JP2015220050A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘導加熱装置において、被加熱体の温度を測定する温度検出素子を不要にする。
【解決手段】誘導加熱装置において、巻き線のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、巻き線のインピーダンスと被加熱体の温度との関係を示す関係データを格納する関係データ格納部と、インピーダンス算出部により得られたインピーダンスと関係データ格納部に格納された関係データとから被加熱体の温度を算出する被加熱体温度算出部とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、誘導加熱装置に関するものである。
誘導加熱装置において、特許文献1に示すように、被加熱体に温度検出素子を取り付けて直接温度を測定するものがある。
ところが、被加熱体への温度検出素子の取り付け作業は煩わしく、また、加熱後の被加熱体から温度検出素子を取り外す場合などにおいて危険が伴う。さらに、温度検出素子を被加熱体に取り付ける場合には、個別に温度検出素子と被加熱体との接触状況が異なり、検出温度の誤差となることがある。
なお、輻射式温度計等の非接触式温度検出手段を用いて被加熱体の温度を検出する方法も考えられるが、検出精度が低かったり、被加熱体の表面輻射率(放射率)に影響されたりして、正確な温度検出が困難な場合が多い。
特開2002−79559号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、誘導加熱装置において、被加熱体の温度を測定する温度検出素子を不要にすることをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る誘導加熱装置は、磁束発生機構の巻き線に接続されるとともに、交流電流又は交流電圧を制御する制御素子が設けられた電源回路を備え、前記磁束発生機構により被加熱体を誘導加熱する誘導加熱装置であって、前記巻き線を流れる交流電流を検出する交流電流検出部から得られる交流電流値及び前記巻き線に印加される交流電圧を検出する交流電圧検出部から得られる交流電圧値により、前記巻き線のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、前記巻き線のインピーダンスと前記被加熱体の温度との関係を示す関係データを格納する関係データ格納部と、前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスと前記関係データ格納部に格納された関係データとから前記被加熱体の温度を算出する被加熱体温度算出部とを備えることを特徴とする。
このようなものであれば、インピーダンス算出部により得られたインピーダンスと、巻き線のインピーダンス及び被加熱体の温度の関係を示す関係データとから被加熱体の温度を算出する被加熱体温度算出部を有するので、被加熱体に温度検出素子を設けることなく、巻き線のインピーダンスを算出することによって、被加熱体の温度を算出することができる。
インピーダンス算出部により得られたインピーダンスは、巻き線と対向する被加熱体の被加熱面の温度との間に一定の変化特性を示す。
検証した被加熱体(外径Φ×深さL×側壁部の厚さtを有する円筒形金属製釜)の定格電圧印加時における、インピーダンスと被加熱体の被加熱面の温度との関係は、以下の近似式となる。
θ=k+kn−1n−1+kn−2n−2+,・・・,+k+kZ+k
ここで、θは被加熱面の温度[℃]、Zはインピーダンス(=E/I)、k(n=1,2,・・・,n)及びkは、実測値により定まる係数である。
磁束発生機構の巻き線と対向する被加熱体の被加熱面が発熱部となるが、当該発熱部から距離を置いた箇所の温度の算出には、補正が必要となる。
被加熱体が、発熱部の面積と発熱部から距離を置いた箇所の面積とが異なる中空円筒形状をなすものの場合と、それらの面積を実質的に同一と見なすことができる平板形状をなすものの場合と、各側壁が平板形状をなす中空多角筒形状をなすものの場合とで、それぞれに合った補正式を採用することになる。
前記被加熱体が、中空円筒形状をなし、前記磁束発生機構が、前記被加熱体を外周側又は内周側から誘導加熱するものの場合には、被加熱体温度算出部が次のように温度算出面の温度を算出する。
つまり、前記巻き線に対向する前記被加熱体の被加熱面と温度を算出する面である温度算出面との温度差をθ[℃]としたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンスと前記関係データとから得られた前記被加熱体の温度を、以下の式を用いて得られる温度差θを用いて補正して、前記温度算出面の温度を算出する。
θ=kP/[2π/{ln(d/d)/λ}]
ここで、dは前記被加熱面の直径[m]であり、dは前記温度算出面の直径[m]であり、λは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の平均温度における熱伝導率[W/m・℃]であり、Pは熱流速[W/m]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。
なお、熱伝導率λは、被加熱体の材質及び温度によって変化し、例えば温度と炭素鋼の熱伝導率の特性を図5に示す。また、数十〜数百kHzの高周波では被加熱体の電流浸透度は数μmであるが、50〜1000Hzの中周波では数mm〜数十mmの電流浸透度が得られる。例えば炭素鋼では、60Hz・500℃において電流浸透度が10mm程度である。つまり、中周波誘導加熱では電流浸透度が深いため、発熱部温度(被加熱面の温度)と温度算出面の温度との差が高周波に比べて小さくなる。
ある1つの条件の発熱密度かつ到達温度の温度上昇計測を行い、被加熱体の温度算出面の温度とインピーダンスとの関係を近似式化して、その近似式によってインピーダンスから被加熱体の温度算出面の温度を求める。発熱密度が変われば、肉厚t(被加熱面と温度算出面との距離t)における温度差θも変わり、また、被加熱体の温度算出面の到達温度が変われば平均温度が変わることで熱伝導率も変化する。それらを換算式で演算すれば、被加熱体の温度算出面の温度が得られ、インピーダンスによる被加熱体の温度算出面の温度の算出が可能となる。
前記被加熱体の側周壁に気液二相の熱媒体が封入されるジャケット室が形成されていることが望ましい。このジャケット室は、封入された気液二相の熱媒体による熱輸送によって被加熱体の温度を均一にするものであり、被加熱体の温度算出面の温度も同時に均一化する。
つまり、インピーダンスによる被加熱体の温度の検出は被加熱面の温度の平均温度を検出するものであるから、ジャケット室によって均一化された被加熱体の各部の温度算出面の温度は、インピーダンスによって検出した温度に必要な補正を加えて温度算出面の温度に換算した値と等価であるといえる。
ここで、前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積をS[m]とし、前記被加熱面及び前記温度算出面の間のジャケット室の断面積の総和をS[m]とし、前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離をt[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記被加熱面の直径dを、dj1=d±t{1−α(1−S/S)}とし、前記温度算出面の直径dを、dj2=d±t{1−α(1−S/S)}として得られる温度差θを用いて、前記被加熱体の温度を補正することが望ましい。
なお、dj1は、ジャケット室による距離(肉厚)低下分を考慮した被加熱面の仮想直径であり、dj2は、ジャケット室による距離(肉厚)低下分を考慮した温度算出面の仮想直径である。また、上記dj1の式において、±部分は、d>dのときは、マイナスであり、d<dのときは、プラスである。一方、上記dj2の式において、±部分は、d>dのときは、プラスであり、d<dのときは、マイナスである。
中空円筒形状をなす被加熱体の中心軸に直交する断面積をSとし、ジャケット室の前記中心軸に直交する断面積の総和をSとし、被加熱面及び温度算出面の間の距離をtとしたときに、熱的に換算した距離tは、以下の式となる。
=α×t(S−S)/S (α>1)
ここで、αは、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数である。α−θの関係は、熱媒体の種類と、ジャケット室内の不純物濃度とによって特性が定まる。
距離tと熱的換算距離tとの差異は、
t−t=t−α×t(S−S)/S
=t{1−α(S−S)/S}
=t{1−α(1−S/S)}
したがって、熱的に換算した被加熱面の仮想直径dj1及び温度算出面の仮想直径dj2は、以下になる。
j1=d±t{1−α(1−S/S)}
j2=d±t{1−α(1−S/S)}
なお、上記dj1の式において、±部分は、d>dのときは、マイナスであり、d<dのときは、プラスである。一方、上記dj2の式において、±部分は、d>dのときは、プラスであり、d<dのときは、マイナスである。
つまり、計算上の被加熱面及び温度算出面の距離が小さくなり、温度差θは小さくなるので、温度計測誤差も小さくなる。
前記被加熱体が、平板形状をなし、前記磁束発生機構が、前記被加熱体を片面側から誘導加熱するものの場合には、被加熱体温度算出部が次のように温度算出面の温度を算出する。
つまり、前記巻き線に対向する前記被加熱体の被加熱面と温度を算出する面である温度算出面との温度差をθ[℃]としたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンスと前記関係データとから得られた前記被加熱体の温度を、以下の式を用いて得られる温度差θを用いて補正して、前記温度算出面の温度を算出する。
θ=kQ/(λS/t)
ここで、tは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離[m]であり、Sは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積[m]であり、λは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の平均温度[℃]における前記被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qは前記被加熱面の発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。
前記被加熱体が、高さがh[m]、n辺の長さがそれぞれa、a、・・・a[m]の中空n角筒形状をなし、前記磁束発生機構が、前記被加熱体を外周側又は内周側から誘導加熱するものの場合には、被加熱体温度算出部が次のように温度算出面の温度を算出する。なお、以下は、各側壁部それぞれで被加熱面と温度算出面との距離が同一の場合を示している。
つまり、前記巻き線に対向する前記被加熱体の被加熱面と温度を算出する面である温度算出面との温度差をθ[℃]とし、前記被加熱体の各辺における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離をt[m]としたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンスと前記関係データとから得られた前記被加熱体の温度を、以下の式を用いて得られる温度差θを用いて補正して、前記温度算出面の温度を算出する。
θ=kQ/λ[{(a+a+・・・+a)h/t}+m×n×h]
ここで、nは1から始まる自然数であり、λは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の平均温度[℃]における前記被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qは前記被加熱面の発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数であり、mはnにおける定数である。
上記のような平板形状又は中空n角筒形状をなす被加熱体の肉厚内に気液二相の熱媒体が封入されるジャケット室が形成されている場合には、前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積をS[m]とし、前記被加熱面及び前記温度算出面の間のジャケット室の断面積の総和をS[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離tを、t=αt(S−S)/Sとして得られる温度差θを用いて、前記被加熱体の温度を補正することが望ましい。
一方で、上記の中空n角筒形状をなす被加熱体において、各側壁部それぞれの被加熱面と温度算出面との距離が異なる場合には、被加熱体温度算出部が次のように温度算出面の温度を算出する。
つまり、前記被加熱体の各側壁部それぞれの前記巻き線に対向する前記被加熱体の被加熱面と温度を算出する面である温度算出面との温度差をθ[℃]とし、前記被加熱体の各側壁部それぞれの前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離をt、t、・・・t[m]としたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンスと前記関係データとから得られた前記被加熱体の温度を、以下の式を用いて得られる温度差θを用いて補正して、前記温度算出面の温度を算出する。
θ=k/(λ/t
ここで、tはn番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離[m]であり、Sはn番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積[m]であり、λはn番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の平均温度[℃]における前記被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qはn番目の側壁部における前記被加熱面の発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。
このとき、前記被加熱体の肉厚内に気液二相の熱媒体が封入されるジャケット室が形成されている場合には、n番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間のジャケット室の断面積の総和をSnj[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、前記被加熱体温度算出部が、n番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離tを、tnj=αt(S−Snj)/Sとして得られる温度差θを用いて、前記被加熱体の温度を補正することが望ましい。
前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記電源回路の電源電圧を検出する電源電圧検出部から得られる電源電圧値により補正するインピーダンス補正部を更に備え、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンス補正部により補正された補正インピーダンスと前記関係データとから前記被加熱体の温度を算出することが望ましい。
電源電圧は、製品出荷時とユーザの使用時とで変わることが一般的である。例えば仕様が200Vであれば、190V〜210Vの範囲で誘導加熱装置が正常に動作することが求められる。特に、被加熱体の温度の初期昇温時には入力全電圧が印加されるので、受電電圧値に合わせたインピーダンス値の補正を行う必要がある。
ここで、出荷時の電源電圧V1で算出したインピーダンス−温度特性式(前記関係データ)を、ユーザの使用時における電源電圧V2に応じて補正しなければならない。
これは、図6に示す単相の誘導加熱装置の等価回路において、電源電圧が変わると、磁気回路における磁束密度が変化するため、励磁インピーダンスr、l及び被加熱体のリアクタンスlが変化し、また、磁束密度の変化による被加熱体の透磁率が変化することで電流浸透度が変わって被加熱体の抵抗rが変化し、回路インピーダンスも変化するためである。
被加熱体の被加熱面の温度とインピーダンスとの関係を近似式化した場合、入力電圧の変化による磁束密度の変化によって電流浸透度が変わることからインピーダンスの変化を生じる。このため、近似式の読み取りを補正する必要がある。
被加熱体の電流浸透度σは、σ=5.033√(ρ/μs×f)で計算できる。式中のρは固有抵抗、μsは比透磁率、fは周波数である。ここで、磁性材製の被加熱体の比透磁率は磁束密度によって変化し、金属種毎に固有の特性を示す。この磁性材の比透磁率−磁束密度特性を予め測定しておき、入力電圧に応じた磁束密度のときの電流浸透度を算出して、電流浸透度に反比例したインピーダンスを修正して温度を読み取ることになる。また、固有抵抗も金属種毎に温度との固有の変化特性を示すので、温度変化に伴って電流浸透度σも変化してインピーダンスが変わる。しかし、被加熱体の発熱部温度(被加熱面の温度)とインピーダンスの関係近似式は、被加熱体の発熱部温度の変化を含んだ式であり、これに関する補正は必要ない。
具体的には、前記制御素子が、誘導電圧調整器のような電圧可変装置であれば巻き線への入力電圧が変化することによって磁気回路の磁束密度が変化し、また、半導体により電流又は電圧の位相角(通電角)を制御するものである場合、通電角によって入力電圧が変わると、磁気回路の磁束密度が変化し、さらに被加熱体の温度も変化するので、被加熱体の電流浸透度σが変わる。
入力電圧の変化による磁束密度の変化によって、磁気回路の励磁特性も変化し、図6の等価回路の励磁インピーダンスr及びlの値も変化する。この励磁特性は、被加熱体の材質によって、磁気回路の磁束密度と固有の関係を示すので、前もって特性を測定しておいて、インピーダンスを補正することになる。
また、入力電圧の変化による磁束密度の変化によって、図6の等価回路の被加熱体のリアクタンスlの値も変化する。被加熱体のリアクタンスlは、被加熱体の固有抵抗及び磁束密度に関係した変化を示すので、前もって特性を測定しておいてインピーダンスを補正することになる。またリアクタンスlは、被加熱体の構造によって決まる値であり、前もって計算しておく必要がある。
また、誘導加熱装置の運転中に電源電圧が急激に変動したとき、磁気回路の磁束密度も急激に変化して電流浸透度が変わるので、インピーダンスが変化するが、被加熱体の温度変化にはかなりの時間遅れが発生する。温度の時間遅れは被加熱体構造(材質・寸法・重量等)によって異なるので、被加熱体の種類毎に個別の補正式を定める必要がある。
検証した誘導加熱装置の場合、補正式は下記となった。
={1−a(E−Vin}Zon
ここで、Eは定格電源電圧であり、Vinは制御素子入力電圧であり、Zonは補正前の時間tにおけるインピーダンスであり、nは検出順を表わす数であり、aおよびbは被加熱体毎の定数である。
例えば数十マイクロ秒程度に区切った時間t間の実効電圧及び実効電流から算出したZonを、上記補正式に代入して、補正したインピーダンスZを求める。
さらに次の区切られた時間t(n+1)の実効電圧及び実効電流から求めたZo(n+1)を補正式に代入し、補正インピーダンスZ(n+1)を求める。こうして順次区切られた時間ごとのインピーダンス補正を連続的に行う。
さらに、前記制御素子が半導体の場合には、通電角によって電圧及び電流の波形形状が変わるが、それはそれぞれ違った形状に変わるので、それぞれのインピーダンスの分担電圧が変わることで、励磁インピーダンスの電圧が変化して磁束密度が変わり、励磁インピーダンス及び比透磁率も変化する。このとき、制御素子と通電角と負荷が決まれば、電圧及び電流はそれぞれ一定の形状になるため、通電角による補正係数が決まる。
ここで、前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記制御素子の通電角により補正するインピーダンス補正部を更に備え、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンス補正部により補正された補正インピーダンスと前記関係データとから前記被加熱体の温度を算出するものであることが望ましい。
制御素子がサイリスタであり、検証した被加熱体(外径Φ×深さL×側壁部の厚さtを有する円筒形金属製釜)の場合は、波形歪による高調波成分の変化によって、等価回路におけるリアクタンス成分のl及びlにかかる電圧が変化することになる。したがって、励磁インピーダンスに印加される電圧が変化して、磁束密度も変わることになる。つまり、磁束密度によって励磁インピーダンス及び比透磁率が変化するため、その影響を補正する必要がある。
サイリスタの位相角変化による影響を補正した補正インピーダンスZは、下記となる。
Z=a×Z
ここで、C=V/Vinとすると、
a=a+an−1n−1+an−2n−2+,・・・,+a+aC+a
ここで、aは各誘導加熱装置により定まる実測値に基づく係数であり、aは定数である。
また、Zは、補正前のインピーダンスであり、Vinは、サイリスタの受電電圧であり、Vは、サイリスタの出力電圧である。
前記インピーダンス補正部が、前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記巻き線の温度を検出する温度検出部から得られる巻き線温度により補正するものであることが望ましい。
通電によって1次コイルである巻き線の温度が変化すると、図6に示す単相の誘導加熱装置の等価回路におけるrが変化するので、回路インピーダンスも変化することになり、すなわち、V/Iも変わることになる。ところが、この変化は、被加熱体の発熱部温度の変化には無関係であるので、その変化分を補正する必要がある。
巻き線の抵抗率と温度は、およそ絶対温度に比例する関係があるが、その材質によって固有の変化特性を示す。例えば電線材質が銅であれば、下記式の関係になるので、巻き線に温度センサを埋設して巻き線温度を検出すれば、rが算出できる。
=kL/100S[Ω]
k=2.1(234.5+θ)/309.5
ここで、Lは電線長[m]であり、Sは電線断面積[mm]であり、θは巻き線温度[℃]である。
また、誘導加熱装置が、直流電源を制御して、前記巻き線に間欠的に直流電圧を印加する直流電圧印加部と、前記直流電圧印加部により印加される直流電圧と当該直流電圧を印加したときに前記巻き線に流れる直流電流とから前記巻き線の抵抗値を算出する抵抗値算出部とをさらに備え、前記インピーダンス補正部が、前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記抵抗値算出部から得られる抵抗値により補正するものであっても良い。
巻き線抵抗値は、巻き線に数秒以内の短時間に一定の直流電圧を印加して、当該直流電圧を巻き線に流れる直流電流で除せば算出できる。ここで、直流電圧であれば誘導作用は無いので、直流電流は、被加熱体の影響は受けず、巻き線抵抗値のみとの関係となる。なお、巻き線温度は急激には変化しないことから、周期的且つ短時間の測定値を採用しても、大きな測定誤差を生むことは無い。
また、間欠的な直流電圧の印加とは、数秒以内の印加時間を数秒から数十分の例えば一定の周期で行うことである。このような間欠的な印加であれば、直流成分から受ける偏磁作用を小さくするとともに、誘導発熱させるための交流回路への影響も最小限に抑えることができる。さらに、誘導加熱装置の巻き線は一般的に熱慣性が大きく、且つ、通常の一定負荷条件下の運転では巻き線の温度の変化はさほど大きい値にはならない。したがって、数秒以内の短時間の印加時間によってなされる温度検出を、数秒から数十分単位、好ましくは、数十秒から数分単位で実施されれば、被加熱体の温度制御にとっては十分といえる。
前記電源回路に設けられた制御素子により、前記交流電流又は交流電圧を遮断又は最小限とした状態で、前記抵抗値算出部が前記巻き線に直流電圧を印加して巻き線抵抗値を算出するものであることが望ましい。
交流電圧が印加されている巻き線に直流電圧を印加して、交流電流と直流電流とが重畳した電流から直流成分(直流電流)だけを検出するには、複雑な検出回路が必要となってしまう。ここで、通常の誘導加熱装置では、被加熱体の温度を制御するための交流電流又は交流電圧を制御する制御素子を有する電源回路を備えている。このため、制御素子により、直流電圧を印加する印加時間のみ、交流電流又は交流電圧を遮断又は最小限の値にすれば、交流電流(交流成分)の影響を抑えることができ、直流電流(直流成分)の検出を容易に行うことができる。ここで、交流電流又は交流電圧の遮断又は最小限の値とするのは、数秒以内の短時間であって、数秒から数十分の時間間隔であり、誘導発熱作用の障害にはならない。
交流電流又は交流電圧の遮断又は最小限の値にする実施態様としては、制御素子が例えば電磁接触器等のスイッチ機器を有する場合は、当該スイッチ機器を遮断する態様、又は、制御回路部が例えばサイリスタ等の半導体素子(電力制御素子)を有する場合は、当該半導体素子の通電位相角を最小にする態様が考えられる。
また、誘導加熱装置が、前記巻き線の抵抗値と前記巻き線の温度との抵抗値−温度関係を示す関係データを格納する関係データ格納部と、前記抵抗値算出部により得られた抵抗値と前記関係データが示す抵抗値−温度関係とから前記巻き線の温度を算出する巻き線温度算出部とをさらに備えることが望ましい。
このように構成した本発明によれば、被加熱体に温度検出素子を設けることなく、巻き線のインピーダンスを算出することによって、被加熱体の温度を算出することができる。
第1実施形態に係る誘導加熱装置の構成を模式的に示す図。 同実施形態の誘導加熱ユニットの構成を模式的に示す断面図。 同実施形態の制御装置の機能構成図。 同実施形態の温度算出フローを示す図。 炭素鋼(S45C)の温度と熱伝導率との関係を示す特性グラフ。 単相の誘導加熱ユニットの等価回路を示す図。 炭素鋼(S45C)の磁束密度と比透磁率との関係を示す特性グラフ。 第2実施形態に係る誘導加熱ユニットの構成を模式的に示す断面図。 第3実施形態に係る誘導加熱ユニットの構成を模式的に示す断面図。 第4実施形態に係る誘導加熱ユニットの構成を模式的に示す断面図。
<第1実施形態>
以下に本発明に係る誘導加熱装置の第1実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る誘導加熱装置100は、図1に示すように、処理対象物を熱処理するために加熱される被加熱体2と、当該被加熱体2を誘導加熱するための鉄心31及び巻き線32からなる磁束発生機構3と、巻き線32に接続されるとともに、電流又は電圧を制御する制御素子4が設けられた電源回路5とを備えている。
本実施形態の被加熱体2は、図2に示すように、処理対象物を収容する収容部を有するものであり、高さがh[m]、外径がφ[m]、側壁部の厚さがt[m]の中空円筒形状をなす金属製釜である。この被加熱体2の側周壁の肉厚内には、気液二相の熱媒体が封入される複数のジャケット室2Sが、中心軸に沿って周方向に等間隔に形成されている。
また、本実施形態の巻き線32は、中空円筒形状をなす被加熱体2の外側周面の周りに離間して巻回された概略円筒形状をなすものである。これにより、被加熱体2の外側周面が、巻き線32に対向して加熱される被加熱面2hとなる。
さらに、本実施形態の制御素子4は、半導体により交流電流又は交流電圧の通電角を制御するものであり、具体的にはサイリスタである。
そして、本実施形態の誘導加熱装置100を制御する制御装置6は、巻き線32のインピーダンスから、被加熱体2の温度算出面2xの温度を算出する温度算出機能を有する。本実施形態の温度算出面2xは、被加熱体2の側壁部において被加熱面2hから厚さ方向に離間した温度を算出する面である。誘導加熱装置100の制御装置6は、当該温度算出面2xの温度が所望の温度となるように制御素子4を有する電源回路5を制御する。
具体的に制御装置6は、CPU、内部メモリ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、入出力インターフェイス等を備えた専用乃至汎用のコンピュータであり、内部メモリに予め記憶させた所定プログラムにしたがって前記CPUや周辺機器が動作することにより、図2に示すように、インピーダンス算出部61、インピーダンス補正部62、関係データ格納部63、被加熱体温度算出部64等としての機能を発揮する。
以下、各部について、図3とともに、図4の温度算出フローチャートを参照して説明する。
インピーダンス算出部61は、巻き線32を流れる交流電流Iを検出する交流電流検出部7から得られる交流電流値及び巻き線32に印加される交流電圧Vを検出する交流電圧検出部8から得られる交流電圧値により、巻き線32のインピーダンスZ(=V/I)を算出する(図4の(1))。
インピーダンス補正部62は、インピーダンス算出部61により得られたインピーダンスZを、製品出荷時に関係データを作成した電源電圧と、ユーザの使用する電源電圧との違い分(両者の電源電圧の差)により補正する(図4の(2))。
また、インピーダンス補正部62は、インピーダンスZを、制御素子(サイリスタ)4の通電角(位相角)により補正する(図4の(3))。
具体的にインピーダンス補正部62は、以下の式により、インピーダンスZを補正する。
=a×Z
ここで、C=V/Vinとすると、
a=a+an−1n−1+an−2n−2+,・・・,+a+aC+a
ここで、aは各誘導加熱装置により定まる実測値に基づく係数であり、aは定数である。
また、Zは、補正前のインピーダンスであり、Vinは、サイリスタの受電電圧であり、Vは、サイリスタの出力電圧である。
また、誘導加熱装置100の運転中に電源電圧が急激に変動した場合、磁気回路の磁束密度も急激に変化して、被加熱体の電流浸透度が変わるので、インピーダンスが変化するが、被加熱体の温度変化にはかなりの時間遅れが発生する。このため、本実施形態のインピーダンス補正部62は、上記通電角により補正されたZを、電源回路5の電源電圧を検出する電源電圧検出部9から得られる電源電圧値Eにより補正する(図4の(4))。
具体的にインピーダンス補正部62は、以下の式により、インピーダンスZを補正する。
={1−a(E−Vin}Z
ここで、Eは定格電源電圧であり、Vinは制御素子入力電圧であり、Zは補正前のインピーダンスであり、aおよびbは被加熱体(誘導加熱ユニット)毎の定数である。この補正は区切られた時間ごとに連続的に行なう。
さらに、インピーダンス補正部62は、上記通電角及び電源電圧Eにより補正されたインピーダンスZを、巻き線32の温度を検出する温度検出部10から得られる巻き線温度θ[℃]により補正する(図4の(5))。なお、温度検出部10は、巻き線32に埋設されている。
具体的にインピーダンス補正部62は、以下の式により、巻き線32の抵抗rを算出して、インピーダンスZを補正する。
=kL/100S[Ω]
k=2.1(234.5+θ)/309.5
ここで、Lは電線長[m]であり、Sは電線断面積[mm]であり、θは巻き線温度[℃]である。
関係データ格納部63は、巻き線32のインピーダンスと被加熱体2の温度との関係(V/I−θ特性近似式)を示す関係データを格納している。具体的に関係データは、巻き線32のインピーダンスと被加熱体2の被加熱面2hの温度との関係を示すデータである。また、巻き線32のインピーダンスは、予め関係データを求める際に、上述した通り、電流検出部7の交流電流値及び電圧検出部8の交流電圧値により求まるインピーダンスを、通電角、電源電圧及び巻き線温度により補正して得られたものである(図4の(1)〜(5))。なお、この関係データは、基準となる誘導加熱装置を用いて得られたものである。また、関係データ格納部63は、内部メモリの所定領域に設定されたものであっても良いし、前記制御装置6に外付けされる外部メモリの所定領域に設定されたものであっても良い。
被加熱体温度算出部64は、前記インピーダンス補正部62により補正された補正インピーダンスと、前記関係データ格納部63に格納された関係データとを用いて、被加熱体2の被加熱面2hの温度を算出する(図4の(6))。
具体的に被加熱体温度算出部64は、被加熱体2の被加熱面2hの温度と、当該被加熱面2hから離間した温度を算出する面である温度算出面2xとの温度差をθ[℃]としたときに、以下の式から得られる温度差θを用いて被加熱面2hの温度を補正して温度算出面2xの温度を算出する(図4の(7))。
θ=kP/[2π/{ln(d/d)/λ}]
ここで、dは被加熱面2hの直径[m]であり、dは前記温度算出面2xの直径[m]であり、λは被加熱面2h及び前記温度算出面2xの間の平均温度における熱伝導率[W/m・℃]であり、Pは熱流速[W/m]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。熱流速P[W/m]は、ここでは被加熱体2の内面の発熱量[W]を発熱内面長[m](巻き線幅に等しい)で除した値であり、熱流速[W/m]を求めるに当たって、被加熱体温度算出部64は、電力検出部11から得られる電力値を用いる。
また、被加熱体温度算出部64は、被加熱体2に形成されたジャケット室2Sによる肉厚低下分を考慮して、被加熱体2の温度算出面2xの温度を算出する。
具体的に被加熱体温度算出部64は、被加熱面2h及び温度算出面2xの間の断面積をS[m]とし、被加熱面2h及び温度算出面2xの間のジャケット室の断面積の総和をS[m]とし、被加熱面2h及び温度算出面2xの間の距離をt[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、被加熱面2hの直径dを、肉厚低下分を考慮した仮想直径dj1(=d−t{1−α(1−S/S)})とし、温度算出面2xの直径dを、肉厚低下分を考慮した仮想直径dj2(=d+t{1−α(1−S/S)})として、上記温度差θの式から得られる温度差θを用いて、被加熱体2の被加熱面2hの温度を補正することにより、被加熱体2の温度算出面2xの温度を算出する。
このように構成した本実施形態の誘導加熱装置100によれば、インピーダンス算出部61により得られたインピーダンスと、巻き線32のインピーダンス及び被加熱体2の温度の関係を示す関係データとから被加熱体2の温度を算出する被加熱体温度算出部64を有するので、被加熱体2に温度検出素子を設けることなく、巻き線32のインピーダンスを算出することによって、被加熱体2の温度を算出することができる。
また、インピーダンス算出部61により得られたインピーダンスを、インピーダンス補正部62により、サイリスタ4の通電角、電源回路5の電源電圧E及び巻き線32の温度を用いて補正しているので、被加熱体2の温度を精度良く算出することができる。
さらに、被加熱体温度算出部64が、被加熱体2の被加熱面2hの温度と温度算出面2xの温度との温度差θにより、温度算出面2xの温度を算出しているので、被加熱体2の温度算出面2xの温度を精度良く算出することができる。
<第2実施形態>
次に本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る誘導加熱装置は、前記第1実施形態とは、被加熱体2の構成及び被加熱体温度算出部64の機能が異なる。
第2実施形態に係る被加熱体2は、図8に示すように、一方面(図8では上面)が処理対象物に熱を作用させる作用面となる厚さt[m]の平板形状をなす金属製加熱プレートである。この被加熱体2の肉厚内には、気液二相の熱媒体が封入される複数のジャケット室2Sが、格子状に形成されている。
また、巻き線32は、被加熱体2の他方面(図8では下面)に、当該他方面から離間して設けられた概略平板形状をなすものである。これにより、被加熱体2の他方面が、巻き線32により加熱される被加熱面2hとなり、磁束発生機構である巻き線32が、被加熱体2を片面側から誘導加熱する構成となる。
そして、被加熱体温度算出部は、前記実施形態と同様に求めた被加熱体2の被加熱面2hの温度と、当該被加熱面2hから離間した温度を算出する面である温度算出面2x(例えば上面である作用面の温度)との温度差をθ[℃]としたときに、以下の式から得られる温度差θを用いて被加熱面2hの温度を補正して温度算出面2xの温度を算出する。
θ=kQ/(λS/t)
ここで、tは被加熱面2h及び温度算出面2xの間の距離[m]であり、Sは被加熱面2h及び温度算出面2xの間の断面積[m]であり、λは被加熱面2h及び前記温度算出面2xの間の平均温度[℃]における前記被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qは前記被加熱面2hの発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。
また、被加熱体温度算出部64は、被加熱体2に形成されたジャケット室2Sによる肉厚低下分を考慮して、被加熱体2の温度算出面2xの温度を算出する。
具体的に被加熱体温度算出部64は、被加熱面2h及び前記温度算出面2xの間の断面積をS[m]とし、前記被加熱面2h及び前記温度算出面2xの間のジャケット室の断面積の総和をS[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、被加熱面2h及び温度算出面2xの間の距離tを、肉厚低下分を考慮した仮想距離t(=αt(S−S)/S)として、上記温度差θの式から得られる温度差θを用いて、被加熱体2の被加熱面2hの温度を補正することにより、被加熱体2の温度算出面2xの温度を算出する。
<第3実施形態>
次に本発明に係る第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る誘導加熱装置は、前記第1、2実施形態とは、被加熱体2の構成及び被加熱体温度算出部64の機能が異なる。
第3実施形態に係る被加熱体2は、図9に示すように、処理対象物を収容する収容部又は処理対象物が通過する通過部を有するものであり、高さがh[m]、n辺の長さがそれぞれa、a、・・・a[m]の中空n角筒形状(図9では中空四角形筒形状)をなす金属製筒体である。この被加熱体2の側周壁の肉厚内には、気液二相の熱媒体が封入される複数のジャケット室2Sが、中心軸に沿って周方向に等間隔に形成されている。
また、本実施形態の巻き線32は、中空n角筒形状をなす被加熱体2の外側周面の周りに離間して巻回された概略中空n角筒形状をなすものである。これにより、被加熱体2の外側周面が、巻き線32により加熱される被加熱面2hとなる。
そして、被加熱体温度算出部は、前記実施形態と同様に求めた被加熱体2の被加熱面2hの温度と、当該被加熱面2hから離間した温度を算出する面である温度算出面2xとの温度差をθ[℃]としたときに、以下の式から得られる温度差θを用いて被加熱面2hの温度を補正して温度算出面2xの温度を算出する。なお、第3実施形態では、各側壁部それぞれで被加熱面2hと温度算出面2xとの距離は同一である。
θ=kQ/λ[{(a+a+・・・+a)h/t}+m×n×h]
ここで、nは1から始まる自然数であり、λは被加熱面2h及び温度算出面2xの間の平均温度[℃]における被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qは被加熱面2hの発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数であり、mはnにおける定数である。なお、例えばn=4の場合、m=0.54である。
また、被加熱体温度算出部64は、被加熱体2に形成されたジャケット室2Sによる肉厚低下分を考慮して、被加熱体2の温度算出面2xの温度を算出する。
具体的に被加熱体温度算出部64は、被加熱面2h及び前記温度算出面2xの間の断面積をS[m]とし、前記被加熱面2h及び前記温度算出面2xの間のジャケット室の断面積の総和をS[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、被加熱面2h及び温度算出面2xの間の距離tを、肉厚低下分を考慮した仮想距離t(=αt(S−S)/S)として、上記温度差θの式から得られる温度差θを用いて、被加熱体2の被加熱面2hの温度を補正することにより、被加熱体2の温度算出面2xの温度を算出する。
<第4実施形態>
次に本発明に係る第4実施形態について説明する。第4実施形態に係る誘導加熱装置は、前記第1〜3実施形態とは、被加熱体2の構成及び被加熱体温度算出部64の機能が異なる。
第4実施形態に係る被加熱体2は、図10に示すように、処理対象物を収容する収容部又は処理対象物が通過する通過部を有するものであり、高さがh[m]、n辺の長さがそれぞれa、a、・・・a[m]の中空n角筒形状(図10では中空四角形筒形状)をなす金属製筒体である。この被加熱体2の側周壁の肉厚内には、気液二相の熱媒体が封入される複数のジャケット室2Sが、中心軸に沿って周方向に等間隔に形成されている。
また、本実施形態の巻き線32は、中空n角筒形状をなす被加熱体2の外側周面の周りに離間して巻回された概略中空n角筒形状をなすものである。これにより、被加熱体2の外側周面が、巻き線32により加熱される被加熱面2hとなる。
そして、被加熱体温度算出部は、前記第1実施形態と同様に求めた各側壁部それぞれにおける、被加熱体2の被加熱面2hの温度と、当該被加熱面2hから離間した温度を算出する面である温度算出面2xとの温度差をθ[℃]とし、前記被加熱体の各側壁部それぞれの被加熱面2h及び温度算出面2xの間の距離をt、t、・・・t[m]としたときに、以下の式から得られる温度差θを用いて、各側壁部の被加熱面2hの温度を補正して、各側壁部の温度算出面2xの温度を算出する。
θ=k/(λ/t
ここで、tはn番目の側壁部における被加熱面2h及び温度算出面2xの間の距離[m]であり、Sはn番目の側壁部における被加熱面2h及び温度算出面2xの間の断面積[m]であり、λはn番目の側壁部における被加熱面2h及び温度算出面2xの間の平均温度[℃]における被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qはn番目の側壁部における被加熱面2hの発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。
また、被加熱体温度算出部64は、被加熱体2に形成されたジャケット室2Sによる肉厚低下分を考慮して、被加熱体2の各側壁部の温度算出面2xの温度を算出する。
具体的に被加熱体温度算出部64は、n番目の側壁部における前記被加熱面2h及び前記温度算出面2xの間の断面積をS[m]とし、n番目の側壁部における前記被加熱面2h及び前記温度算出面2xの間のジャケット室の断面積の総和をSnj[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、n番目の側壁部における被加熱面2h及び温度算出面2xの間の距離tを、肉厚低下分を考慮した仮想距離tnj(=αt(S−Snj)/S)として、上記温度差θの式から得られる温度差θを用いて、被加熱体2の各側壁部の被加熱面2hの温度を補正することにより、被加熱体2の各側壁部の温度算出面2xの温度を算出する。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態では、インピーダンス補正部が巻き線32の温度を用いてインピーダンスを補正するものであったが、被加熱体温度算出部64が、インピーダンス及び関係データから算出した被加熱体2の温度を、巻き線32の温度を用いて補正するようにしても良い。この場合、補正値Δtは、例えばm×θ+n(但し、m、nは、実測値から算出した係数である。)
また、前記実施形態では、被加熱体の被加熱面2hの温度とインピーダンスとの所定の関係である近似式を基本にして、当該近似式に補正を加えて被加熱体の温度算出面2xの温度を求めるものであったが、被加熱体の温度算出面2xの温度とインピーダンスとの所定の関係である近似式を基本にして、誘導加熱装置の種々の条件とその変化とが温度算出面2xの温度に与える影響に基づいて、前記近似式に補正を加えて、被加熱体の温度算出面2xの温度を求めることでもよい。例えば、被加熱体の温度算出面2xの温度とインピーダンスとの所定の関係である近似式を求めるに際して、輻射温度計を用いて外部から被加熱体の温度算出面2xの温度を測定することが考えられる。また、近似式を補正するにあたっては、前記実施形態における図4の(2)〜(4)等と同様の補正を行うことが考えられる。
さらに、前記第1、3、4実施形態では、巻き線32を被加熱体2の外側周面の周りに配置して被加熱体2を外周側から誘導加熱するものであったが、巻き線32を被加熱体2の中空内に配置して被加熱体2を内周側から誘導加熱するものであっても良い。なお、この場合、被加熱体2の内側周面が被加熱面となる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・誘導加熱装置
2・・・被加熱体
2h・・・被加熱面
2x・・・温度算出面
2S・・・ジャケット室
3・・・巻き線
4・・・制御素子
5・・・電源回路
6・・・制御装置
61・・・インピーダンス算出部
62・・・インピーダンス補正部
63・・・関係データ格納部
64・・・被加熱体温度算出部
7・・・交流電流検出部
8・・・交流電圧検出部
9・・・電源電圧検出部
10・・・温度検出部
11・・・電力検出部

Claims (13)

  1. 磁束発生機構の巻き線に接続されるとともに、交流電流又は交流電圧を制御する制御素子が設けられた電源回路を備え、前記磁束発生機構により被加熱体を誘導加熱する誘導加熱装置であって、
    前記巻き線を流れる交流電流を検出する交流電流検出部から得られる交流電流値及び前記巻き線に印加される交流電圧を検出する交流電圧検出部から得られる交流電圧値により、前記巻き線のインピーダンスを算出するインピーダンス算出部と、
    前記巻き線のインピーダンスと前記被加熱体の温度との関係を示す関係データを格納する関係データ格納部と、
    前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスと前記関係データ格納部に格納された関係データとから前記被加熱体の温度を算出する被加熱体温度算出部とを備える誘導加熱装置。
  2. 前記被加熱体が、中空円筒形状をなし、
    前記磁束発生機構が、前記被加熱体を外周側又は内周側から誘導加熱するものであり、
    前記巻き線に対向する前記被加熱体の被加熱面と温度を算出する面である温度算出面との温度差をθ[℃]としたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンスと前記関係データとから得られた前記被加熱体の温度を、以下の式を用いて得られる温度差θを用いて補正して、前記温度算出面の温度を算出する請求項1記載の誘導加熱装置。
    θ=kP/[2π/{ln(d/d)/λ}]
    ここで、dは前記被加熱面の直径[m]であり、dは前記温度算出面の直径[m]であり、λは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の平均温度における熱伝導率[W/m・℃]であり、Pは熱流速[W/m]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。
  3. 前記被加熱体の側周壁に気液二相の熱媒体が封入されるジャケット室が形成されており、
    前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積をS[m]とし、前記被加熱面及び前記温度算出面の間のジャケット室の断面積の総和をS[m]とし、前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離をt[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、
    前記被加熱体温度算出部が、前記被加熱面の直径dを、dj1=d±t{1−α(1−S/S)}とし、前記温度算出面の直径dを、dj2=d±t{1−α(1−S/S)}として得られる温度差θを用いて、前記被加熱体の温度を補正する請求項2記載の誘導加熱装置。
    なお、前記dj1の式において、±部分は、d>dのときは、マイナスであり、d<dのときは、プラスである。一方、前記dj2の式において、±部分は、d>dのときは、プラスであり、d<dのときは、マイナスである。
  4. 前記被加熱体が、平板形状をなし、
    前記磁束発生機構が、前記被加熱体を片面側から誘導加熱するものであり、
    前記巻き線に対向する前記被加熱体の被加熱面と温度を算出する面である温度算出面との温度差をθ[℃]としたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンスと前記関係データとから得られた前記被加熱体の温度を、以下の式を用いて得られる温度差θを用いて補正して、前記温度算出面の温度を算出する請求項1記載の誘導加熱装置。
    θ=kQ/(λS/t)
    ここで、tは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離[m]であり、Sは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積[m]であり、λは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の平均温度[℃]における前記被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qは前記被加熱面の発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。
  5. 前記被加熱体が、高さがh[m]、n辺の長さがそれぞれa、a、・・・a[m]の中空n角筒形状をなし、
    前記磁束発生機構が、前記被加熱体を外周側又は内周側から誘導加熱するものであり、
    前記巻き線に対向する前記被加熱体の被加熱面と温度を算出する面である温度算出面との温度差をθ[℃]とし、前記被加熱体の各辺における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離をt[m]としたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンスと前記関係データとから得られた前記被加熱体の温度を、以下の式を用いて得られる温度差θを用いて補正して、前記温度算出面の温度を算出する請求項1記載の誘導加熱装置。
    θ=kQ/λ[{(a+a+・・・+a)h/t}+m×n×h]
    ここで、nは1から始まる自然数であり、λは前記被加熱面及び前記温度算出面の間の平均温度[℃]における前記被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qは前記被加熱面の発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数であり、mはnにおける定数である。
  6. 前記被加熱体の肉厚内に気液二相の熱媒体が封入されるジャケット室が形成されており、
    前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積をS[m]とし、前記被加熱面及び前記温度算出面の間のジャケット室の断面積の総和をS[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、
    前記被加熱体温度算出部が、前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離tを、t=αt(S−S)/Sとして得られる温度差θを用いて、前記被加熱体の温度を補正する請求項4又は5記載の誘導加熱装置。
  7. 前記被加熱体が、高さがh[m]、n辺の長さがそれぞれa、a、・・・a[m]の中空n角筒形状をなし、
    前記磁束発生機構が、前記被加熱体を外周側又は内周側から誘導加熱するものであり、
    前記被加熱体の各側壁部それぞれの前記巻き線に対向する前記被加熱体の被加熱面と温度を算出する面である温度算出面との温度差をθ[℃]とし、前記被加熱体の各側壁部それぞれの前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離をt、t、・・・t[m]としたときに、前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンスと前記関係データとから得られた前記被加熱体の温度を、以下の式を用いて得られる温度差θを用いて補正して、前記温度算出面の温度を算出する請求項1記載の誘導加熱装置。
    θ=k/(λ/t
    ここで、tはn番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離[m]であり、Sはn番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積[m]であり、λはn番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の平均温度[℃]における前記被加熱体の熱伝導率[W/m・℃]であり、Qはn番目の側壁部における前記被加熱面の発熱量[W]であり、kは、実測値から算出した補正係数である。
  8. 前記被加熱体の肉厚内に気液二相の熱媒体が封入されるジャケット室が形成されており、
    n番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の断面積をS[m]とし、n番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間のジャケット室の断面積の総和をSnj[m]とし、温度低下に伴う熱媒体の圧力低下によるジャケット室の機能低下の割合を示す変数をαとしたときに、
    前記被加熱体温度算出部が、n番目の側壁部における前記被加熱面及び前記温度算出面の間の距離tを、tnj=αt(S−Snj)/Sとして得られる温度差θを用いて、前記被加熱体の温度を補正する請求項7記載の誘導加熱装置。
  9. 前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記電源回路の電源電圧を検出する電源電圧検出部から得られる電源電圧値により補正するインピーダンス補正部を更に備え、
    前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンス補正部により補正された補正インピーダンスと前記関係データとから前記被加熱体の温度を算出する請求項1乃至8の何れかに記載の誘導加熱装置。
  10. 前記制御素子が、半導体により交流電流又は交流電圧の通電角を制御するものであり、
    前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記制御素子の通電角により補正するインピーダンス補正部を更に備え、
    前記被加熱体温度算出部が、前記インピーダンス補正部により補正された補正インピーダンスと前記関係データとから前記被加熱体の温度を算出する請求項1乃至9の何れかに記載の誘導加熱装置。
  11. 前記インピーダンス補正部が、前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記巻き線の温度を検出する温度検出部から得られる巻き線温度により補正するものである請求項9又は10記載の誘導加熱装置。
  12. 直流電源を制御して、前記巻き線に間欠的に直流電圧を印加する直流電圧印加部と、
    前記直流電圧印加部により印加される直流電圧と当該直流電圧を印加したときに前記巻き線に流れる直流電流とから前記巻き線の抵抗値を算出する抵抗値算出部とをさらに備え、
    前記インピーダンス補正部が、前記インピーダンス算出部により得られたインピーダンスを、前記抵抗値算出部から得られる抵抗値により補正するものである請求項9又は10記載の誘導加熱装置。
  13. 前記巻き線の抵抗値と前記巻き線の温度との抵抗値−温度関係を示す関係データを格納する関係データ格納部と、
    前記抵抗値算出部により得られた抵抗値と前記関係データが示す抵抗値−温度関係とから前記巻き線の温度を算出する巻き線温度算出部とをさらに備える請求項12記載の誘導加熱装置。
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