JP2015217099A - カフ及び血圧測定装置 - Google Patents

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友嗣 大野
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雅洋 久保
勝巳 阿部
Katsumi Abe
勝巳 阿部
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Ersin Altintas
エリスィン アルトゥンタシ
公康 田光
Kimiyasu Tako
公康 田光
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Abstract

【課題】
正確に血圧情報を測定することができるカフを提供する。
【解決手段】
カフ10は、本体と、本体の第1の部位に設けられる第1及び第2の保持部と、本体の第1の部位と異なる第2の部位に設けられる第3の保持部と、第3の保持部にて可動するように第3の保持部を介して第1の保持部と第2の保持部との間を接続することにより、本体を被測定部位に締付けるように設けられる締付部材とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カフ及び血圧測定装置に関する。
血圧情報(血圧を表す情報)は、人間の健康状態を把握する際に重要である。血圧情報は、収縮期血圧(最高血圧、又はSystolic blood pressureとも呼ぶ)や拡張期血圧(最低血圧、又はDiastolic blood pressureとも呼ぶ)を含む。近年においては、脳卒中、心不全又は心筋梗塞等の心血管系疾患のリスク解析に資する指標として、収縮期血圧や、拡張期血圧等を測定することが行われている。
血圧情報の測定においては、一例として血圧測定用のカフが利用される。カフは、内空部を有する膨縮袋を含む帯状または環状の構造を有し、生体の一部に装着が可能である。血圧測定装置は、カフの内空部に気体や液体等の作動体を注入又は排出することによって、膨縮袋を膨張又は収縮させる。膨縮袋を膨張又は収縮させることによって、血圧測定装置は、動脈への圧迫圧力を変化させる。そして、血圧測定装置は、動脈への圧迫圧力を変化させることにより血圧情報を測定する。この場合において、血圧情報を正確に測定するためには、カフが被測定部位を均一又は略均一に圧迫することが必要となる。
特許文献1及び特許文献2には、表面に面ファスナが設けられている帯状の外カバーと、流体袋としての空気袋を含む血圧測定用のカフが記載されている。
特許文献3には、可撓性腕帯を締め付ける締付機構と、締め付けられた可撓性腕帯の締付位置を保持するための保持機構を有する血圧計用腕帯が記載されている。特許文献3に記載の血圧計用腕帯において、締付機構は、締付用ベルトに形成されたラックと、ピニオンギアとを備える。また、特許文献3に記載の血圧計用腕帯において、保持機構は、締付用ベルトの長手方向の複数箇所に形成された保持用孔と、この保持用孔に係入する保持用ピンとを備える。
特許文献4には、空気袋と、コアと、締付ベルトを有する締付手段とを備え、締付ベルトの連結部が、締付手段の基台に対して回動可能に基台と連結される生体圧迫装置が記載されている。
特許文献5には、弾性を備えた渦巻形状の帯体をなすバッキング材と、その内側の全周に配置されている空気袋とを有する電子血圧計が記載されている。特許文献5に記載の電子血圧計は、空気袋を上腕に密着させるために、ワイヤーがバッキング材の外周に巻き付けられている腕帯部を含む。また、特許文献5に記載の腕帯部は、ワイヤーの一端がバッキング材の外側端部に固定されており、かつ、ワイヤーの他端が自動巻き取り部に接続されて構成され、ワイヤーは、空気袋の外周方向に対して、複数周巻き付けて配置されている。
特許文献6には、長手方向における太さが異なる上腕に対しても、巻きつけ強さを腕帯の幅方向において均一にできる血圧測定用腕帯巻付装置が記載されている。
実公平1−30163号公報 特開2003−126050号公報 特開2007−260293号公報 特開2010−88507号公報 特開2011−19721号公報 特開平10−314123号公報
特許文献1から4までの各々に記載されたカフは、被測定者毎に異なる被測定部位の形状に適合させるのは困難である。また、特許文献5及び6に記載されたカフは、被測定者が動くことにより、被測定部位の形状が変化した場合に、その変化に追随することが困難である。そのため、これらのカフは、被測定部位を均一又は略均一に圧迫することができない場合がある。
すなわち、先行技術文献に記載のカフは、正確な血圧情報を測定できない場合があるという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、正確に血圧情報を測定することができるカフ及び血圧測定装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様におけるカフは、本体と、本体の第1の部位に設けられる第1及び第2の保持部と、本体の第1の部位と異なる第2の部位に設けられる第3の保持部と、第3の保持部にて可動するように第3の保持部を介して第1の保持部と第2の保持部との間を接続することにより、本体を被測定部位に締付けるように設けられる締付部材とを有する。
また、本発明の血圧測定装置は、上述したカフを有する。
本発明によると、正確に血圧情報を測定することができるカフ及び血圧測定装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態におけるカフの構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるカフを展開した場合のカフの構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるカフの断面図である。 本発明の第1の実施形態における力の状態を表す図である。 本発明の第1の実施形態における力の関係を表す図である。 本発明の第1の実施形態における締付力の関係を表す図である。 本発明の第1の実施形態におけるカフを被測定部位に巻き付けた状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるカフの構成を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態におけるカフの締付調整部の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の変形例におけるカフの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるカフの構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態における血圧測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態における血圧測定装置の変形例の構成を示すブロック図である。
(第1の実施形態)
本発明の各実施形態について、添付の図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態におけるカフの構成を示す図である。図2は、本発明の第1の実施形態におけるカフを展開した場合のカフの構成を示す図である。図3は、本発明の第1の実施形態におけるカフの断面図である。特に、図3(A)は、本発明の第1の実施形態におけるカフを、被測定部位に巻き付けられた際に、その被測定部位が沿在する方向(同図の前後方向)からの視点による断面図である。また、図3(B)は、被測定部位に巻き付けられた際に、その被測定部位が沿在する方向(同図の左右方向)と交わる方向からの視点による断面図である。図4は、本発明の第1の実施形態における力の状態を表す図である。図5は、本発明の第1の実施形態における力の関係を表す図である。図6は、本発明の第1の実施形態における締付力の関係を表す図である。図7は、本発明の第1の実施形態におけるカフを被測定部位に巻き付けた状態を示す図である。
図1から図3の各図面に示すとおり、本発明の第1の実施形態におけるカフ10は、本体100と、第1の保持部110と、第2の保持部120と、第3の保持部130と、締付部材103とを有する。そして、第1の保持部110及び第2の保持部120は、本体100の第1の部位101に設けられる。第3の保持部130は、本体100の第1の部位101と異なる第2の部位102に設けられる。更に、締付部材103は、第3の保持部130を介して第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続することにより、本体100を被測定部位に締付けるように設けられる。
本体100は、例えば可撓性を有するシート状の部材である。本体100は、血圧情報を測定する場合に、生体の被測定部位(上腕や手首、足首等)に巻き付けられる。すなわち、本体100は、被測定部位に巻き付けられた場合に、例えば筒状に丸めた状態となる。そのため、本体100は、被測定部位の形状に適合する、すなわち被測定部位に巻き付けた場合に被測定部位の形状に応じてその径を変化できるように構成されることができる。例えば、本体100は、例えば樹脂又は布のような柔軟な素材で形成されることができる。
また、本体100は、矩形形状に形成されることでき、例えば長方形状とすることができる。ただし、本体100の形状はこれに限られない。本体100は、被測定部位に巻き付けることができ、かつ被測定部位の形状に適合できる任意の形状とすることができる。
更に、本体100は、生体の被測定部位に巻き付けられた際に被測定部位が沿在する方向の剛性が、当該被測定部位が沿在する方向と交わる方向の剛性よりも高くすることができる。なお、図1及び図2に示すように、被測定部位が沿在する方向は、本体100を矩形状に形成した場合に一般に短辺が沿在する方向となり、以降「第1の方向」と呼ぶ。また、被測定部位が沿在する方向と交わる方向は、本体100を矩形状に形成した場合に一般に長辺が沿在する方向となり、以降「第2の方向」と呼ぶ。
第1の保持部110、第2の保持部120、第3の保持部130及び締付部材140は、血圧情報を測定する場合に本体100を被測定部位に巻き付けて締付けるために用いられる。
第1の保持部110及び第2の保持部120は、本体100の第1の部位101に設けられる。第1の部位101は、例えば本体100の第1の方向における一つの端部から所定の領域とすることができる。第1の部位101は、例えば本体100の第1の方向における一つの端部から10cm(センチメートル)以内の領域とすることができる。第1の保持部及び第2の保持部120は、後述する締付力の均一化との関係で、本体100の第1の方向に沿って設けられることができる。また、第1の保持部及び第2の保持部120は、本体100の第2の方向に対して端部から5cm以内の領域に設けられることができる。
第3の保持部130は、本体100の第1の部位101と異なる第2の部位102に設けられる。第2の部位102は、例えば本体100の第1の方向における他の端部から所定の領域とすることができる。例えば、第2の部位102は、例えば本体100の第1の方向における一つの端部から10cm以内の領域とすることができる。
なお、第1の部位110、第2の保持部120及び第3の保持部130(以降、まとめて説明する場合に「各保持部」と呼ぶ場合がある)は例えば以下のような構成を有する。各保持部は、本体100からの高さを5mm(ミリメートル)以下とすることができる。また、各保持部は、凸部、凹部又は空洞部を有することができる。
各保持部は、剛性が高い、すなわち弾性率が高い材料にて形成されることができる。例えば、各保持部は、ヤング率が1以上の材料にて形成されることができる。一例として、各保持部は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート、又はポリスチレンにて形成される。しかしながら、各保持部は、ほかの材料にて形成されてもよい。
締付部材103は、例えば一連のケーブルにて形成される。締付部材103は、本体100を被測定部位に巻き付けた場合に、第3の部位130を介して第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続する態様で本体100を被測定部位に締付ける。この場合において、締付部材103は、第3の部位130において固定されず、第3の部位130に対して可動する形態にて第3の部位130に接続される。締付部材103は、本体100を被測定部位に締付けた状態を維持することができる強度を有する任意の形状及び材料にて形成される。
なお、締付部材103は、具体的には以下のように形成される。締付部材103の材料は、弾性の生じにくい材料、すなわち弾性率が高い材料とすることができる。一例として、締付部材103の材料は、ヤング率が1以上の材料とすることができる。具体的には、締付部材103は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート、又はポリスチレンにて形成される。しかしながら、締付部材103は、その他の材料で形成されてもよい。また、締付部材103は、紐状又は帯状であってもよい。締付部材103は、これ以外の形状でもよい。本実施形態における各図面では、締付部材103は、紐状にて形成されている。
また、一例として、締付部材103は、その先端部を例えば熱溶着により円形に成形し、各保持部に形成された凸部に差し込み固定することで、各保持部に固定される。別の例として、締付部材103は、各保持部の凸部に締付部材103を結びつけることにより、各保持部に固定される。更に別の例として、締付部材103は、接着剤等で接着することにより各保持部に固定される。
続いて、本実施形態のカフ10を被測定部位に巻き付けた場合の締付動作を説明する。なお、以下の説明では、本体100は、被測定部位に巻き付けられた場合に、断面が円形である筒状に丸められていると仮定する。
締付部材103は、本体100を被測定部位に締付けるために、第3の保持部130にて可動するように第3の保持部130を介して第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続する。このようにすることで、締付部材103は本体100を被測定部位に締付ける。そして、締付部材103は、本体100が被測定部位に巻き付けられた状態を保持する。この場合に、締付部材103には、締付けるための力が加えられる。締付部材103の第1の保持部110と第3の保持部130との間の部分に加えられる力をFとする。また、締付部材103の第2の保持部120と第3の保持部130との間の部分に加えられる力をFとする。
締付部材103にF及びFが加えられると、図4及び図5に示すように、筒状に丸められた本体100の周方向にトルクが発生する。また、筒状に丸められた本体100の内側(カフ10を被測定部位に巻き付けた場合に被測定部位が存在する側)に締付力が発生する。 この場合において、締付部材103は、第3の保持部130にて可動する構成である。そのため、締付部材103のFが加えられる部位に発生するトルクと、締付部材103のFが加えられる部位に発生するトルクとは、本体100の形状に応じて、均一又は略均一になるように連動する。その結果、締付部材103のFが加えられる部位に発生する締付力と締付部材103のFが加えられる部位に発生する締付力は、均一又は略均一になるように調整される。
図5を用いて、締付部材103に発生する力と、トルクと、締付力との関係をより詳細に説明する。まず、締付部材103のFが加えられる部位に発生するトルクをNとする。締付部材103のFが加えられる部位に発生するトルクをNとする。また、締付部材103のFが加えられる部位に発生する締付力をPとする。そして、締付部材103のFが加えられる部位に発生する締付力をPとする。Fが加えられる部位の半径をr、Fが加えられる部位の半径をrとする。
このように表した場合において、NおよびNは、rおよびr、FおよびFを用いて、
=r×F・・・(1)、
=r×F・・・(2)、
と表すことができる。本体100は、筒状に丸められたが、被測定部位の形状に適合していない(丸められた本体100の径が被測定部位の径に合っていない)状態においては、以下のような関係であるものとする。
≒r・・・(3)、
また、本体100は、締付部材103により被測定部位に締付けられ、その形状が被測定部位の形状に適合した状態においては、次の関係になるものとする。
>r・・・(4)、
続いて、図6を用いて、本体100が被測定部位に巻き付けられ、締付部材103により締付けられていく過程におけるトルク及び締付力の状態の例について説明する。図6において、横軸は、本体100が被測定部位に巻き付けられた場合の締付の状態を表す締付位置を示す。また、縦軸は、締付力を示し、図中の上側に向かって締付力が大きくなることを示す。
(a)本体100が、上流側にて被測定部位の形状に適合した直後であり、下流側においては被測定部位の形状に適合していない状態(図6の締付位置Aの状態)の場合:
及びrは(3)式の状態であり、かつF及びFはほぼ等しい状態である。そのため、トルク及び締付力はそれぞれ次のようになる。
≒N・・・(5)、
>P=0・・・(6)、
(b)本体100が、上流側にて被測定部位の形状に適合し、下流側にて被測定部位の形状に適合した直後の状態(図6の締付位置Bの状態)の場合:
及びrは式4の状態となり、NとNとが締付部材103を介して連動し始める。そのため、トルクは次のような関係となる。
<N・・・(7)、
一方、本体100の下流側は、被測定部位の形状に適合した直後であることから、締付力は均一又は略均一ではない。そのため、締付力は次のような関係となる。
>P>0・・・(8)、
(c)本体100が、上流側及び下流側の双方にて被測定部位の形状に適合した状態(図6の締付位置Cの状態)の場合:
とNとが連動する。そのため、トルクは次のような関係になる。
<N・・・(式9)、
これより、締付力は次のような関係となる。
≒P・・・(式10)、
すなわち、本体100が被測定部位の形状に適合すると、締付力P及びPが均一又は略均一な状態に近づいていく。そのため、本体100は、その全体に渡って均一又は略均一な締付力により被測定部位に巻き付けられる。また、被測定部位が複雑な形状な場合においても、本体100は、上述したトルク及び締付力の関係により、均一又は略均一な締付力により被測定部位に巻き付けられる。
このように、本実施形態におけるカフ10によると、被測定部位に巻き付けられる場合に、締付部材103に生じるトルクが連動する。そのため、本実施形態におけるカフ10によると、被測定部位に巻き付けられる場合に、締付部材103に生じる締付力が均一又は略均一になる。したがって、本実施形態におけるカフ10は、多様な被測定部位の形状に適合することができる。例えば、図7(A)に示すように、被測定部位が細身である場合や、図7(B)に示すように、被測定部位が筋肉質である場合等についても、本実施形態におけるカフ10は、被測定部位に適合することができる。
また、被測定部位が動いた場合においても、上述したように、締付部材103に生じるトルク及び締付力は、その動きに応じて連動する。すなわち、被測定部位の動きに合わせて、締付力P及びPが均一又は略均一な状態に近づいていく。そのため、本実施形態におけるカフ10は、動いた場合にも締付力が均一又は略均一である状態を維持することができる。
以上の通り、締付部材103は、第3の保持部130にて可動するように第3の保持部130を介して第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続することにより、本体100を被測定部位に締付けるように設けられる。そのため、本実施形態におけるカフ10は、第1の保持部110、第2の保持部120、第3の保持部130及び締付部材103により被測定部位を締付ける場合に、締付により生じるトルクを連動することができる。これにより、本実施形態におけるカフ10は、被測定部位の形状に適合した締付状態を維持することができる。すなわち、本実施形態におけるカフ10は、均一又は略均一に被測定部位を圧迫することができる。したがって、本実施形態におけるカフ10を用いることにより、正確に血圧情報を測定することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図8は、本発明の第2の実施形態におけるカフの構成を示す図である。図9は、本発明の第2の実施形態におけるカフの締付調整部の例を示す図である。図10は、本発明の第2の実施形態の変形例におけるカフの構成を示すブロック図である。図11は、本発明の第2の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。図12は、本発明の第2の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。図13は、本発明の第2の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。各図面において、第1の実施形態におけるカフと同様の構成には同一の符号が付されている。
図8に示すとおり、本発明の第2の実施形態におけるカフ20は、本体100と、第1の保持部110と、第2の保持部120と、第3の保持部130と、締付部材103と、締付調整部104とを有する。第1の保持部110及び第2の保持部120は、本体100の第1の部位101に設けられる。第3の保持部130は、本体100の第1の部位101と異なる第2の部位102に設けられる。締付部材103は、第3の部位130を介して第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続することにより、本体100を被測定部位に締付けるように設けられる。そして、締付調整部104は、第1の保持部110又は第2の保持部120の少なくとも一方に設けられ、締付部材103による締付程度を調整する。
すなわち、本発明の第2の実施形態におけるカフ20は、締付調整部104を有する点が第1の実施形態におけるカフ10と異なる。これ以外の要素については、第2の実施形態におけるカフ20は第1の実施形態におけるカフ10と同様の構成を有している。
締付調整部104は、本体100を被測定部位に巻き付けて締付ける場合に、締付部材103による締付の程度を調整する。締付調整部104を設けることにより、様々な被測定部位の径に対しても、カフ20は、適切な締付力で被測定部位に巻き付けられることが可能となる。
締付調整部104は、具体的には種々の構成を採用することができる。図9に例示する通り、例えば、図9(A)に示す回転方式、図9(B)に示すスライド方式、又は図9(C)に示す引張方式のような構成とすることができる。
一例として、図9(A)に示す回転方式では、締付調整部104は、第1の保持部110又は第2の保持部120の少なくとも一方に、ダイヤル150を設ける構成とすることができる。この場合において、締付調整部104は、ダイヤル150を回転することにより、締付部材103による本体100の締付程度を調整できる。例えば、締付調整部104は、ダイヤル150を押し付け、一定の方向に回転することによって締付程度を強くする構成とすることができる。また、締付調整部104は、ダイヤル150を引くことにより締付程度を非固定状態とする構成とすることができる。締付調整部104は、締付程度を非固定状態とすることで、締付程度を弱くすることができる。
別の例として、図9(B)に示すスライド方式では、締付調整部104は、スライド機構160を動かすことで、締付部材103による本体100の締付程度を調整する構成とすることができる。この場合において、締付調整部104は、スライド機構160を下側に動かすことで締付程度を強くする構成とすることができる。また、締付調整部104は、スライド機構160を上側に動かすことで締付程度を弱くする構成とすることができる。更に、締付調整部104は、スライド機構160を押し込むことにより締付程度を固定状態とし、引くことにより締付程度を非固定状態とする構成とすることができる。
更に別の例として、図9(C)に示す引張方式の構成の一例では、締付調整部104は、固定部170および引張部171を動作させることにより、締付部材103による本体100の締付程度を調整する構成とすることができる。この場合において、締付調整部104は、引張部171を引くことにより、締付程度を強くすることができる。また、締付調整部104は、固定部170により、締付程度を固定状態とすることができる。更に、締付調整部104は、固定部170により、締付程度を非固定状態とすることで、締付程度を弱くすることができる。
なお、締付調整部104の具体的な構成は、上述したものに限られない。すなわち、締付調整部104は、締付部材103による本体100の締付程度を調整できるのであれば、任意の構成とすることができる。また、締付調整部104は、締付力が均一又は略均一となる状態からは、締付程度を弱める方向への調整のみが可能となり、更に締付程度を強くする方向への調整を行えないようにする構成とすることができる。
以上の通り、本実施形態におけるカフ20は、第1の保持部110又は第2の保持部120の少なくとも一方に締付調整部104が設けられている。そして、締付調整部104により締付部材103による本体100の締付程度を調整されることから、カフ20を被測定部位に巻き付ける際に、被測定部位の形状に適した締付程度とすることができる。そのため、本実施形態におけるカフ20は、第1の実施形態におけるカフ10と比較すると、より多くの形状に被測定部位において、均一又は略均一に被測定部位を圧迫することができる。したがって、本実施形態におけるカフ20を用いることにより、より正確に血圧情報を測定することができる。
(第2の実施形態の変形例)
本実施形態におけるカフ20に対しては、種々の変形を施すことが可能である。いくつかの変形例について以下に説明する。
まず、締付調整部104は、締付部材103による本体100の締付程度を表すメモリを有する構成とすることができる。締付調整部104は、このメモリを参照することにより、カフ20を被測定部位に巻き付け直した場合に、それ以前の締付程度を再現することができる。
カフ20は、締付部材103による本体100の締付程度を検知するセンサ(締付検知部)180を更に有する構成とすることができる。センサ180は、例えば本体100の締付力が均一又は略均一となるような締付程度であるかを検知する。センサ180は、例えば本体100の生体に対向する面(筒状に丸められて被測定部位に取り付けられた際に内側となる面)に設けることができ、その数も問わない。また、センサ180の種類として、圧力センサ又は接触センサなどを用いることができる。なお、センサ180は、これらに限られない。センサ180は、締付部材103による本体100の締付程度を検知できれば任意の種類のセンサでよい。
また、カフ20は、図10に示すように、センサ180で検知した情報に基づいて、締付調整部104を制御する締付制御部190をさらに有する構成とすることができる。締付制御部190は、締付力が均一又は略均一となるように締付部材103による本体100の締付程度となるように調整する。締付制御部190は、一例として、制御部191及びアクチュエータ部192を含む構成とすることができる。
締付制御部190は、センサ180で検知した情報に基づいて、制御部191によってアクチュエータ部192を制御し、締付調整部104を操作することで本体100による締付程度を調整する。この場合において、制御部191は、センサ180で検知した情報から、本体100の締付力が均一又は略均一となる締付程度であると判断したには、アクチュエータ部192を停止させるよう制御することができる。また、締付制御部190は、締付部材103による本体100の締付力が均一又は略均一となる締付程度に調整した後に、被測定部位が動くなどによって締付程度が変化した場合に、再度締付程度を調整する構成とすることもできる。
図11は、本実施形態におけるカフ20の別の変形例である。図11によると、本変形例におけるカフ20は、それぞれ複数の第2の保持部120Aから120C及び第3の保持部130Aから130Cを有する。本変形例において、複数の第2の保持部120AからC及び第3の保持部130AからCの各々は、それぞれ本体100の第2の方向に沿って隣接して設けられている。
本変形例において、本体100を被測定部位に巻き付けて締付ける際に、締付部材103は、複数の第2の保持部120AからC及び第3の保持部130AからCの各々のいずれかに接続される。締付部材103が各保持部のいずれに接続するかは、被測定部位の形状(例えば径の大きさ)に応じて適宜選択することができる。このような構成とすることで、本変形例におけるカフ20は、より多様な被測定部位の形状に適合することができる。そのため、本変形例におけるカフ20は、被測定部位を均一又は略均一に締付けることができる。したがって、本変形例におけるカフ20を用いることにより、正確に血圧情報を測定することができる。
なお、本変形例におけるカフ20は、複数の第2及び第3の保持部を有するとした。しかしながら、本変形例におけるカフ20は、第2及び第3の保持部のいずれか一方が複数である構成としてもよい。また、本変形例におけるカフ20は、複数の第1の保持部を有する構成としてもよい。いずれの構成においても、本変形例におけるカフ20は、上記説明した作用及び効果を奏する。
図12は、本実施形態におけるカフ20の別の変形例である。図12によると、本変形例におけるカフ20は、複数の第3の保持部を更に有し、複数の第3の保持部は、第1の方向に沿って離間して設けられる。図12に示すカフ20は、複数の第3の保持部として、第3の保持部130及び第3の保持部131を有する。締付部材103は、第3の保持部130及び第3の保持部131を順に介して第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続する。また、締付部材103は、第3の保持部130及び第3の保持部131の各々にて可動するように第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続する。
なお、第3の保持部130は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第1の保持部110と対向する位置に設けられることができる。また、第3の保持部131は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第2の保持部120と対向する位置に設けられることができる。
すなわち、第1の保持部110及び第3の保持部130は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第1の保持部110と第3の保持部130との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。また、第2の保持部120及び第3の保持部131は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第2の保持部120と第3の保持部131との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。
このように、より多くの保持部を設ける構成とすることで、本変形例におけるカフ20は、より多様な被測定部位の形状に適合することができる。そのため、本変形例におけるカフ20は、被測定部位を均一又は略均一に締付けることができる。したがって、本変形例におけるカフ20を用いることにより、正確に血圧情報を測定することができる。
図13は、本実施形態におけるカフ20の別の変形例である。図13によると、本変形例におけるカフ20は、複数の第3の保持部130と、第1の部位に少なくとも一つの第4の保持部を有する。図13に示すカフ20は、複数の第3の保持部として、第3の保持部130から第3の保持部133の各々を有する。第3の保持部130から第3の保持部133は、各々第1の方向に沿って離間して設けられる。また、図13に示すカフ20は、第4の保持部として、第4の保持部140及び第4の保持部141を有する。第4の保持部は、第1の方向に関して第1の保持部110と第2の保持部120との間に設けられる。第4の保持部140及び第4の保持部141の各々は、第1の方向に沿って設けられることができる。
なお、第1の保持部110及び第3の保持部130は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第1の保持部110と第3の保持部130との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。また、第2の保持部120及び第3の保持部133は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第2の保持部120と第3の保持部133との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。同様に、第3の保持部131及び第4の保持部140は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第3の保持部131と第4の保持部140との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。更に、第3の保持部132及び第4の保持部141は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第3の保持部132と第4の保持部141との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。
このような構成とすることで、本変形例におけるカフ20は、より多様な被測定部位の形状に適合することができる。そのため、本変形例におけるカフ20は、被測定部位を均一又は略均一に締付けることができる。したがって、本変形例におけるカフ20を用いることにより、正確に血圧情報を測定することができる。
なお、本実施形態におけるカフ20の各変形例に示す構成は、互いに組み合わせて用いることができる。また、本実施形態におけるカフ20の各変形例に示す構成は、必要に応じて本発明の第1の実施形態におけるカフ10にも適用することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図14は、本発明の第3の実施形態におけるカフの構成を示す図である。図15は、本発明の第3の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。図16は、本発明の第3の実施形態におけるカフの変形例の構成を示す図である。
図14に示すとおり、本発明の第3の実施形態におけるカフ30は、本体100と、第1の保持部110と、第2の保持部120と、第3の保持部130と、締付部材103と、締付調整部104とを有する。第1の保持部110及び第2の保持部120は、本体100の第1の部位101に設けられる。第3の保持部130は、本体100の第1の部位101と異なる第2の部位102に設けられる。締付部材103は、第3の部位130を介して第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続することにより、本体100を被測定部位に締付けるように設けられる。そして、締付調整部104は、第3の保持部130に設けられ、締付部材103による締付程度を調整する。
すなわち、本発明の第3の実施形態におけるカフ30は、締付調整部104が第3の保持部130に設けられている点が、第2の実施形態におけるカフ20と異なる。これ以外の要素については、本発明の第3の実施形態におけるカフ20は、第2の実施形態におけるカフ30と同様の構成を有している。
本実施形態において、締付調整部104は、第2の実施形態における締付調整部104と同様の構成とすることができる。すなわち、締付調整部104は、図9に例示する通り、図9(A)に示す回転方式、図9(B)に示すスライド方式、又は図9(C)に示す引張方式のような構成とすることができる。
なお、締付調整部104の具体的な構成は、本発明の第2の実施形態における締付調整部104と同様に、上述したものに限られない。すなわち、締付調整部104は、締付部材103による本体100の締付程度を調整できるのであれば、任意の構成とすることができる。また、締付調整部104は、締付力がほぼ均一又は略均一となる状態からは、締付程度を弱める方向への調整のみが可能となり、更に締付程度を強くする方向への調整を行えないようにする構成とすることができる。
以上の通り、本実施形態におけるカフ30は、第3の保持部130に締付調整部104を有する。そして、締付調整部104により締付部材103による締付程度を調整されることから、カフ30を被測定部位に巻き付ける際に、被測定部位の形状に適した締付程度とすることができる。そのため、本実施形態におけるカフ30は、第1の実施形態におけるカフ10と比較すると、より多様な形状の被測定部位に対して、均一又は略均一に被測定部位を圧迫することができる。したがって、本実施形態におけるカフ30を用いることにより、より正確に血圧情報を測定することができる。
(第3の実施形態の変形例)
本実施形態におけるカフ30に対しては、種々の変形を施すことが可能である。いくつかの変形例について以下に説明する。
図15は、本実施形態におけるカフ30の変形例の一つである。図15によると、本変形例におけるカフ30は、複数の第3の保持部を更に有する。より具体的には、図15に示すカフ30は、複数の第3の保持部として、第3の保持部130から第3の保持部132の各々を有する。そして、第3の保持部131は、被測定部位に巻き付けられた場合に第1の保持部110と対向する位置に設けられることができる。また、第3の保持部132は、被測定部位に巻き付けられた場合に第2の保持部120と対向する位置に設けられることができる。
すなわち、第1の保持部110及び第3の保持部131は、カフ30を被測定部位に締付けた場合に、第1の保持部110と第3の保持部131との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。また、第2の保持部120及び第3の保持部132は、カフ30を被測定部位に締付けた場合に、第2の保持部120と第3の保持部132との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。なお、この場合において、締付調整部104は、第3の保持部130に設けられる。
このように、より多くの保持部を設ける構成とすることで、本変形例におけるカフ20は、より多様な被測定部位の形状に適合することができる。そのため、本変形例におけるカフ30は、被測定部位を均一又は略均一に締付けることができる。したがって、本変形例におけるカフ30をもちいることにより、正確に血圧情報を測定することができる。
図16は、本実施形態におけるカフ30の別の変形例である。図16によると、本変形例におけるカフ30は、更に第1の部位101に少なくとも一つの第4の保持部140を有する。そして、締付部材103は、第3の保持部130を介して第1の保持部110と第2の保持部120との間を接続し、かつ、第3の保持部130と第4の保持部140の間を接続する。
なお、この変形例において、第3の保持部を複数設けることができる。より具体的には、図16に示すカフ30は、複数の第3の保持部として、第3の保持部130から第3の保持部132の各々を有する。
なお、第3の保持部130及び第4の保持部140は、カフ30を被測定部位に締付けた場合に、第3の保持部130と第4の保持部141との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。また、第1の保持部110及び第3の保持部131は、カフ30を被測定部位に締付けた場合に、第1の保持部110と第3の保持部131との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。更に、第2の保持部120及び第3の保持部132は、カフ20を被測定部位に締付けた場合に、第2の保持部120と第3の保持部132との間で締付部材103が第2の方向に沿うように配置されることができる。
このような構成とすることで、本変形例におけるカフ30は、より多様な被測定部位の形状に適合することができる。そのため、本変形例におけるカフ20は、被測定部位を均一又は略均一に締付けることができる。したがって、本変形例におけるカフ20を用いることにより、正確に血圧情報を測定することができる。
なお、本実施形態におけるカフ30の各変形例に示す構成は、必要に応じて本発明の第1の実施形態におけるカフ10又は第2の実施形態におけるカフ30にも適用することができる。更に、第2の実施形態におけるカフ30の変形例として説明した構成は、本実施形態におけるカフ30に適用することもできる。例えば、第3の実施形態の変形例として、第2の実施形態において図11を用いて示したように、複数の第4の保持部を第2の方向に沿って隣接して設けることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図17は、本発明の第1の実施形態における血圧測定装置1の構成を示すブロック図である。
図17に示す通り、本実施形態における血圧測定装置1は、本発明の各実施形態におけるカフ10を有する。
より具体的には、本実施形態における血圧測定装置1は、カフ10と、カフに設けられる圧迫袋11と、圧力計測部12と、圧力制御部13と、血圧推定部14とを有する。圧力計測部12は、圧迫袋11の内部の圧力を計測する。圧力制御部13は、圧迫袋11の内部の圧力を制御する。血圧推定部14は、圧力計測部12及び圧力制御部13の結果に基づいて、被測定者の血圧情報を推定する。血圧測定装置1は、更に血圧推定部14に指示情報を入力する入力部15と、血圧推定部14にて推定した結果等を表示する表示部16とを有する構成とすることができる。
圧迫袋11は、内部に流体(気体、ゲル又は液体等)を封入できる構造を有する。圧迫袋11は、内部に流体を封入することで、被測定部位に圧力を加えるために用いられる。圧迫袋11は、一つの袋を有してもよいし、ゲルを封入するゲル袋と気体を封入される空気袋の組合せ等、複数の袋を有してもよい。また、圧迫袋11に封入される流体の量を調整するために、圧迫袋11は、図示しない弁を有する場合がある。なお、圧迫袋11は、本体100に取り付けられる。例えば、圧迫袋11は、本体100の生体に対向する面(筒状に丸められて被測定部位に取り付けられた場合に内側となる面)に取り付けられる。
圧力計測部12は、圧迫袋11の内部の圧力を計測する。一例として、圧力計測部11は、測定した圧力を離散化することにより、デジタル信号に変換(analog digital変換、以降「A/D変換」とする)する。そして、圧力計測部11は、変換したデジタル信号を圧力信号として送信する。なお、圧力計測部11は、A/D変換の際に、特定の周波数を抽出するフィルタ等を用いることにより、圧力信号の一部を抽出することができる。また、圧力計測部11は、圧力信号を、増幅器等を用いることにより、所定の振幅に増幅することができる。
圧力制御部13は、圧迫袋11の内部の圧力を制御する。動作の一例として、圧力制御部13は、圧力計測部12から送信された圧力信号を参照して、圧迫袋10に封入する流体の量を制御する。より具体的には、圧力制御部13は、圧迫袋10に封入する流体を送るポンプ(非図示)や、圧迫袋11の弁の動作を制御する。圧迫袋11の内部の圧力を制御することで、圧力制御部13は、被測定部位に加える圧力を制御する。
血圧推定部14は、圧力計測部12から送信された圧力信号に基づいて、血圧情報を推定する。血圧推定部14は、血圧情報を推定する処理として公知の手法を用いることができる。公知の手法としては、例えばオシロメトリック法又はコロトコフ法等により収縮期血圧及び拡張期血圧を決定する方法がある。本実施形態においては、各々の詳細な説明は省略する。なお、血圧推定部14は、血圧情報を推定する場合に圧力制御部12に対して制御内容を指示する制御信号を送信してもよい。
血圧測定装置1が入力部15を有する場合、入力部15は、例えば、測定を開始する測定開始ボタン、電源ボタン、及び測定開始後に測定を中止する測定中止ボタンを有する。また、表示部16を有する場合、入力部15は、表示部16が表示する項目を選択する場合に用いられる選択ボタン等(いずれも不図示)を更に有することができる。血圧測定装置1は、例えば被測定者が入力部15を操作することにより、測定を開始する。
また、血圧測定装置1が表示部16を有する場合、表示部16は、例えば、血圧推定部14が推定した血圧情報を表示する。表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic light−emitting diode)、または、電子ペーパー等を有する。表示部16が電子ペーパーを有する場合、電子ペーパーは、マイクロカプセル方式、電子粉瘤方式、コレステリック液晶方式、電気泳動法式又はエレクトロウェッティング方式等により実現可能である。
なお、本実施形態におけるカフ10は、本発明の第1の実施形態におけるカフ10に限られない。本実施形態におけるカフ10として、本発明の各実施形態又はその変形例として示されている任意のカフを用いることができる。
本実施形態における血圧測定装置1は、圧力計測部11、圧力制御部12及び血圧推定部13が、通信ネットワークを介して接続される構成としてもよい。この場合において、制御信号や圧力信号等は、通信ネットワークを介して送受信される。また、本実施形態における血圧測定装置1が入力部15及び表示部16を有する場合、これらの構成要素が他の構成要素と任意の通信ネットワークを介して接続される構成とすることができる。
また、本実施形態における血圧測定装置1は、図18に示す通り、圧力計測部12を、圧迫袋11の内部の圧力以外の圧力を計測する構成としてもよい。例えば、圧力計測部12は、被測定部位に加わる圧迫圧力を計測する構成とすることができる。この場合において、圧力計測部12は、センシング袋(不図示)に接続するなどして、圧迫袋11の生体に対向する面に取り付けられる。なお、センシング袋は、圧迫袋11に比べて第2の方向において短い構造の袋であり、被測定部位を限定して圧迫脈波を取得することができる。したがって、より正確に血圧情報を測定することができる。
以上、本発明における各実施形態を説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて以上述べた各実施形態における構成以外の構成を採用することもできる。また、各実施形態における構成は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、互いに組み合わせることが可能である。
(付記1)
本体と、
前記本体の第1の部位に設けられる第1及び第2の保持部と、
前記本体の前記第1の部位と異なる第2の部位に設けられる第3の保持部と、
前記第3の保持部にて可動するように前記第3の保持部を介して前記第1の保持部と第2の保持部との間を接続することにより、前記本体を被測定部位に締付けるように設けられる締付部材とを有する、カフ。
(付記2)
前記第1又は第2の保持部の少なくとも一方に、前記締付部材による締付程度を調整可能な締付調整部が設けられている、付記1に記載のカフ。
(付記3)
前記第3の保持部に、前記締付部材による締付程度を調整する締付調整部が設けられている、付記1に記載のカフ。
(付記4)
複数の前記第3の保持部を有し、
前記複数の第3の保持部の少なくとも2つは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記被測定部位が沿在する方向に沿って離間して設けられている、付記1から3のいずれか一項に記載のカフ。
(付記5)
前記複数の第3の保持部の少なくとも1つは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記第1の保持部と対向する位置に設けられており、
前記少なくとも1つの複数の第3の保持部とは異なる少なくとも1つの前記第3の保持部のは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記第2の保持部と対向する位置に設けられている、付記4に記載のカフ。
(付記6)
前記第1の部位に、少なくとも1つの第4の保持部を有し、
前記第4の保持部は、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記被測定部位が沿在する方向に対して前記第1の保持部と前記第2の保持部との間に設けられている、付記1から5のいずれか一項に記載のカフ。
(付記7)
前記第4の保持部の少なくとも1つは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記第3の保持部の1つと対向する位置に設けられている、付記6に記載のカフ。
(付記8)
前記第1ないし第4の保持部の少なくとも1つは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記被測定部位が沿在する方向と交わる方向に沿って隣接して複数設けられている、付記1から7のいずれか一項に記載のカフ。
(付記9)
前記第1の部位は、前記本体の前記第2の方向における一つの端部であり、
前記第2の部位は、前記本体の前記第1の部位と反対側の端部である、付記1から8のいずれか一項に記載のカフ。
(付記10)
前記締付調整部は、前記締付程度を調整可能なダイヤルを含む、付記2から9のいずれか一項に記載のカフ。
(付記11)
前記締付調整部は、前記締付程度を調整可能なスライド機構を有する、付記2から9のいずれか一項に記載のカフ。
(付記12)
前記締付調整部は、前記締付程度を調整可能な固定部を有する、付記2から9のいずれか一項に記載のカフ。
(付記13)
付記1から12までのいずれか一項に記載のカフを有する、血圧測定装置。
1 血圧測定装置
10 カフ
11 圧迫袋
12 圧力計測部
13 圧力制御部
14 血圧推定部
15 入力部
16 表示部
100 本体
101 第1の部位
102 第2の部位
103 締付部材
104 締付調整部
110 第1の保持部
120 第2の保持部
130、131、132、133 第3の保持部
140、141 第4の保持部
150 ダイヤル
160 スライド機構
170 固定部
171 引張部
180 センサ

Claims (10)

  1. 本体と、
    前記本体の第1の部位に設けられる第1及び第2の保持部と、
    前記本体の前記第1の部位と異なる第2の部位に設けられる第3の保持部と、
    前記第3の保持部にて可動するように前記第3の保持部を介して前記第1の保持部と第2の保持部との間を接続することにより、前記本体を被測定部位に締付けるように設けられる締付部材とを有する、カフ。
  2. 前記第1又は第2の保持部の少なくとも一方に、前記締付部材による締付程度を調整可能な締付調整部が設けられている、請求項1に記載のカフ。
  3. 前記第3の保持部に、前記締付部材による締付程度を調整する締付調整部が設けられている、請求項1に記載のカフ。
  4. 複数の前記第3の保持部を有し、
    前記複数の第3の保持部の少なくとも2つは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記被測定部位が沿在する方向に沿って離間して設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載のカフ。
  5. 前記複数の第3の保持部の少なくとも1つは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記第1の保持部と対向する位置に設けられており、
    前記少なくとも1つの複数の第3の保持部とは異なる少なくとも1つの前記第3の保持部は、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記第2の保持部と対向する位置に設けられている、請求項4に記載のカフ。
  6. 前記第1の部位に、少なくとも1つの第4の保持部を有し、
    前記第4の保持部は、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記被測定部位が沿在する方向に対して前記第1の保持部と前記第2の保持部との間に設けられている、請求項1から5のいずれか一項に記載のカフ。
  7. 前記第4の保持部の少なくとも1つは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記第3の保持部の1つと対向する位置に設けられている、請求項6に記載のカフ。
  8. 前記第1ないし第4の保持部の少なくとも1つは、前記本体が前記被測定部位に巻き付けられた場合に前記被測定部位が沿在する方向と交わる方向に沿って隣接して複数設けられている、請求項1から7のいずれか一項に記載のカフ。
  9. 前記締付調整部は、前記締付程度を調整可能なダイヤルを含む、請求項2から8のいずれか一項に記載のカフ。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載のカフを有する、血圧測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011147606A (ja) * 2010-01-21 2011-08-04 Citizen Holdings Co Ltd 血圧計用腕帯
JP2012518516A (ja) * 2009-02-24 2012-08-16 エクソス コーポレーション カスタム適合される製品用の複合材料

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