JP2015190525A - 変速操作装置 - Google Patents

変速操作装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015190525A
JP2015190525A JP2014067002A JP2014067002A JP2015190525A JP 2015190525 A JP2015190525 A JP 2015190525A JP 2014067002 A JP2014067002 A JP 2014067002A JP 2014067002 A JP2014067002 A JP 2014067002A JP 2015190525 A JP2015190525 A JP 2015190525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
displacement
neutral
swing
trunnion shaft
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014067002A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6207444B2 (ja
Inventor
翼 川添
Tsubasa Kawazoe
翼 川添
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2014067002A priority Critical patent/JP6207444B2/ja
Publication of JP2015190525A publication Critical patent/JP2015190525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6207444B2 publication Critical patent/JP6207444B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Mechanical Control Devices (AREA)

Abstract

【課題】トラニオン形式の斜板操作方式を採用しながらも、操作アクチュエータに要求される操作力ができるだけ小さくてもよい変速操作装置を提供する。【解決手段】油圧無段変速装置における斜板角度を設定するトラニオン軸16を操作するために、変速操作装置は、トラニオン軸16と一体的に揺動する揺動体4と、操作アクチュエータ2と、操作アクチュエータ2の変位を揺動体4に伝達して揺動体4を揺動させる変位伝達部材3と、トラニオン軸16の中立位置に対応する揺動体4の中立揺動角度を保持する中立保持機構6とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、斜板を有する油圧無段変速装置の斜板角を操作する変速操作装置に関する。
油圧無段変速装置は、可変容量型油圧ポンプや可変容量型油圧モータを用いて出力軸の回転数を無段階に変更するものであり、その際、一般的にはアキシャル型のプランジャと相互作用する斜板の斜板角度を変更する操作が行われる。斜板角度を変更する操作構造形式としては、クレードル形式またはトラニオン形式あるいはそれらの複合形式が知られているが、トラニオン形式が、構造的に簡単となる利点を有する。
例えば、特許文献1では、トラニオン形式の斜板操作構造を有する油圧モータが開示されている。この油圧モータでは、本体ケースに斜板角変更用の上下一対の油圧シリンダが、トラニオン軸の軸芯に対して対称となるように配置されている。これら一対の油圧シリンダのプランジャ(ピストン)の伸縮変位によって、斜板がトラニオン軸周りで揺動し、その結果、斜板の傾斜角(斜板角度)が変更されることで、出力軸の回転速度が変更される。
特開平8−068376号公報
斜板の調整構造を簡単にするためには、トラニオン形式を採用するとともに、トラニオン軸を直接油圧シリンダなどの操作アクチュエータで揺動操作する構成を採用するとよい。しかしながら、その場合、トラニオン軸による斜板の揺動には大きなトルクが必要となり、操作アクチュエータに大きな力を供給しなければならない。そのため、操作アクチュエータの大型化や操作アクチュエータの油圧回路の油圧を高くすること等が必要となる。 これらのことは、操作アクチュエータのための動力供給制御系のコスト上昇などを導き、不都合である。このような実情から、トラニオン形式を採用しながらも、操作アクチュエータに要求される操作力ができるだけ小さい変速操作装置が要望されている。
本発明による変速操作装置は、油圧無段変速装置における斜板角度を設定するトラニオン軸を操作するために、前記トラニオン軸と一体的に揺動する揺動体と、操作アクチュエータと、前記操作アクチュエータの変位を前記揺動体に伝達して前記揺動体を揺動させる変位伝達部材と、前記トラニオン軸の中立位置に対応する前記揺動体の中立揺動角度を保持する中立保持機構とを備えている。
この構成によれば、トラニオン軸は、揺動体と変位伝達部材とを介して操作アクチュエータと連結されており、操作アクチュエータの変位は変位伝達部材によって揺動体の揺動変位に変換され、この揺動体の揺動変位を通じてトラニオン軸にトルクが伝達され、トラニオン軸、結果的には斜板が揺動する。揺動体が中継部材となっていることから、操作アクチュエータが直接トラニオン軸を操作することに比べて、操作アクチュエータに要求される操作力は小さくなる。これにより、操作アクチュエータに対する動力供給系の負担が小さくなる。例えば、操作アクチュエータを油圧シリンダで構成した場合、その油圧回路の油圧を高くする必要がなくなる。また、この揺動体は中立保持機構によって中立揺動角度位置に保持されるので、斜板の中立位置も保持される。不要に斜板が中立位置から外れることによる、出力軸の微小回転を回避できる。
トラニオン軸に対する大きな揺動トルクを作り出すための揺動体の形態として、スペースを取らずに十分な腕長さが確保しやすい揺動レバーが好ましい。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記揺動体は、前記トラニオン軸との連結点から両側に延びている揺動レバーであり、前記揺動レバーの一端が前記変位伝達部材と連結され、前記揺動レバーの他端に前記中立保持機構の作用部から中立保持力を受ける被作用部が形成されている。この構成では、揺動レバーの一端側に与えられた揺動変位力が倍加された揺動変位力(トルク)としてトラニオン軸に作用することになる。また、揺動レバーの他端側には中立保持力が与えられるので、中立位置において斜板をしっかりと保持することができる。
なお、中立保持力を中立保持機構から揺動レバーに伝達する作用部と被作用部との間の結合形態として、中立位置から不測に外れることのない形態が好ましい。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記被作用部は被係合部であり、前記作用部は、前記被係合部に係合して前記揺動レバーを所定揺動位置に規制する係合部である。そのような係合結合形態の簡単なものとして、切欠き部とその切欠き部に入り込む部材との組み合わせが提案される。例えば、前記被係合部は前記揺動レバーの端縁に形成された切欠き部とし、前記係合部は前記切欠き部に係入する係入片とすることができる。
前記作用部を前記被作用部に押し付けることで、前記作用部と前記被作用部との間の位置ずれを抑制することができるので、前記作用部を前記被作用部に押し付ける付勢バネが備えられていることが望ましい。また、その際、前記付勢バネによる付勢力が、前記作用部と前記被作用部とを介して前記トラニオン軸を前記トラニオン軸の軸受部に押し付けるように前記揺動レバーに作用するように構成することで、トラニオン軸とトラニオン軸の軸受部との間の隙間によって生じるがたつきを抑えることができる。
中立保持機構の作用部が揺動レバーの被作用部に対して強い中立保持力を与えるためには、てこの原理を用いるとともに、そのてこ部材の自由端側にばね力を付与させることが効果的である。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記中立保持機構は揺動支点から一方に延びる揺動アームを備え、前記揺動アームの中間部に前記作用部が設けられ、前記作用部より揺動自由端側に前記付勢バネが連結されている。
なお、実際の斜板の中立位置に対応するトラニオン軸の揺動角度と、中立保持機構によってもたらされる揺動レバーの中立位置としての揺動角度とは、製作誤差などによって、必ずしも一致しない。このずれを補正するための簡単な方法の1つは、被作用部と作用部との位置関係を調整することである。したがって、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記中立保持機構は、前記被作用部に対する前記作用部の位置を調整する中立位置調整機構を備えている。
油圧無段変速装置には、必然的に油圧回路が備わっているので、操作アクチュエータが、この油圧回路に組み込まれた油圧機器を用いて制御される油圧シリンダとして構成されると好都合である。その際、油圧シリンダにおける操作可能な変位はピストンの直線変位であるから、この直線変位を揺動体の揺動変位に変換する機構がピストンと揺動体との間に必要となる。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記操作アクチュエータは、油圧によって位置制御されるピストンを有する油圧シリンダであり、前記変位伝達部材は、前記ピストンの変位方向に交差する方向に変位可能であるとともに前記揺動体に連結されている変位体を有する。
本発明による変速操作装置の基本的な原理を説明する模式図である。 本発明による変速操作装置の具体的な実施形態の1つが組み込まれた油圧無段変速装置の回転軸に沿った断面図である。 油圧無段変速装置の外観図である。 図3と同様な外観図であるが、揺動レバーと揺動アームの相互作用領域が見えるように一部が削除された油圧無段変速装置の外観図である。 中立保持機構の揺動アームと中立位置調整機構とを示す断面側面図である。 油圧無段変速装置の油圧回路図である。
本発明による変速操作装置の具体的な実施形態を説明する前に、図1を用いて本発明を特徴付けている基本原理を説明する。図1では、油圧無段変速装置に組み込まれる油圧ポンプまたは油圧モータの斜板15が模式的に示されている。この斜板15がトラニオン軸16の軸芯であるトラニオン軸芯P4周りで揺動し、その斜板角度が変化する。その結果、この斜板15が油圧ポンプ斜板であれば、作動油の吐出量と吐出方向とが変化し、この斜板15が油圧モータ斜板であれば、油圧無段変速装置のモータ出力軸の回転方向と回転速度が変化する。変速操作装置は、このトラニオン軸16を操作アクチュエータ2の操作変位を用いてトラニオン軸芯P4周りで揺動(回動)させる機構を有する。
変速操作装置は、トラニオン軸16に連結されていることでトラニオン軸16と一体的に揺動する揺動体4と、この揺動体4を揺動させる操作アクチュエータ2とを備えている。操作アクチュエータ2の操作変位は、変位伝達部材3を介して、揺動体4がトラニオン軸芯P4周りで揺動するように揺動体4に伝達される。揺動体4の揺動変位が、トラニオン軸16の揺動変位であり、このトラニオン軸16の揺動変位が、斜板15の斜板角度の変更をもたらす。なお、操作アクチュエータ2の操作変位を揺動体4の揺動変位として伝達する変位伝達部材3の変位伝達点DPと、トラニオン軸芯P4との間に腕長さ:Lが設定されており、操作アクチュエータ2の小さな操作力でも、大きなトルクでトラニオン軸16を揺動させることができる。
斜板角度がゼロの位置は、斜板15と相互作用している油圧ピストンの動きが停止する中立位置であるので、この中立位置へのトラニオン軸16の位置決めと保持が重要である。このため、トラニオン軸16の中立位置に対応する揺動体4の中立揺動角度を保持する中立保持機構6が備えられている。
図1の図例では、操作アクチュエータ2は、任意の位置に直線変位するピストン21を有する油圧式または電動式のシリンダ20である。揺動体4は、揺動レバー40として形成されており、その中間部41でトラニオン軸16の自由端部と連結している。揺動レバー40の一方側の自由端部42は変位伝達部材3と変位伝達可能に連結されており、ピストン21の直線変位が揺動レバー40のトラニオン軸芯P4周りの揺動変位を作り出す。このような連結を可能にする変位伝達部材3の一例が図1で模式的に示されているだけであるが、変位伝達部材3は、変位案内溝32と、当該変位案内溝32に沿って変位可能な変位体31とからなる。変位案内溝32は、ピストン21に、ピストン変位方向に交差(ここでは直交)する方向に延びるように設けられている。この変位案内溝32に変位体31が挿入されている。揺動レバー40の他方の自由端部43側には、中立保持機構6が配置されている。
中立保持機構6は、揺動レバー40の自由端部43に形成された被作用部5に作用して、揺動レバー40を中立位置に保持する作用部7を備えている。作用部7から被作用部5に確実に中立保持力が作用するために、作用部7と被作用部5とは、互いに係合(かみ合い)する係合部70と被係合部50の形態で形成することが好ましい。その一例が図1で模式的に示されている。この例では、中立保持機構6は、揺動支点P6周りで揺動する揺動アーム60として形成されている。この揺動アーム60の中間部60aに、係合部70として機能する円筒状の係入片71が設けられている。揺動レバー40の自由端部43には、被係合部50として機能する溝状(ここでは三角形状)の切欠き部51が設けられており、この切欠き部51に係入片71の突起面(例では円周面)が入り込むことにより、揺動アーム60が所定揺動位置、つまり中立位置に規制され、保持される。ピストン21からトラニオン軸16までの変位伝達系の連結箇所に生じる隙間などによってがたつきがあっても、切欠き部51に係入片71を押し付けることにより、確実な中立位置の保持が可能となる。揺動アーム60の自由端部60bに付勢バネ8の一端が連結されており、この付勢バネ8による付勢力により、切欠き部51への係入片71の押し付けが実現する。
なお、係入片71と切欠き部51とを介した付勢バネ8による揺動アーム60に対する押し付け力(図1において図番Fで示されている矢印)は、トラニオン軸16と当該トラニオン軸16を軸受けしている軸受部(図1では図示されていない)とのがたつきを抑える副次的な役割も果たす。
製作誤差や組み立て誤差などによって、実際のトラニオン軸16の中立位置と、切欠き部51及び係入片71によって規定される中立位置とがずれる可能性がある。このずれは、切欠き部51に対する係入片71の位置を調整することにより修正できる。このために、中立位置調整機構9が備えられている。図1では、この中立位置調整機構9は、揺動アーム60の揺動支点P6の位置を変更する偏心カム機構として形成されている。この偏心カム機構は、よく知られた構造であるので、ここでは、詳しい説明はせずに、後述する。
次に、図面を用いて、本発明による変速操作装置を組み込んだ油圧無段変速装置1の具体的な実施形態の1つを説明する。図2は、油圧無段変速装置1の油圧ポンプ側の回転軸13に沿った断面図である。図3は油圧無段変速装置1の外観図である。図4は、図3において、揺動レバー40と揺動アーム60の相互作用領域を可視できるように一部を削除した外観図である。図5は中立保持機構6の揺動アーム60と中立位置調整機構9との関係を示す断面側面図である。
この油圧無段変速装置1は、可変容量型油圧ポンプと可変容量型油圧モータとから構成され、コンバインやトラクタやバックホウ等の作業機における走行装置(クローラタイプや車輪タイプ)の速度変更に用いられている。図2に、可変容量型油圧ポンプOPの断面が示されている。油圧無段変速装置1のハウジング10内に、可変容量型油圧ポンプOPの駆動軸としての回転軸13が入り込んでおり、ハウジング10の内部で、軸受け支持されている。回転軸13には、多数のアキシャル型のプランジャ14aを周方向に沿って配列装備したシリンダブロック14が取り付けられている。スラストプレートを介してプランジャ14aを受け止める斜板15は、回転軸13を外囲しており、ハウジング10に設けられた軸受部17に揺動可能に軸受け支持されている。斜板15の一側部にはトラニオン軸16が突出しており、このトラニオン軸16の軸芯(トラニオン軸芯)P4が斜板15の揺動軸芯である。
トラニオン軸16をトラニオン軸芯P4周りで揺動させるために、トラニオン軸16の先端部に揺動レバー40が取り付けられている。揺動レバー40は、図4で示されているように、二股状の部材であり、その間にトラニオン軸16を挟み込んでボルトで締め付け固定している。揺動レバー40のトラニオン軸16の挟み込み箇所から一方側に延びた自由端部42に、扁平な長方体形状の変位体31が固定されている。揺動レバー40のトラニオン軸16の挟み込み箇所から他方側に延びた自由端部43には、凹湾曲状の切欠き部51が形成されている。
図2に示されているように、変位体31は、油圧シリンダ20のピストン21に形成された変位案内溝32にスライド可能に挿入されている。変位案内溝32はピストン21の外周面にピストン変位方向に対して直交する方向で設けられた溝であり、これにより変位体31は、ピストン変位方向に対して直交する方向でスライド可能である。ピストン21は、図2では図示されていない油圧弁によって給排される作動油によって直線変位する。ピストン21の直線変位は、変位体31のスライド変位を伴って、揺動レバー40のトラニオン軸芯P4周りの揺動変位を導き、その結果、トラニオン軸16とともに斜板15が揺動し、その斜板角が変わる。
中立保持機構6を構成する揺動アーム60は、この実施形態では、図4と図5とに示すように、第1アーム部61と、第2アーム部62と、これらを連結する連結軸63とから構成されている。第1アーム部61は連結軸63の一方の端部(端面)に連結されており、第2アーム部62は連結ボス64を介して連結軸63に固定されている。第1アーム部61の自由端部には、揺動レバー40の切欠き部51に係入する係入片71としてのベアリングが取り付けられている。第2アーム部62の自由端部には付勢バネ8の一端が連結されている。付勢バネ8の他端は、ハウジング10にボルト固定されたブラケット80に連結されている。付勢バネ8による付勢力は、第2アーム部62、連結軸63、第1アーム部61、係入片71、切欠き部51を介して揺動アーム60を押し付け、その際に生じる係入片71と切欠き部51との相互作用によって揺動アーム60は中立位置を保持する。
このような連結軸63を用いた揺動アーム60の構成により、連結軸63の長さ分だけ、第1アーム部61と第2アーム部62とが互いに離れることができる。これにより、第1アーム部61をハウジング10の内部に残しながらも、第2アーム部62と付勢バネ8とをハウジング10の外部に配置することが可能となる。これは、ハウジング10のコンパクト化に貢献する。
図4と図5とから理解できるように、連結軸63は、中立位置調整機構9を構成する中立調整ブロック90に回動可能に保持されている。中立調整ブロック90はボス形状体であり、ハウジング10に回動可能に支持されている。中立調整ブロック90から側方に延びている調整レバー91を揺動操作することで、中立調整ブロック90が回動する。調整レバー91はブラケット80に形成された円弧状の長孔81に挿通されている連結ボルト92によってブラケット80に対して選択した位置で固定される。連結軸63が挿入される貫通孔93が中立調整ブロック90に設けられているが、連結軸63の軸芯でもある貫通孔93の中心軸Paは、中立調整ブロック90のボス孔中心軸Pbから偏心している。この構成により、調整レバー91を用いて中立調整ブロック90を回動させることで連結軸63のハウジング10に対する位置が変化し、結果的に切欠き部51に対する係入片71の位置関係が変化することで、中立保持位置が調整される。
なお、斜板操作のための一般的な油圧シリンダ20には中立復帰スプリングが設けられているが、ここでは中立保持機構6が設けられているので、油圧シリンダ20に中立復帰スプリングを設ける必要はない。
図6は、油圧無段変速装置1の油圧回路の一例を示している。
油圧ポンプOPは入力軸としての回転軸13に連結され、油圧モータOMは出力軸としての回転軸19に連結されている。油圧ポンプOPは、回転軸13から入力されたエンジン等の駆動源からの動力を用いて、斜板角度の変更によりその吐出量を無段で変更する。油圧モータOMは、油圧ポンプOPから供給される作動油を用いて、斜板角度の変更によりその出力軸である回転軸19の回転数を無段で変速する。一般的な使用形態では、油圧ポンプOPが主変速装置であり、油圧モータOMが副変速装置となる。
油圧ポンプOPと油圧モータOMとは循環油路101で連結されており、圧油が循環油路101を介して油圧ポンプOPと油圧モータOMとの間を循環する。その流れの向きによって、出力は正転動力と逆転動力とに切り換えられる。エンジン動力を受ける回転軸13には、ギア式のチャージポンプCPも取付けられており、回転軸13の回転によってオイルパン112(例えば、ミッションケース)からオイルが吸い上げられる。チャージポンプCPと循環油路101とはチャージ油路102によって接続されており、油圧ポンプOPや油圧モータOMや循環油路101からオイルがリークしても、循環油路101では必要量のオイルが維持される。チャージポンプCPのオイル供給方向下手側にはオイルフィルタ111が取付けられており、濾過されたオイルがチャージ油路102に供給される。
上述したように、油圧ポンプOPの斜板15の角度は、油圧シリンダ20のピストン21の伸縮変位によって変更されるが、このピストン21は、電磁式の第1バルブ121と、電磁式の第2バルブ122とによる油圧制御によって変位する。同様に、油圧モータOMの斜板角度は、圧力制御バルブ201,202油圧制御に基づく油圧アクチュエータ200の伸縮変位によって変更される。
チャージ油路102のうち、オイルフィルタ111よりもオイル供給方向下手側の箇所からポンプ用パイロット油路103及びモータ用パイロット油路104が分岐されている。そして、ポンプ用パイロット油路103は、第1バルブ121及び第2バルブ122に接続されている。第1バルブ121は、第1油路105を介して油圧シリンダ20の第1油室21aに接続され、第2バルブ122は、第2油路106を介して油圧シリンダ20の第2油室21bに接続されている。これにより、ポンプ用パイロット油路103からのオイルが、第1油室21a及び第2油室21bに供給され、この圧油の油圧力に基づいて油圧シリンダ20のピストン21が伸縮される。また、モータ用パイロット油路104は、制御バルブ201,202に接続されている。制御バルブ201,202は、油路を介して油圧アクチュエータ200の油室に接続されている。これにより、モータ用パイロット油路104からのオイルが、油圧アクチュエータ200の油室に供給され、この圧油の油圧力に基づいて油圧アクチュエータ200が変位する。
〔別実施の形態〕
(1)上述した実施形態では、変速操作装置の操作対象として、油圧ポンプOPが取り上げられていたが、本発明の変速操作装置を油圧モータOMの操作に適用してもよい。
(2)変位伝達部材3の構成は、操作アクチュエータの操作変位を揺動体4の揺動変位に伝達できるものであれば何でもよい。例えば、ピンとこのピンが挿通されるピン孔とから構成し、ピン孔にピンより大きな寸法を与えて融通を持たせることで実現可能である。このように変位伝達部材3にいて融通が生じていても、中立保持機構6によって斜板を正確な中立位置に設定することが可能となる。
本発明は、コンバイン、トラクタ、田植機、草刈機、建設機械等の作業車における油圧式無段変速装置(HSTやHMTとも呼ばれる)の油圧ポンプや油圧モータの斜板操作に、特に好適に利用できる。
1 :油圧無段変速装置
10 :ハウジング
13 :回転軸
15 :斜版
16 :トラニオン軸
17 :軸受部
19 :回転軸
2 :操作アクチュエータ
20 :油圧シリンダ
21 :ピストン
3 :変位伝達部材
31 :変位体
32 :変位案内溝
4 :揺動体
40 :揺動レバー
41 :中間部
42 :一方の自由端部
43 :他方の自由端部
5 :被作用部
50 :被係合部
51 :切欠き部
6 :中立保持機構
60 :揺動アーム
60a:中間部
60b:自由端部
61 :第1アーム部
62 :第2アーム部
63 :連結軸
64 :連結ボス
7 :作用部
70 :係合部
71 :係入片
8 :付勢バネ
9 :中立位置調整機構
P4 :トラニオン軸芯
P6 :揺動支点

Claims (9)

  1. 油圧無段変速装置における斜板角度を設定するトラニオン軸を操作する変速操作装置であって、
    前記トラニオン軸と一体的に揺動する揺動体と、
    操作アクチュエータと、
    前記操作アクチュエータの変位を前記揺動体に伝達して前記揺動体を揺動させる変位伝達部材と、
    前記トラニオン軸の中立位置に対応する前記揺動体の中立揺動角度を保持する中立保持機構と、
    を備えた変速操作装置。
  2. 前記揺動体は、前記トラニオン軸との連結点から両側に延びている揺動レバーであり、前記揺動レバーの一端が前記変位伝達部材と連結され、前記揺動レバーの他端に前記中立保持機構の作用部から中立保持力を受ける被作用部が形成されている請求項1に記載の変速操作装置。
  3. 前記被作用部は被係合部であり、前記作用部は、前記被係合部に係合して前記揺動レバーを所定揺動位置に規制する係合部である請求項2記載の変速操作装置。
  4. 前記被係合部は前記揺動レバーの端縁に形成された切欠き部であり、前記係合部は前記切欠き部に係入する係入片である請求項3に記載の変速操作装置。
  5. 前記作用部を前記被作用部に押し付ける付勢バネが備えられている請求項2から4のいずれか一項に記載の変速操作装置。
  6. 前記付勢バネによる付勢力は、前記作用部と前記被作用部とを介して前記トラニオン軸を前記トラニオン軸の軸受部に押し付けるように前記揺動レバーに作用する請求項5に記載の変速操作装置。
  7. 前記中立保持機構は揺動支点から一方に延びる揺動アームを備え、前記揺動アームの中間部に前記作用部が設けられ、前記作用部より揺動自由端側に前記付勢バネが連結されている請求項5または6に記載の変速操作装置。
  8. 前記中立保持機構は、前記被作用部に対する前記作用部の位置を調整する中立位置調整機構を備えている請求項2から7のいずれか一項に記載の変速操作装置。
  9. 前記操作アクチュエータは、油圧によって位置制御されるピストンを有する油圧シリンダであり、前記変位伝達部材は、前記ピストンの変位方向に交差する方向に変位可能であるとともに前記揺動体に連結されている変位体を有する請求項1から8のいずれか一項に記載の変速操作装置。
JP2014067002A 2014-03-27 2014-03-27 変速操作装置 Active JP6207444B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014067002A JP6207444B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 変速操作装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014067002A JP6207444B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 変速操作装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015190525A true JP2015190525A (ja) 2015-11-02
JP6207444B2 JP6207444B2 (ja) 2017-10-04

Family

ID=54425188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014067002A Active JP6207444B2 (ja) 2014-03-27 2014-03-27 変速操作装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6207444B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5616225U (ja) * 1979-07-16 1981-02-12
JPH02300560A (ja) * 1989-05-12 1990-12-12 Kubota Corp 作業車の走行変速装置
JP2002219964A (ja) * 2001-01-24 2002-08-06 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 移動農機における操作装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5616225U (ja) * 1979-07-16 1981-02-12
JPH02300560A (ja) * 1989-05-12 1990-12-12 Kubota Corp 作業車の走行変速装置
JP2002219964A (ja) * 2001-01-24 2002-08-06 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 移動農機における操作装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6207444B2 (ja) 2017-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6740032B2 (ja) 油圧ポンプ
JPH09242664A (ja) ハイドロスタティック式のアキシャルピストン機械
US7243492B2 (en) Inclined rotation control device of variable displacement hydraulic pump
JP6207444B2 (ja) 変速操作装置
JP5771119B2 (ja) 作業車
CN110131121B (zh) 液压泵
JP2009236186A (ja) 作業車両
JP2005201301A (ja) 可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置
WO2017169550A1 (ja) 傾転制御装置、およびこれを備えた液圧回転装置
JP2005201076A (ja) 可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置
JP5978495B2 (ja) 油圧式無段変速機
JP6513555B2 (ja) 斜板式可変容量ポンプの油圧回路
JP2003269324A (ja) 可変容量型斜板式油圧ポンプ
KR100755885B1 (ko) 사판식 정유압 트랜스미션
JP2005351140A (ja) 可変容量型斜板式液圧回転機
KR20170120580A (ko) 유압 엔진/펌프용 밸브의 위상 시프터
KR102198503B1 (ko) 유압 펌프 유량 제어 시스템
WO2020100359A1 (ja) 液圧回転装置
JP4934077B2 (ja) トルクジェネレータ
JP2022045201A (ja) 液圧回転機
JP6057451B2 (ja) 油圧式無段変速機
WO2018168883A1 (ja) サーボレギュレータ
JP2004278602A (ja) 油圧式無段変速機
KR20240066862A (ko) 사판식 가변 용량형 유압펌프
JP2005201300A (ja) 可変容量型油圧ポンプの傾転制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170321

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170519

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6207444

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150