JP2015216927A - 養殖産業における水生生物、特に魚類及び甲殻類向けの飼料配合のための飼料サプリメント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】魚類のための飼料サプリメントを得る方法、並びに、甲殻類及び魚類の養殖産業において使用可能なペレットのための飼料サプリメントを提供する。本発明による飼料サプリメントは、高エネルギー価を有し、酸化防止剤及び他の添加剤に加えて、精製脂肪酸と共に処理したオメガ-3必須脂肪酸及び植物起源トリグリセリドを含む。
【選択図】なし
Description
飼料サプリメントは、下記のいずれかの目的のために、食餌または食餌の構成成分に添加される物質である:
・給餌前の食品の栄養学的特徴を保存するため(例えば、酸化防止剤);または
・構成成分の分散、食餌のペレット化または粒状化を促進するため(例えば、乳化剤、安定化剤、及び結合剤);または
・成長を促進するため(例えば、成長調整物質);または
・食餌の摂取、並びに消費者による製品の許容を促進するため;または
・必須の栄養成分を、精製された形態及び既知の量で提供するため(例えば、ビタミン類、ミネラル類)。
・脂肪肝の減少
・遊離脂肪酸のよりよい吸収
・アスタキサンチン吸収の増大、およそ20%向上、及び
・魚類及び甲殻類の筋肉及び全身における、本発明によって得られる飼料サプリメントの含量に比例した、DHA及びEPAの濃度増大。
・高い生物有効エネルギー
・容易に乳化可能
・一回量あたりのコストが低い
・植物及び海産物油と混合した際の優れた安定性
・取扱い及び投与の容易性
・ダイオキシン及びエンドスルファンを含まない
・アルデヒド、ケトン、並びに、一次及び二次酸化の別の生成物を含まない。
・製剤化:
・原材料を仕込み、均一化する工程
・均一化した前記原材料を加熱する工程
・精製
・混合物を脱ガムする工程
・混合物を洗浄する工程
・沈降させる工程
・乾燥させる工程
・汚染物質を浄化する工程
・ろ過する工程
・脱臭する工程、及び
・生成物を安定化し、貯蔵する工程。
前記製造は、植物(例えば、以下に限定されるものではないが、キャノーラ、サンフラワー、グレープ、パーム)由来の未加工の脂肪酸(トリグリセリド及び遊離の脂肪酸の混合物)に相当する原材料の選択から始められ、これらはその受け取り後に分析され、各タイプの脂肪酸用のタンクに貯蔵される。
こうした指定事項は、以下により定義される:
仕込み及び均一化:
製造は、植物及び海産物由来の脂肪物質の特性を測定することで開始され、これにより脂肪酸に要求されるプロフィールが得られる。使用される各脂肪物質(植物及び海産物)の割合は、脂肪物質の、オメガ-3脂肪酸:エイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA);オメガ-6脂肪酸:リノール酸(C18:2)含量、並びに、最終生成物中に保証されるオメガ-3及びオメガ-6脂肪酸のそれぞれの最小及び最大含量についての基本的情報に基づいて決定される。
スターラーは、軸に対して接線方向もしくは半径方向に流れを発生させるインペラータイプのもの、すなわち、放射状流のインペラーであることが好ましい。仕込んだ量は、攪拌を継続しつつ60〜70℃の温度に加熱される。この工程により、混合物を、後の反応及び工程のために適切な溶解状態とすることができる。
脱ガム工程:
精製温度に達したところで、0.5〜1%のリン酸を加えることにより脱ガム工程を行い、いわゆるガムもしくはリン脂質を複合体化する。その後、脂肪物質上に、攪拌により熱水を添加する。加えられる水の量は、脂肪物質中に存在するリン酸塩のパーセンテージに依存するが、これはおよそ5%であるべきである。温度は、前の工程と同様に、800〜900rpmで攪拌しつつ60〜70℃に維持される。前記ガムが水和したところで(およそ30分以内)、攪拌を停止し、脂肪物質を静置する。重いガム相が重力により底に沈降し、これにより脂肪物質の上澄みが顕著になる。ガムのフラグメントをタンクの円錐部分の底から除去し、ガムの貯蔵に移し、水性相から分離する。
洗浄の処理は、仕込み分の質量の10%の割合のクエン酸の2%水溶液で、80℃にて行われる。この量は、存在していると思われる無機物質を、遊離硫酸度が0.05%以下になり、脂肪材料中に存在すると思われる重金属が複合体化されるまで引き出す(drag)のに十分である。
その後、洗浄水は、デカントまたは遠心分離法により、湿分が0.5%以下になるまで分離するべきである。
微量存在するかも知れない農薬、ベンゾピレン、ダイオキシン、または別の汚染物質を排除するために、攪拌を継続しつつ、水素雰囲気中で温度を100〜130℃に上昇させる。その後、脂肪物質の少なくとも1000〜1500m2の吸収面をもつ粒径分布の活性炭を添加し、農薬、ダイオキシン、及びPCB等の汚染物質の完全な除去を確実にする。活性炭は、脂肪媒質中の完全な懸濁を確実にするために、10質量%の濃度のスラリーの形態で、また、1〜2%の最終濃度に到達させるために十分な量で、加えられるべきである。活性炭との接触は、90分以上の期間継続されるべきである。
洗浄が終わったところで、生成物を、活性炭が完全に除去されるまで濾過する。汚染物質が付着した活性炭粒子の除去のために、濾過は、スリーブフィルターまたは5マイクロン以下のメッシュを有するナイアガラタイプのもので行い、炭素粒子を完全に除去するべきである。フィルターは、5ミクロン以下のメッシュとなるように予備層で適切に調節されるべきである。
この工程は、最終製品の最終的なおいしさを確実にするために必要であり、生成物を高真空脱臭装置中、0.1〜0.5バールで、180〜200℃にて、45〜60分間に亘って濾過した後に実施される。
安定化:
濾過した生成物を、試験した酸化防止剤で安定化して、30時間以上、80℃の温度にて、20リットル/時間の気流でRancimat法を行うようにすべきである。酸化防止剤は、合成タイプのBHT/BHAあるいは天然のトコフェロール類混合物であってよく、Rancimat法で所望の結果が得られるまで500〜2000ppmを使用してよい。
完成した製品は、密閉タンクに室温で貯蔵するべきであり、窒素雰囲気によって空気に対して保護するべきである。上記の方法によれば、遊離の脂肪酸並びに海産物及び植物由来の精製トリグリセリドを含み、一次及び二次酸化化合物を含まず、重金属、ダイオキシン、農薬、PCB、着色剤、及びニトロフランを含まない製品を処方することができる。
魚の切り身及び全身中の脂肪酸の含量及びプロフィールは、食餌に依存していた(図3)。筋肉及び全身中のEPA及びDHA含量は、本発明の栄養サプリメントの配合レベルと共に直線的に増大した。EPA、DPA、DHA、n-3脂肪酸及び飽和脂肪酸の合計の割合が、本発明の栄養サプリメントのレベルの増大と共に著しく増大した。筋肉及び全身中の脂肪酸の組成は、食餌の含量を反映していた(図4)。EPA+DHAの合計の保持は、筋肉中(33〜41%)及び全身中(71〜85%)においていずれも高い。
本発明による食餌サプリメントの配合は、脂肪肝の減少にプラスの効果を有する。
血漿及び肝臓中の脂肪酸の濃度が、表4及び表5に示されており、ここではコントロールグループの魚が、本発明によるサプリメントを含む食餌を給餌されたグループよりもずっと多い肝臓脂質を有している。
1000キロの飼料サプリメントを、以下の通り、EPA+DHAの合計含量を12%以上として製造した:
1.850キロの未加工の海産物脂肪酸を、ステンレススチールの、以下の特性を有する円錐底反応器に仕込む:
EPA+DHA 26%以上
ペルオキシドの指数=O2/kgの8mEq
不純物=1.9%
湿分=0.5%
ダイオキシン+PCB=19ng/g
ヒ素=0.8ppm
鉛=1.5ppm アシドーシス
カドミニウム=1.5ppm
水銀=0.7ppm
リノール酸 C18:2=42%
ペルオキシドの指数=O2/kgの8.7meq
不純物=0.9%
湿分=0.8%
ダイオキシン+PCB=6.3ng/g
ヒ素=0.2ppm
鉛=0.5ppm
カドミニウム=0.4ppm
水銀=0.3ppm
4.温度が到達したところで、8.8キロの濃リン酸及び55キロの水を加え、混合物を15分間に亘って攪拌した。
6.攪拌を30分間停止したところでデカントし、水性相を分離して、反応器の底からガムを排除した。
7.混合物を850rpmにて攪拌し、2キロのポリジメチルシロキサンタイプの起泡防止剤を加え、温度を120℃に達するまで上昇させた。
9.この活性炭のスラリーを、反応器に、攪拌を継続し温度を120℃に維持しつつ、反応器の上方から添加する。
10.生成物と活性炭との接触を3時間に亘って維持する。
12.生成物を、反応器の内容物をフィルターでの再循環に通すことにより、不純物の含量が0.05%未満に達するまで濾過する。
13.Multistockタイプの脱臭装置を準備し、生成物を加熱セルで0.08バールの減圧下、200℃に達するまで加熱し、脱臭セルを通したが、ここでは直接蒸気と60分間に亘って接触させ続けた。
15.生成物を窒素雰囲気下の貯蔵タンクに移した。
16.最終生成物を分析したところ、以下の結果が得られた。
Claims (16)
- a.原材料を仕込み、均一化する工程;
b.均一化した前記原材料を加熱する工程;
c.混合物を脱ガムする工程;
d.混合物を洗浄する工程;
e.デカントする工程;
f.乾燥させる工程;
g.汚染物質を浄化する工程;
h.濾過する工程;
i.脱臭する工程;及び
j.飼料サプリメントを安定化し、貯蔵する工程;
を含む、水生生物のための飼料サプリメントの調製方法。 - 原材料の前記均一化工程が、800〜900rpmで攪拌されたタンク中で実施される、請求項1に記載の方法。
- 原材料の前記加熱工程が、60〜70℃で実施される、請求項1に記載の方法。
- 前記脱ガム工程において、デカントによってデカントされたガムが分離される、請求項1に記載の方法。
- 混合物の前記洗浄工程が、80℃で実施される、請求項1に記載の方法。
- 前記洗浄工程において、洗浄しようとする分量の10質量%の割合で2%のクエン酸が添加される、請求項5に記載の方法。
- 前記洗浄工程が、混合物を100〜130℃の温度で加熱することによって実施される、請求項1に記載の方法。
- 活性炭が、1〜2%の最終濃度で添加される、請求項7に記載の方法。
- 前記活性炭が、1000〜1500m2/gの吸着面積を有する、請求項7に記載の方法。
- 前記活性炭の前記混合物との接触時間が、3時間以上である、請求項7に記載の方法。
- 精製脂肪酸と植物由来及び海産物由来のトリグリセリドとを含む、甲殻類及び魚類の養殖業における使用のための飼料サプリメント。
- 更に酸化防止剤を含む、請求項11に記載の飼料サプリメント。
- 前記酸化防止剤が、BHA、BHT、クエン酸、及びこれらの組合せから選択される、請求項12に記載の飼料サプリメント。
- グリセロールまたはグリセリンを任意に含む、請求項11に記載の飼料サプリメント。
- 大豆レシチンを任意に含む、請求項11に記載の飼料サプリメント。
- 遊離脂肪酸を、好ましくは、50質量%の濃度で含む、請求項11に記載の飼料サプリメント。
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Astuti et al. | ARTICLE INFO ABSTRACT |
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