JP2015202047A - 上位監視ユニット、情報提供方法、下位監視ユニット及び携帯端末 - Google Patents

上位監視ユニット、情報提供方法、下位監視ユニット及び携帯端末 Download PDF

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Abstract

【課題】他のユーザの電力使用状況に関する情報を用いて対象ユーザに省エネ行動を誘起させるとともに、情報を提供する側のユーザの情報を保護することのできる上位監視ユニット、情報提供方法、下位監視ユニット及び携帯端末を提供する。【解決手段】この上位監視ユニット271は、監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニット71のそれぞれとの間での情報通信が可能であり、複数の下位監視ユニット71から電力使用状況に関する情報である使用情報を受信し、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を受信した使用情報に基づいて作成する。そして、複数の下位監視ユニット71に作成した誘起情報を送信する。このとき、上位監視ユニット271に使用情報を提供した下位監視ユニット71のユーザの個人情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニット、情報提供方法、下位監視ユニット及び携帯端末に関する。
上記装置の一例として特許文献1には、マンション等の集合住宅において各家庭に設けられる個別の下位監視ユニットと、各家庭の監視ユニットを統括して管理する上位監視ユニットとを含む電力監視装置が提案されている。
特開2009−130986号公報
上記の電力監視装置においては、生活環境が比較的類似していると予測される複数のユーザの電力使用量の情報の一元管理が可能となるため、例えばあるユーザXに対して他のユーザYの電力使用状況に関する情報を提供することができる。そして、ユーザXの電力使用量がユーザYの電力使用量を過度に上回っているときには、ユーザXの住人に対して省エネ行動を誘起させることができる。
ただし、このように異なるユーザ間において、一方のユーザの電力使用状況に関する情報を他方のユーザに提供する場合、情報の提供を受けた側(ユーザX)がその情報がいずれのユーザ(ユーザY)のものであるかを特定できるとすると、情報保護の観点からは望ましいとは言い難い。そこで、上記のような方法により省エネ行動を誘起させるときには、情報保護の点についても対策をとることが必要となる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、他のユーザの電力使用状況に関する情報を用いて対象ユーザに省エネ行動を誘起させるとともに、情報を提供する側のユーザの情報を保護することのできる上位監視ユニット、情報提供方法、下位監視ユニット及び携帯端末を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニットであって、1または複数の下位監視ユニットから電力使用状況に関する情報である使用情報を受信し、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を前記受信した使用情報に基づいて作成し、1または複数の下位監視ユニットに前記作成した誘起情報を送信するものであり、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行うことを要旨としている。
この発明では、上位監視ユニットに提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように使用情報に基づく誘起情報の作成を行うようにしているため、同ユーザの個人情報または営業情報が誘起情報の提供を受けたユーザに特定されることを抑制することができる。すなわち、他のユーザの電力使用状況に関する情報を用いて対象ユーザに省エネ行動を誘起させるとともに、情報を提供する側のユーザの情報を保護することができる。なお、個人情報としては、氏名、住所、電話番号、生年月日及び本籍等が挙げられる。また、営業情報としては、店舗名、店舗の所在地、責任者の氏名、店舗の電話番号等が挙げられる。
(2)請求項2に記載の発明は、監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニットであって、1または複数の下位監視ユニットから電力使用状況に関する情報である使用情報を受信し、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を前記受信した使用情報に基づいて作成し、1または複数の下位監視ユニットのユーザの携帯端末に前記作成した誘起情報を送信するものであり、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行うことを要旨としている。
(3)請求項3に記載の発明は、監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニットから前記下位監視ユニットへの情報提供方法であって、前記上位監視ユニットが、1または複数の下位監視ユニットから電力使用状況に関する情報である使用情報を受信するステップと、前記上位監視ユニットが、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を前記受信した使用情報に基づいて作成するステップと、前記上位監視ユニットが、1または複数の下位監視ユニットに前記作成した誘起情報を送信するステップとを有し、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行うことを要旨としている。
(4)請求項4に記載の発明は、監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニットから前記下位監視ユニットへの情報提供方法であって、前記上位監視ユニットが、1または複数の下位監視ユニットから電力使用状況に関する情報である使用情報を受信するステップと、前記上位監視ユニットが、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を前記受信した使用情報に基づいて作成するステップと、前記上位監視ユニットが、1または複数の下位監視ユニットのユーザの携帯端末に前記作成した誘起情報を送信するステップとを有し、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行うことを要旨としている。
(5)請求項5に記載の発明は、監視領域内の電力使用状況を監視し、上位監視ユニットとの間で情報通信が可能な下位監視ユニットであって、前記上位監視ユニットが、1または複数の前記下位監視ユニットから受信した電力使用状況に関する情報である使用情報に基づいて作成した、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を受信するものであり、前記誘起情報は、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように作成されていることを要旨としている。
(6)請求項6に記載の発明は、表示部を備え、上位監視ユニットとの間で情報通信が可能な下位監視ユニットのユーザの携帯端末であって、前記上位監視ユニットが、1または複数の前記下位監視ユニットから受信した前記下位監視ユニットの監視領域内の電力使用状況に関する情報である使用情報に基づいて作成した、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を受信するものであり、前記誘起情報は、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように作成されていることを要旨としている。
本発明によれば、他のユーザの電力使用状況に関する情報を用いて対象ユーザに省エネ行動を誘起させるとともに、情報を提供する側のユーザの情報を保護することのできる上位監視ユニット、情報提供方法、下位監視ユニット及び携帯端末を提供することができるようになる。
本発明の電力監視装置を具体化した第1実施形態について、その電力供給システムの構成を示すブロック図。 同実施形態の上位監視ユニットと下位監視ユニットとの関係を模式的に示したブロック図。 同実施形態の上位監視ユニットにより実行される「省エネ行動誘起処理」について、その処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の表示部に表示される誘起情報の一例を示したグラフ。 本発明の電力監視装置を具体化した第2実施形態について、上位監視ユニットと下位監視ユニットとの関係を模式的に示したブロック図。 同実施形態の上位監視ユニットにより実行される「空調同期処理」について、その処理手順を示すフローチャート。
(第1実施形態)
図1〜図4を参照して、本発明を具体化した第1実施形態について説明する。なお、図2に示されるように、この実施形態の電力監視装置は集合住宅100としてのマンションにおいて各住宅110の電力使用状況を一元的に監視する装置として構成されている。
図1に示すように、住宅110には、宅内に設置された各種機器(照明機器、エアコン、家電、オーディオビジュアル機器等)に電力を供給する電力供給システム1が設けられている。電力供給システム1は、家庭用の商用交流電源(AC電源)2を電力として各種機器を動作させる他に、太陽光により発電する太陽電池3の電力も各種機器に電源として供給する。電力供給システム1は、直流電源(DC電源)を入力して動作するDC機器5の他に、交流電源(AC電源)を入力して動作するAC機器6にも電力を供給する。
電力供給システム1には、同システム1の分電盤としてコントロールユニット7及びDC分電盤(直流ブレーカ内蔵)8が設けられている。また、電力供給システム1には、住宅のDC機器5の動作を制御する機器として制御ユニット9及びリレーユニット10が設けられている。
コントロールユニット7には、交流電源を分岐させるAC分電盤11が交流系電力線12を介して接続されている。コントロールユニット7は、このAC分電盤11を介して商用交流電源2に接続されるとともに、直流系電力線13を介して太陽電池3に接続されている。コントロールユニット7は、AC分電盤11から交流電力を取り込むとともに太陽電池3から直流電力を取り込み、これら電力を機器電源として所定の直流電力に変換する。そして、コントロールユニット7は、この変換後の直流電力を、直流系電力線14を介してDC分電盤8に出力したり、又は直流系電力線15を介して蓄電池16に出力して同電力を蓄電したりする。コントロールユニット7は、AC分電盤11からAC交流電力を取り込むのみならず、太陽電池3や蓄電池16の直流電力を交流電力に変換してAC分電盤11に供給することも可能である。コントロールユニット7は、信号線17を介してDC分電盤8とデータやり取りを実行する。
DC分電盤8は、直流電力対応の一種のブレーカである。DC分電盤8は、コントロールユニット7から入力した直流電力を分岐させ、その分岐後の直流電力を、直流系電力線18を介して制御ユニット9に出力したり、直流系電力線19を介してリレーユニット10に出力したりする。また、DC分電盤8は、信号線20を介して制御ユニット9とデータやり取りをしたり、信号線21を介してリレーユニット10とデータやり取りをしたりする。
制御ユニット9には、複数のDC機器5,5…が接続されている。これらDC機器5は、直流電力及びデータの両方を1対本の線によって搬送可能な直流供給線路22を介して制御ユニット9と接続されている。直流供給線路22は、DC機器の電源となる直流電圧に、高周波の搬送波によりデータを電送する通信信号を重畳する、いわゆる電力線搬送通信により、1対の線で電力及びデータの両方をDC機器5に搬送する。制御ユニット9は、直流系電力線18を介してDC機器5の直流電源を取得し、DC分電盤8から信号線20を介して得る動作指令を基に、どのDC機器5をどのように制御するのかを把握する。そして、制御ユニット9は、指示されたDC機器5に直流供給線路22を介して直流電圧及び動作指令を出力し、DC機器5の動作を制御する。
制御ユニット9には、宅内のDC機器5の動作を切り換える際に操作するスイッチ23が直流供給線路22を介して接続されている。また、制御ユニット9には、例えば赤外線リモートコントローラからの発信電波を検出するセンサ24が直流供給線路22を介して接続されている。よって、DC分電盤8からの動作指示のみならず、スイッチ23の操作やセンサ24の検知によっても、直流供給線路22に通信信号を流してDC機器5が制御される。
リレーユニット10には、複数のDC機器5,5…がそれぞれ個別の直流系電力線25を介して接続されている。リレーユニット10は、直流系電力線19を介してDC機器5の直流電源を取得し、DC分電盤8から信号線21を介して得る動作指令を基に、どのDC機器5を動作させるのかを把握する。そして、リレーユニット10は、指示されたDC機器5に対し、内蔵のリレーにて直流系電力線25への電源供給をオンオフすることで、DC機器5の動作を制御する。また、リレーユニット10には、DC機器5を手動操作するための複数のスイッチ26が接続されており、スイッチ26の操作によって直流系電力線25供給線路22への電源供給をリレーにてオンオフすることにより、DC機器5が制御される。
DC分電盤8には、例えば壁コンセントや床コンセントの態様で住宅に建て付けられた直流コンセント27が直流系電力線28を介して接続されている。この直流コンセント27にDC機器のプラグ(図示略)を差し込めば、同機器に直流電力を直接供給することが可能である。
また、商用交流電源2とAC分電盤11との間には、商用交流電源2の使用量を遠隔検針可能な電力メータ29が接続されている。電力メータ29には、商用電源使用量の遠隔検針の機能のみならず、例えば電力線搬送通信や無線通信の機能が搭載されている。電力メータ29は、電力線搬送通信や無線通信等を介して検針結果を電力会社等に送信する。
電力供給システム1には、宅内の各種機器をネットワーク通信によって制御可能とするネットワークシステム30が設けられている。ネットワークシステム30には、同システム30のコントロールユニットとして宅内サーバ31が設けられている。宅内サーバ31は、インターネットなどのネットワークNを介して宅外の管理サーバ32と接続されるとともに、信号線33を介して宅内機器34に接続されている。また、宅内サーバ31は、DC分電盤8から直流系電力配線35を介して取得する直流電力を電源として動作する。
宅内サーバ31には、ネットワーク通信による宅内の各種機器の動作制御を管理するコントロールボックス36が信号線37を介して接続されている。コントロールボックス36は、信号線17を介してコントロールユニット7及びDC分電盤8に接続されるとともに、直流供給線路38を介してDC機器5を直接制御可能である。コントロールボックス36には、例えば使用したガス量や水道量を遠隔検針可能なガス/水道メータ39が接続されるとともに、ネットワークシステム30の操作パネル40に接続されている。操作パネル40には、例えばドアホン子器やセンサやカメラからなる監視機器41が接続されている。
宅内サーバ31は、ネットワークNを介して宅内の各種機器の動作指令を入力すると、コントロールボックス36に指示を通知して、各種機器が動作指令に準じた動作をとるようにコントロールボックス36を動作させる。また、宅内サーバ31は、ガス/水道メータ39から取得した各種情報を、ネットワークNを通じて管理サーバ32に提供可能であるとともに、監視機器41で異常検出があったことを操作パネル40から受け付けると、その旨もネットワークNを通じて管理サーバ32に提供する。
なお以降、住宅110内のDC機器5及びAC機器6等の電力を消費する機器を総称して電力消費機器とする。
図2に示されるように、集合住宅100には複数の住宅110と管理室210とが設けられている。各住宅110のコントロールユニット7のそれぞれには、住宅110の電力使用状況をモニタする下位監視ユニット71と、同ユニット71から送信される各種の情報を表示する表示部72とが設けられている。管理室210には、各住宅110の下位監視ユニット71との間でデータを送受信して各住宅110の電力使用状況を一元的に管理する上位監視ユニット271が設けられている。
各下位監視ユニット71は、各住宅110の電力使用量と電力消費機器とが関連付けられた情報、及び電力使用量と使用時間帯とが関連付けられた情報を含む使用情報を上位監視ユニット271に送信する。上位監視ユニット271及び各下位監視ユニット71のそれぞれの電源がオンのときには、各下位監視ユニット71から上位監視ユニット271への使用情報の送信が常に行われる。
電力使用量と電力消費機器とが関連付けられた情報とは、ある電力消費機器の使用にともない所定量の電力が使用されたとき、この所定量の電力(電力使用量)の消費と同電力消費機器とが互いに対応するものであることが確認できるかたちの情報のことをいう。例えば、エアコンの使用にともないX(W)の電力が消費されているとき、下位監視ユニット71はエアコンとX(W)とを互いに関連付けた情報を含めた使用情報を上位監視ユニット271に送信する。
電力使用量と使用時間帯とが関連付けられた情報とは、ある電力消費機器の使用にともない所定の電力が使用されたとき、この所定量の電力(電力使用量)がその日のいつの時間帯に消費されたものであるか確認できるかたちの情報のことをいう。例えば、現在の時刻が「13:00」であるとともに当世帯においてY(W)の電力が使用されているとき、下位監視ユニット71は時刻の「13:00」とY(W)とを互いに関連付けた情報を含めた使用情報を上位監視ユニット271に送信する。
上位監視ユニット271は、各下位監視ユニット71から受信した使用情報をもとに対象とする世帯に省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を作成し、作成した誘起情報を同世帯の下位監視ユニット71に送信する。下位監視ユニット71は、上位監視ユニット271から誘起情報を受信したとき、これを表示部72に表示する。これにより、下位監視ユニット71を有する世帯の住人に対して誘起情報が提供される。
誘起情報により誘起される省エネ行動について説明する。
集合住宅100の各住宅110はそれぞれ生活環境が類似している。このため、ある世帯について他の世帯よりも電力使用量が過度に大きい旨の誘起情報を提供したときには、当世帯の住人が電力の使用態様に無駄があるかもしれないとの考えを持つ可能性は十分に高いものとなる。そして、当世帯の住人が提供された情報からそのような考えに至ったときには、電力を無駄に使用している電力消費機器のスイッチをオフにするまたはその電力使用量を低減するなどの行動を起こすようになる。すなわち、誘起情報の提供を受けた住人が同情報をもとに省エネ行動を起こすようになる。
誘起情報の作成態様の概要について説明する。
上位監視ユニット271は、集合住宅100の全ての世帯に対して誘起情報を提供する
とともに各世帯についての誘起情報の作成を世帯毎に順番に行う。誘起情報の作成に際しては、誘起情報の提供対象となる一世帯を「誘起対象世帯」として位置付け、残りの世帯を「情報提供世帯」として位置付ける。そして、情報提供世帯からの使用情報をもとに誘起対象世帯のための誘起情報を作成し、これを誘起対象世帯の下位監視ユニット71に送信する。
誘起情報の基本的な内容としては、誘起対象世帯の電力使用量と情報提供世帯の電力使用量の比較結果を数値またはグラフにより示すためのもの、または誘起対象世帯の電力使用量が情報提供世帯の電力使用量と比較して著しく大きいときにその旨を文字や記号により示すためのものとなる。
上位監視ユニット271による誘起情報の作成に際しては、情報提供世帯の個人情報が作成後の誘起情報に含まれないように行われる。すなわち、誘起対象世帯の住人が誘起情報を見たときに、この誘起情報から確認できる情報(例えば電力使用量)が集合住宅100の特定の一の世帯のものであることが特定できないように誘起情報の作成が行われる。なお個人情報の例としては、氏名、住所、電話番号、生年月日及び本籍等が挙げられる。
誘起情報から特定の一の世帯が特定できる状況とは、例えば次のようなものをいう。すなわち、上位監視ユニット271が一の情報提供世帯の下位監視ユニット71から受信した使用情報をもとに誘起情報を作成し、これを誘起対象世帯の下位監視ユニット71に送信した場合において、誘起対象世帯の住人が誘起情報に含まれる電力使用量を見たときにこれは上記情報提供世帯のものであることが特定できたときのことをいう。
上位監視ユニット271は、使用情報を提供した情報提供世帯の個人情報が対象世帯に特定されないようにするため、大きくは次の2つの条件が満たすように誘起情報の作成を行う。
(A)情報提供世帯の個人情報を誘起情報に含めない。
(B)使用情報に含まれる電力使用量と使用時間帯との直接的な関係をそのまま誘起情報に含めない。すなわち、電力使用量と使用時間帯との関係に対して何らかの加工を施したうえで誘起情報を作成する。
以下に説明する誘起行動を作成するための処理では、複数の使用情報の電力使用量の平均値を算出して、これをもとに誘起情報を作成することにより上記(B)の条件が満たされるようにしている。また、最終的に誘起対象世帯に提供する誘起情報に全ての情報提供世帯の個人情報を含めないことにより、上記(A)の条件が満たされるようにしている。
図3を参照して、ユーザに省エネ行動を誘起させるための処理である「省エネ行動誘起処理」について、その処理手順の詳細を説明する。なお当該「省エネ行動誘起処理」は上位監視ユニット271により実行されるものであり、一旦終了のステップに到達した後は、ステップS11から順に同様の処理が所定周期毎に繰り返し行われる。
ステップS11では、各世帯に個別に割り振られている「個別世帯番号NA」と、誘起対象世帯を設定するための「対象世帯番号NB」とに基づいて、集合住宅100の全世帯のなかから誘起対象世帯とする世帯を選択する。具体的には、そのときの対象世帯番号NBに「1」を加えたものを新たな対象世帯番号NBとし、この新たな対象世帯番号NBと一致する個別世帯番号NAの世帯を今回の誘起対象世帯として選択する。
例えば、集合住宅100の全戸数が10戸のときには、10戸の世帯のそれぞれに対して個別世帯番号NAとしての「1」〜「10」のいずれかの数字が予め割り振られる。なお、対象世帯番号NBの初期値は「0」に設定される。また、対象世帯番号NBの更新にともない更新後の値が個別世帯番号NAの最大値を超えたときには、対象世帯番号NBが初期値に戻される。
ステップS12では、集合住宅100の全世帯から誘起対象世帯として設定した世帯を除いた残りの全ての世帯を情報提供世帯として設定する。
例えば、集合住宅100の全戸数が10戸の場合において「個別世帯番号NA=1」の世帯が誘起対象世帯として設定されているとき、「個別世帯番号NA=2〜10」の世帯が情報提供世帯として設定される。
ステップS13では、情報提供世帯の使用情報をもとに誘起情報を作成する。
ステップS14では、作成した誘起情報を誘起対象世帯の下位監視ユニット71に送信する。ステップS14の処理が終了した後、ステップS11の処理に戻り再び上記と同様の処理を繰り返す。これにより、各世帯が順番に誘起対象世帯として設定される。
例えば、集合住宅100の全戸数が10戸の場合には次のように各世帯についての誘起情報の作成が行われる。
(手順1)「個別世帯番号NA=1」の世帯が誘起対象世帯として設定され、残りの9戸の世帯が情報提供世帯として設定され、各情報提供世帯の下位監視ユニット71の使用情報をもとに誘起情報が作成され、誘起対象世帯に誘起情報が送信される。
(手順2)「個別世帯番号NA=2」の世帯が誘起対象世帯として設定され、残りの9戸の世帯が情報提供世帯として設定され、各情報提供世帯の下位監視ユニット71の使用情報をもとに誘起情報が作成され、誘起対象世帯に誘起情報が送信される。
(手順3)「個別世帯番号NA=3」以降の世帯についても上記(手順1)及び(手順2)に準じた態様で誘起情報の作成及び送信が行われる。「個別世帯番号NA=10」の世帯について誘起情報の作成及び送信が行われた後は再び「個別世帯番号NA=1」の世帯について誘起情報の作成及び送信が行われる。
なお、各世帯についての誘起情報の作成態様としては、上記のように誘起対象世帯として設定する世帯を順次入れ替えて行うものに代えて、各世帯を一斉に誘起対象世帯として設定して誘起情報の作成及び送信を行う態様を採用することもできる。
上位監視ユニット271により作成される誘起情報について、その具体的な例としては以下の(情報A1)〜(情報A7)及び(情報B1)〜(情報B7)が挙げられる。なお、以下の各誘起情報において、「当日の電力使用量」はその日のはじまりから現在までの電力使用量の積算値を示し、また「前日の電力使用量」は前日がはじまってから前日が終了するまでの電力使用量の積算値を示す。
(情報A1)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした現在の電力使用量の平均値WA11と誘起対象世帯の現在の電力使用量WA12との比較の結果を数値として同対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「WA11<WA12」または「WA11>WA12」または「WA11=WA12」の旨を含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報A2)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした当日の電力使用量の平均値WA21と誘起対象世帯の当日の電力使用量WA22との比較の結果を数値として同対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「WA21<WA22」または「WA21>WA22」または「WA21=WA22」の旨を含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報A3)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした当日の電力
使用量の平均値WA31と誘起対象世帯の現在の電力使用量WA32との比較の結果を数値として同対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「WA31<WA32」または「WA31>WA32」または「WA31=WA32」の旨を含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報A4)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした前日の電力使用量の平均値WA41と誘起対象世帯の当日の電力使用量WA42との比較の結果を数値として同対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「WA41<WA42」または「WA41>WA42」または「WA41=WA42」の旨を含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報A5)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした前日の電力使用量の平均値WA51と誘起対象世帯の前日の電力使用量WA52との比較の結果を数値として同対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「WA51<WA52」または「WA51>WA52」または「WA51=WA52」の旨を含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報A6)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした複数日(例えば当日から1週間前までの日)の電力使用量の平均値WA61と誘起対象世帯の当日の電力使用量WA62との比較の結果を数値として同対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「WA61<WA62」または「WA61>WA62」または「WA61=WA62」の旨を含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報A7)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした複数日(例えば当日から1週間前までの日)の電力使用量の平均値WA71と誘起対象世帯の同複数日の電力使用量の平均値WA72との比較の結果を数値として同対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「WA71<WA72」または「WA71>WA72」または「WA71=WA72」の旨を含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報B1)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした現在の電力使用量の平均値WB11と誘起対象世帯の現在の電力使用量WB12とを比較した結果、電力使用量WB12が平均値WB11よりも大きく且つその差が基準値WBX1を超えているとき、当世帯の電量使用量が他世帯の電力使用量を大きく上回る旨のメッセージを誘起対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「現在の電力使用量は他世帯の現在の電力使用量の平均値を大きく超えています。」またはこれに類するメッセージを含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報B2)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした当日の電力使用量の平均値WB21と誘起対象世帯の当日の電力使用量WB22とを比較した結果、電力使用量WB22が平均値WB21よりも大きく且つその差が基準値WBX2を超えているとき、当世帯の電量使用量が他世帯の電力使用量を大きく上回る旨のメッセージを誘起対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「本日の電力使用量は他世帯の本日の電力使用量の平均値を大きく超えています。」またはこれに類するメッセージを含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報B3)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした当日の電力使用量の平均値WB31と誘起対象世帯の現在の電力使用量WB32とを比較した結果、電力使用量WB32が平均値WB31よりも大きく且つその差が基準値WBX3を超えているとき、当世帯の電量使用量が他世帯の電力使用量を大きく上回る旨のメッセージを誘起対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「現在の電力使用量は他世帯の本日の電力使用量の平均値を大きく超えています。」またはこれに類するメッセージを含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報B4)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした前日の電力使用量の平均値WB41と誘起対象世帯の当日の電力使用量WB42とを比較した結果、電力使用量WB42が平均値WB41よりも大きく且つその差が基準値WBX4を超えているとき、当世帯の電量使用量が他世帯の電力使用量を大きく上回る旨のメッセージを誘起対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「本日の電力使用量は他世帯の前日の電力使用量の平均値を大きく超えています。」またはこれに類するメッセージを含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報B5)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした前日の電力使用量の平均値WB51と誘起対象世帯の前日の電力使用量WB52とを比較した結果、電力使用量WB52が平均値WB51よりも大きく且つその差が基準値WBX5を超えているとき、当世帯の電量使用量が他世帯の電力使用量を大きく上回る旨のメッセージを誘起対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「前日の電力使用量は他世帯の前日の電力使用量の平均値を大きく超えています。」またはこれに類するメッセージを含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報B6)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした複数日(例えば前日から1週間前までの日)の電力使用量の平均値WB61と誘起対象世帯の当日の電力使用量WB62とを比較した結果、電力使用量WB62が平均値WB61よりも大きく且つその差が基準値WBX6を超えているとき、当世帯の電量使用量が他世帯の電力使用量を大きく上回る旨のメッセージを誘起対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「本日の電力使用量は他世帯の複数日の電力使用量の平均値を大きく超えています。」またはこれに類するメッセージを含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
(情報B7)上位監視ユニット271は、全ての情報提供世帯を対象とした複数日(例えば前日から1週間前までの日)の電力使用量の平均値WB71と誘起対象世帯の同複数日の電力使用量の平均値WB72とを比較した結果、平均値WB72が平均値WB71よりも大きく且つその差が基準値WBX7を超えているとき、当世帯の電量使用量が他世帯の電力使用量を大きく上回る旨のメッセージを誘起対象世帯に提供するための情報を誘起情報として作成する。具体的には、「複数日の電力使用量の平均値は他世帯の複数日の電力使用量の平均値を大きく超えています。」またはこれに類するメッセージを含む情報を表示部72に表示するための誘起情報を作成する。
誘起対象世帯に対する誘起情報の提供の仕方について、具体的な例としては以下の(方法1)〜(方法6)が挙げられる。
(方法1)情報A1〜情報A7の全て及び情報B1〜情報B7の全てを誘起対象世帯に提供する。
(方法2)情報A1〜情報A7の全てを誘起対象世帯に提供し、情報B1〜情報B7の全てを誘起対象世帯に提供しない。
(方法3)情報B1〜情報B7の全てを誘起対象世帯に提供し、情報A1〜情報A7の全てを誘起対象世帯に提供しない。
(方法4)情報A1〜情報A7の少なくとも1つ、及び情報B1〜情報B7の少なくとも1つを誘起対象世帯に提供する。
(方法5)情報A1〜情報A7の少なくとも1つを誘起対象世帯に提供し、情報B1〜情
報B7の全てを誘起対象世帯に提供しない。
(方法6)情報B1〜情報B7の少なくとも1つを誘起対象世帯に提供し、情報A1〜情報A7の全てを誘起対象世帯に提供しない。
上記(方法4)〜(方法6)を採用した場合には、誘起対象世帯に提供する誘起情報の種類を次のように選択することができる。
・誘起対象世帯に提供する誘起情報の種類を予め設定しておく。
・誘起対象世帯に提供する誘起情報の種類をコントロールユニットが選択する。
・提供する誘起情報の種類を誘起対象世帯のユーザが選択する。
図4を参照して、表示部72に表示される誘起情報の上記(A1)に対応した1つについて、その具体的な内容を説明する。同誘起情報は、その日の経時的な複数の住宅110の全体の平均使用量と誘起対象世帯としてのユーザAの使用量とを随時比較したグラフとして表示される。図中、斜線領域が集合住宅100の全ての情報提供世帯を対象とした電力使用量の平均値であり、図中実線の曲線が誘起対象世帯の電力使用量である。図中においては、ユーザAは、ユーザAの現在の電力使用量と情報提供世帯の電力使用量の平均値はほぼ同等であることを表示部72によって確認することができる。
また、ユーザAは昼間(図中矢印のとき)に、自身のそのときの電力使用量が他の情報提供世帯のそのときの平均使用量の平均値を上回る電力を使用していることを表示部72に表示される誘起情報により確認した。ユーザAはこれにより、省エネ行動を実行した。このため、矢印の時点以降において電力使用量が低減している。
一方、ユーザが誘起情報を確認しなかった等で矢印のときに省エネ行動を行わないときの仮想の電力使用量のグラフを図中一点鎖線で示した。省エネ行動を行わないときには、電力使用量も低減せず、ユーザAの一日の総電力使用量は省エネ行動を行わないときと比較して大きなものとなる。
以上詳述したように、本実施形態によれば以下に示す効果が得られるようになる。
(1)上位監視ユニット271は、複数の下位監視ユニット71から電力使用状況に関する情報である使用情報を受信し、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を受信した使用情報に基づいて作成し、複数の下位監視ユニット71に作成した誘起情報を送信する。そして、使用情報を上位監視ユニット271に提供した情報提供世帯の下位監視ユニット71のユーザの個人情報が作成後の誘起情報に含まれないように使用情報に基づく誘起情報の作成を行うようにしている。このため、情報提供世帯のユーザの個人情報が誘起情報の提供を受けた誘起対象世帯のユーザに特定されることを抑制することができる。すなわち、他のユーザの電力使用状況に関する情報を用いて対象ユーザに省エネ行動を誘起させるとともに、情報提供世帯のユーザの情報を保護することができる。なお、個人情報としては、氏名、住所、電話番号、生年月日、及び本籍等が挙げられる。
(2)上位監視ユニット271は、誘起対象世帯の下位監視ユニット71を監視ユニットAとし、情報提供世帯の下位監視ユニット71を監視ユニットBとしたとき、複数の監視ユニットBから受信した使用情報をもとに誘起情報を作成する。そして、作成した誘起情報を監視ユニットAに送信するようにしている。作成後の誘起情報に監視ユニットBのユーザの個人情報が含まれないように誘起情報の作成を行うようにしているため、監視ユニットAのユーザは自身の電力使用状況を含まない誘起情報を得ることができる。自身の電力使用状況と他のユーザの電力使用状況との相違をより適切に比較することができるようになる。
(3)上位監視ユニット271は、情報提供世帯の下位監視ユニット71について、同
下位監視ユニット71が監視する監視領域において使用された電力量と使用された時間帯との関係が作成後の誘起情報から特定できないように誘起情報の作成を行うようにしている。このため、同下位監視ユニット71のユーザの個人情報が誘起対象世帯のユーザに特定されることをより確実に抑制することができるようになる。
(4)上位監視ユニット271は、誘起情報を統計値として作成するようにしているため、情報提供世帯の下位監視ユニット71のユーザの個人情報が誘起対象世帯のユーザに特定されることをより確実に抑制することができるようになる。
(5)上位監視ユニット271は、誘起対象世帯の下位監視ユニット71から提供された使用情報の電力使用量と情報提供世帯の下位監視ユニット71から提供された使用情報の電力使用量とを比較している。そして、これら電力使用量の差が基準値よりも大きいときには、相対的に電力使用量の大きい使用情報を上位監視ユニット271に提供した誘起対象世帯の下位監視ユニット71に対して、電力使用量が他のユーザよりも大きい旨の情報を誘起情報として送信するようにしている。このため、誘起対象世帯のユーザに対して好適に省エネ行動を誘起させることができるようになる。
(6)上位監視ユニット271は、複数の下位監視ユニット71から提供された使用情報の電力使用量の平均値を算出し、誘起情報世帯の下位監視ユニット71から提供された使用情報の電力使用量と算出した平均値とを比較している。そして、前者の電力使用量が後者の平均値よりも大きいときには、誘起情報世帯の下位監視ユニット71に対して電力使用量が他のユーザよりも大きい旨の情報を誘起情報として送信するようにしている。このため、同監視ユニット71のユーザに対して好適に省エネ行動を誘起させることができるようになる。
(7)電力監視装置は、集合住宅100の電力使用状況を一元的に管理している。そして複数の下位監視ユニット71は、集合住宅100の各世帯の住宅110に設けられ、上位監視ユニット271は、集合住宅100の管理室210に設けられるようにしている。集合住宅の各世帯は、生活環境がそれぞれ類似している。このため、電力監視装置が集合住宅100の電力使用状況を一元的に管理し、複数の下位監視ユニット71を集合住宅100の各世帯の住宅110に設けることで、他のユーザの電力使用状況に関する情報を用いて対象ユーザに省エネ行動を好適に誘起させることができるようになるようになる。
(第2実施形態)
本発明を具体化した第2実施形態について説明する。
本実施形態の電力監視装置は、第1実施形態の電力監視装置に対して次の変更を加えたものとなっている。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
第1実施形態では、誘起情報を作成するにあたり集合住宅100の一世帯を誘起対象世帯として設定し、集合住宅100の残りの世帯を情報提供世帯として設定し、全ての情報提供世帯からの使用情報をもとに誘起情報を作成している。これに対して第2実施形態では、誘起情報を作成するにあたり集合住宅100の一世帯を誘起対象世帯として設定し、集合住宅100の残りの世帯を情報提供世帯として設定し、この情報提供世帯のなかから誘起対象世帯と生活環境が類似する1または複数の世帯を抽出し、この世帯を生活環境類似世帯として設定する。そして、1または複数の生活環境類似世帯の使用情報をもとに誘起情報を作成している。なお、生活環境類似世帯は、情報提供世帯のうちでも誘起対象世帯と生活環境が特に類似する世帯を示すものであり、他の情報提供世帯の生活環境が誘起対象世帯と類似しないことを意味するものではない。
生活環境類似世帯を抽出するときの因子(以下、「類似環境抽出因子」)としては、住居の方角、敷地面積、階数及び住居者数等が挙げられる。すなわち、生活環境類似世帯を抽出するときには、全ての情報提供世帯のそれぞれの類似環境抽出因子と誘起対象世帯の類似環境抽出因子とを比較し、比較の結果から類似環境抽出因子が省エネ環境誘起対象世帯のそれに近いと判定した情報提供世帯を生活環境類似世帯として抽出する。
抽出条件の具体的な例としては以下の(条件1)〜(条件4)が挙げられる。
(条件1)住居の方角が誘起対象世帯と同一か?
(条件2)誘起対象世帯の敷地面積との差が所定値よりも小さいか?
(条件3)階数が誘起対象世帯と同一か?
(条件4)誘起対象世帯の住居者数との差が所定値よりも小さいか?
上記の各条件に基づく生活環境類似世帯の具体的な抽出方法としては以下の(方法1)〜(方法4)が挙げられる。
(方法1)上記の各条件の少なくとも1つを満たす世帯を抽出対象とする。
(方法2)上記の各条件の少なくとも2つを満たす世帯を抽出対象とする。
(方法3)上記の各条件の少なくとも3つを満たす世帯を抽出対象とする。
(方法4)上記の各条件の全てを満たす世帯を抽出対象とする。
以上詳述したように、本実施形態によれば第1実施形態の(1)〜(7)に準じた効果に加えて、以下に示す効果が得られるようになる。
(8)上位監視ユニット271は、誘起対象世帯の下位監視ユニット71が監視する監視領域を監視領域Aとし、情報提供世帯の下位監視ユニット71が監視する監視領域を監視領域Bとして、監視領域Aと類似する生活環境の監視領域を複数の監視領域Bから抽出するようにしている。そして、抽出した監視領域Bのユーザの個人情報が含まれないように誘起情報の作成を行うようにしているため、誘起対象世帯の監視ユニット71のユーザは、自身の生活環境と類似するユーザとの間での電力使用状況を比較することができる。従って、誘起対象世帯の監視ユニット71のユーザに対してより確実に省エネ行動を誘起させることができる。なお、類似する生活環境の監視領域を抽出するときの因子としては、住居の方角、敷地面積、階数及び住居者数等が挙げられる。
(第3実施形態)
図4を参照して、本発明を具体化した第3実施形態について説明する。
本実施形態の電力監視装置は、第1実施形態の電力監視装置に対して次の変更を加えたものとなっている。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の上位監視ユニット271は、誘起対象世帯の電力使用量が情報提供世帯の電力使用量に対して過度に大きいとき、すなわち誘起対象世帯の電力使用状態に無駄があると推定されるときには、使用情報をもとにその原因がどの電力消費機器にあるかを分析する。すなわち、誘起対象世帯の電力使用量が情報提供世帯の電力使用量に対して過度に大きい状態をまねいている原因の電力消費機器(以下、「原因消費機器」)を特定する。
ここで、誘起対象世帯においてエアコンをはじめとする複数の電力消費機器が使用されている状況において、誘起情報として先の情報A1が作成され、且つ誘起対象世帯の電力使用量が情報提供世帯の電力使用量よりも大きい状況を想定する。
上位監視ユニット271は、情報提供世帯のエアコンの電力使用量の平均値と誘起対象世帯のエアコンの電力使用量とを比較する。その結果、後者の電力使用量が前者の電力使用量よりも大きく且つその差が基準値よりも大きいとすると、エアコンを原因消費機器として特定する。また、他の電力消費機器についてもそれぞれの情報提供世帯の対応する電力使用量の平均値と誘起対象世帯の対応する電力消費機器の電力使用量とを比較する。その結果、後者の電力使用量が前者の電力使用量よりも小さいとすると、他の電力消費機器については原因消費機器として特定しない。そして、誘起情報としての情報A1とともにこの分析の結果を誘起対象世帯の下位監視ユニット71に送信する。
図4を参照して、表示部72に表示される誘起情報に対応した1つについて、その具体的な内容を説明する。
ユーザAは昼間(図中矢印のとき)に、自身のそのときの電力使用量が他の情報提供世帯のそのときの平均使用量の平均値を上回る電力を使用していることを表示部72に表示される誘起情報により確認した。そしてこのとき、ユーザAの電力使用量が情報提供世帯の電力消費量の平均値よりも基準量上回っていることにより、この原因がいずれの消費機器にあるのかが誘起情報に含まれているため、同時点において、図中に破線で示すように原因となる電力消費機器(ここではエアコン)が表示された。ユーザAはこれにより、エアコンが他の情報提供世帯よりも大量の電力を消費して稼動していることを認知し、省エネ行動を実行した。このため、矢印の時点以降において電力使用量が低減する。そして、この後ユーザAの電力使用量が平均値から基準値以下の範囲となったことで、誘起情報には消費機器の情報が含まれなくなり、破線で示される消費機器の表示は消えた。
上記の例では、使用されている複数の電力消費機器のうちエアコンを最初の分析対象としたが、複数の電力消費機器が使用されているときに分析対象とする機器の順番は適宜設定することができる。また、上記の例においては、エアコンのみが原因消費機器として特定されたが、誘起対象世帯においての電力使用状況によっては複数の電力消費機器が原因消費機器として特定されることもある。
以上詳述したように、本実施形態によれば第1実施形態の(1)〜(7)に準じた効果に加えて、以下に示す効果が得られるようになる。
(9)誘起対象世帯の下位監視ユニット71は、電力使用量と電力消費機器とが関連付けられた情報を含めて使用情報を上位監視ユニット271に送信し、情報提供世帯の下位監視ユニット71は、電力使用量と電力消費機器とが関連付けられた情報を含めて使用情報を上位監視ユニット271に送信するようにしている。そして、上位監視ユニット271は、誘起対象世帯の下位監視ユニット71に対応する監視領域の電力使用量が情報提供世帯の下位監視ユニット71に対応する監視領域の電力使用量よりも大きいとき、この電力使用量の差が生じている原因がいずれの電力消費機器にあるかを分析するようにしている。このため、誘起情報の提供を受けたユーザに対してより確実に省エネ行動を誘起させることができる。
(第4実施形態)
本発明を具体化した第4実施形態について説明する。
本実施形態の電力監視装置は、第1実施形態の電力監視装置に対して次の変更を加えたものとなっている。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の上位監視ユニット271は、誘起対象世帯の電力使用量が情報提供世帯の電力使用量に対して過度に大きいとき、すなわち誘起対象世帯の電力使用状態に無駄があると推定されるときには、使用情報をもとにその原因がどの電力消費機器にあるかを分析する。すなわち、誘起対象世帯の電力使用量が情報提供世帯の電力使用量に対して過度に大きい状態をまねいている原因の電力消費機器(以下、「原因消費機器」)を特定する。
ここで、誘起対象世帯においてエアコンをはじめとする複数の電力消費機器が使用されている状況において、誘起情報として先の情報A1が作成され、且つ誘起対象世帯の電力使用量が情報提供世帯の電力使用量よりも大きい状況を想定する。
上位監視ユニット271は、予め設定されたエアコンの標準的な電力使用量と誘起対象世帯の電力使用量とを比較する。その結果、後者の電力使用量が前者の電力使用量よりも大きく且つその差が基準値よりも大きいとすると、エアコンを原因消費機器として特定する。また、他の電力消費機器についてもそれぞれの標準的な電力使用量と誘起対象世帯の対応する電力消費機器の電力使用量とを比較する。その結果、後者の電力使用量が前者の電力使用量よりも小さいとすると、他の電力消費機器については原因消費機器として特定しない。そして、誘起情報としての情報A1とともにこの分析の結果を誘起対象世帯の下位監視ユニット71に送信する。なお、エアコンについての標準的な電力使用量は、季節、天候、月日、時間、外気温度及び室内温度等を考慮して予め設定される。
上記の例では、使用されている複数の電力消費機器のうちエアコンを最初の分析対象としたが、複数の電力消費機器が使用されているときに分析対象とする機器の順番は適宜設定することができる。また、上記の例においては、エアコンのみが原因消費機器として特定されたが、誘起対象世帯においての電力使用状況によっては複数の電力消費機器が原因消費機器として特定されることもある。
以上詳述したように、本実施形態によれば第1実施形態の(1)〜(7)及び(9)に準じた効果が得られるようになる。
(第5実施形態)
図5及び図6を参照して、本発明を具体化した第5実施形態について説明する。
本実施形態の電力監視装置は、第1実施形態の電力監視装置に対して次の変更を加えたものとなっている。すなわち本実施形態の電力監視装置は、第1実施形態の集合住宅の住宅に変えて特定の地域内にある同種の営業形態の各店舗に適用される点において変更されている。そして、第1実施形態の「省エネ行動誘起処理」に加えて「空調同期処理」を行う。以下にこの変更された部分についての詳細を示す。なお、その他の点については第1実施形態と同様の構成が採用されているため、共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。なお、第1実施形態の集合住宅は本実施形態における特定の地域内に対応し、各住宅は各店舗に対応し、管理室は管理棟に対応し、個人情報は営業情報に対応し、類似する生活環境は類似する営業環境に対応するものである。なお、営業情報としては、店舗名、店舗の所在地、責任者の氏名、店舗の電話番号等が挙げられる。また、類似する営業環境の監視領域を抽出するときの因子としては、営業の形態、店舗間の距離及び敷地面積等が挙げられる。
図5に示されるように、特定の地域内300には複数の同種の営業形態の各店舗310、具体的には同一のブランドのコンビニエンスストアと、管理棟410とが設けられている。各店舗310のコントロールユニット7のそれぞれには、店舗310の電力使用状況をモニタする下位監視ユニット71と、同ユニット71から送信される各種の情報を表示する表示部72とが設けられている。管理棟410には、各店舗310の下位監視ユニット71との間でデータを送受信して各店舗310の電力使用状況を一元的に管理する上位監視ユニット471が設けられている。
各下位監視ユニット71は、各店舗310の電力使用量と電力消費機器とが関連付けられた情報、電力使用量と使用時間帯とが関連付けられた情報、及びコントロールユニット7に情報が送受信される電力消費機器のうちのAC機器の一つとしてエアコン316の空
調温度の設定情報を含む使用情報を上位監視ユニット471に送信する。上位監視ユニット471及び各下位監視ユニット71のそれぞれの電源がオンのときには、各下位監視ユニット71から上位監視ユニット471への使用情報の送信が常に行われる。
ところで、特定の地域内300にある同種の営業形態の各店舗310はそれぞれ営業環境が類似している。そして、例えば複数の店舗のうち1つの店舗だけ他の店舗よりもエアコン316の温度が低いとき、同1つの店舗310の利用者はエアコン316の温度が低すぎると感じている可能性が高い。
そこで、上位監視ユニット471は地域内300の店舗310での間でエアコン316の温度差を小さくするために、「空調同期処理」を行う。
図6を参照して、地域内300の店舗310での間でエアコン316の温度差を小さくするための処理である「空調同期処理」について、その処理手順の詳細を説明する。なお当該「空調同期処理」は上位監視ユニット471により実行されるものであり、一旦終了のステップに到達した後は、ステップS21から順に同様の処理が所定周期毎に繰り返し行われる。
ステップS21では、各世帯に個別に割り振られている「個別店舗番号SA」と、誘起対象世帯を設定するための「対象店舗番号SB」とに基づいて、地域内300の全店舗310のなかから空調同期する店舗310を選択する。具体的には、そのときの対象店舗番号SBに「1」を加えたものを新たな対象店舗番号SBとし、この新たな対象店舗番号SBと一致する個別店舗番号SAの世帯を今回の空調同期対象店舗として選択する。
例えば、地域内300の全店舗数が10店のときには、10店の世帯のそれぞれに対して個別店舗番号SAとしての「1」〜「10」のいずれかの数字が予め割り振られる。なお、対象店舗番号SBの初期値は「0」に設定される。また、対象店舗番号SBの更新にともない更新後の値が個別店舗番号SAの最大値を超えたときには、対象店舗番号SBが初期値に戻される。
ステップS22では、地域内300の全店舗310から空調同期対象店舗として設定した店舗を除いた残りの全ての店舗を情報提供店舗として設定する。
例えば、地域内300の全店舗数が10店の場合において「個別店舗番号SA=1」の店舗310が空調同期対象店舗として設定されているとき、「個別店舗番号SA=2〜10」の店舗が情報提供店舗として設定される。
ステップS23において、空調同期対象店舗の空調温度が、ステップS22において設定した情報提供店舗の空調温度の平均値と比較して、基準量よりも大きいか否かを判定する。空調同期対象店舗の空調温度が、情報提供店舗の空調温度の平均値と比較して基準量よりも大きい旨判定したときには、ステップS24へと進み、空調同期対象店舗の空調温度を平均値と同期させるべく、空調同期対象店舗の下位監視ユニット71に空調温度を平均値と同期させる旨の指令を送信し、本処理を終了する。また、空調同期対象店舗の空調温度が、情報提供店舗の空調温度の平均値と比較して基準量よりも小さい旨判定したときには、本処理を終了する。
これら処理が終了した後、ステップS21の処理に戻り再び上記と同様の処理を繰り返す。これにより、各店舗310が順番に空調同期対象店舗として設定される。
以上詳述したように、本実施形態によれば第1実施形態の(1)〜(7)に準じた効果に加えて、以下に示す効果が得られるようになる。
(10)本実施形態では、電力監視装置は、特定の地域の電力使用状況を一元的に管理
している。複数の下位監視ユニット71は、特定の地域内300にある同種の営業形態の各店舗310に設けられ、上位監視ユニット471は、管理棟410に設けられるようにしている。特定の地域内300にある同種の営業形態の各店舗310は、営業環境がそれぞれ類似している。このため、電力監視装置が特定の地域の電力使用状況を一元的に管理し、複数の下位監視ユニット71を特定の地域内300にある同種の営業形態の各店舗310に設けることで、他のユーザの電力使用状況に関する情報を用いて対象ユーザに省エネ行動を好適に誘起させることができるようになる。
(11)本実施形態では、上位監視ユニット471は、使用情報に基づいて各店舗310のエアコン316を制御するようにしている。例えば複数の店舗310のうち1つの店舗310だけ他の店舗310よりも空調の温度が低いとき、同店舗310の利用者はエアコン316の温度が低すぎると感じている可能性が高い。使用情報に基づいて各店舗310のエアコン316を制御するようにしているため、例えば上記のような状況が生じているときに、エアコン316の温度が低い店舗310のエアコン316の温度を上げることにより利用者に快適な店舗環境を提供することができるようになる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の実施態様は上記実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示す態様をもって実施することもできる。また以下の各変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記第1〜4実施形態では、集合住宅100の各住宅110に電力監視装置を適用したが、例えば敷地面積等類似する住宅を特定地域内に複数備える分譲住宅についても同装置を適用することができる。
・上記第1〜4実施形態では、集合住宅100としてのマンションに適用したが、マンション以外の集合住宅にも適用することができる。例えば、アパートや、住宅に対応する事務所等のテナントが複数入居するビル等があげられる。
・上記第5実施形態では、各店舗310は他の店舗310の空調温度に基づいて空調温度を制御するようにしたが、外気温度に基づいて各店舗310のエアコン316を制御するようにしてもよい。このとき、各店舗310間の空調の温度を外気温度に応じた適切な温度に維持することができるため、例えば外気温度に対してエアコン316の温度が過度に低い温度に設定されることが抑制されるため、エネルギーの効率的な使用を促進することができるようになる。
・上記第5実施形態では、電力監視装置を特定の地域内300のコンビニエンスストアに適用したが、コンビニエンスストアに限らず特定の地域内にある同種の営業形態の店舗に適用することができる。例えばコンビニエンスストア以外のフランチャイズチェーン方式のファーストフード店や、同一地域内に複数のオフィスを備える会社の各オフィス等に適用することもできる。
・上記第5実施形態では、店舗310と同地域内300の管理棟410に上位監視ユニット471が設けられるようにしたが、管理棟410は同地域内300に設けられずともよく、また店舗310のうち一つに設けられるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、誘起情報は複数のユーザの電力使用量の統計値としての平均値と自身の電力使用量とを比較したものとしたが、平均値以外の統計値と自身の電力使用量とを比較してもよい。例えば、分布図、偏差、過去の統計に基づいた電力使用量の標準値等を用いることができる。
・上記各実施形態では、誘起情報は、誘起対象世帯を含まない全ての情報提供世帯の電力消費量の平均値と誘起対象世帯の電力消費量とを比較したものとしたが、情報提供世帯から1世帯を抽出し、個人情報が含まれない状態で、同情報提供世帯の電力使用量と誘起対象世帯の電力使用量とを比較したものとしてもよい。
・上記各実施形態では、図4において誘起情報を表示部72に表示させる例として、現在の電力使用量を表示するものを示したが、誘起情報及び表示方法としてはこれに限らず、ユーザ全体の当日の電力使用量のみを表示させるようにしてもよいし、一日間や日単位に限らず、数時間単位の電力使用量の累積値を表示させるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、図4において誘起情報を表示部72に表示させる例として、その日の現在までの電力使用量を経時的に記録したグラフで表示するもののみを示したが、さまざまな誘起情報を同時に表示させるようにしてもよいし、下位監視ユニット71またはユーザが表示を切り替えて確認できるようにしてもよい。また、画面表示ではなく音声等でユーザに知らせるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、誘起対象世帯の電力消費量と比較する平均値は、誘起対象世帯を含まない情報提供世帯の電力使用量の平均値としたが、情報提供世帯に誘起対象世帯を含む平均値としてもよい。
・上記各実施形態では、情報提供世帯を全世帯としたが、情報提供世帯を全世帯ではなく1または複数の世帯とすることもできる。例えば、上位監視ユニット及び誘起対象世帯への電力使用量の情報提供を許諾または設定した世帯のみを対象とすることもできる。
・上記各実施形態では、誘起対象世帯を全世帯としたが、誘起対象世帯を全世帯ではなく1または複数の世帯とすることもできる。例えば、上位監視ユニットからの電力使用量の誘起情報の受信を設定または同情報を受信することを契約した世帯のみを対象とすることもできる。
・上記各実施形態では、表示部72をコントロールユニット7に設けるようにしたが、表示部72を例えばネットワークNを通じて携帯電話で確認できるようにしてもよい。このとき、電力消費機器を携帯電話で遠隔地から制御することで、遠隔地にいるユーザに対しても省エネ行動を誘起させることができる。
N…ネットワーク、1…電力供給システム、2…商用交流電源、3…太陽電池、5…DC機器、6…AC機器、7…コントロールユニット、71…下位監視ユニット、72…表示部、271,471…上位監視ユニット、8…DC分電盤、9…制御ユニット、10…リレーユニット、11…AC分電盤、12…交流系電力線、13…直流系電力線、14…直流系電力線、15…直流系電力線、16…蓄電池、17…信号線、18…直流系電力線、19…直流系電力線、20…信号線、21…信号線、22…直流供給線路、23…スイッチ、24…センサ、25…直流系電力線、26…スイッチ、27…直流コンセント、28…直流系電力線、29…電力メータ、30…ネットワークシステム、31…宅内サーバ、32…管理サーバ、33…信号線、34…宅内機器、35…直流系電力配線、36…コントロールボックス、37…信号線、38…直流供給線路、39…ガス/水道メータ、40…操作パネル、41…監視機器、100…集合住宅、110…住宅、210…管理室、300…地域内、310…店舗、316…エアコン、410…管理棟。

Claims (6)

  1. 監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニットであって、
    1または複数の下位監視ユニットから電力使用状況に関する情報である使用情報を受信し、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を前記受信した使用情報に基づいて作成し、1または複数の下位監視ユニットに前記作成した誘起情報を送信するものであり、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行う
    ことを特徴とする上位監視ユニット。
  2. 監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニットであって、
    1または複数の下位監視ユニットから電力使用状況に関する情報である使用情報を受信し、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を前記受信した使用情報に基づいて作成し、1または複数の下位監視ユニットのユーザの携帯端末に前記作成した誘起情報を送信するものであり、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行う
    ことを特徴とする上位監視ユニット。
  3. 監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニットから前記下位監視ユニットへの情報提供方法であって、
    前記上位監視ユニットが、1または複数の下位監視ユニットから電力使用状況に関する情報である使用情報を受信するステップと、
    前記上位監視ユニットが、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を前記受信した使用情報に基づいて作成するステップと、
    前記上位監視ユニットが、1または複数の下位監視ユニットに前記作成した誘起情報を送信するステップとを有し、
    当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行う
    ことを特徴とする情報提供方法。
  4. 監視領域内の電力使用状況を監視する複数の下位監視ユニットのそれぞれとの間での情報通信が可能な上位監視ユニットから前記下位監視ユニットへの情報提供方法であって、
    前記上位監視ユニットが、1または複数の下位監視ユニットから電力使用状況に関する情報である使用情報を受信するステップと、
    前記上位監視ユニットが、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を前記受信した使用情報に基づいて作成するステップと、
    前記上位監視ユニットが、1または複数の下位監視ユニットのユーザの携帯端末に前記作成した誘起情報を送信するステップとを有し、
    当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように誘起情報の作成を行う
    ことを特徴とする情報提供方法。
  5. 監視領域内の電力使用状況を監視し、上位監視ユニットとの間で情報通信が可能な下位監視ユニットであって、
    前記上位監視ユニットが、1または複数の前記下位監視ユニットから受信した電力使用状況に関する情報である使用情報に基づいて作成した、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を受信するものであり、前記誘起情報は、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように作成されている
    ことを特徴とする下位監視ユニット。
  6. 表示部を備え、上位監視ユニットとの間で情報通信が可能な下位監視ユニットのユーザの携帯端末であって、
    前記上位監視ユニットが、1または複数の前記下位監視ユニットから受信した前記下位監視ユニットの監視領域内の電力使用状況に関する情報である使用情報に基づいて作成した、ユーザに省エネ行動を誘起させるための情報である誘起情報を受信するものであり、前記誘起情報は、当該上位監視ユニットに使用情報を提供した下位監視ユニットのユーザの個人情報または営業情報が作成後の誘起情報に含まれないように作成されている
    ことを特徴とする携帯端末。
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