと、不良検知部25bが不良を検知した場合、予め定められた対処を行う対処部25dと、が設けられている。本実施形態において、同期部25a、計測部25c、不良検知部25b、対処部25dは、制御部25内に搭載され、プログラミング機能を有するCPUと、記憶機能を有するメモリから成り立つマイコンにより制御される。尚、マイコンは論理回路によって構成しても良い。なお、本発明における第一駆動部24aの「不良」とは、第一スピンドル22eの回転による力によって、第一作用部26aを駆動させることができない状態であり、本発明における第二駆動部24bの「不良」とは、第二スピンドル22oの回転による駆動力を、回転による力によって、第二作用部26bを駆動させることができない状態である。この計測部25c、不良検知部25b、対処部25dの役割については、後に詳述する。
図1及び図2に示すように、便座受け台15が最低位置にある便座昇降装置10において、電動式伸縮駆動体22aの第一ロッド22cを伸展させると、図3及び図5(a)から図5(b)に示すように、下アーム部材20a及び上アーム部材19aがそれぞれ後方支点20ay,19ayを中心に時計方向に回転しながら起き上がっていき、図6,図7に示すように、便座受け台15が最高位置(立ち上がり位置)に達した時点で停止する。
また、図6及び図7に示すように、便座受け台15が最高位置にある便座昇降装置10において、電動式伸縮駆動体22aの第一ロッド22cを縮退させると、図3及び図5(b)から図5(a)に示すように、下アーム部材20a及び上アーム部材19aがそれぞれ後方支点20ay,19ayを中心に反時計方向に回転しながら倒伏していき、図1,図2に示すように、便座受け台15が最低位置に達した時点で停止する。
このように、電動式伸縮駆動体22a,22bを伸縮させて四節リンク21a及び21bを駆動することにより便座受け台15とともに便座12を昇降させることが可能である。このため、便座12に着座した使用者の腰部を便座12とともに昇降させることができ、使用者の肉体的負担を大幅に軽減することができる。また、便座昇降装置10においては、略水平方向に伸縮する電動式伸縮駆動体22a及び22bを用いているため、図1,図2に示すように、電動式伸縮駆動体22a及び22bの最下部分と床面Fとの隙間Sを広く確保することができ、床面Fの清掃性も良好である。また、電動式伸縮駆動体22a及び22bが略水平方向に伸縮することにより、当該電動式伸縮駆動体22a及び22bの垂直方向の占有スペースは小さくなるため、貯湯タンクの配置スペースも確保することができ、貯湯タイプの温水洗浄便座にも使用可能となり、設計の自由度も増す。
(本発明の第一実施形態による駆動部不良検知動作について)
図9は、本発明の第一実施形態による駆動部の不良を検知する動作を示すフローチャートであり、図10は、図9における電動式伸縮駆動体の伸長量に対するモーターへ流れる電流量のグラフである。
第一実施形態において、計測部25cは、第一モーター22j及び第二モーター22qへ流れる電流値を計測する。そして、不良検知部25bは、計測部25cが計測した一方のモーターへ流れる電流値が予め定められた値以下となり、且つ他方のモーターへ流れる電流値が予め定められた値以上となった際に、流れる電流値が予め定められた値以下であったモーターに対応する駆動部の不良を検知する。
この具体的な動作を、図9のフローチャートを用いて説明する。便座昇降装置10が待機状態の際に(S100)、便座昇降装置に設けられた便座上昇スイッチ27(図示せず)が押されると(S101yes)、便座12の位置が予め設定された最高位置より低い位置にあった場合(S102no)、便座昇降装置10の座面が上昇し、便座12が上昇する(S103)。便座12の位置が予め設定された最高位置にあった場合(S102yes)、便座昇降装置10の座面は上昇せず、待機状態に戻る。
便座昇降装置10の座面が上昇してから任意の時間、即ち便座昇降装置10の座面が上昇してから便座12が使用者の予期しない傾きになる前までの時間である1秒から5秒の時間が経過した後、計測部25cは、第一モーター22j及び第二モーター22qへ流れる電流値Im1及びIm2を計測する(S104)。不良検知部25bは、計測部25cが計測した電流値Im1及びIm2と、不良検知部25bに予め設定された閾値Ith1及びIth1とは異なる値であるIth2を比べ、Im1>Ith1、且つ、Im2<Ith2となった場合に、第二モーター22qに対応する第二駆動部24bの不良を検知し、Im1<Ith1、且つ、Im2>Ith2となった場合に、第一モーター22jに対応する第一駆動部24aの不良を検知する(S105)。なお、閾値Ith1及びIth2は使用者が自由に設定可能である。
便座昇降装置10において、例えば、第一駆動部24aに不良が起こってしまうと、便座上昇スイッチ27を押して、便座昇降動作を指示した際に、不良が起こった方の電動式伸縮駆動体22aは上昇せずに、他方の電動式伸縮駆動体22bのみ上昇してしまう。このとき、便座12の傾きが発生してしまうため、この傾きによって電動式伸縮駆動体22bの第二ロッド22n及び第二ナット22mと、第二スピンドル22oの嵌合に歪みが発生してしまい、電動式伸縮駆動体22bの第二ロッド22n及び第二ナット22mにかかる負荷が大きくなるため、第二スピンドル22oの回転速度が、第一スピンドル22eの回転速度に比べ、遅くなってしまう。モーターの回転速度が遅くなると、モーター内に発生する逆起電力の大きさも小さくなるため、図10に示すように、第二モーター22qに流れる電流値Im2は、第一モーター22jに流れる電流値Im1に比べ、大きくなる。一方で、第一モーター22jに流れる電流は、第一駆動部24aに不良が起きているため、第一モーター22jにより駆動される第一スピンドルeの回転による駆動力を、第一作用部aに伝えられないために、実質的に無負荷の状態となるため、第一モーター22jの電流値は無負荷時と同じで第一モーター22jとして最も低い電流値となる。
図10において、縦軸がそれぞれのモーターに流れる電流値であり、横軸がそれぞれの電動式伸縮駆動体の伸長量である。Im10は、第一駆動部24a及び第二駆動部24bに不良が発生していない場合における、第一モーター22jに流れる電流値であり、Im20は、第一駆動部24a及び第二駆動部24bに不良が発生していない場合における、第二モーター22qに流れる電流値である。第一実施形態においては、不良検知部25bは、上述した原理を利用し、Im1<Ith1、且つ、Im2>Ith2となった場合に、第一モーター22jに対応する第一駆動部24aの不良を検知するものである。同様にして、第二駆動部24bに不良が起こった際に、不良検知部25bは、Im1>Ith1、且つ、Im2<Ith2となった場合に、第二モーター22qに対応する第二駆動部24bの不良を検知するものである。
不良検知部25bが第一駆動部24a又は第二駆動部24bの不良を検知した際には(S105)、対処部25dは、第一モーター22j及び第二モーター22qへの通電を停止させることで、便座昇降装置10の上昇動作を停止させる(S106)。
また、便座昇降装置10が待機状態の際に(S100)、便座昇降装置に設けられた便座上昇スイッチ27が押されずに(S101no)、便座昇降装置に設けられた便座下降スイッチ28(図示せず)が押されると(S107yes)、便座12の位置が予め設定された最低位置より高い位置にあった場合(S108no)、便座昇降装置10の座面が下降し、便座12が下降する(S109)。便座12の位置が予め設定された最低位置にあった場合(S108yes)、便座昇降装置10の座面は下降せず、待機状態に戻る。
第一実施形態において、便座12の上に使用者などの重量物を載せた状態で駆動部不良検知動作を行った方が、電動式伸縮駆動体22a、22bに負荷が掛かり、第一モーター22jに流れる電流値Im1と第二モーター22qに流れる電流値Im2との差が大きくなるため、駆動部不良を検知し易くなる。この場合、閾値Ith1は、便座12の上に20〜60kgの重量物を載せた状態での第一モーター22jに流れる電流値と、便座12の上に重量物を載せていない無負荷状態での第一モーター22jに流れる電流値との間に設定することが好ましい。同様にして、閾値Ith2は、便座12の上に20〜60kgの重量物を載せた状態での第二モーター22qに流れる電流値と、便座12の上に重量物を載せていない無負荷状態での第二モーター22qに流れる電流値との間に設定することが好ましい。
また、閾値Ith1は、例えば、便座12の上に使用者として想定される最低重量、例えば20kgを載せた状態での、電動式伸縮駆動体22aの伸長量が30mmでの電流値Im1のグラフにおける電流値に設定しても良い。同様にして、閾値Ith2は、例えば、便座12の上に日本人の6歳児の平均体重である20kgの重量物を載せた状態での、電動式伸縮駆動体22bの伸長量が30mmでの電流値Im2のグラフにおける電流値に設定しても良い。このような構成とすることで、不良検知部25bは、体重の軽い子供が便座昇降装置10を使用する場合でも、便座12の傾きが大きくなる前に、不良を検知することができる。
(本発明の第二実施形態による駆動部不良検知動作について)
図11は、本発明の第二実施形態による駆動部の不良を検知する動作を示すフローチャートであり、図12は、図11における電動式伸縮駆動体の伸長量に対するモーターへ流れる電流量の単位時間当たりの変化量のグラフである。
第二実施形態において、計測部25cは、第一モーター22j及び第二モーター22qへ流れる電流値を計測する。そして、不良検知部25bは、計測部25cが計測した一方のモーターへ流れる電流値の変化量が予め定められた値以上となった際に、流れる電流値の変化量が予め定められた値以下であったモーターに対応する駆動部の不良を検知する。
この具体的な動作を、図11のフローチャートを用いて説明する。便座昇降装置10が待機状態の際に(S200)、便座昇降装置に設けられた便座上昇スイッチ27が押されると(S201yes)、便座12の位置が予め設定された最高位置より低い位置にあった場合(S202no)、便座昇降装置10の座面が上昇し、便座12が上昇する(S203)。便座12の位置が予め設定された最高位置にあった場合(S202yes)、便座昇降装置10の座面は上昇せず、待機状態に戻る。
便座昇降装置10の座面が上昇が始まると、計測部25cは、第一モーター22j及び第二モーター22qへ流れる電流値を計測し、それぞれの電流値のΔT毎の変化量ΔIm1及びΔIm2を計測する(S204)。不良検知部25bは、計測部25cが計測した電流値のΔT毎の変化量ΔIm1及びΔIm2と、不良検知部25bに予め設定された閾値ΔIth3及びΔIth3とは異なる値であるΔIth4を比べ、ΔIm1>ΔIth3となった場合に、第二モーター22qに対応する第二駆動部24bの不良を検知し、ΔIm2>ΔIth4となった場合に、第一モーター22jに対応する第一駆動部24aの不良を検知する(S205)。なお、閾値ΔIth3及びΔIth4は使用者が自由に設定可能である。
便座昇降装置10において、例えば、第一駆動部24aに不良が起こってしまうと、便座上昇スイッチ27を押して、便座昇降動作を指示した際に、不良が起こった方の電動式伸縮駆動体22aは上昇せずに、他方の電動式伸縮駆動体22bのみ上昇してしまう。このとき、便座12の傾きが発生してしまうため、この傾きによって電動式伸縮駆動体22bの第二ロッド22n及び第二ナット22mと、第二スピンドル22oの嵌合に歪みが発生してしまい、電動式伸縮駆動体22bの第二ロッド22n及び第二ナット22mにかかる負荷が大きくなるため、第二スピンドル22oの回転速度が、第一スピンドル22eの回転速度に比べ、遅くなってしまう。モーターの回転速度が遅くなると、モーター内に発生する逆起電力の大きさも小さくなるため、第二モーター22qに流れる電流値Im2は電動式伸縮駆動体22bの伸長量に応じて大きくなっていく。その結果、図12に示すように、第二モーター22qに流れる電流値のΔT毎の変化量ΔIm2は、第一モーター22jに流れる電流値のΔT毎の変化量ΔIm1に比べ、大きくなる。図12において、縦軸がそれぞれのモーターに流れる電流値のΔT毎の変化量であり、横軸がそれぞれの電動式伸縮駆動体の伸長量である。ΔIm10は、第一駆動部24a及び第二駆動部24bに不良が発生していない場合における、第一モーター22jに流れる電流値のΔT毎の変化量であり、ΔIm20は、第一駆動部24a及び第二駆動部24bに不良が発生していない場合における、第二モーター22qに流れる電流値のΔT毎の変化量である。第二実施形態においては、不良検知部25bは、上述した原理を利用し、ΔIm1>ΔIth3となった場合に、第二モーター22qに対応する第二駆動部24bの不良を検知するものである。同様にして、不良検知部25bは、ΔIm2>ΔIth4なった場合に、第一モーター22jに対応する第一駆動部24aの不良を検知するものである。
不良検知部25bが第一駆動部24a又は第二駆動部24bの不良を検知した際には(S205)、対処部25dは、第一モーター22j及び第二モーター22qへの通電を停止させることで、便座昇降装置10の上昇動作を停止させる(S206)。
また、便座昇降装置10が待機状態の際に(S200)、便座昇降装置に設けられた便座上昇スイッチ27が押されずに(S201no)、便座昇降装置に設けられた便座下降スイッチ28(図示せず)が押されると(S207yes)、便座12の位置が予め設定された最低位置より高い位置にあった場合(S208no)、便座昇降装置10の座面が下降し、便座12が下降する(S209)。便座12の位置が予め設定された最低位置にあった場合(S208yes)、便座昇降装置10の座面は下降せず、待機状態に戻る。
第二実施形態において、第一駆動部24a又は第二駆動部24bに不良が起きた際に、第一モーター22jに流れる電流値のΔT毎の変化量ΔIm1と第二モーター22qに流れる電流値のΔT毎の変化量ΔIm2は、基本的に重量には依存せず変わらないため、閾値ΔIth3及び閾値ΔIth4は、便座12の上に標準的な重量(例えば60kg)の重量物を載せた状態で、第一駆動部24a又は第二駆動部24bのいずれかを簡易的に不良状態とし、その際の第一モーター22j又は第二モーター22qに流れる電流値のΔT毎の変化量を確認し、その際の変化量を基に閾値を決めると良い。
(本発明の第三実施形態による駆動部不良検知動作について)
図13は、本発明の第三実施形態による駆動部の不良を検知する動作を示すフローチャートであり、図14は、図13における電動式伸縮駆動体の伸長量に対するホール素子から出力されるパルス信号の周期のグラフである。
第三実施形態において、計測部25cは、第一磁石22g及び第二磁石22pによって発生する磁束量を計測する。そして、不良検知部25bは、計測部25cが計測したそれぞれの磁束量の変化の周期であるホール周期の変化量が予め定められた値以上となった際に、駆動部24a、24bうち片方に不良が起こったことを検知する。
この具体的な動作を、図13のフローチャートを用いて説明する。便座昇降装置10が待機状態の際に(S300)、便座昇降装置に設けられた便座上昇スイッチ27が押されると(S301yes)、便座12の位置が予め設定された最高位置より低い位置にあった場合(S302no)、便座昇降装置10の座面が上昇し、便座12が上昇する(S303)。便座12の位置が予め設定された最高位置にあった場合(S302yes)、便座昇降装置10の座面は上昇せず、待機状態に戻る。
便座昇降装置10の座面が上昇が始まると、計測部25cは、第一ホール素子22k及び第二ホール素子22rが検知した、第一磁石22g及び第二磁石22pによって発生する磁束量を計測し、それぞれの磁束が変化する周期のΔT毎の変化量ΔT1及びΔT2を計測する(S304)。不良検知部25bは、計測部25cが計測した磁束量のΔT毎の変化量ΔT1及びΔT2と、不良検知部25bに予め設定された閾値ΔTthを比べ、ΔT1>ΔTth且つΔT2>ΔTthとなった場合に、第一モーター22j及び第二モーター22qに対応する第二駆動部24bの不良を検知する(S305)。なお、閾値ΔTthは使用者が自由に設定可能である。
便座昇降装置10において、駆動部24aに不良が起こってしまうと、便座上昇スイッチ27を押して、便座昇降動作を指示した際に、不良が起こった方の電動式伸縮駆動体22aは上昇せずに、他方の電動式伸縮駆動体22bのみ上昇してしまう。このとき、便座12の傾きが発生してしまうため、この傾きによって電動式伸縮駆動体22bの第二ロッド22n及び第二ナット22mと、第二スピンドル22oの嵌合に歪みが発生してしまい、第二ロッド22n及び第二ナット22mへの負荷が増大するため、第二スピンドル22oの回転速度が、第一スピンドル22eの回転速度に比べ、遅くなってしまう。その結果、第一ホール素子22k及び第二ホール素子22rから出力されるパルス信号の周期のカウント数にずれが発生するため、図8に示すように、カウント数が進んでいる方のパルス信号を検知してる第一ホール素子22kに対応する第一モーター22jを停止させ、それぞれのカウント数が一致したとき、再び停止していた第一モータ22jを駆動させる。その結果、図14に示すように、第一磁石22g及び第二磁石22pによって発生する磁束が変化する周期T1及びT2のΔT毎の変化量ΔT1及びΔT2が大きくなる。図14において、縦軸がそれぞれの磁石によって発生する磁束が変化する周期であり、横軸がそれぞれの電動式伸縮駆動体の伸長量である。T10は、第一駆動部24a及び第二駆動部24bに不良が発生していない場合における、第一磁石22gによって発生する磁束の周期であり、T20は、第一駆動部24a及び第二駆動部24bに不良が発生していない場合における、第二磁石22pによって発生する磁束の周期である。第三実施形態においては、不良検知部25bは、上述した原理を利用し、ΔT1>ΔTth、且つ、ΔT2>ΔTthとなった場合に、第一駆動部24a及び第二駆動部24bのどちらかが不良であることを検知するものである。
不良検知部25bが第一駆動部24a又は第二駆動部24bの不良を検知した際には(S305)、対処部25dは、第一モーター22j及び第二モーター22qへの通電を停止させることで、便座昇降装置10の上昇動作を停止させる(S306)。
また、便座昇降装置10が待機状態の際に(S300)、便座昇降装置に設けられた便座上昇スイッチ27が押されずに(S301no)、便座昇降装置に設けられた便座下降スイッチ28(図示せず)が押されると(S307yes)、便座12の位置が予め設定された最低位置より高い位置にあった場合(S308no)、便座昇降装置10の座面が下降し、便座12が下降する(S309)。便座12の位置が予め設定された最低位置にあった場合(S308yes)、便座昇降装置10の座面は下降せず、待機状態に戻る。
第三実施形態において、第一駆動部24a又は第二駆動部24bに不良が起きた際に、第一磁石22g及び第二磁石22pによって発生する磁束が変化する周期のΔT毎の変化量ΔT1及びΔT2は基本的に重量には依存せず変わらないため、閾値ΔTthは、便座12の上に標準的な重量(例えば60kg)の重量物を載せた状態で、第一駆動部24a又は第二駆動部24bのいずれかを簡易的に不良状態とし、その際の第一モーター22j又は第二モーター22qに流れる電流値のΔT毎の変化量を確認し、その際の変化量を基に閾値を決めると良い。
以上より、本発明において、便座昇降装置10は、第一駆動部24aと第二駆動部24b、第一スピンドル22eと第二スピンドル22o、及び第一モーター22jと第二モーター22qのうち少なくとも1つの変動パラメータを計測することで、駆動部24a又は24bの不良を検知でき、駆動部24a又は24bの不良を検知した場合、予め定められた対処を行うため、使用者は駆動部24a又は24bの不良が発生した際にすぐに何らかの対処が行うことができ、保守性が高い、即ち、駆動部24a又は24bの不良が発生した場合に、不良が発生した駆動部24a又は24bを点検・交換することができる便座昇降装置10を提供することができる。
(変形例について)
以上、本願の開示する技術の実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものではない。
例えば、本実施形態においては、第一ロッド22c及び第二ロッド22nの伸長量によって、第一作用部26a及び第二作用部26bが作用し、便座12を昇降させる構成としたが、それに限らず、第一ロッド22c及び第二ロッド22nが直接便座12を昇降させる構成としても良い。
本実施形態において、駆動部、スピンドル、駆動源であるモーターは、2つずつ設けられている構成としたが、それに限らず、3つずつ以上設けられても良い。3つずつ以上設けると、その分材料費などのコストが掛かるため、2つずつ設けることが好ましい。
本実施形態において、第一ロッド22c及び第二ロッド22n、又は、第一ナット22f及び第二ナット22mは、樹脂で形成されることが好ましい。樹脂で形成されることで、それぞれのスピンドルが回転することで、それぞれのロッド及びナットがぶつかる際に発生する衝撃音を低減できる。一方、第一ロッド22c及び第二ロッド22n、又は、第一ナット22f及び第二ナット22mを樹脂で形成すると、便座昇降装置10を使用し続けた際に、第一ナット22f及び第二ナット22mの雌ねじ加工部分が磨耗してしまい、駆動部不良が発生してしまう恐れがあるが、本発明の便座昇降装置10は、駆動部24a、24bの不良を検知でき、駆動部24a、24bの不良を検知した場合、予め定められた対処を行うことができる。
本実施形態において、対処部25dは、第一モーター22j及び第二モーター22qへの通電を停止させることで、便座昇降装置10の上昇動作を停止させる構成としたが、それに限らず、便座昇降装置10に報知手段を新たに設け、対処部25dは、報知手段から音や光を発するように信号を送信することで、使用者に第一駆動部24a及び第二駆動部24bの不良を報知する構成であっても良い。
第一実施形態において、便座昇降装置10の座面が上昇してから任意の時間、即ち便座昇降装置10の座面が上昇してから便座12が使用者の予期しない傾きになる前までの時間である1秒から5秒の時間が経過した後、計測部25cは、第一モーター22j及び第二モーター22qへ流れる電流値Im1及びIm2を計測する構成としたが、それに限らず、便座12が上昇中であればいつでも良い。
第一実施形態において、閾値Ith1とIth2とを、同じ閾値IthAに設定しても良い。ただ、モーターによって、流れる電流値の特性は異なるため、それぞれに閾値を設定した方が、より正確な駆動部不良検知動作を行うことができる。
第二実施形態において、閾値ΔIth3とΔIth4とを、同じ閾値ΔIthBに設定しても良い。ただ、モーターによって、流れる電流値の特性は異なるため、それぞれに閾値を設定した方が、より正確な駆動部不良検知動作を行うことができる。
本実施形態において、計測部25cは、第一モーター22j及び第二モーター22qから流れる電流値、もしくは、第一スピンドル22e及び第二スピンドル22oの設けられた第一磁石22g及び第二磁石22pによる磁束という1つの変動パラメータを計測する構成としたが、それに限らず、複数の変動パラメータを計測する構成であっても良い。
前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 便座昇降装置
11 大便器
12 便座
13 支持部材
14a、14b 昇降部材
15 便座受け台
16 固定部材
17a、17b 側面部材
18 便器固定台
19a、19b 上アーム部材
19ax、19bx、20ax、20bx 前方支点
19ay、19by、20ay、20by 後方支点
20a、20b 下アーム部材
21a、21b 四節リンク
22a、22b 電動式伸縮駆動体
22c 第一ロッド
22d 第一ケーシング
22e 第一スピンドル
22f 第一ナット
22g 第一磁石
22j 第一モーター
22k 第一ホール素子
22l 第二ケーシング
22m 第二ナット
22n 第二ロッド
22o 第二スピンドル
22p 第二磁石
22q 第二モーター
22r 第二ホール素子
24a 第一駆動部
24b 第二駆動部
25 制御器
25a 同期部
25b 不良検知部
25c 計測部
25d 対処部
26a 第一作用部
26b 第二作用部
27 便座上昇スイッチ
28 便座下降スイッチ
F 床面
S 隙間

Claims (7)

  1. 駆動することで大便器の便座の異なる位置をそれぞれ昇降させる複数の駆動部と、
    前記複数の駆動部に対してそれぞれ回転可能に接続され、回転することで前記駆動部を駆動させる複数のスピンドルと、
    前記複数のスピンドルをそれぞれ回転させる駆動源と、
    前記駆動源が前記スピンドルを回転させたときに、前記複数の駆動部、前記スピンドル及び前記駆動源のうち少なくとも1つの変動パラメータを計測する計測部と、
    前記計測部が計測した前記変動パラメータに基づき前記複数の駆動部のうち1つの不良を検知する不良検知部と、
    前記不良検知部が不良を検知した場合、予め定められた対処を行う対処部と、
    を備える便座昇降装置。
  2. 前記対処部は、前記不良検知部が不良を検知した場合、前記駆動源の動作を停止させる、
    請求項1に記載の便座昇降装置。
  3. 前記複数の駆動部は、前記便座の一端側を昇降させる第一駆動部と、前記便座の他端側を昇降させる第二駆動部と、からなり、
    前記複数のスピンドルは、前記第一駆動部を駆動させる第一スピンドルと、前記第二駆動部を駆動させる第二スピンドルと、からなり、
    前記駆動源は、前記第一スピンドルを回転させる第一モーターと、前記第二スピンドルを回転させる第二モーターと、からなる、
    請求項1又は2に記載の便座昇降装置。
  4. 前記第一駆動部は、前記第一スピンドルに対して回転可能に嵌合される第一ナットと、前記第一ナットを回転させないように前記第一ナットに嵌合され、前記第一ナットと共に前記第一スピンドルの軸方向へ移動可能に設けられた第一ロッドと、前記第一ロッドに接続され、前記第一ロッドの動きによって前記便座を昇降させる第一作用部と、を備え、
    前記第二駆動部は、前記第二スピンドルに対して回転可能に嵌合される第二ナットと、前記第二ナットを回転させないように前記第二ナットに嵌合され、前記第二ナットと共に前記第二スピンドルの軸方向へ移動可能に設けられた第二ロッドと、前記第二ロッドに接続され、前記第二ロッドの動きによって前記便座を昇降させる第二作用部と、を備える、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の便座昇降装置。
  5. 前記計測部は、前記第一モーター及び前記第二モーターへ流れる電流値を計測し、
    前記不良検知部は、前記計測部が計測した前記第一モーター及び前記第二モーターのうちいずれか1つへ流れる電流値が予め定められた値以下となり、且つ前記第一モーター及び前記第二モーターのうち残り1つへ流れる電流値が予め定められた値以上となった際に、前記不良を検知する、
    請求項3又は4に記載の便座昇降装置。
  6. 前記計測部は、前記第一モーター及び前記第二モーターへ流れる電流値を計測し、
    前記不良検知部は、前記計測部が計測した前記第一モーターへ流れる電流値の変化量が予め定められた値以上となった際に、前記不良を検知する、
    請求項3乃至5の何れか1項に記載の便座昇降装置。
  7. 前記複数のスピンドルには、前記複数のスピンドルと共に回転可能である複数の磁石が設けられており、
    前記計測部は、前記複数の磁石による磁束量を計測し、
    前記不良検知部は、前記計測部が計測したそれぞれの磁束量の変化の周期であるホール周期の変化量が予め定められた値以上となった際に、前記不良を検知する、
    請求項3乃至6の何れか1項に記載の便座昇降装置。
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