JP2015204837A - バイオチップ - Google Patents

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【課題】バイオチップに生じた電荷を解消し、安定した熱サイクルを施すことができるバイオチップを提供する。【解決手段】本発明のバイオチップは、重力の作用によって反応液50を長手方向に移動させるバイオチップであって、前記反応液50よりも比重が小さく、かつ、前記反応液50とは混和しない液体30が充填された、透明な材料から形成された容器10と、前記容器を封止する封止部40と、を含み、前記液体の体積固有抵抗は0Ω・cmよりも大きく5?1013Ω・cm以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、バイオチップに関する。
近年、遺伝子の利用技術の発展により、遺伝子診断や遺伝子治療など遺伝子を利用した医療が注目されている他、農畜産分野においても品種判別や品種改良に遺伝子を用いた手法が多く開発されてきている。遺伝子を利用するための技術として、PCR(Polymerase Chain Reaction)法などの核酸増幅技術が広く普及している。今日では、PCR法は、生体物質の情報解明において必要不可欠な技術となっている。
PCR法では、チューブやチップ(以下、バイオチップという)と称する、生化学反応を行うための容器を用いて反応を行う手法が一般的である。しかしながら、従来の手法においては、必要な試薬等の量が多く、また反応に必要な熱サイクルを実現するために装置が複雑化したり、反応に時間がかかったりするという問題があった。そのため微少量の試薬や検体を用いてPCRを精度よく短時間で行うためのバイオチップや反応装置が必要とされていた。
このような問題を解決するために、特許文献1には、反応液と混和せず反応液とは比重が異なる液体(ミネラルオイル等)を充填したチューブの中で、液滴の状態で含まれる反応液を往復移動させることによって熱サイクルをかけて反応を行うバイオチップ及び装置が開示されている。
特開2009−136250号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたバイオチップを、容器外部から蛍光測定を行って増幅産物を検出するような用途に用いる場合は、容器を透明な材料で形成する必要があった。透明な材料としては、樹脂や耐熱ガラスが挙げられるが、これらの材料は摩擦などによって帯電しやすい。容器の内表面に親水処理を施せば帯電を抑制することは可能であるが、水溶液である反応液が容器に付着して移動が妨げられてしまうため、親水処理をバイオチップに採用することは困難であった。
一方、反応液と混和せず反応液とは比重が異なる液体としては、熱や反応液に対する安定性の観点から、シリコーンオイルやミネラルオイルを用いることができるが、これらのオイルは一般に絶縁体であるため、オイル中に導入された反応液の液滴が容易に分極する。そのため、透明な材料の容器にオイルを充填し、反応液を導入すると、反応液と容器との間に電場が生じて、反応液が容器の内壁に引き寄せられて付着したり、反発によってオイル中に浮遊したりすることがある。このような状態で、バイオチップ中で反応液を重力によって移動させる方式(以下、本明細書において、この方式を「昇降型」と称する。)のPCRを行うと、反応液が適切に移動せず、所望の熱サイクルを施すことができなくなる場合があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、バイオチップに生じた電荷を解消し、反応液に安定した熱サイクルを施すことができるバイオチップ
を提供することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することができる。
[適用例1]本適用例に係るバイオチップは、重力の作用によって反応液を長手方向に移動させるバイオチップであって、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記反応液とは混和しない液体が充填された、透明な材料から形成された容器と、前記容器を封止する封止部と、を含み、前記液体の体積固有抵抗は0Ω・cmよりも大きく5×1013Ω・cm以下である。
本願発明者は鋭意実験の結果、本適用例に記載のバイオチップは、反応液とは比重が異なり、かつ、前記反応液とは混和しない液体の体積固有抵抗が5×1013Ω・cm以下であると、容器または反応液に生じた電荷を液体中に分散させて、電荷の偏りを解消することができることを見出した。したがって、容器に反応液を分注し、封止部によって封止した場合に、反応液の移動が妨げられにくくなり、反応液に対して安定した熱サイクルを施すことが可能なバイオチップを提供できる。
[適用例2]上述の適用例において、バイオチップに充填された前記液体は、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、を含んでもよい。
本適用例に記載のバイオチップは、第1の液体と、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体とを含むため、前記液体に占める第2の液体の割合を調節することで、前記液体の体積固有抵抗を調節することができる。したがって、第1の液体として体積固有抵抗の大きな液体も選択できるので、前記液体がよりPCRに好適な性質となるように調整できる。
[適用例3]上述の適用例におけるバイオチップは、前記第1の液体としてシリコーンオイルまたはミネラルオイルを用いてもよい。
本適用例に記載のバイオチップは、第1の液体としてシリコーンオイルまたはミネラルオイルを含むため、液体がよりPCRに好適な性質となるように調整できる。
[適用例4]上述の適用例におけるバイオチップは、前記第2の液体として変性シリコーンオイルを用いてもよい。
本適用例に記載のバイオチップは、第2の液体として変性シリコーンオイルを含むため、液体の導電性を調節できる。
[適用例5]本適用例に係るバイオチップは、重力の作用によって反応液を長手方向に移動させるバイオチップであって、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記反応液とは混和しない液体が充填された、透明な材料から形成された2以上の容器と、前記容器の各々を封止する封止部と、前記2以上の前記容器を同一の平面内に保持する基板と、を含み、前記液体の体積固有抵抗は0Ω・cmよりも大きく5×1013Ω・cm以下であって、前記平面の1点を中心とした放射方向と、前記容器の前記長手方向とが一致してもよい。
本適用例に記載のバイオチップは、同一平面の1点を中心とした放射方向と、前記容器の前記長手方向とが一致するように保持された2以上の前記容器を含む。したがって、昇
降型のPCR装置に本適用例のバイオチップを装着して反応を行う場合に、前記1点を回転の中心として前記基板を回転させることにより、複数の前記容器に対して均一に熱サイクルを施すことが可能なバイオチップを提供できる。
第1実施形態に係るバイオチップ1の断面図。 第1実施形態に係るサーマルサイクラー100の要部を模式的に示す分解斜視図。 第1実施形態に係るサーマルサイクラー100の要部を模式的に示す斜視図。 第2実施形態に係るバイオチップ2を模式的に示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線における断面を模式的に示す断面図。 第2実施形態に係るサーマルサイクラー101の要部を模式的に示す斜視図。 第2実施形態に係るサーマルサイクラー101の要部を模式的に示す他の斜視図。 変形例に係るバイオチップ2aを模式的に示す平面図。 変形例に係るサーマルサイクラー101aの要部を模式的に示す斜視図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて以下の順序に従って説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.第1実施形態
1−1.第1実施形態におけるバイオチップの構成。
1−2.第1実施形態におけるバイオチップを用いた熱サイクル処理。
2.第2実施形態
2−1.第2実施形態におけるバイオチップの構成。
2−2.第2実施形態におけるバイオチップを用いた熱サイクル処理。
3.実施例
4.変形例
1.第1実施形態
1−1.第1実施形態におけるバイオチップの構成。
図1は、第1実施形態に係るバイオチップ(生体試料反応用容器)1の断面図である。図1は、バイオチップに反応液が導入された状態を表す。
第1実施形態に係るバイオチップ1は、容器本体10(以下「容器10」と称す)及び封止部40を含んで構成されている。バイオチップ1の大きさや形状は、特に限定されないが、例えば、反応液50と混和せず反応液50とは比重が異なる液体(以下、「液体」と称する)30の量、熱伝導率、容器10及び封止部40の形状、あるいは取り扱いの容易さの少なくとも1つを考慮して設計されてもよい。
バイオチップ1の容器10は透明な材質から形成することができる。容器10を透明な材質とすることで、バイオチップ1の外部から、容器10内の反応液50の移動を観察したり、リアルタイムPCR等の、容器10の外部から測定等を行うような用途に使用したりすることができる。なお、本明細書において「透明」という場合には、容器10の外部から容器10内の反応液50を観察できる程度の視認性が確保できるものとし、この条件が満たされる限り、必ずしもバイオチップ1の全体が透明でなくても良いものとする。
バイオチップ1を、例えばリアルタイムPCRのような、蛍光測定を伴う用途に使用する場合には、容器10は、自発蛍光の小さい材質で形成されることが望ましい。容器10はPCRにおける加熱に耐えられる材質であることが好ましい。また、容器10の材質は、核酸やタンパク質の吸着が少なく、ポリメラーゼ等による酵素反応を阻害しない材質であることが好ましい。これらの条件を満たす材質としては、例えば、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー(例えば、ZEONEX(登録商標)480R)、耐熱ガラス(例えばPYREX(登録商標)ガラス)等が挙げられ、これらの複合材料であってもよいが、コストや取扱いの容易さから、例えばポリプロピレンが好適に用いられる。
図1に示すバイオチップ1では、容器10は円筒状に形成されており、中心軸方向(図1における上下方向)が長手方向となっている。
容器10が長手方向を有する、即ち細長い形状であることにより、例えば、後述する昇降型のサーマルサイクラーを用いて、容器10内の液体30に温度の異なる領域が形成されるようにバイオチップ1を温度制御する場合に、異なる温度の領域の間の距離を長くさせやすくなる。これにより、容器10内の領域毎に、液体30を異なる温度に制御することが容易となるので、PCRに適した熱サイクルを実現できる。なお、昇降型のサーマルサイクラーとは、温度制御により容器10中に少なくとも2つの温度領域を形成し、反応液50をこれらの温度領域間で往復移動させることによって熱サイクルを実現する装置である。
また、容器10が細長い形状を有することにより、容器10の体積に対して容器10の表面積の割合が大きくなるので、熱の伝導の効率が良くなり、液体30の温度調節が容易となる。
容器10の形状は、長手方向を有する限り、特に限定されないが、昇降型のPCRに用いる場合には、略円筒形状で内径Dと長手方向の長さLとの比が1:5〜1.5:20の範囲であることが好ましい。さらには、内径Dが1.5〜2mm、長さLが10〜20mmであることがより好ましい。このような形状であれば、容器10内の液体30を加熱した場合に、容器10内における液体30の対流を抑制できる。これにより液体30の温度勾配が安定するため、反応液50に適切な熱サイクルを施すことができる。
容器10は、投入口20から反応液50を投入できるように構成されている。反応液50は、標的核酸(増幅対象である核酸)を含み得る検体を含む液体である。標的核酸としては、例えば、血液、尿、唾液、髄液などの検体から調整されたDNA、又は、該検体から調整されたRNAから逆転写したcDNAなどが挙げられる。反応液50は、標的核酸を増幅するためのプライマー、PCRマスターミックス(例えば、ポリメラーゼ、ヌクレオチド、およびMgCl2等を含む)、及び、標的核酸の増幅産物を検出するための蛍光プローブを含んでいてもよい。
なお、バイオチップ1の容器10内に、プライマー及び蛍光プローブの少なくとも一方が必要量塗布されていてもよい。これにより、バイオチップ1に検体の調整物及びPCRマスターミックスを投入口20から分注すれば、検体の調整物とプライマー及び蛍光プローブの少なくとも一方とを混合することができるので、より簡単にPCRを行うことができる。
容器10には、液体30が充填されている。容器10に充填されている液体30の量は、容器10に反応液50を分注して、後述する封止部40により封止した場合に、容器10内に空気が残らない程度であることが好ましい。これにより、容器10内に残った気泡
によって反応液50の移動が妨げられることを防止できるので、安定した熱サイクルを施すことができる。
液体30としては、バイオチップ1に導入される反応液50よりも比重が小さく、かつ、該反応液50とは混和しない性質のものが用いられる。液体30の体積固有抵抗は0Ω・cmよりも大きく5×1013Ω・cm以下である。ここで、体積固有抵抗とは、材料(ここでは液体30)の電気抵抗率を意味する用語であり、体積抵抗率ともいう。
反応液50と混ざり合わない性質の液体30を用いることで、容器10に反応液50を導入した場合に、反応液50と液体30とが液−液相分離するので、液体30中において反応液50を液滴の形態とすることができる。また、反応液50よりも比重が小さい液体30を用いると、容器10に反応液50を導入した場合に、反応液50の液滴は液体30よりも比重が大きいので、重力の作用によって液体30中を重力の作用する方向に移動することができる。
液体30は、反応液50よりも比重が大きい液体であってもよい。この場合には、反応液50の液滴は液体30よりも比重が小さいので、重力の作用によって液体30中を重力の作用する方向とは反対方向に移動することができる。
液体30の体積固有抵抗が5×1013Ω・cm以下であれば、容器10の電荷を液体30中に分散させることができ、また、反応液50の分極を抑制することができるので、容器10及び反応液50の電荷の偏りを解消することができる。したがって、例えば、容器10に反応液50を分注し、封止部40によって封止した場合に、容器10または反応液50の電荷密度に局所的な偏りが生じても、液体30を介して電荷が分散できるので、バイオチップ1の電荷密度を均一にすることができる。これにより、容器10への反応液50の付着を防止することができるので、安定した熱サイクルを施すことが可能なバイオチップ1を提供できる。
液体30の体積固有抵抗が小さいほど、バイオチップ1に電荷の偏りが生じにくいので、該体積固有抵抗は、0Ω・cmよりも大きい範囲であれば、小さければ小さいほど好ましい。また、後述する昇降型のサーマルサイクラーを用いて、液体30中で反応液50を移動させるには、液体30の粘度は1×104Nsm-2以下であることが好ましく、PCRの熱サイクルに適した速度で移動させるためには、粘度は5×103Nsm-2以下であることがより好ましい。このような液体30としては、ジメチルシリコーンオイルおよびミネラルオイルを例示することができる。
液体30は、バイオチップ1に導入される反応液50よりも比重が小さい第1の液体と、反応液50よりも比重が小さく、かつ、第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体とを含んでいてもよい。
第2の液体は第1の液体よりも体積固有抵抗が小さいので、第1の液体と第2の液体との混合比率を調節することで、液体30の体積固有抵抗を調節することができる。第1の液体として、体積固有抵抗が大きな液体も採用することができるので、体積固有抵抗に加えて、粘性、及び熱に対する安定性等の液体30の性質を、PCRに好適な性質となるよう調整することができる。例えば、第1の液体の性質が、単独で液体30として使用するには体積固有抵抗が大きいが、他の性質は第2の液体よりもPCRに好適であるような場合に、第1の液体に第2の液体を混合する。第1の液体と第2の液体との混合比によって、液体30の性質を調節することができるので、所望の体積固有抵抗に加えて、PCRに好適な性質を有する液体30を得ることができる。
第1の液体としては、例えば、シリコーンオイル又はミネラルオイルを使用することができる。ここで、シリコーンとは、主骨格としてシロキサン結合を有するオリゴマーまたはポリマーを意味する。本明細書においては、シリコーンのうち熱サイクル処理に使用する温度帯において液体の状態であるものを特にシリコーンオイルと称する。また、本明細書においては、石油から精製され、熱サイクル処理に使用する温度帯において液体であるものをミネラルオイルと称する。これらのオイルは熱に対する安定性が高く、例えば粘度が5×103Nsm-2以下の製品も入手しやすいので、昇降型のPCRに好適である。
シリコーンオイルとしては、信越シリコーン社製のKF−96L−0.65cs、KF−96L−1cs、KF−96L−2cs、KF−96L−5cs、東レ・ダウコーニング社製のSH200 C FLUID 5 CS、あるいはモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のTSF451−5A、TSF451−10等のジメチルシリコーンオイルが例示される。ミネラルオイルとしては、主成分として炭素数14から20程度のアルカンを含有するものが例示される。すなわち、n−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−テトラコサンが例示される。
第2の液体としては、例えば、変性シリコーンオイルを使用することができる。ここで、変性シリコーンオイルとは、置換基を有するシリコーンオイルを意味する。第2の液体としては、例えばカルビノール基、アルキルシリル基、フロロアルキル基、シラノール基、又はアルキルシルセスキオキシ基を置換基として有するものが好ましい。第2の液体はこれらの置換基を複数種類有するものであってもよく、例えばアルキルシリル基とアルキルシルセスキオキシ基とを有するもの、アルキルシリル基とフロロアルキル基とを有するものであってもよい。また、環状シロキサンを用いてもよい。第2の液体は、熱サイクル処理を行う温度範囲において、熱に対して安定な性質であることがより好ましい。例えば、カルビノール変性シリコーンオイル、信越シリコーン社製のKF−6001、東レ・ダウコーニング社製のBY 16−201、5562 CALBINOL FLUID、及びモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のXF42−B0970が例示される。カルビノール変性シリコーンオイルは、粘度は3×104Nsm-2以上であり、単独で昇降型のPCRに用いるには粘度が高いが、ジメチルシリコーンオイルよりも体積抵抗値が低いため、ジメチルシリコーンオイルと混合することで、液体30の導電性を調整することができる。すなわち、添加量を多くするほど、体積固有抵抗は小さくなる。
第2の液体は、複数の成分を含有する液体であってもよく、複数種類の液体の混合物であってもよい。例えば、信越シリコーン社製のX21−5250(トリメチルシロキシケイ酸50%、シクロペンタロキサン50%)、X21−5616(トリメチルシロキシケイ酸60%、イソドデカン40%)を用いてもよい。
容器10の投入口20は、封止部40により封止することができる。封止部40は、容器10と同様の材質から形成することができる。封止部40の構造は、容器10を密閉できる構造であればよく、例えば、ねじ蓋、栓、はめ込み等の構造とすることができる。図1においては、封止部40はねじ蓋の構造である。
1−2.第1実施形態におけるバイオチップを用いた熱サイクル処理。
図2は、本実施形態のサーマルサイクラー100の要部を模式的に示す分解斜視図、図3は、本実施形態のサーマルサイクラー100の要部を模式的に示す斜視図である。
本実施形態に係るサーマルサイクラー100は、バイオチップ1が装着される装着孔110aを備える装着部110と、装着部110にバイオチップ1を装着した場合に、非重
力方向の軸Rを回転軸として装着部110を回転させる回転体120と、装着部110にバイオチップ1が装着された場合に、バイオチップ1の容器10の少なくとも一部を加熱する第1ヒーター130及び第2ヒーター140と、を含む。
図2に示す例では、回転体120の形状は円筒形であり、図3に示すように、2つの回転体120が装着部110を挟むように配置されて、サーマルサイクラー100の要部を構成している。回転体120は、図3の状態において、図示しないモーター等の駆動機構によって、軸Rを中心として回転する。装着部110は、装着孔110aにバイオチップ1を差し込んで装着する構造となっている。装着孔110aの長手方向は、軸Rを中心とした放射方向と一致するように形成されている。装着孔110aがこのように形成されていると、反応液50を導入したバイオチップ1を装着孔110aに装着した場合に、バイオチップ1の長手方向が軸Rを中心とした放射方向と一致する。これにより、バイオチップ1を装着して装着部110を回転させた場合に、重力の作用により、反応液50をバイオチップ1の長手方向に沿って移動させことができる。図2及び図3に示すように、装着孔110aが複数形成されている場合にも、装着孔110aこのような配置とすることで、全てのバイオチップ1に対して均一に熱サイクルを施すことができる。従って、ここでの「一致」の程度は、反応液50を導入したバイオチップ1を装着部110に装着して回転させた場合に、反応液50が適切に移動できる程度であればよい。なお、反応液50を重力の作用によって移動させるためには、回転体120の回転の速度は、バイオチップ1に作用する遠心力が大きくなりすぎない程度であることが好ましく、例えば、1rpm(rotation per minute)以上10rpm以下が好ましい。
また、図2に示す例では、回転体120の軸R付近に第1ヒーター130、外周付近に第2ヒーター140が設けられている。第1ヒーター130及び第2ヒーター140は軸Rを中心とした同心円状に形成されている。第1ヒーター130と第2ヒーター140とは異なる温度に制御できる。第1ヒーター130及び第2ヒーター140の温度は、例えば、図示しない制御部によって、反応に適した温度に設定することができる。
例えば、本実施形態のサーマルサイクラー100をシャトルPCR(2段階温度PCR)に用いる場合には、第1ヒーター130の温度が63℃、第2ヒーター140の温度を95℃に設定する。これにより、軸Rの近傍から外側へ向かうにつれて温度が高くなる温度勾配が形成されるので、反応液50を導入したバイオチップ1を装着部110に装着して、サーマルサイクラー100を作動させると、容器10の第1ヒーター130近傍の領域が63℃、第2ヒーター140近傍の領域が95℃の、2つの温度領域を含む温度勾配が液体30に形成される。従って、回転体120を回転させて反応液50を往復移動させた場合に、反応液50に、高温と低温の熱サイクルを施すことができる。
2.第2実施形態
2−1.第2実施形態におけるバイオチップの構成。
図4(a)は、第2実施形態に係るバイオチップ2を模式的に示す平面図である。図4(b)は、第2実施形態に係るバイオチップ2の図4(a)のA−A線における断面を模式的に示す平面図である。図4(a)及び図4(b)は、容器に反応液が導入されていない状態を示す。本実施形態の反応液は第1実施形態と同様であるので、同じ番号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係るバイオチップ2は、2以上の容器11、容器11の各々を封止する封止部41、及び基板60を含んで構成されている。
図4(a)及び図4(b)に示す例では、複数の容器11が、円板状の基板60に保持されている。複数の容器11は、基板60の中心部の点Cを中心とした放射方向(以下、
この放射方向の中心となる点を「バイオチップ2の中心C」あるいは「中心C」と称する)と、各容器11の長手方向とが一致するように基板60に配置されている。基板60に容器11がこのように配置されていると、後述するサーマルサイクラーにバイオチップ2を装着し、バイオチップ2の中心Cを通る非重力方向の直線を回転の軸Rとしてバイオチップ2を回転させた場合に、重力の作用により、全ての容器11において、容器11内の反応液50を容器11の長手方向に沿って移動させることができる。加えて、複数の容器11は、軸Rに直交する単一の平面上に位置するように、基板60に配置されている。容器11が同一平面上に保持されていることで、重力の作用によって反応液50を移動させた場合に、各容器11における反応液50の移動速度を等しくすることができる。これにより、複数の容器11に対して均一に熱サイクルを施すことができる。従って、ここでの「一致」及び「等しく」の程度は、反応液50を導入したバイオチップ2を後述するサーマルサイクラーに装着して回転させた場合に、反応液50が適切に移動できる程度であればよい。
図4(a)に示す例では、基板60は、外周に切り欠き60aのある形状となっている。これにより、バイオチップ2を後述するサーマルサイクラーに装着する場合に、バイオチップ2をサーマルサイクラーに位置決めして固定できる。装着するための構造は、適宜設計することができ、基板60の一部に孔、凹み、凸構造等を設けてもよく、これらの構造を組み合わせてもよい。
バイオチップ2の基板60は、容器11と一体に形成されても、図4に示すように、容器11とは異なる材質の基板60に容器11が固定された構造でも良い。前者の場合は、基板60は容器11と同様の材質とすることができる。後者の場合は、基板60の材質は特に限定されないが、PCRにおける加熱に耐えられる材質であることが好ましい。基板60が、容器11と同様の材料から形成される場合には、カーボンブラック、グラファイト、チタンブラック、アニリンブラック、若しくは、Ru、Mn、Ni、Cr、Fe、CoまたはCuの酸化物、Si、Ti、Ta、ZrまたはCrの炭化物などの黒色物質等を配合してもよい。基板60の材質に、このような黒色物質が配合されることにより、樹脂等の有する自発蛍光を抑制することができるので、例えばリアルタイムPCRのような、蛍光測定を伴う用途に、バイオチップ2を好適に使用することができる。
容器11は、第1実施形態に係る容器10と同様の材質とすることができる。本実施形態のバイオチップ2は、図4に示すように、容器11が基板60の外部に露出した構造となっている。バイオチップ2の少なくとも一部を、基板60から露出させ、容器11を第1実施形態に係る容器10と同様の材質とすることで、第1実施形態に係る容器10と同様の効果を得ることができる。封止部41は、第1実施形態に係る封止部40と同様の材質とすることができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態の容器11の形状は、特に限定されず、第1実施形態に係る容器10と同様のものを用いることができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。図4(a)及び図4(b)に示す例では、容器11は、第1実施形態に係る容器10と比較して、投入口21の位置及び構造が異なっている。図4(a)及び図4(b)のように、投入口21の位置を基板60の一方の平面側に設けることで、例えば反応液50を投入口21から導入する場合に、特に支持器具等を用いなくとも、基板60を机上に載置した状態で安定して作業を行うことができる。
容器11には、液体30が充填されている。液体30は、第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
図4(a)及び図4(b)に示す例では、封止部41は、はめ込み式の構造となってい
る。封止部41の構造は特に限定されず、設計により第1実施形態に係る封止部40と同様のねじ構造を採用することもできる。図4(a)及び図4(b)に示す例では、封止部41は、容器11毎に独立して設けられているが、作業性等を考慮して、複数の容器11を一度に封止できるよう、複数の封止部41を一体に構成してもよい。
2−2.第2実施形態におけるバイオチップを用いた熱サイクル処理。
図5は、本実施形態のサーマルサイクラー101の要部を模式的に表した斜視図、図6は、本実施形態のサーマルサイクラー101の要部を模式的に示す他の斜視図である。本実施形態のサーマルサイクラー101の構成は、第1実施形態のサーマルサイクラー100と比較して、装着部110の構造が異なっており、他の構成はサーマルサイクラー100と同様である。従って、第1実施形態に係るサーマルサイクラー100と同様の構成には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図5及び図6に示す例では、2つの回転体121、122は、図示しない機構によって開閉されるように構成されており、2つの回転体121、122の間にバイオチップ2を挟んで保持する構造となっている。図5は回転体121、122が離れた状態、図6は回転体121、122を閉じた状態を示している。装着部111は、バイオチップ2の形状に対応した構造として回転体121または122に形成されている。本実施形態においては、装着部111は、回転体121の一部が突出した構造となっている。本実施形態のバイオチップ2の切り欠き60aを図5の装着部111に嵌め合わせることで、バイオチップ2をサーマルサイクラーに装着することができる。本実施形態では回転体121に装着部が形成されている例を示したが、回転体122と回転体121とは同様の構造であってもよい。
装着部111の構造は、バイオチップ2を装着した場合に、バイオチップ2の中心が回転の軸Rに一致するように設計されることが望ましい。これにより、バイオチップ2の中心が回転の中心となるので、反応液50を導入したバイオチップ2を装着部111に装着して、図6に示すように回転体121で挟んだ状態で、回転体121及び122を回転させた場合に、重力の作用により、全ての容器11において、反応液50を容器11の長手方向に沿って移動させることができる。すなわち、複数の容器11を含むバイオチップ2において、1つの容器を有するバイオチップを複数用いた場合と同様に、全ての容器11に対して均一に熱サイクルを施すことができる。従って、ここでの「一致」の程度は、反応液50を導入したバイオチップ2を後述するサーマルサイクラーに装着して回転させた場合に、反応液50が適切に移動できる程度であればよい。また、個々の容器11における反応液50の動作は実施形態1と同様である。
3.実施例
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されない。本実施例においては、第1実施形態のバイオチップ1を用いた例を説明するが、第2実施形態のバイオチップ2を用いても、同様に実施可能である。
第1の液体として高純度のジメチルシリコーンオイルを用い、第2の液体の種類および第2の液体を混合する割合(添加量)を変化させて、反応液の挙動を調べる実験を行った。第2の液体の種類および混合した割合は、下記表1の通りである。ここで、第2の液体の割合は、第1の液体と第2の液体との混合物である液体30の体積を100とした場合に、液体30の体積に対して第2の液体が占める割合(%)である。バイオチップ1に、第1の液体と第2の液体とを充填し、反応液を分注して封止部40によって封止した。バイオチップ1は、内径Dが2mm、長さLが20mmのものを使用し、反応液を0.5μlとした。高純度のジメチルシリコーンオイルは絶縁体であるが、熱および反応液に対す
る安定性が高い。KF−96L−0.65cs(カルビノール変性シリコーンオイル)の添加量は、1%から5%までの1%間隔とした。XS66−B8226およびXS66−C1191(トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸)、X21−5250(トリメチルシロキシケイ酸50%、シクロペンタシロキサン50%)、並びにSilForm Flexible Resin(ポリメチルシルセスキオキサン)については、添加量4%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、0.01%、および0.005%で実験を行った。各条件の容器10を10本ずつ用意し、所定の温度にて、各条件のバイオチップ1を上述のサーマルサイクラーを用いて回転させ、反応液の挙動を観察した。反応液が容器10に付着せず、2秒以下で一方の端部から他方の端部に移動した場合を付着なし、反応液が容器10に付着したり、移動に要した時間が2秒より長かった場合を付着ありと判定した。表には、10本のうち5本以上の容器で付着なしと判定された場合を○、6本以上で付着ありと判定された場合を×として表示した。また、カルビノール変性シリコーンオイル以外の上記4種類のオイルについては、表には付着の状態が変化した、すなわち○と判定された最少の添加量と、×と判定された最大の添加量のデータのみを表示してある。なお、第2の液体の添加量は、表に記載の量よりも多い場合には反応液が移動すること、少ない場合には反応液が付着することが確認されている。
○と判定された最少の添加量と、×と判定された最大の添加量において、液体30の体積固有抵抗を測定した。測定は、ユニバーサルエレクトロメーターMMA−II−17B(株式会社川口電気製作所)を使用し、測定電圧10Vで行った。その結果、○と判定された条件のうち、体積固有抵抗値が最大であったものはカルビノール変性シリコーンオイルを4%添加した場合で、測定値は4.8×1013Ω・cmであった。
Figure 2015204837
4.変形例
図7は、変形例に係るバイオチップ2aを模式的に示す平面図である。本変形例のバイオチップ2aの構成は、第2実施形態のバイオチップ2と比較して、基板の形状及びバイオチップの中心の位置が異なっており、他の構成はバイオチップ2と同様である。従って、第2実施形態に係るバイオチップ2と同様の構成には同一の符号を付して、詳細な説明
を省略する。
図7に示す例では、バイオチップ2aの基板61の形状は、容器11が保持される平面に垂直な方向から見て、部分円環形(半径の異なる2つの同心円によって囲まれる領域の一部が、該同心円のうち大きい円の2つの半径によって切り取られた形状、図7では円環の略1/4形状を例示している)となっている。バイオチップ2aの円弧の中心C´は、基板61を形成する円弧の中心点であり、図7においては円環の中心点である。すなわち、中心C´は、基板61の中心部の点とは必ずしも一致しない。容器11は、中心C´からの放射方向と、容器11の長手方向とが一致するように基板61に配置されている。これにより、バイオチップ2aの形状が、基板61の中心部の点に対して非対称であっても、後述するサーマルサイクラー101aにバイオチップ2aを装着して回転させた場合に、軸Rと中心C´を一致させることができる。これにより、第2実施形態のバイオチップ2と同様の効果を得ることができる。
また、容器11の配置を規定する、バイオチップ2aの中心C´が基板61の外部の点であってもよいので、基板61の形状を、多様な形状から選択することができる。基板61の形状は、設けられる容器11の数や取扱いの容易さ等を考慮して適宜設計することができ、例えば、容器11が保持される平面に垂直な方向から見た場合の形状を、扇形、方形等とすることができる。
図8は、変形例に係るサーマルサイクラー101aの要部を模式的に示す斜視図である。サーマルサイクラー101aの構成は、第2実施形態のサーマルサイクラー101と比較して、装着部の構造が異なっており、他の構成はサーマルサイクラー101と同様である。従って、第2実施形態に係るサーマルサイクラー101と同様の構成には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図8に示す例では、回転体121は、バイオチップ2aの形状に対応したスロット113を有する。サーマルサイクラー101aにおいては、スロット113が、装着部に該当する。スロット113にバイオチップ2aを挿入することで、バイオチップ2aを装着することができる。スロット113の大きさと形状は、バイオチップを装着した場合にバイオチップが固定されるように設計するのが好ましく、図示しない固定手段を設けてもよい。
装着部112は、バイオチップ2aを装着した場合に、バイオチップ2aの中心C´が、回転軸Rと一致するように形成されていることが望ましい。これにより、本変形例のバイオチップ2aを使用した場合にも、第2実施形態のサーマルサイクラー101と同様の効果を得ることができる。従って、ここでの「一致」の程度は、第2実施形態と同様である。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…バイオチップ、10…容器、20…投入口、30…液体、40…封止部、50…反応液。

Claims (8)

  1. 重力の作用によって反応液を容器の長手方向に移動させるバイオチップであって、
    前記容器と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、
    を含み、
    前記第1の液体は、ジメチルシリコーンオイルであり、
    前記第2の液体は、カルビノール変性シリコーンオイルであり、
    前記第1の液体と前記第2の液体との混合液の体積固有抵抗が4.0×1013Ω・cm以上4.8×1013Ω・cm以下である、バイオチップ。
  2. 重力の作用によって反応液を容器の長手方向に移動させるバイオチップであって、
    前記容器と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、
    を含み、
    前記第1の液体は、ジメチルシリコーンオイルであり、
    前記第2の液体は、トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸であり、
    前記第1の液体と前記第2の液体との混合液の体積固有抵抗が5.4×1010Ω・cm以上9.0×1012Ω・cm以下である、バイオチップ。
  3. 重力の作用によって反応液を容器の長手方向に移動させるバイオチップであって、
    前記容器と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、
    を含み、
    前記第1の液体は、ジメチルシリコーンオイルであり、
    前記第2の液体は、トリメチルシロキシケイ酸とシクロペンタシロキサン50%との混合液であり、
    前記第1の液体と前記第2の液体との混合液の体積固有抵抗が3.6×1011Ω・cm以上8.0×1012Ω・cm以下である、バイオチップ。
  4. 重力の作用によって反応液を容器の長手方向に移動させるバイオチップであって、
    前記容器と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、
    を含み、
    前記第1の液体は、ジメチルシリコーンオイルであり、
    前記第2の液体は、ポリメチルシルセスキオキサンであり、
    前記第1の液体と前記第2の液体との混合液の体積固有抵抗が9.0×1012Ω・cmである、バイオチップ。
  5. 重力の作用によって反応液を容器の長手方向に移動させるバイオチップであって、
    2以上の前記容器と、
    前記容器の各々を封止する封止部と、
    前記2以上の前記容器を同一の平面内に保持する基板と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、
    を含み、
    前記第1の液体は、ジメチルシリコーンオイルであり、
    前記第2の液体は、カルビノール変性シリコーンオイルであり、
    前記第1の液体と前記第2の液体との混合液の体積固有抵抗が4.0×1013Ω・cm以上4.8×1013Ω・cm以下であって、
    前記平面の1点を中心とした放射方向と、前記容器の前記長手方向とが一致する、バイオチップ。
  6. 重力の作用によって反応液を容器の長手方向に移動させるバイオチップであって、
    2以上の前記容器と、
    前記容器の各々を封止する封止部と、
    前記2以上の前記容器を同一の平面内に保持する基板と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、
    を含み、
    前記第1の液体は、ジメチルシリコーンオイルであり、
    前記第2の液体は、トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸であり、
    前記第1の液体と前記第2の液体との混合液の体積固有抵抗が5.4×1010Ω・cm以上9.0×1012Ω・cm以下であって、
    前記平面の1点を中心とした放射方向と、前記容器の前記長手方向とが一致する、バイオチップ。
  7. 重力の作用によって反応液を容器の長手方向に移動させるバイオチップであって、
    2以上の前記容器と、
    前記容器の各々を封止する封止部と、
    前記2以上の前記容器を同一の平面内に保持する基板と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、
    を含み、
    前記第1の液体は、ジメチルシリコーンオイルであり、
    前記第2の液体は、トリメチルシロキシケイ酸とシクロペンタシロキサン50%との混合液であり、
    前記第1の液体と前記第2の液体との混合液の体積固有抵抗が3.6×1011Ω・cm以上8.0×1012Ω・cm以下であって、
    前記平面の1点を中心とした放射方向と、前記容器の前記長手方向とが一致する、バイオチップ。
  8. 重力の作用によって反応液を容器の長手方向に移動させるバイオチップであって、
    2以上の前記容器と、
    前記容器の各々を封止する封止部と、
    前記2以上の前記容器を同一の平面内に保持する基板と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なる第1の液体と、
    前記容器に充填され、前記反応液とは比重が異なり、かつ、前記第1の液体よりも体積固有抵抗が小さい第2の液体と、
    を含み、
    前記第1の液体は、ジメチルシリコーンオイルであり、
    前記第2の液体は、ポリメチルシルセスキオキサンであり、
    前記第1の液体と前記第2の液体との混合液の体積固有抵抗が9.0×1012Ω・cmであって、
    前記平面の1点を中心とした放射方向と、前記容器の前記長手方向とが一致する、バイオチップ。
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