JP2015214516A - 活力及び/又は集中力向上剤 - Google Patents

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あゆみ 松野
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Tatsuyuki Midorikawa
辰行 翠川
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Abstract

【課題】活力及び/又は集中力の向上を促す新たな剤を提供する。
【解決手段】メチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有する、活力及び/又は集中力向上剤。メチルチオアデノシン及び/又はその塩の一日摂取量が0.01〜1000mgである集中力向上剤。メチルチオアデノシン及びその塩に含まれるメチルチオアデノシン骨格量の一日摂取量が1〜10000mgである集中力向上剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、活力及び/又は集中力向上剤に関する。
活力及び集中力は、人間の生活の源となるものである。活力を向上させる手段としては、運動がある(非特許文献1)。集中力を向上させる手段としては、瞑想がある(非特許文献2)。
神崎恒一,村田久,菊地令子,杉山陽一,長谷川浩,井形昭弘,鳥羽研二、「活力度指標の信頼性,妥当性および,活力度指標と加齢,運動との関連性に関する検討」、日本老年医学会雑誌、2008年、Vol.45、No.2 得丸定子,石澤美代子,名嘉一幾、「生活技術としてのストレス低減への取り組み」、日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集、2012年、Vol.55
しかし、従来の活力向上剤、集中力向上剤では、活力及び集中力を十分に向上させることができなかった。
本発明は、活力及び/又は集中力の向上を促す新たな剤を提供することを課題とする。
本発明は、下記の発明を提供する。
[1] メチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有する、活力及び/又は集中力向上剤。
[2] メチルチオアデノシン及び/又はその塩の一日摂取量が0.01〜1000mgである、[1]に記載の剤。
[3] メチルチオアデノシン及びその塩に含まれるメチルチオアデノシン骨格量の一日摂取量が1〜10000mgである、[1]に記載の剤。
また、本発明は、他の側面において、下記の実施形態を提供し得る。
(1)メチルチオアデノシン及び/又はその塩を投与することを含む、活力及び/又は集中力の向上方法。
(2)メチルチオアデノシン及び/又はその塩が経口投与される、上記(1)の方法。
(3)活力及び/又は集中力向上をするためのメチルチオアデノシン及び/又はその塩。
本発明によれば、活力及び/又は集中力を向上させることができる。
図1は、実施例のSF−8(登録商標)の評価を示すグラフである。 図2は、実施例の集中力低下頻度スコアの評価の結果を示すグラフである。
本発明の剤は、メチルチオアデノシン及び/又はその塩を有効成分として含有する。
メチルチオアデノシン及び/又はその塩は、一般的に、清酒酵母及び/又はその培養物に含有される。メチルチオアデノシンは、5’−デオキシ−5’−メチルチオアデノシンを意味する。5’−デオキシ−5’−メチルチオアデノシンは、アンチ(anti)型又はシン(syn)型のいずれの形態であってもよい。清酒酵母及び/又はその培養物は、メチルチオアデノシン及び/又はその塩を、通常は酵母の代謝産物又は分解産物として含んでいる。したがって、メチルチオアデノシン自体を用いてもよく、また、メチルチオアデノシンとして清酒酵母を用いてもよい。以下本明細書においては、メチルチオアデノシン及び/又はその塩を、MTAと略称する場合がある。
メチルチオアデノシンの塩は、薬理学的に許容可能な塩である限り特に限定はなく、剤形等に応じて選択すればよい。好適なメチルチオアデノシンの塩としては、例えば、酸付加塩が挙げられる。酸付加塩としては、無機酸付加塩及び有機酸付加塩のいずれであってもよく、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、リン酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、メタンスルホン酸塩、1,4−ブタンジスルホン酸塩、1,5−ペンタンスルホン酸塩及びp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。
清酒酵母とは、清酒醸造に用いられる酵母である。清酒醸造に用いられる酵母は、主としてサッカロミセス・セレビシエ(S.cerevisiae)に分類される。清酒酵母としては、協会6号酵母(K−6)、協会7号酵母(K−7)、協会9号酵母(K−9)、協会601号酵母(K−601)、協会701号酵母(K−701)、協会901号酵母(K−901)、協会1001号酵母(K−1001)、協会1501号酵母(K−1501)(いずれも財団法人日本醸造協会頒布)が例示される。清酒酵母は、生菌体及び死菌体のいずれでもよい。
清酒酵母の培養物とは、清酒酵母を培養して得られる混合物を意味する。該混合物は、通常、酵母菌体、菌体成分(菌体の破砕片など菌体の一部分)、酵母が代謝産生した生成物、培地成分などを含有する。
本発明の剤の投与量は、本発明の効果を損なわない限り特に制限は無く、適応される被投与生体の年齢、状態などの要因により適宜調整し得るが、本願所望の効果を得るために好ましい投与量は、以下のとおりである。
メチルチオアデノシン及び/又はその塩の摂取量は、1日あたり、通常は0.01mg以上であり、0.1mg以上であることが好ましく、1mg以上であることがより好ましい。上限は、通常1000mg以下であり、500mg以下であることが好ましく、10000mg以下であることがより好ましく、100mg以下であることが更に好ましい。これにより、高い活力向上及び集中力向上効果が得られる。
酵母培養物中に含まれる乾燥質量あたりのメチルチオアデノシン及び/又はその塩の量の上限は、通常50質量%以下であり、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10%以下である。酵母培養物中に含まれる乾燥質量あたりのメチルチオアデノシン又はその塩の含有量は、1〜50質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることがより好ましく、4〜10質量%であることが更に好ましい。
清酒酵母及び/又はその培養物中の乾燥質量あたりのメチルチオアデノシン含有量は、例えば以下の式(1)により定義され得る。
[式(1)]
清酒酵母及び又はその培養物の乾燥質量あたりのメチルチオアデノシン含有量
=(a/b)×100
式(1)中のaは清酒酵母及び/又はその培養物から採取された一定量におけるメチルチオアデノシン含有量(g)(メチルチオアデノシン塩の、塩の部分の質量は含まない。)である。メチルチオアデノシンとしての定量は液体クロマトグラフィーにより行うことができる。bは、上記のa測定時に採取した量と同量の酵母培養物の、24時間凍結乾燥(トラップ冷却温度−75℃)後の、乾燥重量(g))である。
メチルチオアデノシン及び/又はその塩の摂取量は、1日あたりのメチルチオアデノシン骨格量の摂取量として示すことができる。かかる骨格量は、1日あたり、通常は1mg以上であり、5mg以上であることが好ましく、15mg以上であることがより好ましい。上限は、通常10000mg以下であり、1000mg以下であることが好ましく、100mg以下であることがより好ましい。これにより、高い活力向上及び集中力向上効果が得られる。清酒酵母又はその培養物中に含まれるメチルアデノシン骨格量は、通常、1.5〜80%である。
ここで、メチルチオアデノシン骨格量とは、5’−デオキシ−5’−メチルチオアデノシンを構造中に含む物質をふくめた、メチルチオアデノシンの総量を意味している。メチルチオアデノシン骨格量は、分子量から換算して求めることができる。つまり、S−アデノシルメチオニンを例にとると、メチルチオアデノシンの分子量が297.3であること、及びS−アデノシルメチオニンの分子量が398.4であることから、S−アデノシルメチオニンの質量に297.3を乗じ、398.4で除することで、S−アデノシルメチオニンのメチルチオアデノシン骨格量を求めることができる。メチルチオアデノシンとS−アデノシルメチオニンの両方を含む場合のメチルチオアデノシン骨格量は、メチルチオアデノシンの質量と上記の方法で求めたS−アデノシルメチオニンのメチルチオアデノシン骨格量を足すことにより求めることができる。メチルチオアデノシンやその他成分の定量は、定法に従い、液体クロマトグラフィーやイオンクロマトグラフィーにより行うことができる。
清酒酵母の培養物には、メチルチオアデノシン及び/又はその塩が含有される場合、酵母がメチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有していてもよいし、菌体外にメチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有していてもよい。
清酒酵母及び/又はその培養物を用いる場合には、メチルチオアデノシン及び/又はその塩とともに、S−アデノシルメチオニン及び/又はその塩を含んでいてもよい。S−アデノシルメチオニンは、アデノシンとメチオニンがメチルスルホニル結合を介して連結した構造を有する。メチオニンの光学異性体にはL体、D体、DL体がある。本発明においてS−アデノシルメチオニンの構造中のメチオニンは、前記光学異性体のいずれであってもよいが、L体であることが好ましい。清酒酵母及び/又はその培養物は、S−アデノシルメチオニン及び/又はその塩を、通常は酵母の代謝産物として含んでいる。以下本明細書においては、S−アデノシルメチオニン及び/又はその塩を、SAMeと略称する場合がある。
S−アデノシルメチオニンの塩としては、薬理学的に許容可能な塩である限り特に限定はなく、剤形等に応じて選択することができる。好適なS−アデノシルメチオニンの塩としては、例えば、酸付加塩及びハロゲン化物が挙げられ、具体的には、塩酸塩、硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)、硫酸・p−トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、1,4−ブタンジスルホン酸、1,5−ペンタンスルホン酸、リン酸塩、塩化物、臭化物などが挙げられる。これらのうち、塩酸塩又はトシル酸塩が好ましい。
清酒酵母の培養は、清酒酵母に適した培養条件に従って常法通りに行えばよい。培養に用いる培地に特に制限はなく、炭素源、窒素源、無機塩等、通常の微生物の培養に利用される培地に利用される成分が含まれていてもよい。炭素源としては例えば、グルコース、蔗糖、酢酸、エタノール、糖蜜、亜硫酸パルプ廃液等が挙げられる。窒素源としては、例えば、尿素、アンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等の含窒素無機塩、コーンスティプリカー(CSL)、カゼイン、酵母エキス、ペプトン等の含窒素有機物が挙げられる。無機塩としては例えば、過リン酸石灰、リン酸アンモニウム等のリン酸塩;塩化カリウム、水酸化カリウム等のカリウム塩;硫酸マグネシウム、塩酸マグネシウム等のマグネシウム塩;亜鉛;銅;マンガン;鉄イオンが挙げられる。培地は更に、ビタミン、核酸関連物質、アミノ酸等の成分を含んでいてもよい。培地には少なくともエタノールとアミノ酸(例えばメチオニン)が含まれていることが好ましい。培地が固形培地の場合には通常、寒天等が添加される。
培地は固形培地でも液体培地でもよい。液体培地の場合の培養様式としては例えば、回分培養、流加培養、連続培養等が挙げられ、これらのいずれを採用してもよい。
培養温度は6℃から35℃の間であればいずれの温度でもよく、通常20〜35℃であり、25〜32℃であることが好ましい。培養時間は通常1日以上何日でもよく、好ましくは2日以上10日以内である。
メチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有する清酒酵母は、メチルチオアデノシン及び/又はその塩を本来含有する酵母であってもよいし、メチルチオアデノシン及び/又はその塩を本来含有していない酵母にメチルチオアデノシンを産生させて、得られる酵母であってもよい。また、メチルチオアデノシンの構造をもつ物質を産生する酵母培養物を加熱処理することによって、酵母培養物中にメチルチオアデノシンを生成させてもよい。メチルチオアデノシン及び/又はその塩を酵母に産生させる方法の例としては、酵母を培養して、酵母内(細胞内)にメチルチオアデノシン及び/又はその塩を産生させる方法が挙げられる。かかる方法の場合、得られる培養液をそのままメチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有する酵母培養物として使用してもよいし、培養後に回収された酵母を、メチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有する酵母として使用してもよい。更に、培養後の培地をそのまま、あるいは集菌してから、乾燥して得られる乾燥状態の酵母培養物を使用してもよい。本発明においては、乾燥状態のメチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有する酵母培養物を使用することが好ましい。
また、式(1)で秤量後の酵母培養物に、安定化剤、賦形剤などの成分を添加し、その後に以下の加熱操作を行ってもよい。
前記酵母培養物を加熱する際の条件は特に限定されない。温度は40℃以上であり、好ましくは50℃以上であり、より好ましくは60℃以上であり、更に好ましくは80℃以上である。上限は通常200℃以下であり、好ましくは180℃以下であり、より好ましくは160℃以下であり、更に好ましくは120℃以下である。通常は40℃以上200℃以下であり、好ましくは50℃以上180℃以下であり、より好ましくは60℃以上160℃以下であり、更に好ましくは80℃以上120℃以下である。処理時間はメチルチオアデノシン又はその塩の生成度合いによって調節すればよい。
加熱の方法には特に制限がない。液状の酵母培養物の場合の加熱の方法としては例えば、酵母培養物を入れた容器を直火、電熱ヒーターなどの加熱装置にかけて攪拌しながら加熱する方法、酵母培養物を入れた容器を湯浴、油浴等に入れ攪拌しながら加熱する方法、酵母培養物をウォータージャケット付き容器に入れ、ウォータージャケット内に湯又はスチームを通して加熱する方法、酵母培養物を入れた容器を熱交換式プレートヒーターで加熱する方法、酵母培養物を入れた容器を密閉し、容器に湯をかけて加熱する方法、電磁波(電子レンジ)で加熱する方法、噴霧乾燥で加熱する方法、オートクレーブで加熱する方法、流動層乾燥機、棚乾燥機などの乾燥機で加熱する方法などが挙げられる。粉末など固体状の酵母培養物の場合の加熱の方法としては例えば、オートクレーブで加熱する方法、密閉した容器に湯をかけて加熱する方法、流動層乾燥機、回転通気式乾燥機、棚乾燥機などの乾燥機で加熱する方法、焙煎機で加熱する方法などが挙げられる。
加熱処理に続き、酵母培養物を乾燥処理することにより、メチルチオアデノシン及び/又はその塩の含有量が高い酵母培養物を得ることができる。培養物を乾燥処理する方法は、特に限定されるものではなく、乾燥酵母菌体を調製する場合に通常行われている調製方法のいずれを用いてもよく、例えば、凍結乾燥法、スプレードライ法、ドラムドライ法等がある。更に、得られた乾燥酵母培養物を粉末状に加工することにより、取り扱い性に優れた酵母培養物を得ることができる。
本発明の剤は、活力を向上させることができる。活力とは、動き又は働くための力で活動力、生命力を意味し、元気という言葉でも表されることもある。活力の向上は、対比される状態(例えば、本発明の剤を投与する前の状態)と比較して、活力を高めること、高い活力を持続すること、活力の低下を抑制することを含む。
本発明の剤は、集中力を向上させることができる。集中力とは、一つの事柄に注意を集中するだけでなく、必要な範囲の物事を含めてバランスよく注意を払い、かつ、無関係な物事により気を散らされることを避けながら、物事に取り組む能力を意味し、集中力が低下する頻度が低減することも含む。集中力の向上は、対比される状態(例えば、本発明剤を投与する前の状態)と比較して、集中力を高めること、高い集中力を持続すること、集中力の低下を抑制することを含む。
本発明の剤は、メチルチオアデノシン及び/又はその塩に加えて、活力を向上させ得る成分、集中力を向上させ得る成分と混合又は併用してもよい。
本発明の剤は、実質的にメチルチオアデノシン及び/又はその塩のみからなる製剤、又は、メチルチオアデノシン及び/又はその塩と、メチルチオアデノシン及び/又はその塩以外の1種又は2種以上の成分とを含有する製剤とし得る。
メチルチオアデノシン及び/又はその塩以外の成分(任意成分)は、本発明の効果を本質的に損なわない限り、特に限定されない。任意成分としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、着色剤、発色剤、矯味剤、着香剤、酸化防止剤、防腐剤、呈味剤、酸味剤、甘味剤、強化剤、ビタミン剤、膨張剤、増粘剤、界面活性剤などの薬理学的に許容可能な添加剤が例示される。これらの中から、活力を向上する効果及び集中力を向上させる効果、製剤に必要な諸特性(例えば、製剤安定性)を損なわず、かつ、最終製品の剤形に応じた添加剤を選択し得る。任意成分は、1種でも2種以上の組み合わせであってもよい。
本発明の剤の剤形は、メチルチオアデノシン及び/又はその塩を有効成分とし得る形態であれば特に制限はない。経口投与される際の剤形の例としては、液状(液剤)、シロップ状(シロップ剤)、固形状(錠剤)、カプセル状(カプセル剤)、粉末状(顆粒、細粒)、ソフトカプセル状(ソフトカプセル剤)、半液体状、クリーム状、ペースト状が挙げられる。非経口投与する場合の剤形の例としては、液剤(注射剤、点鼻剤)、霧状(噴霧剤、吸入剤)などが挙げられる。これらの製剤は、メチルチオアデノシンを薬理的に許容される媒体と混合して調製し得る。
メチルチオアデノシン骨格量の測定は、例えば、液体クロマトグラフィーやイオンクロマトグラフィーにより行うことができる。
本発明の剤は、継続して投与されることが好ましい。継続するとは、特定の投与間隔で投与されることを意味する。投与間隔は、例えば、1日1回〜3回の投与を週に3回〜7回行うことが挙げられ、1日1回の投与を週に3回以上行うことが好ましい。
本発明の剤の投与期間は特に限定されないが、2日以上であることが好ましく、4日以上であることがより好ましく、1週間以上であることが更に好ましく、4週間以上であることが更により好ましい。これにより活力及び/又は集中力をより向上させることができる。
本発明の剤の投与形態は特に限定されない。例えば、経口投与(例えば、口腔内投与、舌下投与など)、非経口投与(静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与、経鼻投与、経肺投与など)などが挙げられる。これらの中でも侵襲性の少ない投与形態が好ましく、経口投与であることがより好ましい。
本発明の剤の投与時期は特に限定されないが、通常は就寝10時間前〜直前に投与され、就寝1時間前〜直前に投与されることが好ましい。
本発明の剤の摂取対象は、通常は哺乳動物であり、好ましくはヒトである。摂取対象者は、特に限定されない。摂取対象者としては、例えば、主観的に活力が低下している対象者、主観的に活力を向上させたい対象者、主観的に集中力が低下している対象者、主観的に集中力を向上させたい対象者などが挙げられる。また、特段の問題のない対象者も、活力の向上、維持、集中力の向上、維持を目的として日常的に摂取し得る。
本発明の剤は、飲食品用の添加剤、医薬用の添加剤、医薬部外品用の添加剤として用いてもよい。これにより、飲食品、医薬、及び、医薬部外品に、活力及び/又は集中力向上効果を付与することができる。
本発明の剤は、飲食品関連、例えば、健康食品、機能性食品、栄養補助食品(サプリメント)、特定保健用食品、医療用食品、病者用食品、乳児用食品、介護用食品、高齢者用食品等に配合して用い得る。
本発明の剤を配合し得る飲食品に特に制限はなく、例えば、飲料(清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、粉末飲料、果実飲料、乳飲料、ゼリー飲料など)、菓子類(クッキー、ケーキ、ガム、キャンディー、タブレット、グミ、饅頭、羊羹、プリン、ゼリー、アイスクリーム、シャーベットなど)、水産加工品(かまぼこ、ちくわ、はんぺんなど)、畜産加工品(ハンバーグ、ハム、ソーセージ、ウィンナー、チーズ、バター、ヨーグルト、生クリーム、マーガリン、発酵乳など)、スープ(粉末状スープ、液状スープなど)、主食類(ご飯類、麺(乾麺、生麺)、パン、シリアルなど)、調味料(マヨネーズ、ショートニング、ドレッシング、ソース、たれ、しょうゆなど)が挙げられる。
本発明の剤は、これら以外に内服に適した1種又は2種以上の成分と組み合わせて、内服組成物とし得る。本発明の内服組成物によれば、活力及び/又は集中力を向上させる成分を、経口摂取により簡易に得ることができる。内服組成物の形態は、内服に適した形態であればよい。内服組成物は、本発明の剤と薬理学的に許容される内服可能な媒体とを混合して得ることができる。薬理学的に許容される内服可能な媒体の定義、例及び好ましい例は、本発明の剤に関して説明した任意成分のそれらと同様である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1及び比較例1]
被験者6名にある4週間の期間、毎日、就寝1時間前にプラセボ4錠を摂取させた(比較例1)。その後、十分な期間を空けて、同じ被験者に、上記4週間とは別な4週間の間、プラセボに代えて検体を摂取させた(実施例1)。被験者6名の性別の内訳は、男性4名、女性2名であり、年齢は、26〜51歳であった。検体は、清酒酵母を含有する錠剤であり、以下のようにして調製した:清酒酵母粉末(三菱ガス化学製)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ製)、CMC−Ca(ダイセル化学工業製)を混合した後、ステアリン酸Ca(太平化学産業製)を添加混合し、ロータリー式打錠機(菊水製作所(株)製 LIBURA2)を用いて直打法により打錠した。
プラセボ錠は、清酒酵母の代わりに結晶セルロースを用いて調製した。
錠剤中の清酒酵母の含有量は、500mg/4粒であり、清酒酵母中のMTAの含有量は約4質量%であった。MTA骨格量は、7質量%であった。1日あたりに摂取されたMTA骨格量及び1週間あたり摂取された当該量は、それぞれ35mg/日、245mg/週であった。
摂取期間中及び摂取期間の前後に、各被験者の集中力の評価を行った。評価は、SF−8(登録商標)と集中力低下頻度スコアにより行った。
SF−8(登録商標)は、認定NPO法人健康医療評価研究機構により提供される健康関連QOL評価指標であり、健康の8領域(身体機能、日常役割機能(身体)、体の痛み、全体的健康感、活力、社会生活機能、日常役割機能(精神)、心の健康)を測定することができる尺度である。
集中力低下頻度スコアは、心理検査であるPOMS(Profile of Mood States;登録商標)の質問紙による検査の結果から得られるスコアの1つである。POMSは、緊張、抑うつ、怒り、活気、疲労、混乱の6因子が同時に測定できるテストであり、その人のおかれた条件下で変化する一時的な状態を評価するものである。例えば、「集中できない」の過去1週間の頻度を以下の5段階で表すものである:0=全くなかった、1=少しあった、2=まあまああった、3=かなりあった、4=非常に多くあった。
各評価は、摂取前1週間、摂取開始後1週目、4週目、摂取終了後1週目及び2週目の各期間において行った。各週の2日間にSF−8(登録商標)及び集中力低下頻度スコアのアンケートを実施し、平均値を算出した。SF−8(登録商標)、集中力低下頻度スコアの結果をそれぞれ図1及び図2に示す。
図1から明らかなとおり、活力、心の健康及び全体的健康感のいずれも、摂取期間中のほうが摂取期間の前後よりも優れており、特に摂取開始後4週目の活力(p<0.05)、心の健康(p<0.1)は摂取前のそれぞれと比較して有意差があった。図2から明らかなとおり、摂取期間中は集中できないことが少ない傾向にあった。摂取前と摂取開始後4週目及び摂取終了後1週目の間で有意差が認められた(p<0.05)。各期間の実施例1における集中力低下頻度スコアは以下の通りであった:摂取前1週間:1.5;摂取開始後1週目:1.0;摂取開始後4週目:0.5;及び摂取終了後1週目:0.43。なお、比較例1においては、SF−8(登録商標)及び集中力低下頻度スコアのいずれにも変化がなかった。
これらの結果は、本発明においては、メチルチオアデノシン又はその塩が活力向上剤及び/又は集中力向上剤の有効成分として有用であることを示している。

Claims (3)

  1. メチルチオアデノシン及び/又はその塩を含有する、活力及び/又は集中力向上剤。
  2. メチルチオアデノシン及び/又はその塩の一日摂取量が0.01〜1000mgである、請求項1に記載の剤。
  3. メチルチオアデノシン及びその塩に含まれるメチルチオアデノシン骨格量の一日摂取量が1〜10000mgである、請求項1に記載の剤。
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