JP2015202316A - 光学的イメージング医療システム及びカメラ - Google Patents

光学的イメージング医療システム及びカメラ Download PDF

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薫 酒谷
紀之 ▲真▼砂
紀之 ▲真▼砂
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前田 利久
Toshihisa Maeda
利久 前田
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Daishi Sekiguchi
大志 関口
拓滋 前川
Takuji Maekawa
拓滋 前川
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Abstract

【課題】生体を非侵襲的に観察するためのより使いやすい光学的イメージング医療システム及びカメラを提供する。
【解決手段】カメラ100は、光学的イメージング医療システムに用いられるものであって、CIGSイメージセンサ111と、生体に照射する光源光の波長域を複数の候補から選択することが可能な光源部120と、生体から戻ってくる反射光をCIGSイメージセンサ111に結像させる光学系130と、を有する。なお、カメラ100には、光源光の波長域を選択するための制御信号が外部から入力される。また、カメラ100は、CIGSイメージセンサ111の出力を外部に出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、生体を非侵襲的に観察するための光学的イメージング医療システム及びカメラに関するものである。
特許文献1には、生体にICG−HDL[indocyanine green bound to high-density lipoprotein]トレーサーを導入した後、中心波長720nmの励起光を照射し、発生するICG−HDLの近赤外蛍光をCCD[charge coupled device]カメラで撮影して画像処理装置にて取り込むことが開示されている。
特許文献2には、ターゲット試料中に含まれる複数の蛍光色素の濃度を複数の検出波長帯を有する撮像装置を用いて定量すること、及び、撮像装置を用いてターゲット試料の蛍光画像を各検出波長帯で撮像することが開示されている。
特許文献3には、ハーフミラーにより解像度が異なる2つのカラーCCD撮像素子に被写体からの光を分岐して導き、解像度の高い方には、4バンド以上の分光感度特性のうち主要な3バンドの画像を撮像するために標準的なRGBの分光特性を有する赤外カットフィルタを備え、解像度が低い方は、上記4バンド以上の分光感度特性のうち上記主要な3バンドを除く残りのバンドの画像を撮像するために上記標準的なRGBとは異なる分光特性を有するバンドパスフィルタを備えるようにしたマルチスペクトル画像撮影装置が開示されている。
特開平9−309845号公報(段落0035など) 国際公開WO2005/036143号公報(要約など) 特開2011−15439号公報(要約など)
しかしながら、生体を非侵襲的に観察するためには問題点が多く、さらなる改良が望まれている。
本発明の課題は、生体を非侵襲的に観察するためのより使いやすい光学的イメージング医療システム及びカメラを提供することにある。
本発明に係る光学的イメージング医療システムは、CIGSイメージセンサと、生体に照射する光源光の波長域を複数の候補から選択することが可能な光源部と、前記生体から戻ってくる反射光を前記CIGSイメージセンサに結像させる光学系と、前記光源光の波長域の選択制御を行う制御部と、前記CIGSイメージセンサの出力を処理する処理部とを有する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記光源部は、波長域の異なる複数の光源を含み、前記制御部は、前記複数の光源の選択制御を行う構成(第2の構成)にするとよい。
また、上記第2の構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記複数の光源には、波長域の異なる複数の近赤外光源が含まれており、前記制御部は、近赤外光像の取得のために前記複数の近赤外光源の少なくとも一つを選択する構成(第3の構成)にするとよい。
また、上記第3の構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記処理部は、前記複数の近赤外光源の照射によりそれぞれ得られた前記CIGSイメージセンサの複数の出力を用いて演算処理を行う構成(第4の構成)にするとよい。
また、上記第4の構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記処理部は、前記演算処理の結果から画像合成ないしは特徴抽出を行う構成(第5の構成)にするとよい。
また、上記第3〜第5いずれかの構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記複数の光源には、さらに可視光源が含まれており、前記制御部は、可視光像の取得のために前記可視光源を選択する構成(第6の構成)にするとよい。
また、上記第2〜第6いずれかの構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記制御部は、前記複数の光源の強度をそれぞれ独立に制御可能である構成(第7の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第7いずれかの構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記CIGSイメージセンサによる撮像を指示する指示部をさらに有し、前記制御部は、前記指示部からの指示に応じて撮像データを記憶部に格納させる構成(第8の構成)にするとよい。
また、上記第8の構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記指示部は、操作部の操作に応答して指示を行う構成(第9の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第9いずれかの構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記制御部は、所定の時間毎に自動的に前記光源光の波長域を変更する構成(第10の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第10いずれかの構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記CIGSイメージセンサ、前記光源部、及び、前記光学系は、カメラユニットとして構成され、前記制御部、及び、前記処理部は、制御ユニットとして構成される構成(第11の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第11いずれかの構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記光源部は、交換可能である構成(第12の構成)にするとよい。
また、上記第1〜第12いずれかの構成から成る光学的イメージング医療システムにおいて、前記光学系は、交換可能である構成(第13の構成)にするとよい。
また、本発明に係るカメラは、光学的イメージング医療システムに用いられるものであって、CIGSイメージセンサと、生体に照射する光源光の波長域を複数の候補から選択することが可能な光源部と、前記生体から戻ってくる反射光を前記CIGSイメージセンサに結像させる光学系と、を有し、前記光源光の波長域を選択するための制御信号が外部から入力されるとともに、前記CIGSイメージセンサの出力を外部に出力する構成(第14の構成)とされている。
なお、上記第14の構成から成るカメラは、前記光学系の光軸とは異なる方向に延びるハンドル部をさらに有する構成(第15の構成)にするとよい。
また、上記第14または第15の構成から成るカメラは、前記CIGSイメージセンサを収納する筐体と、前記筐体内部の換気を行うためのエアーパイプが着脱されるコネクタと、をさらに有する構成(第16の構成)にするとよい。
また、上記第16の構成から成るカメラにおいて、前記筐体には、前記エアーパイプからの吸気流を前記CIGSイメージセンサの近傍まで導く吸気流路が形成されている構成(第17の構成)にするとよい。
また、上記第16または第17の構成から成るカメラは、前記筐体内部に外気を引き込む第1ファンと、前記CIGSイメージセンサを空冷する第2ファンと、をさらに有する構成(第18の構成)にするとよい。
また、上記第16または第17の構成から成るカメラは、前記筐体内部に外気を直接引き込むファンを有し、前記エアーパイプが装着されるときは前記ファンが停止される構成(第19の構成)にするとよい。
また、上記第19の構成から成るカメラは、前記CIGSイメージセンサに触れた空気を直接外部に排出する排気口を有し、前記エアーパイプが装着されるときは前記排出口に代えて、前記エアーパイプから前記CIGSイメージセンサに触れた空気を排出する構成(第20の構成)にするとよい。
また、上記第16〜第20いずれかの構成から成るカメラは、前記CIGSイメージセンサが実装される第1基板と、前記CIGSイメージセンサの出力を取り扱う電子回路が実装される第2基板と、を各々独立に有する構成(第21の構成)にするとよい。
また、上記第21の構成から成るカメラにおいて、前記第2基板は、前記筐体の内壁面近傍に設けられ、前記内壁への熱伝導により冷却されている構成(第22の構成)にするとよい。
また、上記第21または第22の構成から成るカメラは、前記第2基板を前記第1基板と平行にならないよう配置することにより前記第1基板が前記第2基板からの熱の放射を受けにくくする構成(第23の構成)にするとよい。
また、上記第18の構成から成るカメラにおいて、前記CIGSイメージセンサの出力を取り扱う電子回路は、前記第1ファンから前記第2ファンへの空気の流路を妨げないよう配置されている構成(第24の構成)にするとよい。
本発明によれば、生体を非侵襲的に観察するためのより使いやすい光学的イメージング医療システム及びカメラを提供することが可能となる。
光学的イメージング医療システムの第1使用態様を示す模式図 カメラ100の内部構造例を示す縦断面図 CIGSイメージセンサの量子効率と生体情報イメージング領域を示す図 従来と本発明との観察領域の違いを示す模式図 プレビュー画面の一例を示す図 カメラ制御パネルの一例を示す図 インターバル撮影設定パネルの一例を示す図 LED照明制御パネルの一例を示す図 第1発光動作例(マルチNIRモード:オフ)を示すタイムチャート 第2発光動作例(マルチNIRモード:オン)を示すタイムチャート 光学的イメージング医療システムの第2使用態様を示す模式図 センサ空冷機構の一例を模式的に示す縦断面図
<光学的イメージング医療システム>
図1は、光学的イメージング医療システムの第1使用態様を示す模式図である。第1使用態様において、光学的イメージング医療システム1は、カメラ100と、パソコン200と、ACアダプタ300と、を有する。なお、詳細については後ほど詳述するが、光学的イメージング医療システム1は、撮影方法を容易に切り替えられる形態、データログと解析機能による定量評価、及び、複数の近赤外波長での生体観察評価などの特長を備えており、CIGSイメージセンサ技術を活用して生体を非侵襲的に観察するものである。
カメラ100は、生体に光源光を照射して生体から戻ってくる反射光を受光することにより生体像の撮影を行う可搬型撮像手段(カメラユニット)である。カメラ100とパソコン200との間は、USB[universal serial bus]ケーブルL10で有線接続されており、USBケーブルL10を介して相互間の信号伝達やカメラ100への電力供給(主に、低消費回路への電力供給)が行われる。また、カメラ100は、ACアダプタ300から電源ケーブルL20を介した電力供給も受けている。カメラ100の発光駆動やファン駆動など(詳細は後述)に必要な電力は、ACアダプタ300からの電力供給によって賄われている。ただし、複数のUSBケーブルL10を並列に使用すれば、カメラ100への電力供給をパソコン200から一元的に行うこともできる。その場合はACアダプタ300が不要となる。逆に、カメラ100への電力供給をACアダプタ300から一元的に行うことも可能である。また、カメラ100にリチウムイオン二次電池などを搭載すれば、カメラ100をバッテリ駆動とすることも可能である。
パソコン200は、光学的イメージング医療システム1を統括的に制御する主体(制御ユニット)であり、カメラ100の動作制御や各種設定を行ったり、カメラ100で得られた撮像信号に基づいて生体像の作成、表示、解析、ないしは、記録を行ったりする。なお、ここでは、ノート型のパソコン200を例示したが、制御ユニットとしては、光学的イメージング医療システム1に最適化された専用端末を用いても構わないし、或いは、広く普及している携帯情報端末(タブレットやスマートフォンなど)を用いても構わない。
ACアダプタ300は、商用交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、これを電源ケーブルL20経由でカメラ100に供給する。
<カメラ>
図2は、カメラ100の内部構造例を示す縦断面図である。カメラ100は、筐体110と、LED[light emitting diode]ユニット120と、C/CSマウントレンズ130と、ハンドル部140と、を含む。
筐体110は、その内部に電子部品群(CIGSイメージセンサや電子回路基板など)を収納する筒状部材である。筐体110は、その前方端面にLEDユニット120及びC/CSマウントレンズ130が各々独立して着脱可能な構造とされている。また、筐体110には、外気を取り込むための吸気口110aと、内気を排出するための排気口110bが形成されている。なお、吸気口110aは筐体110の後方端面に形成されており、排気口110bは筐体110の周縁部(前方端部近傍における上下左右の4側面)に形成されている。また、筐体110には、USBケーブルL10や電源ケーブルL20(さらには、後出のエアーパイプL30)を着脱するためのコネクタとして、その後方端面にケーブル差込口110cが形成されている。
LEDユニット120は、生体に照射する光源光(LED光)の波長域を複数の候補から選択することが可能な光源部である。具体的に述べると、LEDユニット120は、波長域の異なる複数(例えば4種類)のLED光源を一つのモジュールに集約したLEDモジュール121を複数含む。複数のLEDモジュール121は、それぞれ、パソコン200から外部入力される制御信号に応じてLED光源の選択点灯を行うことにより、生体に照射する光源光の波長域を切り替えることが可能である。複数のLEDモジュール121に各々含まれる複数のLED光源としては、近赤外光(波長750〜1300nm)を出力する近赤外光LED光源のほかに、可視光(波長380〜750nm)を出力する可視光LED光源を適宜組み合わせて用いることができる。例えば、近赤外光像を取得するためには、近赤外光LED光源を選択するようにパソコン200から指示を送ればよく、また、可視光像を取得するためには、可視光LED光源を選択するようにパソコン200から指示を送ればよい。なお、複数のLEDモジュール121は、C/CSマウントレンズ130の周囲を取り囲むように環状配置されている。
また、LEDユニット120は、任意に交換することができる。従って、生体に照射する光源光の波長域の組み合わせを観察対象に応じて任意に変更することができるので、光学的イメージング医療システム1の活用範囲を広げることが可能となる。
C/CSマウントレンズ130は、生体から戻ってくる反射光をCIGSイメージセンサ111(詳細は後述)に結像させるための光学系である。C/CSマウントレンズ130も、LEDユニット120と同様、任意に交換することができる。従って、観察対象に応じて、焦点距離の異なるレンズに交換したり、ズームレンズを装着したりして、ワイド撮影や部分拡大撮影などを行うことが可能となる。
ハンドル部140は、C/CSマウントレンズ130の光軸とは異なる方向に延びる把持部材である。このような構成とすることにより、懐中電灯状の従来型カメラと比べて長時間の保持が容易となるので、カメラ100を保持する医療従事者(手術補助者など)の負担を低減することが可能となる。また、従来では、生体の固定撮影(定点撮影)に際して、撮影画像のブレを抑えるために従来型カメラを固定アームに取り付けていたが、ハンドル部140を備えたカメラ100であれば、これを長時間保持しても手振れしにくいので、フリーハンド撮影と固定撮影とを容易に繰り返して簡便に撮影することができる。なお、ハンドル部140は、筐体部110と一体的に形成してもよいし、別個独立した部材として形成した上で筐体部110に取り付けてもよい。
筐体110には、CIGSイメージセンサ111と、第1基板112と、第2基板113と、ペルチェ素子114と、ヒートシンク115と、吸気ファン116と、冷却ファン117と、カメラシャッター118と、手元操作ボタン119と、が収納されている。
CIGSイメージセンサ111は、光を電気に変換して絵を撮像することができる電子デバイスである。CIGSは、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、及び、セレン(Se)から成る化合物半導体であり、一般的なシリコン(Si)よりも幅広い波長の光を電気に光電変換することが可能である。なお、CIGSイメージセンサ111の諸元としては、例えば、有効画素数:640×480(31万)画素(白黒)、画素ピッチ:7.5μm、フレームレート:60フレーム/秒(プログレッシブ)、及び、チップサイズ:横7.57mm×縦7.92mmとすればよい。
第1基板112には、CIGSイメージセンサ111が実装される。第2基板113には、CIGSイメージセンサ111の出力を取り扱う電子回路が実装される。当該電子回路で所定の信号処理(ノイズ除去処理や増幅処理など)が施された撮像データは、パソコン200に外部出力される。第1基板112と第2基板113は、各々分離独立して設けられており、両基板間はフレキシブルフラットケーブルで接続されている。さらに、第2基板113を第1基板112と平行にならないように配置する。このような構成とすることにより、熱源となり得る電子回路をCIGSイメージセンサ111から離間させ、熱の影響を比較的受けやすいCIGSイメージセンサ111に熱源となり得る電子回路の熱が放射されることによりCIGSイメージセンサ111が加熱されてS/Nが悪くなるのを防止することが可能となる。また、第2基板113は、筐体110の内壁面近傍(例えば下側の内側面近傍)に設けるとよい。これにより、熱源となり得る電子回路が吸気ファン116から冷却ファン117への空気の流路を妨げないように配置することができ、冷却用の空気が熱源となり得る電子回路により加熱されるのを防止することができる。その際に、第2基板113の回路実装面(電子回路が主として実装される面)は、筐体110の内側面に対向する側としておくことが望ましい。このような構成とすることにより、第2基板113上の電子回路で生じた熱が筐体110への熱伝導を介して外部に逃げやすいので、筐体110の内部に熱が籠り難くなる。
ペルチェ素子114は、ペルチェ効果を利用した板状の半導体素子であり、CIGSイメージセンサ111の冷却手段として利用されている。なお、ペルチェ素子114を複数重ねることにより、熱の移動量を増やすことが可能である。
ヒートシンク115は、ペルチェ素子114の発熱面から放熱を行うための部材(放熱器ないしは放熱板)である。なお、ヒートシンク115の素材としては、熱伝導率の高い金属(アルミニウムや銅など)を用いることが望ましい。また、ヒートシンク115は、その表面積ができるだけ広くなる形状(フィン形状など)に成型することが望ましい。
吸気ファン116は、筐体110の吸気口110aに取り付けられており、筐体110内部に外気を引き込むための第1ファンに相当する。冷却ファン117は、ヒートシンク115に取り付けられており、CIGSイメージセンサ111を空冷するための第2ファンに相当する。このように、自然冷却だけではCIGSイメージセンサ111の冷却能力が足りない場合には、吸気ファン116及び冷却ファン117を取り付けることにより、強制的に空気の移動量を増やして冷却能力を高めることが可能となる。
カメラシャッター118は、手元でレリーズ操作を行うための操作部に相当する。カメラ100の保持者は、ハンドル部140を把持する手の人差し指を用いて銃を撃つようにカメラシャッター118のトリガー操作を行うことにより、撮像データの記録(静止画記録または動画記録)をパソコン200に指示することが可能となる。
手元操作ボタン119は、カメラ100の設定操作(LED光源の選択操作など)を手元で行うためのボタン群であり、フレキシブルフラットケーブルを介して第1基板112と接続されている。なお、先にも述べたように、カメラ100の動作制御や各種設定は、いずれもパソコン200で詳細に実施することができる。従って、手元操作ボタン119は、必須の構成要素ではない。
上記したように、本構成例の光学的イメージング医療システム1において、CIGSイメージセンサ111、LEDユニット120、及び、C/CSマウントレンズ130は、カメラ100(カメラユニット)として構成されている。また、光源光の波長域の選択制御を行う制御部、及び、CIGSイメージセンサ111の出力を処理する処理部は、パソコン200(制御ユニット)として構成されている。
<CIGSイメージセンサ>
図3は、CIGSイメージセンサ111の量子効率と生体情報イメージング領域を示す図である。本図の横軸は光の波長を示している。また、縦軸(左)は撮像素子(CIGS1、CIGS2、及び、Si−CCD)の量子効率を示しており、縦軸(右)はヘモグロビンと水の吸収係数を示している。なお、撮像素子(受光素子)の量子効率ηは、入射光子量に対して発生するキャリア数(出力電流)の比(η=(hc/qλ)×(I/p)、ただし、h:プランク定数、c:真空中の光速度、q:電子電荷、λ:波長、I:出力電流、p:入射光子量)として定義される。
一般的な固体撮像素子としては、Si−CCD(SiベースのCCD[charge coupled device]素子)が広く利用されている。しかし、Si−CCDは、可視光領域にピーク感度を持ち、近赤外領域の量子効率はさほど高くない。一方、本発明の第1実施例であるCIGS1は、図3に示すように、可視光領域から近赤外領域(CIGS1では1100nm付近)までの幅広い波長領域を高い量子効率でカバーする。また、本発明の第2実施例であるCIGS2は、Si−CCDでは観察が困難である、より長波長の近赤外光領域(CIGS2では1300nm付近)まで感度を持つ。
このように、CIGSイメージセンサ111(CIGS1、CIGS2)は、Si−CCDと比較して幅広い波長領域において量子効率が高いので、光を電気に変換する光電変換効率が高い。また、生体透過性が高いので、生体イメージングに適するとされる700nm〜1100nm前後の波長領域で高い量子効率を示す。従って、CIGSイメージセンサ111は、生体イメージングに適していると言える。
図4は、従来と本発明との観察領域の違いを示す模式図である。なお、本図(A)欄にはSi−CCDによる観察領域が示されており、本図(B)欄にはCIGSイメージセンサによる観察領域が示されている。
本発明者らは、近赤外光とCIGSイメージセンサを組み合わせて用いることにより、ICG蛍光材(循環器検査や肝機能検査に用いられる緑色色素)や造影剤を使わずに血管をイメージングすることが可能であるという知見を得た。これは、既存のSi−CCDと比べて、CIGSイメージセンサは、近赤外領域での量子効率が高いので、血管をより強調することができるからである。
また、CIGSイメージセンサは、広い波長帯域で量子効率が高いので、複数の波長帯域を任意に切り替えながら撮像を行うことにより、水分やヘモグロビンなどで吸収係数が異なる特徴を生かして、生体の特徴部位を抽出したり強調したりすることが可能である。
また、CIGSイメージセンサを用いれば、可視光での観察、ICG蛍光での観察、及び、近赤外光での観察をいずれも行うことができるので、任意の波長帯域を選択することにより、Si−CCDでは得られなかった生体像を得ることが可能となる。
例えば、近赤外光の波長領域を切り替ながら複数の撮像データを取得し、これらを演算して画像合成ないし特徴抽出(エッジ強調など)を行うことにより、ICG蛍光材を使用せずに、血管や血流の観察を行うことが可能となる。
また、医療現場(特に外科手術)では、蛍光の変化を定量的に観察して評価したい、或いは、手術後に動脈が閉塞した虚血部位を確認したい、というニーズがある。既存のSiーCCDでは、ICG蛍光での観察を行うことはできるものの、定量的に蛍光観察を行うことで血流量を評価することは決して容易でない。一方、CIGSイメージセンサを利用すれば、上記のニーズをも満足することができるようになるので、医療現場の診断精度向上、スピードアップ、ないしは、患者の負担軽減に寄与することが可能となる。
<光源波長の組合せ>
光源波長の組合せとその技術的意義について、具体的な例を挙げて説明する。例えば、760、805、950、1050nmの光を用いることで血管イメージングが可能となる。これは、805nmが酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの光の等吸収点であり、805nm以下での光の吸収は脱酸素化ヘモグロビンの方が酸素化ヘモグロビンよりも大きく、805nm以上での光の吸収は酸素化ヘモグロビンの方が脱酸素化ヘモグロビンよりも大きいため、複数波長での吸光度変化を計測することで酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンの濃度変化を算出することができる。また、760nmの光はICG蛍光観察を行う際の励起光源にも用いることができる。550、930、940、960nmの光を用いることで、生体イメージングが可能となる。これは、940nmは水と脂肪の等吸収点であり、940nm以下では脂肪の方が水よりも光の吸収が大きく、940nm以上では水の方が脂肪よりも光の吸収が大きいことと、550nmの可視光と近赤外光の差を観察することで濃度変化を算出することができる。また、1050nmの光はラマン散乱の励起光源としても利用できる1064nmの光に置き換えることができる。また、1250nmの光を用いることで、ヘモグロビンの光吸収が小さくなるので、血管情報を排除した生体イメージングが可能となる。
<ターゲット展開診療領域>
光学的イメージング医療システム1を利用することのできる診療領域について、簡単に説明する。眼科領域においては、眼底観察(眼底血管の観察)などに利用することができる。脳外科領域においては、脳循環観察(頭蓋内外血行再建術中の脳循環モニタリング)や術中観察(脳神経外科手術での術中脳血管撮影)などに利用することができる。センチネルリンパ節同定と手術ナビゲーション(navigation surgery)においては、乳癌、食道癌、胃癌、大腸癌、前立腺癌、及び、皮膚癌などの診断に利用することができる。脈管観察においては、冠動脈観察、乳房再建、腹部血管観察、消化管観察(血流評価)、末梢血管観察(局所微小循環評価)、及び、胎児観察(胎児内視鏡と胎児血管観察)などに利用することができる。リンパ管及び胆管観察においては、リンパ浮腫、リンパ還流不全、及び、術中胆管観察などに利用することができる。肝区域のタトゥーイング(tattooing)と腫瘍のマーキング(marking)においては、術中肝区域の同定、胆嚢癌の至適肝切除範囲の同定、及び、消化管腫瘍の術前マーキング(marking)に利用することができる。
さらに、光学的イメージング医療システム1におけるカメラ100の小型化を進めることにより、鏡視下手術との融合による新たな低侵襲性手術の展開を見込むことができる。
<システム制御用アプリケーション>
パソコン200は、光学的イメージング医療システム1の制御用アプリケーションをインストールして実行することにより、光源光の波長域の選択制御を行う制御部、CIGSイメージセンサ111の出力を処理する処理部、ないしは、CIGSイメージセンサ111による撮像を指示する指示部などとして機能する。
例えば、パソコン200は、制御用アプリケーションの実行下において、複数の近赤外LED光源の照射によりそれぞれ得られたCIGSイメージセンサ111の複数の出力を用いて演算処理を行い、当該演算処理の結果から生体の撮像データを生成する処理部として機能する。また、パソコン200は、カメラシャッター118の操作に応答して撮像データを記憶部に格納させる制御部として機能する。
以下では、上記した制御用アプリケーションの実行画面について、いくつかの例を挙げながら具体的に説明する。
図5は、プレビュー画面の一例を示す図である。プレビュー画面X10は、制御用アプリケーションのメイン実行画面であり、メニューバーX11と、ツールバーX12と、インフォメーション領域X13と、プレビュー領域X14と、を含む。
メニューバーX11は、プレビュー画面X10の最上段に表示されており、各種メニュー操作を実行することができる。また、ツールバーX12は、メニューバーX11の一段下に表示されており、各種ツールを用いることができる。例えば、メニューバーX11及びツールバーX12から、カメラ制御(各種カメラ設定を行う機能)、インターバル撮影(設定した時間で撮影を繰り返す機能)、波形表示(画像出力を各走査線毎の波形データとして観察する機能)、虫眼鏡モード(画像出力の一部を拡大表示する機能)、画像キャプチャー(静止画(12ビットBMP)または動画(8ビットAVI))の保存機能)、ズーム(画像出力の拡大/縮小機能)、及び、照明制御(搭載されたLED設定を行う機能)を呼び出して実行することが可能である。
インフォメーション領域X13には、各種の情報(プロパティ、マウスモード、デバイス情報など)が一覧表示される。
プレビュー領域X14には、カメラ100で撮影された生体像(ないしは、パソコン200による画像合成や特徴抽出によって生成された生体像)が表示される。
以下では、メニューバーX11及びツールバーX12から呼び出すことのできる諸機能のうち、カメラ制御パネル、インターバル撮影設定パネル、及び、LED照明制御パネルの3つについて、具体例を挙げながら詳細に説明する。
図6は、カメラ制御パネルの一例を示す図である。カメラ制御パネルX20は、LUT[look-up table]補正用コントロールX21と、カメラ感度設定用コントロールX22と、簡易画像処理用コントロールX23と、を含む。
LUT補正用コントロールX21は、LUT補正のオン/オフ切替ボタンと、LUT補正のオープンボタンと、を含む。LUT補正は、パソコン20のハードウェア上で行う高速演算機能によって実現すればよい。
カメラ感度設定用コントロールX22は、アナログゲイン設定用のボタン群(x1、x2、x4)と、デジタルゲイン設定用のボタン群(x1、x2、x4、x8)と、電子シャッター設定用のスライダー及び数値入力ボックスと、を含む。アナログゲインは、CIGSイメージセンサ111で感度増幅を行い、デジタルゲインは、信号処理で感度増幅を行う。また、電子シャッターは、CIGSイメージセンサ111で感度調節を行う。
簡易画像処理用コントロールX23は、ガンマ補正値を入力するためのスライダー及び数値入力ボックスと、コントラスト補正値を入力するためのスライダー及び数値入力ボックスと、を含む。ガンマ補正及びコントラスト補正は、ソフトウェア上で実行される。
図7は、インターバル撮影設定パネルの一例を示す図である。インターバル撮影設定パネルX30は、連続キャプチャー数設定用ボックスX31と、インターバル時間設定用ボックスX32と、ループ回数設定用ボックスX33と、スタート/ストップボタンX34と、を含む。
連続キャプチャー数設定用ボックスX31には、ステップ毎の連続キャプチャー枚数を入力することができる。インターバル時間設定用ボックスX32には、現在のステップから次のステップに移行するまでのインターバル時間を入力することができる。なお、連続キャプチャー数設定用ボックスX31及びインターバル時間設定用ボックスX32は、複数のステップ(ここでは第1〜第5ステップ)毎に設けられており、各ステップ毎に個別の設定を行うことが可能である。ループ回数設定用ボックスX33には、第1〜第5ステップのインターバル撮影について、そのループ回数(繰り返し回数)を入力することができる。スタート/ストップボタンX34は、これを押下する毎にインターバル撮影のスタート/ストップが切り替えられる。
図8は、LED照明制御パネルの一例を示す図である。LED照明制御パネルX40には、LED発光強度調整用コントロールX41と、LED発光設定用コントロールX42とが含まれている。
LED発光強度調整用コントロールX41は、波長帯の異なる複数のLED光源(ここではNIR1〜NIR4)について、それぞれの光強度調整を行うためのスライダー及び数値入力ボックスを含む。各LED光源の光強度は、256階調で調整することが可能である。このように、パソコン200では、複数のLED光源の光強度をそれぞれ独立に制御することが可能である。また、カメラ100側ではなくパソコン200側で調光を行うことにより、精度の高い微調整(ホワイトバランス調整など)を行うことが可能となる。
LED発光設定用コントロールX42は、波長帯の異なる複数のLED光源から発光させるものを選択するためのボタン群(NIR1〜NIR4)と、マルチNIRモードのオン/オフを切り替えるためのオン/オフボタンと、を含む。マルチNIRモードとは、所定の時間毎(例えばフレーム毎)に自動的に光源光の波長域を変更するモードである。以下では、マルチNIRモードのオン時とオフ時に場合を分けて、LEDユニット120の発光動作を説明する。
図9は、第1発光動作例(マルチNIRモード:オフ)を示すタイムチャートであり、上から順に、LED光源NIR1〜NIR4の発光量が描写されている。マルチNIRモードがオフされているときには、LED光源の選択設定が有効となる。従って、例えば、LED光源NIR1をオンとして、LED光源NIR2〜NIR4をいずれもオフとする設定が行われていた場合には、全てのフレーム(1フレームは1/60秒)において、LED光源NIR1が点灯され、LED光源NIR2〜NIR4がいずれも消灯される。なお、LED光源NIR1の発光量INT1は、LED発光強度調整用コントロールX41の設定内容に準じた値となる。
図10は、第2発光動作例(マルチNIRモード:オン)を示すタイムチャートであって、上から順に、LED光源NIR1〜NIR4の発光量が描写されている。マルチNIRモードがオンされているときには、LED光源の選択設定が無効となり、フレーム毎に自動的にLED光源NIR1〜NIR4の点灯対象が切り替えられる。
より具体的に述べると、フレームFRM1(時刻t1〜t2)では、LED光源NIR1が点灯され、LED光源NIR2〜NIR4がいずれも消灯される。このとき、LED光源NIR1の発光量INT1は、LED発光強度調整用コントロールX41の設定内容に準じた値となる。
フレームFRM2(時刻t2〜t3)では、LED光源NIR2が点灯され、LED光源NIR1、NIR3、及び、NIR4がいずれも消灯される。このとき、LED光源NIR2の発光量INT2は、LED発光強度調整用コントロールX41の設定内容に準じた値となる。
フレームFRM3(時刻t3〜t4)では、LED光源NIR3が点灯され、LED光源NIR1、NIR2、及び、NIR4がいずれも消灯される。このとき、LED光源NIR3の発光量INT3は、LED発光強度調整用コントロールX41の設定内容に準じた値となる。
フレームFRM4(時刻t4〜t5)では、LED光源NIR4が点灯され、LED光源NIR1〜NIR3がいずれも消灯される。このとき、LED光源NIR4の発光量INT2は、LED発光強度調整用コントロールX41の設定内容に準じた値となる。
時刻t5以降も、上記と同様の発光制御が繰り返されて、フレーム毎に自動的に光源光の波長域が変更される。
<センサ空冷機構>
図11は、光学的イメージング医療システムの第2使用態様を示す模式図である。第2使用態様では、第1使用形態(図1)で用いられていたACアダプタ300に代えて、吸排気装置400が電源ケーブルL20とエアーパイプL30を介してカメラ100に接続されている。なお、このような第2使用形態は、カメラ100を飛沫防止カバーBで覆わなければならない状況下(例えば手術中)での使用を想定したものである。
すなわち、第1使用形態(図1及び図2を参照)では、筐体110の吸気口110a及び排気口110bを介して筐体110内部の換気を行うことが可能である。一方、第2使用形態では、カメラ100が飛沫防止カバーBで覆われているので、筐体110の吸気口110a及び排気口110bを介して筐体110内部の換気を行うことができなくなる。
そこで、第2使用形態では、カメラ100と吸排気装置400との間をエアーパイプL30で接続し、筐体110内部の強制換気が行われる。エアーパイプL30は、吸気パイプ(後述のL31)および排気パイプ(後述のL32)よりなる。なお、吸排気装置400は、図示のように、二つのファン(吸気パイプに外気を送り込む吸気ファン、及び、排気パイプからの暖気を排出する排気ファン)を有しており、これらのファンを駆動する電力(直流電力)を生成するために、商用交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータを具備している。従って、カメラ100の駆動電力については、別途のACアダプタ300を用いることなく、吸排気装置400から電源ケーブルL20経由でカメラ100に供給することが合理的である。
このように、エアーパイプL30を介した強制換気機能を備えることにより、カメラ100を飛沫防止カバーBで覆わなければならない状況下(例えば手術中)でも、CIGSイメージセンサ111のS/Nを悪化させることなく、生体観察を行うことができる。
図12は、センサ空冷機構の一例を模式的に示す縦断面図である。本図(X)欄には、カメラ100が飛沫防止カバーBで覆われていない第1使用形態(図1及び図2を参照)が示されている。本図(Y)欄には、カメラ100が飛沫防止カバーBで覆われているものの、エアーパイプL30による強制換気が行われていない使用形態が示されている。本図(Z)欄には、カメラ100が飛沫防止カバーBで覆われている状況下で、エアーパイプL30による強制換気が行われている第2使用形態(図11を参照)が示されている。
本図(X)欄で示した第1使用形態において、吸気口110aから吸気ファン116によって取り込まれた吸気流F1は、さらに冷却ファン117によってヒートシンク115に吹き当てられる。そして、ヒートシンク115で温められた空気は、排気流F2として排気口110bから排出される。このように、第1使用形態であれば、筐体110の吸気口110a及び排気口110bを介した換気動作により、CIGSイメージセンサ111を適切に冷却することが可能である。
本図(Y)欄で示した使用形態では、カメラ100が飛沫防止カバーBで覆われているので、筐体110の吸気口110a及び排気口110bを介して筐体110内部の換気を行うことができなくなる。従って、筐体110内部に熱が籠ってしまい、CIGSイメージセンサ111の温度が上がってS/Nが悪化する。
本図(Z)欄で示した第2使用形態では、筐体110のケーブル差込口110cにエアーパイプL30が接続されて、筐体110内部の強制換気が行われる。エアーパイプL30は、換気流の往路となる吸気パイプL31と、換気流の復路となる排気パイプL32とを一組にしたものである。筐体110の内部には、ケーブル差込口110cに接続される吸排気流路150が形成されている。吸排気流路150は、エアーパイプL30(吸気パイプL31)からの吸気流F3をCIGSイメージセンサ111の近傍(冷却ファン117の吸気口)まで導く吸気流路151と、排気流F4をエアーパイプL30(排気パイプL32)まで導く排気流路152を含む。本図(Z)の状態では、吸気ファン116は停止させられる。吸気ファン116の停止は、エアーパイプL30の接続を検知する検知スイッチにより自動的に行うよう構成するのが望ましい。または、本図(Z)のような使用を行うに際し、パソコン200からの指令により吸気ファン116を停止するようにしてもよい。また、吸気ファン116の動作に問題がない場合は、本図(Z)の状態においても吸気ファン116を回転させるようにして構成を単純化してもよい。なお、本図(X)の状態での使用のためには、吸排気流路150は、吸気ファン116と冷却ファン117との間を遮断しないように形成することが望ましい。このような内部構造を採用することにより、エアーパイプL30による強制換気をより有効なものとすることができるので、CIGSイメージセンサ111を適切に冷却することが可能となる。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明に係る光学的イメージング医療システム及びカメラは、生体を非侵襲的に観察する際に利用することが可能である。
1 光学的イメージング医療システム
100 カメラ(カメラユニット)
110 筐体
110a 吸気口
110b 排気口
110c ケーブル差込口(コネクタ)
111 CIGSイメージセンサ
112 第1基板
113 第2基板
114 ペルチェ素子
115 ヒートシンク
116 吸気ファン
117 冷却ファン
118 カメラシャッター(操作部)
119 手元操作ボタン
120 LEDユニット(光源部)
121 LEDモジュール
130 C/CSマウントレンズ(光学系)
140 ハンドル部
150 吸排気流路
151 吸気流路
152 排気流路
200 パソコン(制御ユニット)
300 ACアダプタ
400 吸排気装置
L10 USBケーブル
L20 電源ケーブル
L30 エアーパイプ
L31 吸気パイプ
L32 排気パイプ
X10 プレビュー画面
X11 メニューバー
X12 ツールバー
X13 インフォメーション領域
X14 プレビュー領域
X20 カメラ制御パネル
X21 LUT補正用コントロール
X22 カメラ感度設定用コントロール
X23 簡易画像処理用コントロール
X30 インターバル撮影設定パネル
X31 連続キャプチャー数設定用ボックス
X32 インターバル時間設定用ボックス
X33 ループ回数設定用ボックス
X34 スタート/ストップボタン
X40 LED照明制御パネル
X41 LED発光強度調整用コントロール
X42 LED発光設定用コントロール
B 飛沫防止カバー
F1、F3 吸気流
F2、F4 排気流

Claims (24)

  1. CIGSイメージセンサと、
    生体に照射する光源光の波長域を複数の候補から選択することが可能な光源部と、
    前記生体から戻ってくる反射光を前記CIGSイメージセンサに結像させる光学系と、
    前記光源光の波長域の選択制御を行う制御部と、
    前記CIGSイメージセンサの出力を処理する処理部と、
    を有する、
    ことを特徴とする光学的イメージング医療システム。
  2. 前記光源部は、波長域の異なる複数の光源を含み、
    前記制御部は、前記複数の光源の選択制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学的イメージング医療システム。
  3. 前記複数の光源には、波長域の異なる複数の近赤外光源が含まれており、
    前記制御部は、近赤外光像の取得のために前記複数の近赤外光源の少なくとも一つを選択する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光学的イメージング医療システム。
  4. 前記処理部は、前記複数の近赤外光源の照射によりそれぞれ得られた前記CIGSイメージセンサの複数の出力を用いて演算処理を行う、
    ことを特徴とする請求項3に記載の光学的イメージング医療システム。
  5. 前記処理部は、前記演算処理の結果から画像合成ないしは特徴抽出を行う、
    ことを特徴とする請求項4に記載の光学的イメージング医療システム。
  6. 前記複数の光源には、さらに可視光源が含まれており、
    前記制御部は、可視光像の取得のために前記可視光源を選択する、
    ことを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の光学的イメージング医療システム。
  7. 前記制御部は、前記複数の光源の強度をそれぞれ独立に制御可能である、
    ことを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の光学的イメージング医療システム。
  8. 前記CIGSイメージセンサによる撮像を指示する指示部をさらに有し、
    前記制御部は、前記指示部からの指示に応じて撮像データを記憶部に格納させる、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の光学的イメージング医療システム。
  9. 前記指示部は、操作部の操作に応答して指示を行う、
    ことを特徴とする請求項8に記載の光学的イメージング医療システム。
  10. 前記制御部は、所定の時間毎に自動的に前記光源光の波長域を変更する、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の光学的イメージング医療システム。
  11. 前記CIGSイメージセンサ、前記光源部、及び、前記光学系は、カメラユニットとして構成され、
    前記制御部、及び、前記処理部は、制御ユニットとして構成される、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の光学的イメージング医療システム。
  12. 前記光源部は、交換可能である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の光学的イメージング医療システム。
  13. 前記光学系は、交換可能である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の光学的イメージング医療システム。
  14. 光学的イメージング医療システムに用いられるカメラであって、
    CIGSイメージセンサと、
    生体に照射する光源光の波長域を複数の候補から選択することが可能な光源部と、
    前記生体から戻ってくる反射光を前記CIGSイメージセンサに結像させる光学系と、
    を有し、
    前記光源光の波長域を選択するための制御信号が外部から入力されるとともに、前記CIGSイメージセンサの出力を外部に出力する、
    ことを特徴とするカメラ。
  15. 前記光学系の光軸とは異なる方向に延びるハンドル部をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項14に記載のカメラ。
  16. 前記CIGSイメージセンサを収納する筐体と、
    前記筐体内部の換気を行うためのエアーパイプが着脱されるコネクタと、
    をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項14または請求項15に記載のカメラ。
  17. 前記筐体には、前記エアーパイプからの吸気流を前記CIGSイメージセンサの近傍まで導く吸気流路が形成されている、
    ことを特徴とする請求項16に記載のカメラ。
  18. 前記筐体内部に外気を引き込む第1ファンと、
    前記CIGSイメージセンサを空冷する第2ファンと、
    をさらに有する、
    ことを特徴とする請求項16または請求項17に記載のカメラ。
  19. 前記筐体内部に外気を直接引き込むファンを有し、前記エアーパイプが装着されるときは前記ファンが停止される、
    ことを特徴とする請求項16または請求項17に記載のカメラ。
  20. 前記CIGSイメージセンサに触れた空気を直接外部に排出する排気口を有し、前記エアーパイプが装着されるときは前記排出口に代えて前記エアーパイプから前記CIGSイメージセンサに触れた空気を排出する、
    ことを特徴とする請求項19に記載のカメラ。
  21. 前記CIGSイメージセンサが実装される第1基板と、
    前記CIGSイメージセンサの出力を取り扱う電子回路が実装される第2基板と、
    を各々独立に有する、
    ことを特徴とする請求項16〜請求項20のいずれか一項に記載のカメラ。
  22. 前記第2基板は、前記筐体の内壁面近傍に設けられ、前記内壁への熱伝導により冷却されている、
    ことを特徴とする請求項19に記載のカメラ。
  23. 前記第2基板を前記第1基板と平行にならないよう配置することにより前記第1基板が前記第2基板からの熱の放射を受けにくくする、
    ことを特徴とする請求項21または請求項22に記載のカメラ。
  24. 前記CIGSイメージセンサの出力を取り扱う電子回路は、前記第1ファンから前記第2ファンへの空気の流路を妨げないよう配置されている、
    ことを特徴とする請求項18に記載のカメラ。
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