JP2014155086A - 画角調整装置および画角調整方法 - Google Patents

Abstract

【課題】種々の被写体（チャートを含む）に対しても、画角調整を可能とする技術を提供する。
【解決手段】本発明の画角調整装置１０は、画角調整のための基準となる基準画像を基準画像記憶部１１に記憶し、未調整のカメラ２０の映像（動画像）と基準画像とを合成して表示装置３２に表示する。したがって、画角を調整する作業者は、表示装置３２に表示された合成画像を目視で確認しつつ、基準画像と未調整のカメラ２０の映像とが一致するように調整作業を進めることができる。また、画角調整装置１０は、複数の合成方法を備え、作業者の指示に基づいて、当該合成方法を切り替えて、合成画像を表示装置３２に表示することができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、カメラの画角を調整する技術に関する。

監視カメラを製品化する場合、その製品が仕様を満足するようにするために調整作業が行われる。具体的には、未調整のカメラで、予め決められた被写体（例えば、画角を調整するためのテストチャート）を撮影したときに、モニタに表示された映像が規定通りになっているかが検査される。その際、未調整のカメラが、予め決められている基準の画角（カメラの向きや倍率）になるように設置されることが必要になる。

特許文献１では、ビデオカメラの画角調整において、チャートを撮影した映像データを画像処理し、チャートの垂直と水平辺の平行度、および垂直線および水平線によって４分割した各々の白黒比率を算出する。なお、前記チャートは、特許文献１の図４を再掲して図５に示した。また、その時のビデオカメラの上下左右位置および垂直水平角度をメモリに記憶しておき、この垂直と水平辺の平行度に基づいてビデオカメラおよびチャートを平行にするための垂直水平角度と、４分割した白黒比率に基づいてチャートの中心に方向を向けるための上下左右移動値とを演算する。このことによって、ビデオカメラをチャートに正対させ、その中心を撮像する位置へ画角調整でき、かつ調整時間を目視による判定より短縮できるようにする技術が開示されている。

特開平０９−１６８１１２号公報

しかしながら、特許文献１に記載の技術では、調整作業のために用いるチャートが、垂直と水平辺の平行度と、４分割した各々の白黒比率が算出できるような条件を含むチャートに限られてしまうという問題がある。一般的に、カメラの調整項目は、多岐にわたるため、特許文献１に記載のチャートの条件を満たさないようなチャート（被写体）を用いる場合が多い。したがって、画角を調整するために、特許文献１に記載のチャートを使用した後、別のチャートに交換して調整作業を行うようでは、手間が掛かるとともに、交換するチャートの設置に手間が掛かるという問題が起きる。
そこで、本発明では、種々の被写体（チャートを含む）に対しても、画角調整を可能とする技術を提供することを課題とする。

前記課題を解決するために、本発明の画角調整装置は、画角調整の基準となる基準画像が記憶される記憶部と、画角調整の対象となるカメラの動画像と前記基準画像とを合成し、その合成画像を表示装置に出力する画像合成部とを備えることを特徴とする。

本発明によれば、種々の被写体（チャートを含む）に対しても、画角調整を可能とする技術を提供することができる。

画角調整装置の機能例を示す図である。 画像合成部で適用される合成方法の一例を示す図である。 画角調整用の画像の一例を示す図であり、（ａ）は基準画像を表し、（ｂ）は合成画像を表す。 画角調整装置の処理フロー例を示す図である。 従来技術における画角調整用のチャート例を示す図である。

ここで、本発明を実施するための形態（以降、「本実施形態」と称す。）について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。

はじめに、画角調整装置１０の機能例について、図１を用いて説明する。
画角調整装置１０は、基準画像記憶部１１、画像合成部１２および画角調整部１３を機能として備える。
基準画像記憶部１１は、画角を調整するために、基準となる静止画像（以降、基準画像と称す）が記憶されるメモリである。

画像合成部１２は、画角調整の対象となる未調整のカメラ２０（以降、未調整カメラと称すこともある）の出力映像（以降、動画像または動画と称する）を取得し、基準画像記憶部１１から基準画像を取得し、入力装置３１から指示される合成方法に基づいて、取得した双方の画像を合成する機能を有する。また、画像合成部１２は、合成方法の種類を選択させるために入力を促すメッセージを表示装置３２に出力し、入力装置３１から合成方法の種類の指示を受信する機能を有する。また、画像合成部１２は、合成した画像を表示装置３２に出力する機能を有する。なお、画像合成部１２は、図示しないＣＰＵ（Central Processing Unit）およびメインメモリによって構成され、前記機能を、不図示のアプリケーションプログラムをメインメモリに展開して具現化している。

画角調整部１３は、カメラ２０の出力映像の画角を調整する機能を有する。なお、画角調整部１３の操作は、画角の調整を行う作業者が、表示装置３２に表示された合成画像を目視しながら行われる。

入力装置３１は、例えばキーボードやマウス等であって、未調整のカメラ２０の調整作業を行う作業者が、表示装置３２に出力する合成映像の合成方法を選択する際に、選択入力を受け付ける機能を有する。
表示装置３２は、例えばディスプレイ等であって、画像合成部１２によって生成された合成画像を表示する機能、および入力を促す情報を表示する機能を有する。なお、表示装置３２に表示された合成画像は、作業者に目視され、画角調整の確認に用いられる。

カメラ２０は、これから調整する対象のカメラであり、被写体を撮影し、その撮影した動画像を画像合成部１２に出力する機能を有する。

次に、画像合成部１２で適用される合成方法の一例について、図２を用いて説明する（適宜、図１参照）。
図２は、選択可能な合成方法を表している。図２中の選択肢は、作業者が合成方法を選択する際に、入力装置３１を介して指示される記号を表している。例えば、画像合成部１２は、合成方法（選択肢の記号を含む）を表示装置３２に表示し、入力装置３１を介して選択肢のいずれかを選択することを作業者に促し、選択肢の入力を受け付ける。そして、画像合成部１２は、選択された合成方法によって、合成画像を生成し、表示装置３２に出力する。

選択肢「Ａ」は、基準画像を合成することなく、未調整カメラの動画像を出力する方法である。
選択肢「Ｂ」は、基準画像および未調整カメラの動画像それぞれの信号を画素ごとに平均する方法である。
選択肢「Ｃ」は、基準画像からエッジを抽出した映像を未調整カメラの動画像に重畳する方法である。エッジの抽出処理には、例えば、ラプラシアンフィルタ等が用いられる。
選択肢「Ｄ」は、基準画像と未調整カメラの動画像との差分を算出する方法である。なお、表示装置３２に標示する差分は、輝度情報だけであっても構わない。

なお、作業者は、複数の選択肢Ａ〜Ｄを切り替えることによって、見え方の異なる画像で画角のずれを確認をすることができるので、調整作業の精度を高めることができる。

図３は、画角調整用の画像の一例を示す図である。図３（ａ）は基準画像を表し、図３（ｂ）は合成画像を表している。図３中で、実線は基準画像を表し、破線は未調整カメラの画像を表している。
また、図３（ａ）（ｂ）中の三角印は、「くさび」を表しており、画角を合わせるためのマーカである。また、矩形は、グレースケールを表している。

図３（ｂ）は、選択肢「Ｂ」の場合の合成画像を表したものである。作業者は、図３（ｂ）のような合成画像を目視で確認しながら、実線と破線とを一致させて、図３（ａ）のようになるように、未調整カメラの画角を調整する。

次に、画角調整装置１０の処理フロー例について、図４を用いて説明する（適宜、図１参照）。
ステップＳ４０１では、画像合成部１２は、入力装置３１を介して入力される合成方法の選択肢を受け付ける。
ステップＳ４０２では、選択肢が「Ａ」の場合、画像合成部１２は、未調整カメラの動画像を出力する。
ステップＳ４０３では、選択肢が「Ｂ」の場合、画像合成部１２は、基準画像および未調整カメラの動画像それぞれの信号を画素ごとに平均して出力する。

ステップＳ４０４では、選択肢が「Ｃ」の場合、画像合成部１２は、基準画像のエッジを抽出する。
そして、ステップＳ４０５では、画像合成部１２は、抽出した基準画像のエッジを未調整カメラの動画像に重畳して出力する。

ステップＳ４０６では、選択肢が「Ｄ」の場合、画像合成部１２は、基準画像と未調整カメラの動画像との差分を算出し、その差分を出力する。
ステップＳ４０７では、画像合成部１２は、選択された合成方法に基づいて生成された出力映像を出力する。例えば、画角がずれていると、図３（ｂ）のように、カメラ２０の動画像と基準画像とがずれた出力映像が、表示装置３２に表示される。また、画角が一致していると、図３（ａ）のように、カメラ２０の動画像と基準画像とが一致した出力映像が、表示装置３２に表示される。

以上説明したように、本発明の画角調整装置１０は、画角調整のための基準となる基準画像を基準画像記憶部１１に記憶し、未調整のカメラ２０の映像（動画像）と基準画像とを合成して表示装置３２に表示する。したがって、画角を調整する作業者は、表示装置３２に表示された合成画像を目視で確認しつつ、基準画像と未調整のカメラ２０の映像とが一致するように調整作業を進めることができる。また、画角調整装置１０は、複数の合成方法を備え、作業者の指示に基づいて、当該合成方法を切り替えて、合成画像を表示装置３２に表示することができる。このことにより、画角調整装置１０は、見え方の異なる合成画像を作業者に提示することができるので、作業者の調整作業の精度を高めることができる。

なお、基準画像と未調整のカメラ２０の動画像とを重畳する場合、例えば、基準画像を赤色にシフトし、未調整のカメラ２０の動画像を青色にシフトすることにより、双方が一致した場合に、無彩色で表示されるようにしても構わない。

なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも、説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、画角調整装置１０の各機能等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、画像合成部１２の各機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、ＳＳＤ（Solid State Drive）等の記録装置、またはＩＣカード、ＳＤカード、ＤＶＤ（Digital Versatile Disc）等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。

１０ 画角調整装置
１１ 基準画像記憶部（記憶部）
１２ 画像合成部
２０ カメラ
３１ 入力装置
３２ 表示装置

Claims (8)

1. 画角調整の基準となる基準画像が記憶される記憶部と、
   画角調整の対象となるカメラの動画像と前記基準画像とを合成し、その合成画像を表示装置に出力する画像合成部と
   前記動画像と前記基準画像との位置関係を調整する画角調整部と
   を備えることを特徴とする画角調整装置。
2. 前記画像合成部は、前記基準画像と前記カメラの動画像とを合成する際、
   前記基準画像および前記カメラの動画像の平均値を算出する第１の処理と、
   前記基準画像のエッジを抽出し、前記エッジと前記カメラの動画像とを重畳する第２の処理と、
   のうちのいずれかを実行する
   ことを特徴とする請求項１に記載の画角調整装置。
3. 前記画像合成部は、前記基準画像と前記カメラの動画像とを合成する際、
   前記第１の処理、前記第２の処理並びに前記基準画像および前記カメラの動画像の差分を算出する第３の処理
   のうちのいずれかを実行する
   ことを特徴とする請求項２に記載の画角調整装置。
4. 前記画像合成部は、さらに前記カメラの動画像を前記表示装置に出力する処理を実行する
   ことを特徴とする請求項２または請求項３に記載の画角調整装置。
5. 画角調整装置は、
   画角調整の基準となる基準画像が記憶される記憶部を備え、
   画角調整の対象となるカメラの動画像と前記基準画像とを合成し、その合成画像を表示装置に出力する画像合成ステップ
   を実行することを特徴とする画角調整方法。
6. 前記画像合成ステップでは、前記基準画像と前記カメラの動画像とを合成する際、
   前記基準画像および前記カメラの動画像の平均値を算出する第１の処理と、
   前記基準画像のエッジを抽出し、前記エッジと前記カメラの動画像とを重畳する第２の処理と、
   のうちのいずれかを実行する
   ことを特徴とする請求項５に記載の画角調整方法。
7. 前記画像合成ステップでは、前記基準画像と前記カメラの動画像とを合成する際、
   前記第１の処理、前記第２の処理並びに前記基準画像および前記カメラの動画像の差分を算出する第３の処理
   のうちのいずれかを実行する
   ことを特徴とする請求項６に記載の画角調整方法。
8. 前記画像合成ステップでは、さらに前記カメラの動画像を前記表示装置に出力する処理を実行する
   ことを特徴とする請求項６または請求項７に記載の画角調整方法。

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