JP2015203659A - 検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来技術では、ステージの位置ずれが時間に応じて変化する場合、つまり経時変化する場合については配慮がなされていない。この位置ずれの経時変化に配慮をしないと、試料上の欠陥位置と検査装置側で認識した欠陥位置との間にかい離が生じてしまう。つまり、座標精度が悪化するということである。【解決手段】補正ベクトルの分布(補正ベクトルマップ)は所定の時刻で得られた所定の分布、前記所定の時刻より後の第1の時刻に得られた第1の分布を含む。データ処理装置108は、前記所定の分布と前記第1の分布との間の第1の差を得て、さらに、前記第1の差、及び第1の所定の値について第1の比較を行う。前記第1の比較結果に応じて前記分布を取得する方式は選択される。【選択図】 図3
Description
本発明は、試料の欠陥を検出する検査装置に関する。特に、本発明は、半導体デバイス製造におけるウェーハなどの、パターンが形成された試料の欠陥検査装置に係り、特に光学式欠陥検査装置に関する。
半導体デバイスの製造プロセスでは、スパッタや化学気相成長による成膜、化学機械研磨による平坦化、リソグラフィとエッチングによるパターニングを多数繰り返す。半導体デバイスの歩留まりを確保するために、製造プロセスの途中でウェーハを抜き取り、欠陥検査を行う。欠陥とは、ウェーハ表面の異物、スクラッチやパターン欠陥(ショート、オープン等)である。欠陥検査の目的は、製造装置の状態を管理すること、及び不良が発生した工程とその原因を特定することにある。
先行技術としては、特許文献1が挙げられる。
従来技術では、ステージの位置ずれが時間に応じて変化する場合、つまり経時変化する場合については配慮がなされていない。この位置ずれの経時変化に配慮をしないと、試料上の欠陥位置と検査装置側で認識した欠陥位置との間にかい離が生じてしまう。つまり、座標精度が悪化するということである。
本発明は、処理部を有し、前記処理部は、検出光学系の検出結果から欠陥の位置を補正するための補正ベクトルの分布を得て、前記分布は所定の時刻で得られた所定の分布、前記所定の時刻より後の第1の時刻に得られた第1の分布を含み、前記処理部は、前記所定の分布と前記第1の分布との間の第1の差を得て、さらに、前記第1の差、及び第1の所定の値について第1の比較を行い、前記第1の比較結果に応じて前記分布を取得する方式は選択され、前記処理部は前記選択された方式で前記分布を取得し、前記分布に基づいて検出した欠陥の位置を補正することを1つの特徴とする。
本発明によれば、ステージの位置ずれが時間に応じて変化する場合でも、欠陥の座標精度を維持、または向上することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は本実施例の検査装置を説明する図である。本検査装置はXYZΘステージ100と照明光学系109、検出光学系、データ処理装置108を有する。
ウェーハ101はXYZΘステージ100の上に搭載されている。
検出光学系は上方検出系10と斜方検出系11、12を有する。上方検出器はレンズ104とラインセンサ105を含む。斜方検出系11、12はレンズ102、106と検出器103、107を含む。上方検出系10と斜方検出系11、12はその空間周波数面に望ましくない光を遮光するための空間フィルタを有する場合もある。
照明光学系109は照明光を収束し、ウェーハ101上部に照明する。照明光学系109は、レーザ光を発生する光源、及びシリンドリカルレンズ等の光学素子を含み、ウェーハ101上に実質的に線状の照明領域110を形成する。
上方検出系10は、ウェーハ101の法線周辺に散乱した光を検出するものであると表現できるし、その光軸がウェーハ101の法線と実質的に一致する光学系であると表現することもできる。斜方検出系11、12は、その光軸がウェーハ101の法線について所定の角度を有する検出器であると表現することもできる。
データ処理装置108は、欠陥の座標を得る。欠陥の座標は図2に示す(x, y)座標系で表現される。ウェーハ101はXYZΘステージ100によって移動させられるため、欠陥座標には例えばXYZΘステージ100内のレールの歪みに起因する位置ずれが重畳する。この位置ずれが重畳したままだと、欠陥の座標を正しく特定することができない。そこで、本実施例では、データ処理装置108はこの位置ずれを相殺して、正しい欠陥座標を得る、これが欠陥座標の補正である。
例えば、データ処理装置108がある欠陥を検出した場合、データ処理装置108は検出した欠陥座標(x, y)に近いベクトル(Δx, Δy)を検索する。この場合、データ処理装置108は補正後の欠陥座標を(x+Δx, y+Δy)として得る。
位置ずれは例えばウェーハ101に刻印されているマークの設計値209とマークの実測値208との差分で表現できる。ウェーハ101に刻印されているマークとは、例えばアライメントマークの事を指す。座標が既知で、光学系を用いて検出が可能であれば、何を用いてもよい。マークの実測値208は、例えば、ウェーハ101の散乱光画像(暗視野画像)中のマークの設計値209に対して最も近い明るい画素と対応するxyzθステージ100の座標を用いて測定される。データ処理装置108はこの座標をマークの実測値208として、マークの設計値209との差分を得ることで誤差ベクトル、補正ベクタマップ205を得る。
位置ずれはより具体的には、向きと位置ずれ量を持つので、位置ずれはベクトル(以降、誤差ベクトルと称する)として表現できる。よって、正しい欠陥座標を得るには、この誤差ベクトルの相殺するベクトル(補正ベクトル204)を与えれば良い。
さらに、誤差ベクトル、補正ベクトル204はウェーハ内で分布を持つ。よって、誤差ベクトル、補正ベクトル204はマップ(以降、補正ベクタマップ205と称する。)として、得られることが望ましい。データ処理装置108は図8に示すような処理によって補正ベクタマップ205を生成する。データ処理装置108は補正ベクタマップ205を得る。データ処理装置108は、検出光学系の検出結果から欠陥の位置を補正するための補正ベクトルの分布を得ると表現するすることができる。
図2は補正ベクタマップ205を説明する図である。補正ベクタマップ205の座標系は、ウェーハの格子210の左下端をウェーハ原点200とし、X方向201とY方向202に分割した(x, y)座標系で表現できる。なお、補正ベクタマップ205の座標系は検出した欠陥の座標を表現する座標系と実質的に一致している。例えば、欠陥座標203は補正ベクトル204によって欠陥座標206に変更される。
データ処理装置108は、欠陥座標203を補正するための補正ベクトル204を、例えば4つの補正ベクトル207、211、212、213について距離で重みつけした演算を行うことで得る。
重みつけ演算の詳細は図9で詳細に説明する。例えば、4つの補正ベクトル207、211、212、213は、欠陥座標を含む第1のチップ214、第1のチップのx方向に隣接した第2チップ215、第1のチップのy方向に隣接した第3のチップ216、及び第1のチップの斜め上の第4のチップ217内のベクトルであると表現することもできる。
XYZΘステージ100に起因する位置ずれは時間によって変化する、つまり位置ずれは経時変化する場合があるということである。よって、補正ベクタマップ205もこの経時変化を考慮して得られることが望ましい。
図3は経時変化を考慮して補正ベクタマップ205を得るフローである。より具体的には,経時変化を短期的(第1の期間)、中期的(第1の期間より長い第2の期間)、長期的(第2の期間より長い第3の期間)に分割することで、それぞれに適した補正ベクタマップ205を得ることが可能となる。
まず、ステップ300では、補正ベクタマップ205を複数枚取得する。より具体的には、専用ウェーハ(詳細は後述する)をXYZΘステージ100に搭載し、検出光学系からの信号をデータ処理装置108が処理することで欠陥の座標を得て、欠陥の座標と設計値との差分を得ることで誤差ベクトルを取得する。専用ウェーハを用いるとウェーハ101を用いるよりも高精度な補正ベクタマップ205を作成することができる(詳細は図6にて後述する)。次に、データ処理装置108は、誤差ベクトルから補正ベクトル204を得る。そして、データ処理装置108は、得られた補正ベクトル204を座標に対応づけることで補正ベクタマップ205を作成する。
ステップ301では、データ処理装置108は図5(a)の時刻t0(時間である場合もある)で得られた補正ベクタマップ205と時刻t1(時間である場合もある)で得られた補正ベクタマップ205との差の標準偏差を得る。
ステップ302では、データ処理装置108は図5(a)の時刻t0(時間である場合もある)で得られた補正ベクタマップ205と時刻t2(時間である場合もある)で得られた補正ベクタマップ205との差の標準偏差を得る。
ここで、t1-t0 < t2- t0の関係があるとすると、ステップ301は比較的短期的な時間に位置ずれの経時変化があるか否かを判断し、ステップ302は前述した短期的な時間よりも長い中期的な時間の中で位置ずれの経時変化があるか否かを判断することを示している。経時変化の有無は取得時刻(時間である場合もある)の異なる補正ベクタマップ205同士の差が、ある閾値Aより大きいかどうかから判断する。ステップ301とステップ302のある閾値Aは異なる場合もある。
ステップ304では比較的短期的な時間で位置ずれの経時変化が発生している。この場合、方式1のように専用ウェーハ(詳細は後述)は用いず、ウェーハ101の欠陥検査を行う際に、ウェーハ101に刻印されているマークを同時に検出し、検出した値をマークの実測値208として用い、補正ベクタマップ205の取得を行う。データ処理装置108はこの補正ベクタマップ205を用いて補正を行う。これは、検査と補正ベクタマップ205の取得を同時に行えば、経時変化の影響は完全にキャンセルできると考えるためである。
ステップ305では比較的中期的な時間で位置ずれの経時変化が発生している。この場合、方式2のように、データ処理装置108は定期的に補正ベクタマップ205を取得し直して,補正を行う。そうしなければ、経時変化によって補正ベクタマップ205の補正の効果が低減してしまうためである。
ステップ303では比較的長期的な時間で位置ずれの経時変化が発生している。この場合には、経時変化による補正ベクタマップ205の補正の効果の低減は低いと判断し、方式3のように補正ベクタマップ205の定期的な取得は行なわず、データ取得装置108常に同じ補正ベクタマップ205を用いて補正を行う。この補正ベクタマップ205は同じマークによって作られる補正ベクトル204を平均化して作成する。
図3の説明によれば、上述した補正ベクトルの分布(補正ベクトルマップ)は所定の時刻で得られた所定の分布、前記所定の時刻より後の第1の時刻に得られた第1の分布を含み、データ処理装置108は、前記所定の分布と前記第1の分布との間の第1の差を得て、さらに、前記第1の差、及び第1の所定の値について第1の比較を行い、前記第1の比較結果に応じて前記分布を取得する方式は選択され(主体はデータ処理装置108、所定のプログラム、作業者いずれであっても良い)、データ処理装置108は前記選択された方式で前記分布を取得し、前記分布に基づいて検出した欠陥の位置を補正すると表現することができる。さらに、補正ベクトルの分布は、前記第1の時刻より後の第2の時刻に得られた第2の分布を含み、データ処理装置108はは、前記所定の分布と前記第2の分布との間の第2の差を得て、さらに、前記第2の差、及び第2の所定の値について第2の比較を行うと表現することもできる。
例えば二枚の専用ウェーハについて平均化を行う例を図4に示す。あるマーク400について1回目に取得した補正ベクトル204をv1、2回目に取得した補正ベクトル204をv2とする、方式3で用いる補正ベクタマップ205のあるマーク400の補正ベクトル204は(v1+v2)/2となる。これらを全マークについて行えば方式3で用いる補正ベクタマップ205が作成される。
なお、これ以降、補正ベクタマップ205を本装置で取得することは基本的にないが、外的な圧力によってXYZΘステージ100のフレームの歪みが変化した場合には再度、図3のフローチャートに沿って補正ベクタマップ205を取得する必要がある。例えば、異なる時刻に得られた補正ベクタマップ205の同じ座標の補正ベクトル204の平均をデータ処理装置108は得る。
図5(a)は図3のステップ300で所定枚数の補正ベクタマップ205を取得する時のフローを示している。補正ベクタマップ205の取得は時間t0からt2までの間、Δtの間隔で行われる。補正ベクタマップ205の取得の終了後、図3のステップ301または,302の比較が行われ,補正ベクタマップ205の取得の方式が決定される。
図5(b)は誤差ベクトルの量は、XYZΘステージ100の歪み量と同値であり、その符号を反転したベクトルが補正ベクトル204であることを示している。そのため,補正ベクトル204はXYZΘステージ100の歪みを補正できる。(x,y)の座標の補正ベクトル204はXY方向に分解すると(Δx(x,y),Δy(x,y))と表現できる。誤差ベクトルは補正ベクトル204の符号を反転したもののため(-Δx(x,y), -Δy(x,y))と表現できる。
例えば、XYZΘステージ100が座標Y1’の位置でx方向に移動する時,フレームの歪みによってy方向の座標の位置ずれ501が発生しているとする。この歪みの量はΔy’(x,Y1’)で表すことができる。このΔy’(x,Y1’)はマークの設計値209の座標(x,Y1)とマークの実測値208の座標(x,Y)の差のことであり、誤差ベクトルY方向の成分-Δy(x,Y)と一致する。誤差ベクトルはマークの設計値209とマークの実測値208との差を得ることでどの位置でも得ることができるため、Δy’(x,y)=-Δy(x,y)と表すこともできる。x方向についても同様に、XYZΘステージ100にフレームの歪みが発生していると考えると、(Δx’(x,y), Δy’(x,y)) = (-Δx (x,y), -Δy (x,y))と表現できる。したがって,誤差ベクトルは、ステージの歪み量と同値であるといえる。補正ベクトル204は、誤差ベクトルの符号を反転したベクトルのため、歪みの符号を反転させた図5(b) のように(Δx (x,y), Δy (x,y)) = (-Δx’(x,y), -Δy’(x,y))とも表現できる。したがって,補正ベクトル205はステージの歪みの向きを反転させたベクトルであり,補正ベクトル205によって歪みを補正することができるといえる。
図6は、図3の方式2、方式3の方式で使用する専用ウェーハ600の例である。専用ウェーハ600を用いると、ウェーハ101を用いて補正ベクタマップ205を取得し、補正をする場合よりも高精度な補正をすることができる。これは、補正ベクタマップ205を取得するための基準マークとなるドット601の位置精度を上げることや、ドット601の間隔を狭くすることで補正ベクタマップ205の補正間隔を狭くできるような構造とすることで実現できる。ただし、経時変化が短期的に生じるような場合には専用ウェーハで補正ベクタマップ205を取得し、座標補正を行うよりも図3の方式1のように検査と補正ベクタマップ205の取得を同時に行った方が、座標精度が良くなると考えられるため、方式1が採用される。
ドット601は座標が既知である物体である。データ処理装置108はこのドット601の座標を専用ウェーハ600の散乱光画像(暗視野画像)から得る。そのため、このドット601は照明光学系109から照射された照明が当たると散乱光を発生させるような材質である必要がある。また、この散乱光が上方検出器と斜方検出器で検出可能である必要がある。ドット601は丸い物体であることと、装置が検出できる範囲,例えば検出器の解像度に対して十分小さいものが望ましい。材質はウェーハ101上のパターンと同様の材質が望ましい。ただし、場合によっては、異なる材質が望ましい場合もある。例えば、本装置のデータ処理装置108は得られた専用ウェーハ600の散乱光画像(暗視野画像)中の所定の座標に対して最も近い明るい画素を専用ウェーハ600のドット601の座標とするが、この際、散乱光の画像の状態によって、本来データ処理装置108が取得したいウェーハ101のマークの座標と位置ずれが生じる場合がある。この位置ずれが材質によって改善する場合にはその材質を使用する。同様に専用ウェーハ600は材質がウェーハ101と同様の素材であることが望ましいが,その他の材質が望ましい場合もある。
さらにデータ処理装置108はこのドット601の座標を用いて補正ベクタマップ205を作成する。そしてデータ処理装置108は補正ベクタマップ205を得る。
ドット601は等間隔に特定のパターンが打ってあることが望ましい。この間隔は例えば歪み成分の振幅の間隔よりもせまい方が望ましい。ドット601の位置は既知であり座標の精度が例えば,本装置が目標とする座標精度よりも十分に高い方が望ましい。ドットの範囲602は、ウェーハ101の欠陥検査が行われる範囲よりも十分に広い方が望ましい。これは、領域の外側に補正ベクトル205がないと、近傍の四つの補正ベクトル207、211、212、213のどれかが存在しなくなってしまうためである。尚、この場合には図11で示すように、四つの補正ベクトル207、211、212、213の内存在しない場所では、例えば近くの補正ベクトル205をコピーして対応する。
図7は補正ベクタマップ205の取得方式の決定用GUI708と、検査用のGUI713を説明する図である。補正ベクタマップ205の取得方式の決定用GUI708では図3のフローチャートで方式を決めるために必要なパラメタを入力する画面である。作業者は図3のフローチャートにおけるAを入力ボックス700に、図5の取得間隔Δtを入力ボックス701に、t0を702にt1を703に、t2を704に入力する必要がある。
その後、作業者はボタン705を押下することで、補正ベクタマップ205の取得が開始される。補正ベクタマップ205取得の終了後、図3のフローチャートにおける方式1、2、3の内、選ばれた方式が出力ボックス706に、もし、選ばれた方式が方式2であったなら補正ベクタマップ205の定期的な取得のタイミングが出力ボックス707に表示される。
出力ボックス706、707のデータはデータ処理装置108に記憶され、データ処理装置108は出力ボックス706に出力された方式の補正ベクタマップ205を欠陥座標の補正に用いる。
検査用のGUI713は,決定した方式を用いて欠陥座標を補正する際に必要なパラメタを入力する画面である。チェックボックス712のチェックの有無はデータ処理装置108で欠陥座標に補正ベクタマップ205を行うかどうかを決定するためのものである。チェックボックス712にチェックが入っている時、データ処理装置108で欠陥座標に補正ベクタマップ205を行う。タイムバー710は図3のフローチャートで方式2の専用ウェーハで,定期的に補正ベクタマップ205を取得しなおす場合のみ使用する。このタイムバー710が完全に黒くなっている状態では補正ベクタマップ205の取得が必要となる。そこで作業者は専用ウェーハ600を装置に設置し、ボタン711を押下することで補正ベクタマップ205を取得する。これらの作業が完了している状態で、作業者はボタン709を押下し、欠陥検査を開始する。
図8は図2で欠陥座標203が補正ベクトル204によって欠陥座標206に変更されるまでのプロセスである。ここでは,欠陥座標203を欠陥座標(X, Y)と,欠陥座標206を補正後欠陥座標(X’, Y’)と表現している。データ処理装置108は欠陥座標(X, Y)の入力を受けた時、補正ベクタマップ205を用いて補正を行い、補正後欠陥座標(X’, Y’)を出力する。
プロセス800では、補正ベクタマップ205から、入力された欠陥座標(X,Y)に近い座標にある近傍4つの補正ベクトル207、211、212、213を探索する(探索方法は図11で別途詳細を記述する。)。この時近傍4つの補正ベクトル207、211、212、213は、例えば(ax11,ay11), (ax21, ay21), (ax12, ay12), (ax22, ay22)と表現することができる。
プロセス801、802では、補正ベクトル204を得るために、4つの補正ベクトル207、211、212、213について距離で重みつけした演算を行う例である。補正ベクトル204は例えば、式1、2、3の演算を行うことで得られる(計算は図9で詳細を記述する。)。
プロセス803では、データ処理装置108が補正ベクトル204を用いて、欠陥座標(X, Y)から補正後欠陥座標(X’, Y’)を得る例である。式4の演算をすることでデータ処理装置108は補正後欠陥座標(X’, Y’)を得る。
図9(a)はプロセス801の距離の重みつけの具体的な例である。ここで、データ処理装置108は、欠陥座標(X,Y)と左隣の補正ベクトル213とのX方向の距離の差aと、欠陥座標(X,Y)と右隣の補正ベクトル207とのX方向の距離の差bを用いて(ax11,ay11)と、(ax21,ay21)に重みつけ式1を行うことで、(bx1,by1)を得る。
データ処理装置108は、同様に距離の差a、bを用いて(ax12,ay12)と、(ax22,ay22)に重みつけ式2を行うことで、(bx2,by2)を得る。
図9(b)はプロセス802の距離の重みつけの具体的な例である。ここで、データ処理装置108は、欠陥座標(X,Y)と下隣の補正ベクトル213とのY方向の距離の差cと、欠陥座標(X,Y)と上隣の補正ベクトル211とのY方向の距離の差dを用いて、プロセス801によって、データ処理装置108が得た(bx1,by1)と、(bx2,by2)に重みつけ式3を行うことで、(cx1,cy1)を得る。
図8、9の説明によれば、データ処理装置108は、検出した欠陥の位置と分布の座標とを対応付け、前記検出した欠陥の周囲の複数の補正ベクトルについて重み付けを行い、前記重み付けの結果に基づいて前記検出した欠陥の位置の補正を行う
図10は補正ベクタマップ205と探索範囲のイメージを示している。データ処理装置108はマークの設計値209のあるチップをX、Y(M、N)方向に積み上げてできた、チップ数m、nを配列のインデックスとして、マークの設計値209(x,y)と補正ベクトル204(Δx,Δy)を補正ベクタマップ205として持つ。これは(m,n) = (Δx,Δy,x,y)と表現できる。これを用いて欠陥座標に隣接する4つの補正ベクトル207、211、212、213を探索するが、欠陥座標によっては、チップがない場合もある。その場合にはデータ処理装置108は、その周囲のチップ配列をコピーする。例えば、チップなし領域1005、1007、1009については、データ処理装置108はチップなし領域1005の左隣のチップ1008、下隣のチップ1010のいずれかをチップなし領域1005、1007、1009へ貼り付け、補正ベクタマップ205とする、データ処理装置108に格納する。
図10は補正ベクタマップ205と探索範囲のイメージを示している。データ処理装置108はマークの設計値209のあるチップをX、Y(M、N)方向に積み上げてできた、チップ数m、nを配列のインデックスとして、マークの設計値209(x,y)と補正ベクトル204(Δx,Δy)を補正ベクタマップ205として持つ。これは(m,n) = (Δx,Δy,x,y)と表現できる。これを用いて欠陥座標に隣接する4つの補正ベクトル207、211、212、213を探索するが、欠陥座標によっては、チップがない場合もある。その場合にはデータ処理装置108は、その周囲のチップ配列をコピーする。例えば、チップなし領域1005、1007、1009については、データ処理装置108はチップなし領域1005の左隣のチップ1008、下隣のチップ1010のいずれかをチップなし領域1005、1007、1009へ貼り付け、補正ベクタマップ205とする、データ処理装置108に格納する。
図11は,図8のステップ800の欠陥に隣接する4つの補正ベクトル207、211、212、213を探索するアルゴリズムのフローチャートである。探索は図10のようにデータ処理装置108に格納した補正ベクタマップ205を用いて行う。
ステップ1100では,データ処理装置108は欠陥座標203を得る。この欠陥座標203に隣接する4つの補正ベクトル207、211、212、213を探索する。
ステップ1101では、データ処理装置108は補正ベクタマップ205の中から任意に隣接しあうチップ1002の中のマークの設計値209を結んだ領域1006を得る。
ステップ1102では、この領域1002の中に欠陥座標203が含まれているかどうかを判断する。含まれているならば,この4つの補正ベクトル207、211、212、213を用いて欠陥座標を補正する。データ処理装置108はこの4つの補正ベクトル207、211、212、213を用いて欠陥座標203を補正する。そうでなければ,ステップ1103へ移行する。
ステップ1103では,隣接しあうチップ1002とマークの設計値209を結んだ領域1006を再設定する。欠陥座標に隣接する4つの補正ベクトル207、211、212、213が見つかるまでステップ1101,1102,1103を繰り返し行う。
図11の説明によれば、データ処理装置108は、複数の補正ベクトルの始点となる複数の設計値を結んだ領域の中に検出した欠陥の位置がある場合は、前記複数の補正ベクトルを用いて前記検出した欠陥の位置を補正すると表現することができる。
図12は、補正ベクタマップ205の入力された欠陥座標203に隣接する4つの補正ベクトル207、211、212、213の取り方を示している。例えば、隣接しあうチップ1002のように、最も近いベクトルを近傍4つの補正ベクトルにすることもできるし、隣接しあうチップ1201のようにデータ処理装置108に、一つ飛ばしにデータを格納することによって、最も近いベクトルの領域を広げることができる。この時,マークの設計値209を結んだ領域1006もマークの設計値209を結んだ領域1202のように広くなる。隣接しあうチップ1201を用いることで、補正の精度は落ちるものの、データ処理装置108の計算負荷を低減すること、データ処理装置108が持つメモリ量を低減することができる。
100・・・XYZΘステージ100
101・・・ウェーハ
102・・・レンズ
103・・・検出器
104・・・レンズ
105・・・検出器
106・・・レンズ
107・・・検出器
108・・・データ処理装置
101・・・ウェーハ
102・・・レンズ
103・・・検出器
104・・・レンズ
105・・・検出器
106・・・レンズ
107・・・検出器
108・・・データ処理装置
Claims (6)
- 試料からの光を検出する検出光学系と、を有し、
処理部と、を有し、
前記処理部は、前記検出光学系の検出結果から欠陥の位置を補正するための補正ベクトルの分布を得て、
前記分布は所定の時刻で得られた所定の分布、前記所定の時刻より後の第1の時刻に得られた第1の分布を含み、
前記処理部は、前記所定の分布と前記第1の分布との間の第1の差を得て、さらに、前記第1の差、及び第1の所定の値について第1の比較を行い、
前記第1の比較結果に応じて前記分布を取得する方式は選択され、
前記処理部は前記選択された方式で前記分布を取得し、前記分布に基づいて検出した欠陥の位置を補正する検査装置。 - 請求項1に記載の検査装置において、
前記分布は、前記第1の時刻より後の第2の時刻に得られた第2の分布を含み、
前記処理部は、前記所定の分布と前記第2の分布との間の第2の差を得て、さらに、前記第2の差、及び第2の所定の値について第2の比較を行い、
前記第1の比較結果に応じて前記分布を取得する方式は変更される検査装置。 - 請求項2に記載の検査装置において、
前記処理部は、前記複数の補正ベクトルの始点となる複数の設計値を結んだ領域の中に前記検出した欠陥の位置がある場合は、前記複数の補正ベクトルを用いて前記検出した欠陥の位置を補正する検査装置。 - 請求項3に記載の検査装置において、
前記処理部は、前記検出した欠陥の位置と前記分布の座標とを対応付け、前記検出した欠陥の周囲の複数の補正ベクトルについて重み付けを行い、前記重み付けの結果に基づいて前記検出した欠陥の位置の補正を行う検査装置。 - 請求項1に記載の検査装置において、
前記処理部は、前記複数の補正ベクトルの始点となる複数の設計値を結んだ領域の中に前記検出した欠陥の位置がある場合は、前記複数の補正ベクトルを用いて前記検出した欠陥の位置を補正する検査装置。 - 請求項5に記載の検査装置において、
前記処理部は、前記検出した欠陥の位置と前記分布の座標とを対応付け、前記検出した欠陥の周囲の複数の補正ベクトルについて重み付けを行い、前記重み付けの結果に基づいて前記検出した欠陥の位置の補正を行う検査装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022009392A1 (ja) * | 2020-07-09 | 2022-01-13 | 株式会社日立ハイテク | 欠陥検査装置、欠陥検査方法 |
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2014
- 2014-04-16 JP JP2014084160A patent/JP2015203659A/ja active Pending
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