JP2015212039A - 記録装置およびデータ生成装置および記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インク受容層における処理液の浸透状態を均一化する。【解決手段】 インクを受容するためのインク受容層を有する記録媒体に、画像データに基づいて色材を含む有色インクと実質的に無色な無色インクを付与して画像の記録を行う記録手段を備えた記録装置であって、前記記録媒体の単位領域毎に、前記単位領域への有色インクの付与量に関する情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記情報に基づいて、前記記録手段によって前記記録媒体の前記単位領域毎に付与する前記無色インクの量を決定する決定手段と、前記インク受容層への浸透性を有する処理液を記録媒体に付与することにより、前記記録媒体に付与された前記有色インクと前記無色インクとを覆う被覆層を形成するための被覆層形成手段と、を有することを特徴とする記録装置。【選択図】 図9
Description
本発明は、記録装置およびデータ生成装置および記録方法に関する。
インクジェット記録装置を用いた画像形成方法において、記録媒体の表面をオーバーコーティングすることで、表面に光沢層を形成して、記録媒体の耐水性や耐擦過性の向上を図ることができる。良好な光沢層を得るための記録方法として、特許文献1に開示されるように記録媒体の記録面を有色インク及び無色インクで埋め尽くすことで、凹凸のない下地を形成してからオーバーコーティングする方法が知られている。この方法では、記録媒体上に有色インクが堆積することで記録面が凹凸となることを抑制するために有インクを付与しない部分には無色インクを堆積させている。また、近年のインクジェット記録においては、写像性が高く強い反射特性を有する強光沢や反射強度の中庸な半光沢など様々な表面性の記録媒体が用いられている。
ところで、インク受容層を有する記録媒体にインクを浸透させて画像形成を行う記録方法においては、記録されたインクはインク受容層内部に吸収されるので、インクによって画像形成された記録面はほぼ凹凸が無い。ここで、記録媒体の耐水性や擦過性の向上を図るために記録媒体の表面に液体(以下、「処理液」と称する)をオーバーコートするように塗布する場合について述べる。この場合には記録媒体の塗布液を付与する部分にインクが付与されているか否かでインク受容層への塗布液の浸透状態が変わる。その結果、記録媒体表層に形成される塗布液の層の厚さが記録媒体内でばらついてしまい、光沢ムラが生じることが懸念される。つまり、特許文献1に記載されているような凹凸に起因した現象とは異なり、インク受容層へのインク浸透の程度に起因する光沢ムラの発生が懸念される。
一方、光沢や半光沢などの記録媒体自体の表面特性を無視して、インク受容層に浸透しない処理液で厚みのある光沢層を形成して光沢ムラを抑制することも考えられる。しかし、これでは記録媒体の風合いを打ち消してしまうことになり、成果物としての価値を損ねる畏れがある。
本発明はこのような課題を鑑みなされたものであり、記録媒体に対して画像形成された状態でも、処理液による適切な被覆層の形成を行うことのできる記録装置およびデータ生成装置および記録方法を提供することを目的としている。
本発明は、インクを受容するためのインク受容層を有する記録媒体に、画像データに基づいて色材を含む有色インクと実質的に無色な無色インクを付与して画像の記録を行う記録手段を備えた記録装置であって、前記記録媒体の単位領域毎に、前記単位領域への有色インクの付与量に関する情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記情報に基づいて、前記記録手段によって前記記録媒体の前記単位領域毎に付与する前記無色インクの量を決定する決定手段と、前記インク受容層への浸透性を有する処理液を記録媒体に付与することにより、前記記録媒体に付与された前記有色インクと前記無色インクとを覆う被覆層を形成するための被覆層形成手段と、を有することを特徴とする。
このように記録媒体のインク受容層に含まれる有色インク成分の残存量に基づいて、無色インクの量を決定することで、インク受容層に対する塗布液の浸透状態を適切なものとなるように制御することが可能となる。これにより記録媒体の表面性を活かした被覆層が形成された記録物を得ることができる記録装置、データ生成装置および記録方法を提供することができる。
(第1の実施形態)
本実施形態では、後述のインクジェット記録装置(以下記録装置とも称する)を用いて画像形成を行う。ここで、ロール状に巻かれた記録媒体の連続シートを記録装置内で所望のサイズにカットし、カット後の記録媒体に対して塗布装置を用いて処理液を塗布液としてコートする構成としている。しかし、その形態に限定されるものではなく、ロール状のシートのままで取り扱うインクジェット記録装置及び塗布装置であっても良い。
本実施形態では、後述のインクジェット記録装置(以下記録装置とも称する)を用いて画像形成を行う。ここで、ロール状に巻かれた記録媒体の連続シートを記録装置内で所望のサイズにカットし、カット後の記録媒体に対して塗布装置を用いて処理液を塗布液としてコートする構成としている。しかし、その形態に限定されるものではなく、ロール状のシートのままで取り扱うインクジェット記録装置及び塗布装置であっても良い。
以降、図面を用いて、インクジェット記録装置及び処理液の塗布装置について説明をする。
図1は、本発明の一実施の形態に係わるインクジェット記録装置(以下、単に記録装置と呼ぶ)20の内部構成の一例を示す図である。本実施形態に係わる記録装置20としては、ロール状に巻かれた連続シートを使用し、片面記録及び両面記録の両方に対応した高速ラインプリンタを例に挙げて説明する。このような記録装置は、例えば、プリントラボ等における大量枚数のプリントの分野に適している。
記録装置20の内部には、シート供給部1と、デカール部2と、斜行矯正部3と、記録部4と、検査部5と、カッター部6と、情報記録部7と、乾燥部8と、シート巻取部9と、排出搬送部10とが設けられている。この他、記録装置20の内部には、ソータ部11、排出トレイ12、制御部13等も設けられている。
記録媒体(シートとも称する)は、(図中に実線で示す)シート搬送経路に沿ってローラ対やベルトを具備する搬送機構によって搬送される。この搬送経路上において、記録装置20に設けられた各部は、シートに対して記録、各種処理を行なう。この搬送機構は、複数種類の幅のシートを搬送可能に設けられている。
シート供給部1は、ロール状に巻かれた連続シートを収納して供給する。シート供給部1は、2つのロール紙R1、R2を収納可能に構成されており、択一的にシートを引き出して供給する。なお、収納可能なロールは、必ずしも2つである必要はなく、1つ或いは3つ以上のロールを収納可能に構成されていても良い。
デカール部2は、シート供給部1から供給されたシートのカール(反り)を軽減させる。デカール部2では、1つの駆動ローラに対して2つのピンチローラを用いて、逆向きの反りを与えるようにシートを湾曲させる。これにより、シートのカールを軽減させる。
斜行矯正部3は、デカール部2を通過したシートの斜行(本来の進行方向に対する傾き)を矯正する。斜行矯正部3では、基準となる側のシート端部をガイド部材に押し付けることにより、シートの斜行を矯正する。
記録部4は、搬送されるシート上に画像を形成し記録を行なう。記録部4には、シートを搬送する複数の搬送ローラの他、インクジェット記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドまたはヘッドと呼ぶ)14が複数配置されている。本実施形態においては、K(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、CL(クリア)の5色の互いに異なる種類のインクに対応した5つの記録ヘッドがシートの搬送方向に沿って配列されるように設けられる。記録ヘッドの並び順は、シート搬送方向の上流側から、K、C、M、Y、CLとなっており、それぞれの記録ヘッドは、シート搬送方向に沿ってその記録幅を揃えて配置される。なお、色数及び記録ヘッドの数は、必ずしも5つである必要はなく、適宜変更できる。K、C、M、Yの他に、Cと同一色相で濃度が低いLC(淡シアン)等を搭載してもよい。また、CLを二つのヘッド分用意して記録速度を速めるようにしてもよい。
記録ヘッド14は、フルラインタイプの記録ヘッドとして構成され、使用が想定されるシートの最大幅に対応した記録幅を有しており、複数の記録素子基板がシートの搬送方向に交差する方向に沿って並べられている。また、詳細は後述するが各記録素子基板には、インクを吐出するための複数のノズルが搬送方向に交差する方向に沿って配列したノズル列が複数設けられている。
検査部5は、CCDラインセンサが設けられている。検査部5で記録部4でシートに記録されたパターンや画像を光学的に読み取ることで、記録ヘッド14のノズルの吐出状態や、シートの搬送状態、画像の位置等を検査することができる。
カッター部6は、画像記録後のシートを所定の長さにカットするための機構である。カッター部6には、シートを次工程に送り出すために複数の搬送ローラが設けられる。
情報記録部7は、カットされたシートの裏面にシリアル番号や日付などの情報を記録する。乾燥部8は、記録部4で画像が記録されたシートを加熱して、付与されたインクを乾燥させる。乾燥部8には、シートを次工程に送り出すための搬送ベルトや搬送ローラが設けられる。
シート巻取部9には、シートを巻き取るために回転する巻取ドラムが設けられており、両面記録を行なう際にシート表面の記録が完了した連続シートを一時的に巻き取ることができる。具体的にはシート表面の記録が済んだ後、カッター部6でカットされていない連続シートを巻取ドラムに一時的に巻き取る。そして巻き取り終了後に、巻取ドラムを逆回転させることで、巻き取られたシートが、デカール部2を経て記録部4に送られる。このように送ることでシートの表裏が反転するため、記録部4でシート裏面に記録を行なうことができる。
排出搬送部10は、カッター部6でカットされた後、乾燥部8で乾燥させられたシートをソータ部11まで搬送する。ソータ部11は、画像が記録されたシートを排出トレイ12に排出する。このとき、異なる排出トレイ12に振り分けてシートを排出する場合もある。
制御部13は、記録装置20における各部の制御を司る。制御部13は、例えば、CPU、メモリ、各種I/Oインターフェース等を備えた操作部(コントローラ)15と、電源とを具備して構成される。記録装置20の動作は、操作部15又は操作部15にI/Oインターフェースを介して接続される外部機器16(ホストコンピュータ等)からの指令に基づいて制御される。
次に、図2は、本実施形態に係る、制御部13を説明するためのブロック図である。CPU201、ROM202、RAM203、画像処理部207、エンジン制御部208、スキャナ制御部209が主に制御ユニット108に含まれる。そして、制御ユニット108にHDD204、操作部15、外部I/F205などがシステムバス210を介して接続される。
CPU201は、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)形態の中央演算処理部である。CPU201は、プログラムの実行やハードウェアの起動により記録装置20全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201が実行するためのプログラムや記録装置20の各種動作に必要な固定データを格納する。RAM203は、CPU201がワークエリアとして用いられたり、種々の受信データの一時格納領域として用いられたり、各種設定データを記憶させたりする。HDD204は、CPU201が実行するためのプログラム、印刷データ、記録装置20の各種動作に必要な設定情報を、内蔵するハードディスクに記憶させたり、読み出したりすることが可能である。なお、HDD204に代えて、他の大容量記憶装置としてもよい。
操作部15は、ユーザーが種々の操作を行うためのハードキーやタッチパネル、またユーザーに種々の情報を提示(通知)するための表示部を含み、図1の操作部(コントローラ)15に対応するものである。画像処理部207は、記録装置20で扱う印刷データ(例えば、ページ記述言語で表されたデータ)の画像データ(ビットマップ画像)への展開(変換)や画像処理を行う。入力された印刷データに含まれる画像データの色空間(たとえばYCbCr)を、標準的なRGB色空間(たとえばsRGB)に変換する。また、画像データに対し、有効な(記録装置20が印刷処理可能な)画素数への解像度変換、画像解析、画像補正等、様々な画像処理が必要に応じて施される。これらの画像処理によって得られた画像データは、RAM203または、HDD204に格納される。
エンジン制御部208は、CPU201等から受信した制御コマンドに応じて、画像データに基づく画像をシート上に印刷する処理の制御を行う。
各色の記録ヘッド14へのインク吐出指示や、記録媒体上でのドット位置(インクの着弾位置)を調整するための吐出タイミング設定、ヘッド駆動状態取得に基づく調整等を行う。画像データに応じて記録ヘッドの駆動制御を行い、記録ヘッドからインクを吐出させシート上に画像を形成させる。また、給紙ローラの駆動指示、搬送ローラの駆動指示、搬送ローラの回転状況取得等を行う等、搬送ローラの制御を行い、シートを適切な速度及び経路で搬送および停止させる。
スキャナ制御部209は、CPU201等から受信した制御コマンドに応じて、イメージセンサーの制御を行い、シート上の画像を読取り、記録ヘッド14からのインクの不吐やシートの切断位置の検出等を行う。スキャナ制御部209で画像が正しく印刷されていると判定されたシートは、シート上のインクの乾燥処理が施された後に、指定された仕分けユニットのトレイに排紙される。
ホスト装置16は、上述した外部装置に対応し、本記録装置20の外部に接続され、記録装置20に印刷を行わせるための画像データの供給源となる装置であり、種々の印刷ジョブのオーダーを発行する。ホスト装置16は、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)として実現してもよいし、他のタイプのデータ供給装置としてもよい。他のタイプのデータ供給装置としては、画像をキャプチャーして画像データを生成する画像キャプチャー装置がある。
また、汎用的なPCに代え、本画像形成装置専用の端末とするなど、種々のデータ供給装置としてもよい。これらのデータ供給装置は画像形成装置の構成要素としてもよいし、画像形成装置の外部に接続した別の装置としてもよい。また、ホスト装置16をPCとした場合、PCの記憶装置に、OS、画像データを生成するアプリケーションソフトウェア、記録装置20用のプリンタドライバがインストールされる。プリンタドライバは、本記録装置20を制御したり、アプリケーションソフトウェアから供給された画像データを記録装置20が扱える形式に変換して印刷データを生成したりする。また、印刷データから画像データへの変換をホスト装置16側で行ってから記録装置20に供給するようにしてもよい。なお、以上の処理の全てをソフトウェアで実現することは必須ではなく、一部または全部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。ホスト装置16から供給される画像データやその他のコマンド、更にステータス信号等は、外部I/F205を介して記録装置20と送受信可能である。外部I/F205はローカルI/FであってもネットワークI/Fであってもよい。また、外部I/F205は、有線による接続であっても無線による接続であっても構わない。
記録装置20内の上記した各構成はシステムバス210を介して接続され、互いに通信可能である。なお、以上の例では、1つのCPU201が図1に示した記録装置20内の全ての構成要素を制御するものとしたが、この構成以外としてもよい。即ち、各機能ブロックのいくつかが別途CPUを備え、それぞれのCPUによって個別に制御するものとしてもよい。また、各機能ブロックは図2に示した構成以外の分担のさせ方により個別の処理部または制御部として適宜分割したり、いくつかを統合したりするなど、種々の形態を採用可能である。また、メモリからのデータの読み出しにはDMAC(Direct Memory Access Controller)も用いることもできる。
次に、図3を用いて、図1に示す記録装置20における記録部4について説明する。記録部4は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、クリア(CL)の有色インク用4ヶと無色インク用1ヶの合計5色の記録ヘッド14で構成されている。複数の記録ヘッド14の各々は、同様の構成であるため、図3では当該複数の記録ヘッドのうちの1つの記録ヘッドを例に説明する。
シート搬送方向をY方向とし、シート搬送方向に直交する方向(ノズル配列方向)をX方向として示している。なお、以降の図面においても、Y方向及びX方向はここに示す定義とする。
記録ヘッド14には、例えば、シリコンで形成された有効吐出幅が約1インチの長さを持つ8枚の記録素子基板31〜38(以下、チップとも称する)が、ベース基板(支持部材)に千鳥状に配置されている。X方向に関して両端部にある電極部(不図示)でフレキシブル配線基板とワイヤボンディングにより電気的に接続されている。
各チップ31〜38には、複数のノズルがY方向に配列してなるノズル列が複数平行に配置されている。より具体的には、8列のノズル列(ノズル列A、ノズル列B、ノズル列C、ノズル列D、ノズル列E、ノズル列F、ノズル列G、ノズル列H)が平行して配置されている。チップ31〜38同士は、それぞれ所定数のノズル分だけオーバーラップした構成となっている。つまり互いに隣接するチップにおけるノズル列の一部のノズルが互いにY方向(ノズル配列方向)に重複して配置されている。
各ノズル(吐出口)には、例えば、発熱抵抗素子から構成される記録素子が設けられている。記録素子は、通電されることにより生じる熱で液体を発泡させ、そのエネルギーで吐出口から液体を吐出させる。発熱抵抗素子以外の記録素子としては、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することもできる。
次に、図4を用いて、図3に示す記録ヘッド14から吐出されるインクの記録中の着弾位置のずれについて説明する。ここでは、記録ヘッド14a〜14eとして図示している。図4は記録ヘッド14a〜14eと記録媒体Pの位置関係を示す概略図であり、図1における記録部4の付近の上面図である。記録装置20は、記録媒体Pの幅方向を覆うように配置されたフルライン型の記録ヘッド14a〜14eを備えている。図4に示すように、記録媒体Pの搬送方向に沿って記録ヘッド14a〜14eが並んで設けられており、搬送方向上流側から記録ヘッド14a、記録ヘッド14b、記録ヘッド14c、記録ヘッド14d、記録ヘッドeという順番に配置されている。つまり記録媒体上に形成される画像は、記録ヘッド14a〜14eの配置順に記録されることで形成される。
記録ヘッド14a〜14eには、互いに異なる種類のインクを供給可能なようにインクタンク(不図示)がそれぞれ接続されている。インクタンクから各記録ヘッド14a〜14eへは、インクチューブ(不図示)を介して対応するインクが供給される。ヘッド14aからはブラックインク(K)が、ヘッド14bからはシアンインク(C)が、ヘッド14cからはマゼンタインク(M)が、ヘッド14dからはイエローインク(Y)が、ヘッド14eからはクリアインク(CL)が、それぞれ吐出される。
本実施形態においては、KCMYCLの5色のインクに対応した記録ヘッド14a〜14eが5個設けられているが、インクの色数および記録ヘッドの個数はこれに限定されるものではない。本実施形態において、各記録ヘッド14は、有効吐出幅が約8インチの長さを有し、A4の記録紙の短辺方向の長さとほぼ一致した長さで構成されている。すなわち、1パス走査により画像の記録を完成させることができる。なお記録ヘッドの有効吐出幅はこれに限定されず、搬送機構が搬送可能な最大の幅のシートが1パス走査で完成できる幅となっていれば良い。
図4に示す距離D1〜D4は同時のタイミングで吐出した際に記録媒体に着弾するドットの距離を示しており、このデータは検査部5を介して予め検出され、所定のメモリ(ROM202又はHDD204)に予め格納されている。具体的には、記録ヘッド14aから吐出されるドットと記録ヘッド14bから吐出されるドットとは距離D1離れて着弾する。記録ヘッド14aから吐出されるドットと記録ヘッド14cから吐出されるドットは距離D2離しれて着弾する。記録ヘッド14aから吐出されるドットと記録ヘッド14dから吐出されるドットとは距離D3離れて着弾する。記録ヘッド14aから吐出されるドットと記録ヘッド14eから吐出されるドットとは距離D4離れて着弾する。
記憶媒体上に着弾するドットの記録位置のずれ量は、記録ヘッド14a〜14eの各記録ヘッド間の距離、インクの吐出角度、インク滴が記録媒体に着弾するまでに要する時間、記録媒体の単位時間当たりの搬送量等の影響を受ける。これらが、予め検出して記憶された際の条件から変化がない場合には、常に距離D1〜D4のみを加味してインクの吐出タイミングを調整しておけば、着弾位置を一致させることができ、記録位置ずれのない画像を形成することができる。(塗布装置)
図5は、本発明の一実施の形態に係わる処理液の塗布装置の一例である。塗布装置501は記録媒体Pを図5の矢印Lの方向に搬送するために記録用紙の上下を挟持して回転駆動可能なローラー対502と、用紙Pを収容する給紙トレイ503と、液体が塗布された用紙Pが排紙される排紙トレイ504と、を備えている。また、被塗布部材である用紙Pに液体を塗布する塗布ローラー505と、塗布ローラーに対向する位置で用紙を支持するとともに用紙に搬送力を伝える搬送ローラー506を備えている。給紙トレイ503に収容された用紙Sは、ピックアップローラー507で1枚ずつ分離されて給紙ローラー対502(502Aは給紙ローラー、502Bは給紙従動ローラー)によって用紙を挟みながら搬送され、塗布ローラー505によって処理液の塗布が行われる。塗布が行われた後、用紙Pは、搬送ベルト508Aに受け渡され塗布面を非接触で搬送され、排紙トレイ504に排出される。搬送ベルト508Aは両端にベルト駆動ローラー508Bを備えた無端ベルトである。これは塗布した用紙表面への接触傷の発生を防止するための好ましい形態であって必ずしもこれに限らない(ローラー対502と同様に表裏を挟んで搬送するようにすることも可能である)。
図5は、本発明の一実施の形態に係わる処理液の塗布装置の一例である。塗布装置501は記録媒体Pを図5の矢印Lの方向に搬送するために記録用紙の上下を挟持して回転駆動可能なローラー対502と、用紙Pを収容する給紙トレイ503と、液体が塗布された用紙Pが排紙される排紙トレイ504と、を備えている。また、被塗布部材である用紙Pに液体を塗布する塗布ローラー505と、塗布ローラーに対向する位置で用紙を支持するとともに用紙に搬送力を伝える搬送ローラー506を備えている。給紙トレイ503に収容された用紙Sは、ピックアップローラー507で1枚ずつ分離されて給紙ローラー対502(502Aは給紙ローラー、502Bは給紙従動ローラー)によって用紙を挟みながら搬送され、塗布ローラー505によって処理液の塗布が行われる。塗布が行われた後、用紙Pは、搬送ベルト508Aに受け渡され塗布面を非接触で搬送され、排紙トレイ504に排出される。搬送ベルト508Aは両端にベルト駆動ローラー508Bを備えた無端ベルトである。これは塗布した用紙表面への接触傷の発生を防止するための好ましい形態であって必ずしもこれに限らない(ローラー対502と同様に表裏を挟んで搬送するようにすることも可能である)。
塗布ローラー505には、処理液509を収容したチャンバー510を当接させている。ローラーを回転することによってチャンバー内をローラー面が通過することによって処理液が供給されるようになっている。チャンバーの下部に設置されたワイパーブレードによりローラー面に付与する液量を適正に調整することができる。処理液509は、用紙Pの表面に塗布することで用紙Pの表面に被覆層を形成する水溶性高分子化合物を含むニス液である。
次に塗布ローラーおよび給紙ローラー、搬送ローラー、ベルト駆動ローラーの回転制御手段について説明する。これらのローラーにはそれぞれ軸部に電動モーター(不図示)を連結し回転駆動を行う。以下、電動モーターとして直流モーターを用いる場合の構成を説明する。直流モーターの回転制御を行うために、直流電源電圧をパルス状の電圧に変えて直流モーターに供給するスイッチング回路と、スイッチング回路により発生させる直流パルス電圧のデューティ比を変えるCPUを接続する。ここで、電圧のデューティ比は、オンオフするパルスのパルス幅(T2)と、パルスレート(T1に相当する周期)の比(T2/T1)である。モーターの回転速度は、このデューティー比を0%から100%まで任意に変えることによって制御できる。塗布ローラーおよび給紙ローラー、搬送ローラーの回転軸にはそれぞれエンコーダーを備える。このエンコーダーのパルス数を管理することによって、回転量を制御することができる。もちろん電動モーターをステッピングモーターとすることもでき、その場合はモーターに印加するパルスの周波数によって回転速度を制御でき、また、印加パルス数を管理することで回転量を制御することもできる。CPUには、用紙の先端からの送り量に応じてモーターの回転速度を変調する際に適用するデューティー比の変調プロファイルを記憶させたメモリーが備えられている。変調プロファイルの詳細は後述する。
用紙Pの先端と後端を検知する手段として、対向する発光部と受光部を持ち発光部からの光を物体が遮るのを受光部で検出することによって物体の有無や位置を判定する、511フォトインタラプタを用いる。このフォトインタラプタはCPUに接続され、用紙の位置を検知して検知位置からの送り量に応じて各ローラーの駆動モーターの速度を個別に制御できる構成になっている。
以上の構成を用いて、用紙の先端から後端を塗布する際に、塗布ローラーおよび給紙ローラー、搬送ローラーの回転速度を制御するフローを説明する。まず、ステップ1で、塗布ローラーを一定の回転速度R0で回転させておきチャンバー内の処理液をローラー面上に馴染ませておく。また、その他のローラーも一定速度で回転を開始する(:給紙ローラー502A=R1、搬送ローラー506=R2、ベルト駆動ローラー508B=R3)。ステップ2で給紙トレイから用紙Pをピックアップローラーにより給紙ローラー対502まで運び、図5の点線で示した搬送経路に沿って搬送を開始する。ステップ3で用紙の先端がフォトインタラプタを通過すると、CPUに信号が送られ、CPUは給紙ローラー502Aに備えられたエンコーダーのパルス数P1をカウントし始める。そしてステップ5でパルス数P1のカウント値が所定パルスAに達した時点で、CPUは速度変調プロファイルに従って、塗布ローラーおよび、搬送ローラーの回転速度制御を行う。ここで所定パルスAは、フォトインタラプタの位置から塗布ローラーとバックアップローラーの間で用紙が挟まれる位置(以下「ニップ部」という。)まで用紙が到達するまでのパルス数であり、これにより用紙先端がニップ部に到達した時点から速度変調プロファイルに従った速度で塗布が開始される。このステップ5の間、給紙ローラー502Aと搬送ベルト508Aによる用紙搬送速度が搬送ローラー506による用紙搬送速度と同一になるように、給紙ローラー502Aとベルト駆動ローラー508Bの回転速度を制御する。続いて、ステップ6でフォトインタラプタを用紙後端が通過すると、CPUは搬送ローラー506のエンコーダーのパルス数P2をカウントし始める。ステップ7でパルス数P2のカウント値が所定パルスAを超えた後、CPUは変調プロファイルの参照をやめ、塗布ローラーの回転速度をR0に、給紙ローラーをR1に、搬送ローラーをR2に戻す。ベルト駆動ローラーは同速で回転を継続し、排紙トレイまで用紙を搬送する。
(記録媒体)
本発明の実施形態に係わる記録媒体は、インクを付与して記録物を形成するための記録媒体であって、以下で説明するような特性を有するものを用いることができる。
本発明の実施形態に係わる記録媒体は、インクを付与して記録物を形成するための記録媒体であって、以下で説明するような特性を有するものを用いることができる。
まず、本実施形態で用いる処理液に含まれる高分子化合物は、水性媒体中に溶解しており、処理液が画像形成された記録媒体の表面で不溶化する。例えば、記録媒体表面のpHよりも高いpHに調整された処理液を、処理液のpHよりも低いpHを有する記録媒体画像上に付与することで高分子化合物の不溶化による被覆層の形成を行なうことができる。
また、処理液中の高分子化合物が不溶化する多価金属イオン濃度に調整された画像形成された記録媒体上層で高分子化合物を瞬時に不溶化させ、被覆層の形成を行ってもよい。いずれの方法においても、画像上に付与された処理液中の高分子化合物は、短時間で不溶化して高分子化合物と水性媒体(溶媒成分)が固液分離し、水性媒体成分は更に画像形成された記録媒体中に吸収される。これにより、画像上に不溶化した高分子化合物から得られる被覆層が形成される。
従って、記録媒体表面の状態により、処理液の挙動(浸透特性)が変化して、高分子化合物の不溶化が影響を受けることになる。
本実施形態においては、インク中の染料や顔料などの色材をインク受容層の多孔質構造を形成する微粒子に吸着させる、インクジェット用の記録媒体を用いることが好ましい。特には、支持体上のインク受容層に形成された空隙によりインクを吸収する、所謂、隙間吸収タイプのインク受容層を有する記録媒体を用いることが好ましい。隙間吸収タイプのインク受容層は、微粒子を主体として構成されるものであり、さらに必要に応じて、バインダーやその他の添加剤を含有してもよい。
微粒子は、具体的には、以下のものを用いることができる。シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、アルミナ又はアルミナ水和物などの酸化アルミニウム、珪藻土、酸化チタン、ハイドロタルサイト、又は酸化亜鉛などの無機顔料。尿素ホルマリン樹脂、エチレン樹脂、スチレン樹脂などの有機顔料。これらの微粒子は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
バインダーは、水溶性高分子やラテックスなどが挙げられ、具体的には、以下のものを用いることができる。ポリビニルアルコール、澱粉、ゼラチン、又はこれらの変性体。アラビアゴム。カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、又はヒドロキシプロオイルメチルセルロースなどのセルロース誘導体。SBRラテックス、NBRラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、官能基変性重合体ラテックス、又はエチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス。ポリビニルピロリドン。無水マレイン酸若しくはその共重合体、又はアクリル酸エステル共重合体など。これらのバインダーは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
その他に、必要に応じて添加剤を用いることができる。例えば、分散剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、流動性変性剤、界面活性剤、消泡剤、離型剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料定着剤などを用いることができる。
(処理液)
本発明の一実施の形態に係わる処理液として、溶媒中に高分子が溶解又は、分散した液体組成物が挙げられる。枚用紙として、インクジェット用記録の記録媒体を使用する場合は、水性の液体組成物を用いることが好ましい。液体組成物に含まれる高分子としては、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂、エーテル系樹脂が挙げられる。また、カーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
本発明の一実施の形態に係わる処理液として、溶媒中に高分子が溶解又は、分散した液体組成物が挙げられる。枚用紙として、インクジェット用記録の記録媒体を使用する場合は、水性の液体組成物を用いることが好ましい。液体組成物に含まれる高分子としては、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂、エーテル系樹脂が挙げられる。また、カーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
(記録液、インク)
次に本実施の形態に係わる色材を含む記録液、所謂インクについて説明する。本実施形態にける色材の成分としては、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食品用色素等に代表される水溶性染料がある。このような水溶性染料は、インク中において一般には約0.1〜20質量%を占める割合で含まれている。
次に本実施の形態に係わる色材を含む記録液、所謂インクについて説明する。本実施形態にける色材の成分としては、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食品用色素等に代表される水溶性染料がある。このような水溶性染料は、インク中において一般には約0.1〜20質量%を占める割合で含まれている。
本実施形態に用いるインクに使用する溶媒としては水性溶媒が用いられる。この水性溶媒としては、水単独、または水と水溶性有機溶剤との混合溶媒を用いることができ、特に好適なものは水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であって、水溶性有機溶剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アルコールを含有するものである。また、水としては、種々のイオンを含有する一般の水でなく、脱イオン水を使用するのが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量は、一般にはインクの全質量に対して質量%で0〜95質量%、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは15〜50質量%の範囲である。インクは前記の成分の外に必要に応じて、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、防カビ剤、防錆剤等を包含し得る。
また、本実施形態で用いる無色インクは、色材を含まない組成として、溶媒などはその他のインクと同じものを使用するのが好ましい。
ここでは水溶性染料について説明してきたが、記録媒体に浸透する性能を有すれば、その限りではなく、水溶性顔料などであっても良い。
(記録媒体表面での被覆層形成について)
以上説明してきた記録媒体とインク、処理液により記録媒体表面に被覆層を形成するプロセスについて説明をする。
以上説明してきた記録媒体とインク、処理液により記録媒体表面に被覆層を形成するプロセスについて説明をする。
本実施形態の特徴である無色インクを用いる効果を説明するために、図6において、まずは記録媒体に対して、記録する画像に応じてインクを記録してから処理液を塗布した場合の一例について説明をする。図6はインク受容層中の処理液の浸透現象を示す概念図である。ここでは、処理液に含まれる高分子の粒径が記録媒体のインク受容層の空隙の大きさと同等で、比較的深く浸透せずに上層に留まり易い特性を有する処理液を用いた場合について説明を行う。
図6(a)に示すように、主に紙成分が中心の基材1601とインク受容層1602で記録媒体が構成される。基材1601はパルプ繊維、サイズ剤、填料などから構成されるが、表面を樹脂フィルムなどがコートされているものでも良い。インク受容層1602は、前述の微粒子にバインダーや添加剤を付加した構成となっている。記録媒体として質感は、主には基材1601の特性に影響されるが、インクの吸収能力に関してはインク受容層1602で決定される。表面性をコントロールするために、インク受容層1602の上層にコート層を設けて、光沢性や耐候性を向上させることもできる。図6(a)では、記録媒体に対してインク1603を付与した状態になっている。画像に応じてインク1603がある領域(左側)とない領域(右側)が示されている。
次に、図6(b)では、記録されたインクがインク受容層1602に浸透して、インク受容層1602の中で、インク成分が含まれる領域1604と含まれない領域が存在している。記録媒体付与後のインクの残存成分は、乾燥などにより蒸発する水を除き、色材と溶剤が該当し、インク受容層1604にインク成分が浸透していく過程で、多孔質構造を形成する微粒子に吸着される。インク受容層1604にインクが記録される順番により、吸着位置が異なり、記録順の早い方が上層に位置する。
次の段階として処理液1605が塗布された状態を図6(c)に示す。処理液1605は図5に示した塗布装置501を用いて塗布する。インクが事前に記録されている領域とそうでない領域において、同等の塗布処理を施している。
そして、処理液1605が浸透した状態を図6(d)に示す。まず、インクが記録されている領域では、インク成分が残存しているインク受容層1604に処理液が浸透していくので、吸着しているインク成分の影響を受ける。インク成分を含むインク受容層1604では、既にある程度の空隙はインク成分を吸着したため埋まっており、処理液の通過する隙間が少なくなっている。そのため、インク成分の無いインク受容層1602に比べて、処理液の浸透が阻害されて、含浸層1606bが上部に浅く留まり、かつ、比較的薄い状態で形成される。その結果、記録媒体表面の被覆層1606aがある程度の厚みを持って形成される。一方、インク成分の無い領域では、処理液の浸透を阻害するものが無いので、処理液の浸透特性によりインク受容層1602の空隙に浸み込みながら吸着して、比較的深く、下部まで処理液が浸透する。その結果、含浸層1606dは比較的下部まで広がり、厚みのある状態で形成される。そして、記録媒体表面の被覆層1606cは被覆層1606aと比較して薄く形成される。
ここで、被覆層1606aと被覆層1606cの厚みの差があると、被覆層は光沢性を有するため、光沢ムラとなって視認されてしまう。被覆層の厚みによって薄膜干渉を生じた場合には、画質に与える影響が大きい。
次に、図6とは異なる特性の処理液を用いた場合について、図7を用いて説明をする。図7はインク受容層中の処理液の浸透現象を示す概念図である。ここでは、処理液に含まれる高分子の粒径が記録媒体のインク受容層の空隙に対して十分に小さく、高分子化合物の不溶化よりも浸透現象の方が勝っている。そのため、比較的深く浸透してインク受容層全体に広がっていく特性を有する処理液を用いた場合である。
図7において、図7(a)〜(c)に示している、記録媒体に対してインク1603の記録、及び処理液1605の塗布までは、図6を用いて説明したものと同用なので説明を省略する。
処理液1605が浸透した状態の図7(d)について説明をする。インクが記録されている領域では、残存しているインク成分が処理液の浸透に影響を及ぼし、処理液は浸透性が高いものが選択されているので、下層への浸透が促進されることになる。インク成分を含むインク受容層1604では、既に空隙はインク成分が吸着しており、吸着する空隙が少ないので、より下層の空隙に吸着する。インクが記録される順番により、吸着位置が異なるのと同様に、記録順の遅い処理液はより下層に位置するのである。そのため、インク成分の無いインク受容層1602での挙動に比べて、処理液の浸透が促進されて、含浸層1606bが上下層に広がり、比較的厚い状態で形成される。その結果、記録媒体表面の被覆層1606aは薄く形成される。一方、インク成分の無いインク受容層1602は、処理液の浸透に影響を及ぼすものが無いので、処理液の浸透特性によりインク受容層1602の空隙に浸み込みながら吸着して、比較的上層で浸透は止まる。その結果、含浸層1606dは比較的に薄く、記録媒体表面の被覆層1606cは被覆層1606aと比較して厚く形成される。
図6の場合と同様に、被覆層1606aと被覆層1606cの厚みの差があると、光沢性を有する被覆層であるため、光沢ムラとなって視認されて画像弊害となる場合がある。
図6と図7において、インク成分の無いインク受容層1602の被覆層1606cと含浸層1606dは同じ状態であり、インク成分のあるインク受容層1604の被覆層1606aと含浸層1606bの厚みが異なる状態である。これは、インクを予め記録していたことによるインク受容層中の処理液の挙動が異なることに起因しているもので、インクの有無及び記録済みのインク成分量が影響を及ぼすものである。発明者らはこの点に着目し、インク受容層中のインク成分の影響を無くすことはできないと考え、各領域においてインク成分もしくは同等の成分を予め含ませておく記録方法を考案した。
本実施形態の特徴である無色インクを用いる効果について図8を用いて説明する。図8はインク受容層中の処理液の浸透現象を示す概念図である。ここで、処理液に含まれる高分子の粒径に関して限定されるものではないが、記録媒体のインク受容層の空隙の大きさと同等で、比較的深く浸透せずに上層に留まり易い特性を有する処理液を用いた場合について説明する。
図8(a)に示すように、記録媒体は基材601とインク受容層602で構成されており、記録媒体に対して画像に応じて有色インク603を付与した状態になっている。加えて、有色インク603に起因するインク受容層中のインク残存成分量に応じて決められた無色インク607が付与されている。有色インク603及び無色インク607が記録された領域が図の左右にそれぞれ示されている。無色インク607を付与する量は、インク受容層中のインク残存成分が塗布液の浸透に対して及ぼす影響度が記録媒体の各領域で同じになるような量とする。有色インク、無色インクを付与し、記録媒体の全ての領域において、インク受容層に対する処理液の浸透度が同じになるように、インク打ち込み量を調整することが好ましい。
次に、図8(b)では、記録された有色インク603がインク受容層602に浸透して、有色インク成分が含まれる有色インク成分含有領域604を形成する。インク成分は、乾燥などにより蒸発する水を除き、色材と溶剤が該当し、インク受容層604にインク成分が浸透していく過程で、多孔質構造を形成する微粒子に吸着される。同様に、インク受容層604のインク成分残存量に対応する無色インク607がインク受容層602に浸透して、無色インク成分が含まれる無色インク成分含有領域608を形成する。
次の段階として処理液605が塗布された状態を図8(c)に示す。処理液605は図5に示した塗布装置501を用いて塗布する。有色インク及び無色インクが付与された有色インク成分含有領域604および無色インク成分含有領域608に対して同等の塗布処理を施している。
そして、処理液605が浸透した状態を図8(d)に示す。有色インク成分含有領域604および無色インク成分含有領域608で、処理液は有色インク成分含有領域604および無色インク成分含有領域608に浸透していき、インク受容層602に吸着されたインク成分の影響を各領域で同じように受ける。既に空隙にはインク成分が吸着されており、処理液が通過する隙間が少なくなっている。そのため、処理液の浸透が阻害されて、それぞれの領域で含浸層606b及び含浸層606dが形成される部分は受容層602の上部の比較的浅い領域に留まり、かつ各領域で含浸層は比較的薄い状態で形成される。その結果、記録媒体表面の被覆層606a及び被覆層606cがある程度の厚みを持って形成される。ここで、受容層602上で、被覆層606aと被覆層606cとの厚みの差は実質的に無いため、被覆層表面は凹凸の少ない平坦な状態となっている。そのため光沢ムラが抑制された、所望の光沢性の均一な光沢膜を形成できる。
図6〜図8を用いて、記録されたインクがインク受容層に残存していることで、処理液の浸透現象に影響を及ぼし、被膜層形成に関与していることを説明した。記録されたインク量、つまり、インク成分が残存しているインク受容層の厚みにより、処理液の特性によっては処理液の含浸層形成が変化することもある。この点を考慮して、記録されていない領域に無色インクを付与するだけではなく、有色インクで記録が行われている領域に対しても、無色インクを付与しても良い。インク受容層中のインク残存成分が全領域でほぼ同じになるように、無色インク量を領域毎に決定するのである。
また、インク受容層中のインク成分残存量が処理液の浸透特性に影響を及ぼすことを説明した。ここで、インク成分残存量はインク中の水分を除いた残存物と考えることもできるが、前記処理液の浸透特性に影響を及ぼす物質であると定義しても良い。
次に、本実施形態における制御フローについて説明をする。
図9は、第1の実施形態に係わる制御フローの説明図である。主には図2のブロック図に示している各機能構成により制御する。まず、STEP1では、CPU201がROM202に格納されている制御プログラムに基づいて、CPU201が制御コマンドを出して、RAM203に設けられている記録データの格納領域、所謂、印字バッファから記録データを読み出す。次いて制御コマンドにより画像処理部207に設けられているドットカウント機能を使って単位領域(記録領域)毎に、既に記録されているもしくは記録する予定のドット数を以下のようにカウントする。画像処理部207ではドットをカウントするための計算回路を設けた構成としている。
(ドットカウント)
記録されたインク量を把握する方法について記載する。
記録されたインク量を把握する方法について記載する。
一般的な方法として記録するデータを特定の単位領域に分割して、単位領域毎に記録されるデータ、つまり記録ドットをカウントする方法が知られている。図12の模式図を用いて、ドットカウントを行う領域について説明する。本実施形態において、ドットカウントを行う領域は予め定められた大きさの領域であり、図示しているのは、16ドット×16ドットの正方形状の領域を単位領域とした形態である。
ドットカウントは、本実施形態では記録装置が搭載している記録インク全について行う。すなわち、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色の2値データにおいて行い、それぞれから得られたドットカウント数の総和を、ドットカウントの結果のドットカウント値(もしくはトータルドットカウント値)とする。
また、CPU201から受信した制御コマンドにより、ドットカウント値をRAM203に設けたワークエリアに記憶させる。
ここでドットカウント値について補足すると、「ドットカウント値が1である」とは、1画素にドットが一つ存在する状態であり、2なら、1画素にドットが二つ存在する状態であることを示している。
例えば、ドットカウントを16ドット分の大きさの領域(以下「ドットカウント単位領域」とも表記する。)として行う場合には、トータルドットカウント値の最大値は、16(ドット)×16(ドット)×4(色数)=1024となる。こうして単位領域に対してドットカウント値が得られることになる。本発明の目的である均一な光沢性を出すために、ある程度の大きさで尚且つより細かい単位領域が良ければ、例えば8ドット分の大きさの領域としても良い。更に細かくカウントした方が良ければ、例えば最少の1ドット分の大きさの領域としても良い。記録媒体上での1ドット分、すなわち記録媒体上での1画素相当の領域に記録色の各色のドットが1つずつ記録される場合には、単位領域を、1画素相当の領域とし、その中の各色のドットの個数をカウントする。光沢性を制御するのに適した単位領域でカウントすれば良いのである。
次に、STEP2において、CPU201から受信した制御コマンドで、RAM203のワークエリアに格納されているドットカウント値に基づいて領域毎に記録されたインク量を求める。これによりドット数に基づいて領域毎に付与されるインク量を取得する。色毎のドット体積が異なる場合には、その体積比を各インクのドット数に乗じて、総和を求めることができる。必要になってくるのはインク受容層中に残存するインク成分なので、残存インク成分量を算出することにより取得する。算出された成分量はRAM203の別のワークエリアに格納する。この算出過程において、ROM202に算出時に用いる補正係数などを予め記憶させておく。
ここでは、ドット数をそのままインクの付与量として取得し、それを残存インク成分の量とする。また、後述するように、インクの種類毎の記録媒体への残存のし易さを考慮した補正係数を用いて残存インク成分量を算出することができる。
次に、STEP3において、CPU201から受信した制御コマンドで、RAM203のワークエリアに格納されている残存インク成分量に対して、領域毎に必要となるインク残存量との差分を算出して、再度、別ワークエリアに記憶させる。以上のようにして領域毎に必要となるインク残存量との差分を算出する。ここで、各領域において同等の残存インク成分量としても良いし、必要な被覆層の厚み公差範囲内であれば必ずしも残存インク成分量が同量にならなくても良い。
STEP2、3での処理について以下に詳しく述べる。
(判定)
ここから、説明を簡略化して最小の大きさである1画素を単位領域として説明する。記録媒体上での1画素は1ドットに相当する大きさであるから、記録に用いられるインクが4色である場合、各領域のドットカウント値は0〜4となるが、CMYK4色の場合は、CMYが重なってくるとこれをKドットに置き換えて記録することも可能である。その場合にはドットカウント値は0〜3となることが多い。
ここから、説明を簡略化して最小の大きさである1画素を単位領域として説明する。記録媒体上での1画素は1ドットに相当する大きさであるから、記録に用いられるインクが4色である場合、各領域のドットカウント値は0〜4となるが、CMYK4色の場合は、CMYが重なってくるとこれをKドットに置き換えて記録することも可能である。その場合にはドットカウント値は0〜3となることが多い。
全領域を全く同じインク量が打たれた状態にする必要は無く、記録媒体などの性能を鑑みて判定すれば良い。具体的には比較的浸透性が高い記録媒体は、インク打ち込み量による表面状態の変化は少なく、インクが打たれたか否かの差が最も大きいので、ドットカウント値が“0”の単位領域に対してのみ、無色インクが1ドット必要である判定をすれば良い。すなわちSPEP3で1ドットを必要なインク残存量との差分に関する情報として得る。また、比較的浸透性が低い記録媒体は、インク打ち込み量による表面状態の変化が大きく、単位領域毎のインク成分の残存量の差分を少なくしたい。そのため、ドットカウント値が“0”の単位領域に対しては無色インクが2ドット、ドットカウント値が“1”の単位領域に対しては無色インクが1ドット必要であるという判定をすれば良い。以上の例では、有色インクの付与量が所定の量より少ない単位領域に付与される無色インクの量が、有色インクの付与量が所定の量より大きい単位領域に付与される無色インクの量が多くなるように無色インクの量が決定される。
次に、STEP4で、CPU201がRAM203上の記録データの格納領域において、未カウントの記録データの有無を判断して、記録データがあればSTEP1〜3を繰り返し、記録データが無ければ、次のSTEPに進む。
続いて、STEP3までの算出結果を踏まえて、STEP5においてCPU201が領域毎に打ち込む無色インク量を決定し、RAM203の別のワークエリアに格納する。する。
STEP5では、以上に基づいて決められた各単位領域毎の無力インクの必要ドット数に応じて無色インク付与量を決定する。つまり、必要ドット数に応じて無色インクの記録データを生成する。単位領域に対して複数ドットを付与する構成を取るので、多値データを生成して、0〜3ドットまで対応できる無色インクデータ生成の構成とする。
そしてSTEP6で、エンジン制御部208がCPU201から受信した制御コマンドに応じて、無色インクの記録を行って、本制御フローを終了する。
以上説明してきたように、本実施形態では、単位領域(画素)毎に画像記録に用いた有色インク成分に応じて、各単位領域への付与量を決定して無色インクを記録する。そして、次のSTEPで塗布装置を用いて記録媒体に処理液を付与することで記録媒体表面に均一な被覆層を形成することができる。これにより記録する画像に寄らず、記録媒体全体で、均一な光沢膜を形成できる記録装置を提供することが可能となる。
ところで、本発明の実施形態で形成される被覆層の厚みは、150nm以下が好ましく、薄膜干渉などの画像弊害を起こし難い膜厚みである。処理液に含まれる高分子化合物の特性、つまり被覆層の特性によっては屈折率などの影響、保護層として期待される耐候性への影響により、より好ましい膜厚は50〜100nmである。さらに、膜厚の公差は±10nm程度が好ましい。このような膜厚であれば、記録媒体の風合いを活かした、好ましい光沢層となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態として、記録する有色インクの種類に応じて補正係数を設ける記録方法について説明をする。無色インクの付与量を決定方法以外は第1の実施形態と同じなので説明は省略する。
第2の実施形態として、記録する有色インクの種類に応じて補正係数を設ける記録方法について説明をする。無色インクの付与量を決定方法以外は第1の実施形態と同じなので説明は省略する。
第1の実施形態で、記録されたインクがインク受容層に残存していることで、処理液の浸透現象に影響を及ぼすことを説明したが、画像形成により記録されたインク特性は全て同じではなく、インクの種類により、含まれる色材や溶剤が異なることがある。つまり、インク受容層中の残存するインク成分がインクの種類により異なことになる。その結果、処理液の浸透状態がインク種毎に異なり、インク成分を含むインク受容層の厚みが同じ、もしくは記録したインク量が同じであっても、処理液の含浸層形成が変化してしまう。これでは、被覆層が記録したインク種の影響により、厚みが変化することになる。
そこで、本実施形態では、処理液を塗布する前に記録する無色インクの付与量算出時に、各領域において、インク種類毎の記録量、事前に決められたインク種類毎の補正係数、を加味してインク成分の補正残存量を求める。その結果に応じて、無色インクの付与量を決定すれば良い。
図10は、第2の実施形態に係わる制御フローの説明図である。まず、STEP1で単位領域毎に、既に記録されているもしくは記録する予定のドット数をカウントする。次に、STEP2において、インク種毎にドット数に基づいて領域毎に記録されたインク量を求め、インク成分構成を踏まえてインク種毎に補正係数を加味して残存インク成分量を算出する。次に、STEP3において、領域毎に必要となるインク残存量との差分を算出する。次に、STEP4で記録データの有無を判断して、記録データがあればSTEP1〜3を繰り返し、記録データが無ければ、次のSTEPに進む。続いて、STEP3までの算出結果を踏まえて、STEP5において領域毎に打ち込む無色インク量を決定する。ここで無色インクに対応した記録用のデータを生成して、STEP6で、無色インクの記録を行って、本制御フローを終了する。
以上説明してきたように、本実施形態では、単位領域(画素)毎に画像記録に用いた有色インク成分に応じて、各インク種の補正係数加味した上で、各単位領域への付与量を決定して無色インクを記録する。そして、次のSTEPで塗布装置を用いて記録媒体に処理液を付与することで記録媒体表面に均一な被覆層を形成することができる。これにより記録する画像に寄らず、処理液の浸透特性への影響度の異なる記録インクを用いても、記録媒体全体で、均一な光沢膜を形成できる記録装置を提供することが可能となる。
また、前述した通り記録媒体の表面pHもしくは記録媒体上層の多価金属イオンにより、処理液中の高分子化合物を不溶化させるため、記録媒体の種類によっても含浸層/被覆層の形成状態は異なる。同様に、記録されたインクのインク受容層中の浸透状態も記録媒体により異なってしまう場合がある。インクの定着性が高いインク受容層を有する記録媒体では、インクが受容層の上層に留まり易い。一方、インクの定着性の低いインク受容層を有する記録媒体では、インクが受容層全体に広がり易い。つまり、処理液の含浸層形成に影響を及ぼす、インク受容層の上層のインク成分残存量が異なる。従って、記録媒体毎にインク成分残存量を算出する必要があり、記録媒体毎にインク種毎に前記補正係数を用意し、これらを加味して補正残存量を求める構成が好ましい。
(その他の実施形態)
その他の実施形態として、記録する有色インクの有無に応じて無色インク記録を決定する記録方法について説明をする。無色インクの付与量を決定方法以外は第1の実施形態と同じなので説明は省略する。
その他の実施形態として、記録する有色インクの有無に応じて無色インク記録を決定する記録方法について説明をする。無色インクの付与量を決定方法以外は第1の実施形態と同じなので説明は省略する。
ここでは、処理液の浸透がインク受容層に残存するインク成分の影響を大きく受ける場合である。処理液に含まれる高分子化合物の不溶化し易い特性を有しており、インク受容層に残存インク成分があると、含浸層をほとんど形成することなく、ほぼ被覆層のみを形成する特性している。このような場合は、各領域において有色インク有無だけを判断して、非記録領域を特定して、非記録領域に無色インクを付与すれば良い。
図11は、その他の実施形態に係わる制御フローの説明図である。まず、STEP1で記録領域毎に、既に記録されているもしくは記録する予定のドット数をカウントする。次に、STEP2において、領域毎に記録されたインク量を算出する。次に、STEP3において、非記録領域を特定する。次に、STEP4で記録データの有無を判断して、記録データがあればSTEP1〜3を繰り返し、記録データが無ければ、次のSTEPに進む。続いて、STEP3までの算出結果を踏まえて、STEP5において非記録領域に対して無色インクの記録を決定する。ここで無色インクに対応した記録用のデータを生成して、STEP6で、無色インクの記録を行って、本制御フローを終了する。
最後に、以上の実施形態において、インクジェット記録装置と塗布装置は別体構成として説明してきたが、インクジェット記録装置の内部に塗布装置を備えた構成としても良く、乾燥工程など必要な構成が然るべきタイミングで行えるようになっていれば良い。また、また塗布工程を含むことで、更に乾燥工程が追加されたり、記録媒体の搬送経路が増えることもあるが、基本的な構成要件は同等である。
Claims (17)
- インクを受容するためのインク受容層を有する記録媒体に、画像データに基づいて色材を含む有色インクと実質的に無色な無色インクを付与して画像の記録を行う記録手段を備えた記録装置であって、
前記記録媒体の単位領域毎の有色インクの付与量に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記情報に基づいて、前記記録手段によって前記記録媒体の前記単位領域毎に付与する前記無色インクの量を決定する決定手段と、
前記インク受容層への浸透性を有する処理液を記録媒体に付与することにより、前記記録媒体に付与された前記有色インクと前記無色インクとを覆う被覆層を形成するための被覆層形成手段と、
を有することを特徴とする記録装置。 - 前記決定手段は、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記有色インクの付与量が所定の量より少ない前記単位領域に付与される前記無色インクの量が、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記有色インクの付与量が所定の量より多い前記単位領域に付与される前記無色インクの量が多くなるように前記無色インクの量を決定することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 前記決定手段は、前記インク受容層中のインク成分の残存量が、各単位領域においてほぼ同じとなるように、前記単位領域へ付与される前記無色インクの量を決定すること特徴とする請求項2に記載の記録装置。
- 前記決定手段は、インク成分がインク受容層の前記処理液に対する浸透特性が、各前記単位領域でほぼ同等となるように、前記単位領域へ付与する前記無色インクの量を決定することを特徴とする請求項2または3に記載の記録装置。
- 前記決定手段は、所定のインク量を示す情報と前記情報が示す前記単位領域における前記インク量との差分を算出し、前記差分に応じて、前記単位領域毎の無色インクの付与量を決定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記取得手段は、複数種類の有色インクの種類毎に対応する補正係数を用いて、前記単位領域へ記録する有色インクのドットの個数に関する情報を補正することにより、前記単位領域への有色インクの付与量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記取得手段は、記録媒体の種類に応じた前記補正係数を用いて、前記単位領域へ記録する有色インクのドットの個数に関する情報を補正することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
- 前記決定手段は、前記記録媒体上の前記有色インクが付与されない単位領域についても前記記録手段によって前記記録媒体の前記単位領域毎に付与する前記無色インクの量を決定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記記録手段をさらに有し、前記記録手段は、前記決定手段によって決定された前記無色インクの量に基づいて前記記録媒体に前記無色インクを付与することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記被覆層形成手段は、前記処理液をローラーによって前記記録媒体に塗布することにより前記被覆層を形成することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の記録装置。
- 記録媒体のインク受容層への浸透性を有する処理液の付与により、前記記録媒体に付与された有色インクと無色インクとを覆う被覆層が形成された記録物を得るために、画像データに基づいて色材を含む前記有色インクと実質的に無色な前記無色インクを記録手段により前記記録媒体に付与して画像の記録を行うために、前記無色インクの記録に用いられるデータを生成するデータ生成装置であって、
前記画像データに基づいて、前記記録媒体の単位領域毎の有色インクの付与量に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記情報に基づいて、前記記録手段によって前記記録媒体の前記単位領域毎に付与する前記無色インクの量を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された前記無色インクの付与量に基づいて前記無色インクを記録媒体に記録するために用いられる前記データを生成する生成手段と、
を有することを特徴とするデータ生成装置。 - 前記決定手段は、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記有色インクの付与量が所定の量より少ない前記単位領域に付与される前記無色インクの量が、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記有色インクの付与量が所定の量より多い前記単位領域に付与される前記無色インクの量が多くなるように前記無色インクの量を決定することを特徴とする請求項11に記載のデータ生成装置。
- 前記記録手段をさらに有し、前記記録手段は、前記生成手段によって生成された前記データに基づいて前記無色インクの記録を行うことを特徴とする。請求項11または12に記載のデータ生成装置。
- ローラーによって前記処理液が前記記録媒体に塗布されることにより前記被覆層が形成されることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の記録装置。
- インクを受容するためのインク受容層を有する記録媒体に、画像データに基づいて色材を含む有色インクと実質的に無色な無色インクを付与して画像の記録を行う記録手段を備えた記録装置であって、
前記記録媒体の単位領域毎の有色インクの付与量に関する情報を取得する工程と、
前記取得手段によって取得された前記情報に基づいて、前記記録手段によって前記記録媒体の前記単位領域毎に付与する前記無色インクの量を決定する工程と、
前記インク受容層への浸透性を有する処理液を記録媒体に付与することにより、前記記録媒体に付与された前記有色インクと前記無色インクとを覆う被覆層を形成する工程と、
を有することを特徴とする記録方法。 - 前記決定工程において、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記有色インクの付与量が所定の量より少ない前記単位領域に付与される前記無色インクの量が、前記取得手段によって取得された前記情報が示す前記有色インクの付与量が所定の量より多い前記単位領域に付与される前記無色インクの量が多くなるように前記無色インクの量を決定することを特徴とする請求項15に記載の記録方法。
- 前記被覆層を形成する工程において、ローラーによって前記処理液を前記記録媒体に塗布することにより、前記被覆層を形成することを特徴とする請求項15または16に記載の記録方法。
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JP2014095005A JP2015212039A (ja) | 2014-05-02 | 2014-05-02 | 記録装置およびデータ生成装置および記録方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019130838A1 (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-04 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録装置、そのインクジェットヘッド調整方法、そのインクジェットヘッド調整支援装置、及び、そのインクジェットヘッド調整支援プログラム |
EP3882037A1 (en) * | 2020-03-18 | 2021-09-22 | Seiko Epson Corporation | Recording device and recording method |
-
2014
- 2014-05-02 JP JP2014095005A patent/JP2015212039A/ja active Pending
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