JP2015207828A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 細線状のオブジェクトの画像の画質を向上させる。
【解決手段】 2ドット以上の幅で縦方向または横方向に延びる文字(オブジェクト)を構成する画素については、入力画像に対してエッジ強調が行われた後の画素値を出力画像の画素値とする。一方、それ以外の画素については、入力画像の画素値を出力画像の画素値とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 2ドット以上の幅で縦方向または横方向に延びる文字(オブジェクト)を構成する画素については、入力画像に対してエッジ強調が行われた後の画素値を出力画像の画素値とする。一方、それ以外の画素については、入力画像の画素値を出力画像の画素値とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関し、特に、画像処理を行うために用いて好適なものである。
例えば、プレゼンテーションの際にディスプレイで文字を表示する場合、高精細な文字を表示することが求められる。しかし、印刷した資料をスキャナで取り込んだ画像をディスプレイに表示する場合、文字の精細感が失われてしまうという課題があった。
このような課題に対しては、文字の画像とそれ以外の画像とで、画像処理の方法を変えることが望まれる。そのための技術として、入力画像を文字画像とそれ以外の画像に分離する、所謂像域分離という技術がある。像域分離技術は、入力画像の画素毎に、文字画像か、それとも文字以外の画像か、の判定結果を生成する。例えば、像域分離とエンハンサとを組み合わせれば、画素毎に文字か否かを判定し、文字と判定した画素にだけエッジ強調を行う事も可能である(特許文献1を参照)。
このような課題に対しては、文字の画像とそれ以外の画像とで、画像処理の方法を変えることが望まれる。そのための技術として、入力画像を文字画像とそれ以外の画像に分離する、所謂像域分離という技術がある。像域分離技術は、入力画像の画素毎に、文字画像か、それとも文字以外の画像か、の判定結果を生成する。例えば、像域分離とエンハンサとを組み合わせれば、画素毎に文字か否かを判定し、文字と判定した画素にだけエッジ強調を行う事も可能である(特許文献1を参照)。
ただし、像域分離技術では、文字か否かを画素毎に判定するため、ある文字の中で、正しく文字として判定された画素と、文字でないと判定された画素とが混在する場合がある。この現象は、1dot幅の文字等、エッジの検出が難しい文字において顕著に現れる。
正しく文字として検出できていない画素は、当該文字の画質を損ねる要因であるノイズの一種であるといえる。なぜなら、正しく文字として判定されなかった画素を除く、文字として判定された画素にだけエッジ強調を行うと、1文字の中で強調の度合が変化し、文字としての画質を著しく損ねてしまう虞があるからである。
正しく文字として検出できていない画素は、当該文字の画質を損ねる要因であるノイズの一種であるといえる。なぜなら、正しく文字として判定されなかった画素を除く、文字として判定された画素にだけエッジ強調を行うと、1文字の中で強調の度合が変化し、文字としての画質を著しく損ねてしまう虞があるからである。
また、文字の判定結果からノイズを除去する技術がある(特許文献2を参照)。かかる技術では、2値化画像に対し、5×5や3×3のタップを有するフィルタを用いて、孤立点(周囲と異なる値を有する画素)を除去する。このような技術を用いれば、文字でないと誤判定された部分をノイズとして除去することができる。
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、ノイズとしての対象が孤立点のみである。したがって、孤立点を除去するためのフィルタのタップ数以上の長さの線状の画像を検出することは容易ではない。また、例えば1dot幅のような細い文字が誤検出されると、誤検出された文字の画像が細線状の形態になる場合がある。特許文献2に記載の技術では、このような細線状の画像に対してエッジ強調を行うと、前述したように、細線状の画像の画質が損なわれることに関する課題は解決されない。
そこで、本発明は、細線状のオブジェクトの画質を向上させることを目的とする。
そこで、本発明は、細線状のオブジェクトの画質を向上させることを目的とする。
本発明の画像処理装置は、入力画像の画素が、オブジェクトの画像を構成する画素であるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により、オブジェクトの画像を構成する画素であると判定された画素が、細線状のオブジェクトの画像を構成する画素を特定するための所定の条件を満たすか否かを判定する第2の判定手段と、前記入力画像に対して画像処理を行う画像処理手段と、前記入力画像の画素について、前記画像処理が行われていない前記入力画像の画素値と、前記画像処理が行われた後の前記入力画像の画素値との何れかを選択する画像選択手段と、を有し、前記画像選択手段は、前記第2の判定手段による判定の結果に基づき細線状のオブジェクトの画像を構成しない画素として特定された画素については、前記画像処理が行われた後の前記入力画像の画素値を出力し、前記第2の判定手段による判定の結果に基づき細線状のオブジェクトの画像を構成する画素として特定された画素については、前記画像処理が行われていない前記入力画像の画素値を出力することを特徴とする。
本発明によれば、細線状のオブジェクトの画質を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、画像処理装置10の構成の一例を示す図である。
画像処理装置10は、像域分離部100と、エッジ強調部101と、細線除去部102と、画像選択部103と、を有する。
図1は、画像処理装置10の構成の一例を示す図である。
画像処理装置10は、像域分離部100と、エッジ強調部101と、細線除去部102と、画像選択部103と、を有する。
像域分離部100は、多階調の画像である入力画像を解析し、入力画像の各画素が、文字を構成する画素であるか否かを示す2値の判定結果画像を生成して出力する。尚、入力画像は、例えば、スキャナでスキャンされた画像である。
図2は、像域分離部100の詳細な構成の一例を示す図である。
像域分離部100は、エッジ特徴量算出部200と、エッジ判定部201と、を有する。
エッジ特徴量算出部200は、例えば、以下の(1)式により、入力画像の各画素におけるエッジ特徴量f(x)を算出する。
像域分離部100は、エッジ特徴量算出部200と、エッジ判定部201と、を有する。
エッジ特徴量算出部200は、例えば、以下の(1)式により、入力画像の各画素におけるエッジ特徴量f(x)を算出する。
(1)式において、d(xi)(i=0,・・・,8)は、入力画像の任意の3×3の領域の画素である。d(x4)は、着目画素の画素値(階調値)である。着目画素は、3×3の領域の中心に位置する画素である。d(x1)〜d(x3)、d(x5)〜d(x8)は、着目画素d(x4)に隣接する8つの画素の画素値である。また、Vi(i=0,・・・,8)は、縦方向(垂直方向)のエッジ(輪郭)を抽出するためのフィルタのフィルタ係数である。Hi(i=0,・・・,8)は、横方向(水平方向)のエッジを抽出するためのフィルタのフィルタ係数である。
Vi(i=0,・・・,8)は、例えば、以下の(2)式のような縦方向のSobelフィルタである。
Vi(i=0,・・・,8)は、例えば、以下の(2)式のような縦方向のSobelフィルタである。
また、Hi(i=0,・・・,8)は、例えば、以下の(3)式のような横方向のSobelフィルタである。
エッジ特徴量算出部200は、例えば、入力画像の1つの画素を着目画素d(x4)として設定し、以上の(1)式〜(3)式に基づいてエッジ特徴量f(x)を算出する。その後、エッジ特徴量算出部200は、着目画素d(x4)を変更し、当該着目画素d(x4)におけるエッジ特徴量f(x)を算出する。エッジ特徴量算出部200は、入力画像における全ての画素を着目画素d(x4)として選択し、当該着目画素d(x4)におけるエッジ特徴量f(x)を算出するまで、以上の処理を繰り返し行う。
エッジ判定部201は、(1)式により算出されたエッジ特徴量f(x)に基づいて、着目画素d(x4)が、文字(エッジ)であるか否かを判定する第1の判定を行う。この判定は、例えば、以下の(4)式に従って2値化を行うことにより実現することができる。
(4)式において、δは、文字判定(エッジ判定)に用いる閾値である。h(x)は、文字判定(エッジ判定)の結果であり、「1」であれば、文字であると判定されたことを意味し、「0(ゼロ)」であれば、文字でないと判定されたことを意味する。
エッジ判定部201は、以上のような判定を、入力画像における全ての画素について行う。
本実施形態では、入力画像における各画素の画素値として、エッジ判定部201により導出された値h(x)を有する2値画像が、判定結果画像になる。尚、文字であると判定されたことを意味する第1の値を「1」ではなく「0」にすると共に、文字でないと判定されたことを意味する第2の値を「0」ではなく「1」にして判定結果画像を構成してもよい。
エッジ判定部201は、以上のような判定を、入力画像における全ての画素について行う。
本実施形態では、入力画像における各画素の画素値として、エッジ判定部201により導出された値h(x)を有する2値画像が、判定結果画像になる。尚、文字であると判定されたことを意味する第1の値を「1」ではなく「0」にすると共に、文字でないと判定されたことを意味する第2の値を「0」ではなく「1」にして判定結果画像を構成してもよい。
図1の説明に戻り、細線除去部102は、判定結果画像に基づいて、自分自身が使用するフィルタのタップ数よりも長い細線状の画像を除去(特定)し、当該細線状の画像を除去した判定結果画像を細線除去画像として出力する。細線除去部102は、例えば、5×5のフィルタを用いて、例えば、幅1dot、長さ6dotのような細線状の画像を除去する。尚、細線除去部102が除去できる細線状の画像の長さは、入力画像の縦方向または横方向の長さの範囲内であれば、任意である。すなわち、細線除去部102は、自分自身が使用するフィルタのタップ数よりも長い細線状の画像に限らず、自分自身が使用するフィルタのタップ数よりも短い細線状の画像も除去することができる。
細線除去部102の処理の具体例を以下に示す。ここでは、細線除去部102が使用するフィルタのタップ数が5×5である場合を例に挙げて示す。
細線除去部102の処理の具体例を以下に示す。ここでは、細線除去部102が使用するフィルタのタップ数が5×5である場合を例に挙げて示す。
図3は、判定結果画像から細線状の画像を特定するための条件の一例を説明する図である。ここでは、5×5のタップ数のフィルタを用いる場合を例に挙げて説明するので、図3では、判定結果画像のうち、5×5の領域のみを示す。この5×5の領域の中心に位置する画素が着目画素になる。
本実施形態では、細線除去部102は、判定結果画像に対して、5×5のタップ数のフィルタを設定すると共に、当該フィルタの中心に位置する画素を着目画素として設定する。そして、細線除去部102は、当該着目画素について、以下の条件C1〜C5を満たすか否かを判定する。その後、細線除去部102は、判定結果画像に設定するフィルタの位置を変更すると共に、当該フィルタの中心に位置する画素を着目画素として設定する。そして、細線除去部102は、当該着目画素について以下の条件C1〜C5を満たすか否かを判定する。このような処理を、細線除去部102は、判定結果画像の全ての画素を着目画像として設定し、当該全ての画素について以下の条件C1〜C5を満たすか否かを判定するまで繰り返し行う。
また、本実施形態では、細線除去部102は、条件C1、C2、C3、C4、C5の順で、着目画素が当該条件を満たすか否かを判定し、条件を満たさないと判定した時点で、当該条件よりも後に判定される条件の判定を省略する。
(条件C1)
着目画素の画素値が「1」であることを条件C1とする。
図3(a)は、条件C1の一例を説明する図である。図3(a)に示す例では、5×5の領域の中心に位置する着目画素の画素値が「1」であり、その他の画素の画素値は「0」であっても「1」であってもよいことを示す。
着目画素の画素値が「1」であることを条件C1とする。
図3(a)は、条件C1の一例を説明する図である。図3(a)に示す例では、5×5の領域の中心に位置する着目画素の画素値が「1」であり、その他の画素の画素値は「0」であっても「1」であってもよいことを示す。
(条件C2)
フィルタの最も外側の画素(5×5タップであれば16画素)のうち、少なくとも何れか1つの画素の画素値が「1」であることを条件C2とする。以下の説明では、このフィルタの最も外側の画素のうち、画素値が「1」である画素を必要に応じて画素y1と称する。
図3(b)は、条件C2の一例を示す図である。図3(b)に示す例では、5×5の領域の最も外側の画素のうち、少なくとも何れか1つの画素の画素値が「1」であり、その他の画素の画素値は「0」であっても「1」であってもよいことを示す。
フィルタの最も外側の画素(5×5タップであれば16画素)のうち、少なくとも何れか1つの画素の画素値が「1」であることを条件C2とする。以下の説明では、このフィルタの最も外側の画素のうち、画素値が「1」である画素を必要に応じて画素y1と称する。
図3(b)は、条件C2の一例を示す図である。図3(b)に示す例では、5×5の領域の最も外側の画素のうち、少なくとも何れか1つの画素の画素値が「1」であり、その他の画素の画素値は「0」であっても「1」であってもよいことを示す。
(条件C3)
着目画素と画素y1とが、値が「1」の1つの4連結成分に含まれていることを条件C3とする。ここで、4連結成分とは、4連結している画素のかたまりをいう。また、4連結とは、縦方向または横方向で相互に隣接する画素同士が同じ画素値(1又は0)であることをいう。尚、このような条件C3を満たす画素y1が1つでも存在する場合には、着目画素は条件C3を満たすものとする。
図3(c)、図3(d)は、条件C3〜C5の一例を説明する図である。具体的に、図3(c)は、条件C1〜C5のうち後述する条件C4を満たさない場合の一例を説明する図である。図3(d)は、条件C1〜C5の全てを満たす場合の一例を説明する図である。
着目画素と画素y1とが、値が「1」の1つの4連結成分に含まれていることを条件C3とする。ここで、4連結成分とは、4連結している画素のかたまりをいう。また、4連結とは、縦方向または横方向で相互に隣接する画素同士が同じ画素値(1又は0)であることをいう。尚、このような条件C3を満たす画素y1が1つでも存在する場合には、着目画素は条件C3を満たすものとする。
図3(c)、図3(d)は、条件C3〜C5の一例を説明する図である。具体的に、図3(c)は、条件C1〜C5のうち後述する条件C4を満たさない場合の一例を説明する図である。図3(d)は、条件C1〜C5の全てを満たす場合の一例を説明する図である。
図3(c)では、着目画素301と画素y1は、値が「1」の1つの4連結成分に含まれる。また、図3(d)でも、着目画素311と画素y(画素312、313)は、値が「1」の1つの4連結成分に含まれる。したがって、着目画素301、311は、ともに条件C3を満たす。
(条件C4)
まず、前述した条件C3を満たす画素群(着目画素と画素y1の属する4連結成分)を抽出する。そして、この条件C3を満たす画素群のうち、着目画素と画素y1とが4近傍距離において最短距離になる画素群の(着目画素と画素y1を含む)全ての画素の上または下の画素が、条件C3を満たす前記4連結成分に含まれていることを条件C4とする。ここで、4近傍距離とは、縦方向または横方向に沿って測った場合の距離をいう。
まず、前述した条件C3を満たす画素群(着目画素と画素y1の属する4連結成分)を抽出する。そして、この条件C3を満たす画素群のうち、着目画素と画素y1とが4近傍距離において最短距離になる画素群の(着目画素と画素y1を含む)全ての画素の上または下の画素が、条件C3を満たす前記4連結成分に含まれていることを条件C4とする。ここで、4近傍距離とは、縦方向または横方向に沿って測った場合の距離をいう。
図3(c)では、条件C3を満たす画素群304(着目画素301と画素y1(画素302)の属する4連結成分)は横一列の画素群である。したがって、画素群304(着目画素301と画素y1(画素302)の属する4連結成分)の着目画素301と画素y1(画素302)を含む全ての画素の上または下に、条件C3を満たす画素群(前記4連結成分)は存在しない。よって、着目画素301は、条件C4を満たさない。
図3(d)では、条件C3を満たす画素群314(着目画素311と画素y1(画素312、313)の属する4連結成分)のうち、着目画素311と画素y1とが4近傍距離において最短距離になる画素群は、画素群315である。そして、この画素群315(4連結成分)の着目画素311と画素y1(画素312)を含む全ての画素の下の画素313、316、317は、条件C3を満たす画素群314(前記4連結成分)に含まれる。したがって、着目画素311は、条件C4を満たす。
(条件C5)
条件C3を満たす画素群(着目画素と画素y1の属する4連結成分)を抽出する。そしてこの条件C3を満たす画素群のうち、着目画素と画素y1とが4近傍距離において最短距離になる画素群の(着目画素と画素y1を含む)全ての画素の左または右の画素が、条件C3を満たす4連結成分に含まれていることを条件C5とする。
条件C3を満たす画素群(着目画素と画素y1の属する4連結成分)を抽出する。そしてこの条件C3を満たす画素群のうち、着目画素と画素y1とが4近傍距離において最短距離になる画素群の(着目画素と画素y1を含む)全ての画素の左または右の画素が、条件C3を満たす4連結成分に含まれていることを条件C5とする。
図3(c)では、条件C3を満たす画素群304(着目画素301と画素y1(画素302)の属する4連結成分)の各画素の右または左の画素の画素値は「1」である(例えば、画素302の右の画素303の画素値は「1」である)。したがって、着目画素301は、条件C5を満たす。
図3(d)では、条件C3を満たす画素群314(着目画素311と画素y1(画素312、313)の属する4連結成分)の各画素の右または左の画素の画素値は「1」である(例えば、着目画素311の左の画素315の画素値は「1」である)。したがって、着目画素311は、条件C5を満たす。
図3(d)では、条件C3を満たす画素群314(着目画素311と画素y1(画素312、313)の属する4連結成分)の各画素の右または左の画素の画素値は「1」である(例えば、着目画素311の左の画素315の画素値は「1」である)。したがって、着目画素311は、条件C5を満たす。
条件C4は、横方向に繋がる画素群(4連結成分)に、縦方向(上下)の少なくとも片側で隣接する画素の全ての画素値が「1」であることを判定するものである。すなわち、条件C4は、横方向に繋がる画素群の線幅(縦方向の長さ)が2dot以上あることを判定するためのものである。したがって、縦方向に繋がる画素群が得られた場合には、この条件C4を無条件で満たすことになる。よって、縦方向に繋がる画素群が得られた場合には、この条件C4を満たすかどうかの判定を行わなくてもよい。
一方、条件C5は、縦方向に繋がる画素群(4連結成分)に、横方向(左右)の少なくとも片側で隣接する画素の全ての画素値が「1」であることを判定するものである。すなわち、条件C5は、縦方向に繋がる画素群の線幅(横方向の長さ)が2dot以上あることを判定するためのものである。したがって、図3(c)および図3(d)に示すように、横方向に繋がる画素群304、314が得られた場合には、この条件C5を無条件で満たすことになる。よって、横方向に繋がる画素群が得られた場合には、この条件C5を満たすかどうかの判定を行わなくてもよい。
細線除去部102は、着目画素について、条件C1、C2、C3、C4、C5が全て真である場合、細線除去画像の当該着目画素s(x)の画素値を「1」とし、前記条件が一つでも偽である場合、細線除去画像の当該着目画素s(x)の画素値を「0」とする。
例えば、前述したように、図3(c)に示す例では、着目画素301は、条件C1、C2、C3、C5を満たすが、条件C4を満たさない。よって、細線除去画像における着目画素301の画素値は「0」となる。一方、図3(d)に示す例では、着目画素311は、条件C1〜C5の全てを満たす。よって、細線除去画像における着目画素311の画素値は「1」となる。
尚、ここで挙げた条件C1〜C5は、5×5のタップ数以外のM×Nのタップ数のフィルタでも同様に適用することが可能である。ここで、MとNは、3以上の奇数であるのが好ましい。
また、条件C1〜C5の全ての条件を判定しなくてもよい。例えば、着目画素や画素y1が「1」であることは、条件C3でも判定できる。したがって、条件C1、C2の判定を行わなくてもよい。
また、条件C1〜C5が全て真である場合、細線除去画像の当該着目画素s(x)の画素値を「1」ではなく「0」とし、前記条件が一つでも偽である場合、細線除去画像の当該着目画素s(x)の画素値を「0」ではなく「1」としてもよい。
また、条件C1〜C5の全ての条件を判定しなくてもよい。例えば、着目画素や画素y1が「1」であることは、条件C3でも判定できる。したがって、条件C1、C2の判定を行わなくてもよい。
また、条件C1〜C5が全て真である場合、細線除去画像の当該着目画素s(x)の画素値を「1」ではなく「0」とし、前記条件が一つでも偽である場合、細線除去画像の当該着目画素s(x)の画素値を「0」ではなく「1」としてもよい。
尚、条件C1〜C5の全てを満たす条件は以下のように纏められる。即ち、着目画素と、画素y1のうち当該着目画素に対し縦方向または横方向に沿う位置に配置された画素と、を頂点として有し、且つ、一辺の長さが2画素以上の矩形であって、当該矩形の領域内の画素の画素値が全て「1」となる矩形があるという条件になる。例えば、図3(d)に示す例では、画素y1(画素312、314)のうち、着目画素311に対し縦方向または横方向に沿う位置に配置された画素は、画素312である(画素312は、着目画素311に対し横方向に沿う位置に配置された画素である)。そして、着目画素311と画素312とを頂点として有する矩形であって、一辺の長さが2画素以上の矩形の領域内の画素の画素値が全て「1」である矩形が、判定結果画像内の、フィルタが設定された領域に存在する。具体的には、画素311〜313、315〜317により構成される矩形が、このような矩形に該当する。
図1の説明に戻り、エッジ強調部101は、例えば、以下の(5)式の計算を行って、入力画像に対してエッジ強調(文字の輪郭を強調する処理)を行う。
(5)式において、d(xi)(i=0,・・・,8)は、入力画像の任意の3×3の領域の画素である。d(x4)は、着目画素の画素値ある。着目画素は、3×3の領域の中心に位置する画素である。d(x1)〜d(x3)、d(x5)〜d(x8)は、着目画素d(x4)に隣接する8つの画素の画素値である。また、Di(i=0,・・・,8)は、エッジ強調用のフィルタ係数(例えば、D4が9で、その他が−1のフィルタ)である。g(x)は、エッジ強調画像の画素の画素値である。また、εはエッジ強度である。
画像選択部103は、細線除去部102から出力された2値画像である細線除去画像に基づき、入力画像の画素値と、エッジ強調部101から出力されたエッジ強調画像の画素値と、のうち、どちらを出力するかを画素毎に選択する。画像選択部103は、例えば、以下の(6)式に従って、入力画像とエッジ強調画像の何れの画素値を出力するかを選択する。
(6)式において、d(x)は、入力画像の画素の画素値であり、g(x)はエッジ強調画像の画素の画素値であり、s(x)は、細線除去画像の画素の画素値である。また、z(x)は、画像選択部103が出力する出力画像の画素の画素値である。
すなわち、前述した条件C1〜C5の全てを満たす画素については、細線状の画像を構成する画素ではないとして、入力画像に対してエッジ強調がなされた画素値を出力する。一方、条件C1〜C5の少なくとも1つを満たさない画素については、細線状の画像を構成する画素であるとして、入力画像の画素値をそのまま出力する。尚、出力画像は、例えば、コンピュータディスプレイに表示される画像である。
すなわち、前述した条件C1〜C5の全てを満たす画素については、細線状の画像を構成する画素ではないとして、入力画像に対してエッジ強調がなされた画素値を出力する。一方、条件C1〜C5の少なくとも1つを満たさない画素については、細線状の画像を構成する画素であるとして、入力画像の画素値をそのまま出力する。尚、出力画像は、例えば、コンピュータディスプレイに表示される画像である。
以上のように本実施形態では、2ドット以上の幅で縦方向または横方向に延びる文字(オブジェクト)を構成する画素については、入力画像に対してエッジ強調が行われた後の画素値を出力画像の画素値とする。一方、それ以外の画素については、入力画像の画素値を出力画像の画素値とする。したがって、像域分離とエッジ強調とを組み合わせた場合の、連結した文字画像の補正値を均一に近づけることができる。すなわち、細い文字画像の画質を保持しつつ、その他の文字画像を像域分離とエッジ強調との組み合わせで高精細化することが可能になる。
本実施形態では、像域分離と組み合わせる画像処理が、エッジ強調である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、かかる画像処理は、エッジ強調に限定されない。例えば、エッジ強調の代わりに、ガンマ補正等の処理を行ってもよい。
また、本実施形態では、線幅が1dotであり、且つ、縦方向または横方向に延びる細線状の画像を特定する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、細線除去画像により除去する細線状の画像の幅は1dotに限定されず、1dot以外の所定の線幅で連続して繋がる細線状の画像を特定することができる。例えば、2dotの線幅で連続して繋がる細線状の画像を特定してもよいし、1dotおよび2dotの線幅で連続して繋がる細線状の画像を特定してもよい。また、縦方向または横方向以外の所定の方向(例えば斜め方向)に延びる細線状の画像を特定してもよい。
また、文字以外のオブジェクトのエッジ強調を行うようにしてもよい。この場合、像域分離部100は、入力画像の各画素が当該オブジェクトの領域であるか否かを判定する。そして、細線除去部102は、当該オブジェクトと判定された領域から細線状のオブジェクトを構成する画素を除去(特定)する。
また、文字以外のオブジェクトのエッジ強調を行うようにしてもよい。この場合、像域分離部100は、入力画像の各画素が当該オブジェクトの領域であるか否かを判定する。そして、細線除去部102は、当該オブジェクトと判定された領域から細線状のオブジェクトを構成する画素を除去(特定)する。
尚、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
(その他の実施例)
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:像域分離部、101:エッジ強調部、102細線除去部、103:画像選択部
Claims (9)
- 入力画像の画素が、オブジェクトの画像を構成する画素であるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により、オブジェクトの画像を構成する画素であると判定された画素が、細線状のオブジェクトの画像を構成する画素を特定するための所定の条件を満たすか否かを判定する第2の判定手段と、
前記入力画像に対して画像処理を行う画像処理手段と、
前記入力画像の画素について、前記画像処理が行われていない前記入力画像の画素値と、前記画像処理が行われた後の前記入力画像の画素値との何れかを選択する画像選択手段と、
を有し、
前記画像選択手段は、前記第2の判定手段による判定の結果に基づき細線状のオブジェクトの画像を構成しない画素として特定された画素については、前記画像処理が行われた後の前記入力画像の画素値を出力し、前記第2の判定手段による判定の結果に基づき細線状のオブジェクトの画像を構成する画素として特定された画素については、前記画像処理が行われていない前記入力画像の画素値を出力することを特徴とする画像処理装置。 - 前記所定の条件は、前記入力画像の所定の方向において、所定の線幅で連続して繋がるオブジェクトの画像を構成する画素を特定するための条件であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記第1の判定手段による判定の結果に基づいて、オブジェクトの画像を構成する画素の画素値として第1の値が与えられると共に、オブジェクトの画像を構成しない画素の画素値として第2の値が与えられる2値画像を、前記入力画像から生成する生成手段を更に有し、
前記第2の判定手段は、所定のタップ数を有するフィルタを用いて、前記2値画像における着目画素のが、前記所定の条件を満たすか否かを判定し、
前記所定の条件は、前記2値画像の領域のうち、前記フィルタのタップ数の大きさの領域に含まれる画素の画素値を用いて表される条件であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記フィルタは、M×N(M、Nは3以上の奇数)のタップ数を有し、
前記所定の条件は、
前記フィルタの中心に位置する画素である着目画素と、前記フィルタの最も外側の位置にある画素であって、当該着目画素に対し縦方向または横方向に沿う位置に配置された画素と、を頂点として有し、且つ、一辺の長さが2画素以上である矩形であって、当該矩形の領域内の画素値が全て前記第1の値となる矩形が、前記フィルタが設定された前記2値画像の領域に存在するという条件を含み、
前記条件を満たす場合に、前記着目画素は、細線状のオブジェクトの画像を構成しない画素であるとして特定されることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記フィルタのタップ数よりも長い細線状のオブジェクトの画像を構成する画素が特定されることを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
- 前記画像処理は、前記オブジェクトのエッジを強調する処理またはガンマ補正を行う処理であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記オブジェクトは、文字であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 入力画像の画素が、オブジェクトの画像を構成する画素であるか否かを判定する第1の判定工程と、
前記第1の判定工程により、オブジェクトの画像を構成する画素であると判定された画素が、細線状のオブジェクトの画像を構成する画素を特定するための所定の条件を満たすか否かを判定する第2の判定工程と、
前記入力画像に対して画像処理を行う画像処理工程と、
前記入力画像の画素について、前記画像処理が行われていない前記入力画像の画素値と、前記画像処理が行われた後の前記入力画像の画素値との何れかを選択する画像選択工程と、
を有し、
前記画像選択工程は、前記第2の判定工程による判定の結果に基づき細線状のオブジェクトの画像を構成しない画素として特定された画素については、前記画像処理が行われた後の前記入力画像の画素値を出力し、前記第2の判定工程による判定の結果に基づき細線状のオブジェクトの画像を構成する画素として特定された画素については、前記画像処理が行われていない前記入力画像の画素値を出力することを特徴とする画像処理方法。 - 請求項1〜7の何れか1項に記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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---|---|---|---|
JP2014085855A JP2015207828A (ja) | 2014-04-17 | 2014-04-17 | 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム |
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