JP2015198841A - 管理装置 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
皓州 浦田
Akikuni Urata
皓州 浦田
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Abstract

【課題】遊技機において実行された特殊な遊技に関する遊技情報を管理装置で管理することを可能とする。
【解決手段】第1遊技用システム1Aにおいて、ホールコンピュータ600は、通常遊技および擬似遊技を実行可能なスロットマシン100の遊技情報を管理する。ホールコンピュータ600には、通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力され、ホールコンピュータ600は、スロットマシン100から入力される信号に基づいて、特定した通常遊技および擬似遊技が実行された回数を区別して特定可能に出力する。または、ホールコンピュータ600は、スロットマシン100から入力される信号に基づいて、特定した通常遊技および擬似遊技が実行された合計回数を特定可能に出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通常単位遊技および特殊単位遊技を実行可能な遊技機の遊技情報を管理する管理装置に関する。
遊技機として、所定の賭数を設定し、開始操作が行われたことに基づいて、複数種類の識別情報を変動表示させて停止させることにより遊技を行うスロットマシンや、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、該遊技領域に設けられている入賞口などの始動領域に遊技媒体が入賞したときに複数種類の識別情報を変動表示させて停止させることにより遊技を行うパチンコ遊技機などがある。
この種の遊技機として、識別情報を変動表示させた後に仮停止させる擬似遊技といった特殊な遊技を実行可能なものが開示されている(例えば特許文献1)。
特開2012−249729号公報
特許文献1に記載の遊技機では、特殊な遊技が実行されたとしてもその旨を特定可能な信号などが外部へ出力されるものではない。このため、遊技機の遊技情報を管理する管理装置においては、遊技機で特殊な遊技が実行されたことを特定できないという問題があった。その結果、管理装置において集計された遊技実行回数が、実際に遊技が行われていた稼働時間に対して少ない回数となり、客付きがよくないなどといった見栄えがいまいちな印象を抱かせてしまうおそれがあった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技機において実行された特殊な遊技に関する遊技情報を管理装置で管理することを可能とすることにある。
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような手段を採る。なお、後述する発明を実施するための形態の説明および図面で使用した符号を参考のために付記するが、本発明の構成要素は該符号を付したものには限定されない。
手段1に係る発明は、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御部41)と、特典(スロットマシンにおいてはメダル・クレジット付与、ナビストック付与、ボーナス付与、チャンスタイム付与、パチンコ遊技機においては賞球、大当り付与(通常、確変、時短、潜伏確変、突然確変等))を付与する特典付与手段(メイン制御部41)と、各々を識別可能な識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール2L〜2R)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が停止することで表示結果が導出される通常単位遊技(通常遊技、通常変動)を実行する通常単位遊技実行手段と、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される特殊単位遊技(擬似遊技、擬似連変動)を実行する特殊単位遊技実行手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記通常単位遊技において導出された表示結果に応じた特典を付与する遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)の遊技情報を管理する管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)であって、
前記遊技機における前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力される入力手段(外部入力基板640)と、
前記入力手段に入力される信号に基づいて、特定した前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された回数(通常遊技回数、擬似遊技回数、通常変動回数、擬似連変動回数)を区別して特定可能に出力する出力手段(外部出力基板650、通信部660)と、
を備えることを特徴とする管理装置である。
これによれば、遊技機における通常単位遊技および特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号に基づいて、通常単位遊技および特殊単位遊技に関する遊技情報を管理することができる。そして、通常単位遊技および特殊単位遊技が実行された回数を区別して外部装置に出力することができる。
手段2に係る発明は、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御部41)と、特典(スロットマシンにおいてはメダル・クレジット付与、ナビストック付与、ボーナス付与、チャンスタイム付与、パチンコ遊技機においては賞球、大当り付与(通常、確変、時短、潜伏確変、突然確変等))を付与する特典付与手段(メイン制御部41)と、各々を識別可能な識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール2L〜2R)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が停止することで表示結果が導出される通常単位遊技(通常遊技、通常変動)を実行する通常単位遊技実行手段と、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される特殊単位遊技(擬似遊技、擬似連変動)を実行する特殊単位遊技実行手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記通常単位遊技において導出された表示結果に応じた特典を付与する遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)の遊技情報を管理する管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)であって、
前記遊技機における前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力される入力手段(外部入力基板640)と、
前記入力手段に入力される信号に基づいて、特定した前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された合計回数(通常遊技および擬似遊技の合計実行回数、通常変動および擬似連変動の合計実行回数)を特定可能に出力する出力手段(外部出力基板650、通信部660)と、
を備えることを特徴とする管理装置である。
これによれば、遊技機における通常単位遊技および特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号に基づいて、通常単位遊技および特殊単位遊技に関する遊技情報を管理することができる。そして、通常単位遊技および特殊単位遊技が実行された合計回数を外部装置に出力することができる。
また、手段3に係る発明は、
手段1又は2に記載した管理装置であって、
前記入力手段には、前記通常単位遊技の実行を特定可能な通常単位遊技特定信号(通常遊技信号)および前記特殊単位遊技の実行を特定可能な特殊単位遊技特定信号(擬似遊技信号)が入力され、
前記入力手段に入力される信号の種類に基づいて、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定することを特徴とする管理装置である。
これによれば、通常単位遊技特定信号および特殊単位遊技特定信号のいずれの種類の信号が入力されたかに基づいて、通常単位遊技および特殊単位遊技のいずれの単位遊技が実行されたかを簡易かつ適切に特定することができる。
また、手段4に係る発明は、
手段1〜3のいずれか1つに記載した管理装置であって、
前記遊技制御手段は、遅延条件の成立(フリーズ抽選でフリーズ当選)に応じて遅延期間(フリーズ期間)に亘って遊技の進行(ゲームの進行、通常遊技の進行)を遅延させるように制御し、前記特殊単位遊技実行手段は、前記遅延期間中に前記特殊単位遊技を実行し(フリーズ期間中に擬似遊技を実行する)、
前記入力手段には、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技のいずれが実行されたかに依らず単位遊技の実行を共通に特定可能な共通単位遊技信号(メダルIN信号やメダルOUT信号)および前記遅延期間中を特定可能な遅延期間中信号(フリーズ中信号)が入力され、
前記入力手段に入力される共通単位遊技信号および遅延期間中信号に基づいて、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定することを特徴とする管理装置である。
これによれば、共通単位遊技信号および遅延期間中信号から、通常単位遊技および特殊単位遊技のいずれの単位遊技が実行されたかを簡易かつ適切に特定することができる。
また、手段5に係る発明は、
手段1〜4のいずれか1つに記載した管理装置であって、
前記入力手段には、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技のいずれが実行されたかに依らず単位遊技の実行を共通に特定可能な共通単位遊技信号(メダルIN信号やメダルOUT信号)および前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技のいずれか一方の単位遊技を特定可能な単位遊技特定信号(図柄確定信号)が入力され、
前記入力手段に入力される共通単位遊技信号および単位遊技特定信号に基づいて、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定することを特徴とする管理装置である。
これによれば、共通単位遊技信号および単位遊技特定信号から、通常単位遊技および特殊単位遊技のいずれの単位遊技が実行されたかを簡易かつ適切に特定することができる。
また、手段6に係る発明は、
手段1〜5のいずれか1つに記載した管理装置であって、
前記遊技制御手段は、前記通常単位遊技において有利条件が成立した場合(ART抽選でART当選、ボーナス抽選でボーナス当選)に遊技者にとって有利な状態である有利状態(ART状態、ボーナス状態)に制御し、
前記入力手段には、前記有利状態に制御したことを特定可能な信号(RT2信号、ボーナス信号)が入力され、
前記出力手段は、前記入力手段に入力される信号に基づいて、非有利状態中の前記特殊単位遊技の実行(通常時の擬似遊技の実行)および前記有利状態中の前記特殊単位遊技の実行(ART時やボーナス時の擬似遊技の実行)に関する情報(擬似遊技回数、擬似遊技滞在比率)を出力することを特徴とする管理装置である。
これによれば、通常単位遊技および特殊単位遊技の実行を特定可能な信号および有利状態に制御したことを特定可能な信号から、非有利状態中の特殊単位遊技の実行および有利状態中の特殊単位遊技の実行を簡易かつ適切に特定することができる。その上で、非有利状態中や有利状態中に実行された特殊単位遊技に関する情報(例えば実行回数や滞在比率)を外部装置に出力することができる。
また、手段7に係る発明は、
手段1〜6のいずれか1つに記載した管理装置であって、
前記特殊単位遊技実行手段は、一の遊技(ゲーム)において前記特殊単位遊技を複数回実行可能であり(擬似遊技を複数回実行可能)、
前記出力手段は、前記入力手段に入力される信号に基づいて、一の遊技中に前記特殊単位遊技が実行された最多回数(最多擬似遊技回数)を出力することを特徴とする管理装置である。
これによれば、通常単位遊技および特殊単位遊技の実行を特定可能な信号から、一の遊技(ゲーム)中に特殊単位遊技が最多で何回実行されたかを特定することができる。その上で、特殊単位遊技が実行された最多回数を外部装置に出力することができる。
また、手段8に係る発明は、
手段1〜7のいずれか1つに記載した管理装置であって、
前記入力手段には、前記特殊単位遊技において特定態様(特定図柄)で仮表示結果が仮導出されたことを特定可能な信号(特定図柄仮導出信号)が入力され、
前記出力手段は、前記入力手段に入力される信号に基づいて、前記特殊単位遊技における前記特定態様での仮表示結果の仮導出に関する情報(特定図柄が導出されたことを示す情報)を出力することを特徴とする管理装置である。
これによれば、通常単位遊技および特殊単位遊技の実行を特定可能な信号や、特殊単位遊技において特定態様で仮表示結果が仮導出されたことを特定可能な信号に基づいて、特殊単位遊技において特定態様で仮表示結果が仮導出されたことを特定することができる。その上で、特殊単位遊技における特定態様での仮表示結果の仮導出に関する情報を外部装置に出力することができる。
手段9に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段1および3〜5のいずれか1つに記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される情報表示装置(データ表示装置400)であって、
該遊技機で遊技者が遊技する遊技位置から視認可能な方向に向けて(遊技者に対向する方向に向けて)形成され、前記遊技者向けの情報を表示する第1表示部(第1表示部430)と、
前記遊技者が前記遊技位置から視認できない方向に向けて((1)第2表示部440が第1表示部430と直交するように、(2)第2表示部440の角度が第1表示部430と一定の開き角度を有するように、(3)第2表示部440がデータ表示装置400の側面に)形成され、前記遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部(第2表示部440)と、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された回数(通常遊技回数、擬似遊技回数、通常変動回数、擬似連変動回数)を区別して前記第1表示部および前記第2表示部の少なくともいずれか一方の表示部に表示させる表示制御手段(第1表示制御部412、第2表示制御部413)と、
を備えることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者に対して遊技者向けの遊技情報を視認可能とする一方、遊技者以外の遊技客向けの情報を該遊技客は視認可能であるが遊技者は視認できないようにすることができる。また、通常単位遊技および特殊単位遊技がそれぞれ何回ずつ実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段10に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段1〜5のいずれか1つに記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される情報表示装置(データ表示装置400)であって、
該遊技機で遊技者が遊技する遊技位置から視認可能な方向に向けて(遊技者に対向する方向に向けて)形成され、前記遊技者向けの情報を表示する第1表示部(第1表示部430)と、
前記遊技者が前記遊技位置から視認できない方向に向けて((1)第2表示部440が第1表示部430と直交するように、(2)第2表示部440の角度が第1表示部430と一定の開き角度を有するように、(3)第2表示部440がデータ表示装置400の側面に)形成され、前記遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部(第2表示部440)と、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された合計回数(通常遊技および擬似遊技の合計実行回数、通常変動および擬似連変動の合計実行回数)を前記第1表示部および前記第2表示部の少なくともいずれか一方の表示部に表示させる表示制御手段(第1表示制御部412、第2表示制御部413)と、
を備えることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者に対して遊技者向けの遊技情報を視認可能とする一方、遊技者以外の遊技客向けの情報を該遊技客は視認可能であるが遊技者は視認できないようにすることができる。また、通常単位遊技および特殊単位遊技が合計で何回実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段11に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段6に記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される情報表示装置(データ表示装置400)であって、
該遊技機で遊技者が遊技する遊技位置から視認可能な方向に向けて(遊技者に対向する方向に向けて)形成され、前記遊技者向けの情報を表示する第1表示部(第1表示部430)と、
前記遊技者が前記遊技位置から視認できない方向に向けて((1)第2表示部440が第1表示部430と直交するように、(2)第2表示部440の角度が第1表示部430と一定の開き角度を有するように、(3)第2表示部440がデータ表示装置400の側面に)形成され、前記遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部(第2表示部440)と、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、前記非有利状態中の前記特殊単位遊技の実行(通常時の擬似遊技)および前記有利状態中の前記特殊単位遊技の実行(ART時、ボーナス時の擬似遊技)に関する情報(擬似遊技回数、擬似遊技滞在比率)を前記第1表示部および前記第2表示部の少なくともいずれか一方の表示部に表示させる表示制御手段(第1表示制御部412、第2表示制御部413)と、
を備えることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者に対して遊技者向けの遊技情報を視認可能とする一方、遊技者以外の遊技客向けの情報を該遊技客は視認可能であるが遊技者は視認できないようにすることができる。また、非有利状態中や有利状態中に実行された特殊単位遊技に関する情報(例えば実行回数や滞在比率)を遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段12に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段7に記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される情報表示装置(データ表示装置400)であって、
該遊技機で遊技者が遊技する遊技位置から視認可能な方向に向けて(遊技者に対向する方向に向けて)形成され、前記遊技者向けの情報を表示する第1表示部(第1表示部430)と、
前記遊技者が前記遊技位置から視認できない方向に向けて((1)第2表示部440が第1表示部430と直交するように、(2)第2表示部440の角度が第1表示部430と一定の開き角度を有するように、(3)第2表示部440がデータ表示装置400の側面に)形成され、前記遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部(第2表示部440)と、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、一の遊技中に前記特殊単位遊技が実行された最多回数(最多擬似遊技回数)を前記第1表示部および前記第2表示部の少なくともいずれか一方の表示部に表示させる表示制御手段(第1表示制御部412、第2表示制御部413)と、
を備えることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者に対して遊技者向けの遊技情報を視認可能とする一方、遊技者以外の遊技客向けの情報を該遊技客は視認可能であるが遊技者は視認できないようにすることができる。また、一の遊技(ゲーム)中に特殊単位遊技が最多で何回実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段13に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段8に記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される情報表示装置(データ表示装置400)であって、
該遊技機で遊技者が遊技する遊技位置から視認可能な方向に向けて(遊技者に対向する方向に向けて)形成され、前記遊技者向けの情報を表示する第1表示部(第1表示部430)と、
前記遊技者が前記遊技位置から視認できない方向に向けて((1)第2表示部440が第1表示部430と直交するように、(2)第2表示部440の角度が第1表示部430と一定の開き角度を有するように、(3)第2表示部440がデータ表示装置400の側面に)形成され、前記遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部(第2表示部440)と、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、前記特殊単位遊技中の前記特定態様での仮表示結果の仮導出に関する情報(特定図柄が仮導出されたこと)を前記第1表示部および前記第2表示部の少なくともいずれか一方の表示部に表示させる表示制御手段(第1表示制御部412、第2表示制御部413)と、
を備えることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者に対して遊技者向けの遊技情報を視認可能とする一方、遊技者以外の遊技客向けの情報を該遊技客は視認可能であるが遊技者は視認できないようにすることができる。また、特殊単位遊技中に特定態様で仮表示結果が仮導出されたことを、遊技者や他の遊技客に報知することができる。
また、手段14に係る発明は、
手段9〜13のいずれか1つに記載した情報表示装置であって、
前記第2表示部は、前記第1表示部と直交する方向に向けて(第1表示部430の表示面と第2表示部440の表示面とが垂直となるように)形成されていることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、効果的に遊技者が遊技位置から第2表示部を視認することができないようにすることができる。
また、手段15に係る発明は、
手段9〜14のいずれか1つに記載した情報表示装置であって、
前記遊技機から遊技に関する情報が入力され、
前記表示制御手段は、前記遊技機から入力される情報に基づく遊技情報(空き台情報)を前記第2表示部に表示させることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者以外の遊技客に対して遊技機から入力される情報に基づく遊技情報を視認可能とすることができる。
また、手段16に係る発明は、
手段9〜15のいずれか1つに記載した情報表示装置であって、
前記第2表示部は、該第2表示部の周囲又は該第2表示部の全体若しくは一部を覆う覆体(プラスチック蓋447、庇体448)を着脱可能に構成されていることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者以外の遊技客向けの情報を遊技者が視認してしまうことを防止することができる。
また、手段17に係る発明は、
手段9〜16のいずれか1つに記載した情報表示装置であって、
前記表示制御手段は、前記第1表示部に表示させる情報よりも少ない情報(表示設定用テーブル683において第2表示部の表示内容として第1表示部の表示内容よりも少ない数の情報が定められている)を前記第2表示部に表示させることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者以外の遊技客に対して適切な情報量で情報を視認させることができる。第2表示部に表示させるのは、遊技者以外の遊技客向けの情報であるため、遊技者が遊技中に確認する第1表示部に表示させる情報と比べて少ない情報でよい。
また、手段18に係る発明は、
手段9〜17のいずれか1つに記載した情報表示装置であって、
前記表示制御手段は、前記第1表示部には、前記遊技機の種類に応じた情報(ボーナス情報、ART情報といったスロットマシンの種類に依存する情報)を表示させ、前記第2表示部には、前記遊技機の種類に因らない情報(空き台情報、ゲーム数情報、獲得メダル数情報といったスロットマシンの種類に依存しない情報)を表示させることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者が遊技中の遊技機の種類に応じた情報を適切に遊技者に視認させることができるとともに、遊技者以外の遊技客に対しては遊技機の種類に因らず一貫性のある情報を視認させることができる。また、第2表示部の表示を機種毎にいちいち変更するという面倒な設定作業を省くことができる。
また、手段19に係る発明は、
手段9〜18のいずれか1つに記載した情報表示装置であって、
前記表示制御手段は、前記管理装置からの特定表示指示(一斉演出指示信号)又は該情報表示装置が内部に備える計時手段(時計部480)の計時時間に基づいて、前記第1表示部に特定表示(ランニング演出、遊技機宣伝映像、特別キャラクタ映像の表示)を行わせることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、第1表示部の特定表示によって遊技者の興味を一層引きつけることができる。
また、手段20に係る発明は、
手段19に記載した情報表示装置であって、
前記遊技機は、所定タイミングで一斉に特定演出(キャラクタの対戦演出、楽曲のプロモーション演出やライブ演出等の一斉演出)を行うように構成されており、
前記表示制御手段は、前記特定演出と同期して前記第1表示部に前記特定表示(上記の一斉演出と同期して特別映像や特別キャラクタ映像を表示)を行わせることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技機における特定演出の演出効果を高めることができる。
手段21に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段1および3〜5のいずれか1つに記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される遊技用装置(呼出ランプ装置200、カードユニット300、データ表示装置400)であって、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行回数(通常遊技回数、擬似遊技回数、通常変動回数、擬似連変動回数)を区別して表示する表示部(上記の各遊技用装置に設けられる表示部)を備えることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、通常単位遊技および特殊単位遊技がそれぞれ何回ずつ実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段22に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段1〜5のいずれか1つに記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される遊技用装置(呼出ランプ装置200、カードユニット300、データ表示装置400)であって、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の合計実行回数(通常遊技および擬似遊技の合計実行回数、通常変動および擬似連変動の合計実行回数)を表示する表示部(上記の各遊技用装置に設けられる表示部)を備えることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、通常単位遊技および特殊単位遊技が合計で何回実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段23に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段6に記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される遊技用装置(呼出ランプ装置200、カードユニット300、データ表示装置400)であって、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、前記非有利状態中の前記特殊単位遊技の実行(通常時の擬似遊技の実行)および前記有利状態中の前記特殊単位遊技の実行(ART時、ボーナス時の擬似遊技の実行)に関する情報を表示する表示部(上記の各遊技用装置に設けられる表示部)を備えることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、非有利状態中や有利状態中に実行された特殊単位遊技に関する情報(例えば実行回数や滞在比率)を遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段24に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段7に記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される遊技用装置(呼出ランプ装置200、カードユニット300、データ表示装置400)であって、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、一の遊技中に前記特殊単位遊技が実行された最多回数(最多擬似遊技回数)を表示する表示部(上記の各遊技用装置に設けられる表示部)を備えることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、一の遊技(ゲーム)中に特殊単位遊技が最多で何回実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段25に係る発明は、
前記遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、手段8に記載した管理装置(ホールコンピュータ600、島コンピュータ、その他の管理コンピュータ)の前記出力手段から出力される情報が入力される遊技用装置(呼出ランプ装置200、カードユニット300、データ表示装置400)であって、
前記管理装置から入力される情報に基づいて、前記特殊単位遊技中の前記特定態様での仮表示結果の仮導出に関する情報(特定図柄が仮導出されたこと)を表示する表示部(上記の各遊技用装置に設けられる表示部)を備えることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、特殊単位遊技中に特定態様で仮表示結果が仮導出されたことを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段26に係る発明は、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御部41)と、特典(スロットマシンにおいてはメダル・クレジット付与、ナビストック付与、ボーナス付与、チャンスタイム付与、パチンコ遊技機においては賞球、大当り付与(通常、確変、時短、潜伏確変、突然確変等))を付与する特典付与手段(メイン制御部41)と、各々を識別可能な識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール2L〜2R)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が停止することで表示結果が導出される通常単位遊技(通常遊技、通常変動)を実行する通常単位遊技実行手段と、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される特殊単位遊技(擬似遊技、擬似連変動)を実行する特殊単位遊技実行手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記通常単位遊技において導出された表示結果に応じた特典を付与する遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力される情報表示装置(データ表示装置400)であって、
該遊技機で遊技者が遊技する遊技位置から視認可能な方向に向けて(遊技者に対向する方向に向けて)形成され、前記遊技者向けの情報を表示する第1表示部(第1表示部430)と、
前記遊技者が前記遊技位置から視認できない方向に向けて((1)第2表示部440が第1表示部430と直交するように、(2)第2表示部440の角度が第1表示部430と一定の開き角度を有するように、(3)第2表示部440がデータ表示装置400の側面に)形成され、前記遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部(第2表示部440)と、
前記入力される信号に基づいて、特定した前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された回数(通常遊技回数、擬似遊技回数、通常変動回数、擬似連変動回数)を区別して前記第1表示部および前記第2表示部の少なくともいずれか一方の表示部に表示させる表示制御手段(第1表示制御部412、第2表示制御部413)と、
を備えることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者に対して遊技者向けの遊技情報を視認可能とする一方、遊技者以外の遊技客向けの情報を該遊技客は視認可能であるが遊技者は視認できないようにすることができる。また、通常単位遊技および特殊単位遊技がそれぞれ何回ずつ実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段27に係る発明は、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御部41)と、特典(スロットマシンにおいてはメダル・クレジット付与、ナビストック付与、ボーナス付与、チャンスタイム付与、パチンコ遊技機においては賞球、大当り付与(通常、確変、時短、潜伏確変、突然確変等))を付与する特典付与手段(メイン制御部41)と、各々を識別可能な識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール2L〜2R)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が停止することで表示結果が導出される通常単位遊技(通常遊技、通常変動)を実行する通常単位遊技実行手段と、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される特殊単位遊技(擬似遊技、擬似連変動)を実行する特殊単位遊技実行手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記通常単位遊技において導出された表示結果に応じた特典を付与する遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力される情報表示装置(データ表示装置400)であって、
該遊技機で遊技者が遊技する遊技位置から視認可能な方向に向けて(遊技者に対向する方向に向けて)形成され、前記遊技者向けの情報を表示する第1表示部(第1表示部430)と、
前記遊技者が前記遊技位置から視認できない方向に向けて((1)第2表示部440が第1表示部430と直交するように、(2)第2表示部440の角度が第1表示部430と一定の開き角度を有するように、(3)第2表示部440がデータ表示装置400の側面に)形成され、前記遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部(第2表示部440)と、
前記入力される信号に基づいて、特定した前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された合計回数(通常遊技および擬似遊技の合計実行回数、通常変動および擬似連変動の合計実行回数)を前記第1表示部および前記第2表示部の少なくともいずれか一方の表示部に表示させる表示制御手段(第1表示制御部412、第2表示制御部413)と、
を備えることを特徴とする情報表示装置である。
これによれば、遊技者に対して遊技者向けの遊技情報を視認可能とする一方、遊技者以外の遊技客向けの情報を該遊技客は視認可能であるが遊技者は視認できないようにすることができる。また、通常単位遊技および特殊単位遊技が合計で何回実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段28に係る発明は、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御部41)と、特典(スロットマシンにおいてはメダル・クレジット付与、ナビストック付与、ボーナス付与、チャンスタイム付与、パチンコ遊技機においては賞球、大当り付与(通常、確変、時短、潜伏確変、突然確変等))を付与する特典付与手段(メイン制御部41)と、各々を識別可能な識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール2L〜2R)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が停止することで表示結果が導出される通常単位遊技(通常遊技、通常変動)を実行する通常単位遊技実行手段と、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される特殊単位遊技(擬似遊技、擬似連変動)を実行する特殊単位遊技実行手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記通常単位遊技において導出された表示結果に応じた特典を付与する遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力される遊技用装置(呼出ランプ装置200、カードユニット300、データ表示装置400)であって、
前記入力される信号に基づいて、特定した前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された回数(通常遊技回数、擬似遊技回数、通常変動回数、擬似連変動回数)を区別して表示する表示部(上記の各遊技用装置に設けられる表示部)を備えることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、通常単位遊技および特殊単位遊技がそれぞれ何回ずつ実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
手段29に係る発明は、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御部41)と、特典(スロットマシンにおいてはメダル・クレジット付与、ナビストック付与、ボーナス付与、チャンスタイム付与、パチンコ遊技機においては賞球、大当り付与(通常、確変、時短、潜伏確変、突然確変等))を付与する特典付与手段(メイン制御部41)と、各々を識別可能な識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール2L〜2R)と、を備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が停止することで表示結果が導出される通常単位遊技(通常遊技、通常変動)を実行する通常単位遊技実行手段と、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される特殊単位遊技(擬似遊技、擬似連変動)を実行する特殊単位遊技実行手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記通常単位遊技において導出された表示結果に応じた特典を付与する遊技機(スロットマシン100、パチンコ遊技機)に対応して設けられ、前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力される遊技用装置(呼出ランプ装置200、カードユニット300、データ表示装置400)であって、
前記入力される信号に基づいて、特定した前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された合計回数(通常遊技および擬似遊技の合計実行回数、通常変動および擬似連変動の合計実行回数)を表示する表示部(上記の各遊技用装置に設けられる表示部)を備えることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、通常単位遊技および特殊単位遊技が合計で何回実行されたかを遊技者や他の遊技客に報知することができる。
第1遊技用システムのシステム構成の一例を示す図である。 スロットマシンの外観構成の一例を示す図である。 スロットマシンの内部構造の一例を示す図である。 リール目の図柄配列の一例を示す図である。 スロットマシンの機能構成の一例を示す図である。 メイン制御部の機能構成の一例を示す図である。 遊技状態の遷移の一例を示す図である。 遊技状態を詳細な説明図である。 フリーズの種類の詳細な説明図である。 フリーズ時の変動および図柄仮停止の説明図である。 リール制御の一例の説明図である。 リール制御の一例の説明図である。 リール制御の一例の説明図である。 リールモータの構成の一例を示す図である。 加速時のリールモータの励磁状況の一例を示すタイミングチャートである。 停止時のリールモータの励磁状況の一例を示すタイミングチャートである。 スロットマシンの情報提供端子板から出力される信号のバリエーションを示す図である。 第1信号出力制御に対応する信号出力のタイミングチャートである。 第2信号出力制御に対応する信号出力のタイミングチャートである。 第3信号出力制御に対応する信号出力のタイミングチャートである。 第1信号出力制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2信号出力制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第3信号出力制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ホールコンピュータの機能構成の一例を示す図である。 ホールコンピュータの外部入力基板に入力される信号のバリエーションを示す図である。 遊技情報集計データベースに格納される遊技情報データのデータ構成の一例を示す図である。 第1遊技管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2遊技管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第3遊技管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2遊技用システムのシステム構成の一例を示す図である。 ホールコンピュータの機能構成の一例を示す図である。 表示設定用テーブルのテーブル構成の一例を示す図である。 一斉演出時表示設定用テーブルのテーブル構成の一例を示す図である。 表示用設定データのデータ構成の一例を示す図である。 表示管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。 データ表示装置の外観構成の一例を示す図である。 データ表示装置の第2表示部に着脱可能な覆体の一例を示す図である。 データ表示装置の第2表示部に着脱可能な覆体の一例を示す図である。 データ表示装置の機能構成の一例を示す図である。 表示設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 表示制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。 データ表示装置の第1表示部の表示画面の一例を示す図である。 データ表示装置の第2表示部の表示画面の一例を示す図である。 第3遊技用システムのシステム構成の一例を示す図である。 ホールコンピュータの機能構成の一例を示す図である。 カード管理データのデータ構成の一例を示す図である。 表示設定用テーブルのテーブル構成の一例を示す図である。 遊技機種判定データのデータ構成の一例を示す図である。 遊技機種集計データのデータ構成の一例を示す図である。 データ表示装置の機能構成の一例を示す図である。 遊技機種集計処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2表示設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 データ表示装置の第2表示部の表示画面の一例を示す図である。 データ表示装置の第2表示部の表示画面の一例を示す図である。 ホールコンピュータの外部入力基板に入力される信号の別例を示す図である。 データ表示装置の第2表示部の表示画面の一例を示す図である。 パチンコ遊技機から外部出力される信号の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を適用した好適な実施形態の一例について説明する。但し、本発明を適用可能な実施形態が以下説明する実施形態に限定されるわけではない。
[1.第1実施形態]
[1−1.遊技用システム]
図1は、第1実施形態における第1遊技用システム1Aのシステム構成の一例を表す図である。
第1遊技用システム1Aは、不図示の遊技島に設置される遊技機の一種である複数のスロットマシン100と、各スロットマシン100に対応して設けられる遊技用装置および情報表示装置の一種である呼出ランプ装置200と、中継装置の一種である台端末500と、管理装置および制御装置の一種であるホールコンピュータ600と、ホールコンピュータ600と接続される無線放送システム800と、無線放送システム800と無線通信を行う店員インカム900とを備えて構成される。
各スロットマシン100および各スロットマシン100に対応して設けられる呼出ランプ装置200は、台番号によって個々に識別可能に構成されており、各スロットマシン100および各呼出ランプ装置200は、台端末500を介してホールコンピュータ600に接続されている。なお、図1では、簡明化のために、遊技島に設置されるスロットマシン100を4台として図示している。
スロットマシン100は、遊技機の一種であり、店舗の遊技場内に複数形成される各遊技島に所定台数ずつ並設され、遊技媒体であるメダルを用いて遊技者が遊技を行うことが可能に構成されている。本実施形態において、スロットマシン100は、1ゲーム中に通常遊技(通常単位遊技)および該通常遊技に類似した擬似的な遊技である擬似遊技(特殊単位遊技)の2種類の遊技(単位遊技)を実行可能に構成されている。
通常遊技では、開始操作(スタートスイッチ7の操作)が行われたことにより単位遊技が開始され、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置(リール2L,2C,2R)に表示結果が導出されることにより単位遊技が終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞(例えば後述するARTやボーナス)が発生可能とされる。それに対し、擬似遊技では、開始操作(スタートスイッチ7の操作)が行われたことにより単位遊技が開始され、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置(リール2L,2C,2R)に仮表示結果が仮導出されることにより単位遊技が終了し、該可変表示装置に仮導出された表示結果に応じては入賞が発生可能とはされない。
呼出ランプ装置200は、遊技用装置および情報表示装置の一種であり、スロットマシン100で遊技中の遊技者が店員を呼び出すために用いられる他、スロットマシン100から出力される信号やホールコンピュータ600から出力される信号が入力されて、スロットマシン100での遊技に関連する遊技情報を、前面に設けられたディスプレイに表示する。遊技者は、呼出ランプ装置200の前面に設けられた呼出ボタンやメニューボタンを押下することにより、店員の呼び出しや各種のメニュー選択(ワゴンサービスやおしぼり、食事休憩の要求)を行うことができるように構成されている。
ホールコンピュータ600は、管理装置および制御装置の一種であり、遊技場内の所定場所(例えば管理事務所)に設置され、各スロットマシン100から出力される遊技関連信号を入力して、各スロットマシン100の遊技情報を管理する。本実施形態において、ホールコンピュータ600は、スロットマシン100から出力される通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号に基づいて、該スロットマシン100における通常遊技や擬似遊技の実行を特定し、これらの遊技に関する遊技情報を管理する。そして、ホールコンピュータ600は、管理した遊技情報をホールコンピュータ600の表示部に出力して管理者が把握可能に表示させたり、台端末500を介して呼出ランプ装置200に出力して呼出ランプ装置2の表示部に表示させたり、無線放送システム800を介して店員インカム900に送信する。
無線放送システム800は、ホールコンピュータ600から出力される情報に基づいて、無線通信を利用して、遊技場内の遊技状況や、各スロットマシン100に関する遊技情報を店員インカム900に送信する。
店員インカム900は、店舗の各店員が所持し、店員の耳に装着されるインカムであり、ホールコンピュータ600から出力される遊技情報を、無線放送システム800を介して無線通信により受信し、音声によって各店員に報知する。
なお、本実施形態では、本発明の遊技機を通常のスロットマシン100に適用した場合の実施形態について説明するが、通常のスロットマシン100ではなく、内部にメダルが封入されてメダルを内部で循環させて遊技を行う封入メダル式のスロットマシン(封入式スロットマシン)としてもよい。また、遊技機をパチンコ遊技機や封入玉式のパチンコ遊技機(封入式パチンコ遊技機)としてもよい。
[1−2.スロットマシン]
(1)構成
スロットマシン100は、図2に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを備えて構成されている。スロットマシン100の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図4に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「黒BAR」、「白BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった各々を識別可能な複数種類の識別情報である図柄が、所定間隔毎に所定順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。所定間隔とは、1リールの外周に21図柄が配列される場合の間隔をいう。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、基本的に、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3内であって各リールに対応する所定位置である上中下の3箇所の位置(三段)に停止表示される。一方、後述するように、フリーズ中においては、透視窓3内における所定位置のみならず、所定位置とは異なる特定位置にも図柄を仮停止表示可能となる。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32Rによって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3の所定位置に図柄を表示結果として導出されるようになっている。一方、後述するように、フリーズ中においては、各リール2L、2C、2Rの動作を停止させて、上下に振動させる制御を行なうことで、透視窓3の所定位置と特定位置とに図柄を仮停止させて仮表示結果が仮導出(以下では、「仮停止」あるいは単に「停止」ともいう)されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図2に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて賭数を1設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。特に、本実施形態では、1枚BETスイッチ5と、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、が前面扉1bを構成するリールパネル1cの前面、すなわち同一面上に設けられている。
なお、本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図2に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームの開始操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rがそれぞれ設けられている。また、1枚BETスイッチ5の内部には、後述のフリーズ状態において点灯により当該1枚BETスイッチ5の操作を促す演出用停止LED57aが設けられており、ストップスイッチ8L〜8R各々の内部には、上述の左停止有効LED22Lに加え、後述のフリーズ状態において点灯により当該ストップスイッチ8L〜8R各々の操作を促す演出用停止LED57b〜57dが設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン100のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば後述するRT2終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25が設けられている。
筐体1a内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33Rからなるリールユニット、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス99が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス99の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
なお、電源ボックスは、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス99の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施形態のスロットマシン100においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、1ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図2に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
また、本実施形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
なお、本実施形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。また、本実施形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていてもよい。
また、本実施形態におけるスロットマシン100にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図5は、スロットマシン100の機能構成の一例を示すブロック図である。
スロットマシン100には、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン100を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン100を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
なお、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としてもよい。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図5に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン100に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット
信号を与える。
図6は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示す図である。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込みコントローラ506と、CPU41aと、ROM41bと、RAM41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割り込みコントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込みコントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。リセット/割込みコントローラ506は、指定エリア外走行禁止回路であるIAT回路506aと、ウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバスおよび各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算および除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン100における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、スロットマシン100への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施形態では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施形態では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割り込み要求や時間計測を行うことが可能である。
割り込みコントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割り込み要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割り込み要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、メイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路とを備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施形態においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としてもよい。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施形態では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。演出制御基板90には、スロットマシン100の前面扉1bに配置された液晶表示器51、演出効果LED52、演出用停止LED57a〜57d、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、演出用停止LED57a〜57d、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン100に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン100は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、「6」が最も払出率が高く、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン100の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施形態のスロットマシン100においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施形態においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RT2終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化0は、RAM異常エラー時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワークおよび特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、RT2終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしてもよい。
メイン制御部41が設定変更処理の後にゲーム処理を実行する。ゲーム処理では、BET処理、内部抽選処理、リール回転処理、入賞判定処理、払出処理、ゲーム終了時処理を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
BET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されていることを条件としてスタートスイッチ7への操作が有効となる。スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAMに設定する。
本実施形態のスロットマシン100は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施形態ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。
一般的なスロットマシンにおいて入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態であるボーナスへの移行を伴う特別役とがある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。ボーナスには、ビッグボーナス(BB)とレギュラーボーナス(RB)との2種類のボーナスが含まれる。
内部抽選処理では、スタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか否かを決定する処理を行なう。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAMに当選フラグが設定される。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
また、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、たとえ当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に、具体的にはスタートスイッチ7に対する操作の検出時に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
なお、本実施形態では、抽選対象役毎に当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役毎に判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役毎に当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としてもよい。
内部抽選処理が行われた後のリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
ここで、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、「内部当選状態」と呼ぶ。)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。また、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。また、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
また、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。また、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすればよい。この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。また、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
なお、本実施形態では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としてもよい。
本実施形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。また、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
なお、本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしてもよい。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、たとえいずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおける通常遊技のためのリールの回転を開始させる。
本実施形態における1ゲームの遊技では、遊技者によりメダルのBET操作がなされ、遊技者による開始操作(スタートスイッチ7に対する操作)を検知した場合に(レバーON)、図柄の変動が開始される。そして、遊技者の停止操作(ストップボタンに対する操作)により図柄が停止して1ゲームにおける最終的な表示結果が導出され、メダルの払い出しがある場合にはメダルが払い出される。本実施形態では、BET操作がなされた後に開始操作を検知したタイミングを始期とし、メダルの払い出しが完了するタイミングを終期とする期間を1ゲームの期間として説明する。なお、メダルの払い出しがない場合には、1ゲームにおける最終的な図柄が導出されるタイミングが1ゲームの終期となる。
通常遊技は、1ゲームに1回実行される遊技であり、遊技者によるスタートスイッチ7の操作に応じて図柄の変動表示を開始し、遊技者によるストップボタン8の操作に応じて変動表示が停止することで表示結果が導出される単位遊技である。この通常遊技において導出表示された図柄に応じて、遊技者にアシストリプレイタイム(ART)やボーナス(BB、RB)といった遊技者にとって有利な特典が付与される。
ここで、ARTとは、液晶表示器での押し順ナビ表示等により、止めるべき(狙うべき)図柄を遊技者に報知(押し順ナビ)する状態であるアシストタイム(AT)と、通常時と比べてリプレイ確率を向上させた状態であるリプレイタイム(RT)とを組み合わせた機能である。このART中は、リプレイ確率が向上し、加えて小役が成立する場合にはその押し順が遊技者に報知されるため、遊技者は、メダルを現状維持または漸増させることができる。ボーナスを付与するとは、導出表示された図柄に応じてボーナス状態に移行(制御)することを意味し、ARTが付与されるとは、導出表示された図柄に応じてART状態に移行(制御)することを意味する。
本実施形態のスロットマシン100は、通常遊技において、可変表示装置(リール2L、2C、2R)の表示結果が導出される前に、入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定がなされ、通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に移行させる権利が付与されることで、事前決定の決定結果が複数種類の特定結果のうちのいずれかの種類の特定結果となった場合に、該特定結果の種類に応じた特定の操作態様を特定可能な特定報知が行われる特定報知状態に制御する。ART状態は、上記の構成のうちの有利状態および特定報知状態に相当する。
なお、通常遊技において導出表示される図柄に応じて遊技者に付与するのは小役が成立した場合のメダルの払い出しやボーナス状態への移行とし、上記のAT状態やRT状態、ART状態への移行は、導出表示される図柄に関係なく、ゲーム数に応じて行うようにしてもよい。
また、ATとRTの状態移行の契機は同一の契機としてもよいが、それぞれ別の契機としてもよい。この状態移行の契機は、導出される図柄(出目)やゲーム数等に応じた契機として、それぞれ個別に定めておくことが可能である。また、ATとRTの状態移行のタイミングは同一のタイミング(つまりARTへの状態移行)としてもよいが、異なるタイミングでそれぞれ個別に状態移行するようにしても構わない。
本実施形態では、1ゲームにおいて1回の通常遊技が実行される期間のことを「単位通常遊技期間」と称する。単位通常遊技期間は、後述する擬似遊技が実行されない場合は、遊技者による1ゲームを開始するためのスタートスイッチ7の操作(以下、「ゲーム開始操作」という。)を検知したタイミングを始期とし、メダルの払い出しが完了するタイミングを終期とする期間である。一方、1ゲーム中に擬似遊技が実行される場合には、擬似遊技のうちの最後の擬似遊技(以下、「最終擬似遊技」という。)において仮停止図柄が仮導出された後、遊技者による通常遊技を開始するためのスタートスイッチ7の操作を検知したタイミングを始期とし、メダルの払い出しが完了するタイミングを終期とする期間である。
1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲーム開始操作がなされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で通常遊技におけるリールの回転を開始させる。
すなわち、メイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまで通常遊技の進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
リール回転処理では、スタートスイッチ7が操作されたときに後述するフリーズを発生させる場合に、フリーズ中のリール制御を行う。フリーズ中においては、スタートスイッチ7の操作(以下、「開始操作」という。)や、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作(以下、「停止操作」という。)が擬似遊技のための操作として受付可能となり、これらのスタートスイッチ7の操作やストップスイッチ8L、8C、8Rの操作に応じてリールの回転開始および回転停止の制御を行うことにより、擬似遊技を実行する。開始操作および停止操作は、基本的に通常遊技および擬似遊技について共通であるのが特徴である。しかし、説明の便宜上、擬似遊技のための開始操作および停止操作を、それぞれ「擬似遊技開始操作」および「擬似遊技停止操作」と称し、通常遊技のための開始操作および停止操作を、それぞれ「通常遊技開始操作」および「通常遊技停止操作」と称する。
フリーズ状態は、後述する複数種類のフリーズのうちのいずれかのフリーズに制御される状態であり、ゲーム開始操作に応じて所定のリプレイ役に当選した場合にフリーズ抽選を行い、このフリーズ抽選で当選した場合に、フリーズ状態に制御される。このフリーズ状態に制御される場合に、ゲーム開始操作は1回目(初回)の擬似遊技開始操作となる。
フリーズ状態では、規定のウェイト期間を経過した後に遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作しても、当該ゲームにおける最終的な表示結果は導出表示されない。また、フリーズ状態では、所定の遅延期間にわたって、通常遊技開始操作および通常遊技停止操作や、通常遊技におけるリールの回転開始および回転停止、小役導出時のメダルの払い出しなどが遅延される。つまり、当該ゲームにおける通常遊技の実行が遅延され、ゲームそのものの進行も遅延される。ただし、ここで言うゲームの進行とは、当該ゲームの進行のみならず、当該ゲームよりも後のゲームの進行の概念をも含む。このため、フリーズ状態では、当該ゲームの進行が遅延されるのみならず、例えば次ゲームのための遊技者のBET操作といった、当該ゲームよりも後のゲームの進行も遅延されることになる。
本実施形態では、フリーズ状態に制御する契機となるゲーム開始操作を検知したタイミングを始期とし、最終擬似遊技が終了した後に通常遊技開始操作を検知したタイミングを終期とする期間のことを「フリーズ期間」と定義する。
なお、上記のようなフリーズ抽選を行うことなく、フリーズ状態に制御するような構成とすることも可能である。例えば、単数(1回)の通常遊技や複数の通常遊技において決められた手順で遊技が行われた場合にフリーズ状態に制御することを決定し、遊技者によるゲーム開始操作を契機としてフリーズ期間に移行するようにしてもよい。ここで言う手順とは、例えば、特定の押し順で遊技者により図柄の停止操作がなされたことや、遊技者の停止操作により特定役に対応する特定図柄(特定出目)が導出されることなどを意味する。
擬似遊技は、図柄の変動表示を開始し、変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される単位遊技であり、上記のフリーズ期間中に1回以上実行可能な、通常遊技に類似した擬似的な遊技である。擬似遊技では、通常遊技とは異なり、遊技者に対し、ボーナス状態への移行やRT状態への移行、ART状態への移行、小役成立によるメダルの払い出し、入賞(リプレイ、ボーナス等)といった特典は付与されない。つまり、擬似遊技では、メイン制御部41側での内部的な状態移行やメダルの払い出し、入賞といった特典は付与されない。しかし、擬似遊技においてATを付与することは可能であり、擬似遊技において遊技者に特定図柄を仮停止させるための報知(押し順ナビ)を積極的に行ったり、ATやARTのゲーム数の上乗せ等を行うことは可能である。
遊技者による擬似遊技開始操作に応じて図柄の変動(1回目は変動、2回目以降は再変動)を開始し、擬似遊技停止操作に応じて仮停止図柄を仮導出する。また、各擬似遊技においては、擬似遊技開始操作を検知した場合に擬似遊技を継続するか否かの継続抽選を行う。継続抽選では、擬似遊技開始操作がなされる度に、例えば所定の確率で擬似遊技を継続するか否かの抽選を行う。例えば、擬似遊技の継続率を60%とし、60%の確率で擬似遊技を「継続」、40%の確率で擬似遊技を「終了」とする。
なお、このように擬似遊技開始操作がなされる度に継続抽選を行うのではなく、1ゲームを開始するための開始操作がなされた際に、当該ゲーム中に実行する擬似遊技の回数を抽選によって決定するようにしてもよい。いずれにせよ、抽選結果により、遊技者は1ゲーム中に1回以上の擬似遊技を行うことができる。
この継続抽選により擬似遊技を継続すると決定した場合は、遊技者による擬似遊技停止操作に応じて仮停止図柄を仮導出させた後、次回の擬似遊技へと移行する。つまり、本実施形態では、1ゲーム中に複数回の擬似遊技を実行可能であり、継続抽選の結果に応じて、1ゲームにおいて実行される擬似遊技の回数が変化する。本実施形態では、1回の擬似遊技が実行される期間を単位擬似遊技期間と呼び、各回の擬似遊技において、遊技者による開始操作を検知したタイミングを始期とし、全仮停止図柄(3つ全ての仮停止図柄)の仮導出を終期とする期間を単位擬似遊技期間と定義する。
なお、単位擬似遊技期間に移行するタイミングは、原則的に、遊技者による擬似遊技開始操作を検知したタイミングであるが、直前の擬似遊技が終了した後、遊技者がしばらくの間、擬似遊技開始操作を行わない場合も有り得るため、例えば直前の擬似遊技の単位擬似遊技期間が終了してから所定時間が経過したタイミングで、次の単位擬似遊技期間に移行するように制御してもよい。つまり、直前の擬似遊技における全仮停止図柄が仮導出された後、所定時間が経過したタイミングで、次の擬似遊技における図柄の再変動を開始してもよい。
最終擬似遊技の単位擬似遊技期間が経過した後、つまり最終擬似遊技における全仮停止図柄が仮導出された後、遊技者による通常遊技開始操作を検知すると、フリーズ期間を終了し、通常単位遊技期間に移行するように制御する。そして、遊技者の通常遊技停止操作に応じて最終結果となる図柄が停止されて最終導出される。
なお、通常単位遊技期間に移行するタイミングは、原則的に、最終擬似遊技の単位擬似遊技期間が経過した後に遊技者による通常遊技開始操作を検知したタイミングであるが、遊技者が最終擬似遊技の終了後に、しばらくの間、通常遊技開始操作を行わない場合も有り得るため、例えば最終擬似遊技が終了した後、所定時間が経過したタイミングで、通常単位遊技期間に移行するように制御してもよい。つまり、最終擬似遊技における全仮停止図柄が仮導出された後、所定時間が経過したタイミングで、通常遊技における図柄の変動を開始してもよい。また、最終擬似遊技において図柄を仮停止した後に、再変動を行って単位通常遊技期間に移行するように制御するのではなく、最終擬似遊技における図柄の仮停止を行わずに、そのまま単位通常遊技期間に移行するように制御してもよい。
また、本実施形態のスロットマシン100は、ゲーム数が特定ゲーム数に達するとARTに突入する、いわゆる天井が設けられている。この特定ゲーム数は適宜設定することが可能であるが、例えば777ゲームや1000ゲームといった値を定めておくことができる。なお、天井に係る制御については従来公知であるため、本実施形態では詳細な説明は省略する。
本実施形態においてメイン制御部41は、停止操作に伴い、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rの入賞ラインLN上に導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。遊技状態の移行を伴う表示結果が停止されたときに、RTフラグを当該表示結果に応じた遊技状態を特定するための値に更新する。これにより、表示結果に応じた遊技状態に移行させることができる。入賞判定処理では、フリーズ中におけるリール制御により停止された表示結果について入賞判定を行うことはない。
払出処理では、入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出などの処理を行う。また、払出処理では、クレジットの加算並びにメダルの払出により遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。また、再遊技役が揃っている場合には、リプレイゲームを付与する制御等を行う。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、次ゲームからRT2が開始する場合およびRT2が当該ゲームで終了した場合には、RT2信号の出力命令をRAM41cに設定する。すなわち、RT2信号の出力命令は、RT2への制御契機となる特殊リプレイに入賞したとき、およびRT2の終了契機となる移行出目が停止したときに設定される。
本実施形態におけるスロットマシン100は、図7に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。RT0は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行することで終了する。
RT0における再遊技役の当選確率は、約1/2.08であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特殊リプレイが入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞してRT0に移行することで終了する。
RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、昇格リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。RT2における再遊技役の当選確率は、約1/1.37であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、特別リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、設定変更後に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。RT3における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみが入賞し得る。
RT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。さらにRT2は、RT0よりもさらに再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0に比較して高い点において、RT0よりも有利な状態といえる。
本実施形態におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に演出状態を制御可能となっている。本実施形態では、遊技状態RT2おいてATに制御される状態をART状態の一例として例示する。また、本実施形態では、この場合とは別に、入賞や天井によってARTに制御する場合もある。
サブ制御部91は、ARTに制御されている場合には、遊技状態に応じた所定のナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。ナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであってもよい。
サブ制御部91は、所定の抽選対象役が当選した場合にARTに制御するか否かを決定するナビストック抽選を行う。対象役の当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否かおよび付与する場合にはその個数が決定される。ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施形態では初期ゲーム数である50ゲームと後述する上乗せ抽選にて当選したゲーム数とを合算したゲーム数)にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
なお、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。特に本実施例では、後述する上乗状態においてもナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選することで、残っているナビストック数に当選したナビストック数が上乗せ加算されることとなる。
図14は、本実施形態のスロットマシンが搭載するリールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
メイン制御部41は、前述したタイマ割込処理(メイン)において各励磁相φ1〜φ4の励磁状態を更新する処理を行い、それに応じてモータ駆動回路45から位相信号が出力されるようになっており、リールモータ32L、32C、32Rは、この位相信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ=約1.07(360/336)度)ずつロータ32aを回転させる。
図15は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時におけるリール加速時のタイ
ミングチャートである。1ステップは、一の励磁パターンが適用される単位であり、定速回転時においては、1ステップ毎に前述した所定の角度(約1.07(360/336)度)ずつロータ32aが回転することとなる。そして、本実施形態では、前述のように336ステップの周期でリールが1周するようになっており、リールには21の図柄が配置されていることから、16ステップ毎に1図柄移動することとなる。励磁パターンの更新は、メイン制御部41が行うタイマ割込処理(メイン)にて行うようになっており、カウント数は、次回励磁パターンの更新を行うまでのタイマ割込処理(メイン)の回数であり、(カウント数)×0.56ms(タイマ割込処理(メイン)の間隔)が、当該ステップの励磁パターンが継続する励磁時間(ステップレート)となる。また、ステップ数は、対応する励磁時間が連続して適用される回数を示す。また、図中のφ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を各々示す。
メイン制御部41は、図15に示すように、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、各励磁相φ1〜φ4が消磁された状態から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、最初のステップにて(φ1、φ4)を励磁状態とし、1ステップ毎に、(φ4)、(φ4、φ3)、(φ3)、(φ3、φ2)、(φ2)、(φ2、φ1)、(φ1)…の順番で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁パターンを更新する。
また、徐々に定速回転のステップレート(2.24ms)に近づくように、各ステップのステップレートを短縮していく。この際、一律にステップレートを短縮するのではなく、長いステップレートと短いステップレートを織り交ぜて、徐々に短いステップレートを多くしていくことにより、リールをスムーズに加速させるようになっている。
定速状態に移行後は、1−2相励磁方式の励磁パターンを2.24msのステップレートにて更新することによりリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。詳しくは、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ1、φ4)、(φ4)、(φ4、φ3)、(φ3)、(φ3、φ2)、(φ2)、(φ2、φ1)、(φ1)、(φ1、φ4)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4の励磁パターンを更新して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
リールの停止制御を行う場合には、図16に示すように、停止操作等の停止条件の成立後、停止位置に応じたブレーキ開始位置に到達するまでは、定速回転のステップレート(2.24ms)を維持し、ブレーキ開始位置に到達した際に、定速回転時のステップレート(2.24ms)よりも長いステップレート(3.36ms)を適用し、ブレーキをかけてロータ32aを減速させ、次のステップ(4ステップ手前のステップ)で全ての励磁相φ1〜φ4を励磁する全相励磁を開始する。これによりロータ32aに急制動がかけられることで、オーバーシュート(脱調)した結果、停止位置でロータ32aが停止することとなる。
本実施形態では、停止制御において全相励磁を行った後、5ステップ分オーバーシュートして滑るため、図16に示すように、回転方向に対して停止位置よりも6ステップ手前のステップでブレーキを開始し、停止位置よりも5ステップ手前で全相励磁を開始することとなる。
このように本実施形態では、位相信号の出力状態を変化させることで、各励磁相φ1〜φ4の励磁状態が変化し、これによりリールモータ32L、32C、32Rが駆動させるようになっており、これによりリールを回転および停止させることができるようになっている。すなわち位相信号の出力状態が変化することでリールが動作する状態となり、位相信号の出力状態を変化させないことによりリールが停止した状態となる。
メイン制御部41は、前述したフリーズ抽選の結果を示すフリーズコマンドをサブ制御部91に送信する。
フリーズ抽選で決定されるフリーズの種別は、図9に示すように、フリーズなし、フリーズ1、フリーズ2、フリーズ3、フリーズ4、フリーズ5からなる。このうち特別リプレイの当選時には、フリーズなし、フリーズ1、フリーズ2、フリーズ3、フリーズ4、フリーズ5の全てが決定対象となり、通常リプレイの当選時には、フリーズなし、フリーズ1が決定対象となる。フリーズなしが決定された場合に、フリーズ状態には制御せず、リールが定速回転となることでストップスイッチ8L、8C、8Rによる対応するリールの停止操作を有効化する。
フリーズ1〜5が決定された場合には、前述したフリーズ状態に制御する。図12(a)には、フリーズ中におけるリール制御の一例を図示している。ここでは、1ゲーム中に擬似遊技を1回実行する場合を例示する。
図12(1)に示すように、フリーズ期間中に、擬似遊技開始操作に応じてリール2L〜2Rの回転を開始させて定速回転となった後、擬似遊技停止操作を受付可能とし、通常遊技に関する操作(通常遊技開始操作および通常遊技停止操作)を所定期間に亘り受付不能とする。この際、サブ制御部91は、1枚BETスイッチ5に内蔵された演出用停止LED57aと、ストップスイッチ8L、8C、8R各々に内蔵された演出用停止LED57b〜57dとを点灯させることで、1枚BETスイッチ5やストップスイッチ8L、8C、8Rへの操作が促される。
フリーズ中における演出用停止LED57aの点灯態様と、フリーズ中以外の非フリーズ中(正規のゲーム、通常のゲームなどともいう)におけるBETスイッチ有効LED21の点灯態様とは、異なる点灯態様(例えば、輝度、色、一方が点灯に対して他方が点滅等)であり、1枚BETスイッチ5の操作が受付可能となった場合と区別できるようになっている。また、フリーズ中における演出用停止LED57b〜57dの点灯態様と、非フリーズ中における停止有効LED22L〜22Rの点灯態様とは、異なる点灯態様(例えば、輝度、色、一方が点灯に対して他方が点滅等)であり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が受付可能となった場合と区別できるようになっている。
なお、フリーズ中に点灯させる演出用停止LED57a〜57dを設けることなく、フリーズ中においても、非フリーズ中において点灯させるBETスイッチ有効LED21や停止有効LED22L〜22Rを非フリーズ中と異なる点灯態様で点灯させるものであってもよい。
フリーズ1〜5のいずれかに決定された場合には、スタートスイッチ7の操作が擬似遊技開始操作として、1枚BETスイッチ5およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が擬似遊技停止操作として受付可能となる。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちのいずれかが操作されたときに、当該スイッチに対応するリールを停止させる制御を行う。この際、完全にリールを完全停止させることなく、目標の停止位置を導出させた後、リールを上下に振動させる制御を一定時間に亘り行う。
一方、1枚BETスイッチ5が操作されたときには、リール2L〜2Rを所定順に完全停止させる制御を行う。フリーズ中において1枚BETスイッチ5またはストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されて全てのリールが仮停止された後、擬似遊技を終了することが前述した継続抽選で決定されていた場合に、通常遊技開始操作を受付可能とする。そして、通常遊技開始操作に応じてフリーズ状態を解除し、通常遊技を開始するべく再びすべてのリールの回転を開始させ、定速回転となったときに、通常遊技停止操作を受付可能とする。この場合、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rを点灯させて、通常遊技停止操作が有効となった旨が報知される。
一方、1枚BETスイッチ5またはストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されないことにより、一定時間が経過した後においても全てのリールが停止していない場合には、その時点で強制的にすべてのリールを仮停止させる。
フリーズ1が開始され、ストップスイッチ8に対する擬似遊技停止操作により図柄の第1停止や第2停止される場合には(擬似遊技であるため実際には図柄の仮停止であるが、便宜的に第1停止や第2停止として説明する。)、図9に示すように、強スイカ当選時のゲームにおける第1停止用および第2停止用の停止制御テーブルを用いて対応するリールを停止させる制御を行う。第1停止の際、図10(b)に示すように、左リール2Lにおける8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、下段に12番のリプレイ、中段に13番のベル、上段に14番のスイカが導出される。
なお、フリーズ中において、ストップスイッチ8への操作により第1停止操作が行われたときには、当該操作に応じて、当該ストップスイッチ8と1枚BETスイッチ5への操作が無効化されるとともに、当該ストップスイッチ8に対応する演出用停止LEDと、演出用停止LED57aとが消灯される(図10(d)の点灯態様参照)。また、フリーズ中において、ストップスイッチ8への操作により第2停止操作が行われたときには、当該操作に応じて、当該ストップスイッチ8への操作が無効化されるとともに、当該ストップスイッチ8に対応する演出用停止LEDが消灯される。また、第2停止の際に、スイカを上段に引込可能なタイミングで停止操作されたときには、第2停止により上段にスイカが導出される。
フリーズ1中において第3停止される場合には、図10に示すように、強スイカ当選時のゲームにおける第3停止用の停止制御テーブルを用いて停止させる位置を特定し、特定された位置に0.5コマ(1図柄に対応するステップ数が16ステップ数である場合には8ステップ数)分加算した位置(0.5コマ分さらに滑らせた位置)を最終停止させる位置として特定し、リールを停止させる制御を行う。このため、フリーズ中の第3停止により停止される図柄は、フリーズ中以外の通常時よりも、所定位置から下方へ1図柄の半分ずれた位置で停止される。第3停止の際に、スイカを上段に引込可能なタイミングで停止操作されたときには、第3停止により上段より0.5コマ下方の位置にスイカが導出される。フリーズ中において、ストップスイッチ8への操作により第3停止操作が行われたときには、当該操作に応じて、当該ストップスイッチ8への操作が無効化されるとともに、当該ストップスイッチに対応する演出用停止LEDが消灯される。
フリーズ2が開始され、1枚BETスイッチ5およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が擬似遊技停止操作として受付可能となった後、ストップスイッチへの操作により第1停止や第2停止される場合には、図9に示すように、強チェリー当選時のゲームにおける第1停止用および第2停止用の停止制御テーブルを用いて対応するリールを停止させる制御を行う。第1停止の際、図10(c)に示すように、左リール2Lにおける8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、下段に10番のチェリー、中段に11番のBAR、上段に12番のリプレイが導出される。なお、第1停止または第2停止によりストップスイッチ8Cが操作されたときには、中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止するように制御される。
フリーズ2中において第3停止(最終停止)される場合には、図9に示すように、強チェリー当選時のゲームにおける第3停止用の停止制御テーブルを用いて停止させる位置を特定し、特定された位置に0.5コマ分加算した位置を最終停止させる位置として特定し、リールを停止させる制御を行う。
フリーズ3が開始され、1枚BETスイッチ5およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が擬似遊技停止操作として受付可能となった後、ストップスイッチへの操作により第1停止や第2停止される場合には、図9に示すように、中段チェリー当選時のゲームにおける第1停止用および第2停止用の停止制御テーブルを用いて対応するリールを停止させる制御を行う。第1停止の際、図10(d)に示すように、左リール2Lにおける8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでストップスイッチ8Lが操作されると、下段に9番のスイカ、中段に10番のチェリー、上段に11番のBARが導出される。
フリーズ3中において第3停止される場合には、図9に示すように、中段チェリー当選時のゲームにおける第3停止用の停止制御テーブルを用いて停止させる位置を特定し、特定された位置に0.5コマ分加算した位置を最終停止させる位置として特定し、リールを停止させる制御を行う。フリーズ3中においては、チェリーを引き込み可能なタイミングで第1〜第3停止操作がされたときに、第1停止操作および第2停止操作により「チェリー」が入賞ラインLN上に停止され、第3停止操作により「チェリー」が入賞ラインLNから下方へ1図柄の半分ずれた位置に停止される。図10(e)は、第3停止がストップスイッチ8Rであって、右リール2Rが最終停止された場合の一例である。
なお、左リールを第1停止とし、左リールにおける8番または9番の図柄が下段に位置するタイミングでの停止操作は、本実施形態における推奨操作態様である。当該操作態様で停止操作を行うことで、第1停止時点で、取りこぼす可能性のある強スイカ、強チェリー、中段チェリーの全てを揃えることが可能となり、さらに、停止された図柄から停止制御テーブルの種類を特定でき、その結果、フリーズ1〜3のいずれであるかを区別することが可能となる。
フリーズ4が開始され、1枚BETスイッチ5およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が擬似遊技停止操作として受付可能となった後、ストップスイッチへの操作により第1停止や第2停止される場合には、図9に示すように、黒7揃用の停止制御テーブルを用いて対応するリールを停止させる制御を行う。黒7揃用の停止制御テーブルとは、操作タイミングにかかわらず、黒7を入賞ラインLN上に引き込む滑りコマ数を特定するためのテーブルであり、非フリーズ中において用いられることなくフリーズ中においてのみ用いられるテーブルである。図10(f)に示すように、ストップスイッチ8Lが第1停止操作されたときには、操作タイミングにかかわらず、下段に17番のベル、中段に18番の黒7、上段に19番のリプレイが導出される。第2停止操作されたときも同様に、操作タイミングにかかわらず、黒7が入賞ラインLN上に導出される。
フリーズ4中において第3停止される場合には、図9に示すように、黒7揃用の停止制御テーブルを用いて停止させる位置を特定し、特定された位置に0.5コマ分加算した位置を最終停止させる位置として特定し、リールを停止させる制御を行う。これにより、フリーズ4中においては、操作タイミングにかかわらず、第1および第2停止操作により「黒7」が入賞ラインLN上に停止され、第3停止操作により「黒7」が入賞ラインLNから下方へ1図柄の半分ずれた位置に停止される。
フリーズ5が開始され、1枚BETスイッチ5およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が擬似遊技停止操作として受付可能となった後、ストップスイッチへの操作により第1停止や第2停止される場合には、図9に示すように、白7揃用の停止制御テーブルを用いて対応するリールを停止させる制御を行う。白7揃用の停止制御テーブルとは、操作タイミングにかかわらず、白7を入賞ラインLN上に引き込む滑りコマ数を特定するためのテーブルであり、非フリーズ中において用いられることなくフリーズ中においてのみ用いられるテーブルである。図10(g)に示すように、ストップスイッチ8Lが第1停止操作されたときには、操作タイミングにかかわらず、下段に3番のベル、中段に4番の白7、上段に5番の網7が導出される。第2停止操作されたときも同様に、操作タイミングにかかわらず、白7が入賞ラインLN上に導出される。
フリーズ5中において第3停止(最終停止)される場合には、図9に示すように、白7揃用の停止制御テーブルを用いて停止させる位置を特定し、特定された位置に0.5コマ分加算した位置を最終停止させる位置として特定し、リールを停止させる制御を行う。これにより、フリーズ5中においては、操作タイミングにかかわらず、第1および第2の停止操作により「白7」が入賞ラインLN上に停止され、第3停止操作により「白7」が入賞ラインLNから下方へ1図柄の半分ずれた位置に停止される。図10(h)は、第3停止がストップスイッチ8Rであって、右リール2Rが最終停止された場合の一例である。また、黒7揃いとなるか白7揃いとなることで停止制御テーブルの種類を特定でき、その結果、フリーズ4およびフリーズ5のいずれであるかを区別することが可能となる。
一方、フリーズ1〜5のいずれかが決定されて、いずれのストップスイッチも操作されていない状態(第1停止操作前)において、1枚BETスイッチ5が操作された場合には、フリーズの種類に応じて定められた停止制御テーブルに従って、当該操作タイミングにおいてストップスイッチ8Lが第1停止操作されたときと同じリール制御を行ってリール2Lを第1停止させ、当該リール2Lが停止したタイミングでストップスイッチ8Cが第2停止操作されたときと同じリール制御を行ってリール2Cを第2停止させ、当該リール2Cが停止したタイミングでストップスイッチ8Rが第3停止操作されたときと同じリール制御を行ってリール2Rを第3停止させる。つまり、フリーズ中において、第1停止操作前に1枚BETスイッチ5が操作された場合には、図9で示したフリーズに対応する停止制御テーブルにしたがって、左、中、右の所定順で順次停止させるリール制御が行われ、最終停止リールについては入賞ラインLNから下方へ1図柄の半分ずれた位置で停止される。図10(i)は、フリーズ1中において、1枚BETスイッチ5が操作された場合の一例である。
図10(j)は、図10(e)(h)(i)に例示されるように、フリーズ中において最終擬似遊技の図柄の組合せが仮停止されて、通常遊技のための開始操作に応じてフリーズ状態が終了した後、再びすべてのリールの回転を開始させ、定速回転となったときに、通常遊技停止操作が受付可能となった状態を示している。
フリーズの種類にかかわらず、前述したとおり、ストップスイッチ8L〜8Rへの操作によりリールが停止された場合には、上下に振動させる制御が行われる一方、1枚BETスイッチ5への操作によりリールが停止された場合には、完全停止させる制御が行われる。この場合の完全停止とは、フリーズ中における仮停止であって、上下に振動させずに、非フリーズ中と同様に振動させることなく停止させることをいう。
このように、フリーズ1〜5が決定された場合には、1枚BETスイッチ5やストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が擬似遊技停止操作として受付可能となり、第1停止時および第2停止時において入賞ラインLN上に図柄を停止さ、第3停止時において入賞ラインLNよりも下方へ半図柄分ずれた位置に図柄を停止させるといった擬似遊技が行われることとなる。なお、フリーズ中の擬似遊技において停止された図柄の組合せは、入賞判定の対象とはならない。
次に、サブ制御部91は、ART中に特別リプレイが当選した場合に、上乗せ抽選を行い、この上乗せ抽選においてフリーズ抽選の結果に応じて異なる割合でARTのゲーム数を決定するようになっている。詳しくは、図9に示すように、特別リプレイ当選時にフリーズ抽選の結果がフリーズなしであれば上乗せゲーム数の平均が20ゲーム、フリーズ1であれば上乗せゲーム数の平均が30ゲーム、フリーズ2であれば上乗せゲーム数の平均が40ゲーム、フリーズ3であれば上乗せゲーム数の平均が50ゲーム、フリーズ4であれば上乗せゲーム数の平均が100ゲーム、フリーズ5であれば上乗せゲーム数の平均が200ゲームとなる割合でARTのゲーム数が決定されるようになっている。
次にフリーズ実行時のリール2L〜2Rを駆動するリールモータ32L〜32Rの位相信号の変化状況、停止有効LED22L〜22Rの点灯/消灯状況、演出用停止LED57a〜57dの点灯/消灯状況について説明する。
図12(1)に、リールモータ32L〜32Rの位相信号の変化状況と、停止有効LED22L〜22Rの点灯/消灯状況と、演出用停止LED57b〜57dとの代表例として、フリーズ中あるいは非フリーズ中における第3停止操作により停止される最終停止リールに対応する、リールモータの位相信号の変化状況と、停止有効LEDの点灯/消灯状況と、演出用停止LEDとを示す。
フリーズ状態に制御されない場合には、図11に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始後、その後の操作に応じて最終停止されることとなるリールのリールモータを含むリールモータ32L〜32Rの位相信号が変化して、すべてのリールの回転が開始される。その後、全てのリールが定速回転となったときに停止操作が有効となり、その後の操作に応じて最終停止されることとなるリールの停止有効LEDを含む左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯する。
この状態でストップスイッチ8L〜8Rによる停止操作を行うことで、対応するリールを停止させる制御が行われ、当該リールが停止した後、当該リールのリールモータの全ての励磁相がOFFとなり、位相信号が変化しない状態となる。また、最終停止操作を行なうことで、最終停止操作に対応する最終停止リールを停止させる制御が行われ、当該リールが停止した後、当該リールのリールモータの全ての励磁相がOFFとなり、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも約500ms(タイマ割込処理が224回実行される期間)以上この状態が継続する。
なお、この約500msの期間とは、リールの停止制御により全相励磁を開始してからリールが完全に停止するまでの時間よりも長く、さらにリールの停止時に全相励磁が行われる時間よりも長い時間であり、完全にリールが静止し得るのに十分な時間であって、かつリールが停止していると遊技者が認識するのに十分な時間である。リール回転停止後から、遊技者がBET操作および開始操作してリール回転制御が開始されるまでに要する最短時間は、この500msの期間よりも物理的に長くなる。このため、リール回転停止後に遊技者が如何にすばやくBET操作および開始操作をしたとしても、500msの期間が経過するまでにリール回転が開始されることはない。
次に、フリーズ1〜5が決定された場合には、図12(1)に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始後、その後の操作に応じて最終停止されることとなるリールのリールモータを含むリールモータ32L〜32Rの位相信号が変化して、すべてのリールの回転が開始される。その後、全てのリールが定速回転となったときに擬似遊技停止操作としてストップスイッチ8L、8C、8Rおよび1枚BETスイッチ5の操作が受付可能な状態となり、その後の操作に応じて最終停止されることとなるリールのストップスイッチの演出用停止LEDを含む演出用停止LED57a〜57dが点灯し、ストップスイッチや1枚BETスイッチ5への操作が促される。
この状態で、ストップスイッチ8L〜8Rによる停止操作を行うことで、対応するリールを停止させる制御が行われ、当該リールを停止させる制御が行われ、導出された停止位置にて当該リールを上下に振動させる制御が、全リール停止(上下振動)された後からフリーズ解除後において全リール再回転開始されるまで行われる。この間、当該リールのリールモータの位相信号は変化し続ける。第1停止が行われたときに、1枚BETスイッチ5に対応する演出用停止LED57aは消灯する。
また、最終停止操作を行なうことで、最終停止操作に対応する最終停止リールを停止させる制御が行われ、導出された停止位置にて当該リールを上下に振動させる制御が500ms以上の時間にわたり行われる。この間、最終停止されたリールのリールモータを含むリールモータ32L〜32Rの位相信号は変化し続ける。その後、最終停止されたリールを含む全リールの回転を再び開始させ、全てのリールが定速回転となったときに停止操作が有効となり、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯する。この状態でストップスイッチ8L〜8Rのいずれかによる停止操作を行うことで、当該ストップスイッチに対応するリールを停止させる制御が行われ、リールが停止した後、当該リールのリールモータの全ての励磁相をOFFとなり、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも500ms以上この状態が継続する。
このように本実施形態では、ストップスイッチが通常遊技停止操作として操作され、対応するリールを停止させる制御が行われた場合には、当該リールの停止後、500ms以上の時間にわたり当該リールを駆動するリールモータの位相信号が変化せず、完全に停止した状態となるのに対し、フリーズ状態においてストップスイッチが擬似遊技停止操作として操作されることで対応するリールを停止させる制御が行われる場合には、当該リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御が行われ、再度リール回転が開始するまで位相信号が変化し続けるようになっている。
すなわち、この場合には、当該リールの停止操作により当該リールがゲームの結果として停止したときにリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前には必ず位相信号が変化するようになっている。このため、ストップスイッチの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、フリーズ中における演出として停止したのかを遊技者に対して明確に認識させることができる。
なお、本実施形態では、フリーズ状態においてストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、それぞれ対応するリールを停止させる制御が行われる構成を例示したが、いずれか1つのストップスイッチの操作により複数のリールを停止させる制御が行われる構成としてもよい。この場合においても、フリーズ状態においてストップスイッチが擬似遊技停止操作として操作されることでリールを停止させる制御が行われる場合には、リールの停止操作によりリールがゲームの結果として停止したときにリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前(フリーズ解除前であっても)には必ず位相信号が変化する構成とすることで、ストップスイッチの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、フリーズ中の演出として停止したのかを遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、本実施形態では、フリーズ状態においてストップスイッチが操作されることで対応するリールを停止させる制御が行われる場合には、当該リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御が行われ、当該リールの回転中に当該リールに対応するストップスイッチが操作され、当該リールに当該ゲームの結果とならない停止態様が導出されたときにはリールが振動するので、ストップスイッチ8Lの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、フリーズ中の演出として停止したのか、を遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
なお、本実施形態では、フリーズ状態においてストップスイッチが操作されることで対応するリールを停止させる制御が行われる場合には、当該リールが停止しても上下に振動する態様となるように位相信号を出力する制御を行う構成であるが、図12(2)に示すように、フリーズ状態においてストップスイッチが操作されることで対応するリールを完全停止させる制御が行われる場合に、当該リールが停止した後、当該リールのリールモータの位相信号を変化させない状態とするが、当該リールの停止操作により当該リールがゲームの結果として停止したときにリールモータの位相信号が変化しない最小期間である500msが経過する前に、フリーズが解除されているか否かにかかわらず、必ず位相信号を変化させる構成としてもよい。例えば、フリーズ中における最終停止操作が行われた後は、当該操作によるリール停止から500msが経過する前に全リールを上下振動させるものであってもよい。これに加えて、フリーズ中における第1および第2停止操作が行われた後は、各リール停止から500msが経過する前に全リールを上下振動させるものであってもよい。このような構成とした場合でも、ストップスイッチの操作に伴い対応するリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、フリーズ中の演出として停止したのか、を遊技者に対して明確に認識させることができる。
また、フリーズ状態においてストップスイッチが操作されることで対応するリールを停止させる制御が行われる場合に、当該リールが停止しても、上下にゆっくり揺れる態様となるように位相信号を出力する制御を行う構成としたり、じっくり見れば認識できるが一目見ただけでは認識できない程度の微少な動きとなるように位相信号を出力する制御を行う構成としてもよい。
また、本実施形態では、フリーズ状態においてストップスイッチが操作されることで対応するリールを停止させる制御が行われる場合に、その後、スタートスイッチ7の操作を伴わずに再びリールの回転が開始し、定速回転となったときに停止操作が有効となるので、ストップスイッチの操作に伴いリールが停止したときに、ゲームの結果として停止したのか、フリーズ中の演出として停止したのかを遊技者に対してさらに明確に認識させることができる。
次に、フリーズ中において第1停止操作がなされるまでに、1枚BETスイッチ5が操作された場合について説明する。図15に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始後、リールの回転開始に伴いリールモータ32L〜32Rの位相信号が変化する。その後、全てのリールが定速回転となったときに、擬似遊技停止操作として1枚BETスイッチ5の操作およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が受付可能な状態となり、演出用停止LED57a〜57dが点灯し、ストップスイッチや1枚BETスイッチ5への操作が促される。
この状態で、1枚BETスイッチ5を操作すると、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの順でリールを停止させる制御が行われ、導出された停止位置にて最終停止される右リールを含む全リールが完全停止した状態を500ms以上の時間にわたり維持する。この間、最終停止される右リールに対応するリールモータを含むリールモータ32L〜32Rの位相信号は変化しない。その後においては、フリーズ状態が解除された後、再び全リールの回転を開始させ、全てのリールが定速回転となったときに停止操作が有効となり、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯する。この状態でストップスイッチ8L〜8Rのいずれかによる停止操作を行うことで、当該ストップスイッチに対応するリールを停止させる制御が行われ、リールが停止した後、当該リールのリールモータの全ての励磁相をOFFとなり、位相信号が変化しない状態となり、少なくとも500ms以上この状態が継続する。
本実施形態のスロットマシン100は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。これら外部出力信号は、メイン制御部41の制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン100が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板を介してホールコンピュータやスロットマシン100に対応して設置された呼出ランプ装置などの外部装置に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数示すメダルOUT信号、RT2に制御されたこと(ART状態に制御されたこと)を示すRT2信号、通常遊技が実行されたことを示す通常遊技信号、擬似遊技が実行されたことを示す擬似遊技信号、フリーズ中である旨を示すフリーズ中信号、通常遊技において最終的な図柄が導出されて図柄が確定したことを示す図柄確定信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。前述したように、RT2ではART状態に制御されるため、RT2信号は、ART状態に制御されていることを示す信号の一例である。なお、RT2以外の遊技状態でART状態に制御される場合もあるが、この場合も、RT2信号を出力するか、ART状態に制御されたことを示すRT2信号とは別の信号を出力するようにすればよい。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号やメダルOUT信号、RT2信号、通常遊技信号、擬似遊技信号、フリーズ中信号、図柄確定信号は、パルス信号として情報提供端子板に出力される。これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたパルス信号は、情報提供端子板を介して外部機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号に再変換されて外部機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため本実施形態では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、外部機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
図17は、情報端子制御板から出力される信号のバリエーションを説明するための図である。
図17(1)では、情報端子制御板からメダルIN信号、メダルOUT信号、ボーナス信号、RT2信号、通常遊技信号、擬似遊技信号およびセキュリティ信号が出力される例を示している。
図18は、この場合の信号出力のタイミングを説明するタイミングチャートである。ここでは、1回の通常単位遊技において3回の擬似遊技を実行する場合を例示する。
遊技者によりメダルのBET操作(ここでは3枚)がなされ、ゲーム開始操作がなされてレバーONとなり、特別リプレイまたは通常リプレイに当選したことを契機にフリーズ抽選が行われて、これに当選すると、フリーズ状態に制御してフリーズ期間に移行する。
その後、1回目の擬似遊技の図柄の変動を開始する。この場合、3枚のメダルがBETされたことを示すメダルIN信号を出力する。メダルIN信号は、約25msの信号が、メダルIN信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力されるようになっており、3枚のメダルがBETされた場合は、3つのパルス信号が25msの間隔を空けて出力される。
また、1回目の擬似遊技を開始したことを示す擬似遊技信号を出力する。擬似遊技信号は、例えばワンパルスの信号であり、特殊単位遊技の実行を特定可能な特殊単位遊技特定信号の一例である。
その後、1回目の擬似遊技における遊技者のストップボタン(左、中、右)を押下する擬似遊技停止操作により図柄を仮停止し、仮表示結果を仮導出する。これにより、1回目の擬似遊技が終了となる。1回目のレバーONから仮表示結果が仮導出されるまでの期間が、1回目の擬似遊技における単位擬似遊技期間となる。
その後、遊技者により再び擬似遊技開始操作がなされてレバーONとなると、継続抽選を行い、この継続抽選で当選すると、2回目の擬似遊技に移行する。この場合は、フリーズ期間を継続し、図柄の再変動を開始し、2回目の擬似遊技を開始したことを示す擬似遊技信号を出力する。そして、停止操作により図柄を仮停止し、仮表示結果を仮導出する。これにより、2回目の擬似遊技が終了となる。2回目のレバーONから仮表示結果が仮導出されるまでの期間が、2回目の擬似遊技における単位擬似遊技期間となる。
次いで、遊技者により再び擬似遊技開始操作がなされてレバーONとなると、継続抽選を行い、この継続抽選で当選すると、3回目の擬似遊技に移行する。この場合は、フリーズ状態を継続し、図柄の再変動を開始し、3回目の擬似遊技を開始したことを示す擬似遊技信号を出力する。そして、停止操作により図柄を仮停止し、仮表示結果を仮導出する。これにより、3回目の擬似遊技が終了となる。3回目のレバーONから仮表示結果が仮導出されるまでの期間が、3回目の擬似遊技における単位擬似遊技期間となる。
次いで、遊技者により再び開始操作がなされてレバーONとなると、継続抽選を行い、この継続抽選に当選しなかった場合は、フリーズ状態の制御を終了し、フリーズ期間を終了して通常遊技へと移行する。そして、図柄の再変動を開始し、通常遊技を開始したことを示す通常遊技信号を出力する。通常遊技信号は、擬似遊技信号と同様に例えばワンパルスの信号であり、通常単位遊技の実行を特定可能な通常単位遊技特定信号の一例である。
そして、通常遊技停止操作により図柄を最終停止し、表示結果を最終導出する。図柄の最終導出結果がメダルの払出対象となる役に当選してした場合には、当選した役に応じた枚数のメダルを払い出す。ここでは、例えば、リールの中段にスイカが導出される小役に当選したことにより、5枚のメダルが払い出される場合を例示する。この場合、5枚のメダルを払い出したことを示すメダルOUT信号を出力する。メダルOUT信号は、約25msの信号が、メダルOUT信号の出力命令により指定されたメダル数分、約25msの間隔を空けて出力されるようになっており、5つのパルス信号が25msの間隔を空けて出力される。メダルの払い出しが完了すると、通常遊技は終了となり、これにより1ゲームは終了となる。最後のレバーONからメダルの払い出しが完了するまでの期間が単位通常遊技期間となる。
なお、メダルの払い出し対象となる役に当選しなかった場合は、メダルの払い出しは行われないため、メダルOUT信号は出力されない。この場合は、最初のレバーONから通常遊技における図柄が最終導出されるまでの期間が単位通常遊技期間となる。
図17(2)では、情報端子制御板からメダルIN信号、メダルOUT信号、ボーナス信号、RT2信号、フリーズ中信号およびセキュリティ信号が出力される例を示している。
図19は、この場合の信号出力のタイミングを説明するタイミングチャートである。ここでは、図18と同様に、1回の通常単位遊技において3回の擬似遊技を実行する場合を例示する。図18と異なるのは、通常遊技信号および擬似遊技信号を出力せず、その代わりにフリーズ中であることを示すフリーズ中信号を出力する点である。
遊技者によりBET操作(ここでは3枚)がなされ、ゲーム開始操作がなされてレバーONとなると図柄の変動を開始する。このとき、3枚のメダルがBETされたことを示すメダルIN信号を出力する。レバーONによりフリーズ期間に移行し、フリーズ中信号の出力を開始する。フリーズ中信号は、フリーズ状態に制御する契機となるゲーム開始操作のレバーONを検知してから、最終擬似遊技が終了して、通常遊技開始操作がなされるまでの間、継続的に出力される。フリーズ中は、所定の遅延期間に亘ってゲームの実行が遅延され、フリーズ中信号は、遅延期間中を特定可能な遅延期間中信号の一例である。
その後、1回目の擬似遊技開始操作により図柄を仮停止し、1回目の擬似遊技における仮表示結果を仮導出する。これにより、1回目の擬似遊技が終了する。この際、最初に出力されたメダルIN信号と同じ枚数を示すメダルOUT信号を出力する。これは、外部装置においてメダルIN信号およびフリーズ中信号により擬似遊技が実行されたことを特定しつつ、メダルIN信号と同じ枚数を示すメダルOUT信号により、メダル数が±0となるように帳尻を合わせるためである。擬似遊技ではメダルの払い出しを行わないが、メダル数の帳尻を合わせるために、擬似遊技においてあたかもメダルが払い出されたかのように、メダルIN信号と同じ枚数を示すメダルOUT信号を出力する点が特徴である。
その後、再び遊技者により擬似遊技開始操作がなされてレバーONとなると、図柄の再変動を開始する。このとき、擬似遊技では実際にはメダルはBETされないが、2回目の擬似遊技が開始されたことを外部装置において特定可能とするために、メダルIN信号を出力する。例えば、3枚のメダルがBETされたことを示すメダルIN信号を出力する。
その後、2回目の擬似遊技停止操作により図柄を仮停止し、仮表示結果を仮導出する。これにより、2回目の擬似遊技が終了となる。このとき、2回目の擬似遊技の開始時に出力したメダルIN信号と同じ枚数を示すメダルOUT信号を出力する。
次いで、再び遊技者により擬似遊技開始操作がなされてレバーONとなると、図柄の再変動を開始する。このとき、擬似遊技では実際にはメダルはBETされないが、3回目の擬似遊技が開始されたことを外部装置において特定可能とするために、メダルIN信号を出力する。例えば、3枚のメダルがBETされたことを示すメダルIN信号を出力する。
その後、3回目の擬似遊技停止操作により図柄を仮停止し、仮表示結果を仮導出する。このとき、3回目の擬似遊技の開始時に出力したメダルIN信号と同じ枚数のメダルOUT信号を出力する。これにより、3回目の擬似遊技が終了となる。
次いで、遊技者により通常遊技開始操作がなされてレバー操作がONとなると、通常遊技を開始することを外部装置において特定可能とするために、ゲーム開始時にBETされたメダルの枚数を示すメダルIN信号を出力する。また、フリーズ期間を終了するため、フリーズ中信号の出力を停止する。そして、図柄の再変動を開始し、停止操作により図柄を最終停止し、最終表示結果を最終導出する。
図柄の最終導出結果がメダルの払出対象となる役に当選してした場合には、当選した役に応じた枚数のメダルを払い出す。そして、払い出したメダルの枚数を示すメダルOUT信号を出力する。メダルの払い出しが完了すると、通常遊技は終了となり、これにより1ゲームは終了となる。
図17(3)では、情報端子制御板からメダルIN信号、メダルOUT信号、ボーナス信号、RT2信号、図柄確定信号およびセキュリティ信号が出力される例を示している。
図20は、この場合の信号出力のタイミングを説明するタイミングチャートである。ここでは、図18および図19と同様に、1回の通常単位遊技において3回の擬似遊技を実行する場合を例示する。
この場合における信号出力のタイミングは図18とほぼ同様であるが、図19では、フリーズ中信号を出力せず、フリーズ期間終了後に実行される通常遊技において、図柄を最終停止し、表示結果を最終導出した際に、図柄が確定されたことを示す図柄確定信号を外部出力する。図柄確定信号は、例えばワンパルスの信号であり、外部装置は、図柄確定信号に基づいて通常遊技が実行されたことを特定する。つまり、図柄確定信号を入力した場合に、通常遊技が実行されたと判断する。なお、メダルIN信号および図柄確定信号に基づき、メダルIN信号を入力した後に図柄確定信号を入力した場合に、通常遊技が実行されたと判断してもよい。
また、外部装置は、メダルIN信号および図柄確定信号に基づいて擬似遊技が実行されたことを特定する。つまり、メダルIN信号を入力した後、図柄確定信号を入力しなかった場合に、擬似遊技が1回実行されたと判断する。なお、メダルIN信号およびメダルOUT信号に基づき、メダルIN信号を入力した後に、該メダルIN信号と同じメダル枚数を示すメダルOUT信号を入力した場合に、擬似遊技が実行されたと判断してもよい。
また、上記のように通常遊技における図柄が最終導出されたタイミングで図柄確定信号を出力するのではなく、メダルOUT信号を出力した後のタイミングで図柄確定信号を出力するようにしてもよい。
また、前述した図18の信号出力タイミングの例では、ゲーム開始操作のレバーONのタイミングでメダルIN信号を出力し、メダルの払い出しのタイミングでメダルOUT信号を出力することとして説明したが、図19の信号出力タイミングの例と同様に、メダルIN信号およびメダルOUT信号を、擬似遊技が実行される都度、外部出力するようにしてもよい。
また、上記の信号出力タイミングの例では、BET操作を必要とせずに擬似遊技を実行することが可能な構成であるが、各回の擬似遊技においてBET操作を行わなければ擬似遊技開始操作が有効化されず、擬似遊技が開始されないようにしてもよい。
(3)処理
図21は、メイン制御部41が実行する信号出力制御処理の一例である第1信号出力制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。この第1信号出力制御処理は、情報提供端子板から図17(1)に示した信号を出力する例に対応する処理である。
最初に、メイン制御部41は、RT2信号の出力命令がRAM41cに設定されているか否かを判定する(A1)。前述したように、メイン制御部41は、ゲーム終了時処理において、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。この際、次ゲームからRT2が開始する場合に、RT2信号の出力命令をRAM41cに設定する。具体的には、RT2への制御契機となる特殊リプレイに入賞した場合に、RT2信号の出力命令がRAM41cに設定される。そして、このRAM41cに設定されたRT2信号の出力命令は、RT2の終了契機となる移行出目が停止したときに解除される。RT2ではART状態に制御されるため、このRT2信号は、ART状態に制御されていることを示す信号の一例であると言える。
RT2信号の出力命令がRAM41cに設定されていないと判定したならば(A1;No)、メイン制御部41は、A5へと処理を移す。一方、RT2信号の出力命令がRAM41cに設定されていると判定したならば(A1;Yes)、メイン制御部41は、RT2信号を出力するRT2信号出力処理を行う(A3)。RT2信号は、RT2信号の出力命令がRAM41cに設定されている間、継続的に出力するように制御される。
その後、メイン制御部41は、メダルIN信号の出力制御中であるか否かを判定し(A5)、出力制御中であると判定したならば(A5;Yes)、メダルIN信号出力制御処理を行ってメダルIN信号の出力を継続し(A11)、A29へと処理を移す。
一方、メダルIN信号の出力制御中ではないと判定したならば(A5;No)、メイン制御部41は、有効な開始操作を検知したか否かを判定する(A7)。ここで、有効な開始操作とは、開始操作が有効化された期間になされた開始操作のことをいう。図柄の変動開始から図柄が停止して最終導出されるまでの期間や、ゲーム開始時にメダルのBETが行われていない場合は、開始操作が無効化され、これらのタイミングでなされた開始操作は無効とされる。
有効な開始操作を検知しなかったならば(A7;No)、A29へと処理を移す。一方、有効な開始操作を検知したならば(A7;Yes)、メイン制御部41は、フリーズ中フラグがONに設定されているか否かを判定する(A9)。ONに設定されていないと判定したならば(A9;No)、メイン制御部41は、メダルIN信号の出力を開始するメダルIN信号出力処理を行う(A11)。
その後、メイン制御部41は、フリーズ状態に移行するか否かを判定する(A13)。具体的には、遊技の進行に係る遊技進行処理(不図示)のフリーズ抽選に当選した場合に、フリーズ状態に移行すると判定する。フリーズ状態に移行しない場合は(A13;No)、メイン制御部41は、通常遊技信号を出力する通常遊技信号出力処理を行う(A15)。一方、フリーズ状態に移行すると判定したならば(A13;Yes)、メイン制御部41は、フリーズ中フラグをONに設定する(A17)。そして、メイン制御部41は、擬似遊技信号を出力する擬似遊技信号出力処理を行った後(A19)、A31へと処理を移す。
また、A9においてフリーズ中フラグがONに設定されていると判定したならば(A9;Yes)、メイン制御部41は、フリーズ状態を継続するか否かを判定する(A23)。具体的には、遊技進行処理の継続抽選で擬似遊技の継続に当選した場合は、フリーズ状態を継続する。フリーズ状態を継続すると判定したならば(A23;Yes)、メイン制御部41は、A19へと処理を移し、擬似遊技信号出力処理を行う。また、フリーズ状態を終了するとしたならば(A23;No)、メイン制御部41は、通常遊技信号を出力する通常遊技信号出力処理を行う(A25)。そして、メイン制御部41は、フリーズ中フラグをOFFに設定した後(A27)、A31へと処理を移す。
A15の後、メイン制御部41は、メダルOUT信号の出力制御中であるか否かを判定し(A29)、出力制御中であると判定したならば(A29;Yes)、A33へと処理を写し、メダルOUT信号の出力を継続するメダルOUT信号出力処理を行う。
また、メダルOUT信号の出力制御中ではないと判定したならば(A29;No)、メイン制御部41は、メダルの払い出しを開始したか否かを判定し(A31)、開始しなかったと判定したならば(A31;No)、第1信号出力制御処理を終了する。
一方、メダルの払い出しを開始したと判定したならば(A31;Yes)、メイン制御部41は、払い出すメダルの枚数を示すメダルOUT信号の出力を開始するメダルOUT信号出力処理を行う(A33)。そして、メイン制御部41は、第1信号出力制御処理を終了する。
図22は、メイン制御部41が実行する信号出力制御処理の一例である第2信号出力制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。この第1信号出力制御処理は、情報提供端子板から図17(2)に示した信号を出力する例に対応する処理である。なお、図21の第1信号出力制御処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
A7において有効な開始操作を検知したならば(A7;Yes)、メイン制御部41は、メダルIN信号を出力するメダルIN信号出力処理を行う(B8)。ここでは、フリーズ期間であるか否かに関わらず、有効な開始操作を検知した場合に、メダルIN信号を出力する。つまり、通常遊技および擬似遊技のいずれの遊技における開始操作がなされた場合であっても、共通してメダルIN信号を出力する。
A31においてメダルの払い出しが開始されなかったと判定したならば(A31;No)、メイン制御部41は、擬似遊技における図柄の仮導出がなされたか否かを判定し(B35)、なされたと判定したならば(B35;Yes)、A33へと移行し、メダルOUT信号を出力するメダルOUT信号出力処理を行う。一方、擬似遊技における図柄の仮導出がなされなかったと判定したならば(B35;No)、B37へと移行する。
A33の後、メイン制御部41は、フリーズ中フラグがONに設定されているか否かを判定し(B37)、ONに設定されていると判定したならば(B37;Yes)、フリーズ中信号を出力するフリーズ中信号出力処理を行う(B39)。そして、メイン制御部41は、第2信号出力制御処理を終了する。
図23は、メイン制御部41が実行する信号出力制御処理の一例である第3信号出力制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。この第1信号出力制御処理は、情報提供端子板から図17(3)に示した信号を出力する例に対応する処理である。なお、第1信号出力制御処理および第2信号出力制御処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
B8においてメダルIN信号出力処理を行った後、メイン制御部41は、通常遊技における図柄の最終導出がなされたか否かを判定し(C9)、なされなかったと判定したならば(C9;No)、A29へと処理を移す。また、なされたと判定したならば(C9;Yes)、メイン制御部41は、図柄確定信号を出力する図柄確定信号出力処理を行う(C11)。そして、メイン制御部41は、A29へと処理を移す。
[1−3.ホールコンピュータ]
(1)機能構成
図24は、第1実施形態におけるホールコンピュータ600の機能構成の一例を示す図である。
ホールコンピュータ600は、処理部610と、入力部620と、表示部625と、音出力部630と、時計部635と、外部入力基板640と、外部出力基板650と、通信部660と、ROM670と、ハードディスク680と、RAM690とを備えて構成され、各部がバスを介して接続されるコンピューターシステムである。
処理部610は、ROM670に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、ホールコンピュータ600の各部を統括的に制御する制御装置および演算装置である。処理部610は、主要な機能部として、各スロットマシン100の遊技情報を管理する遊技管理処理部611と、各スロットマシン100の遊技情報を表示部625に出力して表示制御する遊技情報表示制御部613とを有する。
入力部620は、例えばキーボードやマウスを有して構成される入力手段であり、押下されたキーやボタンの信号(操作信号)を処理部610に出力する。この入力部620からの操作入力により、ハードディスク680に格納された各種データベースのデータの編集等の指示操作がなされる。
表示部625は、処理部610から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置であり、LCD等を有して構成される。表示部625には、ハードディスク680に格納された遊技情報集計データベース681に基づく遊技情報が表示される。
音出力部630は、処理部610から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行う音出力装置である。音出力部630からは、例えば、注意を促す場合や、異常が発生した場合に、それを管理者に報知する警告音等が音出力される。
時計部635は、ホールコンピュータ600が備える内部時計であり、例えば、水晶振動子および発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部635の計時時刻(日付を含む。)は処理部610に出力される。
外部入力基板640は、スロットマシン100を含む各種の外部装置から信号を入力する基板であり、外部入力基板に入力される信号のバリエーションを図25に示す。
図25(1)には、スロットマシン100の図17(1)に示した情報提供端子板から出力される信号を入力する外部入力基板640を示しており、メダルIN信号と、メダルOUT信号と、ボーナス信号と、RT2信号と、通常遊技信号と、擬似遊技信号と、セキュリティ信号とが入力される。
図25(2)には、スロットマシン100の図17(2)に示した情報提供端子板から出力される信号を入力する外部入力基板640を示しており、メダルIN信号と、メダルOUT信号と、ボーナス信号と、RT2信号と、フリーズ中信号と、セキュリティ信号とが入力される。
図25(3)は、スロットマシン100の図17(3)に示したスロットマシン100の情報提供端子板から出力される信号を入力する外部入力基板640を示しており、メダルIN信号と、メダルOUT信号と、ボーナス信号と、RT2信号と、図柄確定信号と、セキュリティ信号とが入力される。
外部出力基板650は、呼出ランプ装置200や、第2実施形態で説明するデータ表示装置400、第3実施形態で説明するカードユニット300等の各種の遊技用装置に対して、通常遊技や擬似遊技に関する遊技情報やこれらの遊技情報の表示指示を含む遊技情報表示指示信号を出力する。
通信部660は、無線放送システム800と通信接続して、無線放送システム800を介して店員インカム900に対し、通常遊技や擬似遊技に関する遊技情報を含む各種の情報を送信したり、無線放送システム800を介して店員インカム900から各種の情報を受信するための通信装置である。
ROM670は、読み出し専用の不揮発性の記憶装置であり、ホールコンピュータ600のシステムプログラムや、スロットマシン100の遊技情報の集計・管理といった各種の機能を実現するためのプログラムを記憶している。本実施形態において、ROM670には、処理部610によって読み出され、遊技管理処理として実行される遊技管理プログラム671が記憶されている。
ハードディスク680は、読み書き可能な不揮発性の記憶装置であり、スロットマシン100の遊技情報を管理するデータベースを記憶する。例えば、遊技情報データ6811を記憶した遊技情報集計データベース681がこれに含まれる。
図26は、遊技情報集計データベース681に記憶される遊技情報データ6811のデータ構成の一例を示す図である。
遊技情報データ6811は、日付ごとに各スロットマシン100の遊技情報を集計した集計結果のデータであり、例えば、スロットマシン100を個別に識別するための識別情報であるスロットマシンIDと、該スロットマシン100で実行された通常遊技の回数である通常遊技回数と、該スロットマシン100で実行された擬似遊技の回数である擬似遊技回数と、通常遊技回数および擬似遊技回数の合計回数である合計遊技回数と、1ゲーム中に実行された擬似遊技の最多の回数である最多擬似遊技回数と、ボーナス発生回数と、ART発生回数と、メダル数とが対応づけて記憶される。
擬似遊技回数には、非有利状態である通常時に実行された擬似遊技の回数と、有利状態であるART時に実行された擬似遊技の回数とが含まれる。ボーナス発生回数には、BBの発生回数とRBの発生回数とが含まれる。また、メダル数には、投入されたメダル数であるINメダル数と、払い出されたメダル数であるOUTメダル数とが含まれる。
RAM690は、読み書き可能な揮発性のメモリであり、各種の処理における一時データが記憶される。
なお、ホールコンピュータ600が記憶装置としてROM670を備えないような構成とすることも可能であり、この場合は、上記の各種プログラムを、ハードディスク680に記憶させておけばよい。
(2)処理
図27は、遊技管理処理部611がROM670に記憶されている遊技管理プログラム671に従って実行する遊技管理処理の一例である第1遊技管理処理の流れを示すフローチャートである。この第1遊技管理処理は、外部入力基板640が図25(1)に示した信号を入力する例に対応する処理である。
最初に、遊技管理処理部611は、外部入力基板640が通常遊技信号を入力したか否かを判定し(D1)、入力しなかったと判定したならば(D1;No)、D9へと処理を移す。一方、入力したと判定したならば(D1;Yes)、遊技管理処理部611は、遊技情報データ6811の通常遊技回数に「1」を加算し(D3)、合計遊技回数に「1」を加算する(D5)。そして、遊技管理処理部611は、単位擬似遊技回数をRAM690に記憶させるとともに、単位擬似遊技回数をリセットする(D7)。単位擬似遊技回数は、擬似遊技が実行されたゲーム毎に記憶され、後述する最多擬似遊技回数の判定においては、これらの単位擬似遊技回数の中から回数が最も多い単位擬似遊技回数を特定することにより最多擬似遊技回数を判定する。
次いで、遊技管理処理部611は、外部入力基板640が擬似遊技信号を入力したか否かを判定し(D9)、入力したと判定したならば(D9;Yes)、外部入力基板640がRT2信号を入力中であるか否かを判定する(D11)。そして、RT2信号を入力中であると判定したならば(D11;Yes)、遊技情報データ6811のART時擬似遊技回数に「1」を加算する(D13)。一方、RT2信号を入力中ではないと判定したならば(D11;No)、遊技情報データ6811の通常時擬似遊技回数に「1」を加算する(D15)。
D13又はD15の後、遊技管理処理部611は、遊技情報データ6811の合計遊技回数に「1」を加算し(D13)、単位擬似遊技回数に「1」を加算してRAM690に記憶させる(D19)。その後、遊技管理処理部611は、外部入力基板640がメダルIN信号を入力したか否かを判定し(D21)、入力したと判定したならば(D21;Yes)、メダルIN信号が示す数を遊技情報データ6811のINメダル数に加算する(D23)。
次いで、遊技管理処理部611は、外部入力基板640がメダルOUT信号を入力したか否かを判定し(D25)、入力したと判定したならば(D25;Yes)、メダルOUT信号が示す数を遊技情報データ6811のOUTメダル数に加算する(D27)。
その後、遊技管理処理部611は、最多擬似遊技回数の判定タイミングであるか否かを判定する(D29)。この判定タイミングは、例えば、所定時間が経過する毎のタイミング(例えば30分毎のタイミングや1時間毎のタイミング)としてもよいし、ホールコンピュータ600の管理者が指定したタイミングとしてもよい。また、店舗の営業終了後に当日の最多擬似遊技回数を判定してもよい。
判定タイミングであると判定したならば(D29;Yes)、遊技管理処理部611は、RAM690に一時記憶されている各ゲームにおける単位擬似遊技回数の中から回数が最も多い単位擬似遊技回数を特定することで最多擬似遊技回数を判定し、遊技情報データ6811に記憶させる(D31)。
この場合、当日の所定タイミングで判定した最多擬似遊技回数を表示部625に表示させることで、店舗の管理者が当日の最多擬似遊技回数を都度確認できるようにしてもよいし、当日の最多擬似遊技回数をデータ表示装置400に都度出力して表示させることで、遊技者や他の遊技客が当日の最多擬似遊技回数を都度確認できるようにしてもよい。また、店舗の営業終了後に、当営業日における最多擬似遊技回数を表示部625に表示させることで、店舗の管理者に確認させることとしてもよいし、当日の最多擬似遊技回数をデータ表示装置400に出力して翌日に表示させることで、翌日に店舗に来店した遊技者や他の遊技客が最多擬似遊技回数を確認できるようにしてもよい。
次いで、遊技管理処理部611は、処理を終了するか否かを判定する(D33)。具体的には、例えば閉店後にホールコンピュータ600の電源を切断する指示操作がなされた場合に、処理を終了すると判定する。処理を継続する場合は(D33;No)、D1に処理を戻し、処理を終了する場合は(D33;Yes)、第1遊技管理処理を終了する。
図28は、遊技管理処理部611がROM670に記憶されている遊技管理プログラム671に従って実行する遊技管理処理の一例である第2遊技管理処理の流れを示すフローチャートである。この第2遊技管理処理は、外部入力基板が図25(2)に示した信号を入力する例に対応する処理である。なお、第1遊技管理処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
遊技管理処理部611は、外部入力基板640がメダルIN信号を入力したか否かを判定し(E1)、入力したと判定したならば(E1;Yes)、メダルIN信号が示す数を遊技情報データ6811のINメダル数に加算する(E3)。また、メダルIN信号を入力しなかったと判定したならば(E1;No)、遊技管理処理部611は、E21へと処理を移す。
次いで、遊技管理処理部611は、外部入力基板640がフリーズ中信号を入力中であるか否かを判定し(E5)、入力中であると判定したならば(E5;Yes)、D11〜D19の処理を行う。一方、フリーズ中信号を入力中ではないと判定したならば(E5;No)、遊技管理処理部611は、D3〜D7の処理を行う。
D19又はD7の後、遊技管理処理部611は、外部入力基板640がメダルOUT信号を入力したか否かを判定し(E21)、入力したと判定したならば(E21;Yes)、外部入力基板640がフリーズ中信号を入力中であるか否かを判定する(E23)。そして、フリーズ中信号を入力中であると判定したならば(E23;Yes)、遊技管理処理部611は、メダルOUT信号が示す数を遊技情報データ6811のINメダル数から減算する(E25)。
また、フリーズ中信号を入力中であると判定したならば(E23;Yes)、遊技管理処理部611は、メダルOUT信号が示す数を遊技情報データ6811のOUTメダル数に加算する(E27)。また、メダルOUT信号を入力しなかったと判定したならば(E21;No)、遊技管理処理部611は、D29へと処理を移す。
E25又はE27の後、遊技管理処理部611は、D29〜D33の処理を行って、第2遊技管理処理を終了する。
図29は、遊技管理処理部611がROM670に記憶されている遊技管理プログラム671に従って実行する遊技管理処理の一例である第3遊技管理処理の流れを示すフローチャートである。この第3遊技管理処理は、外部入力基板が図25(3)に示した信号を入力する例に対応する処理である。なお、図27の第1遊技管理処理および図28の第2遊技管理処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
遊技管理処理部611は、E3の処理の後、外部入力基板640が図柄確定信号を入力したか否かを判定し(F5)、入力したと判定したならば(F5;Yes)、D11〜D19の処理を行う。一方、図柄確定信号を入力しなかったと判定したならば(F5;No)、遊技管理処理部611は、D3〜D7の処理を行う。
D19又はD7の後、遊技管理処理部611は、E21〜E27の処理を行い、その後、D29〜D33の処理を行って、第3遊技管理処理を終了する。
上記の各種の遊技管理処理を行うことでハードディスク680の遊技情報データ6811に記憶された遊技情報は、処理部600により読み出されて表示部625に出力されて、表示部625において表示される。具体的には、遊技情報表示制御部613は、通常遊技回数および擬似遊技回数を区別して表示部625に表示させる。あるいは、遊技情報表示制御部613は、通常遊技回数および擬似遊技の合計遊技回数を表示部625に表示させる。また、遊技情報表示制御部613は、通常時に実行された擬似遊技回数およびART時に実行された擬似遊技回数を区別して表示部625に表示させる。また、遊技情報表示制御部613は、1ゲーム中に実行された最多擬似遊技回数を表示部625に表示させる。これにより、店舗の管理者は、スロットマシン100で実行された通常遊技および擬似遊技に関する遊技情報を把握することができる。
店舗の管理者は、ホールコンピュータ600を用いて、スロットマシン100毎の店舗の損益に係るデータを集計・管理する。例えば、各スロットマシン100の稼働率や、割数(機械割数や景品割数)、出玉率、客滞率、売上玉、景品玉、景品金額、玉粗利といったデータを集計しており、これらのデータに基づいて店舗の運営を行う。本実施形態では、通常遊技に関する遊技情報ばかりでなく擬似遊技に関する遊技情報もホールコンピュータ600で集計して管理することができるため、店舗の管理者は、スロットマシン100で擬似遊技が実行されることによる店舗の損益に関するデータも把握することができる。つまり、擬似遊技を実行可能なスロットマシン100の機種がどの程度稼働しているかや、これらの機種において擬似遊技が実行されることで店舗側にどの程度の損益が発生したかといったことを店舗側で把握することができる。
また、遊技情報データ6811は、外部出力基板650を介して呼出ランプ装置200を含む各種の遊技用装置(他には第3実施形態のカードユニット300)に出力される。呼出ランプ装置200は、ホールコンピュータ600から入力した遊技情報データ6811に基づいて、対応するスロットマシン100で実行された通常遊技および擬似遊技に関する情報を表示させる。遊技情報データ6811には、前述したように、通常遊技回数、擬似遊技回数、合計遊技回数、通常時に実行された擬似遊技回数およびART時に実行された擬似遊技回数、最多擬似遊技回数等の遊技情報が記憶されている。
呼出ランプ装置200が備える表示制御部(例えばCPUや表示制御基板)は、ホールコンピュータ600から入力した上記の遊技情報に基づいて、通常遊技回数および擬似遊技回数を区別して表示部に表示させる。あるいは、表示制御部は、通常遊技回数および擬似遊技の合計遊技回数を表示部に表示させる。また、表示制御部は、通常時に実行された擬似回数およびART時に実行された擬似遊技回数を区別して表示部に表示させる。また、表示制御部は、1ゲーム中に実行された最多擬似遊技回数を表示部に表示させる。これにより、遊技者や他の遊技客は、スロットマシン100において通常遊技や擬似遊技が実行された回数を把握することができる。
また、遊技情報は、通信部660を介して無線放送システム800に出力され、無線放送システム800から店員インカム900に送信される。店員は、店員インカム900から出力される音声により、各スロットマシン100で実行された通常遊技や擬似遊技に関する情報を把握する。
[1−4.作用効果]
第1遊技用システム1Aでは、通常遊技および擬似遊技を実行可能な遊技機の一種であるスロットマシン100の遊技情報を、管理装置の一種であるホールコンピュータ600が管理する。ホールコンピュータ600には、通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力され、ホールコンピュータ600は、入力される信号に基づいて、特定した通常遊技および擬似遊技が実行された回数を区別して特定可能に出力する。この場合の出力には、ホールコンピュータ600の表示部625への出力、無線放送システム800を介した店員インカム900への出力、外部出力基板650を介した呼出ランプ装置200等の遊技用装置への出力が含まれる。
これによれば、スロットマシン100における通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号に基づいて、通常遊技および擬似遊技に関する遊技情報を管理することができる。そして、通常遊技および擬似遊技が実行された回数を区別して出力することができる。
また、他の形態として、ホールコンピュータ600には、通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力され、ホールコンピュータ600は、入力される信号に基づいて、特定した通常遊技および擬似遊技が実行された合計回数を特定可能に出力する。この場合の出力には、ホールコンピュータ600の表示部625への出力、無線放送システム800を介した店員インカム900への出力、外部出力基板650を介した呼出ランプ装置200等の遊技用装置への出力が含まれる。
これによれば、スロットマシン100における通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号に基づいて、通常遊技および擬似遊技に関する遊技情報を管理することができる。そして、通常遊技および擬似遊技が実行された合計回数を出力することができる。
また、他の形態として、ホールコンピュータ600には、スロットマシン100から通常遊技の実行を特定可能な通常単位遊技特定信号の一例である通常遊技信号および特殊単位遊技の実行を特定可能な特殊単位遊技特定信号の一例である擬似遊技信号が入力される。そして、ホールコンピュータ600には、これらの信号のうちの入力される信号の種類に基づいて、通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定する。
これによれば、通常遊技信号および擬似遊技信号のいずれの種類の信号が入力されたかに基づいて、通常遊技および擬似遊技のいずれの単位遊技が実行されたかを簡易かつ適切に特定することができる。
また、他の形態として、ホールコンピュータ600には、スロットマシン100から通常遊技および擬似遊技のいずれが実行されたかに依らず単位遊技の実行を共通に特定可能な共通単位遊技信号の一例であるメダルIN信号と、フリーズ期間(遅延期間)中であることを特定可能な遅延期間中信号の一例であるフリーズ中信号とが入力される。そして、ホールコンピュータ600は、これらのメダルIN信号およびフリーズ中信号に基づいて、通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定する。
これによれば、メダルIN信号およびフリーズ中信号から、通常遊技および擬似遊技のいずれの単位遊技が実行されたかを簡易かつ適切に特定することができる。
また、他の形態として、ホールコンピュータ600には、スロットマシン100から通常遊技および擬似遊技のいずれが実行されたかに依らず単位遊技の実行を共通に特定可能な共通単位遊技信号の一例であるメダルIN信号と、通常遊技および擬似遊技のいずれか一方の単位遊技を特定可能な単位遊技特定信号の一例である図柄確定信号とが入力される。そして、ホールコンピュータ600は、これらのメダルIN信号および図柄確定信号に基づいて、通常遊技および擬似遊技の実行をそれぞれ特定する。
これによれば、メダルIN信号および図柄確定信号から、通常遊技および擬似遊技のいずれの単位遊技が実行されたかを簡易かつ適切に特定することができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.システム構成]
図30は、第2実施形態における第2遊技用システム1Bのシステム構成の一例を表す図である。なお、図1の第1遊技用システム1Aと同一の構成要素については同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
第2遊技用システム1Bは、不図示の遊技島に設置されるスロットマシン100と、各スロットマシン100に対応して設けられる情報表示装置および遊技用装置の一種であるデータ表示装置400と、台端末500と、ホールコンピュータ600と、無線放送システム800と、店員インカム900とを備えて構成される。
データ表示装置400は、スロットマシン100に対応して設けられ、ホールコンピュータ600から各種の情報を入力して、該スロットマシン100での遊技に関する遊技情報を大型の液晶ディスプレイに表示する情報表示装置および遊技用装置である。データ表示装置400は、後述するように、スロットマシン100で遊技する遊技者が遊技する遊技位置から視認可能な方向に向けて形成され、遊技者向けの情報を表示する第1表示部430と、遊技者が遊技位置から視認できない方向に向けて形成され、遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440との2つの表示部を備えて構成される。本実施形態において、データ表示装置400の上記の2つの表示部には、ホールコンピュータ600から出力される遊技情報が遊技者や周囲の遊技客に視認可能に表示される。
なお、本実施形態では、データ表示装置400がホールコンピュータ600から通常遊技や擬似遊技に関する遊技情報を入力して表示部に表示させる実施形態について説明するが、変形例で後述するように、データ表示装置400がスロットマシン100から通常遊技や擬似遊技に関する遊技情報を直接的に入力して表示部に表示させる実施形態を構成してもよい。
[2−2.ホールコンピュータ]
(1)機能構成
図31は、第2実施形態におけるホールコンピュータ600の機能構成の一例を示す図である。なお、第1実施形態におけるホールコンピュータ600と同一の機能構成やデータについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
ホールコンピュータ600は、処理部610と、入力部620と、表示部625と、音出力部630と、時計部635と、外部入力基板640と、外部出力基板650と、ROM670と、ハードディスク680と、RAM690とを備えて構成され、各部がバスを介して接続されるコンピューターシステムである。
処理部610は、主要な機能部として、遊技管理処理部611と、遊技情報表示制御部613と、表示管理処理部615とを有する。表示管理処理部615は、データ表示装置400の表示部(第1表示部430、第2表示部440)の表示に係る設定や表示指示を含む表示管理に係る処理を行う。
外部出力基板650は、データ表示装置400に対して各種の情報や信号を出力する基板であり、通常遊技回数と、擬似遊技回数と、合計遊技回数と、最多擬似遊技回数と、表示用設定データと、一斉演出指示信号とを出力する。
ROM670には、処理部610により読み出され、遊技管理処理(図27の第1遊技管理処理〜図29の第3遊技管理処理)として実行される遊技管理プログラム671と、表示管理処理(図35参照)として実行される表示管理プログラム673とが記憶されている。
ハードディスク680には、遊技情報集計データベース681と、表示設定用テーブル683と、一斉演出時表示設定用テーブル685と、表示態様設定用テーブル687とが記憶される。
表示設定用テーブル683は、データ表示装置400の表示設定に係るテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図32に示す。
表示設定用テーブル683には、スロットマシンIDと、機種名と、表示パターンと、表示種別と、表示内容とが対応付けて記憶されている。
スロットマシンIDは、各スロットマシン100をユニークに識別するための番号であり、各スロットマシン100に個別に割り当てられている。
機種名には、該スロットマシンIDに対応するスロットマシン100の機種名が定められている。
表示パターンには、データ表示装置400の表示部に表示させる表示用のパターンが定められている。
表示種別は、データ表示装置400の表示の種別であり、「通常」と「一斉演出」との2種類が定められている。
表示内容は、データ表示装置400の表示部に表示させる表示内容であり、第1表示部430の表示内容と、第2表示部440の表示内容とがそれぞれ定められている。
具体的に説明する。スロットマシンIDがS1〜S10のスロットマシン100は、その機種名が「スロットXXX」である。そして、表示パターンのパターンAには、通常時における第1表示部430の表示内容として、(1)BB回数、(2)RB回数、(3)ART回数、(4)獲得メダル数、(5)合計遊技回数(通常遊技回数+擬似遊技回数)、(6)履歴グラフが定められている。この表示パターンAは、通常遊技および擬似遊技が実行された合計回数を第1表示部430に表示させるパターンである。
また、パターンAにおける一斉演出時の第1表示部430の表示内容として、(1)ランニング演出、(2)スロットマシン宣伝映像、(3)特別キャラクタ映像が定められている。
(1)ランニング演出は、同機種のスロットマシン100の中にBB当選したスロットマシン100が存在した場合に、同機種の全てのスロットマシン100に対応して設けられたデータ表示装置400の第1表示部430にBB当選を祝う特別映像を表示させる演出である。ランニング演出は、遊技島の端から端までデータ表示装置400に一定の時間差で特別映像を表示させることにより実現する。
(2)スロットマシン宣伝映像は、例えば該機種のスロットマシン100のプロモーション映像であり、同機種の全てのスロットマシン100に対応して設けられたデータ表示装置400の第1表示部430に一斉演出表示させる。
(3)特別キャラクタ映像は、該機種のスロットマシン100の隠れキャラクタやマスコットキャラクタ等の特別キャラクタが演出を行う映像であり、同機種の全てのスロットマシン100に対応して設けられたデータ表示装置400の第1表示部430に一斉演出表示させる。
また、パターンAにおける通常時の第2表示部440の表示内容としては、(1)天井ゲーム数、(2)擬似遊技継続率、(3)空き台情報が定められている。
(1)天井ゲーム数は、スロットマシン100においてゲーム数が所定の上限ゲーム数に達した場合に遊技者にとって有利な有利状態(ボーナスやART)に制御する場合の上限ゲーム数である。
(2)擬似遊技継続率は、1ゲームにおける擬似遊技の継続率であり、例えば60%が定められている。
(3)空き台情報は、該スロットマシン100が現在空き台であることを示す情報である。スロットマシン100が空き台であるかどうかは、例えば、該スロットマシン100から一定時間以上遊技信号(例えば、通常遊技信号や擬似遊技信号、メダルIN信号、メダルOUT信)を入力しない場合に、該スロットマシン100は空き台であると判断することができる。
また、一般的に、スロットマシン100には、会員カードやビジターカードを受け付けてカード情報を処理するカードユニットが併設されるが、このカードユニットからのカード排出信号や、カードに記録されているプリペイド残額、持メダル数等の情報に基づいて、該スロットマシン100が空き台であるか否かを判定することも可能である。また、スロットマシン100からの信号とカードユニットからの信号とを併用して、該スロットマシン100が空き台であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合は、空き台判定をより確実に行うことができる。
なお、スロットマシン100から一定時間以上遊技信号を受信しない場合であっても、遊技者が席を確保した上で、トイレ休憩等の理由で離席している可能性がある。そこで、遊技者が着座していないスロットマシン100については店員が見回りをし、その台が空き台であるかどうかを確認するようにしてもよい。空き台である場合には、店員が手元の設定用リモコンを用いてデータ表示装置400に空き台であることを表示させるように設定を行うなどすればよい。
また、パターンAにおける一斉演出時の第2表示部440の表示内容としては、(1)店舗宣伝情報、(2)店舗イベント情報、(3)新台入れ替え情報が定められている。
(1)店舗宣伝情報は、該店舗の営業時間や設置しているパチンコ遊技機やスロットマシン100の機種名、サービス内容等を示す情報である。
(2)店舗イベント情報は、該店舗で実施されるイベントに関する情報である。例えば、レディースデーやシルバーデーといった情報がこれに含まれる。
(3)新台入替情報は、新台として導入したパチンコ遊技機やスロットマシン100を示す情報や、次回の新台入替の日時を告知するための情報である。
同様に、表示パターンのうちのパターンBには、通常時における第1表示部430の表示内容として、パターンAの(5)合計遊技回数の代わりに、(5)通常遊技回数、(6)擬似遊技回数が定められている。つまり、パターンAは、通常遊技および擬似遊技が実行された合計回数を第1表示部430に表示させるパターンであるが、パターンBは、通常遊技および擬似遊技が実行された回数を区別して第1表示部430に表示させるパターンである。また、通常時の第2表示部440の表示内容として(4)最多擬似遊技回数が追加されている。つまり、パターンBは、1ゲーム中に実行された最多擬似遊技回数を第2表示部440に表示させるパターンである。
また、パターンCについては、通常時における第1表示部430の表示内容として、擬似遊技回数について、(6)擬似遊技回数(通常時)、(7)擬似遊技回数(ART時)が定められている。つまり、パターンCは、擬似遊技が実行された回数として、非有利状態である通常時に実行された擬似遊技の回数と、有利状態であるART時に実行された擬似遊技の回数とを区別して第1表示部430に表示させるパターンである。
なお、ここではスロットXXXの機種についての表示パターンや表示種別、表示内容を例示したが、その他の機種のスロットマシン(スロットYYY等)についても、同様に表示パターンや表示種別、表示内容が定められている。
表示設定用テーブル683では、第2表示部440の表示内容として、スロットマシン100から出力される情報に基づく遊技情報が定められている。具体的には、例えば(3)空き台情報は、スロットマシン100から出力される遊技信号に基づいて特定可能な情報である。従って、ホールコンピュータ600は、スロットマシン100から出力される情報に基づく遊技情報を第2表示部440の表示内容として設定することができる。これにより、遊技者以外の遊技客に対して遊技情報を視認可能とすることができる。
また、表示設定用テーブル683では、第2表示部440に表示させる情報として、第1表示部430に表示させる情報よりも少ない情報が定められている。これにより、ホールコンピュータ600は、第1表示部430に表示させる情報よりも少ない情報を第2表示部440に表示させるように表示内容を設定することになる。これによれば、遊技者以外の遊技客に対して適切な情報量で情報を視認させることができる。第2表示部440に表示させるのは、遊技者以外の遊技客向けの情報であるため、遊技者が遊技中に確認する第1表示部430に表示させる情報と比べて、少ない情報でよい。遊技客が遊技島全体を見て回る場合には、それほど細かい内容を通常見ないので、それで十分なケースが多いと考えられる。
上記の表示設定用テーブル683には、データ表示装置400の表示部に表示させる表示内容が定められており、処理部610は、この表示設定用テーブル683を用いて表示用設定データ691を生成することで、データ表示装置400の表示部の表示内容を設定する。従って、ホールコンピュータ600は、データ表示装置400の表示内容を設定する表示内容設定手段として機能する。
一斉演出時表示設定用テーブル685は、一斉演出時におけるデータ表示装置400の表示設定に係るテーブルであり、そのテーブル構成の一例を図33に示す。
一斉演出時表示設定用テーブル685には、機種名と、一斉演出種別と、一斉演出表示条件と、一斉演出用映像データとが対応付けて定められている。
一斉演出種別は、表示設定用テーブル683の表示種別「一斉演出」に定められている各種の表示内容である。
一斉演出表示条件は、一斉演出を第1表示部430に表示させるための条件である。
一斉演出用映像データは、一斉演出表示条件が成立した場合に、第1表示部430に表示させる映像のデータである。
例えば、機種名「スロットXXX」に対しては、一斉演出種別として「ランニング演出」、「スロット特別映像」および「特別キャラクタ映像」が定められている。「ランニング演出」の一斉演出表示条件は、「同機種のスロットマシンの中にBB当選したスロットマシンがあること」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX1」である。
「スロット特別映像」の一斉演出表示条件は、「第1の規定時間が経過する毎」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX2」である。第1の規定時間は適宜設定可能であり、例えば3時間とすることができる。
「特別キャラクタ映像」の一斉演出表示条件は、「第2の規定時間が経過する毎」であり、この場合に第1表示部430に表示させる一斉演出映像は「Movie_XXX3」である。第2の規定時間は適宜設定可能であり、例えば2時間とすることができる。
なお、他のスロットマシン100の機種(スロットYYY等」についても、図面に示したように、複数の一斉演出に係るデータが定められている。
上記の一斉演出時表示設定用テーブル685には、データ表示装置400の表示部の表示内容の他に表示条件も定められており、処理部610は、この一斉演出時表示設定用テーブル685を用いて表示用設定データ691を生成することで、データ表示装置400の表示内容や表示条件を設定する。従って、ホールコンピュータ600は、表示内容設定手段の他、データ表示装置400の表示条件を設定する表示条件設定手段として機能する。
表示態様設定用テーブル687は、データ表示装置400の第1表示部430および第2表示部440に表示させる各種の情報の表示態様を定めたテーブルであり、第1表示部430の表示態様を定めた第1表示態様設定用テーブル687aと、第2表示部440の表示態様を定めた第2表示態様設定用テーブル687bとがこれに含まれる。ここで、表示態様とは、例えば、前述した表示内容をどのような態様(どの位置に表示させたり、どのような大きさや色で表示させるかなど)で表示させるかを定めたものである。
この表示態様設定用テーブル687には、データ表示装置400の表示部にどのような表示態様で情報を表示させるかが定められている。従って、ホールコンピュータ600は、表示内容設定手段や表示条件設定手段の他、データ表示装置400の表示態様を設定する表示態様設定手段として機能する。
表示用設定データ691は、表示管理処理部615が、上述した表示設定用テーブル683、一斉演出時表示設定用テーブル685および表示態様設定用テーブル687に基づいて各データ表示装置400について生成する表示用の設定データであり、そのデータ構成の一例を図34に示す。
表示用設定データ691には、スロットマシンIDと、機種名と、通常時設定データと、一斉演出時設定データとが対応付けて記憶される。
通常時設定データには、通常時における表示パターンと、表示種別と、表示内容と、表示態様とが対応付けて記憶される。表示内容および表示態様には、第1表示部430および第2表示部440の表示内容および表示態様が含まれる。
一斉演出時設定データには、一斉演出時における一斉演出種別と、一斉演出表示条件と、一斉演出用映像データとが対応付けて記憶される。
RAM690は、読み書き可能なメモリであり、本実施形態では、各データ表示装置400に対して生成された表示用設定データ691が記憶される。
なお、ホールコンピュータ600が集計するデータは、上記のデータに限られるわけではない。ホールコンピュータ600は、スロットマシン100毎に、店舗の損益に係るデータも集計・管理している。例えば、割数(機械割数や景品割数)や出玉率、客滞率、売上玉、景品玉、景品金額、玉粗利といったデータも集計しており、これらのデータもハードディスク680にデータベース化して記憶される。
(2)処理
図35は、ホールコンピュータ600の表示管理処理部615がROM670に記憶されている表示管理プログラム673に従って実行する表示管理処理の流れを示すフローチャートである。
表示管理処理部615は、各データ表示装置400について初期表示設定処理を行う。具体的には、ハードディスク680に記憶されている表示設定用テーブル683、一斉演出時表示設定用テーブル685および表示態様設定用テーブル687を用いて、各データ表示装置400の表示用設定データ691を生成し、RAM690に記憶させる(G1)。そして、生成した表示用設定データ691を各データ表示装置400に送信する(G3)。
次いで、表示管理処理部615は、各データ表示装置400に遊技情報データ6811の送信を開始する(G5)。具体的には、ハードディスク680の遊技情報集計データベース681に記憶された遊技情報データ6811のうち、対応するスロットマシン100の遊技情報データ6811を対応するデータ表示装置400に送信する。
次いで、表示管理処理部615は、ランニング演出の開始条件が成立したか否かを判定し(G7)、成立したと判定したならば(G7;Yes)、ランニング演出開始指示信号を対応するデータ表示装置400に送信する(G9)。この際、所定の時間差をもってデータ表示装置400にランニング演出を行わせるように、各データ表示装置400に対して該時間差に相当する遅延時間分の遅延をかけたランニング演出表示指示信号を送信する。
次いで、表示管理処理部615は、ランニング演出の終了条件が成立したか否かを判定し(G11)、成立したと判定したならば(G11;Yes)、ランニング演出終了指示信号を対応するデータ表示装置400に送信する(G13)。
また、ランニング演出の開始条件が成立しなかったと判定したならば(G7;No)、表示管理処理部615は、その他の一斉演出の開始条件が成立したか否かを判定し(G15)、成立したと判定したならば(G15;Yes)、成立した開始条件に対応する一斉演出の開始指示信号を対応するデータ表示装置400に送信する(G17)。
次いで、表示管理処理部615は、一斉演出の終了条件が成立したか否かを判定し(G19)、成立したと判定したならば(G19;Yes)、一斉演出終了指示信号を対応するデータ表示装置400に送信する(G21)。
G13又はG21の後、表示管理処理部615は、処理を終了するか否かを判定する(G23)。例えば、店舗の営業終了時にホールコンピュータ600の電源を切断する場合に、処理を終了すると判定する。処理を継続すると判定したならば(G23;No)、表示管理処理部615は、G7へと処理を戻す。また、処理を終了すると判定したならば(G23;Yes)、表示管理処理を終了する。
[2−3.データ表示装置]
(1)外観構成
図36〜図38は、データ表示装置400の外観構成の一例を示す図である。
データ表示装置400は、該スロットマシン100で遊技する遊技者向けにホールコンピュータ600から出力される情報に基づいて該スロットマシン100の遊技情報を表示する第1表示部430と、該スロットマシン100で遊技する遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440との2つの表示部(ディスプレイ)を有して構成される。
以下の説明では、スロットマシン100で遊技する遊技者を基準として、遊技者に対する手前方向および奥方向を前後方向、遊技者を基準とする右方向および左方向を左右方向、遊技者を基準とする上方向および下方向を上下方向とそれぞれ定義する。
図36(1)および図36(2)は、データ表示装置400の斜視図である。
データ表示装置400の筐体は、正面視で左右方向に横長の矩形形状を有する基体部4Aと、基体部4Aの右端部および左端部から、それぞれ手前方向に突出するように構成された扉部4Bとを有して構成される。左右の扉部4Bは、その幅が基体部4Aの幅の半分となるようにそれぞれ設計されている。
図36(3)は、データ表示装置400の正面図である。
基体部4Aの前面には、正面視で左右方向に横長の矩形形状を有する第1表示部430が形成されている。第1表示部430は、遊技者に対向する向きに形成されており、スロットマシン100で遊技する遊技者は、遊技位置から第1表示部430を視認することができる。つまり、第1表示部430は、遊技者が遊技する遊技位置から該遊技者が視認可能な方向に向けて形成されている。
図36(4)は、データ表示装置400の右側面図である。
扉部4Bの左右の面のうちの片面には、スロットマシン100で遊技する遊技者以外の遊技客向けの情報を表示する第2表示部440が形成されている。第2表示部440は、遊技者から見て右側の扉部4Bについては右面に、遊技者から見て左側の扉部4Bについては左面に形成されている。つまり、第2表示部440は、それぞれの扉部4Bのうちの外側の面に形成されており、遊技者は第2表示部440を遊技位置から視認することはできない。一方で、スロットマシン100を正面視しない遊技者以外の遊技客、例えば、遊技島の端からその遊技島のスロットマシン100を見渡して遊技を開始するスロットマシン100を選んでいるような遊技客は、第2表示部440を視認することができる。
図36(2)に示すように、左右の扉部4Bは、内側に向けて折り畳み収納可能に構成されている。具体的には、左右の扉部4Bは、それぞれヒンジ4Cによって内側に向けて折り畳むことが可能である。左右の扉部4Bの幅はいずれもヒンジ4Cを除いた基体部4Aの幅の半分となるように設計されているため、左右の扉部4Bを閉じると基体部4Aとちょうど重なり合った状態となり、このとき左右の扉部4Bは基体部4Aと平行になり、第1表示部430は左右の扉部4Bで覆われる。このように、左右の扉部4Bを内側に折り畳むことが可能となっているため、データ表示装置400を遊技島に設置する際や遊技島から取り外す際は、左右の扉部4Bを折り畳んだ状態で設置作業や取り外し作業を容易に行うことができる。
また、第2表示部440は、扉部4Bを開いた状態では遊技者が視認できない外側の面に形成されているが、扉部4Bを閉じた状態では、遊技者が第2表示部440を正面から視認可能な状態となる。このように、データ表示装置400は、第1表示部430を遊技者が視認可能であるが第2表示部440を遊技者が視認不能(一方で遊技者以外の遊技客は視認可能)な第1状態(第2表示部440が第1表示部430と垂直になった状態)とすることが可能であるとともに、第1表示部430を遊技者が視認不能であるが第2表示部440を遊技者が視認可能な第2状態(第2表示部440が第1表示部430と平行になった状態)にすることも可能である。
図37は、第2表示部440の詳細構成を示す図である。
第2表示部440は、該第2表示部440の全体を覆う透明なプラスチック蓋447を着脱可能に構成されている。第2表示部440の表示面は、扉部4Bを開いた状態でその筐体面よりも突出する(右側の扉部4Bであれば右側に突出し、左側の扉部4Bであれば左側に突出する)ように設けられており、第2表示部440の筐体面と第2表示部440の表示面との間の段差を形成する外向き嵌合段部441が設けられている。
プラスチック蓋447は、底板442の外周端縁に周壁443を突設した蓋部材であり、透光性を有するプラスチック材料によって底板442と周壁443とが一体に成形されたトレイ形状を有している。この底板442の周壁443が突設された側の表面と周壁443の端面(トレイ形状の縁面)との間の段差を形成する内向き嵌合段部444が設けられており、この内向き嵌合段部444が外向き嵌合段部441と嵌合されることによって、内向き嵌合段部444の内面が外向き嵌合段部441の外面に係合した状態となり、プラスチック蓋447と第2表示部440とが一体化される構成となっている。
また、プラスチック蓋447の底板442と周壁443によって形成される凹部には、各種の情報を遊技客に報知するためのPOP広告445を入れ込むことが可能に構成されている。POP広告445には、例えば、スロットマシン100が設置された店舗の営業に関する情報や、店舗で行われるイベントに関する情報を掲載することができる。この図では、POP広告445の一例として、当日がイベントデーの1つであるレディースデーであることを示すPOP広告445を示している。プラスチック蓋447の凹部にこのPOP広告445を入れ込んだ状態で、その内向き嵌合段部444を扉部4Bの外向き嵌合段部441と嵌合させると、POP広告445は底板442と第2表示部440の表示面との間に挟まれることにより支持され、第2表示部440の表示画面を覆い隠すようになる。また、プラスチック蓋447は透光性を有するため、入れ込まれたPOP広告445は、底板442を介して外部から遊技客が視認可能である。対応するデータ表示装置400にレディースデーのPOP広告445が掲げられたスロットマシン100は女性専用台となり、女性のみが遊技をすることができる。
なお、POP広告は上記のイベントデーを告知するものに限らず、例えば、データ表示装置400に対応して設けられたスロットマシン100が新台であることを示す新台情報や、該スロットマシン100が5円スロットや20円スロットであることを示す情報、該スロットマシン100の機種名を示す情報といった各種の情報を掲載することが可能である。
このように第2表示部440にプラスチック蓋447を取り付け可能とすることで、遊技者以外の遊技客向けの情報を遊技者が視認してしまうことを防止することができる。また、POP広告を介在させてプラスチック蓋447を取り付けることで、周囲の遊技客は、店舗やスロットマシン100に関する情報を確認することができる。また、このようにPOP広告等によって第2表示部440を覆うことにより、第2表示部440にスロットマシン100の天井ゲーム数や擬似遊技継続率等の情報が表示されるような場合など、その表示を遊技者にも遊技者以外の遊技客にも見せたくないような場合に、第2表示部440の表示自体を視認できないようにすることができる。
ここで、仮に第2表示部440に天井ゲーム数や擬似遊技の継続率等を表示させないように設定するためには、ホールコンピュータ600あるいは各データ表示装置400側で、第2表示部440に上記の情報を表示させないようにするための設定処理を行うことが必要となる。これに対して、第2表示部440をPOP広告等の覆体により覆うことにより、このような設定処理を要せず、仮に第2表示部440に上記の情報が表示される場合であっても、これを遊技者および遊技者以外の遊技客に視認させないようにすることができる。
また、例えばレディースデー等のイベント日において、イベントの対象となる遊技者(例えば女性客)に対してのみ、POP広告等を外して第2表示部440を視認可能とする運用を行うようにしてもよい。さらに、このようなイベントの対象となる遊技者(例えば女性客)が遊技を行う場合には、POP広告等を外した上で扉部4Bを内側に折り畳んだ状態(前述した第2状態)として第2表示部440を遊技者から視認可能とした上で、その第2表示部に表示を行うようにしてもよい。これによれば、イベント対象者等の特定の遊技者のみが、第2表示部440の表示内容を視認することができるようになる。
また、上記のようにデータ表示装置400の第2表示部440を覆う覆体としてプラスチック蓋447を用いるのではなく、ガラスの蓋や木製の蓋を覆体として用いてもよい。また、蓋以外の覆体として、第2表示部440を囲う庇体を覆体としてもよい。庇体は、例えば、付色されたプラスチック製やビニール製、木製の庇体とすることができる。
図38は、この場合における庇体の一例を示す図である。
第2表示部440が形成された扉部4Bには、その全体を囲うように庇体448が着脱可能に構成されている。具体的には、扉部4Bのうちヒンジ部4Cの接着面以外の面を囲うように正面視コの字型に成形された庇体448が扉部4Bに取り付け可能に構成されている。このような庇体448を扉部4Bに取り付けることで、遊技機で遊技している遊技者から第2表示部440がより一層視認できない状態を作り出すことができる。
なお、庇体448は、扉部4Bの内側の面を囲う底部を備えた底有り構造としてもよいし、底部を備えない底無し構造としてもよい。底有り構造を採用した場合は、庇体448によって扉部4Bの内側の面も囲われた状態となるため、遊技者からは扉部4Bの内側の面さえも視認できない状態となり、あたかも遊技者が隔離されたかのような状態を作り出すことができる。
また、上記の覆体は、必ずしも第2表示部440の全体を覆う覆体である必要はなく、第2表示部440の一部を覆う覆体してもよい。例えば、第2表示部440のうちの中央部のみが覆われるような覆体としてもよいし、第2表示部440の右半分や左半分、上半分、下半分を覆う覆体としてもよい。また、第2表示部440の周囲を覆う覆体としてもよい。
(2)機能構成
図39は、データ表示装置400の機能構成の一例を示す図である。
データ表示装置400は、処理部410と、操作部420と、第1表示部430と、第2表示部440と、外部入力基板450と、通信部460と、音出力部470と、時計部480と、記憶部490とを備えて構成される。
処理部410は、記憶部490に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って、データ表示装置400の各部を統括的に制御する制御装置および演算装置であり、CPUやDSP等のプロセッサを有して構成される。処理部410は、主要な機能部として、表示設定部411と、第1表示制御部412と、第2表示制御部413とを有する。
操作部420は、第1表示部430と一体的に構成されたタッチパネル421を有する入力手段であり、タッチパネル421に対する操作入力信号を処理部410に出力する。タッチパネル421に対するタップ操作により、店員の呼び出しや、メニューの選択等の各種指示操作がなされる。
第1表示部430は、前述したように基体部4Aに形成されたディスプレイであり、LCD等を有して構成され、第1表示制御部412から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置である。
第2表示部440は、前述したように扉部4Bに形成されたディスプレイであり、LCD等を有して構成され、第2表示制御部413から出力される表示制御信号に基づいて各種の表示を行う表示装置である。
外部入力基板450は、スロットマシン100から該スロットマシン100での遊技に関する各種の遊技関連信号を入力する基板である。
通信部460は、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。通信部460は、パラレル通信端子を有し、パラレル通信方式に従ってホールコンピュータ600から各種の情報や信号を受信する。本実施形態では、通信部460は、ホールコンピュータ600から、通常遊技回数と、擬似遊技回数と、合計遊技回数と、最多擬似遊技回数と、表示用設定データと、一斉演出指示信号とを受信する。
音出力部470は、処理部410から出力される音出力制御信号に基づく各種の音出力を行う音出力装置である。処理部410からは、該データ表示装置400の第1表示部430や第2表示部440に表示させる映像に係る音声等が音出力される。
時計部480は、データ表示装置400の内部時計であり、例えば、水晶振動子および発振回路を含む水晶発振器を有して構成される。時計部480の計時時刻(日付を含む。)は処理部410に出力される。時計部480は、データ表示装置400が備える計時手段に相当する。
記憶部490は、ROMやフラッシュROM、RAM等のメモリを有して構成される記憶装置である。記憶部490には、処理部410により読み出され、メイン処理として実行されるメインプログラム491が記憶されている。メインプログラム491は、表示設定処理(図40参照)として実行される表示設定プログラム491aと、表示制御処理(図41参照)として実行される表示制御プログラム491bとをサブルーチンとして含む。
また、記憶部490には、表示用画像データ492と、一斉演出用映像データ493と、表示用設定データ691と、表示態様設定用テーブル687とが記憶される。
表示用画像データ492は、第1表示部430や第2表示部440に表示させる画像のデータである。
一斉演出用映像データ493は、スロットマシン100の一斉演出時に第1表示部430に表示させる一斉演出の映像のデータである。
(3)処理
図40は、データ表示装置400の表示設定部411が記憶部490に記憶されている表示設定プログラム491aに従って実行する表示設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
表示設定部411は、ホールコンピュータ600との通信を確立する(H1)。そして、表示設定部411は、該データ表示装置400の表示用設定データ691をホールコンピュータ600に要求する(H3)。
次いで、表示設定部411は、ホールコンピュータ600から表示用設定データ691を受信し、記憶部490に記憶させる(H5)。そして、受信した表示用設定データ691に基づいて第1表示部430および第2表示部440の初期表示設定を行う(H7)。
初期表示設定を行ったならば、第1表示制御部412および第2表示制御部413が、記憶部490に記憶されている表示制御プログラム491bに従って表示制御処理の実行を開始する(B9)。そして、表示設定部411は、表示設定処理を終了する。
図41は、表示制御処理の流れを示すフローチャートである。
第1表示制御部412は、第1表示部430の表示情報を更新するか否かを判定し(J1)、更新すると判定したならば(J1;Yes)、第1表示部430の表示を更新する制御を行う(J3)。具体的には、スロットマシン100から受信した遊技信号に基づいて、第1表示部430に表示させている合計遊技回数や、通常遊技回数および擬似遊技回数、ボーナス回数、ART回数、獲得メダル数等の表示情報を更新する。
次いで、第2表示制御部413は、第2表示部440の表示情報を更新するか否かを判定し(J5)、更新すると判定したならば(J5;Yes)、第2表示部440の表示を更新する制御を行う(J7)。具体的には、スロットマシン100から受信した遊技信号に基づいて、第2表示部440に表示させている空き台情報等の表示を更新する。
次いで、第1表示制御部412は、ホールコンピュータ600から一斉演出開始指示信号を受信したか否かを判定し(J9)、受信したと判定したならば(J9;Yes)、ランニング演出の実行指示であるか否かを判定する(J11)。そして、ランニング演出の実行指示であると判定したならば(J11;Yes)、表示用設定データ691に基づいて、ランニング演出映像を第1表示部430に表示させる制御を行う(J13)。
上記のように、ホールコンピュータ600から出力されるランニング演出の開始指示信号には、所定の時間差に相当する遅延時間分の遅延がかけられている。これにより、各データ表示装置400は、第1表示部430に上記の時間差をもってランニング映像を表示させることになり、これによりランニング演出が実現される。
一方、ランニング演出の実行指示がなされなかったと判定したならば(J11;No)、第1表示制御部412は、一斉演出開始指示信号に含まれる他の一斉演出表示条件に応じた一斉演出映像を第1表示部430に表示させる制御を行う(J15)。
次いで、第1表示制御部412は、ホールコンピュータ600から一斉演出表示指示信号を受信したか否かを判定し(J17)、受信したと判定したならば(J17;Yes)、第1表示部430の一斉演出表示を終了させる制御を行う(J19)。
一方、J9においてホールコンピュータ600から一斉演出開始指示信号を受信しなかったと判定したならば(J9;No)、第1表示制御部412は、バージョン情報の表示タイミングであるか否かを判定する(J21)。バージョン情報の表示タイミングは、所定時間が経過する毎のタイミングとしてもよいし、第1表示部430のバージョン情報表示アイコンに対するタップ操作を検知したタイミングとしてもよい。また、バージョン情報の表示を一斉演出表示に含めることとし、スロットマシン100の一斉演出と同期してバージョン情報の一斉演出表示を行わせるようにしてもよい。
バージョン情報の表示タイミングであると判定したならば(J21;Yes)、第1表示制御部412は、該データ表示装置400に対応して設けられたスロットマシン100のバージョン情報を第1表示部430に表示させる制御を行う(J23)。バージョン情報には、該スロットマシン100が第何弾の機種であるかや、該スロットマシン100のスペックに関する情報が含まれる。
次いで、第1表示制御部412は、バージョン情報の表示終了タイミングであるか否かを判定し(J25)、終了タイミングであると判定したならば(J25;Yes)、第1表示部430のバージョン情報の表示を終了させる制御を行う(J27)。
J19又はJ27の後、処理部410は、処理を終了するか否かを判定し(J29)、処理を継続すると判定したならば(J29;No)、J1に処理を戻す。一方、処理を終了すると判定したならば(J29;Yes)、表示制御処理を終了する。
(4)表示画面例
図42は、データ表示装置の第1表示部430の表示画面の一例を示す図である。
図42(1)の表示画面例では、画面上部に、該データ表示装置400に対応して設けられたスロットマシン100の機種名が表示されている。その下には、BB回数と、RB回数と、ART回数と、獲得メダル数と、合計遊技回数と、履歴グラフとが、それぞれ個別に設けられた表示窓に表示されている。
合計遊技回数には、通常遊技回数および擬似遊技回数が実行された合計の回数が表示される。通常遊技回数のみを表示する場合は、実際には1ゲーム中に擬似遊技回数が複数回行われているにも関わらず、通常遊技回数のみがゲーム数として表示されるため、表示されるゲーム数がスロットマシン100の稼働時間に対して少なくなってしまい、見栄えが悪くなるという問題がある。しかし、合計遊技回数を表示することで、かかる問題を解消することができる。
また、第1表示部430の下部には、呼出アイコンと、メニューアイコンと、バージョン情報アイコンとが表示されている。遊技者は、呼出アイコンを指でタップすることにより、店員を呼び出すことができる。また、遊技者は、メニューアイコンを指でタップすることにより、メニュー選択を行うことができる。メニューアイコンを指でタップすると、メニュー選択画面(不図示)に表示が切り替わり、過去のデータの表示や、各種のサービス(ワゴンサービスやおしぼり、食事休憩等)の提供を選択することができる。また、遊技者は、バージョン情報アイコンをタップすることで、第1表示部430にスロットマシン100のバージョン情報を表示させることができる。
図42(2)の表示画面例では、BB回数と、RB回数と、ART回数と、獲得メダル数と、通常遊技回数と、擬似遊技回数と、履歴グラフとが、それぞれ個別に設けられた表示窓に表示されている。このように、通常遊技回数と擬似遊技回数とを区別して表示することで、遊技者は通常遊技と擬似遊技とがそれぞれ何回ずつ実行されたかを把握することができる。
図42(3)の表示画面例では、BB回数と、RB回数と、ART回数と、獲得メダル数と、通常遊技回数と、擬似遊技回数と、履歴グラフとが、それぞれ個別に設けられた表示窓に表示されている。また、擬似遊技回数には、通常時の擬似遊技回数と、ART時の擬似遊技回数とが区別して表示されている。このように、通常時とART時とで擬似遊技回数を区別して表示することで、遊技者は通常時(非有利状態)とART時(有利状態)とで擬似遊技がそれぞれ何回ずつ実行されたかを把握することができる。
図43は、データ表示装置400の第2表示部440の表示画面の一例を示す図である。
図43(1)の表示画面例では、スロットマシン100の天井ゲーム数が表示されている。具体的には、画面中央部に「本機種の天井ゲーム数777ゲーム!!」というメッセージが表示されている。遊技者の遊技位置からは第2表示部440を視認できないため、遊技者は天井ゲーム数を把握することはできないが、周囲の遊技客は天井ゲーム数を把握することができる。
図43(2)の表示画面例では、スロットマシン100の擬似遊技継続率が表示されている。具体的には、画面中央部に「擬似遊技継続率驚異の60%!!」というメッセージが表示されている。また、これとは別に「ART上乗せあり」というメッセージが表示されている。これにより、遊技者は擬似遊技継続率やART上乗せについての情報を把握することはできないが、周囲の遊技客は擬似遊技継続率やART上乗せについての情報を把握することができる。
図43(3)の表示画面例では、スロットマシン100の最多擬似遊技回数が表示されている。具体的には、画面中央部に「本日の最多の擬似遊技回数8回!!」というメッセージが表示されている。これにより、遊技者は最多擬似遊技回数を把握することはできないが、周囲の遊技客は最多擬似遊技回数を把握することができる。
図43(4)の表示画面例では、スロットマシン100が空き台であることを示す空き台情報が表示されている。具体的には、画面中央部に「空き台」というメッセージとともに、「今なら遊技できます!!」というメッセージが表示されている。これにより、周囲の遊技客は、該スロットマシン100が現在空き台であり、遊技可能であることを知ることができる。
[3.第3実施形態]
[3−1.遊技用システム]
図44は、第3実施形態における第3遊技用システム1Cのシステム構成の一例を示す図である。上記の第1遊技用システム1Aおよび第2遊技用システム1Bと同一の構成要素については同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
第3遊技用システム1Cは、不図示の遊技島に設置される複数のスロットマシン100と、各スロットマシン100に対応して設けられる遊技用装置および記録媒体処理装置の一種であるカードユニット300と、各スロットマシン100に対応して設けられるデータ表示装置400と、ホールコンピュータ600と、管理装置および制御装置の一種であるカード管理コンピュータ700と、無線放送システム800と、店員インカム900とを備えて構成される。
カードユニット300は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカード(一般カードとも言う)や、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付ける。ビジターカードや会員カードはICカードで構成されている。それらのカードを受付けたカードユニット300は、カードの記録情報により特定される遊技者所有の遊技価値(例えばカード残額、持メダル数、あるいは貯メダル数等)を遊技メダルに変換する機能を有する。
カードユニット300の前面には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入/排出口が設けられている。このカード挿入/排出口に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタに受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。紙幣挿入口に挿入された紙幣は、貨幣識別器により取込まれてその真贋や紙幣種別の識別がなされる。
また、カードユニット300の前面には、前方に突出するように形成された表示器と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID(以下、単に「カードID」という。)およびカードIDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタンとが設けられている。
表示器は、挿入された遊技用記録媒体(カード)に記録されているプリペイド残額(カード残額又は単に残額とも言う)を表示する。この表示器には、遊技玉数やその他の各種情報を表示可能であるとともに、表面を透明タッチパネルで構成し、表示器の表示部に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作を可能に構成することができる。
再プレイボタンを操作した場合に、挿入されたカードに遊技者が獲得した持メダル数が記録されているときにはその持メダル数の一部を引落として遊技メダルに変換し、変換した遊技メダルに基づいてスロットマシン100による遊技を行うことが可能となる。
一方、挿入されたカードが会員カードであり持メダル数が記録されておらず、且つ、貯メダルがカード管理コンピュータ700に記録されている場合には、その貯メダルの一部が引落とされて遊技メダルに変換され、スロットマシン100による遊技が可能となる。つまり、挿入されたカードに対応付けて貯メダルと持メダルとの双方が記憶されている場合には、持メダルが優先的に引き落とされる。なお、再プレイボタン321とは別に、持メダルを引き落とすための専用の持メダル払出ボタンを設け、再プレイボタンは貯メダル引き落とし専用のボタンとしてもよい。
[3−2.ホールコンピュータ]
図45は、第3実施形態におけるホールコンピュータ600の機能構成の一例を示すブロック図である。なお、上記の各実施形態におけるホールコンピュータ600と同一の構成要素やデータについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
処理部610は、主要な機能部として、遊技管理処理部611と、遊技情報表示制御部613と、表示管理処理部615と、遊技機種集計処理部617とを有する。
遊技機種集計処理部617は、スロットマシン100で遊技する遊技者が遊技した遊技機種を判定し、判定した遊技機種が後述する4種類の遊技機種のいずれに該当するかを判定して集計する。
第2通信部665は、カード管理コンピュータ700との間で通信を行うための通信装置であり、例えば有線ケーブルを介して通信を行う有線通信モジュールを有して構成される。第2通信部665は、カード管理コンピュータ700からカード管理データを受信する。
図46は、カード管理データのデータ構成の一例を示す図である。
カード管理データには、会員情報データと、会員遊技履歴データとが記憶される。会員情報データには、会員の個人情報が記憶される。具体的には、例えば、会員をユニークに識別するための会員ID、当該会員が自身で設定する暗証番号、店舗に来店する度に当該会員に付与される来店ポイント、来店ポイントに応じて当該会員に設定されるランク、当該会員の名字と、当該会員の名前等の情報が対応付けて記憶される。
また、会員遊技履歴データには、例えば、会員ID、来店日、台番号、機種名、開始時刻と、終了時刻等の情報が対応付けて記憶される。開始時刻は、当該会員が該台番号のスロットマシン100で遊技を開始した時刻である。終了時刻は、当該会員が該台番号のスロットマシン100で遊技を終了した時刻である。遊技機種集計処理部617は、この開始時刻および終了時刻に基づいて、遊技者が遊技した遊技機が、唯一遊技機種、長時間遊技機種、初遊技機種、短時間遊技機種のうちのいずれの遊技機種に該当するかを判定して集計する。
「唯一遊技機種」とは、所定の集計期間内(例えば店舗の営業時間内)で遊技者により唯一遊技された機種である。「長時間遊技機種」とは、所定の集計期間内で遊技者の遊技時間が第1の所定時間(例えば3時間)よりも長い機種である。「初遊技機種」とは、所定の集計期間内で最初に一定時間(例えば1時間)以上遊技が継続された機種である。また、「短時間遊技機種」とは、所定の集計期間内で遊技者の遊技時間が第2の所定時間(例えば15分)よりも短い機種である。
ROM670には、上記の実施形態で説明したプログラムの他に、処理部610によって読み出され、遊技機種集計処理(図51参照)として実行される遊技機種集計プログラム675が記憶されている。
ハードディスク680には、上記の実施形態で説明したデータの他に、遊技機種集計処理部617により集計された遊技機種の集計データをデータベース化した遊技機種集計データベース682が記憶される。
図47は、第3実施形態における表示設定用テーブル683の一例を示す図である。
このテーブル構成は,第2実施形態の表示設定用テーブル683と同一である。しかし、第2実施形態の表示設定用テーブル683とは表示内容が一部異なっている。具体的には、第2表示部440の表示内容として、遊技機種集計情報が定められている。遊技機種情報は、遊技者が遊技したスロットマシン100が、唯一遊技機種、長時間遊技機種、初遊技機種、短時間遊技機種の何れの遊技機種であるかを集計した情報である。
図48は、遊技機種集計データベース682に記憶される遊技機種判定データのデータ構成の一例を示す図である。遊技機種集計データには、カードIDと、会員IDと、会員カードの合算/分割と、初遊技機種データと、長時間遊技機種データと、短時間遊技機種データと、唯一遊技機種データとが対応付けて記憶される。
図49は、遊技機種集計データベース682に遊技機種判定データと併せて記憶される遊技機種集計データのデータ構成の一例を示す図である。遊技機種集計データには、店舗と、機種と、設置台数と、遊技者数と、初遊技機種の集計結果(回数および割合)と、長時間遊技機種の集計結果(回数および割合)と、短時間遊技機種の集計結果(回数および割合)と、唯一遊技機種の集計結果(回数および割合)とが対応付けて記憶される。
RAM690には、表示用設定データ691の他に、遊技機種の集計結果のデータである遊技機種集計データ693が記憶される。この遊技機種集計データ693は、外部出力基板650を介してデータ表示装置400に出力される。
[3−3.データ表示装置]
図50は、第3実施形態におけるデータ表示装置400の機能構成の一例を示す図である。なお、第2実施形態におけるデータ表示装置400と同一の構成要素やデータについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
データ表示装置400では、通信部460が、ホールコンピュータ600から上記の実施形態で説明したデータや信号の他に、遊技機種集計データ693を受信する。
記憶部490には、メインプログラム491のサブルーチンとして、第2表示内容設定プログラム491cがさらに記憶されている。また、データとして、上記の実施形態のデータの他に、遊技機種集計データ693と、遊技機種集計グラフデータ495とが記憶される。
遊技機種集計データ693は、該スロットマシン100の遊技機種が唯一遊技機種、長時間遊技機種、初遊技機種、短時間遊技機種の何れであるかを示す集計データであり、ホールコンピュータ600から受信するデータである。
遊技機種集計グラフデータ495は、遊技機種集計データ693に基づいて第2表示部440への表示用にグラフ化したグラフ(円グラフや棒グラフ)のデータである。遊技客に直感的に分かりやすい表示を実現するために、本実施形態では、遊技機種の集計結果をグラフ化して第2表示部440に表示させる。
[3−4.処理]
(1)ホールコンピュータ600の処理
図51は、ホールコンピュータ600の遊技機種集計処理部617が、ROM670に記憶されている遊技機種集計プログラム675に従って実行する遊技機種集計処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、遊技機種集計処理部617は、カード管理コンピュータ700からカード管理データを受信する(L1)。そして、遊技機種集計処理部617は、カード情報に含まれる会員IDを取得する(L3)。その後、遊技機種集計処理部617は、各会員IDについて、L5〜L9の処理を行う。
具体的には、遊技機種集計処理部617は、該会員IDの会員が当日に遊技した遊技機種を判定する(L5)。そして、遊技機種集計処理部617は、判定した遊技機種に基づいて遊技機種を唯一遊技機種、長時間遊技機種、短時間遊技機種および初遊技機種のいずれかに分類する(L7)。
具体的には、当該会員IDの会員が遊技したスロットマシン100が1台のみである場合は、その台番号のスロットマシン100を唯一遊技機種と判定する。当該会員IDの会員が遊技したスロットマシン100のうち、カード管理データの開始時刻から終了時刻までの時間として求められる遊技時間が第1の所定時間(例えば3時間)よりも長い台番号のスロットマシン100を長時間遊技機種と判定する。当該会員IDの会員が遊技したスロットマシン100のうち、カード管理データの開始時刻から終了時刻までの時間として求められる遊技時間が第2の所定時間(例え15分)よりも短い台番号のスロットマシン100を短時間遊技機種と判定する。また、当該会員IDの会員が遊技したスロットマシン100のうち、カード管理データの開始時刻が最も古い台番号のスロットマシン100を初遊技機種と判定する。
その後、遊技機種集計処理部617は、遊技機種の分類結果に基づいて遊技機種集計データベース682の遊技機種集計データを更新する(L9)。これらの処理をすべての会員IDについて行ったならば(L11;Yes)、遊技機種集計処理部617は、遊技機種集計処理を終了する。
(2)データ表示装置400の処理
図52は、データ表示装置400の表示設定部411が実行する第2表示設定処理の流れを示すフローチャートである。なお、図40の表示設定処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
表示設定部411は、H5のステップの後、前日の遊技機種集計データ693の送信をホールコンピュータ600に要求する(M7)。そして、表示設定部411は、ホールコンピュータ600から遊技機種集計データ693を受信し、記憶部490に記憶させる(M9)。
その後、表示設定部411は、受信した遊技機種集計データ693に基づいて遊技機種集計グラフを作成し、遊技機種集計グラフデータ495として記憶部490に記憶させる(E15)。遊技機種集計データには、各スロットマシン100それぞれについて、該スロットマシン100が、(1)唯一遊技機種、(2)長時間遊技機種、(3)初遊技機種、(4)短時間遊技機種として遊技された回数が記憶されている。そこで、例えば、(1)〜(4)の遊技機種それぞれについて、該遊技機種の機種別の遊技者による遊技割合を円グラフや棒グラフで表したグラフを作成する。そして、表示設定部411は、H7へと処理を移す。
[3−5.表示画面例]
図53および図54は、データ表示装置400の第2表示部440の表示画面の一例を示す図である。
図53(1)では、該スロットマシン100が長時間遊技機種として遊技者により遊技された割合を表す円グラフ(機種別長時間遊技機種割合円グラフ)が第2表示部440に表示されている。
この円グラフの代わりに棒グラフで該スロットマシン100が長時間遊技機種として遊技者により遊技された割合を表したもの(機種別長時間遊技機種割合棒グラフ)が図53(2)であり、機種別長時間遊技機種割合棒グラフが第2表示部440に表示されている。第2表示部440に上記のようなグラフ表示を行うことで、遊技者以外の遊技客は、該スロットマシン100で長時間遊技が行われた割合を知ることができる。
なお、上記は長時間遊技機種について作成した円グラフおよび棒グラフのみを示したが、唯一遊技機種や初遊技機種、短時間遊技機種について作成した円グラフや棒グラフを第2表示部440に表示させるようにすると好適である。このような表示を行うことで、遊技者以外の遊技客は、該スロットマシン100で唯一遊技や初遊技、短時間遊技が行われた割合を知ることができる。長時間遊技の割合が高いスロットマシン100は、人気のある機種であることがわかり、唯一遊技の割合が高いスロットマシン100は、非常に人気のある機種であることがわかる。また、短時間遊技の割合が高いスロットマシン100は、それほど人気のない機種であることがわかる。
図54は、第2表示部440の表示画面の別例を示す図である。
図54(1)では、スロットマシン100の機種Aについて、遊技者が遊技をした遊技機種の判定結果を示す円グラフが第2表示部440に表示されている。具体的には、機種Aついて、遊技者が初遊技をした割合、短時間遊技をした割合、長時間遊技をした割合および唯一遊技をした割合が円グラフ形式で表されている。
これを棒グラフ形式で表したものが図54(2)であり、機種Aについて、遊技者が初遊技をした割合、短時間遊技をした割合、長時間遊技をした割合および唯一遊技をした割合が棒グラフ形式で第2表示部440に表示されている。このような表示を行うことで、遊技者以外の遊技客は、該スロットマシン100が唯一遊技機種、長時間遊技機種、初遊技機種、短時間遊技機種として遊技された割合を知ることができ、当該スロットマシン100が人気のある機種であるか人気のない機種であるかを把握することができる。
[4.変形例]
本発明を適用可能な実施形態は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。なお、上記の各実施形態と同一の構成については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
[4−1.スロットマシン]
(1)擬似遊技
上記の実施形態では、フリーズ中において複数回の擬似遊技が実行される例について説明したが、フリーズ中に擬似遊技が1回だけ実行されるものであってもよい。この場合は、擬似遊技の継続抽選を行わず、フリーズ抽選によりフリーズ状態に移行することが決定された場合に、1回だけ擬似遊技を行い、その後に通常遊技を行うようにすればよい。
また、複数回の擬似遊技を実行する場合に、例えば擬似遊技において仮導出された図柄の組合せが非特定の図柄組合せとなるまで擬似遊技を繰返し実行可能とし、擬似遊技において仮導出された図柄の組合せが特定の図柄組合せであれば、当該擬似遊技が終了した後に、再度開始操作を行うことにより次の擬似遊技を実行するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、擬似遊技が実行される場合はBET操作を必要とせずに開始操作および停止操作を行うことが可能な構成であるが、BET操作を行わなければ、擬似遊技に対する開始操作が有効化されないような構成としてもよい。
また、上記の実施形態では、擬似遊技をフリーズ中に実行する例について説明したが、擬似遊技は、その結果によって入賞を発生させるものでなければ、フリーズ中に実行するものに限られるわけではない。つまり、フリーズ期間ではない期間に擬似遊技を実行可能としてもよい。
また、上記の実施形態では、擬似遊技を、通常遊技と同じように開始操作がなされた後、停止操作がなされてリール回転が仮停止することにより終了する例について説明した。しかし、擬似遊技の開始契機および終了契機は、通常遊技と異なるものであってもよい。
擬似遊技の開始契機は、BET操作やスタートスイッチ7が操作されることとは異なる所定の条件が成立(例えば、MAXBETスイッチ6の操作等)することであってもよく、擬似遊技の終了契機は、ストップスイッチ8L〜8Rが操作されることとは異なる特定の条件が成立(例えば、1枚BETスイッチ5の操作等)することであってもよい。
また、擬似遊技においては、通常遊技と同じように、リール2L〜2Rがリール制御の対象となる例について説明したが、複数のリールを制御するものに限らず、一部のリールのみをリール制御の対象となるようにしてもよい。例えば、フリーズ中においては、左リール2Lのみをリール制御の対象となるようにしてもよい。
また、フリーズ中において、左リール2Lのみ回転開始させて、擬似遊技停止操作に応じて当該左リール2Lを一定時間にわたり停止した状態(上下振動)で維持させることとし、通常遊技開始操作に応じてフリーズ状態を終了した後に、リール2L〜2Rの回転を開始させ、定速回転となったときに、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を通常遊技停止操作として受付可能とするようにしてもよい。
また、フリーズ開始前にリール2L〜2Rの回転を開始させた後、フリーズ状態に制御してストップスイッチ8Lおよび1枚BETスイッチ5の操作を擬似遊技停止操作として受付可能とし、当該擬似遊技停止操作に応じて当該左リール2Lを一定時間にわたり停止した状態(上下振動)で維持する。その間、リール2C〜2Rについては回転状態を維持させることとし、通常遊技開始操作に応じてフリーズ状態を終了した後に、左リール2Lのみ回転を開始させ、定速回転となったときに、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を通常遊技停止操作として受付可能とするようにしてもよい。
また、擬似遊技の発生確率や発生頻度に設定差を設けてもよい。上記の実施形態で説明したスロットマシン100は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。具体的には、1〜6の6段階の設定値を設定可能であり、「6」が最も払出率が高く、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。この設定と同様に、例えば、1〜6の6段階の設定値を設定可能とし、「6」が擬似遊技の発生確率や発生頻度が最も高く、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の順に値が小さくなるほど擬似遊技の発生確率や発生頻度が低くなるようにしてもよい。
(2)フリーズ
上記の実施形態では、フリーズ抽選で当選することによりフリーズを発生させる例について説明した。しかし、フリーズ発生の条件は、これに限らず、特定期間においては1ゲーム毎にフリーズを発生させてもよい。つまり、特定期間においては、1回の通常遊技に対してフリーズを発生させて擬似遊技が必ず行われるようにしてもよい。この場合においても、ウェイト中において、フリーズを発生させて擬似遊技におけるリール回転開始制御を行い、リール停止制御をも行うことが可能となるようにしてもよい。これにより、特定期間においては、次から次へと単位遊技を消化することができ、遊技者の高揚感を高めることができる。なお、特定期間は、特定期間と異なる期間であるときよりも、例えばARTの遊技数の上乗せがされる確率が高いなど、遊技者にとって有利な期間であって期待感を高める期間であれば、遊技者の高揚感を高めるとともに期待感を向上させることができる。
また、上記の実施形態では、遊技者によりBET操作がなされ、開始操作を検知してゲームが開始するタイミングをフリーズ期間の始期としたが、フリーズ期間の始期はこれに限られない。通常遊技の結果が導出されるまでのタイミングや通常遊技の結果が導出された直後のタイミングであればこれに限らず、第1停止操作〜第3停止操作が行われたときなど、どのようなタイミングであってもよい。例えば、第1停止操作したときにフリーズを発生させる場合は、第1停止操作を検知したタイミングでフリーズ中信号の出力を開始するようにすればよい。
また、上記の実施形態では、フリーズ期間の終期を最終擬似遊技が終了して、通常遊技のための開始操作が検知されたタイミングとして説明したが、フリーズ期間の終期はこれに限られない。例えば、最終擬似遊技において仮図柄が仮停止されて仮表示結果が仮導出されたタイミングをフリーズ期間の終期としてもよい。この場合は、最終擬似遊技において仮図柄が仮停止されて仮表示結果が仮導出された場合に、フリーズ中であることを示すフリーズ中フラグをOFFに設定し、フリーズ中信号の出力を停止するようにすればよい。
また、フリーズ解除のための条件は、基本的には、所定の操作により成立するものである一方、特別条件が成立しているときには、所定の操作がなされずとも成立するようにしてもよい。特別条件は、例えば、擬似遊技において図柄の組合せが仮導出されてから、所定の操作が行われることなく所定時間(例えば10秒)経過したときに成立するものであってもよい。これにより、通常遊技が残っているにもかかわらず、手持ちメダルが無くなったと思って、当該通常遊技が行われることに気付かず遊技を終了してしまうといった不都合の発生を防止できる。
また、フリーズ解除のための条件は、リールを停止させる制御が行われることにより成立して、その後何らの操作を伴うことなく、通常遊技を開始するためにリールの回転が開始し、定速回転となったときに停止操作が有効となる構成としてもよい。
(3)通常遊技信号および擬似遊技信号
上記の実施形態では、擬似遊技が実行される場合に、最終擬似遊技が終了して、通常遊技のための開始操作を検知したタイミングから、最終的にメダルが払い出されるまでの期間を単位通常遊技期間として説明したが、単位通常遊技期間はこれに限られない。例えば、単位通常期間の始期を、ゲーム開始のためのBET操作がなされて、1ゲームを開始するためのゲーム開始操作を検知したタイミングとしてもよい。そして、ゲーム開始操作を検知してから最終的にメダルが払い出されるまでの期間を単位通常期間としてもよい。
また、上記の実施形態のようにメダルの払い出しが完了したタイミングを単位通常遊技期間の終期とするのではなく、通常遊技における図柄が最終導出されたタイミングを単位通常遊技期間の終期としてもよい。また、1ゲームが終了して、次のゲームにおいて図柄の変動が開始されるまでの任意のタイミングを単位通常遊技期間の終期としてもよい。例えば、次ゲームのためのBET操作がなされたタイミングを単位通常遊技期間の終期としてもよい。
また、上記の実施形態では、通常遊技を実行することを示す通常遊技信号を、最終擬似遊技が終了して通常遊技のための開始操作が検知されたタイミングで出力することとして説明した。しかし、これに限らず、ゲーム開始操作を検知したタイミングで通常遊技信号を出力するようにしてもよい。また、通常遊技における図柄が導出されたタイミングや、導出結果に応じてメダルが払い出されたタイミングで通常遊技信号を出力するようにしてもよい。また、通常遊技における図柄の変動中といった単位通常遊技期間中の任意のタイミングで通常遊技信号を出力するようにしてもよい。
擬似遊技信号についても同様であり、上記の実施形態のように、擬似遊技開始操作を検知したタイミングで擬似遊技信号を出力するのではなく、例えば、擬似遊技において仮図柄が仮導出されたタイミングや、擬似遊技における図柄の変動中といった単位擬似遊技期間中の任意のタイミングで擬似遊技信号を出力するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、通常遊技の実行を特定可能な信号としてメダルIN信号を例示し、擬似遊技が実行される場合には、擬似遊技開始操作がなされたタイミングで擬似遊技が実行されることを示すメダルIN信号を出力する例について説明した。しかし、擬似遊技開始時のタイミングに限らず、擬似遊技において仮図柄が仮導出されたタイミングや、擬似遊技における図柄の変動中といった単位擬似遊技期間中の任意のタイミングでメダルIN信号を出力するようにしてもよい。メダルOUT信号についても同様である。
(4)特定図柄の仮導出
スロットマシン100から、擬似遊技において特定図柄が仮導出されたことを特定可能な信号として、例えば特定図柄仮導出信号を出力するようにしてもよい。フリーズ期間では、図9に示したように、遊技者の停止操作により、フリーズの種類(フリーズ1〜フリーズ5)に応じて仮停止させることができる特定図柄が定められている。例えば、フリーズ4では特定図柄として「黒7−黒7−黒7」を揃えることができ、フリーズ5では特定図柄として「白7−白7−白7」を揃えることができる。
そこで、これらの特定図柄が仮導出された場合に、その旨を特定可能な信号として、例えばスロットマシン100から特定図柄が仮導出されたことを特定可能な特定図柄仮導出信号を情報提供端子板から出力するようにしてもよい。この場合は、図55に示すように、ホールコンピュータ600の外部入力基板640がスロットマシン100から特定図柄仮導出信号を入力して、スロットマシン100において特定図柄が仮導出されたことを特定可能とすればよい。
特定図柄仮導出信号は、フリーズの種類(フリーズ1〜5)に応じてパルスの数を異なる信号としたり、フリーズの種類(フリーズ1〜5)毎に個別に出力される信号とすることができる。これにより、ホールコンピュータ600は、スロットマシン100において擬似遊技中に特定図柄が仮導出されたことを特定することができる。また、仮導出された特定図柄の種類やフリーズの種類を特定することができる。
この場合、上記のように特定図柄が仮導出されたことをホールコンピュータ600において特定した場合に、特定図柄が仮導出されたことを示す情報をデータ表示装置400に出力して、データ表示装置400の表示部に表示させるようにしてもよい。
図56は、この場合にデータ表示装置400の第2表示部440に表示される表示画面の一例を示す図である。この表示画面には、画面中央部に「擬似遊技中に白7−白7−白7が揃いました!!」というメッセージが表示されている。これにより、周囲の遊技客は、遊技者が遊技しているスロットマシン100において擬似遊技が行われ、さらに、擬似遊技において特定図柄が仮導出されたことを知ることができる。
なお、上記のように擬似遊技中に特定図柄が仮導出されたことを示す情報を第2表示部440に表示させるのではなく、第1表示部430に表示させるようにしてもよい。また、同機種のスロットマシン100に対応して設けられたデータ表示装置400の第1表示部430に、BB当選時に行うランニング演出と同様に、擬似遊技中に特定図柄や特定図柄の組み合わせが仮導出されたことを祝うランニング演出の映像を表示させるようにしてもよい。
また、擬似遊技中に特定図柄が仮導出されたことを示す情報を、第1実施形態で説明した呼出ランプ装置200の表示部に表示させたり、第3実施形態で説明したカードユニット300の表示部に表示させるようにしてもよい。
(5)特典付与
遊技者に特典を付与する契機は、通常遊技および擬似遊技が実行された合計回数(合計遊技回数)が所定回数に到達することにより成立するものとしてもよい。メイン制御部41側において、通常遊技や擬似遊技が行われることを特定するためのコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91は、通常遊技や擬似遊技が行われる毎に、遊技が開始された回数を特定するためのゲーム数情報をRAM91cの所定領域において1ずつ加算更新し、当該ゲーム数情報が規定数(例えば777ゲームや1000ゲーム)に到達することにより、特典を付与するようにしてもよい。これにより、通常遊技のみならず擬似遊技についても1ゲームとして特定されてゲーム数情報が更新されるため、消化ゲーム数を管理して特典を付与するといった遊技性の面白みを向上させることができる。
なお、サブ制御部91が特典を付与するのではなく、メイン制御部41が特典を付与するようにしてもよい。メイン制御部41は通常遊技および擬似遊技が実行された回数を把握しているため、メイン制御部41がボーナス(BB、RB)やボーナス高確、RTへの移行といった特典を付与してもよい。また、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいて、サブ制御部41がATへの移行といった特典を付与するようにしてもよい。
このように構成した場合において、さらに、消化ゲーム数を報知するようにして、所定条件(レア役当選など)成立により、消化ゲーム数を上乗せ(例えば、100ゲーム加算)するようにし、報知される消化ゲーム数も上乗せ更新されるようにしてもよい。この場合、外部機器において特定される消化ゲーム数と、スロットマシン100において報知される消化ゲーム数とに、上乗せゲーム数分のずれが生じる。
これを解消するために、例えば、消化ゲーム数を上乗せしたことに伴って、当該上乗せされたゲーム数分のメダルIN信号とメダルOUT信号を外部出力するようにしてもよい。これにより、外部装置において特定される消化ゲーム数と、スロットマシン100において報知される消化ゲーム数とを一致させることが可能となる。また、上乗せゲーム数分のメダルIN信号およびメダルOUT信号は、フリーズを発生させて、当該フリーズ中にまとめて外部出力するようにしてもよい。さらに、メダルIN信号およびメダルOUT信号が外部出力される上乗せゲーム数分、擬似遊技としてリール2L〜2Rを自動回転・自動停止させるための制御を繰返し行うようにしてもよく、また、擬似遊技を行わないものであってもよい。
(6)所定位置と特定位置との関係
上記の実施形態では、所定位置として、リール2L〜2Rに配列された図柄を入賞ラインLN上の位置を例示し、特定位置として、入賞ラインLNよりも下方に半図柄分ずれた位置を例示した。しかし、所定位置と特定位置とは、異なる位置であればこれに限るものではない。入賞ラインが複数設けられているスロットマシンにおいては、所定位置が当該複数の各入賞ライン上となる複数の位置となるものであってもよく、この場合、特定位置は、これら複数の所定位置とは異なる位置であればよい。
また、所定位置に対する特定位置は、下方にずれた位置に限らず、上方にずれた位置(滑りコマ数を減算させた位置)であってもよい。また、ずれ幅は、0.5コマ(1図柄に対応するステップ数が16ステップ数である場合には8ステップ数)に限らず、ずれていることを遊技者に認識させることができるものであればよく、0.5コマ以下であればよい。また、特定位置は、複数種類定められており、停止操作毎に、当該複数種類の特定位置から一の特定位置が決定されて、当該一の特定位置に図柄を導出するようにしてもよい。
また、フリーズ中において、リール2L〜2Rのうち最終停止されたリールだけ特定位置に図柄を停止させる例について説明したが、これに限らず、停止順にかかわらず予め定められている一のリール(右リール2R)だけ特定位置に図柄を停止させるようにしてもよく、また、リール2L〜2Rのうち一部のリールに限らずすべてのリール2L〜2Rについて特定位置に図柄を停止させるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、フリーズ中において所定の図柄が入賞ラインLNや無効ラインLM1、LM2などの水平ライン上に揃う(1リールについては半コマずれ)場合や、無効ラインLM3、LM4などの斜めライン上に揃う(1リールについては半コマずれ)場合について説明した。しかし、フリーズ中においては、所定の図柄を、斜めライン上のみに揃えて(1リールについては半コマずれ)停止させるようにしてもよい。これにより、水平ライン上に停止させる場合と比較して、1リールについて半コマずれた位置に所定の図柄が停止していることを気付き難くすることができる。また、これとは逆に、フリーズ中においては、所定の図柄を、水平ライン上のみに揃えて(1リールについては半コマずれ)停止させるようにしてもよい。これにより、斜めライン上に停止させる場合と比較して、1リールについて半コマずれた位置に所定の図柄が停止していることを気付かせやすくすることができる。
(7)フリーズ中のリール回転開始時の制御
上記の実施形態では、フリーズ中も非フリーズ中と同じ回転方向および回転速度でリール制御を行う。しかし、これに限られるものではなく、例えば、フリーズ中においては、回転方向および回転速度のうち少なくとも一方を、非フリーズ中とは異ならせるようにしてもよい。このようにすることにより、フリーズ中と非フリーズ中との混同を防ぐことができる。
(8)フリーズ中における1枚BETスイッチ操作時の停止位置
上記の実施形態では、フリーズ中において所定操作受付手段の一例である1枚BETスイッチ5が操作されたときには、特定位置に図柄が停止される例について説明した。しかし、導出操作受付手段とは異なる所定操作受付手段が操作された場合には、そのことから、導出される結果が入賞判定の対象となる表示結果ではなく、入賞判定の対象とならない仮表示結果であることを遊技者が把握していると擬制できる。このため、フリーズ中において所定操作受付手段が操作されたときに図柄を停止させる位置は、特定位置に限るものではなく、非フリーズ中と同じ所定位置であってもよい。
(9)リールLED
上記の実施形態では、入賞ラインLN上に図柄が停止された場合の3×3=9の図柄に対応して9つのLEDが設けられている例について説明したが、これと同様に、特定位置に図柄が停止された場合にも、当該図柄および当該図柄の前後の図柄に対応するLEDを設けるようにしてもよい。この場合、フリーズ中において特定位置に図柄が停止された場合には、当該図柄に対応するLEDを点灯させるようにしてもよい。さらに、点灯態様を、非フリーズ中とは異なる態様としてもよい。これにより、停止された図柄の組合せがフリーズ中において停止したものであることを遊技者に対してより明確に把握させることができる。
(10)完全停止させる最小期間
上記の実施形態では、非フリーズ中においてリールを完全停止させる最小期間として500msecを例示したが、これに限るものではない。最小期間は、非フリーズ中においてどのように操作したとしても、リール停止後から次ゲームにおけるリール回転が開始されるまでに要する時間より長くなる期間であればよく、例えば、リプレイ入賞後から、当該入賞により賭数が自動設定された直後にスタートスイッチ7を操作してリール2L〜2Rの回転が実際開始されるまでに要する時間より長くなる期間であればよい。
(11)ウェイトタイムとフリーズとの関係
上記の実施形態では、ゲームの進行を遅延させる期間としてウェイトタイムとフリーズとを例示した。このうちフリーズに制御されているときに、リール演出が実行されて特典が付与される例について説明したが、これは、ウェイトタイムに比べてフリーズが長い期間に亘り継続され、その結果、フリーズ中においてリール制御を長い期間に亘り実行することが可能となることに起因している。
また、上記の実施形態では、フリーズを発生させる場合にのみゲームの進行を遅延させる例について説明したが、これに限らず、各ゲームにおいて所定タイミングに到達したときに毎回フリーズを所定期間(例えば0.5秒間)に亘り発生させるものにおいて、所定抽選で当選したときには、フリーズを発生させる期間を所定期間よりも長い期間(例えば10秒間)に変更(あるいは延長)し、当該期間に亘りフリーズを発生させて、当該変更(あるいは延長)されたフリーズ期間中において上記の実施形態におけるフリーズ中のリール制御などの擬似遊技を実行するようにしてもよい。
(12)スロットマシンの種類
上記の実施形態では、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを複数備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数のリールの表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであれば、3つのリールを備えるものに限らず、1のリールしか備えないものや、3以外の複数のリールを備えるスロットマシンであってもよい。
換言すれば、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
また、上記の実施形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかし、本発明に係るスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、上記の実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
[4−2.遊技機]
上記の実施形態では、本発明を通常のスロットマシン100に適用した例について説明したが、これに限らず、遊技を行うことが可能な遊技機であればよい。例えば、スロットマシン100ではなく、パチンコ玉(遊技玉)を用いて遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機を本発明に係る遊技機としてもよい。また、通常のスロットマシン100ではなく、封入メダル式のスロットマシン(封入式スロットマシン)や、封入玉式のパチンコ遊技機(封入式パチンコ遊技機)を本発明に係る遊技機としてもよい。
ここで、本発明の遊技機をパチンコ遊技機に適用した場合の例を説明する。上記の実施形態では、遊技の進行が遅延されるフリーズ中に実行されるリール制御を擬似遊技の一例として説明したが、この変形例では、遊技が進行されているときであって擬似連変動パターンによる変動表示中に実行される擬似連を擬似遊技の一例として説明する。
パチンコ遊技機の遊技盤における遊技領域の中央付近には、演出表示装置が設けられている。演出表示装置の表示領域では、特別図柄ゲームにおける第1特別図柄表示装置による第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄表示装置による第2特別図柄の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる飾り図柄表示エリアで、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が変動表示される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口または第2始動入賞口に入賞)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などの予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
パチンコ遊技機の遊技機用枠の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドルが設けられ、遊技者が打球操作ハンドルを操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域に入り、その後、遊技領域を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口に入り第1始動口スイッチで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示装置において第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を「1」増加させる。
遊技球が第2始動入賞口に入り第2始動口スイッチで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示装置において第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を「1」増加させる。
演出表示装置は、第1特別図柄表示装置での第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示装置での第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う。第1特別図柄表示装置における第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示装置における第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置における演出図柄の変動表示とは同期している。
また、第1特別図柄表示装置において大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示装置において大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示装置、第2特別図柄表示装置、および、演出表示装置は、識別情報の変動表示を行って表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置では、変動表示を開始するときに、例えば、左,中,右の演出図柄の全てが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(例えば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。なお、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であってもよい。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止してもよい。
演出表示装置における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物などを模した演出表示であり、図柄(演出図柄など)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(例えば、色など)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
特別図柄および演出図柄の変動パターンには、変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンが含まれる。ここで、特定の演出表示は、例えば、再変動をする演出表示などの演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、例えば予告表示などの再変動表示以外の演出表示であってもよい。この実施形態では、このような変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。
この所定回数実行される擬似連変動のうち、所定回数目までの擬似連変動は大当りなどの特典を付与することがないために擬似遊技に相当し、所定回数目の擬似連変動は停止出目に応じた特典を付与することがあるために通常遊技に相当する。また、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含む全ての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。
より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、「擬似連チャンス目」という。)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。メイン制御部は、変動パターンを擬似連変動パターンにするか否か、および擬似連変動パターンにする場合に擬似連変動の回数を決定する。
パチンコ遊技機は、特別図柄の変動制御や、始動入賞に伴う保留記憶制御、大当り中の当り制御など、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じたコマンドを出力するメイン制御部と、メイン制御部からのコマンドに基づいて演出表示装置を含む演出装置を制御するサブ制御部とを備えている。メイン制御部は、遊技の進行に応じた信号を、情報外部出力端子から外部へ出力する。始動入賞および演出表示装置各々に関しては、1の始動入賞に対する1の変動表示を特定するための変動中信号と、擬似連変動を含む変動停止を特定するための変動回数信号とを外部へ出力する。
図57は、パチンコ機から外部出力される信号の一例を説明するためのタイミングチャートである。図57(a)には始動入賞の状況が示され、図57(b)には変動表示の種類が示され、図57(c)には変動中信号の出力状況が示され、図57(d)には変動回数信号の出力情報が示されている。
タイミング1は、保留記憶がなく変動表示が行われていない状況において、始動入賞1が発生した場合に、通常変動パターンが選択されて変動表示が開始されたタイミングを示している。図57(a)に示すように始動入賞1が発生すると、図57(b)に示すように、通常変動パターンによる変動表示が開始されている。また、変動表示が開始されてから終了するまで、図57(c)に示すように変動中信号が外部出力される。また、始動入賞1に伴う変動表示が停止したときには、図57(d)に示すように、変動回数信号が外部出力される。図57では、始動入賞1による変動表示中に始動入賞2が発生して保留記憶された場合を示している。
タイミング2は、始動入賞1による変動表示が終了した後、始動入賞2による変動表示が開始されたタイミングを示している。図57では、始動入賞2による変動パターンとして、3回擬似連を行う擬似連変動パターンが選択されて変動表示が開始された場合を例示している。
図57(b)に示すように、1回目の擬似連変動が開始されてから、3回目の擬似連変動が終了するまでが1回の変動表示中である。このため、図57(c)に示すように、1回目の擬似連変動が開始されてから、3回目の擬似連変動が終了するまで、変動中信号が外部出力される。また、始動入賞2に伴う変動表示が停止したときには、図57(d)に示すように、変動回数信号が擬似連回数分(3回)外部出力される。図57では、始動入賞2による変動表示中に始動入賞3が発生して保留記憶された場合を示している。
タイミング3は、始動入賞2による変動表示が終了した後、始動入賞3による変動表示が開始されたタイミングを示している。図57では、始動入賞3による変動パターンとして、4回擬似連を行う擬似連変動パターンが選択されて変動表示が開始された場合を例示している。
図57(b)に示すように、1回目の擬似連変動が開始されてから、4回目の擬似連変動が終了するまでが1回の変動表示中である。このため、図57(c)に示すように、1回目の擬似連変動が開始されてから、4回目の擬似連変動が終了するまで、変動中信号が外部出力される。また、始動入賞3に伴う変動表示が停止したときには、図57(d)に示すように、変動回数信号が擬似連回数分(4回)外部出力される。
つまり、本実施の形態におけるパチンコ遊技機は、基本的に、1の始動入賞および1の変動停止に対応して、変動中信号および変動回数信号を1回ずつ外部出力するが、擬似連変動パターンによる変動停止時においては、変動回数信号が、擬似連回数分外部出力する。これにより、外部機器では、1の始動入賞に対応する変動表示回数を特定できるとともに、擬似連変動パターンによる変動表示中には各擬似連変動を変動表示回数として特定できる。
なお、擬似連変動に対応する変動回数信号は、擬似連変動パターンによる変動表示が終了したタイミングで擬似連回数分をまとめて外部出力するものに限らず、擬似連変動が開始するタイミング、又は擬似連変動が終了するタイミングで1回分ずつ外部出力するようにしてもよい。つまり、擬似連における再変動が開始される毎、又は再変動が終了する毎に、1回分の擬似連の実行を特定可能な信号を出力するようにしてもよい。
具体的には、例えば、1回目の擬似連変動が開始されるときに1回目の擬似連変動開始信号を外部出力し、2回目の擬似連変動が開始されるときに2回目の擬似連変動開始信号を外部出力し、3回目の擬似連変動が開始されるときに3回目の擬似連変動開始信号を外部出力するようにしてもよい。また、1回目の擬似連変動が終了するときに1回目の擬似連変動終了信号を外部出力し、2回目の擬似連変動が終了するときに2回目の擬似連変動終了信号を外部出力し、3回目の擬似連変動が終了するときに3回目の擬似連変動終了信号を外部出力してもよい。
また、擬似連変動を開始又は終了するタイミングではなく、各回の擬似連変動中に、擬似連変動中であることを示す擬似連変動中信号を外部出力するようにしてもよい。つまり、1回目の擬似連変動中に1回目の擬似連変動中信号を、2回目の擬似連変動中に2回目の擬似連変動中信号を、3回目の擬似連変動中に3回目の擬似連変動中信号を外部出力するようにしてもよい。
以上のようなパチンコ遊技機によれば、変動表示を開始するための開始条件が成立することにより擬似連変動パターン以外の変動パターンに基づく変動表示中においては通常変動が開始される一方、擬似連変動パターンに基づく変動表示中においては、擬似連変動が所定回数行われて結果が所定回数導出された後に、当該変動パターンに基づく結果を導出させるための通常変動に相当する最終変動が開始される。
また、通常変動あるいは擬似連変動パターンに基づく最終変動における結果に応じた特典として、大当り(通常、確変、時短、潜伏確変、突然確変等)付与や賞球(アタッカーへの入賞による賞球)が行われる。このような、通常変動と擬似連変動とに関して、擬似連変動パターン以外の変動パターンによる通常変動が終了したときには変動回数信号が1回外部出力され、擬似連変動パターンによる擬似連変動および最終変動が終了したときには変動回数信号が擬似連変動回数分だけ外部出力される。このため、ホールコンピュータにおいて、通常の変動表示回数のみならず擬似連の変動表示回数を特定可能となる。その結果、パチンコ遊技機の稼働時間に対して実行された変動表示回数が少ないなどといった印象を抱かせてしまうなどといった不都合の発生を防止できる。
特殊単位遊技として擬似連変動のように、図柄を変動表示させた後に結果を仮導出させる例について説明したが、これに限らず、特殊単位遊技は、変動表示が行われることなく、結果が仮導出されていない状態から結果が仮導出されるような遊技であってもよい。
[4−3.管理装置]
上記の実施形態では、本発明に係る管理装置をホールコンピュータ600として説明したが、管理装置はホールコンピュータ600に限られるわけではない。例えば、遊技島毎に設置される島コンピュータや台端末500を管理装置としてもよいし、台端末500とホールコンピュータ600とを中継する中継コンピュータを設置し、この中継コンピュータを本発明に係る管理装置としてもよい。
また、カード管理コンピュータ700や、上記の実施形態では不説明の持玉情報を管理する持玉管理コンピュータ、会員情報を管理する会員管理コンピュータ等の管理コンピュータを、本発明に係る管理装置としてもよい。また、上記のホールコンピュータ600、カード管理コンピュータ700、持玉管理コンピュータおよび会員管理コンピュータのうちの2以上の機能を兼ねたコンピュータを、本発明に係る管理装置としてもよい。
また、上記の実施形態では、ホールコンピュータ600が通常遊技の実行を特定可能な信号や擬似遊技の実行を特定可能な信号をスロットマシン100から台端末500を介して入力する場合を例に挙げて説明したが、これは一例に過ぎない。例えば、台端末500を介さずにスロットマシン100から直接入力する構成としてもよい。
また、通常遊技の実行を特定可能な信号や擬似遊技の実行を特定可能な信号が、スロットマシン100から島コンピュータ等の制御装置や、呼出ランプ装置200やカードユニット300、データ表示装置400等の遊技用装置等の外部装置に出力されるように構成し、ホールコンピュータ600が、これらの外部装置から上記の信号を間接的に入力して、通常遊技や擬似遊技の実行を特定するようにしてもよい。
また、ホールコンピュータ600等の管理装置において、遊技機が通常遊技や擬似遊技が実行されたことを特定可能な信号を外部出力する形式(図17で説明したスロットマシン100の情報提供端子板(1)〜(3)、図18〜図20の信号出力のタイミングチャート)に応じた遊技情報の集計に係る集計設定を行うことを可能としてもよい。
具体的には、図17(1)、図18に示した形式でスロットマシン100から信号が外部出力される場合の集計設定Aと、図17(2)、図19に示した形式でスロットマシン100から信号が外部出力される場合の集計設定Bと、図17(3)、図20に示した形式でスロットマシン100から信号が外部出力される場合の集計設定Cとの3種類の設定をホールコンピュータ600において可能とし、この設定に応じた遊技管理処理(図27の第1遊技管理処理〜図29の第3遊技管理処理)を行って、スロットマシン100の遊技情報を集計するようにしてもよい。この場合は、例えば、店舗の管理者がホールコンピュータ600の入力部620を介して集計設定を入力し、処理部610は、この入力された集計設定に応じて遊技情報を集計するようにすればよい。
また、ホールコンピュータ600において遊技情報を集計する場合に、INメダル数およびOUTメダル数に基づいて差メダル枚数を算出し、算出した差メダル枚数に基づいて差枚グラフ(差玉グラフ)を作成して表示するようにしてもよい。この場合、1ゲーム当たりの差メダル枚数を算出して差枚グラフを作成してもよいし、一定時間当たりの差メダル枚数を算出して差枚グラフを作成してもよい。
擬似遊技ではメダルが払い出されないため、原則的には通常遊技回数に基づいて差メダル枚数を算出すればよい。特に、ART状態やRT状態に制御されている期間は、遊技者はメダルを漸増させることができるため、通常遊技回数に基づいて1回の通常遊技単位で差メダル枚数を算出するとよい。なお、この場合に、擬似遊技回数と通常遊技回数とを考慮して差メダル枚数を算出するようにしてもよく、例えば合計遊技回数(通常遊技回数+擬似遊技回数)に基づいて差メダル枚数を算出するようにしてもよい。この場合は、合計遊技回数が1カウントされる毎に、通常遊技および擬似遊技のいずれが実行されたかに関わらず、差メダル枚数を算出するようにしてもよい。但し、実行された遊技が擬似遊技であった場合の差メダル枚数は0となる。
また、一定時間当たりの差メダル枚数を算出する際にも、上記と同様に一定時間当たりに実行された通常遊技回数に基づいて、一定時間内に実行された通常遊技単位で差メダル枚数を算出すればよい。なお、この場合、上記と同様に、一定時間内の擬似遊技回数と通常遊技回数とを考慮して、一定時間内に実行された通常遊技単位および擬似遊技単位で、差メダル枚数を算出するようにしてもよい。
[4−4.情報表示装置]
上記の実施形態では、本発明に係る情報表示装置をデータ表示装置400として説明したが、情報表示装置はこれに限られないことは勿論である。データ表示装置400に代えて、従来型の呼出ランプ装置200を情報表示装置とすることも可能である。また、上記の実施形態では、データ表示装置400の第1表示部430にタッチパネル421を設けることとし、遊技者が指で画面をタップすることにより店員の呼び出しやメニュー選択を行うこととして説明した。しかし、タッチパネル421の代わりに筐体に呼出ボタンやメニュー選択ボタンを設けることとし、遊技者が呼出ボタンやメニュー選択ボタンを押下することにより、店員の呼び出しやメニュー選択を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、第1表示部430の左右に1つずつ第2表示部440を設けることとして説明したが、左右の何れか一方にのみ第2表示部440を設けることとしてもよい。また、第2表示部440を基体部4Aから通路側に突出するように設けるのではなく、基体部4Aの側面に設けることとしてもよい。この場合も、左右の両方の側面に第2表示部440を設けてもよいし、左右の何れか一方の側面にのみ第2表示部440を設けることとしてもよい。
また、上記の実施形態では、データ表示装置400を、ヒンジ部4Cにより扉部4Bを回動させることで、第2表示部440の角度を第1表示部430に対して相対的に変化させることが可能な構成として説明したが、第2表示部440の角度が第1表示部430に対して相対的に変化しないような固定的な構成とすることも可能である。この場合は、第2表示部440を形成した部材(以下、「サブ基体部」という。)が、基体部4Aに対して所定の開き角度を有するように基体部4Aとサブ基体部とを一体的に構成すればよい。
具体的には、基体部4Aとサブ基体部とが重なり合った状態の開き角度を0°とし、その状態からサブ基体部を扉のように開いて(基体部4Aの一端を基準として回転させて)、サブ基体部が基体部4Aに対して垂直となった状態の開き角度を90°と定義した場合、サブ基体部の設置角度は、例えば、60°〜90°の角度範囲に含まれる設置角度とすることができる。この角度範囲に含まれる設置角度とすれば、遊技機で遊技する遊技者の遊技位置から第2表示部440を視認することはできないが、遊技島の端から周囲の遊技客が第2表示部440を視認することができる。
また、上記の他に、第2表示部440をデータ表示装置400の本体側面(左右両方の側面又は左右一方の側面)に配置することとしてもよい。つまり、基体部4Aから通路側に突出するようにサブ基体部を設けるのではなく、基体部4Aの側面にサブ基体部を設けることとしてもよい。
また、第2表示部440は、必ずしも文字や数字で情報を表示するディスプレイである必要はなく、発光により情報を遊技客に報知するLEDランプとしてもよい。具体的には、例えば、円形や多角形(三角形や四角形、六角形等)のLEDランプを形成したサブ基体部をデータ表示装置400の本体側面(左右両方の側面又は左右一方の側面)に設けることでサイドランプを構成することができる。また、基体部4Aからブリッジを用いて通路側に突出させるような形でLEDランプを設けることとしてもよい。この場合、データ表示装置400の処理部410は、スロットマシン100にボーナス、ARTが発生していることや、空き台であること等の情報を、それぞれ異なる発光色や発光パターンでLEDランプに発光させるように制御すればよい。
また、上記の実施形態では、通常遊技回数および擬似遊技回数を区別して第1表示部430に表示させたが、通常遊技回数および擬似遊技回数を区別して第2表示部440に表示させるようにしてもよい。これによれば、周囲の遊技客は、スロットマシン100において通常遊技および擬似遊技がそれぞれ何回ずつ行われたかを知ることができる。同様に、通常遊技および擬似遊技が実行された合計の回数である合計遊技回数を第2表示部440に表示させてもよい。これによれば、周囲の遊技客は、スロットマシン100において通常遊技および擬似遊技の遊技回数が合計で何回であるかを知ることができる。
また、上記の実施形態では、通常時(非有利状態)における擬似遊技回数およびART時(有利状態)における擬似遊技回数を区別して第1表示部430に表示させたが、これらの情報を第2表示部440に表示させるようにしてもよい。また、有利状態における擬似遊技の実行回数として、ART時ではなく、ボーナス(BB、RB)時に実行された擬似遊技の実行回数をそれぞれ集計して、これを第1表示部430または第2表示部440に表示させるようにしてもよい。また、非有利状態および有利状態における擬似遊技の実行に関する情報として、上記のように擬似遊技の実行回数を集計して表示させるのではなく、非有利状態および有利状態のそれぞれについて、ゲーム毎に擬似遊技が滞在した比率(滞在比率)を集計し、これを第1表示部430または第2表示部440に表示させてもよい。
また、上記の実施形態では、1ゲームにおいて擬似遊技が実行された最多回数である最多擬似遊技回数を第2表示部440に表示させたが、この最多擬似遊技回数を第1表示部430に表示させてもよい。また、図56に示したように擬似遊技において特定図柄が仮導出されたことを示す情報を、第2表示部440に表示させるのではなく、第1表示部430に表示させてもよい。
つまり、上記のような通常遊技や擬似遊技に関する情報は、データ表示装置400の第1表示部430および第2表示部440の2つの表示部のうちの少なくとも一方の表示部に表示させるようにすればよく、いずれの表示部に表示させるか、あるいは、両方の表示部に表示させるかは、適宜設定変更することが可能である。
また、データ表示装置400の第1表示部430にはスロットマシンの種類に応じた情報を表示させ、第2表示部440にはスロットマシンの種類に因らない情報を表示させるようにしてもよい。スロットマシン100の種類に因らない情報としては、空き台情報、ゲーム数情報、獲得メダル数情報といったスロットマシンのスペックに直接的に依存しない情報が挙げられる。第1表示部430には、遊技(通常遊技や擬似遊技)に関する情報や、ボーナス(BB、RB)に関する情報、チャンスタイムに関する情報(AT、RT、ART)といったスロットマシン100の種類に依存する情報を表示させるように制御し、第2表示部440には、空き台情報、ゲーム数情報、獲得メダル数情報といったスロットマシンのスペックに直接的に依存しない情報を表示させるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、データ表示装置400がホールコンピュータ600から一斉演出表示指示信号を受信した場合に、一斉演出表示を行うこととして説明した。しかし、データ表示装置400が具備する時計部480の計時時刻に基づいて、一斉演出表示を行うようにしてもよい。この場合、スロットマシン100が具備する時計部(例えばRTC)とデータ表示装置400が具備する時計部465とを同期させて、スロットマシン100が一斉演出を行うのと同じタイミングで一斉演出表示を行うようにすればよい。
また、ランニング演出では、ホールコンピュータ600がランニング演出用の表示指示信号を所定の遅延時間分の遅延をかけて各データ表示装置400に送信することでランニング演出を実現したが、ランニング演出を実現するための構成はこれに限られるわけではない。
例えば、データ表示装置400同士を所定の通信ケーブルを用いて接続し、ランニング演出実行信号をこの通信ケーブルを用いて相互に伝送するようにしてもよい。この場合は、データ表示装置400が、隣接するデータ表示装置400からランニング演出実行信号を受信した場合に、所定の時間差だけ時間をずらしてランニング映像を表示し、次のデータ表示装置400にランニング演出実行信号を送信するようにすればよい。つまり、ランニング演出実行信号をデータ表示装置400の識別番号に応じて昇順又は降順に順次に伝送していくようにすることでランニング演出を実現することができる。
また、上記の実施形態では、呼出ランプ装置200やデータ表示装置400といった情報表示装置が、スロットマシン100で実行された通常遊技や擬似遊技に関する遊技情報を、ホールコンピュータ600を介して間接的に入力して表示部に表示させることとして説明した。しかし、このような構成に限らず、情報表示装置が、通常遊技や擬似遊技が実行されたことを特定可能な信号(図17(1)〜(3)に示した信号や図55に示した信号)をスロットマシン100から直接入力し、該信号に基づいて通常遊技や擬似遊技の実行を特定して、通常遊技および擬似遊技が実行された回数を区別して表示部に表示させたり、通常遊技および擬似遊技が実行された合計回数を表示部に表示させたり、その他の通常遊技や擬似遊技に関する遊技情報を表示部に表示させるようにしてもよい。
また、ホールコンピュータ600以外の管理装置や制御装置を介して、スロットマシン100で実行された通常遊技や擬似遊技に関する情報を入力して、表示部に表示させるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、ホールコンピュータ600がデータ表示装置400の表示設定を行うこととして説明したが、データ表示装置400において、通常遊技および擬似遊技に関する遊技情報のうちのいずれの情報を表示するかの表示設定を行うことを可能としてもよい。例えば、店員が設定用リモコンを用いて、(1)合計遊技回数(通常遊技回数+擬似遊技回数)を表示、(2)通常遊技回数および擬似遊技回数を個別表示、(3)通常遊技回数のみ表示、(4)通常遊技回数および擬似遊技回数(有利状態中+非有利状態中を個別)を表示、(5)擬似遊技回数のみ表示、といった複数種類の表示パターンの中から任意の表示パターンを設定することを可能とし、データ表示装置400が、表示設定に応じた表示パターンで遊技情報を表示することを可能としてもよい。
[4−5.遊技用装置]
上記の実施形態では、通常遊技や擬似遊技に関する情報を、遊技用装置および情報表示装置の一種である呼出ランプ装置200やデータ表示装置400に表示させる例について説明したが、通常遊技や擬似遊技が実行されたことに基づく情報を表示させる遊技用装置はこれらに限られるわけではない。例えば、第3実施形態で説明した遊技用装置および記録媒体処理装置の一種であるカードユニット300の表示部に、通常遊技や擬似遊技に関する情報を表示させるようにしてもよい。
この場合、カードユニット300は、スロットマシン100で実行された通常遊技や擬似遊技に関する遊技情報を、ホールコンピュータ600を介して間接的に入力して表示部に表示させることとしてもよい。また、カードユニット300が、通常遊技や擬似遊技が実行されたことを特定可能な信号(図17(1)〜(3)に示した信号や図55に示した信号)をスロットマシン100から直接入力し、該信号に基づいて通常遊技や擬似遊技の実行を特定して、通常遊技および擬似遊技が実行された回数を区別して表示部に表示させたり、通常遊技および擬似遊技が実行された合計回数を表示部に表示させたり、その他の通常遊技や擬似遊技に関する遊技情報を表示部に表示させるようにしてもよい。
また、例えば、遊技用装置の1つである呼出ランプ装置200において、通常遊技および擬似遊技に関する遊技情報のうちのいずれの情報を表示するかの表示設定を行うことを可能としてもよい。例えば、店員が設定用リモコンを用いて、(1)合計遊技回数(通常遊技回数+擬似遊技回数)を表示、(2)通常遊技回数および擬似遊技回数を個別表示、(3)通常遊技回数のみ表示、(4)通常遊技回数および擬似遊技回数(有利状態中+非有利状態中を個別)を表示、(5)擬似遊技回数のみ表示、といった複数種類の表示パターンの中から任意の表示パターンを設定することを可能とし、呼出ランプ装置200が、表示設定に応じた表示パターンで遊技情報を表示することを可能としてもよい。
また、呼出ランプ装置200側で表示設定を行うのではなく、ホールコンピュータ600等の管理装置において、呼出ランプ装置200の表示設定を行うことを可能としてもよい。この場合は、例えば、店舗の管理者がホールコンピュータ600の入力部620を介して呼出ランプ装置200の表示設定を入力し、処理部610が、呼出ランプ装置200に対して表示設定に係る表示設定信号を出力して、表示設定に応じた表示パターンで呼出ランプ装置200に遊技情報を表示させるようにすればよい。
1 遊技用システム
1A 第1遊技用システム
1B 第2遊技用システム
1C 第3遊技用システム
100 スロットマシン
200 呼出ランプ装置
300 カードユニット
400 データ表示装置
500 台端末
600 ホールコンピュータ
700 カード管理コンピュータ
800 無線放送システム
900 店員インカム

Claims (2)

  1. 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、特典を付与する特典付与手段と、各々を識別可能な識別情報を変動表示可能な可変表示部と、を備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が停止することで表示結果が導出される通常単位遊技を実行する通常単位遊技実行手段と、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される特殊単位遊技を実行する特殊単位遊技実行手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記通常単位遊技において導出された表示結果に応じた特典を付与する遊技機の遊技情報を管理する管理装置であって、
    前記遊技機における前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力される入力手段と、
    前記入力手段に入力される信号に基づいて、特定した前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された回数を区別して特定可能に出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする管理装置。
  2. 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、特典を付与する特典付与手段と、各々を識別可能な識別情報を変動表示可能な可変表示部と、を備え、前記遊技制御手段は、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が停止することで表示結果が導出される通常単位遊技を実行する通常単位遊技実行手段と、前記可変表示部の変動表示を開始し、該変動表示が仮停止することで仮表示結果が仮導出される特殊単位遊技を実行する特殊単位遊技実行手段と、を有し、前記特典付与手段は、前記通常単位遊技において導出された表示結果に応じた特典を付与する遊技機の遊技情報を管理する管理装置であって、
    前記遊技機における前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技の実行をそれぞれ特定可能な信号が入力される入力手段と、
    前記入力手段に入力される信号に基づいて、特定した前記通常単位遊技および前記特殊単位遊技が実行された合計回数を特定可能に出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする管理装置。
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