JP2015186278A - アクチュエータ、自動変速機及び車両 - Google Patents

アクチュエータ、自動変速機及び車両 Download PDF

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Abstract

【課題】振動を受ける環境で使用されるモータの耐振性及び放熱性の向上を図ったアクチュエータ、自動変速機及び車両を提供すること。
【解決手段】アクチュエータハウジング13に、電動モータ22を収納する有底のモータ収納部50を備え、該モータ収納部50の底部50aと電動モータ22のヨーク60の端面60aとの間に、スプリングワッシャ62を配置すると共に、ヨーク60とモータ収納部50との間の空間51に、空気よりも熱伝導性の高い放熱グリス63を配置した。
【選択図】図6

Description

本発明は、モータにより動作するアクチュエータ、このアクチュエータを備える自動変速機、及び、車両に関する。
一般に、自動車や自動二輪車等の車両において、モータと、モータの動作に応じて変位する変位要素と、モータ及び変位要素を収納するハウジングとを備えたアクチュエータが知られている。この種のアクチュエータとして、モータの動作に応じてスロットル軸を回転変位させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種のアクチュエータでは、モータのヨークとハウジングとを一体化し、モータ軸の軸端をハウジングに設けた軸受にて保持している。これにより、モータの熱をハウジングに伝達させてモータの発熱を抑えている。
特許3543346号公報
ところで、アクチュエータは、エンジンの空気量を調整するスロットルバルブ装置や、エンジンの回転出力を変速して駆動輪に伝達する自動変速機等に用いられるため、その機能上、エンジン近くに配置され、エンジンや車両からの振動を受けることは避けがたい。従来の構成では、モータはハウジングと一体化していることにより、エンジンや車両からの振動が直接モータに伝達されるため、モータの耐振性の向上が望まれている。モータの耐振性向上を図るために、ハウジングにモータを収納する有底のモータ収納部を設け、このモータ収納部の底部とモータのヨーク端部との間に弾性部材を配置する構成が想定される。しかし、この構成では、ヨークとモータ収納部との間にモータの振動を吸収するための隙間が必要となるため、この隙間によりモータの熱が十分にハウジングに伝達されず、モータの放熱性が低下するおそれがあった。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、振動を受ける環境で使用されるモータの耐振性及び放熱性の向上を図ったアクチュエータ、自動変速機及び車両を提供することを目的とする。
本発明は、モータと、モータの動作に応じて変位する変位要素と、モータ及び変位要素を収納するハウジングとを備えるアクチュエータにおいて、ハウジングは、モータを収納する有底のモータ収納部を備え、該モータ収納部の底部とモータのヨーク端部との間に弾性部材を配置すると共に、ヨークとモータ収納部との隙間に、空気よりも熱伝導性の高い熱伝導部を配置したことを特徴とする。
この構成によれば、ハウジングは、モータを収納する有底のモータ収納部を備え、該モータ収納部の底部とモータのヨーク端部との間に弾性部材を配置するため、この弾性部材がハウジングからモータへの振動を抑制することで、モータの耐振性を向上できる。さらに、ヨークとモータ収納部との隙間に、空気よりも熱伝導性の高い熱伝導部を配置したため、この熱伝導部を介して、モータの熱がハウジングに伝達されることにより、モータの放熱が促進され、該モータの放熱性を向上できる。
また、熱伝導部は、ハウジングの振動に伴い変形可能な柔軟性を有することが好ましい。この構成によれば、熱伝導部がモータからハウジングへの熱伝達を促進するだけでなく、ハウジングからモータへの振動を抑制するため、モータの耐振性をより一層向上できる。
また、熱伝導部は、隙間に充填された熱伝導材であることが好ましい。この構成によれば、ハウジングのモータ収納部に、隙間の体積に相当する量の熱伝導材を充填しておけばよく、生産ラインでのアクチュエータの組み付け作業を容易に行うことができる。
また、熱伝導部は、ヨークに巻かれて隙間に介在されたシート材であることが好ましい。この構成によれば、シート材をヨークに巻きつければよく、シート材の取り扱いを容易にできる。また、シート材は、グリスまたはジェル等の熱伝導材と比較して、モータ収納部内を移動しないので、隙間の空間内での熱伝導部の偏りを防止できると共に、外部への熱伝導部の漏れを防止できる。
また、本発明の自動変速機は、上記したアクチュエータからの操作により、入力回転数を変速して出力する変速機構部を備えることを特徴とする。この構成によれば、モータの耐振性及び放熱性が向上するため、多様な使用環境でも正確に変速を行う自動変速機を実現できる。
また、本発明の自動変速機では、上記した変速機構部は、プーリ軸に固定されて一体的に回転する固定シーブと、前記プーリ軸に沿って軸線方向に移動可能に支持された可動シーブと、前記固定シーブと可動シーブとの間に配置されたベルトとを備え、可動シーブを軸線方向に移動させてプーリ溝幅を可変することを特徴とする。この構成によれば、モータの耐振性及び放熱性が向上するため、プーリ溝幅を正確な値に変更制御することができ、無段階の変速を正確に行うことができる。
また、本発明の車両は、エンジンと、エンジンのクランクシャフトが出力する回転を変速する自動変速機とを有することを特徴とする。モータの耐振性及び放熱性が向上するため、多様な使用環境でも正確に変速を行う車両を実現できる。
本発明によれば、ハウジングは、モータを収納する有底のモータ収納部を備え、該モータ収納部の底部とモータのヨーク端部との間に弾性部材を配置するため、この弾性部材がハウジングからモータへの振動を抑制することで、モータの耐振性を向上できる。さらに、ヨークとモータ収納部との隙間に、空気よりも熱伝導性の高い熱伝導部を配置したため、この熱伝導部を介して、モータの熱がハウジングに伝達されることにより、モータの放熱が促進され、該モータの放熱性を向上できる。
図1は、本発明の実施形態に係る無段変速機の概略構成図である。 図2は、本発明の実施形態に係るアクチュエータの内部構造を表す断面図である。 図3は、アクチュエータの作動を説明するための断面図である。 図4は、アクチュエータをアクチュエータハウジング側から見た図である。 図5は、アクチュエータをアクチュエータカバー側から見た図である。 図6は、モータ収納部の内部構造を表す部分断面図である。 図7は、変形例に係るモータ収納部の内部構造を表す部分断面図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る無段変速機100の概略構成図である。本実施形態において、無段変速機(自動変速機)100は、例えば、不図示の自動二輪車(車両)に搭載されて、エンジン1の回転出力を変速して自動二輪車の駆動輪80に伝達する。無段変速機100は、図1に示すように、エンジン1のクランクシャフト2に連結される駆動プーリ3と、この駆動プーリ3にベルト(Vベルト)4を介して連結される従動プーリ5と、この従動プーリ5に連結されるファイナルギヤ(減速機)6とを備え、このファイナルギヤ6は、ドライブシャフト81を介して駆動輪80に連結されている。本実施形態では、駆動プーリ3、ベルト4及び従動プーリ5を備えて変速機構部101が構成される。
駆動プーリ3と従動プーリ5とは、それぞれ固定シーブ3a,5aと可動シーブ3b,5bとの組合せにより構成されている。駆動プーリ3の固定シーブ3aは、クランクシャフト2に連結される駆動側プーリ軸82に固定されて、駆動側プーリ軸82と共に一体で回転する。また、従動プーリ5の固定シーブ5aは、ファイナルギヤ6に連結される従動側プーリ軸83に固定されて従動側プーリ軸83と共に一体で回転する。
可動シーブ3b,5bは、それぞれ固定シーブ3a,5aのプーリ軸82,83と一体で回転すると共に、プーリ軸82,83に沿って軸線方向に移動可能に支持されている。駆動プーリ3の可動シーブ3bには、該可動シーブ3bをプーリ軸82の軸線方向に移動させてプーリ溝幅(以下、溝幅という)を変更するアクチュエータ7が連結されている。
従動プーリ5の可動シーブ5bには、バネ201とダンパ202とが取付けられている。駆動プーリ3の溝幅の変更に伴ってベルト4の接触半径が変化すると、そのベルト4の移動に伴って可動シーブ5bがプーリ軸83の軸線方向に移動して自動的に溝幅が変更される。駆動プーリ3の可動シーブ3bには、リターンスプリング203が取付けられ、このリターンスプリング203により可動シーブ3bは固定シーブ3aに向けて付勢されている。シーブ(sheave)は、それ自体がロープをかけるプーリの意味を有するが、本実施形態では、プーリの溝を形成する何れか一方の円錐体を意味する。
駆動側の可動シーブ3bには、揺動部材8の一端が連結され、この揺動部材8の他端は、アクチュエータ7のボールねじ軸(変位要素、軸線方向変位要素)12に、リンク機構(不図示)を介して連結されている。揺動部材8は、中央部が、例えば、ピンなどの揺動連結構造9によって、例えば無段変速機100のハウジング100aに揺動可能に連結されている。従って、アクチュエータ7が揺動部材8の他端を駆動側プーリ軸82の軸線方向と略平行な直線方向に移動すると、駆動プーリ3の可動シーブ3bは、駆動側プーリ軸82の軸線方向に沿って移動し、この駆動プーリ3の溝幅を変更することができる。駆動プーリ3の可動シーブ3bは、従動プーリ5の可動シーブ5bと同様に、軸受204及び軸受ホルダ205を介してリターンスプリング203や揺動部材8に連結されている。具体的には、軸受204の内輪は可動シーブ3b,5bに嵌合され、外輪が軸受ホルダ205に嵌合される。従って、軸受204の内輪は可動シーブ3b,5bと一緒に回転するが、外輪及び軸受ホルダ205は回転しない。
次に、無段変速機100の動作について説明する。ここでは説明を簡略化するために前進についてのみ説明し、後進については省略する。自動二輪車におけるECU(Electronic Control Unit)等の制御装置(不図示)は、車速、エンジン回転数及びアクセル開度等に基づいて最適な変速比を選択し、この選択された変速比に基づいて、アクチュエータ7を駆動する。
駆動プーリ3の可動シーブ3bが、アクチュエータ7の動作により軸線方向内側に移動すると、可動シーブ3bと固定シーブ3aとが接近し、駆動プーリ3の溝幅が狭くなる。このため、ベルト4は、回転する可動シーブ3bと固定シーブ3aの各円錐面に狭持されながら、その半径方向外側へと移動する。すなわち、駆動プーリ3の溝幅におけるベルト4を圧接する領域である巻掛領域が外周側へ変位し、この巻掛領域の外径が拡大する。
ベルト4が駆動プーリ3の外周側に移動することに伴い、従動プーリ5は可動シーブ5bがバネ201の推力に抗して軸線方向外側へ移動し、溝幅が拡大する。このため、ベルト4は、回転する可動シーブ5bの円錐面と固定シーブ5aの円錐面とに狭持されながら、その半径方向内側へと移動する。従動プーリ5の溝幅における巻掛領域の外径が縮小することにより、入力軸である駆動側プーリ軸82の回転速度(入力回転数)に対して、出力軸である従動側プーリ軸83の回転速度が低下し、減速を実現できる。
駆動プーリ3の可動シーブ3bが、アクチュエータ7の動作により軸線方向外側に移動されると、可動シーブ3bと固定シーブ3aとが離反し、駆動プーリ3の溝幅が広くなる。この動作により、ベルト4は、回転する可動シーブ3bと固定シーブ3aの各円錐面に狭持されながら、その半径方向内側へと移動する。すなわち、駆動プーリ3の溝幅におけるベルト4を圧接する領域である巻掛領域が内周側へ変位し、この巻掛領域の外径が縮小する。
ベルト4が駆動プーリ3の駆動側プーリ軸82側に移動することに伴い、従動プーリ5は可動シーブ5bがバネ201の推力によって軸線方向内側へ移動し、溝幅が縮小する。この動作により、ベルト4は、回転する可動シーブ5bと固定シーブ5aの各円錐面に狭持されながら、その半径方向外側へと移動する。従動プーリ5の溝幅における巻掛領域の外径が拡大することにより、入力軸である駆動側プーリ軸82の回転速度(入力回転数)に対して、出力軸である従動側プーリ軸83の回転速度が増加し、加速を実現できる。
制御装置は、アクチュエータ7のセンサ(後述)からの信号に基づいて、所定位置までボールねじ軸12が変位したことを検知して、ボールねじ軸12を動作させるモータ(後述)への駆動制御を停止する。これにより、駆動プーリ3の可動シーブ3bの位置が固定されるので、ベルト4のプーリ半径が固定され、所定の変速比で駆動される。次に、アクチュエータ7について説明する。
図2は、アクチュエータ7の内部構造を表す断面図であり、図3は、アクチュエータ7の作動を説明するための断面図である。また、図4は、アクチュエータ7をアクチュエータハウジング13側から見た図であり、図5は、アクチュエータ7をアクチュエータカバー14側から見た図である。
アクチュエータ7は、図2及び図3に示すように、一方が開口したアクチュエータハウジング(ハウジング)13と、このアクチュエータハウジング13の開口部を覆うアクチュエータカバー(カバー)14とを備える。アクチュエータハウジング13とアクチュエータカバー14とで形成される内部空間には、ボールねじ機構10と、このボールねじ機構10を駆動させる電動モータ(モータ)22がそれぞれ収納されている。ボールねじ機構10は、ボールねじナット(回転要素)11とボールねじ軸12とを備えて構成されている。電動モータ22は、ボールねじ軸12の軸線方向と略平行に延びるモータ軸(不図示)を備え、図4に示すように、ボールねじ軸12と横並びに配置され、アクチュエータハウジング13に設けられたモータ収納部50内に収納されている。
アクチュエータハウジング13は、アルミニウム等の金属で成形されており、図4及び図5に示すように、外周部に複数(本実施形態では4つ)のフランジ部13aを一体に備える。このフランジ部13aには、ボルト等が貫通する貫通孔13bが設けられ、アクチュエータ7は、このボルトによって無段変速機100のハウジング100aの外側に取り付けられる。
アクチュエータカバー14は、樹脂材料で成形されている。アクチュエータカバー14内には、ボールねじ軸12の軸線方向への変位量を検出するセンサ19が一体に設けられている。このセンサ19は、ロータリポテンショメータであり、センサ19の回転軸19aにはアーム35が固定される。アーム35の先端部35aは、ボールねじ軸12の一端面に摺接しながら、ボールねじ軸12の軸線方向の移動に対してストロークの全域で追従する。その結果、センサ19の回転軸19aが回転されることによりセンサ19の出力信号が変化し、その変化を制御装置(不図示)で検出することで、ボールねじ軸12の軸線方向の変位が検出される。アクチュエータカバー14の外周部には、複数(本実施形態では5つ)の下孔14aが設けられる。これらの下孔14aは、アクチュエータカバー14をアクチュエータハウジング13に取り付ける際にタッピングねじ37(図4参照)がねじ込まれることで雌ねじが形成される孔部である。
ボールねじ軸12は、図2及び図3に示すように、らせん状のボールねじ溝12aが軸線方向の一方側(アクチュエータカバー14側)の半分だけに形成されており、他方側(アクチュエータカバー14と反対側)の半分が溝のない丸棒12bとなっている。ボールねじ軸12は、丸棒12bがボールねじ溝12aの外径より小さい。このボールねじ軸12は、丸棒12b側の突出端部12cがシール部材15を介してアクチュエータハウジング13から外方に突出しており、シール部材15によりボールねじ軸12の丸棒12bが摺動可能にシールされる。
ボールねじ軸12は、丸棒12bがこの丸棒12bより僅かに径の大きいアクチュエータハウジング13の円穴内に収納される。ボールねじ軸12は、ボールねじ溝12aがこの円穴に連通するアクチュエータハウジング13の収納部17に収納され、この収納部17に、ボールねじ溝12aに螺合するボールねじナット11も収納されている。ボールねじ軸12は、突出端部12cが揺動部材8(図1)の他端部に連結され、これによりボールねじ軸12自体の回転が規制される。また、ボールねじナット11は、ボール溝が3列(3回路)あり、このボールねじナット11の内周面に冷間鍛造によって成形された循環部11aでボールが循環するようになっている。
ボールねじナット11は、軸受16を介してアクチュエータハウジング13に回転自在に取付けられている。その結果、ボールねじナット11の軸線方向の移動が規制される。また、ボールねじナット11には、外周に減速機構の最終ギヤ18がキーを介して取付けられ、この最終ギヤ18は電動モータ22のモータ軸に取り付けられたモータギヤ(不図示)と噛み合っている。従って、電動モータ22の駆動によって最終ギヤ18が回転すると、ボールねじナット11が回転するが、ボールねじナット11自体の軸線方向への移動は規制されているため、ボールねじ軸12が軸線方向に沿って移動する。
ボールねじ軸12の変位量を検出するセンサ19は、アクチュエータカバー14内に配置される。具体的には、図2に示すように、アクチュエータカバー14内には、センサ19が収納されるセンサ収納部31が設けられ、このセンサ収納部31にセンサ19を収納した状態でポッティング(樹脂盛り)や接着剤によってセンサ19を一体的に固定する。
アクチュエータカバー14は、センサ収納部31の外側に、外部機器と接続されるカプラ36(図4)が一体に成形されている。このカプラ36からセンサ収納部31までの間には、センサ19に接続される薄板配線(不図示)がインサート成形されており、センサ19をセンサ収納部31内に露出した薄板配線の接続端子に接続することで、センサ19をカプラ36に接続することができる。また、アクチュエータカバー14の内面には、電動モータ22と対向する位置に、電動モータ22の電源雄端子と嵌合する電源雌端子(不図示)がインサート成形され、この電源雌端子からカプラ36までの薄板配線(不図示)もアクチュエータカバー14にインサート成形されている。
さらに、図2に示すように、アクチュエータカバー14の合わせ面14bには溝38が環状に形成され、この溝38には、Oリング等のシール材39が配置される。アクチュエータカバー14の合わせ面14bとアクチュエータハウジング13の合わせ面13cとを突き合わせて、アクチュエータカバー14をタッピングねじ37(図4)でアクチュエータハウジング13に締結することにより、シール材39が押し潰され、アクチュエータ7の内部を気密状態とすることができる。
次に、電動モータ22について説明する。図6は、モータ収納部の内部構造を表す部分断面図である。アクチュエータハウジング13は、図4及び図6に示すように、有底円筒形状に形成されたモータ収納部50を一体に備え、このモータ収納部50の内側に電動モータ22が収納されている。電動モータ22は、鉄等の磁性体にて形成された有底円筒形状のヨーク60を備え、このヨーク60はモータケースを兼ねている。図示は省略するが、ヨーク60の内周面には、例えば界磁用のマグネットが取り付けられ、これらマグネットとヨーク60によりステータが形成される。また、ヨーク60の内部には、マグネットの内側にモータ軸を有するロータが回転自在に配置されている。ヨーク60の開口には、モータ軸を支持する軸受を備えた蓋部61が取り付けられ、この蓋部61の外周部がボルト等によってアクチュエータハウジング13に固定されている。
モータ収納部50の底部50aとヨーク60の端面(ヨークの端部)60aとの間には、スプリングワッシャ(ウェーブワッシャともいう:弾性部材)62が配置されている。電動モータ22は、スプリングワッシャ62を押圧しつつモータ収納部50内に収納配置され、スプリングワッシャ62の付勢力により、電動モータ22への振動を吸収するようになっている。
このように、モータ収納部50に電動モータ22を収納した構成では、ヨーク60の端面60aとモータ収納部50の底部50aとの間、及び、ヨーク60の外周面60bとモータ収納部50の内周面50bとの間に、電動モータ22の振動を吸収するための空間(隙間)51が形成される。この空間51には、当然空気が存在するため、空気の断熱効果によって、電動モータ22からアクチュエータハウジング13への熱伝導が阻害され、電動モータ22を十分に冷却できないことが懸念される。
このため、本構成では、電動モータ22のヨーク60とモータ収納部50との空間51に放熱グリス(熱伝導部、熱伝導材)63が充填されている。この放熱グリス63は、例えば、シリコーン樹脂を主成分とし、空気よりも熱伝導率が高いものが用いられる。放熱グリス63を電動モータ22のヨーク60とモータ収納部50との空間51に充填することにより、放熱グリス63を介して、電動モータ22の熱がアクチュエータハウジング13に伝達される。このため、スプリングワッシャ62の振動低減効果を損なうことなく、電動モータ22の放熱が促進され、該電動モータ22の放熱性を向上することができる。
また、放熱グリス63は、通常、ある程度の流動性を有しているため、該放熱グリス63は、アクチュエータハウジング13及び電動モータ22の振動に伴って変形可能な柔軟性を有している。このため、放熱グリス63は、単に、電動モータ22からアクチュエータハウジング13に熱伝達するだけでなく、この放熱グリス63が電動モータ22への振動を吸収する機能を発揮する。従って、放熱グリス63がアクチュエータハウジング13から電動モータ22への振動を抑制するため、電動モータ22の耐振性をより一層向上できる。
さらに、熱伝導材として、放熱グリス63を用いることにより、電動モータ22の放熱性を実現したアクチュエータ7を容易に組み付けることができる。具体的には、アクチュエータハウジング13のモータ収納部50に、上記した空間51の体積に相当する量の放熱グリス63を充填し、この状態でモータ収納部50に電動モータ22を挿し込んで固定すればよい。すると、放熱グリス63は、電動モータ22によって押し退けられて上記空間51内に移動する。予め充填された放熱グリス63の量は、上記した空間51の体積に相当する量であるため、モータ収納部50に電動モータ22を挿し込んだ際に、放熱グリス63がモータ収納部50の外部に漏れ出ることがなく、生産ラインでのアクチュエータ7の組み付け作業を容易に行うことができる。なお、本実施形態では、上記空間51に放熱グリス63を充填する構成を説明したが、空気よりも熱伝導率が高ければ、例えば、ジェル状のものを用いることもできる。
以上、説明したように、本実施形態のアクチュエータ7によれば、電動モータ22と、電動モータ22の動作に応じて変位するボールねじ軸12と、電動モータ22及びボールねじ軸12を収納するアクチュエータハウジング13とを備え、アクチュエータハウジング13は、電動モータ22を収納する有底のモータ収納部50を備え、該モータ収納部50の底部50aと電動モータ22のヨーク60の端面60aとの間に、スプリングワッシャ62を配置するため、このスプリングワッシャ62がアクチュエータハウジング13から電動モータ22への振動を抑制することで、電動モータ22の耐振性を向上できる。さらに、ヨーク60とモータ収納部50との間の空間51に、空気よりも熱伝導性の高い放熱グリス63を配置したため、この放熱グリス63を介して、電動モータ22の熱がアクチュエータハウジング13に伝達されることにより、電動モータ22の放熱が促進され、該電動モータ22の放熱性を向上できる。
また、本実施形態のアクチュエータ7によれば、放熱グリス63は、アクチュエータハウジング13の振動に伴い変形可能な柔軟性を有するため、放熱グリス63は、電動モータ22からアクチュエータハウジング13への熱伝達を促進するだけでなく、アクチュエータハウジング13から電動モータ22への振動を抑制するため、電動モータ22の耐振性をより一層向上できる。
また、本実施形態のアクチュエータ7によれば、上記空間51に放熱グリス63を充填しているため、アクチュエータハウジング13のモータ収納部50に、予め該空間51の体積に相当する量の放熱グリス63を充填しておけばよく、生産ラインでのアクチュエータ7の組み付け作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態の無段変速機100によれば、駆動側プーリ軸82に固定されて一体的に回転する固定シーブ3aと、駆動側プーリ軸82に沿って軸線方向に移動可能に支持された可動シーブ3bと、固定シーブ3aと可動シーブ3bとの間に配置されるベルト4と、可動シーブ3bを軸線方向に移動させてプーリ溝幅を可変するアクチュエータ7とを備え、このアクチュエータ7は、アクチュエータハウジング13に、電動モータ22を収納する有底のモータ収納部50を備え、該モータ収納部50の底部50aと電動モータ22のヨーク60の端面60aとの間に、スプリングワッシャ62を配置すると共に、ヨーク60とモータ収納部50との間の空間51に、空気よりも熱伝導性の高い放熱グリス63をしたため、電動モータ22の耐振性及び放熱性を向上できる。従って、プーリ溝幅を正確な値に変更制御することができ、無段階の変速を正確に行うことができる。
また、本実施形態によれば、エンジン1と、エンジン1のクランクシャフト2が出力する回転を変速する上記無段変速機100とを有するため、電動モータ22の耐振性及び放熱性が向上し、多様な使用環境でも正確に変速を行う車両を実現できる。
次に、変形例について説明する。図7は、変形例に係るモータ収納部50の内部構造を表す部分断面図である。この変形例では、電動モータ22のヨーク60とモータ収納部50との空間51に放熱シート(熱伝導部)70が配置されている。この放熱シート70は、シリコーン樹脂やアクリル樹脂によって成形されたシート状の部材である。放熱シート70は、ヨーク60の外周面60bに巻かれて設けられ、この状態でヨーク60をモータ収納部50に挿し込むことにより、上記空間51に放熱シート70が介在される。この放熱シート70によって、ヨーク60の外周面60bとモータ収納部50の内周面50bとが接触するため、電動モータ22の熱は、放熱シート70を介して、アクチュエータハウジング13に伝達される。従って、スプリングワッシャ62の振動低減効果を損なうことなく、電動モータ22の放熱が促進され、該電動モータ22の放熱性を向上することができる。
また、放熱シート70には、硬度(Asker C)が、例えば5〜20程度の柔軟性の高いものが使用される。このため、放熱シート70を上記空間51に介在させた場合であっても、放熱シート70は、アクチュエータハウジング13及び電動モータ22の振動に伴って変形することにより、放熱シート70がアクチュエータハウジング13から電動モータ22への振動を抑制するため、電動モータ22の耐振性をより一層向上できる。また、放熱シート70は、放熱グリス63と比較して、モータ収納部50内を流動(移動)しないので、空間51内での熱伝導部の偏りを防止できると共に、外部への漏れを防止できる。
以上、実施形態を説明したが、前述した内容により実施形態が限定されるものではない。例えば、前述した実施形態では、自動変速機の一例として、無段変速機100を備える構成について説明したが、これに限るものではなく、複数の変速段を有し、アクチュエータ7の動作によって、選択された一の変速段に切り替え、入力回転数を変速して出力する変速機構部を備える構成としてもよい。
また、前述した実施形態では、電動モータ22の動作によって、ボールねじ軸12が軸線方向に変位する構成について説明したが、軸線方向以外(例えば、回転方向)に変位するものであってもよい。また、回転要素及び軸線方向変位要素は必ずしもボールねじ機構でなくともよく、例えば、通常のボルト・ナットの組合せでもよい。また、本実施形態の無段変速機及びアクチュエータが適用される車両の駆動形態は、前述したものに限定されるものではなく、例えば、車両駆動源としてエンジンとモータを併用する、いわゆるハイブリッド車両であってもよい。
1 エンジン
2 クランクシャフト
3 駆動プーリ
3a 固定シーブ
3b 可動シーブ
4 ベルト
5 従動プーリ
7 アクチュエータ
10 ボールねじ機構
11 ボールねじナット
12 ボールねじ軸(変位要素、軸線方向変位要素)
13 アクチュエータハウジング(ハウジング)
14 アクチュエータカバー(カバー)
22 電動モータ(モータ)
50 モータ収納部
50a 底部
50b 内周面
51 空間(隙間)
60 ヨーク
60a 端面(ヨークの端部)
60b 外周面
61 蓋部
62 スプリングワッシャ(弾性部材)
63 放熱グリス(熱伝導部、熱伝導材)
70 放熱シート(熱伝導部)
100 無段変速機(自動変速機)
101 変速機構部

Claims (7)

  1. モータと、前記モータの動作に応じて変位する変位要素と、前記モータ及び前記変位要素を収納するハウジングとを備えるアクチュエータにおいて、
    前記ハウジングは、前記モータを収納する有底のモータ収納部を備え、該モータ収納部の底部と前記モータのヨークの端部との間に弾性部材を配置すると共に、前記ヨークと前記モータ収納部との隙間に、空気よりも熱伝導性の高い熱伝導部を配置したアクチュエータ。
  2. 前記熱伝導部は、前記ハウジングの振動に伴い変形可能な柔軟性を有する、請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記熱伝導部は、前記隙間に充填された熱伝導材である、請求項1または請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記熱伝導部は、前記ヨークに巻き回されて前記隙間に介在されたシート材である、請求項1または請求項2に記載のアクチュエータ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のアクチュエータからの操作により、入力回転数を変速して出力する変速機構部を備えることを特徴とする自動変速機。
  6. 前記変速機構部は、プーリ軸に固定されて一体的に回転する固定シーブと、前記プーリ軸に沿って軸線方向に移動可能に支持された可動シーブと、前記固定シーブと可動シーブとの間に配置されたベルトとを備え、前記可動シーブを軸線方向に移動させてプーリ溝幅を可変することを特徴とする請求項5に記載の自動変速機。
  7. エンジンと、前記エンジンのクランクシャフトが出力する回転を変速する請求項5または6に記載の自動変速機とを含む車両。
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