JP2015187408A - エマルションエンジンシステム - Google Patents

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啓一朗 湯▲崎▼
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隆志 秦
悠祐 西内
Yusuke Nishiuchi
悠祐 西内
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Abstract

【課題】エマルションエンジンシステムにおいて、エンジン周りの構造を簡単な構造とし、エマルション燃料について燃料油と他の流体がエマルション化した状態を長期にわたって保持することを可能とし、燃料油と他の流体とが互いに分離することに起因する不具合を解消する。【解決手段】エマルションエンジンシステム100は、エンジン101と、燃料油と水とを混合してエマルション燃料を生成するエマルション装置102と、燃料油タンク104と、水タンク105と、エマルション装置102により生成されたエマルション燃料を吸引してエンジン101に供給するためのポンプ106と、を備え、エマルション装置102は、燃料油の流通路外側方から水を負圧吸引し、吸引した水に燃料油の流通路内においてせん断力を付与して水を微細な水粒子にせん断し、油水のエマルション化を行うように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンに供給する燃料としてエマルション化の技術により燃料油と他の流体を混合したエマルション燃料を生成するエマルションエンジンシステムに関する。
従来、走行車や農業機械等のエンジンにガソリンや軽油等の燃料油を供給する際に、その燃料油に水を混合して油水混合燃料を生成する技術が知られている。かかる技術によれば、エンジンの燃焼効率を向上させることができたり、燃料油の使用量を減少させることができたりする。
特許文献1には、燃料油に水を混入させたエマルション燃料(油水混合燃料)によるディーゼルエンジンに関する技術が開示されている。具体的には、特許文献1には、エンジンの停止直前に、燃料切換弁を切り換えて燃料供給源からの燃料油をそのままエンジンに供給し、燃料切換弁とエンジンとの間の配管内およびエンジン内のエマルション燃料が燃料油に置換された時点でエンジンを停止させ、さらに、エンジンの停止期間中には、燃料切換弁の上流側にてエマルション燃料を強制循環させるというエンジンの運転方法が記載されている。なお、燃料切換弁は、エンジンに対する燃料の供給経路をエマルション燃料用の経路と燃料油の直接的な供給経路とで切り換えるための弁である。
特開平2−33458号公報
確かに、特許文献1に記載の技術によれば、燃料供給用の配管内やエンジンの燃料噴射ノズル等にエマルション燃料から分離した水分が残留することがなくなり、配管等の錆の発生やエンジン再起動の際の水分による失火を防止することができ、エマルション燃料の強制循環によってエンジン停止時における燃料油と水の分離を防止することができると考えられる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、エンジンに対する燃料の供給経路を切り換えるための燃料切換弁や、エマルション燃料を強制循環させるためのバイパス弁を有するバイパス経路や、燃料切換弁およびバイパス弁に対する制御信号を発信したりエンジンを遅延させて停止させる際の遅延時間を計測したりするための制御装置等を備える必要がある。このため、エンジン周りの構造が煩雑になりやすく、コストも高くなりやすい。
また、実際には、エマルション燃料については、燃料油と水の混合比等にもよるが、エマルション化させるために煩雑な技術が必要となり、燃料油と水を混合して一旦エマルション化した後に燃料油と水とが互いに分離しやすく、燃料としての長期保存が困難であるという問題がある。燃料油と水が分離することは、上述のとおり分離した水分により配管等の錆やエンジン起動時の失火の原因となったり、エンジンにおいて良好な燃焼効率を得る妨げとなったりする。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、エンジン周りの構造を簡単な構造にすることができるとともに、エマルション燃料について燃料油と他の流体がエマルション化した状態を長期にわたって保持することが可能であり、燃料油と他の流体とが互いに分離することに起因する不具合を解消することができるエマルションエンジンシステムを提供することを目的とする。
本発明に係るエマルションエンジンシステムは、エンジンと、前記エンジンに供給される燃料として燃料油と他の流体とを混合してエマルション燃料を生成するエマルション装置と、前記エマルション装置に供給される燃料油を貯溜する第1のタンクと、前記エマルション装置に供給される他の流体を貯溜する第2のタンクと、前記エマルション装置により生成されたエマルション燃料を吸引して前記エンジンに供給するためのポンプと、を備え、前記エマルション装置は、両端に開口部を有する筒状の混合器本体を有し、該混合器本体には、一端開口部から導入した燃料油を軸線方向に流動させて他端開口部から導出する軸線流路と、前記混合器本体の周壁に形成した本体導入孔から導入した他の流体を前記混合器本体の内周面に沿わせて前記軸線流路の軸線を中心とする螺旋状に旋回させながら流動させて燃料油と他の流体とを混合して他端開口部から導出する螺旋流路とが形成されているものである。
また、本発明に係るエマルションエンジンシステムは、前記エンジンに供給されるエマルション燃料の余剰燃料を受け、該余剰燃料を燃料油と他の流体とに分離するセパレータをさらに備え、前記セパレータにより分離された燃料油を前記第1のタンクに戻し、前記セパレータにより分離された他の流体を前記第2のタンクに戻すものである。
また、本発明に係るエマルションエンジンシステムは、前記エンジンに供給されるエマルション燃料の余剰燃料を前記エマルション装置に戻す燃料戻り配管をさらに備え、前記エマルション装置は、燃料油と他の流体と前記燃料戻り配管により戻された前記余剰燃料とを混合してエマルション燃料を生成するものである。
また、本発明に係るエマルションエンジンシステムは、前記エマルション装置から前記エンジンに対するエマルション燃料の供給経路に設けられ前記余剰燃料を送り出すフィードポンプをさらに備えたものである。
本発明によれば、エンジン周りの構造を簡単な構造にすることができるとともに、エマルション燃料について燃料油と他の流体がエマルション化した状態を長期にわたって保持することが可能であり、燃料油と他の流体とが互いに分離することに起因する不具合を解消することができる。
本発明の第1実施形態に係るエマルションエンジンシステムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るエマルション装置の構成を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るエマルション装置の構成を示す横断面図である。 本発明の第1実施形態に係る流体混合器の構成を示す側面図である。 図4におけるI−I矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係る混合器本体の構成を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る混合器本体の展開説明図である。 本発明の第1実施形態に係る混合器本体の本体導入孔の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る混合器本体の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る被覆体の側面図である。 図10におけるII−II矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係るエマルション装置の構成を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る流体混合器の変形例を示す図である。 図13におけるIII−III矢視断面図である。 本発明の第1実施形態に係る流体混合器の変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る流体混合器の変形例の構成を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る流体混合器の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るエマルションエンジンシステムの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るエマルションエンジンシステムの構成を示す図である。
本発明は、エンジンに供給する燃料としてエマルション化の技術を用いて燃料油と他の流体(例えば水)を混合したエマルション燃料を生成するエンジンシステムにおいて、燃料油と他の流体を混合してエマルション化することでエマルション燃料を生成するに際し、燃料油と他の流体の少なくともいずれかを螺旋状に旋回流動させる構成を採用することにより、簡単な構成により、長期にわたってエマルション化した状態を保持させ、エンジンの燃料として高品質なエマルション燃料を得ようとするものである。
以下に説明する本発明の実施の形態では、エマルションエンジンシステムは、燃料油に混合する他の流体として水を採用し、エマルション燃料として油水混合燃料を生成する。そして、油水混合燃料をエンジン内に供給する直前において、水粒子をせん断しながら燃料油に吸引混合することで燃料油と水(以下「油水」ともいう。)をエマルション化し、しかも同時にエンジンからの戻り燃料のエマルション化処理をも行うものである。ここで、油水をエマルション化するに際しては、特願2010-285833、特願2011-167100、PCT/JP2011/079637の発明者である秦隆志が開発した二液エマルション化の技術が用いられる。すなわち、燃料油の流通路外側方から水を負圧吸引し、吸引した水に燃料油の流通路内においてせん断力を付与して水を微細な水粒子にせん断し、油水のエマルション化を行うエマルション装置が用いられる。エンジンに供給されるエマルション燃料についての燃料油と水の混合比率は、例えば、燃料油約80%、水約20%である。かかるエマルション装置によれば、油水混合燃料として燃料油と水とが可及的に分離しにくくなる。以下、本発明の実施の形態を説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について説明する。まず、図1を用いて、本実施形態に係るエマルションエンジンシステム100の構成について説明する。図1に示すように、エマルションエンジンシステム100は、エンジン101と、エンジン101の外部に設置されたエマルション装置102と、エマルション装置102の外部に設置された燃料油タンク104および水タンク105と、エマルション装置102から燃料を吸引してエマルション燃料である油水混合燃料をエンジン101の燃料噴射弁101aに供給するための吸引ポンプであるポンプ106とを備える。
エマルション装置102は、エンジン101に供給される燃料として燃料油と他の流体である水とを混合してエマルション燃料を生成する。エマルション装置102は、外装部分を構成するケーシング2と、ケーシング2内に設けられた筒状の流体混合器10とを有する。流体混合器10は、燃料油の入口(吸引口)となる始端入口10aと、流体の出口となる終端出口10bとを有する。すなわち、始端入口10aは、燃料油タンク104から燃料油を吸引するための構成であり、終端出口10bは、ポンプ106の吸引側と連通し、エンジン101に供給される油水混合燃料を排出するための構成である。始端入口10aは、流体混合器10の筒軸方向の一端部に設けられ、終端出口10bは、流体混合器10の筒軸方向の他端部に設けられている。
エンジン101とエマルション装置102とは、混合燃料通路111により互いに接続されている。エマルション装置102により生成された油水混合燃料は、混合燃料通路111を通ってエンジン101に供給される。混合燃料通路111に、上述したポンプ106が設けられる。ポンプ106は、エマルション装置102により生成されたエマルション燃料を吸引してエンジン101に供給するための構成である。混合燃料通路111は、エマルション装置102の終端出口10bとポンプ106の吸引口106aとを互いに連通させる上流側通路部111aと、ポンプ106の吐出口106bとエンジン101の燃料噴射弁101aとを互いに連通させる下流側通路部111bとを有する。
燃料油タンク104は、エマルション装置102に供給される燃料油を貯溜する第1のタンクである。水タンク105は、エマルション装置102に供給される水を貯溜する第2のタンクである。
エマルション装置102と燃料油タンク104とは、燃料油タンク104内の燃料油をエマルション装置102に供給するための燃料油供給路112により互いに接続されている。燃料油供給路112の一端側(上流側)の端部は燃料油タンク104に接続され、燃料油供給路112の他端側(下流側)の端部はエマルション装置102に対して流体混合器10の始端入口10aに接続されている。エマルション装置102と水タンク105とは、水タンク105内の水をエマルション装置102に供給するための水供給路113により互いに接続されている。水供給路113の一端側(上流側)の端部は水タンク105に接続され、水供給路113の他端側(下流側)の端部はエマルション装置102に対してケーシング2に連通接続されている。
また、エマルションエンジンシステム1においては、エンジン101に供給される油水混合燃料についての余剰燃料を受け、この余剰燃料を燃料油と水とに分離するセパレータ107が設けられている。セパレータ107の流入側(始端側)には、燃料噴射弁101aの手前となる混合燃料通路111の下流側通路部111bから分岐する燃料戻り配管114の一端側(下流側)が接続される。つまり、燃料戻り配管114の上流側部は、混合燃料通路111の下流側通路部111bに連通し、燃料戻り配管114の下流側端は、セパレータ107の流入側に連通接続される。
セパレータ107の流出側(終端側)には、セパレータ107において分離された燃料油を燃料油タンク104に戻すための燃料油戻り配管115と、セパレータ107において分離された水を水タンク105に戻すための水戻り配管116それぞれの一端側(上流側)が接続されている。すなわち、燃料油戻り配管115は、セパレータ107の流出側と燃料油タンク104内とを互いに連通させ、水戻り配管116は、セパレータ107の流出側と水タンク105内とを互いに連通させる。
セパレータ107は、燃料戻り配管114から戻った油水混合燃料を燃料油と水とに分離する機能を有する。セパレータ107は、例えば、燃料油と水の比重さを利用して燃料油と水とを互いに分離させるための分離タンクを有し、燃料戻り配管114から流入した油水混合燃料を分離タンクに所定時間貯溜することにより燃料油と水とを互いに分離させる。セパレータ107により分離された燃料油と水は、燃料油戻り配管115および水戻り配管116によりそれぞれ燃料油タンク104および水タンク105に戻される。
また、エマルションエンジンシステム100においては、水タンク105から供給される水の凍結を防止するために、あるいは既に凍結した水を解凍するために、電気ヒータやエンジン101の排熱を利用することができる。具体的には、水供給路113に、加熱部108を設ける。加熱部108は、例えば、水供給路113を構成する配管を囲繞する層部分(加熱層)として設けられる。加熱部108には、エンジン101から延出される排熱配管117が連通接続される。
加熱部108は、排熱配管117によってエンジン101からの排熱の供給を受けることで、水供給路113を介して水タンク105内あるいは水供給路113内の水を加熱する。加熱部108には、電気ヒータ等の加熱手段が設けられてもよい。
以上のような構成を備える本実施形態のエマルションエンジンシステム1において重要な構成は以下の通りである。
(1)エマルション装置102がエンジン101に対する燃料の供給経路においてエンジン101の直前に配置されていること。
(2)燃料油と水の混合比率は燃料油8〜7に対し水2〜3の比率であること。
(3)エンジン101に油水混合燃料を供給するためのポンプ106の上流側にエマルション装置102が配設され、エマルション装置102はポンプ106の吸引負圧を利用して燃料油と水とを混合する機能を有するものであること。
(4)エンジン101に供給される油水混合燃料の余剰燃料は、セパレータ107によって燃料油と水とに分離されて燃料油タンク104および水タンク105に戻され、エマルション装置102において混合されてエンジン101に戻されること。
(エマルション装置の詳細な構成)
本実施形態のエマルションエンジンシステム1が備えるエマルション装置102の詳細な構成について説明する。エマルション装置102は、第1流体としての燃料油と、第2流体(他の流体)としての水とを混合し、エマルション燃料としての油水混合燃料を生成する装置である。燃料油と水の混合によるエマルション化において、燃料油が連続相となり、水が分散相となる。
図2に示すように、エマルション装置102は、ケーシング2と、ケーシング2内に配置された流体混合器10とを有する。ケーシング2内には、水タンク105から水供給路113により供給される水が収容されている。
流体混合器10の一端側(基端側)には、始端入口10aを構成する第1連通路としての第1連通パイプ3を介して、一端側が燃料油タンク104に接続される燃料油供給路112の他端側が連通接続されている。流体混合器10の他端側(先端側)には、終端出口10bを構成する第2連通路としての第2連通パイプ5を介して、一端側がポンプ106の吸引口106aに接続される混合燃料通路111の上流側通路部111aの他端が連通接続されている。
このような構成により、ポンプ106を吸引作動させることで、燃料油タンク104内の燃料油が燃料油供給路112を介して第1連通パイプ3から流体混合器10内に導入されるとともに(矢印F1参照)、吸引効果により減圧された流体混合器10内にケーシング2内の水が導入され(矢印F2参照)、流体混合器10内で燃料油と水が混合され、エマルション化された混合流体としての油水混合燃料(エマルション燃料)が第2連通パイプ5から混合燃料通路111に流出される(矢印F3参照)。第2連通パイプ5から流出する油水混合燃料は、上流側通路部111a、ポンプ106、下流側通路部111bを通過して、エンジン101の燃料噴射弁101aに供給される。
図2および図3に示すように、流体混合器10は、筒軸方向の両端に開口部を有する円筒状の混合器本体11と、混合器本体11の外周を一定の間隔を保持して被覆する円筒状の被覆体30とを有し、混合器本体11と被覆体30とによって略二重筒状に構成されている。混合器本体11は、その基端部を被覆体30から突出させるとともに、被覆体30中に抜き差し自在に挿入された状態で設けられている。混合器本体11および被覆体30は、例えば合成樹脂等により薄肉軽量に形成され、構造簡易かつ安価に製造可能な構成となっている。しかも、被覆体30から混合器本体11を抜き取ることで、流体混合器10を簡単に分解して、それぞれの洗浄作業やメンテナンス作業をすることができる。
混合器本体11の基端部に、柔軟性素材により形成された第1連通パイプ3の先端部が着脱自在に外嵌されて連通連結されている。混合器本体11の先端部外周面には、ゴム等の弾性素材にて円筒状に形成したスペーサ20が外嵌され、スペーサ20の外周面と被覆体30の先端部内周面との間に、第2連通パイプ5の基端部が着脱自在に嵌入されて連通連結されている。このような構成により、流体混合器10が第1連通パイプ3、第2連通パイプ5から簡単に着脱可能とされ、流体混合器10の洗浄作業やメンテナンス作業の容易化が図られている。
混合器本体11について説明する。図2〜図9に示すように、混合器本体11は、一端開口部12から他端開口部13側に向かって漸次拡径させて漏斗状に形成した基端側筒状部16と、基端側筒状部16の終端から他端開口部13まで略同径に形成した円筒状の先端側筒状部17および先端筒状部18とから、全体として直状に形成されている。他端開口部13には、第2連通パイプ5および混合燃料通路111の上流側通路部111aを介してポンプ106の吸込口が連通連結されている。
図6において、寸法L1は混合器本体11の長手幅(長さ)であり、寸法L2は基端側筒状部16の長手幅である。また、角度θ1は基端側筒状部16の周面傾斜角度である。図6および図9において、寸法D1は一端開口部12の内径であり、寸法D2は他端開口部13の内径であり、寸法D3は先端側筒状部17の内径である。
先端側筒状部17の周壁は、軸線方向に軸線方向幅L3〜L7の間隔で五等分割され、各軸線方向幅L3〜L7内には、その長手方向との間に一定の鋭角θ2(例えば、20°〜30°の範囲内の角度)をなして伸延するスリット状の本体導入孔15が形成されている。本実施形態では5個の本体導入孔15が形成されている。そして、各本体導入孔15は、先端側筒状部17の周壁に描いた単一仮想螺旋Sに沿わせて配置されるとともに、複数の本体導入孔15は、単一仮想螺旋Sの伸延方向に一定の間隔を開けて配置されている。各本体導入孔15の伸延方向は単一仮想螺旋Sに沿っている。単一仮想螺旋Sは、図7に示すように、先端側筒状部17を展開させた状態では仮想直線を描いており、この仮想直線上に一定の間隔を開けてスリット状の本体導入孔15が形成されている。そして、円筒状に屈曲して形成された本来の先端側筒状部17において、この仮想直線が単一仮想螺旋Sを描いている。寸法L8は先端筒状部18の軸線方向幅(長さ)である。
各本体導入孔15は、単一仮想螺旋S上において、先端側筒状部17の周壁の一部を切欠するとともに、他端開口部13側の一端を円周方向に切欠した一側端縁部17aを内方へ屈曲させることで、一端開口部12側から他端開口部13側に向かって漸次拡径状に開口させて形成されている。寸法W1は本体導入孔15の最大開口幅である。なお、本体導入孔15の個数は、特に限定されず、例えば10個以上等、多数の本体導入孔15が形成されてもよい。
一側端縁部17aは、外方(先端側筒状部17の半径方向)へ凸状に屈曲する外表面が本体導入孔15から導入される水の導入案内面として機能する一方、内表面が旋回流動される水の旋回案内面として機能する(矢印F2参照)。したがって、単一仮想螺旋Sに沿わせて配置された各本体導入孔15を形成する一側端縁部17aが水を堅実に螺旋状に旋回案内する。
混合器本体11内には、図2に示すように、一端開口部12からポンプ106により吸引して導入した燃料油(矢印F1参照)を軸線方向に流動させて他端開口部13から導出する直状の軸線流路14が形成されている。また、混合器本体11の先端側筒状部17の周縁部には、螺旋流路19が形成されている。螺旋流路19では、本体導入孔15から導入された水が先端側筒状部17の内周面に沿って軸線流路14の軸線を中心として軸線流路14の外周を螺旋状に旋回されながら流動される。そして、螺旋流路19を流動する水が、軸線流路14を流動する燃料油に剪断・分散作用して混和し、混和した後に他端開口部13から混合流体として導出される(矢印F3参照)。
次に、被覆体30について説明する。被覆体30は、図4、図5、図10および図11に示すように、一端開口部31から他端開口部32に向かって漸次拡径させて漏斗状に形成した被覆基端筒状部33と、被覆基端筒状部33の終端から他端開口部32に向かって略同径にて伸延する円筒状の被覆本体34と、被覆本体34の終端から他端開口部32まで伸延する円筒状の被覆先端筒状部35とから、全体として直状に形成されている。一端開口部31の内周縁部には、混合器本体11の基端側筒状部16の外周面中途部が当接するようにしている。図10において、寸法L9は被覆体30の長手幅であり、寸法L10は被覆基端筒状部33の軸線幅であり、寸法L11は被覆本体34の長手幅であり、寸法L12は被覆先端筒状部35の軸線幅である。また、寸法D4は一端開口部31の内径であり、寸法D5は他端開口部32の内径である。θ3は被覆基端筒状部33の周面傾斜角度であり、周面傾斜角度θ3>周面傾斜角度θ1となっている。
被覆本体34の周壁には、全幅にわたって長手方向に沿って直状に伸延するスリット状の被覆体導入孔36が複数形成されている。本実施形態では2個の被覆体導入孔36が形成されている。2個一対の被覆体導入孔36は、被覆体30の軸線を中心とする点対称の位置に配置されている。各被覆体導入孔36は、被覆本体34の長手幅L11にわたって周壁を軸線方向に直状に切欠するとともに、両端を円周方向に切欠した一側端縁部34aを内方へ屈曲させることで、一端開口部12から他端開口部13に向かって略同一幅に開口させて形成されている。
一側端縁部34aは、外方(被覆本体34の半径方向)へ凸状に屈曲する外表面が被覆体導入孔36から導入される水の導入案内面として機能する一方、内表面が旋回流動される水の旋回案内面として機能する(矢印F2参照)。したがって、点対称の位置に配置された一対の被覆体導入孔36を形成する一側端縁部34aが水を堅実に旋回案内する。
被覆本体34の内周面と混合器本体11の先端側筒状部17の外周面との間には、図3に示すように一定の間隔W3が保持された円筒状の旋回流路37が形成されている。この旋回流路37内で水が旋回流動される(矢印F2参照)。ここで、旋回流路37の幅となる一定の間隔W3は、混合器本体11の内径以下でその内径の半分以上、好ましくは、その内径と略同径の寸法とされる。そして、旋回流路37では、被覆体導入孔36から導入された水が被覆本体34の内周面に沿って軸線流路14の軸線を中心に旋回されながら流動するとともに、混合器本体11の本体導入孔15から混合器本体11内に導入される。図11に示す寸法W2は、被覆体導入孔36の最大開口幅である。このように、旋回流路37は、被覆体30の周壁に形成された被覆体導入孔36から導入された燃料油を被覆体30の内周面に沿わせて軸線流路14の軸線を中心に旋回させながら流動させて混合器本体11の本体導入孔15に導入させる。すなわち、流体混合器10においては、被覆体30の被覆体導入孔36が外側導入孔として機能し、混合器本体11の本体導入孔15が内側導入孔として機能する。
被覆本体34の周壁に形成した被覆体導入孔36の長手幅L11内には、混合器本体11の先端側筒状部17の周壁に形成した5個の本体導入孔15が配置されている。被覆体導入孔36を通して被覆本体34内に導入された水は、旋回流路37内で旋回されながら5個の本体導入孔15を通して混合器本体11内に導入される(矢印F2参照)。
以上のように混合器本体11および被覆体30を有する流体混合器10によれば、次のような作用が得られる。図2および図3に示すように、混合器本体11内の軸線流路14を燃料油が軸線方向に沿って流動されると(矢印F1参照)、混合器本体11内の軸線流路14が減圧される。そして、その減圧効果から生じる吸引によりケーシング2内に収容した水は、被覆体導入孔36を通して被覆本体34内に旋回されながら導入されて、被覆本体34内の旋回流路37で旋回流動される(矢印F2参照)。さらに、旋回流路37で旋回流動されている水は、本体導入孔15を通して混合器本体11内に導入されるとともに、軸線流路14を軸線流動されている燃料油(矢印F1)の周囲にて螺旋状に旋回流動されて、螺旋流路19の全域において、燃料油と旋回混流される。また、このようにして、燃料油と水とが旋回混流されて混合された混合流体としての油水混合燃料が生成され、油水混合燃料は、他端開口部13から導出される(矢印F3参照)。このように、流体混合器10は、軸線流路14を軸線流動する燃料油と、その周囲を螺旋状に旋回流動する水とを、螺旋流路19の全域において混合させて他端開口部13から導出させるように構成されている。
この際、水は、旋回流路37で予備的に軸線流路14の軸線を中心に旋回され、続いて、螺旋流路19を通して軸線流路14の軸線を中心とする螺旋状に旋回流動される。つまり、軸線流路14の外周側から軸線中心(同芯)に向けて漸次旋回半径を小さくしながら旋回される。そのため、旋回流動されている水が、軸線中心側で加速されて高速で燃料油に剪断作用する。その結果、燃料油は微細かつ均等に分散される。したがって、燃料油に水を高速で旋回混流させることができて、燃料油と水を均一に混和させることができる。
また、混合器本体11の基端側筒状部16を漸次拡径させて形成しているため、基端側筒状部16内を流動される燃料油の分散性を漸次高めることができる。先端側筒状部17を基端側筒状部16の終端から先端筒状部18まで略同径に形成して、先端側筒状部17内において水が螺旋状に旋回流動されるようにしているため、基端側筒状部16から先端側筒状部17に流動される燃料油と、先端側筒状部17において螺旋状に旋回流動される水との混和性と旋回性を促進させることができる。
また、本体導入孔15は、先端側筒状部17の周壁にその長手方向に対して(長手方向との間に)一定の鋭角θ2をなして伸延するスリット状に5個形成され、その5個の本体導入孔15は、単一仮想螺旋Sに沿わせてかつその伸延方向に間隔を開けて配置されている。このような構成により、本体導入孔15から導入された水は混合器本体11内で堅実に螺旋状に旋回される。また、被覆体導入孔36が被覆本体34の周壁にその長手方向に沿って伸延するスリット状に形成されているため、被覆体導入孔36から導入された水は被覆本体34の内周面に沿って流動されて堅実に旋回される。したがって、水が、外周における予備的な旋回流から内周における螺旋状の旋回流に変化して、高速の旋回流となって燃料油に堅実に剪断・分散化作用する。その結果、燃料油がサブマイクロレベルで微細化かつ均一化される。このように、本実施形態の流体混合器10は、少なくとも軸線流路14と螺旋流路19を具備するとともに、これらの流路14,19に加えて旋回流路37を具備している。
なお、本実施形態では、流体混合器10を備えたエマルション装置102により、いずれも液体である燃料油と水を混合させる場合について説明したが、この場合に限らず、同様の構成を用いて燃料油に対して水以外の液体あるいは気体を混合させることもできる。つまり、燃料油と混合される他の流体としては、水等の液体および気体を含む。また、流体混合器10を形成する各部の大きさ等は、燃料油および水の粘度等に適応させて適宜設定される。
続いて、上述したような構成を備える流体混合器10と、流体混合器10を収容するケーシング2との互いの間の支持構造の一例について、図12を用いて説明する。図12に示すように、ケーシング2は、円筒状の外形をなす閉塞ケース状に構成されており、流体混合器10の大部分を囲繞する。ケーシング2は、被覆基端筒状部33の基端部外周面と第2連通パイプ5の基端部外周面との間に位置する被覆体30の部分を囲繞するように構成されている。
ケーシング2は、円筒状の周壁形成部40と、周壁形成部40の筒軸方向の一側端部を塞ぐ一側端壁形成部41と、周壁形成部40の筒軸方向の他側端部を塞ぐ他側端壁形成部42とを有し、内部に水を収容可能に構成されている。ケーシング2は、一側端壁形成部41および他側端壁形成部42に被覆体30の長手方向の両端部をそれぞれ貫通させた状態で、一側端壁形成部41と他側端壁形成部42との間に被覆体30を架設させた態様で、流体混合器10を支持する。ケーシング2は、円筒状の周壁形成部40に対して流体混合器10を同心配置させた状態で支持する。ケーシング2の一側端壁形成部41には、一側端壁形成部41から外側に向けて円筒状に突出する部分であって被覆基端筒状部33の中途部周面を取り囲む基端側取付部43が設けられている。ケーシング2の他側端壁形成部42には、他側端壁形成部42から外側に向けて円筒状に突出する部分であって被覆先端筒状部35の基端部外周面を取り囲む先端側取付部44が設けられている。
周壁形成体60の基端側には、水供給路113の下流側の端部を構成する水供給パイプ45の先端部が連通連結されている。そして、水供給パイプ45の先端開口部46は、周壁形成体60の内周面でかつ下流側に指向させて設けられており、先端開口部46から吸引・流入される水が被覆体30の軸線廻りに螺旋状の旋回流をなすように構成されている。
このように構成することによって、燃料油が混合器本体11内を吸引・流動されると、混合器本体11内が減圧されて、水タンク105内の水が水供給路113から水供給パイプ45を通して先端開口部46からケーシング2内に吸引・流入され、吸引・流入された水が被覆体30の軸線廻りに螺旋状の旋回流を形成する。その結果、ケーシング2内には予備的な旋回流路37が形成されて、水が旋回されながら被覆体導入孔36を通して被覆体30内に吸入される。なお、ケーシング2の形状は円筒状に限らず例えば直方体状等であってもよい。
(流体混合器の変形例1)
流体混合器の第1変形例について、図13および図14を用いて説明する。図13および図14に示すように、流体混合器の第1変形例としての流体混合器10Aにおいては、被覆本体34に、その内周面の接線方向に直状に伸延して被覆本体34を貫通する被覆体導入孔70が多数個整列させて形成されている。すなわち、被覆体導入孔70は、被覆本体34の軸線方向に一定の間隔をあけて形成されるとともに、円周方向に一定の間隔をあけて形成している。図に示す例では、被覆体導入孔70は、円周廻りに60°の間隔をあけて6個形成されている。そして、円周方向に隣接する被覆体導入孔70は、被覆本体34の外周面においてその軸線方向に伸延する略仮想螺旋上に配置されている。
第1変形例の流体混合器10Aは、図14に示すように、被覆本体34内には多数個の被覆体導入孔70のそれぞれを通して水が反時計廻りに吸入されるように構成されている。そして、被覆本体34内の旋回流路37では、水が混合器本体11の内周面に沿って、その軸線廻りに螺旋状の旋回流となる(矢印F2参照)。旋回流となった水は、反時計廻りに旋回されながら本体導入孔15を通して混合器本体11内に吸入される。
(流体混合器の変形例2)
流体混合器の第2変形例について、図15および図16を用いて説明する。図15および図16に示すように、流体混合器の第2変形例としての流体混合器10Bにおいては、被覆体30が省略されており、流体混合器10Bは、混合器本体11のみから構成されている。この変形例の場合における流体混合器10Bとケーシング2との互いの支持構造の一例を、図16に示す。
図16に示すように、第2変形例としての流体混合器10Bは、円筒状の外形をなす閉塞ケース状に構成されたケーシング2により大部分が囲繞された状態で設けられる。流体混合器10Bにおいては、基端側筒状部16の中途部外周面と第2連通パイプ5の基端部外周面との間に位置する混合器本体11の部分がケーシング2により囲繞される。
そして、流体混合器10Bは、ケーシング2の一側端壁形成部41および他側端壁形成部42に混合器本体11の長手方向の両端部をそれぞれ貫通させた状態で、一側端壁形成部41と他側端壁形成部42との間に混合器本体11を架設させた態様で支持される。流体混合器10Bは、円筒状の周壁形成部40に対して同心配置された状態で支持される。また、一側端壁形成部41の基端側取付部43により、基端側筒状部16の中途部周面が取り囲まれ、他側端壁形成部42の先端側取付部44により、第2連通パイプ5の基端部外周面が取り囲まれる。なお、周壁形成部40の基端側には、図12に示す場合と同様に、水供給路113の下流側の端部を構成する水供給パイプ45の先端部が連通連結されており、水供給パイプ45の先端開口部46から吸引・流入される水が混合器本体11の軸線廻りに螺旋状の旋回流をなすように構成されている。
このように構成することによって、燃料油が混合器本体11内を吸引・流動されると、混合器本体11内が減圧されて、水タンク105内の水が水供給パイプ45を通して先端開口部46からケーシング2内に吸引・流入され、吸引・流入された水が混合器本体11の軸線廻りに螺旋状の旋回流を形成する。その結果、ケーシング2内には予備的な旋回流路37が形成されて、水が旋回されながら本体導入孔15を通して混合器本体11内に吸入される。
(流体混合器の変形例3)
流体混合器の第3変形例について、図17を用いて説明する。図17に示すように、流体混合器の第3変形例としての流体混合器10Cは、第2変形例としての流体混合器10Bと基本的構造を同じくしているが、ケーシング2を周壁形成部40の内周面に螺旋状の旋回手段50を配設して構成し、ケーシング2内に吸引・流入された水が混合器本体11の軸線廻りに堅実な螺旋状の旋回流となされるようにして、ケーシング2内に予備的な旋回流路37が形成されるようにしている点で異なる。
旋回手段50は、円筒状の周壁形成部40の内周面に沿わせて、帯状の旋回案内片51を周壁形成部40の軸線廻りに螺旋状かつ周壁形成部40の内方に凸条に取り付けて構成されている。そして、ケーシング2内に吸引・流入された水が旋回案内片51の側壁に沿って流動されて、周壁形成部40の軸線廻りに螺旋状かつ周壁形成部40の内方に凸条に混合器本体11の外周で形成されて、堅実に旋回されながら本体導入孔15を通して混合器本体11内に吸入される。なお、旋回手段50は、円筒状の周壁形成部40の内周面に凹条溝を周壁形成部40の軸線廻りに螺旋状に形成して構成し、水が凹条溝に沿って螺旋状の旋回流となされて、旋回されながら本体導入孔15を通して混合器本体11内に吸入されるように構成することもできる。
このように、第3変形例では、エマルション装置に、ケーシング2に旋回手段50を配設した構成とすることで、ケーシング2に予備的な旋回流路37を堅実に形成する旋回流路形成機能を持たせている。つまり、第3変形例では、ケーシング2と旋回手段50を含む構成が、旋回流路形成機能を有する被覆体30としても機能するように構成されている。
本実施形態に係るエマルション装置102を構成する流体混合器10の構成とそれに対応する作用は次のとおりである。
本実施形態に係る流体混合器10は、両端に開口部を有する筒状の混合器本体11を有し、この混合器本体11には、一端開口部12から導入した燃料油を軸線方向に流動させて他端開口部13から導出する軸線流路14と、ケーシング2内に収容した燃料油をその流動による減圧効果から生じる吸引により混合器本体11の周壁に形成した本体導入孔15を介して燃料油の軸線流路14の外周から導入した水を混合器本体11の内周面に沿わせて軸線流路14の軸線を中心とする螺旋状に旋回させながら流動させて燃料油と水とを混合して他端開口部13から導出する螺旋流路19とが形成されている。
このような構成によれば、水を収容したケーシング2内に流体混合器10を配置し、燃料油を混合器本体11の一端開口部12から他端開口部13に向けて軸線流路14を通して軸線方向に沿って流動させる(他端開口部13側からポンプ106で引き入れる)ことで、軸線流路14内を減圧させることができて、水を本体導入孔15から混合器本体11内に引き込みながら導入することができる。続いて、混合器本体11の本体導入孔15から混合器本体11内に引き込まれながら導入された水は、軸線流路14を流動している燃料油の周囲にて螺旋流路19を通して螺旋状に旋回流動されて、燃料油を螺旋流路19の全域において剪断・分散する。その結果、燃料油と水が均一に混和される。この際、水は、螺旋流路19を通して軸線流路14の軸線を中心とする螺旋状に旋回流動される。つまり、軸線流路14の外周側から軸線中心(同芯)に向けて漸次旋回半径を小さくしながら旋回される。そのため、旋回流動が軸線中心側で加速されて高速で燃料油に剪断作用し、燃料油を微細かつ均等に分散する。
また、本実施形態に係る流体混合器10は、混合器本体11の外周を一定の間隔を保持して被覆する被覆体30を有し、被覆体30に、その周壁に形成した被覆体導入孔36から導入した水を被覆体30の内周面に沿わせて軸線流路14の軸線を中心に旋回させながら流動させて混合器本体11の本体導入孔15に導入させる旋回流路37を形成して、軸線流路14を軸線流動する燃料油と、その周囲を螺旋状に旋回流動する水とを、螺旋流路19の全域において混合させて他端開口部13,32から導出させるようにしている。
このような構成によれば、水を収容したケーシング2内に流体混合器10を配置し、燃料油を混合器本体11の一端開口部12から他端開口部13に向けて軸線流路14を通して軸線方向に沿って流動させる(他端開口部13側からポンプ106で引き入れる)。そうすることで、軸線流路14内を減圧させることができて、水を被覆体30の被覆体導入孔36から被覆体導入孔36内に引き込みながら導入することができる。そして、被覆体30内に導入された水は、旋回流路37を通して旋回されるとともに、混合器本体11の本体導入孔15から混合器本体11内に引き込まれながら導入される。続いて、混合器本体11の本体導入孔15から混合器本体11内に引き込まれながら導入された水は、軸線流路14を流動している燃料油の周囲にて螺旋流路19を通して螺旋状に旋回流動されて、燃料油を螺旋流路19の全域において剪断・分散する。その結果、燃料油と水が均一に混和される。この際、水は、旋回流路37で予備的に軸線流路14の軸線を中心に旋回され、続いて、螺旋流路19を通して軸線流路14の軸線を中心とする螺旋状に旋回流動される。つまり、軸線流路14の外周側から軸線中心(同芯)に向けて漸次旋回半径を小さくしながら旋回される。そのため、旋回流動が軸線中心側で加速されて高速で燃料油に剪断作用し、燃料油を微細かつ均等に分散する。
また、流体混合器10は、両端に開口部を有する筒状の混合器本体11と、混合器本体11の外周を一定の間隔を保持して被覆する被覆体30とで構成することができるため、合成樹脂等により軽量で構造簡易かつ安価に製造することができる。
また、本実施形態に係る流体混合器10においては、混合器本体11は、一端開口部12から他端開口部13に向かって漸次拡径させて形成した基端側筒状部16と、基端側筒状部16の終端から他端開口部13まで略同径に形成した先端側筒状部17とを具備し、先端側筒状部17の周壁には、その長手方向との間に一定の鋭角をなして伸延するスリット状の本体導入孔15を複数個形成するとともに、各本体導入孔15は単一仮想螺旋に沿わせてかつその伸延方向に間隔を開けて配置されている。
このような構成によれば、混合器本体11の基端側筒状部16を漸次拡径させて形成し、先端側筒状部17を基端側筒状部16の終端から他端開口部13まで略同径に形成して、先端側筒状部17内において水が螺旋状に旋回流動されるようにしているため、基端側筒状部16から先端側筒状部17に流動される燃料油と、先端側筒状部17において螺旋状に旋回流動される水との混和性と旋回性を促進させることができる。この際、本体導入孔15は、先端側筒状部17の周壁には、その長手方向との間に一定の鋭角をなして伸延するスリット状に複数個形成するとともに、複数個の本体導入孔15は単一仮想螺旋上に配置しているため、本体導入孔15から導入された水は混合器本体11内で堅実に螺旋状に旋回される。
また、本実施形態に係る流体混合器10においては、被覆体30の周壁には、その長手方向に沿って伸延するスリット状の被覆体導入孔36が形成されている。
このような構成によれば、被覆体導入孔36を被覆体30の周壁にその長手方向に沿って伸延するスリット状に形成しているため、被覆体導入孔36から導入された水は被覆体30の内周面に沿って流動されて堅実に旋回される。したがって、水が、外周における予備的な旋回流から内周における螺旋状の旋回流に変化して、高速の旋回流となって燃料油に剪断・分散化作用する。その結果、燃料油がサブマイクロレベルで微細化かつ均一化される。
また、本実施形態に係るエマルション燃料の生成方法は、ポンプ106により吸引されて軸線流路14をその軸線方向に沿って流動する燃料油と、その外周において、旋回流路37を通して旋回流動させた後に、燃料油の流動による減圧効果から生じる吸引により螺旋流路19を通して螺旋状に旋回流動する水とを、軸線流路14の軸線を中心とする螺旋状に旋回させて流動させながら混合するものである。
このような方法によれば、軸線流路14をその軸線方向に沿って流動する燃料油に対して、その外周において、旋回流路37を通して予備的に旋回流動させた後に、螺旋流路19を通して高速化して螺旋状に旋回流動する水を、軸線流路14の軸線方向に流動させながら混和させることができる。その結果、水が微細化されるとともに、燃料油に均一に分散される。
また、本実施形態に係るエマルション燃料の生成方法は、水を収容したケーシング2内において、軸線流路14内に燃料油をポンプ106により吸引して導入し、軸線流路14内の軸線方向に沿う燃料油の流動による減圧効果から生じる吸引により、ケーシング2内に収容した水を軸線流路14内に導入するとともに、軸線流路14の軸線を中心とする螺旋状に旋回させながら燃料油と水とを混合させるものである。
このような方法によれば、軸線流路14内で燃料油を軸線方向に沿って流動させることで軸線流路14内を減圧して、水を旋回させながら導入して燃料油に剪断・分散化作用させることができる。そのため、水の微細化と燃料油への均一化を良好に確保することができる。しかも、かかる混合流体を短時間に安価に生成することができる。
以上説明したような本実施形態のエマルションエンジンシステム100によれば、エンジン周りの構造を簡単な構造にすることができるとともに、燃料油と水とを混合してエマルション化させたエマルション燃料についてエマルション化した状態を長期にわたって保持することが可能であり、燃料油と水とが互いに分離することに起因する不具合を解消することができる。
本実施形態のエマルションエンジンシステム100によれば、エンジン101の燃焼室の直前において、負圧吸引作用によるせん断力により微粒子化した水粒子と燃料油とが混合してエマルション化されるので、完全にエマルション化された状態の油水混合燃料をエンジン101に燃焼燃料として供給することができる。このため、エンジン101における燃焼効率の向上を図ることができ、しかも、エンジン101の燃焼室の直前で油水混合するためにエンジン101に供給する前に水と燃料油とが分離する恐れがなく完全にエマルション化した状態の燃料を効率よくエンジンに供給することができる。
また、本実施形態のエマルションエンジンシステム100は、エンジン101に供給される油水混合燃料についての余剰燃料を燃料油と水とに分離するセパレータ107を備える。これにより、余剰燃料が燃料油と水とに分離されて再度精製、混合(エマルション化)されてエンジン101の燃焼室に供給されることになるため、有益な燃料消費効率を保持することができる。
また、本実施形態に係るエマルション装置102によれば、構造簡易で安価に分散相をマイクロレベルないしサブマイクロレベルに微細化するとともに均一化することができる。つまり、マイクロレベルからサブマイクロレベルの微粒の水滴を生成することができる。具体的には、水滴の粒子径が1〜100μm程度のエマルション燃料を得ることができる。特に、例えば図2に示すように混合器本体11と被覆体30とを有する流体混合器10を備える構成によれば、エマルション燃料の水滴の大部分の粒子径を約1μmにすることができ、サブマイクロレベルの極めて微粒の水滴を生成することができるという優れた性能を得ることができる。また、界面活性剤等の乳化剤なしで、長期(例えば数か月)にわたって安定的なマイクロエマルションを生成することができ、しかも粒子径が均一な水滴を生成できるという優れた性能も得ることができる。このように、本実施形態に係るエマルション装置102によれば、極めて優れたエマルション生成能力(流体混合能力)を得ることができる。なお、エマルション装置102において生成されるエマルションの平均粒子径及び粒子数等にその粘性の影響はほとんど無く、粒子径はポンプ圧、粒子数は導入量によって支配されることが実験等により確認されている。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態と共通の部分については同一の符号を付する等して説明を適宜省略する。本実施形態に係るエマルションエンジンシステム100Aは、エンジン101に供給される油水混合燃料の余剰燃料に関し、上述したようにセパレータ107により燃料油と水とを互いに分離して燃料油タンク104および水タンク105の各タンクに戻す構成に代えて、余剰燃料を油水混合燃料のままエマルション装置102のケーシング2内に戻すための構成を備える。
具体的には、図18に示すように、本実施形態のエマルションエンジンシステム100Aは、余剰燃料を燃料油と水に分離してエマルション装置102に戻すのではなく、余剰燃料をそのまま直接的にエマルション装置102に戻し、燃料油と水と余剰燃料との三者混合を行って再度所定の油水混合燃料を生成してエンジン101に供給するように構成されている。したがって、エマルションエンジンシステム100Aは、エンジン101に供給されるエマルション燃料の余剰燃料をエマルション装置102に戻す燃料戻り配管121を備える。燃料戻り配管121は、燃料噴射弁101aの手前となる混合燃料通路111の下流側通路部111bから分岐するとともに、下流側の端部がエマルション装置102のケーシング2内に連通接続される。燃料戻り配管121によれば、混合燃料通路111の下流側通路部111bから余剰燃料がエマルション装置102のケーシング2内に戻される。そして、エマルション装置102は、燃料油と水と燃料戻り配管121により戻された余剰燃料との三者を混合してエマルション燃料を生成する。
このように、本実施形態では、燃料戻り配管121をエマルション装置102に連通させて余剰燃料がケーシング2内の水と混合される。このケーシング2内の余剰燃料と水との混合流体は、被覆体30の被覆体導入孔36および本体導入孔15、あるいは変形例の場合は本体導入孔15のみを通って混合器本体11内に吸引され、せん断作用によって微粒子化される。これにより、流体混合器10内において、余剰燃料および水の混合流体と燃料油とが混合された三者混合の油水混合燃料が生成され、その油水混合燃料が混合燃料通路111によってエンジン101に供給される。
本実施形態のように余剰燃料をエマルション装置102内において燃料油と水と共に混合する構成においては、適正な油水混合燃料を得るため、燃料油と水と余剰燃料との混合比の制御が行われることが望ましい。かかる混合比の制御を行うための構成として、エマルションエンジンシステム100Aは、図18に示すように、エンジン101に供給される油水混合燃料の粘度を計測するための粘度センサ122と、エマルション装置102に供給される水の量を制御するための制御弁123と、これら粘度センサ122と制御弁123とを互いに結線するフィードバック回線124とを備える。
粘度センサ122は、エマルション装置102で生成された油水混合燃料をエンジン101に導く混合燃料通路111に設けられる。図18に示す例では、粘度センサ122は、混合燃料通路111におけるポンプ106の上流側の部分である上流側通路部111aに設けられている。なお、粘度センサ122は、混合燃料通路111の下流側通路部111bに設けられてもよい。
制御弁123は、水タンク105からエマルション装置102に対する水供給路113に設けられている。制御弁123は、例えば電磁制御弁であり、粘度センサ122による検出信号に基づいて開閉動作についての制御を受ける。制御弁123は、その開閉動作によって水供給路113の通路面積を制御する。つまり、制御弁123の開閉動作により、水供給路113からエマルション装置102に供給される水の量が制御される。
粘度センサ122と制御弁123は、フィードバック回線124を介して互いに接続されることで、制御弁123の開閉動作が、粘度センサ122により検出される油水混合燃料の粘度に基づいてフィードバック制御されるように構成されている。すなわち、エンジン101に供給される油水混合燃料の粘度について予め所定の粘度が設定され、粘度センサ122により検出される油水混合燃料の粘度がその所定の粘度となるように、制御弁123の開閉動作、つまりエマルション装置102に対する単位時間当たりの水の供給量がフィードバック制御される。
粘度センサ122からの信号に基づく制御弁123のフィードバック制御に関しては、粘度センサ122または制御弁123と一体的にあるいは別体として設けられる制御部が用いられる。ただし、このフィードバック制御については、エンジン101が備えるECU(Engine Control Unit)が用いられてもよい。この場合、粘度センサ122および制御弁123はそれぞれECUに接続され、ECUにより粘度センサ122からの信号に基づく制御弁123のフィードバック制御が行われる。
以上のようなフィードバック制御構成を採用することにより、燃料油、水、および戻り余剰燃料の三者混合の油水混合燃料の粘度、すなわち、燃料油と水との混合比を適正に制御することができる。本実施形態では、水タンク105からエマルション装置102への水の供給量を制御することにより、燃料油、水、余剰燃料の三者を適切な比率で混合する構成を採用している。
本実施形態のエマルションエンジンシステム100Aによれば、エンジン101に供給される油水混合燃料についての余剰燃料を燃料油と水に分離することなく、エマルション装置102において再度混合(エマルション化)されてエンジン101の燃焼室に供給されることになる。このため、セパレータ等の燃料油と水と分離するための構成を設ける必要がなく、簡単な構成により、有益な燃料消費効率を保持することができる。
なお、本実施形態では、水タンク105からエマルション装置102への水の供給量を制御することにより、燃料油、水、余剰燃料の三者の混合比率を制御する構成を採用しているが、かかる構成に代えてあるいは加えて、燃料油タンク104からエマルション装置102への燃料油の供給量を制御することで、三者の混合比率を制御する構成を採用してもよい。この場合、例えば、燃料油タンク104からエマルション装置102に対する燃料油供給路112に制御弁が設けられ、この制御弁の開閉動作が、粘度センサ122の検出信号に基づいてフィードバック制御される構成が用いられる。また、本実施形態のように余剰燃料を油水混合燃料のままエマルション装置102のケーシング2内に戻すための構成に加えて、第1実施形態のようなセパレータ107により燃料油と水とを互いに分離して燃料油タンク104および水タンク105の各タンクに戻す構成が用いられてもよい。つまり、第1実施形態のセパレータ107を含む構成と、第2実施形態の直接的な燃料戻り配管121との組合せであってもよい。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態に係るエマルションエンジンシステム100Bは、図19に示すように、第2実施形態の構成において、エマルション装置102からエンジン101に対するエマルション燃料の供給経路に設けられ余剰燃料を送り出すフィードポンプ131を備える。フィードポンプ131は、エンジン101とポンプ106との間において、燃料戻り配管121の始端が連通するように設けられる。フィードポンプ131は、混合燃料通路111のエンジン101とポンプ106との間の部分である下流側通路部111bに設けられている。
このような構成によれば、ポンプ106により油水混合燃料がエマルション装置102から混合燃料通路111を介して吸引されてエンジン101の燃料噴射弁101aに供給されるとともに、フィードポンプ131により余剰燃料が燃料戻り配管121によって所定の圧力で確実にエマルション装置102のケーシング2内へと戻される。これにより、上述したように粘度センサ122および制御弁123を含む構成によってフィードバック制御する燃料油と水の混合比を安定して適正に制御することができる。
以上の各実施形態を用いて説明した本発明に係るエマルションエンジンシステムによれば、次のような効果が奏される。すなわち、本発明に係るエマルションエンジンシステムは、エマルション装置を構造簡易で軽量・コンパクトかつ安価に製造することができる。そのため、必要な初期コストに対する効果は非常に大きい。そして、エマルション装置の洗浄作業やメンテナンス作業を迅速かつ簡単に行うことができる。また、本発明に係るエマルション燃料の生成方法は、分散相としての水を効率良く剪断・分散することができる。しかも、水をマイクロレベルないしはサブマイクロレベルに微細化するとともに均一化することができる。そのため、短時間に大量の混合流体としてのエマルション燃料を安価に生成することができる。特に、本発明は、液相−液相の2相を高速で旋回混流させることによりマイクロエマルション(マイクロオーダーのエマルション)を生成することができるものであり、乳化速度を飛躍的に向上させることができるものである。したがって、エマルションの短時間・大量・安価生成に好適なものである。
近年、マイクロエマルション生成の手法は、半導体分野で用いられるフォトレジストを用いて基盤上に微細な溝を形成し、油(あるいは水)を押し出すことによって生成する手法に移りつつある。この手法は均一な粒子径を生成できる利点がある反面、微細加工等の単価が高いことや生成されるエマルション数の時間効率が悪いなどの欠点が挙げられる。一方、本発明に係るエマルション装置は、低コストでマイクロオーダーのエマルション燃料を生成可能なことや、エマルション燃料を生成する時間効率が高い等の効果を奏する。つまり、水−油を引き入れるポンプ出力の可変制御のみで多量から少量までの均一なエマルションの生成が可能であり、スケールアップが容易である。さらには、界面活性剤等の乳化剤を含まずに安定性のあるエマルション燃料の生成が可能である。
10 流体混合器
11 混合器本体
12 一端開口部
13 他端開口部
14 軸線流路
15 本体導入孔
19 螺旋流路
30 被覆体
100 エマルションエンジンシステム
101 エンジン
102 エマルション装置
104 燃料油タンク(第1のタンク)
105 水タンク(第2のタンク)
106 ポンプ
121 燃料戻り配管
131 フィードポンプ

Claims (4)

  1. エンジンと、
    前記エンジンに供給される燃料として燃料油と他の流体とを混合してエマルション燃料を生成するエマルション装置と、
    前記エマルション装置に供給される燃料油を貯溜する第1のタンクと、
    前記エマルション装置に供給される他の流体を貯溜する第2のタンクと、
    前記エマルション装置により生成されたエマルション燃料を吸引して前記エンジンに供給するためのポンプと、を備え、
    前記エマルション装置は、両端に開口部を有する筒状の混合器本体を有し、該混合器本体には、一端開口部から導入した燃料油を軸線方向に流動させて他端開口部から導出する軸線流路と、前記混合器本体の周壁に形成した本体導入孔から導入した他の流体を前記混合器本体の内周面に沿わせて前記軸線流路の軸線を中心とする螺旋状に旋回させながら流動させて燃料油と他の流体とを混合して他端開口部から導出する螺旋流路とが形成されている、
    エマルションエンジンシステム。
  2. 前記エンジンに供給されるエマルション燃料の余剰燃料を受け、該余剰燃料を燃料油と他の流体とに分離するセパレータをさらに備え、
    前記セパレータにより分離された燃料油を前記第1のタンクに戻し、
    前記セパレータにより分離された他の流体を前記第2のタンクに戻す、
    請求項1に記載のエマルションエンジンシステム。
  3. 前記エンジンに供給されるエマルション燃料の余剰燃料を前記エマルション装置に戻す燃料戻り配管をさらに備え、
    前記エマルション装置は、燃料油と他の流体と前記燃料戻り配管により戻された前記余剰燃料とを混合してエマルション燃料を生成する、
    請求項1に記載のエマルションエンジンシステム。
  4. 前記エマルション装置から前記エンジンに対するエマルション燃料の供給経路に設けられ前記余剰燃料を送り出すフィードポンプをさらに備えた、
    請求項2または請求項3に記載のエマルションエンジンシステム。
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