JP2015189163A - 印刷用版および印刷用版の製造方法 - Google Patents

印刷用版および印刷用版の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015189163A
JP2015189163A JP2014069433A JP2014069433A JP2015189163A JP 2015189163 A JP2015189163 A JP 2015189163A JP 2014069433 A JP2014069433 A JP 2014069433A JP 2014069433 A JP2014069433 A JP 2014069433A JP 2015189163 A JP2015189163 A JP 2015189163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing plate
ink
section
ridges
slope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014069433A
Other languages
English (en)
Inventor
稔 熊谷
Minoru Kumagai
稔 熊谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2014069433A priority Critical patent/JP2015189163A/ja
Publication of JP2015189163A publication Critical patent/JP2015189163A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

【課題】パターン形成方法として反転オフセット印刷法を用いた場合において、欠陥を生じ難く、連続的に高精細パターンを印刷可能な印刷版及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本開示における印刷用版は、反転オフセット印刷に用いられるものであって、少なくとも印刷用版の凸部の表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられており、凸条の一方の斜面が撥インキ性であり、他方の斜面が親インキ性である。この印刷用版により、ブランケットから除去したインキの剥離を容易にし、連続印刷時に必要な除去版を少なくすることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、反転オフセット印刷用の印刷用版およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、連続印刷性に優れた印刷用版の製造方法に関する。
近年、フレキシブル化、軽量化、低コスト化などの観点から、印刷法により電子部品が備える配線や絶縁層などのパターンを形成することが試みられている。印刷法のなかでも、微細なパターンを形成可能な印刷法として、反転オフセット印刷法が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
反転オフセット印刷法は、まず、使用するインキに対して適度な剥離性表面を有するブランケット上にインキを塗工し、ブランケット上のインキを予備乾燥により半乾燥状態にし、次に、非画線部に対応する部分が凸部になった版(以下、除去版)をブランケット上のインキに押し当ててから引き離し、ブランケット上のインキを除去版に転移させることでブランケットから除去し、そして、ブランケット上に残された画線部に対応するインキのパターンを被印刷基板に転写することにより所望のパターンを得る印刷方法である。
反転オフセット印刷法では、ブランケット上からのインキの除去及び、被印刷基板へのインキの転写が半乾燥状態にてなされるため、インキの流動が制約されるので高い解像性を得られることが特徴である。
この反転オフセット印刷法にて欠陥無く被印刷基板へインキを転写させるためには、ブランケット上から除去版の非画線部に相当する凸部へと完全にインキが転写され、且つ画線部に相当する凹部にはインキが転写されてはならない。
例えば反転オフセット印刷法により配線形成を行う場合、ブランケット上から非画線部に相当する除去版の凸部へとインキが転写されない箇所があれば、当該箇所により配線間の短絡が生じ、画線部に相当する除去版の凹部へとインキが転写された箇所があれば、当該箇所により配線の断線が生じるため、電気的な欠陥を引き起こす原因となる。
除去版によるブランケット上のインキ除去を正確に行なうために、除去版の凸部を親インキ部、凹部を撥インキ部とする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法には、親インキ性の凸部には容易にインキが転写され、撥インキ性の凹部にはインキが転写され難くなるという利点がある。
しかしながら、連続印刷を考えた場合、同一除去版を連続して使用すると、2回目以降のブランケット上からのインキ除去は、除去版の凸部にインキが堆積した状態でインキ除去を行なうことになる。除去版の凸部の表面状態は初期の均一な状態と比較すると、不安定な状態に変化していく。インキの特性にもよるが、乾燥した膜の濡れ性が初期状態よりも濡れ難い場合は、ブランケットからのインキ除去不良を引き起こす要因となる。
常にブランケットからのインキ除去後に、除去版の凸部に堆積したインキを除去してから、再度ブランケットからのインキ除去を行なうようにすれば、除去版凸部の表面状態が常に同じ状態でブランケットからのインキ除去を行なうことができる。ただし、除去版凸部に堆積したインキ除去が容易ではなければ、連続印刷を行なう場合に除去版を多数用意する必要があり、製造コストが増えるという問題点があった。
特開2000−289320号公報 特開2010−110953号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、パターン形成方法として反転オフセット印刷法を用いた場合において、欠陥を生じ難く、連続的に高精細パターンを印刷可能な印刷版及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る印刷用版は、反転オフセット印刷に用いられるものであって、少なくとも印刷用版の凸部の表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられており、凸条の一方の斜面が撥インキ性であり、他方の斜面が親インキ性であることを特徴とする。
支持基材に、凸部を構成する樹脂層が積層されていてもよい。
樹脂層が紫外線硬化樹脂より構成されてもよい。
支持基材と樹脂層との間に粘着剤が介在していてもよい。
支持基材がガラスまたは透明樹脂であってもよい。
樹脂層が熱可塑性樹脂より構成されてもよい。
また、本発明に係る印刷用版の製造方法は、表面に凹部及び凸部が設けられると共に、凹部の底部に三角形の断面を有する複数の溝が並列に設けられる金型に紫外線硬化樹脂を塗工して硬化させることにより、表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられた凸部を形成し、凸条の各々の一方の斜面を撥インキ性とし、他方の斜面を親インキ性とすることを特徴とする。
あるいは、本発明に係る印刷用版の製造方法は、表面に三角形の断面を有する複数の溝が並列に設けられる金型に紫外線硬化樹脂を塗工し、紫外線硬化樹脂の一部に選択的に紫外線を照射して当該一部を硬化させることにより、表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられた凸部を形成し、凸条の各々の一方の斜面を撥インキ性とし、他方の斜面を親インキ性とするものであってもよい。
あるいは、本発明に係る印刷用版の製造方法は、表面に凹部及び凸部が設けられると共に、凹部の底部に三角形の断面を有する複数の溝が並列に設けられる金型を加熱して、熱可塑性樹脂に押し当てることにより、表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられた凸部を形成し、凸条の各々の一方の斜面を撥インキ性とし、他方の斜面を親インキ性とすることを特徴とするものであってもよい。
本発明によれば、パターン形成方法として反転オフセット印刷法を用いた場合において、欠陥を生じ難く、連続的に高精細パターンを印刷可能な印刷版及びその製造方法を提供することができる。
実施の形態に係る印刷用版の構造を示す断面図 実施例1に係る金型の製造方法を示す断面図 実施例1に係る印刷用版の製造方法を示す断面図 実施例2に係る印刷用版の製造方法を示す断面図 実施例3に係る印刷用版の製造方法を示す断面図 比較例に係る印刷用版の製造方法を示す断面図
まず、実施の形態として、印刷版及びその製造方法の概要を説明する。
本実施の形態に係る印刷用版は、反転オフセット印刷に用いられるものであって、表面に凹部及び凸部を有しており、その凸部をブランケット上のインキに押し当ててから引き離すことにより、ブランケットからインキを除去するものである。
この印刷用版において、少なくともその最表面の凹凸面が樹脂で形成されている。なお、本実施の形態に係る印刷用版は、その全体が樹脂から構成されていてもよいし、任意の支持基材に樹脂が積層されているものでもよい。
そして、本実施の形態に係る印刷用版の凸部の表面には、三角プリズム状の複数の凸条が形成されており、三角プリズム状の凸条の一方の斜面の全体は撥インキ性となっており、もう一方の斜面の全体は親インキ性となっている。また、印刷用版の表面の凹部は撥インキ性になっていてもよい。
本実施の形態に係る印刷用版は、以下の方法により得ることができる。
第1の方法として、凹部及び凸部と、凹部の底部に三角プリズム状の複数の凸条(断面が三角形の溝)とが設けられた金型に紫外線硬化樹脂を流し込み、支持基材を紫外線硬化樹脂の表面に密着させて、紫外線を照射して樹脂を硬化させた後、金型から紫外線硬化樹脂と支持基材との積層物を剥離させることによって形成することができる。
第2の方法として、凹部及び凸部と、凹部の底部に三角プリズム状の複数の凸条(断面が三角形の溝)とが設けられた金型に、紫外線硬化樹脂を流し込み、紫外線を照射して樹脂を硬化させた後、粘着剤を介して支持基材と積層することによって、印刷用版を形成してもよい。
第3の方法として、熱可塑性樹脂を支持基材に予め積層しておき、凹部及び凸部と、凹部の底部に三角プリズム状の複数の凸条(断面が三角形の溝)とが設けられた金型に熱可塑性樹脂層を押し付けることによって、印刷用版を形成してもよい。
第4の方法として、熱可塑性樹脂を、凹部及び凸部と、凹部の底部に三角プリズム状の複数の凸条(断面が三角形の溝)とが設けられた金型に押し付けた後、粘着剤を介して支持基材と積層することによって、印刷用版を形成してもよい。
上記の第1の方法により印刷用版を形成する場合、支持基材側から紫外線を照射して樹脂を硬化させるために、支持基材は透明である(すなわち、紫外線の透過性を有する)必要がある。透明な支持基材としては、ガラスや、透明な樹脂、例えばポリエチレンナフタレート(PEN)やポリエーテルサルフォン(PES)やポリカーボネート(PC)などを用いることが好ましい。透明な支持基材側から紫外線光を照射することにより、紫外線硬化樹脂の硬化と共に、紫外線硬化樹脂と支持基材との接着を行うことができる。
また、上記の第2〜第4の方法により印刷用版を形成する場合、支持基材として用いる材料は特に限定されるものではなく、ガラスやステンレス基材、ポリイミドやポリエチレンナフタレート(PEN)などのフィルム基材を用いることが出来るが、寸法安定性などの観点からガラスやステンレス基材を用いることが好ましい。
また、上記の第3及び第4の方法により印刷用版を形成する場合、熱可塑性樹脂として、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートなどのフィルム材料を用いることができる。
また、本実施の形態に係る印刷用版の製造方法において、粘着剤として用いる材料は特に限定されるものではないが、アクリル系粘着剤やシリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリイミド系粘着剤などを用いることができる。特に支持基材と粘着剤を再利用可能にする場合にはアクリル系粘着剤を用いることが好ましい。
本実施の形態に係る印刷用版において、凸部表面に設けられる三角プリズム状の凸条の一方の斜面を撥インキ性とし、もう一方の斜面を親インキ性にするためには、印刷用版のうち、少なくとも凸部表面に設けた凹凸面全体を撥インキ性にした後、レーザ光を三角プリズム状の凸条の一方の斜面に照射することで、当該斜面のみを撥液性を失活させて、親インキ性に改質する。撥インキ性にする際には、凸部表面に設けた凹凸面全体のみを撥インキ性にする代わりに、印刷用版の凹部及び凸部の表面全体を撥インキ性にしてもよい。
本実施の形態に係る印刷用版において、撥インキ性を付与する方法としては、シリコーンやシランカップリング材を用いた化学的処理、フッ素プラズマなどの物理的処理などが挙げられる。または、凹凸面を形成する樹脂として、撥インキ性を有する樹脂を用いても良い。撥インキ性を有する樹脂により凸部を形成する場合においても、凸部表面に形成された凸条の一方の斜面の撥インキ性を失活させることによって、当該一方の斜面を親インキ性とすることができる。撥インキ性を有する樹脂の撥インキ性を失活させる方法としては、例えば、紫外線照射を利用できる。
本実施の形態に係る印刷用版の凸部でブランケットより除去したインキは、粘着ローラを用いて容易に印刷用版の凸部から除去することができるため、印刷用版を連続して使用することが可能となる。
以下、本発明を具体的に実施した実施例及び比較例について、図面を参照して説明する。以下、参照する図面は、説明を判り易くするために縮尺は正確には描かれていない。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付けている。
(実施例1)
<1.印刷版の構成>
図1(a)は、実施例1に係る印刷版の構造を示す断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示すX部の拡大図である。
本実施例に係る印刷用版13は、支持基材12と、粘着剤11を介して支持基材12上に設けられる樹脂層10とを備える。樹脂層10の表面には、非画線部に対応する凸部4と、画線部に対応する凹部5とが形成されている。少なくとも凸部4の最表面には、樹脂よりなる凹凸面6が形成されている。図1(b)に示すように、凸部4の表面の凹凸面6は、断面が三角形の複数の凸条7を並列に設けることによって形成されている。
<2.印刷版の製造に用いる金型の製造方法>
図2は、実施例1に係る金型の製造方法を示す断面図である。
まず、図2(a)に示すように、金属板の表面を切削加工してプリズムシート金型20を形成する。より詳細には、金属板の表面に断面が三角形である複数の溝を並列に形成することによって、プリズムシート金型20の表面に、断面が三角形の複数の凸条を有する凹凸面が形成される。次に、図2(b)に示すように、プリズムシート金型20の凹凸面に無電解ニッケルめっきを行ない、印刷用版の凸部に対応する部分にめっきレジスト21を形成する。次に、図2(c)に示すように、電界ニッケルめっきによりニッケルめっき22を形成する。その後、図2(d)に示すように、めっきレジスト21を剥離することにより、金型23を得る。
図3は、実施例1に係る印刷版の製造方法を示す断面図である。まず、図3(a)及び(b)に示すように、金型23に紫外線硬化樹脂30を塗工する。次に、図3(c)に示すように、紫外線硬化樹脂30に紫外線を照射して硬化させる。次に、図3(d)に示すように、硬化後の紫外線硬化樹脂30に粘着剤11を塗布または貼り付け、図3(e)に示すように、紫外線硬化樹脂30に支持基材12を貼り付ける。その後、図3(e)に示すように、金型23から樹脂層10を剥離させる。以上の工程を経て、樹脂層10(紫外線硬化樹脂30)の表面に所望の凹凸パターンを構成する凸部4及び凹部5を形成すると共に、凸部4の表面に断面が三角形である複数の凸条7よりなる凹凸面6を形成する。
次に、樹脂層10の表面に、シランカップリング剤を用いて撥インキ処理を行なう。シランカップリング剤には、撥水性や撥油性の高いフッ素やシロキサン基が含むものが好ましく、例えば、長鎖フルオロアルキルシラン、加水分解性基含有シロキサン、フルオロアルキル基含有オリゴマーなどが挙げられる。
樹脂層10の表面を撥インキ性にした後、図1(b)に示すA面もしくはB面のいずれか一方側からレーザ光を照射して、表面の撥インキ性を失活させることにより、A面もしくはB面のいずれか一方を親インキ性にする。凸部4の表面の凸条の断面が三角形であるため、レーザ光が照射された斜面(例えば、A面)は親インキ性となるが、反対側の斜面(例えば、B面)には紫外線光が当たらないため、反対側の斜面の撥インキ性が維持される。
以上の工程を経て、図1に示す印刷用版13を得ることができる。
このように形成した印刷用版13においては、凸部4の表面全体が撥インキ性ではなく、凸部4の表面のほぼ半分に親インキ性の部分が存在し、また、凸部4の表面に三角プリズム状の凸条7を複数も受けることにより凸部4の表面の面積が増大している。この印刷用版13を用いてブランケットからインキを除去すると、凸部4の表面に接触したブランケット上のインキは、欠陥無く凸部表面に転写された。また、凸部表面のほぼ半分が撥インキ性であるため、凸部4の表面にブランケットから転写されたインキは、粘着ローラを用いて印刷用版13から容易に除去することができた。したがって、印刷用版13を用いて連続印刷が可能となることが確認された。
(実施例2)
図4は、実施例2に係る印刷用版の製造方法を示す断面図である。本実施例に係る製造方法では、金型23に代えて図2(a)に示したプリズムシート金型20を用い、紫外線透過性を有する透明な支持基材12を積層した後に紫外線硬化樹脂30を硬化させる。図2で説明したように、プリズムシート金型20は、金属板の表面に断面が三角形である複数の溝(凸条)を切削加工等によってストライプ状に形成したものである。以下、本実施例に係る製造方法の詳細を説明する。
まず、図4(a)及び(b)に示すように、プリズムシート金型20に紫外線硬化樹脂30を塗工した後、図4(c)に示すように、透明な支持基材12を紫外線硬化樹脂30に密着させる。次に、図4(d)に示すように、透明な支持基材12上配置した露光マスク40を介して、紫外線硬化樹脂30に紫外線を照射する。この露光マスク40は、印刷用版の凸部4に対応する領域に紫外線透過部を有すると共に、印刷用版の凸部4以外の部分に対応する領域に紫外線を遮光する遮光部41を有する。次に、図4(e)に示すように、紫外線照射後の紫外線硬化樹脂30と支持基材12とをプリズムシート金型20から剥離する。図4(d)に示した露光処理においては、紫外線硬化樹脂30のうち、紫外線透過部で覆われた部分のみが露光されて硬化する。したがって、支持基材12上には、紫外線硬化樹脂30が硬化した露光部42と、未硬化の未露光部43とが形成される。次に、図4(f)に示すように、未露光部43を溶剤等で除去することによって、支持基材12の表面に所望の凹凸パターンを構成する凸部4及び凹部5を形成すると共に、凸部4の表面に断面が三角形である複数の凸条7よりなる凹凸面6を形成する。
その後、実施例1と同様に撥インキ処理及びレーザ光による親インキ化処理を行なうことにより、凸部4の表面の凸条7の一方の斜面が撥インキ性で、もう一方の斜面が親インキ性である印刷用版14を得ることができる。
実施例2に係る印刷用版14は、実施例1に係る印刷用版13と同様に、反転オフセット印刷での使用時にブランケット上のインキを欠陥なく凸部4に転写できた。また、凸部4に転写されたインキは粘着ローラ等を用いて容易に除去することができ、印刷用版14が連続印刷に適することが確認された。
(実施例3)
図5は、実施例3に係る印刷版の製造方法を示す断面図である。本実施例に係る製造方法では、熱可塑性樹脂に金型23の凹凸形状を転写することによって印刷版15を得る。以下、本実施例に係る製造方法の詳細を説明する。
まず、図5(a)及び(b)に示すように、支持基材12上に粘着剤11を介して熱可塑性樹脂50を積層した後、熱可塑性樹脂50を加熱した金型23に押し付ける。次に、図5(c)に示すように、金型23から熱可塑性樹脂50を剥離することによって、熱可塑性樹脂50の表面に所望の凹凸パターンを構成する凸部4及び凹部5を形成すると共に、凸部4の表面に断面が三角形である複数の凸条7よりなる凹凸面6を形成する。
その後、実施例1と同様に撥インキ処理及びレーザ光による親インキ化処理を行なうことにより、凸部4の表面の凸条7の一方の斜面が撥インキ性で、もう一方の斜面が親インキ性である印刷用版15を得ることができる。
実施例3に係る印刷用版15は、実施例1に係る印刷用版13と同様に、反転オフセット印刷での使用時にブランケット上のインキを欠陥なく凸部4に転写できた。また、凸部4に転写されたインキは粘着ローラ等を用いて容易に除去することができ、印刷用版15が連続印刷に適することが確認された。
(比較例)
図6は、比較例に係る印刷版の製造方法を示す断面図である。比較例に係る印刷用版64は、凸部4の表面に断面が三角形の凸条を設けず、かつ、凸部4の表面全体を親インキ性としたものである。以下、比較例の詳細を説明する。
まず、図6(a)に示すように、仮支持基材61に金属薄膜60を形成した後、金属薄膜60上にレジスト62を形成する。次に、図6(b)に示すように、レジスト62上に撥インキ性材料63を積層して、レジスト62の凹部(すなわち、金属薄膜60上のレジスト62のない部分)を撥インキ性材料63で埋め込んだ後、撥インキ性材料63上に支持基材12を積層して加熱することにより、撥インキ性材料63を硬化させる。次に、図6(c)及び(d)に示すように、仮支持基材61及び金属薄膜60を除去して、凸部4の表面を露出させ、露出した凸部4の表面に紫外線を照射することにより凸部4の表面を親インキ性に改質した。その後、図6(e)に示すように、レジスト62を除去することにより、印刷用版64を得た。
このように形成した印刷用版64を反転オフセット印刷に用いて、ブランケット上のインキを除去すると、凸部4の表面全体が親インキ性となっているため、凸部4の表面に接触したブランケット上のインキは、欠陥無く凸部4の表面に転写された。しかしながら、凸部4の表面にブランケットから転写されたインキは、粘着ローラを用いて除去しても、部分的に凸部4の表面に残っていることが認められた。
以上の実施例1〜3及び比較例より、凸部4の表面に断面が三角形の複数の凸条7を設け、凸条7の一方の斜面を撥インキ性とし、他方の斜面を親インキ性とすることによって、ブランケットからインキを確実に転写することができ、更に、凸部4に転写されたインキの除去も容易であることを確認できた。
本発明は、反転オフセット印刷に利用できる。特に、本発明は、反転オフセット印刷により、電子部品の配線や絶縁層などのパターンを形成するのに有効である。
4…凸部
5…凹部
6…凹凸面
7…凸条
10…樹脂
11…粘着剤
12…支持基材
13…印刷用版
14…印刷用版
15…印刷用版
20…プリズムシート金型
21…めっきレジスト
22…ニッケルめっき
23…金型
30…紫外線硬化樹脂
40…露光マスク
41…遮光部
42…露光部
43…未露光部
50…熱可塑性樹脂
60…金属薄膜
61…仮支持基材
62…レジスト
63…撥インキ性材料
64…印刷用版

Claims (9)

  1. 反転オフセット印刷に用いられる印刷用版であって、
    少なくとも前記印刷用版の凸部の表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられており、
    前記凸条の一方の斜面が撥インキ性であり、他方の斜面が親インキ性であることを特徴とする、印刷用版。
  2. 支持基材に、前記凸部を構成する樹脂層が積層されていることを特徴とする、請求項1に記載の印刷用版。
  3. 前記樹脂層が紫外線硬化樹脂よりなることを特徴とする、請求項2に記載の印刷用版。
  4. 前記支持基材と前記樹脂層との間に粘着剤が介在していることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の印刷用版。
  5. 前記支持基材がガラスまたは透明樹脂であることを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の印刷用版。
  6. 前記樹脂層が熱可塑性樹脂よりなることを特徴とする、請求項2に記載の印刷用版。
  7. 請求項1に記載の印刷用版の製造方法であって、
    表面に凹部及び凸部が設けられると共に、前記凹部の底部に三角形の断面を有する複数の溝が並列に設けられる金型に紫外線硬化樹脂を塗工して硬化させることにより、表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられた凸部を形成し、前記凸条の各々の一方の斜面を撥インキ性とし、他方の斜面を親インキ性とすることを特徴とする、印刷用版の製造方法。
  8. 請求項1に記載の印刷用版の製造方法であって、
    表面に三角形の断面を有する複数の溝が並列に設けられる金型に紫外線硬化樹脂を塗工し、前記紫外線硬化樹脂の一部に選択的に紫外線を照射して当該一部を硬化させることにより、表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられた凸部を形成し、前記凸条の各々の一方の斜面を撥インキ性とし、他方の斜面を親インキ性とすることを特徴とする、印刷用版の製造方法。
  9. 請求項1に記載の印刷用版の製造方法であって、
    表面に凹部及び凸部が設けられると共に、前記凹部の底部に三角形の断面を有する複数の溝が並列に設けられる金型を加熱して、熱可塑性樹脂に押し当てることにより、表面に三角形の断面を有する複数の凸条が並列に設けられた凸部を形成し、前記凸条の各々の一方の斜面を撥インキ性とし、他方の斜面を親インキ性とすることを特徴とする、印刷用版の製造方法。
JP2014069433A 2014-03-28 2014-03-28 印刷用版および印刷用版の製造方法 Pending JP2015189163A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014069433A JP2015189163A (ja) 2014-03-28 2014-03-28 印刷用版および印刷用版の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014069433A JP2015189163A (ja) 2014-03-28 2014-03-28 印刷用版および印刷用版の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015189163A true JP2015189163A (ja) 2015-11-02

Family

ID=54424092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014069433A Pending JP2015189163A (ja) 2014-03-28 2014-03-28 印刷用版および印刷用版の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015189163A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6173354B2 (ja) 光透過型インプリント用モールド、大面積モールドの製造方法
TWI662591B (zh) 使用分步重複用壓印用模具的分步重複壓印方法、及分步重複用壓印用模具之製造方法
JP2013512568A (ja) 表面エネルギーの調節による電気伝導パターンの形成
JP6603218B2 (ja) 微細構造体の製造方法
JP6478145B2 (ja) インプリント用モールド、インプリント方法、ワイヤーグリッド偏光子の製造方法及びワイヤーグリッド偏光子
KR102269700B1 (ko) 패턴 형성체
JP2017019142A (ja) フレキソ印刷版とその製造方法および液晶表示素子の製造方法
JP5531463B2 (ja) マイクロコンタクトプリント用スタンプの製造に用いるマスター版とその製造方法、マイクロコンタクトプリント用スタンプとその製造方法、および、マイクロコンタクトプリント用スタンプを用いたパターン形成方法
CN105139963A (zh) 一种电子装置及其制造方法
JP2016110942A (ja) ナノ撥液構造を有する隔壁、その隔壁を用いた有機el素子、およびそれらの製造方法
JP6132200B2 (ja) 印刷方法および印刷装置
JP4588041B2 (ja) 樹脂モールドを利用した印刷版の製造方法
JP2009128462A (ja) 表示パネル用基板の製造方法
KR101474251B1 (ko) 터치패널 및 이의 제조장치와, 이의 제조방법.
JP2015189163A (ja) 印刷用版および印刷用版の製造方法
JP2014128949A (ja) 印刷方法、前記印刷方法を用いて、複数の導電性配線が形成された導電性基材を製造する方法、および印刷装置
JP5891861B2 (ja) 反転印刷方法および反転印刷装置
JP2010115804A (ja) 版の製造方法、レンズアレイ、バックライトユニット及び表示装置
US11822235B2 (en) Method for roll-to-roll imprinting of components
JP5522287B2 (ja) 光学シートおよびその工程シート原版
JP2015189114A (ja) 印刷用版および印刷用版の製造方法
JP2008226878A (ja) 電子装置の製造方法
JP2008000928A (ja) パターン形成用凸版印刷版
JP2016126240A (ja) 印刷用樹脂原版の製造方法およびフレキソ印刷版
JP6583713B2 (ja) インプリント用マスターモールド及びその製造方法、インプリント用フィルムモールド及びその製造方法、並びにワイヤーグリッド偏光子の製造方法