JP2015205023A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技への注目度を良好に高めることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機においては、作動口への入球に基づき表示画面41aにて図柄の変動表示が実行される。パチンコ機の主制御装置には、作動口への入球に基づき保留情報を記憶する機能と、保留情報に基づいて大当たり等の抽選を行う機能と、保留情報のうち所定の保留情報が抽選対象となった場合における図柄の変動表示等に関する情報を当該所定の保留情報が抽選対象となるよりも前のタイミングにおいて先特定する機能と、当該先特定の対象となった所定の保留情報よりも前に記憶された保留情報にかかる遊技回が行われている状況において所定の保留情報についての先特定に基づく保留予告演出を実行する機能と、保留予告演出による特定の対象を該当遊技回以外の遊技回となるように設定する機能とが付与されている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。
特開2005−074175号公報
近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
表示部を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、特定遊技回にて又は当該特定遊技回及び同特定遊技回よりも前におこなわれている遊技回にて特別報知を行う特別報知手段と
を備え、
前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報以外の特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する設定手段を有していることを特徴とする。
遊技への注目度を良好に高めることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 (a)遊技盤の構成を示す正面図、(b)作動口にユニットの内部構造を示す概略図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための概略図である。 主制御装置のMPUによるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 情報取得処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUによる通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 データ設定処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 図柄変動態様の決定及び保留予告に係る電気的構成を示すブロック図である。 報知・演出制御装置のMPUによる変動表示制御処理を示すフローチャートである。 変動用開始処理を示すフローチャートである。 (a)変動表示態様の種類を示す概略図、(b)各変動表示態様の概要を示す概略図である。 (a)表示制御装置のMPUによる保留表示制御用コマンド対応処理を示すフローチャート、(b)保留表示の様子を示す概略図である。 主制御装置のMPUによる保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUによる保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 報知・演出制御装置のMPUによる保留予告演出用設定処理を示すフローチャートである。 第1保留予告用処理を示すフローチャートである。 第1種予告演出の概要を示す概略図である。 第2種予告演出の概要を示す概略図である。 予告演出と期待度との関係を示す概略図である。 第2保留予告用処理を示すフローチャートである。 保留予告パターン決定処理を示すフローチャートである。 第3種予告演出の概要を示すフローチャートである。 第1特殊保留予告パターン決定処理を示すフローチャートである。 第2保留予告演出→第3保留予告演出の流れを示す概略図である。 第2特殊保留予告パターンの決定処理を示すフローチャートである。 第2保留予告演出→第3保留予告演出の流れを示す概略図である。 第3特殊保留予告パターン決定処理を示すフローチャートである。 第1種予告演出→第1種予告演出の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態における保留予告変更処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における継続/非継続設定処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における保留予告演出用第1書替処理を示すフローチャートである。 保留予告演出用第2書替処理を示すフローチャートである。 (a)第5の実施の形態における特殊保留予告の設定処理を示すフローチャート、(b)変更対象の選択処理を示すフローチャートである。 保留予告演を示す概略図である。 (a)第6の実施の形態における保留予告の流れを示す概略図である、(b)保留予告継続の流れを示す概略図である。 (a)変動終了用処理を示すフローチャート、(b)停止態様確定処理を示すフローチャートである。 (a)保留予告の流れを示す概略図である、(b)保留予告継続の流れを示す概略図である。 特殊保留予告の変形例を示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は板状のフレーム材等を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24が樹脂ベース21に取り付けられた状態では、遊技盤24の前面に形成された遊技領域PEが樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤24の構成を図4(a)に基づいて説明する。図4(a)は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口33a及び下作動口33bを有する作動口ユニット33,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33a,33bへの入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側等に配設された検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域PEから排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域PEから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、作動口33a,33b又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33a及び下作動口33bは、上下に並設されてなり、ともに上向きに開放されている。また、作動口ユニット33には、左右一対の可動片34a及びそれら可動片34aを動作させる駆動部を有する電動役物34が設けられている。
電動役物34(詳しくは駆動部)は後述する主制御装置に接続されており、主制御装置からの信号に基づいて、下作動口33bへの入球を許容する開放状態(サポート状態又はガイド状態)と、当該下作動口33bへの入球を不可とする閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)とに切り替る構成となっている。なお、電動役物34については、第1状態と当該第1状態よりも入賞が発生しやすい第2状態とに切替可能であれば足り、必ずしも開放状態/閉鎖状態に切替可能である必要はない。
本パチンコ機10では、電動役物34によるサポートの態様が異なる複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、電動役物34が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも作動口への入賞が発生する確率が高くなる。そして、作動口への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行される。このため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球の消費(投資)を抑えながら遊技を行うことができる。
ここで、図4(b)を参照して作動口33a,33bが設けられた作動口ユニット33について補足説明する。図4(b)は作動口ユニット33の内部構造を示す概略図である。
作動口ユニット33には、上作動口33aに流入した遊技球を遊技盤24の背面側に設けられた回収通路へ案内する案内通路33cが形成されている。案内通路33cはその途中位置にて第1分岐通路33d及び第2分岐通路33eに分岐している。
案内通路33cにおける分岐位置には当該分岐位置に到達した遊技球を第1分岐通路33d及び第2分岐通路33eへ交互に振り分ける振分手段33gが設けられている。振分手段33gは、分岐位置に到達した遊技球を第1分岐通路33dへ案内する第1案内状態と第2分岐通路33eへ案内する第2案内状態とに切替可能なっている。この振分手段33gは、遊技球を案内したことに基づいて一方の案内状態から他方の案内状態に切り替る構成となっている。故に、上作動口33に流入した遊技球は、順次第1分岐通路33d/第2分岐通路33eに振り分けられることとなる。
下作動口33bは連絡通路33fを介して第2分岐通路に繋がっており、当該下作動口33bに流入した遊技球は、第2分岐通路へ直接流入する。つまり、上作動口33に流入した遊技球については両分岐通路に流入し得る一方、下作動口33bに流入した遊技球は第2分岐通路にのみ流入する構成となっている。
第1分岐通路33d(以下、第1入球部33dともいう)には遊技球を検知する検知センサ211cが配設され、第2分岐通路33e(以下、第2入球部33eともいう)において連絡通路33fの連通部分よりも下流側となる位置には遊技球を検知する検知センサ211dが配設されている。これら検知センサ211c,211dは主制御装置に接続されており、主制御装置では検知センサ211c,211dからの検知情報(検知信号)に基づいて分岐通路33d,33eへの入球、すなわち作動口33a,33bへの入賞の有無を把握する。
可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aと、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bとを備えている。開閉扉32bは、通常は大入賞口32aへの遊技球の入賞が不可となる閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に大入賞口32aへの遊技球の入賞が許容される開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。なお、可変入賞装置32については、第1状態とそれよりも入賞が発生しやすい第2状態とに切替可能であれば足り、必ずしも開放状態/閉鎖状態に切替可能である必要はない。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に突出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくことが抑制されている。なお、装飾部材39の上面には、上述した複数の一般入賞口31の一部が上方に開放された状態で設置されている。
図示による詳細な説明は省略するが、メイン表示部43はセグメント表示器を有しており、当該セグメント表示器には作動口用の結果表示部が設けられている。作動口用の結果表示部は、上記各入球部33d,33eに1対1で対応させて第1入球部33d用の表示領域と第2入球部33e用の表示領域と有しており、これら表示領域において、作動口33,34への入賞(詳しくは入球部33d,33eへの入球)に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。この場合、同表示領域では、作動口33a,33bへの入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(可変表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、同入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。つまり、第1入球部33dへの入球に基づく抽選結果は第1入球部用の表示領域にて明示され、第2入球部33eへの入球に基づく抽選結果は第2入球部用の表示領域にて明示される。
役物用表示部44についても上記メイン表示部43と同様にセグメント表示器を有しており、当該セグメント表示器には役物用結果表示部が設けられている。役物用結果表示部は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用結果表示部では、スルーゲート35への入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用結果表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口33bに併設された電動役物34が所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット36には、表示画面41aを有し同表示画面41aにて図柄を変動表示(可変表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41(詳しくは表示画面41a)を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、表示画面41aの前方を遊技球が落下していくことを抑制しており、遊技球の落下により表示画面41a(例えば上記図柄や後述する保留用画像)の視認性が低下するといった不都合が生じにくい構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、作動口33,34への入賞に基づいて開始される。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が16回行われることとなる16ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
センターフレーム42の下部には、役物用表示部44の役物用結果表示部に対応した保留ランプ部47が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、スルーゲート35に対応する保留情報については図柄表示装置41に表示される構成とすることも可能である。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域PEの上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
前扉枠14は内枠13の前面側全体を覆うようにして設けられており、当該前扉枠14には遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている(図1又は図2参照)。図1に示すように、窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73(図2参照)を通じて排出される。
また、上側膨出部65においてパチンコ機10前方を向く領域には、遊技者により手動操作される演出用操作部75(詳しくは操作ボタン)が設けられている。例えば、図柄表示装置41の表示画面41aに表示された示唆等に従って同演出用操作部75が手動操作されることにより、図柄表示装置41の表示画面41a等における演出内容が同操作に対応した所定の演出内容となる。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び報知・演出制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板とを具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は、基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
報知・演出制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や報知・演出制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
また、裏パック91には、裏パックユニット15の回動軸側であって上縁側に外部出力端子板99が設けられている。外部出力端子板99には、タンク95などで遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、及び開閉実行モードなどの状態移行に際して(又は、状態に移行している間)信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源・発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源・発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源・発射制御装置98は、電源・発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202は、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU202が有する機能の一部、例えば、ROM203の機能やRAM204の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97及び各種検知センサ211a〜211eなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源・発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211eの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33a,33b(詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33e)及びスルーゲート35などの各種入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた検知センサがそれぞれ接続されており、これら検知センサからの検知情報(検知信号)に基づいて主制御装置81のMPU202により各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、作動口33a,33bへの入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び報知・演出制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上述した作動口33a,33b等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア224が参照される。そして、一般入賞口31への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置32への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、第1入球部33dへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され第2入球部33eへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置82には、主制御装置81から変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド、保留コマンド、シフト時コマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア224が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、電動役物34の可動片34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、及びメイン表示部43が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU202において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34のサポート抽選に当選した場合には、電動役物34が開閉されるように、MPU202において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、MPU202によってメイン表示部43の表示制御が実行される。
さらには、MPU202の出力側に外部出力端子板99が接続されており、この外部出力端子板99を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態等を把握することが可能となっている。
停電監視基板205は主制御基板201と電源・発射制御装置98とを中継しており、同停電監視基板205には電源・発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置98は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット36に設けられた保留ランプ部47、前扉枠14に設けられた表示ランプ部63及びスピーカ部64等を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、報知・演出制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置82では、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)の概要を特定する。
ここで、各遊技回の図柄の変動表示に係る構成及び同変動表示の内容について説明する。なお、以下の説明においては適宜図6及び図7を参照する。図6及び図7は図柄表示装置41の表示画面41aにおける表示内容を説明するための概略図である。
表示制御装置212には、キャラクタROMが設けられている。当該キャラクタROMには、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータ(図6(a)〜(i)参照)と、数字が付されていない副図柄のデータ(図6(j)参照)とが予め記憶されている。
図7(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面41aには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面41aでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図7(b)に示すように、表示画面41aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面41aには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、例えば同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
表示画面41aにおいて、上図柄列の変動表示領域、中図柄の変動表示領域、下図柄の変動表示領域を有してなる変動表示領域MEの下方となる部分には、保留表示領域NEが設定されている。当該保留表示領域NEには、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合(入球部33d,33eに入球した場合)の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Da1〜Da8が左右方向に並ぶようにして区画された保留数表示領域Daが設けられている。
具体的には、遊技球が第1入球部33dに入球した場合の最大保留個数は4個であり、第2入球部33eに入球した場合の最大保留個数は4個である。詳細については後述するが、本実施の形態では第1入球部33d及び第2入球部33eへの入賞順に合計で8個の保留情報が記憶される構成となっている。これに対応させて保留数表示領域Daには、第1単位保留表示領域Da1、第2単位保留表示領域Da2、第3単位保留表示領域Da3、第4単位保留表示領域Da4、第5単位保留表示領域Da5、第6単位保留表示領域Da6、第7単位保留表示領域Da7、第8単位保留表示領域Da8が設定されている。
例えば、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合の保留個数(総保留数)が1個の場合には、第1単位保留表示領域Da1のみにて所定の保留表示用画像MPが表示され、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Da1〜第4単位保留表示領域Da4にて所定の保留表示用画像MPが表示される構成となっている。なお、図6(b)では保留個数が3個である場合について例示している。
また、保留表示領域NEには、保留数表示領域Da(詳しくは第1単位保留表示領域Da1)と横並びとなるようにして、実行される(実行中の)遊技回に対応した保留表示用画像MPが表示される実行対象表示領域Dbが設けられている。
遊技回が終了して次の遊技回に移行する場合には、保留数表示領域Da(第1単位保留表示領域Da1)に表示されている保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbに移り、保留数表示領域Daに表示されている保留表示用画像MPを下位側にシフトすることとなる。
(各種カウンタについて)
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の概要設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図8の概略図に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43の作動口用の結果表示部及び図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口33bの電動役物34を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ231に適宜格納される。抽選カウンタ用バッファ231において、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、作動口33a,33bへの入賞(詳しくは第1入球部33d又は第2入球部33eへの入球)が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留球格納エリア232に格納される。
保留球格納エリア232は、作動口用の保留エリアREと実行エリアAEとを備えている。保留エリアREは、第1エリアRa1、第2エリアRa2、第3エリアRa3、第4エリアRa4、第5エリアRa5、第6エリアRa6、第7エリアRa7、第8エリアRa8を備えており、作動口33a,33bへの入賞履歴(詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33eへの入球履歴)に合わせて、抽選カウンタ用バッファ231に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかのエリアRa1〜Ra8に格納される。なお、当該保留情報が特別情報に相当する。
第1エリアRa1〜第8エリアRa8には、作動口33a,33bへの入賞(詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33eへの入球)が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4→第5エリアRa5→第6エリアRa6→第7エリアRa7→第8エリアRa8の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように8つのエリアRa1〜Ra8が設けられていることにより、第1入球部33d及び第2入球部33eへの遊技球の入球履歴がそれぞれ4個、すなわち作動口33a,33bへの入賞履歴が計8個まで保留記憶されるようになっている。また、保留球格納エリア232には総保留数記憶領域が設けられており、当該総保留数記憶領域には第1入球部33d又は第2入球部33eへの入球に基づいて取得及び記憶された保留情報の記憶数を特定するための情報が格納される。
例えば、第1入球部33d及び第2入球部33eの何れか一方にのみ入球が発生し、その数が4以上となる場合には作動口33a,33bへの入賞に係る最大記憶数は4つに制限されるが、既に説明した振分手段33gによって遊技球が第1入球部33d及び第2入球部33eへ交互に入球する限りは、作動口33a,33bへの入賞に係る最大記憶数が8つに引き上げられることとなる。つまり、本実施の形態においては、下作動口33bへの入賞が発生しにくい状況下においても、記憶される保留情報の数が4つで頭打ちになることを抑制することが可能となっている。
実行エリアAEは、メイン表示部43の変動表示を開始する際に、保留エリアREの第1エリアRa1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり299)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜299)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合に、詳しくは入球部33d,33eへ流入した遊技球が上記検知センサ211c,211dにより検知されたタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について説明する。
当否テーブルには、2進数の情報からなるアドレス情報と、同じく2進数の情報からなる大当たり数値情報とが1対1で対応させて設定されている。具体的には、アドレス情報は10進数で表して「1」〜「10」の10種類が設定されているとともに、大当たり数値情報は10進数で表して「7」,「36」,「67」,「100」,「131」,「164」,「195」,「223」,「241」,「272」の10種類が設定されており、これらアドレス情報と大当たり数値情報とが1対1で対応付けられている。各大当たり数値情報の数値は、大当たり乱数カウンタC1において更新され得る乱数情報の数値範囲である「0」〜「299」に含まれている。
ここで、本パチンコ機10では、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。そして、低確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数と、高確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数とが異なっており、前者の方が後者よりも少ない数となっている。具体的には、低確率モードにおいては当否抽選に際して、アドレス情報が「1」である大当たり数値情報のみが参照され、高確率モードにおいては当否抽選に際して、全てのアドレス情報に対応した大当たり数値情報が参照される。つまり、低確率モードでは大当たり当選となる数値情報が1個であり、高確率モードでは低確率モードよりも多い10個である。これにより、低確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/300であるのに対して高確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/30であり、高確率モードの方が低確率モードよりも大当たり当選となる確率が高くなる。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合に、詳しくは入球部33d,33eへ流入した遊技球が上記検知センサ211c,211dにより検知されたタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる開閉実行モードに移行するまで継続する。
なお、振分テーブルにおいて、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。
本実施の形態においては、第2入球部33eへの入球に基づく振り分けが第1入球部33dへの入球に基づく振り分けよりも遊技者にとって有利となるように差違が設けられている。具体的には、確変大当たり結果が有利度の異なる2つの結果、詳しくはラウンド数が「16」となる第1確変大当たり結果とラウンド数が「4」となる第2確変大当たり結果とに大別され、第2入球部33eへの入球に基づく振り分けにより確変大当たり結果となる場合には、第1入球部33dへの入球に基づく振り分けにより確変大当たり結果となる場合と比較して第1確変大当たり結果となりやすい構成とすることにより、第1入球部33dへの入球に基づく振分態様と第2入球部33eへの入球に基づく振分態様とに、上述した有利度の差を生じさせている。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口33a,33bに入賞した場合に、詳しくは入球部33d,33eへ流入した遊技球が上記検知センサ211c,211dにより検知されたタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU202では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置41の表示画面41aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面41a内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図7を参照して上記リーチ表示となる場合の表示態様について例示する。リーチ表示となる場合には、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され(停止表示され)、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された(停止表示された)状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、高頻度入賞モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43における変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
図柄表示装置41やメイン表示部43(詳しくは作動口用の結果表示部)における変動表示時間を決定する場合にはリーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSのバッファ値、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が参照される。また、MPU202では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、上記作動口用の結果表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203に記憶された停止結果決定用テーブルが用いられる。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア233に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物34を開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物34を開放状態に制御しない。
(主制御装置81にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの各種処理については説明を省略する。
(タイマ割込み処理)
先ず、図9のフローチャートを参照し、タイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種入賞検知センサの状態を読み込み、当該入賞検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM204の各種フラグ格納エリア235にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役保留エリアに記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリアに格納する。また、報知・演出制御装置82に対して、保留記憶数と対応する可変表示ユニット36の保留ランプ部47を点灯させるための処理を実行する。そして、各種フラグ格納エリア235にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されている場合には、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS104のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS105に進み、当該ステップS105にて作動口33a,33bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、本タイマ割込み処理を終了する。
<作動口用の入賞処理>
ここで、図10及び図11のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS201では、遊技球が第1入球部33dに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が第1入球部33dに入球したと判定した場合には、ステップS202に進み、払出制御装置97に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。
続くステップS203では、第1入球部33dに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、第1入球部33dへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS204では、大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2等の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS201にて遊技球が第1入球部33dに入賞していないと判定した場合にはステップS205に進む。ステップS205では、遊技球が第2入球部33eに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が第2入球部33eに入球したと判定した場合には、ステップS205に進み、払出制御装置97に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。なお、ステップS202,S205にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S401にて払出制御装置97に対して送信される。
続くステップS207では、第2入球部33eに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、第2入球部33eへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS204にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、ステップS201,S205の両処理にてそれぞれ否定判定をした場合、すなわち第1入球部33d及び第2入球部33eのいずれにも入球がなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
ここで、図11を参照して、ステップS204の情報取得処理について説明する。
(情報取得処理)
情報取得処理においては先ずステップS301にて、保留球格納エリア232の保留数記憶領域FEに格納された始動保留球数N、詳しくは第1入球部33d及び第2入球部33eのうち当該情報取得処理の契機となった入球部に係る始動保留球数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する入球部の始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて保留数記憶領域FEに格納された総保留数(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS304では、上記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、作動口用保留エリアREの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした共通保留数CRNと対応する記憶エリアに格納する。
続くステップS305及びステップS306では、作動口33a,33bへの入賞(入球部33d,33eへの入球)が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である報知・演出制御装置82及び表示制御装置212に認識させるとともに後述する保留予告を実行させるための処理である保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行し、本情報取得処理を終了する。なお、保留コマンドには第1入球部33d及び第2入球部33eのうちいずれの入球部への入賞に基づくものであるかの情報が含まれる。
ステップS306の保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理(ステップS401)にて報知・演出制御装置82及び表示制御装置212に送信されることとなる。表示制御装置212においては当該保留コマンドを受信することにより上述した保留数表示領域Daにおける表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。
具体的には、表示制御装置212は、報知・演出制御装置82を経由して表示制御装置212にて同コマンドを受信した場合には、保留数表示領域Daに上記保留表示用画像MPを表示(例えば追加)させるための処理を実行する。保留数表示領域Daにおいては左側から順次保留画像が表示されるようになっており、例えば共通保留数CRNが1であれば左端の第1単位保留表示領域Da1に保留画像が表示され、共通保留数CRNが8であれば左から8個目の第8単位保留表示領域Da8に保留画像が表示されるようになっている。なお、ステップS305,S306の各処理についての詳細な説明は後述する。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図12のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS401〜S406の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS408,S409のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS401にて外部信号出力処理を実行する。ステップS401の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置97に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドや保留コマンドや後述するシフト時コマンド等の各種コマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS402では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS403では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、メイン表示部43の表示制御などを行う。
ステップS403の遊技回制御処理を実行した後は、ステップS404に進み、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。なお、ステップS403の遊技回制御処理及びステップS404の遊技状態移行処理についての詳細は後述する。
続くステップS405では、作動口ユニット33に設けられた電動役物34を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM204の電役保留エリア233に格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物34を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物34の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、役物用表示部44の表示制御などを行う。
既に説明したとおり、電動役物34によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この処理を経てRAM204の各種フラグ格納エリア235に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM204の各種フラグ格納エリア235に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物34が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物34の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
その後、ステップS406では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置98から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構53のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
続くステップS407にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS408では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。また、ステップS409では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS401〜S406の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
(遊技回制御処理)
次に、ステップS403の遊技回制御処理を図13〜図16のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理においては先ず、図13のフローチャートに示すように、ステップS501にて開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS502以降の処理、すなわちステップS503〜ステップS505の遊技回開始用処理及びステップS506〜ステップS509の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS502にて、メイン表示部43の作動口用の結果表示部が変動表示中であるか否かを判定する。作動口用の結果表示部が変動表示中でない場合には、ステップS503〜ステップS505の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS503にて、始動保留球の総数(共通保留数CRN)が「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、保留球格納エリア232に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS504にて保留球格納エリア232の保留エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS505にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS504のデータ設定処理及びステップS505の変動開始処理について詳細に説明する。先ず、ステップS504のデータ設定処理について、図14のフローチャートを参照して説明する。
(データ設定処理)
データ設定処理では、先ずステップS601にて、保留数記憶領域FEに記憶されている始動保留球数Nのうち今回の設定処理の対象となっているもの及び共通保留数CRNを1ディクリメントする。続くステップS602にて、保留エリアREの第1エリアRa1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS603にて、保留エリアREの各エリアRa1〜Ra8に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1エリアRa1〜第8エリアRa8に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRa1のデータをクリアするとともに、第2エリアRa2→第1エリアRa1、第3エリアRa3→第2エリアRa2、第4エリアRa4→第3エリアRa3、第5エリアRa5→第4エリアRa4、第6エリアRa6→第5エリアRa5、第7エリアRa7→第6エリアRa6、第8エリアRa8→第7エリアRa7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS604では、保留エリアのデータのシフトが行われたことを報知・演出制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS604にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置82を経由し、表示制御装置212に送信される。表示制御装置212では、シフト時コマンドを受信することで、作動口用の保留数表示領域Daにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
(変動開始処理)
次に、ステップS505の変動開始処理について、図15のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS701にて、今回の変動開始処理にて参照した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM203の当否テーブル記憶エリア221に記憶された低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM203の当否テーブル記憶エリア221に記憶された高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS702では、ステップS701における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS703にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM203の振分テーブル記憶エリア222に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。詳しくは、当該保留情報が第1入球部33dへの入球に対応している場合には第1入球部33d用の振分テーブルを参照し、当該保留情報が第2入球部33eへの入球に対応している場合には第2入球部33e用の振分テーブルを参照して種別判定を行う。
続くステップS704では、ステップS703における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS705にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS706にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS702にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS707にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS705〜ステップS707の各停止結果設定処理では、メイン表示部43に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM203の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルを参照して特定し、その特定した情報をRAM204に記憶する。また、ステップS705及びステップS706では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204の各種フラグ格納エリア235に格納する。具体的には、ステップS705では確変大当たりフラグを格納し、ステップS706では通常大当たりフラグを格納する。
ステップS705〜ステップS707のいずれかの処理を実行した後は、ステップS708にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理では、図16のフローチャートに示すように、先ずステップS801にて、上記当否抽選に当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。
ステップS801にて否定判定をした場合、すなわち上記当否抽選の結果が外れ結果である場合には、ステップS802に進む。ステップS802では、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS802にて肯定判定をする。リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリア225に記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS801及びステップS802の何れか一方にて肯定判定をした場合にはステップS803に進み、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値等に対応した変動表示時間情報を取得し、続くステップS804にてその変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
つまり、本実施の形態においては、当否抽選の結果が大当たり当選結果である場合又は同当否抽選の結果が外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に当選した場合に、リーチ表示を実行する構成となっている。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様が互いに異なるノーマルリーチ表示とスーパーリーチ表示とが設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
なお、より詳細には、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、確変大当たり結果の場合に、特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されているとともに、通常大当たり結果の場合に、非特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。
一方、ステップS802にて否定判定をした場合には、ステップS805にて変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS806にてその変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
リーチ非発生時における変動表示時間情報は、共通保留数CRNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、共通保留数CRNの数に依存しない構成としてもよく、共通保留数CRNの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、リーチ表示の種類、保留情報の数及び変動種別カウンタの値等をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報及びリーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
変動開始処理(図15)の説明に戻り、ステップS708にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS709にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS709にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置82に送信される。報知・演出制御装置82では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における表示ランプ部63の発光パターンやスピーカ部64からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部63及びスピーカ部64を制御する。また、報知・演出制御装置82は、上記変動用コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置41での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。その後、ステップS710にてメイン表示部43の作動口用表示部において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図13)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS506〜ステップS509の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS506にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図16)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図9)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS507にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部43における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS508にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS705〜ステップS707のいずれかの処理にてRAM204に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄がメイン表示部43にて停止表示されるように当該メイン表示部43を制御する。
続くステップS509では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS509にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS401にて、報知・演出制御装置82に送信される。報知・演出制御装置82では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS404の遊技状態移行処理を図17のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては、先ずステップS901にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS902に進み、1の遊技回のメイン表示部43(詳しくは作動口用の結果表示部)における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS903にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS904にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられたラウンドカウンタエリアRCに、大当たり種別に応じて決められた値、具体的には「16」又は「4」をセットする。ラウンドカウンタエリアRCは、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開閉実行モード中である場合には、ステップS901にて肯定判定をし、ステップS905に進む。ステップS905では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口32aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタエリアRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部32cを駆動状態とすることで大入賞口32aを開放させる。また、大入賞口32aが開放中である場合には、当該大入賞口32aの開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部32cの駆動状態を停止し、大入賞口32aを閉鎖させる。
続くステップS906では、ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」である場合には、ステップS907にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM204に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM204に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS908にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち、格納されているフラグを消去する。
(演出制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について)
次に、図18のブロック図を参照して、報知・演出制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について補足説明する。
報知・演出制御装置82に設けられた報知・演出制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242には、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されており、当該主制御装置81から既に説明した、変動用コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフト時コマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)を受信する。
MPU242の出力側には、既に説明したように、可変表示ユニット36に設けられた保留ランプ部47、前扉枠14に設けられた表示ランプ部63及びスピーカ部64、表示制御装置212が接続されている。主制御装置81から報知・演出制御装置82に入力された各種コマンドの一部は、情報形態をそのまま維持した状態で表示制御装置212に送信される。
表示制御装置212は、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化された素子であるMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載された表示制御基板251を備えている。なお、MPU252に対してプログラムROM253及びワークRAM254が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置212のMPU252は、報知・演出制御装置82を経由して主制御装置81から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP255の制御(具体的にはVDP255に対する内部コマンドの生成)を実施する。より具体的には、MPU252では、報知・演出制御装置82を経由して主制御装置81から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置41における各遊技回の変動表示パターンを決定する処理を実行するとともに後述する保留予告に係る処理を実行し、その処理結果に対応してVDP255に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置41の表示画面41aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM253は、MPU252により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。
ワークRAM254は、MPU252による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM254の各エリアに記憶される。
VDP255は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
また、キャラクタROM256には、上記データの一部として、図柄表示装置41の保留表示領域NEに表示させるための画像データ(保留表示用画像MP)や実行対象表示領域Dbに表示させる区画枠用の画像データが格納された保留用画像データ記憶エリア271と、後述する予告演出が実行される場合に表示される画像データが格納された予告演出用画像データ記憶エリア272が設けられている。なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM257は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM257の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。ビデオRAM257には、保留表示領域NEに対応した保留用表示エリア281と実行用表示エリア282が設けられている。
保留用表示エリア281には、作動口用保留エリアREにおける第1エリアRa1〜第8エリアRa8と1対1で対応するように、第1単位エリア〜第8単位エリアが設定されている。表示画面41aにおける保留数表示領域Daの各単位保留表示領域Da1〜Da8では、各単位エリアに書き込まれた保留表示用情報(データ)に応じて上記保留表示用画像MPが表示される。なお、データが設定されていない単位エリアに対応した単位保留表示領域Da1〜Da8では、何ら画像が表示されない又は図柄表示装置41の表示画面41aにおける背景画像が表示される。
実行用表示エリア282は実行エリアAEと対応している。表示画面41aにおける実行対象表示領域Dbでは、実行用表示エリア282に書き込まれたデータに応じて上記保留表示用画像MPが表示される。なお、データが設定されていない場合には図柄表示装置41の表示画面41aにおける背景画像が表示される。
既に説明したように本実施の形態では、表示画面41aにおける図柄の変動表示態様の概要が主制御装置81からのコマンドを参照して報知・演出制御装置82により特定され、その特定結果に基づいて変動表示態様の詳細が表示制御装置212によって決定される構成となっている。具体的には、報知・演出制御装置82のMPU242では、所定の周期(例えば2msec)で起動される定期処理の一環として変動表示制御処理が実行され、この変動表示制御処理にて図柄の変動表示態様の概要等が特定される。ここで、図19のフローチャートを参照して変動表示制御処理について説明する。
(変動表示制御処理)
変動表示制御処理においては、先ずステップS1001にて遊技回中であるか否か、すなわち図柄表示装置41にて1遊技回分の図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS1002に進み、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1002にて否定判定をした場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。一方、ステップS1002にて肯定判定をした場合には、ステップS1003にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
ステップS1001の説明に戻り、当該ステップS1001にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回中であると判定した場合には、ステップS1004に進む。ステップS1004では主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1004にて否定判定をした場合には、ステップS1005にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動中用処理は、変動開始用処理によって開始された遊技回において各種演出の実行や決定された演出の変更を行う処理である。
ステップS1004にて肯定判定をした場合にはステップS1006に進み、当該ステップS1006にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理では、図柄の変動表示や実行されている演出を当該遊技回に係る保留情報に対応するようにして終了させる(確定停止させる)。かかる処理では、スピーカ部64やランプ部63を駆動制御することで確定停止に対応する演出を行う。そして、確定コマンドを表示制御装置212に出力してから、本変動終了用処理を終了する。表示制御装置212のMPU252では、受信した確定コマンドに基づき図柄表示装置41にて図柄を確定停止させるよう制御する。
(変動開始用処理)
ここで、図20のフローチャートを参照して、ステップS1003の変動開始用処理について補足説明する。変動開始用処理は、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。変動開始用処理では、遊技回用の演出としてリーチ表示や後述する保留予告演出等の設定を行う。ここでは、リーチ表示の設定に関する処理を説明し、保留予告演出の設定に関する処理については後述する。
変動開始処理においては、先ずステップS1101にて今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置81から変動用コマンドが送信される場合には種別コマンドも併せて送信される。ステップS1101では、今回受信した変動用コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1101では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU242のレジスタに記憶する。
続くステップS1102では、ステップS1101にて把握した情報に基づいて、今回開始する遊技回の遊技結果が大当たり結果に対応する遊技結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合、すなわち確変大当たり結果又は通常大当たり結果である場合には、続くステップS1103にて、大当たり用の演出設定処理を実行する。
大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の停止結果を決定する(停止結果決定処理を行う)。停止結果決定処理においては、確変大当たり結果である場合に、一の有効ラインL1〜L5上に同一の特定図柄(奇数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。また、通常大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の非特定図柄(偶数が付された主図柄)の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。
大当たり結果となった場合に停止表示される主図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によってランダムに決定される。ROM243の各種テーブルエリアに記憶された最終停止ラインテーブルには、各有効ラインL1〜L5とアドレス情報とが記憶されており、上記処理にて決定された最終停止ラインはRAM244に設けられた最終停止ラインアドレス記憶エリアにアドレス情報として記憶される。またこの際、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種停止結果決定処理にて決定した停止結果のアドレス情報がRAM244の停止結果アドレス記憶エリアに記憶される。
また、大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の変動表示態様を決定する(変動表示態様決定処理(演出パターン決定処理)を行う)。既に説明したとおり、大当たり結果となった場合、その結果はリーチ表示を経て報知される構成となっている。リーチ表示用の変動表示態様決定処理では、ROM243の各種テーブルエリアに記憶されているリーチ表示用の変動表示パターンテーブルを取得し、今回受信している変動用コマンドの変動表示時間及び種別コマンドにおける遊技結果に対応したノーマルリーチ表示又はスーパーリーチ表示の演出パターンを決定する。また、決定した変動表示態様のアドレス情報をRAM244のパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下に示す変動表示態様決定処理においてもROM243の変動表示パターンテーブル記憶エリアから対応する変動表示パターンテーブルを取得して変動表示時間及び遊技結果に対応した演出パターンを決定する。そして、演出パターン決定処理にて決定した演出パターンのアドレス情報をRAM244のパターンアドレス記憶エリアに記憶する。
ステップS1102にて大当たり結果ではないと判定した場合にはステップS1104に進む。ステップS1104では、今回の遊技回にてリーチが発生するか否かを把握する。リーチが発生する場合にはステップS1105に進み、リーチ発生用の演出設定処理を実行する。リーチ発生用の演出設定処理では演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。前者については、上記ステップS1103の処理と同様であるため説明を援用する。本処理は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように停止図柄を決定する。すなわち、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組合せが成立することなく、且つ、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前又は後にずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果を決定する。その後、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
ステップS1104にてリーチ発生ではないと判定した場合は、ステップS1106に進む。ステップS1106では、通常外れ用の演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。本処理は完全外れに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せが形成されないようにして停止図柄を決定する。
なお、ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106のいずれかの設定処理を実行する際には、後述する保留予告に係る演出の可否が考慮されることになるが当該保留予告に係る演出については後述する。
ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1107に進む。ステップS1107では、ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106にて決定した停止結果及び演出パターンの情報を含むコマンドを、それぞれ停止結果コマンド、パターンコマンドとして表示制御装置212へ出力する処理を実行する。表示制御装置212のMPU252では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づき、今回の遊技回における演出を実行するべく図柄表示装置41の表示制御を行う。
ステップS1107の処理を実行した後は、続くステップS1108にて、遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS1103、ステップS1105、ステップS1106にて決定した演出パターンに基づいてスピーカ部64やランプ部63の駆動制御を開始して、遊技回用の演出を開始する。
ここで、図21に基づき図柄表示装置41(表示画面41a)にて表示される図柄の変動表示態様について補足説明する。図21(a)は変動表示態様の種類を示す概略図、図21(b)群は各変動表示態様の概要を示す概略図である。
(変動表示態様)
図21(a)に示すように、表示画面41aにて実行される図柄の変動表示態様は、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチB,スーパーリーチCの5つに大別される。これら各変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置81からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の変動表示態様の概要を把握可能となっている。
具体的には、完全外れの変動表示時間については「3sec〜8sec」(保留数に応じて差が設定されている)、ノーマルリーチAの変動表示時間については「10sec」、ノーマルリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチAの変動表示時間よりも長い「15sec」、スーパーリーチAの変動表示時間についてはノーマルリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「16sec」、スーパーリーチBの変動表示時間についてはスーパーリーチAの変動表示時間よりも長い「17sec」、スーパーリーチCの変動表示時間については他のスーパーリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「18sec」となっている。例えば、主制御装置81からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「15sec」である場合には、報知・演出制御装置82にてノーマルリーチBを実行すべき旨が把握されることとなる。
なお、大当たり結果に対応する遊技回では、スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA の順に選択されやすくなるようになっており、外れ結果に対応する遊技回では、完全外れ > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > スーパーリーチA > スーパーリーチB > スーパーリーチC の順に選択されやすい構成となっている。つまり、変動表示時間が長くなるにつれて大当たりの当選期待度が高くなる設定となっている。
ここで、図21(b1)を参照してノーマルリーチA,Bの変動表示態様について説明する。ノーマルリーチA,Bが選択された場合には、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列Z1において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図6参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中段の図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチ表示を構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知され、同リーチライン上にそれ以外の図柄が停止することで大当たりに当選していない旨が報知されることとなる。このようにして、最終停止表示された図柄の組み合わせについては所定期間に亘ってそのまま維持される。つまり、停止表示期間が経過するまでは今回の遊技回が続いており、当該停止表示期間が経過することにより次の遊技回への移行が許容されることとなる。
本実施の形態においてはリーチラインが形成された後の中図柄列Z2の変動表示時間に差を設定することにより、ノーマルリーチAとノーマルリーチBとの変動表示時間の差が確保されているが、両者の差の設定の仕方については任意である。例えば、変動表示が開始されてからリーチラインが形成されるまでの時間に差を設定することにより、上記変動表示時間の差を確保することも可能である。
次に、上述したノーマルリーチA,Bの変動表示態様を踏まえてスーパーリーチA,B,Cの変動表示態様について説明する。図21(b2)〜(b4)に示すように、スーパーリーチA,B,Cについては、ノーマルリーチA,Bと同様の過程を経て上述したリーチラインを形成する。そして、リーチラインを形成した後、中図柄列Z2の変動表示に併せて、所定のキャラクタを動画として表示することによりリーチ演出を行う構成となっている。具体的には、スーパーリーチAにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に妖精を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチBにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に男の子を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチCにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に女の子を模したキャラクタが表示されることとなる。
(保留予告について)
本実施の形態では、RAM204の保留球格納エリア232に記憶されている保留情報の内容を示唆する保留予告に係る演出が、当該保留情報に係る遊技回が開始されるよりも前に所定の確率で実行される構成となっている。未だ抽選対象となっていない保留情報に対応した演出が、当該保留情報に係る遊技回となるよりも前のタイミングにおいて実行されることにより、遊技者にとっては、現在進行中の遊技回に対応した保留情報の抽選結果を確認する遊技だけでなく、後に抽選対象となる保留情報が抽選対象となった場合の結果を上記演出の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技への注目度を高めることができる。
この保留予告については、表示画面41aの変動表示領域MEにて上述した図柄の変動表示に併せて実行されるものと、表示画面41aの保留表示領域NEにて保留表示の態様の変化に併せて実行されるものとに大別される。
保留表示領域NEにて実行される保留予告については、表示画面41aにおける保留表示を利用としている。そこで以下、図22(a)のフローチャート及び図22(b)の概略図を参照して、保留予告の前提となる構成、表示制御装置212のMPU252にて実行される保留表示制御用の処理(保留表示制御用コマンド対応処理)について説明する。保留表示制御用コマンド対応処理は、所定の周期(本実施の形態では2msec)で起動される定期処理の一環として実行される処理である。
(保留表示制御用コマンド対応処理)
図22(a)に示すように、保留表示制御用コマンド対応処理では、先ずステップS1201にて、主制御装置81から報知・演出制御装置82を経由して保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1201にて肯定判定をした場合には、ステップS1202にて、ワークRAM254の各種カウンタエリア265に設けられた保留数カウンタの値(保留記憶数SN)を1加算する。
ステップS1202の更新処理を実行した後は、ステップS1203に進み保留表示追加処理を実行し、本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。上述した保留記憶数SNはビデオRAM257の保留用表示エリア281に対応している。保留表示追加処理にて保留表示用画像MPの表示設定を行う場合には、保留用表示エリア281において保留記憶数SNに対応した単位エリアに保留表示情報(詳しくは保留用画像データ記憶エリア271に記憶された保留用画像のアドレス)がセットされる。表示画面41aにおける保留数表示領域Daの各単位保留表示領域Da1〜Da8では、各単位エリアに書き込まれたデータに応じて上記保留表示用画像MPが追加表示される。
例えば、図22(b1)に示すように、第1単位保留表示領域Da1及び第2単位保留表示領域Da2に保留表示用画像MPが表示されている状況下にて、すなわち保留記憶数SN=「2」となっている状況下にて、保留コマンドを受信した場合には、保留記憶数SNが「2」→「3」となり、保留用表示エリア281の第3単位エリアに保留表示情報がセットされる。これにより、図22(b2)に示すように、第3単位保留表示領域Da3に保留表示用画像MPが表示されることとなる。
ステップS1201の説明に戻り、当該ステップS1201にて否定判定をした場合にはステップS1204に進む。ステップS1204では、主制御装置81から報知・演出制御装置82を経由してシフト時コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1204にて否定判定をした場合にはそのまま本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。
ステップS1204にて肯定判定をした場合には、ステップS1205に進む。ステップS1205では、ワークRAM254の保留カウンタエリアに設けられた保留数カウンタの値(保留記憶数SN)を1減算する。
続くステップS1206にてシフト処理を実行し、本保留表示制御用コマンド対応処理を終了する。シフト処理では、保留用表示エリア281の第1単位エリアにセットされている保留表示情報を実行用表示エリア282に移すとともに、保留用表示エリア281の第1単位エリア〜第8単位エリアにセットされている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせる。
具体的には、第1単位エリアの保留表示情報を実行用表示エリア282に移すとともに、第2単位エリア→第1単位エリア、第3単位エリア→第2単位エリア、第4単位エリア→第3単位エリア、第5単位エリア→第4単位エリア、第6単位エリア→第5単位エリア、第7単位エリア→第6単位エリア、第8単位エリア→第7単位エリアといった具合に各単位エリア内の保留表示情報をシフトさせる。
例えば、図22(b1)に示すように、第1単位保留表示領域Da1及び第2単位保留表示領域Da2に保留表示用画像MPが表示されている状況下にて、すなわち保留記憶数SN=「2」となっている状況下にて、シフト時コマンドを受信した場合には、保留記憶数SNが「2」から「1」になる。これに伴い、実行用表示エリア282の保留表示情報が消去され、第1単位エリアの保留表示情報が実行用表示エリア282に、第2単位エリアの保留表示情報が第1単位エリアに、第3単位エリアの保留表示情報が第2単位エリアにシフトされる。この結果、図22(b3)に示すように、実行対象表示領域Db及び第1単位保留表示領域Da1に保留表示用画像MPが表示されることとなる。
ここで、保留用画像データ記憶エリア271には、保留用画像群として色の異なる複数種(詳しくは白、青、黄、赤の4種)の保留表示用画像MPが記憶されており、各色によって上記アドレスが異なっている。保留表示情報の設定に際しては、上述した保留予告の有無等に応じてどの色による表示を行うかは報知・演出制御装置82にて決定されており、この情報は保留コマンドが報知・演出制御装置82を経由する際に当該報知・演出制御装置82により同保留コマンドに組み込まれる。つまり、表示制御装置212では受信した保留コマンドから色に関する情報を読み取ることにより、どの色に対応するアドレスを上記保留表示用情報として設定するかを把握する。
次に、主制御装置81のMPU202にて実行される保留予告にかかる処理について説明する。保留予告にかかる処理としては、上記保留予告用の確認処理(図11のステップS305)と保留コマンドの設定処理(図11のステップS306)とが設定されており、これら各処理はタイマ割込み処理(図9)の一部の処理として設定された作動口用の入賞処理(図10)、詳しくはステップS204の情報取得処理の一環として実行される構成となっている。つまり、保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理については、作動口33a,33bへの入賞に基づいて実行される構成となっている。
以下、図23のフローチャートを参照し保留予告用の確認処理について説明する。
(保留予告用の確認処理)
保留予告用の確認処理では、ステップS1301にて、保留球格納エリア232の保留数記憶領域FEに記憶された始動保留記憶数Nと共通保留数CRNとを読み出し、かかる保留個数の情報をMPU202のレジスタに記憶する。その後、ステップS1302〜S1306にて今回の入賞によって取得された保留情報に大当たり当選の情報が含まれているか否かを確認する。
具体的には、先ずステップS1302にて、作動口33a,33bへの今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち取得済みの大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS1303では、低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合にはステップS1304に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照してステップS1302にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応する情報群に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合にはステップS1305に進み、図10(a)に示す高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS302にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1304又はステップS1305の後はステップS1306に進み、ステップS1302にて把握した大当たり判定用の情報(大当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。大当たり当選に対応している場合には、ステップS1307にてMPU202のレジスタに大当たり情報を記憶し、そのまま本保留予告用の確認処理を終了する。
なお、ステップS1307の処理においては、今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり種別判定用の情報、すなわち取得済みの大当たり種別カウンタC2の値を把握し、振分テーブルを参照して大当たりの種別を判定する。ステップS1307にてMPU202のレジスタに記憶される情報には大当たりの種別に係る情報が含まれることとなる。
一方、ステップS1306にて否定判定をした場合には、ステップS1308に進む。ステップS1308では、作動口33a,33bへの今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわち取得済みのリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。
続くステップS1309では、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定用情報群記憶手段)225に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS1308にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1309の処理を実行した後はステップS1310に進み、ステップS1308にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS1311にて、MPU202のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。一方、リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
(保留コマンドの設定処理)
次に、図24のフローチャートを参照して保留コマンドの設定処理について説明する。
保留コマンドの設定処理においては先ず、ステップS1401にて、MPU202のレジスタに大当たり情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図23)において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。大当たり情報が記憶されている場合にはステップS1302に進み、大当たり対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM204に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。ばお、大当たり対応保留コマンドには、大当たりの種別に関する情報が含まれる。
一方、ステップS1401にて否定判定をした場合、すなわちMPU202のレジスタに大当たり情報が記憶されていないと判定した場合には、ステップS1403に進み、MPU202のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図23)においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS1404にて外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS1405にて完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS1402,S1404,S1405にて保留コマンドの設定を行う場合には、変動種別カウンタCSの値等を参照して変動表示時間を決定し、同変動表示時間にかかる情報を当該保留コマンドに格納する。変動表示時間の決定に際しては、上記ステップS708に示した変動表示時間の設定処理と同じように、変動表示時間テーブルが参照される。このようにして設定された保留コマンドが表示制御装置212に送信され、同表示制御装置212においては同保留コマンドに基づいて図柄の変動表示態様等を把握可能となる。なお、既に説明したように完全外れの場合には、当該保留情報にかかる遊技回を開始する際に記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間が変化し得る。そこで、完全外れ対応保留コマンドを設定する場合には、変動表示時間の仮設定が行われる。
ステップS1402、ステップS1404、ステップS1405のいずれかのコマンド設定処理を実行した後は、ステップS1406にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。
ステップS1406では、先ず直前の保留予告用の確認処理(図23)におけるステップS1301にてMPU202のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS1402、ステップS1404、ステップS1405のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれることとなる。以上詳述したステップS1406の処理を実行した後に、本保留コマンド設定処理を終了する。
ステップS1406にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理(図12)におけるステップS401の外部出力処理により、報知・演出制御装置82に送信される。報知・演出制御装置82では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。また、報知・演出制御装置82では、保留コマンドに後述する保留予告用の情報を追加して表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、その受信した保留コマンドに基づいて保留表示や保留予告用の処理等を実行する。
また、保留コマンドの設定の仕方は、表示制御装置212において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、大当たり当選の場合にはその際の大当たり種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無等、言い換えれば図柄の変動表示態様を特定することができるのであれば任意である。例えば、大当たり対応保留コマンド,外れリーチ対応保留コマンド,完全外れ対応保留コマンドの組み合わせが、各保留個数に対応させて個別に設定されており、保留コマンドの設定処理では、保留予告用の確認処理(図19)における確認結果に応じて一の保留コマンドを選択する構成とすることも可能である。
次に、報知・演出制御装置82のMPU242にて実行される保留予告に係る処理について説明する。保留予告に係る処理としては、大別して主制御装置81からのコマンドを判定するコマンド対応処理と保留予告の態様を決定する保留予告演出設定処理とが設定されている。
(保留コマンド対応処理)
保留コマンド対応処理においては、主制御装置81が送信した保留コマンドを受信している場合に、その受信している保留コマンドに含まれている情報に対応した処理を実行する。なお、保留コマンド対応処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される定期処理の一環として実行される。
保留コマンド対応処理においては先ず、保留コマンドを受信しているか否かを判定する。報知・演出制御装置82のMPU242にて受信したコマンドはRAM244のコマンド格納エリア261に一旦格納される。当該コマンド格納エリア261は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。対応保留コマンドを受信しているか否かの判定に際しては、コマンド格納エリア261における今回の読み出し対象のエリアに大当たり対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、変動開始用コマンド等の他のコマンドの読み出しにおいても同様である。
保留コマンドを受信している場合には、当該保留コマンドに含まれる各種情報を保留情報格納エリア267に記憶する。保留情報格納エリア267は、第1エリアRc1〜第8エリアRc8を有しており、各エリアにつき1の保留情報を格納可能な構成となっている。各エリアRc1〜Rc8に格納された保留情報は、主制御装置81からシフト時コマンドを受信することにより、すなわち遊技回が開始された場合に、下位エリア側に順にシフトされることとなる。具体的には、第1エリアRc1のデータをクリアするとともに、第2エリアRc2→第1エリアRc1、第3エリアRc3→第2エリアRc2、第4エリアRc4→第3エリアRc3 ・・・ 第8エリアRc8→第7エリアRc7といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。報知・演出制御装置82の保留情報格納エリア267においても、主制御装置81の保留球格納エリア232(詳しくは保留エリアRE)と同様に入球先に関係なく保留情報が時系列的にまとめて記憶される構成となっている。詳しくは今回受信したコマンドに含まれる保留数の情報を特定し、第1エリアRc1〜第8エリアRc8のうちその特定した保留数の情報に対応するエリアに上記各種情報を記憶する。
なお、上述した保留コマンドを受信した場合にはRAM244の各種フラグ格納エリア266に保留コマンド受信フラグがセットされ、シフト時コマンドを受信した場合には各種フラグ格納エリア266にシフト時コマンド受信フラグがセットされる。これら各フラグは、以下に説明する保留予告演出用の設定処理の契機となり、当該保留予告演出用設定処理が終了した際に消去される。
報知・演出制御装置82のMPU242においては、保留情報格納エリア267に記憶された情報に基づいて保留予告演出用の設定処理を行う。ここで、図25のフローチャートを参照して保留予告演出用設定処理について説明する。なお、保留予告演出用設定処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される定期処理の一環として実行される処理であり、上述した保留コマンド又はシフト時コマンドを受信したことを条件として実行される処理である。つまり、本実施の形態においては保留予告演出を実行する契機は作動口33への入賞に伴って保留情報が取得された場合又は遊技進行に伴って保留情報が消化された場合となっている。
(保留予告演出用設定処理)
保留予告演出用設定処理においては先ず、ステップS1501にてRAM244の各種フラグ格納エリア266に保留予告規制フラグが格納されているか否かを判定する。保留予告規制フラグは、保留予告が複数発生する状況下にて、それ以上の保留予告の発生を規制する場合に各種フラグ格納エリア266に格納され、当該保留予告規制フラグの格納契機となった保留情報に係る遊技回の終了に基づいて消去される。
ステップS1501にて肯定判定をした場合には、そのまま本保留予告演出用設定処理を終了する。ステップS1501にて否定判定をした場合には、ステップS1503に進む。ステップS1502では主制御装置81からシフト時コマンド又は保留コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、RAM244の各種フラグ格納エリア266に保留コマンド受信フラ又はシフト時コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1502にて否定判定をした場合には、そのまま本保留予告演出用設定処理を終了する。なお、本実施の形態においては、保留予告演出用設定処理が定期処理に組み込まれており、各コマンドの受信タイミングと当該保留予告演出用設定処理の実行タイミングとがずれる可能性がある。そこで、ステップS1502にてコマンドの有無を再確認することにより保留予告演出が意図せぬタイミングで発生することを抑制する構成とした。但し、このようなコマンドの再確認については必須ではなく、当該確認処理を省略してもよい。
ステップS1502にて肯定判定をした場合にはステップS1503に進む。ステップS1503ではRAM244の各種フラグ格納エリア266に保留予告用フラグが格納されているか否かを判定する。保留予告用フラグは、保留予告が発生する状況となった場合に各種フラグ格納エリア266に格納され、当該保留予告用フラグの格納契機となった保留情報に係る遊技回の終了に基づいて消去される。
ステップS1503にて否定判定をした場合、すなわち保留予告が行われていない状況下である場合には、ステップS1504に進む。ステップS1504にて第1保留予告用処理を実行した後、本保留予告演出用設定処理を終了する。ここで、図26のフローチャートを参照して第1保留予告用処理について説明する。
(第1保留予告用処理)
第1保留予告用処理においては先ず、ステップS1601にて今回の保留予告用処理の契機となったコマンドが保留コマンドであるか否かを判定する。保留コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1602にて保留コマンド受信時抽選処理を実行する。一方、保留コマンドではなくシフト時コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1603にてシフト時コマンド受信時抽選処理を実行する。本実施の形態においては、保留予告の抽選契機として保留コマンドの受信とシフト時コマンドの受信とが設定されている。但し、これらのコマンドの受信を契機とした抽選態様は相違しているため、両抽選処理の差違について説明する。
保留コマンドに係る抽選処理では、保留予告の抽選対象が今回新たに追加された保留情報に限定される。つまり、RAM244の保留情報格納エリア267に設けられた第1エリアRc1〜第8エリアRc8のうち、今回受信した保留コマンドに対応するエリアに記憶された情報に基づいて保留予告の可否抽選が行われる。この抽選は、記憶されている情報から当該保留情報に係る遊技回が大当たりであるか否か、リーチ表示が行われるか否か、またリーチ表示が行われる場合にはそのパターンを把握し、それに応じた抽選テーブルと抽選用カウンタエリア263の値とに基づいて行われる。
ROM243の抽選用テーブル記憶エリアには、保留コマンド受信時用の抽選テーブルとして、大当たり用の抽選テーブル、外れノーマルリーチA用の抽選テーブル、外れノーマルリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチA用の抽選テーブル、外れスーパーリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチC用の抽選テーブル、完全外れ用の抽選テーブルが記憶されている。
これら各種テーブルについては、大当たり > スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチB > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > 完全外れの順に当選確率が高くなるように設定されている。
シフト時コマンドに係る抽選処理では、保留予告の抽選対象がシフト後に残存する全ての保留情報となる。つまり、RAM244の保留情報格納エリア267に設けられた第1エリアRc1〜第8エリアRc8に記憶されている全ての情報に基づいて保留予告の可否抽選が行われる。この抽選は記憶されている各情報について個別に行われる。そして、その抽選順序(優先順序)は新しい順(第8エリアRc8 → 第7エリアRc7 →・・・→ 第1エリアRc1)となるように規定されている。例えば、共通保留数CRNが「2」の場合に、先ず第2エリアRc2に記憶された情報に基づいて抽選が行われ、この抽選に当選しなかった場合に第1エリアRc1に記憶された情報に基づいて抽選が行われることとなる。
本実施の形態においては特に、共通保留数CRNの値が多くなることにより、完全外れに対応する遊技回における変動表示時間が短縮される。そこで、上述の如く新しい保留情報を優先的に抽選対象とすることにより、保留予告を実行する場合の予告演出の期間を好適に確保することができる。
抽選方法については、保留コマンド受信時と同様に、記憶されている情報から当該保留情報に係る遊技回が大当たりであるか否か、リーチ表示が行われるか否か、またリーチ表示が行われる場合にはそのパターンを把握し、それに応じた抽選テーブルと抽選用カウンタエリア263の値とに基づいて行われる。
ROM243の抽選用テーブル記憶エリアには、シフト時コマンド受信時用の抽選テーブルとして、大当たり用の抽選テーブル、外れノーマルリーチA用の抽選テーブル、外れノーマルリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチA用の抽選テーブル、外れスーパーリーチB用の抽選テーブル、外れスーパーリーチC用の抽選テーブル、完全外れ用の抽選テーブルが記憶されている。
これら各種テーブルについては、大当たり > スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチB > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > 完全外れの順に当選確率が高くなるように設定されている。但し、これらシフト時コマンド受信時用の抽選テーブル群は、上記保留コマンド受信時用の抽選テーブル群と比較した場合に、保留予告当選となる確率が低くなるように設定されている。例えば大当たり用の抽選テーブル同士を比較した場合、シフト時コマンド受信時用の抽選テーブル参照時の当選確率は、保留コマンド受信時用の抽選テーブル参照時の当選確率よりも低く設定されている。
但し、共通保留数CRNの値(保留数)が所定数(本実施の形態においては「4」)よりも少ない場合には、全体での当選期待度が保留コマンド受信時を下回るものの、共通保留数CRNの値(保留数)が所定数以上となっている場合には全体での当選期待度が保留コマンド受信時を上回るように設定されている。
本実施の形態においては特に、共通保留数CRNの値が上記所定数(「4」)を超えることで、完全外れに対応する遊技回における変動表示時間の短縮度合いが共通保留数CRNの値が上記所定数(「4」)以下の場合と比較して大きくなる。これでは、遊技進行の迅速化を実現できる反面、遊技進行の単調さが目立ってしまうと懸念される。この点、上記構成とすれば、保留数の数が多くなって変動表示時間の短縮が顕著になると、保留予告が発生しやすくなる。これは、遊技進行の迅速化を図りつつ遊技への注目度の低下を抑える上で好ましい。
ステップS1602,S1603の各処理を実行した後はステップS1604に進む。ステップS1604では保留予告の実行条件が成立したか否かを判定する。ステップS1604にて否定判定をした場合、すなわちステップS1602,S1603にて非当選となった場合には、そのまま本第1保留予告用処理を終了する。一方、ステップS1604にて肯定判定をした場合には、続くステップS1605にてRAM244の各種フラグ格納エリア266に保留予告用フラグを格納する。
ステップS1606の処理を実行した後はステップS1606に進む。ステップS1606では保留予告パターンの決定処理を行う。第1保留予告は予告態様の異なる第1種予告演出と第2種予告演出とを有してなり、ステップS1606では第1種予告演出による単独予告、第2種予告演出による単独予告、第1種予告演出&第2種予告演出による複合予告のいずれかを選択する。以下、図27〜図29を参照して各予告演出について説明する。図27は第1種予告演出を示す概略図、図28は第2種予告演出を示す概略図、図29は第1種予告演出及び第2種予告演出の詳細を示す概略図である。
(第1種予告演出)
図27に示すように、第1種予告演出は図柄表示装置41の表示画面41aにおける変動表示領域MEに所定の予告絵柄(詳しくは動画)を表示することにより実行される。具体的には、保留予告の契機となった遊技回及びそれよりも前に実行される遊技回中に所定の予告絵柄を表示することにより実行される。
より詳しくは、図27(a)→図27(b)→図27(c)→図27(d)→図27(e)→図27(f)に示すように、図柄の変動表示の開始に併せて(保留のシフトに併せて)所定の予告絵柄が表示される。この所定の予告絵柄の表示は当該保留予告の契機となった保留情報(以下、該当保留又は該当保留情報という)に係る遊技回(以下、該当遊技回という)となるまで継続される。このように、少なくとも該当遊技回となるまでどの保留情報を契機に当該保留予告が開始されたかを明示しない、すなわち非明示とする点に着目すれば、第1種予告演出は該当保留の特定を困難にすることにより、残存する保留全体への注目度を向上させる機能が付与された保留予告演出であるといえる。
図29(a)に示すように、第1種予告演出には表示される予告絵柄が複数パターン設定されている。本実施の形態においては、第1種予告演出用の予告絵柄として泡の画像が表示(可変表示)される構成となっているが、この表示される泡の量が異なる絵柄が複数存在する。具体的には、図29(a)に示すように、泡の量の少ないレベル1、レベル1よりも泡の量の多いレベル2、レベル2よりも更に泡の量の多いレベル3の3つのパターンが設定されている。
第1種予告演出は、予告演出開始時に選択されたレベルが予告演出終了時まで維持される固定式の第1種予告演出Aと、遊技回が進むことにより(予告が続くことにより)上記レベルが上昇するステップアップ式の第1種予告演出Bとを有している。第1種予告演出A及び第1種予告演出Bの振り分けは、ROM243の抽選用テーブル記憶エリアに記憶された第1種予告演出振分テーブルが参照される。
第1種予告演出振分テーブルについては、該当保留が大当たり結果に対応するものと、各外れスーパーリーチA〜Cに対応するものと、各外れノーマルリーチA,Bに対応するものと、完全外れに対応するものとで構成されている。既に説明したように、本実施の形態では、スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA > 完全外れの順に変動表示発生時の大当たり期待度が高くなるように設定されている。そして、上記各テーブルは、各種変動表示態様にて設定された大当たり期待度が高いものほど第1種予告演出A及び第1種予告演出Bのうち後者の占める割合が増えるように(選択率が高くなるように)構成されている。故に、第1種予告演出Aが実行される場合よりも第1予告演出Bが実行される場合の方が大当たり結果となる期待度が高くなる。
第1種予告演出Aにおいては、該当保留が大当たり結果に対応している場合には、レベル3 > レベル2 > レベル1の順に選択されやすくなっており、該当保留が外れ結果に対応している場合にはレベル1 > レベル2 > レベル3の順に選択されやすくなっている。
第1種予告演出Bでは、初期のレベルと最終的に到達するレベルとがそれぞれ選択される。この選択においては、上記第1種予告演出Aと同様に、該当保留が大当たり結果に対応している場合には、レベル3 > レベル2 > レベル1の順に選択されやすくなっており、該当保留が外れ結果に対応している場合には、レベル1 > レベル2 > レベル3の順に選択されやすくなっている。
つまり、第1種予告演出A及び第1種予告演出Bの何れが選択された場合であっても、最終的なレベルが高くなる程、大当たり結果に繋がる期待度が高くなる。第1種予告演出が実行される場合には、見かけ上第1種予告演出A及び第2種予告演出Bのどちらであるかを予告演出開始時に見抜くことは困難であり、予告演出が終了するまでレベルが上昇する期待が残る。遊技者は、当該第1種予告演出が開始された場合には、より多くの遊技回に亘って同第1種予告演出が続くことにより、上記レベルの上昇へ期待することとなる。故に、該当遊技回を敢えて明示しない構成とすることにより、上記期待を好適に持続させることが可能となる。
(第2種予告演出)
次に、第1種予告演出との相違点を中心に第2種予告演出について説明する。図28に示すように、第2種予告演出は図柄表示装置41(表示画面41a)の保留表示領域NEに表示おける保留表示の態様等を保留予告に対応するものに変化させることにより実行される。具体的には、保留数表示領域Daに表示された保留表示用画像MPのうち該当遊技回(該当保留)に対応するものを変化させる(本実施の形態では色を変化させる)。遊技回が進むことで色の変化した保留表示用画像MPは、図28(a)→図28(b)→図28(c)→図28(d)→図28(e)に示すように実行対象表示領域Db側へ順次シフトする。
上述した第1種予告演出が該当遊技回となるまでどの保留情報を契機に当該保留予告が開始されたかを明示しない構成であったのに対して、第2種予告演出はどの保留情報を契機に当該保留予告が開始されたかを明示する構成となっている点で相違している。このように、該当保留を明示することにより、該当遊技回への注目度を好適に向上させることができる。
第2種予告演出においては、変化した保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbに到達した場合に実行対象表示領域Dbの色が変化しない第2種予告演出A,Bと、変化した保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbに到達した場合に実行対象表示領域Dbの色が保留表示用画像MPの色と対応する色に変化する(具体的には同色のエフェクトが発生する)第2種予告演出C,Dとに大別される。なお、図28(b)群には、後者が例示されている。
第2種予告演出A,B及び第2種予告演出C,Dの振り分けは、ROM243の抽選用テーブル記憶エリアに記憶された第2種予告演出振分テーブルが参照される。第2種予告演出振分テーブルについては、該当保留が大当たり結果に対応するものと、各外れスーパーリーチA〜Cに対応するものと、各外れノーマルリーチA,Bに対応するものと、完全外れに対応するものとで構成されている。これら各テーブルは、各種変動表示態様にて設定された大当たり期待度が高いものほど第2種予告演出A,B及び第2種予告演出C,Dのうち後者の占める割合が増えるように構成されている。故に、第2種予告演出A,Bが実行される場合よりも第2予告演出C,Dが実行される場合の方が大当たり結果となる期待度が高くなる。
第2種予告演出においても、表示される保留表示用画像MP及び実行対象表示領域Dbの背景(エフェクト)の色が複数パターン設定されている。具体的には、図29(b),(c)に示すように、青色のレベル1、黄色のレベル2、赤色のレベル3の3つのパターンが設定されている。
第2種予告演出は、予告演出時に選択されたレベルが維持される固定式の第2種予告演出A,Cと、遊技回が進むことにより(予告が続くことにより)上記レベルが上昇するステップアップ式の第2種予告演出B,Dとを有している。第2種予告演出A,C及び第2種予告演出B,Dの振り分けについても、ROM243の抽選用テーブル記憶エリアに記憶された第2種予告演出振分テーブルが参照される。なお、第2種予告演出C,Dが実行される場合には、実行対象表示領域Dbの色は最終的な保留表示用画像MPの色と同じ色となるように変更されることとなる。
第2種予告演出振分テーブルについては、該当保留が大当たり結果に対応するものと、各外れスーパーリーチA〜Cに対応するものと、各外れノーマルリーチA,Bに対応するものと、完全外れに対応するものとで構成されている。これら各テーブルは、大当たり期待度が高くなるにつれて(変動表示態様に係る大当たり期待度が高くなるにつれて)、第2種予告演出A,C及び第2種予告演出B,Dのうち後者の占める割合が増えるように構成されている。故に、第2種予告演出A,Cが実行される場合と第2予告演出B,Dが実行される場合の方が大当たり結果となる期待度が高くなる。
第2種予告演出A,Cにおいては、該当保留が大当たり結果に対応している場合には、レベル3 > レベル2 > レベル1の順に選択されやすくなっており、該当保留が外れ結果に対応している場合にはレベル1 > レベル2 > レベル3の順に選択されやすくなっている。
第2種予告演出B,Dでは、初期のレベルと最終的に到達するレベルとがそれぞれ選択される。この選択においては、上記第2種予告演出A,Bと同様に、該当保留が大当たり結果に対応している場合には、レベル3 > レベル2 > レベル1の順に選択されやすくなっており、該当保留が外れ結果に対応している場合には、レベル1 > レベル2 > レベル3の順に選択されやすくなっている。
つまり、第2種予告演出A〜Dの何れが選択された場合であっても、最終的なレベルが高くなる程、大当たり結果に繋がる期待度が高くなる。
次に、図25のステップS1503にて肯定判定をした場合、すなわち上述した第1種予告演出及び第2種予告演出が確定している状況下にて実行されるステップS1505の第2保留予告用処理について図30のフローチャートを参照して説明する。
(第2保留予告用処理)
第2保留予告用処理においては、先ず、ステップS1701にて今回の保留予告用処理の契機となったコマンドが保留コマンドであるか否かを判定する。保留コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1702にて保留コマンド受信時抽選処理を実行する。一方、保留コマンドではなくシフト時コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1703に進み抽選対象を制限する処理を実行し、続くステップS1704にてシフト時コマンド受信時抽選処理を実行する。ステップS1703における抽選対象制限処理においては、既に決定されている保留予告の契機となった保留情報を特定し、その保留情報及びそれよりも前に記憶されている保留情報を抽選対象から外す処理を実行する。
ステップS1702及びステップS1704の抽選処理については、基本的に上記ステップS1602及びステップS1603の処理と同様であるが、ステップS1703によって一部の保留情報が抽選対象から外れる点で相違している。
ステップS1702,S1704の各処理を実行した後はステップS1705に進む。ステップS1705では保留予告の実行条件が成立したか否かを判定する。ステップS1705にて否定判定をした場合、すなわちステップS1702,S1704にて非当選となった場合には、そのまま本第2保留予告用処理を終了する。一方、ステップS1705にて肯定判定をした場合には、続くステップS1706にて保留予告パターンの決定処理を行い、続くステップS1707にてRAM244の各種フラグ格納エリア266に保留予告規制フラグをセットして本第2保留予告用処理を終了する。これにより、更なる保留予告の追加が制限されることとなる。なお、保留予告規制フラグは第2保留予告が終了した場合に消去される。
ステップS1706に示す保留予告パターン決定処理においては、先行する保留予告(以下、「第1保留予告」と称する)の態様と後続の本保留予告(以下、「第2保留予告」と称する)の契機となった保留情報とに基づいて第2保留予告のパターンを決定する。具体的には、第2保留予告としては、上記第1種予告演出、第2種予告演出、第3種予告演出のうち少なくとも何れかが選択される。ここで、図32の概略図を参照して、第3種予告演出について説明する。
(第3種予告演出)
第3種予告演出は、上記第2種予告演出と同様に表示画面41aの保留表示領域NEにて実行される。但し、上記第2種予告演出では該当遊技回に到達することで実行対象表示領域Dbの背景表示に変化(色の変化)が生じ得る構成となっていたのに対して、第3種予告演出ではその契機となった保留情報に係る遊技回よりも前、具体的には第2種予告演出の終了タイミングから実行対象表示領域Dbの背景変化を引き継ぐように構成されている。つまり、第3種予告演出が実行される場合には、見た目上、実行対象表示領域Dbが変化したまま維持されることとなる。つまり、第3種予告演出は、実行対象表示領域Dbの表示変化を引き継ぐことにより第2種予告演出と一連となっているかのように遊技者に認識させる機能が付与された予告演出となっている。
ここで、本実施の形態に示す第3種予告演出は、保留数表示領域Daに表示されている該当保留に係る保留表示用画像MPを変化させるものと変化させないものとが設定されている。つまり、少なくとも当該第3種予告演出の契機となった保留情報に係る遊技回まで該当保留を非明示とする第3種予告演出A〜Cと、該当保留に係る遊技回となる前に該当保留を明示する第3種予告演出D〜Gとが設定されている。第3種予告演出A〜Cのように実行対象表示領域Dbの表示態様を引き継いだだけでは該当遊技回が非明示となり、遊技者は保留予告の契機を特定することが困難となる。
更に、第3種予告演出は、実行対象表示領域Db及び保留表示用画像MPの表示態様のステップアップを伴うか否かでも差別化されている。具体的には、第3種予告演出Aは実行対象表示領域Db及び保留表示用画像MPのステップアップが非発生となっており、第3種予告演出Bは実行対象表示領域Dbのステップアップが発生/保留表示用画像MPのステップアップが非発生となっており、第3種予告演出Cは実行対象表示領域Db及び保留表示用画像MPのステップアップが非発生(但し実行エリアへのシフト時に保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbの色に合わせて変化)となっており、第3種予告演出Dは実行対象表示領域Db及び保留表示用画像MPのステップアップが非発生となっており、第3種予告演出Eは実行対象表示領域Dbのステップアップが非発生/保留表示用画像MPのステップアップが発生となっており、第3種予告演出Fは実行対象表示領域Dbのステップアップが発生/保留表示用画像MPのステップアップが非発生となっており、第3種予告演出Gは実行対象表示領域Db及び保留表示用画像MPのステップアップが発生するように構成されている。
(保留予告パターン決定処理)
以下、図31のフローチャートを参照して、ステップS1706の保留予告パターン決定処理について説明する。保留予告パターン決定処理においては、先ずステップS1801にて、第1保留予告が上記第2種予告演出C又は第2種予告演出Dを含んでいるかを判定する。ステップS1801にて肯定判定をした場合にはステップS1802に進む。ステップS1802では、第2保留予告が第1保留予告を開始する際に既に記憶されていた保留情報を契機としているか否かを判定する。ステップS1802にて肯定判定をした場合、すなわち第1保留予告の開始前に既に記憶された保留情報が契機となっている場合には、ステップS1803に進む。
ステップS1803では、第1保留予告が実行対象表示領域Dbの表示態様を上記レベル2又はレベル3に変化させるものであるか否かを判定する。ステップS1803にて肯定判定をした場合にはステップS1804に進み、本保留予告の契機となった保留情報が大当たり又はスーパーリーチA〜Cに対応しているか否かを判定する。ステップS1804にて肯定判定をした場合には、ステップS1805に進み第1特殊保留予告パターン決定処理を実行した後、本決定処理を終了する。つまり、第1保留予告の開始前に既に記憶されていた保留情報を契機としている場合には、ステップS1803及びステップS1804の両条件を満たしたことに基づいて第1特殊保留予告パターン決定処理を実行する。ここで、図33のフローチャートを参照して、第1特殊保留予告パターン決定処理について説明する。
(第1特殊保留予告パターン決定処理)
第1特殊保留予告パターン決定処理では、先ずステップS1901にて予告継続抽選処理を実行する。予告抽選処理では、ROM243の抽選用テーブル記憶エリアに格納された継続抽選テーブルを参照して、第1予告演出を引き継ぐか否か(継続させるか否か)、すなわち第3種予告演出を実行するか否かを決定する。ステップS1901の抽選処理を実行した後は、ステップS1902に進む。ステップS1902ではステップS1901の抽選処理にて当選結果となったか否かを判定する。
ステップS1902にて肯定判定をした場合には、ステップS1903〜S1905に示す継続用処理を実行する。具体的には、先ずステップS1903にて実行対象表示領域Dbのエフェクトレベルを把握する。続いて、該当遊技回実行までの残りシフト回数を把握する。その後、ステップS1905にてそれら把握した条件に基づいて、非明示対応の第3種予告演出A〜Cの選択処理を実行する。
ステップS1905の処理を実行した後は、第1種予告演出を複合させるか否かの判定処理を行う。具体的には、先ず第1種予告演出を行うか否かを決定し、その後、その開始タイミング、具体的には第1保留予告中又は第1保留予告終了後の何れかを決定する。より詳細には、第1保留予告が第1種予告演出に対応している状況下にて複合予告を行う旨の決定をした場合には、その開始タイミングは第1保留予告終了後となる。第1保留予告が第1種予告演出に対応していない状況下にて複合予告を行う旨の決定をした場合には、その開始タイミングを、第1保留予告の契機となった遊技回、同遊技回よりも前の遊技回、同遊技回後の遊技回とするかを選択する。
一方、ステップS1902にて否定判定をした場合、すなわち第3種予告演出に非当選となった場合には、ステップS1907に進む。ステップS1907では、第1保留予告に係る演出と同一カテゴリとなる第2種予告演出A〜Dの何れかを選択する処理を行う。
ステップS1906,S1907の処理を実行した後は、ステップS1908に進む。
ステップS1908では予告演出設定処理を実行する。予告演出設定処理では、報知・演出制御装置82にて予告演出を行うための設定を行う。これにより、次の変動開始用処理を行う場合には、その旨の情報がコマンドに付与される。表示制御装置212ではこのコマンドに基づいて保留予告を行う旨が把握されることとなる。また、保留予告が保留表示領域NEの表示に係るものである場合には、保留コマンドやシフト時コマンドに保留予告に対応する情報が付与される。表示制御装置212ではこれらコマンドに基いて、保留表示を保留予告に対応するものにする処理を行う。
ここで、図34の概略図を参照して、保留予告が継続する場合の第1保留予告→第2保留予告の流れについて例示する。
図34(a)においては、記憶されている保留情報が5つとなっており、表示画面41aの保留表示領域NEの保留数表示領域Daには5つの保留表示用画像MPが表示されている。図34(a)→図34(b)に示すように、次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生する。この際、2つめの保留情報を契機として保留予告当選となる。この保留予告は第2種予告演出Cに対応しており、第2単位保留表示領域Da2に表示されている保留表示用画像MPが白色から赤色に変更される。なお、このタイミングでは4つの保留情報が残っている。
図34(b)→図34(c)に示すように、次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生すると、それまで第2単位保留表示領域Da2に表示されていた赤色の保留表示用画像MPが第2単位保留表示領域Da2から第1単位保留表示領域Da1にシフトする。このタイミングにて、3つ目の保留情報(第1保留予告に当選した際に既に記憶されていた保留情報)を契機として第2保留予告に当選し且つ上述した保留予告の引継ぎが確定した場合、その契機となった保留情報に係る第3単位保留表示領域Da3の保留表示用画像MPは色の変化が発生せず、白色のまま維持されることとなる。この状況下においては、第2保留予告に対応した見た目上の変化が生じない。このため、遊技者は第1保留予告及び第2保留予告の両方が実行される状態となっていることを判別することが困難になっている。
図34(c)→図34(d)に示すように、次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生すると、それまで第1単位保留表示領域Da1に表示されていた保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbへ移る。この移動を契機として、実行対象表示領域Dbに赤色のエフェクトが発生する。この状況下においてもなお、第2保留予告の契機となった保留情報に係る第2単位保留表示領域Da2の保留表示用画像MPに変化が生じない。
当該遊技回が外れ結果となって次の遊技回に移ると、図34(d)→図34(e)に示すように、実行対象表示領域Dbに付与されたエフェクトが消失することなく、そのままの状態に維持される。これにより、あたかも保留予告が継続しているかのような印象を遊技者に与えることができる。この状況下では、第1保留予告から第2保留予告に移行しているが、その契機となった保留情報に係る保留表示用画像MP(第1単位保留表示領域Da1に表示されている保留表示用画像MP)は白色のまま維持されており、当該継続している保留予告がどの保留情報を契機としているかを判別することは困難となっている。
ここで、第2保留予告として第3種予告演出Aが選択されている場合について説明する。次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生すると、それまで第1単位保留表示領域Da1に表示されていた保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbへ移る。但し、この場合には、図34(e)→図34(f)に示すように、実行対象表示領域Dbに移った保留表示用画像MPや後続の保留表示用画像MPに変化が生じない。このため、実行中の保留予告が当該遊技回に対応しているかそれとも後続の遊技回に対応しているかを判別することが困難となっている。
図34(f)の遊技回にて大当たり結果となった場合には開閉実行モードへ移行し、外れ結果となった場合には図34(h)に示すように次遊技回に移行することとなるが、外れ結果となって次遊技回に移行するまでは、実行対象表示領域Dbのエフェクトが維持されるため、遊技者に保留予告が継続するかのような印象を与え、図柄の変動表示が停止した瞬間に期待感が一気に低下することを抑制できる。
次に、第2保留予告として第3種予告演出Dが選択されている場合について説明する。次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生すると、それまで第1単位保留表示領域Da1に表示されていた保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbへ移る。これを契機として、図34(e)→図34(g)に示すように、実行対象表示領域Dbに移った保留表示用画像MPの色が実行対象表示領域Dbの色と同じ色に変化する。これにより、実行中の保留予告が当該遊技回に対応している旨が示唆される。
図34(g)の遊技回にて大当たり結果となった場合には開閉実行モードへ移行し、外れ結果となった場合には図34(h)に示すように次遊技回に移行することとなる。こように、第2保留予告の契機となった遊技回が終了したタイミング(次遊技回への移行タイミング)にて、実行対象表示領域Dbのエフェクトが消えることとなる。これにより、一連の保留予告が終了した旨が遊技者に報知されることとなる。
次に、図35のフローチャートを参照して、第2特殊保留予告パターン決定処理について説明する。なお、第2特殊保留予告パターン決定処理については、大筋の流れが上記第1特殊保留予告パターン決定処理と共通であるため、これら共通部分については説明を簡略化する。
(第2特殊保留予告パターン決定処理)
第2特殊保留予告パターン決定処理では、先ずステップS2001にて予告継続抽選処理を実行する。予告抽選処理では、ROM243の抽選用テーブル記憶エリアに格納された継続抽選テーブルを参照して、第1予告演出を引き継ぐか否か(継続させるか否か)、すなわち第3種予告演出を実行するか否かを決定する。ステップS2001の抽選処理を実行した後は、ステップS2002に進む。ステップS2002ではステップS2001の抽選処理にて当選結果となったか否かを判定する。
ステップS2002にて肯定判定をした場合には、ステップS2003〜S2005に示す継続用処理を実行する。具体的には、先ずステップS2003にて実行対象表示領域Dbのエフェクトレベルを把握する。続いて、該当遊技回実行までの残りシフト回数を把握する。その後、ステップS2005にてそれら把握した条件に基づいて、明示対応の第3種予告演出D〜Gの選択処理を実行する。
ステップS2005の処理を実行した後は、第1種予告演出を複合させるか否かの判定処理を行う。具体的には、先ず第1種予告演出を行うか否かを決定し、その後、その開始タイミング、具体的には第1保留予告中又は第1保留予告終了後の何れかを決定する。より詳細には、第1保留予告が第1種予告演出に対応している状況下にて複合予告を行う旨の決定をした場合には、その開始タイミングは第1保留予告終了後となる。第1保留予告が第1種予告演出に対応していない状況下にて複合予告を行う旨の決定をした場合には、その開始タイミングを、第1保留予告の契機となった遊技回、同遊技回よりも前の遊技回、同遊技回後の遊技回とするかを選択する。
一方、ステップS2002にて否定判定をした場合、すなわち第3種予告演出に非当選となった場合には、ステップS2007に進む。ステップS2007では、第1保留予告に係る演出と同一カテゴリとなる第2種予告演出A〜Dの何れかを選択する処理を行う。
ステップS2006,S2007の処理を実行した後は、ステップS2008に進む。
ステップS2008では予告演出設定処理を実行する。予告演出設定処理では、報知・演出制御装置82にて予告演出を行うための設定を行う。これにより、次の変動開始用処理を行う場合には、その旨の情報がコマンドに付与される。表示制御装置212ではこのコマンドに基づいて保留予告を行う旨が把握されることとなる。また、保留予告が保留表示領域NEの表示に係るものである場合には、保留コマンドやシフト時コマンドに保留予告に対応する情報が付与される。表示制御装置212ではこれらコマンドに基いて、保留表示を保留予告に対応するものにする処理を行う。
ここで、図35の概略図を参照して、保留予告が継続する場合の第1保留予告→第2保留予告の流れについて例示する。
図35(a)においては、記憶されている保留情報が1つとなっており、表示画面41aの保留表示領域NEの保留数表示領域Daには1つの保留表示用画像MPが表示されている。この状況下にて、作動口33a,33bへの入賞が発生すると、図35(a)→図35(b)に示すように、第2単位保留表示領域Da2に保留表示用画像MPが追加表示される。これにより、遊技者に保留数が増加した旨が報知される。この際、当該保留情報が第1保留予告の契機となり保留予告演出として第2種予告演出が選択されることで、第2単位保留表示領域Da2に表示される保留表示用画像MPの色が変化することとなる。
その後、図35(b)→図35(c)に示すように、次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生する。これに併せて、第2単位保留表示領域Da2に表示されていた保留表示用画像MPが第1単位保留表示領域Da1に移る。ここで、新たに作動口33a,33bへの2つ入賞が発生することで、空になっていた第2単位保留表示領域Da2及び第3単位保留表示領域Da3に保留表示用画像MPが表示されることとなる。
これら新たに追加された保留情報について第2保留予告の抽選が実行され、第2保留予告として、第3種予告演出D又は第3種予告演出Eが選択された場合について説明する。なお、これら第3種予告演出D及び第3種予告演出Eが選択された場合には、その契機となった保留情報を即時告知する場合と、契機となった保留情報の報知を遅らせる場合とがあるが、図36においては後者について例示している。
つまり、図36(c)に示すように、第2保留予告の契機となった保留情報に係る保留表示用画像MPの色の変化は、この時点では発生しない。このように、3つ目の保留情報(第1保留予告に当選した際に記憶されていなかった新たな保留情報)を契機として第2保留予告に当選し且つ上述した保留予告の引継ぎが確定した場合、その契機となった保留情報に係る第3単位保留表示領域Da3の保留表示用画像MPは色の変化が発生せず、白色のまま維持されることとなる。この状況下においては、第2保留予告に対応した見た目上の変化が生じない。このため、遊技者は第1保留予告及び第2保留予告の両方が実行される状態となっていることを判別することが困難になっている。
図36(c)→図36(d)に示すように、次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生すると、それまで第1単位保留表示領域Da1に表示されていた保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbへ移る。この移動を契機として、この保留表示用画像MPと同じレベルのエフェクト(赤色)が実行対象表示領域Dbに追加される。この状況下においてもなお、第2保留予告の契機となった保留情報に係る第2単位保留表示領域Da2の保留表示用画像MPに変化が生じない。
当該遊技回が外れ結果となって次の遊技回に移ると、図36(e),(f)に示すように、実行対象表示領域Dbに付与されたエフェクトが消失することなく、そのままの状態に維持される。これにより、あたかも保留予告が継続しているかのような印象を遊技者に与えることができる。この状況下では、第1保留予告から第2保留予告に移行しているが、その契機となった保留情報に係る保留表示用画像MP(第1単位保留表示領域Da1に表示されている保留表示用画像MP)の色が変化する。これにより、当該継続している保留予告がどの保留情報を契機としているかを遊技者は把握可能となる。
ここで、第2保留予告として第3種予告演出Dが選択されている場合について説明する。次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生すると、それまで第2単位保留表示領域Da2に表示されていた保留表示用画像MPが第1単位保留表示領域Da1に移る。これに伴い、第1単位保留表示領域Da1に表示されている保留表示用画像MPの色が実行対象表示領域Dbのエフェクトレベルと同じレベルに対応する色(赤色)に変化する(ステップアップする)こととなる。
図36(e)→図36(g)に示すように、次の遊技回に移ると、第1単位保留表示領域Da1に表示されていた保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbへ移る。図36(g)の遊技回にて大当たり結果となった場合には開閉実行モードへ移行し、外れ結果となった場合には図34(h)に示すように次遊技回に移行することとなるが、外れ結果となって次遊技回に移行するまでは、実行対象表示領域Dbのエフェクトが維持されるため、遊技者に保留予告が継続するかのような印象を与え、図柄の変動表示が停止した瞬間に遊技者の期待感が一気に低下することを抑制できる。
次に、第2保留予告として第3種予告演出Eが選択されている場合について説明する。次遊技回への移行に伴って保留表示のシフトが発生すると、図36(d)→図36(f)に示すように、それまで第2単位保留表示領域Da2に表示されていた保留表示用画像MPが第1単位保留表示領域Da1に移る。これに伴い、第1単位保留表示領域Da1に表示されている保留表示用画像MPの色が実行対象表示領域Dbのエフェクトレベルよりも下のレベルに対応する色(例えば黄色)に変化することとなる。
図36(f)→図36(g)に示すように、次の遊技回に移ると、第1単位保留表示領域Da1に表示されていた保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbへ移る。これに併せて、保留表示用画像MPの色が実行対象表示領域Dbのエフェクトレベルと同じレベルに対応する色に変化(ステップアップ)する。
図36(g)の遊技回にて大当たり結果となった場合には開閉実行モードへ移行し、外れ結果となった場合には図34(h)に示すように次遊技回に移行することとなるが、外れ結果となって次遊技回に移行するまでは、実行対象表示領域Dbのエフェクトが維持されるため、遊技者に保留予告が継続するかのような印象を与え、図柄の変動表示が停止した瞬間に期待感が一気に低下することを抑制できる。
このように、第2種特殊保留予告パターン決定処理にて明示対応の第3種予告演出が選択された場合に、第2保留予告の契機となった保留情報が明示されることにより、その保留情報に対応する遊技回への注目度を好適に向上させることができる。
再び、図31に示す保留予告パターンの決定処理の説明に戻り、ステップS1801にて否定判定した場合、すなわち第1保留予告が第2種予告演出C又は第2種予告演出Dに対応していないと判定した場合、ステップS1804又はステップS1806の条件を満たしていないと判定した場合には、第3特殊保留予告パターン決定処理を経て、本決定処理を終了する。第3特殊保留予告パターン決定処理では、第1保留予告の態様に応じて第2保留予告の態様を決定することにより、第1保留予告及び第2保留予告に関連性を付与する。ここで、図37のフローチャートを参照して、第3特殊保留予告パターン決定処理について説明する。
(第3特殊保留予告パターン決定処理)
第3特殊保留予告パターン決定処理では、先ずステップS2101にて予告継続抽選処理を実行し、続くステップS2102にて先の予行抽選処理にて予告継続結果となったか否かを判定する。ステップS2101及びステップS2102の各処理については、ステップS1901(S2001),S1902(S2002)の各処理と同様であるため説明を援用する。
ステップS2102にて肯定判定をした場合にはステップS2103に進む。ステップS2103では、今回の第2保留予告が第1保留予告に係る予告演出の開始時に既に記憶されていた保留情報を契機としているか否かを判定する。ステップS2103にて肯定判定をした場合にはステップS2104に進む。
ステップS2014では、第2保留予告として第1種予告演出による単独演出又は同第1種予告演出及び第2種予告演出による複合演出を設定する。この設定処理にて実行される処理の概要については、上記ステップS1908,S2008の処理と同様であるため、説明を援用する。但し、当該設定処理にて第2種予告演出が設定された場合には、第1保留予告に第2種予告演出が含まれていることを条件として、続くステップS2105にて第2種予告演出の開始タイミング遅延処理を実行して本第3特殊保留予告パターン決定処理を終了する。
ステップS2105では、第2種予告演出の開始タイミングを第1保留予告が終了する遊技回又はそれ以降遊技回となるように遅延させる処理を行う。これにより、第1保留予告の実行中に第2種予告演出による第2保留予告が開始されることが回避されることとなる。
このように、第1保留予告の開始時に既に記憶されていた保留情報を契機として第2保留予告を行う場合には、上述の如く演出態様を工夫することにより、第1保留予告→第2保留予告が繋がっている(一連である)かのように見せることができ、第1保留予告が始めから第2保留予告の契機となった保留情報に基づいて実行されているかのように印象付けることができる。
ステップS2103の説明に戻り、当該ステップS2103にて否定判定をした場合、すなわち今回の第2保留予告が第1保留予告に係る予告演出の開始時に既に記憶されていた保留情報を契機としていない(新たに追加された保留情報を契機としている)場合には、ステップS2106に進む。ステップS2106では、第2保留予告の契機となった保留情報が大当たり又はスーパーリーチA〜Cに対応しているか否かを判定する。
ステップS2106にて否定判定をした場合にはステップS2107に進む。ステップS2107では第2保留予告として第1種予告演出の設定処理を行う。つまり、今回の第2保留予告が第1保留予告に係る予告演出の開始時に既に記憶されていた保留情報を契機としていない場合には、該当保留を明示しない第1種予告演出に限定することにより、第1保留予告と第2保留予告とが全くの別物であるとの印象を遊技者に与えることを回避し、第1保留予告→第2保留予告の繋がりを好適に担保することができる。ステップS2107の設定処理を実行した後は、本第3特殊保留予告パターン決定処理を終了する。
ステップS2106にて否定判定をした場合、又はステップS2102にて否定判定をした場合には、ステップS2108にて第2保留予告として第2種予告演出A〜Dの選択を行い、続くステップS2109にて予告演出設定処理を実行した後、本第3特殊保留予告パターン決定処理を終了する。なお、ステップS2108,S2109の各処理については、ステップS1907(S2007),S1908(S2008)の処理と同様であるため説明を援用する。
ここで、図38の概略図を参照して、第1保留予告→第2保留予告の継続の流れについて説明する。先ず、第1保留予告の開始時に記憶されていなかった新たな保留情報に基づいて第2保留予告が実行される場合について説明する。
図38(a)では図柄表示装置41(表示画面41a)の変動表示領域MEにおける図柄の変動表示が終了し、図38(b)に示すように次の遊技回に移行する。次の遊技回への移行時(シフト時)に2つ目の保留情報を契機とした第1保留予告に当選すると、図柄の変動表示が開始されたことに併せて同変動表示領域MEにて第1種予告演出が実行される。
既に説明したように、第1種予告演出については該当保留を明示しない非明示対応の予告演出であるため、この時点では当該第1保留予告が実行中の遊技回に対応するものか、それとも1つ目又は2つ目の保留情報を契機としたものかを目視により把握することは困難となっている。
図38(b)→図38(c)に示すように次遊技回に移行すると、保留数表示領域Daに表示されていた保留表示用画像MPがシフトする。この際、新たに2つの保留情報が記憶されると、これら保留情報を契機として第2保留予告の抽選が行われる。ここでは、記憶されている複数の保留情報のうち2つ目の保留情報を契機として予告継続対応の第2保留予告が選択された場合について例示している。
予告継続対応の第2保留予告として第1保留予告と同じカテゴリの予告演出(第1種予告演出)が設定されると、第1保留予告→第2保留予告が同じ演出態様で継続されることとなる。第1保留予告の契機となった保留情報及び第2保留予告の契機となった保留情報については明示が回避され、図38(c)→図38(d)→図38(e)に示すように第1種予告演出が第1保留予告の該当遊技回を跨いで第2保留予告の該当遊技回まで継続されることとなる。そして、図38(e)→図38(f)に示すように、第2保留予告の該当遊技回の終了をもって第1種予告演出が終了することとなる。
このような構成とすることにより、第1種予告演出があたかも第2保留予告の該当遊技回を契機として開始されていたかのように見せることができる。特に、第2保留予告の該当保留を非明示とすることにより、当該効果が好適に発揮される。
次に、第1保留予告の開始時に既に記憶されていた保留情報に基づいて第2保留予告が実行される場合について説明する。
図38(a)では図柄表示装置41(表示画面41a)の変動表示領域MEにおける図柄の変動表示が終了し、図38(g)に示すように次の遊技回に移行する。次の遊技回への移行時(シフト時)に1つ目の保留情報を契機とした第1保留予告に当選すると、図柄の変動表示が開始されたことに併せて同変動表示領域MEにて第1種予告演出が実行される。
既に説明したように、第1種予告演出については該当保留を明示しない非明示対応の予告演出であるため、この時点では当該第1保留予告が実行中の遊技回に対応するものか、それとも1つ目又は2つ目の保留情報を契機としたものかを目視により把握することは困難となっている。
図38(g)→図38(h)に示すように次遊技回に移行すると、保留数表示領域Daに表示されていた保留表示用画像MPがシフトする。この際、新たに2つの保留情報が記憶されたことに基き、これら保留情報を契機とした第2保留予告の抽選が行われる。ここでは、これら追加された保留情報ではなく、第1保留予告の開始時に既に記憶されていた保留情報を契機として予告継続対応の第2保留予告が選択された場合について例示している。
予告継続対応の第2保留予告として第1保留予告と同じカテゴリの予告演出(第1種予告演出)が設定されると、第1保留予告→第2保留予告が同じ態様で継続されることとなる。ここでは、第2保留予告として第1種予告演出及び第2種予告演出による複合演出が選択されている。このため、第2保留予告の開始に併せてその契機となった保留情報にか来る保留表示用画像MP、詳しくは第1単位保留表示領域Da1に表示されている保留表示用画像MPの色が変更される。
第1保留予告の契機となった保留情報は非明示、第2保留予告の契機となった保留情報については明示された状態で、図38(h)→図38(i)→図38(j)に示すように第1種予告演出が第1保留予告の該当遊技回を跨いで第2保留予告の該当遊技回まで継続されることとなる。そして、図38(e)→図38(f)に示すように、第2保留予告の該当遊技回の終了をもって第1種予告演出が終了することとなる。
このような構成とすることにより、第1保留予告に係る第1種予告演出があたかも第2保留予告の該当遊技回を契機として開始されていたかのように見せることができる。特に、第1保留予告の該当保留を非明示とすることにより、当該効果が好適に発揮される。
以上詳述した第1の実施の形態によれば以下の優れた効果が期待できる。
当否抽選の対象となっていない保留情報に対応した保留予告(所謂先読み演出)が、当該保留情報が当否抽選の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、現在進行中の遊技回の抽選結果を確認する遊技だけでなく、後続の保留情報が存在している場合には抽選対象となる順番が後の保留情報について、抽選対象となった場合の結果を上記保留予告の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技への注目度を高めることができる。
特に、複数の保留情報を記憶し得る構成においては、第1保留予告中に当該第1保留予告の契機となった保留情報よりも後に記憶されている保留情報についての第2保留予告が許容されることで、保留予告による演出機能を好適に発揮させることができる。
ここで、保留予告がその契機となった保留情報よりも前の遊技回に行われる構成では、保留予告の実行期間が実質的にその前に記憶されている保留情報の数等により制限されることとなる。故に、ステップアップ方式等の多様な保留予告の態様が設定されていたとしてもその実行頻度は低くなり得る。
この点、本実施の形態においては、先行する第1保留予告と後続の第2保留予告とが実行される特殊状況下においては、第1保留予告と第2保留予告とが一連となるようにして保留予告演出が実行される場合がある。このようにして第1保留予告と第2保留予告との関連性を強めることにより、全体として多様な特別報知に対応することが可能となり、上述したステップアップ機能を好適に発揮させることが可能となる。
なお、遊技機においては演出の連続回数が多くなることにより、最終遊技回における大当たり当選期待度が高くなるように設定されていることが多い。つまり、演出の連続回数に係る制限を弱めることにより、遊技者の期待感を好適に煽ることができる。ここで、本実施の形態に示したように第1保留予告及び第2保留予告を繋げる構成とすれば、保留予告の継続数を増やして上記注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
第1保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回になるまで保留予告が実行される構成では、保留予告の終了時にリーチ変動表示が実行されることが多くなる。つまり、リーチ変動表示が保留予告の終了契機とも見え、リーチ変動表示にて外れ結果となった場合には、外れ結果となったこと更には保留予告が終了したことで期待感が一機に低下する可能性がある。この点、本実施の形態では、リーチ変動表示後も保留予告が続く(継続する)場合があり、リーチ変動表示→外れ結果となった場合であっても、すなわち保留予告が終わりそうになった場合でも当該保留予告が継続することへの期待感(後続の保留情報(遊技回))への期待を好適に煽ることができる。なお、このような効果は、複数の保留予告に対して個別に保留予告を行う構成(一連の保留予告を行わない構成)と併用することにより、顕著に発揮される。
また、複数の特別情報に係る保留予告を繋いで一連の予告演出を行うことにより、遊技進行に伴って上昇した期待感が先の保留予告から後の保留予告への切り替えに起因して低下することを好適に抑えることができる。
リーチ変動表示を経て保留予告が続く場合に、それがあたかも最初から後続の保留情報を対象としていたかのように見せることができる。つまり、該当遊技回の終了後に保留予告が続いたとしても単に保留予告が延長したのではなく、該当遊技回がフェイク(所謂煽り)であって本命となる遊技回がひかえているかのように演出することができる。すなわち保留予告が該当遊技回を経て継続することにより、該当遊技回にて外れ結果となったこと自体が所謂煽り演出等の一環であって、未だチャンスが続いているように、例えば所謂本前兆に移行したかのように見せることができる。故に、該当遊技回へ向けて高くなった期待感が途切れることを抑制し、保留予告が継続した際の遊技者の注目度を好適に向上させることができる。
保留予告の態様として第1種予告演出、第2種予告演出、第3種予告演出を設け、第1予告演出として第2種予告演出が実行されている状況下にて保留予告を継続させる場合には第2予告演出として第2種予告演出が実行される構成とした。このように、複数種の演出態様から同一カテゴリの予告演出を選択する構成とすることにより、第1予告演出と第2予告演出との繋がりが切れることを抑制している。
また、第1予告演出として第1種予告演出が実行されている状況下にて保留予告を継続させる場合には、第1予告演出と関連する第3種予告演出を第2予告演出として実行する構成とした。このように、複数種の演出態様から関連性の強い予告演出を選択する構成とすることにより、第1予告演出と第2予告演出との繋がりが切れることを抑制している。
上述したようにして保留予告を継続させる場合には、予告演出が実行される領域についても共通化される構成となっている。つまり、第1種予告演出が継続される場合には表示画面41aの変動表示領域MEにて保留予告に係る表示を行い、第2種予告演出及び第3種予告演出はともに表示画面41aの保留表示領域NEにて保留予告に係る表示を行う。構成としている。このように、表示領域を共通化することにより第1保留予告→第2保留予告への移行時に、保留予告が一連となっていなかのような印象を遊技者に与えにくくしている。
特に、第1種予告演出に係る第1保留予告→第3種予告演出に係る第2保留予告へと移る場合には、保留表示領域NEの実行対象表示領域Dbのエフェクト表示が継続されることとなる。エフェクト表示が発生した場合には、大当たりに当選している可能性が高まるため遊技者の注目度を好適に高めることができる反面、エフェクト発生の遊技回が外れ結果となった場合には、遊技者の注目が一気に低下し得る。この点、エフェクトが継続するパターンを設けることにより、遊技者の注目の低下を好適に抑制し得る。
そもそも、エフェクトの発生=期待度上昇となるように設定されている構成では、エフェクトが何の前触れもなく消失するとエフェクトが継続しても、それに対する期待感が低下し得る。そこで、エフェクトの継続に一定の条件を課すことにより、具体的には期待度が高く設定された外れ結果に対応する変動表示態様(例えばスーパーリーチA〜C)又は大当たり結果に対応する変動表示態様が存在していることを条件とすることにより、エフェクト継続時に遊技者の期待感を好適に維持することができる。
保留予告態様の変化=保留予告の継続となる構成では、それ自体にステップアップ演出機能が付与される。しかしながら、このようなステップアップが第1保留予告の契機となった遊技回よりも前に実行される遊技回にて発生してしまうと、保留予告態様の変化を伴う遊技回や第1保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回への注目度が早々に低下し得る。そこで、本実施の形態に示すように、保留予告態様の変化が第1保留予告の契機となった遊技回にて発生する構成とすることにより、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
保留予告を継続させる場合には、仮に保留予告の継続が後続の保留情報の追加に起因するものであると遊技者に認識されてしまうと、一連の保留予告が複数の予告演出が単に連続したものに過ぎないとの印象を与える要因になり得る。
このような事情に鑑みて、本実施の形態では、当該不都合の発生を回避するために上述した表示態様の選択等の様々な工夫が施されている。例えば、第1保留予告の該当保留を明示している場合には、遊技者の注目が該当遊技回に向きやすくなる。つまり、保留表示用画像MPの色が変化した際に、後続の保留情報が幾つ存在しているかが同時に把握され得る。そこで、第1種予告演出に係る第1保留予告→第3種予告演出に係る第2保留予告へと移る場合には、第1保留予告の開始時(保留変化時)に既に記憶されている保留情報を契機として第2保留予告を行う構成とした。これにより、一連の保留予告が最初から後の保留情報を契機として行われていたかのように見せることが可能となる。
特に、実行対象表示領域Dbのエフェクト表示に依存する構成とすることにより、第2保留予告の契機となった保留情報を非明示としつつ保留予告を継続させる構成とし、今回の保留予告がどの保留情報に対応しているかを分かりづらくしている。保留情報はどのタイミングで増加するか不確定であり、遊技者が上記後続の保留の数を必ず記憶しているか否かは不明である。故に、上記構成によれば、第1保留予告開始後に記憶された保留情報が保留予告の対象となっている可能性を残し、保留予告継続時の期待感を好適に持続させることができる。
なお、第1種予告演出及び第3種予告演出は、実行対象表示領域Dbのエフェクト表示を行う点で共通化されている。つまり、第1種予告演出に第3種予告演出の一部が組み込まれている(含まれている)。このように、第1種予告演出及び第3種予告演出に視覚的に共通となる構成を共有させることにより、第1保留予告から第2保留予告への移行に伴って演出が途切れたかのような印象を与えにくくしている。
因みに、保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回が当該遊技回が終了する前に告知されてしまった場合、遊技者に「保留予告の継続確定」=「該当遊技回への期待低下」との印象を与えて該当遊技回への遊技者の注目が薄れてしまう可能性がある。そこで、本実施の形態では、保留予告の継続する契機となった保留情報に対応する保留表示の明示を少なくとも開始契機となった遊技回が終了するまで規制する構成となっている。これにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
第1保留予告の開始後に記憶された保留情報に基づいて保留予告が継続される場合に、その継続契機を明示し得る構成とした。継続時に敢えて継続の契機となった保留情報を明示することにより遊技者の注目を該当保留に向けさせ、開始時の保留情報の数等を詮索する余裕を与えにくい構成とすることにより、上記不都合の発生を抑制している。
保留予告を行うタイプの遊技機においては、第1保留予告中に、当該第1保留予告の契機となった保留情報よりも後に記憶された保留情報についてその契機を明示する第2保留予告が行われることで、実行中の第1保留予告がただの煽りに過ぎないかのような印象を遊技者に与える可能性がある。つまり、第2保留予告が開始されることにより、第1保留予告やその該当遊技回への注目が低下する可能性が生じる。これは、第1保留予告の存在意義を薄れさせて、当該第1保留予告による注目度向上効果の発揮を妨げる要因になり得る。
本実施の形態では、第1保留予告中に第2保留予告を行うことが決まった場合には、第2保留予告の契機を明示しない予告演出態様にて当該第2保留予告を行うことが可能となっている。このように第2保留予告の契機となった遊技回の明示を控えることにより、第2保留予告の開始に起因した上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
特に該当保留を明示する第2種予告演出が第1保留予告に適用されている場合には、上記不都合が顕著になり得る。そこで、第2種予告演出にて第1保留予告が行われている状況下にて第2保留予告を行うことが決まった場合には、第2保留予告として第3種予告演出を優先的に適用する構成とすることにより、第2保留予告の開始によって第1保留世奥やその該当遊技回への期待が低下することを抑制できる。
なお、本実施の形態においては、第2保留予告として第2種予告演出が適用された場合には、第2保留予告の契機が明示されることとなるが、第2保留予告では第2種予告演出が選択されないように規制する構成とすることも可能である。
第2保留予告については、第3種予告演出と第1種予告演出との複合を許容し、第3種予告演出の開始タイミングは第1保留予告の終了後に限定する一方、第1種予告演出については、第1保留予告中に開始され得る構成とした。第1種予告演出についてはその契機となった保留情報に係る遊技回を明示しない構成となっているため、第1保留予告(該当遊技回に係る保留予告)の中身があたかも途中から多様化(例えば複合)したかのような印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技への注目度を好適に向上させることができる。また、該当遊技回終了後も第1種予告演出及び第3種予告演出に保留予告が継続することにより、あたかも本命となる遊技回がひかえているかのような印象を遊技者に与えることができ、第2種予告演出→第1種予告演出+第2種予告演出を経て高まった遊技への注目を後続の遊技回に向けさせることができる。
第1保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回が終了するよりも前に保留予告の継続判定を行う構成とした。このように保留予告の契機となった遊技回が終了する前に(事前に)継続の可否を判定することにより、保留予告の継続を円滑に行うことができる。
本実施の形態においては特に、第2種予告演出をベースに保留予告の継続を行う場合には、実行対象表示領域Dbのエフェクト表示が引き継がれることとなる。このエフェクト表示は、継続の可否に関係なく該当遊技回の終了まで(次遊技回の開始まで)継続されるため、継続判定を該当遊技回の終了ギリギリのタイミングまで待つ構成としても、予告演出の継続を円滑に執り行うことが可能となっている。
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態においては、第1保留予告を行っている状況下にて第2保留予告の実行条件が成立した場合に、それら第1保留予告及び第2保留予告を繋げて一連の保留予告を行うことにより、第1保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回を跨いで保留予告を継続させる構成とした。本実施の形態では、保留予告の継続に係る構成が上記第1の実施の形態と異なっている。ここで、本実施の形態における保留予告に係る構成について第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、第1保留予告用の演出群として、上記第1種予告演出、第2種予告演出に加え第4種予告演出を有している。第4種予告演出が開始されると図柄表示装置41(表示画面41a)の実行対象表示領域Dbの表示態様がエフェクト無しからエフェクト有りに変更される。このエフェクトについては、上記第1の実施の形態(図29(c)参照)と同様であるため説明を援用する。実行対象表示領域Dbのエフェクト表示は、第4種予告演出に係る保留予告が終了する際に解除される。また、第4種予告演出は、保留予告のステップアップが許容された予告演出であり、後続する保留予告の継続判定が行われた際に、併せてステップアップの可否が判定されることとなる。
なお、第4種予告演出については、上記第1種予告演出〜第3種予告演出との複合が生じないように制限されている。
保留予告として第4種予告演出が選択されると、その終了契機が仮設定される。具体的には、先ずは該当遊技回の終了を契機として保留予告が終了するように設定される。この終了契機については、予告演出開始時にRAM244の各種フラグ格納エリア266にセットされた継続対応保留予告フラグの有無に基づいて判定される構成となっている。
第4種予告演出が選択された場合には報知・演出制御装置82のMPU242にて保留予告用処理の一環として保留予告変更処理が実行される。以下、図39(a)のフローチャートを参照して保留予告変更処理について説明する。
(保留予告変更処理)
保留予告変更処理においては、先ずステップS2201にてRAM244の各種フラグ格納エリア266に継続対応保留フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2201にて否定判定をした場合には、そのまま本変更処理を終了する。
ステップS2201にて肯定判定をした場合にはステップS2202に進む。ステップS2202では第4種予告演出の継続の可否を判定するタイミングとなったか否かを判定する。具体的には、第4種予告演出を開始した後はその開始契機となった遊技回(該当遊技回)の開始タイミングとなったか否かを判定し、第4種予告演出が継続している場合にはその継続契機となった遊技回の開始タイミングとなったか否かを判定する。
ステップS2202にて否定判定をした場合、すなわち判定タイミングとなっていない場合には、そのまま本変更処理を終了する。一方、ステップS2202にて肯定判定をした場合にはステップS2203に進む。ステップS2203では第4種予告演出の継続判定処理を実行する。継続判定処理においては、継続判定タイミングにて記憶されている後続の保留情報の全てを対象として現時点での第4種予告演出の契機となっている遊技回での変動表示態様よりも期待度が高い変動表示態様に対応した保留情報が存在するか又は大当たり対応の保留情報が存在するかを確認し、この種の保留情報が存在することを条件として第4種予告演出を継続させる。
具体的には、図40のフローチャートに示すように、ステップS2301にて第4種予告演出の契機が完全外れ対応の保留情報であるか否かを判定する。なお、図40に示す第4種予告演出の「契機」は、第4種予告演出が一度も継続していない状況下においては「開始契機」を示し、第4種予告演出が継続した場合にはその「継続契機」を示す。
ステップS2301にて肯定判定をした場合にはステップS2302に進む。ステップS2302では実行中の第4種予告演出の契機となっている保留情報よりも後に記憶されている保留情報に、大当たり対応の保留情報、外れノーマルリーチA,B対応の保留情報、外れスーパーリーチA〜C対応の保留情報の何れかが存在しているか否かを判定する。ステップS2302にて否定判定をした場合、すなわち第4種予告演出の継続条件が成立しないと判定した場合には、ステップS2302にて継続対応保留予告フラグを消去して本継続判定処理を終了する。
ステップS2302にて肯定判定をした場合には、ステップS2304にて保留予告継続用処理を実行した後、本判定処理を終了する。保留予告継続用処理においては、今回の継続契機となった保留情報に係る遊技回まで第4種予告演出を継続(延長)させる処理を行う。つまり、実行中の第4種予告演出が完全外れ対応の保留情報を契機としている場合には、それよりも期待度の高い変動表示態様に対応する保留情報として、大当たり対応の保留情報、外れノーマルリーチA,B対応の保留情報、外れスーパーリーチA〜C対応の保留情報の何れかが存在していることを条件に当該第4種予告演出が継続することとなる。
また、実行対象表示領域Dbにおける現在のエフェクトレベルと、継続契機となった保留情報を参照して、エフェクトレベルを上げる(ステップアップさせる)か否かを抽選により決定する。
ステップS2301の説明に戻り、当該ステップS2301にて否定判定をした場合には、ステップS2305に進む。ステップS2305では、第4種予告演出の契機がノーマルリーチA対応の保留情報であるか否かを判定する。ステップS2305にて肯定判定をした場合にはステップS2306に進む。ステップS2306では実行中の第4種予告演出の契機となっている保留情報よりも後に記憶されている保留情報に、大当たり対応の保留情報、外れノーマルリーチB対応の保留情報、外れスーパーリーチA〜C対応の保留情報の何れかが存在しているか否かを判定する。ステップS2306にて否定判定をした場合、すなわち第4種予告演出の継続条件が成立しないと判定した場合には、ステップS2302にて継続対応保留予告フラグを消去して本継続判定処理を終了する。ステップS2306にて肯定判定をした場合には、ステップS2304にて保留予告継続用処理を実行した後、本判定処理を終了する。
ステップS2305の説明に戻り、当該ステップS2305にて否定判定をした場合には、ステップS2307に進む。ステップS2307では、第4種予告演出の契機がノーマルリーチB対応の保留情報であるか否かを判定する。ステップS2307にて肯定判定をした場合にはステップS2308に進む。ステップS2308では実行中の第4種予告演出の契機となっている保留情報よりも後に記憶されている保留情報に、大当たり対応の保留情報、外れスーパーリーチA〜C対応の保留情報の何れかが存在しているか否かを判定する。ステップS2308にて否定判定をした場合、すなわち第4種予告演出の継続条件が成立しないと判定した場合には、ステップS2302にて継続対応保留予告フラグを消去して本継続判定処理を終了する。ステップS2308にて肯定判定をした場合には、ステップS2304にて保留予告継続用処理を実行した後、本判定処理を終了する。
ステップS2307の説明に戻り、当該ステップS2307にて否定判定をした場合には、ステップS2309に進む。ステップS2309では、第4種予告演出の契機がスーパーリーチA対応の保留情報であるか否かを判定する。ステップS2309にて肯定判定をした場合にはステップS2310に進む。ステップS2310では実行中の第4種予告演出の契機となっている保留情報よりも後に記憶されている保留情報に、大当たり対応の保留情報、外れスーパーリーチB,C対応の保留情報の何れかが存在しているか否かを判定する。ステップS2310にて否定判定をした場合、すなわち第4種予告演出の継続条件が成立しないと判定した場合には、ステップS2302にて継続対応保留予告フラグを消去して本継続判定処理を終了する。ステップS2310にて肯定判定をした場合には、ステップS2304にて保留予告継続用処理を実行した後、本判定処理を終了する。
ステップS2309の説明に戻り、当該ステップS2309にて否定判定をした場合には、ステップS2311に進む。ステップS2311では、第4種予告演出の契機がスーパーリーチB対応の保留情報であるか否かを判定する。ステップS2311にて肯定判定をした場合にはステップS2312に進む。ステップS2312では実行中の第4種予告演出の契機となっている保留情報よりも後に記憶されている保留情報に、大当たり対応の保留情報、外れスーパーリーチC対応の保留情報の何れかが存在しているか否かを判定する。ステップS2312にて否定判定をした場合、すなわち第4種予告演出の継続条件が成立しないと判定した場合には、ステップS2302にて継続対応保留予告フラグを消去して本継続判定処理を終了する。ステップS2312にて肯定判定をした場合には、ステップS2304にて保留予告継続用処理を実行した後、本判定処理を終了する。
ステップS2311の説明に戻り、当該ステップS2311にて否定判定をした場合、すなわち第4種予告演出の契機がスーパーリーチC対応の保留情報である場合、ステップS2313に進む。ステップS2313では実行中の第4種予告演出の契機となっている保留情報よりも後に記憶されている保留情報に、大当たり対応の保留情報が存在しているか否かを判定する。ステップS2313にて否定判定をした場合、すなわち第4種予告演出の継続条件が成立しないと判定した場合には、ステップS2302にて継続対応保留予告フラグを消去して本継続判定処理を終了する。ステップS2313にて肯定判定をした場合には、ステップS2304にて保留予告継続用処理を実行した後、本判定処理を終了する。
図39(a)に示すように、ステップS2203の継続判定処理を実行した後は、ステップS2204に進む。ステップS2204では継続契機が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS2204にて否定判定をした場合にはそのまま本変更処理を終了する。一方、ステップS2204にて肯定判定をした場合には、ステップS2205にて継続対応保留予告フラグを消去して本変更処理を終了する。つまり、継続契機が大当たりに対応した保留情報である場合には、第4種予告演出の継続が強制的に終了されることとなる。
ここで、図39(b)のタイミングチャートを参照して、第4種予告演出継続の流れについて説明する。図39(b)においては、保留情報を記憶する保留エリアRE及び実行エリアAE(保留情報格納エリア267)を概略的示しているが、これは図22(b)に示す表示画面41aの保留表示とは異なる点に留意されたい。また、下記の説明では、第4種予告演出について例示しているが、エフェクトレベルの変化等については、第2の実施の形態の説明を参照されたい。
図39(b)に例示しているパターンでは、3つの保留情報が記憶されている状況下にて2つ目の保留情報(詳しくは外れノーマルリーチA対応の保留情報)を契機として第4種予告演出が開始する。これにより、実行対象表示領域Dbにエフェクト(例えばレベル1:青)が付与される。
第4種予告演出の開始契機となった遊技回の開始時、すなわち該当保留情報が実行エリアAEに移ったタイミングでは、3つの保留情報が記憶されている。ここでは、これら3つの保留情報の中に現在実行中の遊技回に係る変動表示態様よりも大当たり期待度が高く設定された変動表示態様に係る保留情報又は大当たり結果に対応する保留情報が存在しているか否かを確認する。
図39(b)の例においては3つ目の保留情報がスーパーリーチAに対応している。そこで、この3つ目の保留情報を契機として第4種予告演出の継続が確定する。すなわち、この時点で第4種予告演出が当該3つ目の保留情報に係る遊技回まで継続することが確定する。この継続確定タイミングでは、実行対象表示領域Dbのエフェクト表示を変更するか否かが抽選により決定される。これにより、次遊技回の開始時に例えばエフェクトレベルがレベル1:青→レベル2:黄に変更されることとなる。
当該継続契機となった遊技回(スーパーリーチA)対応の遊技回へ移行したタイミングでは、2つの保留情報が記憶されている。ここでは、これら2つの保留情報の中に現在実行中の遊技回に係る変動表示態様よりも大当たり期待度が高く設定された変動表示態様に係る保留情報又は大当たり結果に対応する保留情報が存在しているか否かを確認する。
図39(b)の例においては1つ目の保留情報がスーパーリーチBに対応している。そこで、この1つ目の保留情報を契機として第4種予告演出の継続が確定する。すなわち、この時点で第4種予告演出が当該1つ目の保留情報に係る遊技回まで継続することが確定する。この継続確定タイミングでは、実行対象表示領域Dbのエフェクト表示を変更するか否かが抽選により決定される。これにより、次遊技回の開始時に例えばエフェクトレベルがレベル2:黄→レベル3:赤に変更されることとなる。
当該継続契機となった遊技回(スーパーリーチB)対応の遊技回へ移行したタイミングでは、1つの保留情報が記憶されている。ここでは、この保留情報が現在実行中の遊技回に係る変動表示態様よりも大当たり期待度が高く設定された変動表示態様に係る保留情報又は大当たり結果に対応する保留情報であるか否かを確認する。
図39(b)の例においては1つ目の保留情報が完全外れに対応している。そこで、継続されていた第4種予告演出の終了が確定することとなる。
以上詳述したように、図39(b)に示す例では、第4種予告演出が2度継続され、実行対象表示領域Dbのエフェクト表示が7遊技回に亘って続くこととなる。
このように予告演出を一連であるかのようにして継続させることにより、開始契機となった遊技回に到る過程で上昇した遊技者の期待感を後の遊技回まで好適に継続させることができる。
また、エフェクト表示が継続契機となった遊技回から次遊技回に移る際にステップアップしつつその後もその表示が続くことにより、ステップアップが発生した遊技回にて注目度の向上を図ることができる。仮にステップアップが発生する前の遊技回にて外れ結果となった場合であっても、エフェクト表示がステップアップを伴って続くこととなる。故に、ステップアップにより向上した注目度を維持するようにして以降の遊技回を進行できる。
本実施の形態に示す第4種予告演出については、保留情報の記憶上限数(「8」)を超えて保留予告を継続することができる。これにより、保留予告の継続回数に係る制約を弱め保留予告の実行期間を好適に多様化できる。仮に保留予告が継続される回数を単に多くしただけでは、保留予告が陳腐化して遊技者の注目を引くという効果が上手く発揮されなくなる可能性が生じる。この点、保留予告の継続に係る条件が実行中の保留予告の契機よりも期待度が高くされた変動表示態様に係る保留情報の存在又は大当たり対応の保留情報の存在とすることにより、保留予告が間延びしたかのような印象を与えることを回避し、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
保留予告の継続可否の判定を契機となった遊技回の開始タイミングとすることにより、当該契機となった遊技回の終了前に、保留予告に係る表示態様を余裕を持って変化させることが可能となる。故に、保留予告の継続機能を付与した場合であってもそれに起因した表示制御に係る局所的な処理負荷の増大を好適に抑制できる。
(第3の実施の形態)
上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、予告演出が実行されている状況下(詳しくは予告フラグがセットされて予告演出モードとなっている状況下)にて、更なる予告演出を実行する場合に、先の予告演出を参照して後の予告演出の態様を決定する構成としたが、後の予告演出の態様を参照して先の予告演出の態様を変更する構成とすることも可能である。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的構成について説明する。
本実施の形態においては、後の保留予告(第2保留予告)の態様に応じて先の保留予告(第1保留予告)の態様を変更することにより、第1の実施の形態に示した一連の予告演出の発生条件を緩和している。なお、基本的な予告演出対象については、上述した第1種予告演出、第2種予告演出、第3種予告演出が設定されているが、これら各予告演出については説明を援用する。
本実施の形態では第1予告演出中→第2予告演出が決まった場合には報知・演出制御装置82のMPU242にて保留予告演出用の書替処理を実行する。この書替処理については、書替条件(前提となる第1保留予告の態様)の異なる第1書替処理と第2書替処理とに大別される。先ず図41のフローチャートを参照して保留予告演出用の第1書替処理について説明する。
(保留予告演出用第1書替処理)
保留予告演出用第1書替処理においては、先ずステップS2401にて主制御装置81からシフト時コマンド又は保留コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS2401にて否定判定をした場合には、そのまま本書替処理を終了する。
ステップS2401にて肯定判定をした場合にはステップS2402に進み、先の保留予告パターン決定処理の振り分けにより第2保留予告として第3種予告演出が選択されているか否かを判定する。なお、本実施の形態における保留予告パターン決定処理においては第1保留予告の態様による制約を受けずに(第1保留予告の態様とは無関係に)抽選によって保留予告パターンが決定される。
ステップS2402にて肯定判定をした場合にはステップS2403に進む。ステップS2403では第1保留予告として保留表示用画像MPのステップアップ非対応の第2種予告演出A又は第2種予告演出Cが選択されているか否かを判定する。ステップS2403にて否定判定をした場合にはそのまま本変更処理を終了する。
ステップS2403にて肯定判定をした場合には、続くステップS2404にて第1保留予告の予告演出態様を把握する。ステップS2404の処理を実行した後はステップS2405に進み、当該ステップS2404にて把握した内容(実行期間等の条件)に基づいて第1保留予告にステップアップの余地があるか否かを判定する。ステップS2403にて否定判定をした場合にはそのまま本変更処理を終了する。
ステップS2405にて肯定判定をした場合にはステップS2406に進む。ステップS2406では第2保留予告の契機となった保留情報が第1保留予告の契機となった保留情報(該当保留情報)よりも期待度が高く設定された変動表示態様又は大当たりに対応する変動表示態様であるか否かを判定し、その結果に基づいてステップS2407,S2408にて書替抽選処理を行う。この抽選処理ではステップS2406にて肯定判定をした場合に参照される抽選テーブルと、ステップS2406にて否定判定をした場合に参照される抽選テーブルとが相違しており、前者の方が後者よりも書替抽選に当選する可能性が高くなるように設定されている。
ステップS2407,S2408の処理を実行した後は、ステップS2409にて書替抽選に当選したか否かを判定する。ステップS2409にて否定判定をした場合にはそのまま本書替処理を終了する。ステップS2409にて肯定判定をした場合には、ステップS2410に進む。
ステップS2410では第1保留予告として第2種予告演出Aが選択されている場合にはこれを第2種予告演出Bに書き替え、第1保留予告として第2種予告演出Bが選択されている場合にはこれを第2種予告演出Dに書き替える処理を行う。これにより、第1保留予告が保留表示用画像MPのステップアップに対応したものに変更される。
ステップS2410の処理を実行した後はステップS2411に進み、第2保留予告を含めたステップアップパターン決定処理を行う。ステップS2411の決定処理を実行した後は、ステップS2412に進み、上記各処理にて決定された内容を第1保留予告及び第2保留予告に反映させるべく予告演出書替対応処理を実行する。その後、本書替処理を終了する。
この第1書替処理によれば、第1保留予告の契機となった保留情報よりも後に記憶されている保留情報に基づいて第2保留予告を実行する場合に、当該第2保留予告の契機となった保留情報に係る変動表示に応じて第1保留予告がより期待度の高いものに変更され得る。つまり、後の先読みの影響で先の先読み対応の保留予告がより期待度の高く設定されたものに昇格する。
このため、第1保留予告の該当遊技回にて実行される変動表示態様(例えばリーチ表示の種類)と保留予告との期待度に大きな開きがあった場合には、後の保留情報にて大当たりや外れスーパーリーチ等が控えている可能性が残り、保留予告と変動表示態様とのミスマッチにより遊技者の期待感が低下し得る状況下においても、後の遊技回への期待を残すことができる。これにより、遊技への注目度の低下を好適に抑制できる。
次に、図42のフローチャートを参照して、保留予告演出用第2書替処理について説明する。
(保留予告演出用第2書替処理)
保留予告演出用第2書替処理においては、先ずステップS2501にて主制御装置81からシフト時コマンド又は保留コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS2401にて否定判定をした場合には、そのまま本書替処理を終了する。
ステップS2501にて肯定判定をした場合にはステップS2502に進み、先の保留予告パターン決定処理の振り分けにより第2保留予告として第3種予告演出が選択されているか否かを判定する。なお、本実施の形態における保留予告パターン決定処理においては第1保留予告の態様による制約を受けずに(第1保留予告の態様とは無関係に)抽選によって保留予告パターンが決定される。
ステップS2502にて肯定判定をした場合にはステップS2503に進む。ステップS2503では第1保留予告として実行対象表示領域Dbのエフェクト表示非対応の第2種予告演出A又は第2種予告演出Bが選択されているか否かを判定する。ステップS2503にて肯定判定をした場合にはステップS2504に進む。ステップS2504では第1保留予告として第2種予告演出Aが選択されている場合には第2種予告演出Cへの書き替えを行い、第1保留予告として第2種予告演出Bが選択されている場合には第2種予告演出Dへの書き替えを行う。
ステップS2504の書替処理を実行した後はステップS2505に進み、上記各処理にて決定された内容を第1保留予告及び第2保留予告に反映させるべく予告演出書替対応処理を実行する。その後、本書替処理を終了する。
これにより、それまで実行対象表示領域Dbのエフェクト表示非対応であった第1保留予告がエフェクト表示対応のものへと切り替り、第1保留予告と第2保留予告との関連性が強化されることとなる。
ステップS2503の説明に戻り、当該ステップS2503にて否定判定をした場合にはステップS2506に進む。ステップS2506では第1保留予告が既に実行対象表示領域Dbのエフェクト表示対応の第2種予告演出C又は第2種予告演出Dとなっているか否かを判定する。ステップS2506にて肯定判定をした場合にはそのまま本変更処理を終了する。
ステップS2506にて否定判定をした場合、すなわち第1保留予告が第2種予告演出を含んでいないと判定した場合には、ステップS2507に進む。ステップS2507では、実行期間等の条件を把握して第1保留予告に第2種予告演出C、Dを追加する余地があるか否かを判定する。ステップS2507にて肯定判定をした場合には、ステップS2508にて第1保留予告に第2種予告演出C又は第2種予告演出Dを追加する処理を実行し、その後ステップS2505にて第1保留予告の予告演出書替対応処理を実行した後、本書替処理を終了する。これにより、第1保留予告にて第2種予告演出C,Dが追加されることとなる。
一方、ステップS2507にて否定判定をした場合には、ステップS2509に進み、第3種予告演出の取消処理を実行した後、本変更処理を終了する。つまり、第2書替処理においては、第2種予告演出C,Dに対応する第1予告演出とならない場合には、第3種予告演出の設定が解除され、第2予告演出が行われる場合であっても第3種予告演出が実行されない。
以上詳述した第1書替処理及び第2書替処理については、抽選によりどちらが実行されるかが決定されることとなる。
第2書替処理によれば、第2保留予告として第3種予告演出が選択された場合に、第1保留予告の書き替えが行われる。このように、後の保留情報に応じて第1保留予告の内容を変更することにより、第1保留予告の契機となった遊技回の前後にて行われる保留予告の関連性を高めることができる。故に、例えば該当遊技回を跨いで一連の保留予告が続いているように見せることが可能となる。
実行対象表示領域Dbのエフェクト表示を利用して第1保留予告と第2保留予告とを繋ぐ構成においては、第1保留予告として第2種予告演出A,Bが選択されている場合に、エフェクトの追加をすることで、第2種予告演出C,Dに変更される。そもそも、第2種予告演出にはエフェクト表示対応のものが存在しており実行対象表示領域Dbのエフェクト表示の有無の変更によって一連の予告演出が実現可能である。故に、予告演出の書き替えに起因して見た目上の違和感が発生することを抑制できる。
また、できる限り既に実行中の第1保留予告を踏襲しつつその一部を変更することで、一連の予告演出を実現させる構成となっているため、上述した書き替えに起因する制御負荷等の増大を抑制できる。
本実施の形態では、第2保留予告に応じて第1保留予告を書き替える構成とすることで、一連の保留予告が実現される。上記各実施の形態ではそもそも第1保留予告に第2種予告演出C,Dが含まれていることを条件として、一連の保留予告が実現される構成としていたが、これと比較して、一連の保留予告の発生条件を好適に緩和できる。
(第4の実施の形態)
上記各実施の形態では結果として該当保留を明示する先の予告演出に後続の保留情報の大当たり期待度等を反映させることにより、あたかも第1保留予告の該当保留に期待が持てるような示唆を行う構成としたが、このような技術的思想は、予告演出中に新たな予告演出が発生した場合に限って具現化されるものではない。本実施の形態では、単独での予告演出にて上記機能を実現したことを特徴の1つとしている。本実施の形態では、上記各実施の形態に示した通常保留予告以外に、敢えて保留予告の契機となった保留情報以外の保留情報に係る遊技回を特定するようにして保留予告を行う特殊保留予告が設定されている。つまり、保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回よりも前に保留予告を終了させる場合がある。
以下、図43のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置82のMPU242にて実行される特殊保留予告の設定処理について説明する。
(特殊保留予告の設定処理)
図43(a)に示すように、特殊保留予告の設定処理においては、先ずステップS2601にてRAM244の各種フラグ格納エリア266に保留予告フラグが格納されているか否かを判定する。保留予告フラグが格納されていないと判定した場合にはステップS2602に進む。
ステップS2602では当該保留予告(第1保留予告)の契機となった保留情報よりも先に記憶されている保留情報が存在しているか否かを判定する。ステップS2602にて肯定判定をした場合には、ステップS2602にて把握した保留情報の中に大当たりに対応するものが存在しているか否かを判定する。
ステップS2603にて否定判定をした場合、すなわち該当保留情報よりも先に記憶されている保留情報が存在するものの、同保留情報が大当たり結果に対応していない場合には、ステップS2604に進む。ステップS2604では対象変更の可否抽選処理を実行する。具体的には、ROM243の抽選テーブル記憶エリアに格納された対象変更用の抽選テーブルを参照して対象変更を行う否かを判定する。ステップS2605における抽選に当選した場合には、続くステップS2605にて肯定判定し、ステップS2606の変更対象の選択処理を行う。
変更対象の選択処理では、図43(b)に示すように、先ずステップS2701にて該当保留情報よりも先に記憶されている保留情報に外れスーパーリーチA〜Cに対応しているものがあるか否かを判定する。ステップS2701にて肯定判定をした場合には、ステップS2702にて、その外れスーパーリーチ対応の保留情報を変更対象として設定する処理を行う。なお、仮にスーパーリーチ対応の保留情報が複数存在する場合には、該当保留情報と記憶タイミングが近いものが変更対象となるように設定されている。
一方、ステップS2701にて否定判定をした場合にはステップS2703に進む。ステップS2703では、該当遊技回は大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップS2703にて肯定判定をした場合には、ステップS2704にて大当たり対応の選択テーブルを参照して変更対象の設定処理を行う。この設定処理に際して参照される選択テーブルでは、該当保留情報と記憶タイミングが近い保留情報が離れた保留情報よりも変更対象として選択されやすい構成となっている。
ステップS2703にて否定判定をした場合には、ステップS2705にて外れ対応の選択テーブルを参照して変更対象の設定処理を行う。この設定処理に際して参照される選択テーブルでは、該当保留情報と記憶タイミングが近い保留情報が離れた保留情報よりも変更対象として選択されやすい構成となっている。但し、上記ステップS2704にて参照される選択テーブルと比較した場合いは、該当保留情報と記憶タイミングが離れた保留情報が近い保留情報よりも変更対象として選択される割り合いが多くなっている。
ステップS2606の変更対象の選択処理を実行した後は、ステップS2607に進む。ステップS2607では該当保留を明示する他の保留予告を規制する処理を行う。その後、ステップS2608にて変更結果に基づいた予告態様決定処理を行い、本特殊保留予告の設定処理を終了する。
一方、ステップS2601にて肯定判定をした場合(すなわち既に第1保留予告が行われている場合)、ステップS2602にて否定判定をした場合(先行する保留情報が存在しない場合)、ステップS2603にて肯定判定をした場合(先行する保留情報に大当たり対応のものが存在する場合)、ステップS2605にて否定判定をした場合(対象変更の抽選に外れた場合)には通常の予告態様決定処理を実行する。
ここで、図44の概略図を参照して、通常保留予告と特殊保留予告との違いについて説明する。通常保留予告については上記実施の形態と同様であるため説明を援用し、当該通常保留予告との差違を中心に特殊保留予告について説明する。なお、図44においては第1保留予告として第1種予告演出が選択された場合について例示している。
図44(b)に示すように、4つの保留情報が記憶されている状況下にて、4つ目の保留情報を契機として保留予告が実行される場合には、それよりも前に記憶されている1つ目〜3つ目の保留情報の中から変更対象となる保留情報を選択する。図44(b)には、3つ目の保留情報が選択された場合について例示されている。
図44(b)→図44(d1)に示すように、次の遊技回に移行すると、保留表示領域NEに表示されている保留表示用画像MPが下位側へシフトし、それに伴い、変動表示領域MEにて図柄の変動表示が開始されることとなる。図柄の変動表示が開始したタイミングにて表示画面41aには所定の予告絵柄が表示される。
図44(d1)→図44(d2)に示すように、次の遊技回に移行すると、変更対象となった保留情報に係る遊技回が開始されることとなる。この場合にも、変動表示領域MEにおける図柄の変動表示の開始に併せて所定の予告用絵柄が表示されることとなる。
図44(d2)→図44(d3)に示すように、次の遊技回に移行すると、上記保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回(該当遊技回)が開始されることとなる。保留予告については、先の遊技回にて終了しているため、本遊技回においては、変動表示領域MEにおける図柄の変動表示の開始に併せた所定の予告用絵柄の表示が行われない。つまり、第1種予告演出に対応した第1保留予告は、該当遊技回よりも前の変更対象となった遊技回にて終了することとなる。
なお、図44においては第1保留予告について第1種予告演出が選択された場合について例示したが、第2種予告演出が選択された場合であっても一連の流れは同様となる。つまり、特殊保留予告を行う場合には、該当保留ではなく、該当保留よりも前に記憶されている保留情報に係る保留表示用画像MPが保留予告に対応するように変更されることとなり、該当保留情報に係る保留表示用画像MPについては表示態様が変更されないままとなる。
該当遊技回を明示又は示唆する場合、その遊技回の終了(特別報知の終了)によって遊技への注目度が一気に低下し得る。この点、本実施の形態に示す構成とすれば、保留予告が行われる場合に、当該保留予告の契機になった遊技回が保留予告の終了後にひかえている可能性が残り、遊技者は保留予告終了後の遊技回についても期待をもって注目すると想定される。故に、保留予告の終了を契機とした注目度の低下を好適に抑制できる。
特殊保留予告によって該当遊技回以外の遊技回を特定するようにして保留予告を行った場合に、仮にその特定された遊技回にて何も発生しない(完全なフェイクになる)と保留予告そのものへの関心が薄れてしまう可能性が高くなる。そこで、特殊保留予告を行う際には、外れ結果となり且つリーチ変動表示に対応するものが存在している場合にそれを変更対象とするようにして優先させることにより上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特殊保留予告を行う場合には、特殊保留予告終了後に期待感を持続させようとした場合であっても、変更対象となった遊技回から保留予告の契機となった遊技回までの間が開きすぎることで保留予告と該当遊技回との関係が弱くなり、必然的に期待感も弱まる。そもそも、このような間の存在によって保留予告と該当遊技回とが離れることにより、特別報知と該当遊技回とが無関係であるかのような印象を遊技者に与えて、特殊保留予告を行う意義が薄れてしまう。
そこで、本実施の形態においては、変更対象が特別報知の契機となった特別情報と時系列的に近いものが選択される割合が高くなる構成とすることにより、保留予告と該当遊技回との関係が弱くなることを好適に回避している。つまり、例えば見かけ上特殊保留予告が終了しても、実際には期待の持てる遊技回が直後にひかえている可能性が高まり、保留予告(所謂先読み演出)後の期待感の低下を好適に抑制できる。
特殊保留予告により該当遊技回とは異なる対象を特定するようにして保留予告を開始した後に、通常保留予告によってこの該当遊技回が明示されてしまうと特殊保留予告による上記各種効果が上手く発揮されなくなると想定される。また、保留予告が複雑に入り組んでしまうと、制御負荷が増大するだけでなく遊技者を困惑させる可能性も高くなると懸念される。これは、保留予告により遊技への注目度の向上を妨げる要因になるため好ましくない。そこで、本実施の形態に示すように、特殊保留予告の契機となった特別情報が、通常保留予告の契機となることを規制すれば、上記不都合の発生を抑え、通常保留予告と特殊保留予告とを好適に共存させることができる。
(第5の実施の形態)
本実施の形態においては保留予告を行う際の予告演出として、表示画面41aにて停止表示される図柄の停止態様を利用した第5種予告演出が設定されている。具体的には、表示画面41aの有効ライン上に同一の主図柄が3つ停止表示されることにより保留予告対応の図柄組み合わせが形成される構成となっている。ここで、図45(a)群を参照して、本実施の形態における第5種予告演出についてその概要を説明する。図45は図柄の停止態様を示す概略図である。
第1予告演出として第5種予告演出が選択された場合には、該当保留よりも前に記憶された保留情報に係る遊技回にて、保留予告対応の図柄組み合せが停止表示される。図45(a1)に例示した予告態様では、保留情報が2つ記憶されている状況下にて2つ目の保留情報を契機として第5種予告演出対応の第1保留予告が開始されている。この場合、図柄の変動表示が停止した際、すなわち上図柄列Z1、中図柄列Z2、下図柄列Z3の全ての図柄列が停止された状態にて、同一の主図柄(詳しくは「6」図柄)が有効ライン上に停止表示されることにより保留予告用の図柄組み合わせが形成される。
図45(a1)→図45(a2)に示すように、次の遊技回に移行すると、当該遊技回の終了に伴って再び保留予告用の図柄組み合わせが表示される。そして、図45(a2)→図45(a3)に示すように、保留予告の契機となった遊技回ではリーチ変動表示が実行され、保留予告の契機となった保留情報が大当たり結果に対応している場合には、大当たり結果に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示されて上記開閉実行モードへと移行する。保留予告の契機となった保留情報が外れ結果に対応している場合には、大当たり結果に対応する図柄組合せが有効ライン上に停止表示されず、次の遊技回へと移行する。該当遊技回の終了に基づいて保留予告が終了することにより、次の遊技回では保留予告に対応する図柄組み合わせの表示が回避されることとなる。
ここで、本実施の形態においては、リーチ変動表示を経由して保留予告が続く場合(例えば第1保留予告→第2保留予告となる場合)であっても、一連の予告演出であると遊技者に認識されるようにすべく、各種工夫が施されていることを特徴の1つとしている。具体的にはリーチ変動表示においては、同一の図柄が有効ライン上に停止表示されることを利用し、最終停止する図柄列を構成する図柄のうち停止表示中の図柄と同じ図柄を大当たり結果に対応する図柄組み合わせとならないように且つ保留予告用の図柄組み合わせとなるようにして停止表示させる。これにより、リーチ変動表示→単なる外れ結果となるものを、リーチ変動表示→保留予告対応の外れ結果とし、保留予告をリーチ変動表示を経由して連続させることが可能となっている。
ここで、図46のフローチャートを参照して報知・演出制御装置82のMPU242にて実行される変動終了用処理(図19参照)について説明する。変動終了用処理においては、先ずステップS2801にて停止態様確定処理を実行する。続くステップS2802では、確定された停止態様を表示制御装置212に知らせるべく最終停止コマンドを出力する。
図46(b)に示すように、停止態様確定処理では、先ずステップS2901にて大当たり結果対応の遊技回であるか否かを判定する。ステップS2901にて肯定判定をした場合には、ステップS2902にて大当たり用停止態様決定処理を実行し、本確定処理を終了する。
ステップS2901にて否定判定をした場合にはステップS2903に進む。ステップS2903では、外れリーチ対応の遊技回であるか否かを判定する。ステップS2903にて否定判定をした場合にはステップS2904に進む。ステップS2904ではRAM244の各種フラグ格納エリア266に保留予告フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2904にて肯定判定をした場合にはステップS2905に進み、保留予告対応の停止態様決定処理を実行した後、本確定処理を終了する。ステップS2905の決定処理では、変動表示→保留予告対応の外れ結果となるように図柄の停止態様を決定する。
一方、ステップS2904にて否定判定をした場合にはステップS2906に進み、保留予告非対応の停止態様決定処理を実行した後、本確定処理を終了する。ステップS2906の決定処理では、変動表示→完全外れ結果となるように図柄の停止態様を決定する。
ステップS2903の説明に戻り、当該ステップS2903にて肯定判定をした場合、すなわち、外れリーチ対応の遊技回であると判定した場合には、ステップS2907に進む。ステップS2907では、RAM244の各種フラグ格納エリア266に保留予告フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS2907にて否定判定をした場合にはステップS2908に進み、保留予告非対応の停止態様決定処理を実行した後、本確定処理を終了する。ステップS2906の決定処理では、リーチ変動表示→単なる外れ結果となるように図柄の停止態様を決定する。
ステップS2907にて肯定判定をした場合にはステップS2909に進み、保留予告対応の停止態様決定処理を実行した後、本確定処理を終了する。ステップS2909の決定処理では、リーチ変動表示→保留予告対応の外れ結果となるように図柄の停止態様を決定する。
ここで、図45(b)群を参照して、第1保留予告→第2保留予告にリーチ変動表示を経て第5種予告演出が継続する場合について例示する。図45(b1)にて開始された第5種予告演出対応の第1保留予告は、図45(b1)→図45(b2)に示すように、保留予告に対応する図柄組み合わせを停止表示させて継続される。
該当遊技回では外れ結果対応のリーチ変動表示が開始される。このリーチ変動表示への移行前に、新たな保留情報が追加され、この保留情報を契機とした第2保留予告に当選し且つ第2保留予告として第5種予告演出が選択された場合、すなわち第5種予告演出の継続が確定した場合には、図45(b)に示すようにリーチ変動表示→外れ結果ではなく、リーチ変動表示→保留予告対応の外れ結果となるように図柄が停止表示される。つまり、本来であれば単なる外れ結果になるところ、停止態様が保留予告に対応するものになる。これにより、保留予告が継続する旨が遊技者に示唆される。
その後は、図45(b3)→図45(b4)・・・に示すようにそして第2保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回まで第5種予告演出による保留予告が続くこととなる。
第5種予告演出では遊技者の注意が向きやすい図柄の停止態様により保留予告を行うことにより、保留予告が見逃される機会を減らすことができる。
また、本実施の形態によれば、第1保留予告→第2保留予告への移行時にリーチ変動表示を経由する場合であっても、一連の予告演出に繋がりを持たせて、遊技者に予告演出が途切れたかのような印象を与えにくくすることができる。
リーチ変動表示を単なる外れ目として終了させるか保留予告対応の図柄組み合わせを表示させて終了させるかを、最終停止する図柄列の停止態様の調整によって無理なく変更できる。つまり、第2保留予告を繋いで一連の保留予告とするか否かの判定タイミングをリーチ変動表示ギリギリまで遅らせることができる。これにより、第5種予告演出の継続に係る制約を抑えることが可能となっている。
(その他の実施の形態)
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施の形態では、保留予告を実行している場合に後続の保留情報に基づいて実行中の予告演出を継続させるか否かを判定する際に大当たり又は外れスーパーリーチA〜C対応の保留情報があることを判定条件の1つとしたが、これに限定されるものではない。例えば、外れノーマルリーチA,Bや完全外れに対応する保留情報に基づいて保留予告演出を継続させる構成とすることも可能である。
具体的には、大当たり対応の保留情報に基づいて保留予告演出を継続させるか否かを判定する手段(抽選テーブル)、外れスーパーリーチC対応の保留情報に基づいて保留予告演出を継続させるか否かを判定する手段(抽選テーブル)、外れスーパーリーチB対応の保留情報に基づいて保留予告演出を継続させるか否かを判定する手段(抽選テーブル)、外れスーパーリーチA対応の保留情報に基づいて保留予告演出を継続させるか否かを判定する手段(抽選テーブル)、外れノーマルリーチB対応の保留情報に基づいて保留予告演出を継続させるか否かを判定する手段(テーブル)、外れノーマルリーチA対応の保留情報に基づいて保留予告演出を継続させるか否かを判定する手段(抽選テーブル)、完全外れ対応の保留情報に基づいて保留予告演出を継続させるか否かを判定する手段(抽選テーブル)を備えている構成としてもよい。
この場合、期待度が高くなるように設定されている変動表示態様が適用された保留情報について上記抽選が行われる場合には、期待度が低くなるように設定された変動表示態様が適用された保留情報について上記抽選が行われる場合よりも、保留予告が継続されやすい構成とすることが好ましい。
また、先の保留予告(第1保留予告)中に、後の保留予告(第2保留予告)が行われることになった場合に、先の保留予告演出が継続されていると遊技者によって認識されるように保留予告演出を繋げる構成としたが、後に記憶されている保留情報に基づいて上記継続の可否を決定する上では保留予告演出の実行を要件にする必要はない。つまり、契機となった保留情報のことなる保留予告演出が2つ存在することを条件に保留予告演出が継続する必要はなく、継続確定となることにより結果として後の保留情報について保留予告演出が行われる構成とすることも可能である。
(2)上記各実施の形態では、シフトコマンド受信時又は保留コマンド受信時に保留予告の可否判定を行う構成としたが、保留予告の可否判定の契機についてはそれらコマンドの受信時に限定されない。例えば、定期的(周期的)に保留予告の可否判定を行う構成とすることも可能である。
(3)上記第1〜第4の実施の形態では、保留予告を継続するか否かの判定の最終タイミングを該当遊技回の開始時としたが、これに限定されるものではない。第5の実施の形態と同様に、予告演出の内容の書き替え等が可能であれば足りる。例えば、該当遊技回中又は該当遊技回の終了時を継続判定の最終タイミングとすることも可能である。
具体的には、第1の実施の形態に示したように実行対象表示領域Db(詳しくはその背景)にエフェクトを追加する場合、演出内容の書替に要する期間や書替によって演出の進行が妨げられることもない。故に、このような前提に配慮すれば最終タイミングは該当遊技回の終了タイミングであってもよい。
また、第5の実施の形態に示したように、表示画面41aに停止する図柄の組み合わせによって保留予告演出を行う構成では、上記判定の最終タイミングについては制御負荷や見栄え等を考慮して決定することが好ましい。例えば、最終停止図柄列が識別力の低い高速変動表示(低識別状態)から、識別力の高い低速変動表示(高識別状態)に移行するタイプの遊技機においては、高速変動表示→低速変動表示への移行タイミングを上記最終タイミングとすることも可能である。
(4)保留予告の識別力や視認性を向上させる上では、予告演出の態様を以下のように変更することも可能である。すなわち、図47の概略図に示すように、図柄表示装置41(表示画面41a)の変動表示領域MEにエフェクトを付与するとともに、表示画面41aに遊技者に有利な結果になる可能性があることを示唆するメッセージとして「チャンスゾーン」を表示する構成とすることも可能である。この予告演出態様では、保留予告の開始契機や保留予告継続契機を非明示とすることが好ましい。
なお、変動表示領域MEを変化させることにより保留予告演出を行う点に鑑みれば、エフェクトの追加ではなく、背景画像(所謂ステージ)を保留予告に対応するものに変更させる構成とすることも可能である。
(5)明示系の予告演出としては、遊技者が該当保留を把握することができるのであるばその具体的構成については任意である。例えば、遊技進行に伴ってカウントダウン表示を行い。カウントダウンの結果が所定の値(例えば「0」)となる遊技回が該当遊技回になるように構成することも可能である。
また、非明示系の予告演出についてはその実行箇所を表示画面41a以外とすることも可能である。例えば前扉枠14に設けられたランプ部63を利用してもよいし、演出用の可動役物を利用してもよい。
なお、保留予告は視覚的なものである必要はなく、聴覚的、触覚的なものであってもよい。
(6)上記第4の実施の形態では、保留予告の契機となった保留情報の記憶タイミングを基準として記憶タイミングが近い保留情報が変更対象として選択されやすい構成としたが、これを逆に設定することも可能である。
(7)上記第4の実施の形態では、変更対象を保留予告の契機となった保留情報よりも前に記憶されている保留情報としたが、これに限定されるものではない。例えば、保留予告開始時にその契機となった保留情報よりも後に保留情報が記憶されている場合には、同後続の保留情報を変更対象とすることも可能である。敢えて保留予告によって特定される遊技回を該当遊技回よりも後に設定することにより、該当遊技回よりも前に大当たり結果となったりリーチ表示等が行われたりする。このような構成によれば、特定されている遊技回の前に実行される遊技回にも期待を持たせることができる。
(8)上記実施の形態では、シフト時コマンドに係る抽選処理では、保留予告の可否抽選が新しい順(第8エリアRc8 → 第7エリアRc7 →・・・→ 第1エリアRc1)にて行われる構成としたが、この優先順序を逆にすることも可能である。つまり、保留予告の可否抽選が新しい順(第1エリアRc1 → 第2エリアRc2 →・・・→ 第8エリアRc8)にて行われる構成としてもよい。
(9)上記第1の実施の形態では、明示系の第1保留予告確定時に記憶されていた保留情報に基づいて非明示系の第2保留予告の抽選を行うことにより第1保留予告→第2保留予告の連続性を担保する構成とした。この条件を緩和し、明示系の第1保留予告確定時に少なくとも1の保留情報が該当保留情報よりも後に記憶されていることに基づいて非明示系の第2保留予告の抽選を行うことにより第1保留予告→第2保留予告の連続性を付与してもよい。該当保留よりも後に保留情報が存在していれば、保留予告が該当遊技回を超えて継続した際の違和感を好適に軽減できるからである。
また、上記タイミングに関する条件を第1保留予告確定時から第1保留予告の開始時(表示開始時)に変更することも可能である。遊技者は、内部的に保留予告を行う状態となっているか否かではなく、実際に予告演出が表示(実行)されたタイミングにて保留予告の発生を把握するからである。
(10)上記実施の形態では、該当保留よりも後に記憶された保留情報に基づいて保留予告を継続させるか否かを抽選する構成としたが、保留予告の開始時に予め継続率を設定しておき、該当保留終了後はその継続率に基づいて保留予告を継続させるか否かの抽選を行う構成とすることも可能である。
なお、この場合、保留情報の数が「0」となって変動表示を行うことができない状況下においては保留予告を継続率とは関係なく強制的に終了させる構成とするとよい。
(11)上記実施の形態では、第2種予告演出や第3種予告演出においては、色の異なる複数のレベルを設定し、レベル3 > レベル2 > レベル1 の順に大当たりの当選期待度が高くなるように設定したが、これを以下のように変更してもよい。すなわち、レベル3 > レベル2 > レベル1 の順に仮に大当たり結果となった場合には確変大当たりになる期待度が高くなるように構成してもよい(色等によって示されるレベルについては確変の期待度に対応させる構成としてもよい)。例えば、レベル3の保留予告演出を経て大当たりに当選した場合には、確変大当たりが確定する構成とすることも可能である。
保留予告演出を行うか否かについては大当たりに当選しているか否かを参照して決定し、上記レベルの設定(変化)については大当たりの種別を参照して決定する構成としてもよい。また、保留予告演出を行うか否かについては大当たりの種別を参照して決定し、上記レベルの設定(変化)については大当たりに当選しているか否かを参照して決定する構成としてもよい。
(12)上記第1の実施の形態〜第5の実施の形態では、表示画面41aの変動表示領域MEにて、上図柄列,中図柄列,下図柄列が横方向に変動表示する構成としたが、これを変更し、上図柄,中図柄,下図柄が個別に設定された表示領域にて切替表示される構成としてもよい。つまり、表示領域に表示されている図柄が昇順又は降順に順次入れ替わる構成としてもよい。
(13)上作動口33への入球に基づく遊技回と、下作動口33bへの入球に基づく遊技回とを並行して行う構成としてもよい。例えば、上作動口33への入球に基づく保留情報と下作動口33bへの入球に基づく保留情報とが併存している場合には、上作動口33にかかる保留情報に対応した図柄の変動表示領域と、下作動口33bにかかる保留情報に対応した図柄の変動表示領域とを表示画面41a中にそれぞれ形成し、それら各変動表示領域にて両変動表示を並行して行う構成としてもよい。
(14)上記各実施の形態では、変動表示時間に応じて図柄の停止結果の詳細が決定される構成としたが、変動表示時間と関係なく図柄の停止結果の詳細を決定する構成とすることも可能である。
(15)上記第2種予告演出(エフェクト有り)においては、保留表示領域Daに表示される保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbに到達した場合に、実行対象表示領域Dbの背景色が保留表示用画像MPの色に合わせて変化し、その変化した実行対象表示領域Dbの表示態様が後続の該当保留に係る遊技回まで継続する構成としたが、これに限定されるものではない。保留予告を継続させる場合には、先の保留表示用画像MPの表示態様を後続の保留表示用画像MPに引き継ぐ構成とすることも可能である。
例えば、先行する保留表示用画像MP(色変化有り)が実行対象表示領域Dbに到達し、当該保留表示用画像MPが消えて次の保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbへシフトした際に当該次の保留表示用画像MPの色を先の保留表示用画像MPの色に合わせて変化させてもよい。
(16)上記各実施の形態では、上作動口33a(「入球部」に相当)に係る保留情報と下作動口33b(「入球部」に相当)に係る保留情報とを順番に(交互に)消化する構成とした、詳しくは入球が発生した順番で消化する構成とした。これを以下のように変更することも可能である。すなわち、上作動口33aに係る保留情報と下作動口33bに係る保留情報とのうち何れかを優先的に消化する構成とすることも可能である。例えば、上作動口33a(保留情報)に係る抽選と下作動口33bに係る抽選とに有利度の差が設定されている場合には、遊技者にとって有利となるように設定された作動口に係る保留情報を優先的に消化する構成とすることも可能である。
また、上記各実施の形態では、「入球部」として上作動口33a及び下作動口33bを有する構成としたが、作動口の数については必ずしも複数である必要はなく、1つであってもよい。
(17)主制御装置81のMPU202にて実行される保留予告演出(所謂先読み演出)に係る処理と、遊技回制御処理にて実行される処理とを統一する(同一とする)ことも可能である。例えば、ステップS305に示した保留予告用の確認処理及びステップS306に示した保留コマンドの設定処理については、コマンドの設定処理以外の各種処理をステップS701〜ステップS708に示した各種処理と共通化してもよい。処理内容及び一連の処理の流れを共通にすれば、制御プログラム等を個別に記憶する必要がなくなり、保留予告演出を実行する機能を搭載することがROM203の記憶容量を圧迫する要因になることを好適に抑制できる。
(18)上記特殊保留予告については、上述した態様に限定されるものではない。例えば、図48の概略図に示すように保留予告の契機となった該当保留よりも前に記憶されている保留情報に係る保留表示用画像MPを保留変化の対象とし、保留表示用画像MPのシフトに応じて当該保留表示用画像MPの色を変化(ステップアップ)させる構成とすることも可能である。
例えば、変化の対象となった保留表示用画像MPに係る遊技回が完全外れに対応する場合に後続の遊技回にて大当たりになる期待度が高くなるように構成してもよい。具体的には、保留変化が上述したレベル3までステップアップした場合には、スーパーリーチへの発展が確定する又は当該スーパーリーチへ発展する確率が極めて高い構成とし、レベル3に対応の保留表示用画像MPが実行対象表示領域Dbに到達したにも関わらずスーパーリーチに発展しなかった場合には、その後の遊技回にて大当たりに当選する期待度が高まる(より詳しくは、レベル3の保留予告を経由してスーパーリーチに発展した場合よりも大当たりに当選する期待度が高くなる)構成とすることも可能である。
(19)上記第5の実施の形態に示した特殊保留予告においては、保留予告演出の契機となった該当保留情報に先立って記憶された保留情報に係る遊技回を「特定遊技回」として設定する構成としたが、必ずしも保留予告演出の契機となった該当保留情報に先立って記憶された保留情報に係る遊技回を「特定遊技回」として設定する必要はない。例えば、保留予告演出の契機となった該当保留情報よりも後に記憶された保留情報が、保留予告決定の時点で既に存在している場合には、当該後に記憶された保留情報に係る遊技回を「特定遊技回」として設定することも可能である。
遊技機においては、リーチ演出等の各種演出を経て大当たり結果となった旨が遊技者に報知されることとなる。ここで、本変形例に示す構成によれば、該当遊技回よりも後に保留予告の対象が存在しているように見せることができ、大当たり当選後に更に大当たりに当選することへの期待感を好適に煽ることができ、開閉実行モードを跨ぐ場合であっても遊技への注目を好適に維持させることが可能となる。
また、上述した該当遊技回に係るリーチ演出等を経て大当たり結果とならなかった場合には、当該演出への失望等が遊技意欲の減退を招く要因になると懸念される。この点、保留予告演出の契機となった該当遊技回後の遊技回に対しても期待が持てるように保留予告演出が行われる構成によれば、後の遊技回へ期待を向けさせることができ先の外れ対応の演出が遊技意欲を減退させる要因になることを好適に抑制できる。
なお、保留予告が確定した際に既に記憶済みの保留情報に係る遊技回を「特定遊技回」として設定する構成とすることにより、不確定要素によって保留予告演出の可否等が影響されることを回避して保留予告演出を円滑に行うことができる。
(20)上記第5の実施の形態においては、保留予告の契機となった該当保留情報に先立って記憶された保留情報が存在している(記憶されている)ことに基づいて「特別報知」としての特殊保留予告の実行条件が成立する構成としたが、特殊保留予告の実行条件については上記のものに限定されない。
特殊保留予告を行うか否かを抽選等によって予め決定し、当該抽選に当選した場合には特殊保留予告を行うための準備状態(「待機状態」に相当)へと移行する(例えば特殊予告当選フラグを格納する)。この際、保留予告の対象となる「特定遊技回」の候補についてはその時点で既に記憶されている保留情報に限定されることなく決定される。(但し、記憶されている保留情報又は該当保留情報が消化されるまでに記憶され得る保留情報に限る)。
対象の決定に際して、該当保留情報よりも後に記憶される(未だ記憶されていない)保留情報が選択された場合には、当該保留情報が追加(記憶)されるまで特殊保留予告の実行が回避された準備状態のまま待機する。そして、当該保留情報が追加されたこと(より詳しくは該当保留情報が未消化であること)を条件として、上記準備状態から特殊保留予告演出の実行状態へと移行する。一方、該当保留情報が消化される前に上記新たな保留情報が追加(記憶)されず実行条件を満足できなかった場合には、特殊保留予告演出を行うことなく準備状態を解除して特殊保留予告をキャンセルする。
係る構成によれば、上記第5の実施の形態に示した特殊保留予告演出のように、既に記憶されている保留情報、すなわち該当保留情報よりも前に記憶されている保留情報に特殊保留予告の対象が限定されることを回避して、特殊保留予告の適用条件を好適に緩和することができる。また、このような特殊保留予告演出が上述したステップアップを伴う場合には、ステップアップが十分(例えばレベル3)でない場合にスーパーリーチ等に発展した場合であっても、大当たりへの期待度が低下することを抑制できる。
なお、特殊保留予告演出の開始タイミングについては該当保留情報に係る遊技回が開始する前とすることが好ましい。また、特殊保留予告演出の終了タイミングについては、少なくとも該当保留情報が大当たりに対応している場合には該当保留情報に係る遊技回若しくは該当保留情報に係る遊技回よりも前とすることが好ましいが、該当保留情報が大当たりに対応していない場合には該当保留情報よりも後の遊技回とすることも可能である。この場合、保留予告演出が該当遊技回を跨いで継続することとなる。保留予告演出が該当遊技回とは全く無関係なタイミングで実行されると、保留予告演出と該当遊技回との関係が希薄になり得る。そこで、上述したように保留予告演出の開始タイミングを該当遊技回よりも前に設定して該当遊技回を跨ぐようにして保留予告演出を行う構成とすれば、該当遊技回と保留予告演出の対象となっている「特定遊技回」との関係性の低下を好適に抑制することができる。
上述したタイプの遊技機においては、どのタイミングで保留情報が記憶されるかが不確定である。ここで、後に続く保留情報の存在によって保留予告演出の可否が確定される場合には、当該保留予告演出が実行される機会が減り、当該保留予告演出を実行する機能が上手く活用されない可能性が高くなる。この点、本変形例に示すように、後で追加された保留情報を対象とした「特定遊技回」の設定を許容すれば、上述した制約を抑え、保留予告演出に係る機能を好適に発揮させることができる。
また、上記準備状態となっている状況下にて当該準備状態への移行契機となった保留情報に係る遊技回が実行されること又は当該遊技回が終了したことに基づいて準備状態を解除する構成とすることも可能である。保留予告演出による効果については、該当遊技回に係る保留情報と「特定遊技回」に係る保留情報とが併存している状況下にて好適に発揮されることとなる。そこで、待機状態のまま該当遊技回が開始又は終了すると、準備状態が解除される構成とすれば、該当遊技回と特定遊技回との関係が弱くなる等して上記各種効果が上手く発揮されなくなることを好適に抑制できる。
なお、特殊保留予告演出を行う場合の具体的態様については、図44(b)に示した明示タイプのものや図44(d)に示した非明示タイプのものの何れであってもよいし、両者を複合させてもよい。
(21)上記実施の形態では、報知・演出制御装置82と表示制御装置212とを別々に設けたが、これら各制御装置82,212の機能を統合した1の制御装置を設けてもよい。
(22)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の特徴群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
(特徴A群)
特徴A1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、特別報知(保留予告)を行う特別報知状態とする状態設定手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態となっている場合に、前記先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前に行われている遊技回にて特別報知を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告演出を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知手段は、
前記特別報知状態となっている場合に、前記所定の特定結果となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に基づいて当該特別報知状態を継続するか否かを判定する継続判定手段(演出制御装置82における保留予告用の継続判定処理を実行する機能)と、
前記継続判定手段により前記特別報知状態を継続する旨の判定がなされた場合に、当該特別報知状態を継続させる特別報知状態継続手段(演出制御装置82における保留予告用の継続処理を実行する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、特別報知状態の継続の可否が特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に基づいて決定される。このように、継続の可否が後続の特別情報により決定される構成とすることにより、特別報知状態をその後の遊技の流れに応じて解除したり継続したり(延長したり)することが可能となる。特に、特別報知状態が継続されることにより、特別報知の実行期間やその態様に係る制約を抑えて報知態様の自由度を向上させることができる。例えば、上述の如く記憶可能な特別情報に上限(上記規定数)が存在する場合であっても、その上限数を超えて特別報を実行することができ、上記制約を好適に抑えることが可能となる。これにより、特別報知が単調になることを抑制して、遊技への注目度向上に貢献することが可能となる。
特徴A2.前記状態設定手段は、前記特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回に到るまで当該特別報知状態が続くようにして状態設定を行う第1設定手段を有し、
前記継続判定手段は、前記第1設定手段により設定された特別報知状態を、当該特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回の終了後も継続するか否かを判定する第1判定手段を有していることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、特別報知状態への移行契機となった特別情報に係る遊技回(以下、該当遊技回ともいう)になるまで特別報知が実行される。特別報知は該当遊技回よりも後に続く場合があり、特別報知が終わりそうになった場合でも当該特別報知が継続することへの期待感、すなわち後続の特別情報(遊技回)への期待感を高めることができる。
特徴A3.前記継続判定手段は、前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、当該結果に基づいて前記特別報知を継続させるか否かを判定する手段を有していることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、先特定手段による特定結果に応じて特別報知が続くことになる。つまり、所定の特定結果となった複数の特別情報に係る遊技回(先読み対象)に亘って特別報知が実行されることとなる。このように、特別報知状態の切れ目をなくすことにより、遊技進行に伴って上昇した期待感が先の特別報知から後の特別報知への切替に起因して低下することを好適に抑えることができる。
例えば複数の特定結果に対して順次特別報知状態の設定を行う構成と比較して、特別報知全体に関連性を付与することが可能となり、特別報知の態様を好適に多様化できる。
特徴A4.前記特別報知手段は、
前記特別報知状態への移行に伴い特別報知の態様を決定する特別報知態様決定手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、前記特別報知態様決定手段により決定された特別報知の態様を当該特定結果に基づいて変更する変更手段(演出制御装置82における保留予告用の演出書替処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回の終了後は、前記変更手段により変更された態様にて当該特別報知を行う手段と
を有していることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、先特定手段による特定結果に応じて特別報知の態様が変更されることとなる。これにより、該当遊技回の前後にて行われる特別報知同士の関連性を高めることができる。故に、例えば該当遊技回を跨いで一連の特別報知が続いているように見せることが可能となる。
また、特別報知の継続が確定した場合に(多くの場合は外れ結果を経由)、特別報知の態様が変更される。故に、特別報知が単調になって単に間延びしたかのような印象を遊技者に与えることを抑制できる。
例えば継続の契機となった特別情報が当たり結果に対応している場合には、特別報知の態様をより期待度の高いものに変更(昇格又はステップアップ)させる構成とすればよい。
特徴A5.前記特別報知の報知態様には、遊技回の進行に応じて報知態様が変化する特殊報知態様が含まれており、
前記変更手段は、当該変更手段により変更された報知態様と前記特殊報知態様に係る変化後の特別報知の態様とが同一であると遊技者により認識されるようにして前記報知態様を変更する手段を有していることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
報知態様の変化=特別報知の継続となってしまうと、報知態様の変更/変化を伴う遊技回や特別報知の契機となった特別情報に係る該当遊技回への注目度が早々に低下し得る。そこで、本特徴に示すように継続時に変更された後の報知態様と通常(非継続)時の報知態様との区別を困難又は不可とすることにより、上記不都合の発生を抑え、特徴A4に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴A6.前記特別報知状態へ移行した際に当該特別報知状態の契機となった特別情報に続く特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されている場合には同特別報知状態への移行後の前記継続判定手段による継続判定を許容し、前記特別報知状態へ移行した際に当該特別報知状態の契機となった特別情報に続く特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていない場合には同特別報知状態への移行後の前記継続判定手段による継続判定を規制する手段を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A6によれば、特別報知が続く場合に、それがあたかも最初から後続の特別情報を対象としていたかのように見せることができる。つまり、該当遊技回の終了後に特別報知が続いたとしても単に特別報知が延長したのではなく、該当遊技回がフェイク(所謂煽り)であって本命となる遊技回がひかえているかのように演出することができる。これにより、特別報知が継続した際の遊技者の注目度を好適に向上させることができる。
特徴A7.前記継続判定手段は、前記特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回が終了するよりも前に前記継続の判定を行う手段を有していることを特徴とする特徴A1乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A7によれば、特別報知の契機となった遊技回が終了する前に(事前に)継続の可否を判定することにより、特別報知の継続を円滑に行うことができる。
特に特徴A5等との組み合わせにおいては、報知態様の変更にゆとりを持たせることができ、報知態様の変更を円滑に執り行うことが可能となる。
特徴A8.前記継続判定手段は、前記所定の特定結果となった特別情報に係る遊技回よりも前に前記継続の判定を行う手段を有していることを特徴とする特徴A1乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、特別報知の契機となった遊技回の開始前に(事前に)継続の可否を判定することにより、特別報知の継続を円滑に行うことができる。
特に特徴A5等との組み合わせにおいては、報知態様の変更にゆとりを持たせることができ、報知態様の変更を円滑に執り行うことが可能となる。少なくとも1遊技回分の余裕ができることにより、遊技回中に無理やり報知態様を変更する必要がなくなり、特別報知に係る制御負荷の増加を好適に抑制できる。
なお「特殊報知態様」が「遊技回の進行に応じて報知態様が変化する」ように構成されている点に鑑みても、上述した余裕の存在は、特別報知全体の繋がりを強めて、継続される特別報知があたかも一連となっているかのような印象を遊技者に与える上で有利である。
特徴A9.前記規定数に対応した個別表示領域(保留数表示領域Da)、及び実行中の遊技回に対応した実行表示領域(実行対象表示領域Db)を有する保留表示部(表示画面41aの保留表示領域NE)と、
前記個別表示領域のうち、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記付与判定の対象となっていない特別情報の数と対応する数の個別表示領域において保留表示を行い、前記付与判定の対象となる特別情報に対応した保留表示を前記個別表示領域から前記実行表示領域に移行させる保留表示制御手段(報知・演出制御装置82、表示制御装置212)と
を備え、
前記特別報知手段は、
前記複数の個別表示領域のうち、前記特別報知の実行の契機となった特別情報に対応する個別表示領域に表示された保留表示の態様を特殊保留表示態様となるようにすることで前記特別報知を行う第1表示手段(保留表示用画像MPの色を変更する機能)と、
前記継続判定手段により前記特別報知状態を継続させる判定がなされたことに基づいて、前記実行表示領域の表示態様を特殊領域表示態様とすることにより前記特別報知の態様を変更する第2表示手段(実行対象表示領域Dbの背景を変更する機能)と
を有していることを特徴とする特徴A1乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A9に示すように、特別報知の契機となった特別情報に対応した個別表示領域に表示されている保留表示の態様を通常の保留表示態様から特殊保留表示態様に変更することにより特別報知を行う構成においては、特別報知の継続する場合に取得情報記憶手段における特別情報の記憶上限数(規定数)、すなわち個別表示領域の数による制約を受けやすくなる。そこで、継続判定手段により特別報知状態を継続させる判定がなされたことに基づいて、実行表示領域の表示態様を特殊領域表示態様とする構成を併用すれば、保留表示によって特別報知を行う構成において、上述した規定数に係る制約を抑え、特別報知が続いているように見せることが可能となる。つまり、該当遊技回を跨いで特別報知を行う場合であっても、該当遊技回の前後にて特別報知が全くの別物になって特別報知が別々に実行されているかのような印象を遊技者に与えることが好適に回避される。
特徴A10.前記第2表示手段は、前記特殊保留表示態様となっている保留表示が前記個別表示領域から前記実行表示領域に移ったことに基づいて前記実行表示領域の表示態様を前記特殊保留表示態様となるようにし、当該特殊保留表示態様となっている保留表示に係る遊技回が終了した後も当該特殊領域表示態様に維持するように構成されていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、遊技進行に伴って特殊保留表示態様となっている保留表示が個別表示領域から実行表示領域に移ったことに基づいて実行表示領域の表示態様が特殊領域表示態様となる。そして、該当遊技回が終了した後も特殊領域表示態様のままとなる。このようにして特殊保留表示態様となっている保留表示と実行表示領域の表示態様の変化との関連性を付与することにより、特別報知が全体として一連になっているように見せることが可能となる。
単に保留表示の態様を通常の保留表示態様から特殊保留表示態様に変更する構成においては、特別報知の実行期間や実行回数等が取得情報記憶手段の記憶上限数(規定数)によって制限されることになるが、実行表示領域の表示態様を変化させることにより、このような制限を払拭することができ、上記規定数による制約を好適に回避できる。
特徴A11.前記継続判定手段は、前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、当該結果に基づいて前記特別報知を継続させるか否かを判定する手段を有し、
前記第2表示手段は、少なくとも前記特別報知状態の継続契機となった別情報に係る遊技回まで前記実行表示領域の表示態様を前記特殊領域表示態様に維持するように構成されていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、実行表示領域の表示態様が特殊領域表示態様になった後は、この表示が特別報知状態の継続契機となった遊技回まで続くことになる。これにより、特別報知状態への移行契機及び特別報知状態の継続契機の両方に亘って特別報知がなされることにより、特別報知状態の切れ目をなくし、遊技進行に伴う期待感の落ち込みを好適に抑えることができる。
特に、実行表示領域の表示態様を特殊領域表示態様に変化させて、これを継続させることにより、該当遊技回の前後での特別報知の繋がりが分かりづらくなることを抑制できる。
特徴A12.前記第2表示手段によって、前記実行表示領域の表示態様が前記特殊領域表示態様に変更される場合には、前記特別報知状態の継続契機となった特別情報に対応する保留表示の前記特殊保留表示態様への変化を少なくとも前記特別報知状態への移行契機となった遊技回が終了するまで規制する手段を備えていることを特徴とする特徴A10又は特徴A11に記載の遊技機。
特別報知の契機となった特別情報に係る遊技回が特別報知状態への移行契機となった遊技回が終了する前に告知されてしまった場合、遊技者に「特別報知の継続確定」=「該当遊技回への期待低下」との印象を与えて該当遊技回への遊技者の注目が薄れてしまう可能性がある。そこで、本特徴に示すように、特別報知状態の継続する契機となった特別情報に対応する保留表示の特殊保留表示態様への変化を少なくとも特別報知状態への移行契機となった遊技回が終了するまで規制する構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A13.前記第2表示手段によって、前記実行表示領域の表示態様が前記特殊領域表示態様に変更される場合には、前記特別報知状態の継続契機となった特別情報に対応する保留表示の前記特殊保留表示態様への変化を当該特別情報に対応する保留表示が前記実行表示領域に移るまで規制する手段を備えていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特別報知の契機となった特別情報に係る遊技回が特別報知状態への移行契機となった遊技回が終了する前に告知されてしまった場合、遊技者に「特別報知の継続確定」=「該当遊技回への期待低下」との印象を与えて該当遊技回への遊技者の注目が薄れてしまう可能性がある。そこで、本特徴に示すように、特別報知状態の継続する契機となった特別情報に対応する保留表示の特殊保留表示態様への変化を少なくとも特別報知状態への移行契機となった遊技回が終了するまで規制する構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
また、どの特別情報が特別報知の継続契機となったかの明示を避けることにより、どこまで特別報知が継続するかを隠すことができる。つまり、保留表示の変化を契機に開始された特別報知が該当遊技回まで続いた後はどの遊技回にて終了するかの予測を遊技者に促すことができる。これにより、遊技への注目度向上に貢献できる。
(特徴B群)
特徴B1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、特別報知(保留予告)を行う特別報知状態とする状態設定手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態となっている場合に、前記先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前に行われている遊技回にて特別報知を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告演出を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知手段は、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことを契機として前記特別報知状態となっている場合に、第1特別報知を行う第1報知手段と、
前記第1特別報知による前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となったことに基づいて第2特別報知を行う第2報知手段と
を有し、
前記第1報知手段及び前記第2報知手段は、当該第2報知手段により前記第2特別報知を行う場合に、先行する前記第1特別報知と前記第2特別報知とが関連していると遊技者に認識されるようにして特別報知を行うように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに付与判定の対象となっていない所定の特別情報に対応した特別報知(例えば所謂先読み演出)が、当該所定の特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、現在進行中の遊技回に対応した特別情報の付与判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について、付与判定の対象となった場合の結果を上記報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技への注目度を高めることができる。
特に、取得情報記憶手段が複数の特別情報を記憶し得る構成においては、特別報知状態中(例えば第1特別報知中)に当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報についての特別報知(第2特別報知)が許容されることで、特別報知機能を好適に発揮させることができる。
ここで、特別報知がその契機となった特別情報よりも前の遊技回に行われる構成では、特別報知の実行期間が実質的にその前に記憶されている特別情報の数等の制限を受けることとなる。故に、ステップアップ方式等の多様な特別報知態様が組み込まれていてもその実行頻度は低くなり得る。この点、第1特別報知/第2特別報知が実行される特殊状況下においては、第1特別報知と第2特別報知とに関連性を付与することにより、特別報知の多様化を促進する上で、その機能を好適に発揮させることができ、遊技への注目度向上に貢献できる。
特徴B2.前記第1報知手段及び前記第2報知手段は、当該第2報知手段により前記第2特別報知を行う場合に、先行する前記第1特別報知と前記第2特別報知とが一連となっていると遊技者に認識されるようにして特別報知を行うように構成されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1特別報知と第2特別報知とが一連となるようにして特別報知が実行される。このようにして第1特別報知と第2特別報知との関連性を強めることにより、全体として多様な特別報知に対応することが可能となり、特徴B1に示した制限を好適に払拭できる。
特徴B3.前記第1特別報知の終了に伴い前記第2特別報知が開始される構成となっており、
前記特別報知手段は、
前記特別報知状態への移行に伴い前記第1特別報知の態様を決定する第1特別報知態様決定手段と、
前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となったことに基づいて前記第2特別報知の態様を決定する第2特別報知態様決定手段と、
前記第2特別報知を行う場合に、前記第1特別報知態様決定手段により決定された前記第1特別報知の態様を、前記第2特別報知態様決定手段により決定された第2特別報知の態様に応じて変更する変更手段と
を有していることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3に示すように、決定済みの第1特別報知の態様を第2特別報知態様決定手段により決定された第2特別報知の態様に応じて変更する構成とすれば、第2特別報知に係る制約を軽減して、特別報知の多様化に貢献できる。
特徴B4.系統の異なる複数の特別報知の態様を記憶する報知態様記憶手段を備え、
前記第1特別報知態様決定手段及び前記第2特別報知態様決定手段は、前記報知態様記憶手段に記憶されている特別報知の態様から何れかの態様を選択することにより、前記第1特別報知の態様及び前記第2特別報知の態様を決定するものであり、
前記変更手段は、前記第1特別報知の態様を前記第2特別報知態様決定手段により決定された第2特別報知の態様と同一又は同系統の特別報知の態様となるように変更するように構成されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、第1特別報知と第2特別報知とを繋げてそれら第1特別報知及び第2特別報知が一連となっていると遊技者に認識されるようにして特別報知を行うことが可能となり、特徴B1に示した効果を好適に享受できる。
特徴B5.前記変更手段は、前記第1特別報知態様決定手段により決定された第1特別報知の態様に、前記第2特別報知態様決定手段により決定された第2特別報知の態様の一部を加えるようにして前記変更を行う手段を有していることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第1特別報知の態様を第2特別報知の態様に合わせて変更する場合に、既に実行中の報知は継続されて、それに第2特別報知の態様の一部が加えられることとなる。故に、特別報知の流れが上記変更によって寸断されたかのような(打ち切られたかのような)印象を遊技者に与えることを好適に回避できる。
なお、第1特別報知態様決定手段により決定された報知態様を担保し、すなわち決定済みの報知態様についてはそれを維持する構成とし、同報知態様に第2特別報知の態様の一部を加える構成とすることにより、第1特別報知態様による特別報知が打ち切られたかのような印象を遊技者に与えることを好適に抑制できる。
特徴B6.前記第1特別報知の終了に伴い前記第2特別報知が開始される構成となっており、
前記特別報知状態への移行に伴い前記第1特別報知の態様を決定する第1特別報知態様決定手段と、
前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となったことに基づいて前記第2特別報知の態様を決定する第2特別報知態様決定手段と
を備え、
前記第2特別報知態様決定手段は、前記第2特別報知を行う場合に、前記第1特別報知態様決定手段により決定された前記第1特別報知の態様に応じて前記第2特別報知の態様を決定するように構成されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6に示すように、決定済みの第1特別報知の態様に応じて第2特別報知の態様を決定する構成とすれば、上記関連性を担保しつつ第1特別報知から第2特別報知への切り替えを行うために必要な期間を短縮でき、第2特別報知の可否を決定する最終タイミングを遅く設定することが可能となる。これにより、特徴B1に示した効果を発揮できる機会を好適に増やすことができる。
特徴B7.系統の異なる複数の特別報知の態様を記憶する報知態様記憶手段を備え、
前記第1特別報知態様決定手段及び前記第2特別報知態様決定手段は、前記報知態様記憶手段に記憶されている特別報知の態様から何れかの態様を選択することにより、前記第1特別報知の態様及び前記第2特別報知の態様を決定するものであり、
前記第2特別報知態様決定手段は、前記第2特別報知の態様を前記第1特別報知態様決定手段により決定された特別報知の態様と同一又は同系統の特別報知の態様となるように決定する手段を有していることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴B1や特徴B2に示したように第1特別報知と第2特別報知との関連付けが分かりにくくなることを好適に抑制できる。
特徴B8.前記特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回の終了に基づいて前記第1特別報知が終了し、当該第1特別報知の終了に伴い前記第2特別報知が開始される構成となっており、
前記特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回にて実行される前記第1特別報知に前記第2特別報知の内容の一部が含まれる構成となっていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B8によれば、特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回においては、擬似的に2つの特別報知が重複することになり、該当遊技回における遊技への注目度を好適に向上させることができる。既に説明したように2つの特別報知には関連性が付与されているため、第1特別報知に第2特別報知の内容の一部が含まれる構成としても特別報知が煩雑になることを抑制できる。該当遊技回の終了後は第2特別報知が実行されることとなるが、該当遊技回から第2特別報知が続くことにより、すなわち特別報知が該当遊技回を経て継続することにより、該当遊技回にて外れ結果となったこと自体が所謂煽り演出等の一環であって、未だチャンスが続いているように、例えば所謂本前兆に移行したかのように見せることができる。故に、該当遊技回へ向けて高くなった期待感が途切れることを抑制し、遊技への注目度の向上効果を好適に維持できる。
特徴B9.前記特別報知手段は、前記第1特別報知の契機となった特別情報に係る遊技回となった場合に前記第2特別報知を開始させることにより前記第1特別報知と前記第2特別報知とを重複して行う手段を有していることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
特徴B9によれば、特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回においては、2つの特別報知が重複することになり、該当遊技回における遊技への注目度を好適に向上させることができる。既に説明したように2つの特別報知には関連性が付与されているため、特別報知が重複する構成としても特別報知が煩雑になることを抑制できる。該当遊技回の終了後は第2特別報知が実行されることとなるが、該当遊技回→以降の遊技回へ第2特別報知が続くことにより、すなわち特別報知が該当遊技回を経て継続することにより、該当遊技回にて外れ結果となったこと自体が所謂煽り演出等の一環であって、未だチャンスが続いているように、例えば所謂本前兆に移行したかのように見せることができる。故に、該当遊技回へ向けて高くなった期待感が途切れることを抑制し、遊技への注目度の向上効果を好適に維持できる。
特徴B10.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、特別報知(保留予告)を行う特別報知状態とする状態設定手段と、
前記特別報知状態となっている場合に、前記先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前に行われている遊技回にて前記特別報知を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知手段は、
前記特別報知状態への移行に伴い特別報知の態様を決定する特別報知態様決定手段と、
前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、前記特別報知態様決定手段により決定された特別報知の態様を当該特定結果に基づいて変更する変更手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B10によれば、例えば決定済みの特別報知の態様を後に行われる特別報知の態様と関連付けることができる。このようにして複数の特別報知の関連付けを行うことで、特別報知が長く継続しているような印象を遊技者に与えることが可能となる。これにより、期待感の持続を促し、遊技への注目度向上に貢献できる。
また、特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報についての特定結果が所定の特定結果となった場合に、特別報知態様決定手段により決定された特別報知の態様を当該特定結果に基づいて変更されるため、例えば遊技の流れに応じて(その後の展開を踏まえて)特別報知の態様を変化させることが可能となる。このように、特別報知に遊技の流れを反映させることにより、特別報知への注目度の向上を実現できる。
特徴B11.前記変更手段は、前記特別報知状態の契機となった特別情報が前記付与判定手段による付与判定が行われる場合に前記付与対応結果とならないものであることを条件として前記変更を行う手段を有していることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
そもそも付与判定結果となる特別情報について特別報知が行われる場合には、遊技者の期待を煽るべく多様な変化を伴う特別報知が行われやすい。一方、これと比較すると、付与判定結果とならない特別情報については特別報知が実行されたとしても変化の度合いは小さくなる。変化の少ない特別報知が連発すると、遊技者に煩わしいとの印象を与える可能性が高くなる。この点、本特徴に示す構成によれば、後の先特定の結果を実行中の特別報知に反映させることにより、上記2つの不都合を好適に解消できる。
特徴B12.前記変更手段は、前記後に記憶されている特別情報が前記付与判定手段による付与判定が行われる場合に前記付与対応結果となるものである場合に、前記変更を行う手段を有していることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
特徴B12によれば、特別報知が重なった場合には先の特別報知の態様が変化することにより遊技への注目度の向上に貢献できる。この場合、結果として該当遊技回では期待感を煽った挙句外れになるものの、その後の遊技回にて当たり結果になる。このような事象が発生することにより、特別報知→外れ結果となった場合であっても、遊技者にその後に当たり結果となるとの期待を持たせることができ、特別報知後の遊技回においても遊技への注目度を好適に向上させることができる。
なお、本特徴に示す技術的思想を特徴B10に適用することも可能である。
特徴B13.前記特別報知態様決定手段は、前記特別報知状態の契機となった特別情報に係る遊技回が明示される特別報知の態様とする手段を有し、
前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、当該後に記憶されている特別情報の明示を規制する規制手段を備えていることを特徴とする特徴B10乃至特徴B12のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B13によれば、特徴B10等に示した効果を好適に発揮させることができる。
(特徴C群)
特徴C1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、特別報知(保留予告)を行う特別報知状態とする状態設定手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態となっている場合に、前記先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前に行われている遊技回にて前記特別報知を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告演出を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知の報知態様には、前記所定の特定結果となった遊技回を明示する第1報知態様と、前記所定の特定結果となった遊技回を明示しない第2報知態様とが設定されており、
前記特別報知手段は、前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶される又は記憶されている特別情報について前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、当該特別情報に係る特別報知を前記第2報知態様にて行う手段を有していることを特徴とする遊技機。
特別報知(所謂、予告演出)を行うタイプの遊技機においては、先の特別報知中に、特別報知状態の契機となった特別情報の後に記憶された特別情報についてその契機を明示する後の特別報知が行われることで、実行中の先の特別報知がただの煽りに過ぎないかのような印象を遊技者に与える可能性がある。つまり、後の特別報知が開始されることにより、先の第1特別報知やその該当遊技回への注目が低下する可能性が生じる。これは、先の特別報知の存在意義を薄れさせて、当該特別報知による注目度向上効果の発揮を妨げる要因になり得るため好ましくない。
そこで、本特徴に示すように、特別報知状態となっている状況下にて第2特別報知を行うことが決まった場合には、第2報知態様にて第2特別報知を行いその契機となった遊技回を明示しない構成とすることにより、第2特別報知の開始によって先の特別報知やその契機となった遊技回(以下、該当遊技回という)への期待が低下することを抑制できる。これにより、複数の特別報知が実行される場合に、先に行われている特別報知の意義が薄れることを抑制し、特別報知による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴C2.前記特別報知手段は、前記第1報知態様に係る前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶される又は記憶されている特別情報について前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、当該特別情報に係る特別報知を前記第2報知態様にて行う手段を有していることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
第1報知態様にて第1特別報知が行われている場合には、特徴C1に示した不都合が顕著になり得る。そこで、本特徴に示すように、第1報知態様にて第1特別報知が行われている状況下にて第2特別報知を行うことが決まった場合には、第2報知態様にて第2特別報知を行いその該当遊技回を明示しない構成とすることにより、第2特別報知の開始によって先の特別報知(第1特別報知)やその該当遊技回への期待が低下することを抑制できる。これにより、複数の特別報知が実行される場合に、先に行われている特別報知の意義が薄れることを抑制し、特別報知による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴C3.前記特別報知手段は、前記第1報知態様にて特別報知が行われている場合には当該第1報知態様がその契機となった特別情報に係る遊技回まで継続し、当該第1報知態様による特別報知を開始した後に同第1報知態様による特別報知に併せて前記第2報知態様による特別報知を行う手段を有していることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第1報知態様にて特別報知を行っている間に、後続の特別情報を契機として第2報知態様による特別報知が開始される。ここで、第2報知態様は該当遊技回を明示していないため、該当遊技回に係る特別報知の中身があたかも途中から多様化(例えば複合)したかのような印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
特徴C4.前記特別報知手段は、前記第1報知態様にて特別報知が行われている場合には当該第1報知態様がその契機となった特別情報に係る遊技回まで継続し、前記第2特別報知態様による特別報知を当該遊技回を跨ぐようにして行う手段を有していることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C4によれば、第1報知態様にて特別報知を行っている間に、後続の特別情報を契機として第2報知態様による特別報知が開始される。ここで、第2報知態様は該当遊技回を明示していないため、該当遊技回に係る特別報知があたかも途中から増えたかのような印象を遊技者に与えることができる。これにより、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
また、該当遊技回終了後も第2報知態様による特別報知が継続することにより、あたかも本命となる遊技回がひかえているかのような印象を遊技者に与えることができ、第1報知態様→第1報知態様+第2報知態様を経て高まった遊技への注目を後続の遊技回に向けさせることができる。
特徴C5.前記特別報知手段は、前記特別報知状態の契機となった遊技回の開始よりも前に、前記第2報知態様に係る特別報知を行う旨が決定された場合に、当該第2報知態様に係る特別報知の開始を当該遊技回まで遅延させる手段を有していることを特徴とする特徴C3又は特徴C4に記載の遊技機。
特徴C4によれば、第1報知態様→第1報知態様+第2報知態様への切り替えを該当遊技回にて行うことにより、特別報知が続ける機能を好適に担保しつつ、該当遊技回にて特別報知のインパクトがますことで特徴B1に示した不都合を払拭して、該当遊技回への注目を好適に向上させることができる。
特徴C6.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、特別報知(保留予告)を行う特別報知状態とする状態設定手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態となっている場合に、前記先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前に行われている遊技回にて前記特別報知を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告演出を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知の報知態様には、前記所定の特定結果となった遊技回を明示する第1報知態様と、前記所定の特定結果となった遊技回を明示しない第2報知態様とが設定されており、
前記特別報知手段は、前記第1報知態様に係る前記特別報知状態となっている状況下にて、当該特別報知状態への移行契機となった特別情報よりも後に記憶される又は記憶されている特別情報について前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、前記特別報知状態への移行契機となった特別情報に係る遊技回とその後の遊技回とに亘って前記第2報知態様による特別報知を行う第1報知手段を有していることを特徴とする遊技機。
特別報知(所謂、予告演出)を行うタイプの遊技機においては、先の特別報知中に、特別報知状態の契機となった特別情報の後に記憶された特別情報についてその契機を明示する後の特別報知が行われることで、実行中の先の特別報知がただの煽りに過ぎないかのような印象を遊技者に与える可能性がある。つまり、後の特別報知が開始することにより、先の第1特別報知やその該当遊技回への注目が低下する可能性が生じる。これは、先の特別報知の存在意義を薄れさせて、当該特別報知による注目度向上効果の発揮を妨げる要因になり得るため好ましくない。
そこで、本特徴に示すように、特別報知状態となっている状況下にて第2特別報知を行うことが決まった場合には、第2報知態様にて第2特別報知を行いその該当遊技回を明示しない構成とすることにより、第2特別報知の開始によって先の特別報知やその契機となった遊技回(以下、該当遊技回という)への期待が低下することを抑制できる。これにより、複数の特別報知が実行される場合に、先に行われている特別報知の意義が薄れることを抑制し、特別報知による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴C7.前記特別報知手段は、1の特別情報を契機として、前記第1報知態様及び前記第2報知態様による特別報知を併せて行う第2報知手段を有していることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、特別報知の契機が複数存在しない状況下においても、特別報知が第1・第2の両報知態様によって実行される場合がある。このような構成に対して特徴C6に示した技術的思想を適用すれば、第1報知態様による特別報知と第2報知態様による特別報知とが重複することが不自然であるかのような印象を遊技者に与えることを抑制し、特徴C6に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴C8.前記第2報知手段は、前記第1報知態様による特別報知の開始タイミングと前記第2報知態様による特別報知の開始タイミングとを相違させる手段を有していることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C6に示した構成においては、特別報知状態となっている場合に、その契機となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報について特別報知を行うことが決まるため、両者にタイムラグが生じ得る。そこで、特徴C7に示す特別報知を上手くカモフラージュとして利用する場合には、本特徴に示すように各報知態様での特別報知のタイミングをずらす構成とすれば、特徴C7に示した効果を好適に享受できる。
なお、特徴C6に示した構成においては、第2報知態様による特別報知が第1報知態様による特別報知よりも遅れることが多い。そこで、本特徴に示す技術的思想を特徴C6に適用する場合には、「第2報知態様による特別報知の開始タイミングを前記第1報知態様による特別報知の開始タイミングよりも遅らせる構成」とすることにより、上記効果を一層好適に発揮させることができる。
(特徴D群)
特徴D1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、特定遊技回にて又は当該特定遊技回及び同特定遊技回よりも前におこなわれている遊技回にて特別報知(保留予告)を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報以外の特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する設定手段(演出制御装置82における対象変更処理を実行する機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、特別報知の契機となった特別情報に係る遊技回(以下、該当遊技回という)以外の遊技回にて終了するようにして特別報知が実行される。このため、特別報知の対象外になった遊技回に対しても期待がもてることとなり、特別報知を行うことが当該特別報知の対象外となった遊技回に対する注目度を低下の要因になることを好適に抑制できる。
特徴D2.前記設定手段は、前記取得情報記憶手段に前記所定の特定結果となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段を有していることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
遊技機においては、例えば絵柄表示手段にてリーチ演出等の各種演出を経て付与判定結果となった旨が遊技者に報知されることがある。ここで、本特徴に示す構成によれば、該当遊技回後に特定遊技回が控えている可能性を残すことが可能となる。上述した演出を経て付与判定結果となった場合には、特典が付与された後に更に特典が付与されること(立て続けに特典が付与されること)への期待感を好適に煽ることができ、遊技への注目を特典付与を跨いで好適に維持させることが可能となる。
また、上述した演出を経て付与判定結果とならなかった場合には、当該演出への失望等が遊技意欲の減退を招く要因になると懸念される。この点、本特徴に示すように、該当遊技回後の遊技回にも期待が持てるように特別報知が行われることにより、後の遊技回へ期待を向けさせることができ先の外れ対応の演出が遊技意欲を減退させる要因になることを好適に抑制できる。
特徴D3.前記設定手段は、前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となった状況下にて前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が当該所定の特定結果となった特別情報より後に記憶された特別情報を含んでいる場合に、当該後に記憶されている特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段を有していることを特徴とする特徴1又は特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3に示すように、所定の特定結果となった特別情報よりも後に記憶済みの特別情報に係る遊技回を特定遊技回として設定する構成、すなわち既に存在している後続の特別情報に係る遊技回を特定遊技回として設定する構成とすれは、特別報知の実行の可否が不確定になることを抑制したり特別報知の円滑化に貢献したりすることができる。
特徴D4.前記設定手段は、
前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となったことに基づいて、前記特別報知の待機状態へ移行させる手段と、
前記取得情報記憶手段に新たに特別情報が記憶されたことに基づいて前記待機状態から前記特別報知の実行状態へ移行させる手段と、
前記実行状態への移行契機となった特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段と
を有していることを特徴とする特徴D2又は特徴D3に記載の遊技機。
特徴D1等に示すタイプの遊技機においては、どのタイミングで特別情報が記憶されるかが不確定である。ここで、先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった場合に、後に続く特別情報の存在によって特別報知の可否が確定される場合には、当該特別報知が実行される機会が減り、当該特別報知の存在意義が低下し得る。この点、本特徴に示すように、後で追加された特別情報に基づいて特定遊技回の設定を許容すれば、上述した制約を抑え、特別報知に係る機能を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成においては、少なくとも該当遊技回に係る特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている状況下にて新たに記憶された特別情報に係る遊技回を上記特定遊技回の設定対象とすることにより、特別報知に係る該当遊技回と特定遊技回との関連性を好適に担保できる。
特徴D5.前記設定手段は、前記待機状態となっている状況下にて当該待機状態への移行契機となった特別情報に係る遊技回が実行されること又は当該遊技回が終了したことに基づいて前記待機状態を解除する手段を有していることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D2等に示した特別報知による各種効果については、該当遊技回に係る特別情報と特定遊技回に係る特別情報とが併存している状況下にて好適に発揮されることとなる。そこで、本特徴に示すように、待機状態のまま該当遊技回が開始又は終了した場合に、待機状態が解除される構成とすれば、該当遊技回と特定遊技回との関係が弱くなる等して上記効果が上手く発揮されなくなることを好適に抑制できる。
特徴D6.前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となった特別情報に係る遊技回よりも前に行われる遊技回にて前記特別報知を開始する手段を有していることを特徴とする特徴D1乃至特徴D5のいずれか1つに記載の遊技機。
特別報知が該当遊技回とは全く無関係なタイミングで実行されると、特別報知と該当遊技回との関係が希薄になり得る。そこで、本特徴に示すように、特別報知の開始タイミングを該当遊技回よりも前に設定すれば、特別報知が該当遊技回の終了後に実行されるこおを回避して、上記不都合の発生を抑制できる。
特に、特徴D2等との組み合わせ(該当遊技回よりも後の遊技回を特定遊技回として設定する構成)においては、該当遊技回を跨ぐようにして特別報知を行うことができる。これにより、該当遊技回と特定遊技回との関係性の低下を好適に抑制することができる。
特徴D7.前記設定手段は、前記所定の特定結果となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段を有し、
前記特別報知手段は、前記所定の特定結果となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る遊技回が前記特定遊技回として設定されている場合であって、当該所定の特定結果となった特別情報が前記付与対応結果に対応していない場合に、前記所定の特定結果となった特別情報に係る遊技回を跨ぐようにして前記特別報知を行う手段を有していることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
特徴D7によれば、付与対応結果にならない(外れ結果対応の)特別情報を契機として特別報知が行われる場合には、当該特別情報に係る遊技回を跨いで特別報知が継続されることとなる。外れ結果となる該当遊技回を跨いで特別報知が継続することにより、当該特別報知がもともと該当遊技回よりも後の遊技回に対応しているかのように遊技者に印象付けることができ、該当遊技回にて外れ結果となることが遊技者の期待感を急速に低下させる要因になることを好適に抑制できる。
特徴D8.前記設定手段は、前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となった特別情報に対して前記取得情報記憶手段による取得タイミングが相対的に遠い特別情報よりも取得タイミングが相対的に近い特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として選択しやすい構成となっていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D8によれば、特別報知の対象となっている特定遊技回と該当遊技回との関連性を好適に強化できる。
例えば、該当遊技回→特別報知→特定遊技回となる場合には、該当遊技回が不発に終わってもその後に特別報知が控えていることで、該当遊技回が不発に終わったことが強く印象に残る等して遊技意欲を減退させる要因になることを好適に抑制することができる。
また、特別報知→該当遊技回→特定遊技回となる場合には、特別報知中の該当遊技回が不発に終わっても、特別報知が続くことでその後に該当遊技回が控えているように見せることが可能となる。これにより、遊技者の期待感を好適に持続させることができる。
特徴D9.前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶されている特別情報に係る遊技回にて、前記特定遊技回を示すようにして前記特別報知を行う手段を有していることを特徴とする特徴D1乃至特徴D8のいずれか1つに記載の遊技機。
特別報知の契機となった特別情報に係る該当遊技回を特定するようにして(例えば明示するようにして)特別報知を行う場合には、遊技者に該当遊技回が明示されることとなる。このため、遊技者の注目は専ら該当遊技回に向き、それ以外の遊技回への注目が低下すると想定される。
この点、本特徴によれば、該当遊技回以外の遊技回を特定するようにして特別報知が実行される。つまり、特別報知によって特定されている遊技回以外の遊技回に対しても期待がもてることとなり、特別報知を行うことが注目度低下の要因になることを好適に抑制することができる。
特別報知によって特定遊技回を示す場合、特別報知が開始されることによりその遊技回に到るまでの他の遊技回への期待感が低下する。この点、敢えて特別報知によって示される遊技回を該当遊技回よりも後の遊技回に設定することにより、該当遊技回よりも前に付与判定に当選したりリーチ表示等が行われたりする。このような構成によれば、特定されている遊技回の前に実行される遊技回にも期待を持たせることができ、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴D10.前記特別報知手段は、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶されている特別情報に係る遊技回にて、所定の特定結果となった特別情報に係る遊技回を特定するようにして前記特別報知を行う手段と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶されている特別情報に係る遊技回にて、当該所定の特定結果となった特別情報以外の特別情報に係る遊技回を特定するようにして前記特別報知を行う手段と
を有していることを特徴とする特徴D1乃至特徴D9のいずれか1つに記載の遊技機。
特別報知の契機となった特別情報に係る該当遊技回を特定するようにして(例えば明示するようにして)特別報知を行う場合には、遊技者に該当遊技回が明示されることとなる。このため、遊技者の注目は専ら該当遊技回に向き、それ以外の遊技回への注目が低下すると想定される。
この点、本特徴によれば、上述した2種の報知用の手段を併用することにより、該当遊技回を特定する場合と、該当遊技回以外の遊技回を特定する場合とを生じさせることができる。つまり、特別報知によって特定されている遊技回以外の遊技回に対しても期待がもてることとなり、特別報知を行うことが注目度低下の要因になることを好適に抑制することができる。
(特徴E群)
特徴E1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、当該先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前の特定遊技回にて又は当該特定遊技回及び同特定遊技回よりも更に前の遊技回にて特別報知(保留予告)を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となった特別情報に係る遊技回よりも前の遊技回を前記特定遊技回として設定する設定手段(演出制御装置82における対象変更処理を実行する機能)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、特別報知の契機となった特別情報に係る遊技回(以下、該当遊技回という)よりも前の遊技回にて終了するようにして特別報知が実行される。係る構成においては、特別報知の対象から外れた後続の遊技回に対しても期待がもてることとなり、特別報知を行うことが特別報知から外れた他の遊技回への注目度を低下させる要因になることを好適に抑制できる。
特徴E2.前記設定手段は、前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となった状況下にて前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が当該所定の特定結果となった特別情報より先に記憶された特別情報を含んでいる場合に、当該先に記憶されている特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段を有していることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2示すように、所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶済みの特別情報が存在する場合に当該特別情報に係る遊技回を特定遊技回として設定する構成とすれば、特徴E1に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴E3.前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となった特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段を有していることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
特別報知の契機となった特別情報に係る遊技回を特定遊技回として特別報知を行う構成においては、遊技者の注目は専ら該当遊技回に向き、それ以外の遊技回への注目が低下すると想定される。
このような構成に特徴E1等に示した技術的思想を適用すれば、該当遊技回を特定遊技回とする場合と、該当遊技回以外の遊技回を特定遊技回とする場合とを生じさせることができる。つまり、特別報知のた対象から外れている遊技回に対しても期待がもてることとなり、特別報知を行うことが注目度低下の要因になることを好適に抑制できる。
特徴E4.前記特別報知手段は、前記特定遊技回を示すようにして前記特別報知を行う手段を有していることを特徴とする特徴E1乃至特徴E3のいずれか1つに記載の遊技機。
例えば、特別報知の契機となった特別情報に係る該当遊技回を特定するようにして(例えば明示するようにして)特別報知を行う場合には、遊技者に該当遊技回が明示されることとなる。このため、遊技者の注目は専ら該当遊技回に向き、それ以外の遊技回への注目が低下すると想定される。
この点、本特徴によれば、該当遊技回以外の遊技回を特定するようにして特別報知が実行される。つまり、特別報知によって特定されている遊技回以外の遊技回に対しても期待がもてることとなり、特別報知を行うことが注目度低下の要因になることを好適に抑制することができる。
特徴E5.前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に複数の特別情報が記憶されている場合に、それら記憶されている特別情報に係る遊技回にて、所定の特定結果となった特別情報よりも前に記憶されている特別情報に係る遊技回を特定するようにして前記特別報知を行う手段を有していることを特徴とする特徴E1乃至特徴E3のいずれか1つに記載の遊技機。
例えば該当遊技回を明示する場合、その遊技回の終了(特別報知の終了)によって遊技への注目度が一気に低下し得る。この点、本特徴に示す構成とすれば、特別報知が行われる場合に、特別報知の契機になった遊技回が特別報知の終了後にひかえている可能性が残り、遊技者は特別報知終了後の遊技回についても期待をもって注目すると想定される。故に、特別報知の終了を契機とした注目度の低下を好適に抑制できる。
なお、既に確保されている特別情報を特定の対象とすれば、特別報知が上手く行われなくなることを抑制し、特別報知機能を好適に担保できる。
特徴E6.前記特別報知手段は、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶されている特別情報に係る遊技回が前記特定遊技回として設定されている場合に特別報知を行う第1報知手段と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶されている特別情報に係る遊技回にて、当該所定の特定結果となった特別情報以外の特別情報に係る遊技回が前記特定遊技回として設定されている場合に特別報知を行う第2報知手段と
を有し、
前記第2報知手段による特別報知の契機となった特別情報が、前記第1報知手段による特別報知の契機となることを規制する規制手段を備えていることを特徴とする特徴E4又は特徴E5に記載の遊技機。
第2報知手段により該当遊技回とは異なる対象を特定するようにして特別報知を開始した後に、第1報知手段によってこの該当遊技回が明示されてしまうと第2特別報知手段による特別報知の作用・効果が上手く発揮されなくなると想定される。また、特別報知が複雑に入り組んでしまうと、制御負荷が増大するだけでなく遊技者を困惑させる可能性が高くなる。これは、特別報知により遊技への注目度の向上を妨げる要因になるため好ましくない。そこで、本特徴に示すように、第2報知手段による特別報知の契機となった特別情報が、第1報知手段による特別報知の契機となることを規制すれば、第2報知手段による作用・効果を担保し、両報知手段を好適に共存させることができる。
特徴E7.前記特別報知手段は、前記特別報知の契機となった特別情報よりも前に記憶されている特別情報に、付与判定結果が外れ結果となり且つリーチ変動表示に対応するものが存在しているか否かを判定する手段を有し、
前記設定手段は、当該判定により、付与判定結果が外れ結果となり且つリーチ変動表示に対応するものが存在していると判定された場合に、当該保留情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段を有していることを特徴とする特徴E4乃至特徴E6のいずれか1つに記載の遊技機。
該当遊技回以外の遊技回を特定するようにして特別報知を行った場合に、仮にその特定された遊技回にて何も発生しない(完全なフェイクになる)と特別報知そのものへの関心が薄れてしまう。そこで、該当遊技回以外の遊技回を特定遊技回として設定した上で上記特別報知を行う際には、外れ結果となり且つリーチ変動表示に対応する遊技回(特別情報)が存在している場合にそれを特定遊技回としての設定対象とすることにより上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴E8.前記設定手段は、前記付与判定の結果が付与対応結果となる特別情報を契機として特別報知を行う場合に、前記特定対象として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち取得タイミングが当該特別報知の契機となった特別情報の取得タイミングと離れているものと比較して同取得タイミングが近いものを前記特定遊技回として設定する手段を有していることを特徴とする特徴E4乃至特徴E7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E4等に示した特別報知を行う場合には、特別報知終了後に期待感を持続させようとした場合であっても、特定された遊技回から契機となった遊技回までの間が開きすぎることで特別報知と該当遊技回との関係が弱くなり、必然的に期待感も弱まる。そもそも、このような間の存在によって特別報知と該当遊技回とが離れることにより、特別報知と該当遊技回とが無関係であるかのような印象を遊技者に与えて、第2報知手段を設けた技術的意義が薄れてしまう。
そこで、本特徴に示すように、特定の対象が特別報知の契機となった特別情報と時系列的に近いものが選択されやすい構成とすることにより、特別報知と該当遊技回との関係が弱くなることを好適に回避できる。つまり、例えば見かけ上特別報知が終了しても、実際には期待の持てる遊技回が直後にひかえている可能性が高まり、特別報知(所謂先読み演出)後の期待感の低下を好適に抑制できる。
特徴E9.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、当該先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前に行われている遊技回にて特別報知(保留予告)を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶されている特別情報に係る遊技回にて、当該所定の特定結果となった特別情報以外の特別情報に係る遊技回を特定するようにして前記特別報知を行う手段を有していることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、該当遊技回以外の遊技回を特定する場合が生じさせることができる。つまり、特別報知によって特定されている遊技回以外の遊技回に対しても期待がもてることとなり、特別報知を行うことが注目度低下の要因になることを好適に抑制することができる。
特徴E10.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202において情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(主制御装置81のMPU202に設けられた保留球格納エリア232)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202において当否判定処理等を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202において大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
表示部(表示画面41a)を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81や表示制御装置212等)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、当該先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前に行われている遊技回にて特別報知(保留予告)を行う特別報知手段(演出制御装置82における保留予告用の演出設定処理を実行する機能)と
を備え、
前記特別報知手段は、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶されている特別情報に係る遊技回にて、所定の特定結果となった特別情報に係る遊技回を特定するようにして前記特別報知を行う第1報知手段と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に記憶されている特別情報に係る遊技回にて、当該所定の特定結果となった特別情報以外の特別情報に係る遊技回を特定するようにして前記特別報知を行う第2報知手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
特別報知の契機となった特別情報に係る該当遊技回を特定するようにして(例えば明示するようにして)特別報知を行う場合には、遊技者に該当遊技回が明示されることとなる。このため、遊技者の注目は専ら該当遊技回に向き、それ以外の遊技回への注目が低下すると想定される。
この点、本特徴によれば、第1報知手段及び第2報知手段を併用することにより、該当遊技回を特定する場合と、該当遊技回以外の遊技回を特定する場合とを生じさせることができる。つまり、特別報知によって特定されている遊技回以外の遊技回に対しても期待がもてることとなり、特別報知を行うことが注目度低下の要因になることを好適に抑制することができる。
特徴E11.前記第2報知手段は、前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報よりも先に複数の特別情報が記憶されている場合に、それら記憶されている特別情報に係る遊技回にて、所定の特定結果となった特別情報よりも前に記憶されている特別情報に係る遊技回を特定するようにして前記特別報知を行う手段を有していることを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
該当遊技回を明示する場合、その遊技回の終了(特別報知の終了)によって遊技への注目度が一気に低下し得る。この点、本特徴に示す構成とすれば、特別報知が行われる場合に、特別報知の契機になった遊技回が特別報知の終了後にひかえている可能性が残り、遊技者は特別報知終了後の遊技回についても期待をもって注目すると想定される。故に、特別報知の終了を契機とした注目度の低下を好適に抑制できる。
なお、既に確保されている特別情報を特定の対象とすれば、特別報知が上手く行われなくなることを抑制し、特別報知機能を好適に担保できる。
特徴E12.前記第2報知手段は、前記付与判定の結果が付与対応結果となる特別情報を契機として特別報知を行う場合に、前記特定対象として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち取得タイミングが当該特別報知の契機となった特別情報の取得タイミングと離れているものと比較して同取得タイミングが近いものを選びやすくなるように設定された選択手段を有していることを特徴とする特徴E10又は特徴E11に記載の遊技機。
特徴E10等に示した特別報知を行う場合には、特別報知終了後に期待感を持続させようとした場合であっても、特定された遊技回から契機となった遊技回までの間が開きすぎることで特別報知と該当遊技回との関係が弱くなり、必然的に期待感も弱まる。そもそも、このような間の存在によって特別報知と該当遊技回とが離れることにより、特別報知と該当遊技回とが無関係であるかのような印象を遊技者に与えて、第2報知手段を設けた技術的意義が薄れてしまう。
そこで、本特徴に示すように、特定の対象が特別報知の契機となった特別情報と時系列的に近いものが選択されやすい構成とすることにより、特別報知と該当遊技回との関係が弱くなることを好適に回避できる。つまり、例えば見かけ上特別報知が終了しても、実際には期待の持てる遊技回が直後にひかえている可能性が高まり、特別報知(所謂先読み演出)後の期待感の低下を好適に抑制できる。
なお、特徴E11及び特徴E12に示した技術的思想を特徴E9に適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(発射ハンドル54)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構53)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(レール部51,52)と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口31等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、33…作動口ユニット、33a…入球部としての上作動口、33b…絵柄表示手段としての図柄表示装置、41…絵柄表示手段としての図柄表示装置、41a…表示画面、81…遊技回制御手段を構成する主制御装置、82…報知・演出制御装置、202…MPU、203…ROM、204…RAM、242…MPU、243…ROM、244…RAM、212…表示制御装置、Da…保留数表示領域、Db…実行対象表示領域、ME…変動表示領域、MP…保留表示用画像、NE…保留表示領域、PE…遊技領域、Z1〜Z3…図柄列。

Claims (5)

  1. 予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段と、
    前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
    表示部を有し、当該表示部にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段と、
    前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の可変表示を開始させ、前記付与判定の結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の可変表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の可変表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段と、
    前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であった場合に、特定遊技回にて又は当該特定遊技回及び同特定遊技回よりも前におこなわれている遊技回にて特別報知を行う特別報知手段と
    を備え、
    前記特別報知手段は、前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果となった特別情報以外の特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する設定手段を有していることを特徴とする遊技機。
  2. 前記設定手段は、前記取得情報記憶手段に前記所定の特定結果となった特別情報よりも後に記憶されている特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段を有していることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記設定手段は、前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となった状況下にて前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が当該所定の特定結果となった特別情報より後に記憶された特別情報を含んでいる場合に、当該後に記憶されている特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段を有していることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記設定手段は、
    前記先特定手段による特定結果が前記所定の特定結果となったことに基づいて、前記特別報知の待機状態へ移行させる手段と、
    前記取得情報記憶手段に新たに特別情報が記憶されたことに基づいて前記待機状態から前記特別報知の実行状態へ移行させる手段と、
    前記実行状態への移行契機となった特別情報に係る遊技回を前記特定遊技回として設定する手段と
    を有していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記設定手段は、前記待機状態となっている状況下にて当該待機状態への移行契機となった特別情報に係る遊技回が実行されること又は当該遊技回が終了したことに基づいて前記待機状態を解除する手段を有していることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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