JP2015190206A - 圧送排水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】屋内外を連通させずに、伸縮自在容器の設置場所を削減できる圧送排水システムを提供することである。【解決手段】建物の内部に設置された衛生器具設備から排出される排水を一旦貯留したのちポンプで圧送する排水タンクを複数備えた圧送排水システムであって、前記複数の排水タンク間を連通する通気管と、前記複数の排水タンクのうち少なくともいずれか1つ又は前記通気管に接続される伸縮自在の容器と、を有し、前記伸縮自在の容器の数は、前記排水タンクの総数よりも少ない。【選択図】図1

Description

本発明は、圧送排水システムに関する。
建物の内部に設置されたトイレなどの衛生器具設備から排出される排水を一旦排水タンクに貯留したのち、ポンプで圧送する圧送排水システムがある。この排水タンクは、密閉構造であるため、排水の流入時や排水の吐出時に、排水タンク内の空気圧が変動してしまう。よって、この空気圧の変動を緩和するために、従来の圧送排水システムでは、排水タンクに通気管を設けて、排水タンク内の空気を通気管を介して屋外に逃がしている。
ただし、上述した圧送排水システムをマンションなど既設の集合住宅に設置する場合、通気管を延長して屋内外を連通させるため、大掛かりな工事が必要になる場合がある。そこで、伸縮自在の容器を屋内に設け、その伸縮自在の容器を排水タンク毎に設けることで、屋内外を連通させずに排水タンク内の空気圧の変動を緩和させる圧送排水システムが提案されている(特許文献1)。
特許第4396933号公報
しかしながら、特許文献1に記載の圧送排水システムでは、トイレやユニットバスなど複数の衛生器具設備から排水を排出する場合、複数の衛生器具設備各々の排水タンクに伸縮自在容器を連結する必要がある。この伸縮自在容器の体積は、最大で排水タンクの体積程度と大きい。そのため、排水タンクの数が増加すると、伸縮自在容器の設置場所も増加してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、屋内外を連通させずに、伸縮自在容器の設置場所を削減できる圧送排水システムを提供することである。
本発明の一態様は、建物の内部に設置された衛生器具設備から排出される排水を一旦貯留したのちポンプで圧送する排水タンクを複数備えた圧送排水システムであって、前記複数の排水タンク間を連通する通気管と、前記複数の排水タンクのうち少なくともいずれか1つ又は前記通気管に接続される伸縮自在の容器と、を有し、前記伸縮自在の容器の数は、前記排水タンクの総数よりも少ないことを特徴とする圧送排水システムである。
本発明の一態様は、上述した圧送排水システムであって、前記複数の排水タンクのうち少なくとも2つ以上の前記排水タンクの水位が第1の水位を略同一タイミングで超える場合、前記排水タンク内の前記ポンプの運転を順次ずらす。
本発明の一態様は、上述した圧送排水システムであって、前記複数の排水タンクのうち少なくとも2つ以上の前記排水タンクの水位が前記第1の水位よりも低い水位である第2の水位を略同一タイミングで下回る場合、前記排水タンク内のポンプの停止を順次ずらす。
本発明の一態様は、上述した圧送排水システムであって、前記排水タンク内の内部圧力が所定の値を超えた場合、前記複数の排水タンク内のポンプのいずれかを始動する。
以上説明したように、本発明によれば、屋内外を連通させずに、伸縮自在容器の設置場所を削減できる圧送排水システムを提供することすることができる。
第1の実施形態の圧送排水システムの構成例を示す図である。 第1の実施形態の圧送排水システム1の基本動作を示すフローチャート図である。 第1の実施形態の圧送排水システム1の第1の動作を説明するフロー図である。 第1の実施形態の圧送排水システム1の第2の動作を説明するフロー図である。 第1の実施形態の圧送排水システム1効果を説明する図である。 1つのポンプ6の運転開始又は運転停止時の内部圧力を示す図である。 第2の実施形態の圧送排水システムの構成例を示す図である。 第3の実施形態の圧送排水システムの構成例を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態の圧送排水システムについて、図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態の圧送排水システム1の構成例を示す図である。
圧送排水システム1は、衛生器具設備2(2−1〜2−4)と、排水タンク3(3−1〜3−3)と、流入管4(4−1〜4−2)と、伸縮自在容器20と、制御装置30とを有する。
第1の実施形態の圧送排水システム1は、建物の内部に設置されたトイレなどの複数の衛生器具設備2(2−1〜2−4)から流入管4(4−1〜4−3)を通って排出される排水を一旦排水タンク3(3−1〜3−3)に貯留したのち圧送する。
衛生器具設備2は、例えば集合住宅などの建物の内部に設置されたトイレ、風呂、洗面台、流し台、台所、洗濯機である。衛生器具設備2−1と排水タンク3−1とは、流入管4−1により接続されている。衛生器具設備2−1から排出される排水は、流入管4−1を通って排水タンク3−1に流入して一旦貯留される。
衛生器具設備2−2と排水タンク3−2とは、流入管4−2により接続されている。衛生器具設備2−2から排出される排水は、流入管4−2を通って排水タンク3−2に流入して一旦貯留される。
衛生器具設備2−3と排水タンク3−2とは、流入管4−3により接続されている。衛生器具設備2−3から排出される排水は、流入管4−3を通って排水タンク3−2に流入して一旦貯留される。
衛生器具設備2−4と排水タンク3−3とは、流入管4−4により接続されている。衛生器具設備2−4から排出される排水は、流入管4−4を通って排水タンク3−3に流入して一旦貯留される。
排水タンク3の各々は、上部の所定位置に伸縮自在容器20と連通する通気管10が接続されている。すなわち、排水タンク3の各々と伸縮自在容器20とは、通気管10で連通しているため、排水タンク3の各々と伸縮自在容器20との内部がすべて同じ圧力に保たれる。
通気管10は、金属製又は合成樹脂製の配管、合成樹脂製又はゴム製のチューブなどである。
排水タンク3−1は、水位センサ5−1と、ポンプ6−1と、ポンプ6−1に接続された吐出管7−1と、圧力センサ8とを有する。
排水タンク3−2は、水位センサ5−2と、ポンプ6−2と、ポンプ6−2に接続された吐出管7−2とを有する。
排水タンク3−3は、水位センサ5−3と、ポンプ6−3と、ポンプ6−3に接続された吐出管7−3とを有する。
水位センサ5(5−1〜5−3)は、制御装置30に接続されている。水位センサ5は、排水タンク3内の排水の水位を検出し、検出した水位を制御装置30に一定周期で出力する。
水位センサ5は、例えば水位に応じて上下動するフロートを有するもの、貯留した排水から受ける水圧を測定する圧力センサを利用したもの、レーザや超音波を水面に向けて照射し、その反射に基づいて水位を検出するもの、水と空気の誘電率差を利用して静電容量を測定し水位を検出するものなどである。
ポンプ6(6−1〜6−3)は、排水タンク3の各々の内部に設置されている。ポンプ6の各々は、制御装置30に接続されている。ポンプ6は、制御装置30から制御信号を受信すると、自身が設けられた排水タンク3内に貯留された排水を吐出管7−1を通して下水道等の外部に圧送する。
圧力センサ8は、排水タンク3−1の内部に設置されている。圧力センサ8は、制御装置30に接続されている。圧力センサ8は、排水タンク3−1の内部圧力(以下、「内部圧力」という。)をゲージ圧として検出し、検出した内部圧力を制御装置30に出力する。圧力センサ8は、排水タンク3の内部圧力を検出するために配置されるものであり、必ずしも排水タンク3−1の内部に配置される必要はない。例えば、圧力センサ8は、排水タンク3−1〜3−3いずれかの内部、伸縮自在容器20の内部、通気管10の内部のいずれかであればよい。なお、本実施形態では、圧力センサ8による測定圧力を内部圧力として用いる。
伸縮自在容器20は、複数の排水タンク3のうち少なくともいずれか1つ又は通気管10に接続される密閉された伸縮自在の容器である。伸縮自在容器20は、空気収納体積を自在に変化させることができる。伸縮自在容器20は、通気管10に接続する部分が開口部である。伸縮自在容器20は、排水タンク3の外部で露出して設置されている。あるいは、伸縮自在容器20は、屋内のメンテナンス可能なスペースに設置されている。
伸縮自在容器20は、排水タンク3内の排水の水位の変化に伴って、排水タンク3と伸縮自在容器20との間で空気が移動する。また、伸縮自在容器20は、この空気の移動に連動して自在に変形する。これにより、衛生器具設備2から排出された排水が排水タンク3に流入する場合や排水タンク3に貯留している排水を吐出管7を介してポンプ6で外部に圧送する場合に、排水タンク3内の空気圧が変動しても、排水タンク3内の空気を出し入れすることができる。伸縮自在容器20の材料は、例えば拡縮するときに抵抗が少なく、且つ臭気や有害物質に対して耐食性のある薄い合成樹脂又はゴムを用いることができる。伸縮自在容器20は、排水タンク3とは分離して且つメンテナンス可能なスペースに設置されているので、劣化したときなどに容易に交換することができ、メンテナンス作業が容易である。
制御装置30は、複数の入力ポートを有している。制御装置30の入力ポートには、少なくとも水位センサ5−1と、水位センサ5−2と、水位センサ5−3と、圧力センサ8とが接続されている。制御装置30の出力ポートには、少なくともポンプ6−1と、ポンプ6−2と、ポンプ6−3とが接続されている。制御装置30は、図示しない記憶装置、CPU(中央処理装置)、入出力ポートなどを備えた演算装置である。
制御装置30は、排水タンク3内の排水の水位に基づいて、ポンプ6に制御信号を送信する。これにより、制御装置30は、ポンプ6の駆動又は停止を制御する。また、制御装置は、内部圧力に基づいてポンプ6の駆動又は停止を制御する。
制御装置30は、複数の排水タンク3の水位が第2の水位L2を略同一タイミングで超える場合、複数の排水タンク内のポンプ6の運転を順次ずらす。すなわち、始動時刻が一定時間以上離れるように運転タイミングを割り当てる。また、制御装置30は、複数の排水タンク3の水位が第1の水位L1(L1<L2)を略同一タイミングで下回る場合、複数の排水タンク内のポンプの停止を順次ずらす。すなわち、停止時刻が一定時間以上離れるように停止タイミングを割り当てる。なお、第1の水位L1は、排水タンク3の内部に貯留している排水を圧送するのを停止するために用いられる水位である。第2の水位L2は、排水タンク3の内部に貯留している排水を圧送するために用いられる水位である。運転又は停止を一定時間毎に順次ずらすポンプ6の順番は、予め設定されており、例えば、衛生器具設備2に応じで決められる。例えば、キッチンとトイレとでは、トイレの方が単位時間当たりの排水量が多いため、トイレに接続された排水タンク3内のポンプ6を先に駆動する。
制御装置30は、排水タンク3内の内部圧力が所定の値を超えた場合、複数の排水タンク3内のポンプ6のいずれかを始動する。
次に、本実施形態の圧送排水システム1の基本動作について、図を用いて説明する。図2は、本実施形態の圧送排水システム1の基本動作を示すフローチャート図である。
ステップS101において、制御装置30は、水位センサ5の各々が検出した水位を水位センサ5毎に一定周期で取得する。
ステップS102において、制御装置30は、水位センサ5の各々から取得した水位(以下、「取得水位」という。)Lが、取得水位L<第1の水位L1と、第1の水位L1≦取得水位L<第2の水位L2と、第2の水位L2≦取得水位L<第3の水位L3と、第3の水位L3≦取得水位Lとの4つの範囲のどの範囲に入るか判定する。
ステップS103において、制御装置30は、取得水位Lが第1の水位L1未満の場合(取得水位L<第1の水位L1)、その取得水位Lが測定された排水タンク3に配置されているポンプ6に制御信号を出力しない。よって、制御信号が出力されなかったポンプ6は、運転を停止する。制御装置30は、取得水位Lが第2の水位L1以上かつ第2の水位L2未満の場合(第1の水位L1≦取得水位L<第2の水位L2)、その取得水位Lの排水タンク3に配置されているポンプ6の駆動又は停止を維持する。よって、ポンプ6は、現在の状態(駆動又は停止)を維持する。
制御装置30は、取得水位Lが第2の水位L2以上かつ第3の水位L3未満の場合(第2の水位L2≦取得水位L<第3の水位L3)、その取得水位の排水タンク3に配置されているポンプ6に制御信号を出力する。よって、ポンプ6は、運転を開始する。第3の水位L3は、排水タンク3の内部に貯留している排水が満水であることを示す水位である。
制御装置30は、取得水位が第3の水位L3以上の場合(第3の水位L3≦取得水位L)、衛生器具設備2が排水タンク3に排水することを停止する。これにより、制御装置30は、内部圧力が上昇することを抑制する。
次に、複数のポンプ6の各々から取得水位が第2の水位L2を略同一のタイミングで超える場合の動作(以下、「第1の動作」という。)について説明する。図3は、第1の実施形態の圧送排水システムの第1の動作を説明するフロー図である。
図3(a)は、衛生器具設備2−3と衛生器具設備2−4が排水タンク3−2、排水タンク3−3に排水している状態を表している。図3(b)は、ポンプ6−2が排水タンク3−2の内部に貯留している排水を圧送する状態を示す。図3(c)は、ポンプ6−3が排水タンク3−3の内部に貯留している排水を圧送する状態を示す。なお、内部圧力は、所定の値を超えないとする。
まず、図3(a)に示すように、例えば、衛生器具設備2−3が排水タンク3−2に排水し、衛生器具設備2−4が排水タンク3−3に排水する。すると、排水タンク3−2と排水タンク3−3との水位が上昇する。このとき、内部圧力が上昇するため、伸縮自在容器20は、排水タンク3の水位の上昇とともに、膨らんでいく。
制御装置30は、水位センサ5の各々が検出した水位を水位センサ5それぞれの測定結果を一定周期で取得する。制御装置30は、水位センサ5−2と水位センサ5−3とから取得水位が略同一のタイミング(所定の時間間隔よりも短い範囲内において)で第2の水位L2を超えたと判定した場合、ポンプ6−2に制御信号を送信する。よってポンプ6−2は、制御装置30から制御信号を受信すると、排水タンク3−2に貯留してある排水を圧送する(図3(b))。
そして、制御装置30は、一定時間後に、ポンプ6−3に制御信号を送信する。よってポンプ6−3は、制御装置30から制御信号を受信すると、排水タンク3−3に貯留してある排水を圧送する(図3(c))。これにより、複数のポンプ6が同時に圧送開始することを防止される。また、排水タンク3内の排水の圧送により内部圧力が低下したため、伸縮自在容器20は、萎んでいく。
次に、内部圧力が所定の値を超える場合の動作(以下、「第2の動作」という。)について説明する。図4は、第1の実施形態の圧送排水システムの第2の動作を説明するフロー図である。図4(a)は、衛生器具設備2−3が排水タンク3−2に排水し、内部圧力が所定の値を超える状態を表している。図4(b)は、ポンプ6−1が排水タンク3−1の内部に貯留している排水を圧送する状態を示す。4(c)は、ポンプ6−2が排水タンク3−2の内部に貯留している排水を圧送する状態を示す。
まず、図4(a)に示すように、例えば、衛生器具設備2−3が排水タンク3−2に排水すると、排水タンク3−2の水位が上昇する。このとき、水位が上昇すると同時に内部圧力が上昇するため、伸縮自在容器20は、膨らんでいく。
制御装置30は、水位センサ5の各々が検出した水位を水位センサ5毎に一定周期で取得する。また、制御装置30は、圧力センサ8が検出した内部圧力を取得する。制御装置30は、水位センサ5−2から取得水位Lが第2の水位L2以下であり、内部圧力が所定の値以上になると、排水タンク3毎に水位減算値を算出する。水位減算値は、取得水位Lから第1の水位L1を差し引いた値である。
制御装置30は、水位減算値を排水タンク3毎に比較する。ただし、制御装置30は、少なくともポンプ6のいずれかに制御信号を出力している場合、制御信号を出力しているポンプ6が配置してある排水タンク3の水位減算値を比較対象から除外する。すなわち、制御装置30は、運転していないポンプ6が配置されている排水タンク毎に水位減算値を比較する。そして、制御装置30は、水位減算値が最も大きい値の排水タンク3−1のポンプ6−1に制御信号を出力する。よって、ポンプ6−1は、制御装置30から制御信号を受信すると、排水タンク3−1に貯留してある排水を圧送する(図4(b))。制御装置30は、内部圧力が所定の値未満になると、ポンプ6−1に制御信号を送信することを停止する。また、制御装置30は、一定時間経過すると、ポンプ6−1に制御信号を送信することを停止してもよい。
制御装置30は、水位センサ5−2から取得水位Lが第2の水位L2を越えると、ポンプ6−2に制御信号を送信する。よって、ポンプ6−2は、制御装置30から制御信号を受信すると、排水タンク3−2に貯留してある排水を外部に圧送する(図4(c))。また、排水タンク3内の排水の圧送により内部圧力が低下するため、伸縮自在容器20は萎む。
次に本実施形態の効果について、説明する。図5は、内部圧力と内容積について説明する図である。図5(a)は、排水タンク内の空気の圧力がPで、空気の体積が伸縮自在容器の体積Vaと排水タンクの体積Vとの合計であることを示す図である。図5(b)は、衛生器具設備からの排水が排水タンクに排出されたことを示す図である。図5(b)に示すように、内部圧力Pである。また、図5(a)と比べて図5(b)に示す排水タンク内の排水がΔV増加した。排水タンク内の排水がΔV増えたことで、そのΔV分の空気が伸縮自在容器に移動し、伸縮自在容器の体積がαΔVだけ増加した。なお、αは、伸縮自在容器の抵抗係数であり、0から1の値をとる。αが0の場合、伸縮自在容器は伸縮しない。一方、αが1の場合、伸縮自在容器は抵抗なく伸縮する。
排水タンクに排水が貯留することによる空気の圧力変化ΔPを算出する。空気の温度が一定の場合、空気の状態方程式は、ボイルの法則より式(1)で表すことができる。
(V+Va0)=P(V−ΔV+Va0+αΔV)…(1)
排水タンクに排水が貯留することによる空気の圧力変化ΔPは、以下に示す式(2)で求めることができる。よって、式(2)の空気の圧力Pに式(1)を代入すると、空気の圧力変化ΔPは、式(3)に示す式で求めることができる。
ΔP=P−P…(2)
ΔP=P(1−α)ΔV/{(V+Va0)−(1−α)ΔV}…(3)
式(3)に示すように、排水タンクに排水が貯留することによる空気の圧力変化ΔP(以下、「空気の圧力変化ΔP」という。)は、排水タンク内の排水ΔVの増減に比例する。つまり、排水タンクに貯留される排水の水位が上昇すると、空気の圧力変化ΔPは、高くなる。一方、排水タンクに貯留される排水の水位が下降すると、空気の圧力変化ΔPは、低くなる。また、空気の圧力変化ΔPは、排水タンクの体積Vに反比例する。つまり、排水タンクの体積Vを大きくすることで、空気の体積が大きくなり、空気の圧力変化ΔPを小さくすることができる。
従来の圧送排水システムでは、複数の衛生器具設備毎の独立した排水タンクに伸縮自在容器を連結することで、連結された排水タンク内の空気圧の変動を緩和させていた。しかしながら、本実施形態の圧送排水システムでは、排水タンク3内の各々の空気を連通させる通気管10を設けることで、空気の体積は、排水タンク3−1と排水タンク3−2と排水タンク3−3との体積の合計となる。これより、従来の圧送排水システムよりも排水タンク内の空気の体積が大きくなり、空気の圧力変化ΔPを小さくすることできる。また、本実施形態の圧送排水システムでは、排水タンク内の空気の体積が大きくなることで空気の圧力変化ΔPが小さくなるので、従来の圧送排水システムよりも伸縮自在容器の体積を減らすことができる。つまり、伸縮自在容器の占有スペースを削減することができる。
また、図6は、1つのポンプ6の運転開始又は運転停止時の内部圧力の変化を示す図である。図6は、横軸が時間(秒)であり、縦軸が内部圧力(Pa)である。また、図6は、実線が内部圧力の実測値を示し、点線が内部圧力の理論値を示す。
図6に示すように、排水タンクに排水が流入すると、制御装置30は、水位センサからの水位に応じてポンプ6を起動又は停止する。その際、ポンプ6の起動時において、理論値よりも高い正の内部圧力が発生する。また、ポンプ6の停止時において、理論値よりも高い負の内部圧力が発生する。
よって、複数のポンプ6の起動又は停止を略同一タイミング、すなわち急激な内部圧力の変動が生じるタイミング、例えば図6に示すシステムでは0.5秒未満内で行うと、複数のポンプ6の起動又は停止時の内部圧力のピークが重なる。つまり、3つのポンプ6がすべて略同一タイミングで起動した場合、ポンプ6の単独運転時の内部圧力変動の3倍の内部圧力変動が排水タンク3内に発生する。この内部圧力変動が、例えば±250Paを超えると、衛生器具設備2のトラップの封水が破れてしまうおそれがある。
第1の実施形態では、制御装置30は、複数のポンプ6の各々から取得水位Lが第2の水位L2を略同一のタイミングで超える場合、その複数のポンプ6の各々に制御信号を送信することを一定時間毎に順次遅らせる。一定時間とは、例えば、複数のポンプ6の起動又は停止時の内部圧力変動のピークが重ならない時間であり、0.5秒程度である。これにより、ポンプ6の起動時と停止時との内部圧力変動の増減のピークが重ならない。つまり、複数のポンプ6を略同一タイミングで起動又は停止することによる内部圧力変動を抑え、内部圧力変動による衛生器具設備2のトラップの封水が破れるのを防止することができる。
また、第1の実施形態では、衛生器具設備からの水が排水タンクに排水されることにより、内部圧力が上昇し、その内部圧力が所定の値を越えた場合、水位減算値が小さい排水タンク3のポンプ6を駆動する。これにより、制御装置30は、取得水位Lが第2の水位L2以上になるまでの間に、衛生器具設備2のトラップの封水が破れる程度の内部圧力まで上昇した場合でも、内部圧力の上昇を抑え、封水が破れるのを防ぐことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の圧送排水システム1Aについて説明する。なお、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。以下、構成及び動作が第1の実施形態と異なる点を説明する。
図7は、第2の実施形態の圧送排水システム1Aの構成例を示す図である。圧送排水システム1Aは、衛生器具設備2と、排水タンク3と、流入管4と、伸縮自在容器21と、伸縮自在容器22と、制御装置30とを有する。
排水タンク3の各々は、上部の所定位置に通気管11が接続されている。よって、排水タンク3の各々の空気は、それぞれ通気管11を通して移動できるようになっている。また、排水タンク3−2は、上部の所定位置に伸縮自在容器21と連通する通気管12が接続されている。排水タンク3−3は、上部の所定位置に伸縮自在容器22と連通する通気管13が接続されている。
伸縮自在容器21と伸縮自在容器22とは、伸縮自在容器20と同様に、密閉された伸縮自在の袋であり、空気を収納する体積を自在に変化させることができる。ただし、伸縮自在容器21と伸縮自在容器22との各々の体積は、伸縮自在容器20(図1参照)の体積より小さい。
伸縮自在容器21は、通気管12に接続する部分が開口部である。伸縮自在容器21は、排水タンク3の外部で露出して設置されている。伸縮自在容器21は、排水タンク3内の排水の水位の変化に伴って、排水タンク3−2と伸縮自在容器21との間の通気管を通して空気が移動する。また、伸縮自在容器21は、この空気の移動に連動して自在に変形する。
伸縮自在容器22は、通気管13に接続する部分が開口部である。伸縮自在容器22は、排水タンク3の外部で露出して設置されている。伸縮自在容器22は、排水タンク3内の排水の水位の変化に伴って、排水タンク3−3と伸縮自在容器22との間の通気管を通して空気が移動する。また、伸縮自在容器22は、この空気の移動に連動して自在に変形する。
上述した本実施形態において、排水タンク3の各々は、それぞれ通気管11で連通している。また、排水タンク3−2は、伸縮自在容器21と通気管12で連通している。排水タンク3−3は、伸縮自在容器22と通気管13で連通している。このため、排水タンク3の各々と伸縮自在容器21と伸縮自在容器22との内部がすべて同じ圧力に保たれる。
なお、本実施形態の基本動作、第1の動作、及び第2の動作は、第1実施形態と同様であるため説明は省略する。
上述したように、本実施形態において、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、マンションなどの既設住宅に圧送排水システムを導入する際、既設住宅の内部に伸縮自在容器20が設置できるほど十分なスペースがない場合でも、複数のスペースがあれば、伸縮自在容器20よりも体積の小さい伸縮自在容器21と伸縮自在容器22とを配置することできる。よって、伸縮自在容器の設置位置の自由度が高くなる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態の圧送排水システム1Bについて説明する。なお、図1及び図7と同様の構成には同一の符号を付してある。以下、構成及び動作が第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点を説明する。
圧送排水システム1Bは、衛生器具設備2と、排水タンク3と、流入管4と、伸縮自在容器21と、伸縮自在容器22と、制御装置30とを有する。
排水タンク3の各々は、上部の所定位置に伸縮自在容器21と連通する通気管14が接続されている。また、排水タンク3−3は、上部の所定位置に伸縮自在容器22と連通する通気管13が接続されている。すなわち、排水タンク3の各々と伸縮自在容器21と伸縮自在容器22とは、連通しているため、排水タンク3の各々と伸縮自在容器21と伸縮自在容器22の内部がすべて同じ圧力に保たれる。本実施形態の基本動作、第1の動作、及び第2の動作は、第1実施形態と同様であるため説明は省略する。
上述したように、本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、さらに、第2の実施形態と比べて通気管の数が少ないため、より狭いスペースに圧送排水システムを適用することができる。よって、第2の実施形態と比べて伸縮自在容器の設置位置の自由度が高くなる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、伸縮自在容器と排水タンク3との間にバルブを設けてもよい。これより、伸縮自在容器が破損した場合など伸縮自在容器を交換したい場合、バルブを閉めることで、排水タンク3内に貯留してある排水の臭気を外部に放出することなく、伸縮自在容器を交換することができる。
また、例えば、上述の実施形態では、排水タンク3のいずれかに通気弁を設けてもよい。これにより、内部圧力が負圧となったときに通気弁から空気を取り込むことで、負圧による封水が破れることを防ぐことができる。
また、上述の実施形態では、圧力センサ8は伸縮自在容器の大きさを測定するセンサで代用することができる。これは、伸縮自在容器の体積と排水タンクに排水が貯留することによる空気の圧力変化ΔPは、共に排水タンク内の排水の変化量ΔVに比例するためである。
また、例えば、上述の実施形態では、第3の水位L3は、排水タンク3の内部に貯留している排水が満水であることを示す水位であるが、これに限定されない。例えば、衛生器具設備2のトラップの封水の高さなど衛生器具設備2の排水に支障をきたす水位と、満水が排水タンク3の内部に貯留している排水が満水であることを示す水位とのいずれか低い水位を第3の水位L3としてもよい。
1 圧送排水システム
2 衛生器具設備
3 排水タンク
4 流入管
5 水位センサ
6 ポンプ
7 吐出管
8 圧力センサ
10〜15 通気管
20〜22 伸縮自在容器
30 制御装置

Claims (4)

  1. 建物の内部に設置された衛生器具設備から排出される排水を一旦貯留したのちポンプで圧送する排水タンクを複数備えた圧送排水システムであって、
    前記複数の排水タンク間を連通する通気管と、
    前記複数の排水タンクのうち少なくともいずれか1つ又は前記通気管に接続される伸縮自在の容器と、
    を有し、
    前記伸縮自在の容器の数は、前記排水タンクの総数よりも少ないことを特徴とする圧送排水システム。
  2. 前記複数の排水タンクのうち少なくとも2つ以上の前記排水タンクの水位が第1の水位を略同一タイミングで超える場合、前記排水タンク内の前記ポンプの運転を順次ずらすことを特徴とする請求項1に記載の圧送排水システム。
  3. 前記複数の排水タンクのうち少なくとも2つ以上の前記排水タンクの水位が前記第1の水位よりも低い水位である第2の水位を略同一タイミングで下回る場合、前記排水タンク内のポンプの停止を順次ずらすことを特徴とする請求項2に記載の圧送排水システム。
  4. 前記排水タンク内の内部圧力が所定の値を超えた場合、前記複数の排水タンク内のポンプのいずれかを始動することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧送排水システム。
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