JP2015189159A - ゴム押出機用ダイプレート、ゴム押出方法およびタイヤ製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粘度が異なる配合のゴム組成物を押出成形する際にも、生産ロスの発生を抑制することができるゴム押出機用ダイプレートと、前記ゴム押出機用ダイプレートを用いたゴム押出方法、さらには、前記ゴム押出方法を用いて押出成形されたゴム部材を用いてタイヤを製造するタイヤ製造方法を提供する。【解決手段】ゴム押出機の押出ヘッド部に取り付けられるゴム押出機用ダイプレート1であって、ゴム吐出用の間口2の形状を変更することができるように構成されているゴム押出機用ダイプレート1、および間口2を形成する間口部が、上型間口部3と下型間口部4とに分割されているゴム押出機用ダイプレート。【選択図】図1
Description
本発明は、ゴム押出機用ダイプレートと、前記ゴム押出機用ダイプレートを用いたゴム押出方法、さらには、前記ゴム押出方法を用いて押出成形されたゴム部材を用いてタイヤを製造するタイヤ製造方法に関する。
従来、タイヤの製造においては、ゴム組成物を押出成形して作製されるゴム部材が多く用いられており、このためにゴム押出機が用いられている。そして、このゴム押出機において、ゴム部材の断面形状を決定する部材として、ゴム押出機用ダイプレートがゴム押出機の押出ヘッド部に取り付けられている(例えば特許文献1)。
このゴム押出機用ダイプレートは、一般に、上型ダイプレートと下型ダイプレートの上下1組で構成されており、それぞれゴムの押出方向の上流側に裏取り部、下流側に間口部が設けられて一体化されている。
そして、この上型ダイプレートと下型ダイプレートとを上下から合致させて、双方の間口部により形成される間口からゴム組成物が押出されて成形される。
しかしながら、ゴム組成物の配合が異なると、粘度が異なるため、同じ間口の形状のダイプレートにより同じ形状に押出成形することが困難で、配合毎にダイプレートを交換する必要があった。そして、ダイプレートの交換に際しては、ゴム押出機を停止・解体する必要があった。しかし、ゴム押出機の停止・解体は、ゴム部材の製造に際して大きな生産ロスを生じさせる要因となる。
そこで本発明は、粘度が異なる配合のゴム組成物を押出成形する際にも、生産ロスの発生を抑制することができるゴム押出機用ダイプレートと、前記ゴム押出機用ダイプレートを用いたゴム押出方法、さらには、前記ゴム押出方法を用いて押出成形されたゴム部材を用いてタイヤを製造するタイヤ製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、以下に記載する発明により上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
請求項1に記載の発明は、
ゴム押出機の押出ヘッド部に取り付けられるゴム押出機用ダイプレートであって、
ゴム吐出用の間口の形状を変更することができるように構成されていることを特徴とするゴム押出機用ダイプレートである。
ゴム押出機の押出ヘッド部に取り付けられるゴム押出機用ダイプレートであって、
ゴム吐出用の間口の形状を変更することができるように構成されていることを特徴とするゴム押出機用ダイプレートである。
請求項2に記載の発明は、
前記間口を形成する間口部が、上型間口部と下型間口部とに分割されていることを特徴とする請求項1に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
前記間口を形成する間口部が、上型間口部と下型間口部とに分割されていることを特徴とする請求項1に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
請求項3に記載の発明は、
前記上型間口部と、前記下型間口部と、上下の裏取り部とに3分割されていることを特徴とする請求項2に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
前記上型間口部と、前記下型間口部と、上下の裏取り部とに3分割されていることを特徴とする請求項2に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
請求項4に記載の発明は、
前記上型間口部および前記下型間口部は、側面から見た形状がL字型の形状を有しており、前記L字型の形状同士が組み合わされて前記間口部が形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
前記上型間口部および前記下型間口部は、側面から見た形状がL字型の形状を有しており、前記L字型の形状同士が組み合わされて前記間口部が形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
請求項5に記載の発明は、
前記上型間口部が上下に移動することにより、前記間口の形状を変更することができるように構成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
前記上型間口部が上下に移動することにより、前記間口の形状を変更することができるように構成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
請求項6に記載の発明は、
前記上下の裏取り部の下型裏取り部には、上面に裏取り部テーパーが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
前記上下の裏取り部の下型裏取り部には、上面に裏取り部テーパーが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
請求項7に記載の発明は、
前記裏取り部テーパーが、前記間口側に向けて高さが高くなっており、前記上型間口部を移動させて前記間口の形状を最大にした場合に、前記裏取り部テーパーの最上部が前記上型間口部の下端よりも上部に位置するように形成されていることを特徴とする請求項6に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
前記裏取り部テーパーが、前記間口側に向けて高さが高くなっており、前記上型間口部を移動させて前記間口の形状を最大にした場合に、前記裏取り部テーパーの最上部が前記上型間口部の下端よりも上部に位置するように形成されていることを特徴とする請求項6に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
請求項8に記載の発明は、
油圧シリンダーにより固定されるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
油圧シリンダーにより固定されるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
請求項9に記載の発明は、
前記間口の形状の変更が、前記油圧シリンダーの変更の前後の圧力差により行われることを特徴とする請求項8に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
前記間口の形状の変更が、前記油圧シリンダーの変更の前後の圧力差により行われることを特徴とする請求項8に記載のゴム押出機用ダイプレートである。
請求項10に記載の発明は、
ゴム押出機によりゴムを押出すゴム押出方法であって、前記ゴム押出機の押出ヘッド部に請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレートを取り付けて、前記ゴム押出機用ダイプレートを交換することなく粘度の異なる複数のゴム組成物を押出すことを特徴とするゴム押出方法である。
ゴム押出機によりゴムを押出すゴム押出方法であって、前記ゴム押出機の押出ヘッド部に請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレートを取り付けて、前記ゴム押出機用ダイプレートを交換することなく粘度の異なる複数のゴム組成物を押出すことを特徴とするゴム押出方法である。
請求項11に記載の発明は、
押出成形によりタイヤ用ゴム部材を成形するタイヤ用ゴム部材成形工程と、
前記タイヤ用ゴム部材を用いて生タイヤを製造する生タイヤ製造工程と、
前記生タイヤを加硫する加硫工程とを備え、
前記タイヤ用ゴム部材成形工程において請求項10に記載のゴム押出方法を用いることを特徴とするタイヤ製造方法である。
押出成形によりタイヤ用ゴム部材を成形するタイヤ用ゴム部材成形工程と、
前記タイヤ用ゴム部材を用いて生タイヤを製造する生タイヤ製造工程と、
前記生タイヤを加硫する加硫工程とを備え、
前記タイヤ用ゴム部材成形工程において請求項10に記載のゴム押出方法を用いることを特徴とするタイヤ製造方法である。
本発明によれば、粘度が異なる配合のゴム組成物を押出成形する際にも、生産ロスの発生を抑制することができるゴム押出機用ダイプレートと、前記ゴム押出機用ダイプレートを用いたゴム押出方法、さらには、前記ゴム押出方法を用いて押出成形されたゴム部材を用いてタイヤを製造するタイヤ製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施の形態に基き、図面を用いて説明する。
本実施の形態のゴム押出機用ダイプレートは、ゴム吐出用の間口の形状を変更することができる。このため、配合毎にゴム押出機用ダイプレートを交換しなくても間口の形状を変更するだけで種々の粘度の配合ゴムの押出しを行うことができる。従って、粘度が異なる配合のゴム組成物を押出成形する際にも、生産ロスの発生を抑制することができる。以下、具体的に説明する。
1.ゴム押出機用ダイプレート
はじめに、ゴム押出機用ダイプレートについて説明する。図1、図2は本実施の形態のゴム押出機用ダイプレート1を模式的に示す図であり、図1は分解斜視図であり、図2は断面図である。また、図3は、本実施の形態のゴム押出機用ダイプレート1を説明する概念図である。なお、図1において、便宜上、上型裏取り部6は図示していない。
はじめに、ゴム押出機用ダイプレートについて説明する。図1、図2は本実施の形態のゴム押出機用ダイプレート1を模式的に示す図であり、図1は分解斜視図であり、図2は断面図である。また、図3は、本実施の形態のゴム押出機用ダイプレート1を説明する概念図である。なお、図1において、便宜上、上型裏取り部6は図示していない。
図1〜図3において、1はゴム押出機用ダイプレートであり、10は間口部であり、2は間口であり、3は上型間口部であり、4は下型間口部であり、5、6は上下の裏取り部、即ち、5は下型裏取り部であり、6は上型裏取り部であり、51は裏取り部テーパーである。また、図1でAは上型間口部3の下端であり、Bは下型裏取り部5の上端である。
間口部10は上型間口部3と下型間口部4とに分割されており、ゴム押出機用ダイプレート1は、上型間口部3と、下型間口部4と、上下の裏取り部5、6とに3分割されている。
また、下型裏取り部5が下型間口部4の背面に位置するようにセットされている。そして、ゴム押出機用ダイプレート1がゴム押出機の押出ヘッド部に取り付けられた後、図3に示すように油圧シリンダーで上下左右からの油圧が掛けられて固定される。
また、図1に示すように上型間口部3の中央下面と下型間口部4の中央上面にはそれぞれ凹みが設けられている。そして、上型間口部3および下型間口部4は、側面から見た形状がL字型の形状を有しており、L字型の形状どうしが組み合わされて間口部10が形成されている。このとき、上型間口部3および下型間口部4に設けられた凹みが合わさって間口2が形成される。
また、上型間口部3は上下方向に移動可能に取り付けられており、上型間口部3の上下方向の位置を調整することによって、間口2の形状を所望の形状に制御することができる。このような間口2の形状の変更は、油圧シリンダーの変更の前後の圧力差により行うことができる。
また、図2に示すように、下型裏取り部5は固定されており、上面に裏取り部テーパー51が設けられており、ゴム組成物を滞留することなく間口2に導く。裏取り部テーパー51は間口2側に向けて高さが高くなっているが、上型間口部3の下端Aが下型裏取り部5の上端Bより上に位置する場合には、上型間口部3と下型裏取り部5との間に隙間ができるためその隙間にゴムが侵入する。このため、裏取り部テーパー51は、間口2を最大、即ち上型間口部3を最も上まで移動させたときでも上型間口部3の下端Aが下型裏取り部5の上端Bより上に位置しないよう、間口2を最大にしたときの仕様に合わせて設けられている。
2.タイヤ製造方法
次に、上記したダイプレートを用いて行うゴム押出方法について説明する。本実施の形態のゴム押出方法は、間口2の形状を変更することができる上記ゴム押出機用ダイプレート1を用い、ゴム組成物の粘度の高低に応じて間口2の形状を調整して所定の断面形状を有するゴム部材を押出成形する。
次に、上記したダイプレートを用いて行うゴム押出方法について説明する。本実施の形態のゴム押出方法は、間口2の形状を変更することができる上記ゴム押出機用ダイプレート1を用い、ゴム組成物の粘度の高低に応じて間口2の形状を調整して所定の断面形状を有するゴム部材を押出成形する。
即ち、間口2の形状が固定されている従来のゴム押出機用ダイプレートでは、粘度が低い(VIS値が小さい)ゴム組成物を押出す際、間口2の形状が大きいと圧縮による熱入れが不十分となり生地不良が発生する。一方、粘度が高い(VIS値が大きい)ゴム組成物を押出す際、間口2の形状が小さいと、押出圧力がゴム押出機の圧力限界に達するため、押出すことができない。本実施の形態のゴム押出機用ダイプレート1の場合には、間口2の形状をゴム組成物の粘度の高低に応じて適切な大きさに調整することができる。
これにより、ゴム押出機の停止・解体が必要なダイプレートの交換をすることなく、粘度の異なる複数種類のゴム組成物を押出成形することができるため、ゴム部材の製造において大きな生産ロスが発生することを防止することができる。
次に、本実施の形態のタイヤ製造方法について説明する。タイヤは、一般にタイヤ用ゴム部材成形工程と、タイヤ用ゴム部材を用いて生タイヤを製造する生タイヤ製造工程と、生タイヤを加硫する加硫工程とを経て製造される。
特に、リボン状のゴム組成物を成形ドラムに螺旋状に巻きつけて生タイヤを成形するストリップワインド工法では、多くの種類のゴム部材が用いられ、それぞれのゴム部材が異なる組成のゴム組成物により形成されるため、組成(粘度)の異なるゴム組成物であっても同様に押出せるように間口の形状を変更することができるゴム押出機用ダイプレート1を用いた本実施の形態に係るタイヤ製造方法が好適である。
ストリップワインド工法では、具体的には、幅が18mm程度のリボン状のゴム部材が好ましく用いられる。また、タイヤ用ゴム部材の成形に用いられるゴム組成物は、一般にVIS値が30〜70の範囲の粘度を有している。VIS値の大きいゴム組成物を押出成形する際には間口2の高さを例えば5mmとし、VIS値の小さいゴム組成物を押出成形する際には間口の高さを例えば3mmとすることにより、この範囲の粘度を有するいずれのゴム組成物についても押出しが可能である。このため、本実施の形態のゴム押出機用ダイプレート1を用いて間口2を横(幅)が18mm、縦(高さ)が3mmと5mmの2通りに設定して押出成形することが好ましい。
3.本実施の形態の効果
(1)本実施の形態のゴム押出機用ダイプレート1は、間口2の形状を変更することができるように構成されているため、ゴム押出機用ダイプレート1を交換することなく粘度が異なる複数種類のゴム組成物の押出成形が可能である。このため、生産ロスを軽減することができる。
(1)本実施の形態のゴム押出機用ダイプレート1は、間口2の形状を変更することができるように構成されているため、ゴム押出機用ダイプレート1を交換することなく粘度が異なる複数種類のゴム組成物の押出成形が可能である。このため、生産ロスを軽減することができる。
(2)また、間口2を形成する間口部10が、上型間口部3と下型間口部4とに分割されているため、容易に間口の形状を変更することができる。
(3)また、上型間口部3と、下型間口部4と、上下の裏取り部5、6とに3分割されているため、簡単な機構で容易に間口2の形状を変更することができる。
(4)また、上型間口部3および下型間口部4は、側面から見た形状がL字型の形状を有しており、L字型の形状同士が組み合わされて間口部10が形成されている。このため、複雑な構造を必要とせずに、正確にゴム押出機用ダイプレート1を組み立てることができる。
(5)また、上型間口部3を上下に移動させるだけで、間口2の形状を変更することができるように構成されているため、さらに容易に間口の形状を変更することができる。
(6)裏取り部テーパー51が、間口2側に向けて高さが高くなっており、上型間口部を移動させて前記間口2の形状を最大にした場合に、裏取り部テーパー51の最上部が上型間口部3の下端よりも上部に位置するように形成されているため、裏取り部テーパー51と上型間口部3との間にゴム組成物が侵入することを抑制することができる。
(7)間口2の形状の変更は、油圧シリンダーの変更の前後の圧力差により行われるため、簡単な制御により間口2の形状を変更することができる。
以下、実施例に基づき、本発明をより具体的に説明する。
(実施例)
実施の形態に記載した間口部の上型が上下方向に移動可能なゴム押出機用ダイプレート1で間口の形状を3×18mmと5×18mmの2通りに設定し、下記に記載の条件でタイヤ用ゴム部材の押出成形を行い、押出成形の可否を調べた。
実施の形態に記載した間口部の上型が上下方向に移動可能なゴム押出機用ダイプレート1で間口の形状を3×18mmと5×18mmの2通りに設定し、下記に記載の条件でタイヤ用ゴム部材の押出成形を行い、押出成形の可否を調べた。
a.ゴム組成物の押出し
A:VIS値70の配合ゴムを使用した押出し
B:VIS値50の配合ゴムを使用した押出し
C:VIS値35の配合ゴムを使用した押出し
b.押出速度
低速:80mm/s
高速:1200mm/s
c.間口の形状
ゴム組成物A、Bに対して:5×18mmに設定
ゴム組成物B、Cに対して:3×18mmに設定
A:VIS値70の配合ゴムを使用した押出し
B:VIS値50の配合ゴムを使用した押出し
C:VIS値35の配合ゴムを使用した押出し
b.押出速度
低速:80mm/s
高速:1200mm/s
c.間口の形状
ゴム組成物A、Bに対して:5×18mmに設定
ゴム組成物B、Cに対して:3×18mmに設定
(比較例)
間口の形状が3×18mmと5×18mmの2種類の従来の間口の形状が変更できない通常ダイプレートを使用し、A、B、Cの押出しのそれぞれに対して、上記2種類の通常ダイプレートを適用したこと以外は実施例と同じ条件でタイヤ用ゴム部材の押出成形を行い、押出成形の可否を調べた。
間口の形状が3×18mmと5×18mmの2種類の従来の間口の形状が変更できない通常ダイプレートを使用し、A、B、Cの押出しのそれぞれに対して、上記2種類の通常ダイプレートを適用したこと以外は実施例と同じ条件でタイヤ用ゴム部材の押出成形を行い、押出成形の可否を調べた。
実験結果をまとめて表1に示す。なお、表1において「○」は良好な押出成形が行なわれたことを示し、「×」は押出成形に何らかの問題が生じたことを示す。
実施例、即ち間口の形状を変更することができるゴム押出機用ダイプレート1を使用した場合には、A、Bの押出しに対しては間口の形状を5×18mmに設定し、B、Cの押出しに対しては3×18mmに設定することにより、ダイプレートを変更しなくても粘度の異なる配合ゴムを使用したA、B、Cの3種類の押出成形が可能であることが確認された。
比較例、即ち通常ダイプレートを使用した場合には、間口が3×18mmと狭い通常ダイプレートでVIS値が70と大きいゴム組成物を押出そうとした場合、間口が狭いため押出圧力が押出機の圧力限界に到達するため押出しできないことが分かった。一方、間口が5×18mmと広い通常ダイプレートでVIS値35と低いゴム組成物を押出そうとした場合、間口が広いため圧縮による熱入れが不十分となり生地不良が発生した。このように、通常ダイプレートではゴム組成物の種類によってダイプレートを交換する必要があることが確認された。
以上、本発明を実施の形態に基づき説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
1 ゴム押出機用ダイプレート
2 間口
3 上型間口部
4 下型間口部
5 下型裏取り部
6 上型裏取り部
10 間口部
51 裏取り部テーパー
A 上型間口部の下端
B 下型裏取り部の上端
2 間口
3 上型間口部
4 下型間口部
5 下型裏取り部
6 上型裏取り部
10 間口部
51 裏取り部テーパー
A 上型間口部の下端
B 下型裏取り部の上端
Claims (11)
- ゴム押出機の押出ヘッド部に取り付けられるゴム押出機用ダイプレートであって、
ゴム吐出用の間口の形状を変更することができるように構成されていることを特徴とするゴム押出機用ダイプレート。 - 前記間口を形成する間口部が、上型間口部と下型間口部とに分割されていることを特徴とする請求項1に記載のゴム押出機用ダイプレート。
- 前記上型間口部と、前記下型間口部と、上下の裏取り部とに3分割されていることを特徴とする請求項2に記載のゴム押出機用ダイプレート。
- 前記上型間口部および前記下型間口部は、側面から見た形状がL字型の形状を有しており、前記L字型の形状同士が組み合わされて前記間口部が形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のゴム押出機用ダイプレート。
- 前記上型間口部が上下に移動することにより、前記間口の形状を変更することができるように構成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレート。
- 前記上下の裏取り部の下型裏取り部には、上面に裏取り部テーパーが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のゴム押出機用ダイプレート。
- 前記裏取り部テーパーが、前記間口側に向けて高さが高くなっており、前記上型間口部を移動させて前記間口の形状を最大にした場合に、前記裏取り部テーパーの最上部が前記上型間口部の下端よりも上部に位置するように形成されていることを特徴とする請求項6に記載のゴム押出機用ダイプレート。
- 油圧シリンダーにより固定されるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレート。
- 前記間口の形状の変更が、前記油圧シリンダーの変更の前後の圧力差により行われることを特徴とする請求項8に記載のゴム押出機用ダイプレート。
- ゴム押出機によりゴムを押出すゴム押出方法であって、前記ゴム押出機の押出ヘッド部に請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のゴム押出機用ダイプレートを取り付けて、前記ゴム押出機用ダイプレートを交換することなく粘度の異なる複数のゴム組成物を押出すことを特徴とするゴム押出方法。
- 押出成形によりタイヤ用ゴム部材を成形するタイヤ用ゴム部材成形工程と、
前記タイヤ用ゴム部材を用いて生タイヤを製造する生タイヤ製造工程と、
前記生タイヤを加硫する加硫工程とを備え、
前記タイヤ用ゴム部材成形工程において請求項10に記載のゴム押出方法を用いることを特徴とするタイヤ製造方法。
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KR20220133012A (ko) * | 2021-03-24 | 2022-10-04 | 넥센타이어 주식회사 | 압출 프리포머 |
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KR102461937B1 (ko) | 2021-03-24 | 2022-11-03 | 넥센타이어 주식회사 | 압출 프리포머 |
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