JP2015212476A - 土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法、シールド掘進機及び土砂の塑性流動性試験装置 - Google Patents

土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法、シールド掘進機及び土砂の塑性流動性試験装置 Download PDF

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Abstract

【課題】チャンバー内掘削土の性状を把握するための評価方法の提供。【解決手段】カッター11で掘削した土砂をチャンバー12に取り込み添加材を注入して、チャンバー12内で撹拌翼131、固定翼132により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換して、前記泥土がチャンバー12内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを土圧計21及びせん断力計若しくはせん断歪み計22により計測し、その結果の計測値に基づいてチャンバー12内の前記泥土の性状を評価する。【選択図】図1

Description

本発明は、土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法、シールド掘進機及び土砂の塑性流動性試験装置に関する。
一般に、シールド工法の主流のうちの一つである密閉型の泥土圧シールド工法では、シールド掘進機のカッターで掘削した土砂をカッター後部に設けたチャンバーに取り込み、添加材を注入して、チャンバー内に配置された撹拌翼、固定翼により撹拌混合することにより、掘削土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換し、この泥土をチャンバー内とチャンバーから後方に延びるスクリューコンベアなどからなる排土装置内に充満させ、この状態を維持しながらシールドジャッキの推力によりチャンバー内の泥土に泥土圧を発生させて切羽の土圧と地下水圧に対抗し、シードル掘進機をその推進量と排土量のバランスを図りながら推進することが行われている。
このような泥土圧式シールド工法においては、切羽の安定を適切に保つために、チャンバー内の掘削土砂を良好に塑性流動化する必要があり、このため、チャンバー内の掘削土砂の性状の適切な測定、評価が求められるが、チャンバー内の掘削土砂の状態やカッター、撹拌翼,固定翼での撹拌状況を直接目視することができないこと、また、スクリューコンベアから排出された泥土から泥土の状態は直接目視、触指することができるものの、この泥土はチャンバー内の土砂がスクリューコンベアでさらに撹拌された状態にあり,チャンバー内での性状ではないと考えられることなどから、チャンバー内の掘削土砂の性状を測定、評価するために、従来から、種々の提案がなされている。
この種の測定、評価方法が例えば非特許文献1、特許文献1−4などに開示されている。
(1)非特許文献1
非特許文献1は、泥土式シールド機のチャンバー内塑性流動化の評価方法に関するもので、この文献1では、土圧系シールドのチャンバー内塑性流動化の評価方法として、一般の土圧系シールドで用いられる(A)チャンバー内土圧計の圧力変動状況による評価、(B)排土量による評価、に加えて、(C)撹拌翼先端の土圧計の圧力変動状況による評価、(D)上部固定翼の根元の歪量変化による評価を行い、特に(C)、(D)については判定不能と結論付けている。
(2)特許文献1
特許文献1は、チャンバー内土砂流動の測定装置に関するもので、この文献1では、チャンバー内に出没可能な回転板を備え、この回転板の回転抵抗量からチャンバー内土砂の流動性を推定する方法が提案されている。
(3)特許文献2
特許文献2は、チャンバー内土砂流動の測定装置に関するもので、この文献2では、特許文献1の回転板を計測ロッドに変え、チャンバの機械モデルとチャンバ内の混合物の粘土式とに基づいて、チャンバ内の混合物の流速の大きさ、方向、分布の解析を行い、得られた推定値と流動解析結果との相関関係の良好なものを選択して、選択された流動解析結果を推定値が得られた時点の流動状態とする方法が提案されている。
(4)特許文献3
特許文献3は、土圧式シールド工法における掘削土砂の性状評価方法及び添加剤の選定方法に関するもので、この文献3では、チャンバーを模擬した容器に棒状の貫入手段を所定の距離及び速度で挿脱して、移動距離と荷重の関係を測定し、流動性、強度、粘着性、及び弾性を導出する方法が提案されている。
(5)特許文献4
特許文献4は、土砂の流動性試験方法に関するもので、この文献4では、土砂を充填するための容器と、容器の断面積よりも小さく、落下させると土砂を巻き込みつつ貫入する貫入板と、貫入量を計る変位計を備えてなる試験装置を用い、重力によるまたは載荷による貫入板の貫入量および貫入速度より、土砂の流動性を評価する方法が提案されている。
西田義則,和田幸治,新井昌一:泥土圧シールド機のチャンバー内塑性流動化の評価方法への試み,土木学会第59回年次学術講演会,平成16年9月 特許第4156480号公報 特許第4769264号公報 特許第4725396号公報 特許第4890985号公報
しかしながら、上記従来のチャンバー内掘削土の性状測定評価方法では、次のような問題がある。
(1)非特許文献1の報告(試験結果)によると、チャンバー内の土砂の塑性流動状態を適切に評価できる確かな方法は得られていない現状である。
(2)特許文献1の評価方法では、チャンバー内に回転板を出没可能に備える必要があり、実際のシールド掘進機に実装する場合、回転板の入出装置が必要でコストが増大するうえ、大口径では実用的であるが、中小口径では大きさの点で難しいと考えられ、また、簡便なものとは言い難い。
(3)特許文献2の評価方法もまた、特許文献1の場合と同様である。
(4)特許文献3、4の評価方法はいずれも、土砂の流動性を試験装置を使用して評価するもので、実際のシールド掘進機での利用は想定されていない。
本願発明者らは、土圧式シールド工法で掘削の対象となる地盤の土質を考えると、砂質土、砂礫は粘着性がないが、土粒子のかみ合わせ効果やダイレイタンシーがあり、これがカッターの回転、土砂撹拌時の抵抗となり、粘性土は土粒子のかみ合わせ効果は少ないものの、粘着性、つまり土粒子間の吸着、土粒子とカッターや隔壁との吸着があり、これがカッターの回転、土砂撹拌時の抵抗となり、これらの抵抗の大きさは一般に土砂の硬軟によって異なっており、他面で、これらの抵抗は土砂の粒子がカッター、撹拌翼,固定翼やチャンバーを構成する隔壁(バルクヘッド)、周壁(スキンプレート)に作用する圧力、せん断力であり、これらの大きさを測定することで、土砂の硬軟、すなわちその性状を判断する指標の一つとなり得ることに着目し、カッター、撹拌翼、固定翼やチャンバーを構成する各部に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計を選択的に配置し、チャンバー内の土砂の流動によってこれらに発生する圧力、せん断力を検知し、その勾配や値の大小によって土砂の性状を評価する方法を創案するに至った。
本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、チャンバー内掘削土の性状を把握するために、従来から行われているカッターのトルク、スクリューコンベアのトルク、スクリューコンベアから排出された土砂の目視などに加え、土砂の硬軟を相対的に定量評価でき、さらに、実際の掘削工事において、実際の掘削土砂に対する添加材の注入量の設定やその添加材の配合による試験練りに用いることができる土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法、シールド掘進機及び土砂の塑性流動性試験装置を提供すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法は、カッターで掘削した土砂を前記カッター後部のチャンバーに取り込み添加材を注入して、前記チャンバー内で撹拌翼、固定翼により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換して、当該泥土の土圧を切羽に作用させることにより切羽を安定化させ掘進を行うシールド掘進機による土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法であって、泥土が前記チャンバー内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを土圧計及びせん断力計若しくはせん断歪み計により計測し、その結果の計測値に基づいて前記チャンバー内の泥土の性状を評価する、ことを要旨とする。
また、この測定評価方法は、次のように具体化される。
(1)チャンバー内の各部として前記チャンバーの内面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計を設置して、泥土が前記チャンバーの内面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する。
この場合、土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計は前記土圧計の受圧面及び/又は前記せん断力計若しくは前記せん断歪み計の受感面を前記チャンバーの内面と略同一面となるように当該内面に埋め込み設置する。
(2)チャンバー内の各部として撹拌翼の表面にせん断力計若しくはせん断歪み計を設置して、泥土が前記撹拌翼の表面に作用するせん断力若しくはせん断歪みを計測する。
この場合、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置する。
(3)チャンバー内の各部として固定翼の表面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計を設置して、泥土が前記固定翼の表面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する。
この場合、土圧計は当該土圧計の受圧面をカッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて設置し、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置する。
(4)チャンバー内の各部としてカッターのチャンバーに対向する背面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計を設置して、泥土が前記カッターの背面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する。
この場合、土圧計は当該土圧計の受圧面をカッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて又は略平行に設置し、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置する。
(5)既知のチャンバー内掘削土の性状の評価方法に、泥土が前記チャンバー内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づくチャンバー内掘削土の性状の評価方法を併せて、総合的に評価する。
この場合、既知のチャンバー内掘削土の性状の評価方法にシールド掘進機の推力とカッターの回転トルクに基づく評価方法を含む。
また、上記目的を達成するために、本発明の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機は、カッターで掘削した土砂を前記カッター後部のチャンバーに取り込み添加材を注入して、前記チャンバー内で撹拌翼、固定翼により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換して、当該泥土の土圧を切羽に作用させることにより切羽を安定化させ掘進を行う土圧シールド工法に用いるシールド掘進機であって、泥土が前記チャンバー内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを計測する土圧計及びせん断力計若しくはせん断歪み計を備え、前記土圧計及び前記せん断力計若しくは前記せん断歪み計から得た測定値に基づいて前記チャンバー内の泥土の性状を評価する、ことを要旨とする。
また、このシールド掘進機は、次のように具体化される。
(1)チャンバー内の各部として前記チャンバーの内面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計が設置され、泥土が前記チャンバーの内面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する。
この場合、土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計は前記土圧計の受圧面及び/又は前記せん断力計若しくは前記せん断歪み計の受感面が前記チャンバーの内面と略同一面となるように当該内面に埋め込み設置される。
(2)チャンバー内の各部として撹拌翼の表面にせん断力計若しくはせん断歪み計が設置され、泥土が前記撹拌翼の表面に作用するせん断力若しくはせん断歪みを計測する。
この場合、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置される。
(3)チャンバー内の各部として固定翼の表面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計が設置され、泥土が前記固定翼の表面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する。
この場合、土圧計は当該土圧計の受圧面がカッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて設置され、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置される。
(4)チャンバー内の各部としてカッターのチャンバーに対向する背面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計が設置され、泥土が前記カッターの背面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する。
この場合、土圧計は当該土圧計の受圧面がカッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて又は略平行に設置され、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置される。
また、上記目的を達成するために、本発明の土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置は、カッターで掘削した土砂を前記カッター後部のチャンバーに取り込み添加材を注入して、前記チャンバー内で撹拌翼、固定翼により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換して、当該泥土の土圧を切羽に作用させることにより切羽を安定化させ掘進を行うシールド掘進機による土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置であって、前記シールド掘進機のカッター、チャンバー、撹拌翼、固定翼を模擬した前記シールド掘進機実機よりも小さい模擬カッター、模擬チャンバー、模擬撹拌翼、模擬固定翼、及び前記模擬カッターを前記模擬撹拌翼とともに駆動する駆動装置と、前記模擬カッターの回転トルクを計測する模擬トルク計測装置と、泥土を模擬した土砂が前記模擬カッター、前記模擬チャンバー、前記模擬撹拌翼、前記模擬固定翼に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する模擬土圧計及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計と、を備え、実機のチャンバー内で撹拌混合される泥土を想定した模擬泥土を前記模擬チャンバーに投入し、前記模擬カッターを前記撹拌翼とともに回転させることにより、前記模擬泥土を撹拌混合し、前記模擬トルク計測装置、前記模擬土圧計及び前記模擬せん断力計若しくは前記模擬せん断歪み計から得た各測定値に基づいて前記模擬チャンバー内の模擬泥土の性状を評価する、ことを要旨とする。
また、この試験装置は、次のように具体化される。
(1)模擬土圧計及び/又は模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計はそれぞれ、模擬チャンバーの内面、模擬撹拌翼、模擬固定翼の表面、及び模擬カッターの前記模擬チャンバーに対向する背面に選択的に設置され、前記模擬チャンバーに設置される前記模擬土圧計及び/又は前記模擬せん断力計若しくは前記模擬せん断歪み計は、当該模擬土圧計の受圧面及び/又は当該模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計の受感面が前記模擬チャンバーの内面と略同一面となるように当該内面に埋め込み設置され、前記模擬撹拌翼、前記模擬固定翼に設置される前記模擬土圧計は、当該模擬土圧計の受圧面が前記模擬カッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて設置され、前記模擬撹拌翼、前記模擬固定翼に設置される前記模擬せん断力計若しくは前記模擬せん断歪み計は、当該模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計の受感面を前記模擬カッターの回転方向と略平行にして設置され、前記模擬カッターに設置される前記模擬土圧計は、当該模擬土圧計の受圧面が前記模擬カッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて又は略平行に設置され、前記模擬カッターに設置される前記模擬せん断力計若しくは前記模擬せん断歪み計は、当該模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計の受感面を前記模擬カッターの回転方向と略平行にして設置される。
(2)模擬カッターの回転位置を検出するためのエンコーダを併せて備える。
(3)添加剤を模擬する模擬添加材を模擬チャンバーに注入するための模擬注入装置と、前記模擬添加材の注入圧力及び注入流量を検知する模擬測定器とを併せて備える。
(1)本発明の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法によれば、泥土がチャンバー内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを土圧計及びせん断力計若しくはせん断歪み計により計測し、その結果の計測値に基づいてチャンバー内の泥土の性状を評価するようにしたので、土砂の硬軟を相対的に定量評価することができ、この評価を実際の掘削工事において実際の掘削土砂に対する添加材の注入量の設定やその添加材の配合による試験練りに用いることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
(2)本発明の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機によれば、泥土がチャンバー内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを計測する土圧計及びせん断力計若しくはせん断歪み計を備え、土圧計及びせん断力計若しくはせん断歪み計から得た測定値に基づいてチャンバー内の泥土の性状を評価するようにしたので、土砂の硬軟を相対的に定量評価することができ、この評価を実際の掘削工事において実際の掘削土砂に対する添加材の注入量の設定やその添加材の配合による試験練りに用いることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
(3)本発明の土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置によれば、模擬カッター、模擬チャンバー、模擬撹拌翼、模擬固定翼及び模擬カッターを模擬撹拌翼とともに駆動する駆動装置と、模擬カッターの回転トルクを計測する模擬トルク計測装置と、泥土を模擬した土砂が模擬カッター、模擬チャンバー、模擬撹拌翼、模擬固定翼に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する模擬土圧計及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計とを備え、模擬トルク計測装置、模擬土圧計及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計から得た測定値に基づいて模擬チャンバー内の泥土の性状を評価するようにしたので、チャンバー内掘削土の性状を把握するために、模擬泥土の硬軟を相対的に定量評価することができ、この評価を実際の掘削工事において実際の掘削土砂に対する添加材の注入量の設定やその添加材の配合による試験練りに用いることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明の一実施の形態におけるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法及びシールド掘進機の構成を示す図((a)シールド掘進機を前部から見た図(b)シールド掘進機の側面を断面して見た図) 同方法に用いるPCの構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態による土砂の塑性流動性試験装置の構成を示す図 同試験装置による実験結果から得た土砂の性状によるトルクの比較を示す図 同試験装置による実験結果から得た土砂の性状による土圧の比較を示す図 同試験装置による実験結果から得た土砂の性状によるせん断力の比較を示す図
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1に土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法を示している。
図1に示すように、シールド掘進機を使用して行う土圧シールド工法では、シールド掘進機1のカッター11で掘削した土砂をカッター11後部に設けたチャンバー12に取り込み、添加材を注入して、チャンバー12内に配置される撹拌翼131、固定翼132により撹拌混合することにより、掘削土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換し、この泥土をチャンバー12内とチャンバー12から後方に延びるスクリューコンベア14などからなる排土装置内に充満させ、この状態を維持しながらシールドジャッキ15の推力によりチャンバー12内の泥土に泥土圧を発生させて切羽Gの土圧と地下水圧に対抗し、シードル掘進機1をその推進量と排土量のバランスを図りながら推進することが行われる。
このような泥土圧式シールド工法においては、切羽Gの安定を適切に保つために、チャンバー12内の掘削土砂を良好に塑性流動化する必要があり、このため、チャンバー内掘削土の性状の適切な測定、評価が重要となる。
そして、このチャンバー内掘削土の性状の測定評価方法では、シールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクなどの計測、またスクリューコンベア14から排出された泥土の目視などとともに、泥土がチャンバー12内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを土圧計21及びせん断力計若しくはせん断歪み計22により計測し、その結果の計測値に基づいてチャンバー12内の泥土の性状を評価し、シールド掘進機1の推力やカッター11の回転トルクに基づくチャンバー内掘削土の性状の評価方法など既知のチャンバー内掘削土の性状の評価方法に、掘削土を撹拌混合するチャンバー12内の各部で発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づくチャンバー内掘削土の性状の評価方法を併せて、総合的に評価する。
この測定評価方法においては、特に、チャンバー12内の各部としてチャンバー12の内面、撹拌翼131、固定翼132の表面、カッター11のチャンバー12に対向する背面にそれぞれ、土圧計21及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計22を選択的に設置して、泥土がチャンバー12の内面、撹拌翼131、固定翼132の表面、カッター11の背面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する。なお、ここで土圧計21は、チャンバー12内の各部で発生する土圧(圧力)を検知する略平板形状の計測機材で、片側一方の面が圧力を受け反応(受圧)する受圧面になっている。せん断力計若しくはせん断歪み計22はチャンバー12内の各部、各部材と掘削土との間で発生するせん断力若しくはせん断歪みを感知する略平板形状の計測機材で、片側一方の面が圧力を受け反応(感知)する受感面になっている。
この場合、チャンバー12の内面はチャンバー12の底となるバルクヘッド(隔壁)121、及びチャンバー12の内周面となるシールドスキンプレート10の前端部側内周面であり、このチャンバー12に設置する土圧計21及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計22は、土圧計21の受圧面、せん断力計若しくはせん断歪み計22の受感面がチャンバー12のバルクヘッド121とシールドスキンプレート10の前端部側内周面に略同一面となるように、チャンバー12のバルクヘッド121とシールドスキンプレート10の前端部側内周面の適宜の計測位置に埋め込み設置する。
また、撹拌翼131の表面は、カッター11の背面に突設されてチャンバー12に向けて延び、カッター11とともに回転される撹拌翼131の周面であり、固定翼132の表面は、チャンバー12のバルクヘッド121に固定されてシールドスキンプレート10の前端部に向けて延びる固定翼132の周面であり、この撹拌翼131、固定翼132に設置する土圧計21はこの土圧計21の受圧面をカッター11の回転方向に対して略直交する方向に向けて、すなわち土圧計21の受圧面がチャンバー12内の掘削土砂の流れに略対向するように設置し、撹拌翼131、固定翼132に設置するせん断力計若しくはせん断歪み計22はこのせん断力計若しくはせん断歪み計22の受感面をカッター11の回転方向と略平行にして、すなわちせん断力計若しくはせん断歪み計22の受感面がチャンバー12内の掘削土砂の流れに略沿うように設置する。
なお、この場合、カッター11は正転方向又は逆転方向に回転可能になっているので、いずれの方向の回転に対しても撹拌翼131、固定翼132の土圧計21が掘削土砂に反応できるように、2方向の土圧計21を用い、一方の土圧計21はその受圧面をカッター11の正転方向の回転に対向可能に設置し、他方の土圧計21はその受圧面をカッター11の逆転方向の回転に対向可能に設置してもよい。また、この場合、せん断力計若しくはせん断歪み計22はその受感面をシールド掘進機1の軸芯に向けて設置してもよく、シールド掘進機1の周面(シールドスキンプレート10の内周面)に向けて設置してもよく、さらに、2方向のせん断力計若しくはせん断歪み計22を用い、一方のせん断力計若しくはせん断歪み計22をその受感面をシールド掘進機1の軸芯に向けて設置し、他方のせん断力計若しくはせん断歪み計22をその受感面をシールド掘進機1の周面(シールドスキンプレート19の内周面)に向けて設置してもよい。また、せん断力計若しくはせん断歪み計22はその受感面をシールド掘進機1の後方、すなわちチャンバー12のバルクヘッド121に向けて設置してもよく、シールド掘進機1の前方、すなわちカッター11の背面に向けて設置してもよく、さらに、2方向のせん断力計若しくはせん断歪み計22を用い、一方のせん断力計若しくはせん断歪み計22をその受感面をチャンバー12のバルクヘッド121に向けて設置し、他方のせん断力計若しくはせん断歪み計22をその受感面をカッター11の背面に向けて設置してもよい。また、せん断力計若しくはせん断歪み計22は上記各種の設置形式を組み合せて設置してもよい。さらに、このせん断力計若しくはせん断歪み計22は撹拌翼131、固定翼132の先端に設置されてもよく、この場合、受感面をカッター11の回転方向と略平行に向ければよい。
また、カッター11の背面に設置する土圧計21はこの土圧計21の受圧面をカッター11の回転方向に対して略直交する方向に向けて又は略平行に設置し、カッター11の背面に設置するせん断力計若しくはせん断歪み計22はこのせん断力計若しくはせん断歪み計22の受感面をカッター11の回転方向と略平行にして設置する。
なお、この場合、カッター11は正転方向又は逆転方向に回転可能になっているので、いずれの方向の回転に対してもカッター11の土圧計21が掘削土砂に反応できるように、2方向の土圧計21を用い、一方の土圧計21はその受圧面をカッター11の正転方向の回転に対向可能に設置し、他方の土圧計21はその受圧面をカッター11の逆転方向の回転に対向可能に設置してもよい。また、せん断力計若しくはせん断歪み計22はその受感面をシールド掘進機1の後方、すなわちチャンバー12のバルクヘッド121に向けて設置することが好ましい。
このようにしてこの測定評価方法では、シールド掘進機1のカッター11で掘削した土砂をカッター11後部に設けたチャンバー12に取り込み、添加材を注入して、カッター11背面の撹拌翼131、チャンバー12のバルクヘッド121の固定翼132により撹拌混合する間、この撹拌混合時の土砂の流動により、チャンバー12を構成するバルクヘッド121及びシールドスキンプレート10の内周面、カッター11の背面、撹拌翼131及び固定翼132の周面にそれぞれ圧力、せん断力が発生し、その大きさは一般に土砂の硬軟によって異なるので、その大きさを各土圧計21及び各せん断力計若しくはせん断歪み計22により測定することで、得られた値、勾配の大小によって、泥土の硬軟を判定し、評価する。すなわち、計測値が上昇し値が大きい場合は、掘削土砂は硬く流動し難い(つまり、掘削土砂の塑性流動性は低い)と、反対に計測値が上昇せず値が小さい場合は、掘削土砂は軟らかく流動し易い(つまり、掘削土砂の塑性流動性は高い)と判定し、泥土の性状を評価する。
そして、この測定評価方法は、従来から一般的に行われるシールド掘進機1の推力やカッター11の回転トルクなどの計測とともに実施し、シールド掘進機1の推力やカッター11の回転トルクに基づく泥土の性状の評価と、掘削土砂の撹拌混合の際のチャンバー12内の各部で発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づく泥土の性状の評価を併せて行い、総合的に評価する。この場合、シールド掘進機1の推力やカッター11の回転トルクのマシンデータは地山の状態でも変動することがあり、また、チャンバー12内の泥土の圧力(土圧)は泥土の硬軟により変動しないが、チャンバー12内での泥土によるせん断力若しくはせん断歪みは泥土の硬軟を十分に反映するので、マシンデータに掘削土を撹拌混合するチャンバー12内の各部で発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づく泥土の性状の評価を加えることで、信頼性の高い評価が得られる。
なお、このようなシールド掘進機1の推力やカッター11の回転トルクの計測データ、チャンバー12を構成するバルクヘッド121及びシールドスキンプレート10の内周面、カッター11の背面、撹拌翼131及び固定翼132の周面にそれぞれ発生する圧力、せん断力の計測データに基づく泥土の性状評価は、一般のPC(パーソナルコンピュータ)で各計測データを処理し、PCのディスプレイ上にその結果を表示することで行う。
以上説明したように、このチャンバー内掘削土の性状の測定評価方法によれば、シールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクなどの計測、またスクリューコンベア14から排出された泥土の目視などとともに、泥土がチャンバー12内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを土圧計21及びせん断力計若しくはせん断歪み計22により計測し、その結果の計測値に基づいてチャンバー12内の泥土の性状を評価し、シールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクに基づくチャンバー内掘削土の性状の評価方法など既知のチャンバー内掘削土の性状の評価方法と、掘削土を撹拌混合するチャンバー12内の各部で発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づくチャンバー12内の掘削土の性状の評価方法とを併せて、総合的に評価するようにしたので、従来から行われているカッター11、スクリューコンベア14の回転トルク、スクリューコンベア14から排出される土砂の目視などに加え、土砂の硬軟を相対的に定量評価することができ、この評価を実際の掘削工事において実際の掘削土砂に対する添加材の注入量の設定やその添加材の配合による試験練りに用いることができる。
図1に土圧シールド工法に用いるシールド掘進機を併せて示している。
図1に示すように、シールド掘進機1は、シールドスキンプレート10の前端部に取り付けられるスポーク形状のカッター11、カッター11の後部でシールドスキンプレート10の前端部側にバルクヘッド(隔壁)121により区画形成されてなるチャンバー12、カッター11の背面に取り付けられてチャンバー12内に突出され、カッター11とともに回転される撹拌翼131、バルクヘッド121に固定され、チャンバー12内に突出される固定翼132、シールドスキンプレート10の内部に配置され、カッター11に作動連結されるカッターモーター110、バルクヘッド121に接続されシールドスキンプレート10内部を後方に向けて延ばされるスクリューコンベア14などからなる排土装置、シールドスキンプレート10の内部に配設され、既設セグメントに反力を取ってシールド掘進機1本体を前進させるシールドジャッキ15などを備えて構成され、カッター11で掘削した土砂をカッター11後部のチャンバー12に取り込み添加材を注入して、チャンバー12内で撹拌翼131、固定翼132により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換し、当該泥土の土圧を切羽Gに作用させることにより切羽Gを安定化させて掘進を行うようになっている。なお、Sはシールド掘進機1の掘進に伴って順次組立てられたセグメントである。
そして、このようなシールド掘進機1においては、切羽Gの安定を適切に保つため、チャンバー12内の掘削土砂を良好に塑性流動化する必要があり、チャンバー12内の掘削土の性状の適切な測定、評価が重要となる。
そこで、このシールド掘進機1は、従来から一般に使用されるシールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクなどを計測する計測器(図示省略)の他に、泥土がチャンバー12内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを計測する土圧計21及びせん断力計若しくはせん断歪み計22を備え、PC(パーソナルコンピュータ)などを用いて、土圧計21及びせん断力計若しくはせん断歪み計22から得た測定値に基づいてチャンバー12内の泥土の性状を評価するようになっている。
このシールド掘進機1にあっては、特に、チャンバー12内の各部としてチャンバー12の内面、撹拌翼131、固定翼132の表面、カッター11のチャンバー12に対向する背面にそれぞれ、土圧計21及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計22が設置されて、これらの土圧計21及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計22により泥土がチャンバー12の内面、撹拌翼131、固定翼132の表面、カッター11の背面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する。なお、土圧計21、せん断力計若しくはせん断歪み計22の構成及びその設置形式については既に述べたとおりである。
また、PCについては一般に使用されるものが採用され、図2に示すように、チャンバー12内の泥土の性状を測定評価するための各種指示が入力される操作入力部aと、チャンバー12内の泥土の性状を測定評価するための各種アプリケーション(ソフトウェア)及びデータが格納される記憶部bと、チャンバー12内の泥土の性状を測定評価するための情報或いは処理結果を表示する表示部cと、外部記録媒体に格納された各種のデータを読み出すデータ読取部dと、データ収集ユニットから送付されたデータを受信する通信部eと、上記各機能部の動作をコントロールしまた各種演算処理を行う制御部fとを備える。この場合、操作入力部aは、キーボード、タッチパネルなどのデータ入力機器により構成され、この操作入力部aにより、制御部fにおける各種処理動作に必要なコマンドおよびデータが入力される。記憶部bは、土圧計21及びせん断力計若しくはせん断歪み計22からの計測データに基づいてチャンバー12内の各部に発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを測定する手段としての処理プログラムを含む各種のプログラムが格納される読み出し専用メモリ(ROM)と、処理動作に際してデータの書き込み、読み出しが実行されるランダムアクセスメモリ(RAM)と、チャンバー12内の各部に発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを測定して得られたデータを格納する計測データメモリとを有しており、それぞれのメモリが必要に応じて使用される。表示部cは液晶その他のディスプレイ機器からなり、チャンバー12内の各部に発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みにより得られたチャンバー12内の泥土の性状などこのシステムの動作中における種々の状態情報や処理情報などが表示される。データ読取部dとしては各種のメモリカードスロット、各種のカードメモリリーダー/ライター、各種のディスクドライバーなど各種のインタフェース機器が用いられる。通信部eはデータ収集ユニットから通信により送られてきた記録データを受信するためにインターネットなどの公衆通信ネットワークに接続される。制御部fはマイクロコンピュータなどからなり、各種の測定データなどのデータ処理を実行し、その結果をサーバへ送付したりする。
このような装置構成から、シールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクの計測データや、チャンバー12を構成するバルクヘッド121及びスキンプレート10の内周面、カッター11の背面、撹拌翼131及び固定翼132の周面にそれぞれ発生する圧力、せん断力若しくはせん断歪みの計測データはシールド掘進機1に搭載のPC(パーソナルコンピュータ)の処理プログラムでデータ処理され、その結果がPCのディスプレイに表示される。シールド掘進機1での作業者は、PCのディスプレイでチャンバー12内の泥土の性状管理を行う。
かかるシールド掘進機1を用いた地山の掘削工事では、カッターモーター110の駆動により、カッター11で切羽Gを掘削し、掘削した土砂をカッター11後部のチャンバー12に取り込み、この掘削土砂に適量の添加材を注入して、チャンバー12内で撹拌翼131、固定翼132により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換し、この泥土をチャンバー12内及びスクリューコンベア14内に加圧充満させて泥土の土圧を切羽Gを作用させて安定化させる。そして、掘削土量に見合った量の泥土をスクリューコンベア14を介して排出させながら掘進する。チャンバー12内の泥土をカッター11背面の撹拌翼131、チャンバー12のバルクヘッド121の固定翼132で撹拌混合する間、この撹拌混合時の土砂の流動により、チャンバー12を構成するバルクヘッド121及びスキンプレート10の内周面、カッター11の背面、撹拌翼131及び固定翼132の周面などに発生する圧力、せん断力若しくはせん断歪みをチャンバー12内各部の土圧計21及びせん断力計若しくはせん断歪み計22が常時検知、測定し、これらの測定データがPCにより処理されて、その結果がディスプレイに数値、波形データとして表示され、このディスプレイに得られた値、勾配の大小によって、泥土の硬軟を判定する。すなわち、計測値が上昇し値が大きい場合は、掘削土砂は硬く流動し難い(つまり、掘削土砂の塑性流動性は低い)と判定され、反対に計測値が上昇せず値が小さい場合は、掘削土砂は軟らかく流動し易い(つまり、掘削土砂の塑性流動性は高い)と判定して、泥土の性状を評価する。
また、このシールド掘進機1では、従来から一般的に実施されるシールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクなどの計測が行われており、シールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクに基づく泥土の性状の評価と、掘削土砂を撹拌混合する際にチャンバー12内の各部で発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づく泥土の性状の評価を併せて行い、総合的に評価する。この場合、シールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクなどのマシンデータは地山の状態でも変動することがあり、また、チャンバー12内の泥土の圧力(土圧)は泥土の硬軟により変動していなくても、チャンバー12内の泥土によるせん断力若しくはせん断歪みは泥土の硬軟を十分に反映するので、マシンデータにこの圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づく泥土の性状の評価を加えることで、信頼性の高い評価が得られる。
以上説明したように、このシールド掘進機1では、シールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクなどの計測とともに、泥土がチャンバー12内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを土圧計21及びせん断力計若しくはせん断歪み計22により計測し、その結果の計測値に基づいてチャンバー12内の泥土の性状を評価し、シールド掘進機1の推力やカッター11、スクリューコンベア14の回転トルクに基づくチャンバー内掘削土の性状の評価方法など既知のチャンバー内掘削土の性状の評価方法と、掘削土を撹拌混合するチャンバー内の各部で発生する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づくチャンバー内掘削土の性状の評価方法とを併せて、総合的に評価するようにしたので、従来から行われているカッター11、スクリューコンベア14の回転トルク、スクリューコンベア14から排出された土砂の目視などに加え、土砂の硬軟を相対的に定量評価することができ、この評価を実際の掘削工事において実際の掘削土砂に対する添加材の注入量の設定やその添加材の配合による試験練りに用いることができる。
図3にこの種の土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置を示している。
図3に示すように、土砂の塑性流動性試験装置3は、図1のシールド掘進機1のカッター11、チャンバー12、撹拌翼131、固定翼132を模擬したシールド掘進機1の実機よりも小さい模擬カッター31、模擬チャンバー32、模擬撹拌翼331、模擬固定翼332、及び模擬カッター31を模擬撹拌翼331とともに駆動する駆動装置310と、模擬カッター31の回転トルクを計測する模擬トルク計測装置34と、泥土が模擬カッター31、模擬チャンバー32、模擬撹拌翼331、模擬固定翼332に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する模擬土圧計35及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36とを備え、これら各部が架台39と架台39の上に設置された支持フレーム391の上に組み立てられて構成される。また、この試験装置3はさらに添加材を模擬する模擬添加材を模擬チャンバー32に注入するための模擬添加材注入装置37と、模擬添加材の注入圧力及び注入流量を検知する模擬測定器38とを併せて備える。
この場合、模擬カッター31は1本のスポーク形状のプレートからなり、特にカッタービットは設けられていない。なお、この模擬カッター31は3本スポーク、4本スポークなど複数本のスポークからなるものであってもよく、また、その形状もスポーク形状に制限されず、種々に変更可能である。
模擬チャンバー32は下面を開口し、上面に軸受320を有する全体として略円筒状の容器からなる。模擬カッター31はこの模擬チャンバー32内に上面に近接して配置され、上面の軸受320を通して挿通された模擬チャンバー32側の回転軸322に連結される。
駆動装置310は、駆動モータ(この場合、サーボモータ)311と、この駆動モータ311に減速機312を介して作動連結されるモータ側の回転軸313とからなる。この駆動装置310にはモータ側の回転軸313の回転角度を検出するためのエンコーダ314が併せて設けられる。この駆動装置310は、架台39上の支持フレーム391に設置されて架台39上の模擬チャンバー32の上方に配置され、これによりモータ側の回転軸313と模擬チャンバー側の回転軸322が同芯的に配置されて、モータ側の回転軸313の下端に水平方向に向けて取り付けられるアーム315と、模擬チャンバー側の回転軸322の上端に水平方向に取り付けられるアーム323との間に回転軸313、323の回転トルクを検出するための模擬トルク計測装置34としてロードセルが介在されて、両回転軸313、323が作動連結される。
模擬土圧計35及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36はそれぞれ、模擬チャンバー32の内面(すなわち底面(バルクヘッドに相当する面)及び内周面(シールドスキンプレートの前端部側内周面に相当する面))、模擬撹拌翼331、模擬固定翼332の表面(周面)、及び模擬カッター31の模擬チャンバー32に対向する背面に選択的に設置される。
ここで模擬土圧計35は、模擬チャンバー32内の各部で発生する土圧(圧力)を検知する略平板形状の計測機材で、片側一方の面が圧力を受け反応(受圧)する受圧面になっている。模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36は模擬チャンバー32内の各部、各部材と土砂との間で発生するせん断力若しくはせん断歪みに反応(感知)する略平板形状の計測機材で、片側一方の面が圧力を受け反応(感知)する受感面になっている。なお、この場合、模擬土圧計35、模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36には汎用計測機材として市販される土圧計、せん断力計若しくはせん断歪み計が採用される。
模擬チャンバー32に設置される模擬土圧計35はこの模擬土圧計35の受圧面が模擬チャンバー32の内面と略同一面となるように当該内面に埋め込み設置される。
模擬チャンバー32に設置される模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36はこの模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36の受感面が模擬チャンバー32の内面と略同一面となるように当該内面に埋め込み設置される。
模擬撹拌翼331、模擬固定翼332に設置される模擬土圧計35はこの模擬土圧計35の受圧面が模擬カッター31の回転方向に対して略直交する方向に向けて設置される。
模擬撹拌翼331、模擬固定翼332に設置される模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36はこの模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36の受感面が模擬カッター31の回転方向と略平行にして設置される。
模擬カッター31に設置される模擬土圧計35はこの模擬土圧計35の受圧面が模擬カッター31の回転方向に対して略直交する方向に向けて又は略平行に設置される。
模擬カッター31に設置される模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36はこの模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36の受感面を模擬カッター31の回転方向と略平行にして設置される。
なお、これら模擬土圧計35及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36の設置形式は上記シールド掘進機1の土圧計21及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計22の設置形式と同様に種々のバリエーションがある。
模擬添加材注入装置37は添加材を加圧注入するためのタンク、コンプレッサなどからなる。模擬測定器38は、添加材の注入圧力を計測するための水圧計と、添加材の注入流量を計測するための流量計とからなる。模擬添加材注入装置37と模擬チャンバー32はこれら注入装置37と模擬チャンバー32との間に模擬測定器38の流量計及び水圧計を介して注入管40により接続され、模擬添加材注入装置37により添加材が模擬チャンバー32内に注入されるようになっている。なお、この注入管40は模擬チャンバー32の下面(バルクヘッドに相当)を通して模擬チャンバー32内に連通される。
このようにして実機のチャンバー内で撹拌混合される泥土を想定した模擬泥土を模擬チャンバー32に投入し、模擬カッター31を撹拌翼331とともに回転させることで、模擬泥土を撹拌混合し、模擬トルク計測装置(ロードセル)34、模擬土圧計35及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36から得た各測定値に基づいて、模擬チャンバー32内の模擬泥土の性状を評価する。
なお、この模擬土圧計35及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計36から得た各測定値に基づく模擬泥土の性状の評価は各計測データを一般のPCを使ってデータ処理し、その結果をPCのディスプレイ上に表示して行う。
この試験装置3を使って土砂の塑性流動性試験を行った。実験は、この試験装置3の模擬チャンバー32内に掘削土を想定した泥土を投入し、模擬カッター31とともに模擬撹拌翼331を回転させて実施し、各計測器34、35、36によりトルク、土圧、せん断力を測定した。この場合、土砂の性状については、実験の前後においてスランプ試験を行い、スランプ値の大きさを土砂の硬軟の指標とした。
実験の結果を図4、図5、図6に示す。図4は土砂の性状によるトルクの比較結果、図5は土砂の性状による土圧の比較結果、図6は土砂の性状によるせん断力の比較結果を表している。これらの結果から明らかなように、土砂が硬質(スランプ値10cm)であれば、トルク、土圧、せん断力が共に大きく、軟質(スランプ値20cm)になれば、トルク、土圧、せん断力が共に小さくなることが分かる。この結果から、(模擬)チャンバー内の土砂の性状(硬軟)を(模擬)チャンバー内で発生するせん断力によって相対的に把握評価することができる、と言うことができる。
1 シールド掘進機
10 シールドスキンプレート
11 カッター
110 カッターモーター
12 チャンバー
121 バルクヘッド(隔壁)
131 撹拌翼
132 固定翼
14 スクリューコンベア(排土装置)
15 シールドジャッキ
21 土圧計
22 せん断力計若しくはせん断歪み計
PC パーソナルコンピュータ
a 操作入力部
b 記憶部
c ディスプレイ
d データ読取部
e 通信部
f 制御部
S セグメント
G 切羽(地山)
3 土砂の塑性流動性試験装置
31 模擬カッター
310 駆動装置
311 駆動モータ
312 減速機
313 回転軸
314 エンコーダ
315 アーム
32 模擬チャンバー
320 軸受
322 回転軸
323 アーム
331 模擬撹拌翼
332 模擬固定翼
34 模擬トルク計測装置
35 模擬土圧計
36 模擬せん断力計若しくはせん断歪み計
37 模擬添加材注入装置
38 模擬測定器
39 架台
391 支持フレーム
40 注入管

Claims (24)

  1. カッターで掘削した土砂を前記カッター後部のチャンバーに取り込み添加材を注入して、前記チャンバー内で撹拌翼、固定翼により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換して、当該泥土の土圧を切羽に作用させることにより切羽を安定化させ掘進を行うシールド掘進機による土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法であって、
    泥土が前記チャンバー内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを土圧計及びせん断力計若しくはせん断歪み計により計測し、その結果の計測値に基づいて前記チャンバー内の泥土の性状を評価する、
    ことを特徴とする土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  2. チャンバー内の各部として前記チャンバーの内面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計を設置して、泥土が前記チャンバーの内面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する請求項1に記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  3. 土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計は前記土圧計の受圧面及び/又は前記せん断力計若しくは前記せん断歪み計の受感面を前記チャンバーの内面と略同一面となるように当該内面に埋め込み設置する請求項2に記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  4. チャンバー内の各部として撹拌翼の表面にせん断力計若しくはせん断歪み計を設置して、泥土が前記撹拌翼の表面に作用するせん断力若しくはせん断歪みを計測する請求項1乃至3のいずれかに記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  5. せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置する請求項4に記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  6. チャンバー内の各部として固定翼の表面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計を設置して、泥土が前記固定翼の表面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する請求項1乃至5のいずれかに記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  7. 土圧計は当該土圧計の受圧面をカッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて設置し、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置する請求項6に記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  8. チャンバー内の各部としてカッターのチャンバーに対向する背面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計を設置して、泥土が前記カッターの背面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する請求項1乃至7のいずれかに記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  9. 土圧計は当該土圧計の受圧面をカッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて又は略平行に設置し、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置する請求項8に記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  10. 既知のチャンバー内掘削土の性状の評価方法に、泥土が前記チャンバー内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みに基づくチャンバー内掘削土の性状の評価方法を併せて、総合的に評価する請求項1乃至9のいずれかに記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  11. 既知のチャンバー内掘削土の性状の評価方法にシールド掘進機の推力とカッターの回転トルクに基づく評価方法を含む請求項10に記載の土圧シールド工法に用いるチャンバー内掘削土の性状測定評価方法。
  12. カッターで掘削した土砂を前記カッター後部のチャンバーに取り込み添加材を注入して、前記チャンバー内で撹拌翼、固定翼により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換して、当該泥土の土圧を切羽に作用させることにより切羽を安定化させ掘進を行う土圧シールド工法に用いるシールド掘進機であって、
    泥土が前記チャンバー内の各部に作用する圧力及びせん断力若しくはせん断歪みを計測する土圧計及びせん断力計若しくはせん断歪み計を備え、
    前記土圧計及び前記せん断力計若しくは前記せん断歪み計から得た測定値に基づいて前記チャンバー内の泥土の性状を評価する、
    ことを特徴とする土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  13. チャンバー内の各部として前記チャンバーの内面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計が設置され、泥土が前記チャンバーの内面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する請求項12に記載の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  14. 土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計は前記土圧計の受圧面及び/又は前記せん断力計若しくは前記せん断歪み計の受感面が前記チャンバーの内面と略同一面となるように当該内面に埋め込み設置される請求項13に記載の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  15. チャンバー内の各部として撹拌翼の表面にせん断力計若しくはせん断歪み計が設置され、泥土が前記撹拌翼の表面に作用するせん断力若しくはせん断歪みを計測する請求項12乃至14のいずれかに記載の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  16. せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置される請求項15に記載の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  17. チャンバー内の各部として固定翼の表面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計が設置され、泥土が前記固定翼の表面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する請求項12乃至16のいずれかに記載の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  18. 土圧計は当該土圧計の受圧面がカッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて設置され、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置される請求項17に記載の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  19. チャンバー内の各部としてカッターのチャンバーに対向する背面に土圧計及び/又はせん断力計若しくはせん断歪み計が設置され、泥土が前記カッターの背面に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する請求項12乃至18のいずれかに記載の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  20. 土圧計は当該土圧計の受圧面がカッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて又は略平行に設置され、せん断力計若しくはせん断歪み計は当該せん断力計若しくはせん断歪み計の受感面を前記カッターの回転方向と略平行にして設置される請求項19に記載の土圧シールド工法に用いるシールド掘進機。
  21. カッターで掘削した土砂を前記カッター後部のチャンバーに取り込み添加材を注入して、前記チャンバー内で撹拌翼、固定翼により撹拌混合し、土砂を塑性流動性と不透水性を有する泥土に変換して、当該泥土の土圧を切羽に作用させることにより切羽を安定化させ掘進を行うシールド掘進機による土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置であって、
    前記シールド掘進機のカッター、チャンバー、撹拌翼、固定翼を模擬した前記シールド掘進機実機よりも小さい模擬カッター、模擬チャンバー、模擬撹拌翼、模擬固定翼、及び前記模擬カッターを前記模擬撹拌翼とともに駆動する駆動装置と、
    前記模擬カッターの回転トルクを計測する模擬トルク計測装置と、
    泥土を模擬した土砂が前記模擬カッター、前記模擬チャンバー、前記模擬撹拌翼、前記模擬固定翼に作用する圧力及び/又はせん断力若しくはせん断歪みを計測する模擬土圧計及び模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計と、
    を備え、
    実機のチャンバー内で撹拌混合される泥土を想定した模擬泥土を前記模擬チャンバーに投入し、前記模擬カッターを前記撹拌翼とともに回転させることにより、前記模擬泥土を撹拌混合し、
    前記模擬トルク計測装置、前記模擬土圧計及び前記模擬せん断力計若しくは前記模擬せん断歪み計から得た各測定値に基づいて前記模擬チャンバー内の模擬泥土の性状を評価する、
    ことを特徴とする土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置。
  22. 模擬土圧計及び/又は模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計はそれぞれ、模擬チャンバーの内面、模擬撹拌翼、模擬固定翼の表面、及び模擬カッターの前記模擬チャンバーに対向する背面に選択的に設置され、前記模擬チャンバーに設置される前記模擬土圧計及び/又は前記模擬せん断力計若しくは前記模擬せん断歪み計は、当該模擬土圧計の受圧面及び/又は当該模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計の受感面が前記模擬チャンバーの内面と略同一面となるように当該内面に埋め込み設置され、前記模擬撹拌翼、前記模擬固定翼に設置される前記模擬土圧計は、当該模擬土圧計の受圧面が前記模擬カッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて設置され、前記模擬撹拌翼、前記模擬固定翼に設置される前記模擬せん断力計若しくは前記模擬せん断歪み計は、当該模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計の受感面を前記模擬カッターの回転方向と略平行にして設置され、前記模擬カッターに設置される前記模擬土圧計は、当該模擬土圧計の受圧面が前記模擬カッターの回転方向に対して略直交する方向に向けて又は略平行に設置され、前記模擬カッターに設置される前記模擬せん断力計若しくは前記模擬せん断歪み計は、当該模擬せん断力計若しくは模擬せん断歪み計の受感面を前記模擬カッターの回転方向と略平行にして設置される請求項21に記載の土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置。
  23. 模擬カッターの回転位置を検出するためのエンコーダを併せて備える請求項21又は22に記載の土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置。
  24. 添加剤を模擬する模擬添加材を模擬チャンバーに注入するための模擬注入装置と、前記模擬添加材の注入圧力及び注入流量を検知する模擬測定器とを併せて備える請求項21乃至23のいずれかに記載の土圧シールド工法に用いる土砂の塑性流動性試験装置。
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