JP2015186491A - 超音波診断装置及び超音波表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、任意領域の状態を求める超音波診断装置及び超音波表示方法を提供する。
【解決手段】 超音波探触子12を介して被検体10の診断部位の断層画像を構成する断層画像構成部24と、断層画像を表示する画像表示部28とを備えた超音波診断装置において、断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、任意領域における2次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部40を備え、画像表示部28はベクトルを任意領域と関連付けて表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】 超音波探触子12を介して被検体10の診断部位の断層画像を構成する断層画像構成部24と、断層画像を表示する画像表示部28とを備えた超音波診断装置において、断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、任意領域における2次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部40を備え、画像表示部28はベクトルを任意領域と関連付けて表示する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、超音波を利用して被検体内の超音波画像を表示する超音波診断装置及び超音波表示方法に関する。
超音波診断装置は、超音波探触子により被検体内部に超音波を送信し、被検体内部から生体組織の構造に応じた超音波の反射エコー信号を受信し、被検体内の超音波画像を構成して表示する(特許文献1及び2参照)。
超音波診断装置の応用機能の一つとして、2次元又は3次元の局所領域の時系列的な類似性を演算する機能、いわゆるパターンマッチングの機能を備えて心筋等の組織をトラッキングする技術が知られている。例えば、特許文献1には、トラッキングから得られた血管径とその変化速度の相関に基づいて、運動の周期性を診断情報に結び付けることについて記載されている。また、特許文献2には、パターンマッチングの探索範囲を適正化し、運動の規則性を確認することが提案されている。
特許文献1及び2に記載されたトラッキング技術は、血管壁や心筋における局所の計測点の変位の計測に関するものであり、弾性演算方向に沿った変位データを用いた手法である。しかしながら、例えば、乳腺や肝臓などを含む断層画像の任意領域(2次元領域)の各計測点において2次元方向の変位が不規則に発生してしまう可能性がある。よって、計測点におけるトラッキング技術では、操作者が任意領域の状態を正確に把握することができないと考えられる。
本発明は、断層画像の任意領域又は任意空間領域における変位分布に基づいて、任意領域又は任意空間領域の状態を求めることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の超音波診断装置及び超音波表示方法は、断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、任意領域における2次元方向のベクトルを演算し、ベクトルを任意領域と関連付けて表示する。また、3次元断層画像の任意空間領域における変位分布に基づいて、任意空間領域における3次元方向のベクトルを演算する。
本発明によれば、断層画像の任意領域又は任意空間領域における変位分布に基づいて、任意領域又は任意空間領域の状態を求めることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の超音波診断装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の超音波診断装置を例示するブロック図である。
以下、本発明の超音波診断装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の超音波診断装置を例示するブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る超音波診断装置は、被検体10に当接させて用いる超音波探触子12と、超音波探触子12を介して被検体10に時間間隔をおいて超音波を繰り返し送信する送信部14と、被検体10から発生する時系列の反射エコー信号を受信する受信部20と、送信部14と受信部20を制御する超音波送受信制御部18と、受信された反射エコーを整相加算してRF信号フレームデータを時系列に生成する整相加算部22と、整相加算部22で生成されたRF信号フレームデータに基づいて断層画像を構成する断層画像構成部24と、断層画像と他の画像を合成する画像合成部26と、画像合成部26から出力される画像を表示する画像表示部28と、少なくとも2枚のRF信号フレームデータを選択するRF信号フレームデータ選択部30と、選択されたRF信号フレームデータを用いて被検体10の生体組織の変位を計測する変位計測部32と、変位計測部32で計測された変位から弾性情報を求める弾性情報演算部34と、弾性情報演算部34で演算した弾性情報から弾性画像を構成する弾性画像構成部36と、変位計測部32で計測された各計測点における変位から任意領域のベクトルを演算するベクトル演算部40と、任意領域のベクトルを分析するベクトル分析部50と、任意領域のベクトルの状態を判定する判定部52と、操作者が操作するための操作部42と、操作部42の操作に応じて各構成要素を制御する制御部44とを備えている。図1で示す破線は、超音波診断装置の本体を示すものである。
超音波探触子12は、複数の振動子を配設して形成されており、接触させた被検体10に振動子を介して超音波を送受信する。送信部14は、超音波探触子12を駆動して超音波を発生させるための送波パルスを生成するとともに、送信される超音波の収束点をある深さに設定、超音波探触子12を介して被検体10に時間間隔をおいて超音波を繰り返し送信する。
受信部20は、被検体10から発生する時系列の反射エコー信号を超音波探触子12を介して受信し、受信した反射エコー信号について所定のゲインで増幅してRF信号(受波信号)を生成する機能を有している。超音波送受信制御部18は、送信部14及び受信部20を制御し、超音波探触子12を介して被検体10に対して超音波を送受信させる。整相加算部22は、受信部20で受信された反射エコー信号を整相加算する。その際、整相加算部22は、受信部20で増幅されたRF信号を入力して位相制御し、一点又は複数の収束点に対し超音波ビームを形成して超音波断層データであるRF信号フレームデータを時系列に生成する。
断層画像構成部24は、被検体10の断層部位のデータ、具体的には整相加算部22からのRF信号フレームデータを入力してゲイン補正、ログ圧縮、検波、輪郭強調、フィルタ処理等の信号処理を行い、断層画像データ(例えば、被検体10の白黒の濃淡断層画像)を構成する。また、断層画像構成部24は、図示はしないが、断層画像データをデジタル信号に変換するA/D変換器と、変換された複数の断層画像データを時系列に記憶するフレームメモリと、制御コントローラを含んで構成されている。フレームメモリに記憶された被検体10内の断層画像データが1画像として取得され、取得された断層画像データがテレビ同期で読み出される。
RF信号フレームデータ選択部30は、整相加算部22から出力されるRF信号フレームデータを記憶し、記憶されたRF信号フレームデータ群から少なくとも2枚(一組)のRF信号フレームデータを選択する。例えば、RF信号フレームデータ選択部30は、整相加算部22から時系列、すなわち画像のフレームレートに基づいて生成されるRF信号フレームデータを順次記憶し、記憶されたRF信号フレームデータ(N)を第1のデータとして選択すると同時に、時間的に過去に記憶されたRF信号フレームデータ群(N−1、N−2、N−3…N―M)の中から1つのRF信号フレームデータ(X)を選択する。なお、N、M、Xは、RF信号フレームデータに付されたインデックス番号であり、自然数とする。
変位計測部32は、被検体10の生体組織の変位を計測する。具体的に説明すると、変位計測部32は、RF信号フレームデータ選択部30により選択された1組のデータ、すなわちRF信号フレームデータ(N)及びRF信号フレームデータ(X)から1次元あるいは2次元相関処理を行って、断層画像の各計測点に対応する生体組織における変位を示すベクトル、すなわち変位の方向と大きさに関する1次元又は2次元変位分布を求める。ここで、ベクトルの検出にはブロックマッチング法もしくは位相勾配法を用いる。ブロックマッチング法においては、画像を例えばN×N画素からなるブロックに分け、所定領域(例えば、後述するパラメータ取得領域)内のブロックに着目し、現フレーム中の着目しているブロックに最も近似しているブロックを前のフレームから探し、これを参照して予測符号化、すなわち差分により標本値を決定する処理を行う。
これにより、断層画像の各計測点の変位を求め、ベクトルの検出を行う。位相勾配法においては、受信信号の波の位相情報からその波の移動量を算出して断層画像の各計測点の変位を求め、ベクトルの検出を行う。
図示しない圧力計測部は、超音波探触子12の超音波送受信面と被検体10との間に設けられた圧力センサ等により検出された圧力に基づいて、被検体10内部の計測点における応力を計測する。
弾性情報演算部34は、被検体10の断層部位の超音波断層データに基づいて、断層部位における組織の歪み又は弾性率を求める。本実施形態において、弾性情報演算部34は、RF信号フレームデータ選択部30により選択されたRF信号フレームデータを用いて変位計測部32で計測された生体組織の変位情報、例えば移動ベクトルに基づいて断層画像上の各計測点に対応する生体組織の歪みや弾性率を演算する。なお、生体組織の歪みや弾性率を演算する際、弾性情報演算部34は、圧力計測部から出力される圧力値も加味している。
このとき、歪みのデータは、生体組織の移動量、例えば変位を空間微分することによって算出される。また、弾性率のデータは、圧力の変化を歪みの変化で除することによって算出される。例えば、変位計測部32により計測された変位をL(X)、圧力計測部により計測された圧力をP(X)とすると、歪みΔS(X)は、L(X)を空間微分することによって算出することができるから、ΔS(X)=ΔL(X)/ΔXという式を用いて求められる。また、弾性率データのヤング率Ym(X)は、Ym=ΔP(X)/ΔS(X)という式によって求められる。このヤング率Ymから断層画像の各計測点に相当する生体組織の弾性率が求められるので、2次元の弾性画像データを連続的に得ることができる。なお、ヤング率とは、物体に加えられた単純引張り応力と、引張りに平行に生じる歪みに対する比である。
弾性画像構成部36は、弾性情報演算部34で求めた歪み又は弾性率に基づいて断層部位における弾性画像を構成する。弾性画像構成部36は、フレームメモリと画像処理部とを含んで構成されており、弾性フレームデータをフレームメモリに記憶し、記憶されたフレームデータに対し画像処理を行うようになっている。
また、弾性画像構成部36は、弾性フレームデータに色相情報を付与する機能を有しており、弾性フレームデータに基づいて光の3原色である赤(R)、緑(G)、青(B)を付した画像データに変換する。例えば、弾性画像構成部36は、歪みが大きい弾性データを赤色コードに変換し、歪みが小さい弾性データを青色コードに変換する。
画像合成部26は、フレームメモリと、画像処理部と、画像選択部を備えて構成されており、αブレンディングに代表されるような手法にて断層画像と弾性画像の合成画像又は並列画像を作成する。フレームメモリは、断層画像構成部24からの断層画像データと弾性画像構成部36からの弾性画像データとを記憶する。また、画像処理部は、フレームメモリに記憶された断層画像データと弾性画像データとを合成割合を変更して合成する。合成画像の各画素の輝度情報及び色相情報は、白黒断層画像とカラー弾性画像の各情報を合成割合で加算したものとなる。
さらに、画像選択部は、フレームメモリ内の断層画像データと弾性画像データ及び画像処理部の合成画像データのうちから表示する画像を選択し、画像表示部28に表示させる。なお、画像合成部26は、操作部42を介して設定された画像表示条件等に基づいて制御部44によって制御されている。操作部42は、マウス、キーボード、トラックボール、タッチペン、ジョイスティック等の操作デバイスを備えており、画像表示条件等の設定を行うことができる。
画像表示部28は、画像合成部26の画像選択部により選択された断層画像及び弾性画像等の画像を表示する。
ここで、本発明の超音波診断装置は、超音波探触子12を介して被検体10の診断部位の断層画像を構成する断層画像構成部24と、断層画像を表示する画像表示部28とを備えた超音波診断装置において、断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、任意領域における2次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部40を備え、画像表示部28はベクトルを任意領域と関連付けて表示する。
操作者は、まず、操作部42を用いて、画像表示部28に表示されている断層画像に任意領域(基準領域、関心領域など)を設定する。制御部44は、操作部42によって設定された任意領域のアドレスをベクトル演算部40に入力させる。ベクトル演算部40は、操作部42によって設定された任意領域のアドレスに基づいて、任意領域における変位分布からベクトルを演算する。すなわち、ベクトル演算部40は、任意領域の各計測点の変位の方向と大きさを示すベクトルをそれぞれ演算し、各計測点におけるベクトルの集合に基づいて任意領域のベクトルを演算する。
操作部42によって、断層画像に基準領域と関心領域が任意領域として設定された場合、ベクトル演算部40は、基準領域と関心領域におけるベクトルを演算する。基準領域とは、後述するベクトル比における基準となる領域であり、関心領域とは、ベクトル比における比較対象の領域、すなわち操作者が観察及び診断したい領域である。
ここで、任意領域のベクトルを分析するベクトル分析部50について説明する。図2に示すように、ベクトル分析部50は、ベクトル演算部40で演算された基準領域のベクトルと関心領域のベクトルに基づいて、基準領域のベクトルに対する関心領域のベクトルのベクトル比を演算するベクトル比演算部54と、ベクトル比演算部54で演算されるベクトル比に基づいてベクトル比の分布を示すベクトル比分布を作成するベクトル比分布作成部56と、ベクトル演算部40で演算された関心領域のベクトルに基づいて関心領域の回転特性を演算する回転特性演算部58とを有している。
ここで、ベクトル演算部40の前段の処理部である変位計測部32は、生体組織の弾性画像を構成するために必要なY方向の変位と、受信信号の横の動きを追跡するためのX方向の変位を、断層画像の各計測点(ピクセル)ごとに検出している。
図3に示すように、変位計測部32は、所定のRF信号フレームデータ(前フレーム)と該RF信号フレームデータよりも時間的に未来のRF信号フレームデータ(後フレーム)において、前フレームの任意領域に対する後フレームでの移動領域をSAD(Sum of Absolute Difference)や自己相関等の演算を行うことで、X方向及びY方向の変位として検出することが可能である。
例えば、X方向に3ピクセル、Y方向に3ピクセルで構成される領域(3×3のピクセル領域)において、破線で囲んだ前フレームでの領域が後フレームでは実線で囲んだ領域へ移動したとする。この場合、前フレームでの領域の中心点(破線内の濃色で示す点)は、後フレームにおいてX方向にΔx、Y方向にΔyだけ移動し、領域の中心点(実線内の濃色で示す点)となっている。そして、かかるピクセル領域を構成するピクセルの前フレームから後フレームに至る変位、換言すれば、現在の変位の方向と大きさがベクトルとしてピクセルごとに示されている。ピクセル領域を構成するピクセルの前フレームから後フレームに至る変位は、いずれのピクセルも右斜め下方向へほぼ同一の大きさのベクトルで示される。なお、Y方向は、生体組織に対する超音波ビームの送信方向に相当し、X方向は、画像表示部28に表示される断層画像上又は弾性画像上でY方向と直交する方向に相当する。
ここで、ベクトル演算部40におけるベクトル演算について説明する。図4に示すように、基準領域80と関心領域82が断層画像上に設定されている。ベクトル演算部40は、基準領域80と関心領域82において、X方向におけるベクトルの特徴量とY方向におけるベクトルの特徴量を演算する。ベクトルの特徴量とは、基準領域80と関心領域82の各計測点におけるベクトルの集合の特徴を示す値である。ベクトルの特徴量は、例えば、ベクトルの平均値、中央値などである。ここでは、ベクトルの特徴量が平均値であるとして説明する。
具体的には、ベクトル演算部40は、基準領域80における各計測点のベクトルをX方向の成分とY方向の成分に分解する。そして、ベクトル演算部40は、基準領域80における各計測点のベクトルのX方向の成分とY方向の成分をそれぞれ加算して、基準領域80におけるX方向の成分のベクトルの総和とY方向の成分のベクトルの総和を演算する。そして、ベクトル演算部40は、基準領域80におけるX方向の成分のベクトルの総和とY方向の成分のベクトルの総和を基準領域80における計測点数(ピクセル数)で割る。このようにして、ベクトル演算部40は、基準領域80におけるX方向の成分のベクトルの平均値とY方向の成分のベクトルの平均値を演算することができる。ここでは、基準領域80におけるX方向とY方向のベクトルの平均値を、X方向とY方向のベクトルの特徴量(X1,Y1)とする。
同様にして、ベクトル演算部40は、関心領域82における各計測点のベクトルをX方向の成分とY方向の成分に分解する。そして、ベクトル演算部40は、関心領域82における各計測点のベクトルのX方向の成分とY方向の成分をそれぞれ加算して、関心領域82におけるX方向の成分のベクトルの総和とY方向の成分のベクトルの総和を演算する。そして、ベクトル演算部40は、関心領域82におけるX方向の成分のベクトルの総和とY方向の成分のベクトルの総和を関心領域82における計測点数(ピクセル数)で割る。このようにして、ベクトル演算部40は、関心領域82におけるX方向の成分のベクトルの平均値とY方向の成分のベクトルの平均値を演算することができる。ここでは、関心領域82におけるX方向とY方向のベクトルの平均値を、X方向とY方向のベクトルの特徴量(X2,Y2)とする。
ベクトル比演算部54は、ベクトル演算部40で演算された基準領域80のベクトルの特徴量に対する関心領域82のベクトルの特徴量のベクトル比を演算する。例えば、ベクトル比演算部54は、ベクトル演算部40で演算された基準領域80のベクトルの平均値に対する関心領域82のベクトルの平均値のベクトル比を演算する。
具体的には、ベクトル比演算部54は、下記式に示すように、X方向の成分における基準領域80のベクトルの特徴量に対する関心領域82のベクトルの特徴量のベクトル比と、Y方向の成分における基準領域80のベクトルの特徴量に対する関心領域82のベクトルの特徴量のベクトル比とをそれぞれ演算する。
{数1}
X方向の成分のベクトル比=X2(関心領域)/X1(基準領域)
Y方向の成分のベクトル比=Y2(関心領域)/Y1(基準領域)
X方向の成分のベクトル比=X2(関心領域)/X1(基準領域)
Y方向の成分のベクトル比=Y2(関心領域)/Y1(基準領域)
操作者は、ベクトル比演算部54で演算されたX方向の成分のベクトル比から基準領域80に対して関心領域82がX方向にどのように移動しているのかを把握することができる。例えば、操作者は、X方向の成分のベクトル比に着目すれば、関心領域82が基準領域80に対して横ずれしているかを把握することができる。
また、操作者は、ベクトル比演算部54で演算されたY方向の成分のベクトル比から基準領域80に対して関心領域82がY方向にどのように移動しているのかを把握することができる。例えば、操作者は、Y方向の成分のベクトル比に着目すれば、関心領域82が基準領域80に対して圧迫の減衰が生じているかを把握することができる。
例えば、図4(a)に示すように、関心領域82が硬い領域であり、浸潤している場合、関心領域82が関心領域82の周辺組織と絡み合っているため、基準領域80に対して同じ方向に移動することになる。よって、ベクトル比演算部54で演算されたX方向の成分のベクトル比とY方向の成分のベクトル比は、ともに1になる、若しくは、1に近い値になる。
また、図4(b)に示すように、関心領域82が硬い領域であるが、浸潤していない場合、関心領域82が関心領域82の周辺組織とは絡み合わないため、基準領域80に対して同じ方向に移動しない。よって、ベクトル比演算部54で演算されたX方向の成分のベクトル比とY方向の成分のベクトル比は、ともに1にならない。
ベクトル比分布作成部56は、ベクトル比演算部54で演算されたX方向の成分のベクトル比(X2/X1)とY方向の成分のベクトル比(Y2/Y1)のベクトル比分布を作成する。ベクトル比分布についての詳細は後述する。
回転特性演算部58は、関心領域82のX方向の成分のベクトルと関心領域82のY方向の成分のベクトルから関心領域82の回転特性を演算する。
具体的には、回転特性演算部58には、関心領域82が回転していると特定するための回転特性閾値が設定されている。回転特性閾値とは、関心領域82におけるX方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)とY方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)がともに0に近いことを判別するための値として設定される。例えば、(−a〜+a)の範囲が回転特性閾値として設定される。aは任意の整数若しくは小数である。操作者は、操作部42を用いてaを任意に設定することができる。
関心領域82におけるX方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)とY方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)がともに回転特性閾値を満たし、0に近い値として判別される場合、回転特性演算部58は関心領域82を「回転あり」と演算する。関心領域82におけるX方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)とY方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)がともに回転特性閾値を満たさない、0に近くない値であると判別される場合、回転特性演算部58は関心領域82を「回転なし」と演算する。
例えば、図4(a)に示すように、関心領域82が硬い領域であり、浸潤している場合、関心領域82が関心領域82の周辺組織と絡み合っている。このように、関心領域82の各計測点が同じ方向に移動している場合、関心領域82におけるX方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)とY方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)がともに回転特性閾値(−a〜+a)を満たさない。この時、回転特性演算部58は、関心領域82を「回転なし」と演算する。
また、図4(b)に示すように、浸潤していない場合、関心領域82が関心領域82の周辺組織とは絡み合わないため、基準領域80に対して同じ方向に移動しない。このように、関心領域82の各計測点が互いに異なる方向に移動している場合、関心領域82におけるX方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)とY方向の成分のベクトルの平均値(特徴量)がともに回転特性閾値(−a〜+a)を満たす。この時、回転特性演算部58は、関心領域82を「回転あり」と演算する。
判定部52は、関心領域82が硬い領域であり、回転特性演算部58によって関心領域82が「回転なし」と演算された場合、関心領域82は周囲の組織(基準領域80)に浸潤していると判定する。操作者は、関心領域 82が悪性腫瘍である可能性が高いとして、注意して観察することができる。判定部52は、関心領域82が硬い領域であり、回転特性演算部58によって関心領域82が「回転あり」と演算された場合、関心領域82は周囲の組織(基準領域80)に浸潤していないと判定する。
本実施形態の動作を示すフローチャートを図5に示す。
S100:画像表示部28に断層画像を表示する。図6は、断層画像と弾性画像とが合成された合成画像と断層画像とを並列表示する画像表示部28の表示形態を示すものである。図6に示すように、断層画像では、形態情報である正常組織70と腫瘍組織72が表示されている。また、合成画像では、形態情報である正常組織70と腫瘍組織72に加えて、弾性画像における硬さ情報である硬化組織74が、断層画像における腫瘍組織72に重ね合わせて表示されている。腫瘍組織72が黒色で表示され、硬化組織74が青色で表示されるとすると、腫瘍組織72と硬化組織74が重なる部位に関しては、深い青色で表示されることになる。操作者は、深い青色で表示される部分が悪性腫瘍である可能性があるとして、観察することができる。
S100:画像表示部28に断層画像を表示する。図6は、断層画像と弾性画像とが合成された合成画像と断層画像とを並列表示する画像表示部28の表示形態を示すものである。図6に示すように、断層画像では、形態情報である正常組織70と腫瘍組織72が表示されている。また、合成画像では、形態情報である正常組織70と腫瘍組織72に加えて、弾性画像における硬さ情報である硬化組織74が、断層画像における腫瘍組織72に重ね合わせて表示されている。腫瘍組織72が黒色で表示され、硬化組織74が青色で表示されるとすると、腫瘍組織72と硬化組織74が重なる部位に関しては、深い青色で表示されることになる。操作者は、深い青色で表示される部分が悪性腫瘍である可能性があるとして、観察することができる。
S102:操作者は、操作部42を用いて、正常組織70を含む領域に基準領域80を設定し、硬化組織74を含む領域に関心領域82を設定する。弾性情報演算部34は、設定された基準領域80に対する関心領域82における弾性情報の比を算出する。そして、画像表示部28は、図6に示すように、弾性情報の比の時間変化をグラフで表示する。ここでは、弾性情報として歪みが用いられている。基準領域80の歪みはε1であり、関心領域82の歪みはε2である。基準領域80の歪みε1と関心領域82の歪みε2は、それぞれの領域における歪みの平均値である。弾性情報演算部34は、歪みの比ε2/ε1(strainratio)を演算する。画像表示部28には、弾性情報演算部34で演算された歪みの比ε2/ε1が時間とともに表示される。なお、弾性情報として歪みを用いたが、変位、弾性率、粘性などのパラメータであってもよい。
硬化組織74の歪みは、正常組織70の歪みに対して小さいため、歪みの比ε2/ε1は、1より小さい値となる。この場合、操作者は、関心領域 82が悪性腫瘍である可能性があるとして、さらに注意して観察することができる。なお、S102のステップは省略することもできる。
S104:操作者は、ベクトル演算部40を用いて、基準領域80と関心領域82においてX方向とY方向におけるベクトル演算を行なうか否か選択する。操作者は、操作部42を用いて、当該選択を行なう。ベクトル演算を行なう場合、S106に進む。ベクトル演算を行なわない場合、全体の動作が終了する。
S106:ベクトル演算部40は、基準領域80と関心領域82において、X方向におけるベクトルの特徴量とY方向におけるベクトルの特徴量を演算する。詳細は、図4を用いて上述した通りである。
S108:ベクトル比演算部54は、ベクトル演算部40で演算された基準領域80のベクトルの特徴量に対する関心領域82のベクトルの特徴量のベクトル比を演算する。詳細は、図4を用いて上述した通りである。
S110:画像表示部28は、ベクトル比演算部54において演算された基準領域80のベクトルの特徴量に対する関心領域82のベクトルの特徴量のベクトル比に基づくベクトル比分布を表示する。ベクトル比分布作成部56は、ベクトル比演算部54で演算されたX方向の成分のベクトル比(X2/X1)とY方向の成分のベクトル比(Y2/Y1)のベクトル比分布を作成する。
図7に示すように、画像表示部28は、ベクトル比分布作成部56で作成されたベクトル比分布を表示する。ベクトル比分布は、X方向の成分の比を横軸とし、Y方向の成分の比を縦軸としている。ベクトル比演算部54で演算されたX方向の成分のベクトル比(X2/X1)とY方向の成分のベクトル比(Y2/Y1)がプロットされる。よって、操作者は、ベクトル比演算部54で演算されたX方向の成分のベクトル比とY方向の成分のベクトル比が1に近い値かどうかを確認することができる。
画像表示部28は、関心領域82が周囲の組織(基準領域80)に浸潤しているかどうかを示す境界領域90をベクトル比分布とともに表示することもできる。境界領域90は、X方向の成分のベクトル比とY方向の成分のベクトル比が1に近い値かどうか判別するための領域である。
関心領域82が硬い領域であり、X方向の成分のベクトル比とY方向の成分のベクトル比がともに境界領域90の内側であれば、周囲の組織に浸潤していることが把握することができる。関心領域82が硬い領域であるが、X方向の成分のベクトル比とY方向の成分のベクトル比がともに境界領域90の外側であれば、周囲の組織に浸潤していないことが把握することができる。
判定部52は、関心領域82が硬い領域であり、X方向の成分のベクトル比とY方向の成分のベクトル比が境界領域90の内側であるか、外側にあるかによって、関心領域82が周囲の組織(基準領域80)に浸潤しているかどうかを判定する。
S110の動作が終了すれば、全体の動作が終了する。
S110の動作が終了すれば、全体の動作が終了する。
以上、本実施例によれば、断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、任意領域における2次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部40を備え、画像表示部28はベクトルを任意領域と関連付けて表示する。つまり、断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、任意領域における2次元方向のベクトルを演算し、ベクトルを任意領域と関連付けて表示する。よって、断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、任意領域の状態を求めることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図8〜図10を用いて説明する。第1の実施形態と異なる点は、断層画像の任意領域(基準領域80)のベクトルの特徴量に対する断層画像の各計測点におけるベクトルの特徴量のベクトル比に基づいて階調化されたベクトル比画像を構成するベクトル比画像構成部100を備える点である。
第2の実施形態について図8〜図10を用いて説明する。第1の実施形態と異なる点は、断層画像の任意領域(基準領域80)のベクトルの特徴量に対する断層画像の各計測点におけるベクトルの特徴量のベクトル比に基づいて階調化されたベクトル比画像を構成するベクトル比画像構成部100を備える点である。
図8に示すように、ベクトル比演算部54は、ベクトル演算部40で演算された基準領域80のベクトルの特徴量に対する各計測点におけるベクトルの特徴量のベクトル比を計測点ごとに演算する。ここでは、ベクトル演算部40によって演算される基準領域80における、X方向とY方向のベクトルの特徴量を(Xa,Ya)とする。また、断層画像の計測点の数がn点であるとすると、断層画像の各計測点(ピクセル)のY方向の成分におけるベクトルの特徴量Y1〜Yn(nは自然数)が計測点ごとにベクトル演算部40によって演算される。
ベクトル比演算部54は、下記式に示すように、Y方向の成分における基準領域80のベクトルの特徴量に対する断層画像の各計測点のベクトルの特徴量のベクトル比を演算する。
{数2}
Y方向の成分のベクトル比(1〜n)=Y1〜n(各計測点)/Ya(基準領域)
Y方向の成分のベクトル比(1〜n)=Y1〜n(各計測点)/Ya(基準領域)
ベクトル比画像構成部100は、Y方向の成分における基準領域80のベクトルの特徴量に対する断層画像の各計測点のベクトルの特徴量のベクトル比に基づいて設定される階調によってベクトル比画像を構成する。そして、図9に示すように、ベクトル比画像が画像表示部28に表示される。
図9の右下には、ベクトル比に基づいて輝度階調を設定する階調設定バーが画像表示部28に表示されている。階調設定バーでは、ベクトル比が高いほど輝度が高くベクトル比画像が表示され、ベクトル比が低いほど輝度が低くベクトル比画像が表示されるように設定されている。階調設定バーには、ベクトル比の基準となる数値又はマークを表示することができる。例えば、ベクトル比が1を示すマークを表示することができる。したがって、ベクトル比画像の輝度でベクトル比が1に近いかどうかを確認することができる。
また、階調設定バーに表示される1−b〜1+bの境界範囲は、Y方向の成分のベクトル比が1に近い値かどうか判別するための境界領域90に対応している。よって、ベクトル比画像が硬い領域であり、ベクトル比画像の輝度が境界範囲の内側であれば、周囲の組織に浸潤していることが把握することができる。関心領域82が硬い領域であるが、ベクトル比画像の輝度が境界範囲の外側であれば、周囲の組織に浸潤していないことが把握することができる。
また、ベクトル比画像構成部100は、ベクトル比演算部54で演算されたX方向の成分のベクトル比(X1〜n/Xa)とY方向の成分のベクトル比(Y1〜n/Ya)が1に近いかどうかでベクトル比画像の輝度を設定することもできる。X方向の成分のベクトル比(X1〜n/Xa)とY方向の成分のベクトル比(Y1〜n/Ya)がともに1に近い場合、ベクトル比画像構成部100は輝度を高くしてベクトル比画像を構成する。X方向の成分のベクトル比(X1〜n/Xa)とY方向の成分のベクトル比(Y1〜n/Ya)がともに1から遠い場合、ベクトル比画像構成部100は輝度を低くしてベクトル比画像を構成する。
また、図10の右下に示すように、ベクトル比と硬さに基づいて輝度階調を設定する階調設定バーが画像表示部28に表示されている。階調設定バーでは、ベクトル比が高いほど輝度が高くベクトル比画像が表示され、ベクトル比が低いほど輝度が低くベクトル比画像が表示されるように設定されている。また、硬さが硬いほど青色でベクトル比画像が表示され、硬さが軟らかいほど赤色でベクトル比画像が表示されるように設定されている。
以上、本実施例によれば、断層画像の任意領域(基準領域80)のベクトルの特徴量に対する断層画像の各計測点におけるベクトルの特徴量のベクトル比に基づいて階調化されたベクトル比画像を構成する。よって、操作者は、ベクトル比画像から各計測点の状態を確認することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について説明する。第1の実施形態、第2の実施形態と異なる点は、画像表示部が複数の前記断層画像に基づく3次元断層画像を表示し、3次元断層画像の任意空間領域における変位分布に基づいて、任意空間領域における3次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部とを備え、画像表示部はベクトルを任意空間領域と関連付けて表示する点である。
第3の実施形態について説明する。第1の実施形態、第2の実施形態と異なる点は、画像表示部が複数の前記断層画像に基づく3次元断層画像を表示し、3次元断層画像の任意空間領域における変位分布に基づいて、任意空間領域における3次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部とを備え、画像表示部はベクトルを任意空間領域と関連付けて表示する点である。
図示はしないが、断層画像構成部24で構成された断層画像を取得位置と合わせて記憶する断層画像記憶部と、断層画像記憶部に記憶した断層画像と断層画像の取得位置に基づいて3次元座標変換を行ない、断層ボリュームデータを生成する断層ボリュームデータ作成部と、断層ボリュームデータの輝度と不透明度に基づいてボリュームレンダリングを行ない、3次元断層画像を構成する3次元断層画像構成部を備えている。画像表示部28は3次元断層画像を表示する。
操作者は、まず、操作部42を用いて、画像表示部28に表示されている3次元断層画像に任意空間領域(ボリューム領域、3次元領域)を設定する。制御部44は、操作部42によって設定された任意空間領域のアドレスをベクトル演算部40に入力させる。ベクトル演算部40は、操作部42によって設定された任意空間領域のアドレスに基づいて、任意空間領域における変位分布からベクトルを演算する。すなわち、ベクトル演算部40は、任意空間領域の各計測点の変位の方向と大きさを示すベクトルをそれぞれ演算し、各計測点におけるベクトルの集合に基づいて任意空間領域のベクトルを演算する。
操作部42によって、3次元断層画像に3次元基準領域と3次元関心領域が任意空間領域として設定された場合、ベクトル演算部40は、3次元基準領域と3次元関心領域におけるベクトルを演算する。3次元基準領域とは、後述するベクトル比における基準となる空間領域であり、3次元関心領域とは、ベクトル比における比較対象の空間領域、すなわち操作者が観察及び診断したい空間領域である。
ここで、任意空間領域のベクトルを分析するベクトル分析部50について説明する。図2に示すように、ベクトル分析部50は、ベクトル演算部40で演算された3次元基準領域のベクトルと3次元関心領域のベクトルに基づいて、3次元基準領域のベクトルに対する3次元関心領域のベクトルのベクトル比を演算するベクトル比演算部54と、ベクトル比演算部54で演算されるベクトル比に基づいてベクトル比の分布を示すベクトル比分布を作成するベクトル比分布作成部56と、ベクトル演算部40で演算された3次元関心領域のベクトルに基づいて3次元関心領域の回転特性を演算する回転特性演算部58とを有している。
ここで、ベクトル演算部40の前段の処理部である変位計測部32は、生体組織の弾性画像を構成するために必要なY方向の変位と、受信信号の横の動きを追跡するためのX方向及びZ方向の変位を、3次元断層画像の各計測点(ピクセル)ごとに検出している。
ここで、ベクトル演算部40におけるベクトル演算について説明する。3次元基準領域と3次元関心領域が3次元断層画像上に設定されている。ベクトル演算部40は、3次元基準領域と3次元関心領域において、X方向におけるベクトルの特徴量とY方向におけるベクトルとZ方向におけるベクトルの特徴量を演算する。ベクトルの特徴量とは、3次元基準領域と3次元関心領域の各計測点におけるベクトルの集合の特徴を示す値である。ベクトルの特徴量は、例えば、ベクトルの平均値、中央値などである。
具体的には、ベクトル演算部40は、3次元基準領域と3次元関心領域における各計測点のベクトルをX方向の成分とY方向の成分とZ方向の成分に分解する。そして、ベクトル演算部40は、3次元基準領域と3次元関心領域における各計測点のベクトルのX方向の成分とY方向の成分とZ方向の成分をそれぞれ加算して、3次元基準領域と3次元関心領域におけるX方向の成分のベクトルの総和とY方向の成分のベクトルの総和とZ方向の成分のベクトルの総和を演算する。そして、ベクトル演算部40は、3次元基準領域と3次元関心領域におけるX方向の成分のベクトルの総和とY方向の成分のベクトルの総和とZ方向の成分のベクトルの総和を3次元基準領域と3次元関心領域における計測点数(ピクセル数)で割る。
このようにして、ベクトル演算部40は、3次元基準領域と3次元関心領域におけるX方向の成分のベクトルの平均値とY方向の成分のベクトルの平均値とZ方向の成分のベクトルの平均値を演算することができる。ここでは、3次元基準領域におけるX方向とY方向とZ方向のベクトルの平均値を、X方向とY方向とZ方向のベクトルの特徴量(X1,Y1,Z1)とする。3次元関心領域におけるX方向とY方向とZ方向のベクトルの平均値を、X方向とY方向とZ方向のベクトルの特徴量(X2,Y2,Z2)とする。
ベクトル比演算部54は、ベクトル演算部40で演算された3次元基準領域のベクトルの特徴量に対する3次元関心領域のベクトルの特徴量のベクトル比を演算する。例えば、ベクトル比演算部54は、ベクトル演算部40で演算された3次元基準領域のベクトルの平均値に対する3次元関心領域のベクトルの平均値のベクトル比を演算する。
具体的には、ベクトル比演算部54は、下記式に示すように、X方向の成分における3次元基準領域のベクトルの特徴量に対する3次元関心領域のベクトルの特徴量のベクトル比と、Y方向の成分における3次元基準領域のベクトルの特徴量に対する3次元関心領域のベクトルの特徴量のベクトル比と、Z方向の成分における3次元基準領域のベクトルの特徴量に対する3次元関心領域のベクトルの特徴量のベクトル比とをそれぞれ演算する。
{数3}
X方向の成分のベクトル比=X2(3次元関心領域)/X1(3次元基準領域)
Y方向の成分のベクトル比=Y2(3次元関心領域)/Y1(3次元基準領域)
Z方向の成分のベクトル比=Z2(3次元関心領域)/Z1(3次元基準領域)
X方向の成分のベクトル比=X2(3次元関心領域)/X1(3次元基準領域)
Y方向の成分のベクトル比=Y2(3次元関心領域)/Y1(3次元基準領域)
Z方向の成分のベクトル比=Z2(3次元関心領域)/Z1(3次元基準領域)
以上、本実施例によれば、3次元断層画像の任意空間領域における変位分布に基づいて、任意空間領域における3次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部を備え、画像表示部はベクトルを任意空間領域と関連付けて表示する。よって、3次元断層画像の任意空間領域における変位分布に基づいて、任意空間領域の状態を求めることができる。
10 被検体、12 超音波探触子、14 送信部、18 超音波送受信制御部、20 受信部、22 整相加算部、24 断層画像構成部、26 画像合成部、28 画像表示部、30 RF信号フレームデータ選択部、32 変位計測部、34 弾性情報演算部、36 弾性画像構成部、40 ベクトル演算部、50 ベクトル分析部、52 判定部、54 ベクトル比演算部、56 ベクトル比分布作成部、58 回転特性演算部、100 ベクトル比画像構成部
Claims (13)
- 超音波探触子を介して被検体の診断部位の断層画像を構成する断層画像構成部と、前記断層画像を表示する画像表示部とを備えた超音波診断装置において、
前記断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、前記任意領域における2次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部を備え、前記画像表示部は前記ベクトルを前記任意領域と関連付けて表示することを特徴とする超音波診断装置。 - 前記ベクトル演算部は、前記任意領域の各計測点の変位の方向と大きさを示すベクトルをそれぞれ演算し、各計測点におけるベクトルの集合に基づいて前記任意領域のベクトルを演算することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
- 前記任意領域は基準領域と関心領域であり、前記ベクトル演算部は、前記基準領域と前記関心領域において、X方向におけるベクトルの特徴量とY方向におけるベクトルの特徴量を演算することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
- 前記任意領域は基準領域と関心領域であり、前記ベクトル演算部で演算された前記基準領域のベクトルと前記関心領域のベクトルに基づいて、前記基準領域のベクトルに対する前記関心領域のベクトルのベクトル比を演算するベクトル比演算部を備えることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
- 前記ベクトル比演算部で演算されるベクトル比に基づいてベクトル比の分布を示すベクトル比分布を作成するベクトル比分布作成部を備え、前記画像表示部は前記ベクトル比分布を表示することを特徴とする請求項4記載の超音波診断装置。
- 前記ベクトル比分布作成部は、前記ベクトル比演算部で演算されたX方向の成分のベクトル比とY方向の成分のベクトル比のベクトル比分布を作成することを特徴とする請求項5記載の超音波診断装置。
- 前記画像表示部は、前記関心領域が周囲の組織に浸潤しているかどうかを示す境界領域を前記ベクトル比分布とともに表示することを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
- 前記任意領域は関心領域であり、前記ベクトル演算部で演算された関心領域のベクトルに基づいて関心領域の回転特性を演算する回転特性演算部を備えることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
- 前記回転特性演算部は、前記関心領域のX方向の成分のベクトルと前記関心領域のY方向の成分のベクトルから前記関心領域の回転特性を演算することを特徴とする請求項8記載の超音波診断装置。
- 前記断層画像の任意領域のベクトルの特徴量に対する前記断層画像の各計測点におけるベクトルの特徴量のベクトル比に基づいて階調化されたベクトル比画像を構成するベクトル比画像構成部を備えることを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置。
- 超音波探触子を介して被検体の診断部位の断層画像を構成する断層画像構成部と、複数の前記断層画像に基づく3次元断層画像を表示する画像表示部とを備えた超音波診断装置において、
前記3次元断層画像の任意空間領域における変位分布に基づいて、前記任意空間領域における3次元方向のベクトルを演算するベクトル演算部を備え、前記画像表示部は前記ベクトルを前記任意空間領域と関連付けて表示することを特徴とする超音波診断装置。 - 超音波探触子を介して被検体の診断部位の断層画像を構成し、前記断層画像を表示する超音波表示方法において、前記断層画像の任意領域における変位分布に基づいて、前記任意領域における2次元方向のベクトルを演算し、前記ベクトルを前記任意領域と関連付けて表示することを特徴とする超音波表示方法。
- 超音波探触子を介して被検体の診断部位の断層画像を構成し、前記断層画像に基づく3次元断層画像を表示する超音波表示方法において、前記3次元断層画像の任意空間領域における変位分布に基づいて、前記任意空間領域における3次元方向のベクトルを演算し、前記ベクトルを前記任意空間領域と関連付けて表示することを特徴とする超音波表示方法。
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