JP2015203684A - 非接触電力伝送装置、送電機器及び受電機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】交流電源から対象負荷への電力伝送の異常及び異常箇所を好適に把握できる非接触電力伝送装置、送電機器及び受電機器を提供すること。【解決手段】非接触電力伝送装置10は、交流電力を出力する交流電源12と、交流電力が入力される1次側コイル13aと、1次側コイル13aから非接触で交流電力を受電可能な2次側コイル23aと、2次側コイル23aによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される車両用バッテリ22とを備えている。ここで、非接触電力伝送装置10は、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差に基づいて、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送に異常が発生しているか否かを判定する送電側コントローラ14を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、非接触電力伝送装置、送電機器及び受電機器に関する。
電源コードや送電ケーブルを用いない非接触電力伝送装置として、例えば、交流電力を出力する交流電源及び該交流電力が入力される1次側コイルを有する送電機器と、1次側コイルから非接触で交流電力を受電可能な2次側コイルを有する受電機器とを備えているものが知られている(例えば特許文献1参照)。かかる非接触電力伝送装置においては、例えば1次側コイルと2次側コイルとが磁場共鳴することにより、1次側コイルから2次側コイルに向けて非接触で交流電力が伝送される。2次側コイルによって受電された交流電力は直流電力に変換され、当該直流電力は、対象負荷としての蓄電装置に入力される。
ここで、例えば交流電源から対象負荷への電力伝送の異常を早期に把握したい場合がある。また、仮に交流電源から対象負荷への電力伝送に異常が生じている場合、異常箇所を、ある程度特定したい場合がある。例えば、交流電源から対象負荷までの電力伝送経路上に特定部品が設けられている構成において、交流電源から対象負荷への電力伝送に異常が発生した場合には、上記電力伝送の異常が特定部品の異常に起因するものなのか否かを特定したい場合がある。
本発明の目的は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、交流電源から対象負荷への電力伝送の異常及び異常箇所を好適に把握できる非接触電力伝送装置、送電機器及び受電機器を提供することである。
上記目的を達成する非接触電力伝送装置は、交流電力を出力する交流電源と、前記交流電力が入力される1次側コイルと、前記1次側コイルに入力される前記交流電力を非接触で受電可能な2次側コイルと、前記2次側コイルによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される対象負荷と、前記交流電源から前記対象負荷までの電力伝送経路上に存在する特定部品の前段に設けられた判定負荷と、を備え、前記特定部品の入力電力値が前記判定負荷の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、前記判定負荷の入力電力値が前記特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されているものであって、前記特定部品入力状態である状況において、前記交流電源から前記特定部品を介して前記対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定を行う第1異常判定部と、前記第1異常判定部により異常が発生していると判定された場合に、前記特定部品入力状態から前記判定負荷入力状態に切り替え、且つ、前記判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定を行う第2異常判定部と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、特定部品入力状態である状況において、交流電源から特定部品を介して対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定を行うことにより、交流電源から対象負荷への電力伝送の異常を把握できる。特に、異常が発生しているか否かを判定するパラメータとして、位相差を採用したことにより、特定部品の温度が過度に高くなる前段階にて異常を把握できる。これにより、異常が発生しているか否かを判定するパラメータとして特定部品の温度を用いる構成と比較して、異常を早期に把握できる。
また、第1異常判定部により異常が発生していると判定された場合には、特定部品入力状態から判定負荷入力状態に切り替わり、その状況で交流電源から判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定を行うことにより、特定部品以降(特定部品又は特定部品よりも後段)にて異常が発生しているのか、特定部品よりも前段にて異常が発生しているのかを特定することができる。これにより、異常箇所を、ある程度特定することができる。
なお、「特定部品」は、例えば1次側コイル及び2次側コイルを含む。また、特定部品入力状態における判定負荷の入力電力値は「0」も含み、判定負荷入力状態における特定部品の入力電力値は「0」を含む。
上記非接触電力伝送装置について、前記交流電源の出力電圧と出力電流との位相差を検出する検出部を備え、前記第1異常判定及び前記第2異常判定は、前記検出部によって検出された前記交流電源の出力電圧と出力電流との位相差に基づいて行われるとよい。かかる構成によれば、交流電源の出力電圧と出力電流との位相差に基づいて、第1異常判定と第2異常判定との双方が行われる。これにより、第1異常判定と第2異常判定とで用いる位相差を共通化することを通じて、検出部の簡素化を図ることができる。
また、仮に特定部品が複数ある場合、交流電源の出力電圧と出力電流との位相差は、各特定部品のインピーダンスに依存する。これにより、当該各特定部品に対する異常判定を行う場合に好適に対応できる。
上記非接触電力伝送装置について、前記電力伝送経路上における前記交流電源と前記1次側コイルとの間に設けられ、インピーダンス変換を行うインピーダンス変換部を備えているとよい。かかる構成によれば、インピーダンス変換部によって、交流電源の出力電圧と出力電流との位相差を「0」に近づけることができ、それを通じて交流電源から対象負荷への電力伝送を好適に行うことができる。
ここで、インピーダンス変換部を構成する各種素子にて異常が発生した場合、インピーダンス変換部のインピーダンスが変動し、その結果上記位相差が大きくなる場合がある。これに対して、本構成によれば、上記位相差に基づいて第1異常判定を行うことにより、インピーダンス変換部の異常を好適に把握できる。
特に、上記のようにインピーダンス変換部によって交流電源の出力電圧と出力電流との位相差が「0」に近づくように設定されていることにより、上記位相差の正常値(基準値)を比較的容易に設定できる。これにより、各異常判定を好適に行うことができる。
上記非接触電力伝送装置について、前記特定部品として、第1特定部品と、前記第1特定部品よりも後段に設けられた第2特定部品とを備え、前記判定負荷として、前記第1特定部品の前段に設けられた第1判定負荷と、前記第2特定部品の前段に設けられた第2判定負荷とを備え、前記非接触電力伝送装置は、前記第1特定部品の入力電力値が前記第1判定負荷の入力電力値よりも大きい第1特定部品入力状態と、前記第1判定負荷の入力電力値が前記第1特定部品の入力電力値よりも大きい第1判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成され、更に前記第2特定部品の入力電力値が前記第2判定負荷の入力電力値よりも大きい第2特定部品入力状態と、前記第2判定負荷の入力電力値が前記第2特定部品の入力電力値よりも大きい第2判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成され、前記第2異常判定部は、前記第1特定部品入力状態であり、且つ、前記第2判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記第1特定部品を介して前記第2判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて、前記第2特定部品以降にて異常が発生しているか否かを判定し、前記第1判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記第1判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて前記第1特定部品以降にて異常が発生しているか否かを判定するとよい。かかる構成によれば、第2特定部品以降にて異常が発生しておらず、且つ、第1特定部品以降にて異常が発生している場合には、第1特定部品、又は、第1特定部品と第2特定部品との間に設けられている部品にて異常が発生している蓋然性が高い。これにより、異常箇所を、より好適に特定できる。
上記目的を達成する送電機器は、交流電力を出力する交流電源と、前記交流電力が入力される1次側コイルと、を備え、2次側コイル及び当該2次側コイルによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される対象負荷を有する受電機器の前記2次側コイルに対して非接触で前記交流電力を送電可能なものであって、前記交流電源から前記対象負荷までの電力伝送経路上に存在する特定部品の前段に設けられた判定負荷を備え、前記送電機器は、前記特定部品の入力電力値が前記判定負荷の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、前記判定負荷の入力電力値が前記特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されており、前記特定部品入力状態である状況において、前記交流電源から前記特定部品を介して前記対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定が行われ、前記第1異常判定により異常が発生していると判定された場合には、前記特定部品入力状態から前記判定負荷入力状態に切り替わり、且つ、前記判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定が行われることを特徴とする。
かかる構成によれば、特定部品入力状態である状況において、交流電源から特定部品を介して対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定を行うことにより、交流電源から対象負荷への電力伝送の異常を把握できる。特に、異常が発生しているか否かを判定するパラメータとして、位相差を採用したことにより、特定部品の温度が過度に高くなる前段階にて異常を把握できる。これにより、異常が発生しているか否かを判定するパラメータとして特定部品の温度を用いる構成と比較して、異常を早期に把握できる。
また、第1異常判定部により異常が発生していると判定された場合には、特定部品入力状態から判定負荷入力状態に切り替わり、その状況で交流電源から判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定を行うことにより、特定部品以降(特定部品又は特定部品よりも後段)にて異常が発生しているのか、特定部品よりも前段にて異常が発生しているのかを特定することができる。これにより、異常箇所を、ある程度特定することができる。
なお、「特定部品」は、例えば1次側コイル等を含む。また、特定部品入力状態における判定負荷の入力電力値は「0」も含み、判定負荷入力状態における特定部品の入力電力値は「0」を含む。
上記目的を達成する受電機器は、交流電力を出力する交流電源及び当該交流電力が入力される1次側コイルを有する送電機器から非接触で前記交流電力を受電可能なものであって、前記1次側コイルに入力される前記交流電力を受電可能な2次側コイルと、前記2次側コイルによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される対象負荷と、前記2次側コイルから前記対象負荷までの電力伝送経路上に存在する特定部品の前段に設けられた判定負荷と、を備え、前記受電機器は、前記特定部品の入力電力値が前記判定負荷の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、前記判定負荷の入力電力値が前記特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成され、前記特定部品入力状態である状況において、前記交流電源から前記特定部品を介して前記対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定が行われ、前記第1異常判定により異常が発生していると判定された場合には、前記特定部品入力状態から前記判定負荷入力状態に切り替わり、且つ、前記判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定が行われることを特徴とする。
かかる構成によれば、特定部品入力状態である状況において、交流電源から特定部品を介して対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定を行うことにより、交流電源から対象負荷への電力伝送の異常を把握できる。特に、異常が発生しているか否かを判定するパラメータとして、位相差を採用したことにより、特定部品の温度が過度に高くなる前段階にて異常を把握できる。これにより、異常が発生しているか否かを判定するパラメータとして特定部品の温度を用いる構成と比較して、異常を早期に把握できる。
また、第1異常判定部により異常が発生していると判定された場合には、特定部品入力状態から判定負荷入力状態に切り替わり、その状況で交流電源から判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定を行うことにより、特定部品以降(特定部品又は特定部品よりも後段)にて異常が発生しているのか、特定部品よりも前段にて異常が発生しているのかを特定することができる。これにより、異常箇所を、ある程度特定することができる。
なお、「特定部品」は、例えば交流電力を直流電力に変換するAC/DC変換部等を含む。また、特定部品入力状態における判定負荷の入力電力値は「0」も含み、判定負荷入力状態における特定部品の入力電力値は「0」を含む。
この発明によれば、交流電源から対象負荷への電力伝送の異常及び異常箇所を好適に把握できる。
以下、非接触電力伝送装置(非接触電力伝送システム)、送電機器(送電装置)及び受電機器(受電装置)の一実施形態について説明する。
図1に示すように、非接触電力伝送装置10は、非接触で電力伝送が可能な送電機器11(地上側機器、1次側機器)及び受電機器21(車両側機器、2次側機器)を備えている。送電機器11は地上に設けられており、受電機器21は車両に搭載されている。
図1に示すように、非接触電力伝送装置10は、非接触で電力伝送が可能な送電機器11(地上側機器、1次側機器)及び受電機器21(車両側機器、2次側機器)を備えている。送電機器11は地上に設けられており、受電機器21は車両に搭載されている。
送電機器11は、予め定められた周波数の交流電力を出力可能な交流電源12を備えている。交流電源12は、インフラとしての系統電源から系統電力が入力された場合に、当該系統電力を交流電力に変換し、その変換された交流電力を出力可能に構成されている。なお、本実施形態において、交流電源12は、例えば電圧源である。
交流電源12から出力された交流電力は、非接触で受電機器21に伝送され、受電機器21に設けられた対象負荷としての車両用バッテリ22の充電に用いられる。具体的には、非接触電力伝送装置10は、送電機器11及び受電機器21間の電力伝送を行うものとして、送電機器11に設けられた送電器13と、受電機器21に設けられた受電器23とを備えている。
送電器13及び受電器23は同一の構成となっており、両者は磁場共鳴可能に構成されている。詳細には、送電器13は、並列に接続された1次側コイル13a及び1次側コンデンサ13bからなる共振回路を有している。受電器23は、並列に接続された2次側コイル23a及び2次側コンデンサ23bからなる共振回路を有している。両共振回路の共振周波数は同一に設定されている。
また、送電機器11は、交流電源12と送電器13(1次側コイル13a)とを接続する電力線EL11,EL12を備えている。送電機器11の第1電力線EL11は、後述する1次側フィルタ回路31を介して、交流電源12の一端と、送電器13の一方の入力端(1次側コイル13aの一端)とを接続している。送電機器11の第2電力線EL12は、1次側フィルタ回路31を介して、交流電源12の他端と、送電器13の他方の入力端(1次側コイル13aの他端)とを接続している。これにより、交流電源12から出力された交流電力は、1次側フィルタ回路31を介して送電器13に入力される。
かかる構成によれば、送電器13及び受電器23の相対位置が磁場共鳴可能な位置にある状況において、交流電力が送電器13(1次側コイル13a)に入力された場合、送電器13と受電器23(2次側コイル23a)とが磁場共鳴する。これにより、受電器23は送電器13からのエネルギの一部を受け取る。すなわち、受電器23は、送電器13から交流電力を受電する。
ちなみに、交流電源12から出力される交流電力の周波数は、送電器13及び受電器23間にて電力伝送が可能となるよう、送電器13及び受電器23の共振周波数に対応させて設定されている。例えば、交流電力の周波数は、送電器13及び受電器23の共振周波数と同一に設定されている。なお、これに限られず、電力伝送が可能な範囲内で、交流電力の周波数と、送電器13及び受電器23の共振周波数とがずれていてもよい。
受電機器21は、受電器23と車両用バッテリ22とを接続する2つの電力線EL21,EL22を備えている。受電機器21の第1電力線EL21は、後述する2次側フィルタ回路32及び整流器24を介して、受電器23の一方の出力端(2次側コイル23aの一端)と車両用バッテリ22の一端を接続している。受電機器21の第2電力線EL22は、2次側フィルタ回路32及び整流器24を介して、受電器23の他方の出力端(2次側コイル23aの他端)と車両用バッテリ22の他端を接続している。各電力線EL11,EL12,EL21,EL22と、送電器13及び受電器23間とが交流電源12から車両用バッテリ22までの電力伝送経路を構成する。
受電機器21は、受電機器21の電力線EL21,EL22上に設けられ、受電器23によって受電された交流電力を直流電力に変換するAC/DC変換部としての整流器(整流部)24を備えている。整流器24は、例えば平滑コンデンサ24aを備えている。整流器24によって変換された直流電力が車両用バッテリ22に入力されることによって、車両用バッテリ22が充電される。
送電機器11は、交流電源12等の制御を行う送電側コントローラ14を備えている。送電側コントローラ14は、交流電源12から出力される交流電力のON/OFF制御を行う。受電機器21は、送電側コントローラ14と無線通信可能な受電側コントローラ25を備えている。各コントローラ14,25は、互いに情報のやり取りを通じて、電力伝送の開始又は終了等を行う。なお、各コントローラ14,25間の無線通信の具体的な方式については任意であるが、例えばZigbee(登録商標)やBluetooth(登録商標)等が考えられる。
図1に示すように、非接触電力伝送装置10は、交流電源12から車両用バッテリ22までの電力伝送経路上に設けられた複数のフィルタ回路31,32を備えている。詳細には、非接触電力伝送装置10は、送電機器11に設けられた1次側フィルタ回路31と、受電機器21に設けられた2次側フィルタ回路32とを備えている。1次側フィルタ回路31は、交流電源12と送電器13との間に設けられており、2次側フィルタ回路32は、受電器23と整流器24との間に設けられている。
各フィルタ回路31,32は、例えばインダクタ及びキャパシタを有するLC回路で構成されている。詳細には、1次側フィルタ回路31は、交流電源12から送電器13に向かう2つの電力線EL11,EL12上に設けられた第1インダクタ31a,31bと、当該第1インダクタ31a,31bの後段に設けられ、第1インダクタ31a,31bに対して並列に接続された第1キャパシタ31cと、を有するLC回路である。
2次側フィルタ回路32は、受電器23から車両用バッテリ22に向かう2つの電力線EL21,EL22上に設けられた第2インダクタ32a,32bと、当該第2インダクタ32a,32bの前段に設けられ、第2インダクタ32a,32bに対して並列に接続された第2キャパシタ32cと、を有するLC回路である。
ちなみに、本実施形態では、各フィルタ回路31,32の定数(インピーダンス)は固定値である。なお、定数とは、変換比ともインダクタンスやキャパシタンスとも言える。また、各フィルタ回路31,32は、インピーダンス変換部とも言える。
2次側フィルタ回路32の定数は、受電器23の出力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスが所望の値となるように2次側フィルタ回路32の出力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスに対応させて設定されている。例えば、2次側フィルタ回路32の定数は、受電器23の出力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスが、相対的に他の抵抗値よりも高い伝送効率となる特定抵抗値に近づく(好ましくは一致する)ように、2次側フィルタ回路32の出力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスに対応させて設定されている。なお、仮に送電器13の入力端に仮想負荷を設けた場合において、仮想負荷の抵抗値をRaとし、受電器23(詳細には受電器23の出力端)から仮想負荷までの抵抗値をRbとすると、特定抵抗値とは√(Ra×Rb)である。
1次側フィルタ回路31の定数は、送電器13と受電器23とが予め定められた基準位置に配置されている状況において、交流電源12から予め定められた特定電力値(所望の電力値)の交流電力(以降単に特定交流電力という)が出力されるように送電器13の入力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスに対応させて設定されている。さらに、1次側フィルタ回路31の定数は、交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下において交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が「0」に近づく(好ましくは一致する)ように送電器13の入力インピーダンスに対応させて設定されている。
なお、位相差が「0」に近づくことは、力率が「1」に近づくことと等価である。つまり、本実施形態の1次側フィルタ回路31は力率改善回路とも言える。また、送電器13の入力インピーダンスとは、送電器13の入力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスとも言える。
ここで、本発明者らは、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が「0」に近づくように1次側フィルタ回路31の定数が設定されている場合であっても、何らかの異常が発生している場合、上記位相差が生じ得ることを見出した。例えば、各フィルタ回路31,32のインダクタ31a,31b,32a,32bやキャパシタ31c,32cが発熱している場合、各コイル13a,23aが変形若しくは発熱している場合、各コンデンサ13b,23bが発熱している場合、又は、整流器24の平滑コンデンサ24aが発熱している場合には、上記位相差が大きくなる。
これに対して、本実施形態の非接触電力伝送装置10は、上記のような異常に好適に対応するための構成を備えている。以下、当該構成について説明する。
図1に示すように、非接触電力伝送装置10の送電機器11は、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を検出する1次側検出部40を備えている。1次側検出部40は、交流電源12の出力電圧波形と出力電流波形とを検出し、その検出結果に基づいて、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を算出する。また、1次側検出部40は、算出された位相差を送電側コントローラ14に送信する。これにより、送電側コントローラ14は、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を把握できる。
図1に示すように、非接触電力伝送装置10の送電機器11は、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を検出する1次側検出部40を備えている。1次側検出部40は、交流電源12の出力電圧波形と出力電流波形とを検出し、その検出結果に基づいて、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を算出する。また、1次側検出部40は、算出された位相差を送電側コントローラ14に送信する。これにより、送電側コントローラ14は、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を把握できる。
送電機器11は、送電器13の前段、詳細には1次側フィルタ回路31と送電器13との間に設けられた第1判定負荷41を備えている。第1判定負荷41は、送電器13に対して並列に設けられている。第1判定負荷41のインピーダンスは、例えば交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下における送電器13の入力インピーダンスの正常値と同一に設定されている。なお、念のため説明すると、「前段」とは交流電源12寄りとも言え、「後段」とは車両用バッテリ22寄りとも言える。
送電器13の入力インピーダンスの正常値とは、交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下において上記位相差が「0」に近づく値である。例えば、上記正常値は、例えば送電器13以降の部品を構成する各種素子(例えば各コイル13a,23a、各コンデンサ13b,23b、2次側フィルタ回路32の第2インダクタ32a,32bや第2キャパシタ32c、又は平滑コンデンサ24a等)が、予め定められた許容温度以内に収まっている場合の値である。
また、送電機器11は、交流電力の入力先を、送電器13又は第1判定負荷41に切り替える第1切替リレー(第1切替部)51を備えている。第1切替リレー51は、送電機器11の電力線EL11,EL12における1次側フィルタ回路31と送電器13との接続部分上に設けられており、1次側フィルタ回路31の出力端の接続先を、送電器13又は第1判定負荷41に切り替える。なお、通常状態(初期状態)における1次側フィルタ回路31の出力端の接続先は送電器13である。
非接触電力伝送装置10の受電機器21は、2次側フィルタ回路32の前段、詳細には受電器23と2次側フィルタ回路32との間に設けられた第2判定負荷42を備えている。第2判定負荷42は、2次側フィルタ回路32に対して並列に設けられている。第2判定負荷42のインピーダンスは、例えば交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下における2次側フィルタ回路32の入力インピーダンスの正常値と同一に設定されている。
2次側フィルタ回路32の入力インピーダンスの正常値とは、交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下において交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が「0」に近づく値である。例えば、上記正常値は、2次側フィルタ回路32以降の部品を構成する各種素子(例えば2次側フィルタ回路32の第2インダクタ32a,32bや第2キャパシタ32c、又は平滑コンデンサ24a等)が、予め定められた許容温度以内に収まっている場合の値である。なお、2次側フィルタ回路32の入力インピーダンスとは、2次側フィルタ回路32の入力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスとも言える。
また、受電機器21は、交流電力の入力先を、2次側フィルタ回路32又は第2判定負荷42に切り替える第2切替リレー(第2切替部)52を備えている。第2切替リレー52は、受電機器21の電力線EL21,EL22における受電器23と2次側フィルタ回路32との接続部分上に設けられており、受電器23の出力端の接続先を、2次側フィルタ回路32又は第2判定負荷42に切り替える。なお、通常状態(初期状態)における受電器23の出力端の接続先は2次側フィルタ回路32である。
同様に、受電機器21は、整流器24の前段、詳細には2次側フィルタ回路32と整流器24との間に設けられた第3判定負荷43を備えている。第3判定負荷43は、整流器24に対して並列に設けられている。第3判定負荷43のインピーダンスは、例えば交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下における整流器24の入力インピーダンスの正常値と同一に設定されている。
整流器24の入力インピーダンスの正常値とは、交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下において交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が「0」に近づく値である。例えば、上記正常値は、平滑コンデンサ24aが予め定められた許容温度以内に収まっている場合の値である。なお、整流器24の入力インピーダンスとは、整流器24の入力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスとも言える。
また、受電機器21は、交流電力の入力先を、整流器24又は第3判定負荷43に切り替える第3切替リレー53を備えている。第3切替リレー53は、受電機器21の電力線EL21,EL22における2次側フィルタ回路32と整流器24との接続部分上に設けられており、2次側フィルタ回路32の出力端の接続先を、整流器24又は第3判定負荷43に切り替える。なお、通常状態(初期状態)における2次側フィルタ回路32の出力端の接続先は整流器24である。
かかる構成によれば、第1切替リレー51によって1次側フィルタ回路31と第1判定負荷41とが接続されている場合、送電機器11の電力線EL11,EL12を通って、交流電源12→1次側フィルタ回路31→第1判定負荷41の順に交流電力が伝送される。この場合、1次側検出部40は、交流電源12から第1判定負荷41に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出していると言える。
第1切替リレー51によって1次側フィルタ回路31と送電器13とが接続され、第2切替リレー52によって受電器23と第2判定負荷42とが接続されている場合、各電力線EL11,EL12,EL21,EL22を通って、交流電源12→1次側フィルタ回路31→送電器13→受電器23→第2判定負荷42の順に交流電力が伝送される。この場合、1次側検出部40は、交流電源12から第2判定負荷42に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出していると言える。
第1切替リレー51によって1次側フィルタ回路31と送電器13とが接続され、第2切替リレー52によって受電器23と2次側フィルタ回路32とが接続され、第3切替リレー53によって2次側フィルタ回路32と第3判定負荷43とが接続されているとする。かかる構成においては、各電力線EL11,EL12,EL21,EL22を通って、交流電源12→1次側フィルタ回路31→送電器13→受電器23→2次側フィルタ回路32→第3判定負荷43の順に交流電力が伝送される。この場合、1次側検出部40は、交流電源12から第3判定負荷43に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出していると言える。
第1切替リレー51によって1次側フィルタ回路31と送電器13とが接続され、第2切替リレー52によって受電器23と2次側フィルタ回路32とが接続され、第3切替リレー53によって2次側フィルタ回路32と整流器24とが接続されているとする。かかる構成においては、各電力線EL11,EL12,EL21,EL22を通って、交流電源12→1次側フィルタ回路31→送電器13→受電器23→2次側フィルタ回路32→整流器24→車両用バッテリ22という電力伝送経路で電力が伝送される。このため、1次側フィルタ回路31、送電器13、受電器23、2次側フィルタ回路32及び整流器24は、交流電源12から車両用バッテリ22までの電力伝送経路上に設けられた特定部品といえる。ちなみに、この場合、1次側検出部40は、交流電源12から上記各特定部品を介して車両用バッテリ22に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出していると言える。
ここで、非接触電力伝送装置10(送電機器11)は、第1切替リレー51によって1次側フィルタ回路31と送電器13とが接続されている場合、送電器13の入力電力値が第1判定負荷41の入力電力値(「0」)よりも大きい特定部品入力状態(第1特定部品入力状態)となっている。一方、非接触電力伝送装置10(送電機器11)は、第1切替リレー51によって1次側フィルタ回路31と第1判定負荷41とが接続されている場合、第1判定負荷41の入力電力値が送電器13の入力電力値(「0」)よりも大きい判定負荷入力状態(第1判定負荷入力状態)となっている。つまり、非接触電力伝送装置10は、特定部品入力状態と判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されている。
同様に、非接触電力伝送装置10(受電機器21)は、第2切替リレー52によって受電器23と2次側フィルタ回路32とが接続されている場合、2次側フィルタ回路32の入力電力値が第2判定負荷42の入力電力値(「0」)よりも大きい特定部品入力状態(第2特定部品入力状態)となっている。一方、非接触電力伝送装置10(受電機器21)は、第2切替リレー52によって受電器23と第2判定負荷42とが接続されている場合、第2判定負荷42の入力電力値が2次側フィルタ回路32の入力電力値(「0」)よりも大きい判定負荷入力状態(第2判定負荷入力状態)となっている。第3切替リレー53についても同様である。
各コントローラ14,25は、予め定められた送電開始条件が成立した場合には、交流電源12から車両用バッテリ22までの電力伝送経路が形成されるように各切替リレー51〜53を制御する。そして、送電側コントローラ14は、交流電源12から特定交流電力が出力されるように交流電源12を制御する。なお、送電開始条件は任意であるが、例えば送電器13と受電器23との間で正常に電力伝送が行われることが確認できた場合等が考えられる。
送電側コントローラ14は、交流電源12から特定交流電力の出力中、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送の異常の発生の有無を監視するとともに、当該異常の発生に基づいて交流電源12の停止制御等を行う異常監視処理を実行する。当該異常監視処理について以下に詳細に説明する。なお、異常監視処理は、交流電源12から特定交流電力の出力中、定期的又は非定期的に実行されるものである。
図2に示すように、送電側コントローラ14は、ステップS101及びステップS102にて、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送に異常が発生しているか否かの第1異常判定を行う。なお、送電側コントローラ14がステップS101及びステップS102の処理を実行する機能が第1異常判定部に対応する。
詳細には、まずステップS101では、送電側コントローラ14は、1次側検出部40の検出結果に基づいて、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を把握する。その後、送電側コントローラ14は、ステップS102にて、ステップS101にて把握された位相差が予め定められた閾値位相差以上であるか否かを判定する。閾値位相差は、電力伝送に支障が生じ得る値であれば任意であるが、例えば交流電源12から特定交流電力が出力され、且つ、上記位相差が閾値位相差である場合に、交流電源12又は各特定部品を構成する各種素子のいずれかの温度が予め定められた許容温度(定格温度)を超える蓋然性が高い値である。特定部品とは、1次側フィルタ回路31、送電器13、受電器23、2次側フィルタ回路32及び整流器24である。
送電側コントローラ14は、ステップS101にて把握された位相差が閾値位相差以上である場合には、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送に異常が発生していると判定する。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS103にて、交流電源12からの特定交流電力の出力を停止する異常停止処理を実行し、その後ステップS104にて第2異常判定としての異常箇所特定処理を実行して、本異常監視処理を終了する。なお、送電側コントローラ14がステップS104の異常箇所特定処理を実行する機能が第2異常判定部に対応する。
一方、送電側コントローラ14は、ステップS101にて把握された位相差が閾値位相差未満である場合には、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送に異常が発生していないと判定する。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS105にて、特定交流電力の出力を継続する電力伝送継続処理を実行し、本異常監視処理を終了する。
次に、異常箇所特定処理について図3のフローチャートを用いて説明する。
図3に示すように、送電側コントローラ14は、ステップS201にて、2次側フィルタ回路32の接続先が第3判定負荷43となるように第3切替リレー53の切り替えを指示する切替指示信号を受電側コントローラ25に送信する。受電側コントローラ25は、上記切替指示信号を受信した場合には、2次側フィルタ回路32の接続先が整流器24から第3判定負荷43に切り替わるように第3切替リレー53を制御する。
図3に示すように、送電側コントローラ14は、ステップS201にて、2次側フィルタ回路32の接続先が第3判定負荷43となるように第3切替リレー53の切り替えを指示する切替指示信号を受電側コントローラ25に送信する。受電側コントローラ25は、上記切替指示信号を受信した場合には、2次側フィルタ回路32の接続先が整流器24から第3判定負荷43に切り替わるように第3切替リレー53を制御する。
その後、ステップS202では、送電側コントローラ14は、交流電源12から特定交流電力が出力されるように交流電源12を制御し、且つ、交流電源12から特定交流電力が出力されている状況において、1次側検出部40の検出結果に基づいて、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を把握する。続くステップS203では、送電側コントローラ14は、ステップS202にて把握された位相差が閾値位相差以上であるか否かを判定する。
ここで、既に説明した通り、異常監視処理にて、2次側フィルタ回路32の接続先が整流器24である場合には、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差は閾値位相差以上であることは既に確認している。かかる構成において、2次側フィルタ回路32の接続先が第3判定負荷43に切り替わったことに起因して、上記位相差が閾値位相差未満となった場合、整流器24以降(整流器24又は車両用バッテリ22)にて異常が発生している蓋然性が高い。一方、2次側フィルタ回路32の接続先が第3判定負荷43に切り替わった場合であっても、上記位相差が閾値位相差以上である場合には、整流器24よりも前段(交流電源12、又は交流電源12と整流器24との間にある部品)にて異常が発生している蓋然性が高い。
送電側コントローラ14は、把握された位相差が閾値位相差未満である場合には、ステップS204に進み、整流器24以降にて異常が発生していることに対応した第1異常対応処理を実行して、本異常箇所特定処理を終了する。第1異常対応処理では、送電側コントローラ14は、交流電源12からの特定交流電力の出力を停止させる。そして、送電側コントローラ14は、例えば整流器24以降にて異常が発生しているおそれがある旨の報知を行う。なお、整流器24以降の異常とは、例えば平滑コンデンサ24aの発熱等が考えられる。
一方、送電側コントローラ14は、ステップS202にて把握された位相差が閾値位相差以上である場合には、整流器24よりも前段にて異常が発生しているとして、ステップS205に進む。ステップS205では、送電側コントローラ14は、一旦特定交流電力の出力を停止させる。続くステップS206では、送電側コントローラ14は、受電器23の接続先が第2判定負荷42となるように第2切替リレー52の切り替えを指示する切替指示信号を受電側コントローラ25に送信する。受電側コントローラ25は、上記切替指示信号を受信した場合には、受電器23の接続先が2次側フィルタ回路32から第2判定負荷42に切り替わるように第2切替リレー52を制御する。
その後、ステップS207では、送電側コントローラ14は、交流電源12から特定交流電力が出力されるように交流電源12を制御し、且つ、交流電源12から特定交流電力が出力されている状況において、1次側検出部40の検出結果に基づいて、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を把握する。続くステップS208では、送電側コントローラ14は、ステップS207にて把握された位相差が閾値位相差以上であるか否かを判定する。
ここで、ステップS207にて把握された位相差が閾値位相差未満である場合、受電器23と整流器24との間に配置されている2次側フィルタ回路32にて異常が発生している蓋然性が高い。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS209に進み、2次側フィルタ回路32にて異常が発生していることに対応した第2異常対応処理を実行し、本異常箇所特定処理を終了する。第2異常対応処理では、送電側コントローラ14は、交流電源12からの特定交流電力の出力を停止させる。そして、送電側コントローラ14は、例えば2次側フィルタ回路32にて異常が発生しているおそれがある旨の報知を行う。なお、2次側フィルタ回路32の異常とは、例えば第2インダクタ32a,32b又は第2キャパシタ32cの発熱等が考えられる。
一方、送電側コントローラ14は、ステップS207にて把握された位相差が閾値位相差以上である場合には、2次側フィルタ回路32よりも前段にて異常が発生している蓋然性が高いとして、ステップS210に進む。ステップS210では、送電側コントローラ14は、一旦特定交流電力の出力を停止させる。続くステップS211では、送電側コントローラ14は、1次側フィルタ回路31の接続先が送電器13から第1判定負荷41に切り替わるように第1切替リレー51を制御する。
その後、ステップS212では、送電側コントローラ14は、交流電源12から特定交流電力が出力されるように交流電源12を制御し、且つ、交流電源12から特定交流電力が出力されている状況において、1次側検出部40の検出結果に基づいて、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を把握する。続くステップS213では、送電側コントローラ14は、ステップS212にて把握された位相差が閾値位相差以上であるか否かを判定する。
ここで、ステップS212にて把握された位相差が閾値位相差未満である場合、送電器13又は受電器23にて異常が発生している蓋然性が高い。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS214に進み、送電器13又は受電器23にて異常が発生していることに対応した第3異常対応処理を実行して、本異常箇所特定処理を終了する。第3異常対応処理では、送電側コントローラ14は、交流電源12からの特定交流電力の出力を停止させる。そして、送電側コントローラ14は、例えば送電器13又は受電器23にて異常が発生しているおそれがある旨の報知を行う。なお、送電器13又は受電器23の異常とは例えば、各コイル13a,23aの変形、又は各コイル13a,23a若しくは各コンデンサ13b,23bの発熱等が考えられる。
一方、ステップS212にて把握された位相差が閾値位相差以上である場合、交流電源12又は1次側フィルタ回路31にて異常が発生している蓋然性が高い。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS215に進み、交流電源12又は1次側フィルタ回路31にて異常が発生していることに対応した第4異常対応処理を実行して、本異常箇所特定処理を終了する。第4異常対応処理では、送電側コントローラ14は、交流電源12からの特定交流電力の出力を停止させる。そして、送電側コントローラ14は、例えば交流電源12又は1次側フィルタ回路31にて異常が発生しているおそれがある旨の報知を行う。なお、交流電源12又は1次側フィルタ回路31の異常とは例えば、交流電源12を構成する各種素子(例えばスイッチング素子)、各第1インダクタ31a,31b又は第1キャパシタ31cの発熱等が考えられる。
次に本実施形態の作用について説明する。
交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下において、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が閾値位相差以上となった場合には、当該特定交流電力の出力が停止される。そして、異常箇所が特定されるまで、各切替リレー51〜53の切替、位相差の把握、及び把握された位相差と閾値位相差との比較が、順次行われる。
交流電源12から特定交流電力が出力されている状況下において、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が閾値位相差以上となった場合には、当該特定交流電力の出力が停止される。そして、異常箇所が特定されるまで、各切替リレー51〜53の切替、位相差の把握、及び把握された位相差と閾値位相差との比較が、順次行われる。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)非接触電力伝送装置10は、交流電源12から対象負荷としての車両用バッテリ22までの電力伝送経路上に存在する特定部品(1次側フィルタ回路31、送電器13、受電器23、2次側フィルタ回路32又は整流器24)の前段に設けられた判定負荷41〜43と備えている。
(1)非接触電力伝送装置10は、交流電源12から対象負荷としての車両用バッテリ22までの電力伝送経路上に存在する特定部品(1次側フィルタ回路31、送電器13、受電器23、2次側フィルタ回路32又は整流器24)の前段に設けられた判定負荷41〜43と備えている。
かかる構成において、非接触電力伝送装置10は、特定部品の入力電力値が判定負荷41〜43の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、判定負荷41〜43の入力電力値が特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されている。そして、非接触電力伝送装置10は、特定部品入力状態である状況において、交流電源12から特定部品を介して車両用バッテリ22に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて、異常が発生しているか否かを判定する第1異常判定(ステップS101及びステップS102)を行う送電側コントローラ14を備えている。当該送電側コントローラ14は、第1異常判定により異常が発生していると判定された場合に、特定部品入力状態から判定負荷入力状態に切り替え、その状況で交流電源12から判定負荷41〜43に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かを判定する第2異常判定を行う。これにより、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送の異常を好適に検知でき、且つ、その異常箇所を特定できる。
ここで、特定部品に温度センサを設け、当該温度センサの温度に基づいて、異常が発生しているか否かを判定する構成も考えられる。しかしながら、上記構成では、実際に特定部品の温度が過度に高くなるまで異常を検知できない。また、温度センサによって測定される温度と、特定部品の実際の温度との間に誤差が生じ易いため、誤検知が生じ易い。さらに、各コイル13a,23aの変形などの異常は検知されにくい。
これに対して、本発明者らは、異常が発生している又は異常が発生する蓋然性が高いことを示すパラメータとして、伝送される交流電圧と交流電流との位相差に着目した。当該位相差は、各特定部品が電力伝送に支障が生じる温度となるタイミングよりも前のタイミングで正常値から異常値に移行し易く、且つ、各コイル13a,23aの変形などによっても正常値から異常値に移行し得る。そして、本実施形態の非接触電力伝送装置10は、当該位相差に基づいて異常が発生しているか否かを判定する構成とした。これにより、異常検知を好適に行うことができる。
(2)詳細には、送電機器11は、交流電源12と送電器13との間に設けられた第1判定負荷41と、電力入力先を送電器13又は第1判定負荷41に切り替える第1切替リレー51とを備えている。送電側コントローラ14は、電力入力先が送電器13である状況において、交流電源12から送電器13を介して車両用バッテリ22に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定を行う。送電側コントローラ14は、第1異常判定により異常が発生していると判定された場合には、電力入力先を送電器13から第1判定負荷41に切り替え、その状態にて交流電源12から第1判定負荷41に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定を行う。これにより、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送の異常を好適に検知できるとともに、送電器13以降にて異常が発生しているのか、送電器13よりも前段(交流電源12又は1次側フィルタ回路31)にて異常が発生しているのかを特定することができる。
(3)送電機器11は、交流電源12から送電器13までの電力伝送経路上に設けられ、インピーダンス変換を行う1次側フィルタ回路31を備えている。これにより、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が「0」に近づくように(力率が「1」に近づくように)1次側フィルタ回路31の定数(インピーダンス)を設定することにより、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送を好適に行うことができる。
ここで、1次側フィルタ回路31の各第1インダクタ31a,31bや第1キャパシタ31cが発熱すると、1次側フィルタ回路31の定数が設計値からずれ、上記位相差が大きくなる。また、1次側コイル13a又は1次側コンデンサ13bが発熱したり、1次側コイル13aが変形したりすると、送電器13のインピーダンスが設計値からずれ、上記位相差が大きくなる。
これに対して、本実施形態によれば、(2)にて示したように、送電側コントローラ14が第2異常判定を行うことにより、1次側フィルタ回路31の異常か、送電器13の異常かを特定できる。
(4)送電機器11は、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を検出する1次側検出部40を備えている。そして、第1異常判定及び第2異常判定は、1次側検出部40の検出結果である交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差に基づいて行われる。これにより、第1異常判定と第2異常判定とで用いるパラメータ(位相差)を共通化することにより、第1異常判定と第2異常判定とで別々のパラメータを検出する構成と比較して、構成の簡素化を図ることができる。
また、仮に2次側フィルタ回路32の出力電圧と出力電流との位相差を検出する構成とすると、整流器24以降にて異常が発生しているか否かの異常判定を行うことができる一方、2次側フィルタ回路32の異常判定や、送電器13及び受電器23の異常判定は行うことができない。このため、受電器23の出力電圧と出力電流との位相差を検出する検出部等を別途設ける必要があり、構成の複雑化等の不都合が懸念される。
これに対して、本実施形態によれば、1次側検出部40は、各特定部品のインピーダンスに依存するパラメータである交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を検出するため、当該1次側検出部40の検出結果を用いて、各特定部品の異常判定を全て行うことができる。よって、上記不都合を回避できる。
特に、上述したように、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が「0」に近づくように定数が設定された1次側フィルタ回路31が設けられている構成においては、1次側検出部40により検出される位相差の正常値として「0」を採用することができる。つまり、1次側フィルタ回路31によって設定される位相差を正常値として採用することができる。これにより、正常値の設定と、異常と判定する閾値位相差とを比較的容易に設定することができるため、各異常判定を比較的容易に行うことができる。
(5)非接触電力伝送装置10は、第1特定部品としての送電器13よりも後段に設けられた第2特定部品としての2次側フィルタ回路32と、2次側フィルタ回路32の前段に設けられた第2判定負荷42と、交流電力の入力先を2次側フィルタ回路32又は第2判定負荷42に切り替える第2切替リレー52とを備えている。
かかる構成において、送電側コントローラ14は、第1切替リレー51による交流電力の入力先が送電器13となり、且つ、第2切替リレー52による交流電力の入力先が第2判定負荷42となるように各切替リレー51,52を制御する。この状況において、送電側コントローラ14は、交流電源12から送電器13を介して第2判定負荷42に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて、2次側フィルタ回路32以降(2次側フィルタ回路32又は整流器24)にて異常が発生しているか否かの判定(以降単に第1異常箇所判定という)を行う。
また、送電側コントローラ14は、第1切替リレー51による交流電力の入力先が第1判定負荷41である状況において、交流電源12から第1判定負荷41に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて、送電器13以降にて異常が発生しているか否かの判定(以降第2異常箇所判定という)を行う。よって、第1異常箇所判定の判定結果と、第2異常箇所判定の判定結果とに基づいて、異常箇所が、2次側フィルタ回路32以降なのか、送電器13又は受電器23なのか、送電器13よりも前段なのかを特定できる。
ちなみに、第1切替リレー51の機能に着目すれば、非接触電力伝送装置10は、送電器13の入力電力値が第1判定負荷41の入力電力値よりも大きい第1特定部品入力状態と、第1判定負荷41の入力電力値が送電器13の入力電力値よりも大きい第1判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されていると言える。また、第2切替リレー52の機能に着目すれば、非接触電力伝送装置10は、2次側フィルタ回路32の入力電力値が第2判定負荷42の入力電力値よりも大きい第2特定部品入力状態と、第2判定負荷42の入力電力値が2次側フィルタ回路32の入力電力値よりも大きい第2判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されていると言える。この場合、第1異常箇所判定は、第1特定部品入力状態であり、且つ、第2判定負荷入力状態である場合に実行され、第2異常箇所判定は、第1判定負荷入力状態である場合に実行されるとも言える。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図4に示すように、非接触電力伝送装置10は、送電機器11に設けられたものであって交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を検出する1次側検出部40とは別に、受電機器21に設けられたものであって受電器23の出力電圧と出力電流との位相差を検出する2次側検出部60を備えている構成であってもよい。この場合、2次側検出部60は、第2切替リレー52による交流電力の入力先が2次側フィルタ回路32である場合には、受電器23(交流電源12)から2次側フィルタ回路32を介して車両用バッテリ22に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出する。また、2次側検出部60は、第2切替リレー52による交流電力の入力先が第2判定負荷42である場合には、受電器23(交流電源12)から第2判定負荷42に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出する。2次側検出部60は、その検出結果を受電側コントローラ25に送信する。
○ 図4に示すように、非接触電力伝送装置10は、送電機器11に設けられたものであって交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差を検出する1次側検出部40とは別に、受電機器21に設けられたものであって受電器23の出力電圧と出力電流との位相差を検出する2次側検出部60を備えている構成であってもよい。この場合、2次側検出部60は、第2切替リレー52による交流電力の入力先が2次側フィルタ回路32である場合には、受電器23(交流電源12)から2次側フィルタ回路32を介して車両用バッテリ22に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出する。また、2次側検出部60は、第2切替リレー52による交流電力の入力先が第2判定負荷42である場合には、受電器23(交流電源12)から第2判定負荷42に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出する。2次側検出部60は、その検出結果を受電側コントローラ25に送信する。
かかる構成においては、受電側コントローラ25は、第2切替リレー52による交流電力の入力先が2次側フィルタ回路32である場合に、2次側検出部60の検出結果に基づいて、異常が発生しているか否かの第1異常判定を行ってもよい。
更に、受電側コントローラ25は、第2切替リレー52による交流電力の入力先が第2判定負荷42である場合に、2次側検出部60の検出結果に基づいて異常が発生しているか否かを判定することを通じて、異常箇所が2次側フィルタ回路32以降なのか、2次側フィルタ回路32よりも前段なのかを特定してもよい。なお、本別例において、1次側検出部40を省略してもよい。
○ 2次側検出部は、2次側フィルタ回路32の出力電圧と出力電流との位相差を検出してもよい。また、2次側検出部は、例えば第2判定負荷42に印加される電圧と、第2判定負荷42を流れる電流とを検出してもよい。この場合、第1異常判定では1次側検出部40の検出結果を用いる一方、第2切替リレー52による交流電力の入力先が第2判定負荷42である場合の第2異常判定においては2次側検出部60の検出結果を用いるとよい。つまり、検出部は、交流電源12から特定部品を介して車両用バッテリ22に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出するものと、交流電源12から判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差を検出するものとを別々に備えていてもよい。
○ 1次側検出部は、位相差に関する物理量を検出することができれば、その具体的な構成は任意である。例えば、交流電源12が、系統電力を直流電力に変換するAC/DC変換器と、当該直流電力を交流電力に変換するDC/AC変換器とを備えている構成においては、1次側検出部は、DC/AC変換器の入力電流値と出力電流値とを検出し、入力電流値と出力電流値とに基づいて力率を算出してもよい。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS101では、1次側検出部の検出結果に基づいて力率を把握し、ステップS102では、把握された力率が閾値力率以上であるか否かを判定するとよい。なお、DC/AC変換器の出力電流値は例えば実効値である。
○ 1次側検出部40は、出力電圧波形情報と出力電流波形情報とを送電側コントローラ14に送信し、送電側コントローラ14は、これらの情報に基づいて位相差を算出する構成であってもよい。
○ 3つの判定負荷41〜43のうち1つ又は2つを省略してもよい。この場合、各切替リレー51〜53のうち、省略する判定負荷に対応するものを省略してもよい。要は、判定負荷及び切替リレーは、交流電源12から整流器24までの間に、少なくとも1つ設けられていればよい。
○ 1次側フィルタ回路31の前段、詳細には交流電源12と1次側フィルタ回路31との間に、判定負荷及び切替リレーを設けてもよい。この場合、交流電源12の異常と、1次側フィルタ回路31の異常とを区別して特定できる。
○ 互いに直列に接続された判定負荷とスイッチング素子との直列接続体を、1次側コイル13a及び1次側コンデンサ13bに対して並列に設けてもよい。この場合、上記判定負荷のインピーダンスは、スイッチング素子のON/OFFに応じて送電器13の共振周波数が変動するように設定されているとよい。詳細には、上記判定負荷のインピーダンスは、上記スイッチング素子がON状態である場合に送電器13と受電器23とが磁場共鳴しないように設定されているとよい。また、送電側コントローラ14は、スイッチング素子がON状態である状況下において、交流電源12、1次側フィルタ回路31及び送電器13が正常である場合の位相差を基準位相差として予め記憶している。
かかる構成において、送電側コントローラ14は、交流電源12から車両用バッテリ22への電力伝送中は、上記スイッチング素子をOFF状態にする。一方、送電側コントローラ14は、送電器13に異常が発生しているか否かを判定する場合には、上記スイッチング素子をOFF状態からON状態に切り替えるとよい。そして、送電側コントローラ14は、スイッチング素子がON状態である状況下において、1次側検出部40によって検出される位相差と上記基準位相差との比較を行う。これにより、送電器13の異常と、受電器23の異常とを区別して把握できる。なお、上記直列接続体は、特定部品としての受電器23の前段に設けられているものと言える。
○ 実施形態では、特定部品入力状態と判定負荷入力状態とに切り替えるものとして切替リレー51〜53を採用したが、これに限られない。例えば、各切替リレー51〜53を省略して、2次側フィルタ回路32の定数(インピーダンス)を可変に構成してもよい。なお、2次側フィルタ回路32は、電力伝送経路上であって第2判定負荷42と特定部品としての整流器24との間に設けられている。
詳細には、電力伝送に適した2次側フィルタ回路32の定数を第1定数とする。第1定数は、2次側フィルタ回路32の入力インピーダンスが第2判定負荷42のインピーダンスよりも低くなるように設定されている。非接触電力伝送装置10は、2次側フィルタ回路32の定数が第1定数である場合には、特定部品としての整流器24の入力電力値が第2判定負荷42の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態となっている。
一方、2次側フィルタ回路32が取り得る定数であって、第1定数及び第2判定負荷42のインピーダンスよりも十分に高い定数を第2定数とする。非接触電力伝送装置10は、2次側フィルタ回路32の定数が第2定数である場合には、第2判定負荷42の入力電力値が整流器24の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態となっている。
かかる構成において、第1異常判定は、特定部品入力状態となっている場合に行われる。そして、送電側コントローラ14は、第1異常判定が肯定判定である場合、すなわち交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が閾値位相差以上である場合には、上記特定交流電力の出力を停止する。その後、送電側コントローラ14は、2次側フィルタ回路32の定数を可変制御することにより、特定部品入力状態から判定負荷入力状態に切り替える。そして、送電側コントローラ14は、判定負荷入力状態である状況において、上記位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定を行う。これにより、第2判定負荷42の前段にて異常が発生しているのか、2次側フィルタ回路32の後段にて異常が発生しているのかを特定できる。
なお、切替リレーとインピーダンス変換部としてのフィルタ回路とを適宜組み合わせてもよい。例えば、第1切替リレー51と、定数が可変に構成された2次側フィルタ回路32との双方が設けられていてもよい。また、第1切替リレー51を省略して、1次側フィルタ回路31の定数を可変に構成してもよい。
○ 上記別例においては、非接触電力伝送装置10は、2次側フィルタ回路32の定数の可変制御によって、特定部品入力状態と判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されていたが、これに限られない。例えば、第2判定負荷42のインピーダンスが可変に構成されてもよい。この場合、非接触電力伝送装置10は、第2判定負荷42のインピーダンスが2次側フィルタ回路32の入力インピーダンスよりも高くなることによって特定部品入力状態となる一方、第2判定負荷42のインピーダンスが2次側フィルタ回路32の入力インピーダンスよりも低くなることによって判定負荷入力状態となる。第1判定負荷41及び第3判定負荷43についても同様である。
○ 交流電源12から車両用バッテリ22までの電力伝送経路上における整流器24と車両用バッテリ22との間に、インピーダンス変換を行うDC/DCコンバータがあってもよい。要は、受電器23と車両用バッテリ22との間には、交流電力を直流電力に変換するAC/DC変換器が設けられていればよい。
○ 送電側コントローラ14は、ステップS103の処理では、特定交流電力の出力を停止するのに代えて、特定交流電力よりも電力値が小さい交流電力が出力されるように交流電源12を制御してもよい。
○ 異常箇所特定処理で用いられる交流電力として、特定交流電力よりも電力値が小さいものを採用してもよい。この場合、異常監視処理と異常箇所特定処理とで用いる交流電力の電力値が異なることに起因して交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差の正常値(基準値)が変動することに対応させて、閾値位相差を変更するとよい。
○ ステップS203、ステップS208及びステップS213で用いられる閾値位相差を適宜変更してもよい。
○ 異常箇所特定処理では、送電側コントローラ14は、各切替リレー51〜53のうち後段のものから順次切り替える構成であったが、これに限られず、例えば前段のものから順次切り替える構成としてもよい。また、送電側コントローラ14は、最初に第2切替リレー52を切り替えてもよい。
○ 異常箇所特定処理では、送電側コントローラ14は、各切替リレー51〜53のうち後段のものから順次切り替える構成であったが、これに限られず、例えば前段のものから順次切り替える構成としてもよい。また、送電側コントローラ14は、最初に第2切替リレー52を切り替えてもよい。
○ 各判定負荷41〜43の具体的な構成は任意であるが、例えば抵抗、インダクタ及びキャパシタの少なくとも1つを有する構成等が考えられる。
○ 各フィルタ回路31,32の具体的な回路構成は任意である。例えば、1次側フィルタ回路31は、第1インダクタ31bを省略した逆L型のLC回路等であってもよいし、2次側フィルタ回路32は、第2インダクタ32bを省略したL型のLC回路等であってもよい。また、各フィルタ回路31,32は、π型、T型などであってもよい。
○ 各フィルタ回路31,32の具体的な回路構成は任意である。例えば、1次側フィルタ回路31は、第1インダクタ31bを省略した逆L型のLC回路等であってもよいし、2次側フィルタ回路32は、第2インダクタ32bを省略したL型のLC回路等であってもよい。また、各フィルタ回路31,32は、π型、T型などであってもよい。
○ 交流電源12は、電圧源であったが、電力源、電流源であってもよい。
○ 交流電源12と送電器13との間に複数のフィルタ回路が設けられていてもよいし、受電器23と整流器24との間に複数のフィルタ回路が設けられていてもよい。
○ 交流電源12と送電器13との間に複数のフィルタ回路が設けられていてもよいし、受電器23と整流器24との間に複数のフィルタ回路が設けられていてもよい。
○ 各フィルタ回路31,32の少なくとも一方を省略してもよい。
○ 各フィルタ回路31,32に代えて、インピーダンス整合を行う整合器が設けられていてもよい。例えば、受電機器21は、インピーダンス変換部として、受電器23の出力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスが受電器23の出力端から交流電源12までのインピーダンスと整合するように、インピーダンス変換を行う2次側整合器を備えていてもよい。
○ 各フィルタ回路31,32に代えて、インピーダンス整合を行う整合器が設けられていてもよい。例えば、受電機器21は、インピーダンス変換部として、受電器23の出力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスが受電器23の出力端から交流電源12までのインピーダンスと整合するように、インピーダンス変換を行う2次側整合器を備えていてもよい。
また、交流電源12が電力源である構成にあっては、送電機器11は、インピーダンス変換部として、交流電源12の出力端から車両用バッテリ22までのインピーダンスが交流電源12の出力インピーダンスと整合するように、送電器13の入力インピーダンスをインピーダンス変換する1次側整合器を備えていてもよい。
○ 異常監視処理(第1異常判定及び第2異常判定)の実行主体は、送電側コントローラ14に限られず任意である。例えば、受電側コントローラ25が異常監視処理を実行してもよい。この場合、送電側コントローラ14は、異常監視処理に必要な情報(1次側検出部40の検出結果に関する情報等)を適宜受電側コントローラ25に送信し、受電側コントローラ25は、送電側コントローラ14に指示することにより、交流電源12や第1切替リレー51の制御を行うとよい。
○ 交流電源12から車両用バッテリ22までの電力伝送経路上における2次側フィルタ回路32と整流器24との間に、2次側フィルタ回路32から整流器24に向かう交流電圧と交流電流との位相差を「0」に近づける力率改善回路を設けてもよいし、力率が改善されるように2次側フィルタ回路32の定数を設定してもよい。
○ 交流電源12は、系統電力を交流電力に変換するものに限られず、直流電力を交流電力に変換するものであってもよい。
○ 予備的なものとして、各特定部品(1次側フィルタ回路31、送電器13、受電器23、2次側フィルタ回路32及び整流器24)それぞれに温度センサが設けられていてもよい。この場合、各コントローラ14,25は、各温度センサのいずれかが予め定められた閾値温度以上となった場合、又は、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が閾値位相差以上となった場合に、交流電源12からの特定交流電力の出力を停止する構成でもよい。
○ 予備的なものとして、各特定部品(1次側フィルタ回路31、送電器13、受電器23、2次側フィルタ回路32及び整流器24)それぞれに温度センサが設けられていてもよい。この場合、各コントローラ14,25は、各温度センサのいずれかが予め定められた閾値温度以上となった場合、又は、交流電源12の出力電圧と出力電流との位相差が閾値位相差以上となった場合に、交流電源12からの特定交流電力の出力を停止する構成でもよい。
○ 送電器13の共振周波数と受電器23の共振周波数とは同一に設定されていたが、これに限られず、電力伝送が可能な範囲内で両者を異ならせてもよい。
○ 送電器13と受電器23とは同一の構成であったが、これに限られず、異なる構成であってもよい。
○ 送電器13と受電器23とは同一の構成であったが、これに限られず、異なる構成であってもよい。
○ 各コンデンサ13b,23bを省略してもよい。この場合、各コイル13a,23aの寄生容量を用いて磁場共鳴させる。
○ 受電機器21の搭載対象は任意であり、例えばロボットや電動車いす等に搭載されてもよい。
○ 受電機器21の搭載対象は任意であり、例えばロボットや電動車いす等に搭載されてもよい。
○ 実施形態では、1次側コイル13aと1次側コンデンサ13bとは並列に接続されていたが、これに限られず、両者は直列に接続されていてもよい。同様に、2次側コイル23aと2次側コンデンサ23bとは、直列に接続されていてもよい。
○ 実施形態では、非接触の電力伝送を実現させるために磁場共鳴を用いたが、これに限られず、電磁誘導を用いてもよい。
○ 実施形態では、受電器23にて受電された交流電力は車両用バッテリ22の充電に用いられたが、これに限られず、例えば別の用途に用いてもよい。要は、対象負荷は、車両用バッテリ22に限られず任意である。
○ 実施形態では、受電器23にて受電された交流電力は車両用バッテリ22の充電に用いられたが、これに限られず、例えば別の用途に用いてもよい。要は、対象負荷は、車両用バッテリ22に限られず任意である。
○ 送電側コントローラ14は、特定交流電力の出力開始タイミング(又は特定交流電力が出力された直後のタイミング)における位相差を基準位相差として所定の記憶領域に記憶させておいてもよい。この場合、送電側コントローラ14は、ステップS102では、ステップS101にて把握された位相差と基準位相差との差が予め定められた閾値以上か否かを判定するとよい。そして、送電側コントローラ14は、上記差が上記閾値以上である場合には、異常が発生しているとしてステップS103に進む一方、上記差が上記閾値未満である場合には、異常が発生していないとしてステップS105に進むとよい。これにより、経年劣化等に起因する各素子のインピーダンスのばらつき等によって位相差が「0」から多少ずれている場合であっても、好適に第1異常判定を行うことができる。
○ 送電器13は、1次側コイル13a及び1次側コンデンサ13bからなる共振回路と、その共振回路と電磁誘導で結合する1次側結合コイルとを有してもよい。同様に、受電器23は、2次側コイル23a及び2次側コンデンサ23bからなる共振回路と、その共振回路と電磁誘導で結合する2次側結合コイルとを有してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)交流電力を出力する交流電源と、前記交流電力が入力される1次側コイルと、前記1次側コイルに入力される前記交流電力を非接触で受電可能な2次側コイルと、前記2次側コイルによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される対象負荷と、前記交流電源から前記対象負荷までの電力伝送経路上に存在する特定部品の前段に設けられた判定負荷と、を備え、前記特定部品の入力電力値が前記判定負荷の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、前記判定負荷の入力電力値が前記特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されている非接触電力伝送装置であって、前記判定負荷入力状態である場合に、前記交流電源から前記判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの異常判定を行う異常判定部を備えていることを特徴とする非接触電力伝送装置。
(イ)交流電力を出力する交流電源と、前記交流電力が入力される1次側コイルと、前記1次側コイルに入力される前記交流電力を非接触で受電可能な2次側コイルと、前記2次側コイルによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される対象負荷と、前記交流電源から前記対象負荷までの電力伝送経路上に存在する特定部品の前段に設けられた判定負荷と、を備え、前記特定部品の入力電力値が前記判定負荷の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、前記判定負荷の入力電力値が前記特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されている非接触電力伝送装置であって、前記判定負荷入力状態である場合に、前記交流電源から前記判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの異常判定を行う異常判定部を備えていることを特徴とする非接触電力伝送装置。
かかる構成に着目した場合、第1異常判定を省略してもよい。例えば、送電側コントローラ14は、車両用バッテリ22の充電を開始する前段階にて、各切替リレー51〜53を前段のものから順次切り替える度に、位相差の把握及び把握された位相差と閾値位相差との比較を行ってもよい。この場合、送電側コントローラ14は、いずれの場合であっても、把握された位相差が閾値位相差未満である場合に、異常がないと判定し、その後車両用バッテリ22の充電を行う構成であってもよい。
(ロ)電力入力先を前記特定部品又は前記判定負荷に切り替える切替部を備え、前記特定部品入力状態は、前記電力入力先が前記特定部品である状態であり、前記判定負荷入力状態は、前記電力入力先が前記判定負荷である状態である請求項1〜4及び(イ)のうちいずれか一項に記載の非接触電力伝送装置。
(ハ)前記電力伝送経路上であって前記判定負荷と前記特定部品との間に設けられ、インピーダンスが可変に構成されたインピーダンス変換部を備え、前記非接触電力伝送装置は、前記インピーダンス変換部のインピーダンスの可変制御によって、前記特定部品入力状態と前記判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されている請求項1〜4及び(イ)のうちいずれか一項に記載の非接触電力伝送装置。
10…非接触電力伝送装置、11…送電機器、12…交流電源、13a…1次側コイル、14…送電側コントローラ、21…受電機器、22…車両用バッテリ(対象負荷)、23a…2次側コイル、31,32…フィルタ回路、40…1次側検出部、41〜43…判定負荷、51〜53…切替リレー、60…2次側検出部。
Claims (6)
- 交流電力を出力する交流電源と、
前記交流電力が入力される1次側コイルと、
前記1次側コイルに入力される前記交流電力を非接触で受電可能な2次側コイルと、
前記2次側コイルによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される対象負荷と、
前記交流電源から前記対象負荷までの電力伝送経路上に存在する特定部品の前段に設けられた判定負荷と、
を備え、前記特定部品の入力電力値が前記判定負荷の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、前記判定負荷の入力電力値が前記特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されている非接触電力伝送装置であって、
前記特定部品入力状態である状況において、前記交流電源から前記特定部品を介して前記対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定を行う第1異常判定部と、
前記第1異常判定部により異常が発生していると判定された場合に、前記特定部品入力状態から前記判定負荷入力状態に切り替え、且つ、前記判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定を行う第2異常判定部と、
を備えていることを特徴とする非接触電力伝送装置。 - 前記交流電源の出力電圧と出力電流との位相差を検出する検出部を備え、
前記第1異常判定及び前記第2異常判定は、前記検出部によって検出された前記交流電源の出力電圧と出力電流との位相差に基づいて行われる請求項1に記載の非接触電力伝送装置。 - 前記電力伝送経路上における前記交流電源と前記1次側コイルとの間に設けられ、インピーダンス変換を行うインピーダンス変換部を備えている請求項2に記載の非接触電力伝送装置。
- 前記特定部品として、第1特定部品と、前記第1特定部品よりも後段に設けられた第2特定部品とを備え、
前記判定負荷として、前記第1特定部品の前段に設けられた第1判定負荷と、前記第2特定部品の前段に設けられた第2判定負荷とを備え、
前記非接触電力伝送装置は、
前記第1特定部品の入力電力値が前記第1判定負荷の入力電力値よりも大きい第1特定部品入力状態と、前記第1判定負荷の入力電力値が前記第1特定部品の入力電力値よりも大きい第1判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成され、
更に前記第2特定部品の入力電力値が前記第2判定負荷の入力電力値よりも大きい第2特定部品入力状態と、前記第2判定負荷の入力電力値が前記第2特定部品の入力電力値よりも大きい第2判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成され、
前記第2異常判定部は、
前記第1特定部品入力状態であり、且つ、前記第2判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記第1特定部品を介して前記第2判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて、前記第2特定部品以降にて異常が発生しているか否かを判定し、
前記第1判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記第1判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて前記第1特定部品以降にて異常が発生しているか否かを判定する請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の非接触電力伝送装置。 - 交流電力を出力する交流電源と、
前記交流電力が入力される1次側コイルと、
を備え、2次側コイル及び当該2次側コイルによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される対象負荷を有する受電機器の前記2次側コイルに対して非接触で前記交流電力を送電可能な送電機器において、
前記交流電源から前記対象負荷までの電力伝送経路上に存在する特定部品の前段に設けられた判定負荷を備え、
前記送電機器は、前記特定部品の入力電力値が前記判定負荷の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、前記判定負荷の入力電力値が前記特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成されており、
前記特定部品入力状態である状況において、前記交流電源から前記特定部品を介して前記対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定が行われ、
前記第1異常判定により異常が発生していると判定された場合には、前記特定部品入力状態から前記判定負荷入力状態に切り替わり、且つ、前記判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定が行われることを特徴とする送電機器。 - 交流電力を出力する交流電源及び当該交流電力が入力される1次側コイルを有する送電機器から非接触で前記交流電力を受電可能な受電機器において、
前記1次側コイルに入力される前記交流電力を受電可能な2次側コイルと、
前記2次側コイルによって受電された交流電力を変換することによって得られる直流電力が入力される対象負荷と、
前記2次側コイルから前記対象負荷までの電力伝送経路上に存在する特定部品の前段に設けられた判定負荷と、
を備え、
前記受電機器は、前記特定部品の入力電力値が前記判定負荷の入力電力値よりも大きい特定部品入力状態と、前記判定負荷の入力電力値が前記特定部品の入力電力値よりも大きい判定負荷入力状態とに切り替わり可能に構成され、
前記特定部品入力状態である状況において、前記交流電源から前記特定部品を介して前記対象負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第1異常判定が行われ、
前記第1異常判定により異常が発生していると判定された場合には、前記特定部品入力状態から前記判定負荷入力状態に切り替わり、且つ、前記判定負荷入力状態である状況において、前記交流電源から前記判定負荷に向かう交流電圧と交流電流との位相差に基づいて異常が発生しているか否かの第2異常判定が行われることを特徴とする受電機器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019054578A (ja) * | 2017-09-13 | 2019-04-04 | トヨタ自動車株式会社 | 送電装置、受電装置および非接触電力伝送システム |
CN110462975A (zh) * | 2017-03-31 | 2019-11-15 | Tdk株式会社 | 无线受电装置和无线电力传输系统 |
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2014
- 2014-04-16 JP JP2014084871A patent/JP2015203684A/ja active Pending
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