JP2015204398A - 光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波特性を向上し、低コストを実現できる光モジュールを提供する。【解決手段】光モジュール20は、半導体レーザー4と、電気的に接地されているステム1を含み、半導体レーザー4を収容している筐体13とを有している。リード端子2A、2Bはステム1を貫通し、筐体13の外側にステム1から突出している突出部2bを有している。光モジュール20は、リード端子2A、2Bの突出部2bから出る電磁界を吸収する電波吸収体9を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は光モジュールの高周波特性を向上するための技術に関する。
光通信で使用されるCAN型光モジュールは、電気的に接地されているステムと、ステムを貫通し且つステムから絶縁されているリード端子とを有している。ステムとステムに取り付けられるキャップとによって、光半導体素子を収容する筐体が構成されている。リード端子とステムは同軸線路を構成している。リード端子の一方の端部は光半導体素子に接続される。リード端子の他方の端部は、信号線路とそれに沿って形成されるグランドとを有しているフレキシブルプリント基板(FPC)などの配線基板を介して、変調電気信号を出力する駆動デバイスに接続される。
通信速度の上昇に伴って駆動デバイスから出力される変調電気信号の周波数が高くなってきている。例えば、近年では10Gbit/s級の通信速度を実現するために、変調電気信号の周波数が10GHzを超える場合がある。電気信号の高周波化に起因して、伝送線路における特性インピーダンスの不整合箇所で電気信号の反射が生じ易くなっている。特性インピーダンスの不整合は、例えば、リード端子とステムとによって形成される同軸線路と、FPCなどの配線基板との間で生じやすい。特性インピーダンスの不整合は、リード端子とステムとによって形成される同軸線路と、リード端子のステムから突出している部分との間で生じる場合もある。インピーダンスの不整合箇所で反射が生じた場合、その反射波が駆動デバイスでさらに反射し、伝送線路内で多重反射が発生する場合がある。このような反射が生じると、本来の変調電気信号に歪みが生じ、光信号の波形品質が低下する。
下記特許文献1及び2では、インピーダンスの不整合を抑えるための構造が提案されている。特許文献1では、光モジュールとFPCとの間でのインピーダンスの変化が緩やかとなるようにFPCの配線パターンに加工が施されている。特許文献2が開示する光モジュールは、その筐体の内側に、リード端子と平行に配置される誘電体を有している。誘電体によってリード端子のインダクタンスが低下し、インピーダンスの整合が図られている。
特開2009−295717号公報 特開2006−253639号公報
近年、光モジュールの低コスト化のために、光半導体素子のみならず、これを収容する筐体や周辺部材について安価な構成が要求されている。従来は、インピーダンス不整合が小さくなるように駆動デバイスの特性や光半導体素子の特性に合わせて特別に設計した筺体や周辺部材が用いられ、このことが低価格化への妨げとなっていた。大量生産が可能な低速光通信用の廉価モジュールで用いられる部品で、例えば10Gbit/s級の高速光通信用の光モジュールを構成することができれば、通信の高速化と低コスト化の要求を満たすことができる。しかしながら、このような低速光通信用の光モジュールは低い伝送速度での使用が前提となっているので、例えば10Gbit/s級の高速光通信で使用する場合、インピーダンスの不整合箇所で電気信号の反射が発生してしまう。特許文献1や2で提案されるようにインピーダンスの不整合を抑えるための特別な設計を光モジュールやFPCに設けると、その分コストが増すので、低速光通信用のモジュールを利用するメリットが享受できなくなる。
本発明の目的は、高周波特性を向上し、低コストを実現できる光モジュールを提供することにある。
(1)本発明の一態様に係る光モジュールは、光半導体素子と、電気的に接地されている壁部材を含み、前記光半導体素子を収容している筐体と、前記壁部材を貫通し、前記光半導体素子の変調電気信号を伝送するためのリード端子であって、前記筐体の内側又は前記筐体の外側の少なくとも一方に前記壁部材から突出している突出部を有しているリード端子と、前記リード端子の突出部から出る電磁界を吸収する電波吸収体と、を備える。
リード端子の近くで反射が生じた場合、反射波による電磁界が伝送線路に沿って形成される。リード端子の突出部は壁部材から突出しているので、リード端子の突出部から出る電磁界は、その他の伝送線路(例えば、リード端子と壁部材とで構成される同軸線路や、リード線に接続されるFPCなどの配線基板)での電磁界より大きく広がりやすい。本発明では、リード端子の突出部から出る電磁界を吸収するように電波吸収体が配置されるので、反射が生じた場合でも突出部から出る反射波の電磁界が電波吸収体によって吸収され、その結果、伝送線路において多重反射が生じることを抑えることができる。これにより、伝送線路の高周波特性を向上できる。また、本発明によれば、インピーダンスの不整合を抑えるための特別な設計(例えば、リード端子の径や、ステムの貫通孔の径、伝送部材に形成される線路の幅などについての特別な設計)が必要とされないので、低コストを実現できる。
(2)(1)の光モジュールにおいて、差動方式の変調電気信号を伝送する第1リード端子と第2リード端子とが前記リード端子として設けられ、前記電波吸収体の少なくとも一部は前記第1リード端子の突出部と前記第2リード端子の突出部との間に位置してもよい。第1リード端子の突出部と第2リード端子の突出部との間には電磁界が形成され易い。そのため、電波吸収体の少なくとも一部を2つのリード端子の突出部の間に位置させることにより、反射波の電磁界を効果的に吸収できる。
(3)(2)の光モジュールにおいて、前記第1リード端子と前記第2リード端子は前記筐体の外側に前記突出部を有し、前記電波吸収体は前記筐体の外側に配置され、その少なくとも一部は前記第1リード端子の突出部と前記第2リード端子の突出部との間に位置してもよい。一般的に、特性インピーダンスの不整合は2つの位置で生じ易い。すなわち、特性インピーダンスの不整合は、リード端子と壁部材とによって形成される同軸線路と、リード端子に接続される配線基板との間で生じやすい。また、特性インピーダンスの不整合は、リード端子と壁部材とによって形成される同軸線路と、筐体の内側に向かって壁部材から突出しているリード端子の突出部との間で生じ易い。(3)の形態では、前記電波吸収体は前記筐体の外側に配置されているので、2つのインピーダンス不整合点で発生した反射波の双方の電磁界を吸収できる。
(4)(1)乃至(3)の光モジュールにおいて、前記電波吸収体は前記リード端子の突出部又は前記リード端子に接続されている信号ラインに触れてもよい。これによれば、電波吸収体と突出部との距離が小さくなるので、より効果的に電磁界を吸収できる。
(5)(1)乃至(4)の光モジュールにおいて、前記電波吸収体は前記リード端子の突出部を取り囲んでもよい。これによれば、電磁界をより効果的に吸収できる。ここで、前記電波吸収体は突出部の外周面を囲むだけでもよいし、突出部の外周面を囲むとともに突出部の端部を覆ってもよい。
(6)(5)の光モジュールにおいて、前記電波吸収体は前記リード端子の外形に対応した形状を有してもよい。これによれば、電磁界をより効果的に吸収できる。
(7)(1)乃至(6)の光モジュールにおいて、前記リード端子は前記筐体の外側に前記突出部を有し、前記筐体の外側には、前記リード端子に接続する信号ラインを有する配線基板が配置され、前記電波吸収体は前記配線基板に取り付けられてもよい。これによれば、電波吸収体の取り付け作業を容易化できる。
(8)(1)乃至(6)の光モジュールにおいて、前記リード端子は前記筐体の外側に前記突出部を有し、前記筐体の外側には、前記リード端子に接続する信号ラインを有する配線基板が配置され、前記配線基板は電波吸収体の層を有してもよい。これによれば、電波吸収体の面積を確保することが容易となり、電磁界を効果的に吸収できる。
(9)本発明の一態様に係る光モジュールは、光半導体素子と、変調電気信号を出力する駆動デバイスと前記光半導体素子とを繋ぐ信号線路と、前記信号線路に沿って形成されているグランドとを含んでいる伝送線路と、を備える。前記伝送線路は、その一部に、前記信号線路に沿って形成されるグランドが設けられていない部分を有している。前記伝送線路の前記一部の信号線路から出る電磁界を吸収する電波吸収体が設けられている。
インピーダンスの不整合点で電気信号の反射が生じた場合、伝送線路に沿って反射波による電磁界が形成される。信号線路に沿って形成されるグランドを有していない伝送線路の一部では、その信号線路から出る電磁界が信号線路のその他の部分から出る電磁界に比べて大きく広がりやすい。(9)の光モジュールによれば、反射が生じた場合であっても、伝送線路の上述の一部の信号線路から出る反射波の電磁界を電波吸収体で吸収できる。その結果、その反射波が駆動デバイスまで伝わることを抑えることができ、伝送線路の高周波特性を向上できる。(9)の光モジュールによれば、インピーダンスの不整合を抑えるための特別な設計(例えば、リード端子の径や、ステムの貫通孔の径、伝送部材に形成される線路の幅などについての特別な設計)が必要とされないので、低コストを実現できる。
(10)(9)の光モジュールにおいて、前記伝送線路は、差動方式で伝送される変調電気信号がそれぞれ流れる第1信号線路と第2信号線路とを有し、前記電波吸収体の少なくとも一部は、前記伝送線路の前記一部における前記第1信号線路と、前記伝送線路の前記一部における前記第2信号線路との間に位置してもよい。伝送線路の前記一部における第1信号線路と、伝送線路の前記一部における第2信号線路との間には電磁界が形成され易い。そのため、電波吸収体の少なくとも一部をこれら2つの信号線路の間に位置させることにより、反射波の電磁界を効果的に吸収できる。
本発明の一実施形態に係る光モジュールを示す斜視図である。 図1に示す光モジュールを別の角度から臨む斜視図である。 図1に示す光モジュールが備えるFPCの断面図である。図3(a)は図2のa−a線で示される切断面で得られる断面図であり、図3(b)は図2のb−b線で示される切断面で得られる断面図である。 駆動デバイスから光モジュールの半導体レーザーに至る伝送線路を表す図である。 光モジュールの変形例を示す斜視図である。 図5に示すVI−VI線での断面図である。 光モジュールのさらに別の変形例を示す断面図である。この図ではFPCの断面が示されている。 光モジュールのさらに別の変形例を示す断面図である。 光モジュールのさらに別の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1及び図2は本発明の一実施形態に係る光モジュール20を示す斜視図である。図1では光モジュール20が備える筐体13の内側が示され、図2では筐体13の外側(後述するステム1の裏面)が示されている。ここでは、CAN型の光モジュールについて説明するが、本発明は他の形態のモジュールに適用されてもよい。
光モジュール20は光半導体素子を有している。図1及び図2に示す光モジュール20は光半導体素子として半導体レーザー4を有している。また、光モジュール20はステム1を有している。図1に示すように、ステム1の表面には台座1aが固定され、半導体レーザー4は台座1aによって支持されている。ステム1は金属によって形成され、後述するフレキシブル配線基板(以下においてFPCと称する)7に形成されるグランドラインと接続されており、電気的に接地される。図1に示すように、ステム1は例えば円盤状に形成される。ステム1には半導体レーザー4を覆うようにキャップ11が接合される。ステム1とキャップ11とによって、半導体レーザー4を収容する筐体13が構成される。すなわち、ステム1とキャップ11は筐体13の壁部材として機能している。筐体13は気密性が確保されている。キャップ11には開口が形成され、この開口には半導体レーザー4からの光を集めるレンズ12が設けられている。
光モジュール20はリード端子2A、2Bを有している。リード端子2A、2Bは半導体レーザー4の変調電気信号を伝送するための端子である。より具体的には、リード端子2A、2Bは、半導体レーザー4に変調電気信号を供給するための端子である。ここで説明する例の光モジュール20は差動方式で駆動される。そのため、光モジュール20は、差動方式の変調電気信号を伝送する2つのリード端子2A、2Bを有している。差動方式の変調電気信号、すなわち互いに逆位相の変調電気信号が、リード端子2A、2Bを通して半導体レーザー4に加えられる。
リード端子2A、2Bは互いに平行に配置されている。また、リード端子2A、2Bはステム1を貫通し且つステム1とは電気的に絶縁されている。詳細には、ステム1は、ステム1を厚さ方向に貫通する貫通孔を有している。この貫通孔の内側にリード端子2A、2Bが配置されている。リード端子2A、2Bは、貫通孔に充填されたガラス材などの絶縁体3によって、貫通孔の内側で保持されている。
リード端子2A、2Bは、図1に示すように、その一方の端部に、ステム1から筐体13の内側に向かって突出する内側突出部2aを有している。また、リード端子2A、2Bは、図2に示すように、その他方の端部に、ステム1から筐体13の外側に向かって突出している外側突出部2bを有している。2つのリード端子2A、2Bの内側突出部2aのそれぞれは半導体レーザー4に繋がっている。図1に示す例では、ステム1に固定されている台座1aには、半田材や導電性接着剤などを用いて放熱用基板5が取り付けられている。放熱用基板5は、高い熱伝導率を有し且つ半導体レーザー4に近い熱膨張係数を有する絶縁性の材料(例えば、窒化アルミニウム)によって形成される。放熱用基板5の表面にはメタライズ部5aが形成されている。リード端子2A、2Bの内側突出部2aはワイヤー6を介してメタライズ部5aに接続されている。半導体レーザー4とメタライズ部5aもワイヤー6を介して互いに接続されている。リード端子2A、2Bの内側突出部2aは、このようにして半導体レーザー4に繋がっている。リード端子2A、2Bの外側突出部2bには、図2に示すように、後において詳説するFPC7の変調信号ライン8A、8Bがそれぞれ接続されている。
内側突出部2aと半導体レーザー4とを接続する構造は、図1に示されるものに限られず、種々の変更がなされてもよい。例えば、ここでは、変調電気信号がそのまま半導体レーザー4に供給される直接変調方式で駆動する光モジュール20において採用される構造について説明した。しかしながら、光モジュール20は外部変調方式で駆動してもよい。この場合、光半導体素子は半導体レーザー4と変調器とを含み、この変調器とリード端子2A、2Bの内側突出部2aとが接続される。
図2に示す例の光モジュール20は、さらにリード端子2C、2Dを有している。リード端子2Dはステム1に接合され、ステム1の裏面から突出するように配置されている。リード端子2DにはFPC7が備えるグランドライン8Dが接続される。リード端子2Cは、例えば、半導体レーザー4から出力される光信号の強度をモニタするためのフォトダイオードに接続する。他の例では、リード端子2Cは、半導体レーザー4の温度をモニタするためのサーミスタに接続してもよい。リード端子2Cも、リード端子2A、2Bと同様に、ステム1を貫通している。そして、リード端子2Cの端部(突出部)2bはFPC7のセンサ信号ライン8Cに接続される。なお、光モジュール20は必ずしもリード端子2Cを有していなくてもよい。
光モジュール20は、半導体レーザー4の変調電気信号を伝送するための配線基板を有している。配線基板は筐体13の外側(より具体的には、ステム1の裏面)に取り付けられ、配線基板が有する信号ラインとリード端子2A、2Bが接続される。ここで説明する例の光モジュール20は配線基板としてFPC7を有している。FPC7は、例えば接着剤(不図示)によって筐体13の外側に取り付けられる。配線基板は必ずしもFPCに限られず、リジットの基板でもよい。図3はFPC7の例を示す断面図である。図3(a)は図2のa−a線で示される切断面で得られる断面図であり、図3(b)は図2のb−b線で示される切断面で得られる断面図である。
上述したように、FPC7には変調信号ライン8A、8Bが形成されている。変調信号ライン8A、8Bは後述する駆動デバイス10に接続され、駆動デバイス10が出力する変調電気信号を半導体レーザー4に向けて伝送する。また、ここで説明する例では、FPC7はセンサ信号ライン8Cと、グランドライン8Dとを有している。上述したように、信号ライン8A、8B、8Cはリード端子2A、2B、2Cの外側突出部2bに接続されている。図2及び図3(a)に示すように、信号ライン8A、8B、8Cの端部にランドパターン8aが形成されている。ランドパターン8aが形成されている部分には貫通孔が形成される。リード端子2A、2B、2Cの外側突出部2bはそれぞれこの貫通孔に嵌められ、例えば半田によって、ランドパターン8aに取り付けられる。外側突出部2bはFPC7の貫通孔に嵌められ、FPC7から突出している。リード端子2Dは上述したようにグランドライン8Dに接続されている。図2に示す例のFPC7は、グランドライン8Dの端部にもランドパターン8aを有している。リード端子2Dはこのランドパターン8aの貫通孔に嵌められ、ランドパターン8aに半田付けされる。
グランドライン8Dは信号ライン8A、8B、8Cとに沿って形成されている。FPC7の一例は、図3(b)で示されるように、マイクロストリップ線路を構成する。すなわち、グランドライン8Dは層状であり、少なくとも変調信号ライン8A、8Bの全体の幅に対応した幅を有する。グランドライン8Dは、例えばポリイミドによって形成される誘電体層7aを挟んで信号ライン8A、8B、8Cとは互いに反対側に形成されている。FPC7の伝送線路の一部では、信号ライン8A、8B、8Cに沿って形成されるグランドライン8Dが設けられていない。具体的には、図2及び図3(a)に示すように、FPC7の端部(ランドパターン8aが形成されている部分)では、信号ライン8A、8B、8Cに沿って形成されるグランドライン8Dが設けられていない。
FPC7はマイクロストリップ線路に限られず、例えばコプレーナ線路を有してもよい。すなわち、FPC7に信号ライン8A、8B、8Cに沿って伸びている複数のグランドラインが形成され、信号ライン8A、8B,8Cのそれぞれが2つのグランドラインの間に形成されてもよい。また、FPC7はストリップ線路を有してもよい。すなわち、信号ライン8A、8B,8Cが形成されている層が、2つのグランド層の間に配置されてもよい。図3に示すように、ポリイミドなどの基材7bと、ランドパターン8aを除いて信号ライン8A、8B、8Cを覆うカバー層7cとを有してよい。
図4は、駆動デバイス10から光モジュール20の半導体レーザー4に至る伝送線路を表す図である。駆動デバイス10は半導体レーザー4に供給するための変調電気信号を出力する。駆動デバイス10は伝送線路L7、L2、L2aを介して半導体レーザー4に接続されている。
伝送線路L7はFPC7の変調信号ライン8A、8Bとグランドライン8Dとによって構成される伝送線路(マイクロストリップ線路)である。変調信号ライン8A、8Bの線幅を調節することにより、伝送線路L7の特性インピーダンスを調節することができる。ここで説明する例では、駆動デバイス10の出力インピーダンスと伝送線路L7の特性インピーダンスは整合している。例えば、駆動デバイス10の出力インピーダンスと伝送線路L7の特性インピーダンスは25Ωに設定される。
伝送線路L2はリード端子2A、2Bとステム1とによって構成される伝送線路である。上述したように、変調信号ライン8A、8Bはリード端子2A、2Bに接続されている。ステム1はFPC7のグランドライン8Dに電気的に接続される。リード端子2A、2Bはステム1を貫通している。そのため、リード端子2A、2Bとステム1とによって構成される伝送線路L2は同軸線路となっている。したがって、伝送線路L2の特性インピーダンスは、リード端子2A、2Bの径と、ステム1の貫通孔の径と、その貫通孔に充填されている絶縁体3の比誘電率とによって決まる。ここで説明する例では、伝送線路L2の特性インピーダンスはFPC7の伝送線路L7の特性インピーダンスよりも小さい。
伝送線路L2の特性インピーダンスは、一般的に次のような制約を受けるため、伝送線路L7の特性インピーダンスに一致させるのは難しい。上述したように、伝送線路L2の特性インピーダンスは、リード端子2A、2Bの径と、ステム1の貫通孔の径とにより調整できる。しかしながら、リード端子2A、2Bの最小径はその加工精度の制限を受ける。また、ステム1の直径は規格やモジュールの小型化の要請により制限を受け、ステム1の貫通孔の最大径も、ステム1に部品を搭載するための領域を確保する必要があることから制限を受ける。つまり、リード端子2A、2Bの径を小さくし且つ貫通孔の径を大きくして、伝送線路L2の容量性を小さくすること、すなわち伝送線路L2の特性インピーダンスを大きくすることは難しい。そのため、ここで説明する例では、伝送線路L2の特性インピーダンスは伝送線路L7の特性インピーダンスよりも低い。光モジュールの一例では、ステム1の貫通孔の直径は1mmで、リード端子2A、2Bの直径は0.45mmである。また、絶縁体3の比誘電率は6.5である。そのため、伝送線路L2の特性インピーダンスはおよそ18Ωとなり、FPC7の伝送線路L7よりも低くなる。
伝送線路L2aはリード端子2A、2Bの内側突出部2aで構成される線路である。内側突出部2aはステム1で取り囲まれていない。そのため、伝送線路L2aは大きな誘導性を有し、伝送線路L2aの特性インピーダンスは伝送線路L2よりも高くなる。光モジュールの一例では、伝送線路L2aの特性インピーダンスは約40Ωとなる。
以上説明したように、駆動デバイス10から半導体レーザー4に至る伝送線路では、特性インピーダンスの不整合が、伝送線路L7と伝送線路L2との間と、伝送線路L2と伝送線路L2aとの間とで生じる。これら2つのインピーダンス不整合点で変調電気信号の反射が生じる。すなわち、伝送線路L7と伝送線路L2との間の接続部C1と、伝送線路L2と伝送線路L2aとの間の接続部C2とで変調電気信号の反射が生じる。このような反射は高周波の電気信号について生じ易い。例えば、10GHzの矩形波の電気信号は、10GHzよりも高い周波数の信号、例えば15GHzの信号や20GHzの信号を含んでいる。このような高周波の信号について特に反射が生じやすい。また、反射波の周波数が高くなるほど、駆動デバイス10の反射耐性は低くなり、駆動デバイス10でも反射が生じ易くなる。特に、駆動デバイス10の反射耐性は反射波の周波数が10GHzを超えると低くなる。そのため、周波数の高い反射波(例えば、15GHzや20GHzの反射波)が駆動デバイス10に到達すると、伝送線路において多重反射が発生する。この場合、半導体レーザー4に加えられる変調電気信号に歪みが生じ、半導体レーザー4から出力される光信号の波形品質が劣化する。
光モジュール20は、このような高周波の反射波が駆動デバイス10に到達するのを抑えるため、反射波の電磁界を吸収する電波吸収体を有している。伝送線路は、変調信号ライン8A、8Bやリード端子2A、2Bなどによって構成される信号線路と、信号線路に沿って形成され且つ信号線路に沿って伸びているグランド(FPC7のグランドライン8D及びステム1を含む)とを有している。ところが、伝送線路の一部では、信号線路に沿って形成されるグランドが設けられていない。すなわち、伝送線路の一部では、信号線路に沿って伸びており且つ信号線路に対してその延伸方向に直交する方向に位置しているグランドが設けられていない。このような信号線路の一部から出る電磁界は、グランドまでの距離が遠いため、空間的に広がりやすい。そこで、電波吸収体は、信号線路の上述の一部から出る電磁界を吸収するように配置される。すなわち、電波吸収体は、信号線路の上述の一部から出る電気力線を遮るように配置される。なお、信号線路の上述の一部は、伝送線路におけるインピーダンスの不整合点又は不整合点よりも駆動デバイス10寄りの部分である。ここで説明する光モジュール20は、図2に示すように、筐体13の外側に配置され、リード端子2A、2Bの外側突出部2bから出る電磁界を吸収する電波吸収体9を有している。電波吸収体9は外側突出部2bから出る電気力線を遮る位置に配置されている。図2に示す例では、FPC7の端部(ランドパターン8aが形成されている部分)はステム1の外面に沿って配置され、電波吸収体9はFPC7の端部に取り付けられている。
上述したように、外側突出部2bは電気的に接地されているステム1から突出している。そのため、伝送線路は、外側突出部2bに沿って形成されているグランドを有していない。すなわち、伝送線路は、外側突出部2bに沿って伸びており且つ、外側突出部2bに対してその延伸方向に直交する方向に位置するグランドを有していない。また、FPC7は、その端部にグランドライン8Dを有していない(図3(a)参照)。外側突出部2bは、FPC7の端部を超えて突出している。そのため、外側突出部2bでは、他の部分に比して、信号の電磁界が広がりやすい。例えば、マイクロストリップ線路を構成する上述の伝送線路L7(図4)では変調信号ライン8A、8Bとグランドライン8Dとの間に電磁界が形成され、電磁界は大きくは広がらない。また、同軸線路を構成する上述の伝送線路L2(図4)では、リード端子2A、2Bとステム1との間に電磁界が形成され、電磁界は大きくは広がらない。これに対して、外側突出部2bでは、これに沿って形成されるグランドが設けられていないため、電磁界が広がりやすい。また、外側突出部2bは、互いに特性インピーダンスが異なる伝送線路L2と伝送線路L7との間に位置している。換言すると、外側突出部2bは伝送線路L2よりも駆動デバイス10寄りに位置している。このため、伝送線路L2と伝送線路L7との間で反射が生じた場合、外側突出部2bの周囲に反射波による電磁界が形成される。また、伝送線路L2と伝送線路L2aとの間で反射が生じた場合も、外側突出部2bの周囲に反射波による電磁界が形成される。そして、光モジュール20では、これら2箇所で生じた反射波の電磁界を電波吸収体9によって吸収できる。その結果、反射波が駆動デバイス10まで伝わることを抑えることができ、伝送線路における多重反射の発生を抑えることができる。
なお、信号はその周波数が高くなるほど反射し易いため、反射波には高周波成分が多く含まれる。信号の周波数が高くなるほど、その信号による電磁界は空間的に大きく広がりやすい。また、反射は伝送線路L2と伝送線路L7の間で発生するため、反射波は伝送線路L2から駆動デバイス10に向けて戻るのに対して、本来の電気信号はリード端子2A、2Bを通り筐体13の内部へと伝達される。そのため、外側突出部2bの近くでは、反射波の電磁界は空間的に大きく広がっているものの、本来の電気信号の電磁界はリード端子2A、2Bの近くにあり、反射波と比較して空間的な広がりは狭くなる。そのため、外側突出部2bから出る電磁界を吸収するように電波吸収体9を配置することにより、反射波による電磁界を効率的に吸収できる。すなわち、変調電気信号の電磁界の吸収(すなわち変調電気信号の損失)を抑えながら、反射波の電磁界を吸収できる。なお、伝送線路L7では電磁界は信号ライン8A、8Bとグランドライン8Dとの間に分布しているために、電波吸収体を伝送線路L7の信号ライン8A、8B上に配置した場合、反射波を十分に吸収することは難しい。仮に十分に反射波を吸収させる為に大きな電波吸収体を設置した場合には、反射波だけではなく、本来の電気信号そのものも多く吸収してしまい、結果的に光信号の波形品質に影響を与えてしまう。
ここで説明する例の光モジュール20は、差動方式の変調電気信号(すなわち、互いに逆位相の変調電気信号)を伝送する2つのリード端子2A、2Bを有している。電波吸収体9は、少なくともその一部が、2つのリード端子2A、2Bの外側突出部2bの間に位置するように配置されている。2つのリード端子2A、2Bには逆位相の電気信号が流れるので、2つのリード端子2A、2Bの外側突出部2bの間に電磁界が形成され易い。そのため、電波吸収体9のこのような配置によれば、効果的に反射波の電磁界を吸収できる。なお、ここで説明する例のFPC7は、上述したように、その端部にグランドライン8Dを有していない。そのため、変調信号ライン8A、8Bの端部やランドパターン8aの周りにも反射波の電磁界が形成される。電波吸収体9によれば、この電磁界も吸収できる。
図2に示す例の電波吸収体9はシート状であり、FPC7の表面に配置されている。このような電波吸収体9を使用することにより、光モジュール20のコストの増大を抑えることができる。図2に示す例では、電波吸収体9は、2つのリード端子2A、2Bの外側突出部2bの間の位置に配置されている。より具体的には、電波吸収体9の全体が2つのリード端子2A、2Bの外側突出部2bの間に位置している。電波吸収体9の一例はFPC7の表面に貼り付けられる部材である。また、電波吸収体9の他の例は、FPC7の表面に塗布されてもよい。電波吸収体9の位置や形状はこれに限られない。例えば、電波吸収体9は、リード端子2A、2Bに対応する位置に開口が形成され且つFPC7の表面に貼り付けられるシート状の部材でもよい。電波吸収体9の厚さは、好ましくは、変調電気信号の強度に応じて決定される。
電波吸収体9は、外側突出部2b又は外側突出部2bに接続されるランドパターン8aに触れていることが好ましい。このような電波吸収体9によれば、電波吸収体9と外側突出部2bとの距離が小さくなるため、より効果的に外側突出部2bから出る電磁界を吸収できる。図2に示す例では、電波吸収体9はランドパターン8aの縁に触れている。
電波吸収体9は、例えば、磁性材料を含み、その磁気損失を利用して電波を吸収する電波吸収体である。また、電波吸収体9は、誘電損失を利用して電波を吸収する誘電性の電波吸収体でもよい。電波吸収体9は好ましくは絶縁体である。絶縁体の電波吸収体を用いることにより、リード端子2A、2Bの短絡を防止できる。
図5及び図6は光モジュール20の変形例を示す図である。図5は変形例の斜視図であり、図6は図5に示すVI−VI線での断面図である。これらの図では、これまで説明した箇所と同一箇所には同一符合を付している。
図5に示す光モジュール120は電波吸収体109を有している。電波吸収体109はリード端子2A、2Bの外側突出部2bを取り囲んでいる。より具体的には、電波吸収体109はリード端子2A、2Bの外側突出部2bを覆っている(図6参照)。電波吸収体109は2つのリード端子2A、2Bの外側突出部2bをそれぞれ覆っている。このような電波吸収体109によれば、外側突出部2bから出る電気力線をより効果的に遮ることができる。すなわち、外側突出部2b周りに形成される電磁界をより効果的に吸収できる。なお、電波吸収体109は2つのリード端子2A、2Bの外側突出部2bをそれぞれ覆っているため、図6に示すように2つの外側突出部2bの間に位置する部分109bを有している。
電波吸収体109の一例は、磁性電波吸収材料を含んだゴム状の電波吸収体である。この場合、電波吸収体109は、リード端子2A、2Bの外側突出部2bを覆うように、外側突出部2bに取り付けられる。また、電波吸収体109はリード端子2A、2Bの外側突出部2bの外形に対応した形状を有している。すなわち、外側突出部2bが嵌まっている電波吸収体109の凹部は、図6に示すように、外側突出部2bの外形に対応した形状を有している。凹部の内面109aは外側突出部2bの外面に密着している。この形態においては、絶縁性の電波吸収体109が利用される。
図5に示すように、電波吸収体109の一例は、2つのリード端子2A、2Bの外側突出部2bを覆い、残りのリード端子2C、2Dの外側突出部2bは覆っていない。しかしながら、電波吸収体109は、残りのリード端子2C、2Dの外側突出部2bを覆うように、これらの外側突出部2bに取り付けられてもよい。これによれば、電波吸収体109の固定安定性を向上できる。この場合、電波吸収体109はFPC7の伝送線路L7(変調信号ライン8A、8Bとグランドライン8Dとによって構成されるマイクロストリップ線路)を覆わないように配置されることが好ましい。また、電波吸収体109は、残りのリード端子2C、2Dの外側突出部2bのうち一方の外側突出部2bを覆うように、当該一方の外側突出部2bに取り付けられてもよい。
図7は光モジュール20のさらに別の変形例を示す図である。図7ではこの変形例による光モジュールが備えるFPC207の断面が示されている。図7の切断面は図3(a)と同様である。
図7に示すように、FPC207は、その端部(ランドパターン8aが形成され且つグランドライン8Dが形成されていない部分)に、電波吸収体209の層を含んでいる。電波吸収体209は2つのリード端子2A、2Bの外側突出部2bの間に位置する部分を有している。電波吸収体209の層は、好ましくは、ランドパターン8aに接するように形成されるが、必ずしもこれに限られない。図7の例では、電波吸収体209の層はFPC7の内層(最表面に露出していない層)である。具体的には、電波吸収体209の層は、カバー層7cによって覆われている。電波吸収体209の層の他の例は、FPC7の最表面の層である。電波吸収体209の厚さは、好ましくは、変調電気信号の強度に応じて決定される。
図8は光モジュール20のさらに別の変形例を示す斜視図である。この図は、図1と同様に、ステム1の表面(筐体13の内面)を示している。この図でも、これまで説明した箇所と同一箇所には同一符合を付している。
上述したように、リード端子2A、2Bは、ステム1から筐体13の内側に向かって突出している内側突出部2aを有している。図8に示す光モジュール320は筐体13の内側に電波吸収体309を有している。電波吸収体309は内側突出部2aから出る電磁界を吸収する。より詳細には、電波吸収体309は内側突出部2aの基部から出る電磁界を吸収する。図4を参照して説明したように、伝送線路L2と伝送線路L2aとの間でも特性インピーダンスの不整合が生じている。伝送線路L2は、上述したように、リード端子2A、2Bとステム1とによって構成される同軸線路であり、伝送線路L2aは内側突出部2aによって構成される線路である。内側突出部2aの基部から出る電磁界を吸収するように電波吸収体309を配置することにより、伝送線路L2と伝送線路L2aとの間のインピーダンスの不整合によって生じる反射波の電磁界を電波吸収体309で吸収できる。その結果、その反射波が駆動デバイス10に伝わることを抑えることができ、伝送線路における多重反射の発生を抑えることができる。
なお、内側突出部2aはステム1から突出しており、ステム1によって囲まれていない。すなわち、内側突出部2aは、これに沿って形成されるグランドを有していない。そのため、内側突出部2aでは、他の部分(具体的には、伝送線路L7、L2)に比して電磁界が広がりやすい。また、上述したように、反射波の電磁界は、本題の電気信号の電磁界よりも空間的に大きく広がりやすい。そのため、電波吸収体309によれば、反射波による電磁界を効果的に吸収できる。
電波吸収体309は、その少なくとも一部が2つのリード端子2A、2Bの内側突出部2aの間に位置するように配置されている。2つのリード端子2A、2Bには逆位相の電気信号が流れるので、2つのリード端子2A、2Bの内側突出部2aの間に電磁界が形成され易い。そのため、電波吸収体309のこのような配置によれば、効果的に反射波の電磁界を電波吸収体309によって吸収できる。図8に示す例の電波吸収体309はシート状であり、ステム1上に配置されている。電波吸収体309は、2つのリード端子2A、2Bの内側突出部2aの間の位置に配置されている。より具体的には、電波吸収体309の全体が2つのリード端子2A、2Bの内側突出部2aの間に位置している。電波吸収体309の一例はステム1の表面に貼り付けられる部材である。なお、図8に示す例では、電波吸収体309に加えて、筐体13の外側に上述の電波吸収体9、109、209のいずれかが設けられてもよい。
2つの内側突出部2aの間には半導体レーザー4から出力される光信号の強度をモニタするフォトダイオードが配置されてもよい。この場合、電波吸収体309はそのフォトダイオードの位置を避ける形状を有してよい。例えば、電波吸収体309はフォトダイオードの位置に開口を有してもよい。また、2つの内側突出部2aの間にはフォトダイオードが配置されない形態においては、図8に示すように電波吸収体309は矩形でもよい。
図9は光モジュール20のさらに別の変形例を示す斜視図である。この図は、図8と同様に、ステム1の表面(筐体13の内面)を示している。この図でも、これまで説明した箇所と同一箇所には同一符合を付している。
図9に示す光モジュール420も、図8の光モジュール320と同様に、リード端子2A、2Bの内側突出部2aから出る電磁界を吸収する電波吸収体409を有している。電波吸収体409は内側突出部2aの基部を取り囲むように形成されている。また、電波吸収体409は内側突出部2aの基部の外面に密着している。このような電波吸収体409によれば、内側突出部2aから出る電磁界をより効果的に吸収できる。図9の例では、電波吸収体409は、その両端部に、2つのリード端子2A、2Bの内側突出部2aのそれぞれを取り囲む部分を有している。また、電波吸収体409は2つの内側突出部2aの間に位置する部分を有している。
電波吸収体409の一例は、電波吸収体109と同様に、磁性電波吸収材料を含んだゴム状の電波吸収体である。この場合、電波吸収体409は、リード端子2A、2Bの内側突出部2aの基部を取り囲むように、内側突出部2aの基部に取り付けられる。電波吸収体409は内側突出部2aの外面に密着している。そのため、電波吸収体409としては、絶縁性の電波吸収体が利用される。
以上説明したように、リード端子2A、2Bはステム1から突出している突出部2b、2aを有している。そして、電波吸収体9、109、209、309、409は突出部2b、2aから出る電磁界を吸収するように配置されている。突出部2b、2aでは、これらに沿って形成されるグランドが設けられていないため、電磁界が広がりやすい。光モジュール20では、この電磁界を電波吸収体9、109、209、309、409によって吸収できる。その結果、反射波が駆動デバイス10まで伝わることを抑えることができ、伝送線路における多重反射の発生を抑えることができる。
なお、以上説明した光モジュールは、差動方式で伝送される変調電気信号を受けて駆動するモジュールであった。しかしながら、本発明は、シングルエンドの伝送方式で伝送される変調電気信号を受けて駆動するモジュールに適用されてもよい。この場合、電波吸収体は、リード端子の突出部の外面と、接地されている部分(具体的にはステム1)とを結ぶ直線と交差するように配置される。例えば、電波吸収体はリード端子の突出部を取り囲むように、FPCに取り付けられる。電波吸収体をこのように配置することにより、リード端子の突出部から出る電磁界を電波吸収体で吸収できる。
また、本発明は、以上説明した光モジュールに限られず、光半導体素子が搭載される壁部材とそれを貫くリード端子を有する光モジュールであれば異なる構造を有する光モジュールにも適用できる。
本明細書では、FPC7のグラインドライン8Dがリード端子2Dとグランドライン8Dの接続部付近まで伸びている例を説明した。しかしながら、グランドライン8Dはリード端子2Dを超えてもよい。例えば、グランドライン8Dは、リード端子2A,2B、2Cを超えた位置まで伸びてもよい。また、グランドライン8DはFPC7の全域に設けられてもよい。この場合であっても、外側突出部2bには、これに沿ったグランドラインが設けられていないので、外側突出部2bの近くに電波吸収体9を配置することにより反射を低減できる。
1 ステム、2A,2B,2C,2D リード端子、2a 内側突出部、2b 外側突出部、4 半導体レーザー、7 FPC、8A、8B 変調信号ライン、8C センサ信号ライン、8D グランドライン、8a ランドパターン、9,109,209,309,409 電波吸収体、10 駆動デバイス、13 筐体、20,120,320,420 光モジュール、L2,L2a,L7 伝送線路。

Claims (10)

  1. 光半導体素子と、
    電気的に接地されている壁部材を含み、前記光半導体素子を収容している筐体と、
    前記壁部材を貫通し、前記光半導体素子の変調電気信号を伝送するためのリード端子であって、前記筐体の内側又は前記筐体の外側の少なくとも一方に前記壁部材から突出している突出部を有しているリード端子と、
    前記リード端子の突出部から出る電磁界を吸収する電波吸収体と、を備える
    ことを特徴とする光モジュール。
  2. 請求項1に記載に光モジュールにおいて、
    差動方式の変調電気信号を伝送する第1リード端子と第2リード端子とが前記リード端子として設けられ、
    前記電波吸収体の少なくとも一部は前記第1リード端子の突出部と前記第2リード端子の突出部との間に位置している、
    ことを特徴とする光モジュール。
  3. 請求項2に記載の光モジュールにおいて、
    前記第1リード端子と前記第2リード端子は前記筐体の外側に前記突出部を有し、
    前記電波吸収体は前記筐体の外側に配置され、その少なくとも一部は前記第1リード端子の突出部と前記第2リード端子の突出部との間に位置している、
    ことを特徴とする光モジュール。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
    前記電波吸収体は前記リード端子の突出部又は前記リード端子に接続されている信号ラインに触れている、
    ことを特徴とする光モジュール。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
    前記電波吸収体は前記リード端子の突出部を取り囲んでいる、
    ことを特徴とする光モジュール。
  6. 請求項5に記載の光モジュールにおいて、
    前記電波吸収体は前記リード端子の前記突出部の外形に対応した形状を有している、
    ことを特徴とする光モジュール。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
    前記リード端子は前記筐体の外側に前記突出部を有し、
    前記筐体の外側には、前記リード端子に接続する信号ラインを有する配線基板が配置され、
    前記電波吸収体は前記配線基板に取り付けられている、
    ことを特徴とする光モジュール。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光モジュールにおいて、
    前記リード端子は前記筐体の外側に前記突出部を有し、
    前記筐体の外側には、前記リード端子に接続する信号ラインを有する配線基板が配置され、
    前記配線基板は電波吸収体の層を有している、
    ことを特徴とする光モジュール。
  9. 光半導体素子と、
    変調電気信号を出力する駆動デバイスと前記光半導体素子とを繋ぐ信号線路と、前記信号線路に沿って形成されているグランドとを含んでいる伝送線路と、を備え、
    前記伝送線路は、その一部に、前記信号線路に沿って形成されるグランドが設けられていない部分を有し、
    前記伝送線路の前記一部の信号線路から出る電磁界を吸収する電波吸収体が設けられている、
    ことを特徴とする光モジュール。
  10. 請求項9に記載の光モジュールにおいて、
    前記伝送線路は、差動方式で伝送される変調電気信号がそれぞれ流れる第1信号線路と第2信号線路とを有し、
    前記電波吸収体の少なくとも一部は、前記伝送線路の前記一部における前記第1信号線路と、前記伝送線路の前記一部における前記第2信号線路との間に位置している、
    ことを特徴とする光モジュール。
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