JP2015198589A - 飛翔害虫捕獲装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】変形が抑制されている飛翔害虫捕獲装置を提供する。
【解決手段】開口部を有し、飛翔害虫を捕獲するための捕虫部材2と、開口部を外部に開いた状態で捕虫部材2を収納しているカバー部材20とを備え、捕虫部材2は開口部内において粘着面4と粘着面4に対面する対向面5とを含み、カバー部材20は収納されている捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形するものである。
【選択図】図1
【解決手段】開口部を有し、飛翔害虫を捕獲するための捕虫部材2と、開口部を外部に開いた状態で捕虫部材2を収納しているカバー部材20とを備え、捕虫部材2は開口部内において粘着面4と粘着面4に対面する対向面5とを含み、カバー部材20は収納されている捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、飛翔害虫捕獲装置に関する。
従来、飛翔害虫を捕獲する装置として、誘引剤により装置内に誘引された飛翔害虫を、該装置内に設けられている粘着剤によって捕獲するものが知られている。
特開平11−187796号公報には、受付ボックスと、受けボックスの収納空部に収納できる蝿取り紙とを有する蝿取りボックスが記載されている。蝿取り紙は、二つに折ることにより受けボックスの収納空部に収納でき、折りの内側の位置に蝿取り粘着剤が塗布されている。受付ボックスは、上方が開口され、表面板と裏面板とが通常は離れているが、表面板を押すことにより、表面板と裏面板とが内側で当接できるよう構成されている。
また、誘引剤を補完する目的で、蛍光剤を用いる捕獲装置も知られている。蛍光剤の中には、飛翔害虫に対し誘引性を示すものがある。特許第3899484号公報には、前面部および後面部の内側に捕虫用粘着剤層が設けられており、捕虫用粘着剤層が蛍光剤を含んでいる害虫捕獲容器が記載されている。また、害虫捕獲容器は、折線が形成された基板を折り畳むことにより、組み立て可能であることが記載されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の蝿取りボックスや特許文献2に記載の害虫捕獲容器は、外力が加えられると容易に変形する。その結果、変形時に容器の内部に設けられた粘着剤が他の部分と当接して接着し、害虫捕獲容器(捕虫器)が変形から元の状態に戻ることができず、継続使用が困難となる場合があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、変形が抑制されている飛翔害虫捕獲装置を提供することにある。
本発明に係る飛翔害虫捕獲装置は、開口部を有し、飛翔害虫を捕獲するための捕虫部材と、前記開口部を外部に開いた状態で前記捕虫部材を収納しているカバー部材とを備え、前記捕虫部材は粘着面と前記粘着面に対面する対向面とを含み、前記カバー部材は収納されている前記捕虫部材の前記粘着面と前記対向面とが当接しないように保形するものである。
本発明によれば、変形が抑制されている飛翔害虫捕獲装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
はじめに、本発明の実施の形態の概要を列挙する。
図1〜図12を参照して、飛翔害虫捕獲装置1は、開口部を有し、飛翔害虫を捕獲するための捕虫部材2と、開口部を外部に開いた状態で捕虫部材2を収納しているカバー部材20とを備え、捕虫部材2は開口部内において粘着面4と粘着面4に対面する対向面5とを含み、カバー部材20は収納されている捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形するものである。
図1〜図12を参照して、飛翔害虫捕獲装置1は、開口部を有し、飛翔害虫を捕獲するための捕虫部材2と、開口部を外部に開いた状態で捕虫部材2を収納しているカバー部材20とを備え、捕虫部材2は開口部内において粘着面4と粘着面4に対面する対向面5とを含み、カバー部材20は収納されている捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形するものである。
このようにすれば、飛翔害虫捕獲装置1に対して所定の外力が加えられたときにもカバー部材20によって粘着面4と対向面5とが当接しないように保形されているため、捕虫部材2の変形を抑制することができる。その結果、飛翔害虫捕獲装置1は、捕虫部材2の変形に伴う交換頻度を抑制することができ、使用コストの低減を図ることができる。カバー部材20が捕虫部材2を保形することができる所定の外力とは、たとえば家庭環境や職場環境において想定される人等との接触や落下等により飛翔害虫捕獲装置1に加えられる力である。
なお、この粘着面4に対面する対向面5も粘着性を有する面として構成されていてもよい。この場合、各粘着面4は同時に他の粘着面4の対向面5でもある。さらに、粘着面4は、捕虫部材2の開口部の全面上に設けられていてもよい。このとき、開口部内に表出している面の各領域は、粘着面4であると同時に対向面5である。この場合、カバー部材20は、捕虫部材2の開口部の全周方向からの力に対して、捕虫部材2を保形することができるように設けられていればよい。
つまり、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1の捕虫部材2は、粘着面4と対向面5とを有する限りにおいて、任意に構成され得る。また、カバー部材20は、捕虫部材2の構成に応じて、その粘着面4と対向面5とが当接しないように保形可能に設けられている。
図1〜図10を参照して、開口部は粘着面4と対向面5との間に設けられているのが好ましい。カバー部材20は、捕虫部材2の粘着面4に沿うように設けられている第1面部23と、対向面5に沿うように設けられており、第1面部23に対面する第2面部24と、第1面部23および第2面部24のそれぞれに接続されている保形部材25とを有していてもよい。保形部材25は、捕虫部材2において粘着面4および対向面5のそれぞれに接続されている接続部材9よりも、粘着面4と対向面5とが対面する方向に高い剛性を有しているのが好ましい。
保形部材25は、第1面部23および第2面部24のそれぞれと任意の方法により接続されていればよい。図2および図3を参照して、保形部材25は、たとえば第1面部23および第2面部24のうち一方と一体として設けられているとともに他方の接着されることにより、第1面部23および第2面部24のそれぞれと接続されていてもよい。
接続部材9は、粘着面4および対向面5のそれぞれと任意の方法により接続されていればよい。図4を参照して、接続部材9は、たとえば粘着面4および対向面5のうち一方と一体として設けられているとともに他方と接着されることにより、粘着面4および対向面5のそれぞれと接続されていてもよい。
第1面部23、第2面部24、および保形部材25は、カバー部材20に捕虫部材2を収容したときに、捕虫部材2の粘着面4、対向面5、および接続部材9の外側に配置される。そのため、保形部材25は、粘着面4と対向面5とが対面する方向において接続部材9よりも外側に突出している。そのため、飛翔害虫捕獲装置1に対して、当該対面する方向に外力が加えられたときにも、外力は捕虫部材2よりも先にカバー部材20に加えられる。このとき、当該対面する方向において、保形部材25は接続部材9よりも高い剛性を有していることにより変形が抑制されるため、カバー部材20の変形を受けて捕虫部材2に加えられる力を十分に低減することができる。その結果、粘着面4と対向面5とが当接して接着することを防止することができる。
なお、上述のように、粘着面4が捕虫部材2の開口部内の全面に形成されている場合には、接続部材9において開口部内に表出している面も粘着面4であるとともに対向面5として構成されている。この場合、第1面部23および第2面部24がそれぞれ保形部材25として構成されているのが好ましい。このようにすれば、飛翔害虫捕獲装置1の捕虫部材2に対していずれの方向から加えられる外力によっても、粘着面4と対向面5とが当接して接着することを防止することができる。
図1〜図10を参照して、保形部材25は、粘着面4と対向面5とが対面する方向に沿って直線状に形成されていてもよい。言い換えると、保形部材25には、当該対面する方向において、第1面部23との接続点から第2面部24との接続点までの間に屈曲点が設けられていない。たとえば、保形部材25には当該対面する方向に垂直な方向に伸びる折れ線が形成されていない。そのため、保形部材25は、第1面部23と第2面部24とが接触するような変形が生じにくく、飛翔害虫捕獲装置1に対して当該対面する方向に外力が加えられたときにもカバー部材20の変形を受けて捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接して接着することを防止することができる。
さらにこのとき、捕虫部材2の開口部の形状は矩形状であり、保形部材25は粘着面4に対して垂直な方向に伸びるように形成されていてもよい。このようにすれば、保形部材25は、粘着面4に対して垂直な方向に外力が加えられたときにも、第1面部23と第2面部24とが接触するような変形をより効果的に抑制することができるため、粘着面4と対向面5とが当接して接着することをより効果的に抑制することができる。
また、カバー部材20が捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形可能に設けられている限りにおいて、保形部材25は粘着面4と対向面5とが対面する方向に沿って曲線状に形成されていてもよい。図11および図12を参照して、たとえば捕虫部材2の開口部が円形状に設けられている場合には、保形部材25は当該開口部の外周に沿うように少なくとも円弧状に設けられていてもよい。
さらに、カバー部材20において、第1面部23は同時に第2面部24および保形部材25であってもよい。第2面部24は同時に第1面部23および保形部材25であってもよい。保形部材25は同時に第1面部23および第2面部24であってもよい。異なる観点から言えば、粘着面4が捕虫部材2の開口部内の全周に渡って設けられている場合には、保形部材25は円形状に設けられていてもよい。このようにしても、保形部材25によって、カバー部材20は捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接して接着することを抑制することができる。
カバー部材20は一枚の板材が折り畳まれることにより構成されており、板材を構成する材料は、捕虫部材2を構成する材料と比べて高剛性であってもよい。
図3を参照して、カバー部材20は、前方部7に沿うように設けられている第1面部23と、第1面部23と捕虫部材2を介して対面する第2面部24と、第1面部23および第2面部24とそれぞれ接続される保形部材25とを主に含むが、これらが折れ線に沿って折り畳まれることにより、捕虫部材2を収容可能とする開口部を形成するように設けられていてもよい。このようにしても、折り畳まれてカバー部材20となる板材を構成する材料が捕虫部材2を構成する材料と比べて高剛性であれば、カバー部材20は捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形することができる。
なお、図4を参照して、捕虫部材2は、粘着面4が設けられている前方部7と、前方部7の粘着面4と対面する対向面5を有するとともに、粘着面4を有している後方部8と、前方部7と一体として設けられている接続部材9とを主に含むが、これらが折れ線に沿って折り畳まれることにより開口部を形成するように設けられていてもよい。この場合には、折り畳まれてカバー部材20となる板材を構成する材料が、折り畳まれて捕虫部材2となる板材を構成する材料と比べて高剛性であれば、カバー部材20は捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形することができる。
保形部材25は複数形成されていてもよい。図1を参照して、たとえば、第1面部23および第2面部24のそれぞれと接続されている2つの側面として、互いに対面するように設けられていてもよい。
また、保形部材25は、第1面部23や第2面部24と別体として複数設けられていてもよい。図10を参照して、たとえば、複数の保形部材25が1つの接続部材9に沿うように設けられていてもよい。複数の保形部材25は粘着面4と対向面5とが対面する方向に添うように延在しているのが好ましい。このようにしても、カバー部材20は捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形することができる。
図1を参照して、捕虫部材2は、開口部に面しており飛翔害虫を誘引する第1誘引部3をさらに含み、第1誘引部3はカバー部材20から表出していてもよい。このようにすれば、第1誘引部3はカバー部材20に遮られること無く、飛翔害虫捕獲装置1が設置されている環境において遠距離を飛翔していた飛翔害虫も第1誘引部3に誘引することができる。第1誘引部3は捕虫部材2の開口部に面しているため、第1誘引部3に誘引された飛翔害虫を効果的に捕虫部材2の開口部内に導き入れることができる。その結果、飛翔害虫捕獲装置1は、変形が抑制されており保安性に優れるとともに、飛翔害虫を効果的に捕獲することができる。
図1〜図10を参照して、捕虫部材2は開口部の内側に突出している突出部6を有しており、突出部6は飛翔害虫を誘引する第2誘引部6Sを含んでいてもよい。第1誘引部3は、外部からの光を反射することにより飛翔害虫を誘引する特性を有する第1塗料が塗布されており、第2誘引部6Sは、外部からの光を反射することにより飛翔害虫を誘引する特性を有し第1塗料と異なる第2塗料が塗布されていてもよい。突出部6はカバー部材20から表出しているのが好ましい。第1誘引部3は飛翔害虫が滑りやすい表面処理が施されているのが好ましい。
このようにすれば、捕虫部材2の開口部に隣接している第1誘引部3および第2誘引部6Sに飛翔害虫を誘引することができるため、より効果的に飛翔害虫を捕虫部材2の粘着面4に捕獲することができる。特に、第1誘引部3は捕虫部材2から上方に突出しており、周辺を飛んでいる飛翔害虫に容易に視認され得るため、効果的に飛翔害虫を捕虫部材2に誘引することができる。
また、第1誘引部3および第2誘引部6Sはそれぞれ異なる塗料を塗布されているため、異なる波長の光を反射することができる。一般に飛翔害虫はその種類によって誘引効果の高い色が異なることから、上記のようにすることで、異なる種類の飛翔害虫に対して同時に誘引効果を高めることができ、これらを捕獲しやすくすることができる。たとえば、第1誘引部3は黄色の蛍光色を発色する第1塗料が塗布されており、第2誘引部6Sは青色を発色する第2塗料が塗布されている。
また、第1誘引部3は飛翔害虫が滑りやすい表面処理が施されているため、第1誘引部3に誘引されてこれに停まった飛翔害虫を、第1誘引部3の下方に位置する捕虫部材2の開口部内に滑落させやすくすることができる。この結果、より効果的に飛翔害虫を捕虫部材2の粘着面4に捕獲することができる。
さらに、図1〜図10に示す例では、突出部6は捕虫部材2の開口部の内側、すなわち突出部6は捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが対面する方向に突出しているため、第1面部23および第2面部24が近接するようにカバー部材20が変形した場合にも、粘着面4と対向面5とが当接する前に突出部6がそれと対向する面と当接することにより、粘着面4と対向面5とが接着することを抑制することができる。
カバー部材20は、捕虫部材2の開口部を挟んで対向する複数の部分のそれぞれと、外側から同時に接触するように設けられており、捕虫部材2はカバー部材20に対して着脱可能に設けられているのが好ましい。
このようにすれば、カバー部材20に収容されている捕虫部材2は、カバー部材20内において捕虫部材2の位置ずれ等を効果的に防止することができる。また、カバー部材20に対して捕虫部材2を容易に着脱することができるため、捕虫部材2のみを容易に交換することができ、飛翔害虫捕獲装置1として継続使用することができる。
カバー部材20は防水性を有しているのが好ましい。このようにすれば、水飛沫などが飛びやすい環境下などにおいても飛翔害虫捕獲装置1を使用することができる。この場合には、捕虫部材2が耐水性の低い材料で構成されていてもよい。
以下、図1〜図8を参照して、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1の構成例について説明する。
図2を参照して、カバー部材20は、開口部を有し、当該開口部内に捕虫部材2を収容可能に設けられているポケット部21と、ポケット部21と連なる背板22とを有している。ポケット部21の形状および寸法は、捕虫部材2の形状および寸法に応じて任意の形状および寸法を有していればよい。
ポケット部21は、たとえば捕虫部材2の前方部7に沿うように設けられている第1面部としてのカバー前方部23と、後方部8に沿うように設けられている第2面部としてのカバー後方部24と、接続部材9に沿うように設けられている保形部材25と、底面部10に沿うように設けられているカバー底面部26とで構成されている。
保形部材25は、第1面部としてのカバー前方部23および第2面部としてのカバー後方部24のそれぞれに接続されている接続部材として構成されている。保形部材25は、粘着面4および対向面5のそれぞれに接続されている部分である捕虫部材2の接続部材9よりも、粘着面4と対向面5とが対向する方向に高い剛性を有している。たとえば保形部材25は、捕虫部材2の接続部材9を構成する材料よりも高剛性の材料で構成されている。保形部材25を構成する材料は任意の材料を選択し得るが、たとえば段ボールなどの板紙であってもよいし、プラスチックであってもよい。また、保形部材25は、好ましくは粘着面4と対向面5とが対面する方向と平行に設けられている。
カバー部材20の開口部は、カバー前方部23、カバー後方部24および保形部材25により形成されており、これらの端部に囲まれてなるカバー部材20の開口面と突出部6および上面部11が設けられている捕虫部材2の開口面とは、ほぼ同一面上に形成されているのが好ましい。言い換えると、カバー前方部23、カバー後方部24、および保形部材25のそれぞれの上方端部は捕虫部材2の開口部と同一平面上に位置するように設けられているのが好ましい。このようにすれば、可能な限り捕虫部材2の開口部を広く設けながら、捕虫部材2の全体をカバー部材20に収容することができるため、捕虫部材2の変形を効果的に抑制することができる。
カバー前方部23、カバー後方部24、保形部材25、およびカバー底面部26は、それぞれ前方部7、後方部8、接続部材9、および底面部10にそれぞれに対向しかつ同時に接触するように設けられている。好ましくは、前方部7とカバー前方部23、および後方部8とカバー後方部24は、それぞれ面接触するように設けられている。これにより、ポケット部21内における捕虫部材2の位置ズレや、ポケット部21からの捕虫部材2の脱離をより効果的に防止することができる。
図3を参照して、カバー部材20は、1枚の板材を折り畳むことによって形成してもよい。上記板材には、カバー後方部24と一体である背板22とカバー底面部26との境界、カバー底面部26とカバー前方部23との境界、カバー前方部23と保形部材25との境界に折線が設けられている。さらに、カバー後方部24と保形部材25とを接続するのり代部27と保形部材25との境界に折線が設けられている。これにより、上記板材を折線に沿って折り畳み、かつ、のり代部27とカバー後方部24とを接着させることにより、捕虫部材2を収容可能なポケット部21を有するカバー部材20を組み立てることができる。この場合には、カバー部材20を構成する材料が捕虫部材2を構成する材料よりも高剛性を有する材料であればよい。カバー部材20は緩衝性を有する材料で構成されているのが好ましい。カバー部材20は、たとえば互いに平行に形成されている表面層と裏面層との間に、表面層および裏面層と交差する方向に延びる中間層が複数形成されていることによって複数の空間が形成されている緩衝部材により構成されていえる。これにより、カバー部材20を介して捕虫部材2に外力が加えられた場合でも、カバー部材20により捕虫部材2に加えられる力を弱めることができる。その結果、捕虫部材2の変形をより効果的に抑制することができる。
カバー部材20は、好ましくは外部から内部への水の侵入を防止することができる防水性を有する材料で構成されており、または防水加工もしくは撥水加工が施されている。これにより、たとえば捕虫部材2が耐水性の低い材料で構成されている場合であっても、飛翔害虫捕獲装置1を水気の多い環境下でも使用することができる。
図1および図8を参照して、捕虫部材2は開口部を有している。捕虫部材2の開口部の平面形状は、任意の形状を有していればよいが、たとえば長方形である。捕虫部材2は、開口部を挟んで第1誘引部3と対向する前方部7と、前方部7と対向し第1誘引部3と一体として形成されている後方部8と、前方部7と後方部8とを接続している2つの接続部材9とを含む。捕虫部材2は、上記4つの面の下方に位置してそれらと互いに接続されている底面部10を含んでもよい。
捕虫部材2は、さらに第1誘引部3を含む。第1誘引部3は、捕虫部材2の開口部の上方に位置するとともに開口部に面している。飛翔害虫捕獲装置1を平面視したときの第1誘引部3の平面形状は、方形や半円形等の任意の形状とすればよく、たとえば長方形である。第1誘引部3には孔2Hが形成されており、孔2Hに留め具等を通して、飛翔害虫捕獲装置1を壁等に配置可能に形成されている。飛翔害虫捕獲装置1を平面視したときに、第1誘引部3の幅は捕虫部材2の幅と同等に設けられている。
第1誘引部3の主表面には飛翔害虫誘引特性を有する塗料(第1塗料)が塗布されている。そのため、第1誘引部3を視認した(第1誘引部3からの反射光を視覚した)飛翔害虫を誘引することができる。当該第1塗料の色は、たとえば黄の蛍光色である。このとき、第1誘引部3の主表面はカバー部材20に覆われることなく捕虫部材2から上方に突出しているため、飛翔害虫捕獲装置1の周辺を飛んでいる飛翔害虫は第1誘引部3を容易に視認することができる。このため、飛翔害虫を捕虫部材2の上方に容易に誘引することができる。
第1誘引部3の主表面には、さらに飛翔害虫が滑りやすい表面処理が施されている。そのため、第1誘引部3によって誘引された飛翔害虫が第1誘引部3の主表面に止まると、該飛翔害虫は第1誘引部3の下方に位置してカバー部材20に塞がれていない捕虫部材2の開口部内に滑り落とされる。その結果、飛翔害虫をより効果的に捕獲することができる。
図1および図6を参照して、捕虫部材2は上方側が下方側よりも広く設けられている。言い換えると、捕虫部材2の開口部は下方(奥)にいくにつれて狭くなるように設けられている。これにより、飛翔害虫を効率的に捕虫部材2の開口部内に誘引することができるとともに、該開口部に対して粘着面4に挟まれる捕虫部材2の内部空間が狭くなっているため、捕虫部材2内に誘引された飛翔害虫を粘着面4により効果的に捕獲することができる。
図1および図8を参照して、前方部7の上端部には、捕虫部材2の内側に延びる突出部6が設けられている。また、接続部材9の上端部には、捕虫部材2の内側に延びる上面部11が設けられている。好ましくは、突出部6と上面部11とは、捕虫部材2の上方端部において重なるように設けられ、突出部6および上面部11の一方は他方を挟み込むように設けられている。突出部6および上面部11は、捕虫部材2の開口部に対してひさし状に形成されているため、捕虫部材2の外部から捕虫部材2の内部への視界を部分的に遮ることができ、粘着面4に捕獲された飛翔害虫を視覚に入り難くすることができる。
図7を参照して、突出部6は、前方部7の上端部から後方部8側に距離L2だけ突出している。距離L2は、上記底面部10の距離L1と同等程度としてもよい。このようにすれば、たとえばカバー部材20が緩衝し得る以上の外力が前方部7または後方部8に加えられたときにも、粘着面4と対向面5とが接触する前に突出部6と後方部8とが当接することができ、さらにこのときの捕虫部材2の縦断面形状を略長方形とすることができる。この場合、捕虫部材2の上方端部(突出部6側)と下方端部(底面部10側)とには同等程度の力が加えられるため、一部分が他の部分よりも極端に変形することを防ぐことができる。
捕虫部材2を構成する部材(突出部6、前方部7、後方部8、接続部材9、底面部10、および上面部11)において、捕虫部材2の開口部内に表出している内面には、飛翔害虫誘引特性を有する塗料が塗布されていてもよい。このようにすれば、第1誘引部3の主表面に誘引されて捕虫部材2の開口部上に飛来した飛翔害虫は、さらに該開口部内の内面に塗布された塗料からの反射光に誘引されて捕虫部材2の開口部内に着地する確率を高めることができる。
このとき、捕虫部材2の開口部内には粘着面4が形成されているため、上述のように捕虫部材2の開口部内に導かれた飛翔害虫は粘着面4に捕獲される。その結果、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1によれば、飛翔害虫をより効果的に誘引し捕獲することができる。なお、捕虫部材2の開口部内に表出している内面のうち、全面に飛翔害虫誘引特性を有する塗料が塗布されている必要はないが、少なくとも捕虫部材2を上面視したときに視認可能な部分に当該塗料が塗布されているのが好ましい。捕虫部材2の開口部内に表出している内面に塗布されている塗料は、飛翔害虫誘引特性を有する限りにおいて第1誘引部3の主表面に塗布されている塗料(第1塗料)と異なっていてもよいが、たとえば同一である。
捕虫部材2を構成する突出部6および上面部11において、捕虫部材2の開口部の外側に表出している外面には飛翔害虫誘引特性を有する塗料(第2塗料)が塗布されていてもよい。当該第2塗料は、飛翔害虫誘引特性を有する限りにおいて、第1誘引部3の主表面に塗布されている第1塗料や捕虫部材2の開口部内に表出している内面に塗布されている塗料と同一であってもよいが、たとえば異なっている。この場合の第2の塗料の色は、たとえば青色である。つまり、突出部6および上面部11は、第1誘引部としての第1誘引部3とは異なる飛翔害虫誘引特性を有する第2誘引部として構成されていてもよい。このようにすれば、一般に飛翔害虫はその種類によって誘引効果の高い色が異なるため異なる種類の飛翔害虫に対して同時に誘引効果を高めることができ、これらを捕獲しやすくすることができる。
一方、上記捕虫部材2を構成する前方部7、接続部材9、および底面部10において、捕虫部材2の開口部の外側に表出している外面には飛翔害虫誘引特性を有する塗料が塗布されていない。また、後述するカバー部材20を構成するカバー前方部、保形部材25、およびカバー底面部26において、外側に表出している外面には飛翔害虫誘引特性を有する塗料が塗布されていない。捕虫部材2の開口部の外側にあって、飛翔害虫誘引特性を有する部分は、該開口部と連接されている第1誘引部3である。そのため、第1誘引部3の近傍に誘引した飛翔害虫を効率的に捕虫部材2の内部に導き入れることができる。
第1誘引部3および捕虫部材2を構成する材料は、それぞれ任意に選択され得るが、いずれも剛性が低く外力を受けて容易に変形されやすいものであって低コストの材料とすることができ、たとえば紙とすることができる。
図4を参照して、本実施の形態における第1誘引部3と捕虫部材2とは、1枚の台紙が折りたたまれることによって形成されてもよい。このとき、該台紙の一方の面には飛翔害虫誘引特性を有する第1塗料が塗布されている。該台紙の他方の面のうち、突出部6および上面部11の上記外面を構成する部分には飛翔害虫誘引特性を有する第2塗料が塗布されており、それ例外の部分には塗布されていない。
上記台紙には、捕虫部材2と突出部6との間、および捕虫部材2における粘着面と対向面との間には折線(図4に示す点線が折れ線である)が形成されている。具体的には、上記台紙において、後方部8と一体である第1誘引部3と底面部10との境界、底面部10と前方部7との境界、前方部7と接続部材9との境界、前方部7と突出部6との境界、接続部材9と上面部11との境界、および後方部8と接続部材9とを接続するのり代部14と接続部材9との境界に、折線が設けられている。これにより、上記台紙を折線に沿って折り畳み、のり代部14と後方部8とを接着させることにより、第1誘引部3と捕虫部材2とを組み立てることができる。なお、接続部材9において、底面部10から上面部11まで延びるように折線が形成されていてもよい。また、台紙の他方の面に飛翔害虫誘引特性を有する塗料を塗布してもよい。
次に、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1の作用効果について説明する。飛翔害虫捕獲装置1は捕虫部材2を収容しているカバー部材20を備え、カバー部材20は収納されている捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが当接しないように保形するものである。そのため、飛翔害虫捕獲装置1に外力が加えられたときにもカバー部材20により捕虫部材2の変形を抑制することができる。このため、捕虫部材2を低剛性で比較的安価な材料で構成しても、粘着面4と対向面5とが接着することを防止することができる。その結果、粘着面4と対向面5との接着により継続使用不可能となるリスクを低減できるとともに、所定期間使用後には捕虫部材2(および捕虫部材2と一体として構成された第1誘引部3)を低コストで交換することができる。このとき、第1誘引部3および捕虫部材2はカバー部材20のポケット部21上に載置されているだけであるため、容易に交換することができる。その結果、飛翔害虫捕獲装置1を設置することにより、衛生的な環境を低コストかつ容易に実現し、また維持することができる。
また、粘着面4と対向面5との接着を効果的に抑制するには、粘着面4と対向面5とが対向する方向において捕虫部材2の変形が抑制されていればよい。カバー部材20における接続部材としての保形部材25が、捕虫部材2において少なくとも粘着面4および対向面5のそれぞれに接続されている接続部材9よりも上記対面する方向に高い剛性を有しているため、粘着面4と対向面5とが変形して接着することを効果的に抑制することができる。
さらに、カバー部材20を構成する材料に緩衝性を有する材料を採用することにより、カバー部材20は加えられた外力を緩衝することができるため、より効果的に捕虫部材2の変形を抑制することができる。
また、カバー部材20に防水性または撥水性を持たせることにより、捕虫部材2が耐水性の低い材料で構成されている場合であっても、たとえば水飛沫などが飛びやすい環境下などにおいても飛翔害虫捕獲装置1を使用することができる。
また、飛翔害虫捕獲装置1において、突出部6と上面部11とは捕虫部材2の上方端部において重なるように設けられ、突出部6および上面部11の一方は他方を挟み込むように設けられていることにより、突出部6と上面部11とが捕虫部材2の開口端部を支持している構成とすることができる。これにより、捕虫部材2の開口部の変形を抑制することができる。この結果、たとえばカバー部材20により外力の一部が吸収されたものの、なお捕虫部材2に力が加えられるような場合においても、粘着面4と対向面5とが当接することを効果的に防止することができる。また、この場合には、たとえば捕虫部材2をカバー部材20とは別に(カバー部材20に収容されている状態でなく)運搬等する際に、あらかじめ粘着面4を剥離紙で覆っておかなくても粘着面4同士が接着することを防止することができる。その結果、捕虫部材2の梱包コストや製造コストを低く抑えることができる。
また、飛翔害虫捕獲装置1において、第1誘引部3の主表面と捕虫部材2の開口部内に表出している面には第1塗料が塗布されており、突出部6および上面部11の開口部の外側に表出している外面には第2塗料が塗布されている。このとき、一般に飛翔害虫はその種類によって誘引効果の高い色が異なるため、第1塗料および第2塗料が同一である場合には、特定の飛翔害虫をより効果的に捕獲することができる。また、第1塗料および第2塗料が異なっている場合には、異なる種類の飛翔害虫に対して同時に誘引効果を高めることができ、これらを捕獲しやすくすることができる。
また、前方部7または後方部8に大きな外力が加えられたときにも、粘着面4同士が接触する前に突出部6と後方部8とが当接することができ、このときの捕虫部材2の縦断面形状を略長方形とすることができる。その結果、捕虫部材2の上方端部(突出部6側)と下方端部(底面部10側)とには同等程度の力が加えられるため、一部分が他の部分よりも極端に変形することを防ぐことができる。なお、捕虫部材2の変形時に、後方部8において突出部6が当接する部分には、粘着面4が形成されていてもよい。このようにしても、突出部6と後方部8における粘着面4との接触面積が小さいため、突出部6と後方部8とを容易に剥離することができ、ふたたび変形前の通常使用形態に戻して使用を継続することができる。後方部8において突出部6が当接する部分に粘着面4が形成されていない場合には、さらに容易に変形前の通常使用形態に戻して使用を継続することができる。
また、図1および図8を参照して、本実施の形態における突出部6は、捕虫部材2の開口部に沿って、一方の接続部材9から他方の接続部材9まで延びるように形成されている。これにより、捕虫部材2の開口部が第1誘引部3の第1誘引部3と平行な方向において広く形成されている場合(一方の接続部材9から他方の接続部材9までの距離L3(図8参照)が長く形成されている場合)にも、突出部6は、該第1誘引部3と平行な方向において部分的に粘着面4と対向面5とが接着することを防止することができる。
本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1は、以下のような構成を採用することもできる。
図9を参照して、カバー部材20の背板22は、少なくとも一部が捕虫部材2の開口部上に迫り出すように設けられていてもよい。具体的には、背板22は、第1誘引部3に沿って設けられている第1の背板22Aと、捕虫部材2の開口部上に迫り出すように設けられていている第2の背板22Bとで構成されていてもよい。第1の背板22Aおよび第2の背板22Bは、いずれも防水処理または撥水処理が施されている。このようすれば、飛翔害虫捕獲装置1に対して上方から外力や水飛沫を受ける場合にも、これらによる捕虫部材2の変形や変質を抑制することができる。
図9を参照して、第1誘引部3は、少なくとも一部が捕虫部材2の開口部上に迫り出すように設けられていてもよい。
第1誘引部3は、後方部8と一体として設けられている誘引部3Aと、捕虫部3の開口部上に迫り出すように設けられていている誘引部2Bとで構成されていてもよい。誘引部3Aおよび誘引部3Bの主表面は、いずれも飛翔害虫を誘引する特性を有する蛍光塗料が塗布されており、かつ、飛翔害虫が滑りやすい表面処理が施されている。このようにすれば、誘引部3Aに加えて、誘引部3Bに誘引されて誘引部3Bの主表面に着地した飛翔害虫を捕虫部材2の開口部内に滑落させることができ、より効果的に飛翔害虫を誘引し、捕獲することができる。
第1誘引部3は、後方部8と一体として設けられている誘引部3Aと、捕虫部3の開口部上に迫り出すように設けられていている誘引部2Bとで構成されていてもよい。誘引部3Aおよび誘引部3Bの主表面は、いずれも飛翔害虫を誘引する特性を有する蛍光塗料が塗布されており、かつ、飛翔害虫が滑りやすい表面処理が施されている。このようにすれば、誘引部3Aに加えて、誘引部3Bに誘引されて誘引部3Bの主表面に着地した飛翔害虫を捕虫部材2の開口部内に滑落させることができ、より効果的に飛翔害虫を誘引し、捕獲することができる。
さらに、図9を参照して、突出部6は、後方部材6Aを有していてもよい。具体的には、突出部6の後方部8側に位置する端部には、後方部8と平行な面を有する後方部材6Aが設けられていてもよい。このようにすれば、捕虫部材2が外力を受けて変形させられる場合にも、後方部材6Aと後方部8とが面接触することにより粘着面4同士が当接して接着することを防止することができる。
また、図9を参照して、当接防止部12が、後方部8から前方部7側に突出部として形成されていてもよい。突出部として設けられた当接防止部12は、任意の材料で構成することができる。また、この場合、当接防止部12は、後方部8において任意の場所に設けられていればよいが、たとえば後方部8の中央部分に設けられていてもよい。このようにしても、捕虫部材2が外力を受けて変形させられる場合にも、当接防止部12と前方部7とが接触することにより粘着面4同士が当接して接着することをより確実に防止することができる。なお、当接防止部12は、前方部7から後方部8側に突出部として形成されていてもよい。
また、図9を参照して、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1は、捕虫部材2の内部において、誘引剤13をさらに備えていてもよい。誘引剤13は、飛翔害虫を誘引することができる任意の誘引成分を含んでいればよく、たとえばハエ性フェロモンと飛翔害虫が高い好食性を示すたんぱく質とを発酵させたものを不織布で包まれている。誘引剤13は、たとえば、捕虫部材2の底面部10上に備えられていてもよい。上述のように、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1の底面部10は、距離L1(図7参照)をたとえば1cm以上とすることができる。これにより、様々な誘引剤13を底面部10上に設置することができる。なお、誘引剤13は、捕虫部材2の開口部内においてより開口部から離れた位置に設けられるのが好ましい。また、捕虫部材2において、たとえば粘着面4を構成する材料が誘引成分を含んでいてもよい。
本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1において、保形部材25はカバー前方部23等と同一の材料からなる1つの板材が折り畳まれることにより、捕虫部材2の接続部材9に沿うように設けられた面部材として構成されているが、これに限られるものではない。たとえば、カバー前方部23やカバー後方部24などと異なる材料からなる別部材として構成されていてもよい。図10を参照して、保形部材25は、たとえば粘着面4と対向面5とが対面する方向に沿って設けられた線状部材であって、カバー前方部23とカバー後方部24との間に複数形成されていてもよい。複数の保形部材25は、捕虫部材2において粘着面4および対向面5のそれぞれに接続されている部分と比べて捕虫部材2の粘着面4と対向面5とが対面する方向に高い剛性を有していればよい。これにより、カバー部材20の外形は捕虫部材2の外形と比べて変形が抑制されている。なお、保形部材25は、捕虫部材2と比べて上記対面する方向に高い剛性を有している限りにおいて、当該対面する方向に沿って直線状または波線状などの曲線状に形成されていてもよいし、それらが連なっていてもよい。
また、図10を参照して、カバー部材20は、背板22が設けられておらずポケット部21のみにより構成されていてもよい。このようにしても、カバー部材20はポケット部21に捕虫部材2を収容することができるため、外力により捕虫部材2が変形することを抑制できる。カバー部材20は、任意の方法で設置されるが、たとえば壁面等に接着されることにより設置されてもよい。
図11を参照して、保形部材25は粘着面4と対向面5とが対面する方向に沿って円孤状に設けられていてもよい。この場合、捕虫部材2の粘着面4に沿うように設けられている第1面部と、対向面5に沿うように設けられて第1面部と対面する第2面部と、第1面部および第2面部のそれぞれに接続されている保形部材25とが、円形状の開口部を形成するようにそれぞれ一体として設けられていてもよい。言い換えると、カバー部材20のそれぞれの領域は、第1面部であると同時に第2面部であって、かつ保形部材25として構成されている。このようにしても、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1と同様の効果を奏することができる。また、カバー部材20の開口形状を円形状とすれば、外力を効果的に分散させることができ、粘着面4と対向面5との当接を防止することができる。
なお、この場合の捕虫部材2は任意に構成され得るが、図11を参照して、たとえば第1誘引部3が突出部6として構成されていてもよい。第1誘引部3は、捕虫部材2の開口部上において粘着面4と対向面5とを接続するように十字状に設けられていてもよい。このようにすれば、第1誘引部3によっても捕虫部材2の変形を抑制することができる。また、第1誘引部3を飛翔害虫捕獲装置1の全周囲から視認可能に設けることもできる。このとき、飛翔害虫捕獲装置1はたとえば吊り具15により吊り下げられて使用される。
また、図12を参照して、飛翔害虫捕獲装置1は、孔2H,20H(図1参照)や吊り具15(図11参照)などにより吊り下げられて使用されるだけでなく、飛翔害虫捕獲装置1が捕虫部材2の開口部が上方に向けて開口した状態で水平面上に載置可能に設けられていてもよい。つまり、カバー底面部26をカバー部材20の設置面として広く形成することにより、たとえば家具等の上面に安定して載置することができる。なお、捕虫部材2の形状はカバー部材20内に位置ズレせずに収容され得る限りにおいて任意の形状とすることができる。このようにしても、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1と同様の効果を奏することができる。
また、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1において、捕虫部材2は上方側が下方側よりも広く設けられているがこれに限られるものではない。たとえば、底面部10は、捕虫部材2の開口部の開口面積に対して同等以上に設けられていてもよい。つまり、距離L1(図7参照)をたとえば4cm以上とすることができる。このようにしても、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1は、捕虫部材2の開口部の上方に第1誘引部3が設けられているため、第1誘引部3によって、飛翔害虫を捕虫部材2の開口部に効果的に誘引することができる。
また、本実施の形態に係る飛翔害虫捕獲装置1において、粘着面4は、接続部材9および底面部10の内面上に設けられていてもよい。このようにしても、捕虫部材2に外力が加えられた場合に、捕虫部材2において粘着面4と対向面5との間隔が最も狭い前方部7と後方部8との間において突出部6により粘着面4と対向面5との当接を防止することができる。そのため、飛翔害虫捕獲装置1は変形から容易に回復することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 飛翔害虫捕獲装置、2 捕虫部材、2H 孔、3 第1誘引部、4 粘着面、5 対向面、6 突出部、6A 後方部材、6S 第2誘引部、7 前方部、8 後方部、9 接続部材、10 底面部、11 上面部、12 当接防止部、13 誘引剤、14,27 のり代部、15 吊り具、20 カバー部材、21 ポケット部、22 背板、22A 第1の背板、22B 第2の背板、23 カバー前方部、24 カバー後方部、25 保形部材、26 カバー底面部。
Claims (12)
- 開口部を有し、飛翔害虫を捕獲するための捕虫部材と、
前記開口部を外部に開いた状態で前記捕虫部材を収納しているカバー部材とを備え、
前記捕虫部材は前記開口部内において粘着面と前記粘着面に対面する対向面とを含み、
前記カバー部材は収納されている前記捕虫部材の前記粘着面と前記対向面とが当接しないように保形するものである、飛翔害虫捕獲装置。 - 前記開口部は前記粘着面と前記対向面との間に設けられており、
前記カバー部材は、前記捕虫部材の前記粘着面に沿うように設けられている第1面部と、前記対向面に沿うように設けられており、前記第1面部に対面する第2面部と、前記第1面部および前記第2面部のそれぞれに接続されている保形部材とを有し、
前記保形部材は、前記捕虫部材において前記粘着面および前記対向面のそれぞれに接続されている接続部材よりも、前記粘着面と前記対向面とが対面する方向に高い剛性を有している、請求項1に記載の飛翔害虫捕獲装置。 - 前記保形部材は、前記粘着面と前記対向面とが対面する方向に沿って直線状に形成されている、請求項2に記載の飛翔害虫捕獲装置。
- 前記開口部の形状は矩形状であり、
前記保形部材は前記粘着面に対して垂直な方向に伸びるように形成されている、請求項3に記載の飛翔害虫捕獲装置。 - 前記保形部材は、前記粘着面と前記対向面とが対面する方向に沿って曲線状に形成されている、請求項2に記載の飛翔害虫捕獲装置。
- 前記カバー部材において、前記第1面部は同時に前記第2面部および前記保形部材でもあり、前記第2面部は同時に前記第1面部および前記保形部材でもあり、前記保形部材は同時に前記第1面部および前記第2面部でもある、請求項5に記載の飛翔害虫捕獲装置。
- 前記カバー部材は一枚の板材が折り畳まれることにより構成されており、
前記板材を構成する材料は、前記捕虫部材を構成する材料と比べて高剛性である、請求項1〜請求項6に記載の飛翔害虫捕獲装置。 - 前記保形部材は複数形成されている、請求項1〜請求項7に記載の飛翔害虫捕獲装置。
- 前記捕虫部材は、前記開口部に面しており前記飛翔害虫を誘引する第1誘引部をさらに含み、
前記第1誘引部は前記カバー部材から表出しており、
前記第1誘引部は飛翔害虫が滑りやすい表面処理が施されている、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の飛翔害虫捕獲装置。 - 前記捕虫部材は前記開口部の内側に突出している突出部を有しており、
前記突出部は飛翔害虫を誘引する第2誘引部を含み、
前記第1誘引部は、外部からの光を反射することにより飛翔害虫を誘引する特性を有する第1塗料が塗布されており、
前記第2誘引部は、外部からの光を反射することにより飛翔害虫を誘引する特性を有し前記第1塗料と異なる第2塗料が塗布されており、
前記突出部は前記カバー部材から表出している、請求項9に記載の飛翔害虫捕獲装置。 - 前記カバー部材は、前記捕虫部材の前記開口部を挟んで対向する複数の部分のそれぞれと、外側から同時に接触するように設けられており、
前記捕虫部材は前記カバー部材に対して着脱可能に設けられている、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の飛翔害虫捕獲装置。 - 前記カバー部材は防水性を有している、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の飛翔害虫捕獲装置。
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---|---|---|---|---|
JP2018093807A (ja) * | 2016-12-14 | 2018-06-21 | 株式会社ネクストセンチュリー | 蜂捕獲具 |
JP2021132594A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | 環境機器株式会社 | 飛翔昆虫捕獲装置及び飛翔昆虫の捕獲方法 |
-
2014
- 2014-04-07 JP JP2014078498A patent/JP2015198589A/ja active Pending
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