JP2015210874A - センサケース構造、及びそのセンサケース構造を備えた加熱調理器 - Google Patents

センサケース構造、及びそのセンサケース構造を備えた加熱調理器 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズの要因となる輻射熱の影響、冷却風の影響、電磁波の影響などの種々のノイズに対して強い耐性を備えたセンサケース構造、及びそのセンサケース構造を備えた加熱調理器を提供することを目的とする。【解決手段】赤外線を検知する赤外線検知部と、赤外線検知部を収納する中空のセンサケース部と、センサケース部に取り付けられた防磁部と、を備えたセンサケース構造であって、センサケース部には、赤外線検知部が赤外線を検出する視野範囲に対応してセンサケース部開口が開口し、防磁部には、視野範囲に対応して防磁部開口が開口し、防磁部開口の開口面積は、センサケース部開口の開口面積よりも小さい面積で構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、トッププレート上に載置された被加熱物の温度を検出するセンサのセンサケース構造及び、そのセンサケース構造を備えた加熱調理器に関する。
加熱調理器のトッププレート上に載置された被加熱物である鍋の温度を検出する方法として、接触式の温度センサであるサーミスタをトッププレートに接触させてトッププレートを介して鍋から伝達される温度を検出するサーミスタ方式と、鍋から放射される赤外線放射エネルギーをトッププレートを介して検出する赤外線センサ方式がある。
赤外線センサ方式は、加熱コイルの中央空間部や内側コイルと外側コイルとの空間部の下方に赤外線センサを配置し、トッププレート上に載置された鍋から放射される赤外線放射エネルギーを空間部を通して検出し、そのエネルギー量で鍋の温度を検出するものである。
このような赤外線センサでは、赤外線センサの周囲にトッププレート等から放射される輻射熱や加熱コイルから放射される電磁波、筐体内冷却のための冷却風などにより赤外線センサの出力が安定しなくなってしまうことを防止するため、熱容量の大きい樹脂のケース内部に赤外線センサを格納し、その外側には非磁性金属からなるケースを具備し、当該センサケースの赤外線センサの視野部上方にトッププレートと同素材のガラスフィルタを用いて封止するものが知られている(特許文献1を参照)。
特開2013−97935号公報
しかしながら、このような従来のセンサケースでは構造が複雑なためコストが高くなり、また、センサケース自体が大型化してしまう問題があった。また、センサケースの封止部材として用いられているガラスフィルタがトッププレートや上方に設置の鍋から放射される赤外線を吸収してガラスフィルタからの2次輻射熱が発生し、赤外線センサの出力にばらつきを与えてしまうという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、赤外線センサを用いてトッププレート上方に載置された被加熱物の温度を正確に検出するために、ノイズの要因となる上方(トッププレート、鍋底)からの輻射熱の影響、センサケース内部を冷却するための冷却風の影響、加熱コイルに高周波電流を投入する際に発生する電磁波の影響などの種々のノイズに対して強い耐性を備えたセンサケース構造、及びそのセンサケース構造を備えた加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明に係るセンサケース構造は、赤外線を検知する赤外線検知部と、赤外線検知部を収納する中空のセンサケース部と、センサケース部に取り付けられた防磁部と、を備えたセンサケース構造であって、センサケース部には、赤外線検知部が赤外線を検出する視野範囲に対応してセンサケース部開口が開口し、防磁部には、視野範囲に対応して防磁部開口が開口し、防磁部開口の開口面積は、センサケース部開口の開口面積よりも小さい面積で構成されているものである。
本発明に係るセンサケース構造によれば、簡単な構造で、赤外線センサに対する輻射熱の影響、電磁波の影響、及び冷却風の影響を抑えることができるため、加熱調理器内の様々なノイズに対して耐性の高い赤外線センサを提供することができる。
実施の形態1に係る加熱調理器の上面図である。 実施の形態1に係る加熱調理器の主要部の構成と機能を説明するブロック図である。 実施の形態1に係る加熱調理器の左側の加熱コイルに対応して設けられた操作部及び火力表示部を説明する図である。 実施の形態1に係るセンサケースの断面図である。 実施の形態1に係る赤外線センサにおける集光レンズの視野角の説明図である。 実施の形態1に係るセンサケースの上面図である。 実施の形態1に係る防磁板の上面図である。 実施の形態1に係る加熱調理器のトッププレートの分光透過特性を示すグラフである。 実施の形態1に係る加熱調理器のトッププレートの分光透過特性と各温度での分光放射輝度曲線との関係を示すグラフである。 黒体の分光放射輝度曲線を温度毎に示したグラフである。 実施の形態2に係るセンサケースの断面図である。 実施の形態3に係る加熱調理器の電力システムを示す構成図である。 実施の形態3に係る加熱調理器の地震対応時のフローチャートである。
以下、本発明に係る加熱調理器について、図面を用いて説明する。
なお、以下で説明する構成や制御内容等は、一例であり、本発明に係る加熱調理器は、そのような構成や制御内容等に限定されない。
また、細かい構造については、適宜図示を簡略化又は省略している。
また、重複又は類似する説明については、適宜簡略化又は省略している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る加熱調理器の上面図である。
誘導加熱調理器100は、本体1と、本体1の上面に配置され、耐熱ガラスで形成されたトッププレート2とを有し、トッププレート2の上に載置される鍋10やフライパン等の被加熱物を、本体1の内部に設けられた誘導加熱手段により加熱する。本実施の形態1では、トッププレート2の左側手前、右側手前、及び中央側奥に、それぞれ加熱口6が設けられている。なお、以降の説明では、被加熱物のことを「鍋10」と称する場合がある。
本体1の上面には、加熱条件や加熱指示の入力操作を受け付ける操作部3が、各加熱口6に対応して配置されている。使用者がトッププレート2上に被加熱物である鍋10やフライパンを載置し、各加熱口6に対応した操作部3に設けられた操作キーに操作入力を行うと、操作入力にしたがって誘導加熱手段により被加熱物が加熱される。加熱の進行状況や調理モードなどの設定に関する情報は、トッププレート2の上面に各加熱口6に対応して配置された液晶等を有する表示部4に表示され、加熱の火力は火力表示部5に表示される。
本体1の後方には、本体1内を冷却するための風を取り込む吸気口9a、9b(以下、吸気口9と総称する場合がある)と、本体1内の空気を排気する排気口8が設けている。本体1内に設けられた図示しない送風手段が動作すると、外部の空気が冷却風として吸気口9から本体1内に流入し、当該冷却風が本体内部の図示しない基板、素子、誘導加熱手段である加熱コイル14、トッププレート2の下面等を冷却する。本体1の内部を冷却した後の冷却風は、排気口8から外部へと排出される。
トッププレート2の加熱口6に対応する部分には、鍋10を載置する箇所を示す例えば円形の表示が印刷等によって設けられており、使用者は鍋10を載置すべき場所がわかるようになっている。
本体1内において加熱口6の下側には、加熱手段である加熱コイル14が設けられている。なお、図1では、加熱コイル14の配置を破線にて図示している。加熱コイル14に高周波電流を流すことでトッププレート2上に載置された鍋10に渦電流が発生し、この発生する渦電流と鍋10自身の抵抗により鍋底自身が発熱するので、鍋底を直接加熱する加熱効率の良い調理を実現できる。なお、誘導加熱調理器100の加熱口6の加熱手段として電気ヒータ等の他の加熱手段を設けてもよい。
図2は、実施の形態1に係る加熱調理器の主要部の構成と機能を説明するブロック図である。図2では、一つの加熱口6に対応する構成のみ図示しており、また、被加熱物としての鍋10も併せて図示している。
トッププレート2に設けられた加熱口6の下部には、加熱コイル14が配置されている。本実施の形態1では、加熱コイル14は、略環状の内側加熱コイル14aと、その外側に設けられた略環状の外側加熱コイル14bとを備えた二重環形状である。内側加熱コイル14aと外側加熱コイル14bとの間には略環状の隙間が設けられており、この隙間を、隙間15と称する。加熱コイル14は、加熱コイル14を収容する加熱コイル支持部16により、トッププレート2の下面との間に所定距離をおいて保持されている。
内側加熱コイル14aと外側加熱コイル14bとの隙間15内であって、加熱コイル14の上面よりも下方には、赤外線を検出すると検出した赤外線量に応じた出力を行う赤外線センサ12が設けられている。赤外線センサ12からの出力は、本体1に具備された赤外線温度検知部24に入力される。赤外線温度検知部24は、赤外線センサ12からの出力に基づいて、温度を算出する。より具体的には、記憶部21には、赤外線センサ12の出力量と、その出力量及び所定の放射率に基づいて算出された温度データとが対応付けられた温度換算表が、予め記憶されており、赤外線温度検知部24は、赤外線センサ12からの出力を受けるとこの温度換算表を参照して、温度を算出する。
赤外線センサ12は、加熱コイル14の近傍を流れる冷却風が直接当たらないように、周囲をセンサケース200で覆われている。赤外線センサ12の周囲の雰囲気温度が一様となるように、赤外線センサ12はセンサケース200に空間距離を保ちながら保持されている。センサケース200は、加熱コイル支持部16にタッピングネジなどで止められる、あるいは加熱コイル支持部16と一部が一体で形成されるなどしており、トッププレート2と赤外線センサ12との間の距離が一定に保たれている。また、センサケース200の上面側には防磁板220が配置されている。
本実施の形態1では、トッププレート2を透過する鍋10の赤外線を検出するため、赤外線センサ12の上面部の透過窓部7には塗装13がないことが望ましい。しかしながら、透過窓部7に塗装を施さないと、トッププレート2の上面から内部の加熱コイル14や配線などが見えてしまう場合があり、意匠上望ましくない。このため、透過窓部7に塗装13を施さない場合には、加熱コイル14を保持する加熱コイル支持部16やセンサケース200に、トッププレート2の方向に向かって筒や板を設けるようにすればよく、このようにすることで加熱コイル14や配線などを外部から見えにくくすることができる。また、透過窓部7の全面を塗装13で覆うのではなく、透過窓部7に対して塗装13をドット状やストライプ状に施して塗装されていない開口部の割合を管理するようにしてもよく、このようにすることで意匠性と機能性とを担保することが可能となる。
また、トッププレート2の下面には、サーミスタ等の接触式の温度検知手段である接触式温度センサ17が2つ設けられている(図2には一つの接触式温度センサ17のみ図示している)。2つの接触式温度センサ17は、加熱コイル14の中心部を基準に180度ずらした位置にそれぞれ設けられている。接触式温度センサ17は、トッププレート2の下面に密着するように設けられており、トッププレート2の下面の温度に応じた信号を出力する。接触式温度センサ17の出力信号は、本体1に具備されたトッププレート温度検知部25に入力される。トッププレート温度検知部25は、接触式温度センサ17からの信号に基づいて、トッププレート2の温度を検知する。本実施の形態1では、接触式温度センサ17とトッププレート温度検知部25とにより、本発明のトッププレート温度検知手段を構成している。なお、トッププレート2の温度をより正確に時間の遅れが少なく検出可能な手段であれば、サーミスタ等の接触式温度センサ17に限らず任意のものをトッププレート温度検知手段として採用することができる。
なお、本実施の形態1では、接触式温度センサ17を内側加熱コイル14aと外側加熱コイル14bとの隙間15に設ける構成としたが、接触式温度センサ17の配置はこれに限定されない。例えば、接触式温度センサ17を、外側加熱コイル14bの外周近傍に配置してもよいし、加熱コイル14の中心に配置してもよい。また、接触式温度センサ17の数は2個に限定されることはなく、1個又は2個以上であってもよい。
接触式温度センサ17の出力は、赤外線センサ12により検出された赤外線量に基づいて鍋10の温度を算出する際に用いられる。このため、より精度よく鍋10の温度を検出するために、接触式温度センサ17は、赤外線センサ12の近傍に設置されるのが望ましい。
なお、トッププレート2のどのような位置に被加熱物である鍋10が載置されるかは不定であり、また鍋10の形状も不定であるため、より広い範囲の温度を検出し、かつ低コストで実現することを優先させて、接触式温度センサ17と赤外線センサ12とを離して配置しても構わない。
接触式温度センサ17は、設置数が少ないと、トッププレート2に載置される被加熱物の位置や形状の違いによって、取得温度にばらつきが生じ得る。このため、複数設けられた接触式温度センサ17の検出値の平均値や、複数の接触式温度センサ17のうち最も高い温度を出力したものの検出値を、鍋10の温度検出に用いるようにしてもよい。このようにすることで、接触式温度センサ17の設置数が少ない場合でも、ばらつきに強い温度検出が可能となる。
本体1に設けられている記憶部21には、操作部3にて設定した情報や、赤外線温度検知部24、トッププレート温度検知部25からの出力が入力されて記憶される。
演算部22は、例えばマイコン等で構成され、鍋10の温度を算出する各種演算処理を行う。
制御部23は、操作部3の設定内容と、赤外線センサ12及び接触式温度センサ17が検出した物理的情報に基づいて、赤外線センサ12の検出温度からトッププレート温度の影響分を差し引いて鍋10の温度を推定し、高周波インバータ26を制御して加熱コイル14に流れる高周波電流を調整する。このようにすることで、被加熱物の加熱制御を行う。
次に、誘導加熱調理器100の操作部3及び火力表示部5の構成について説明する。
図3は、実施の形態1に係る加熱調理器の左側の加熱コイルに対応して設けられた操作部及び火力表示部を説明する図である。誘導加熱調理器100の左側、右側、及び中央に設けられた加熱コイル14にそれぞれ対応する操作部3及び火力表示部5は、すべて同様の構成であるので、ここでは、左側の加熱コイル14に対応して設けられた操作部3及び火力表示部5を例に説明する。
操作部3は、被加熱物を加熱する火力を設定するための火力設定キー31と、調理メニューを設定するためのメニューキー32とを備える。
火力設定キー31は、「弱火」キー、「中火」キー、「強火」キー、及び「3kW」キーで構成されており、使用者は、これらのキーを用いて4段階の火力のいずれかを設定することができるようになっている。火力に応じて個別にキーを設けることで、使用者は、必要な火力の設定を一回の操作で入力できるようになっている。
メニューキー32は、「揚げ物」キー、「予熱」キー、「煮込み」キー、及び「タイマー」キーを備える。これらのキーが押下されると、各メニューに対して予め設定され記憶部21に記憶された制御シーケンスにしたがって、制御部23が加熱制御を行う。
火力表示部5は、火力設定キー31で入力された火力や、メニューキー32で設定されたメニューに基づいて火力を複数段階に表示するものであり、火力に応じて表示態様が切り替わる。火力表示部5の表示により、動作中であることを使用者に示すことが可能である。火力表示部5は、例えば複数のLEDを有し、これらLEDの点灯状態(点灯、消灯、点滅等)を切り替える、あるいは点灯色を切り替えることにより、火力を表現する。このようにすることで、使用者が直感的に分かりやすい報知を行うことができる。
なお、図3には図示しないが、液晶画面等で構成された表示部4(図1参照)には、例えば「予熱中」や「適温到達」等の火力や経過状況、設定されているメニューの内容等に関する情報が表示される。
このような構成の誘導加熱調理器100において、例えば揚げ物調理を行う場合には、まず使用者は鍋10内に揚げ物を行うための油を入れ、鍋10をトッププレート2の加熱口6に載置する。次に使用者が、操作部3にて加熱開始のための操作入力を行うと、制御部23は、操作部3からの信号と鍋10の推定温度とに基づいて加熱コイル14に高周波電流を流し、予め設定され記憶部21に記憶された制御シーケンスにしたがって加熱調理を行う。
ここで、赤外線センサ12とセンサケース200の構成例を説明する。
図4は、実施の形態1に係るセンサケースの断面図である。
赤外線センサ12は、例えばサーモパイルセンサのような赤外線領域に対して広い波長に感度を有するものを用いる。
図4に示す赤外線センサ12の本体は、凸形状の集光レンズ121を上面に備え、内部にサーモパイルチップ(図示しない)及び自己温度検出サーミスタ(図示しない)を封入した例えば円筒形状の封入部材122をプリント基板123上に載置してパッケージ化したものである。集光レンズ121を凸形状とすることで、赤外線センサ12の視野範囲12aを絞り、外乱光の影響を抑制している。なお封入部材122の形状は円筒形状に限定されない。
集光レンズ121の基材としては、シリコンを用いることができる。シリコンは、赤外線領域において透過率が約50〜60%と波長依存性が小さく、また、赤外線領域での光の透過以外は反射率が大きく熱吸収率が小さいため、温度上昇しにくい。また、熱拡散性が高いことから、集光レンズ121が赤外線を吸収し温度上昇したとしても、熱拡散することで、赤外線量の検知に影響を与えにくい。
このように、集光レンズ121の基材としてシリコン基材を用いることで、トッププレート2の近傍に設けられるような使用環境においても、赤外線センサ12の集光レンズ121の温度が上昇することによる赤外線量の検知への影響が生じにくい。なお、集光レンズ121の基材は、シリコンに限定されず、同様の透過特性や熱拡散性を有する材料であればそれを採用することができる。また、赤外線センサ12の具体的構成は図4に例示したものに限定されない。
ここで、集光レンズ121の特性について図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態1に係る赤外線センサにおける集光レンズの視野角の説明図である。
赤外線センサ12は、集光レンズ121の直上に点光源を配置した場合に集光レンズ121の中心軸(測定視野角0°)において検出出力値の最大値を得る。図5は、この最大値を100%として前後左右方向に測定視野角をずらした時の点光源の検出出力値を測定した分布を示している。
実施の形態1に係る赤外線センサ12では、検出出力値が50%以上となる測定視野角(θ)を測定範囲として規定している。
このように測定範囲の測定視野角(θ)を規定することで、赤外線センサ12の検出出力が強い円錐形状の視野範囲12aを限定し外乱の影響を抑えて、赤外線の測定精度を向上させている。なお、測定視野角(θ)は広いと外乱の影響を受けやすくなるため30°以下とすることが好ましい。
次に、赤外線センサ12を覆うセンサケース200について図4、図6を用いて説明する。
図6は、実施の形態1に係るセンサケースの上面図である。
センサケース200は、熱伝導率の低く、熱容量の大きい樹脂により形成されている。センサケース200の形状は中空の略直方体形状であり、矩形形状の側面201と、底面202と、上面204と、により構成されている。
対向する側面201には、開口203aを備えた一対の取り付け片部203が形成されている。また、底面202の上側の面には、プリント基板123を支持する底面リブ207が部分的に凸設されており、プリント基板123の下面と底面202の上面との間に間隙を設けている。
上面204には、例えば円形等のケース開口210が形成されている。このケース開口210は、センサケース200内に収納された赤外線センサ12の集光レンズ121における視野範囲12aに開口している。また、上面204の上側の鍋面にはケース開口210を囲むように図6に示す第1上面リブ205が凸設されている。さらに、ケース開口210に対向する上面204には、第1上面リブ205と高さが等しい第2上面リブ206が直線状に凸設されている。なお、ケース開口210は円形に限定されない。
次に、センサケース200の上部に配置される防磁板220の構成を説明する。
図7は、実施の形態1に係る防磁板の上面図である。
防磁板220は、センサケース200の第1上面リブ205と第2上面リブ206の上部に接着される。材質は、赤外線センサ12の上方からの輻射熱に対して高い反射率を有するとともに、加熱コイル14に高周波電流を投入する際に発生する電磁波の影響を抑制する導体であり、例えばアルミニウムや銅などの非磁性金属にて形成されている。
防磁板220は、略矩形形状の平板にて形成され、対向する2位置に開口222aを有する取り付け片部222を有している。また、センサケース200のケース開口210に対応する位置には防磁板開口221が例えば円形に開口している。この防磁板開口221は、センサケース200内に収納された赤外線センサ12の集光レンズ121における視野範囲12aに開口している。なお、防磁板開口221は円形に限定されない。
ここで、センサケース200と、赤外線センサ12と、防磁板220とを組み付けた構成について説明する。
赤外線センサ12の集光レンズ121の中心軸と、センサケース200のケース開口210の中心と、防磁板220の防磁板開口221の中心とは、図4の断面図に示すように同軸上に配置されている。
赤外線センサ12の封入部材122が円筒形状の場合、上面視において、封入部材122の外径Cは、ケース開口210の口径Bと略等しい(同一でもよい)、もしくは若干小さい寸法となっている。また、封入部材122が円筒形状ではなく、例えば直方体形状であった場合には、上面視において封入部材122の外形にケース開口210が重ならないような矩形形状としてもよい。すなわち、封入部材122の上面視の形状にあわせてケース開口210の形状を封入部材122と重ならないような開口形状とすることができる。
さらに、防磁板開口221及びケース開口210が円形の場合、防磁板開口221の口径Aは、ケース開口210の口径Bよりも小さい寸法となっている。または、防磁板開口221の開口面積は、ケース開口210の開口面積よりも小さい面積となっている。
そして、防磁板開口221及びケース開口210が円形の場合、ケース開口210の口径B及び防磁板開口221の口径Aは、赤外線センサ12の検出出力値が50%以上となる測定視野角(θ)により規定される円錐形状の視野範囲12aと接する寸法、もしくは視野範囲12aにあたらないよう視野範囲12aより若干大きい寸法として設定される。なお、防磁板開口221及びケース開口210が円形以外の場合は、それぞれの開口が視野範囲12aにあたらないよう視野範囲12aより若干大きい寸法として設定される。
このような構成とすることで、赤外線センサ12に対するトッププレート2からの輻射熱の影響、及び加熱コイル14による電磁波の影響を抑制するとともに、誘導加熱調理器100の本体1内を冷却のための冷却風の影響を抑えることができる。
すなわち、樹脂製のセンサケース200の表面に対して反射率の高い防磁板220は、トッププレート2からの輻射熱を反射させるとともに、加熱コイル14による電磁波の影響を抑制する。このとき、防磁板220の防磁板開口221の口径Aは、赤外線センサ12の検出出力値が50%以上となる測定視野角(θ)により規定される円錐形状の視野範囲12aを下限寸法として最小限に設定されるため、センサケース200内に侵入する輻射熱と電磁波による赤外線センサ12への影響を最小限に抑えることができる。また、赤外線センサ12の視野範囲12aが防磁板開口221の周囲で遮蔽されることがないので赤外線センサ12の感度が鈍ることがない。
さらに、センサケース200の上面204と防磁板220との間に上面リブ205、206により空気層が形成されるため断熱効果があり、センサケース200内へのトッププレート2からの輻射熱の伝搬を抑制することができる。なお、上面リブ205、206により空気層を形成する構成ではなく、ウレタン等で断熱層を形成しても同様の効果が得られる。
赤外線センサ12の封入部材122が円筒形状の場合、封入部材122の外径Cは、ケース開口210の口径Bと略等しい(同一でもよい)、もしくは若干小さい寸法となっているため、センサケース200が輻射熱で高温となっていても、封入部材122の上面がセンサケース200の上面204から2次輻射を受けることがない。
また、ケース開口210の口径Bをこのように規定することで、ケース開口210の口径Bが大きすぎて冷却風が必要以上に赤外線センサ12の封入部材122の上面を冷却することがなくなるとともに、ケース開口210の口径Bが小さすぎてセンサケース200内に熱がこもることがなく、赤外線センサ12への熱の影響を抑制することができる。
さらに、ケース開口210以外にセンサケース200には開口が無いため、冷却風が赤外線センサ12の周囲を吹き抜けることがない。また、ケース開口210を囲うように第1上面リブ205を突設させたため、冷却風がセンサケース200の上面204と防磁板220との間からケース開口210に流入することがない。よって、赤外線センサ12への冷却風の影響を抑制することができる。
なお、赤外線センサ12の封入部材122が円筒形状の場合、封入部材122の外径Cは、ケース開口210の口径Bと略等しい、もしくは若干小さい寸法となっているため、封入部材122の上面がケース開口210内に挿入された状態で配置されていてもよい。この場合、赤外線センサ12の集光レンズ121への冷却風の影響を抑制するために、封入部材122の上面をセンサケース200の上面204より下方に配置することが必要である。
このように、簡単な構造で、赤外線センサ12に対する輻射熱の影響、電磁波の影響、及び冷却風の影響を抑えることができるため、誘導加熱調理器100内の様々なノイズに対して耐性の高い赤外線センサ12を提供することができる。したがって、赤外線センサ12から安定した出力値を得られることで、トッププレート2上に載置された載置物である鍋10の温度を正確に検出する事が可能となる。
次に、トッププレート2の分光透過特性について説明する。
図8は、実施の形態1に係る加熱調理器のトッププレートの分光透過特性を示すグラフである。
図8のグラフは、厚さ約4mmの耐熱性の高い結晶化ガラスで構成されたトッププレート2の透過率τを一例として示している。
また、図9は、実施の形態1に係る加熱調理器のトッププレートの分光透過特性と各温度での分光放射輝度曲線との関係を示すグラフである。
図9では、鍋の温度が150℃、200℃、250℃である場合の分光放射輝度曲線とトッププレート2の透過率τとを示している。
図8からわかるようにトッププレート2における透過率の高い波長帯域は、0.6μm〜2.6μmであり、次に、3.2μm〜4.2μmとなっている。また、図9を参照すると、鍋10の温度が150℃、200℃、250℃の分光放射輝度曲線は、2.0μm付近から増加している。したがって、透過率(%)と分光放射輝度との積で求められる鍋10底から赤外線センサ12に到達する赤外線エネルギー量の値は、3.2μm〜4.2μmの波長帯域で大きくなり、鍋底の温度を検出するためには、この波長帯域の赤外線を検知する必要がある。この3.2μm〜4.2μmの波長帯域を検出することによって、トッププレート2による減衰の影響を受けにくい鍋底の温度が140℃以上の温度域を正確に測定することが可能となる。
赤外線センサ12は、鍋底から放射される赤外線エネルギーと、トッププレート2が熱伝導により加熱されることによってトッププレート2の下面から放射される赤外線エネルギーとを検出することとなる。
トッププレート2から放射される赤外線エネルギーは、トッププレート2の透過率が低い領域である4.5μmよりも長い波長帯域において高い割合で放射される。ガラスの放射率εは一般的に0.84〜0.9程度であり、高い放射率を有している。
図10は、黒体の分光放射輝度曲線を温度毎に示したグラフである。
誘導加熱調理器100にて加熱される調理物(鍋10)の温度は湯沸しから揚げ物までの概ね230℃よりも低い温度帯が使用される。
図10によれば、250℃までの分光放射輝度は、波長帯域として20μm程度まで検出されている。
このため、トッププレート2から放射される赤外線エネルギー量は、赤外線センサ12で本来検出したい3.2μm〜4.2μmの波長帯域に対してノイズとして高い影響を与える。
このような長い波長帯域まで防磁板220の反射率を高めることで、トッププレート2が発する波長の長い輻射に対して、赤外線センサ12やセンサケース200は耐性を有することとなる。
よって、防磁板220は、センサケース200の反射率に対して特に0.1μm〜20μmの赤外線の領域に対して高い反射率を有するように表面処理を行うことが望ましい。表面処理は、メッキ加工や表面研磨等にて行い、反射率を調整することが可能である。
防磁板220の放射特性は、キルヒホッフの法則[放射率(ε)+透過率(τ)+反射率(ρ)=1]により示される。金属表面など熱が透過しない物体では透過率(τ)=0となり、放射率(ε)=1−反射率(ρ)となる。すなわち、反射率(ρ)が大きくなれば放射率(ε)は小さくなる。
よって、防磁板220の両面の反射率を高くすることでトッププレート2からの輻射を反射させるとともに、防磁板220の下面からの2次放射を小さくすることが可能である。
このように防磁板220の両面の反射率を高くすることがトッププレート2からの輻射に対して耐性上望ましいが、上面と下面のどちらか一方の反射率を高くしてもセンサケース200や赤外線センサ12への輻射熱の放射を抑制する一定の効果がある。
実施の形態2.
実施の形態2に係るセンサケース200は、実施の形態1に係るセンサケース200の上面204と防磁板220との間に光学フィルター300を配置したことを特徴としている。
図11は、実施の形態2に係るセンサケースの断面図である。
図11に示すようにセンサケース200の上面204と防磁板220との間に光学フィルター300が配置されている。なお、その他の構成は実施の形態1に係るセンサケース200と同一である。
赤外線センサ12は、上述の通り、鍋底から放射される赤外線エネルギーと、トッププレート2が熱伝導により加熱されることによってトッププレート2の下面から放射される赤外線エネルギーとを検出することとなる。
鍋底の温度を検出するためには、鍋底から赤外線センサ12に到達する赤外線エネルギー量の値が大きくなる3.2μm〜4.2μmの波長帯域の赤外線を検知する必要がある。したがって、光学フィルター300は、この3.2μm〜4.2μmの波長帯域の透過率が高いバンドパスフィルターとする。
ここで、光学フィルター300について説明する。
光学フィルター300は、3.2μm〜4.2μmの範囲の透過率を特に高くするために、シリコンを基材として上面と下面の少なくとも一方に、SiOやZnS、Ge、サファイヤなどの赤外領域において透過、吸収、反射、並びに異なる屈折率を有している材料で薄膜を蒸着形成し、3.2μm〜4.2μmの範囲、または0.6μm〜2.6μmの範囲においてピーク値で最大90%程度の透過特性を有する構成とする。また、これらの範囲以外ではピーク値の半値に及ばない透過特性を有する構造とする。このように光学フィルター300を構成することで、トッププレート2の透過率(τ)と分光放射輝度との積で求められる鍋底から到達する赤外線エネルギー量の値の高い波長帯域を積極的に透過させその他の波長帯域を遮蔽することで、ノイズ耐性の高い赤外線の検出が可能となる。
なお、光学フィルター300の基材であるシリコンは、上記のように赤外線領域において透過率が約50%〜60%と波長依存性が小さく、また、赤外線領域での光の透過以外は反射率が大きく熱吸収率が小さいため、温度上昇しにくい。また、熱拡散性が高いことから、光学フィルター300が赤外線を吸収し温度上昇したとしても、熱拡散することで、赤外線量の検知に影響を与えにくい。
このように、光学フィルター300の基材としてシリコン基材を用いることで、トッププレート2の近傍に設けられるような使用環境においても、光学フィルター300の温度が上昇することによる赤外線量の検知への影響が生じにくい。なお、光学フィルター300の基材は、シリコンに限定されず、同様の透過特性や熱拡散性を有する材料であればそれを採用することができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る加熱調理器は、実施の形態1または2に係る加熱調理器の構成を備え、さらに、宅内の電力システムや情報機器コントローラとの連携を図ることで、災害時における加熱調理の再開もしくは停止を選択し得る制御を備えたものである。
誘導加熱調理器100が備えた無線通信受信機等を宅内に設けられた電力システム(エネルギーマネージメントシステム)や、インターネットと接続し、災害情報を取得する制御システムを構築している。
図12は、実施の形態3に係る加熱調理器の電力システムを示す構成図である。
実施の形態3に係る加熱調理器の電源は、系統電源(商用電源)400と系統電源400とは別の外部電源(蓄電池)410とを住宅内に引き込んで構成されている。この外部電源410はリチウムイオン蓄電池等に充電された直流電源を住宅内で使用可能な交流電源に変換して住宅内に供給するものである。
切替分電盤420は住宅内の各コンセント(図示せず)に供給する交流電源を系統電源400と外部電源410から選択するように機能する。宅内コントローラ430は、例えば無線等で誘導加熱調理器100等の機器(図示せず)と通信を行い、住宅内のエネルギーマネジメントを行うものである。
図13は、実施の形態3に係る加熱調理器の地震対応時のフローチャートである。
実施の形態3に係る加熱調理器は、例えば電力システム(エネルギーマネージメントシステム)やインターネット上の各地の地震情報等が受信している。地震情報には、加熱調理器の使用場所での震度や、地震の到達時間などが含まれている。
そこで、一例として、揚げ物自動調理機能などの高温となる調理を行っている場合に、災害情報の一つの地震情報を受信した場合の動作を以下に示す。
はじめに、ステップS1にて使用者が操作部3のメニューキー32の「揚げ物」キーを押下し、ステップS2にて制御部23が予め設定され記憶部21に記憶された制御シーケンスにしたがった設定温度(例えば揚げ物の場合140℃〜200℃程度である)となるよう加熱運転を開始する。
ステップS3にて、制御部23は、温度センサ情報(Ttp=赤外線温度検知部24の出力温度、Tth=トッププレート温度検知部25の出力温度)を読み込む。
ステップS4に進み、Ttp、Tthの出力値を用いて鍋温度推定値(Tobj)を演算する。
ステップS5では、演算した鍋温度推定値(Tobj)が目標温度となるように予熱制御を行う。
ステップS6では、本体1内に搭載の受信機が宅内コントローラ430より地震情報を受信し、地震情報の有無を確認する。
ステップS6にて、地震情報が無い場合には、通常揚げ物制御フローとなり、ステップS7に進む。
ステップS7では、鍋温度推定値(Tobj)が第1目標温度に到達したか否かを判断する。到達した場合にはステップS8に進み、予熱制御を終了し、ステップS9にて鍋温度推定値(Tobj)が第1目標温度に維持されるよう温度維持制御へ移行する。また、到達していない場合には、ステップS6に戻る。
ステップS10では、通常揚げ物調理制御を行い、記憶部21に記憶された制御シーケンスにしたがって、制御部23が加熱制御を行う。
そして、ステップS11では、調理開始から加熱最大利用可能時間(例えば45分を設定)が経過したか否かを判断し、経過した場合にはステップS12に進み、揚げ物機能による加熱調理を終了する。経過していない場合は、ステップS9に戻る。
次に、ステップS6にて地震情報があった場合を説明する。
ステップS6にて地震情報があるとステップS21に進み、地震告知モードとなる。 制御部23は、音声や表示部4への表示等で地震情報が入っていることを使用者に報知する。
ステップS22にて、鍋温度推定値(Tobj)が第1目標温度に到達しているか否かを確認する。到達している場合にはステップS23に進み、加熱を停止するか否かを使用者に音声や表示部4への表示等で確認する。使用者が加熱停止を指示した場合、もしくは入力なしの場合にはステップS12に進み、強制的に加熱を停止する。但し、入力なしの場合には所定時間経過後、加熱停止前に再報知をしてもよい。この地震情報による加熱運転の停止中は、例えば表示部4にその旨の表示を行う。
ステップS23にて、使用者が加熱続行を指示した場合にはステップS24に進み、鍋温度推定値(Tobj)が第1目標温度に維持されるよう温度維持制御を行い、ステップS25に進んで通常揚げ物調理制御を行う。
ステップS22にて、鍋温度推定値(Tobj)が第1目標温度に到達していない場合にはステップS31に進み、第1目標温度よりも低い第2目標温度に目標温度を下げて安全サイドに予熱制御を行う。第2目標温度は、例えば100℃程度とし、再加熱時に時間をかけず第1目標温度に復帰できるような温度に設定する。
ステップS32では、加熱を停止するか否かを使用者に音声や表示部4への表示等で確認する。使用者が加熱停止を指示した場合、もしくは入力なしの場合にはステップS12に進み、強制的に加熱を停止する。但し、入力なしの場合には所定時間経過後、加熱停止前に再報知をしてもよい。この地震情報による加熱運転の停止中は、例えば表示部4にその旨の表示を行う。
ステップS32にて、使用者が加熱続行を指示した場合にはステップS33に進み、鍋温度推定値(Tobj)が第2目標温度に維持されるよう予熱制御を継続する。
ステップS34にて、鍋温度推定値(Tobj)が第2目標温度に到達しているか否かを確認する。到達していなければステップS32に戻り、到達していればステップS35に進んで使用者に音声または表示部4への表示にて通常揚げ物調理制御に戻すか否かを確認する。通常揚げ物調理制御に戻さない入力があった場合にはステップS32に戻り、通常揚げ物調理制御に戻す入力があった場合には、ステップS36に進んで通常揚げ物調理制御を行う。
なお、上記地震対応フロー時に制御部23が地震情報により地震の予測無しの確定報告を受信した場合には、その旨の報知を音声もしくは表示部4に表示した後に通常加熱制御に戻す制御を行う。
また、ステップS22にて、鍋温度推定値(Tobj)が第1目標温度に到達していない場合にはステップS31に進み、第1目標温度よりも低い第2目標温度に目標温度を下げて予熱制御を行っているが、例えば地震の規模を地震情報から判断して大きい震度であれば予熱制御の目標温度を低下させる制御を採用してもよい。
以上、加熱調理器の地震対応制御を行う時には、被加熱物の検出温度が正確であることが重要であり、誘導加熱調理器100内でのノイズに対して赤外線センサ12の耐性を高くすることが必要である。実施の形態3に係る加熱調理器では、実施の形態1及び2に係る赤外線センサ12のセンサケース200の構成を採用したことで赤外線の測定精度が向上し、例えば揚げ物自動調理制御などのように被加熱物が140℃以上の高温域にて加熱を行う際の災害時に対応した制御を行い、使用者に利便性を提供することが可能となる。
なお、実施の形態3では、一例として揚げ物自動調理機能による加熱運転を行う場合を説明したが、この機能に限定されることはなく、様々な加熱運転制御中に災害情報を受信した場合の加熱調理器の対応として適用することが可能である。
以上、実施の形態1〜3について説明したが、本発明は各実施の形態の説明に限定されない。例えば、各実施の形態の全て又は一部を組み合わせることも可能である。
1 本体、2 トッププレート、3 操作部、4 表示部、5 火力表示部、6 加熱口、7 透過窓部、8 排気口、9 吸気口、9a 吸気口、9b 吸気口、10 鍋、12 赤外線センサ(本発明の赤外線検知部に相当)、12a 視野範囲、13 塗装、14 加熱コイル、14a 内側加熱コイル、14b 外側加熱コイル、15 隙間、16 加熱コイル支持部、17 接触式温度センサ、21 記憶部、22 演算部、23 制御部、24 赤外線温度検知部、25 トッププレート温度検知部、26 高周波インバータ、31 火力設定キー、32 メニューキー、100 誘導加熱調理器、121 集光レンズ、122 封入部材、123 プリント基板、200 センサケース(本発明のセンサケース部に相当)、201 側面、202 底面、203 取り付け片部、203a 開口、204 上面、205 第1上面リブ、206 第2上面リブ、207 底面リブ、210 ケース開口(本発明のセンサケース部開口に相当する)、220 防磁板(本発明の防磁部に相当)、221 防磁板開口(本発明の防磁部開口に相当する)、222 取り付け片部、222a 開口、300 光学フィルター、400 系統電源、410 外部電源、420 切替分電盤、430 宅内コントローラ、A 防磁板開口の口径、B ケース開口の口径、C 封入部材の外径。
本発明に係るセンサケース構造は、赤外線を検知する赤外線検知部と、赤外線検知部を収納する中空のセンサケース部と、センサケース部に取り付けられた防磁部と、を備えたセンサケース構造であって、センサケース部の上面には凸設されたリブが設けられ、リブ上には防磁部が載置されるとともに、センサケース部には、赤外線検知部が赤外線を検出する視野範囲に対応してセンサケース部開口が開口し、防磁部には、視野範囲に対応して防磁部開口が開口し、防磁部開口の開口面積は、センサケース部開口の開口面積よりも小さい面積で構成されているものである。

Claims (18)

  1. 赤外線を検知する赤外線検知部と、該赤外線検知部を収納する中空のセンサケース部と、該センサケース部に取り付けられた防磁部と、を備えたセンサケース構造であって、
    前記センサケース部には、前記赤外線検知部が赤外線を検出する視野範囲に対応してセンサケース部開口が開口し、
    前記防磁部には、前記視野範囲に対応して防磁部開口が開口し、
    前記防磁部開口の開口面積は、前記センサケース部開口の開口面積よりも小さい面積で構成されていることを特徴とするセンサケース構造。
  2. 前記センサケース部開口と前記防磁部開口は、円形形状であり、
    前記防磁部開口の内径は、前記センサケース部開口の内径よりも小さい寸法で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサケース構造。
  3. 前記赤外線検知部は、上面に集光レンズを備えており、
    前記センサケース部開口は、上面視において前記赤外線検知部の外形に重ならない形状として構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のセンサケース構造。
  4. 前記赤外線検知部は円筒形状であり、
    前記センサケース部開口と、前記防磁部開口と、前記赤外線検知部の円筒の中心軸とは同軸上に配置され、
    前記センサケース部開口の内径は、前記赤外線検知部の円筒の外径と同一寸法、もしくは前記赤外線検知部の円筒の外径より大きい寸法で構成されていることを特徴とする請求項2または請求項2に従属する請求項3に記載のセンサケース構造。
  5. 前記防磁部は板状に形成され、該防磁部の少なくとも1面の反射率は、前記センサケース部の表面の反射率よりも大きくなるように構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサケース構造。
  6. 前記防磁部は板状に形成され、該防磁部の少なくとも1面の反射率は、0.1μm以上20μm以下の光の波長領域において前記センサケース部の表面の反射率よりも大きくなるように構成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のセンサケース構造。
  7. 前記赤外線検知部の上面は、前記センサケース部の上面よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のセンサケース構造。
  8. 前記センサケース部の上面には凸設されたリブが設けられ、前記リブ上には前記防磁部が載置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のセンサケース構造。
  9. 前記赤外線検知部が赤外線を検出する視野範囲には、0.9μm以上2.6μm以下、または、3.2μm以上4.2μm以下の光の波長領域において透過率が最大となる光学フィルターを備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のセンサケース構造。
  10. 前記光学フィルターはシリコンを基材とすることを特徴とする請求項9に記載のセンサケース構造。
  11. 前記赤外線検知部の集光レンズは、検出出力値の最大値の50%以上となる範囲を測定視野角とし、
    前記測定視野角は、前記集光レンズの中心軸を基準として30°以内とされることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のセンサケース構造。
  12. 前記センサケース部は、樹脂製であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のセンサケース構造。
  13. 前記防磁部は、導体であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のセンサケース構造。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のセンサケース構造と、トッププレートと、加熱手段と、制御手段と、を備え、
    前記赤外線検知部は、前記トッププレートを介して前記トッププレート上の被加熱物が発する赤外線を検出し、
    前記制御手段は、前記赤外線検知部の検出する値に基づいて前記加熱手段の容量制御を行うことを特徴とする加熱調理器。
  15. 外部から災害情報を受信する受信手段を備え、
    前記制御手段は、加熱運転中に前記受信手段が災害情報を受信したときには、災害情報を受信したことを使用者に報知する報知手段を有することを特徴とする請求項14に記載の加熱調理器。
  16. 前記制御手段は、前記受信手段が災害情報を受信したときに、加熱運転を継続するか否かを選択させる報知を前記報知手段にて行い、加熱運転を継続する入力があった場合には加熱運転を継続し、加熱運転を停止する入力があった場合には加熱運転を停止することを特徴とする請求項15に記載の加熱調理器。
  17. 前記制御手段は、前記加熱運転を継続するか否かを選択させる報知を前記報知手段にて行った際に前記入力がなかった場合には加熱運転を停止することを特徴とする請求項16に記載の加熱調理器。
  18. 前記制御手段は、前記災害情報を受信したときには、被加熱対象物の加熱目標温度を低下させることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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