JP2015212076A - 樹脂製の板状キャリアと金属層とからなる積層体 - Google Patents

樹脂製の板状キャリアと金属層とからなる積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】金属層同士を重ねて得られる積層体を、搬送時や加工時の状況により金属層同士が剥がれにくくする。【解決手段】本発明は、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体である。【選択図】図2

Description

本発明は、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物を含む積層体に関する。より詳細には、プリント配線板に使用される片面若しくは2層以上の多層積層板又は極薄のコアレス基板の製造において用いられる積層体に関する。
一般に、プリント配線板は、合成樹脂板、ガラス板、ガラス不織布、紙などの基材に合成樹脂を含浸させて得た「プリプレグ(Prepreg)」と称する誘電材を、基本的な構成材料としている。また、プリプレグと相対する側には電気伝導性を持った銅又は銅合金箔等のシートが接合されている。このように組み立てられた積層物を、一般にCCL(Copper Clad Laminate)材と呼んでいる。銅箔のプリプレグと接する面は、接合強度を高めるためにマット面とすることが通常である。銅又は銅合金箔の代わりに、アルミニウム、ニッケル、亜鉛などの箔を使用する場合もある。これらの厚さは5〜200μm程度である。この一般的に用いられるCCL(Copper Clad Laminate)材を図1に示す。
特許文献1には、合成樹脂製の板状キャリアと、該キャリアの少なくとも一方の面に、機械的に剥離可能に密着させた金属箔からなるキャリア付金属箔が提案され、このキャリア付金属箔はプリント配線板の組み立てに供することができる旨記載されている。そして、板状キャリアと金属箔の剥離強度は、1gf/cm〜1kgf/cmであることが望ましいことを示した。当該キャリア付金属箔によれば、合成樹脂で銅箔を全面に亘って支持するので、積層中に銅箔に皺の発生を防止できる。また、このキャリア付金属箔は、金属箔と合成樹脂が隙間なく密着しているので、金属箔表面を鍍金又はエッチングする際に、これを鍍金又はエッチング用の薬液に投入することが可能となる。更に、合成樹脂の線膨張係数は、基板の構成材料である銅箔及び重合後のプリプレグと同等のレベルにあることから、回路の位置ずれを招くことがないので、不良品発生が少なくなり、歩留りを向上させることができるという優れた効果を有する。
特開2009−272589号公報 特開2000−196207号公報
特許文献1に記載のキャリア付金属箔は、プリント配線板の製造工程を簡素化及び歩留まりアップにより製造コスト削減に大きく貢献する画期的な発明であるが、板状キャリアおよび金属箔の積層の方法などについては未だ検討の余地が残されている。特に、従来のキャリア付金属箔は、搬送時や加工時(ハンドリング中)に角の部分が他の部材とぶつかり、あるいは接触している金属層同士の間の界面に薬液が浸入することなどにより、接触していた金属層が剥がれ、不良となることがあり、改善が望まれている。そこで本発明は、ハンドリング中の金属層同士の剥がれ防止に対応した積層体を提供することを課題とする。
本発明者等は、金属層同士を重ねて得られる積層体の構造につき、鋭意検討した結果、金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部を樹脂で覆うことにより、金属層同士を重ね合わせた後に他の部材がぶつかって金属層同士が離れてしまったり、両者の界面に薬液が浸入して金属層の腐食や侵食を防ぐことができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)金属層同士を接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
(2)金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
(3)金属層同士を接合させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の積層体において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の全体にわたって樹脂で覆われてなる積層体。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の積層体において、少なくとも一方の金属層の面において平面視したときに、金属層が露出している積層体。
(6)金属層同士を、離型層を用いて貼り合わせてなる(1)〜(5)のいずれかに記載の積層体。
(7)前記金属層同士の剥離強度が0.5gf/cm以上200gf/cm以下である(1)〜(6)のいずれかに記載の積層体。
(8)前記金属層における他の金属層と接する側表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である(1)〜(7)のいずれかに記載の積層体。
(9)220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属層と金属板との剥離強度が、0.5gf/cm以上200gf/cm以下である(1)〜(8)のいずれかに記載の積層体。
(10)樹脂が熱硬化性樹脂を含む(1)〜(9)のいずれかに記載の積層体。
(11)樹脂が熱可塑性樹脂を含む(1)〜(10)のいずれかに記載の積層体。
(12)(1)〜(11)のいずれかに記載の積層体において、前記樹脂が前記金属層の外側において、孔が設けられた積層体。
(13)(12)に記載の積層体において、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
(14)(1)〜(13)のいずれかに定義される積層物であって、孔が設けられた積層物。
(15)(14)に記載の積層物であって、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層物。
(16)(14)または(15)に記載の積層物を有する積層体。
(17)(1)〜(13)のいずれかに記載の積層体であって、前記積層物は孔を有する積層体。
(18)(17)に記載の積層体であって、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
(19)少なくとも一方の金属層が銅または銅合金で構成される(1)〜(13)のいずれかに記載の積層体。
(20)(1)〜(13)のいずれかに定義される積層物、および(14)または(15)に記載の積層物からなる群から選択される二つ以上有する積層体。
(21)板状樹脂と、当該板状樹脂の両面にそれぞれ積層される、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物とを有し、
前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
(22)(21)に記載の積層体において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の全体にわたって樹脂で覆われてなる積層体。
(23)(21)または(22)に記載の積層体において、前記板状樹脂と、前記樹脂とが一体的に形成されている積層体。
(24)(21)または(22)に記載の積層体において、前記板状樹脂と、前記樹脂とが別々の部材として形成されている積層体。
(25)金属層同士を、離型層を用いて貼り合わせてなる(21)〜(24)のいずれかに記載の積層体。
(26)前記金属層同士の剥離強度が0.5gf/cm以上200gf/cm以下である(21)〜(25)のいずれかに記載の積層体。
(27)前記金属層における他の金属層と接する側表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である(21)〜(26)のいずれかに記載の積層体。
(28)220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属層と金属板との剥離強度が、0.5gf/cm以上200gf/cm以下である(21)〜(27)のいずれかに記載の積層体。
(29)樹脂が熱硬化性樹脂を含む(21)〜(28)のいずれかに記載の積層体。
(30)樹脂が熱可塑性樹脂を含む(21)〜(29)のいずれかに記載の積層体。
(31)(21)〜(30)のいずれかに記載の積層体において、前記樹脂が前記金属層の外側において、孔が設けられた積層体。
(32)(31)に記載の積層体において、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
(33)少なくとも一方の金属層が銅または銅合金で構成される(21)〜(32)のいずれかに記載の積層体。
(34)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体を、金属層の面において平面視したときに、前記金属層同士の積層面にて切断して得られるキャリア付金属層。
(35)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂又は金属層を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
(36)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂、片面あるいは両面金属張積層板、(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、(1)〜(13)のいずれかに定義されている積層物、(14)または(15)に記載の積層物、(34)に記載のキャリア付金属層、樹脂基板付金属層または金属層を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
(37)(35)または(36)に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて切断する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
(38)(37)に記載の多層金属張積層板の製造方法において、積層した前記キャリア付金属層の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
(39)(37)に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
(40)(38)または(39)に記載の製造方法において、剥離して分離した金属層の一部または全部をエッチングにより除去する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
(41)(35)〜(40)のいずれかに記載の製造方法により得られる多層金属張積層板。
(42)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、ビルドアップ配線層を一層以上形成する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
(43)ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一つを用いて形成される(42)に記載のビルドアップ基板の製造方法。
(44)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、(1)〜(13)のいずれかに定義されている積層物、(14)または(15)に記載の積層物、(34)に記載のキャリア付金属層、樹脂基板付金属層、配線、回路または金属層を1回以上積層することを含むビルドアップ基板の製造方法。
(45)(44)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、積層体の金属層、積層体の樹脂、金属層、キャリア付金属層の樹脂、キャリア付金属層の金属層、樹脂基板付金属層の樹脂、樹脂基板付金属層の金属層又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むビルドアップ基板の製造方法。
(46)(44)または(45)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属層、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属層、及び積層体を構成する金属層、キャリア付金属層を構成する金属層、樹脂基板付金属層の金属層、及び金属層の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むビルドアップ基板の製造方法。
(47)配線形成された表面の上に、(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、または(34)に記載のキャリア付金属層を積層する工程を更に含む(44)〜(46)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法。
(48)(42)〜(47)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて切断する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
(49)(42)〜(47)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法において、積層した前記キャリア付金属層の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(50)(48)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(51)(49)または(50)に記載のビルドアップ配線板の製造方法において、剥離して分離した金属層の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(52)(49)〜(51)のいずれかに記載の製造方法により得られるビルドアップ配線板。
(53)(49)〜(51)のいずれかに記載の製造方法によりビルドアップ配線板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
本発明によって、金属層同士を重ねて得られる積層体を、搬送時や加工時の状況により金属層同士が剥がれにくくすることができる。そのため、積層体のハンドリング性が向上し、積層体を利用したプリント配線板の生産性が向上するという利点が得られる。
CCLの一構成例を示す。 本発明に係る積層体を平面視したときの典型的な構成例を示す。 図2の構成例のA−A’断面図である。 本発明に係る積層体の他の典型的な構成例を示す。 本発明に係る積層体の他の典型的な構成例を示すものであり、図4の構成例のA−A’断面図を示す。 本発明に係る積層体の他の典型的な構成例を示す。 本発明に係る積層体の他の典型的な構成例を示す。 本発明に係るキャリア付銅箔(樹脂板の片面に銅箔が接合した形態)を利用した多層CCLの組み立て例を示す。 本発明に係るキャリア付銅箔(樹脂板の両面に銅箔が接合した形態)を利用した多層CCLの組み立て例を示す。 本発明の実施例の構成を示す図である。 本発明の他の実施例の構成を示す図である。 本発明の他の実施例の構成を示す図である。 本発明の他の実施例の構成を示す図である。 本発明の他の実施例の構成を示す図である。 本発明の他の実施例の構成を示す図である。 本発明に係る積層体を利用した多層CCLの組み立て例を説明する模式図である。 本発明に係る積層体を利用した多層CCLの組み立て例を説明する模式図である。 本発明に係る積層体を利用した多層CCLの組み立て例を説明する模式図である。 本発明に係る積層体を利用した多層CCLの組み立て例を説明する模式図である。 本発明に係る積層体を利用した多層CCLの組み立て例を説明する模式図である。
本発明に係る積層体の一実施形態においては、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる。
本発明で使用する積層体の実施形態における互いに接触する金属層同士は、密着性を備える場合、いずれ分離、すなわち剥がさなければならないので過度に密着性が高いのは不都合であるが、プリント回路板作製過程で行われるめっき等の薬液処理工程において剥離しない程度の密着性を備える方が好ましい。このような観点から、金属層間での剥離強度は、0.5gf/cm以上であることが好ましく、1gf/cm以上であることが好ましく、2gf/cm以上であることが好ましく、3gf/cm以上であることが好ましく、5gf/cm以上であることが好ましく、10gf/cm以上であることが好ましく、30gf/cm以上であることがより好ましく、50gf/cm以上であることが一層好ましい一方で、200gf/cm以下であることが好ましく、150gf/cm以下であることがより好ましく、80gf/cm以下であることが一層好ましい。金属層同士が密着性を備える場合、その金属層間での剥離強度をこのような範囲とすることによって、搬送時や加工時に剥離することない一方で、人手で容易に剥がすことができる。
このような密着性を実現するための剥離強度の調節は、後述するように、いずれか一方の金属層の表面に対して、特定の表面処理を施すことで容易に実現することができる。
ここで、キャリア付金属層は、例えば図2、図3に示したような積層体20を樹脂21−金属層(金属キャリア)22−離型層24−金属層(金属箔)23−樹脂21の積層構造を含む面であるカットラインBにてカットして得られる。あるいは、後述するように、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面にてカットしてもよい。積層体の上に、後述のように、配線層、樹脂、ビルドアップ層などを積層した後で、上述したような所定の位置でカットして金属層同士を分離することで、多層金属張積層板やビルドアップ基板の最表面に金属層が露出した状態としてもよい。
このようにして露出させた金属層を回路形成に供することで、従来のようにプリント回路板の製造工程の簡素化および歩留まりアップにより製造コスト削減の効果を維持しつつ、生産性の向上を実現することができる。
この積層体20は、金属層22および23において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われるとともに、金属層の全体を覆う構造をとる。樹脂により覆われる金属層同士の積層部分は、当該金属層同士の積層部分の周縁部の全周(すなわち、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の全周)の部分とするのが好ましい。
すなわち、好ましい態様として、金属層の面において平面視したときに、樹脂が金属層の全体を覆うとともに金属層同士の積層部分の全周を覆う態様1(図2、図3)、樹脂が金属層の表面の全体を覆うとともに金属層同士の積層部分の外周の一部を覆う態様2(例えば、図4)、樹脂が金属層の面において平面視したときに開口部を有するように金属層同士の積層部分の外周を覆い、当該開口部において金属層が露出する態様3(例えば、図6、図7、図10、図11)などが考えられる。
図2、3は、積層体の典型的な構成例を示す。図2はこの構成例を平面視したときの図であり、図3はこの構成例のA−A’断面図である。
図2、3において、金属層(金属キャリア)22が、離型層24を介して金属層(金属箔)23と接触するとともに、樹脂21が金属層22、23の全体を覆うとともに、金属層同士の積層面の全周を覆うことにより、積層体20が構成される。
このような構成とすることにより、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層部分が樹脂により覆われ、他の部材がこの部分の側方向、すなわち積層方向に対して横からの方向から当たることを防ぐことができるようになり、結果としてハンドリング中の金属層同士の剥がれを少なくすることができる。また、金属層同士の積層部分の外周を露出しないように覆うことにより、前述したような薬液処理工程におけるこの界面への薬液の浸入を防ぐことができ、金属層の腐食や侵食を防ぐことができる。
なお、本発明の他の典型的な構成例としては、図4に示したように、平面視したときに、金属層同士の積層部分の一部が露出していてもよい。すなわち、図4においては金属層32の側方向において樹脂31により覆われていないが、金属層同士が離れないという観点からはこの態様においても同様の効果を得ることができる。この樹脂31で覆われていない側面において、金属層同士の積層部分が露出した形となっているため、この方向からの薬液の浸入を防ぐことが難しい。このため、金属層の腐食や侵食がシビアに問題となる場合には、四方向からの薬液の浸入を防ぐ必要があり、この場合図2の態様が好ましい。
なお、図2〜4の積層体において、例えば金属層22、23を接触させて得られる積層物を、二つの板状樹脂で挟んで、当該構造を維持するために、板状樹脂同士を加熱接着する。この加熱接着は、樹脂が流動する状態になる温度にてホットプレスにて行う。あるいは、加熱接着しなくても、ある程度の密着性があれば足りる。そこで接着により樹脂同士を密着させる場合、エポキシ樹脂系接着剤などのような接着剤を好適に使用することができる。さらに、この密着性は、板状樹脂を接着または加熱接着させる領域が一定範囲のときに効果的に発揮させることができる。この観点から、平面視したときの金属層の面積(Sa)と板状樹脂の面積(Sb)との比(Sa/Sb)を0.6以上1.0未満、好ましくは0.80以上0.95以下とすることで、板状樹脂同士を接着または加熱接着する必要十分な面積を確保することができるため好ましい。また、別の観点から、前記二つの板状樹脂が接着または加熱接着されている面積(Sp)と、前記当該接着または加熱接着された面を含む板状樹脂の面積(Sq)との比(Sp/Sq)を0.001以上0.2以下、好ましくは0.01以上0.20以下とすることによっても、板状樹脂同士を接着または加熱接着する必要十分な面積を確保することができるため好ましい。それぞれの金属層に直接積層されている二つの板状樹脂の面積および形状は同一であることが好ましいが、異なっていても良い。前記二つの板状樹脂の面積および形状が異なる場合は、SaおよびSqの値としては面積が大きい方の板状樹脂のものを使用することとする。
なお、樹脂の形状は金属層同士の積層部分を覆うことができれば形状において制限されることはない。すなわち、図2〜4において樹脂の平面視したときの形状が四角形である場合を示したが、これ以外の形状としてもよい。一方、金属層についても四角形以外の形状としてもよい。
また、図5に示したように、図3の態様で用いた離型層を形成しないで、二つの金属層(金属板)42、43を直接接するように積層し、二つの金属層42、43の積層部分の外周を覆うように、樹脂41を形成して積層体40としてもよい。この場合も、積層体40を、金属層42の面において平面視したときに、金属層42、43の積層面、例えばカットラインBにてカットして、後述するビルドアップ方法などにより適宜回路が形成された積層体または金属層が得られる。
また、離型層を形成しないで行う金属層同士の積層は、単に重ね合わせる他、例えば以下の方法で行ってもよい。
(a)冶金的接合方法:融接(アーク溶接、TIG(タングステン・イナート・ガス)溶接、MIG(メタル・イナート・ガス)溶接、抵抗溶接、シーム溶接、スポット溶接)、圧接(超音波溶接、摩擦撹拌溶接)、ろう接;
(b)機械的接合方法:かしめ、リベットによる接合(セルフピアッシングリベットによる接合、リベットによる接合)、ステッチャー;
(c)物理的接合方法:接着剤、(両面)粘着テープ
一方の金属層の一部または全部と他方の金属層の一部または全部とを、上記接合方法を用いて接合することにより、一方の金属層と他方の金属層を積層し、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物を製造することができる。一方の金属層と他方の金属層とが弱く接合されて、一方の金属層と他方の金属層とが積層されている場合には、一方の金属層と他方の金属層との接合部を除去しないでも、一方の金属層と他方の金属層とは分離可能である。また、一方の金属層と他方の金属層とが強く接合されている場合には、一方の金属層と他方の金属層とが接合されている箇所を切断や化学研磨(エッチング等)、機械研磨等により除去することにより、一方の金属層と他方の金属層を分離することができる。
積層体の金属層の面において平面視したときに、積層体が占める領域において積層体の使用領域(例えば、最終的に回路が形成される)の外側に十分にスペースがとられた態様では、この積層体の使用領域の外側のスペースにおいて、ドリルなどを用いて、直径0.01mm〜10mm程度の孔を1〜10箇所程度設けてもよい。ここで、直径とは、孔を取り囲む円の最小直径を意味する。このようにして設けられた孔は、後述する多層金属張積層板の製造や、ビルドアップ基板の製造に際して、位置決めピンなどを固定するための手段として用いることができる。図15に孔開けを行った積層体の断面の一例を示す。図15では、二つの金属層42、43を端部にて接着剤112を用いて接合した積層体110において、積層体110を平面視したときに接着剤112よりも内側に孔114を開けた例が示される。なお、この孔開けに先立って、一方の金属層と他方の金属層とを同じ形状とし、各端部を合わせる、すなわち矩形形状である場合、平面視したときに四角の位置がずれないように重ね合わせるようにすることが、孔開けの際の位置合わせを容易にするため、好ましい。
また、離型層としては、例えばキャリア付銅箔(キャリア付極薄銅箔)において当業者に知られた任意の剥離層または中間層を用いることができる。例えば、剥離層はCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、又はこれらの合金、またはこれらの水和物、またはこれらの酸化物、あるいは有機物の何れか一種以上を含む層で形成することが好ましい。剥離層は複数の層で構成されても良い。なお、剥離層は拡散防止機能を有することができる。ここで拡散防止機能とは母材からの元素を極薄銅層側への拡散を防止する働きを有する。
本発明の一実施形態において、離型層は金属層22(金属キャリア)側からCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Alの元素群の内何れか一種の元素からなる単一金属層、又は、Cr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Alの元素群から選択された一種以上の元素からなる合金層(これらは拡散防止機能をもつ)と、その上に積層されたCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Alの元素群から選択された一種以上の元素の水和物若しくは酸化物または有機物からなる層とから構成される。
また、例えば離型層は、金属層22(金属キャリア)側からCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znの元素群の内何れか一種の元素からなる単一金属層、あるいはCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znの元素群から選択された一種以上の元素からなる合金層、その次にCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znの元素群の内何れか一種の元素からなる単一金属層、あるいはCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znの元素群から選択された一種以上の元素からなる合金層で構成することができる。なお、各元素の合計付着量は例えば1〜50000μg/dm2とすることができ、また例えば付着量は1〜6000μg/dm2とすることができる。
離型層はNi含有層及びCr含有層の2層で構成されることが好ましい。この場合、Ni含有層は金属層22(金属キャリア)との界面に、Cr含有層は金属層23(金属箔、金属層22、23を接触して得られる積層物がキャリア付極薄銅箔の場合には極薄銅層)との界面にそれぞれ接するようにして積層する。
離型層は、例えば電気めっき、無電解めっき及び浸漬めっきのような湿式めっき、或いはスパッタリング、CVD及びPDVのような乾式めっきにより得ることができる。コストの観点から電気めっきが好ましい。
また、例えば、離型層は、キャリア上に、ニッケル層、ニッケル−リン合金層又はニッケル−コバルト合金層と、クロム層またはクロム含有層とがこの順で積層されて構成することができる。ニッケルと銅との接着力はクロムと銅の接着力よりも高いので、金属層23(金属箔)がキャリア付銅箔の極薄銅層の場合には、極薄銅層を剥離する際に、極薄銅層とクロム層またはクロム含有層との界面で剥離するようになる。また、離型層のニッケル層にはキャリアからキャリアの構成元素である成分が金属層23(金属箔、例えばキャリア付極薄銅箔の極薄銅層)へと拡散していくのを防ぐバリア効果が期待される。離型層におけるニッケルの付着量は好ましくは100μg/dm2以上40000μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上4000μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上2500μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上1000μg/dm2未満であり、離型層におけるクロムの付着量は5μg/dm2以上100μg/dm2以下であることが好ましい。離型層を金属層22の片面にのみ設ける場合、金属層22(金属キャリア)の反対面にはNiめっき層などの防錆層を設けることが好ましい。なお、クロム含有層はクロメート処理層であってもよく、クロム合金めっき層であってもよい。クロム層はクロムめっき層であってもよい。
なお、離型層は金属層22(金属キャリア)の両面に設けてもよい。
さらに、図6、図7、図10〜図12に示すように、積層体50(または積層体60)が、少なくとも一方の面において平面視したときに、開口部52(または開口部62)を有し、この開口部において、金属層22(または金属層42または金属層23)が露出した構造をとってもよい。この開口部は、通常のフォトリソグラフィ技術や、マスキングテープやマスキングシート等を積層した後に開口部のみエッチング除去する技術、または樹脂に対して、プレスにより、二つの金属層を接触させて得られる積層物を圧着または熱圧着することなどにより形成することができる。この開口部は、平面視したときに、金属層の端部(外周)より内側で形成されていてもよいし、金属層の端部または二つの金属層の積層部分の外周の少なくとも一部に到達していてもよい。
また、図10〜図12に示すように、一つの積層体の中に、金属層同士を接触させた積層物を二つ以上含むこともでき、このとき板状樹脂と樹脂とを一体的に形成することもできる。すなわち、板状樹脂と積層面を覆う樹脂とを同じタイミングで加熱硬化させるなどして一体的に形成してもよい。
また、図13、図14に示すように、板状樹脂と樹脂とが別々の部材として形成されていてもよい。すなわち、積層体90(または積層体100)において、キャリア付金属層で挟まれる板状樹脂91(または板状樹脂101)と、積層面を側面から覆うように形成した樹脂93(または樹脂103)とを異なるタイミングで形成し、図10〜図12のように板状樹脂と積層面を覆う樹脂とが一体にならないようにしてもよい。なお、図13、図14において、板状樹脂91(または板状樹脂101)と、樹脂93(または樹脂103)とが異なる種類であってもよいし、同じ種類であってもよい。両者が異なる場合、例えば板状樹脂91(または板状樹脂101)を後述するようなプリプレグとし、樹脂93(または樹脂103)をエポキシ樹脂などとすることができる。
なお、図13、図14に示したような積層体は、例えば板状樹脂の両面に、本発明の積層体をそれぞれ積層し、必要に応じて、表面の金属層をマスクして、積層面に対して側面から後述するような樹脂を塗布して加熱硬化させることで得られる。
本発明に係る製造方法は、以上説明したとおりであるが、本発明を行うにあたり、前記各工程に悪影響を与えない範囲において、前記各工程の間あるいは前後に、他の工程を含めてもよい。例えば、離型層形成の前に金属層の表面を洗浄する洗浄工程を行ってもよい。
また、多層プリント配線板の製造過程では、積層プレス工程やデスミア工程で加熱処理することが多い。そのため、積層体が受ける熱履歴は、積層数が多くなるほど厳しくなる。従って、特に多層プリント配線板への適用を考える上では、所要の熱履歴を経た後にも、金属層同士に密着性を持たせる場合、その金属層同士の剥離強度が先述した範囲にあることが望ましい。
従って、本発明の更に好ましい一実施形態においては、多層プリント配線板の製造過程における加熱条件を想定した、例えば220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属層同士の剥離強度が、0.5gf/cm以上であることが好ましく、1gf/cm以上であることが好ましく、2gf/cm以上であることが好ましく、3gf/cm以上であることが好ましく、5gf/cm以上であることが好ましく、10gf/cm以上であることが好ましく、30gf/cm以上であることが好ましく、50gf/cm以上であることがより好ましい。また、当該剥離強度が200gf/cm以下であることが好ましく、150gf/cm以下であることがより好ましく、80gf/cm以下であることが更により好ましい。
220℃での加熱後の剥離強度については、多彩な積層数に対応可能であるという観点から、3時間後および6時間後の両方、または6時間および9時間後の両方において剥離強度が上述した範囲を満たすことが好ましく、3時間、6時間および9時間後の全ての剥離強度が上述した範囲を満たすことが更に好ましい。
本発明において、剥離強度はJIS C6481に規定される90度剥離強度測定方法に準拠して測定する。
以下、このような剥離強度を実現するための各材料の具体的構成要件について説明する。
金属層同士の積層部分の外周を覆う樹脂としては、特に制限はないが、熱硬化性樹脂、例えばフェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、スチレンブタジエン樹脂エマルジョン、アクリロニトリルブタジエン樹脂エマルジョン、カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、あるいは熱硬化性ポリウレタン、または天然ゴム、または松脂、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)、シリコン樹脂、シリコーンまたは熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、熱可塑性ポリウレタン、あるいは熱可塑性天然ゴム等を使用することができる。より典型的には、250℃でも溶融しないおよび/またはガラス転移温度が200℃以上である耐熱性樹脂、例えばフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)、好ましくは250℃でも溶融せず、かつ、ガラス転移温度が200℃以上である耐熱性樹脂、例えばポリイミド樹脂や液晶ポリマー樹脂(LCP樹脂)などを使用することができる。また、樹脂は耐薬液性、特に耐酸性、耐デスミア液性を有するものが好ましい。なお、ここで「デスミア処理」とは、樹脂にレーザおよび/またはドリルで穴を開けた後、または樹脂表面に金属箔または金属層を貼り合わせた後、エッチング等により金属箔または金属層を除去した後に、樹脂や金属箔または金属層例えば銅箔または銅層の残りかす等を処理液により除去することをいい、「デスミア液」とはその際に用いられる処理液をいう。さらに、また、この樹脂の粘度は、0.5Pa・s以上、1Pa・s以上、5Pa・s以上、10Pa・s以上、かつ、10000Pa・s以下、5000Pa・s以下、3000Pa・s以下であればよく、100Pa・s以下の範囲についてはJIS Z 8803(2011)に準拠し、JIS Z 8803(2011)の「6 細管粘度計による粘度測定方法6.2.3 ウベローデ粘度計」を用いて測定し、100Pa・sよりも高い範囲については同「7 落球粘度計による粘度測定方法」を用いて測定する。また、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が含浸されたプリプレグを使用することもできる。特に熱硬化性樹脂を含浸させたプリプレグを用いる場合、金属層に、貼り合わせる前のプリプレグはBステージの状態にあるものがよい。プリプレグ(Cステージ)の線膨張係数は12〜18(×10-6/℃)と、基板の構成材料である銅箔の16.5(×10-6/℃)、またはSUSプレス板の17.3(×10-6/℃)とほぼ等しいことから、プレス前後の基板サイズが設計時のそれとは異なる現象(スケーリング変化)による回路の位置ずれが発生し難い点で有利である。更に、これらのメリットの相乗効果として多層の極薄コアレス基板の生産も可能になる。ここで使用するプリプレグは、回路基板を構成するプリプレグと同じ物であっても異なる物であってもよい。
プリプレグを使用する場合、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物を金属層側から平面視したときに、一回り大きなサイズのものを用いることが、積層体側面への薬液の侵入を効果的に抑える観点から好ましい。このBステージのプリプレグの上に、さらに一回り大きいサイズの金属層を積層することが、プレスした際にプリプレグが広がってはみ出すことを防ぎ、他の層を汚染することを効果的に防ぐことができる観点から、好ましい。
また、樹脂の熱膨張率が、金属層の熱膨張率の+10%、−30%以内であることが望ましい。これによって、金属層と樹脂との熱膨張差に起因する回路の位置ずれを効果的に防止することができ、不良品発生を減少させ、歩留りを向上させることができる。
樹脂の厚みは特に制限はなく、リジッドでもフレキシブルでもよいが、厚すぎるとホットプレス中の熱分布に悪影響がでる一方で、薄すぎると撓んでしまいプリント配線板の製造工程を流れなくなることから、通常5μm以上1000μm以下であり、50μm以上900μm以下が好ましく、100μm以上400μm以下がより好ましい。
また、平面視したときに金属層の表面の少なくとも一部を樹脂で覆う態様において、樹脂層の厚みは小さいほど好ましいが、典型的には50μm以下、好ましくは40μm以下、さらに好ましくは30μm以下、および典型的には1μm以上、好ましくは2μm以上、さらに好ましくは5μm以上である。なお、ここでいう樹脂層の厚みとは、例えば図10に示したように、積層体70を平面視したときの樹脂71の金属層22を覆う部分の厚みtを指す。
また、積層体を平面視したときに開口部を設けることが歩留まりの観点から好ましく、金属層22の端部に接線を引き、その接線に垂直な方向であり、かつ、平面視した際の金属層端部における接線に垂直な方向における樹脂の幅、例えば図10に示したような態様において、樹脂71の開口部72の端部から金属層22の端部に到達するまでの樹脂71の幅wが、典型的には10mm以下、好ましくは5mm以下、さらに好ましくは3mm以下であり、かつ、典型的には0.1mm以上、好ましくは0.2mm以上、さらに好ましくは0.5mm以上である。この樹脂層の幅が、大きすぎると、歩留まりの観点から好ましくなく、逆に小さすぎると開口部端部からの薬液浸み込みを効果的に抑える効果が小さくなる。
金属層としては、銅又は銅合金箔や板が代表的なものであるが、アルミニウム、ニッケル、亜鉛などの箔や板を使用することもできる。特に、銅又は銅合金箔の場合、電解箔又は圧延箔を使用することができる。金属層は、限定的ではないが、プリント回路基板の配線としての使用を考えると、1μm以上、好ましくは5μm以上、および400μm以下、好ましくは120μm以下の厚みを有するのが一般的である。重ね合わせる金属層としては、同じ厚みのものを用いても良いし、異なる厚みのものを用いても良い。
使用する金属層には各種の表面処理が施されていてもよい。例えば、耐熱性付与を目的とした金属めっき(Niめっき、Ni−Zn合金めっき、Cu−Ni合金めっき、Cu−Zn合金めっき、Znめっき、Cu−Ni−Zn合金めっき、Co−Ni合金めっきなど)、防錆性や耐変色性を付与するためのクロメート処理(クロメート処理液中にZn、P、Ni、Mo、Zr、Ti等の合金元素を1種以上含有させる場合を含む)、表面粗度調整のための粗化処理(例:銅電着粒やCu−Ni−Co合金めっき、Cu−Ni−P合金めっき、Cu−Co合金めっき、Cu−Ni合金めっき、Cu−W合金めっき、Cu−As合金めっき、Cu−As−W合金めっき等の銅合金めっきによるもの)が挙げられる。粗化処理が金属層と板状キャリアの剥離強度に影響を与えることはもちろん、クロメート処理も大きな影響を与える。クロメート処理は防錆性や耐変色性の観点から重要であるが、剥離強度を有意に上昇させる傾向が見られるので、剥離強度の調整手段としても意義がある。
本発明では、樹脂を金属層の面に貼り合せる場合には剥離強度が高いことが望まれるので、例えば、金属層(例えば電解銅箔)のマット面(M面)を樹脂との接着面とし、粗化処理等の表面処理を施すことによって化学的および物理的アンカー効果による接着力向上を図ることが好ましい。また、樹脂側においても、金属層との接着力をアップするために各種バインダーが添加される等されることが好ましい。
そこで、本発明に係る積層体の金属層の面を樹脂で覆う場合には、好ましい一実施形態においては、樹脂と金属層の面の剥離強度を好ましい範囲(例えば800gf/cm以上)に調節するため、貼り合わせ面の表面粗度を、JIS B 0601:2001に準拠して測定した金属層表面の十点平均粗さ(Rz jis)で表して、0.4μm以上とすることが好ましく、0.5μm以上とすることが好ましく、0.8μm以上とすることが好ましく、1.0μm以上とすることが好ましく、1.2μm以上とすることが好ましく、1.5μm以上とすることが好ましく、2.0μm以上とすることが好ましい。また上限は特に設定をする必要は無いが、例えば、10.0μm以下とすることが好ましく、8.0μm以下とすることが好ましく、7.0μm以下とすることが好ましく、6.0μm以下とすることが好ましく、5.0μm以下とすることが好ましい。
また、本発明に係る積層体の好ましい一実施形態においては、金属層同士の剥離強度を先述した好ましい範囲に調節するため、金属層のもう一つの金属層と接触させる側の表面の表面粗度を、JIS B 0601:2001に準拠して測定した金属層表面の十点平均粗さ(Rz jis)で表して、3.5μm以下、更に3.0μm以下とすることが好ましい。但し、表面粗度を際限なく小さくするのは手間がかかりコスト上昇の原因となるので、0.1μm以上とするのが好ましく、0.3μm以上とすることがより好ましい。金属層として電解銅箔を使用する場合、このような表面粗度に調整すれば、光沢面(シャイニー面、S面)及び粗面(マット面、M面)の何れを使用することも可能であるが、S面を用いた方が上記表面粗度への調整が容易である。一方で、前記金属層の前記キャリアと接しない側の表面の十点平均粗さ(Rz jis)は、0.4μm以上10.0μm以下であることが好ましい。
金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物を樹脂に埋め込むことで、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われる積層体を製造するためのホットプレスの条件としては、樹脂としてプリプレグ(例えば板状プリプレグ)を使用する場合、圧力30〜40kg/cm2、プリプレグのガラス転移温度よりも高い温度でホットプレスすることが好ましい。
さらに、別の観点から、本発明は、上述した積層体の用途を提供する。
第一に、上述した積層体の少なくとも一つの金属層の面方向、すなわち金属層の表面に対して略垂直な方向に対して、樹脂又は金属層を1回以上、例えば1〜10回積層することを含む多層金属張積層板の製造方法が提供される。
第二に、上述した積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂、片面あるいは両面金属張積層板、または本発明の積層体、または本発明の積層体を切断して得られるキャリア付金属層、樹脂基板付金属層、または金属層を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法が挙げられる。なお、この積層は、所望する回数だけ行われ、各積層回とも、樹脂、片面あるいは両面金属張積層板、本発明の積層体、本発明のキャリア付金属層、および金属層からなる群から任意に選択することができる。また、樹脂基板付金属層としては、従来の樹脂キャリア付の金属箔などを好適に使用することができる。
上記の多層金属張積層板の製造方法においては、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて、例えば前記積層体の金属層上で切断する工程と、また積層したキャリア付金属層、または切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程とをそれぞれ更に含むことができる。上記の多層金属張積層板の製造方法においては、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて切断する工程を更に含むことができる。
さらに、金属層同士を剥離して分離した後、金属層の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むことができる。
第三に、上述した積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、または本発明の積層体、または本発明の積層体を切断して得られるキャリア付金属層、樹脂基板付金属層、配線、回路または金属層を1回以上、例えば1〜10回積層することを含むビルドアップ基板の製造方法が提供される。なお、この積層は、所望する回数だけ行われ、各積層回とも、樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、本発明の積層体、本発明のキャリア付金属層、および金属層からなる群から任意に選択することができる。また、上述と同様に、樹脂基板付金属層としては、従来の樹脂キャリア付の金属箔などを好適に使用することができる。
第四に、上述した積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、ビルドアップ配線層を一層以上積層する工程を含むビルドアップ基板の製造方法が提供される。この際、ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一つを用いて形成することができる。
ここで、積層体の第四の用途、すなわちビルドアップ基板の製造方法における、サブトラクティブ法とは、金属張積層板や配線基板(プリント配線板、プリント回路板を含む)上の金属層の不要部分を、エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パターンを形成する方法を指す。フルアディティブ法とは、導体層に金属層を使用せず、無電解めっき又は/および電解めっきにより導体パターンを形成する方法であり、セミアディティブ法は、例えば金属層からなるシード層上に無電解金属析出と、電解めっき、エッチング、又はその両者を併用して導体パターンを形成した後、不要なシード層をエッチングして除去することで導体パターンを得る方法である。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、積層体の金属層、積層体の樹脂、金属層、キャリア付金属層の樹脂、キャリア付金属層の金属層、樹脂基板付金属層の樹脂、樹脂基板付金属層の金属層、又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むことができる。また、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属層、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属層、積層体を構成する金属層、キャリア付金属層を構成する金属層、樹脂基板付金属層の金属層、及び金属層の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むこともできる。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、配線形成された表面の上に、本発明の積層体、または本発明の積層体を切断して得られるキャリア付金属層を積層する工程を更に含むこともできる。
なお、「配線形成された表面」とは、ビルドアップを行う過程で都度現れる表面に配線形成された部分を意味し、ビルドアップ基板としては最終製品のものも、その途中のものも包含する。
上記のビルドアップ基板の製造方法においては、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて、例えば前記積層体の金属層上で切断する工程と、また積層したキャリア付金属層、または切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程とをそれぞれ更に含むことができる。上記のビルドアップ基板の製造方法においては、前記積層体を、平面視したときに、金属層が接合または溶接または接着されている部分よりも内側で切断する工程を更に含むこともできる。金属層と金属層との接合部を切断、研削、機械研磨、エッチング等の化学研磨等により除去することもできる。
さらに、金属層同士を剥離して分離した後、金属層の一部または全面をエッチングにより除去する工程を更に含むこともできる。
なお、上述の多層金属張積層板の製造方法およびビルドアップ基板の製造方法において、各層同士は熱圧着を行うことにより積層させることができる。この熱圧着は、一層一層積層するごとに行ってもよいし、ある程度積層させてからまとめて行ってもよいし、最後に一度にまとめて行ってもよい。
特に、本発明は、上記のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面銅張積層板、積層体の金属層、積層体の板状キャリア、金属層、キャリア付金属層の板状キャリア、キャリア付金属層の金属層、樹脂基板付金属層の樹脂、樹脂基板付金属層の金属層、または樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをし、更に前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属箔および回路部分、片面あるいは両面銅張積層板を構成する金属箔、積層体を構成する金属層、キャリア付金属層を構成する金属層、樹脂基板付金属層の金属層、または金属層に回路を形成する工程を少なくとも1回以上行うビルドアップ基板の製造方法を提供する。
以下、上述した用途の具体例として、本発明に係るキャリア付金属層を利用した4層CCLの製法を説明する。ここで使用するキャリア付金属層は、金属層11bおよび金属層11a同士を分離可能に接触させて構成される積層物を、樹脂11cおよびプリプレグ12で挟んで構成されるキャリア付金属層である。このキャリア付金属層に、所望枚数のプリプレグ12、次に内層コア13と称する2層プリント回路基板または2層金属張積層板、次にプリプレグ12、更にキャリア付金属層を順に重ねることで1組の4層CCLの組み立てユニットが完成する。次に、このユニット14(通称「ページ」と言う)を10回程度繰り返し、プレス組み立て物15(通称「ブック」と言う)を構成する(図8)。その後、このブック15を積層金型10で挟んでホットプレス機にセットし、所定の温度及び圧力で加圧成型することにより多数の4層CCLを同時に製造することができる。積層金型10としては例えばステンレス製プレートを使用することができる。プレートは、限定的ではないが、例えば1〜10mm程度の厚板を使用することができる。4層以上のCCLについても、一般的には内層コアの層数を上げることで、同様の工程で生産することが可能である。
以下、上述した用途の具体例として、本発明に係る積層体をカットして得られる、金属層11bおよび金属層11a同士を分離可能に接触させて構成される積層物を、二つの樹脂11cで挟んで構成されるキャリア付金属層11を利用したコアレスビルドアップ基板の製法を例示的に説明する。この方法では、キャリア付金属層11の両側にビルドアップ層16を必要数積層して、最終的に金属層11a、11bを剥離する(図9参照)。
また例えば、本発明の積層体に、絶縁層としての樹脂、2層回路基板、絶縁層としての樹脂を順に重ね、その上に本発明の積層体あるいはキャリア付金属層を順に重ねて、このようにして得られる最終の積層体における金属層同士の積層面にてカットすることでビルドアップ基板を製造することができる。
また、別の方法としては、本発明の積層体に、絶縁層としての樹脂、導体層としての金属層を順に積層する。次に、必要に応じて金属層の全面を、ハーフエッチングして厚みを調整する工程を含めてもよい。次に、積層した金属層の所定位置にレーザー加工を施して金属層と樹脂を貫通するビアホールを形成し、ビアホールの中のスミアを除去するデスミア処理を施した後、ビアホール底部、側面および金属層の全面または一部に無電解めっきを施して層間接続を形成して、必要に応じて更に電解めっきを行う。金属層上の無電解めっきまたは電解めっきが不要な部分にはそれぞれのめっきを行う前までに予めめっきレジストを形成おいてもよい。また、無電解めっき、電解めっき、めっきレジストと金属層の密着性が不十分である場合には予め金属層の表面を化学的に粗化しておいてもよい。めっきレジストを使用した場合、めっき後にめっきレジストを除去する。次に、金属層および、無電解めっき部、電解めっき部の不要部分をエッチングにより除去することで回路を形成する。その後、積層体における金属層同士の積層面にてカットすることでビルドアップ基板を製造することができる。樹脂、銅箔の積層から回路形成までの工程を複数回行ってさらに多層のビルドアップ基板としてもよい。
さらに、このビルドアップ基板の最表面には、本発明の積層体、または前述のように本発明の積層体をカットして得られるキャリア付金属層を接触させて積層してもよい。なお、最後に積層体を密着させる場合、その前段までで重ね合わせた金属層同士の積層面にてカットをしておいてもよいが、最後の積層体の密着までカットを行わず、最後に全ての積層体の金属層同士の積層面が切断面に含まれるようにカットされるように、一度にカットしてもよい。
ここで、ビルドアップ基板作製に用いる樹脂基板としては、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含有するプリプレグを好適に用いることができる。
また、別の方法としては、本発明の積層体の板状キャリアに開口部を設けて露出する金属層の露出表面に、絶縁層としての樹脂例えばプリプレグまたは感光性樹脂を積層する。その後、樹脂の所定位置にビアホールを形成する。樹脂として例えばプリプレグを用いる場合、ビアホールはレーザー加工により行うことができる。レーザー加工の後、このビアホールの中のスミアを除去するデスミア処理を施すとよい。また、樹脂として感光性樹脂を用いた場合、フォトリソグラフィ法によりビアホールを形成部の樹脂を除去することができる。次に、ビアホール底部、側面および樹脂の全面または一部に無電解めっきを施して層間接続を形成して、必要に応じて更に電解めっきを行う。樹脂上の無電解めっきまたは電解めっきが不要な部分にはそれぞれのめっきを行う前までに予めめっきレジストを形成しておいてもよい。また、無電解めっき、電解めっき、めっきレジストと樹脂の密着性が不十分である場合には予め樹脂の表面を化学的に粗化しておいてもよい。めっきレジストを使用した場合、めっき後にめっきレジストを除去する。次に、無電解めっき部または電解めっき部の不要部分をエッチングにより除去することで回路を形成する。その後、積層体における金属層同士の積層面にてカットすることでビルドアップ基板を製造することができる。樹脂の積層から回路形成までの工程を複数回行ってさらに多層のビルドアップ基板としてもよい。
さらに、このビルドアップ基板の最表面には、本発明の積層体、または前述のように本発明の積層体をカットして得られるキャリア付金属層を接触させて積層してもよい。なお、最後に積層体を密着させる場合、その前段までで重ね合わせた金属層同士の積層面にてカットをしておいてもよいが、最後の積層体の密着までカットを行わず、最後に全ての積層体の金属層同士の積層面が切断面に含まれるようにカットされるように、一度にカットしてもよい。
また、別の方法としては、図16〜図18に示したようなビルドアップ方法が挙げられる。
すなわち、図16においては、図15に示した積層体の金属層42、43のそれぞれの露出面にプリプレグ115、116を積層させ、さらに回路形成用の金属層117、118を積層させる。積層後に、カットラインBにてカットする。この一連の操作の際に、孔114はアライメントホールとして機能し、孔114の上面にプリプレグ、金属層を積層させても、X線を当てることで位置検出をすることができるようになっている。なお、金属層42、43のプリプレグ115、116に積層される側の表面は電着により製造した金属層(電解金属層)のM面(マット面、析出面)の表面や、金属層に粗化処理した面の表面等、凹凸を有する表面であることが好ましい。金属層42、43とプリプレグ115、116とが良好に密着するためである。
続いて、図17においては、図16で得られた積層体の孔114の内側に積層方向に貫通する孔124を開ける。これにより、人間にも孔が視覚化されることになる。また、孔114よりも内側に孔124を開けることにより積層物の金属層と金属層との間に薬液が染み込むのを防止できる。
そして、図18においては、図17で得られた積層体の最外層の金属層117、118に回路を形成し、回路領域122、123を設けてビルドアップ基板121を得る。この後、図19に示すように、図18で得られたビルドアップ基板121にさらにビルドアップ層132を形成し、さらに必要に応じてビルドアップ層の形成を続けて、最後に、平面視したときに孔124の内側に設定した所定のカットラインBにてカットして、矢印Dに沿って金属層の界面にて分けて二つの基板133、134にしてもよい。また、図18に示したように、平面視したときに孔124の内側に設定した所定のカットラインBにてカットし、金属層42、43の界面にて分けて二つのビルドアップ基板を得て、図20に示すように、それぞれのビルドアップ基板141の両面に対して引き続きビルドアップ層142を形成していってもよいし、片面だけにビルドアップ層を形成していってもよい。
また、図示はしないが、図15の積層体の金属層42、43の表面に極薄金属箔を形成しておき、この極薄金属箔の表面にプリプレグ、金属層を積層していってもよい。
このようにして作製されたコアレスビルドアップ基板に対しては、めっき工程及び/又はエッチング工程を経て表面に配線を形成し、更に金属層同士の間で、剥離分離させることでビルドアップ配線板が完成する。剥離分離後に金属層の剥離面に対して、配線を形成してもよいし、金属層全面をエッチングにより除去して多層ビルドアップ配線板としてもよい。更に、ビルドアップ配線板に電子部品類を搭載することで、プリント回路板が完成する。また、剥離前のコアレスビルドアップ基板に直接、電子部品を搭載してもプリント回路板を得ることができる。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
<実験例1>
JX日鉱日石金属(株)製の電解銅箔(JTC;厚さ18μm;光沢面:表面粗さRz jis(十点平均粗さ) 1.5μm;マット面(析出面):表面粗さRz jis 3.1μm)を2枚用いて、光沢面と光沢面とを接着剤を介して積層して、さらに積層部分の外周を樹脂で覆って図2に示した構造の積層体を作製した。このときの剥離強度は150gf/cmであった。また、金属層の積層部分の外周を樹脂で覆う際には、金属層同士を接触させて得られた積層物の両側を積層物よりも一回り大きい二つのプリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))で挟んで、ホットプレスにて接合した。
<実験例2>
JX日鉱日石金属(株)製の電解銅箔(JTC;厚さ18μm;光沢面:表面粗さRz jis(十点平均粗さ) 1.5μm;マット面(析出面):表面粗さRz jis 3.1μm)を2枚用いて、光沢面と光沢面とを接着剤を介して積層して、さらに積層部分の外周を樹脂で覆って図4、5に示した構造の積層体を作製した。このときの剥離強度は200gf/cmであった。また、金属層の積層部分の外周を樹脂で覆う際には、金属層同士を接触させて得られた積層物の両側を二つのプリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))で挟んで、ホットプレスにて接合した。なお、金属層を平面視した際に、一方の対向する一対の辺の長さが、積層物よりも長く、もう一方の対向する一対の辺の長さが積層物と同じであるプリプレグを使用した。
<実験例3>
JX日鉱日石金属(株)製の圧延銅箔(タフピッチ銅(JIS H3100 C1100);厚み35μm;表面粗さRa=0.09μm(JIS B0601 1994))を2枚積層し、超音波溶接で両端の三箇所ずつ接合して、さらに積層部分の外周を樹脂で覆って図6に示した構造の積層体を作製した。なお、各金属層同士の積層に関して、剥離強度は、それぞれ55gf/cmおよび67gf/cmであった。また、金属層の積層部分の外周を樹脂で覆う際には、金属層同士を接触させて得られた積層物の両側を、積層物よりも一回り大きい二つのプリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))で挟んで、ホットプレスにて接合した後、開口部が形成されるようにマスキングをしてエッチング処理した。
<実験例4>
JX日鉱日石金属(株)製の圧延銅箔(タフピッチ銅(JIS H3100 C1100);厚み35μm;表面粗さRa=0.09μm(JIS B0601 1994))を2枚積層して、さらに積層部分の外周を樹脂で覆って図7に示した構造の積層体を作製した。また、金属層の積層部分の外周を樹脂で覆う際には、金属層同士を接触させて得られた積層物の両側を、積層物よりも一回り大きい二つのプリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))で挟んで、ホットプレスにて接合した後、開口部が形成されるようにマスキングをしてエッチング処理した。
<実験例5>
以下の手順により、積層物としてキャリア付極薄銅箔を使用し、図10に示した構造の二つの積層物を有する積層体を作製した。
キャリアとして、厚さ35μmの長尺の電解銅箔(JX日鉱日石金属社製JTC)を用意した。この銅箔の光沢面(シャイニー面)に対して、以下の条件でロール・トウ・ロール型の連続めっきラインで電気めっきすることにより4000μm/dm2の付着量のNi層を形成した。
(1)Ni層(Ni含有層、剥離層:下地メッキ1)
銅箔キャリアのS面に対して、以下の条件でロール・トウ・ロール型の連続メッキラインで電気メッキすることにより1000μg/dm2の付着量のNi層を形成した。具体的なメッキ条件を以下に記す。
硫酸ニッケル:270〜280g/L
塩化ニッケル:35〜45g/L
酢酸ニッケル:10〜20g/L
ホウ酸:30〜40g/L
光沢剤:サッカリン、ブチンジオール等
ドデシル硫酸ナトリウム:55〜75ppm
pH:4〜6
浴温:55〜65℃
電流密度:10A/dm2
(2)Cr層(Cr含有層、剥離層:下地メッキ2)
次に、(1)にて形成したNi層表面を水洗及び酸洗後、引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続メッキライン上でNi層の上に11μg/dm2の付着量のCr層を以下の条件で電解クロメート処理することにより付着させた。
重クロム酸カリウム1〜10g/L、亜鉛0g/L
pH:7〜10
液温:40〜60℃
電流密度:2A/dm2
(3)極薄銅層
次に、(2)にて形成したCr層表面を水洗及び酸洗後、引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続メッキライン上で、Cr層の上に厚み2μmの極薄銅層を以下の条件で電気メッキすることにより形成し、キャリア付極薄銅箔を作製した。
銅濃度:80〜120g/L
硫酸濃度:80〜120g/L
電解液温度:50〜80℃
電流密度:100A/dm2
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ2μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきを行った。以下に、処理条件を示す。これらはいずれも、本願発明の銅箔への粗化処理層を形成するための工程である。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は2.50とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
2SO4:100g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50℃
本粗化処理の後、下記に示す正常めっきを行った。以下に、処理条件を示す。
(液組成2)
Cu:40g/L
2SO4:100g/L
(電気めっき温度1)40℃
(電流条件1)
電流密度:30 A/dm2
クーロン量:150As/dm2
次に、耐熱・防錆層の上に電解クロメート処理を行った。
電解クロメート処理(クロム・亜鉛処理(酸性浴))
CrO3:1.5g/L
ZnSO4・7H2O:2.0g/L
Na2SO4:18g/L
pH:4.6
浴温:37℃
電流密度:2.0A/dm2
時間:1〜30秒
(pH調整は硫酸又は水酸化カリウムで実施)
次に、このクロメート皮膜層の上に、シラン処理(塗布による)を施した。シラン処理の条件は、次の通りである。
0.2% 3‐グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
なお、各金属層同士の積層に関して、剥離強度は、それぞれ13gf/cmおよび10gf/cmであった。
このようにして得られた積層物の上に金属層よりも一回り小さい0.1mmのアルミ板を配置した。そして、アルミ板/積層物/プリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))/積層物/アルミ板の順に積層した後に、ホットプレスにより熱圧着し、その後アルミ板を除去して、図10に示した構造の積層体を得た。なお、プリプレグには、積層物よりも一回り大きいプリプレグを用いた。なお、積層物であるキャリア付極薄銅箔を極薄銅層側からプリプレグに積層して積層体を得た。
<実験例6>
以下の手順により、積層物としてキャリア付極薄銅箔を使用し、図11に示した構造の二つの積層物を有する積層体を作製した。
以下の条件にて、剥離層の形成および金属層の粗化処理を行った後の処理以外は、実験例5と同様の手順にて行った。極薄銅層厚みは3μmとした。
(剥離層の形成)
(1)「Ni−Zn」:ニッケル亜鉛合金めっき
上記ニッケルめっきの形成条件において、ニッケルめっき液中に硫酸亜鉛(ZnSO4)の形態の亜鉛を添加し、亜鉛濃度:0.05〜5g/Lの範囲で調整してニッケル亜鉛合金めっきを形成した。
Ni付着量は、3000μg/dm2であり、Zn付着量は、250μg/dm2であった。
(2)「有機」:有機物層形成処理
上記で形成したニッケル亜鉛合金めっき層の上に、濃度1〜30g/Lのカルボキシベンゾトリアゾール(CBTA)を含む、液温40℃、pH5の水溶液を、20〜120秒間シャワーリングして噴霧することにより行った。有機物層厚みは、25nmであった。
(粗化処理)
以下の条件にて、粗化処理1、粗化処理2、防錆処理、クロメート処理、及び、シランカップリング処理をこの順に行った。なお、極薄銅箔の厚みは3μmとした。
・粗化処理1
液組成 :銅10〜20g/L、硫酸50〜100g/L
液温 :25〜50℃
電流密度 :1〜58A/dm2
クーロン量:4〜81As/dm2
・粗化処理2
液組成 :銅10〜20g/L、ニッケル5〜15g/L、コバルト5〜15g/L
pH :2〜3
液温 :30〜50℃
電流密度 :24〜50A/dm2
クーロン量:34〜48As/dm2
・防錆処理
液組成 :ニッケル5〜20g/L、コバルト1〜8g/L
pH :2〜3
液温 :40〜60℃
電流密度 :5〜20A/dm2
クーロン量:10〜20As/dm2
・クロメート処理
液組成 :重クロム酸カリウム1〜10g/L、亜鉛0〜5g/L
pH :3〜4
液温 :50〜60℃
電流密度 :0〜2A/dm2
クーロン量:0〜2As/dm2
・シランカップリング処理
ジアミノシラン水溶液の塗布(ジアミノシラン濃度:0.1〜0.5wt%)
なお、各金属層同士の積層に関して、剥離強度は、5gf/cmおよび8gf/cmであった。
このようにして得られた積層物の上に金属層よりも一回り小さい0.1mmのアルミ板を配置した。そして、アルミ板/積層物/プリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))/積層物/アルミ板の順に積層した後に、ホットプレスにより熱圧着し、その後アルミ板を除去して、図11に示した構造の積層体を得た。なお、プリプレグには、積層物よりも一回り大きいプリプレグを用いた。なお、積層物であるキャリア付極薄銅箔をキャリア側からプリプレグへ積層して、積層体を得た。
<実験例7>
以下の手順により、積層物としてキャリア付極薄銅箔を使用し、図12に示した構造の二つの積層物を有する積層体を作製した。
金属層同士を接触させた積層物を、実験例6に示した手順を同様にして得た。なお、各金属層同士の積層に関して、剥離強度は、5gf/cmおよび8gf/cmであった。
そして、積層物/プリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))/積層物の順に積層した後に、ホットプレスにより熱圧着して、図12に示した構造の積層体を得た。なお、プリプレグには、積層物よりも一回り大きいプリプレグを用いた。なお、積層物であるキャリア付極薄銅箔をキャリア側からプリプレグへ積層して、積層体を得た。
<実験例8>
以下の手順により、積層物としてキャリア付極薄銅箔を使用し、図13に示した構造の二つの積層物を有する積層体を作製した。
金属層同士を接触させた積層物を、実験例6に示した手順を同様にして得た。なお、各金属層同士の積層に関して、剥離強度は、5gf/cmおよび8gf/cmであった。
このようにして得られた積層物とプリプレグとを積層物/プリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))/積層物の順に積層した後に、ホットプレスにより熱圧着した。その後、前記積層物の表面に金属層よりも一回り小さい厚み0.1mmのアルミ板を配置し、さらに積層面に対して側面からエポキシ樹脂(粘度1Pa・s)を塗布して加熱硬化させた後に、アルミ板を除去して、図13に示した構造の積層体を得た。なお、プリプレグは、積層物を極薄銅箔について平面視したときに、積層物と同じ大きさのものを用いた。なお、積層物であるキャリア付極薄銅箔をキャリア側からプリプレグへ積層して、積層体を得た。
<実験例9>
以下の手順により、積層物としてキャリア付極薄銅箔を使用し、図14に示した構造の二つの積層物を有する積層体を作製した。
金属層同士を接触させた積層物を、実験例6に示した手順を同様にして得た。なお、各金属層同士の積層に関して、剥離強度は、5gf/cmおよび8gf/cmであった。
このようにして得られた積層物の上に金属層よりも一回り大きい厚み0.1mmのアルミ板を配置した。そして、積層物/プリプレグ(FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製))/積層物の順に積層した後に、ホットプレスにより熱圧着し、さらに積層面に対して側面からエポキシ樹脂(粘度15Pa・s)を塗布して加熱硬化させ、その後アルミ板を除去して、図14に示した構造の積層体を得た。なお、プリプレグは、積層物を極薄銅箔について平面視したときに、積層物と同じ大きさのものを用いた。なお、積層物であるキャリア付極薄銅箔をキャリア側からプリプレグへ積層して、積層体を得た。
このようにして作製した積層体の両側に、表面に金属層(銅箔)が露出している側にはFR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製)、銅箔(JX日鉱日石金属(株)製、JTC12μm(製品名))を順に重ね、表面に樹脂が露出している側には、銅箔(JX日鉱日石金属(株)製、JTC12μm(製品名))、FR−4プリプレグ(南亜プラスティック社製)、銅箔(JX日鉱日石金属(株)製、JTC12μm(製品名))を順に重ね、3MPaの圧力で170℃・100分間ホットプレスを行い、4層〜6層銅張積層板を作製した。
次に、前記4層〜6層銅張積層板表面の銅箔とその下の絶縁層(硬化したプリプレグ)を貫通する直径100μmの孔をレーザー加工機を用いて空けた。続いて、前記孔の底部に露出した内層に存在する銅箔表面と、前記孔の側面、前記4層〜6層銅張積層板表面の銅箔上に無電解銅めっき、電気銅めっきにより銅めっきを行い、内層に存在する銅箔と、4〜6層銅張積層板表面の銅箔との間に電気的接続を形成した。次に、4〜6層銅張積層板表面の銅箔の一部を塩化第二鉄系のエッチング液を用いてエッチングし、回路を形成した。このようにして、4〜6層ビルドアップ基板を作製することができる。
続いて、前記4〜6層ビルドアップ基板を、前記金属層上の位置で切断した後、前記積層体を構成する金属層と金属層を剥離して分離することにより、2組の2〜3層ビルドアップ配線板を得た。
続いて、前記の2組の2〜3層ビルドアップ配線板上の、金属層(銅箔)と接触していた金属層である銅箔をエッチングし配線を形成して、2組の2〜3層ビルドアップ配線板を得た。
10 積層金型
11 キャリア付金属層
11a 金属層
11b 金属層
11c 樹脂
12 プリプレグ
13 内層コア
14 ページ
15 ブック
16 ビルドアップ層
20 積層体
21 樹脂
22、23 金属層
24 離型層
30 積層体
31 樹脂
32、33 金属層
40 積層体
41 樹脂
42、43 金属層
50 積層体
51 樹脂
52 開口部
60 積層体
61 樹脂
62 開口部
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)金属層同士を接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
(2)金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
(3)金属層同士を接合させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の積層体において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の全体にわたって樹脂で覆われてなる積層体。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の積層体において、少なくとも一方の金属層の面において平面視したときに、金属層が露出している積層体。
(6)金属層同士を、離型層を用いて貼り合わせてなる(1)〜(5)のいずれかに記載の積層体。
(7)前記金属層同士の剥離強度が0.5gf/cm以上200gf/cm以下である(1)〜(6)のいずれかに記載の積層体。
(8)前記金属層における他の金属層と接する側表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である(1)〜(7)のいずれかに記載の積層体。
(9)220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属層同士の剥離強度が、0.5gf/cm以上200gf/cm以下である(1)〜(8)のいずれかに記載の積層体。
(10)樹脂が熱硬化性樹脂を含む(1)〜(9)のいずれかに記載の積層体。
(11)樹脂が熱可塑性樹脂を含む(1)〜(10)のいずれかに記載の積層体。
(12)(1)〜(11)のいずれかに記載の積層体において、前記樹脂が前記金属層の外側において、孔が設けられた積層体。
(13)(12)に記載の積層体において、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
(14)(1)〜(13)のいずれかに定義される積層物であって、孔が設けられた積層物。
(15)(14)に記載の積層物であって、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層物。
(16)(14)または(15)に記載の積層物を有する積層体。
(17)(1)〜(13)のいずれかに記載の積層体であって、前記積層物は孔を有する積層体。
(18)(17)に記載の積層体であって、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
(19)少なくとも一方の金属層が銅または銅合金で構成される(1)〜(13)のいずれかに記載の積層体。
(20)(1)〜(13)のいずれかに定義される積層物、および(14)または(15)に記載の積層物からなる群から選択される積層物を二つ以上有する積層体。
(21)板状樹脂と、当該板状樹脂の両面にそれぞれ積層される、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物とを有し、
前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
(22)(21)に記載の積層体において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の全体にわたって樹脂で覆われてなる積層体。
(23)(21)または(22)に記載の積層体において、前記板状樹脂と、前記樹脂とが一体的に形成されている積層体。
(24)(21)または(22)に記載の積層体において、前記板状樹脂と、前記樹脂とが別々の部材として形成されている積層体。
(25)金属層同士を、離型層を用いて貼り合わせてなる(21)〜(24)のいずれかに記載の積層体。
(26)前記金属層同士の剥離強度が0.5gf/cm以上200gf/cm以下である(21)〜(25)のいずれかに記載の積層体。
(27)前記金属層における他の金属層と接する側表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である(21)〜(26)のいずれかに記載の積層体。
(28)220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属層同士の剥離強度が、0.5gf/cm以上200gf/cm以下である(21)〜(27)のいずれかに記載の積層体。
(29)樹脂が熱硬化性樹脂を含む(21)〜(28)のいずれかに記載の積層体。
(30)樹脂が熱可塑性樹脂を含む(21)〜(29)のいずれかに記載の積層体。
(31)(21)〜(30)のいずれかに記載の積層体において、前記樹脂が前記金属層の外側において、孔が設けられた積層体。
(32)(31)に記載の積層体において、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
(33)少なくとも一方の金属層が銅または銅合金で構成される(21)〜(32)のいずれかに記載の積層体。
(34)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体を、金属層の面において平面視したときに、前記金属層同士の積層面にて切断して得られるキャリア付金属層。
(35)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体において、前記それぞれの金属層の表面に樹脂を積層してなる多層積層体。
(36)(35)に記載の積層体において、前記それぞれの樹脂の表面にさらに別の金属層を積層してなる多層積層体。
(37)(36)に記載の多層積層体を、前記別の金属層の表面において平面視したときに、前記樹脂と、前記別の金属層との積層面にて切断して得られる多層積層体。
(38)(36)に記載の多層積層体において、(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体の部分において貫通する孔が設けられた多層積層体。
(39)(38)に記載の多層積層体を、前記別の金属層の表面において平面視したときに、前記樹脂と、前記別の金属層との積層面にて切断して得られる多層積層体。
(40)(39)に記載の多層積層体において、前記孔よりも内側に、当該多層積層体全体を貫通する孔が設けられた多層積層体。
41)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれか一項に記載の積層体、あるいは(35)〜(40)のいずれかに記載の多層積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂又は金属層を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
42)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、あるいは(35)〜(40)のいずれかに記載の多層積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂、片面あるいは両面金属張積層板、(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、(1)〜(13)のいずれかに定義されている積層物、(14)または(15)に記載の積層物、(34)に記載のキャリア付金属層、(35)〜(40)のいずれかに記載の多層積層体、樹脂基板付金属層または金属層を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
43)(41)または(42)に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて切断する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
44)(43)に記載の多層金属張積層板の製造方法において、積層した前記キャリア付金属層の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
45)(43)に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
46)(44)または(45)に記載の製造方法において、前記剥離して分離した金属層の一部または全部をエッチングにより除去する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
47)(41)〜(43)のいずれかに記載の製造方法により得られる多層金属張積層板。
(48)(44)〜(46)のいずれかに記載の製造方法により得られる多層金属張積層板であって、薬液の浸入による金属層の腐食や侵食が防がれている多層金属張積層板。
49)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、あるいは(35)〜(40)のいずれかに記載の多層積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、ビルドアップ配線層を一層以上形成する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
50)ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一つを用いて形成される(49)に記載のビルドアップ基板の製造方法。
51)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、あるいは(35)〜(40)のいずれかに記載の多層積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、(1)〜(13)のいずれかに定義されている積層物、(14)または(15)に記載の積層物、(34)に記載のキャリア付金属層、(35)〜(40)のいずれかに記載の多層積層体、樹脂基板付金属層、配線、回路または金属層を1回以上積層することを含むビルドアップ基板の製造方法。
52)(51)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、積層体の金属層、積層体の樹脂、金属層、キャリア付金属層の樹脂、キャリア付金属層の金属層、多層積層体の金属層、多層積層体の樹脂、多層積層体の別の金属層、樹脂基板付金属層の樹脂、樹脂基板付金属層の金属層又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むビルドアップ基板の製造方法。
53)(51)または(52)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属層、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属層、及び積層体を構成する金属層、キャリア付金属層を構成する金属層、多層積層体の金属層、多層積層体の別の金属層、樹脂基板付金属層の金属層、及び金属層の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むビルドアップ基板の製造方法。
54)配線形成された表面の上に、(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、(34)に記載のキャリア付金属層、または(35)〜(40)のいずれかに記載の多層積層体を積層する工程を更に含む(51)〜(53)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法。
55)(49)〜(54)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて切断する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
56)(49)〜(54)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法において、積層した前記キャリア付金属層の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
57)(55)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
58)(56)または(57)に記載のビルドアップ配線板の製造方法において、前記剥離して分離した金属層の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
59)(56)または(57)に記載の製造方法により得られるビルドアップ配線板であって、薬液の浸入による金属層の腐食や侵食が防がれているビルドアップ配線板
(60)(58)に記載の製造方法において金属層の一部をエッチングにより除去することにより得られるビルドアップ配線板であって、薬液の浸入による金属層の腐食や侵食が防がれているビルドアップ配線板。
61)(56)〜(58)のいずれかに記載の製造方法によりビルドアップ配線板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
(62)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体の二つの金属層の面方向に対して、樹脂を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
(63)(62)に記載の方法において、前記それぞれの樹脂の表面にさらに別の金属層を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
(64)(62)または(63)に記載の製造方法により得られる多層金属張積層板。
(65)(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体の二つの金属層の面方向に対して、それぞれの樹脂および別の金属層をこの順で1回以上積層することを含むビルドアップ基板の製造方法。
(66)(65)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記別の金属層および樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むビルドアップ基板の製造方法。
(67)(65)または(66)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記別の金属層の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むビルドアップ基板の製造方法。
(68)配線形成された表面の上に、(1)〜(13)、および(16)〜(33)のいずれかに記載の積層体、(34)に記載のキャリア付金属層、または(35)〜(40)のいずれかに記載の多層積層体を積層する工程を更に含む(67)に記載のビルドアップ基板の製造方法。
(69)(65)〜(68)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて切断する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
(70)(65)〜(69)のいずれかに記載のビルドアップ基板の製造方法において、積層した前記キャリア付金属層の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(71)(69)に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(72)(70)または(71)に記載のビルドアップ配線板の製造方法において、前記剥離して分離した金属層の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
(73)(70)または(71)に記載の製造方法により得られるビルドアップ配線板であって、薬液の浸入による金属層の腐食や侵食が防がれているビルドアップ配線板。
(74)(72)に記載の製造方法において金属層の一部をエッチングにより除去することにより得られるビルドアップ配線板であって、薬液の浸入による金属層の腐食や侵食が防がれているビルドアップ配線板。
(75)(70)〜(72)のいずれかに記載の製造方法によりビルドアップ配線板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。

Claims (53)

  1. 金属層同士を接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
  2. 金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
  3. 金属層同士を接合させて構成される積層物において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の全体にわたって樹脂で覆われてなる積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体において、少なくとも一方の金属層の面において平面視したときに、金属層が露出している積層体。
  6. 前記金属層同士を、離型層を用いて貼り合わせてなる請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
  7. 前記金属層同士の剥離強度が0.5gf/cm以上200gf/cm以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体。
  8. 前記金属層における他の金属層と接する側表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体。
  9. 220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属層と金属板との剥離強度が、0.5gf/cm以上200gf/cm以下である請求項1〜8のいずれか一項に記載の積層体。
  10. 前記樹脂が熱硬化性樹脂を含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層体。
  11. 前記樹脂が熱可塑性樹脂を含む請求項1〜10のいずれか一項に記載の積層体。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の積層体において、前記樹脂が前記金属層の外側において、孔が設けられた積層体。
  13. 請求項12に記載の積層体において、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に定義される積層物であって、孔が設けられた積層物。
  15. 請求項14に記載の積層物であって、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層物。
  16. 請求項14または15に記載の積層物を有する積層体。
  17. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の積層体であって、前記積層物は孔を有する積層体。
  18. 請求項17に記載の積層体であって、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
  19. 少なくとも一方の金属層が銅または銅合金で構成される請求項1〜13のいずれか一項記載の積層体。
  20. 請求項1〜13のいずれか一項に定義される積層物、および請求項14または15に記載の積層物からなる群から選択される二つ以上有する積層体。
  21. 板状樹脂と、当該板状樹脂の両面にそれぞれ積層される、金属層同士を分離可能に接触させて構成される積層物とを有し、
    前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の少なくとも一部が樹脂で覆われてなる積層体。
  22. 請求項21に記載の積層体において、前記金属層において平面視したときに積層部分の外周の全体にわたって樹脂で覆われてなる積層体。
  23. 請求項21または22に記載の積層体において、前記板状樹脂と、前記樹脂とが一体的に形成されている積層体。
  24. 請求項21または22に記載の積層体において、前記板状樹脂と、前記樹脂とが別々の部材として形成されている積層体。
  25. 金属層同士を、離型層を用いて貼り合わせてなる請求項21〜24のいずれか一項に記載の積層体。
  26. 前記金属層同士の剥離強度が0.5gf/cm以上200gf/cm以下である請求項21〜25のいずれか一項に記載の積層体。
  27. 前記金属層における他の金属層と接する側表面の十点平均粗さ(Rz jis)が、3.5μm以下である請求項21〜26のいずれか一項に記載の積層体。
  28. 220℃で3時間、6時間または9時間のうちの少なくとも一つの加熱後における、金属層と金属板との剥離強度が、0.5gf/cm以上200gf/cm以下である請求項21〜27のいずれか一項に記載の積層体。
  29. 前記樹脂が熱硬化性樹脂を含む請求項21〜28のいずれか一項に記載の積層体。
  30. 前記樹脂が熱可塑性樹脂を含む請求項21〜29のいずれか一項に記載の積層体。
  31. 請求項21〜30のいずれか一項に記載の積層体において、前記樹脂が前記金属層の外側において、孔が設けられた積層体。
  32. 請求項31に記載の積層体において、前記孔は直径0.01mm〜10mmであり、1〜10箇所設けられている積層体。
  33. 少なくとも一方の金属層が銅または銅合金で構成される請求項21〜32のいずれか一項に記載の積層体。
  34. 請求項1〜13、および16〜33のいずれか一項に記載の積層体を、金属層の面において平面視したときに、前記金属層同士の積層面にて切断して得られるキャリア付金属層。
  35. 請求項1〜13、および16〜33のいずれか一項に記載の積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂又は金属層を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
  36. 請求項1〜13、および16〜33のいずれか一項に記載の積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂、片面あるいは両面金属張積層板、請求項1〜13、および16〜33のいずれか一項に記載の積層体、請求項1〜13のいずれか一項に定義されている積層物、請求項14または15に記載の積層物、請求項34に記載のキャリア付金属層、樹脂基板付金属層または金属層を1回以上積層することを含む多層金属張積層板の製造方法。
  37. 請求項35または36に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて切断する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
  38. 請求項37に記載の多層金属張積層板の製造方法において、積層した前記キャリア付金属層の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
  39. 請求項37に記載の多層金属張積層板の製造方法において、前記切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含む多層金属張積層板の製造方法。
  40. 請求項38または39に記載の製造方法において、剥離して分離した金属層の一部または全部をエッチングにより除去する工程を含む多層金属張積層板の製造方法。
  41. 請求項35〜40のいずれか一項に記載の製造方法により得られる多層金属張積層板。
  42. 請求項1〜13、および16〜33のいずれか一項に記載の積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、ビルドアップ配線層を一層以上形成する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
  43. ビルドアップ配線層はサブトラクティブ法又はフルアディティブ法又はセミアディティブ法の少なくとも一つを用いて形成される請求項42に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  44. 請求項1〜13、および16〜33のいずれか一項に記載の積層体の少なくとも一つの金属層の面方向に対して、樹脂、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、請求項1〜13、および16〜33のいずれか一項に記載の積層体、請求項1〜13のいずれか一項に定義されている積層物、請求項14または15に記載の積層物、請求項34に記載のキャリア付金属層、樹脂基板付金属層、配線、回路または金属層を1回以上積層することを含むビルドアップ基板の製造方法。
  45. 請求項44に記載のビルドアップ基板の製造方法において、片面あるいは両面配線基板、片面あるいは両面金属張積層板、積層体の金属層、積層体の樹脂、金属層、キャリア付金属層の樹脂、キャリア付金属層の金属層、樹脂基板付金属層の樹脂、樹脂基板付金属層の金属層又は樹脂に穴を開け、当該穴の側面および底面に導通めっきをする工程を更に含むビルドアップ基板の製造方法。
  46. 請求項44または45に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記片面あるいは両面配線基板を構成する金属層、片面あるいは両面金属張積層板を構成する金属層、及び積層体を構成する金属層、キャリア付金属層を構成する金属層、樹脂基板付金属層の金属層、及び金属層の少なくとも一つに配線を形成する工程を1回以上行うことを更に含むビルドアップ基板の製造方法。
  47. 配線形成された表面の上に、請求項1〜13、および16〜33のいずれか一項に記載の積層体、または請求項34に記載のキャリア付金属層を積層する工程を更に含む請求項44〜46のいずれか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法。
  48. 請求項42〜47のいずれか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記積層体を、金属層の面において平面視したときに、金属層同士の積層面の少なくとも一つにて切断する工程を含むビルドアップ基板の製造方法。
  49. 請求項42〜47のいずれか一項に記載のビルドアップ基板の製造方法において、積層した前記キャリア付金属層の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
  50. 請求項48に記載のビルドアップ基板の製造方法において、前記切断後の積層体の金属層同士を剥離して分離する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
  51. 請求項49または50に記載のビルドアップ配線板の製造方法において、剥離して分離した金属層の一部または全部をエッチングにより除去する工程を更に含むビルドアップ配線板の製造方法。
  52. 請求項49〜51のいずれか一項に記載の製造方法により得られるビルドアップ配線板。
  53. 請求項49〜51のいずれか一項に記載の製造方法によりビルドアップ配線板を製造する工程を含むプリント回路板の製造方法。
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