JP2015200695A - 画像処理装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラー重畳画像に対しカラーモノクロ判定に基づく画像処理を行う場合において、画質妨害の発生を抑制する。【解決手段】画像がモノクロ画像であるかカラー画像であるか判定する判定手段と、前記画像に対し前記判定手段による判定の結果に応じた画像処理を行う処理手段と、を備え、前記判定手段は、前記画像に含まれるモノクロ画素の階調の種類の数を表すモノクロ階調数に基づき前記判定を行うことを特徴とする画像処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置及びその制御方法に関するものである。
画像のモノクロ領域を検出し、モノクロ領域とそれ以外のカラー領域とに対し個別にγ補正する画像表示装置がある。例えば、医療用の画像表示装置には、モノクロ領域にはDICOMのPart14に規定されたγ補正(以下、「DICOMγ補正」と呼ぶ)を行い、カラー領域にはγ=2.2のγ補正を行うものがある。DICOMはDigital Imaging and Communication in Medicineを表す。これにより、レントゲン画像等のモノクロ画
像にはDICOMγ補正が、内視鏡画像等のカラー画像にはγ=2.2のγ補正がそれぞれ適用され、適切な階調表示を行えるという効果があった。また、画像を複数の矩形領域に分割し、領域毎にモノクロ領域かカラー領域かを判定する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
MRI(Magnetic Resonance Imaging、磁気共鳴画像)画像や超音波画像等のモノクロ画像の上に、カラー画像で構成される情報表示を重ね合わせた医療用画像がある(以下、カラー重畳画像と呼ぶ)。重ね合わせる情報としては血流情報等がある。カラーの情報表示をモノクロ画像に重ね合わせることによって、観察者は複数の情報を同時に参照しながら複合的に診断を行うことができる。
特開2003−244469号公報
特許文献1の技術において、カラー重畳画像に対しカラーモノクロ判定を行うと、以下のような問題が発生する場合があった。カラー画像が重畳されている部分を含む矩形領域はカラー画素の割合が高いので、カラー領域と判定される。一方、この領域に隣接する矩形領域にカラー画像が重畳されていない場合、モノクロの画素しか存在しないので、モノクロ領域と判定される。モノクロ領域と判定された領域にはDICOMγ補正が、カラー領域と判定された領域にはγ=2.2のγ補正がそれぞれ適用される。そのためモノクロ領域と判定された領域とカラー領域と判定された領域との境界において、モノクロ画素に輝度差が生じ、画質上の妨害が発生する。
本発明は、カラー重畳画像に対しカラーモノクロ判定に基づく画像処理を行う場合において、画質妨害の発生を抑制することを目的とする。
本発明は、画像がモノクロ画像であるかカラー画像であるか判定する判定手段と、
前記画像に対し前記判定手段による判定の結果に応じた画像処理を行う処理手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記画像に含まれるモノクロ画素の階調の種類の数を表すモノクロ階調数に基づき前記判定を行うことを特徴とする画像処理装置である。
本発明は、画像がモノクロ画像であるかカラー画像であるか判定する判定工程と、
前記画像に対し前記判定工程による判定の結果に応じた画像処理を行う処理工程と、
を有し、
前記判定工程では、前記画像に含まれるモノクロ画素の階調の種類の数を表すモノクロ階調数に基づき前記判定を行うことを特徴とする画像処理装置の制御方法である。
本発明によれば、カラー重畳画像に対しカラーモノクロ判定に基づく画像処理を行う場合において、画質妨害の発生を抑制することができる。
実施例1の画像表示装置の構成例を示すブロック図 実施例1の画像表示装置の処理手順を示すフローチャート 実施例1の画像表示装置のカラーモノクロ領域の算出手法を示す図 実施例1の画像表示装置の入力画像と領域判定の例を示す図 実施例1の画像表示装置の重畳領域検出の処理手順を示すフローチャート 実施例1の画像表示装置の入力画像の特徴量の例を示す図 実施例2の画像表示装置の構成例を示すブロック図 実施例2の画像表示装置の処理手順を示すフローチャート 実施例2の画像表示装置のカラーモノクロ領域の算出手法を示す図
(実施例1)
以下、本発明による画像表示装置の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係る画像表示装置の構成例を示すブロック図である。図中、100は画像表示装置全体、101は入力部、102は特徴量検出部、103は領域判定部、104は重畳判定部、105はγ処理部、106は出力部である。ここでは、構成要素と概略機能の説明を行う。詳細は後ほどフローチャートで説明する。
入力部101は、画像処理装置100の外部から画像データを取り込む際に使用される。入力部101はDVI、HDMI(登録商標)、USBやLAN等の通信規格の端子及びその処理回路等で構成される。DVIはDigital Visual Interface、HDMI(登録商標)はHigh Definition Multimedia Interfaceである。USBはUniversal Serial Bus、LANはLocal Area Networkである。入力部101は特徴量検出部102と、γ処理部105に画像データを送信する。実施例1では、画像データはRGB形式であるものとして説明する。Rが赤、Gが緑、Bが青をそれぞれ表す。
特徴量検出部102は入力される画像を複数の領域に分割し、各分割領域の特徴量(階調や色の情報)を取得する。特徴量検出部102は取得した特徴量を領域判定部103と重畳判定部104に送信する。特徴量検出部102は、領域分割の情報(分割領域の位置を表す座標情報)を、領域判定部103と重畳判定部104から受け取り、それに基づき各分割領域の特徴量を取得する。
領域判定部103は、特徴量検出部102から取得した各分割領域の特徴量に基づき、分割領域毎にカラー領域であるかモノクロ領域であるか判定し、カラー領域の位置及びモノクロ領域の位置を求める。領域判定部103は、求めたカラー領域の位置及びモノクロ領域の位置を示す領域判定情報を重畳判定部104に送信する。領域判定部103による判定方法の詳細については後述する。
重畳判定部104は、各分割領域の画像がモノクロ画像にカラー画像が重畳された画像の領域か否かの判定を行う。重畳判定部104は、判定対象の分割領域が、モノクロ画像にカラー画像が重畳された画像の領域である場合、当該分割領域についての領域判定情報
を「モノクロ画像」に変更する。重畳判定部104は、このようにして領域判定部103による領域判定情報を更新し、更新後の領域判定情報をγ処理部105に送信する。
γ処理部105は、重畳判定部104で更新された領域判定情報に基づき入力画像データに対してγ処理を行う。γ処理部105は、領域判定情報において「モノクロ領域」である分割領域にはDICOM規格に基づくγ補正、領域判定情報において「カラー領域」である分割領域にはγ=2.2のγ補正をそれぞれ適用する。なお、モノクロ領域とカラー領域それぞれに適用するγ補正は一例であり、これに限られない。
出力部106は、γ処理部105によりγ処理された画像データを画像処理装置100の外部に出力する。外部とは、例えば、画像データに基づく画像を表示する表示装置や、画像データを記録する記録装置等である。なお、実施例1では、入力される画像データに対しγ補正を施して出力する画像処理装置の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれに限られない。例えば、実施例1で説明する画像処理装置を備え、画像処理後の画像データに基づく画像を表示する画像表示装置や、画像処理後の画像データを記録する記録装置も本発明の範囲に含まれる。
図2は実施例1に係る画像処理装置の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS201において、画像データが入力部101より入力され、ステップS202に移る。
ステップS202において、領域判定部103は入力画像におけるカラー領域とモノクロ領域を算出する。領域判定部103は、分割領域毎にカラー領域であるかモノクロ領域であるかの判定を行う。領域判定部103は特徴量検出部102に対して、カラー画素の画素数及びモノクロ画素の画素数を取得する対象となる分割領域を指定する。特徴量検出部102は、領域判定部103により指定された分割領域の特徴量を取得し、取得した特徴量の情報を領域判定部103に送信する。カラー領域であるかモノクロ領域であるかの判定に係る演算は領域判定部103で行われる。
入力画像におけるカラー領域とモノクロ領域の算出方法について、図3を用いて説明する。入力画像の例を図3(A)に示す。点線の右側にある斜線部がカラー画像、それ以外がモノクロ画像である。点線の左側はモノクロ画像のみである。領域判定部103は、まず入力画像を図3(B)の左図のように6個の矩形の領域に分割し、各分割領域の特徴量を取得する。具体的には、領域判定部103は、領域内に含まれる、モノクロ画素(R=G=Bの画素)の画素数とカラー画素(R=G=Bでない画素)の画素数を取得する。領域判定部103は、各領域のモノクロ画素数とカラー画素数に基づき各領域のモノクロ率を算出する。モノクロ率とはモノクロ画素が領域内に占める割合であり、領域判定部103は、

モノクロ率=モノクロ画素数/(モノクロ画素数+カラー画素数)

でモノクロ率を求める。
図3(B)左図のモノクロ率を求めると、図3(B)右図のようになる。図3(B)右図で各分割領域内に記した数値は、各分割領域のモノクロ率(単位%)を表したものである。領域判定部103は、モノクロ率が所定の閾値以上(例えば95%以上とする)の分割領域をモノクロ領域と判定する。なお閾値を100%としていないのは、医療用画像の場合、モノクロ画像の上にカラーでコメント(アノテーション)を付加することがあるからである。なお、閾値は一例であってこれに限らない。
モノクロ率が閾値より小さい分割領域(ここでは95%未満の領域)は、カラー画像とモノクロ画像を共に含む可能性がある。モノクロ領域とカラー領域の境界を詳細に求めるために、領域判定部103は、図3(C)左図、図3(D)左図のように入力画像の領域分割を変更し、改めて分割領域毎にモノクロ率を算出しカラー領域とモノクロ領域の判定を行う。ここでは水平方向に分割位置をずらした例を示している。分割位置をずらしたため、左に新たに分割領域ができている。
領域判定部103は、変更後の各分割領域について、図3(C)右図、図3(D)右図のようにモノクロ率を算出し、モノクロ率が閾値以上の領域をモノクロ領域と判定する。すると、図3(C)右図のように、左端の分割領域と左から2番目の分割領域までがモノクロ領域であることが分かる。つまり、そこがモノクロ領域とカラー領域の境界と判定することができる。
なお、カラー画像の場合、画像中や背景にモノクロ画素を使用することがあるので、モノクロ率は0にはならないことがある。同様にして、垂直方向の境界を求めることにより、画像におけるモノクロ領域とカラー領域を算出することができる。
なお図3の例では画像を6個に分割したが、例えば1920×1200画素の画像ならば、もう少し細かく、例えば横10×縦6の60個の領域に分割しても良い。その場合、分割領域のサイズは、横192×縦200画素となる。以上が、カラー領域とモノクロ領域の算出についての説明である。
ステップS201で入力された画像の例を図4(A)に示す。図4(A)の画像はMRIによる臓器の断面図に、血流の強さの情報を表すカラー画像が重畳されたものである。斜線部がカラー画像、その他の領域がモノクロ画像である。カラー部には多種の色が使用される。モノクロ部の内、グレーの部分がMRI画像、黒の部分は背景(ここでは黒色(R=G=B=0))とする。画像データは8ビット(=256階調)とする。図4(A)の入力画像は一例であり、種々の画像入力に対応することができる。
図4(A)の入力画像に対して、カラー領域とモノクロ領域の算出を行うと、図4(B)のようになる。ここでは、領域3、6がカラー領域と判定され、領域1、2、4、5、7、8がモノクロ領域と判定されている。領域判定部103は、算出したカラー領域とモノクロ領域の情報(各分割領域の座標、カラー領域かモノクロ領域かの判定結果)を重畳判定部104に送信する。
次に、ステップS203において、重畳判定部104は、ステップS202で算出した分割領域の1つを判定対象として選択する。一度選択された分割領域は、既に選択されたことがある分割領域として記憶され、以後の処理では選択の対象とされない。
ステップS204において、重畳判定部104は、ステップS203で選択した判定対象の分割領域が、カラー領域と判定されている分割領域であるかを確認する。カラー領域と判定されている分割領域であった場合、ステップS205に移る。モノクロ領域と判定されている分割領域であった場合、ステップS208に移る。
ステップS205において、重畳判定部104は、判定対象の分割領域に対しカラー重畳判定を行う。カラー重畳判定とは、判定対象の分割領域が、モノクロ画像の上にカラー画像が重畳されたカラー重畳領域であるかどうかの判定である。図4(A)の例では、モノクロのMRI画像に血流情報を表すカラー画像が重畳された領域がカラー重畳領域である。カラー領域と判定される分割領域には、このように本来のモノクロ画像上にアノテーションや情報表示のためにカラー画像が重畳された画像と、自然画のような本来的にカラーの画像と、がある。ステップS205以降の重畳判定は、これらを判別するための処理
である。従って、判定対象になるのはステップS202のカラーモノクロ判定でカラー領域と判定された分割領域である。
重畳判定部104は、モノクロ階調数とモノクロ率の2種類の情報を用いてカラー重畳判定を行う。モノクロ階調数とは、分割領域内に存在するモノクロ画素が持つ階調の種類がいくつあるか、を表す数である。8ビットの画像の場合、モノクロ階調数がとり得る値は1〜256である。モノクロ階調数は、診断画像等の自然画では大きく、メニューやGUI、背景等では小さい。モノクロ画素の階調数なので、カラー画像ではモノクロ階調数は一般的には小さいが、色あいがグレーの物体があるカラー画像では大きくなることもある。
カラー重畳領域は、モノクロの診断画像のうち、カラー画像が重畳されていて、カラーモノクロ判定でカラー領域と判定される領域である。カラー領域と判定されているので、モノクロ率は95%未満である。どの程度カラーが重畳されているかにもよるが、ベース
がモノクロ診断画像であるのでモノクロ率は高いことが多い。カラー画像が重畳されている部分以外は通常のモノクロ診断画像であるため、モノクロ階調数が多い。
上記より、カラー判定された分割領域のモノクロ階調数が大きく、かつモノクロ率が高い場合、カラー画像が重畳されたモノクロ画像の領域、すなわちカラー重畳領域と判定される。また、カラー重畳領域は医療用モノクロ画像の上にカラー画像で情報を付加している領域であり、周囲はモノクロ画像やカラー重畳領域である可能性が高い。そのため、実施例1では、重畳判定部104は、周囲の分割領域の情報も用いてカラー重畳判定を行う。
図5を用いてカラー重畳判定のフローを説明する。ステップS203で、図4(B)の領域3が選択された状況を例に説明を行う。領域3はカラー領域と判定されている分割領域であり、この分割領域を対象として、重畳判定部104は、カラー重畳判定を行う。領域3の周囲の分割領域としては、領域1、2、4、5がある。重畳判定部104は、これらの分割領域のモノクロ階調数とモノクロ率を用いて、カラー重畳判定を行う。
重畳判定部104は、特徴量検出部102に対して、特徴量を取得する分割領域の指定を行う。取得する特徴量としては、モノクロ階調数及びカラー画素及びモノクロ画素の画素数である。特徴量検出部102は取得した特徴量を重畳判定部104に送信する。
ステップS601において、重畳判定部104は、カラー重畳判定を行う対象の分割領域(以下、判定領域という。ここでは領域3)のモノクロ階調数Aを求める。
ステップS602において、重畳判定部104は、判定領域に隣接する分割領域(ここでは領域1,2,4,5)のモノクロ階調数の平均値である、平均モノクロ階調数Bを求める。
ステップS603において、重畳判定部104は、判定領域のモノクロ階調数Aと、隣接する分割領域の平均モノクロ階調数Bと、の和A+Bを、所定値(第4の閾値)と比較する。和A+Bが第4の閾値よりも大きい場合にはステップS604に移る。そうでない場合にはステップS608に移る。
ステップS604において、重畳判定部104は、判定領域のモノクロ率Cを求める。モノクロ率=モノクロ画素数/(モノクロ画素数+カラー画素数)である。
ステップS605において、重畳判定部104は、判定領域に隣接する分割領域のモノクロ率の平均値である、平均モノクロ率Dを求める。
ステップS606において、重畳判定部104は、判定領域のモノクロ率Cと、隣接する領域の平均モノクロ率Dと、の和C+Dを、所定値(第5の閾値)と比較する。和C+
Dが第5の閾値よりも大きい場合にはステップS607に移る。そうでない場合にはステップS608に移る。
ステップS607において、重畳判定部104は、判定領域を重畳領域であると判定する。
ステップS608において、重畳判定部104は、判定領域を重畳領域ではないと判定する。
例えば図4(B)の例において、モノクロ階調数とモノクロ率の値が図6のようになっていた場合、領域3の重畳判定は次のような流れで行われる。
S601:領域3のモノクロ階調数A=179である。
S602:領域1、2、4、5のモノクロ階調数の平均B=(150+162+90+210)/4=153となる。
S603:A+B=179+153=332となる。ここで第4の閾値が300であったとすると、332>300なので、S604へ移る。
S604:領域3のモノクロ率C=65である。
S605:領域1、2、4、5のモノクロ率の平均D=(97+100+99+100)/4=99となる。
S606:C+D=65+99=164となる。ここで第5の閾値が150であったとすると、164>150なので、S607へ移る。
S607:領域3は重畳領域と判定される。
図2に戻り、ステップS206に移る。
ステップS206において、ステップS205において判定領域が重畳領域であると判定された場合、ステップS207に移る。判定領域が重畳領域でないと判定された場合、ステップS208に移る。
ステップS207において、重畳判定部104は、判定領域についての領域判定情報を、モノクロ領域に変更する。
ステップS208において、重畳判定部104は、全ての分割領域がステップS203で選択済みであるかを確認する。未選択の分割領域がある場合、ステップS203に戻る。全ての分割領域が選択済みである場合、重畳判定部104は、以上の処理で更新した領域判定情報(座標、カラーモノクロ判定結果)をγ処理部105に送信する。
ここまでのフローで図4(B)の各分割領域は以下のように処理される。
領域1、2、4、5、7、8:S202でモノクロ領域と判定されているので、カラー重畳判定は行われない。
領域3:S202でカラー領域と判定され、S205で重畳領域と判定されるため、S207で領域判定情報における判定結果がモノクロ領域に変更される。
領域6:S202でカラー領域と判定され、領域3と同様に、図6のデータに基づき計算すると、S205で重畳領域と判定され、S207で領域判定情報における判定結果がモノクロ領域に変更される。
以上のように、図4(A)、図4(B)の入力画像の例では、更新された最終的な領域判定情報では、全ての分割領域がモノクロ領域と判定される。
ステップS209において、γ処理部105は、重畳判定部104から取得した領域判定情報に基づき入力画像に対してγ処理を行う。γ処理部105は、領域判定情報における判定結果がモノクロ領域の分割領域にはDICOMγ補正を適用し、カラー領域の分割領域にはγ=2.2のγ補正を適用する。
ステップS210において、出力部106は、ステップS209でγ処理された画像を
画像処理装置100の外部に出力する。
以上で図2のフローは終了となる。
実施例1では、カラー重畳判定において、判定領域の特徴量(モノクロ階調数とモノクロ率)と隣接する分割領域の特徴量の合計値を求め、合計値を閾値と比較して判定を行う例を説明した。しかし、判定方法はこれに限らない。例えば、単純に合計するのではなく、隣接する分割領域の特徴量の演算には重み付けの係数をかけるようにしても良い。例えば、判定領域が画面端にある場合には、判定領域と隣接する分割領域との接する辺の長さが短い。そのため、隣接する分割領域の影響を小さくするほうが望ましい。よって、S603やS606での判定式を、

判定領域の特徴量+a×隣接領域の平均特徴量>閾値 (0<a<1)

等としてもよい。また、実施例1では判定領域と隣接する分割領域の特徴量について、それらの単純な平均値を用いる例を説明したが、判定領域に接している分割領域に応じた重み付けを行って求めた平均値を用いてもよい。
以上のように、実施例1によれば、入力画像におけるカラー領域とモノクロ領域を算出し、カラー領域と判定された分割領域に対して、当該分割領域とその周辺の分割領域のモノクロ階調数とモノクロ率に基づきカラー重畳判定を行う。そして、カラー重畳領域と判定された場合は、モノクロ領域に適用するγ補正を適用する。これにより、モノクロ画像にカラー画像を付加することで情報表示するカラー重畳画像に対し、カラー画像に適用するγ補正が適用されることが抑制される。これにより、γ補正された画像のモノクロ領域において輝度差が発生することを抑制でき画質的な妨害の発生を抑制できる。
(実施例2)
以下、本発明による画像表示装置の実施例2を説明する。実施例2の流れは実施例1と基本的には同じであるため、詳細説明は省略し、差異がある部分について説明を行う。
図7は、実施例2に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。図中、800は画像表示装置全体、801は入力部、802は特徴量検出部、803は領域判定部、804はγ処理部、805は出力部である。
入力部801は、実施例1の入力部101と同等である。
特徴量検出部802は、実施例1の特徴量検出部102と同等である。
領域判定部803は、特徴量検出部802からの特徴量に基づき、入力画像におけるカラー領域とモノクロ領域を判定する。領域判定部803は、カラー領域とモノクロ領域の判定結果の情報(領域判定情報)をγ処理部105に送信する。
γ処理部804は、実施例1のγ処理部105と同等である。
出力部805は、実施例1の出力部106と同等である。
図8は本発明の実施例2に係る画像処理装置の処理手順を示すフローチャートである。実施例1では、まず入力画像におけるカラー領域とモノクロ領域の判定を行ってから、カラー領域と判定された分割領域に対し重畳判定を行う例を説明した。実施例2では、実施例1の重畳判定を行わずに、カラー領域とモノクロ領域の判定を行う際にカラー画像が重畳されているかを考慮して判定を行う例を説明する。
ステップS901はステップS201と同等であるため説明を省略する。
ステップS902において、領域判定部803は入力画像におけるカラー領域とモノクロ領域の判定を行う。入力画像の例を図9(A)に示す。図に示すように画像の左側がモノクロ画像、右側がカラー画像になっている。さらにモノクロ画像の右部分はモノクロ画
像にカラー画像が重畳された画像になっている。
領域判定部803は、入力画像を実施例1と同様にして図9(B)左図のように矩形領域に分割する。モノクロ領域とカラー領域の境界を詳細に求めるために、領域判定部803は、図9(C)左図、図9(D)左図のように領域分割を変更する。ここでは分割領域の位置を水平方向にずらした例を示している。領域判定部803は、各分割領域について、モノクロ率とモノクロ階調数を算出する。
領域判定部803は、モノクロ率とモノクロ階調数に基づき、各分割領域がモノクロ領域であるかカラー領域であるか判定する。領域判定部803は、モノクロ率が第2の閾値以上(例:第2の閾値X=95%)の分割領域を、モノクロ階調数によらず、モノクロ領域と判定する。また、モノクロ率が第2の閾値Xより小さく第3の閾値以上(例:第2の閾値Y=50%)かつモノクロ階調数が第1の閾値以上(例:第1の閾値Z=150)の分割領域を、カラー重畳領域と判定する。領域判定部803は、カラー重畳領域については、判定結果を「モノクロ領域」とする。領域判定部803は、上記以外の分割領域、すなわち、モノクロ率が第2の閾値X未満で第3の閾値Y以上かつモノクロ階調数が第1の閾値Z未満である分割領域、及び、モノクロ率が第3の閾値Y未満である分割領域をカラー領域と判定する。
領域判定部803は、分割領域の位置をずらしながら、入力画像の水平方向のどの位置までがモノクロ領域に該当するか判定する。図9の例では、図9(D)の領域分割で左から3番目の分割領域まではモノクロ領域と判定される。つまり、そこがモノクロ領域とカラー領域の境界線となる。領域判定部803は、同様にして垂直方向の境界を求め、モノクロ領域とカラー領域を算出する。なお、実施例2では画面を矩形領域に分割して処理を行っているが、画面分割を行わずに画面全体をまとめて判定してもよい。
ステップS903はステップS209と同等であり、ステップS904はステップS210と同等であるため説明を省略する。
以上のように、実施例2によれば、入力画像に対してモノクロ率とモノクロ階調数を用いてカラー領域とモノクロ領域の判定を行う。判定の精度としては周囲の情報を使用する実施例1のほうが高くなるが、実施例2は実施例1に比べて簡単な構成で実現できるため、より少ない時間で判定を行うことができる。そのため、画像処理装置100に入力される画像が頻繁に切り替わる場合は実施例2のほうが適している。実施例2によっても、モノクロ画像にカラー画像を付加することで情報表示するカラー重畳画像に対し、カラー画像に適用するγ補正が適用されることが抑制される。これにより、γ補正された画像のモノクロ領域において輝度差が発生することを抑制でき画質的な妨害の発生を抑制できる。
上述した各実施例では、入力される画像を複数の領域に分割し、領域毎にカラー画像かモノクロ画像か判定し、判定結果に応じてγ補正のパラメータを異ならせる例を説明したが、判定結果に応じてパラメータを異ならせる画像処理はγ補正に限らない。特に、パラメータの設定によってモノクロ画像に対する画像処理結果が大きく異なるような画像処理に本発明を適用することにより、画像処理後のカラー重畳領域とモノクロ領域との間で輝度段差等の画像処理結果の違いが目立たなくなる。
<その他の実施形態>
本発明は、記憶媒体に記録された、コンピュータにより実行可能な命令(プログラム)を、読み出し実行することで上述した本発明の実施形態に記載した1以上の機能を行うシステムや装置のコンピュータによっても、実施することができる。ここで、記憶媒体は、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記憶媒体である。本発明は、システ
ムや装置のコンピュータによって行われる制御方法であって、例えばコンピュータにより実行可能な命令を記憶媒体から読み出し実行することで上述した本発明の実施形態に記載した1以上の機能が行われる、方法によっても実施することができる。コンピュータは、1以上のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、その他の回路により構成される。さらに別個の複数のコンピュータや別個のコンピュータプロセッサのネットワークを含んでも良い。コンピュータにより実行可能な命令は、例えば、ネットワークや記憶媒体からコンピュータに提供されても良い。記憶媒体は、例えば、1以上の、ハードディスク、RAM(Random-Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、分散コンピューティングシステムの記憶装置を含んでも良い。記憶媒体はまた、光学ディスク(例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標)Disc))、フラッシュメモリ、メモリカードを含んでも良い。実施例
を参照して本発明を説明したが、本発明は実施例の開示に限定されないものと解されるべきである。本発明は、実施例に対する本発明の範囲内のあらゆる変形や等価な構造や機能を包含するよう最も広く解釈されるべきものである。
103:領域判定部、104:重畳判定部、105:γ処理部

Claims (22)

  1. 画像がモノクロ画像であるかカラー画像であるか判定する判定手段と、
    前記画像に対し前記判定手段による判定の結果に応じた画像処理を行う処理手段と、
    を備え、
    前記判定手段は、前記画像に含まれるモノクロ画素の階調の種類の数を表すモノクロ階調数に基づき前記判定を行うことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記判定手段は、前記画像にカラー画素が含まれる場合であっても、モノクロ階調数が第1の閾値以上であるときは、前記画像をモノクロ画像と判定する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記判定手段は、前記モノクロ階調数と、前記画像に含まれる画素のうちのモノクロ画素の割合を表すモノクロ率と、に基づき前記判定を行う請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記判定手段は、前記画像のモノクロ率が第2の閾値以上である場合、モノクロ階調数によらず、前記画像をモノクロ画像と判定する請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記判定手段は、前記画像のモノクロ率が第2の閾値より小さい第3の閾値以上かつ前記第2の閾値より小さい場合、モノクロ階調数が第1の閾値以上であればモノクロ領域と判定する請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記判定手段は、前記画像のモノクロ率が第3の閾値より小さい場合、モノクロ階調数によらず、前記画像をカラー画像と判定する請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記判定手段は、前記画像を複数の領域に分割し、領域毎に前記判定を行い、
    前記処理手段は、前記判定手段による前記領域毎の判定の結果に応じて前記領域毎に画像処理を行う請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記判定手段は、判定対象の領域及び当該領域の周囲にある領域のモノクロ階調数及びモノクロ率に基づき前記判定を行う請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記判定手段は、判定対象の領域のモノクロ階調数と前記周囲の領域のモノクロ階調数の平均値との和が第4の閾値より大きく、かつ、判定対象の領域のモノクロ率と前記周囲の領域のモノクロ率の平均値との和が第5の閾値より大きい場合、判定対象の領域はモノクロ画像の領域であると判定する請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記処理手段は、前記判定手段によりモノクロ画像と判定された画像に対しDICOM規格に基づくγ補正を行い、前記判定手段によりカラー画像と判定された画像に対しそれ以外のγ補正を行う請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 画像がモノクロ画像であるかカラー画像であるか判定する判定工程と、
    前記画像に対し前記判定工程による判定の結果に応じた画像処理を行う処理工程と、
    を有し、
    前記判定工程では、前記画像に含まれるモノクロ画素の階調の種類の数を表すモノクロ階調数に基づき前記判定を行うことを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  12. 前記判定工程では、前記画像にカラー画素が含まれる場合であっても、モノクロ階調数が第1の閾値以上であるときは、前記画像をモノクロ画像と判定する請求項11に記載の
    画像処理装置の制御方法。
  13. 前記判定工程では、前記モノクロ階調数と、前記画像に含まれる画素のうちのモノクロ画素の割合を表すモノクロ率と、に基づき前記判定を行う請求項11又は12に記載の画像処理装置の制御方法。
  14. 前記判定工程では、前記画像のモノクロ率が第2の閾値以上である場合、モノクロ階調数によらず、前記画像をモノクロ画像と判定する請求項13に記載の画像処理装置の制御方法。
  15. 前記判定工程では、前記画像のモノクロ率が第2の閾値より小さい第3の閾値以上かつ前記第2の閾値より小さい場合、モノクロ階調数が第1の閾値以上であればモノクロ領域と判定する請求項14に記載の画像処理装置の制御方法。
  16. 前記判定工程では、前記画像のモノクロ率が第3の閾値より小さい場合、モノクロ階調数によらず、前記画像をカラー画像と判定する請求項15に記載の画像処理装置の制御方法。
  17. 前記判定工程では、前記画像を複数の領域に分割し、領域毎に前記判定を行い、
    前記処理工程では、前記判定工程による前記領域毎の判定の結果に応じて前記領域毎に画像処理を行う請求項11〜16のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  18. 前記判定工程では、判定対象の領域及び当該領域の周囲にある領域のモノクロ階調数及びモノクロ率に基づき前記判定を行う請求項17に記載の画像処理装置の制御方法。
  19. 前記判定工程では、判定対象の領域のモノクロ階調数と前記周囲の領域のモノクロ階調数の平均値との和が第4の閾値より大きく、かつ、判定対象の領域のモノクロ率と前記周囲の領域のモノクロ率の平均値との和が第5の閾値より大きい場合、判定対象の領域はモノクロ画像の領域であると判定する請求項18に記載の画像処理装置の制御方法。
  20. 前記処理工程では、前記判定工程によりモノクロ画像と判定された画像に対しDICOM規格に基づくγ補正を行い、前記判定工程によりカラー画像と判定された画像に対しそれ以外のγ補正を行う請求項11〜19のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法。
  21. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像処理装置を備えた画像表示装置。
  22. 請求項11〜20のいずれか1項に記載の画像処理装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラム。
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