JP2015222098A - 傾斜して設置可能な磁性粒状体を用いたダンパ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粒状体ダンパは、重力の影響を受けるので傾斜した設置ができない。【解決手段】ケースとその両端のエンドキャップに囲まれた空間に磁性体粒子を含む粒子を充填し、一方のエンドキャップの周囲部に電磁石または永久磁石、あるいはその両方を取付け、下側に配置することで、磁性体粒子に下側エンドキャップ部に引き寄せる力を与え、ピストンとの間で発生する摩擦力を大きくすることで上向き及び下向きの減衰力を発生させ、傾斜設置を可能とすることを特徴とするダンパ装置。【選択図】図3
Description
本発明は、制振装置の粒状体を用いたダンパ装置に関するものである。特に、粒状体に磁性体粒子を用いて、磁石により磁場を印加することで、ダンパ装置に対する重力の影響を小さくすることができる。よって、傾斜して設置できるので、当該ダンパ装置を用いた機械の設計自由度が大きくなる。
剛性を有するケース内に充填された粒状体群の中にピストン(抵抗体)を配し、その動きに応じて粒状体に発生する摩擦を用いて振動を吸収するダンパ(防振装置)が特許文献1で提案されている。
同様のダンパを傾斜させて設置した場合に生じる変位に対する減衰力発生の非対称性をなくす方法としてバネを用いた機構が特許文献2で提案されている。
同様のダンパを傾斜させて設置した場合に生じる変位に対する減衰力発生の非対称性をなくす方法としてバネを用いた機構が特許文献2で提案されている。
粒状体を用いたダンパ装置の基本構成を図10に示す。剛性を有するケース1内に充填された粒状体(非磁性体の粒子群)の中にピストン5およびロッド4を配し、その動きに応じて粒状体10に発生する摩擦を用いて振動を吸収するダンパ(以下、粒状体ダンパ)では、ケース1の内容積に対する粒状体10の充填率の影響を受けて減衰特性が変化する。即ち、充填率が低くケース内に空隙が多い場合には減衰力は小さくなる。反対に、充填率が高くケース1内に空隙が少ない場合には減衰力は大きくなる。更に、充填率を高くしていくと粒状体の流動性が失われ、ダンパとして機能しなくなる。従って、粒状体ダンパは適当な充填率(適当な空隙がある状態)を選ぶ必要がある。
この場合、粒状体ダンパのケース1内に充填された粒状体10の分布は均等ではなく、粒状体10の密度が小さな領域が存在する。この粒状体10の密度の小さな領域がピストン5の進行方向の前方に存在する場合、粒状体10がピストン5の動きにより移動し、ピストン5前方の領域の粒状体密度がある程度以上になるまでの間は、ダンパの減衰力は非常に小さい。この粒状体10の密度が小さな領域が粒状体ダンパの減衰力に影響する。
従って、例えばピストン5が垂直(鉛直)方向に動くように粒状体ダンパを設置した時、重力の影響を受ける。ピストン5およびロッド4が上向きに動く際に発生する減衰力は、下向きに動く際に発生する減衰力よりも小さくなるといった現象が生じる。即ち、粒状体ダンパの設置する角度やピストン5およびロッド4が動く向きにより、発生する減衰力は変化する。即ち、粒状体ダンパは設置する角度に依存して減衰力が変化する。
粒状体ダンパの減衰力の設置する角度への依存性を低減させる方法として特許文献2でバネ機構を用いることが提案されている。しかし、機械的な可動部が存在するため、故障の原因となりやすい。また、バネ機構を利用した場合、減衰力特性は単なる摩擦ダンパの特性に近いものとなり、粒状体10を利用したダンパの特性(変位に応じて減衰力が大きくなる、いわゆる漸硬型特性)が失われる。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、ケースとその両端のエンドキャップ内の空間に、磁性粒状体を含む粒状体が充填され、前記ケース中でピストンがロッドの動きに伴って、前記ケースに対して相対的に変位する構造において、前記エンドキャップのうち一方の周囲部に磁石を備え、これを下側に設置したことを特徴とするダンパ装置である。
以下に図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず,本発明で対象となる粒状体を用いたダンパの概要を説明する。図1に示すように、粒状体ダンパ装置の基本構成は、ケース1とその両端のエンドキャップ2に囲まれた空間に粒状体10として磁性粒状体6が充填されており、その中でピストン5がロッド4の動きに伴って、ケース1に対して相対的に変位する構造となっている。ベアリング3は、エンドキャップ2の各々に開けられた穴の内壁に配置され、当該穴に挿通されたロッド4を支持する。更に、両端のエンドキャップ2のうち一方の周囲部に、磁石が配置されている。この磁石は、電磁石であってもよいし、永久磁石であってもよい。
尚、磁性粒状体6は、磁場に応答する磁性体材料による粒状磁性体6を粒状体10の全部あるいはその一部として用いるものである。
ケース1、エンドキャップ2、ベアリング3、ロッド4、ピストン5は、図10に同じ符号で表した要素と同等の機能を有する。尚、以下符号は省略する。
本発明は、磁場が印加されるとダンパ内の磁性粒状体には2種類の磁気力が作用すること。およびダンパ内の空隙の挙動に着目したものである。すなわち、第一に、磁場印加によって個々の磁性粒状体が磁気モーメントを持つことによる粒子間に作用する磁気的相互作用力である。第二に、磁場勾配によって生じる磁石に引き寄せられる磁気力である。また、ダンパ内の空隙は、ピストンが下方に移動する際は、上方のエンドキャップの上部隅に発生し、ピストンが上方に移動する際はピシトンの下端部に発生する。
図2は、本発明のダンパ装置を傾斜して設置した場合において、ピストンが下向きに移動する際の磁性粒状体を示す。
下側に電磁石を配置して磁場を印加しているので、ダンパ内の磁性粒状体には、下側のエンドキャップに向けて強い圧縮力が作用している。図2では、ダンパ内の磁性粒状体の色が濃いほうが強い力が作用している。また、ダンパ内の空隙は、磁性粒状体の重力も作用しているので、上方のエンドキャップの上部隅に発生する。
即ち、下側で磁場が印加されると、エンドキャップ近傍に磁性粒状体が引き寄せられる。ピストンが下向きに移動している場合には、ピストンより下側に引き寄せられた磁性粒状体があるため、磁性粒状体からの弾性反発力が大きくなるとともに、摩擦力も大きくなる。
下側に電磁石を配置して磁場を印加しているので、ダンパ内の磁性粒状体には、下側のエンドキャップに向けて強い圧縮力が作用している。図2では、ダンパ内の磁性粒状体の色が濃いほうが強い力が作用している。また、ダンパ内の空隙は、磁性粒状体の重力も作用しているので、上方のエンドキャップの上部隅に発生する。
即ち、下側で磁場が印加されると、エンドキャップ近傍に磁性粒状体が引き寄せられる。ピストンが下向きに移動している場合には、ピストンより下側に引き寄せられた磁性粒状体があるため、磁性粒状体からの弾性反発力が大きくなるとともに、摩擦力も大きくなる。
図3に、本発明のダンパ装置を傾斜して設置した場合において、ピストンが上向きに移動する際の磁性粒状体を示す。
ピストンが上方に移動する場合には,空隙はピストンの後方すなわち下側になる。この際、磁性粒状体は、磁気力によってピストン変位後の空隙に移動しにくくなる。即ち、上方に移動するピストンの後方に生じた空隙には、磁性粒状体は容易に移動することはできない。ケースとピストンのすき間であるオリフィス部やその近傍で、局所的に磁性粒状体の密度が上昇して流動性が低下するからである。そのため、ピストン進行方向側に残存する磁性粒状体が多くなり、より大きな弾性反発力が発生するとともにオリフィス部を通過する磁性粒状体による摩擦力も大きくなることで減衰力が増加する。
ピストンが上方に移動する場合には,空隙はピストンの後方すなわち下側になる。この際、磁性粒状体は、磁気力によってピストン変位後の空隙に移動しにくくなる。即ち、上方に移動するピストンの後方に生じた空隙には、磁性粒状体は容易に移動することはできない。ケースとピストンのすき間であるオリフィス部やその近傍で、局所的に磁性粒状体の密度が上昇して流動性が低下するからである。そのため、ピストン進行方向側に残存する磁性粒状体が多くなり、より大きな弾性反発力が発生するとともにオリフィス部を通過する磁性粒状体による摩擦力も大きくなることで減衰力が増加する。
以下、実験にて検証を行う。
図4に、特性測定用として作製した粒状体ダンパの構成、寸法等を示す。寸法は、ケースの内径31 mm、エンドキャップ2間の距離60 mm、ロッドの径 4 mm、ピストン部の最大径20 mm、ピストンの長さ 30 mm、テーパー部傾斜角45°である。磁性粒状体として、磁性体である粒子径0.5 mmの鋼球(SUJ-2)を充填率60.6 %で封入した。即ち、ケースとエンドキャップで囲まれた閉空間内に粒状体が充填されており,その中をピストンがロッドと共に動く構造となっている。ピストンは円柱の両端に45°のテーパーを設けた形状となっている。ロッドはピストンの両端に取り付けられており,ピストンの位置に依らず,ダンパ内容積は常に一定である。ロッドはベアリングにより支持されており,しゅう動部の摩擦抵抗は小さい。ダンパ内に充填される粒状体として,直径0.5 mmの鋼球(ベアリング鋼球,材質SUJ2,等級 G500)を用い,エタノールで簡易的に脂を行いダンパに充填した。コイルは直径0.8 mm のエナメル線を414回巻いたものである。また、コイルの端部とエンドキャップの内壁面が一致するようにコイルを設置する。
図4に、特性測定用として作製した粒状体ダンパの構成、寸法等を示す。寸法は、ケースの内径31 mm、エンドキャップ2間の距離60 mm、ロッドの径 4 mm、ピストン部の最大径20 mm、ピストンの長さ 30 mm、テーパー部傾斜角45°である。磁性粒状体として、磁性体である粒子径0.5 mmの鋼球(SUJ-2)を充填率60.6 %で封入した。即ち、ケースとエンドキャップで囲まれた閉空間内に粒状体が充填されており,その中をピストンがロッドと共に動く構造となっている。ピストンは円柱の両端に45°のテーパーを設けた形状となっている。ロッドはピストンの両端に取り付けられており,ピストンの位置に依らず,ダンパ内容積は常に一定である。ロッドはベアリングにより支持されており,しゅう動部の摩擦抵抗は小さい。ダンパ内に充填される粒状体として,直径0.5 mmの鋼球(ベアリング鋼球,材質SUJ2,等級 G500)を用い,エタノールで簡易的に脂を行いダンパに充填した。コイルは直径0.8 mm のエナメル線を414回巻いたものである。また、コイルの端部とエンドキャップの内壁面が一致するようにコイルを設置する。
図5に測定装置を示す。粒状体ダンパの設置角は、測定装置全体を傾斜させることで与える。モータの回転をスライダー・クランク機構によって直線往復運動に変換して動力源とし、正弦波状の強制変位を粒状体ダンパに与える。強制変位の加振周波数はモータコントローラにより任意に設定可能であり、振幅はすべての実験において4 mmで固定している。強制変位を与えた際の、粒状体ダンパ内ピストンの変位はレーザ変位計を用い、変位に伴い発生する減衰力はロードセルを用いてそれぞれ測定し,オシロスコープで記録する。以下の測定結果では、ロードセルに引っ張り力が作用する場合,減衰力は正の値を取るものとする。
測定条件として、粒状体ダンパの加振周波数を1 Hz、3 Hzおよび5 Hzとする。磁場を印加するためにコイルに流す電流値として、0 A(無磁場)、1.4 Aおよび2.8 Aとする。粒状体ダンパに封入する粒状体の充填率はすべての実験条件において0.606とし、ダンパの設置角θとして,水平に設置した場合の0°を基準として、傾き角を30°、60°および90°について測定を行った。
尚、測定を開始する前に、ウォーミングアップとして、磁場を印加せずに加振周波数5 Hzで20分間加振した。また、磁場を印加した測定では、測定終了後に毎回消磁を行っている。測定された減衰力には、ダンパ摺動部における摩擦力を含んでいるが、この摩擦による抵抗力はダンパが発生する減衰力に対して十分に小さいため無視している。
発明者は1, 3, 5 Hzの各加振周波数で測定を行ったが、3 Hzの結果について示す。他の加振周波数の場合にも、結果は基本的に同様である。
図6、図7、図8、図9に、ダンパの設置角θを、0°(水平)、30°、60°および90°について測定した結果をしめす。
図6は、本発明のダンパ装置の設置角0度における減衰力−変位曲線を示す。
減衰力−変位曲線は,時計回りが時間進行に対応する。
印加電流は、0A、1.4A、2.8Aである。印加電流が0A(無磁場)の場合、振幅が4mm、減衰力0Nの点を始点とすると、ピストンは左向き(傾斜設置時は上方になる)に移動する。振幅が2mmまでは減衰力は0Nのままである。これは空隙がダンパの上部からピストンの後部へ移動するからである。その後、減衰力は増加し振幅-1 mmから-4 mmまではほぼ一定となる。振幅-4 mmで、ピストンが停止し減衰力は0Nとなる。その後、ピストンが右向き(傾斜設置時は下方になる)に移動する。この際の減衰力は左向きの場合と逆の傾向を示す。これがダンパ装置の特性おして望ましい。
印加電流を1.4Aとして磁場を与えた場合は、減衰力は大きくなり4 mm、-4 mmで最大となる。
印加電流を、2.8Aの場合は、さらに磁場が強くなるので減衰力は大きくなる。
ダンパが水平に設置されているにもかかわらず,磁場を印加するとピストンの進行方向によって減衰力の出方に差が出るのは同じ理由によるものと考えられる。
減衰力−変位曲線は,時計回りが時間進行に対応する。
印加電流は、0A、1.4A、2.8Aである。印加電流が0A(無磁場)の場合、振幅が4mm、減衰力0Nの点を始点とすると、ピストンは左向き(傾斜設置時は上方になる)に移動する。振幅が2mmまでは減衰力は0Nのままである。これは空隙がダンパの上部からピストンの後部へ移動するからである。その後、減衰力は増加し振幅-1 mmから-4 mmまではほぼ一定となる。振幅-4 mmで、ピストンが停止し減衰力は0Nとなる。その後、ピストンが右向き(傾斜設置時は下方になる)に移動する。この際の減衰力は左向きの場合と逆の傾向を示す。これがダンパ装置の特性おして望ましい。
印加電流を1.4Aとして磁場を与えた場合は、減衰力は大きくなり4 mm、-4 mmで最大となる。
印加電流を、2.8Aの場合は、さらに磁場が強くなるので減衰力は大きくなる。
ダンパが水平に設置されているにもかかわらず,磁場を印加するとピストンの進行方向によって減衰力の出方に差が出るのは同じ理由によるものと考えられる。
図7は、本発明のダンパ装置の設置角30度における減衰力−変位曲線を示す。
印加電流が0A(無磁場)の場合、ピストンは上方(左向き)に移動する際には、減衰力は発生しない。
一方、ピストンが下方(右向き)に移動する際には、減衰力は乗じる。
印加電流を1.4Aとして磁場を与えた場合は、減衰力は大きくなり4 mm、-4 mmで最大となる。
印加電流を、2.8Aの場合は、さらに磁場が強くなるので減衰力は大きくなる。
磁場を印加しない場合には,設置角0度の場合を除いて,ピストンが重力の向きとは逆向きに移動するときに減衰力がほとんど発生していない。ところが,ダンパ下側に設置した電磁石によって磁場を印加すると,ピストンが重力の向きとは逆の上方に移動する場合にも減衰力が発生する。印加磁場を大きくすると,この際に発生角への依存性は大きく低減されており,ピストンがどちらの向きに移動しても減衰力が発生するようになる。
印加電流が0A(無磁場)の場合、ピストンは上方(左向き)に移動する際には、減衰力は発生しない。
一方、ピストンが下方(右向き)に移動する際には、減衰力は乗じる。
印加電流を1.4Aとして磁場を与えた場合は、減衰力は大きくなり4 mm、-4 mmで最大となる。
印加電流を、2.8Aの場合は、さらに磁場が強くなるので減衰力は大きくなる。
磁場を印加しない場合には,設置角0度の場合を除いて,ピストンが重力の向きとは逆向きに移動するときに減衰力がほとんど発生していない。ところが,ダンパ下側に設置した電磁石によって磁場を印加すると,ピストンが重力の向きとは逆の上方に移動する場合にも減衰力が発生する。印加磁場を大きくすると,この際に発生角への依存性は大きく低減されており,ピストンがどちらの向きに移動しても減衰力が発生するようになる。
図8は、本発明のダンパ装置の設置角60度における減衰力−変位曲線を示す。
印加電流が0A(無磁場)の場合、ピストンは上方(左向き)に移動する際には、減衰力は発生しない。
一方、ピストンが下方(右向き)に移動する際には、減衰力は乗じる。
印加電流を1.4Aとして磁場を与えた場合は、減衰力は大きくなり4 mm、-4 mmで最大となる。
印加電流を、2.8Aの場合は、さらに磁場が強くなるので減衰力は大きくなる。
磁場を印加しない場合には,設置角0度の場合を除いて,ピストンが重力の向きとは逆向きに移動するときに減衰力がほとんど発生していない。ところが,ダンパ下側に設置した電磁石によって磁場を印加すると,ピストンが重力の向きとは逆の上方に移動する場合にも減衰力が発生する。印加磁場を大きくすると,この際に発生角への依存性は大きく低減されており,ピストンがどちらの向きに移動しても減衰力が発生するようになる。
印加電流が0A(無磁場)の場合、ピストンは上方(左向き)に移動する際には、減衰力は発生しない。
一方、ピストンが下方(右向き)に移動する際には、減衰力は乗じる。
印加電流を1.4Aとして磁場を与えた場合は、減衰力は大きくなり4 mm、-4 mmで最大となる。
印加電流を、2.8Aの場合は、さらに磁場が強くなるので減衰力は大きくなる。
磁場を印加しない場合には,設置角0度の場合を除いて,ピストンが重力の向きとは逆向きに移動するときに減衰力がほとんど発生していない。ところが,ダンパ下側に設置した電磁石によって磁場を印加すると,ピストンが重力の向きとは逆の上方に移動する場合にも減衰力が発生する。印加磁場を大きくすると,この際に発生角への依存性は大きく低減されており,ピストンがどちらの向きに移動しても減衰力が発生するようになる。
図9は、本発明のダンパ装置の設置角90度における減衰力−変位曲線を示す。
印加電流が0A(無磁場)の場合、ピストンは上方(左向き)に移動する際には、減衰力は発生しない。
一方、ピストンが下方(右向き)に移動する際には、減衰力は乗じる。
印加電流を1.4Aとして磁場を与えた場合は、減衰力は大きくなり4 mm、-4 mmで最大となる。
印加電流を、2.8Aの場合は、さらに磁場が強くなるので減衰力は大きくなる。
磁場を印加しない場合には,設置角0度の場合を除いて,ピストンが重力の向きとは逆向きに移動するときに減衰力がほとんど発生していない。ところが,ダンパ下側に設置した電磁石によって磁場を印加すると,ピストンが重力の向きとは逆の上方に移動する場合にも減衰力が発生する。印加磁場を大きくすると,この際に発生角への依存性は大きく低減されており,ピストンがどちらの向きに移動しても減衰力が発生するようになる。
印加電流が0A(無磁場)の場合、ピストンは上方(左向き)に移動する際には、減衰力は発生しない。
一方、ピストンが下方(右向き)に移動する際には、減衰力は乗じる。
印加電流を1.4Aとして磁場を与えた場合は、減衰力は大きくなり4 mm、-4 mmで最大となる。
印加電流を、2.8Aの場合は、さらに磁場が強くなるので減衰力は大きくなる。
磁場を印加しない場合には,設置角0度の場合を除いて,ピストンが重力の向きとは逆向きに移動するときに減衰力がほとんど発生していない。ところが,ダンパ下側に設置した電磁石によって磁場を印加すると,ピストンが重力の向きとは逆の上方に移動する場合にも減衰力が発生する。印加磁場を大きくすると,この際に発生角への依存性は大きく低減されており,ピストンがどちらの向きに移動しても減衰力が発生するようになる。
ダンパ内に充填する粒状体は、磁性粒状体に非磁性粒状体を混合しても良い。
磁石としては、電磁石の代わりに永久磁石を使用しても良い。電磁石のように電気を必要としない利点がある。また、電磁石と永久磁石を併用しても良い。
エンドキャップの周辺部に設置した、電磁石及び/又は永久磁石の磁場により、磁性粒状体をエンドキャップへ引き寄せることにより、磁性粒状体の重力の影響を相対的に小さくできる磁性粒状体ダンパ、即ち傾斜設置ができる磁性粒状体ダンパが構築できる。
エンドキャップの周辺部に設置した、電磁石及び/又は永久磁石の磁場により、磁性粒状体をエンドキャップへ引き寄せることにより、磁性粒状体の重力の影響を相対的に小さくできる磁性粒状体ダンパ、即ち傾斜設置ができる磁性粒状体ダンパが構築できる。
重力の影響のない傾斜して設置可能な粒状体ダンパは、減衰力が大きく、また減衰力を設置後にも可変な制振装置として、例えば、エンジン、モータ等の制振、列車、自動車等の制振、地震の制振にも利用が可能である。
1 ケース
2 エンドキャップ
3 ベアリング
4 ロッド
5 ピストン
6 磁性粒状体
7 電磁石
8 減衰力の測定装置
10 粒状体
2 エンドキャップ
3 ベアリング
4 ロッド
5 ピストン
6 磁性粒状体
7 電磁石
8 減衰力の測定装置
10 粒状体
Claims (1)
- ケースとその両端のエンドキャップ内の空間に、
磁性粒状体を含む粒状体が充填され、
前記ケース中でピストンがロッドの動きに伴って、前記ケースに対して相対的に変位する構造において、
前記エンドキャップのうち一方の周囲部に磁石を備え、これを下側に設置したことを特徴とするダンパ装置。
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ID=54785223
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2014
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