JP2015211811A - 自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物、該組成物を製造するためのキットおよび製造方法 - Google Patents

自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物、該組成物を製造するためのキットおよび製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、硬化後の機械的特性に優れ、且つ、生体内で多孔化するとともに自家骨に置換される硬化体を得ることが可能な自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物を提供することを課題とする。【解決手段】リン酸四カルシウムと、リン酸水素カルシウム二水和物と、平均分子量が10,000以上310,000以下のキトサンと、硬化液としてのリンゴ酸水溶液とを混和してなる、自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物により、上記の課題を解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物、該組成物を製造するためのキットおよび該組成物の製造方法に関する。
近年、疾患や事故などによる骨折や骨欠損の修復のために、生体内で水和硬化する骨補填材を用いることが一般に行われるようになっている。例えば、骨粗鬆症や骨腫瘍による椎体の圧迫骨折では、骨補填材としての骨セメントを穿刺針により経皮的に椎体内に注入して椎体を再建する経皮的椎体形成術が行われている。
骨セメントとしては、現在、ポリメチルメタクリレート(PMMA)セメントまたはリン酸カルシウムセメント(CPC)が主に用いられている。PMMAセメントは、硬化速度および硬化後の強度に優れているが、骨伝導能がないため骨組織との親和性に乏しい。さらに、PMMAセメントには、未反応モノマーの毒性や、重合熱の発生による周辺組織の損傷などの問題もある。一方、CPCは、PMMAセメントに比べて硬化速度および硬化後の強度の点で劣るが、生体内で骨類似ハイドロキシアパタイトに転化するので骨伝導能に優れている。CPCの材料であるリン酸カルシウム系化合物には、生体内で分解・吸収されることによって自然に消滅し、自家骨と置換されるという性質を有するものが多いことから、骨置換型のCPCの開発も進んでいる。また、非特許文献1に開示されるような、生体適合性物質であるキトサンをCPCに配合することにより、機械的特性を改善したCPCも開発されている。
また、近年では、内部に気孔と呼ばれる微小な空隙を多数有する多孔質のCPCも開発されている。このような多孔体では、気孔内に骨芽細胞や新生骨などが進入することにより気孔内で骨形成がなされ、母床骨と一体化することが期待される。また、多孔質とすることにより表面積が増大するので、生体内での骨置換が起こりやすくなる。そのような多孔質のCPCとしては、例えば、特許文献1に記載の多孔質硬化体が挙げられる。また、特許文献2には、ハイドロキシアパタイトなどのリン酸カルシウム系化合物を主成分とし、生体内で分解・吸収される物質を含む補填材が記載されている。特許文献2の補填材は、生体内に用いられた後、上記の物質が生体内で分解・吸収されることにより多孔化する。
特開2004−269393号公報 特開2004−049589号公報
Sun L.ら、Fast setting calcium phosphate cement-chitosan composite: mechanical properties and dissolution rates, J. Biomater. Appl., vol. 21, p. 299-315 (2007)
しかし、上記のような多孔質のCPCでは、その気孔内で骨形成がなされて強度が向上するまでには、通常2〜3ヶ月程度を要する。そのため、多孔質硬化体は、生体への移植直後の初期強度が十分とはいえない。また、経皮的椎体形成術においては、骨折部位に注入されたCPCは圧力に耐える必要があることから、CPCは、靱性の指標である破壊エネルギーが大きいことも重要である。
そこで、本発明は、硬化後の機械的特性、特に靱性(破壊エネルギーの大きさ)に優れ、且つ、生体内で多孔化するとともに自家骨に置換される硬化体を得ることが可能な自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物を提供することを目的とする。本発明は、そのような組成物を製造するためのキットおよび製造方法を提供することも目的とする。
本発明者は、リン酸四カルシウムと、リン酸水素カルシウム二水和物と、平均分子量が10,000以上310,000以下のキトサンと、硬化液としてのリンゴ酸水溶液とを原料に用いてCPCを製造したところ、硬化後の機械的特性が良好であることを見出した。また、得られたCPCが擬似体液や酢酸緩衝液中で多孔化することを見出した。これらの知見に基づいて、本発明者は、本発明を完成した。
よって、本発明は、リン酸四カルシウムと、リン酸水素カルシウム二水和物と、平均分子量が10,000以上310,000以下のキトサンと、硬化液としてのリンゴ酸水溶液とを混和してなる、自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物を提供する。
また、本発明は、リン酸四カルシウムおよびリン酸水素カルシウム二水和物を含む粉体と、平均分子量が10,000以上310,000以下のキトサンおよびリンゴ酸を含む硬化液とを含む、自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物を製造するためのキットを提供する。
さらに、本発明は、リン酸四カルシウムと、リン酸水素カルシウム二水和物と、平均分子量が10,000〜310,000のキトサンと、硬化液としてのリンゴ酸水溶液とを混和する工程を含む、自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物の製造方法を提供する。
本発明によれば、硬化後の機械的特性に優れた自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物を得ることができる。また、該組成物の硬化体は、生体内で多孔化するとともに自家骨に置換されることが可能である。
種々の濃度でキトサンを含む組成物の硬化時間を示すグラフである。 種々の濃度でキトサンを含む組成物から得た硬化体の圧縮強度を示すグラフである。 種々の濃度でキトサンを含む組成物から得た硬化体の破壊エネルギーを示すグラフである。 超純水中に浸漬して1日および7日後の硬化体の電子顕微鏡写真である。 Tris-HCl(pH 7.4)中に浸漬して1日および7日後の硬化体の電子顕微鏡写真である。 疑似体液(SBF)中に浸漬して7日および7日後の硬化体の電子顕微鏡写真である。 硬化体を浸漬した酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液中のカルシウムイオン濃度を示すグラフである。 酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液中に浸漬する前後の硬化体の電子顕微鏡写真である。
[自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物およびその製造方法]
本発明の自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物(以下、単に「組成物」ともいう)は、リン酸四カルシウムと、リン酸水素カルシウム二水和物と、キトサンと、硬化液としてのリンゴ酸水溶液とを混和してなる、ペーストもしくはスラリーのような不定形混合物である。混和直後の本発明の組成物は、任意の形状に変えることやチューブへの充填などの操作が可能である。そして、本発明の組成物は、時間経過にしたがって自己硬化する。硬化した本発明の組成物は、水中または生体内で水和反応によりさらに硬化して、CPCの一種である硬化体になる。したがって、本発明の組成物は、骨補填材として好適に用いることが可能である。
本発明において、リン酸四カルシウム(TeCP)は、市販のものを用いてもよいし、自ら製造したものを用いてもよい。TeCPの製造方法自体は公知であり、いずれの製造方法を用いてもよいが、例えば、次のようにして得ることができる。炭酸カルシウムの粉体とリン酸水素カルシウム二水和物の粉体とを、水を溶媒として湿式混合し、得られた混合物を1200〜1700℃で3〜6時間焼成する。そして、得られた焼成物を粉砕することで、TeCPの粉体を得ることができる。
本発明の実施形態において、TeCPの粒径は特に限定されないが、好ましくは150μm未満、より好ましくは75μm未満である。TeCP粉末から所望の粒径の粒子を選別する方法自体は公知であり、いずれの選別方法を用いてもよいが、ふるいによる選別が簡便で好ましい。
本発明の組成物においては、リン酸水素カルシウム二水和物(DCPD)をTeCPとともに配合することで、自己硬化した組成物の水和反応による硬化が進むとともに、得られる硬化体においてTeCPとDCPDとが反応してハイドロキシアパタイトへと徐々に転化する。なお、本発明の実施形態においては、DCPDに替えて、その無水物であるリン酸水素カルシウム(DCPA)を用いることもできる。DCPDおよびDCPAは市販のものを用いることができる。
本発明の実施形態においては、DCPDの粒径は特に限定されないが、好ましくは0.2〜10μmであり、より好ましくは0.5〜5μmである。なお、市販のDCPDの粉体の粒径が好ましい大きさでない場合は、湿式粉砕などの公知の粉砕方法で粉砕して粒径を調節することができる。
本発明の実施形態においては、TeCPおよびDCPTのそれぞれ等モル量を乾式混合して、セメント粉を得ることが好ましい。このようなセメント粉とすることにより、均一な組成物を得ることができる。
本発明の組成物においては、硬化時間の短縮の観点から、硬化液としてリンゴ酸水溶液が好適に用いられる。本発明の組成物中のリンゴ酸の濃度は、硬化時間および硬化体の圧縮強度を考慮すると、1.0重量%以上2.5重量%以下の範囲、特に1.0重量%以上2.0重量%以下の範囲から選択されることが望ましい。なお、硬化液中のリンゴ酸濃度が2.0重量%以下であると、後述のキトサンを該硬化液に溶解することができないので、組成物中のリンゴ酸濃度を0.5重量%以下とすることは困難である。また、組成物中のリンゴ酸濃度が2.5重量%より大きい場合、組成物の硬化時間が短すぎて混和することができなくなる。
本発明において、キトサンは、自己硬化型リン酸カルシウム組成物の硬化速度およびその硬化体の圧縮強度を向上させる目的で、また、硬化体を生体内に注入もしくは埋入した後に溶出させて該硬化体を多孔化させる目的で添加される。キトサンは、カニやエビなどの甲殻類の外骨格およびキノコなどの菌類の細胞壁に含まれるキチンを濃アルカリによって脱アセチル化することで得られる天然高分子として知られているが、本発明の実施形態においては、キトサンの由来は特に限定されない。
本発明の実施形態においては、キトサンの形態は特に限定されず、粉体の形態であってもよいし、溶液の形態であってもよい。キトサンを溶液の形態で用いて本発明の組成物を調製する場合、キトサンは、硬化液としてのリンゴ酸水溶液に溶解していることが望ましい。
一般に、キトサンの分子量は、該キトサンの溶液の粘度に比例することが知られている。本発明に用いられるキトサンの平均分子量は、粘度に基づく分子量として10,000以上310,000以下である。本明細書においては、粘度は、1%酢酸水溶液にキトサンを1重量%となるように溶解させて得たキトサン溶液について、溶液温度20℃にてB型回転粘度計により測定するものとする。そして、測定した粘度に基づいてキトサンの固有粘度を算出し、Mark-Houwink-Sakuradaの式より、キトサンの分子量を算出する。
本発明の実施形態においては、キトサンの脱アセチル化度は特に限定されないが、好ましくは70〜100%である。
本発明においては、分子量が比較的中程度(190,000以上310,000以下)のキトサンを含む組成物は、分子量が比較的小さい(190,000未満)のキトサンを含む組成物よりも、水和反応により得られる硬化体の破壊エネルギーが大きくなる傾向にあり、好ましい。
本発明の実施形態においては、組成物中のキトサンの濃度は、該組成物の機械的強度および多孔化の観点から、1.0重量%以上10.0重量%以下の範囲、特に1.25重量%以上3.75重量%以下の範囲であることが望ましい。なお、硬化液中のキトサン濃度が20重量%以上であると、水分が少なくなり、該硬化液と上記のTeCPおよびDCPTのセメント粉との混和ができなくなるので、組成物中のキトサン濃度を11.0重量%以上とすることは困難である。
本発明の実施形態においては、上記のTeCPおよびDCPTのセメント粉と、リンゴ酸およびキトサンを含む硬化液とを混合することにより組成物を得ることが好ましい。ここで、セメント粉と硬化液との混合の際の粉液比(粉(g)/液(g))は、通常0.8〜5であり、好ましくは2〜4であり、特に好ましくは3である。なお、混合手段は特に限定されず、混合量などに応じて公知の混合手段から適宜選択すればよい。
上記のセメント粉と硬化液との混合後、本発明の組成物は、通常3〜20分程度で自己硬化が完了する(初期硬化)。このときの温度および湿度の条件は、一般的なCPCの調製条件と特に変わるところはないが、通常、20〜40℃の温度且つ50〜100%の湿度であればよい。
得られた本発明の組成物は、上述のとおり、骨補填材として生体に用いることが可能である。そして、本発明の組成物は、生体内で水和反応により硬化体となる。水和反応により本発明の組成物から得られる硬化体は、少なくとも15 MPa、好ましくは少なくとも20 MPa、より好ましくは25 MPaの圧縮強度を示す。また、水和反応により本発明の組成物から得られる硬化体は、少なくとも5.0 kJ/m2、好ましくは少なくとも8.0 kJ/m2、より好ましくは少なくとも10.0 kJ/m2の破壊エネルギーを示す。その後、硬化体に含まれるキトサンが生体内で溶出することにより、硬化体は多孔化する。なお、この多孔化は、硬化体を生理食塩水中に浸漬することによっても生じるので、多孔化の確認試験は、硬化体を生理食塩水中に浸漬した後、走査型電子顕微鏡などにより確認することができる。
[自己硬化型リン酸カルシウム組成物を製造するためのキット]
本発明の自己硬化型リン酸カルシウム組成物を製造するためのキット(以下、単に「キット」ともいう)は、リン酸四カルシウムおよびリン酸水素カルシウム二水和物を含む粉体と、平均分子量が10,000〜310,000のキトサンおよびリンゴ酸を含む硬化液とを含む。
本発明の実施形態において、互いに異なる粒径を有する2つの群のTeCP、およびDCPDを含む粉体は、上述した、TeCPおよびDCPTのそれぞれ等モル量を乾式混合して得られるセメント粉が好ましい。なお、TeCPおよびDCPTのそれぞれの詳細については、上記の本発明の組成物の説明において述べたことと同じである。
本発明の実施形態において、キトサンおよびリンゴ酸を含む硬化液は、上述した、キトサンが溶解したリンゴ酸水溶液が好ましい。なお、キトサンおよびリンゴ酸のそれぞれの詳細については、上記の本発明の組成物の説明において述べたことと同じである。また、硬化液中のリンゴ酸濃度やキトサン濃度についても、上記の本発明の組成物の説明において述べたことと同じである。
本発明の実施形態において、キットは、TeCPおよびDCPDを含む粉体と、キトサンおよびリンゴ酸を含む硬化液とがそれぞれ別個の容器に収められた二試薬型のキットであることが好ましい。そのような容器の形状は特に限定されず、例えば、TeCPおよびDCPDを含む粉体は、硬化液との混和が可能な混練注入器に収め、硬化液も注入器に収めることなどが挙げられる。この場合、本発明のキットは、注入針をさらに含んでいてもよい。また、本発明のキットは、得られる組成物の粘度を調整するための水をさらに含んでいてもよい。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
本実施例では、本発明の組成物の硬化時間および該組成物から得られる硬化体の機械的特性を検討した。
(1)材料
・リン酸四カルシウム(TeCP)
炭酸カルシウム(11.032 g (0.110 mol)、和光純薬工業株式会社)と、リン酸水素カルシウム二水和物(18.968 g (0.110 mol)、和光純薬工業株式会社)と、超純水(180 mL)とを、ジルコニアボール(200 g、アズワン株式会社製)と共にポットミルHD-A-4(アズワン株式会社製)に入れ、室温にて110 rpmの回転速度で24時間湿式混合した。得られたスラリーをろ紙5C(桐山製作所製)にのせ、アスピレーターA-3S(EYELA社製)で吸引ろ過した。ろ過物をシャーレに入れ,定温乾燥機DOV-450P(アズワン株式会社製)で、50℃にて24時間乾燥した。乾燥物を粉砕し、得られた粉末を内径14 mmの熱プレス機用金型1-6002-18(アズワン株式会社製)に入れ、プレス(ジャスコエンジニアリング社製)を用いて1,100 kgf/cm2で一軸加圧して、高さ12 mm程度の円柱形状試料を得た。得られた試料をアルミナ製ボートSSA‐H2B(株式会社ニッカトー製)に入れ、電気炉(丸祥電器株式会社製)を用いて、大気中、1500℃にて5時間焼成した。昇降温速度は10℃/minとした。焼成後、試料を電気炉から取り出し、超硬質鋼乳鉢(WD型、伊藤製作所製)で粉砕し、さらにめのう乳鉢で微粉砕して、TeCPの粉体を得た。得られたTeCPの粉体を、ふるい振とう機MVS-1(アズワン株式会社製)を用いて分級して、平均粒径20.43μmのTeCPの粉体を得た。なお、ふるい振とう機の振動数は10 rpsであり、ふるいの目開きは75μmであった。
・リン酸水素カルシウム二水和物(DCPD)
リン酸水素カルシウム二水和物(15.00 g、和光純薬工業株式会社)と超純水(180 mL)とを、ジルコニアボール(500 g、アズワン株式会社製)と共にポットミルHD-A-4(アズワン株式会社製)に入れ、室温にて110 rpmの回転速度で48時間湿式粉砕した。得られたスラリーをろ紙5C(桐山製作所製)にのせ、アスピレーターA-3S(EYELA社製)で吸引ろ過した。ろ過物をシャーレに入れ,定温乾燥機DOV-450P(アズワン株式会社製)で、50℃にて24時間乾燥した。乾燥物を粉砕して、平均粒径1.76μmのDCPDの粉体を得た。
・硬化液
硬化液として、リンゴ酸(和光純薬工業株式会社)を10重量%、およびキトサン(平均分子量50,000〜190,000、脱アセチル化度81.3%、ARDRICH Chemistry社)を5、10、15または20重量%含む水溶液と、リンゴ酸を10重量%、およびキトサン(平均分子量190,000〜310,000、脱アセチル化度約78.8%、ARDRICH Chemistry社)を5、10、15または20重量%含む水溶液とを用いた。なお、対照として、リンゴ酸(10重量%)のみを含む硬化液を用いた。
(2)自己硬化型リン酸カルシウム組成物およびその硬化体の調製
TeCPの粉体(6.80 g(0.186 mol))とDCPDの粉体(3.20 g(0.186 mol))とを、50 mlネジ付試験管(アズワン株式会社製)に入れ,振とう機MALTI SHAKER MS-300(アズワン株式会社製)に設置し、1300 rpmの回転速度で100分間振とう混合した。得られた混合物を、さらにめのう乳鉢で5分間摩擦混合してセメント粉を得た。セメント粉の粒度分布をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA-920(株式会社堀場製作所製)で調べた。セメント粉と硬化液とを、粉液比(粉(g)/液(g))が3となるように90秒間混和して、自己硬化型リン酸カルシウム組成物(リンゴ酸2.5重量%、キトサン0、1.25、2.5または3.75重量%含有)を得た。しかし、キトサンを20重量%で含む硬化液を用いた場合は、水分が少なかったため混和することができなかった。各分子量のキトサンを2.5〜15重量%で含む硬化液を用いて得られた組成物の一部を取り、これを試料として硬化時間の測定に付した。また、残りの組成物をテフロン製割型(内径6mm、高さ12 mm)に注入し、37℃、湿度100%の環境下で1時間静置して、初期硬化体を得た。そして、初期硬化体を型から取り出し、超純水中に24時間浸漬して水和硬化させ、硬化体を得た。得られた硬化体を試料として機械的特性の測定に付した。
(3)試料の分析
(3-1)硬化時間の測定
上記のセメント粉と硬化液との混和開始から90秒以内に、各試料をテフロン型(内径10 mm、高さ5mm)に入れた。そして、混和開始の2分後から30秒おきにビカー針試験機(株式会社日本メック製)の針(300 g、先端断面積2mm2)を試料表面に落とし、該表面に圧痕が残らなくなるまでの時間を記録した。なお、ビカー針試験機による試験時以外は、各試料を、水を含んだスポンジを底部に備えた密閉容器内に37℃で保管した。本実施例では、密閉容器内の湿度を100%とみなした。測定は各試料について3回ずつ行い、測定値(分)に基づいて硬化時間の平均値および標準誤差を算出した。結果を図1に示す。なお、図1において、横軸は組成物中のキトサン濃度(重量%)を示し、縦軸は硬化時間(分)を示す。
図1より、分子量が190,000以上310,000以下のキトサンを含む組成物は、分子量が50,000以上190,000未満のキトサンを含む組成物よりも、硬化時間が延長することがわかった。
(3-2)圧縮強度および破壊エネルギーの測定
各試料の圧縮試験を、万能試験機AG-10(島津製作所製)を用いて、JIS規格(JIS T6602)に準拠して行った。なお、この試験では5kNロードセルを用い、試験速度は0.50 mm/秒とした。なお、試験は、各試料について6回ずつ行い、測定値に基づいて圧縮強度の平均値と標準誤差を算出した。また、測定値に基づいて応力−ひずみ曲線を作成し、該曲線に囲まれた面積から破壊エネルギーを算出した。結果を図2および3に示す。なお、図2において、横軸は組成物中のキトサン濃度(重量%)を示し、縦軸は圧縮強度(MPa)を示す。また、図3において、横軸は組成物中のキトサン濃度(重量%)を示し、縦軸は破壊エネルギー(kJm2)を示す。
(4)結果および考察
図2および3より、リン酸カルシウム組成物にキトサンを含むことにより、水和反応により得られた硬化体の圧縮強度および破壊エネルギーが大きくなることがわかった。図2より、本実施例では、本発明の組成物から得られた硬化体は少なくとも17 MPaの圧縮強度を有していることがわかった。また、図3より、破壊エネルギーは、分子量が190,000以上310,000以下のキトサンを含む組成物の方が、分子量が50,000以上190,000未満のキトサンを含む組成物よりも大きいことがわかった。
<実施例2>
本実施例では、硬化体が多孔化するか否かを超純水、Tris-HCl(pH7.4)または疑似体液(SBF)中で試験した。
(1)材料
・TeCPおよびDCPD
TeCPおよびDCPDは、実施例1と同様にして得られたものを用いた。
・硬化液
硬化液として、リンゴ酸(和光純薬工業株式会社)を10重量%、およびキトサン(平均分子量190,000〜310,000、脱アセチル化度約78.8%、ARDRICH Chemistry社)を10重量%含む水溶液を用いた。
・疑似体液(SBF)
SBFは、Oyane A.ら, J. Biomed. Mater. Res., 65A, 188-195 (2003)の記載に従って調製した。
(2)自己硬化型リン酸カルシウム組成物および硬化体の調製
実施例1と同様にして、TeCPおよびDCPDからセメント粉を調製した。得られたセメント粉と上記の硬化液とを用いて、粉液比(粉(g)/液(g))が3となるように90秒間混和して、自己硬化型リン酸カルシウム組成物(リンゴ酸2.5重量%、キトサン2.5重量%含有)を得た。この組成物をテフロン製型枠(内径10 mm、高さ2mm)に注入し、37℃、湿度100%の環境下で1時間静置して、初期硬化体を得た。
(3)試料の分析
得られた硬化体を超純水、Tris-HCl(pH7.4)またはSBF中に37℃で浸漬して、1日後および7日後に、硬化体を電界放出型走査型電子顕微鏡JSM-6500F(日本電子株式会社製)で観察した。得られた電子顕微鏡写真を図4〜6に示す。図4〜6の電子顕微鏡写真より、本発明の組成物から得られた硬化体は、超純水、Tris-HCl(pH7.4)およびSBFのいずれに浸漬しても多孔化することが示された。
<実施例3>
本実施例では、生体内での破骨細胞の存在下での環境と同じであるpH5.5の緩衝液中で、硬化体のカルシウムイオン溶出量と重量減少量との関係を検討した。
(1)材料
・TeCPおよびDCPD
TeCPおよびDCPDは、実施例1と同様にして得られたものを用いた。
・硬化液
硬化液1として、リンゴ酸(和光純薬工業株式会社)を10重量%、およびキトサン(平均分子量190,000〜310,000、脱アセチル化度約78.8%、ARDRICH Chemistry社)を10重量%含む水溶液を用いた。また、硬化液2として、リンゴ酸(和光純薬工業株式会社)を10重量%、およびキトサン(平均分子量190,000〜310,000、脱アセチル化度約78.8%、ARDRICH Chemistry社)を18重量%含む水溶液を用いた。なお、対照として、超純水を硬化液として用いた。
・酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液
酢酸(和光純薬工業株式会社)を超純水に加えて、酢酸水溶液(0.08 mol/L)を調製した。また、酢酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社)を超純水に溶解して、酢酸ナトリウム水溶液(0.08 mol/L)を調製した。調製した酢酸水溶液(200 mL)と酢酸ナトリウム水溶液(1400 mL)とを混合して、酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液を調製した。なお、この酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液のpHは5.5であった。
(2)自己硬化型リン酸カルシウム組成物および硬化体の調製
実施例1と同様にして、TeCPおよびDCPDからセメント粉を調製した。得られたセメント粉と上記の硬化液1とを用いて、粉液比(粉(g)/液(g))が3となるように90秒間混和して、自己硬化型リン酸カルシウム組成物(リンゴ酸2.5重量%、キトサン2.5重量%含有:以下、「CPCch2.5」と呼ぶ)を得た。また、上記のセメント粉と上記の硬化液2とを用いて、粉液比(粉(g)/液(g))が0.8となるように90秒間混和して、自己硬化型リン酸カルシウム組成物(リンゴ酸2.5重量%、キトサン10.0重量%含有:以下、「CPCch10」と呼ぶ)を得た。さらに、上記のセメント粉と上記の超純水とを用いて、粉液比(粉(g)/液(g))が3となるように90秒間混和して、自己硬化型リン酸カルシウム組成物(リンゴ酸およびキトサン不含:以下、「CPCcont」と呼ぶ)を得た。これらの組成物をテフロン製型枠(内径10 mm、高さ2mm)に注入し、37℃、湿度100%の環境下で1時間静置して、初期硬化体を得た。得られた初期硬化体を生理食塩水(37℃)に7日間浸漬して硬化体を得て、これを50℃で24時間乾燥させた。乾燥した硬化体を試料として用いた。なお、カルシウムイオン溶出量の測定を行う前に、各試料の重量を測定した。
(3)試料の分析
(3-1)カルシウムイオン溶出量の測定
硬化体を酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液(100 mL、37℃)に浸漬して、該硬化体から緩衝液中に溶出したカルシウムイオンの量を、浸漬後300分まで経時的に測定した。より具体的には、浸漬後20分までは2分おきに測定し、浸漬後20分から150分までは15分おきに測定し、浸漬後150分から300分までは30分おきに測定した。なお、測定には、カルシウムイオン電極(Metrohm社製)を用いた。結果を図7に示す。
(3-2)重量減少量の測定
酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液に300分浸漬した後の各硬化体を50℃で24時間乾燥させた。そして、乾燥した各硬化体の重量を測定した。そして、硬化体の重量減少量(浸漬前の重量−浸漬後の重量)および両者の差(重量減少量−カルシウムイオン溶出量)を算出した。なお、酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液に浸漬する前および300分浸漬後のCPCch10を電界放出型走査型電子顕微鏡JSM-6500F(日本電子株式会社製)で撮影して得た電子顕微鏡写真を、図8に示す。
(4)結果および考察
図7より、酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液中のカルシウムイオン濃度、すなわち硬化体からのカルシウム溶出量は、時間経過に従って、CPCcontが最も高くなり、次いでCPCch2.5が高くなり、CPCch10が最も低くなることがわかった。他方で、各硬化体の重量減少量は、CPCch10が最も高く、次いでCPCch2.5が高く、CPCcontが最も低かった。これらのことから、キトサンを含む組成物から得た硬化体では、酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液中でキトサンが優先的に溶出していることが示唆される。また、図8の電子顕微鏡写真より、キトサンを含む硬化体は、酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液中で多孔化していることが示された。

Claims (7)

  1. リン酸四カルシウムと、リン酸水素カルシウム二水和物と、平均分子量が10,000以上310,000以下のキトサンと、硬化液としてのリンゴ酸水溶液とを混和してなる、自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物。
  2. キトサンの平均分子量が、190,000以上310,000以下である請求項2に記載の自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物。
  3. キトサンが、硬化液としてのリンゴ酸水溶液に溶解している請求項1または2に記載の自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物。
  4. 組成物中のリンゴ酸の濃度が、1.0重量%以上2.5重量%以下の範囲から選択される請求項1〜3のいずれか1項に記載の自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物。
  5. 組成物中のキトサンの濃度が、1.0重量%以上10.0重量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物。
  6. リン酸四カルシウムおよびリン酸水素カルシウム二水和物を含む粉体と、平均分子量が10,000〜310,000のキトサンおよびリンゴ酸を含む硬化液とを含む、自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物を製造するためのキット。
  7. リン酸四カルシウムと、リン酸水素カルシウム二水和物と、平均分子量が10,000〜310,000のキトサンと、硬化液としてのリンゴ酸水溶液とを混和する工程を含む、
    自己硬化型キトサン含有リン酸カルシウム組成物の製造方法。
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