JP2015222898A - 描画コマンドを含む印刷データを取得して印刷処理を行う装置、方法、及びプログラム。 - Google Patents
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Abstract
【課題】イメージ属性のオブジェクトの背景にイメージ属性以外の属性を有するオブジェクトが重なる場合に、色味の違いが発生するのを回避する。【解決手段】描画コマンドを含む印刷データを取得して印刷処理を行う装置であって、前記印刷データを解析して属性毎の描画データを生成する解析手段と、生成された描画データの中に上書きが指定されたイメージ属性の描画データがある場合、当該イメージ属性の描画データの背景に描画される他の描画データにおける描画領域のうち、当該イメージ属性の描画データの描画領域と重複する領域について、当該他の描画データにおける属性で描画するための重複描画処理を行なう重複描画処理手段と、を含むことを特徴とする。【選択図】 図6
Description
本発明は、印刷データに含まれる描画コマンドから画像形成装置に適した印刷情報を作成する技術に関する。
近年、デジタル複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、入力された描画コマンドの情報に基づき画像形成装置に適した印刷情報を作成して、高画質な画像出力を行うことを可能としてきた。 具体的には、以下の1)〜3)の手順で印刷情報が作成されている。
1)入力された描画コマンドに基づき、画像データと属性データとから第1の画像データを生成する。
2)第1の画像データにおいて、属性データに基づき処理パラメータを変更し、画像データを画像処理して第2の画像データを生成する。
3)第2の画像データをビデオ信号に変換して画像形成装置に出力して印刷を実行する。
一方、コンピュータにおいては演算性能の向上に伴い、アプリケーションにより高機能な描画表現(立体描画、グラデーション等)を使ったドキュメントの作成が容易になってきている。これらの高機能な描画表現を含むドキュメントを印刷する際、アプリケーションにおいては、描画論理等の複雑な描画コマンドでの描画を避けるために、予めレンダリングし、イメージ描画に置き換える処理がなされる。この場合において、当該イメージ描画を背景画像に合成するときの演算方法を指定する描画論理が「上書き」に設定されることで、背景画像の属性がイメージ属性に変化し、色味が変わってしまうという問題がある。一例として、最初に単純な2次元図形のグラフィック描画を行い、次にアプリケーションでレンダリングされたイメージ描画を行う場合について、図1と図2を参照して説明する。図1(a)は、アプリケーション上で作成したドキュメント100を示している。ドキュメント100は、単純な2つの2次元図形(円110と正方形120)及び立体加工された1つの3次元図形(歯車130)の計3つのオブジェクトで構成されている。図1の(b)〜(d)は、ドキュメント100をアプリケーション上で印刷実行したときに作成される描画データを示している。図1(b)は円110に対応するグラフィック描画データであり、同(c)は正方形120に対応するグラフィック描画データである。そして、図1(d)は、歯車130と、歯車130を囲む矩形領域140内に含まれる正方形120とを合成して作成されたイメージ描画データである。図2(a)は、これら2つのグラフィック描画データと1つのイメージ描画データとに基づき生成される画像データを示しており、円110の画素値と正方形120の画素値とは同じである。図2(b)は、属性データを可視化(画像化)したものであり、円形の領域210はグラフィック属性を示し、矩形の領域220はイメージ属性を示している。上述の図1(c)で示した正方形120に対応するグラフィック描画データの描画コマンドは、図1(d)で示したイメージ描画データの描画コマンドによって上書きされ、正方形120の描画領域の属性はグラフィック属性からイメージ属性に変更されている。そして、図2(c)は、画像処理が施された後の画像データを示しており、円110の領域に対してはグラフィック用、正方形120の領域に対してはイメージ用の画像処理がそれぞれ施された結果、本来は同じであるはずの色味が異なっている。
上述したように、異なる属性の描画コマンドがページ上で重なっている場合、「上書き」が設定された描画コマンドの属性情報に従い画像処理が行われることになるが、その結果、色味に違いが生じてしまうという問題が起こってしまう。上述の例では、円110はグラフィック属性のまま画像処理され、正方形120はイメージ属性で画像処理されることになるが、特に両図形において描画色が同じである場合に、本来は同じであるはずの色味が異なって印刷されてしまう。
この点、描画データの重なりの境界における色味の異なりを解決する技術として、例えば特許文献1が提案されている。特許文献1には、重なり合う描画データにおいて、前景の描画データの周辺の背景画素の色値を比較し、同一または一定閾値内の場合に前景と背景の描画データの属性情報を同じにする手法が開示されている。
上述の特許文献1に開示された手法は、画像データ中の着目画素と、着目画素以外の画素間の色値の類似性を判定し、着目画素と着目画素以外の画素との間で属性情報を一致させるものである。つまり、画像データ中の異なる位置にある画素の色値を用いて前景と背景との属性情報を一致させるかどうかを判定するものであるため、上述の図1に示されるような描画データにおいて生じる色味の違いの問題には対処することができない。
本発明に係る装置は、描画コマンドを含む印刷データを取得して印刷処理を行う装置であって、前記印刷データを解析して属性毎の描画データを生成する解析手段と、生成された描画データの中に上書きが指定されたイメージ属性の描画データがある場合、当該イメージ属性の描画データの背景に描画される他の描画データにおける描画領域のうち、当該イメージ属性の描画データの描画領域と重複する領域について、当該他の描画データにおける属性で描画するための重複描画処理を行なう重複描画処理手段と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、イメージ属性のオブジェクトの背景にイメージ属性以外の属性を有するオブジェクトが重なる場合に、上述した色味の違いが発生するのを回避することができる。
以下、本発明を実施する為の形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<印刷システムの概略>
図3は、本実施例に係る印刷システムのハードウェア構成の一例を示す図である。印刷システム300は、ホストコンピュータ310と印刷装置(画像形成装置)320を含み、LAN等のネットワーク330を介してこれらが相互に接続されている。
図3は、本実施例に係る印刷システムのハードウェア構成の一例を示す図である。印刷システム300は、ホストコンピュータ310と印刷装置(画像形成装置)320を含み、LAN等のネットワーク330を介してこれらが相互に接続されている。
ホストコンピュータ310は、CPU311、RAM312、HDD313、ネットワークI/F314、ディスプレイ315から構成される。
CPU311は、ホストコンピュータ310全体を統括的に制御する演算プロセッサであり、RAM312に展開された各種プログラムを実行する。RAM312は、揮発性メモリであり、HDD313に格納された各種プログラムが展開される。また、後述する印刷データ処理部402で生成された印刷データの一次的な記憶領域としても用いられる。HDD313は、各種データを格納するための大容量記憶装置であり、各種プログラムの他、印刷データスプール404やファイル405の記憶領域としても用いられる。ネットワークI/F314は、印刷装置320との間でネットワーク330を介して画像データ等の送受信を行うためのインタフェースである。ディスプレイ315は、例えばファイル405に格納されたドキュメントを展開した画像の表示等を行う。
印刷装置320は、CPU321、ROM322、RAM323、HDD324、ネットワークI/F325、エンジンI/F326、プリンタエンジン327から構成される。
CPU321は、印刷装置320全体を統括的に制御する演算プロセッサであり、RAM323に展開された各種プログラムを実行する。ROM322は、不揮発性メモリであり、後述する各処理部を実現するためのプログラムが格納される。RAM323は、揮発性メモリであり、ROM322に格納された各種プログラムが展開される。また、印刷データスプール417、画像データスプール418、描画データスプール419の一次的な記憶領域としても用いられる。HDD324は、各種データを格納するための大容量記憶装置である。ネットワークI/F325は、ネットワーク330を介して、ホストコンピュータ310と通信を行うためのインタフェースである。エンジンI/F326は、画像データスプール419に格納された画像データをビデオデータに変換し、プリンタエンジン327に出力する。プリンタエンジン327は、入力されたビデオデータに基づいて、例えば電子写真方式等の所定の印刷プロセスによって用紙に画像を形成する。
続いて、印刷システム300のソフトウェア構成について説明する。図4は、印刷システム300のソフトウェア構成を示す機能ブロックである。
まず、ホストコンピュータ310について説明する。ホストコンピュータ310は、ユーザが選択したドキュメントの印刷データを生成し、ネットワーク330を介して、印刷装置320に印刷データを送信する。ホストコンピュータ310は、アプリケーション処理部401、印刷データ処理部402、ネットワーク処理部403で構成される。以下、各処理部について説明する。
アプリケーション処理部401は、ユーザ操作を受け付け、ドキュメントの生成や印刷データを生成する処理を行う。アプリケーションで作成したドキュメントのデータは、ファイル405に格納される。
印刷データ処理部402は、アプリケーション処理部401の指示に従い、ファイル405に格納されたドキュメントの各描画データに基づいて印刷データを生成する。生成された印刷データは、印刷データスプール404に格納される。
ネットワーク処理部403は、アプリケーション処理部401の指示に従い、印刷データスプール404に格納された印刷データを、ネットワーク330を介して印刷装置320に送信する処理を行なう。
次に、印刷装置320について説明する。印刷装置320は、ホストコンピュータ310から受信した印刷データを印刷処理する。印刷装置320は、ネットワーク処理部411、解析処理部412、重複描画処理部413、展開処理部414、画像処理部415、印刷処理部416で構成される。以下、各処理部について説明する。
ネットワーク処理部411は、ホストコンピュータ310からネットワーク330を介して送られてきた印刷データを受信する。受信した印刷データは、印刷データスプール417に格納される。
解析処理部412は、ネットワーク処理部411の指示に従い、印刷データスプール417に格納された印刷データを解析して描画データを生成する。生成された描画データは描画データスプール418に格納される。
重複描画処理部413は、描画データスプール418に格納された描画データのうち、上書きが指定されたイメージ描画データについて、その背景にある他の属性の描画データにおける重なりが生じる部分をイメージで上書き描画しないための処理を行う。
展開処理部414は、描画データスプール418に格納された描画データから、画像データと属性データに展開する処理を行なう。展開によって得られた画像データと属性データは、画像データスプール419に格納される。
画像処理部415は、画像データスプール419に格納された画像データに対し、属性データを参照して各属性に応じた画像処理を行う。画像処理後の画像データは、画像データスプール210に再び格納される。
印刷処理部416は、画像データスプール419に格納された画像処理後の画像データを用いて印刷処理を行う。
続いて、本実施例に係る、印刷装置320における印刷処理について説明する。図5は、本実施例に係る、印刷処理の流れを示すフローチャートである。この一連の処理は、CPU321が、ROM322等に格納されているプログラムをRAM323にロードし、実行することで実現される。
ステップ501において、ネットワーク処理部411は、ホストコンピュータ310から送信された印刷データをネットワークI/F325で受信する。受信した印刷データは、印刷データスプール417に格納される。
ステップ502において、解析処理部412は、印刷データスプール417から印刷データを読み出して解析し、描画データをページ毎に生成する。生成された描画データは、描画データスプール418に格納される。
ステップ503において、重複描画処理部413は、生成された描画データの中に上書きが指定されたイメージ描画データ(以下、上書きイメージ描画データ)があるかどうかをページ毎に判定する。イメージ描画データに係るイメージとその背景に合成される他のオブジェクトとを合成するときの演算方法を指定する描画論理には「上書き」の他、「背景とAND」「OR」「XOR」などがある。また、透過率を指定することで背景を透かすことも可能である。上書きイメージ描画データがある場合は、ステップ504に進む。一方、生成された描画データの中に上書きイメージ描画データがない場合は、ステップ505に進む。
ステップ504において、重複描画処理部413は、上書きイメージ描画データと他の属性の描画データとが重複する場合にどのように描画するかを決定する処理(以下、重複描画処理)を各ページについて行う。重複描画処理の詳細については後述する。重複描画処理後の描画データは、再び描画データスプール418に格納される。
ステップ505において、展開処理部414は、描画データスプール418から描画データを読み出してページ毎にレンダリングし、画像データと属性データを生成する。生成された画像データと属性データは、画像データスプール419に格納される。
ステップ506において、画像処理部415は、画像データスプール419から画像データと属性データを読み出し、属性データを参照して画像データに対し所定の画像処理を行う。なお、所定の画像処理は、属性毎に予め設定されている。所定の画像処理がなされた画像データは、再び画像データスプール419に格納される。
ステップ507において、印刷処理部416は、画像データスプール419から画像処理後の画像データを読み出し、プリンタエンジン407を用いて、当該画像データに従った画像を記録媒体上に形成する。
<重複描画処理>
続いて、ステップ504における重複描画処理の詳細について説明する。図6は、重複描画処理の詳細を示すフローチャートである。
続いて、ステップ504における重複描画処理の詳細について説明する。図6は、重複描画処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップ601において、重複描画処理部413は、上書きイメージ描画データの描画領域を取得する。前述の図1の例では、矩形領域140が取得されることになる。
ステップ602おいて、重複描画処理部413は、取得した上書きイメージの描画領域の背景に他の描画データの描画領域があるかどうかを判定する。具体的には、例えば以下のようにして判定する。まず、ページの左上隅を原点(0,0)とし、上書きイメージの描画領域の左上隅座標を(iTx,iTy)、右下隅座標を(iBx,iBy)、他の描画データの描画領域の左上隅座標を(Tx,Ty)、右下隅座標を(Bx,By)とする(図7を参照)。そして、以下の4つの条件式をすべて満たす場合に、上書きイメージの描画領域の背景に他の描画データの描画領域がある(当該他の描画データの描画領域は上書きイメージの描画領域と重複している)と判定されることになる。
・iTx≦Bx
・iTy≦By
・iBx≧Tx
・iBy≧Ty
このようにして、上書きイメージ描画データの背景に他の描画データがあると判定された場合はステップ603に進む。一方、上書きイメージ描画データの背景に他の描画データがないと判定された場合は、重複描画処理の必要がないので本処理を抜ける。
・iTy≦By
・iBx≧Tx
・iBy≧Ty
このようにして、上書きイメージ描画データの背景に他の描画データがあると判定された場合はステップ603に進む。一方、上書きイメージ描画データの背景に他の描画データがないと判定された場合は、重複描画処理の必要がないので本処理を抜ける。
ステップ603において、重複描画処理部413は、ステップ601で取得した上書きイメージの描画領域と重複する他の描画データの描画領域(以下、重なり領域)を抽出する。重なり領域は、例えば以下の式によって求められる。
左上隅座標: Max(iTx,Tx),Max(iTy,Ty)
右下隅座標: Min(iBx,Bx),Min(iBy,By)
上述の図7の例では、上書きイメージの描画領域内に存在する、座標(Tx,Ty)と座標(Bx,By)で特定される領域(正方形120の領域)が、重なり領域として抽出されることになる。
右下隅座標: Min(iBx,Bx),Min(iBy,By)
上述の図7の例では、上書きイメージの描画領域内に存在する、座標(Tx,Ty)と座標(Bx,By)で特定される領域(正方形120の領域)が、重なり領域として抽出されることになる。
ステップ604において、重複描画処理部413は、抽出された重なり領域における全画素の画素値が、上書きイメージ描画データと他の描画データとで同じかどうかを判定する。判定の結果、重なり領域内の全画素値が上書きイメージ描画データと他の描画データとで同じであった場合、ステップ605に進む。一方、同じではなかった場合は、ステップ608に進む(この場合は、当該重なり領域についてはイメージの描画データで上書きされることになる。)。
ステップ605において、重複描画処理部413は、上書きイメージ描画データと他の描画データとで画素値が一致している重なり領域における色(画素値)と、当該重なり領域に隣接する領域におけるイメージ部分の色(画素値)とが同じかどうかを判定する。これは、上書きするイメージ部分の色が、背景の描画データ(例えば文字)の色と同じであった場合に、当該背景の描画データ部分が浮き上がって見えてしまうことがあるため、その発生を未然に防ぐため判定するものである。図8は、イメージの一部と重複するように文字の描画データが背景として存在する場合の一例を示す図である。図8の(a)は、背景としての文字の描画データを示しており、同じ文字列が、上段は黒の文字で、下段はグレーの文字でそれぞれ構成される。図8(b)は、図8(a)の文字描画データに、黒色の歯車130が一部重複して上書きされた状態を示している。図8の(b)では、上段の黒色の文字列のうち歯車130と重複部分において、上段の黒の文字列が浮き上がっている(説明の便宜上、縁取り文字で浮き上がりを表現している。)。判定の結果、画素値が一致している重なり領域の色(画素値)と、当該重なり領域の周辺のイメージ部分の色(画素値)が同じでなかった場合は、ステップ606に進む。一方、同じであった場合(上述のような問題が懸念される場合)は、ステップ607に進む。
ステップ606において、重複描画処理部413は、ステップ603で抽出された重なり領域内をイメージで上書きしないためのマスクデータを生成する。具体的には、まず、全画素の値を「1」に設定した、上書きイメージの描画領域と同じ大きさのマスクデータを用意する。そして、ステップ603で抽出された重なり領域に対応する領域の画素値を「0」に変更する。このようにして、マスクデータが生成される。なお、背景に複数の他の描画データが存在し、本ステップの処理時に既にマスクデータが生成済みであった場合は、当該生成済みマスクデータにおいて、新たな重なり領域に対応する領域の画素値を「0」に変更すればよい。すなわち、1の上書きイメージ描画データに対して生成されるマスクデータは1つでよい。生成されたマスクデータは、上書きイメージ描画データの付属データとして付加される。これにより、後述するレンダリング処理において、マスクデータの画素値が「0」の領域については、イメージ属性で描画されなくなる。
ステップ607において、重複描画処理部413は、上書きイメージ描画データの属性とその背景にある他の描画データの属性とを一致させる。例えば、上述の図8の場合、歯車130の描画データにおけるイメージ属性をその背景の描画データの属性である文字属性に変更して、両者を同じ属性の描画データとする。両描画データの属性を一致させることにより、上述の浮き上がりの問題を防ぐことができる。なお、ここでは、イメージ属性を文字属性に変更する例を挙げたが、反対に文字属性の方をイメージ属性に変更してもよい。また、異なる属性の他の描画データが背景に複数存在することも考えられる。例えば、イメージ属性のオブジェクトの上部分で重なりが起こるグラフィック属性のオブジェクトが背景に存在し、さらに、その下部分で重なりが起こる文字属性のオブジェクトが背景に存在するような場合である。そのような場合は、イメージ属性、グラフィック属性、文字属性のうちのいずれかの属性に統一するよう各オブジェクトの属性を変更すればよい。また、どのように属性を一致させるかについては、例えば、予めケース毎にどのように属性を変更するかを定めたテーブルを用意しておき、当該テーブルを参照して決定するなどすればよい。
ステップ608において、重複描画処理部413は、ステップ601で取得した上書きイメージの描画領域の背景に未処理の他の描画データの描画領域があるかどうかを判定する。未処理の他の描画データの描画領域があればステップ603に戻り、ステップ603以降の処理を繰り返す。一方、未処理の他の描画データの描画領域がなければ、本処理を終える。
以上が、重複描画処理の内容である。
<レンダリング処理>
続いて、ステップ505におけるレンダリング処理の詳細について説明する。図9は、レンダリング処理の詳細を示すフローチャートである。
続いて、ステップ505におけるレンダリング処理の詳細について説明する。図9は、レンダリング処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップ901において、展開処理部414は、描画データスプール418に格納された描画データを描画順に参照し、処理対象とする描画データが上書きイメージ描画データかどうかを判定する。処理対象の描画データが上書きイメージ描画データである場合は、ステップ902に進む。一方、処理対象の上書きイメージ描画データでない場合は、ステップ907に進む。
ステップ902において、展開処理部414は、上書きイメージ描画データにマスクデータが付属しているかどうかを判定する。マスクデータが付属している場合は、ステップ903に進む。一方、マスクデータが付属していない場合は、ステップ907に進む。
ステップ903において、展開処理部414は、当該上書きイメージ描画データの任意の画素に対応するマスクデータの画素値を取得する。この場合、当該上書きイメージの描画領域における例えば左上隅の画素から順に任意の画素として決定していく。
ステップ904において、展開処理部414は、取得したマスクデータの画素値が「1」であるかどうかを判定する。取得した画素値が「1」である場合は、ステップ905に進む。一方、取得した画素値が「0」である場合は、ステップ906に進む。
ステップ905において、展開処理部414は、上記任意の画素について、上書きイメージ描画データに従ったレンダリングを行なう。すなわち、当該任意の画素についてイメージとして画像データを生成すると共に、属性データにイメージ属性を指定する。
ステップ906において、展開処理部414は、上書きイメージ描画データの描画領域に未処理の画素があるかどうかを判定する。未処理の画素があれば、ステップ903に戻って次の画素についての処理を続行する。一方、上書きイメージ描画データの描画領域内のすべての画素についての処理が終了している場合は、ステップ908に進む。
ステップ907において、展開処理部414は、処理対象の描画データの属性に従ったレンダリングを行なう。すなわち、イメージ属性であればイメージの画像データ、グラフィック属性であればグラフィックの画像データ、文字属性であれば文字の画像データを生成し、当該画像データに応じた属性を属性データに指定する。
ステップ908において、展開処理部414は、全描画データのレンダリングが終了したかどうかを判定する。未処理の描画データがあれば、ステップ901に戻って上記各処理を繰り返す。一方、全描画データのレンダリングが終了していれば、本処理を終える。
図10は、本実施例におけるレンダリング結果として生成された画像データと属性データの一例を示す図である。図10(a)は画像データであり、前述の図2(a)と同様、正方形120の画素値と円110の画素値とは同じである。図10(b)は属性データであり、上述の重複描画処理によって、重なり領域内の正方形120に対応する領域1000の属性が、イメージ属性に変更されることなくグラフィック属性のまま残っていることを示している。
以上が、本実施例におけるレンダリング処理の内容である。そして、このようにして得られたレンダリング結果(画像データと属性データ)はページ毎に画像データスプール419に格納され、前述のステップ506で属性データを参照して画像データに所定の画像処理がなされることになる。
図11は、図10(b)に示した属性データに基づいて、図10(a)の画像データに対し所定の画像処理が施された後の画像データを示している。前述の図2(c)で示した画像処理後の画像データと比較すると明らかなように、図11における画像処理後の画像データでは、イメージ描画領域140内の正方形120の色味が、イメージ描画領域140外の円110と同じ色味になっている。
なお、本実施例においては、重複描画処理をレンダリング処理の前段階で行っているが、例えばレンダリング処理の中で行うようにしてもよい。
また、ステップ606においてマスクデータを生成する代わりに、クリップ処理によってイメージ属性で描画しない領域を指定するようにしてもよい。
さらに、ステップ607において描画データの属性を一致させる代わりに、属性毎に設定されている画像処理の内容を、すべての属性に共通する特定の画像処理に変更してもよい。
本実施例によれば、上書きイメージの描画データとその背景に描画される他の属性の描画データとの間で生じ得る色味の異なりの問題を回避することができる。
実施例1においては、印刷データ内の全ての上書きイメージ描画データに対し、重複描画処理を行う態様であった。次に、印刷データの生成に使用されたアプリケーションや画像処理設定の内容に応じて、重複描画処理を行うかどうかを切り替える態様について、実施例2として説明する。なお、実施例1と共通する部分については説明を省略ないしは簡略化し、以下では差異点を中心に説明するものとする。
図12は、本実施例に係る、印刷処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ1201において、ネットワーク処理部411は、ホストコンピュータ310から送信された印刷データをネットワークI/F325で受信する。図13は、本実施例における印刷データのデータ構造を示す図である。本実施例における印刷データは、ヘッダ部と描画コマンド部とで構成される。そして、ヘッダ部には、当該印刷データにおける描画コマンドを生成したアプリケーション名を示すアプリケーション情報と、属性毎の画像処理の内容を示す画像処理設定(イメージ、グラフィック、文字の各属性に応じた画像処理設定)の情報が含まれる。図13(a)の印刷データにおけるアプリケーション名「AAA」は、上書きイメージ描画データを含むタイプのアプリケーションの名称を指すものとする。また、図13(b)の印刷データにおけるアプリケーション名「BBB」は、上書きイメージ描画データを含まないタイプのアプリケーションの名称を指すものとする。さらに、図13(a)の印刷データでは属性毎に異なる内容の画像処理(画像処理1〜3)が設定され、同(b)の印刷データでは各属性に共通の画像処理(画像処理1)が設定されているものとする。受信した印刷データは、印刷データスプール417に格納される。
ステップ1202において、解析処理部412は、印刷データスプール417から印刷データを読み出して解析し、描画データをページ毎に生成する。生成された描画データは、描画データスプール418に格納される。
ステップ1203において、重複描画処理部413は、ステップ1201で取得した印刷データのヘッダ部を参照し、当該印刷データを作成したアプリケーションが上書きイメージ描画データを含むタイプのアプリケーションであるかどうかを判定する。この判定は、例えば、上書きイメージ描画データを含むタイプのアプリケーションかどうかをアプリケーション名と対応付けて登録したテーブルを参照することで可能である。印刷データを作成したアプリケーションが上書きイメージ描画データを含むタイプのアプリケーションであると判定された場合は、ステップ1204に進む。一方、印刷データを作成したアプリケーションが上書きイメージ描画データを含まないタイプのアプリケーションであると判定された場合は、重複描画処理を行なう必要がないので、ステップ1207に進む。上述の図13の例では、(a)の印刷データの場合はステップ1204に進み、(b)の印刷データの場合はステップ1207に進むことになる。
ステップ1204において、重複描画処理部413は、ステップ1201で取得した印刷データのヘッダ部を参照し、画像処理設定の内容が属性毎に異なるかどうかを判定する。画像処理設定の内容が属性毎に異なる場合は、ステップ1205に進む。一方、画像処理設定の内容が各属性で共通である場合は、重複描画処理を行なう必要がないので、ステップ1207に進む。上述の図13の例では、(a)の印刷データの場合はステップ1205に進み、(b)の印刷データの場合はステップ1207に進むことになる。
以降のステップ1205〜ステップ1209の各処理は、実施例1における図5のフローのステップ503〜ステップ507にそれぞれ対応する。
すなわち、ページ毎に生成された描画データの中に上書きイメージ描画データがあるかどうかが判定され(ステップ1205)、上書きのイメージ描画データがあれば重複描画処理がなされる(ステップ1206)。そして、レンダリング処理によって画像データと属性データが生成され(ステップ1207)、属性データを参照して画像データに所定の画像処理が施される(ステップ1208)。最後に、画像処理後の画像データに従った印刷処理が実行される(ステップ1209)。
以上が、本実施例に係る印刷処理の内容であり、印刷データを作成したアプリケーションや画像処理設定の内容に応じて、重複描画処理が必要な場合にのみ実行される。
本実施例によれば、重複描画処理を実行する印刷データを最小限にすることで、印刷処理全体に要する時間を抑制することが可能となる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (10)
- 描画コマンドを含む印刷データを取得して印刷処理を行う装置であって、
前記印刷データを解析して属性毎の描画データを生成する解析手段と、
生成された描画データの中に上書きが指定されたイメージ属性の描画データがある場合、当該イメージ属性の描画データの背景に描画される他の描画データにおける描画領域のうち、当該イメージ属性の描画データの描画領域と重複する領域について、当該他の描画データにおける属性で描画するための重複描画処理を行なう重複描画処理手段と、
を含むことを特徴とする装置。 - 前記重複描画処理手段は、前記重複する領域における全画素の画素値が、前記イメージ属性の描画データとその背景に描画される前記他の描画データとで同じである場合に、前記重複描画処理を行なうことを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 前記重複描画処理手段は、前記重複する領域における画素値と、当該重複する領域に隣接する前記イメージ属性の描画データによる描画領域における画素値とが同じである場合に、前記イメージ属性の描画データの属性又は前記他の描画データの属性を変更して、両描画データにおける属性を一致させる処理を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
- 前記重複描画処理手段は、前記重複する領域における画素値と、当該重複する領域に隣接する前記イメージ属性の描画データによる描画領域における画素値とが同じである場合に、属性毎に設定されている画像処理の内容を、すべての属性に共通する特定の画像処理に変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
- 前記重複描画処理手段は、前記重複描画処理において、前記重複する領域をイメージ属性で描画しないためのマスクデータを生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
- 前記重複描画処理手段は、前記重複描画処理において、前記重複する領域をイメージ属性で描画しないことを指定するクリップ処理を行なうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の装置。
- 前記印刷データには、当該印刷データに含まれる描画コマンドを生成したアプリケーションを特定する情報が含まれ、
前記重複描画処理手段は、前記アプリケーションを特定する情報に基づいて、前記重複描画処理を実行するかどうかを決定する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の装置。 - 前記印刷データには、当該印刷データに含まれる描画コマンドの属性毎の画像処理の内容を示す画像処理設定の情報が含まれ、
前記重複描画処理手段は、前記画像処理設定の情報に基づいて、前記重複描画処理を実行するかどうかを決定する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の装置。 - 描画コマンドを含む印刷データを取得して印刷処理を行う装置における方法であって、
前記印刷データを解析して属性毎の描画データを生成するステップと、
生成された描画データの中に上書きが指定されたイメージ属性の描画データがある場合、当該イメージ属性の描画データの背景に描画される他の描画データにおける描画領域のうち、当該イメージ属性の描画データの描画領域と重複する領域について、当該他の描画データにおける属性で描画するための重複描画処理を行なうステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の装置として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014107092A JP2015222898A (ja) | 2014-05-23 | 2014-05-23 | 描画コマンドを含む印刷データを取得して印刷処理を行う装置、方法、及びプログラム。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014107092A JP2015222898A (ja) | 2014-05-23 | 2014-05-23 | 描画コマンドを含む印刷データを取得して印刷処理を行う装置、方法、及びプログラム。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015222898A true JP2015222898A (ja) | 2015-12-10 |
Family
ID=54785717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014107092A Pending JP2015222898A (ja) | 2014-05-23 | 2014-05-23 | 描画コマンドを含む印刷データを取得して印刷処理を行う装置、方法、及びプログラム。 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015222898A (ja) |
-
2014
- 2014-05-23 JP JP2014107092A patent/JP2015222898A/ja active Pending
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