JP2015203678A - 管漏洩検査装置及び管漏洩検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】管の全長に亘り検査不能となる範囲が無く、管端部を含めた管全長に亘って漏洩を検出することができ、閉止装置の取り付け、取り外しが容易に行える管漏洩検査装置、管漏洩検査方法を提供する。
【解決手段】管11の端部側をクランプ12で把持し、ガイドロッド21の一端部に設けた掛止部24をクランプ12に掛止可能な位置に配設する。ネジ棒17を回転させて、ネジ棒17の先端部17aで可動閉止部20をガイドロッド21に沿って直線摺動させることで、可動閉止部20の閉塞面23に設けたシール部26に管11の端面11aを当接させ、シール部26を圧縮変形させることで管11の閉止を行う。
【選択図】 図4
【解決手段】管11の端部側をクランプ12で把持し、ガイドロッド21の一端部に設けた掛止部24をクランプ12に掛止可能な位置に配設する。ネジ棒17を回転させて、ネジ棒17の先端部17aで可動閉止部20をガイドロッド21に沿って直線摺動させることで、可動閉止部20の閉塞面23に設けたシール部26に管11の端面11aを当接させ、シール部26を圧縮変形させることで管11の閉止を行う。
【選択図】 図4
Description
本発明の実施形態は、管漏洩検査装置及び管漏洩検査方法に関する。
一般に蒸気タービンを用いた発電設備としては、ボイラーに供給した水を加熱して高温・高圧の蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービンに供給することで蒸気タービンを駆動している。蒸気タービンの駆動力によって発電機を回転させ、発電を行っている。
ボイラーに供給する水を予め加熱しておくことにより、発電効率を高めることができる。そのため、ボイラーに供給する水を予め加熱する装置として、給水加熱器がボイラーの上流側に設けられている。給水加熱器の構成としては、管の中に給水用の水を通し、水が流通している管の外側に蒸気タービンで仕事を終えた蒸気を供給することで、管内の水を加熱する構成になっている。このように、ボイラーに供給する水を予め加熱しておくことにより、発電効率を高めることができる。
給水加熱器の構成部品である管(溶接管)は、管を製造するときに微小欠陥が生じることがある。管の製造時には、渦流探傷検査や超音波探傷検査が行われており、管における微小欠陥の有無を検査している。しかし、極めて小さな欠陥の場合には検出されないことがある。
給水系統(管内側)と加熱蒸気系統(管外側)は別系統として構成されているので、仮に、微小欠陥が管の製造段階において発見されず、そのまま発電設備に装備されて運転が行われた場合には、給水加熱器内に供給された水が、給水加熱器内の管から管を加熱している加熱蒸気側へ漏洩してしまうことが予想される。このような場合には、発電設備におけるプラント効率が低下するだけでなく、最悪の場合には、管が破断してしまう事故を引き起し兼ねない。
また、給水加熱器を製造する最終検査である耐圧試験時において、微小欠陥が発見されたとしても、管を新たに製造し直す等の作業が行われることになり、作業工程の後戻り等が行われて大きな影響を及ぼすことになる。このため、発電設備の機器製造時には、管を給水加熱器内に挿入して設置する前に、管の健全性が保証されていることが重要になる。
管からの漏洩につながる管の内外面間を貫通した欠陥が無いことを保証する為には、漏洩検査を実施する必要がある。漏洩検査としては、対象となる管を外部から密閉した状態で、管内部を一定圧に保持した上で一定時間後の累積圧力変化を観察する検査方法が採用されている。
累積圧力変化を観察した結果、圧力変化が規定値を越えている場合には、管に漏洩が生じていると判断する。具体的な判定基準としては、管の内容積が2.26Lに対して、試験圧力として0.65MPaの圧力を管に加え、120秒の保持時間の間における累積圧力の変化を検出する。累積圧力変化の判定基準値としては、累積圧力変化が20Pa以内に収まっている場合には、漏洩が生じていないものと判断できることが設定されている。
この判定基準を用いると、1.0×10-3ml/秒の漏洩を検出可能であり、直径が0.01mmの貫通した微小の欠陥を検出することが可能となる。この漏洩検査を実施するためには、管内部を密閉状態にしておくことが必要になり、このための装置として管を閉止する装置が用いられている。従来から用いられている管漏洩検査装置としては、管端部を凹型の管漏洩検査装置内に挿し込み、管の外周面をゴムやテフロン(登録商標)からなるシール部材を介して把持することで、管端部側を閉止する構成であった。
従来から用いられている管漏洩検査装置の構成について、図7を用いて詳しく説明する。管漏洩検査装置50は、管受側ボルト52と、管受側ボルト52に螺合する締付ナット54と、管受側ボルト52と締付ナット54との間で挟持される環状のシール部53と、から構成されている。
管受側ボルト52は、頭部が六角形形状に構成され、ネジ軸部55には雄ネジ55aが形成されている。シール部53は、クサビ型の断面を持つリング状のテフロン材によって構成されており、管51の外周面とネジ軸部55の内面に形成した円錐状の傾斜面との間で押圧挟持される構成になっている。
即ち、締付ナット54の雌ネジ54aをネジ軸部55の雄ネジ55aに螺合させた状態で、捻じ込んで行くことにより、管51の管端面51a(即ち、管51の端部開口)を管受側ボルト52の頭部で閉止することができる。同時に、シール部53は、ネジ軸部55の内面形状に沿って内側に押圧されて塑性変形を行う。そして、管51の外周面に押し付けられたシール部53によって、管受側ボルト52と管51の間の隙間を閉止することができる。
このように構成されているので、管51の両端部にこの管漏洩検査装置50を取り付ければ、管51の内部は外気から完全に密封されることになる。そして、一方の管端部に取り付けた管漏洩検査装置50の管受側ボルト52に空気導入孔57を形成しておけば、空気導入孔57から空気を導入して管51内の空気圧を一定に保持させておくことができる。そのうえで、管51内での圧力変化を、空気導入孔57を介して接続した差圧計(不図示)で累積的に検出することにより、管51からの漏洩を検知できる。
しかし、管51の両端部を閉止するためには、シール部53とネジ軸部55を設置しておくための領域が必要になる。そして、この領域内における管51の部位は、外部に露出しない部位になっている。そのため、この外部に露出しない管51の部位に関しては、管漏洩検査装置50を用いても、漏洩検査が行えない検査不能範囲Lとして存在することになる。仮に、検査不能範囲L内における管51の部位に欠陥が存在していた場合には、欠陥を検知できない状態になり、欠陥の存在を見逃したときの影響は非常に大きなものがある。
また、管受側ボルト52に締付ナット54を締め付ける構成であるので、管漏洩検査装置50を管51に取り付け、取り外し作業を行うためにはスパナ等の工具が必要となる。しかも、管漏洩検査装置50の付け替えの度ごとに2本のスパナで取り付け、取り外し作業を行うことが必要になり、取り付け、取り外し作業にはわずらわしいものがあった。
また、テフロン製のシール部53は、塑性変形を起こすことによって管閉止を行っているので、繰り返し塑性変形が行われるとシール性が低下してしまう問題が生じる。シール性を維持しておくためには、漏洩検査を行う25回に1回の割合で新しいシール部53に交換することが必要になる。
更に、管漏洩検査装置50を素手で締め付けた場合には、把持力が全く足らなくなり、管漏洩検査装置50の密封が十分に行われずに漏洩が生じたり、漏洩検査の空気圧によって管漏洩検査装置50が管51から外れて飛んでしまったりした。
本発明が解決しようとする課題は、管の全長に亘り検査不能となる範囲が無く、管端部を含めた管全長に亘って漏洩を検出することができ、管への取り付け、取り外しが容易に行える管漏洩検査装置、この管漏洩検査装置を用いた管漏洩検査方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る管漏洩検査装置は、管の外周面を把持可能なクランプと、前記管の端部開口を閉止する可動閉止部と、前記可動閉止部の直線摺動を案内するガイドロッドと、前記可動閉止部に対して直線摺動を与える駆動部と、を有し、前記可動閉止部は、前記管の端面に密接するシール部と、前記シール部を保持して前記端部開口を閉止する閉塞面と、複数本の前記ガイドロッドがそれぞれ平行に挿入される複数個の貫通孔と、が設けられ、前記各ガイドロッドは、一端部側に前記クランプに掛止可能な掛止部が設けられ、他端部側に前記各ガイドロッド間を固定する固定板が設けられ、前記固定板は、ネジ孔が形成され、前記駆動部は、前記ネジ孔に螺合して、前記可動閉止部を押圧するネジ棒が設けられていることを特徴としている。
また、本発明の実施形態に係る管漏洩検査方法は、実施形態に係る管漏洩検査装置を用いた管漏洩検査方法であって、管の両端部側の外周面をクランプでそれぞれ把持する段階と、前記管を把持している前記各クランプにそれぞれ前記掛止部を掛止させる段階と、前記ネジ棒を回転させて、前記管の端面に前記シール部を密接させる段階と、前記管の一端部開口を閉止する前記可動閉止部に形成した検査孔を介して、検査用の検査流体を管内に供給し、管漏洩の検査を行う段階と、を備えたことを特徴としている。
本発明の実施形態によって、管の全長に亘り検査不能となる範囲を無くすことができ、管端部を含めた管全長に亘って漏洩を検出することができる。また、管漏洩検査装置の管への取り付け、取り外しを容易に行うことができる。
以下、本発明に係る管漏洩検査装置および管漏洩検査方法の実施形態について、図面を参照して説明する。
(管漏洩検査装置)
図1(a)〜(c)に示すように、管漏洩検査装置10は、図3〜図5に示す管11の外周面を把持可能なクランプ12(図2〜図5参照)と、管11の端部開口11bを閉止する可動閉止部20と、可動閉止部20の直線摺動を案内する複数本のガイドロッド21と、可動閉止部20に対して直線摺動を与える駆動部16と、を有した構成になっている。
(管漏洩検査装置)
図1(a)〜(c)に示すように、管漏洩検査装置10は、図3〜図5に示す管11の外周面を把持可能なクランプ12(図2〜図5参照)と、管11の端部開口11bを閉止する可動閉止部20と、可動閉止部20の直線摺動を案内する複数本のガイドロッド21と、可動閉止部20に対して直線摺動を与える駆動部16と、を有した構成になっている。
図1(a)に示すように、可動閉止部20は、2本のガイドロッド21をそれぞれ挿通させる貫通孔22と、環状のシール部26と、シール部26を保持してシール部26に当接した管11の端部開口11bを閉止する閉塞面23と、管11の端面11aをシール部26に向けて案内する案内ガイド25と、が設けられている。
シール部26としては、ゴムパッキンやシリコンを用いることも考えられるが、実験の結果ゴムパッキンは割れや劣化が生じ易く、シリコンは管端角部による切断が発生し易くなる。そのため、使用回数の10回に1回の割合で頻繁な交換が必要であった。シール部26として、Oリングを用いた場合には、100回以上の使用によっても、優れた管閉止効果を発揮することができる。そのため、シール部26としては、Oリングを用いることが望ましい構成になる。
図示例では、シール部26として、環状のシール部を用いた構成を示しているが、シール部26の形状としては、板状、例えば、円板状に形成しておくこともできる。板状に形成したとしても、後述する可動閉止部20に形成した検査孔29を塞がない孔が、板状部に形成されていることが必要な構成になる。
図1(b)、(c)に示すように、案内ガイド25の内周面径は、管11の外径よりも多少大きく形成されており、管端部の漏洩検査を妨げない構造になっている。更に、管11の一端部側を閉止する可動閉止部20には、検査孔29が形成されており、検査孔29は、閉塞面23において環状のシール部26で囲まれた領域内に形成した開口と、前記可動閉止部20の外面側に形成した開口との間を連通している。管11の他端部側を閉止する可動閉止部20には、検査孔29が形成されていない。
ガイドロッド21の配設本数を2本とした構成例について説明を行うが、ガイドロッド21の配設本数としては2本に限定されるものではなく、2本以上の本数で構成しておくことができる。
各ガイドロッド21の一端部には、管11を把持したクランプ12(図2〜図5参照)に対して掛止可能な掛止部24が設けられており、他端部には、各ガイドロッド21間を固定する固定板27が設けられている。固定板27によって、各ガイドロッド21の他端部が全て固定されている。固定板27には、駆動部16のネジ棒17を螺合させるネジ孔28が形成されている。
ネジ孔28としては、駆動部16としてネジ棒17を1本用いた構成の場合には、固定板27に固定した各ガイドロッド21の固定箇所の中心部に形成しておくことができる。可動閉止部20に当接するネジ棒17の先端部17aは、球面形状に形成されている。
先端部17aを球面形状に形成しておくことにより、点接触状態で可動閉止部20を押圧することができ、管端面11aに傾斜があっても傾斜に合わせて可動閉止部20を傾けることができ、管端面11aに対してシール部26を密着させることができる。そして、管11の端部開口11bを確実に閉止できる。可動閉止部20の傾きを許容するため、可動閉止部20の貫通孔22とガイドロッド21の間には組立裕度が設けられている。
ネジ棒17の設置本数として複数用いた構成のときは、各ガイドロッド21の固定箇所の中心部を中心とした円周上に、各ネジ棒17が等間隔に配される構成にしておくことができる。そして、各ガイドロッド21の固定箇所の中心部に駆動歯車を配設し、駆動歯車に各ネジ棒17に設けた歯車を噛合させた構成にしておくことができる。更に、駆動歯車の回転軸に図1(b)に示すようなハンドル18を設けておくことができる。ハンドル18を回転させることにより各ネジ棒17を連動させて同時に同じ移動量だけ前進・後進を行わせることができる。
また、ネジ棒17の配設本数が偶数本の場合には、歯車が噛合して隣接しているネジ棒17のネジの向きを逆向きに形成しておき、全てのネジ棒17が連動して同時に同じ移動量だけ、前進又は後進が行えるように構成しておくことができる。更に、ネジ棒17の配設本数が奇数本である場合には、一つの歯車に噛合する隣接する歯車の個数を一つに構成しておき、一つの歯車の回転が連続して隣接する歯車に次から次へと伝達されるように構成しておくことができる。そして、全てのネジ棒17が連動して同時に同じ移動量だけ、前進又は後進が行えるように構成しておくことができる。
このように駆動部16を構成しておくことにより、可動閉止部20に対して直線摺動を行わせることができる。
このように駆動部16を構成しておくことにより、可動閉止部20に対して直線摺動を行わせることができる。
図2(a)、(b)に示すように、クランプ12は、管11を挿入する開口が形成されており、開口の周囲には、開口内に挿入された管11の外周面を把持する管締付部14が構成されている。ハンドル13を一つの方向に回すことにより、管締付部14は図2(a)における左右上下斜めの8方向から管11を締め付けて、管11を把持することができる。他方向にハンドル13を回すと、把持していた管11の把持状態を解除することができる。
管締付部14は金属接触による把持構造を有し、ハンドル13を回すことで管11を把持することができる。そして、強くハンドル13を締め付けても管11に対して傷がほとんど付かない構成になっており、製品の品質に影響を与えることがないクランプ12として構成されている。そして、金属接触により強固に管11を把持することができるので、ハンドル13を締め付けた後は、人手では動かない程に強力な把持力を発揮する。
図に示したクランプ12は、市販されているものであり、特に図示した構成に限定されるものではないが、後述するように管11を把持した段階でガイドロッド21の掛止部24を引掛けておくことができる構成であれば、他の公知のクランプを用いることができる。
(管漏洩検査装置の取り付け)
図3〜図5を用いて、管漏洩検査装置10を管11に取り付ける構成について説明する。管漏洩検査装置10は、クランプ12とガイドロッド21、固定板27、可動閉止部20と駆動部16から構成されている。最初に、図2に示したクランプ12の開口に管11を挿入し、管端部から離れた所定の位置においてハンドル13を回して管11の把持を行う。このとき、管11は図示せぬ作業台等によって保持されている。
図3〜図5を用いて、管漏洩検査装置10を管11に取り付ける構成について説明する。管漏洩検査装置10は、クランプ12とガイドロッド21、固定板27、可動閉止部20と駆動部16から構成されている。最初に、図2に示したクランプ12の開口に管11を挿入し、管端部から離れた所定の位置においてハンドル13を回して管11の把持を行う。このとき、管11は図示せぬ作業台等によって保持されている。
次に、ガイドロッド21等を管11に取り付ける。ガイドロッド21等の取り付けの手順は次の通りである。案内ガイド25に沿って管11の管端部が挿入されるようにして、管11の端面11aがシール部26を介して可動閉止部20の閉塞面23に当接させる。このとき、図3〜図5に示すように、ガイドロッド21に設けた掛止部24をクランプ12に掛止可能な位置に配置する。
図4、図5に示す状態から、ハンドル18を回すことで、ネジ棒17の先端部17aによって可動閉止部20が押される。これによって、ガイドロッド21の他端部に固定した固定板27は、可動閉止部20から離間する方向に移動する。そして、固定板27の移動に伴って、ガイドロッド21の掛止部24がクランプ12に掛止されると、今度は、ネジ棒17からの押圧力によって、可動閉止部20が管11の端面11a側に押し付けられていき、シール部26を押し潰していく。そして、管11の端面11aのみがシール部26によって密接した状態になり、管11の端部開口11bを閉止することができる。
あるいは、図4、図5に示す状態から、ガイドロッド21及び固定板27を図の右方向に移動させることで、掛止部24をクランプ12に掛止させることができる。この状態から、ハンドル18を回すことで、可動閉止部20を管11の端面11aに近接するように直線摺動させる。可動閉止部20の直線摺動はガイドロッド21により案内される。
可動閉止部20に設けたシール部26が管11の端面11aに当接し、更に可動閉止部20がネジ棒17によって管11の端面11a側に押圧前進させられると、シール部26を押し潰していく。そして、管11の端面11aのみがシール部26によって密接した状態になり、管11の端部開口11bを閉止することができる。
このようにして、管11の両端部に可動閉止部20を押圧していくことで、管11の両端部開口11bを閉止できる。
このようにして、管11の両端部に可動閉止部20を押圧していくことで、管11の両端部開口11bを閉止できる。
(管漏洩検査装置を用いた管閉止による効果)
案内ガイド25における最小の内径は、管11の外径よりも若干大きな径として構成され、管11の外径との間には隙間が形成されることになるので、案内ガイド25によって管11を支えることはなく、管11は端面11aのみが可動閉止部20に接触している。
案内ガイド25における最小の内径は、管11の外径よりも若干大きな径として構成され、管11の外径との間には隙間が形成されることになるので、案内ガイド25によって管11を支えることはなく、管11は端面11aのみが可動閉止部20に接触している。
そのため、管11の端部側の外周面は、隙間を介して外気に露出した状態になっており、管端部における漏洩検査を妨げることがない。これによって、漏洩検査不能範囲を作らずに管11の全長を検査することができる。
また、可動閉止部20の貫通孔22とガイドロッド21との間には組立裕度の隙間を設けて構成されており、しかもネジ棒17の先端部17aは球面形状に形成されているので、管11の端面11aが傾斜した構成であっても、この端面11aの傾斜に合わせて可動閉止部20は隙間の分だけ傾斜することができ、傾斜した端面11aに密着した状態で管11を密閉状態で閉止することができる。
本実施形態に係る管漏洩検査装置10では、可動閉止部20を管11に対して回転させずに直線摺動させることで、シール部26として用いたOリングを管11の端面11aと可動閉止部20の閉塞面23との間で押し潰した状態にしている。Oリングが押し潰されることで、端部開口11bを密閉状態に閉止することができる。このように構成されているので、Oリングを捩ることなく押し潰すことができる。
仮に、管11の端部11aに可動閉止部20を回転させながら前進させて、Oリングを押し付ける構成にした場合には、端部11aと可動閉止部20との間に生じる回転力やせん断力によって、Oリングには捩れが生じる。この捩れ力の影響によって、実験したところOリングは、数回の使用で損傷が生じてしまうことが分かった。これに対して、Oリングを捩ることなく押し潰した場合には、実験したところ100回以上の使用に耐え得ることができた。このように、本実施形態では、Oリングの耐久性を大幅に向上させることができる。
また、シール部26として、ゴムパッキンやシリコン材を用いることも考えることができるが、実験したところ、ゴムパッキンを用いた場合には割れや劣化が生じることが認められ、シリコン材を用いた場合には管11の端部のエッジによる切断が発生することが認められた。そのため、使用回数10回に1回の割合で、頻繁なシール部26の交換が必要であった。
また、図7を用いて説明した、従来の管漏洩検査装置の構成では、テフロン53を塑性変形させて管51を把持する構成になっているが、テフロンを本実施形態のシール部26として使用した場合の実験を行ったところ、繰り返して使用しているとテフロンは塑性変形の状態から復帰することができなく、塑性変形で変形した状態のままになってしまいシールとして機能しなくなった。そのため、25回に1回の割合での交換が必要であった。
これに対して、Oリングを用いた場合には、100回以上使っても優れた管閉止効果を発揮することが認められた。加えて、テフロンは1個200円の単価であるが、Oリングは1個10円の単価であり、ランニングコストにも大きな差が出る。そのため、本実施形態の管漏洩検査装置では、シール部26としてOリングを使用することが望ましい構成になる。
本実施形態では、管漏洩検査装置10を管11に取り付けることが容易な構成になっているので、クランプ12を管11に取り付けた後に掛止部24をクランプ12に掛止させて、ネジ棒17を捻じ込むことにより、管漏洩検査装置10を簡単に管11に取り付けることができる。しかも、ネジ棒17を逆方向に回すことにより、管11からの取り外しも簡単に行うことができる。
クランプ12の管11への取り付け作業は、管11をクランプ12の管締付部14に挿入し、ハンドル13を手で回すことにより容易に行える。クランプ12の管締付部14は金属接触による把持で管11を強固に把持する構成になっているが、強くハンドル13を締め付けても管11に対してほとんど傷を付けず、製品としての品質に影響を与えることがない。また、金属接触による把持で強固に管11を把持することができるので、ハンドル13を締め付けた後は、人手では動かない程に強力な把持力を発揮する。
また、クランプ12にはハンドル13が設けられており、また、可動閉止部20に直線摺動を与えるネジ棒17にはハンドル18が設けられているので、手で簡単に締め付けたり緩めたりすることが可能である。しかも、漏洩検査を行うために管11内に供給される空気圧に対して十分耐える把持力や閉止力を発揮することができる。
(管漏洩検査装置を用いた管漏洩検査方法)
図6を用いて、管11の全長について検査可能な管漏洩検査方法について説明する。上述したように、管11の両端に管漏洩検査装置10を取り付ける。このとき、一方の端部に取り付けた管漏洩検査装置10には、空気導入用の検査孔29(図1参照)を具備した可動閉止部20を用いておき、他方の端部に取り付けた管漏洩検査装置10には、検査孔29を具備しない可動閉止部20を用いておく。
図6を用いて、管11の全長について検査可能な管漏洩検査方法について説明する。上述したように、管11の両端に管漏洩検査装置10を取り付ける。このとき、一方の端部に取り付けた管漏洩検査装置10には、空気導入用の検査孔29(図1参照)を具備した可動閉止部20を用いておき、他方の端部に取り付けた管漏洩検査装置10には、検査孔29を具備しない可動閉止部20を用いておく。
そして、検査用の空気35を、差圧計30を介して検査孔29に供給する。管11内に加圧した空気を供給し、その後、供給を止めて、供給側からの圧力漏れが生じないように保持して、管11内の圧力変化を差圧計30で検出する。差圧計30で検出された管11内の圧力変化は、制御装置31に送られて記録される。
管漏洩検査装置10を用いることによって、管11を端面11aで閉止する構成のため管端部において検査不能範囲を生じない。ただし、クランプ12が管11を把持している部分は、管11の外周面にクランプ12の管締付部14が接触するので、管締付部14が接触している領域は、検査不能範囲となる。
しかし、クランプ12は異なる任意の位置において管11を把持することが可能であるので、異なる重複しない2つのクランプ位置において管11をクランプ12で把持して、この状態で管11の漏洩検査を行えば、管11の全長全ての範囲に亘って漏洩検査を行うことができる。
(管漏洩検査方法による効果)
本実施形態によれば、検査不能となる範囲が無く、管端部を含めた管全長の漏洩を検出することができる。しかも、管を端面のみで密閉し、管の端部における外周面を外気に露出させた構成の管漏洩検査装置は、これまで存在していなかった。本発明の実施形態によって初めて実現させることができた。
本実施形態によれば、検査不能となる範囲が無く、管端部を含めた管全長の漏洩を検出することができる。しかも、管を端面のみで密閉し、管の端部における外周面を外気に露出させた構成の管漏洩検査装置は、これまで存在していなかった。本発明の実施形態によって初めて実現させることができた。
本実施形態における管漏洩検査装置10の端部開口11bを閉止する能力目標としては、漏洩判定基準として、累積圧力変化の値が判定基準値である20Pa内に収まっているのか否かを判断している。漏洩判定基準としては、管の内容積が2.26Lに対して、試験圧力として0.65MPaの圧力を管に加え、120秒の保持時間の間における累積圧力変化を検出して、累積圧力変化の値が判定基準値である20Pa内に収まっているのか否かを判断することにより行われている。
本実施形態では、試験圧力として0.8MPaの加圧空気を管11内に供給し、保持時間120秒後における累積圧力変化が、20Pa以内に収まっているか否かを判断した。管閉止能力を判定するための目標値をこの様に設定した理由は、漏洩を詳細に観察した場合には、漏洩はゼロでなく、また、漏洩検出のための差圧計の検出限界が0.1Pa/秒程度であることからして、ある程度の検出誤差を許容する必要があるためである。
本実施形態に係る管漏洩検査装置10を用いたところ、管閉止能力としては当初の目標を満足し、累積圧力変化が20Pa以内を達成した。この管閉止能力によれば、試験圧力 0.65MPaにおいて1.0×10-3ml/秒の漏洩を検出することが可能であり、直径0.01mmの貫通した微小欠陥を検出することが可能である。
この閉止能力は、図7に示したような従来の管漏洩検査装置50と同等の検出能力を有し、管11の端面11aにおけるわずかな接触面積で、従来の管漏洩検査装置50と同等の閉止能力を発揮した。しかも、従来の管漏洩検査装置50では、管全長に亘って漏洩検査を行うことができないが、本実施形態の管漏洩検査装置10を用いれば、管全長に亘って漏洩検査を行うことができる。
また、金属接触による把持で強固な把持力を持つクランプ12を使用したことで、管漏洩検査装置10からの強力な引っ張り力にも耐えることができ、管11の端面11aと可動閉止部20との間に挟まれるシール部26を強力に潰すことで高い閉止効果が得られる。これにより、管全長に亘って検査不能範囲が無く、管全長の漏洩検査を行うことが可能となり、漏洩の未然防止に寄与する。
また、クランプ12の把持はハンドル18を回すだけで簡単に行うことができ、ハンドル18を回すことにより、ネジ棒17の推進力で可動閉止部20の移動も簡単に行うことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、組み合わせ、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、本発明は、給水加熱器内に配される管11の漏洩を検出するための管漏洩検査装置10、管漏洩検査方法について説明を行ったが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、プラント等で使用される管の全般に対する管漏洩検査装置、管漏洩検査方法として適用することも、更には管の端部に対する閉止装置としても、本発明を適用することができる。
10…管漏洩検査装置、11…管、11a…管端面、12…クランプ、14…管締付部、16…駆動部、17…ネジ棒、20…可動閉止部、21…ガイドロッド、24…掛止部、25…案内ガイド、26…シール部、27…固定板、29…検査孔、30…差圧計、31…制御装置、35…空気、50…管漏洩検査装置、51… 管、52…管受側ボルト、53…シール部、54…締付ナット、54a…雌ネジ、55a…雄ネジ、57…空気導入孔、L…検査不能範囲。
Claims (6)
- 管の外周面を把持可能なクランプと、
前記管の端部開口を閉止する可動閉止部と、
前記可動閉止部の直線摺動を案内するガイドロッドと、
前記可動閉止部に対して直線摺動を与える駆動部と、を有し、
前記可動閉止部は、前記管の端面に密接するシール部と、前記シール部を保持して前記端部開口を閉止する閉塞面と、複数本の前記ガイドロッドがそれぞれ平行に挿入される複数個の貫通孔と、が設けられ、
前記各ガイドロッドは、一端部側に前記クランプに掛止可能な掛止部が設けられ、他端部側に前記各ガイドロッド間を固定する固定板が設けられ、
前記固定板は、ネジ孔が形成され、
前記駆動部は、前記ネジ孔に螺合して、前記可動閉止部を押圧するネジ棒が設けられていることを特徴とする管漏洩検査装置。 - 前記可動閉止部は、前記管の端面を前記シール部に案内し、前記管の外径との間に隙間が形成される案内面を有する案内ガイドが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の管漏洩検査装置。
- 前記管の一端部開口を閉止する前記可動閉止部は、前記閉塞面に開口した検査孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の管漏洩検査装置。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の管漏洩検査装置を用いた管漏洩検査方法であって、
管の両端部側の外周面をクランプでそれぞれ把持する段階と、
前記管を把持している前記各クランプにそれぞれ前記掛止部を掛止させる段階と、
前記ネジ棒を回転させて、前記管の端面に前記シール部を密接させる段階と、
前記管の一端部開口を閉止する前記可動閉止部に形成した検査孔を介して、検査用の検査流体を管内に供給し、管漏洩の検査を行う段階と、
を備えたことを特徴とする管漏洩検査方法。 - 前記シール部としてOリングを用いて、前記管の端面を前記Oリングに密接させ、
前記クランプとして、金属接触によるクランプを用い、
前記管の端面に前記シール部を密接させる段階が、前記Oリングを前記管端面と前記閉塞面との間で圧縮変形させる段階であることを特徴とする請求項4に記載の管漏洩検査方法。 - 前記管の両端部側において、前記クランプで把持する位置を異ならせた複数の位置において、管漏洩の検査を行う段階を備えたことを特徴とする請求項4または5に記載の管漏洩検査方法。
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2014
- 2014-04-16 JP JP2014084626A patent/JP2015203678A/ja active Pending
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