JP2015191794A - チョークコイル及びマグネトロン - Google Patents

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Abstract

【課題】チョークコイルの温度上昇を抑えて良好なノイズ抑制機能を得ることができるチョークコイル及びマグネトロンを提供する。
【解決手段】
サイドリード側チョークコイル38のコア型インダクタ50の端子側部分60の内径を磁性体コア50bの外径とほぼ等しくすると共に、空芯側部分61の内径を磁性体コア50bの外径より大きくして、磁性体コア50bのコイル50内に挿入されている部分のうち、端子側部分60の内側に位置する部分の外周のみがコイル50と接触して、それ以外の部分(すなわち空芯側部分61の内側に位置する部分)の外周は、コイル50と接触しないようにした。これにより、磁性体コア50bの温度が従来と比較して上昇し難くなり、かくして、インダクタンスの低下を抑制してノイズ特性機能の低減を抑制することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、チョークコイルに関するものであり、特に、マグネトロンのフィルターボックス内に配置するチョークコイルに係るものである。
マグネトロンは、発振部と入力部と出力部とを有している。発振部は、陽極円筒とこの内側に配置された複数のベインとからなる陽極部と、陽極円筒の中心軸、すなわち管軸に配置されたフィラメントの陰極部と、陽極円筒の管軸方向の両端面に配置された一対のポールピースとで構成されている。
入力部は、発振部の一方のポールピースを貫通して延びる陰極リードを支持するステムを有し、出力部は、発振部の他方のポールピースを貫通して延びるアンテナを有している。一対のポールピースは、それぞれ永久磁石で挟まれ、陽極部と陰極部との間の作用空間に磁束を収束させる。
このような構成でなるマグネトロンは、入力部から陰極部にフィラメント電流を供給し、陽極部と陰極部との間に電圧を印加すると、マイクロ波発振し、出力部からマイクロ波を出力する。一般的な電子レンジ用のマグネトロンの場合、発振周波数は2450MHzである。発振出力の一部は、入力部から漏洩して外部機器の障害となる為、入力部をフィルターボックスでシールドして電波漏洩を防止している。また、発振出力は、2450MHzの基本波だけでなく、電子擾乱などによって広い帯域にわたる周波数の電波を発振しており、フィルターボックスはこれらの電波の漏洩も阻止している。
フィルターボックスは、外部電源に接続され、外部入力端子を兼ねる一対の貫通コンデンサを有している。また、フィルターボックス内には、一対の陰極端子と一対の貫通コンデンサとの間にそれぞれ接続された一対のチョークコイルが配置されている。
各チョークコイルは、例えば、図4に示すように、磁性体コア100aの外径と同程度の巻き径で銅線を巻回したコイル100bに磁性体コア100aを挿入して固定したコア型インダクタ100と、磁性体コア100aの外径と同程度の巻き径で銅線を巻回した空芯コイル101aでなりコア型インダクタ100よりも巻き間隔が広い空芯型インダクタ101とを直列接続したものとなっている。
フィルター回路を構成するチョークコイルは、陰極部から漏洩するマイクロ波を熱として消費する。また、チョークコイルは、過熱で磁性体コアの透磁率が低下するとインダクタンスが低下し、マイクロ波の漏洩が増大する。さらに、空芯型インダクタは、漏洩波の最大成分である2450MHzの基本波の定在波の最大振幅部をこのインダクタ内に位置させて減衰させ、コア型インダクタに至らないようにし、コア型インダクタの負担を軽減している(例えば特許文献1参照)。
特開2013−77516号公報
実際、チョークコイルは、マグネトロンの動作中、銅線に電流が流れてコイル100bが発熱することにともなって、コイル100bと接触している磁性体コア100aの温度が上昇する。特に、フィルターボックスにインバータ電源が接続されている場合、チョークコイルの銅線には高周波の電流が流れる為、磁性体コア100aの温度が高くなり易い。
そして、チョークコイルは、上述のように、磁性体コア100aの温度が上昇して磁性体コア100aの透磁率が低下すると、インダクタンスが低下してノイズ抑制機能が低減する。特に、磁性体コア100aの温度がキュリー温度を超えるまで上昇してしまうと、磁性体コア100aから磁性が消えてノイズ抑制機能が著しく低下してしまう。
このように、マグネトロンのチョークコイルは、磁性体コアの温度上昇にともなってノイズ抑制機能が低減してしまう為、良好なノイズ抑制機能を得る為には、如何にして磁性体コアの温度上昇を抑えるかが重要となってくる。
そこで、本発明は、上記課題を解決する為になされたものであり、温度上昇を抑えて良好なノイズ抑制機能を得ることのできるチョークコイルを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、本発明に係るチョークコイルは、第1のコイルと、当該第1のコイル内に挿入された磁性体コアとでなるコア型インダクタと、前記第1のコイルと直列接続される第2のコイルでなる空芯型インダクタとを具備し、前記コア型インダクタの前記第1のコイルは、前記空芯型インダクタ側となる一部が、前記磁性体コアと接触しないよう、内径が前記磁性体コアの外径より大きくなっていて、残りの部分が、前記磁性体コアと接触するよう、内径が前記磁性体コアの外径とほぼ等しくなっている、ことを特徴とする。
また、本発明に係るマグネトロンは、第1のコイルと、当該第1のコイル内に挿入された磁性体コアとでなるコア型インダクタと、前記第1のコイルと直列接続される第2のコイルでなる空芯型インダクタとを具備し、前記コア型インダクタの前記第1のコイルは、前記空芯型インダクタ側となる一部が、前記磁性体コアと接触しないよう、内径が前記磁性体コアの外径より大きくなっていて、残りの部分が、前記磁性体コアと接触するよう、内径が前記磁性体コアの外径とほぼ等しくなっているチョークコイルを有する。
本発明によれば、チョークコイルの温度上昇を抑えて良好なノイズ抑制機能を得ることができるチョークコイル及びマグネトロンを提供できる。
本発明に係るマグネトロンの一実施の形態における全体の縦断面図である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるフィルターボックスの横断面図である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるチョークコイルの側面図及び縦断面図である。 従来のマグネトロンにおけるチョークコイルの側面図及び縦断面図である。
本発明に係るマグネトロンの一実施の形態を、図面を参照して説明する。尚、以下の実施の形態は、単なる例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本実施の形態のマグネトロン1の概略を示す縦断面図である。このマグネトロン1は、2450MHz帯の基本波を発生する電子レンジ用のマグネトロンである。
マグネトロン1は、マグネトロン本体2と、フィルターボックス3とを有している。マグネトロン本体1は、発振部4と入力部5と出力部6とで構成され、発振部4の管軸m方向の一端側に入力部5が設けられ、他端側に出力部6が設けられている。
尚、管軸mは、マグネトロン本体2の中心軸である。また、以下の説明では、マグネトロン本体2の管軸m方向の一端側を下端側及び入力側と定義すると共に、他端側を上端側及び出力側と定義する。
発振部4は、陽極部7と陰極部8とで構成され、陽極部7は、陽極円筒9と、この陽極円筒9の内周面から管軸mに向かって突出した複数個のベイン10とを有している。
陰極部8は、フィラメント11と、一対のエンドハット12、13と、陰極センターリード14と、陰極サイドリード15とを有している。フィラメント11は、管軸m上に配設されていて、エンドハット12、13は、フィラメント11の上下両端部に設けられている。
陰極センターリード14は、上端がエンドハット12に固定され、当該エンドハット12を介してフィラメント11と接続されている。陰極サイドリード15は、上端がエンドハット13に固定され、当該エンドハット13を介してフィラメント11と接続されている。また、陰極センターリード14と陰極サイドリード15は、それぞれその下端が、マグネトロン本体2の下端側に位置する入力部5に向かって延びている。
ベイン10は、その先端である遊端が、フィラメント11との間に所定の間隔を保つように配設されている。ベイン10の遊端とフィラメント11との間に形成される環状空間が作用空間となっている。
陽極円筒9の上下両端部には、略漏斗状(略すり鉢状)の一対のポールピース16、17が、作用空間を管軸m方向に挟んで対向して設けられている。陽極円筒9の下端側に設けられている入力側のポールピース17の下方には、フィラメント印加用電流及びマグネトロン駆動用高電圧を供給する為の入力部5が設けられている。入力部5は、陰極センターリード14及び陰極サイドリード15を保持するセラミックステム18を有している。
入力部5は、管軸m方向に延びる筒状の金属封着体19により、陽極円筒9と真空気密に接合され、フィルターボックス3に覆われている。
また、陽極円筒9の上端側に設けられている出力側のポールピース16の上方には、マイクロ波を伝送し放射する為のアンテナリード20を有する出力部6が設けられている。
出力部6は、アンテナリード20と、絶縁筒21と、排気管22とを有している。排気管22は、絶縁筒21の上端に接合されている。アンテナリード20は、下端が複数のベイン10のうちの1つに接続され、上端が管軸mに沿って上方へと延び、絶縁筒21内を通り排気管22に挟持され固定されている。
出力部6は、管軸m方向に延びる筒状の金属封着体23により、陽極円筒9と真空気密に接合されている。
入力側のポールピース17の下方と出力側のポールピース16の上方には、金属封着体19、23の外周側に、一対のフェライトでなる環状永久磁石24、25が、陽極円筒9を管軸m方向に挟んで対向して設けられている。
陽極円筒9と、環状永久磁石24、25は、枠状ヨーク26、27により覆われている。環状永久磁石24、25は、ポールピース16、17と対向する面とポールピース16、17とが磁気的に結合されると共に、その反対側の面と枠状ヨーク26、27とが磁気的に結合されることにより形成された磁気回路によって、ベイン10とフィラメント11との間の作用空間に磁界を供給している。
マグネトロン1の構成の概略は、以上のようになっている。
次に、図2を用いて、フィルターボックス3とその内部の構成について、さらに詳しく説明する。
フィルターボックス3に覆われる入力部5は、陰極センターリード14及び陰極サイドリード15を保持するセラミックステム18と、陰極センターリード14及び陰極サイドリード15にそれぞれ接続された一対の陰極端子30、31とを有している。
フィルターボックス3の側壁には、その側壁を貫通する2端子の貫通コンデンサ32が取り付けられている。この貫通コンデンサ32は、フィルターボックス3の外側に位置する2端子33、34と、内側に位置する2端子35、36とを有している。尚、内側に位置する2端子35、36を、以下、内側端子35、36とも呼ぶ。
一対の陰極端子30、31は、フィルターボックス3内のほぼ中央に位置していて、この陰極端子30、31と、貫通コンデンサ33の内側端子35、36のそれぞれとの間には、チョークコイル37、38が直列接続されている。このチョークコイル37、38と、貫通コンデンサ32により、フィルター回路が構成されている。
尚、陰極センターリード14に接続された陰極端子30と内側端子35との間に接続されたチョークコイル37を、センターリード側チョークコイル37と呼び、陰極サイドリード15に接続された陰極端子31と内側端子36との間に接続されているチョークコイル38をサイドリード側チョークコイル38と呼ぶ。
センターリード側チョークコイル37は、銅線などのワイヤを螺旋状に隙間なく密巻きしてなる第1のコイルとしてのコイル40aと当該コイル40a内に少なくとも一部が挿入されて固定される円柱状のフェライトなどでなる磁性体コア40bとで構成されるコア型インダクタ40と、銅線などのワイヤを螺旋状に隙間が空くよう疎巻きしてなる第2のコイルとしての空芯コイル41aでなる空芯型インダクタ41とを直列接続したものである。尚、コア型インダクタ40のコイル40aと、空芯型インダクタ41の空芯コイル41aは、1本のワイヤで形成されている。また、ここでは、例えば、ワイヤの直径を1.0〜1.4mm、磁性体コア40bの直径は、2.5〜4mm程度としている。
このセンターリード側チョークコイル37は、空芯型インダクタ41側が所定長の折り曲げ配線42を介して陰極端子30に接続され、コア型インダクタ40側が内側端子35に接続されている。
一方のサイドリード側チョークコイル38も、センターリード側チョークコイル38と同一の構成でなり、第1のコイルとしてのコイル50aと当該コイル50a内に少なくとも一部が挿入されて固定される磁性体コア50bとで構成されるコア型インダクタ50と、第2のコイルとしての空芯コイル51aでなる空芯型インダクタ51とを直列接続したものである。尚、このコア型インダクタ50のコイル50aと、空芯型インダクタ51の空芯コイル51aも、1本のワイヤで形成されている。
このサイドリード側チョークコイル38は、空芯型インダクタ51側が所定長の折り曲げ配線52を介して陰極端子31に接続され、コア型インダクタ50側が内側端子36に接続されている。
ここで、図3を用いて、サイドリード側チョークコイル38についてさらに詳しく説明する。尚、センターリード側チョークコイル37については、サイドリード側チョークコイル38と同一の構成である為、説明を省略する。
図3(A)は、サイドリード側チョークコイル38の側面図であり、図3(B)は、サイドリード側チョークコイル38のコア型インダクタ50の断面図である。
サイドリード側チョークコイル38のコア型インダクタ50のコイル50aは、図3(B)に示すように、内側端子36側の部分(これを端子側部分と呼ぶ)60と、空芯型インダクタ51側の部分(これを空芯側部分と呼ぶ)61とでなり、端子側部分60より空芯側部分61の方が径が大きくなっている。また、例えば、コイル50a全体が10巻き程度だとすると、端子側部分60は3巻き程度、空芯側部分61は7巻き程度となっている。尚、端子側部分60も、空芯側部分61も、密巻きでなる。
コア型インダクタ50の磁性体コア50bは、所定の長さでなり、一端部分がコイル50aの空芯側部分61の内側まで達して、且つ他端部分が端子側部分60から外側に突出するようにして、コイル50a内に挿入され固定されている。
コイル50aの端子側部分60は、その内径が、磁性体コア50bの外径とほぼ等しく、コイル50内に挿入された磁性体コア50bの外周に接触して、当該磁性体コア50bを固定保持するようになっている。これに対して、コイル50aの空芯側部分61は、その内径が、磁性体コア50bの外径より大きく、コイル50内に挿入された磁性体コア50bの外周との間に一定の隙間(例えば、ワイヤの外径程度の隙間)が空くようになっていて、当該磁性体コア50bとは接触しないようになっている。
つまり、磁性体コア50bは、コイル50内に挿入されている部分のうち、端子側部分60の内側に位置する部分の外周のみがコイル50と接触し、それ以外の部分(すなわち空芯側部分61の内側に位置する部分)の外周は、コイル50と接触しないようになっている。
さらに、コア型インダクタ50と直列接続される空芯型インダクタ51のコイル51aは、コア型インダクタ50aのコイル50aの空芯側部分61と同様の内径となっている。
サイドリード側チョークコイル38は、このような構成となっていて、センターリード側チョークコイル37も、説明は省略したが、同様の構成となっている。
ここで、本実施の形態のサイドリード側チョークコイル38の構成によって得られる効果について説明する。尚、この効果は、センターリード側チョークコイル37の構成によって得られる効果と同一のものである。まず、その効果を明確にする為に、比較対象となる従来のチョークコイルについて、図4を用いて説明する。従来のチョークコイルも、本実施の形態のサイドリード側チョークコイル38と同様、コイル100bに磁性体コア100aを挿入して固定したコア型インダクタ100と、空芯コイル101aでなるコア型インダクタ100とを直列接続したものである。尚、磁性体コア100aのサイズ、及びコイル100bからの突出量などは、本実施の形態のサイドリード側チョークコイル38と同様のものとする。
従来のチョークコイルでは、図4(B)に示すように、コア型インダクタ100のコイル100bの内径が、全部分で、磁性体コア100aの外径とほぼ等しくなっている。つまり、磁性体コア100aは、コイル100b内に挿入されている部分の全ての外周が、コイル100bに接触するようにして固定されている。
このような従来のチョークコイルに対して、本実施の形態のサイドリード側チョークコイル38は、図3(B)に示したように、コア型インダクタ50のコイル50aの内径が、端子側部分60と空芯側部分61とで異なっている。そして、端子側部分60の内径が磁性体コア50bの外径とほぼ等しく、空芯側部分61の内径が磁性体コア50bの外径より大きくなっていることにより、磁性体コア50bのコイル50内に挿入されている部分のうち、端子側部分60の内側に位置する部分の外周のみがコイル50と接触して、それ以外の部分(すなわち空芯側部分61の内側に位置する部分)の外周は、コイル50と接触しないようになっている。
これにより、サイドリード側チョークコイル38は、従来のチョークコイルと比較して、コア型インダクタ50のコイル50aと、磁性体コア50bとの接触面積が小さくなる。
ところで、サイドリード側チョークコイル38は、マグネトロン1の動作中、ワイヤに高周波電流が流れてコア型インダクタ50及び空芯型インダクタ51が発熱する。このとき、コイル50a内に挿入されている磁性体コア50bは、コイル50aと接触している部分からもコイル50aの熱が伝わって温度が上昇する。
ゆえに、本実施の形態のサイドリード側チョークコイル38では、コイル50aと磁性体コア50bとの接触面積を従来のチョークコイルよりも小さくすることで、従来のチョークコイルと比較して、コイル50aから磁性体コア50bへの熱の伝わりを低減して温度上昇を抑制することができる。
さらに、本実施の形態のサイドリード側チョークコイル38では、上述したように、磁性体コア50bの温度上昇を抑制することができるので、インダクタンスの低下を抑制してノイズ特性機能の低減を抑制することができる。同様に、センターリード側チョークコイル37も、磁性体コア40bの温度上昇を抑制することができるので、インダクタンスの低下を抑制してノイズ特性機能の低減を抑制することができる。かくして、本実施の形態のチョークコイル37、38によれば、従来のチョークコイルと比較して、良好なノイズ抑制機能を得ることができる。
また一方で、フィルターボックス3にインバータ電源が接続されている場合、チョークコイル37、38のインダクタンスが低下すると、マグネトロン1のフィラメント電流が大きくなり、安定発振できなくなってしまう。そこで、本実施の形態では、チョークコイル37、38のインダクタンスの低下を抑制することで、マグネトロン1を安定発振させることができるようにもなっている。
尚、上述した実施の形態では、コア型インダクタ50のコイル50aの端子側部分60の内径を磁性体コア50bの外径とほぼ等しくすると共に、空芯側部分61の内径を磁性体コア50bの外径より大きくした。つまり、コイル50aに挿入されている磁性体コア50bに対して、端子側部分60を接触させて固定すると共に、空芯側部分61とは隙間を空けて熱の伝わりを抑制するようにした。
これとは逆に、端子側部分60の内径を磁性体コア50bの外径より大きくすると共に、空芯側部分61の内径を磁性体コア50bの外径と等しくして、コイル50aに挿入されている磁性体コア50bに対して、空芯側部分61を接触させて固定すると共に、端子側部分60とは隙間を空けて熱の伝わりを抑制するようにしてもよい。
しかしながら、サイドリード側チョークコイル38は、コア型インダクタ50と空芯型インダクタ51とを直列接続したものであり、空芯型インダクタ51の空芯コイル51aも発熱する。
ゆえに、この空芯コイル51aよりもできるだけ距離が離れている部分、すなわち端子側部分60で磁性体コア50aと接触するようにすることが、磁性体コア50aの温度上昇を低減させるうえでは望ましい。このような理由から、上述した実施の形態では、空芯コイル51aよりも距離が離れている端子側部分60を磁性体コア50aと接触させて固定するようにした。
また、上述した実施の形態では、コイル50a全体が10巻き程度だとすると、端子側部分60が3巻き程度、空芯側部分61が7巻き程度だとした。つまり、端子側部分60と空芯側部分61との大きさの比率を3:7程度とした。これに限らず、この比率を変更してもよい。具体的には、磁性体コア50bをより強固に固定したいのであれば、端子側部分60の比率を大きくすればよく、また磁性体コア50bへの熱の伝わりをより低減したいのであれば、空芯側部分61の比率を大きくすればよい。
さらに、上述した実施の形態では、磁性体コア50bの外周と空芯側部分61との間にできる隙間の大きさを、コイル50aを構成しているワイヤの外径程度としたが、これに限らず、磁性体コア50bに接触しない範囲で、隙間の大きさをワイヤの外径より狭くしてもよく、またワイヤの外径より広くしてもよい。尚、隙間の大きさをワイヤの外径より広くする場合、空芯側部分61とフィルターボックス3との間の絶縁距離よりは短くすることが望ましい。
さらに、上述した実施の形態では、コア型インダクタ50と直列接続される空芯型インダクタ51のコイル51aの内径を、コア型インダクタ50aのコイル50aの空芯側部分61の内径と等しくした。これに限らず、空芯型インダクタ51のコイル51aの内径を、コア型インダクタ50aのコイル50aの空芯側部分61の内径とは異なるようにしてもよい。例えば、空芯型インダクタ51のコイル51aの内径を、コア型インダクタ50aのコイル50aの端子側部分60の内径と等しくしてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、センターリード側チョークコイル37と、サイドリード側チョークコイル38とを同一構成としたが、例えば、センターリード側チョークコイル37と、サイドリード側チョークコイル38とで、各々の磁性体コア40b、50bの温度の上昇度合いが違うのであれば、異なる構成としてもよい。
具体的には、温度の上昇度合いが大きい方を、温度の上昇度合いが小さい方よりも、コア型インダクタンスのコイルの空芯側部分の内径が大きくなるようにして、すなわち磁性体コアと空芯側部分との隙間が大きくなるようにして、放熱効果をより大きくするようにしてもよい。
また、温度の上昇度合いが大きい方を、温度の上昇度合いが小さい方よりも、コア型インダクタンスのコイルに対する空芯側部分の比率が大きくなるようにして、すなわち磁性体コアと端子側部分との接触面性が小さくなるようにして、温度の伝わりをより低減させるようにしてもよい。
このように、センターリード側チョークコイル37と、サイドリード側チョークコイル38とで、コイルの空芯側部分の内径や、コイルの大きさに対する空芯側部分の大きさの比率などを変えるようにしてもよい。
1…………マグネトロン、3……フィルターボックス、37……センターリード側チョークコイル、38……サイドリード側チョークコイル、40、50……コア型インダクタ、40a、50a……コイル、40b、50b……磁性体コア、41、51……空芯型インダクタ、41a、51a………空芯コイル。
そして、チョークコイルは、上述のように、磁性体コア100aの温度が上昇して磁性体コア100aの透磁率が変化する。透磁率の変化によりノイズ抑制機能が低減する。

Claims (5)

  1. 第1のコイルと、当該第1のコイル内に挿入された磁性体コアとでなるコア型インダクタと、
    前記第1のコイルと直列接続される第2のコイルでなる空芯型インダクタとを具備し、
    前記コア型インダクタの前記第1のコイルは、
    その一部分が、前記磁性体コアと接触しないよう、内径が前記磁性体コアの外径より大きくなっていて、残りの部分が、前記磁性体コアと接触するよう、内径が前記磁性体コアの外径とほぼ等しくなっていること
    を特徴とするチョークコイル。
  2. 前記コア型インダクタの前記第1のコイルは、
    前記空芯型インダクタ側となる一部分が、前記磁性体コアと接触しないよう、内径が前記磁性体コアの外径より大きくなっていて、残りの部分が、前記磁性体コアと接触するよう、内径が前記磁性体コアの外径とほぼ等しくなっていること
    を特徴とする請求項1に記載のチョークコイル。
  3. 上記コア型インダクタの前記第1のコイルは、
    ワイヤを密巻きしたものであること
    を特徴とする請求項1に記載のチョークコイル。
  4. 上記空芯型インダクタの前記第2のコイルは、
    前記コア型インダクタの前記空芯側インダクタ側となる一部分の内径と、同一の内径でなること
    を特徴とする請求項2に記載のチョークコイル。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のチョークコイルを有する
    ことを特徴とするマグネトロン。
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