JP2015187535A - 過冷却防止装置 - Google Patents

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雅典 神納
Masanori Jinno
雅典 神納
孟 眞貝
Takeshi Magai
孟 眞貝
泰弘 外山
Yasuhiro Toyama
泰弘 外山
美香 川北
Mika Kawakita
美香 川北
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Abstract

【課題】蓄冷材を冷却する際に過冷却状態の発生を効果的に抑制する。【解決手段】水和物生成温度以下に冷却することで水和物を生成する蓄冷材を貯蔵する第1蓄冷材貯蔵部10と、第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材に電圧を印加する電圧印加手段12と、第1蓄冷材貯蔵部10と連通し、蓄冷材を貯蔵する第2蓄冷材貯蔵部15と、第2蓄冷材貯蔵部15の蓄冷材を水和物生成温度以下に冷却する冷却手段22〜24とを設け、電圧印加手段12によって、第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材の温度が水和物生成温度より低い温度となっている状態で電圧を印加する。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄冷材の過冷却を防止する過冷却防止装置に関する。
TBAB(テトラブチルアンモニウムブロミド)水溶液を冷却して生成するTBAB水和物は、大きな熱密度を有しており、蓄冷材として用いられることが知られている。ところが、TBAB水溶液は、水和物生成温度以下に冷却してもTBAB水和物が生成しない過冷却状態となりやすく、蓄冷材として安定的に使用することが難しい。
これに対し、過冷却状態のTBAB水溶液に電場を印加することで過冷却状態を解除する技術が報告されている(非特許文献1参照)。
INTERNATIONAL JOURNAL OF REFRIGERATION 35 (2012) 1266-1274
しかしながら、非特許文献1に記載された方法では、TBAB水溶液のうち電場を印加した部分でのみ結晶核が発生して過冷却の解除が起こり、その部分から徐々に過冷却解除が進行してTBAB水和物が結晶成長する。このため、過冷却状態となっているTBAB水溶液を全体的に過冷却解除することが困難であった。
そこで、本発明は上記点に鑑み、蓄冷材を冷却する際に過冷却状態の発生を効果的に抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、水和物生成温度以下に冷却することで水和物を生成する蓄冷材を貯蔵する第1蓄冷材貯蔵部(10)と、前記第1蓄冷材貯蔵部(10)の蓄冷材に電圧を印加する電圧印加手段(12)と、前記第1蓄冷材貯蔵部(10)と連通し、前記蓄冷材を貯蔵する第2蓄冷材貯蔵部(15)と、前記第2蓄冷材貯蔵部(15)の蓄冷材を水和物生成温度以下に冷却する冷却手段(22〜24)とを備え、
前記電圧印加手段(12)は、前記第1蓄冷材貯蔵部(10)の蓄冷材の温度が前記水和物生成温度より低い温度となっている状態で電圧を印加することを特徴としている。
このように、蓄冷材を水和物生成温度より低い温度に冷却した状態で電圧印加手段(12)にて蓄冷材に電圧を印加することで、第1蓄冷材貯蔵部(10)で結晶核を効率的に発生させることができる。これにより、第1蓄冷材貯蔵部(10)と連通している第2蓄冷材貯蔵部(15)に結晶核が供給され、冷却手段(22〜24)にて第2蓄冷材貯蔵部(15)の蓄冷材を水和物生成温度以下に冷却した際に、蓄冷材の過冷却を効果的に抑制することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
過冷却防止装置の全体構成を示す概念図である。 電圧印加部の電極の構成を示す概念図である。 TBAB水溶液の濃度と水和物生成温度との関係を示すグラフである。 過冷却防止制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の過冷却防止装置1は、第1蓄冷材貯蔵部10、第2蓄冷材貯蔵部15、冷熱供給部22、制御部28等を備えている。
第1蓄冷材貯蔵部10には、内部に蓄冷材が貯蔵されている。蓄冷材は、水和物生成温度以下に冷却することで水和物を生成するものであればよい。本実施形態では、蓄冷材としてTBAB(テトラブチルアンモニウムブロミド)水溶液を用いている。TBAB水溶液は、冷却することでTBAB水和物となり、冷熱を蓄える蓄冷材として好適に用いることができる。第1蓄冷材貯蔵部10は、TBAB水溶液の過冷却を解除するための結晶核を生成するために設けられている。
第1蓄冷材貯蔵部10には、温度調整部11、電圧印加部12、第1温度センサ13が設けられている。温度調整部11は、第1蓄冷材貯蔵部10を冷却することで内部の蓄冷材を温度低下させるために設けられており、例えばペルチェ素子を用いることができる。電圧印加部12は、蓄冷材に電圧を印加するために設けられており、例えば所定間隔で設けられた一対の電極間に電流を流す構成とすることができる。電圧印加部12で蓄冷材に電圧を印加することで、第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材に結晶核が発生する。また、第1温度センサ13は、第1蓄冷材貯蔵部10に貯蔵されている蓄冷材の温度(第1蓄冷材温度)を検出するために設けられている。本実施形態の電圧印加部12は、電極間隔調整機構を備えている。
図2に示すように、電圧印加部12は、一対の電極12a、12b、固定部材12c、モータ12dを備えている。一対の電極12a、12bは、固定電極12aと可動電極12bとから構成され、これらは先端同士が対向するように設けられている。可動電極12bの軸部には雄ネジ部が形成され、固定部材12cには可動電極12bの雄ネジ部に対応する雌ネジ部が形成されている。
モータ12dを作動させることで可動電極12bが回転し、可動電極12bを固定電極12aに対して近づく方向または遠ざかる方向に移動させることができる。これにより、電圧印加部12は、固定電極12aと可動電極12bとの間隔を調整することができる。また、固定電極12aと可動電極12bとの距離は、例えばこれらの電極12a、12b間の抵抗を測定することで検出することができる。なお、モータ12dが「調整手段」に対応している。
第2蓄冷材貯蔵部15は、内部に蓄冷材が貯蔵されている。第2蓄冷材貯蔵部15は、蓄冷材配管14を介して第1蓄冷材貯蔵部10と連通しており、第1蓄冷材貯蔵部10と第2蓄冷材貯蔵部15との間で蓄冷材が流通可能となっている。また、第2蓄冷材貯蔵部15は、第1蓄冷材貯蔵部10から隔離されて配置されており、互いに与える熱の影響をできるだけ抑えるようになっている。
第2蓄冷材貯蔵部15では、蓄冷材を冷却して水和物を生成することで蓄冷するように構成されている。第2蓄冷材貯蔵部15にて、蓄冷材に蓄えられた冷熱は、例えば空調装置の冷房に利用することができる。
第2蓄冷材貯蔵部15は、複数(本実施形態では3つ)の貯蔵部15a、15b、15cから構成されている。各貯蔵部15a、15b、15cは、蓄冷材配管14を介してそれぞれ第1蓄冷材貯蔵部10と接続されている。
各貯蔵部15a、15b、15cには、内部の蓄冷材の温度(第2蓄冷材温度)を検出するための温度センサ16、17、18がそれぞれ設けられている。また、各貯蔵部15a、15b、15cには、内部の蓄冷材での過冷却状態の発生を検出するための過冷却検出部19、20、21がそれぞれ設けられている。
過冷却検出部19、20、21としては、例えば発光素子および受光素子を備え、発光素子から受光素子に到達する光の透過率を検出する構成や、受光素子にて散乱光を検出する構成とすることができる。蓄冷材が冷却され水和物の割合が増加すると、光の透過率が低下するので、水和物生成温度より低い温度において、光の透過率が基準値を上回っていれば過冷却状態であると判断でき、光の透過率が基準値を下回っていれば過冷却状態でないと判断できる。また、蓄冷材が冷却され水和物の割合が増加すると、発光素子からの光が散乱するので、水和物生成温度より低い温度において、散乱光を検出できなければ過冷却状態であると判断でき、散乱光を検出できれば過冷却状態でないと判断できる。
あるいは、蓄冷材が冷却され水和物の割合が増加すると蓄冷材の粘度が高くなるので、過冷却検出部19、20、21によって蓄冷材の粘度を検出するようにしてもよい。この場合には、水和物生成温度より低い温度において、蓄冷材の粘度が基準値を下回っていれば過冷却状態であると判断でき、蓄冷材の粘度が基準値を上回っていれば過冷却状態でないと判断できる。
冷熱供給部22は、冷媒配管23を介して第1熱交換器24に低温冷媒を供給し、第2蓄冷材貯蔵部15を冷却するように構成されている。冷熱供給部22は、例えば圧縮機、凝縮器、膨張弁等を備える周知の冷凍サイクルとして構成し、第1熱交換器24は冷凍サイクルの蒸発器とすることができる。第1熱交換器24は、第2蓄冷材貯蔵部15に熱的に接触しており、冷熱供給部22から供給される低温冷媒と第2蓄冷材貯蔵部15との間で熱交換することで、第2蓄冷材貯蔵部15に貯蔵された蓄冷材を冷却することができる。なお、冷熱供給部22、第1熱交換器24、冷媒配管23が「冷却手段」に対応している。
図1に示すように、第1熱交換器24は、第2蓄冷材貯蔵部15の上部に配置されている。第2蓄冷材貯蔵部15内で凝固していない蓄熱材は、第2蓄冷材貯蔵部15の内部における上方に集まると考えられるので、第2蓄冷材貯蔵部15の上部から冷却することで、蓄熱材を効率よく凝結させることができる。
なお、冷熱供給部22から第1熱交換器24に冷熱を供給する手段は、上記に述べた冷媒配管23を用いて行っても良いし、あるいは冷熱供給部22から冷熱を有する風などの流体を第1熱交換器24に直接導入しても良い。
第2蓄冷材貯蔵部15の蓄冷材に蓄えられた冷熱は、熱媒体を介して冷熱利用部25に供給される。冷熱利用部25は例えば空調装置とすることができ、熱媒体としては例えば水を用いることができる。第2蓄冷材貯蔵部15の下方に、第2熱交換器26が熱的に接触するように設けられており、第2熱交換器26は第2蓄冷材貯蔵部15と熱媒体との間で熱交換する。冷熱を受け取った熱媒体が熱媒体配管27を介して冷熱利用部25に流れることで、第2蓄冷材貯蔵部15の蓄冷材に蓄えられた冷熱を冷熱利用部25に供給することができる。なお、冷熱利用部25、第2熱交換器26、熱媒体配管27が「冷熱利用手段」に対応している。
また、蓄熱材の水和物結晶は水よりも比重が大きいため、第2蓄冷材貯蔵部15の内部における下方に集まると考えられる。このため、第2熱交換器26を第2蓄冷材貯蔵部15の下方に設けることで、第2蓄冷材貯蔵部15の蓄冷材に蓄えられた冷熱を効率よく利用することができる。
なお、第2熱交換器26から冷熱利用部25に冷熱を供給する手段は、上記に述べた熱媒体配管27を用いて行っても良いし、あるいは第2熱交換器26から冷熱を有する風などの流体を冷熱利用部25に直接導入しても良い。
制御部28は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、ROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。制御部28には、温度センサ13、16、17、18、過冷却検出部19、20、21からのセンサ信号が入力し、温度調整部11、電圧印加部12、冷熱供給部22に制御信号を出力するように構成されている。
ここで、本実施形態で蓄冷材として用いられるTBAB水溶液について説明する。図3に示すように、TBAB水溶液の水和物生成温度は水溶液濃度によって異なっている。また、図3に示すように、TBAB水溶液を冷却すると、水和度が約26の第1水和物と、水和度が約36の第2水和物の2種類の水和物が生成される。TBAB水溶液を冷却していくと、第1水和物が生成する。第1水和物の割合増加にともなって水溶液濃度が低下し、水和物生成温度が水和物生成曲線に沿って低下する。そして、約8℃以下になると、第2水和物の生成が始まる。
上記従来技術の欄で述べたように、TBAB水溶液は、水和物生成温度より低い温度に冷却してもTBAB水和物が生成しない過冷却状態となりやすいという性質を有している。このため、本実施形態の過冷却防止装置1では、結晶核を効率的に発生させ、さらに結晶核を所望する部位に均一に供給することで、TBAB水溶液が過冷却状態になることを抑制している。
結晶核は、過冷却度が高いほど生じやすいことが知られている。このため、本実施形態では、第1蓄冷材貯蔵部10において、TBAB水溶液を水和物生成温度より低い温度に冷却した状態で、つまり過冷却状態で、電圧印加部12によってTBAB水溶液を電圧を印加することで、結晶核を効率的に発生させている。具体的には、図3の斜線で示した温度領域でTBAB水溶液に電圧を印加すればよい。第1蓄冷材貯蔵部10にて生成された結晶核は、濃度差に基づく拡散によって、蓄冷材配管14を介して第2蓄冷材貯蔵部15に供給される。
本実施形態では、第1蓄冷材貯蔵部10にて生成された結晶核は、蓄冷材配管14を介して、複数の貯蔵部15a、15b、15cのそれぞれに枝分かれして供給されるように構成されている。これにより、第1蓄冷材貯蔵部10にて生成された結晶核は、第2蓄冷材貯蔵部15の特定箇所に偏ることなく、各貯蔵部15a、15b、15cに均一に拡散して供給することができる。
次に、上記構成の過冷却防止装置1による過冷却防止制御処理を図4のフローチャートに基づいて説明する。
図4に示すように、まず、第1温度センサ13からのセンサ信号に基づいて第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材温度(第1蓄冷材温度)が水和物生成温度を下回っているか否かを判定する(S10)。この結果、第1蓄冷材温度が水和物生成温度を下回っていないと判定された場合には(S10:NO)、温度調整部11にて第1蓄冷材貯蔵部10を冷却する(S11)。一方、第1蓄冷材温度が水和物生成温度を下回っていると判定された場合には(S10:YES)、電圧印加部12によって第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材に電圧を印加する(S12)。これにより、第1蓄冷材貯蔵部10の内部で結晶核が生成され、第2蓄冷材貯蔵部15の蓄冷材に結晶核が供給される。
次に、冷熱供給部22から第1熱交換器24に低温冷媒を供給することで、第2蓄冷材貯蔵部15を冷却する(S13)。そして、温度センサ16〜18からのセンサ信号に基づいて第2蓄冷材貯蔵部15の蓄冷材温度(第2蓄冷材温度)が水和物生成温度以下になったか否かを判定する(S14)。
この結果、第2蓄冷材温度が水和物生成温度以下になっていないと判定された場合には(S14:NO)、S13の処理に戻る。一方、第2蓄冷材温度が水和物生成温度以下になったと判定された場合には(S14:YES)、過冷却検出部19、20、21からのセンサ信号に基づいて第2蓄冷材貯蔵部15の蓄冷材が過冷却状態になっているか否かを判定する(S15)。
この結果、蓄冷材が過冷却状態になっていると判定された場合には(S15:YES)、第1温度センサ13で検出した第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材温度(第1蓄冷材温度)が水和物生成温度を下回っているか否かを判定する(S16)。この結果、第1蓄冷材温度が水和物生成温度を下回っていないと判定された場合には(S16:NO)、温度調整部11にて第1蓄冷材貯蔵部10を冷却する(S17)。一方、第1蓄冷材温度が水和物生成温度を下回っていると判定された場合には(S16:YES)、電圧印加部12によって第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材に電圧を印加する(S18)。これにより、第1蓄冷材貯蔵部10で結晶核が生成され、第2蓄冷材貯蔵部15の過冷却状態となっている蓄冷材に結晶核が供給される。
また、S15の判定処理の結果、蓄冷材が過冷却状態になっていないと判定された場合には(S15:NO)、過冷却防止制御処理を終了する。
以上説明した本実施形態では、第1蓄冷材貯蔵部10にて蓄冷材を水和物生成温度より低い温度に冷却した状態で、電圧印加部12にて蓄冷材に電圧を印加している。このように、水和物生成温度より低い温度に冷却した蓄冷材に電圧を印加することで、結晶核を効率的に発生させることができる。これにより、第1蓄冷材貯蔵部10と連通している第2蓄冷材貯蔵部15に結晶核が供給され、第2蓄冷材貯蔵部15で蓄冷材を水和物生成温度以下に冷却した際に、蓄冷材の過冷却を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、蓄冷材を水和物生成温度より低い温度にして電圧を印加する第1蓄冷材貯蔵部10と、蓄冷材を水和物生成温度以下にして水和物を生成する第2蓄冷材貯蔵部15とを隔離して配置しているので、互いに熱の影響を最小限に抑えることができる。これにより、第1蓄冷材貯蔵部10では、効率よく結晶核を発生させることができ、第2蓄冷材貯蔵部15では効率よく水和物を生成することができる。
また、本実施形態では、第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材温度を調整することができる温度調整部11を設けている。これにより、結晶核を発生させる必要が生じた場合に、第1蓄冷材貯蔵部10の蓄冷材温度を水和物生成温度より低い温度に冷却することができ、結晶核を効率的に発生させることができる。
また、本実施形態では、貯蔵部15a、15b、15cを複数設け、電圧印加部12にて発生した結晶核を各貯蔵部15a、15b、15cに供給することで、結晶核を特定箇所に偏ることなく各貯蔵部15a、15b、15cに均一に分配することができる。これにより、貯蔵部15a、15b、15cの全体で蓄冷材が過冷却状態になることを抑制して、水和物を均一に生成することができ、蓄冷効率を高めることができる。
また、本実施形態では、第2蓄冷材貯蔵部15にて蓄冷材を冷却する際に過冷却状態になっていると判定された場合に、第1蓄冷材貯蔵部10にて蓄冷材に電圧を印加して結晶核を発生させるように構成している。これにより、蓄冷材が一旦過冷却状態となった場合であっても、新たに結晶核を発生させることで、蓄冷材の過冷却状態を解除することができ、効率よく水和物を生成することができる。
また、本実施形態では、電圧印加部12に電極間距離の調整機構を備えている。蓄熱材に電圧を印加して過冷却状態を解除する場合、電極間距離に最適範囲が存在する。このため、電圧印加部12で蓄熱材に電圧を印加する際に電極間距離を調整することで、蓄熱材の過冷却状態の解除を効率よく行うことができる。さらに、電圧印加部12にて電圧の印加を行うと、電極が徐々に減っていく。このため、電圧印加部12の電極消耗に応じて電極間の距離を調整することで、電極間の距離を適切に保つことができる。
また、本実施形態では、第2蓄冷材貯蔵部15の蓄熱材を冷却するための第1熱交換器24を第2蓄冷材貯蔵部15の上部に配置している。これにより、第2蓄冷材貯蔵部15内で凝固することなく上方に集まっている蓄熱材を、第2蓄冷材貯蔵部15の上部から冷却して、効率よく凝結させることができる。
また、本実施形態では、第2蓄冷材貯蔵部15の蓄熱材の冷熱を受け取るための第2熱交換器26を第2蓄冷材貯蔵部15の下部に配置している。これにより、第2蓄冷材貯蔵部15内で凝固して下方に集まっている蓄熱材の冷熱を、第2蓄冷材貯蔵部15の下部から効率よく受け取ることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上記実施形態では、蓄冷材としてTBABを用いたが、これに限らず、冷却することによって水和物を生成し、かつ、過冷却状態となり易い蓄冷材であればよく、例えば塩化カルシウム六水和物等を用いてもよい。
また、上記実施形態では、第1蓄冷材貯蔵部10にて発生した結晶核を拡散によって第2蓄冷材貯蔵部15に供給するように構成したが、これに限らず、蓄冷材配管14にポンプ等の圧送手段を設け、結晶核を強制的に第2蓄冷材貯蔵部15に供給するようにしてもよい。
10 第1蓄冷材貯蔵部
11 温度調整部(温度調整手段)
12 電圧印加部(電圧印加手段)
12a 固定電極
12b 可動電極
12c 固定部材
12d モータ(調整手段)
14 蓄冷材配管
15 第2蓄冷材貯蔵部
22 冷熱供給部(冷却手段)
23 冷媒配管(冷却手段)
24 第1熱交換器(冷却手段)
25 冷熱利用部(冷熱利用手段)
26 第2熱交換器(冷熱利用手段)
27 熱媒体配管(冷熱利用手段)
28 制御部

Claims (7)

  1. 水和物生成温度以下に冷却することで水和物を生成する蓄冷材を貯蔵する第1蓄冷材貯蔵部(10)と、
    前記第1蓄冷材貯蔵部(10)の蓄冷材に電圧を印加する電圧印加手段(12)と、
    前記第1蓄冷材貯蔵部(10)と連通し、前記蓄冷材を貯蔵する第2蓄冷材貯蔵部(15)と、
    前記第2蓄冷材貯蔵部(15)の蓄冷材を水和物生成温度以下に冷却する冷却手段(22〜24)とを備え、
    前記電圧印加手段(12)は、前記第1蓄冷材貯蔵部(10)の蓄冷材の温度が前記水和物生成温度より低い温度となっている状態で電圧を印加することを特徴とする過冷却防止装置。
  2. 前記第1蓄冷材貯蔵部(10)および前記第2蓄冷材貯蔵部(15)は、互いに隔離されて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の過冷却防止装置。
  3. 前記第1蓄冷材貯蔵部(10)の蓄冷材の温度を調整する温度調整手段(11)を備え、
    前記温度調整手段(11)は、前記電圧印加手段(12)にて電圧を印加する際に、前記第1蓄冷材貯蔵部(10)の蓄冷材の温度を前記水和物生成温度より低い温度に調整することを特徴とする請求項1または2に記載の過冷却防止装置。
  4. 前記第2蓄冷材貯蔵部(15)は、複数の蓄冷材貯蔵部(15a、15b、15c)から構成され、
    前記複数の蓄冷材貯蔵部(15a、15b、15c)は、前記第1蓄冷材貯蔵部(10)とそれぞれ連通していることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載の過冷却防止装置。
  5. 前記電圧印加手段(12)は、一対の電極(12a、12b)と、前記一対の電極(12a、12b)間の距離を調整する調整手段(12d)とを備えていることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1つに記載の過冷却防止装置。
  6. 前記冷却手段(22〜24)は、前記第2蓄冷材貯蔵部(15)の上部から蓄熱材を冷却することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1つに記載の過冷却防止装置。
  7. 前記第2蓄冷材貯蔵部(15)の蓄熱材の冷熱を利用するための冷熱利用手段(25〜27)を備え、
    前記冷熱利用手段(25〜27)は、前記第2蓄冷材貯蔵部(15)の下部から蓄熱材の冷熱を受け取ることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1つに記載の過冷却防止装置。
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