JP2015213268A - 無線通信装置、および復号処理方法 - Google Patents

無線通信装置、および復号処理方法 Download PDF

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孝俊 有家
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浩樹 奥村
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Ryusuke Maruyama
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Abstract

【課題】復号処理の負荷を低減する。
【解決手段】無線通信装置(10)は、復号前に通知された複数の候補の制御情報のそれぞれのトランスポート・ブロック・サイズに基づいて、受信データのトランスポート・ブロック・データとそのレピティション・データの尤度を加算した尤度の絶対値の平均値を求め、その絶対値の平均値に基づいて複数の候補の制御情報の中の適用する候補の制御情報を選択し、選択された候補の制御情報を適用して受信データの復号処理を行う処理部(2254,2262-2276)を含んでいる。
【選択図】図7

Description

本発明は、通信における受信信号の復号に関する。
国際電気通信連合(ITU)のITM−DS規格には、例えばW−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式によるHS−DPA(High Speed Downlink Packet Access)方式が規定されている。HS−DPA方式では、無線基地局から移動局への下り方向の共通チャネルとして、チャネルHS−SCCH(High Speed-Shared Control Channel)およびHS−PDSCH(High Speed-Physical Downlink Shared Channel)が、送信に使用される。チャネルHS−PDSCHは、上位のトランスポート・チャネルHS−DSCH(High-Speed Downlink Shared CHannel)にマッピングされる。
移動局では、通常、チャネルHS−SCCHとHS−DSCHの双方について、別々に、受信信号の復調および復号処理が行われる。一方、無線基地局がHS−SCCHレス(Less)の動作モードに移行した場合、移動局は、基本的に、チャネルHS−SCCHの信号を受信することなく、チャネルHS−PDSCHの受信信号の復調および復号処理を行う。
或る既知の受信装置では、受信した複数のHS−SCCHの第1の部分を個別にビタビ復号するビダビ復号結果から、HS−PDSCHの変調方式を判定すると共に、HS−SCCHを受信した際の伝播路状態を示す値を算出する。受信装置は、さらに、判定したHS−PDSCH変調方式と伝播路状態とを比較し、変調方式が16QAMを示しているが伝播路状態が悪い場合、HS−SCCHの第1の部分の復号結果を破棄する。この場合、受信装置は、さらに、続けて行うもしくは途中まで処理を行っていたHS−SCCHの第2の部分の復号処理とHS−PDSCHの復号処理を停止する。それによって、移動機は、自己宛のHS−SCCHの検出結果の信頼度を向上させて誤検出率を低減することができる。
或る既知の無線通信装置は、データの新規送信についての新規受信データと、該データの再送信についての再送受信データとを合成して、次いで誤り訂正復号を行う。無線通信装置は、該新規受信データを記憶する記憶部と、該再送受信データについての受信品質または該再送受信データと該記憶部に記憶した新規受信データとを合成して得られた合成データについての受信品質を評価する受信品質評価部とを備える。また、無線通信装置は、該評価の結果に応じて、該再送受信データまたは合成データについての復号を行うか否かの制御を行う制御部を備えている。それによって、消費電力が削減できる。
複数の共用制御チャネルの1つにおいて伝送される無線受信機宛ての制御チャネル・メッセージを検出する既知の方法では、複数の共用制御チャネルを介して伝送されるメッセージが復号化され、各復号化メッセージの少なくとも1つの尤度メトリックが判定される。また、その方法では、尤度メトリックに基づいて復号化メッセージから最良の候補が選択され、最良の候補の少なくとも1つの尤度メトリックと、最良の候補以外のメッセージの対応する尤度メトリックとを比較して、最良の候補が有効なメッセージかどうかが判定される。
特開2006−121346号公報 特開2006−129018号公報 特表2010−531594号公報(国際公開第2009/000697号)
無線基地局はHS−SCCHレスの動作モードに移行する前に、チャネルHS−SCCHで、後のデータ送信に適用する1乃至4の候補の制御情報を移動局に通知する。次いで、無線基地局がHS−SCCHレスの動作モードに移行してチャネルHS−PDSCHでデータを移動局に送信したとき、移動局は、通常、通知された各候補の制御情報を順に適用して、チャネルHS−PDSCHで受信した復調信号のデータの復号処理を試みる。
発明者たちは、移動局において、通知された2つ以上の候補の制御情報に基づいて同じ受信データに対して全ての復号処理が繰り返し行われると、復号の処理負荷が大きくなり、消費電力が多くなる、と認識した。
1つの観点では、本発明の目的は、復号処理の負荷を低減することである。
別の観点では、本発明の別の目的は、復号処理の消費電力を低減することである。
本発明の実施形態によれば、復号前に通知された複数の候補の制御情報のそれぞれのトランスポート・ブロック・サイズに基づいて、受信データのトランスポート・ブロック・データとそのレピティション・データの尤度を加算した尤度の絶対値の平均値を求め、その絶対値の平均値に基づいて複数の候補の制御情報の中の適用する候補の制御情報を選択し、選択された候補の制御情報を適用して受信データの復号処理を行う処理部を含む無線通信装置、が提供される。
実施形態の実施形態によれば、復号処理の負荷を低減し、また、復号処理の消費電力を低減することができる。
図1は、実施形態に用いられる移動体通信システムの例を示している。 図2は、実施形態に用いられる移動通信端末の構成(configuration)の例を示している。 図3は、変調、符号化、復調および復号に関連する、図2の無線回路部、ベースバンド信号処理部およびアプリケーション処理部の概略的な構成(configuration)の例を示している。 図4は、通常のHS−DPA方式による、無線基地局と移動通信端末の間の送受信シーケンスの例を示している。 図5は、HS−DPA方式による、HS−SCCHレスの動作モードに関する、無線基地局と移動通信端末の間の別の送受信シーケンスの例を示している。 図6は、図5のシーケンスによる、無線基地局と移動通信端末における信号の送受信タイミングの例を示している。 図7は、実施形態による、図3の復号処理部の概略的な構成(configuration)の例を示している。 図8Aおよび8Bは、実施形態による、移動通信端末のHS−PDSCH復号処理部によって実行される、復号処理のためのフローチャートの例を示している。 (図8Aで説明) 図9は、IRバッファ部に格納される、受信したトランスポート・ブロック(TB)およびそのレピティション(繰り返し)のデータのシーケンスの例を示している。 図10A〜10Dは、パタンマッチング判定部によって求められる、図9のトランスポート・ブロック・データとその各レピティション・データを含むビット・シーケンスの各対応ビット位置の累積的尤度値(尤度値の総和)の例を示している。
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解される。
本発明の非限定的な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同様のコンポーネントおよび要素には同じ参照番号が付されている。
図1は、実施形態に用いられる移動体通信システム2の例を示している。
図1において、移動体通信システム2は、コア・ネットワーク5、および複数の無線基地局54を含んでいる。各無線基地局54は、複数の移動通信端末またはユーザ端末(UE)10に対して、エア・インタフェースを介して移動体通信サービスを提供する。コア・ネットワーク5は、インターネットおよび公衆交換電話網(PSTN)のような他のネットワークに接続されてもよい。
HS−DPA方式では、無線基地局54が、下りチャネルHS−SCCHで制御情報を移動通信端末10に送信し、下りチャネルHS−PDSCHで制御情報に基づいてデータを移動通信端末10に送信する。制御情報は、送信するデータに関して、例えば、トランスポート・ブロック・サイズ(TBS)、可変レート(SF)、変調方式、符号化レートおよび伝送レート等に関する情報を含み、下りチャネルの通信状態に応じて適応的に変更される。制御情報における各トランスポート・ブロック・サイズ情報は、例えば、そのトランスポート・ブロック・サイズおよび可変レート(SF)等の特定の制御パラメータの組合せの制御情報に対応する。従って、制御情報における1つのトランスポート・ブロック・サイズの情報は、そのトランスポート・ブロック・サイズを含む特定の1つまたは1組の制御情報に対応する。
一方、移動通信端末10は、通常、下りチャネルHS−SCCHおよびHS−PDSCHの各受信信号を別々に復調および復号処理し、チャネルHS−SCCHで受信した制御情報に基づいてチャネルHS−PDSCHで受信した信号を復調および復号処理する。移動通信端末10は、受信信号に応答して、上り共通チャネルHS−DPCCH(High Speed-Dedicated Physical Control CHannel)で、応答ACK(肯定応答)、NACK(否定応答)またはDTX(不連続送信)を無線基地局54に送信する。
一方、VoIP(Voice over IP)のような低い伝送レートで或る種の制御情報をチャネルHS−SCCHで送信するとオーバーヘッドが発生する。そのオーバーヘッドを防ぐために、3GPP(Third Generation Partnership Project)規格のRelease 7では、チャネルHS−SCCHで制御情報を送信しないHS−SCCHレス(Less)の動作モードが追加された。
無線基地局54と移動通信端末10の間でHS−SCCHレスの動作モードへ移行する場合、その前に、無線基地局54は、チャネルHS−SCCHで、HS−SCCHレスの動作モードへの移行を通知する制御情報を送信する。その制御情報は、トランスポート・ブロック・サイズ(TBS)を含む1つ乃至4つの制御情報を指定する情報を含んでおり、指定された1つ乃至4つの制御情報のいずれかがその後のHS−SCCHのチャネルでのデータ送信に適用される。
その後、HS−SCCHレスの動作モードにおいて、無線基地局54は、チャネルHS−SCCHで制御情報を送信することなく、指定された1つ乃至4つの制御情報のうちのいずれか1つを選択して適用してチャネルHS−PDSCHでデータを送信することができる。但し、指定された制御情報が1つの場合は、その1つの制御情報だけがチャネルHS−PDSCHでのデータ送信に適用される。
HS−SCCHレスの動作モードに移行した場合、移動通信端末10は、基本的に、チャネルHS−SCCHでの信号の受信、復調および復号処理なしで、チャネルHS−PDSCHでの受信信号の復調および復号処理を行う。指定された制御情報が2つ以上の場合、移動通信端末10は、通常、HS−SCCHレスで受信したチャネルHS−PDSCH上の信号に対して、無線基地局54から予め通知された2つ乃至4つの候補の制御情報に基づいて何の指針もなく順に復調および復号を試みる。その際、2つ乃至4つの候補の制御情報に基づく復調および復号は、受信データの復号に成功するかまたは全ての復号の失敗が確定するまで、順に試行される。従って、移動通信端末10は、HS−SCCHレスの動作モードでのチャネルHS−PDSCHの受信信号の復調および復号処理において、復号処理の負荷が増大し、処理時間が長くなり、消費電力も増大し、高性能の高価なプロセッサが必要になる。
一方、移動通信端末10は、チャネルHS−PDSCHの信号のトランスポート・ブロック(TB)データの受信に続いて、同じトランスポート・ブロック・データのレピティション(repetition:繰り返し)データを、IRバッファ・サイズを満たすまで繰り返し受信する。トランスポート・ブロック・データおよび各レピティション・データは、一部の最後のレピティション・データを除いて、制御情報におけるトランスポート・ブロック・サイズ(TBS)を有する。
移動通信端末10は、HARQ(ハイブリッドARQ)処理において、トランスポート・ブロック・サイズ(TBS)に基づいてトランスポート・ブロック(TB)データ及び各レピティション・データを分離又は合成して、トランスポート・ブロック・データを取り出す。その際、移動通信端末10は、HARQ処理において、トランスポート・ブロック・データおよびそのレピティション・データの尤度情報を取得して利用することができる。データの尤度情報は、トランスポート・ブロック・データおよびそのレピティション・データの各ビット値(0または1)の信号レベル(−32〜+32)を表し、各ビット値の信頼度を表している。各ビットの尤度値は、理想的には+32または−32であるが、伝送信号の電波干渉等によって、ゼロ(0)に近づき、場合によって符号(+、−)が反転する。
発明者は、各候補のTBSに基づいてHS−PDSCH信号のTBデータとレピティション・データの対応ビットの尤度値を加算して累積的尤度値を求め、累積的尤度値の絶対値の平均値に基づいて、復号に適用する候補の制御情報を決定することができる、と認識した。ここで、TBデータはトランスポート・ブロックのデータを表し、TBSはトランスポート・ブロック・サイズを表す。また、発明者たちは、その累積的尤度の絶対値の平均値に基づいて、HS−PDSCHの受信信号の復号処理に適用する候補の制御情報の優先度を決定できる、と認識した。また、発明者たちは、高い優先度の候補の制御情報を適用して受信信号の復号処理を行えば、ターボ復号のような相対的に高い負荷の復号処理の試行回数を減らし、消費電力の増大を抑えることができる、と認識した。
実施形態の目的は、HS−DPA方式のHS−SCCHレスの動作モードにおいて、移動通信端末におけるチャネルHS−PDSCHの受信信号の復号処理の負荷および消費電力の増大を抑えることである。この目的は、実施形態によって達成される。
図2は、実施形態に用いられる移動通信端末10の構成(configuration)の例を示している。
図2において、移動通信端末10は、無線通信装置であり、例えば、携帯電話機、スマートフォン、またはタブレット型の情報処理端末であってもよい。移動通信端末10は、例えば、アンテナ(ANT)12、無線(RF)回路部14、通信処理部または信号処理装置16、アプリケーション処理部18、および記憶部168を含んでいる。移動通信端末10は、さらに、例えば、音響部22、入力部24、表示部34およびSIM(Subscriber Identity Module)部36を含んでいる。
アンテナ12は無線回路部14に結合されている。無線回路部14は通信処理部16に結合されている。通信処理部16は、通信制御部162およびベースバンド信号処理部164を含んでいる。通信制御部162は、例えば、通信用のCPU(Central Processing Unit)であってもよい。通信処理部16は、アプリケーション処理部18に結合されている。
記憶部168は、通信処理部16およびアプリケーション処理部18に結合されている。アプリケーション処理部18は、例えば、音響部22、入力部24、表示部34およびSIM部36に結合されていてもよい。音響部22は、例えば、マイクロホン、レシーバおよびスピーカを含んでいてもよい。入力部24は、例えば、テンキーを含むキーボード、ポインティング・デバイス、および/またはタッチパネルを含んでいてもよい。表示部34は、例えば、液晶表示装置、またはタッチパネル付き液晶表示装置であってもよい。
図3は、変調、符号化、復調および復号に関連する、図2の無線回路部14、ベースバンド信号処理部164およびアプリケーション処理部18の概略的な構成(configuration)の例を示している。
無線回路部14は、無線送信部142および無線受信部144を含んでいる。ベースバンド信号処理部164は、符号化処理部204、変調処理部206、復調処理部226および復号処理部224を含んでいる。アプリケーション処理部18は、データ送信部304、送信用のデータ処理部306、受信用のデータ処理部326およびデータ受信部324を含んでいる。ベースバンド信号処理部164の変調処理部206は、無線回路部14の無線送信部142に結合されている。復調処理部226は、無線回路部14の無線受信部144に結合されている。符号化処理部204は、アプリケーション処理部18のデータ処理部306に結合されている。復号処理部224は、アプリケーション処理部18のデータ処理部326に結合されている。ベースバンド信号処理部164における処理は、OSI参照モデルのレイヤ1(物理層)の処理である。
図3において、復調処理部226は、無線受信部144によって無線基地局54から受信した下りチャネル上の受信信号を復調する。復号処理部224は、復調された信号を復号する。データ処理部326は復号されたデータを分解し、データ受信部324はデータを受信処理する。一方、データ送信部304はデータを処理して送信用のデータを生成し、データ処理部306はデータを送信のために組み立てる。符号化処理部204は、組み立てられたデータを符号化する。変調処理部206は、符号化データでキャリアを変調して上りチャネルの信号として無線送信部142を介して無線基地局54へと送信する。
図4は、通常のHS−DPA方式による、無線基地局54と移動通信端末10の間の送受信シーケンスの例を示している。
図4を参照すると、無線基地局54は、ステップ402において下りチャネルHS−SCCH上で制御情報を送信し、ステップ404において下りチャネルHS−PDSCH上でデータを送信する。移動通信端末10は、チャネルHS−SCCHの制御情報と、チャネルHS−PDSCHのデータとをそれぞれ受信して復調および復号処理する(レイヤ1)。
移動通信端末10は、自己宛のデータを受信した場合、チャネルHS−SCCHで搬送されたTBS等の制御情報に基づいて、チャネルHS−PDSCHの信号およびデータについて復調および復号処理を行う。また、移動通信端末10は、復号された受信データが自己宛で正常であると判定した場合(CRC−OK)に、応答ACKを生成し、受信データが誤りであると判定した場合(CRC−NG)に、応答NACKを生成する。また、移動通信端末10は、受信データが自己宛でないと判定した場合に応答DTXを生成する。移動通信端末10は、いずれかの判定結果の応答ACK、NACKまたはDTXを上りチャネルHS−DPCCH上で無線基地局54に送信する。無線基地局54は、移動通信端末10からの応答に応じて、同じデータを再送するかまたは次の新しいデータを送信する。一方、移動通信端末10は、チャネルHS−PDSCHの受信データが正常であった場合(CRC−OK)、レイヤ1での受信が正常であると判定して、上位のレイヤ2の処理を行う。
図5は、HS−DPA方式による、HS−SCCHレスの動作モードに関する、無線基地局54と移動通信端末10の間の別の送受信シーケンスの例を示している。
図6は、図5のシーケンスによる、無線基地局54と移動通信端末10における信号の送受信タイミングの例を示している。
図5および6を参照すると、無線基地局54は、ステップ412において、チャネルHS−SCCH上で、HS−SCCHレスの動作モードの開始を表すレイヤ1の伝達信号を送信する。また、無線基地局54は、レイヤ3(ネットワーク層)のRRC(Radio Resource Control)メッセージで、移動通信端末10に特定の数の異なる制御情報を通知する。ここで、特定の数は、1乃至4のいずれかである。即ち、無線基地局54から移動通信端末10へ、以後のチャネルHS−PDSCHでのデータ送信において適用される1つの制御情報または2つ、3つ若しくは4つの候補の制御情報が通知される。ステップ414において、無線基地局54は、チャネルHS−PDSCHで移動通信端末10にデータを送信する。ステップ418において、移動通信端末10は無線基地局54に応答(ACK)を送信する。それによって、以後、無線基地局54および移動通信端末10は、HS−SCCHレスの動作モードで送受信する。
無線基地局54は、ステップ422においてチャネルHS−SCCH上で信号を送信することなく、ステップ424において特定の数の制御情報の中のいずれか1つに基づいてチャネルHS−PDSCH上でデータを送信する。移動通信端末10は、特定の数の候補の制御情報の中の各々に基づいて、チャネルHS−PDSCH上の受信信号を復調処理し、復調信号を復号処理する。通常、この復号処理(広義)では、基本的に、全ての候補の制御情報を順に適用して、各制御情報に基づいて、以下で説明する前段の予備処理(前処理)と後段の復号処理(狭義)とが実行される。一方、実施形態では、無線基地局54によって指定された制御情報が2つ以上ある場合、以下で説明するように、全ての候補の制御情報に基づいて消費電力の少ない前段の予備処理が行われる。次いで、消費電力の多い後段の復号処理が、トランスポート・ブロック・データと各レピティション・データの各対応ビットの尤度の絶対値の平均値が大きく優先度の高い少なくとも1つの候補の制御情報のみに基づいて、行われる。
次いで、移動通信端末10は、いずれの候補の制御情報を適用して正常に受信データを復号できた場合、復号データを正しい受信データとして受信処理する。この場合、移動通信端末10は、ステップ428において、チャネルHS−DPSCCH上で応答ACKを無線基地局54に送信する。一方、移動通信端末10は、いずれの候補の制御情報を適用しても正常にデータを復号できなかった場合、ステップ428において、チャネルHS−DPSCCH上で応答NACKを無線基地局54に送信する。
一方、図6において、HS−SCCHレスの動作モードにおいて、無線基地局54は、応答NACKの受信に応答して、チャネルHS−SCCH上で正しい制御情報を送信し、チャネルHS−PDSCH上で前回と同じデータを再び送信する。一方、無線基地局54は、応答ACKの受信に応答して、再び、チャネルHS−SCCH上で信号を送信することなく、チャネルHS−PDSCH上で次の新しいデータを送信する。その後、無線基地局54は、移動通信端末10の各応答に対して同様の形態で新しいデータを送信しまたは同じデータを再送信する。
通常、移動通信端末は、前述のように、受信データの正常性または誤りが確定するまで、予め通知された数分の候補の制御情報に基づいてチャネルHS−PDSCH上の受信信号に対して復号の処理を試みる。即ち、受信データのCRC判定のために、通常、1回乃至4回の復号処理が行われる。従って、2つ乃至4つの候補の制御情報の全てを適用して復号されたデータのCRC判定結果が最終的に誤り(CRC−NG)または正常(CRC−OK)と判定される場合、高い負荷のターボ復号を含む復号処理の全ての要素が2回乃至4回実行される。
これに対して、実施形態では、移動通信端末10は、予め通知された数の制御情報が2つ以上の場合は、次のように処理する。即ち、候補の制御情報を適用して、チャネルHS−PDSCHの受信信号を復調し、復調信号に前段の予備処理を行い、そのHARQ処理においてIRバッファ・サイズのトランスポート・ブロック・データと各レピティション・データの各ビットの尤度値を取得する。次いで、移動通信端末10は、各候補の制御情報のTBSに基づいて、トランスポート・データと各レピティション・データの各対応ビットの尤度値を加算して、各対応ビットの累積的尤度値を求め、累積的尤度値の絶対値の平均値(ビット当り)を求める。次いで、移動通信端末10は、各候補の制御情報のTBSに対する累積的尤度値の絶対値の平均値(の大きさ)に応じて、各候補の制御情報の優先度と、後段の復号処理に適用する候補の制御情報を決定する。
次いで、移動通信端末10は、各候補の制御情報を適用して後段の復号処理が行われた復号データのCRC判定結果が正常であれば、受信データは正常である(CRC−OK)と判定し、残りの候補の制御情報については後段の復号処理を行わない。従って、候補の制御情報の優先度に従って、通常よりも少ない回数だけ、ターボ復号を含む後段の復号処理が行われる。それによって、移動通信端末10は、処理負荷および消費電力の大きい後段の復号処理の実行回数を少なくすることができる。
また、移動通信端末10は、全ての候補の制御情報のTBSに基づくトランスポート・ブロック・データと各レピティション・データの各対応ビットの累積的尤度値の絶対値の平均値が閾値より低い場合、後段の復号処理を全く行わなくてもよい。この場合、受信信号がDTX(不連続送信)である判断される。それによって、移動通信端末10は、受信誤り(CRC−NG)と判定される可能性の高い受信信号に対して後段の復号処理を行わなくてよくなる。
次は、実施形態による復号処理部224の概略的な構成および動作を、より具体的に説明する。
図7は、実施形態による、図3の復号処理部224の概略的な構成(configuration)の例を示している。
復号処理部224は、HS−SCCH復号処理部236およびHS−PDSCH復号処理部238を含んでいる。復号処理部224は、集積回路のようなハードウェア、または復号用のプログラムに従って動作するディジタル信号プロセッサ(DSP)によって実現することができる。
HS−SCCH復号処理部236は、復調処理部226に結合されたデマッピング部2212、デレートマッチング部2214、ビタビ復号部2216、およびCRCチェック部2218を含んでいる。一方、HS−PDSCH復号処理部238は、IR(Incremental Redundancy)バッファ部2250、および制御情報格納部2252を含んでいる。また、HS−PDSCH復号処理部238は、前段の予備処理として、復調処理部226に結合されたデマッピング部2262、デインタリーブ部2264、デセグメント部2266、およびHARQ処理部2268を含んでいる。また、HS−PDSCH復号処理部238は、後段の復号処理として、ターボ復号部2270、コードブロック・デセグメント部2272、デスクランブル部2274、およびデータ処理部326に結合されたCRCチェック部2276を含んでいる。また、HS−PDSCH復号処理部238は、HS−SCCHレスの動作モードにおいてHARQ処理部2268に関連して使用されるパタンマッチング判定部または適用制御情報決定部2254を含んでいる。
HS−SCCH復号処理部236において、復調処理部226からの出力の復調信号がデマッピング部2212の入力に供給され、デマッピング部2212の出力がデレートマチング部2214の入力に結合される。また、デレートマチング部2214の出力がビタビ復号部2216の入力に結合され、ビタビ復号部2216の出力がCRCチェック部2218の入力に結合される。CRCチェック部2218は、誤り検査であるCRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)のチェック結果を出力する。CRCチェック部2218の出力が、通信制御部162に供給され、制御情報格納部2252に格納される。
HS−SCCH復号処理部236は、チャネルHS−SCCHで制御情報が送信された場合、チャネルHS−SCCHの復号された制御情報を出力する。この場合、HS−PDSCH復号処理部238は、指定された制御情報に基づいてチャネルHS−PDSCHの受信信号を復調および復号処理して復号データを出力する。
無線基地局54によるチャネルHS−PDSCHでの信号送信において、誤り訂正を行うために、ターボ符号によるFEC(Forward Error Control:前方誤り訂正)に加えて、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest:自動再送要求)が用いられる。HARQ処理のために、移動通信端末10は、受信された符号列(TB)の軟判定データ(尤度値)をIRバッファ部2250に一時的に格納する。IRバッファ部2250のサイズは、移動通信端末10から無線基地局54へ予め通知される。
一方、HS−SCCH復号処理部236は、HS−SCCHレスの動作モードで、チャネルHS−PDSCHで新しいデータが送信される場合、チャネルHS−SCCH上では信号を受信せず、復調および復号処理を行わない。
HS−PDSCH復号処理部238において、後段のターボ復号部2270乃至CRCチェック部2276の処理負荷および消費電力は、前段のデマッピング部2262乃至HARQ処理部2268の処理負荷および消費電力よりかなり大きい。また、前段のデマッピング部2262乃至HARQ処理部2268において、各候補の制御情報の適用の有効性または妥当性を判定できれば、後段のターボ復号部2270乃至CRCチェック部2276は後段の復号処理の実行回数または頻度を減らすことができる。
HS−SCCHレスの動作モードにおいて、HS−PDSCH復号処理部238は、全ての候補の制御情報に基づいて、前段の予備処理を行う。次いで、パタンマッチング判定部2254は、それぞれの候補のTBSによる、トランスポート・ブロック・データおよびレピティション・データの各対応ビットの累積的尤度値の絶対値の平均値を求める。次いで、パタンマッチング判定部2254は、それぞれの候補のTBSによる各対応ビットの累積的尤度値の絶対値の平均値に基づいて各候補の制御情報の優先度を決定し、後段の復号処理に適用する制御情報を選択する。次いで、HS−PDSCH復号処理部238は、HARQ処理されたデータに対して、選択された少なくとも1つの候補の制御情報に基づいて優先度順に後段の復号処理を行う。一方、HS−PDSCH復号処理部238は、1つの候補の制御情報を適用して復号された受信データが正常と判断された場合、前述のように、残りの候補の制御情報を適用して後段の復号処理を行うことはない。なお、候補の制御情報の数が1つしかない場合は、その制御情報だけが後段の復号処理に適用される。この場合、そのHS−SCCHレスの動作モードにおいては、チャネルHS−PDSCHの信号に適用される制御情報は固定され変更されない。
図9は、IRバッファ部2250に格納される、受信した1つのトランスポート・ブロック(TB)およびそのレピティション(繰り返し)のデータのシーケンスの例を示している。無線基地局54から送信されるTBデータは、最初に特定ビット数分のTBデータ(尤度情報)を含み、その後に同じTBデータがIRバッファ・サイズを満たすまでレピティション・データとして反復される。ここで、トランスポート・ブロック・サイズ(TBS)のビット数は、指定された候補の制御情報毎に異なり、候補の制御情報が4つの場合、例えば、TBS_1=5ビット、TBS_2=7ビット、TBS_3=10ビット、およびTBS_4=12ビットである。受信したTBデータの各ビットは、尤度値−32〜+32の信頼度または評価値を有する。
従って、送信されたTBデータのTBSが、例えばTBS_1=5ビットであれば、IRバッファ部2250において同じ5ビット分の尤度値のパタンが反復されると期待される。同様に、送信されたTBデータのTBSが、例えばTBS_2=7ビットであれば、IRバッファ部2250において同じ7ビット分の尤度値のパタンが反復されると期待される。送信されたTBデータのTBSが、例えばTBS_3=10ビットであれば、IRバッファ部2250において同じ10ビット分の尤度値のパタンが反復されると期待される。送信されたTBデータのTBSが、例えばTBS_4=12ビットであれば、IRバッファ部2250において同じ12ビット分の尤度値のパタンが反復されると期待される。
従って、パタンマッチング判定部2254は、候補TBSとして5、7、10および12ビットを仮定し、IRバッファ部2250のデータのシーケンスにおいて5ビット、7ビット、10ビットおよび12ビット毎のデータの各対応ビットの尤度値を累積的に加算する。そうすると、正しい候補のTBSを適用した場合の各対応ビットの尤度値(−32〜+32)の累積的加算値の絶対値(0〜32)は、他の候補のTBSを適用した場合の各対応ビットの尤度値の累積的加算値の絶対値よりも大きくなる可能性が高い。但し、伝送信号が電波干渉等によって大きく歪んで、各ビットの尤度値にランダムな正負の誤差が加わって、正しい候補のTBSの場合における各対応ビットの尤度値の累積的加算値の絶対値が小さくなることがある。
従って、実施形態では、前段のデマッピング部2262乃至HARQ処理部2268が全ての候補の制御情報に基づいて予備処理を行う。次いで、パタンマッチング判定部2254は、各候補の制御情報の候補のTBSについて、TBデータおよび各レピティション・データの対応ビットの尤度値(−32〜+32)を累積的に加算して累積的尤度値を求める。次いで、パタンマッチング判定部2254は、各候補のTBSに基づいて、対応ビットの累積的尤度値の絶対値の平均値を、各候補のTBSに基づくTBデータおよびレピティション・データの尤度値のマッチング率または確からしさとして求める。ここで、対応ビットの累積的尤度値の絶対値の平均値が大きくなるに従って、TBSデータと各レピティション・データの対応ビットの間の尤度値のマッチング率または一致度が高くなる。次いで、パタンマッチング判定部2254は、対応ビットの累積的尤度値の絶対値の平均値またはマッチング率の大きさに従って、後段の復号処理に適用する制御情報の優先度を決定する。
一方、累積的尤度値の絶対値の平均値またはマッチング率が小さい候補の制御情報を適用してTBデータを復号した場合、予備処理で得られたTBデータの尤度値の信頼性が低いので、後段のCRCチェック部2276においてCRCが正常と判定される確率は低い。従って、HS−PDSCH復号処理部238は、優先度の高い制御情報だけを適用して、後段のターボ復号部2270乃至CRCチェック部2276の処理を行わせればよい。それによって、HS−PDSCH復号処理部238は、後段のターボ復号部2270乃至CRCチェック部2276の処理負荷および消費電力を低減することができる。また、データ再送時に、チャネルHS−SCCH上の制御情報でHS−SCCH Type2で再送データの正しい候補の制御情報が示されるので、累積的尤度値の絶対値の平均値又はマッチング率が低い候補の制御情報を適用した復号処理を行わなくても問題はない。
図8Aおよび8Bは、実施形態による、移動通信端末10のHS−PDSCH復号処理部238によって実行される、復号処理のためのフローチャートの例を示している。
図8Aを参照すると、ステップ502〜528は、指定された候補数分の各制御情報について順に繰り返し実行される。
ステップ504において、デマッピング部2262は、対応する候補の制御情報に基づいて復調されたデータについて、対応する候補の制御情報に基づいて、各物理チャネルにフレーム分割されたデータを結合して元のデータに戻す。ステップ506において、デインタリーブ部2264は、候補の制御情報に基づいて、データに対して逆インタリーブを行ってインタリーブを戻す。ステップ508において、デセグメント部2266は、候補の制御情報に基づいて、フレームの逆セグメント化を行ってセグメントを結合する。
ステップ510はステップ512および514を含んでいる。ステップ510において、HARQ処理部2268は、候補の制御情報のTBSに基づいてHARQ処理を行う。
ステップ512において、HARQ処理部2268は、対応する候補のTBSに基づいてTBデータとその各レピティション・データを分離および/または合成(デレピティション)して、1つのトランスポート・ブロック(TB)のデータを再生する。ステップ514において、HARQ処理部2268は、候補の制御情報のTBSに基づいて、例えばIR合成のようなHARQ合成を行う。
ステップ520はステップ522および524を含んでいる。ステップ520において、パタンマッチング判定部2254は、候補のTBS毎に、TBデータと各レピティション・データの尤度値のマッチング率を求める。次いで、パタンマッチング判定部2254は、それぞれの候補のTBS毎のマッチング率に基づいて、候補のTBSに対応する候補の制御情報の優先度を決定し、後段の復号処理に適用される候補の制御情報を選択する。
ステップ522において、パタンマッチング判定部2254は、各候補のTBSに基づいて、TBデータおよび各レピティション・データの対応ビットの累積的尤度値を求め、対応ビットの累積的尤度値の絶対値の平均値をマッチング率として求める。次いで、パタンマッチング判定部2254は、累積的尤度値の絶対値の平均値またはマッチング率の大きさの順に、後段の復号処理に適用する制御情報の優先度(例えば、1〜4)を決定する。
ステップ524において、パタンマッチング判定部2254は、累積的尤度値の絶対値の平均値またはマッチング率の中から閾値(例えば、6)を超えるものを選択し、選択されたマッチング率を算出するのに適用されたTBSを含む候補の制御情報を選択する。パタンマッチング判定部2254は、さらに閾値以上のマッチング率を算出するのに適用された候補の制御情報の中から優先度の高い1つ乃至3つの候補の制御情報を、後段の復号処理に適用される候補の制御情報として選択する。従って、後段の復号処理に適用される候補の制御情報の数は削減され得る。閾値以上の累積的尤度値の絶対値の平均値またはマッチング率が存在しない場合は、HARQ処理部2268は、HARQ処理されたデータをターボ復号部2270に供給しない。この場合、HS−PDSCH復号処理部238またはそのCRCチェック部2276は、復号データをデータ処理部326に供給しない。
図8Bを参照すると、ステップ530〜544は、ステップ524で決定された後段の復号処理に適用される候補数分の各制御情報について、繰り返し実行される。前段で予備処理されたデータは、候補の制御情報が優先度順に適用されて後段の復号処理が行われる。但し、後段の復号処理に適用される候補の制御情報が存在しない場合は、ステップ530〜544は実行されない。
ステップ532において、ターボ復号部2270は、対応する候補の制御情報に基づいて、HARQ処理された1つのトランスポート・ブロックのデータに対してターボ復号を行う。ステップ534において、コードブロック・デセグメント部2272は、ターボ復号されたデータのコードブロックを逆セグメント化しまたは結合する。ステップ536において、デスクランブル部2274は、逆セグメント化されたデータに対して逆スクランブルを行う。
ステップ540において、CRCチェック部2276は、逆スクランブル化されて復号されたデータに対してCRCチェックを行う。ステップ542において、CRCチェック部2276は、CRCチェク結果が良好(OK)かまたは不良もしくはCRC誤り(NG)かを判定する。CRCチェック結果が良好であると判定された場合は、手順はステップ546に進む。CRCチェック結果が不良であると判定された場合は、手順はステップ544に進む。ステップ544において、全ての後段の復号処理に適用される候補数分の各制御情報について後段の復号処理の結果がCRC誤りと判定された場合は、手順はステップ546に進む。
ステップ546において、データ処理部326は、CRCチェック結果が良好であると判定されたデータを処理する。この場合、移動通信端末10は、受信データが自己宛であれば、無線基地局54に対して応答としてACKを送信する。一方、候補の制御情報に基づいて復号されたいずれのデータのCRCチェック結果も不良であると判定された場合は、データ処理部326は、CRC誤りのための処理を行い、移動通信端末10は、無線基地局54に対して応答としてNACKを送信する。また、データ処理部326がCRCチェック部2276から復号データを受け取らなかった場合は、移動通信端末10は、応答としてDCTを送信する。
次は、移動通信端末10における、受信データの尤度情報に基づく各候補の制御情報の優先度の決定のしかた、および復号処理に適用される候補の制御情報の決定のしかたを、具体的な例で説明する。
図9のTBデータのシーケンスにおいて、例えば、IRバッファ部2250のIRバファ・サイズが30ビットであるものとする。
図9において、トランスポート・ブロック・サイズTBS_1が5ビットの場合、トランスポート・ブロック(TB)のデータの後に、同じデータを含むレピティション・データ1〜5が繰り返される。また、TBS_2が7ビットの場合、トランスポート・ブロック(TB)のデータの後に、同じデータを含むレピティション・データ1〜3と、先頭2ビットだけ同じデータを含むレピティション・データ4とが繰り返される。TBS_3が10ビットの場合、トランスポート・ブロック(TB)のデータの後に、同じデータを含むレピティション・データ1、2が繰り返される。また、TBS_4が12ビットの場合、1つのトランスポート・ブロック(TB)のデータの後に、同じデータを含むレピティション・データ1と、先頭6ビットだけ同じデータを含むレピティション・データ2とが繰り返される。
図10A〜10Dは、パタンマッチング判定部2254によって求められる、図9のトランスポート・ブロック(TB)データとその各レピティション・データの各対応ビット位置の累積的尤度値(尤度値の総和)の例を示している。
図10A〜10Dには、図9の4つの候補のトランスポート・ブロック・サイズTBS_1〜TBS_4について、各候補のトランスポート・ブロックの算出された各対応ビットの累積的尤度値が示されている。
候補のTBS_1が5ビットの場合について、TBデータおよび各レピティション・データの各対応ビットの累積的尤度値または尤度値の総和が、図10Aに示されている。この場合、ビット番号1〜5の各尤度値の累積的尤度値は、それぞれ7、−11、8、−3、35である。従って、累積的尤度値の絶対値の、1ビット当りの平均値は、(7+11+8+3+35)÷5ビット≒12.8である。各候補のTBSについて、TBデータの各ビットについて、レピティション・データが多いほど同じビット位置の尤度値の総和の絶対値が大きくなり、TBデータのビットの尤度または信頼度が高くなる。
候補のTBS_2が7ビットの場合について、TBデータおよび各レピティション・データの各対応ビットの累積的尤度値または尤値度の総和が、図10Bに示されている。この場合、ビット番号1〜7の各尤度値の累積的尤度値は、それぞれ46、−12、−13、60、−65、−35、−51、47である。従って、累積的尤度値の絶対値の、1ビット当りの平均値は、(46+12+13+60+65+35+51+47)÷8ビット≒37.7である。
候補のTBS_3が10ビットの場合について、TBデータおよび各レピティション・データの各対応ビットの累積的尤度値または尤度値の総和は、図10Cに示されている。この場合、ビット番号1〜10の各尤度値の累積的尤度値は、それぞれ72、78、−88、64、−52、−65、−89、96、−23、87である。従って、累積的尤度値の絶対値の、1ビット当りの平均値は、(72+78+88+64+52+65+89+96+23+87)÷10ビット=71.4である。
候補のTBS_4が12ビットの場合について、TBデータおよび各レピティション・データの各対応ビットの累積的尤度値または尤度値の総和が、図10Dに示されている。この場合、ビット番号1〜12の各尤度値の累積的尤度値は、それぞれ−25、28、−75、33、−67、39、−53、62、5、53、−3、45である。従って、累積的尤度値の絶対値の、1ビット当りの平均値は、(25+28+75+33+67+39+53+62+5+53+3+45)÷12ビット=40.7である。
従って、累積的尤度値の絶対値の平均値の大きさの順に、候補のTBS_3は優先度1が与えられ、候補のTBS_4は優先度2が与えられ、候補のTBS_2は優先度3が与えられ、候補のTBS_1は優先度4が与えられる。
また、累積的尤度値の絶対値の平均値(マッチング率)は、閾値(例えば、6)以上の場合にだけ、対応するTBSを含む制御情報が後段の復号処理に適用されてもよい。この場合、累積的尤度値の絶対値の平均値(マッチング率)が閾値より小さい場合は、対応するTBSを含む制御情報が後段の復号処理に適用されない。一方、マッチング率が閾値以上の候補のTBSがない場合、前述のように、移動通信端末10は、後段の復号処理を行うことなく、DTX(不連続送信)としてデータの再送を要求する。
また、4つの候補のTBS_1〜TBS_4の中の累積的尤度値の絶対値の平均値が高い順または優先度1〜4の順に、対応する制御情報が後段の復号処理に適用される。その際、優先度1または優先度1および2の候補のTBSを含む制御情報だけが後段の復号処理に適用されてもよい。この場合、他の候補のTBSを含む制御情報を適用して後段の復号処理を行っても、CRC誤りになる可能性が高いので、それ以上復号処理を行わないという決定は妥当である。
このように、実施形態によれば、HS−DPA方式のHS−SCCHレスの動作モードにおいて、移動通信端末10は、チャネルHS−PDSCHの受信信号の復号処理の負荷および消費電力の増大を抑えることができる。
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈され、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない、と理解される。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができる、と理解される。
以上の実施例を含む実施形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)復号前に通知された複数の候補の制御情報のそれぞれのトランスポート・ブロック・サイズに基づいて、受信データのトランスポート・ブロック・データとそのレピティション・データの尤度を加算した尤度の絶対値の平均値を求め、前記絶対値の平均値に基づいて前記複数の候補の制御情報の中の適用する候補の制御情報を選択し、選択された前記候補の制御情報を適用して前記受信データの復号処理を行う処理部を含む無線通信装置。
(付記2)前記適用する候補の制御情報は、前記加算した尤度の絶対値の平均値が閾値以上となった場合に適用された候補のトランスポート・ブロック・サイズを含むものであることを特徴とする、付記1に記載の無線通信装置。
(付記3)選択された前記候補の制御情報における候補のトランスポート・ブロック・サイズに基づいて求められた前記絶対値の平均値は、前記複数の候補の制御情報の中の他の候補の制御情報における候補のトランスポート・ブロック・サイズに基づいて求められた前記絶対値の平均値より大きいものであることを特徴とする、付記1または2に記載の無線通信装置。
(付記4)前記処理部は、選択された前記複数の候補の制御情報のそれぞれの前記候補のトランスポート・ブロック・サイズに基づいて求められた前記絶対値の平均値の大きさの順に、選択された前記候補の制御情報に基づいて前記受信データの復号処理を行うものであることを特徴とする、付記1乃至3のいずれかに記載の無線通信装置。
(付記5)前記処理部は、選択された前記候補の制御情報の1つに基づいて前記復号処理によって復号されたデータが正常であれば、選択された前記候補の制御情報の中の残りの制御情報に基づいて復号処理を行わないものであることを特徴とする、付記1乃至3のいずれかに記載の無線通信装置。
(付記6)復号前に通知された複数の候補の制御情報のそれぞれのトランスポート・ブロック・サイズに基づいて、受信データのトランスポート・ブロック・データとそのレピティション・データの尤度を加算した尤度の絶対値の平均値を求め、前記絶対値の平均値に基づいて前記複数の候補の制御情報の中の適用する候補の制御情報を選択し、選択された前記候補の制御情報を適用して前記受信データの復号処理を行う処理を、無線通信装置が実行することを特徴とする復号処理方法。
10 移動通信端末
12 アンテナ
14 無線回路部
16 通信処理部
162 通信制御部
164 ベースバンド信号処理部
168 記憶部
18 アプリケーション処理部
226 復調処理部
224 復号処理部
326 データ処理部
236 HS−SCCH復号処理部
238 HS−PDSCH復号処理部
2250 IRバッファ部
2252 制御情報格納部
2254 パタンマッチング判定部
2268 HARQ処理部
2270 ターボ復号部
2276 CRCチェック部

Claims (5)

  1. 復号前に通知された複数の候補の制御情報のそれぞれのトランスポート・ブロック・サイズに基づいて、受信データのトランスポート・ブロック・データとそのレピティション・データの尤度を加算した尤度の絶対値の平均値を求め、前記絶対値の平均値に基づいて前記複数の候補の制御情報の中の適用する候補の制御情報を選択し、選択された前記候補の制御情報を適用して前記受信データの復号処理を行う処理部を含む無線通信装置。
  2. 前記適用する候補の制御情報は、前記加算した尤度の絶対値の平均値が閾値以上となった場合に適用された候補のトランスポート・ブロック・サイズを含むものであることを特徴とする、請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 選択された前記候補の制御情報における候補のトランスポート・ブロック・サイズに基づいて求められた前記絶対値の平均値は、前記複数の候補の制御情報の中の他の候補の制御情報における候補のトランスポート・ブロック・サイズに基づいて求められた前記絶対値の平均値より大きいものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記処理部は、選択された前記複数の候補の制御情報のそれぞれの前記候補のトランスポート・ブロック・サイズに基づいて求められた前記絶対値の平均値の大きさの順に、選択された前記候補の制御情報に基づいて前記受信データの復号処理を行うものであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の無線通信装置。
  5. 復号前に通知された複数の候補の制御情報のそれぞれのトランスポート・ブロック・サイズに基づいて、受信データのトランスポート・ブロック・データとそのレピティション・データの尤度を加算した尤度の絶対値の平均値を求め、前記絶対値の平均値に基づいて前記複数の候補の制御情報の中の適用する候補の制御情報を選択し、選択された前記候補の制御情報を適用して前記受信データの復号処理を行う処理を、無線通信装置が実行することを特徴とする復号処理方法。
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