JP2015199891A - 粘着剤層形成用塗剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、一般的なアクリル系粘着剤と界面活性剤を混合した場合であっても優れた粘着特性を発揮することができ、かつ、粘着剤層の透明性や外観状態が良好な粘着剤層を形成することを課題とする。【解決手段】本発明は、アクリル系ポリマーと界面活性剤を含む溶剤系又は無溶剤系粘着剤組成物(水系粘着剤組成物を除く)と水系成分とを含有する粘着剤層形成用塗剤に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤層形成用塗剤に関する。具体的には、本発明は、アクリル系ポリマーと、界面活性剤と、水系成分を含む粘着剤層形成用塗剤に関するものである。
近年、様々な分野で、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、タッチパネルなどの表示装置と組み合わせて用いられる入力装置が広く用いられるようになってきている。これらの表示装置や入力装置の製造等においては、光学部材を貼り合せる用途に透明な粘着シートが使用されており、表示装置と入力装置との貼合にも透明な粘着シートが使用されている。
例えば、タッチパネル用途においては、ポリカーボネート等の透明プラスチック基板と、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の貼り合わせや、ハードコートフィルムとPETフィルムの貼り合わせに粘着シートが使用されている。
タッチパネルの入力方法としては、抵抗膜方式や静電容量方式などが知られているが、近年は、静電容量方式が主流となってきている。静電容量方式においては、ITOフィルムが直接粘着剤層に接している場合があり、粘着剤層(粘着シート)には、金属に対する低腐食性に加えて、耐熱性や耐湿熱性が要求される。さらに、タッチパネル用途においては、粘着剤層が高い透明性を有することも求められている。
このようなタッチパネルなどの表示装置において用いられる粘着剤層には、アクリル系粘着剤を主剤としたものが多用されており、このような粘着剤層には、界面活性剤が添加される場合がある(例えば、特許文献1又は2)。特許文献1では、界面活性剤は、粘着剤層に帯電防止性を付与し、被着体にゴミ等が付着することを抑制するために用いられている。また、特許文献2では、粘着剤組成物に界面活性剤を多量に添加することで、粘着剤層の耐熱性や耐湿熱性を高め、かつ、粘着剤層の白化や発泡を抑えることが提案されている。
特開2006−52379号公報 特開2013−47295号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような粘着剤層を用いた場合、粘着剤層の耐熱性や耐湿熱性が低く、時間経過に伴って粘着剤層が白化するという問題があった。また、粘着剤層を高湿度条件下に置いた場合、水分の凝集による外観異常(粒状感)が生じる場合があり問題となっていた。
また、特許文献2に記載されたような粘着剤層を用いた場合、粘着剤層の白化をある程度抑えることができるがその程度は十分ではなく、さらに、一般的なアクリル系粘着剤と混合した場合に、その粘着力が著しく低下するということが本発明者らの検討により明らかとなった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、一般的なアクリル系粘着剤と界面活性剤を混合した場合であっても優れた粘着特性を発揮することができ、かつ、粘着剤層の透明性や外観状態が良好な粘着剤層を形成することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、アクリル系ポリマーと界面活性剤を含む溶剤系や無溶剤系粘着剤組成物(水系粘着剤層組成物を除く)と水または水溶液(以下、「水系成分」とする。)とを含有するものを粘着剤層形成用塗剤として用いて粘着剤層を形成することにより、粘着特性を高め、かつ、粘着剤層の透明性や外観状態を良化できることを見出した。
従来、溶剤系や無溶剤系粘着剤組成物(水系粘着剤組成物を除く)に水系成分を添加すると、硬化阻害が発生し凝集力不足となり、その結果、粘着剤層の白化が進行したり、外観異常が発生したりするものと考えられていた。このため、溶剤系や無溶剤系粘着剤組成物には極力水系成分が含まれないように調製することが通常であった。しかし、本発明者らは、溶剤系や無溶剤系粘着剤組成物中に敢えて水系成分を添加することを試みた。その結果、驚くべきことに、粘着剤層の白化を抑制することができ、かつ、硬化阻害を生じさせず、水系成分の凝集による外観異常の発生を抑えることに成功した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1]アクリル系ポリマーと界面活性剤を含む溶剤系又は無溶剤系粘着剤組成物(水系粘着剤組成物を除く)と水系成分とを含有する粘着剤層形成用塗剤。
[2]前記水系成分は、前記界面活性剤の質量に対して1〜50質量%含まれることを特徴とする[1]に記載の粘着剤層形成用塗剤。
[3]前記界面活性剤は、前記粘着剤層形成用塗剤の全質量に対して0.01〜5質量%含まれることを特徴とする[1]又は[2]に記載の粘着剤層形成用塗剤。
[4]前記粘着剤層形成用塗剤は、さらに架橋剤を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の粘着剤層形成用塗剤。
[5]前記界面活性剤は、非イオン性界面活性剤であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の粘着剤層形成用塗剤。
[6]前記非イオン性界面活性剤がオキシアルキレン鎖型界面活性剤であることを特徴とする[5]に記載の粘着剤層形成用塗剤。
[7]前記オキシアルキレン鎖型界面活性剤がエーテル型界面活性剤であることを特徴とする[6]に記載の粘着剤層の粘着剤層形成用塗剤。
[8]前記エーテル型界面活性剤がポリオキシアルキレンアルキルエーテルであることを特徴とする[7]に記載の粘着剤層形成用塗剤。
[9]前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのアルキル基の炭素数が8〜22であることを特徴とする[8]に記載の粘着剤層形成用塗剤。
[10]前記界面活性剤は、アニオン系界面活性剤であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の粘着剤層形成用塗剤。
[11]前記アニオン系界面活性剤がジアルキルスルホコハク酸金属塩であることを特徴とする[10]に記載の粘着剤層形成用塗剤。
本発明の粘着剤層形成用塗剤を用いれば、粘着特性が高く、かつ、白化や外観異常の発生が抑制された粘着剤層を得ることができる。本発明の粘着剤層形成用塗剤から形成された粘着剤層は、透明性が高く、外観が良好であるため、表示装置等の最表面の光学部材の接着にも好ましく用いられる。
図1は、本発明の粘着剤層形成用塗剤により形成された粘着剤層と光学部材との積層体の例である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(粘着剤層形成用塗剤)
本発明の粘着剤層形成用塗剤は、アクリル系ポリマーと界面活性剤を含む溶剤系又は無溶剤系粘着剤組成物(水系粘着剤組成物を除く)と水系成分とを含有する。本発明の粘着剤層形成用塗剤は、このようにアクリル系ポリマーと界面活性剤と水系成分を含む。本発明の粘着剤層形成用塗剤は、粘着剤層を形成する際の塗布液となる。ここで、溶剤系粘着材層組成物とは、有機溶剤等の溶媒にアクリル系ポリマー等の成分を溶解させたものであって、溶剤系粘着材層形成用塗剤を塗布し、溶剤を揮散させることによって、粘着層を形成するものである。また、無溶剤系粘着剤組成物は、溶剤を使用しない塗剤であり、粘着剤層を形成する際は、熱や光等のエネルギーを利用する。なお、本発明で用いる溶剤系又は無溶剤系粘着剤組成物には、水系粘着剤組成物は含まないものとする。
通常、溶剤系又は無溶剤系粘着剤組成物に水系成分が含まれることは好ましくないとされる。これは、水系成分を含むことで硬化阻害が生じ、凝集力不足となることにより、水系成分が凝集し、ムラ(粒状感)を生じさせる場合があるためである。しかし、本発明では、敢えて、界面活性剤と水系成分を共存させることにより、硬化阻害の発生を抑制すると同時に粘着剤層の粒状感の発生によるムラの発生をより効果的に抑制することに成功した。なお、本発明において、粒状感が生じることは、白色の微粒子(ツブ)状の凹凸又は斑が発生することを意味する。
粘着剤層形成用塗剤においては、水系成分は、界面活性剤の質量に対して1〜50質量%含まれることが好ましく、1.5〜50質量%含まれることがより好ましく、2〜50質量%含まれることがさらに好ましく、3〜50質量%含まれることがよりさらに好ましい。界面活性剤に対する水系成分の含有率を上記範囲内とすることにより、粘着剤層の白化を効果的に抑制することができ、さらに、粘着剤層のムラの発生を抑制することができる。
粘着剤層形成用塗剤中において、界面活性剤は、粘着剤層形成用塗剤の全質量に対して0.01〜5質量%含まれることが好ましく、0.03〜3質量%含まれることがより好ましく、0.05〜2質量%含まれることがさらに好ましく、0.07〜1質量%含まれることがよりさらに好ましく、0.08〜0.7質量%含まれることが特に好ましい。界面活性剤の含有率を上記範囲内とすることにより、粘着剤層の粘着特性を高めることができる。すなわち、本発明では、一般的なアクリル系粘着剤と界面活性剤を混合した場合であっても優れた粘着特性を発揮することができる。
(アクリル系ポリマー)
本発明の粘着剤層形成用塗剤は、アクリル系ポリマーを含む。本発明で用いることができるアクリル系ポリマーには、特に制限はなく、一般的なアクリル系ポリマーを用いることができる。また、本発明では、架橋剤を必要としない自己硬化性アクリル系ポリマーを用いることができる。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「単量体単位」とは、単量体が重合することによって形成された該単量体に由来する単位を意味する。重合反応によって直接形成された単位であってもよく、重合体を処理することによって該単位の一部が別の構造に変換された単位であってもよい。
「単量体」とは、エチレン性不飽和基を有する化合物を意味する。
「架橋性基」とは、架橋剤と反応することにより架橋構造を形成可能な基、または架橋性基同士が反応して架橋構造を形成可能な基を意味し、「架橋剤」とは、架橋性基と反応可能な基を2個以上有し、架橋性基と反応することにより架橋構造を形成可能な化合物を意味する。
「非架橋性単量体」とは架橋性基を有しない単量体を意味し、「架橋性単量体」とは架橋性基を有する単量体を意味する。
「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸およびメタクリル酸のいずれか一方または両方を意味する。
「アクリル単量体」は(メタ)アクリロイル基を有する化合物を意味する。「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基およびメタクリロイル基のいずれか一方または両方を意味する。
「非架橋性アクリル単量体」とは、架橋性基を有しないアクリル単量体を意味する。
本発明で用いるアクリル系ポリマーは、非架橋性アクリル単量体単位(a1)と、架橋性単量体単位(a2)を有する。
非架橋性アクリル単量体単位(a1)としては、たとえば、(メタ)アクリル酸のカルボキシ基の水素原子を炭化水素基で置換した(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。該炭化水素基の炭素数は1〜18が好ましく、1〜8がより好ましい。該炭化水素基は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、架橋性基を含まないものであれば特に限定されず、たとえばメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基が挙げられる。該(メタ)アクリル酸エステルとして具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、生産性や粘着特性の観点より、アルキル基の炭素数が1〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、アクリル酸メチル(MA)、アクリル酸エチル(EA)、アクリル酸n−ブチル(BA)、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)がより好ましい。
架橋性単量体単位(a2)を有する単量体は、非架橋性アクリル単量体と重合可能なものであればアクリル単量体であっても非アクリル単量体であってもよく、アクリル単量体であることが好ましい。架橋性基としては、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、エポキシ基、グリシジル基等が挙げられる。中でも、金属メッシュやITO層などをフィルム表面に形成した導電性フィルムなどの腐食を抑制しやすいことから、官能基は、ヒドロキシル基、アミノ基であることが好ましい。
架橋性単量体単位(a2)を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアクリルアミド類;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピルなどの(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などを挙げることができる。
アクリル系ポリマー全体における架橋性単量体単位(a2)のモル比率の合計は、0.5〜20モル%であることが好ましく、1〜15モル%であることがより好ましい。架橋性単量体単位(a2)のモル比率が0.5モル%以上であれば、所望する架橋密度を得るためのイソシアネート基と反応させる官能基を必要量導入することが可能になるため好ましい。一方、架橋性単量体単位(a2)のモル比率が20モル%以下であれば、アクリル系ポリマーを構成する単量体成分を重合させやすくなり、粘着シート中に粒状感等の外観欠点が生じにくい。
アクリル系ポリマーは、本発明の効果を損なわない範囲で、非架橋性アクリル単量体単位(a1)、架橋性単量体単位(a2)以外の他の単量体単位(a3)を含んでいてもよい。他の単量体単位(a3)としては、非架橋性アクリル単量体単位(a1)と共重合可能な環状エステル系、ウレタン系、又はオレフィン系などの単量体単位が挙げられる。
アクリル系ポリマー全体における単量体単位(a3)のモル比率は、30モル%以下であることが好ましく、20モル%以下であることがより好ましい。なお、アクリル系ポリマーにおける各単量体単位のモル比率は、各単量体単位を与えるモノマーの仕込み量のモル比率にほぼ等しくなる。
アクリル系ポリマーは、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが10万〜200万の範囲であることが好ましい。重量平均分子量Mwが10万以上であれば、十分な粘着力を得ることができる。また、重量平均分子量Mwが200万以下であれば、粘着剤層形成時に塗膜を形成しやすい。重量平均分子量Mwは、35万〜150万であることが好ましく、50万〜100万であることがより好ましい。
本発明の粘着剤層形成用塗剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、アクリル系ポリマー以外の他のポリマーを含有させてもよい。他のポリマーとしては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂等の粘着付与剤、充填剤等が挙げられる。
粘着剤層形成用塗剤中の全ポリマーにおける他のポリマーの割合は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。粘着剤層形成用塗剤中のポリマーはアクリルポリマーのみであることが、特に好ましい。
アクリル系ポリマーの製造方法は、特に限定されず、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法など任意の方法で重合される。ただし、懸濁重合等の水系の重合方法の場合は、粘着剤層形成用塗剤にする前に、完全に水分を除去し、溶剤に再溶解するなどの処置をする必要がある。なお、重合反応は、通常40〜100℃の温度条件下で、2〜8時間かけて行われることが好ましい。
<架橋剤>
アクリル系ポリマーの重合の際には、架橋剤を添加することが好ましい。架橋剤としては、イソシアネート系、エポキシ系、及びアルミキレート系等が挙げられるが、本発明では、カルボキシル基、ヒドロキシル基などと高い反応性を示すことから、イソシアネート系架橋剤を使用することが好ましい。
アクリルポリマーに対する架橋剤の比率は、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.05〜1質量%であることがより好ましい。アクリルポリマーに対する架橋剤の比率が0.01質量%以上であれば、所望する架橋密度を得ることができる。また、5質量%以下であれば、架橋密度が高くなりすぎて、粘着力が出ない等の問題が起きにくい。
<その他添加剤>
アクリル系ポリマーの重合の際には、重合開始剤を添加してもよい。重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、2,2'−アゾビスブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4'−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の過酸化物、過硫酸アンモニウムと亜硫酸ソーダ、酸性亜硫酸ソーダ等との組み合せからなる、いわゆるレドックス系の重合開始剤等が挙げられる。重合開始剤の使用量は、通常重合に供するモノマー全量に対して、0.2〜2質量%、より好ましくは、0.3〜1質量%の範囲で調節される。
さらに、アクリル系ポリマーの重合の際には、連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸ノニル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル、β−メルカプトプロピオン酸−2−エチルヘキシル等のチオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセン等を挙げることができる。特に、チオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセンを使用した場合には、得られる共重合体が低臭気となり好ましい。なお、連鎖移動剤の使用量は、重合させる全モノマーの0.001〜3質量%程度の範囲で調節される。
(界面活性剤)
本発明で用いることができる界面活性剤としては、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、脂肪酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、脂肪族アミン塩、第4級アンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン系界面活性剤、多価アルコールの脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン縮合物、脂肪酸アルカノールアミド等の非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
<非イオン性界面活性剤>
本発明では、上述した界面活性剤の中でも、非イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。非イオン性界面活性剤は、粘着剤層の浮きや剥がれを抑制することができるため、好ましく用いられる。例えば、グリセリン誘導体、ソルビタン誘導体、エチレングリコール誘導体、プロピレングリコール誘導体、ペンタエリスリトール誘導体、ポリグリセリン誘導体等が好ましい材料として挙げられる。
本発明で用いる非イオン性界面活性剤は、オキシアルキレン鎖型界面活性剤であることが好ましい。オキシアルキレン鎖型界面活性剤としては、具体的に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアシルエステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマーなどを例示することができる。中でも、オキシアルキレン鎖型界面活性剤はエーテル型界面活性剤であることが好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルは好ましく用いられ、特にポリオキシアルキレンアルキルエーテルは好ましく用いられる。
本発明で用いるポリオキシアルキレンアルキルエーテルのアルキル基の炭素数は、8〜22であることが好ましく、10〜20であることがより好ましく、12〜18であることがさらに好ましい。本発明では、上述したような界面活性剤を用いることにより、白化の起きにくい粘着剤層形成用塗剤になると考えられる。
<アニオン系界面活性剤>
また、本発明で用いる界面活性剤は、アニオン系界面活性剤であってもよい。アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸カリウム、ラウリル酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンジアルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルリン酸塩等を例示することができる。アニオン系界面活性剤の中でも、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムやジアルキルスルホコハク酸カリウム等のジアルキルスルホコハク酸金属塩系の界面活性剤は好ましく用いられ、特にジアルキルスルホコハク酸ナトリウムが好ましく用いられる。
なお、界面活性剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上の界面活性剤が併用されてもよい。
(水系成分)
本発明で用いることができる水系成分としては、水や水溶液等が挙げられる。水はイオン含有水であってもよく、超純水を用いてもよい。また、水溶液として、例えば、各種塩を含んだ水溶液を用いてもよい。そのような水系成分としては、通常の水系粘着剤組成物に使用することが可能な公知の水系成分の中から適宜選択して本発明に用いることができる。
(その他添加剤)
粘着剤層形成用塗剤は、上述したような成分の他に他の添加剤を含有してもよい。他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、金属腐食防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、アクリル樹脂等の中から必要に応じて選択できる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。これら酸化防止剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
金属腐食防止剤としては、粘着剤の相溶性や効果の高さから、ベンゾリアゾール系樹脂が好ましい。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。ただし、完全硬化時の活性エネルギー線に紫外線を用いる場合は、重合反応を阻害しない範囲で添加する必要がある。
(粘着剤層の製造方法)
本発明では、粘着剤層は、上述した粘着剤層形成用塗剤から形成される。具体的には、粘着剤層形成用塗剤を支持体上に塗布して乾燥させることにより、粘着剤層を形成することができる。
粘着剤層形成用塗剤の調製方法は、公知の混合方法を用いることができ、特に制限されることはないが、界面活性剤と水系成分をあらかじめ混合する工程を含むことが好ましい。界面活性剤と水系成分をあらかじめ混合することにより、粘着剤層の白化を効果的に抑制することができる。
本発明では、粘着剤層形成用塗剤を支持体上に塗布して乾燥させる工程を含むことが好ましい。ここで、粘着剤層を設ける方法としては、コンマコーター、バーコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ダイコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、バリオグラビアコーター、カーテンコーター等を挙げることができる。粘着剤層の塗工厚さは、10〜500μmであることが好ましく、20〜300μmであることがより好ましい。
上述したような方法によって粘着剤層形成用塗剤を塗布した後には、乾燥工程を設けることが好ましい。乾燥工程では、例えば、熱風乾燥機により60〜200℃の温度の熱風を当てて乾燥させることができる。
(粘着剤層)
上述したような粘着剤層形成用塗剤を用いて形成される粘着剤層は、両面粘着シートとして各部材間の接着に用いることができる。このような粘着剤層は、一対の剥離シート間に形成することが好ましい。剥離シートは、粘着剤層の少なくとも一方に設けられてもよいが、両面に設けられることが好ましい。このような剥離シートは、両面粘着シートを使用する際に、剥離され、露出した粘着面と被着体が貼合される。このように剥離シートを設けることによって、両面粘着シートを使用する前に粘着剤層にゴミや埃等の付着物が付いて、粘着力が低下することを抑制することができる。また、剥離シートは、粘着剤層を形成する際の支持体として機能することもできる。
剥離シートは、少なくとも片面に離型性を有するシートである。剥離シートとしては、剥離シート用基材と該剥離シート用基材の片面に設けられた剥離剤層とを有する剥離性積層シート、あるいは、低極性基材としてポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材としては、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH33SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
また、一対の剥離シートのうち、一方の剥離シートの粘着剤層に対する剥離力と、他方の剥離シートの粘着剤層に対する剥離力とは、異なることが好ましい。これにより、一方の剥離シートだけを先に剥離することが容易となり、貼付作業を効率化することができる。
(積層体)
本発明で得られる粘着剤層は、白化が抑制されており、かつ、水系成分の凝集による外観異常の発生を抑えられているため、様々な用途に用いることができるが、各種表示装置等に特に好ましく用いられる。粘着剤層が各種表示装置等に用いられる場合は、光学部材等の被着体の貼合に用いることができる。本発明は、粘着剤層と一対の光学部材を有する積層体とすることもできる。例えば、図1のPETフィルム1とガラス板3を本発明で得られる粘着剤層3で貼合した積層体50が挙げられる。また、ポリカーボネート板10、第1の粘着剤層11、第1のITOフィルム12、第2の粘着剤層13、第2のITOフィルム14をこの順に積層した積層体100が光学部材の例として挙げられる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
<粘着剤層形成用塗剤の調製>
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを封入後、溶媒である酢酸エチル100質量部を添加した。次いで、反応装置内に、非架橋性アクリル単量体単位(a1)として、アクリル酸ブチル(BA)42.5重量部、アクリル酸メチル(MA)42.5重量部、架橋性単量体単位(a2)としてアクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)15.0重量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3質量部とを、モノマー濃度が凡そ50質量部となるように酢酸エチル中に添加した。その後、攪拌しながら窒素ガス気流中、50℃で8時間攪拌した後、氷水浴にて急冷することにより重合反応を停止させて、重量平均分子量70万のアクリル系ポリマーを得た。
このアクリル系ポリマーの固形分100質量部に対し、界面活性剤としてポリオキシアルキレントリデシルエーテル(日本乳化剤製、Newcol1308−FA(90)、界面活性剤100質量部に対して水系成分を10質量部含む)を0.1質量部、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネート系3官能性アダクト体〔旭化成(株)製:P301−75E〕を3.6質量部加え、酢酸エチルにて濃度35質量部の溶液となるように希釈して、粘着剤層形成用塗工液を得た。
<粘着剤層の形成>
第1の剥離シートとして、PETフィルムに剥離剤層を備えた剥離フィルム(王子エフテックス製、38μRL−07(2))を用意し、その第1の剥離シートの剥離剤層に、上記粘着剤層形成用塗剤をナイフコータにより塗工し、60℃で2分間、100℃で3分間それぞれ加熱し、厚さ50μmの粘着剤層を形成した。
次いで、第2の剥離シートとしてPETフィルムに前述の第1の剥離シートより軽剥離性の剥離層を備えた剥離フィルム(王子エフテックス製、38μRL−07(L))を用意し、第1の剥離シート上に形成した粘着剤層と第2の剥離シートの剥離剤層とが接するように重ねて加圧ニップロールを通して圧着し、貼り合わせた。その後、温度23℃、相対湿度50%の条件下で7日間養生を行った。このようにして、粘着剤層の表面にそれぞれ剥離シートを有する両面粘着シートを得た。この両面粘着シートは、粘着剤層を介して設けられている第1の剥離シートと第2の剥離シートを剥がすことで、基材のない粘着剤層とすることができる。
(実施例2〜4)
粘着剤層形成用塗剤の配合比を表1の通りとした以外は実施例1と同様にして粘着剤層を形成した。
(比較例1〜5)
粘着剤層形成用塗剤の配合比を表1の通りとした以外は実施例1と同様にして粘着剤層を形成した。なお、比較例1は、界面活性剤を含んでいない。
(評価)
<耐久試験前後のヘイズ・外観比較>
上記のようにして得られた両面粘着シート(厚さ:50μm)の片面の剥離シートを剥離して露出した粘着剤層3に、厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを卓上ラミネート機を用いて圧着し、50mm×50mmのサイズに裁断した。次いで、もう一方の剥離フィルムを剥がして、厚み1mmのガラス板(松浪硝子株式会社製、「MICRO SLIDE GLASS」、全光線透過率91.8%、ヘイズ0.1%)に重さ2Kgのローラーを用いて圧着し積層体を得た。この積層体を、加圧脱法装置(株式会社栗原製作所:YK−350S)内で温度40℃、圧力0.5MPaの条件下で圧力を30分間付与した後、積層体を用いて実施例1〜4及び比較例1〜5で得られた粘着剤層を評価した。
<評価1:粘着力>
積層体を温度23℃、相対湿度50%の条件下で24時間静置した。その後、卓上型精密万能試験機(株式会社島津製作所、オートグラフAGS−J)によりPETフィルムの一端を180°の方向に剥離速度300mm/分で引っ張り、180°剥離における粘着力を測定した。
<評価2:全光線透過率>
積層体を温度23℃、相対湿度50%RH環境下に1時間静置し、全光線透過率を測定した。全光線透過率の測定は、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社、NDH5000)を用いてJIS K7361−1に準拠して行った。
<評価3:ヘイズ>
積層体を温度23℃、相対湿度50%RH環境下に1時間静置し、ヘイズを測定した。ヘイズの測定は、ヘイズメーター(NDH5000、日本電色工業株式会社)を用いてJIS K7136に準拠して行った。
<耐久試験>
積層体を、温度60℃、相対湿度95%環境下に静止し、250時間経過後、積層体を取り出して、15分以内にヘイズを測定し、耐久試験後のヘイズ値とした。また、目視で外観を確認した。評価内容は下記の通りである。
×:白化、もしくは粒状感あり
△:やや白化あり
○: 異常なし
実施例1〜4及び比較例1〜5で得られたサンプルの評価を表1に記載した。
Figure 2015199891
実施例1〜4では、高温高湿度環境下に長時間置いた場合であってもヘイズが低く、外観異常が発生していない。さらに、粘着特性にも優れていることがわかる。すなわち、実施例1〜4では、光学特性と粘着特性が両立されている。
一方、比較例1では、粘着剤層形成用塗剤に界面活性剤を含んでいないため、粘着剤層の白化が進行している。また、耐久性が著しく悪化しており、粘着剤層に粒状感が発生していた。また、比較例2〜5においては、粘着剤層形成用塗剤に水系成分を含んでいないため、粘着剤層の白化が進行しており、粘着剤層に粒状感が発生していた。すなわち、比較例1〜5では、光学特性が劣っている。
本発明の粘着剤層形成用塗剤を用いれば、粘着特性が高く、かつ、白化や外観異常の発生が抑制された粘着剤層を得ることができる。本発明の粘着剤層形成用塗剤から形成された粘着剤層は、透明性が高く、外観が良好であるため、表示装置等の最表面の光学部材の接着にも好ましく用いられ、産業上の利用可能性が高い。
1 PETフィルム
3 粘着剤層
5 ガラス板
10 ポリカーボネート板
11 第1の粘着剤層
12 第1のITOフィルム
13 第2の粘着剤層
14 第2のITOフィルム
50 積層体
100 ITO積層体

Claims (11)

  1. アクリル系ポリマーと界面活性剤を含む溶剤系又は無溶剤系粘着剤組成物(水系粘着剤組成物を除く)と水系成分とを含有する粘着剤層形成用塗剤。
  2. 前記水系成分は、前記界面活性剤の質量に対して1〜50質量%含まれることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤層形成用塗剤。
  3. 前記界面活性剤は、前記粘着剤層形成用塗剤の全質量に対して0.01〜5質量%含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤層形成用塗剤。
  4. 前記粘着剤層形成用塗剤は、さらに架橋剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着剤層形成用塗剤。
  5. 前記界面活性剤は、非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着剤層形成用塗剤。
  6. 前記非イオン性界面活性剤がオキシアルキレン鎖型界面活性剤であることを特徴とする請求項5に記載の粘着剤層形成用塗剤。
  7. 前記オキシアルキレン鎖型界面活性剤がエーテル型界面活性剤であることを特徴とする請求項6に記載の粘着剤層の粘着剤層形成用塗剤。
  8. 前記エーテル型界面活性剤がポリオキシアルキレンアルキルエーテルであることを特徴とする請求項7に記載の粘着剤層形成用塗剤。
  9. 前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのアルキル基の炭素数が8〜22であることを特徴とする請求項8に記載の粘着剤層形成用塗剤。
  10. 前記界面活性剤は、アニオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着剤層形成用塗剤。
  11. 前記アニオン系界面活性剤がジアルキルスルホコハク酸金属塩であることを特徴とする請求項10に記載の粘着剤層形成用塗剤。
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