(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、上記特許文献1に記載の技術では、以下の問題が生じることを見出した。
特許文献1は、以下の技術を開示する。
まずロッカーの利用に先立ち、例えば、スポーツジムのフロント事務員がロッカーキーである携帯キー装置に記憶された携帯識別情報とロッカー利用者の利用者識別情報を対応付けて、管理用コンピュータに記憶させる(ステップ1)。即ち、フロント事務員が、ロッカーキーに記憶された携帯識別情報とロッカー利用者の利用者識別情報との対応付けを行っている。
そして、利用者はフロントで手渡された携帯キー装置を持って更衣室に入り、任意の未使用のロッカーを利用する。利用者が携帯キー装置によってロッカーを施錠すると、携帯キー装置の携帯識別情報がロッカーに記憶され、ロッカーのロッカー識別情報が携帯キー装置に記憶される(ステップ2)。
次に、利用者は管理用コンピュータに接続されている読取装置に携帯キー装置を近づけて、携帯キー装置に記憶されている携帯識別情報及びロッカーの識別情報を読取らせる(ステップ3)。
そして、読取り装置は読取った携帯識別情報及びロッカー識別情報を管理用コンピュータに送信し、管理用コンピュータに記憶させる(ステップ4)。即ち、利用者は、前記ロッカーキーに記憶された前記携帯識別情報及びロッカー識別情報を読取り装置に読取らせるという行為を行う必要がある。
以上のステップを経ることによって、スポーツジム側は、どの利用者がどのロッカーを使用しているか、すなわち、利用者識別情報とロッカー識別情報との対応関係を把握することができる。
しかし、上記特許文献1記載の技術には、ステップ1にはフロント事務員、ステップ4には利用者による人為的な処理が不可欠である。そのため、フロント事務員の作業効率の低下を招き利用者のチェックイン処理がスムーズに進まないという課題があった。更に、利用者にも煩わしい作業を強いるという課題があった。
以上の検討を踏まえ、本発明者は、上記課題を解決するために、下記の改善策を検討した。
本開示の一態様にかかる情報管理方法は、ユーザを示すユーザIDを記憶したユーザカードが挿入されたときにキーIDを記憶したキーが取り外し可能となるロック機構、ロッカーIDを格納する第1メモリ、及び前記ロッカーID及び前記ユーザIDを出力する第1通信回路を備えたロッカーと、前記キーから前記キーIDを読み取る読取部、機器IDを格納する第2メモリ、及び前記機器ID及び前記キーIDを出力する第2通信回路を備えた訓練機器とに、ネットワークを介して接続される情報管理システムにおける情報管理方法であって、前記ユーザカードが挿入された前記ロッカーから前記第1通信回路を介して、前記ロッカーID及び前記ユーザIDを取得し、前記キーIDが読み取られた前記訓練機器から前記第2通信回路を介して、前記機器ID及び前記キーIDを取得し、前記ロッカーIDと前記キーIDとを関連付けて管理する第1データベース、及び前記取得したロッカーID及びユーザIDを用いて、前記キーIDに対応するユーザIDを前記訓練機器に出力して前記対応するユーザIDを前記訓練機器に設定させる。
本態様によれば、前記ユーザを示すユーザIDを記憶した前記ユーザカードを前記ロッカーに挿入するため携帯できず、前記ユーザIDではなく前記キーIDを記憶した前記キーを前記ユーザが携帯して前記訓練機器を利用する場合、フロント事務員やユーザの人為的な処理を介することなく自動的に、前記ロッカーを示す前記ロッカーIDを介して前記ユーザIDと前記キーIDとを対応づけるので、前記ユーザは前記訓練機器に前記キーIDを読み取らせるだけで、前記対応するユーザIDを前記訓練機器に設定できる。
また、前記情報管理システムは前記訓練機器から前記機器ID及び前記キーIDを取得し、前記ロッカーIDと前記キーIDとを関連付けて管理する第1データベース及び前記取得したロッカーID及びユーザIDを用いて、前記キーIDに対応するユーザIDを前記訓練機器に設定する。そのため、例えば、スポーツジム側は、前記ユーザと前記ユーザが使用した前記訓練機器との対応関係を自動的に把握することができる。
また、例えば、スポーツジム側は、前記ロッカーは前記第1通信回路を有し、前記情報管理システムは前記ロッカーから前記ロッカーID及び前記ユーザIDを取得するので、フロント事務員やユーザの人為的な処理を介することなく自動的にユーザIDとロッカーIDとの対応関係を把握することができる。
上記態様において、前記訓練機器は、ディスプレイを備え、前記情報管理システムは、前記ユーザIDが示すユーザが前記訓練機器を利用した履歴情報を管理する第2データベースを用いて、前記ユーザIDに対応する前記履歴情報を前記訓練機器に出力して前記訓練機器のディスプレイに表示させてもよい。
本態様によれば、前記ユーザを示すユーザIDを記憶した前記ユーザカードを前記ロッカーに挿入するため携帯できない場合、携帯しているキーのキーIDを前記訓練機器に読み取らせるだけで、前記ユーザは煩わしい処理を行うことなく、同一の訓練機器を利用した前記ユーザの履歴情報を知ることができる。
上記態様において、前記訓練機器は、訓練プログラムを格納するメモリ、前記訓練プログラムの起動による映像を表示するディスプレイ、及び前記訓練プログラムに基づき前記訓練機器を制御する制御部を有し、前記情報管理方法は、前記ユーザIDを前記訓練機器に設定させることで、前記訓練機器を、前記ユーザIDに対応するユーザが前記訓練プログラムを利用可能な状態にさせてもよい。
本態様によれば、前記ユーザは前記ユーザIDではなく、前記キーのキーIDを前記訓練機器に読み取られるだけで、前記訓練機器で利用可能な訓練プログラムを開始できる。
上記態様において、前記訓練機器の前記第2メモリに格納された機器IDは、IPアドレスであり、前記情報管理方法は、前記IPアドレスに対応した訓練機器に、前記キーIDに対応するユーザIDを出力させてもよい。
上記態様において、前記ロッカーの前記第1メモリに格納されたロッカーIDは、前記ロッカーに対応したIPアドレスであり、前記情報管理方法は、前記ロッカーに対応したIPアドレスを前記ロッカーIDとして取得してもよい。
上記態様において、前記キーIDとして近距離無線通信に用いられるIDmが使用されてもよい。
本態様によれば、前記ユーザは、前記ロッカーのキーを前記訓練機器に近接させるだけで、前記ユーザIDを前記訓練機器に設定できる。
上記態様において、前記ユーザIDとして近距離無線通信に用いられるIDmが使用されてもよい。
本態様によれば、前記ユーザは、前記ユーザカードをロッカーに挿入するだけで、前記ユーザIDを前記ロッカーから前記情報管理システムに送出させることができる。
上記態様において、前記ユーザカードが前記ロッカーに挿入されたとき、前記ユーザカードが挿入された前記ロッカーから前記第1通信回路を介して、前記ロッカーID及び前記ユーザIDを取得してもよい。
上記態様において、前記読取部は、前記キーが前記訓練機器の所定範囲に近接した場合に前記キーから前記キーIDを読み取る検知部であり、前記情報管理方法は、前記読取部よって前記キーが検知された場合、前記キーIDが読み取られた前記訓練機器から前記第2通信回路を介して、前記機器ID及び前記キーIDを取得してもよい。
本態様によれば、前記ユーザは、前記ロッカーのキーを前記訓練機器に近接させるだけで、前記ユーザIDを前記訓練機器に設定できる。
上記態様において、例えば、前記キーは、キー部と、ベルト部と有し、前記ベルト部は、前記キーIDの保持部と、前記キーIDを送信する通信部とを有するものであってもよい。
本態様によれば、前記キーに前記キーIDを保持させ、前記キーIDを通信させる機能を持たせる場合であっても、前記キーを簡易な構成にできる。そのため、前記キーを軽量に構成でき、前記ユーザが、前記キーを例えば前記ユーザの手首に前記キーを取り付けて携帯し、前記訓練機器を利用する場合であっても、前記キーが前記訓練機器を利用したエクスサイズを妨げるのを防止できる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一態様に係る情報管理方法について、具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素。構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
[1.全体構成]
図1は、実施の形態における情報管理システムの全体構成図である。図2は、実施の形態における情報管理システムの構成を示すブロック図である。以下、図1および図2を用いて情報管理システム10の構成要素について説明する。
図1および図2に示すように、実施の形態における情報管理システム10は、ユーザカード100と、ロッカー200と、キー300と、訓練機器400と、サーバ500と、専用端末600とから構成される。
ユーザカード100は、利用者の会員証であり、ユーザIDを記憶している。ユーザカード100は、NFCタグやNFCカードのような媒体によって実現される。
ロッカー200は、ユーザカード100からユーザIDを読み込み、ロッカーIDとユーザIDとを対応付けて送出する。
キー300は、ロッカーIDと予め関連付けられているキーIDを記憶している。具体的には、キー300は、NFCタグのような媒体を内蔵し、当該媒体によってキーIDを記憶している。また、キー300は、ロッカー200が有する複数の箱体ごとに対応して設けられ、当該箱体の施錠及び開錠可能である。
訓練機器400は、エアロバイクやウォーキングマシンをはじめとする訓練機器であって、キー300からキーIDを読み込んで送信する。
サーバ500は、ロッカー200からロッカーID及びユーザIDを受信する。また、サーバ500は、さらに、訓練機器400からキーIDを受信する。サーバ500は、受信したキーIDから当該キーIDに対応するロッカーIDを検出する。サーバ500は、さらに、検出したロッカーIDから当該ロッカーIDに対応するユーザIDを検出する。サーバ500は、さらに、検出したユーザIDを訓練機器400に送信する。
専用端末600は、キーIDとロッカーIDとの関連付けを行うための端末である。
ユーザIDは、複数の利用者のそれぞれに対して重複のないよう一意に割り当てられた値である。また、キーIDは、複数のキー300のそれぞれに対して重複のないよう一意に割り当てられた値である。また、ロッカーIDは、ロッカー200が有する複数の箱体のそれぞれに対して重複しないよう割り当てられた値である。ロッカーIDは、具体的には、IPアドレスなどの固定値を利用してもよい。
続いて、各構成要素について詳細に説明する。
まず、ロッカー200の構成について説明する。
図3は、実施の形態におけるロッカーの外観を示す図である。図4は、実施の形態におけるロッカーの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
複数のロッカー200のそれぞれは、開口を有する箱体210と、扉220と、施錠部230と、カード読み込み部240と、ユーザID記憶部250と、ロッカーID記憶部260と、コマンド生成部270と、通信部280とを有する。
箱体210は、服や、貴重品などのユーザの所有物を収納するための構造物である。箱体210は、1つ1つが独立した箱として構成されてもよいし、1つの箱が仕切により区画されることにより構成されてもよい。
扉220は、対応する箱体210に設けられた開口を開閉可能である。
施錠部230は、扉220が箱体210の開口を閉じた状態で施錠可能である。施錠部230は、鍵穴部231および施錠解錠機構232を有する。鍵穴部231は、施錠解錠機構232を施錠したり、解錠したりするために、キー300を差し込む穴である。施錠解錠機構232は、鍵穴部231に差し込まれたキー300を介して、利用者に操作される(具体的には、左回転または右回転される)ことにより、施錠状態または解錠状態を物理的に切り替える。また、施錠部230の鍵穴部231には、ロッカー200が利用者に使用されていない状態では、キー300が挿入されたままの状態となっている。施錠部230は、カード読み込み部240に設けられる挿入孔にユーザカードが挿入された場合に、鍵穴部231に挿入されているキー300が取り外し可能になるロック機構である。
カード読み込み部240は、ユーザカード100に記憶されているユーザIDを読み込むための装置である。具体的には、カード読み込み部240は、NFCリーダーのような読み取り装置によって実現される。カード読み込み部240は、ユーザカード100が挿入される挿入孔を有しており、挿入孔に挿入されたユーザカード100からユーザIDを読み込むことができる。
ユーザID記憶部250は、カード読み込み部240により読み込まれたユーザIDを格納(記憶)する記憶装置である。具体的には、ユーザID記憶部250は、不揮発性のメモリ、ハードディスクなどの記憶装置によって実現される。
ロッカーID記憶部260は、ロッカーIDを格納(記憶)する記憶装置である。つまり、ロッカーID記憶部260は、第1メモリとして機能する。具体的には、ロッカーID記憶部260は、不揮発性のメモリ、ハードディスクなどの記憶装置によって実現される。
なお、ユーザID記憶部250およびロッカーID記憶部260は、同一の記憶装置によって実現されていてもよく、この場合、格納している情報がユーザIDであるかロッカーIDであるかを区別できるように、当該情報を格納していればよい。
コマンド生成部270は、ユーザID記憶部250に格納されたユーザIDとロッカーID記憶部260に格納されたロッカーIDとを用いてコマンドを生成し、通信部280に通知する。
通信部280は、ユーザID記憶部250に格納されているユーザIDと、ロッカーID記憶部260に格納されているロッカーIDとを、サーバ500に送信する。つまり、通信部280は、ロッカーID及びユーザIDを出力する第1通信回路である。
以上がロッカー200の構成である。
続いて、キー300の構成について説明する。
図5は、実施の形態におけるキーの外観を示す図である。図6は、実施の形態におけるキーの機能的な構成を示すブロック図である。
キー300は、キー部310とベルト部320とを有する。キー300は、複数のロッカーのそれぞれに対応して複数存在する。キー部310は、対応するロッカー200の扉220に設けられた施錠部230を施錠および解錠することが可能である。具体的には、キー部310は、金属の板状部材に、対応する施錠部230を解錠するための凹凸(歯)が設けられた部材である。ベルト部320は、具体的には、樹脂、布などにより構成され、利用者の身体の一部(例えば、手首、足首など)に身につけるための部材である。また、キー300は、訓練機器400と通信するためのNFCタグなどの媒体330がベルト部320に設けられている。媒体330は、機能的には、図6に示すように、保持部321および通信部322を有する。保持部321は、キーIDを記憶している。また、通信部322は、保持部321に記憶されているキーIDを送信する。
以上がキー300の構成である。
続いて、サーバ500の構成について説明する。
図7は、実施の形態におけるサーバの機能的な構成を示すブロック図である。
サーバ500は、通信部510と、コマンド制御部520と、アカウントデータベース530とから構成される。通信部510は、ロッカー200、訓練機器400及び専用端末600からコマンド種別及びコマンド種別に対応した情報を受信し、受信した情報をコマンド制御部520に通知する。続いてコマンド制御部520は、コマンド種別に応じてアカウントデータベース530の内容を更新し、更新結果に応じて通信部510へ更新結果を通知する。通信部510は、更新結果の内容に応じてロッカー200、訓練機器400または専用端末600に対して更新結果を送信する。
以上がサーバ500の構成である。
続いて、専用端末600の構成について説明する。
図8は、実施の形態における専用端末の外観を示す図である。具体的には、図8の(a)は、専用端末を表側から見た場合の斜視図である。図8の(b)は、専用端末を裏側からみた場合の斜視図である。専用端末の表面には前面部にユーザ入力用の画面が表示され、ユーザインターフェース部610が設けられる。ユーザインターフェース部610は、具体的には、ユーザからのタッチ入力を受け付け、かつ、ユーザ入力用の画面などを表示することが可能なタッチパネルである。一方、ユーザインターフェース部610の裏面にはID検知部620が搭載され、近接したNFCタグやカードなどのIDを取得する。
図9は、実施の形態における専用端末の機能的な構成を示すブロック図である。
専用端末600は、ユーザインターフェース部610と、ID検知部620と、通信コマンド生成部630と、通信制御部640と、ID格納部650とから構成される。
ユーザインターフェース部610は、ユーザの操作によって氏名や年齢、性別などの情報が入力されると、これらの入力された情報を取得し、通信コマンド生成部630に通知する。
ID検知部620は、NFCタグやカードなどのIDを記録した媒体の近接を検知し、検知した媒体からIDを取得すると、取得したIDをID格納部650に格納すると共に、通信コマンド生成部630にIDを取得した旨を通知する。
通信コマンド生成部630は、ID検知部620からIDが取得されたことが通知されると、ユーザインターフェース部610を入力受付可能な状態にする。具体的には、ユーザインターフェース部610にユーザ入力用の画面を表示させることで、ユーザインターフェース部610を入力受付可能な状態にする。また、ユーザインターフェース部610は、情報が入力されると、入力された情報である入力情報を通信コマンド生成部630へ通知する。さらにユーザインターフェース部610は、登録抹消を示す入力情報を受け付けると、登録抹消を示す入力情報を通信コマンド生成部630へ通知する。
通信コマンド生成部630は、通知を受けると取得されたIDや入力情報に応じてコマンドを生成し、通信制御部640に通知する。通信制御部640は、通信コマンド生成部630からコマンドを受けると、当該コマンドをサーバ500へ送信する。
以上が専用端末600の構成である。
続いて、訓練機器400の構成について説明する。
図10は、実施の形態における訓練機器の外観を示す図である。図11は、実施の形態における訓練機器の機能的な構成を示すブロック図である。
実施の形態における訓練機器400は、例えばエアロバイクである。訓練機器400は、機器ID格納部410と、キーID検知部420と、ログアウト検知部430と、通信コマンド生成部440と、通信制御部450と、キーID格納部460と、タイムアウト時間格納部470と、ユーザインターフェース部480と、プログラム格納部491と、プログラム制御部492とから構成される。
機器ID格納部410は、訓練機器400を識別するための機器IDを格納するメモリである。
キーID検知部420は、NFCタグやカードなどのキーIDを記録した媒体(例えば媒体330)の近接を検知し、キーIDを取得すると、取得したキーIDをキーID格納部460に格納すると共に、通信コマンド生成部440にキーIDを取得した旨を通知する。つまり、キーID検知部420は、キー300が訓練機器400の所定範囲に近接した場合にキー300からキーIDを読み取る読取部である。
通信コマンド生成部440は、キーID検知部420からキーIDが通知されると、機器ID格納部410に格納された機器IDとキーIDとを読み出して通信制御部450に送信する。
通信制御部450は、受信した当該機器IDとキーIDとをサーバ500へ送信する。つまり、通信制御部450は、機器ID及びキーIDを出力する通信回路である。なお、キーID格納部460は初期値として「null」を格納する。
また、実施の形態におけるログアウト検知部430は、キーID検知部420がキーID格納部460に格納されたキーIDとは異なるキーIDを検出した際に、通信コマンド生成部440にログアウトした旨を通知する。また、タイムアウト時間格納部470は、予め定められた値として「2時間」を示す値が書き込まれている。ログアウト検知部430はタイマー機能を内蔵しており、キーID検知部420がキーIDを取得してからタイムアウト時間格納部470に格納された時間が経過すると、通信コマンド生成部440にログアウトした旨を通知する。
ユーザインターフェース部480は、ユーザの訓練量を計測するための計測部481と、ユーザからの入力を受け付け、かつ、訓練機器400を利用した履歴情報を表示することが可能なタッチパネル482(ディスプレイ)とを有する。本実施の形態では、計測部481は、ペダル及びペダルの回転数を検出する検出部により構成される。
なお、訓練機器400のタッチパネル482に、機器ID格納部410と、キーID検知部420と、ログアウト検知部430と、通信コマンド生成部440と、通信制御部450と、キーID格納部460と、タイムアウト時間格納部470とが内蔵されている。
プログラム格納部491は、訓練プログラムを格納したメモリである。プログラム制御部492は、プログラム格納部491から訓練プログラムを読み出して、読み出した訓練プログラムに基づき訓練機器を制御する制御部である。プログラム制御部492は、訓練機器400にユーザがログインしたときに、訓練プログラムをプログラム格納部491から読み出して、訓練プログラムの起動を行う。そして、プログラム制御部492は、訓練プログラムの起動による映像をタッチパネル482に表示させる。
以上が訓練機器400の構成である。
続いて、アカウントデータベース530の構成について図12を用いて説明する。
図12は、実施の形態におけるアカウントデータベースの構成を示す図である。
アカウントデータベース530は、店舗共通データベース710と、店舗別データベース720とから構成される。店舗共通データベース710は、顧客の個人情報のような、各地域に点在する店舗で共通して管理される情報を格納する。一方、店舗別データベース720は、店舗内に設置された訓練機器の機器IDやロッカーのロッカーIDのように、店舗内でのみ使用される情報を格納する。
続いて、店舗共通データベース710の構成について説明する。
図13は、実施の形態における店舗共通データベースの構成を示す図である。
店舗共通データベース710は、顧客個人情報データベース810と訓練記録データベース820とを含む。
図14は、実施の形態における顧客個人情報データベースの内容の一例を示す表である。
図14に示すように、顧客個人情報データベース810は、ユーザID811を少なくとも含み、個人情報としての氏名812と、年齢813と、性別814とを含む。顧客個人情報データベース810は、ユーザID811毎に紐付けられた個人情報を、複数人分格納する。本実施の形態では、ユーザID811は、NFC通信で用いられるIDm、即ち8ビット8個の数値列である。氏名812は、ユーザID811に対応する利用者の氏名を示す。年齢813は、ユーザID811に対応する利用者の年齢を示す。性別814は、ユーザID811に対応する利用者の性別を示す。
図15は、実施の形態における訓練記録データベースの内容の一例を示す表である。
図15に示すように、訓練記録データベース820は、ユーザID821と、最終訓練日時822と、当月平均訓練時間823と、当月平均訓練時脈拍824とを含む、訓練機器400を利用した履歴情報を管理する第2データベースである。本実施の形態では、ユーザID821は、NFC通信で用いられるIDm、即ち8ビット8個の数値列である。最終訓練日時822は、ユーザID821に対応する利用者が最後に訓練を行った日時を示す。当月平均訓練時間823は、ユーザID821に対応する利用者が現在の月に訓練を行った総時間を当該月に訓練を行った日数で除した値である。当月平均訓練時脈拍824は、ユーザID821に対応する利用者が現在の月に訓練を行ったときに計測された脈拍の平均値である。
続いて、店舗別データベース720の構成について説明する。
図16は、実施の形態における店舗別データベースの構成を示す図である。
店舗別データベース720は、少なくとも鍵データベース910と、ロッカー本体データベース920と、機器データベース930と、待ち受け時間格納部940とから構成される。待ち受け時間格納部940は、サーバ500にて自由に設定可能な領域であり、本実施の形態では初期値として「30秒」を示す値が記録されている。
続いて、鍵データベース910の構成について説明する。
図17は、実施の形態における鍵データベースの内容の一例を示す表である。
鍵データベース910は、キーID911と、ロッカーID912とから構成される、第1データベースである。本実施の形態では、キーID911は、NFC通信で用いられるIDm、即ち8ビット8個の数値列である。また、本実施の形態では、ロッカーID912は、IPアドレスで用いられるアドレス、即ち8ビット4個の数値列である。鍵データベース910は、複数のキーID911のそれぞれと複数のロッカーID912のそれぞれとの組を格納する。
キーID911は、キー300に個別に関連付けられるものであり、ロッカーID912は、ロッカー200に個別に関連付けられるものである。また、複数のロッカー200のそれぞれと、複数のキー300のそれぞれとは、1対1で対応している。このため、一のロッカー200と、当該一のロッカー200を施錠及び解錠可能な一のキー300とにそれぞれ対応するキーID911およびロッカーID912は、鍵データベース910において一つの組として格納される。
例えば、図17において、キーID911として「219_134_127_211_113_0_39_1」が割り当てられたキー300は、ロッカーIDとして「132.182.177.90」が割り当てられたロッカー200を施錠及び解錠することが可能である。なお、実施の形態においては、キー300が製造された時点でキーID911が割り当てられ、ロッカー200が製造された時点でロッカーID912が割り当てられているものとする。さらに、実施の形態においては、サーバ500とキー300とロッカー200とは、それぞれセットで提供されるものとし、提供されるキー300及びロッカー200に適合するよう、提供時点でキーID911及びロッカーID912の初期値が設定されているものとする。
続いて、ロッカー本体データベース920の構成について説明する。
図18は、実施の形態におけるロッカー本体データベースの内容の一例を示す表である。
ロッカー本体データベース920は、ロッカーID921と、ユーザID922とから構成される。本実施の形態では、ロッカーID921は、IPアドレスで用いられるアドレス、即ち8ビット4個の数値列である。また、本実施の形態では、ユーザID922は、NFC通信で用いられるIDm、即ち8ビット8個の数値列である。ユーザカード100と、当該ユーザカード100が設置されたロッカー200(つまり、ユーザカード100がカード読み込み部240に挿入されたロッカー200)とのそれぞれに対応する、ユーザID922とロッカーID921とは、ロッカー本体データベース920において一つの組として格納される。但し、ユーザID922の値が「null」となっているロッカーID921に対応するロッカー200にはいずれのユーザカード100も設置されていないことを意味する。
例えば、図18において、ユーザID922が「219_134_127_211_113_0_39_1」として割り当てられているユーザカード100は、ロッカーID921が「132.182.177.90」であるロッカー200に設置されている、即ち当該ユーザカード100の持ち主である利用者が当該ロッカー200を使用中であることを意味する。
また、図18において、ロッカーID921が「132.182.177.10」であるロッカー200に対応するユーザID922の値は、「null」であるので、いずれのユーザカード100も設置されていないことを意味する。即ち当該ロッカー200は、いずれの利用者からも施錠(利用)されていないことを意味する。
続いて、機器データベース930の構成について説明する。
図19は、実施の形態における機器データベースの内容の一例を示す表である。
機器データベース930は、機器ID931と、ユーザID932とから構成される。本実施の形態では、機器ID931は、IPアドレスで用いられるアドレス、即ち8ビット4個の数値列である。また、本実施の形態では、ユーザID932は、NFC通信で用いられるIDm、即ち8ビット8個の数値列である。ユーザカード100を所有する利用者が訓練機器400を使用中の場合、利用者が所有するユーザカード100と当該利用者が使用中である訓練機器400とのそれぞれ対応するユーザID932と機器ID931とは、機器データベース930において一つの組として格納される。但し、ユーザID932の値が「null」となっている機器ID931に対応する訓練機器400はいずれの利用者にも使用されていないことを意味する。一方で、ユーザID932の値が複数格納されている機器ID931に対応する訓練機器400には複数の利用者がその訓練機器400を使用していることを意味する。
以上がアカウントデータベース530の構成である。
続いて、各構成要素による処理手順について詳細に説明する。
ロッカー200のカード読み込み部へユーザカード100を挿入し、かつ、抜き取った場合のロッカー200へのログイン・ログアウト処理の手順について、図20を用いて説明する。
まず、ユーザカード100がロッカー200のカード読み込み部240へ挿入された場合の処理について説明する。
ユーザカード100がカード読み込み部240に挿入され、カード読み込み部240がユーザカード100からユーザIDを取得する(S101)。次に、カード読み込み部240は、取得したユーザIDをユーザID記憶部250に格納し、当該ユーザIDをコマンド生成部270へ通知する(S102)。続いて、コマンド生成部270は、ロッカー200にログインするためのコマンドであって、取得したユーザIDをIDとしたパラメータを付与し、ロッカーID記憶部260に記憶されているロッカーIDをパラメータとして付与したコマンドを生成し、生成したコマンドを通信部280へ通知する(S103)。通信部280は、取得したコマンドをサーバ500へ送信する(S104)。
続いて、ユーザカード100がロッカー200から抜き取られた場合の処理について説明する。
カード読み込み部240は、カード読み込み部240からユーザカード100が抜き取られたことを検出すると(S105)、カード読み込み部240は、コマンド生成部270へユーザID記憶部250に格納されたID、即ちユーザIDを通知する(S106)。コマンド生成部270は、ロッカー200からログアウトするためのコマンドであって、取得したユーザIDをIDとしたパラメータを付与し、ロッカーID記憶部260に記録されたロッカーIDをパラメータとして付与したコマンドを通信部280へ通知する(S107)。通信部280は、取得したコマンドをサーバ500へ送信する(S108)。
このように、ステップS101〜ステップS104の処理が行われることにより、サーバ500は、ユーザカード100がロッカー200(のカード読み込み部240)に挿入されたとき、ユーザカード100が挿入されたロッカー200から通信部280を介して、ロッカーID及びユーザIDを取得する。
以上がロッカー200へユーザカード100を挿入し、かつ、抜き取った場合のロッカー200での処理である。
続いて、キー300、訓練機器400及びサーバ500による訓練機器へのログイン・ログアウト処理の手順について、図21を用いて説明する。
キー300が訓練機器400のキーID検知部420に近接すると、訓練機器400は、キー300からキーIDを取得する(S201)。
続いて訓練機器400は、訓練機器400にログインするためのコマンドであって、取得したキーIDと訓練機器400に予め割り当てられた機器IDとをパラメータとして付与したコマンドをサーバ500に送信する(S202)。
サーバ500は、コマンドを受信すると、図17に示す鍵データベース910のキーID911よりコマンドに付与されたキーIDを検索し、該当するキーIDが見つかった場合、当該キーIDに対応するロッカーIDをロッカーID912より抽出する(S203)。続いて、サーバ500は、当該ロッカーIDを図18に示すロッカー本体データベース920のロッカーID921より検索し、該当するロッカーIDが見つかった場合、当該ロッカーIDに関連付けられたユーザIDをユーザID922より抽出する(S204)。
続いて、サーバ500は、コマンドに付与された機器IDを図19で示した機器データベース930の機器ID931より検索し、該当する機器IDが見つかった場合、ユーザID932において該当する機器IDに関連付けられたユーザIDを、当該ユーザIDで上書きすることで、訓練機器400へのログインを実行する(S205)。以上のログイン処理が完了すると、サーバ500は、訓練機器400へユーザIDを送信する(S206)。
訓練機器400は、サーバ500からユーザIDを受信すると、訓練プログラムを開始する(S207)。訓練機器400は、訓練プログラムが終了すると、訓練機器400からログアウトするためのコマンドであって、訓練機器400に関連付けられた機器IDをパラメータとして付与したコマンドをサーバ500へ送信する(S208)。
サーバ500は、当該コマンドを受信すると、当該コマンドに付与された機器IDを図19で示した機器データベース930の機器ID931より検索し、該当する機器IDが見つかった場合は、ユーザID932において該当する機器IDに関連付けられたユーザIDを「null」で上書きすることで、訓練機器400からのログアウトを実行する(S209)。
このように、サーバ500は、ステップS206においてユーザIDを訓練機器400に送信することで、訓練機器400をユーザIDに対応するユーザが訓練プログラムを利用可能な状態にする。なお、ここで言う「ユーザIDに対応するユーザが訓練プログラムを利用可能な状態にする」とは、訓練機器400のプログラム格納部491に格納されている訓練プログラム(アプリケーション)を読み出して、プログラム制御部492が当該訓練プログラムを訓練機器400にログインしたユーザのユーザIDに紐付けて実行可能な状態にすることである。
以上の処理によって、訓練機器400に対するログイン及びログアウトの処理が実現される。
続いて、訓練機器400での処理について図22を用いてより詳細に説明する。なお、図21と同一の処理については、図21と図22とで同一の処理番号を記載する。
キー300が訓練機器400のキーID検知部420に近接すると、キーID検知部420は、キー300の媒体330の保持部321から通信部322を通じてキーIDを読み込み(S201)、ログアウト検知部430へ読み込んだキーIDを通知する(S300)。続いて、キーID検知部420は、読み込んだキーIDをキーID格納部460に格納した後、通信コマンド生成部440へ読み込んだキーIDを通知する(S301)。通信コマンド生成部440は、キーIDを取得すると、訓練機器400にログインするためのコマンドであって、取得したキーIDと機器ID格納部410に格納されている機器IDとをパラメータとして付与したコマンドを通信制御部450に通知する。通信制御部450は、コマンドを取得すると、サーバ500へ取得したコマンドを送信する(S202)。通信制御部450は、当該コマンドをサーバ500へ送信した後、サーバ500からユーザIDを受信すると(S206)、ログアウト検知部430に経過時間の計測を開始する開始要求を発行し、訓練プログラムを開始する(S207)。ログアウト検知部430は、開始要求を受けると経過時間の計測を開始する(S303)。
続いて、訓練機器400において、ログアウト検知部がログアウトを検知した場合の訓練機器400での処理について図23を用いて説明する。
ログアウト検知部430は、ログアウトを検知すると(S401)、キーID格納部460に格納されているキーIDを通信コマンド生成部440に通知する(S402)。通信コマンド生成部440は、訓練機器400からログアウトするためのコマンドであって、取得したキーIDをパラメータとして付与したコマンドを通信制御部450に通知する(S403)。通信制御部450は、コマンドを取得するとサーバ500へ取得したコマンドを送信する(S208)。
以上がキー300、訓練機器400及びサーバ500による訓練機器へのログイン・ログアウト処理の手順である。
続いて、訓練機器400にログインしてからの経過時間超過によるログアウトの検知処理の手順について図24を用いて説明する。
ログアウト検知部430は、S303において経過時間の計測が開始されてから、タイムアウト時間格納部470に格納された値で示される時間(本実施の形態では「2時間」)が経過したことを検知すると(S501)、ログアウト通知を自身に発行する(S401)。
続いて、キーIDの通知に伴うログアウトの検知処理の手順について図25を用いて説明する。
キー300がキーID検知部420に近接し、キーID検知部420がキー300からキーIDを取得すると(S201)、キーID検知部420は、ログアウト検知部430へキーIDを通知する(S300)。この時、取得したキーIDと、キーID格納部460に格納されているキーIDとが異なる値であるか否かを判定し、異なる値であると判定した場合(S601)、新たな利用者によるログインを検知したと見なして、ログアウト通知を自身に発行する(S401)。
つまり、訓練機器400で行われるログアウト処理は、訓練プログラムが開始されてから2時間が経過することにより行われてもよいし、別のキーIDを検知することにより行われてもよい。
以上が実施の形態における訓練機器400におけるログアウトの検知手順である。
なお、情報管理システム10では、情報管理方法において、以下のような処理が行われる。
図26は、実施の形態における情報管理方法について説明するためのフローチャートである。
まず、ユーザカード100が挿入されたロッカー200から通信部280を介して、ロッカーID及びユーザIDを取得する(S1001)。
次に、キーIDが読み取られた(つまりキーIDの読み取りが行われた)訓練機器400から通信制御部450を介して、機器ID及びキーIDを取得する(S1002)。
最後に、ロッカーIDとキーIDとを関連付けて管理する鍵データベース910、及び取得したロッカーID及びユーザIDを用いて、キーIDに対応するユーザIDを訓練機器400に出力して、対応するユーザIDを訓練機器400に設定させる(S1003)。
図27は、実施の形態におけるロッカーへのログイン・ログアウト手順について説明するためのフローチャートである。
まず、カード読み込み部240がユーザカード100からユーザIDを取得する(S1011)。
次に、カード読み込み部240は、取得したユーザIDをユーザID記憶部250に格納し、コマンド生成部270へユーザIDを通知する(S1012)。
コマンド生成部270は、ユーザIDとロッカーIDとをパラメータとして付与したコマンドを通信部280へ通知する(S1013)。
そして、通信部280は、取得したコマンドをサーバ500へ送信する(S1014)。
次に、カード読み込み部240は、ユーザカードの抜き取りを検出したか否かを判断する(S1015)。カード読み込み部240は、ユーザカードの抜き取りを検出した場合、次のステップS1016に進み、ユーザカードの抜き取りを検出していない場合、ステップS1015を繰り返す。
次に、カード読み込み部240は、コマンド生成部270へユーザIDを通知する(S1016)。
そして、コマンド生成部270は、取得したユーザIDと、ロッカーID記憶部260に記憶されたロッカーIDをパラメータとして付与したコマンドを通信部280へ通知する(S1017)。
最後に、通信部280は、取得したコマンドをサーバ500へ送信する(S1018)。
このように、ロッカー200において、ステップS1011〜ステップS1014の処理が行われることにより、サーバ500は、ステップS1001のように、ロッカーID及びユーザIDを取得できる。
図28は、実施の形態における訓練機器へのログイン・ログアウト処理手順について説明するためのフローチャートである。
まず、訓練機器400は、キー300からキーIDを取得する(S1021)。
次に、訓練機器400は、取得したキーIDと、訓練機器400に予め割り当てられた機器IDとをパラメータとして付与したコマンドをサーバ500に送信する(S1022)。
そして、訓練機器400は、サーバ500からユーザIDを受信するまで待機する。
一方、サーバ500は、訓練機器400からコマンドを受信すると、鍵データベース910よりコマンドに付与されたキーIDに対応するロッカーIDを抽出(特定)する(S1023)。
次に、サーバ500は、ロッカー本体データベース920より当該ロッカーIDに関連付けられたユーザIDを抽出(特定)する(S1024)。
次に、サーバ500は、機器データベース930よりコマンドに付与された機器IDに関連付けられたユーザIDを検索し、検索することで特定したユーザIDで上書きすることで、ログイン処理を実行する(S1025)。
次に、サーバ500は、訓練機器400へ特定したユーザIDを送信する(S1026)。
そして、サーバ500は、訓練機器400からコマンドを受信するまで待機する。
サーバ500からユーザIDを受信した訓練機器400は、訓練プログラムを開始する(S1027)。
そして、訓練機器400は、訓練プログラムを終了し、機器IDを付与したコマンドをサーバ500へ送信する(S1028)。
訓練機器400から機器IDが付与されたコマンドを受信したサーバ500は、機器データベース930のうちコマンドに付与された機器IDに関連付けられたユーザIDを「null」で上書きすることで、ログアウト処理を実行する(S1029)。
このように、訓練機器400において、ステップS1021及びステップS1022の処理が行われることにより、サーバ500は、ステップS1002のように、機器ID及びキーIDを取得できる。そして、サーバ500は、ステップS1023〜ステップS1025の処理を行うことにより、ステップS1003の処理を行う。
以上のように、本実施の形態に係る情報管理方法によれば、ユーザを示すユーザIDを記憶したユーザカード100をロッカー200に挿入するため携帯できず、ユーザIDではなくキーIDを記憶したキー300をユーザが携帯して訓練機器400を利用する場合、フロント事務員やユーザの人為的な処理を介することなく自動的に、ロッカー200を示すロッカーIDを介してユーザIDとキーIDとを対応づけるので、ユーザは訓練機器400にキーIDを読み取らせるだけで、対応するユーザIDを訓練機器400に設定できる。
また、本実施の形態に係る情報管理システム10は、訓練機器400から機器ID及びキーIDを取得し、ロッカーIDとキーIDとを関連付けて管理する鍵データベース910(第1データベース)及び取得したロッカーIDとユーザIDとを用いて、キーIDに対応するユーザIDを訓練機器400に設定する。そのため、例えば、スポーツジム側は、ユーザとユーザが使用した訓練機器400との対応関係を自動的に把握することができる。
また、本実施の形態に係る情報管理方法によれば、ユーザIDを訓練機器400に設定させることで、訓練機器400を、ユーザIDに対応するユーザが訓練プログラムを利用可能な状態にさせてもよい。このため、ユーザを示すユーザIDを記憶したユーザカード100をロッカー200に挿入するため携帯できない場合、携帯しているキーのキーIDを訓練機器400に読み取らせるだけで、ユーザは煩わしい処理を行うことなく、同一の訓練機器400を利用したユーザの履歴情報を知ることができる。
本実施の形態に係る情報管理方法によれば、キーIDとして近距離無線通信に用いられるIDmが使用されてもよい。このため、ユーザは、ロッカー200のキー300を訓練機器400に近接させるだけで、ユーザIDを訓練機器400に設定できる。
本実施の形態に係る情報管理方法によれば、ユーザIDとして近距離無線通信に用いられるIDmが使用されてもよい。このため、ユーザは、ユーザカード100をロッカー200に挿入するだけで、ユーザIDをロッカー200から情報管理システム10に送出させることができる。
本実施の形態に係る情報管理方法によれば、キーID検知部420よってキー300が検知された場合、キーIDが読み取られた訓練機器400から通信制御部450(第2通信回路)を介して、機器ID及びキーIDを取得してもよい。このため、ユーザは、ロッカー200のキー300を訓練機器400に近接させるだけで、ユーザIDを訓練機器400に設定できる。
本実施の形態に係る情報管理方法によれば、例えば、キー300は、キー部310と、ベルト部320と有し、ベルト部320は、キーIDの保持部321と、キーIDを送信する通信部322とを有するものであってもよい。このため、キー300にキーIDを保持させ、キーIDを通信させる機能を持たせる場合であっても、キー300を簡易な構成にできる。そのため、キー300を軽量に構成でき、ユーザが、キー300を例えばユーザの手首にキー300を取り付けて携帯し、訓練機器400を利用する場合であっても、キー300が訓練機器400を利用したエクスサイズを妨げるのを防止できる。
なお、ロッカー200にユーザカード100を差し込んだ時及び抜き去った時に、その時の時刻とユーザカードから取得したユーザIDとをサーバ500が記録し、利用者の入退室時刻を管理しても良い。
また、訓練機器400の一例としてあげたエアロバイクは、訓練した時間やペダルの平均回転数・最大回転数・平均脈拍・最大/最小脈拍などの訓練情報をサーバ500に送信していてもよい。そして、サーバ500は、ユーザIDに関連付けてこれらの情報を訓練記録データベース820に記録していてもよい。
これにより、訓練機器400のタッチパネル482または専用端末600は、サーバ500の訓練記録データベース820から記録された情報を取得して、例えば、図29に示すように当該情報を示す画面1000を利用者に提示するような様態としても良い。つまり、情報管理システム10は、訓練機器400に対するログインが行われたときに特定されたユーザIDが示すユーザが訓練機器400を利用した履歴情報を管理する訓練記録データベース820を用いて、ユーザIDに対応する履歴情報を訓練機器400に出力して訓練機器400のタッチパネル482に表示させてもよい。
なお、画面1000は、前回のトレーニング日時1001、月平均訓練時間1002、月平均訓練時脈拍1003、ペダルの回転速度1004、脈拍1005などを含む。
また、エアロバイクだけでなく、その他の各種トレーニング機器にこのようなログイン機能及び記録機能を搭載しても良い。
(変形例)
(1)
変形例(1)におけるロッカー200aについて図30を用いて説明する。
図30は、変形例(1)におけるロッカーの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
なお、変形例(1)におけるロッカー200aは、実施の形態のロッカー200と比較して、カード読み込み部240の代わりにカード通信部241が利用されている点が異なる。なお、実施の形態のロッカー200と同一の構成要素については、実施の形態におけるロッカー200の構成要素、即ち図4と同じ符号を用いる。
実施の形態のロッカー200では、カード読み込み部240はNFCやFelicaなどのタグ・カードからIDを読み込む機能を有していた。一方で、変形例(1)のロッカー200aのカード通信部241は、カード読み込み部240と同等の機能を実現するのに加え、他のNFCリーダーやFelicaリーダーのような近接通信デバイスに対してデータ送信処理を行うことが可能である。本機能は、例えばNFCリーダーのエミュレーションモードによって実現されるが、NFCリーダーやFelicaリーダーに限定されるものではない。
(2)
実施の形態ではロッカー200は、キー300からいかなるIDも受信しない(つまりロッカー200とキー300との通信は行われない)ことを前提としていた。そのため、扉220を閉じた状態で、予め鍵穴部231に差し込まれているキー300を回転させることで、施錠解錠機構232を施錠する機構であった。
一方、変形例(2)では、ロッカー200bがキー300bからキーIDを読み込むことを前提としている。即ち、ロッカー200bは、キー300bから「ロッカー200bに対応するキー300bに割り当てられたキーID」を受信できている間のみ解錠する。
図31は、変形例(2)におけるロッカー及びキーの外観を示す図である。図32は、変形例(2)におけるロッカーの機能的な構成の一例を示すブロック図である。図33は、変形例(2)におけるキーの機能的な構成の一例を示すブロック図である。図34は、変形例(2)におけるロッカーの施錠部の施錠時及び解錠時を説明するための図である。
図31及び図32に示すように、ロッカー200bは、実施の形態のロッカー200とは、施錠部230bの構成が異なる。なお、実施の形態のロッカー200と同一の構成要素については、実施の形態におけるロッカー200の構成要素、即ち図4と同じ符号を用いる。
また、図31及び図33に示すように、キー300bは、実施の形態のキー300とは、嵌合部310b及びベルト部320bを有する構成である点が異なる。具体的には、嵌合部310bは、キーIDを保持する保持部311bと、キーIDを送信可能な通信部312bとを含む媒体(タグ)330bを有する。また、ベルト部320bは、実施の形態のキー300のベルト部320とは異なり、媒体330を有していない。
ロッカー200bの施錠部230bは、鍵受部231bと、施錠解錠機構232bと、鍵検知部233bとを有する。鍵受部231bは、ロッカー200bの扉220の表側に設けられ、キー300bの嵌合部310bが挿入された状態で、鍵受部231bの所定の位置に嵌合部310bを配置した状態にできる部材である。鍵受部231bには、所定の位置に嵌合部310bが配置された状態(図34のP3)において、嵌合部310bに設けられた媒体330bに保持されているキーIDを読み取り可能な鍵検知部233bが設けられている。つまり、キー300bの媒体330bは、嵌合部310bが鍵受部231bに挿入されて所定の位置に配置された状態(図34のP3)において、鍵受部231bに設けられた鍵検知部233bに読み取り可能な位置に配置されることになる。施錠解錠機構232bは、媒体330bが鍵検知部233bに読み取り可能な位置に配置される(つまり、嵌合部310bが鍵受部231bの所定の位置に配置される(図34のP3))と解錠状態となり、媒体330bが鍵検知部233bに読み取り可能な位置に配置されていない(つまり、嵌合部310bが鍵受部231bから取り外される(図34のP1及びP2))と施錠状態となる。
なお、図34のP3に示すように、嵌合部310bが鍵受部231bから取り外されることを防止するための鍵止部234bを設けてもよい。鍵止部234bは、解錠状態においては嵌合部310bが取り外せないように突出した状態となり(図34のP3参照)、施錠状態においては嵌合部310bが取り外せるように引っ込んだ状態となる(図34のP1参照)。
(3)
実施の形態では、訓練機器400は、エアロバイク等のフィットネス機器を例に挙げたが、フィットネス機器に限らない。図35に示す訓練機器400aのように、スタジオであってもよい。訓練機器400aは、扉410a付近の壁420aに、キーID検出部430aが設けられている。そして予め設定されたスタジオプログラムのうち、予め設定された各プログラムの受付時間の間にキーID検出部430aがキー300、300bからキーIDを取得すると、訓練機器400aはキーIDをサーバ500に送信し、サーバ500は、鍵データベース910によりキーIDからロッカーIDを検索し、ロッカー本体データベース920によりロッカーIDからユーザIDを検索する。そして、そのユーザIDに対して、受付時間の対象となるプログラムに参加したことをサーバ500は訓練記録データベース820に記録するようにしてもよい。例えば、12:58にキーID検出部430aにキー300、300bをタッチすると、キーIDに紐付けられたユーザIDに示されるユーザがエアロビクスを13:00から14:00まで実施したとサーバ500の訓練記録データベース820に記録される。
(4)
なお、上記で情報管理システム10の各構成要素で行われている処理は、それぞれの構成要素が行うことに限定されずに、情報管理システム10に含まれるいずれかの構成要素が代わりに行ってもよい。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る情報管理方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。