JP2015217533A - 立体造形装置、立体情報処理プログラム及び立体物の製造方法 - Google Patents

立体造形装置、立体情報処理プログラム及び立体物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】層を堆積させて立体物を形成する場合において、層の堆積方向に関わらず立体物の強度を確保すること。
【解決手段】入力された情報に基づいて成形材の層を積層することにより立体物を造形する3Dプリンタ2であって、平面状の粉末材料を鉛直方向に堆積させるように供給する粉末供給部210と、平面状に供給された粉末材料に対して、粉末材料を凝固させるためのバインダー液を、造形するべき目的物の情報に基づいて決定される位置に選択的に吐出して粉末材料を凝固させることにより成形材の層を形成するIJヘッド201と、成形材の層の面が凹凸を有するように、バインダー液を吐出するタイミングを制御する主制御部221とを含むことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、立体造形装置、立体情報処理プログラム及び立体物の製造方法に関し、特に、生成される立体物の強度の向上に関する。
近年、ラピッドプロトタイピング等の分野において三次元造型という技術が用いられている。かかる三次元造型によって得られた立体物は、商品開発段階等において最終製品の外観や性能の評価を行うための試作品、または展示品等として利用されることが多い。
このような三次元造型の技術の1つとして、立体物を輪切りにした形状を造形して積層していくことにより目的の立体物を形成する積層法が知られている。そして、そのような積層法を用いる装置の1つとして、粉末等の成形材料を成形部分に対応する位置に供給し、後から成形材料を凝固させるための液体を供給することで層を形成する粉末堆積造形プリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
積層法を用いて形成された立体物の幅が狭い場合、立体物に対する層の堆積の方向によっては強度が低くなってしまう。図17(a)、(b)はそれぞれ外観としては同一の形状であるが、堆積方向の異なる立体物を示している。図17(a)に示す積層方向の場合、矢印の方向、即ち幅が狭い方向に対する強度は堆積された層の面に垂直な方向であり、強度が確保されている。
これに対して、図17(b)に示す堆積方向の場合、幅が狭い方向に対する強度は堆積された層の面に平行な方向となり、層と層の間をずらす方向に力が加わるため、強度が確保されない。図17(a)、(b)に示すような単純な立体形状であれば、立体物を回転させて層の堆積方向を変えることで対応可能であるが、複雑な形状の立体物の場合にはそのような対応が困難である。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、層を堆積させて立体物を形成する場合において、層の堆積方向に関わらず立体物の強度を確保することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、入力された情報に基づいて成形材の層を積層することにより立体物を造形する立体造形装置であって、平面状の粉末材料を鉛直方向に堆積させるように供給する粉末材料供給部と、平面状に供給された粉末材料に対して、供給された前記粉末材料を凝固させるための凝固液を、造形するべき目的物の情報に基づいて決定される位置に選択的に吐出して前記粉末材料を凝固させることにより前記成形材の層を形成する凝固液吐出部と、前記成形材の層の面が凹凸を有するように、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置に応じて前記凝固液を吐出するタイミングを制御する制御部とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、層を堆積させて立体物を形成する場合において、層の堆積方向に関わらず立体物の強度を確保することができる。
本発明の実施形態に係るシステムの運用形態を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る3Dプリンタの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る粉末供給の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る3Dプリンタの機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るPCの機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る成形層の堆積態様の概念を示す図である。 本発明の実施形態に係る成形層の堆積態様の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る成形層の堆積態様の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る成形層の堆積態様の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る成形層の堆積態様の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る成形層の堆積手順を示す図である。 本発明の実施形態に係る3Dデータ変換処理部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る3Dプリンタの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る不均一層を形成する部分を示す図である。 本発明の実施形態に係る吐出タイミングデータの生成判断動作を示すフローチャートである。 立体物の形状と積層構造との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態においては、CAD(Computer Aided Design)データなどの立体物の形状を示す3Dデータを受信し、そのデータに基づいて成形材の層を堆積させることにより立体物を形成する3Dプリンタと、3Dプリンタに3Dデータを送信するPC(Personal Computer)とによって構成されるシステムを例として説明する。このようなシステムにおいて、3Dプリンタに3Dデータを送信する際のPCによるデータ処理機能が本実施形態に係る要旨の1つである。
図1は、本実施形態に係る立体造形システムの運用形態を示す図である。本実施形態に係る立体造形システムは、入力された3Dデータを解析してデータを変換した上で立体造形装置である3Dプリンタに立体造形出力を実行させるPC1と、PC1の制御に従って立体造形出力を実行する3Dプリンタ2とを含む。従って、3Dプリンタ2が立体物の製造装置としても用いられる。ここで、PC1のハードウェア構成について図2を参照して説明する。
図2に示すように、本実施形態に係るPC1は、一般的な情報処理装置と同様の構成を含む。即ち、本実施形態に係るPC1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス80を介して接続されている。また、I/F50にはLCD(Liquid Crystal Display)60及び操作部70が接続されている。
CPU10は演算手段であり、PC1全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
I/F50は、バス80と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザがPC1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザがPC1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM30に格納されたプログラムや、HDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体からRAM20にロードされたプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係るPC1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、本実施形態に係る3Dプリンタ2の構成について図3を参照して説明する。本実施形態に係る3Dプリンタ2は、立体物を成形するために成形材を積層していくための基盤211、基盤211上に粉末材料を供給する粉末供給基盤212、粉末供給基盤212上の粉末材料を基盤211側へ供給するリコーター213、基盤211側に供給された粉末材料を凝固させるためのバインダー液を吐出するIJ(InkJet)ヘッド201及びIJヘッド201を支持し、基盤211上の空間においてIJヘッド201を移動させるアーム202を含む。
3Dプリンタ2は、上述したように、入力された3Dデータによって確定される立体造形物を水平方向に輪切りにして生成される輪切り画像に応じてIJヘッド201からバインダー液を吐出して基盤211上に供給された粉末材料を凝固させることにより一層分の成形を行い、そのような層を積層していくことによって立体造形を行う。図4(a)〜(f)を参照して、本実施形態に係る一層分の成形動作について説明する。
図4(a)に示すように、粉末供給基盤212上には粉末材料が積載されている。リコーター213が移動して粉末供給基盤212上に積載された粉末材料を基盤211側に押し出すことにより、図4(b)に示すように基盤211上に一層分の粉末材料が供給される。
図4(b)に示すように基盤211上に粉末材料が供給されると、図4(c)に示すように、IJヘッド201から輪切り状の画像データに応じた位置にバインダー液が吐出される。バインダー液とは、粉末材料を凝固させるための凝固液である。これにより、図4(d)に示すように、バインダー液が吐出された部分の粉末材料が、輪切り状の画像データに応じて選択的に凝固される。即ち、IJヘッド201及びアーム202が、平面状に供給された粉末材料に対して、成形対象の立体物の情報に基づいて決定される位置に選択的に吐出捨て粉末材料を凝固させる凝固液吐出部として機能する。
図4(d)に示すように一層分の成形が完了すると、図4(e)に示すように基盤211と粉末供給基盤212との高さを調整し、再度リコーター213を移動させることにより、図4(f)に示すように、既に成形が完了した層の上に新たな層のための粉末材料の層を設ける。このような動作を繰り返すことにより、粉末材料が凝固した成形層を積層させていき、立体成型が行われる。即ち、基盤211、粉末供給基盤212及びリコーター213が、平面状の粉末材料を鉛直方向に堆積させるように供給する粉末材料供給部として機能する。
尚、3Dプリンタ2も、図2において説明した構成に準ずる情報処理機能を含む。そして、そのような情報処理機能によってPC1からの制御を受け付けると共に、情報処理機能によって実現される制御部によって、基盤211と粉末供給基盤212との高さの調節、リコーター213の移動、アーム202の移動やIJヘッド201からの成形材の吐出が制御される。
次に、本実施形態に係る3Dプリンタ2の制御構成について図5を参照して説明する。図5に示すように、本実施形態に係る3Dプリンタ2は、粉末供給基盤212及びリコーター213によって構成される粉末供給部210及びIJヘッド201に加えて、それらを制御するコントローラ220を含む。
コントローラ220は、主制御部221、ネットワーク制御部222、粉末供給部ドライバ223及びIJヘッドドライバ224を含む。主制御部221は、コントローラ220において全体を制御する制御部であり、OSやアプリケーション・プログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成される。ネットワーク制御部222は、3Dプリンタ2がPC1等の他の機器と情報をやり取りするためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
粉末供給部ドライバ223及びIJヘッドドライバ224は、夫々粉末供給部210、IJヘッド201を駆動制御部するためのドライバソフトウェアであり、主制御部221の制御に従って夫々粉末供給部210、IJヘッド201を駆動制御することにより、図4(a)〜(f)において説明した動作を実現する。
次に、本実施形態に係るPC1の機能構成について図6を参照して説明する。図6に示すように、本実施形態に係るPC1は、図2において説明したLCD60及び操作部70に加えて、コントローラ100及びネットワークI/F101を含む。ネットワークI/F101は、PC1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成され、PC1全体を制御する制御部として機能する。図6に示すように、コントローラ100は、本実施形態の要旨に係る機能として、3Dデータ変換処理部110及びPC1が3Dプリンタ2を制御するための機能を提供する3Dプリンタドライバ120を含む。
3Dデータ変換処理部110は、入力された3Dデータを取得して変換処理を行う立体情報処理部である。即ち、3Dデータ変換処理部110を実現するためのプログラムが、立体情報処理プログラムとして用いられる。3Dデータ変換処理部110への3Dデータの入力は、ネットワークを介してPC1に入力されたデータを3Dデータ変換処理部110が取得する場合や、操作部70に対するユーザの操作によって指定されたファイルパスのデータを3Dデータ変換処理部110が取得する場合等がある。
3Dデータ変換処理部110は、そのように取得した3Dデータに基づき、3Dデータによって形作られる立体物を輪切り状にした各層のデータ(以降、「輪切りデータ」とする)を生成する。また、本実施形態に係る3Dデータ変換処理部110は、本実施形態の要旨に係る処理として、粉末材料を凝固させるためのバインダー液を吐出するタイミングを設定する。これについては後に詳述する。
3Dプリンタドライバ120は、PC1から3Dプリンタ2を動作させるためのソフトウェア・モジュールであり、3Dデータ変換処理部110によって生成された輪切りデータ及びバインダー液の吐出タイミングのデータに基づき、3Dプリンタ2を動作させるためのジョブを生成して3Dプリンタ2に送信する。
図7(a)〜(c)は、本実施形態の要旨に係る成形材料の積層態様を示す図である。図7(a)は、成形対象の立体物を示す側面図である。一般的な積層成形の場合、図7(b)に示すように、各層は平坦に形成され、平坦な層が積層されることとなる。これに対して、本実施形態に係る積層形成においては、図7(c)に示すように、層に凹凸を設けることにより、層と層の間の連結力を高めることが要旨の1つである。
図8は、本実施形態に係る積層成形の一態様として、所定間隔で交互に凹凸を設けて積層された立体物を示す図である。また、図9は、図8に示す切断線AA´での断面図を示す図である。図9においては、層と層の間の境界に相当する部分を網掛けで示している。図9に示すように、境界面を含む断面においては、境界となる部分とそれ以外の部分とが格子状に配置された状態となる。
他方、図10は、図8の切断線BB´での断面図を示す図である。図10に示すように、切断線BB´の断面においては、境界面となる部分とそれ以外の部分とがAA´の断面とは逆になる。尚、立体物の表面が曲面の場合には、図11に示すように、凹凸が収まる範囲のみ凹凸に構成される。
このような凹凸形状の積層構造を用いることにより、層と層の間で凹凸形状が互いに噛み合うことにより、平面の層が積層された場合よりも結合の強度を高めることが可能となる。従って、各層の面積が狭い場合であっても、層と層の間が剥離するような事態を防ぐことが可能となる。
次に、図8に示すような凹凸の積層構造を形成するための手順について、図12(a)〜(f)を参照して説明する。図4(a)〜(f)において説明したように、積層成形は粉末材料の層の形成とバインダー液の吐出を繰り返すことによって行われる。そして、本実施形態に係る3Dプリンタ2においては、バインダー液の吐出タイミングを調整することにより、図8に示すような凹凸の積層構造を形成する。
図12(a)の矢印に示すように、基盤211上に供給された粉末材料に対して、図9、図10に示すように層の境界に対応する位置に対してバインダー液が吐出される。これにより、図12(b)に示すように、バインダー液が吐出された位置のみ、粉末材料が凝固する。図12(b)に示すように一部の粉末材料が凝固した層の上に、図4(a)〜(f)において説明したように粉末材料の層が供給される。これにより、図12(c)に示すような状態となる。
そして、図12(c)の矢印に示すように、図12(a)とは異なる位置にバインダー液が吐出される。これにより、バインダー液が吐出された位置のみ、粉末材料が凝固し、図12(d)に示すように凹凸が形成される。そして、図12(e)に示すように、更にその上に粉末材料の層が供給され、図12(c)とは異なる位置にバインダー液が吐出される。
その結果、図12(f)に示すように、既に形成された凹凸に噛み合うように粉末材料が凝固する。このような粉末材料の供給とバインダー液の吐出を繰り返すことにより、図8に示すような凹凸形状の積層構造が形成される。
即ち、図8に示す凹凸形状の積層構造は、バインダー液を吐出するタイミングを調整することにより実現される。そのため、本実施形態に係る3Dデータ変換処理部110は、上述した輪切りデータの生成に加えて、図12(a)〜(f)において説明したようなバインダー液の吐出タイミングを設定するための情報(以降、「吐出タイミングデータ」とする)を生成する。
即ち、本実施形態に係る主制御部221は、吐出タイミングデータに基づき、図12(a)に示すように、平面状に供給された粉末材料の上部に上層の粉末材料が堆積される前にバインダー液を吐出する場合と、図12(e)に示すように、上層の粉末材料堆積された後に凝固液を吐出する場合とを切り替える。
そして、本実施形態に係る凹凸形状の積層構造においては、図9、図10に示すように、上層の粉末材料が堆積される前にバインダー液が吐出される範囲と、上層の粉末材料が堆積された後に凝固液を吐出する範囲とが格子状に配置される。これにより、凹凸が格子状に噛み合い、層と層の間の結合力を効率的に向上することが出来る。
一層分の輪切りデータは、二次元の画像データと同様に基盤211上の位置に応じて成形材料の有無を示す情報である。複数層分のそのような情報により、立体物の輪切りデータが構成される。また、吐出タイミングデータは、輪切りデータと同じく、二次元の画像データと同様に基盤211上の位置に応じてバインダー液の吐出有無を示す情報である。
上述したように、本実施形態に係るバインダー液の吐出タイミングは、層と層の間の境界面である。即ち、図8、図9において網掛けで示されている位置にバインダー液の吐出有を示す情報が設定される。
次に、本実施形態に係る3Dデータ変換処理部110に含まれる機能について図13を参照して説明する。図13に示すように、本実施形態に係る3Dデータ変換処理部110は、3Dデータ取得部111、輪切り処理部112、液吐出設定部113及び変換データ出力部114を含む。
3Dデータ取得部111は、3Dデータ変換部110に入力された3Dデータを取得する。上述したように、3Dデータとは造形するべき目的物の三次元的形状を示す目的物立体情報である。輪切り処理部112は、3Dデータ取得部111が取得した3Dデータに基づいて輪切りデータを生成する。液吐出設定部113は、輪切り処理部112が生成した輪切りデータに応じて、図8において説明した凹凸形状の積層構造が形成されるように上述した吐出タイミングデータを生成する。
変換データ出力部114は、輪切り処理部112が生成した輪切りデータ及び液吐出設定部113が生成した吐出タイミングデータをジョブ生成部120に対して出力する。これにより、ジョブ生成部120が、輪切りデータ及び吐出タイミングデータに基づいて、3Dプリンタ2を動作させるためのジョブを生成して3Dプリンタ2に送信する。
次に、このようなジョブを受信した3Dプリンタ2の動作について図14を参照して説明する。図14に示すように、主制御部221は、粉末供給部ドライバ223を制御してリコーター213を動作させることにより、粉末供給基盤212から基盤211に粉末材料を供給する(S1401)。次に、主制御部221は、IJヘッドドライバ224を制御してアーム202を移動させることによりIJヘッド201を各画素の位置に移動させる(S1402)。
IJヘッド201を移動した後、主制御部221は吐出タイミングデータを参照し、バインダー液の吐出有が設定されている位置である場合、即ち、層と層の境界面である場合(S1403/YES)、主制御部221は、IJヘッドドライバ224を制御してIJヘッド201からバインダー液を吐出させる(S1404)。
S1404におけるバインダー液の吐出量は、凝固させる粉末材料の厚さに応じた量である。例えば図7(c)のような積層構造の場合、位置によって粉末材料の厚さが異なる。従って、凝固させる粉末材料が薄い場合、少量のバインダー液が吐出され、凝固させる粉末材料が厚い場合、層の厚さに応じた量のバインダー液が吐出される。
換言すると、S1404において主制御部221は、バインダー液を吐出する対象の位置の下層側の層の境界面までの距離に応じた量の凝固液を吐出するように、IJヘッド201を制御する。尚、図12(a)〜(f)のような方法を用いる場合、最下層の凹部以外の層の厚さはすべて同一である。
尚、凝固させる粉末材料の層の厚さに応じたバインダー液の吐出態様としては、バインダー液の量を調整する場合の他、浸透性の異なるバインダー液を吐出するようにしても良い。即ち、凝固させる粉末材料が薄い場合、浸透しにくいバインダー液が吐出され、凝固させる粉末材料が厚い場合、浸透しやすいバインダー液が吐出される。
主制御部221は、一層分について処理を完了するまでS1402からS1405までの処理を繰り返す(S1405/NO)。そして、一層分の処理を完了したら(S1405/YES)、すべての層について処理を完了するまで、新たな層の粉末材料の供給から処理を繰り返す(S1406/NO)。そして、すべての層について処理を完了すると(S1406/YES)、処理を終了する。このような処理により、ジョブを受信した3Dプリンタ2の動作が完了する。
以上、説明したように、本実施形態に係る3Dプリンタ2においては、粉末材料をバインダー液によって凝固させることによって形成した層を堆積させて立体物を形成する粉末堆積造形方式において、各層に凹凸を設ける。これにより、層と層の間の結合の強度を向上することが可能となる。
尚、図8に示すような凹凸形状の積層構造を用いる趣旨は、図17(b)に示すように、細長い形状の立体物の成形に際して、長手方向に層を積層していく場合に強度を確保することにある。従って、成形対象の立体物が図15の部位Pのように、積層方向に対して平行な面の幅が狭くなるような部分(以降、「狭小部」とする)を有する場合のみ、本実施形態に係る凹凸形状の積層構造を適用しても良い。
そのような対応は、3Dデータ変換処理部110によって実現される。図16は、狭小部の有無に応じて凹凸形状の積層構造の要否を判断する場合の3Dデータ変換処理部110の動作を示すフローチャートである。図16に占め鵜ように、3Dデータ変換処理部110は、成形対象の立体物についての輪切りデータを生成すると(S1601)、生成した輪切りデータを解析し、狭小部の有無を確認する(S1602)。
S1602において、3Dデータ変換処理部110は、生成した輪切りデータを夫々参照し、成形材料が有ることを示す領域の画像の縦方向及び横方向夫々の幅を抽出する。そのようにして抽出した幅の最小値が、予め定められた閾値を下回る場合、3Dデータ変換処理部110は、狭小部ありと判断する。
狭小部ありと判断した場合(S1602/YES)、立体物の強度を確保するために凹凸形状の積層構造が必要であるため、3Dデータ変換処理部110は、図8に示すような凹凸形状の積層構造を構成するために吐出タイミングデータを生成する(S1603)。他方、狭小部なしと判断した場合(S1602/NO)、凹凸形状の積層構造は不要であるため、3Dデータ変換処理部110は、そのまま処理を終了する。
このような処理に対して、3Dプリンタ2の主制御部221は、吐出タイミングデータが生成されている場合のみ、生成された吐出タイミングデータに基づき、供給された粉末材料に対するバインダー液の吐出を制御する。結果的に、3Dプリンタ2は、造形するべき目的物において、成形材である粉末材料を積層する方向に対して垂直な面上の幅が所定の閾値よりも狭い部位が含まれる場合に、図8に示す凹凸形状の積層構造を行う。
他方、吐出タイミングデータが生成されていない場合には、従来通りのバインダー液の吐出制御を行う。これにより、吐出タイミングデータが生成されている場合のみ、図8に示すような凹凸形状の積層構造が形成されることとなる。
図16の例の場合、図15に示すように狭小部が存在する立体の場合には、成形対象の立体物全体に対して、図8に示すような凹凸形状の積層構造を適用することを前提としている。しかしながら、強度を向上する必要が生じるのは図15の部位Pの部分であるため、部位Pの部分のみ図8に示す凹凸形状の積層構造を適用するようにしても良い。この場合、3Dデータ変換処理部110は、図16のS1603において吐出タイミングデータを生成する際に、狭小部があると判断した範囲についてのみ、吐出タイミングデータを生成する。
そして、3Dプリンタ2の主制御部221は、吐出タイミングデータが生成されている範囲についてのみ、生成された吐出タイミングデータに基づき、供給された粉末材料に対するバインダー液の吐出を制御する。他方、吐出タイミングデータが生成されていない範囲については、従来通りのバインダー液の吐出制御を行う。これにより、吐出タイミングデータが生成されている範囲、即ち、図15の部位Pのような範囲のみ、図8に示すような凹凸形状の積層構造が形成されることとなる。
また、上記実施形態においては、3Dデータ変換処理部110の液吐出設定部113が吐出タイミングデータを生成することにより、3Dプリンタ2が図12(a)〜(b)において説明した粉末材料の堆積工程を実施し、図8に示すような凹凸形状の積層構造を実現することを例として説明した。
即ち、本実施形態に係る要旨である凹凸形状の積層構造は、3Dプリンタ2がバインダー液を吐出する際、図12に示すように平面状に供給された粉末材料の平面上の位置に応じて、図12(a)や図12(c)に示すように、バインダー液を吐出するタイミングを制御することにより実現されるが、それを実現するための吐出タイミングデータは3Dプリンタ2ではなくPC1において生成されている。
しかしながらこれは一例であり、3Dデータ変換処理部110及びジョブ生成部120の機能を3Dプリンタ2に含め、図13において説明した3Dデータ取得部111が取得する3Dデータを3Dプリンタ2に入力するようにしても良い。この場合、凹凸形状の積層構造を実現するための吐出タイミングデータは、3Dプリンタ2内部において生成されることとなる。
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 バス
100 コントローラ
101 ネットワークI/F
110 3Dデータ変換処理部
111 3Dデータ取得部
112 輪切り処理部
113 液吐出設定部
114 変換データ出力部
201 IJヘッド
202 アーム
210 粉末供給部
211 基盤
212 粉末供給基盤
213 リコーター
220 コントローラ
221 主制御部
222 ネットワーク制御部
223 粉末供給部ドライバ
224 IJヘッドドライバ
特開2004−291625号公報

Claims (9)

  1. 入力された情報に基づいて成形材の層を積層することにより立体物を造形する立体造形装置であって、
    平面状の粉末材料を鉛直方向に堆積させるように供給する粉末材料供給部と、
    平面状に供給された粉末材料に対して、供給された前記粉末材料を凝固させるための凝固液を、造形するべき目的物の情報に基づいて決定される位置に選択的に吐出して前記粉末材料を凝固させることにより前記成形材の層を形成する凝固液吐出部と、
    前記成形材の層の面が凹凸を有するように、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置に応じて前記凝固液を吐出するタイミングを制御する制御部とを含むことを特徴とする立体造形装置。
  2. 前記制御部は、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置に応じて、上部に粉末材料が堆積される前に凝固液を吐出する場合と、上部に粉末材料が堆積された後に凝固液を吐出する場合とを切り替えるように制御することを特徴とする請求項1に記載の立体造形装置。
  3. 前記制御部は、平面状に供給された前記粉末材料において、上部に粉末材料が堆積される前に凝固液を吐出する範囲と、上部に粉末材料が堆積された後に凝固液を吐出する範囲とが格子状に配置されるように制御することを特徴とする請求項2に記載の立体造形装置。
  4. 前記制御部は、造形するべき目的物において、前記成形材の層を積層する方向に対して垂直な面上の幅が所定の閾値よりも狭い部位が含まれる場合に、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置に応じて前記凝固液を吐出するタイミングを制御することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の立体造形装置。
  5. 前記制御部は、造形するべき目的物において、前記成形材の層を積層する方向に対して垂直な面上の幅が所定の閾値よりも狭い部位が含まれる場合に、幅が所定の閾値よりも狭い部位について、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置に応じて前記凝固液を吐出するタイミングを制御することを特徴とする請求項4に記載の立体造形装置。
  6. 前記制御部は、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置のうち、前記成形材の層の境界に相当する位置に対して前記凝固液を吐出するように制御することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の立体造形装置。
  7. 前記制御部は、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置のうち、前記成形材の層の境界に相当する位置に対して、下層側に位置している前記成形材の層の境界までの距離に応じた前記凝固液を吐出するように制御することを特徴とする請求項6に記載の立体造形装置。
  8. 平面状の粉末材料を鉛直方向に堆積させるように供給すると共に、前記粉末材料を凝固させるための凝固液を、供給された前記粉末材料に対して吐出して前記粉末材料を凝固させて成形材の層を積層することにより立体物を造形する立体造形装置に入力するための情報を処理する立体情報処理プログラムであって、
    造形するべき目的物の三次元的形状を示す目的物立体情報を取得するステップと、
    取得された前記目的物立体情報に基づき、前記三次元的形状を鉛直方向に垂直な面で輪切りにした輪切りデータを鉛直方向に所定の間隔で生成するステップと、
    前記成形材の層の面が凹凸を有するように、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置に応じて前記凝固液を吐出するタイミングを制御するための吐出タイミングデータを生成するステップと、
    前記輪切りデータ及び前記吐出タイミングデータを出力するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする立体情報処理プログラム。
  9. 成形材の層を積層することにより立体物を製造する立体物の製造方法であって、
    平面状の粉末材料を鉛直方向に堆積させるように供給し、
    平面状に供給された粉末材料に対して、供給された前記粉末材料を凝固させるための凝固液を、造形するべき目的物の情報に基づいて決定される位置に選択的に吐出して前記粉末材料を凝固させ、
    前記成形材の層の面が凹凸を有するように、平面状に供給された前記粉末材料の平面上の位置に応じて前記凝固液を吐出するタイミングを変えることを特徴とする立体物の製造方法。
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JP2019162729A (ja) * 2018-03-19 2019-09-26 株式会社リコー 立体造形物の製造装置及び立体造形物の製造方法

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