JP2015185829A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2015185829A
JP2015185829A JP2014064085A JP2014064085A JP2015185829A JP 2015185829 A JP2015185829 A JP 2015185829A JP 2014064085 A JP2014064085 A JP 2014064085A JP 2014064085 A JP2014064085 A JP 2014064085A JP 2015185829 A JP2015185829 A JP 2015185829A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
organic
complex
pph
electroluminescence device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014064085A
Other languages
English (en)
Inventor
赤司 信隆
Nobutaka Akashi
信隆 赤司
昌子 加藤
Masako Kato
昌子 加藤
裕樹 大原
Hiroki Ohara
裕樹 大原
小林 厚志
Atsushi Kobayashi
厚志 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokkaido University NUC
Samsung Display Co Ltd
Original Assignee
Hokkaido University NUC
Samsung Display Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokkaido University NUC, Samsung Display Co Ltd filed Critical Hokkaido University NUC
Priority to JP2014064085A priority Critical patent/JP2015185829A/ja
Priority to KR1020150036813A priority patent/KR20150112811A/ko
Priority to US14/668,225 priority patent/US9214638B2/en
Publication of JP2015185829A publication Critical patent/JP2015185829A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/30Coordination compounds
    • H10K85/371Metal complexes comprising a group IB metal element, e.g. comprising copper, gold or silver
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F1/00Compounds containing elements of Groups 1 or 11 of the Periodic Table
    • C07F1/08Copper compounds
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/11OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED] characterised by the electroluminescent [EL] layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K2101/00Properties of the organic materials covered by group H10K85/00
    • H10K2101/20Delayed fluorescence emission

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】発光効率が向上した有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料および有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。【解決手段】下記一般式(1)で表される銅(I)錯体を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。[CuX(PPh3)2L]・・・一般式(1)前記一般式(1)において、Xは、アニオンであり、PPh3は、トリフェニルホスフィンであり、Lは、置換または無置換の環形成炭素数5以上18以下のヘテロ環化合物である。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
近年、自発光型の発光素子である有機エレクトロルミネッセンス素子(Organic Electroluminescence Diode)の開発が盛んに行われている。有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)は、陽極および陰極から注入された正孔および電子を発光層において再結合させることにより、発光層中の有機化合物を含む発光材料を発光させることができる。
一般的な有機EL素子は、例えば、発光層、ならびに該発光層にキャリア(carrier)である正孔や電子を輸送する正孔輸送層および電子輸送層などの特性の異なる層を複数積層させた構成を有する。また、有機EL素子の発光効率を向上させるために、様々な化合物が有機EL素子に用いられる材料として検討されている。
また、有機EL素子の分野に限られず、近年、様々な化合物が合成されている。例えば、非特許文献1には、トリフェニルホスフィン(triphenylphosphine)および2−メチルピリジン(2−methylpyridine)を配位子として含む銅(I)錯体の合成方法が開示されており、合成された銅(I)錯体が淡色に着色していることが開示されている。
Indian Journal of Chemistry Vol.33A,January 1994,pp63−65
しかし、非特許文献1では、合成した銅(I)錯体がどのような特性を有し、どのような用途に好適に用いることができるのかについて、具体的な検討はされていなかった。
ここで、本発明者は、トリフェニルホスフィン等を配位子として含む銅(I)錯体について詳細に特性の解析を進めたところ、該銅(I)錯体が遅延蛍光性を示し、有機ELの発光材料として好適に用いられる旨を新たに見出した。
そこで、本発明は、上記知見に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、有機EL素子の発光効率を向上させることが可能な、新規かつ改良された有機EL素子用発光材料、および有機EL素子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、下記一般式(1)で表される銅(I)錯体を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料が提供される。
[CuX(PPhL]・・・一般式(1)
前記一般式(1)において、Xは、アニオン(anion)であり、PPhは、トリフェニルホスフィンであり、Lは、置換または無置換の環形成炭素数5以上18以下のヘテロ(hetero)環化合物である。
この構成によれば、上記の銅(I)錯体を含む有機EL素子の発光効率を向上させることが可能である。
前記銅(I)錯体は、遅延蛍光性を示してもよい。
この構成によれば、上記の銅(I)錯体を含む有機EL素子の発光効率をさらに向上させることが可能である。
前記ヘテロ環化合物は、含窒素ヘテロ環化合物であってもよい。
この構成によれば、上記の銅(I)錯体を含む有機EL素子の発光効率をさらに向上させることが可能である。
前記含窒素ヘテロ環化合物は、下記の一般式(2)〜(22)のいずれかで表される化合物であってもよい。
Figure 2015185829
この構成によれば、上記の銅(I)錯体を含む有機EL素子の発光効率をさらに向上させることが可能である。
前記含窒素ヘテロ環化合物は、4−メチルピリジン(4−methylpyridine)、i−キノリン(i−quinoline)、1,6−ナフチリジン(1,6−naphthyridine)のうちのいずれかであってもよい。
この構成によれば、上記の銅(I)錯体を含む有機EL素子の発光効率をさらに向上させることが可能である。
前記Xは、ハロゲン化物イオン(halide ion)、硝酸イオン(nitrate ion)、過塩素酸イオン(perchlorate ion)からなる群より選択されたいずれかのアニオンであってもよい。
この構成によれば、上記の銅(I)錯体を含む有機EL素子の発光効率をさらに向上させることが可能である。
前記Xは、Cl、Br、Iのうちのいずれかであってもよい。
この構成によれば、上記の銅(I)錯体を含む有機EL素子の発光効率をさらに向上させることが可能である。
前記銅(I)錯体は、下記の化学式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物であってもよい。
Figure 2015185829
前記化学式(1)〜(3)において、Xは、Cl、BrおよびIのうちのいずれかである。
この構成によれば、上記の銅(I)錯体を含む有機EL素子の発光効率をさらに向上させることが可能である。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記の銅(I)錯体を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
この構成によれば、有機EL素子の発光効率を向上させることが可能である。
以上説明したように本発明によれば、有機EL素子の発光効率を向上させることが可能である。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子の一例を示す概略図である。 合成例1の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 合成例2の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 合成例3の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 合成例4の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 合成例5の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 合成例6の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 合成例7の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 合成例8の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 合成例9の銅(I)錯体の単結晶X線構造解析結果を示す図である。 銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)の発光スペクトル(spectrum)を示したグラフ(graph)図である。 図4は、銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)における温度毎に発光寿命をプロット(plot)したグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る発光材料を用いて作製した有機EL素子の概略図である。 遅延蛍光性を説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.有機EL素子用発光材料>
まず、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料について説明を行う。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料は、下記一般式(1)で表される銅(I)錯体を含む。
[CuX(PPhL]・・・一般式(1)
上記一般式(1)において、Xは、アニオンであり、PPhは、トリフェニルホスフィンであり、Lは、置換または無置換の環形成炭素数5以上18以下のヘテロ環化合物である。
本発明者らは、上記一般式(1)で表される銅(I)錯体の特性を鋭意解析することにより、上記一般式(1)で表される銅(I)錯体が遅延蛍光性を示すことを見出した。
ここで、遅延蛍光とは、従来、有機EL素子の発光原理として知られた蛍光およびリン光とは異なる過程を経る発光現象である。以下では、図6を参照して遅延蛍光について具体的に説明を行う。なお、図6(a)は蛍光およびリン光の発光過程を示す説明図であり、図6(b)は遅延蛍光の発光過程を示す説明図である。
通常、有機EL素子において、陽極および陰極から注入された正孔および電子が発光層にて再結合して励起子が生成された場合、一重項励起状態(S)の励起子が25%、三重項励起状態(T)の励起子が75%の割合で生成される。ここで、図6(a)に示すように、蛍光とは、一重項励起状態(S)310aから基底状態(S)300への遷移330の際に生じる発光現象であり、リン光とは、三重項励起状態(T)320aから基底状態(S)300への遷移340の際に生じる発光現象である。
例えば、有機EL素子の発光材料として、蛍光材料を用いる場合、25%の一重項励起状態(S)310aの励起子しか発光に利用できず、75%の三重項励起状態(T)320aの励起子は発光に利用できず熱失活させてしまうという問題点があった。また、有機EL素子の発光材料として、リン光材料を用いる場合、75%の三重項励起状態(T)320aの励起子を利用することができるものの、希少金属であるイリジウム(Ir)や白金(Pt)を含むリン光材料を使用する必要があり、高コスト(cost)であるという問題点があった。
一方、図6(b)に示すように、遅延蛍光は、一重項励起状態(S)310bおよび三重項励起状態(T)320bのエネルギー(energy)差が極めて小さい場合に発生する。具体的には、遅延蛍光は、熱エネルギーの吸収などにより、三重項励起状態(T)320bから一重項励起状態(S)310bへの逆エネルギー移動351が生じ、その後、一重項励起状態(S)310bから基底状態(S)300への遷移353の際に生じる発光現象である。なお、三重項励起状態(T)320bから熱エネルギーの吸収などによって一重項励起状態(S)310bへ逆エネルギー移動した場合、発生する光の寿命は蛍光やリン光よりも長くなる。そこで、通常の蛍光と区別するため、このような発光現象は、遅延蛍光と呼ばれる。
したがって、有機EL素子の発光材料として、遅延蛍光性の発光材料を用いた場合、25%の一重項励起状態(S)310bの励起子は、通常どおり蛍光を発する。また、75%の三重項励起状態(T)320bの励起子は、熱エネルギーの吸収により一重項励起状態(S)310bに逆エネルギー移動した後、蛍光を発する。よって、有機EL素子の発光材料として、遅延蛍光性の発光材料を用いた場合、すべての励起子を発光に使用することができるため、従来の蛍光材料およびリン光材料に対して、発光効率を大きく向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料は、本発明者らによって遅延蛍光性を示すことが見出された上記一般式(1)で表される銅(I)錯体を含む。したがって、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料は、従来の蛍光材料およびリン光材料を含む有機EL素子用発光材料に対して、より高い発光効率を実現することができる。また、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料は、安価な銅の錯体であるため、従来の希少金属を用いたリン光材料に対して、有機EL素子をより低コストで作製することを可能にする。
ここで、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料が含む上記一般式(1)で表される銅(I)錯体の構造について、より具体的に説明する。
上記一般式(1)において、Lは、置換または無置換の環形成炭素数5以上18以下のヘテロ環化合物である。具体的には、Lは、置換または無置換の環形成炭素数5以上18以下の含窒素ヘテロ環化合物である。この構成によれば、Lは、ヘテロ環に含まれる窒素の孤立電子対により中心金属である銅と配位結合することができる。
より具体的には、Lは、下記一般式(2)〜(22)のいずれかで表される含窒素ヘテロ環化合物であってもよい。なお、以下の含窒素ヘテロ環化合物は、いずれもヘテロ環に含まれる窒素の孤立電子対によって中心金属である銅に対して配位結合する。また、Lが下記一般式(2)〜(22)で表される含窒素ヘテロ環化合物である場合、他の配位子であるトリフェニルホスフィン(PPh)等と立体障害が発生しないためより好ましい。
Figure 2015185829
また、Lは、好ましくは、4−メチルピリジン、i−キノリン、1,6−ナフチリジンのうちのいずれかであってもよい。特に、Lは、1,6−ナフチリジンであることが好ましい。
Lが1,6−ナフチリジンである場合、銅(I)錯体は、発光色を赤色にすることができ、さらに配位子Xを変更することによって、発光波長および量子収率を変更することができる。したがって、使用する有機EL素子に応じて発光波長等を調整することができるため、Lは1,6−ナフチリジンであることが好ましい。一方、Lがi−キノリンである場合、三重項励起状態(T)の励起子の発光過程は、遅延蛍光よりもリン光の方が主となるため、好ましくない。
また、上記一般式(1)において、Xはアニオンである。具体的には、Xは、ハロゲン化物イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオンからなる群より選択されたいずれかのアニオンであり、好ましくは、Xは、Cl、Br、Iのうちのいずれかである。
上記一般式(1)で表される銅(I)錯体の具体的な例としては、以下の下記の化学式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物を挙げることができる。しかしながら、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料が含む銅(I)錯体は、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 2015185829
なお、上記化学式(1)〜(3)において、Xは、Cl、BrおよびIのうちのいずれかである。
以上説明した上記一般式(1)で表される銅(I)錯体は、後述する実施例で実証するように、遅延蛍光性を示す。したがって、上記一般式(1)で表される銅(I)錯体を含む有機EL素子用発光材料は、有機EL素子の発光効率を向上させることができる。
<2.有機EL素子の構造>
次に、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料を用いた有機EL素子について説明を行う。図1は、本発明の一実施形態に係る有機EL素子の一例を示す概略図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る有機EL素子100は、基板102、基板102上に配置された陽極104、陽極104上に配置された正孔注入層106、正孔注入層106上に配置された正孔輸送層108、正孔輸送層108上に配置された発光層110、発光層110上に配置された電子輸送層112、電子輸送層112上に配置された電子注入層114、および電子注入層114上に配置された陰極116を備える。
なお、図1で示した有機EL素子100の構造は、あくまでも一例であって、本発明の一実施形態に係る有機EL素子は、図1の構造に限定されるものではない。例えば、有機EL素子100は、一部の層が省略されていてもよく、また他の層が追加されていてもよい。さらに、有機EL素子100の各層は、複数層で形成されていてもよい。
基板102は、例えば、透明ガラス(glass)基板、シリコン(Si)等からなる半導体基板、樹脂等のフレキシブル(flexible)な基板を使用することができる。
陽極104は、基板102上に配置され、例えば、仕事関数が大きい金属、合金、導電性化合物等によって形成される。具体的には、陽極104は、酸化インジウムスズ(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)等を用いて形成される。
正孔注入層106は、陽極104上に配置され、例えば、4,4’,4’’−Tris[2−naphthyl(phenyl)amino]triphenylamine(2−TNATA)、N,N,N’,N’−Tetrakis(3−methylphenyl)−3,3’−dimethylbenzidine(HMTPD)、Dipyrazino[2,3−f:2’,3’−h]quinoxaline−2,3,6,7,10,11−hexacarbonitrile(HAT(CN))、Poly(3,4−ethylenedioxythiophene)/poly(4−styrenesulfonate)(PEDOT/PSS)等を含んで形成される。
正孔輸送層108は、正孔注入層106上に配置され、例えば、N,N’−Bis(3−methylphenyl)−N,N’−diphenylbenzidine(TPD)、4,4’,4’’−Tris(N−carbazolyl)triphenylamine(TCTA)、N,N’−Di(1−naphtyl)−N,N’−diphenylbenzidine(NPD)を含んで形成される。
発光層110は、正孔輸送層108上に配置され、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料を含んで形成される。また、発光層110は、ホスト(host)材料として、例えば、9,10−Di(2−naphthyl)anthracene(ADN)、Poly(N−vinylcarbazole)(PVCz)などを含んでもよい。さらに、発光層110は、他に、正孔輸送層108等に用いられる正孔輸送性材料や、電子輸送層112等に用いられる電子輸送性材料を含んでもよい。
電子輸送層112は、発光層110上に配置され、例えば、Tris(8−hydroxyquinolinato)aluminium(Alq3)、3−(4−Biphenylyl)−4−phenyl−5−(4−tert−butylphenyl)−4H−1,2,4−triazole(TAZ)等を含んで形成される。
電子注入層114は、電子輸送層112上に配置され、例えば、フッ化リチウム(LiF)、塩化ナトリウム(NaCl)、フッ化セシウム(CsF)、酸化リチウム(LiO)、酸化バリウム(BaO)等を含んで形成される。
陰極116は、電子注入層114上に配置され、例えば、仕事関数が小さい金属、合金、導電性化合物等で形成される。具体的には、陰極116は、Al等の金属、および酸化インジウムスズ(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)等の透明材料により形成される。
なお、図1にて示した有機EL素子100の構造のうち、例えば、陽極104、正孔注入層106、正孔輸送層108、電子輸送層112、電子注入層114、および陰極116については、特に限定されるものではなく、公知の有機EL素子用材料を利用することが可能である。
ここで、上述した本発明の一実施形態に係る有機EL素子100の各層は、真空蒸着、スパッタ、各種塗布法など、材料に応じた適切な成膜方法を選択することにより形成することができる。
例えば、陽極104および陰極116などの電極層は、電子ビーム蒸着(electron beam evaporation)法、熱フィラメント蒸着(hot filament evaporation)法および真空蒸着法を含む蒸着法、スパッタリング(sputtering)法、メッキ(plating)法(電気メッキ法および無電解メッキ法)などにより形成することができる。
また、正孔注入層106、正孔輸送層108、発光層110、電子輸送層112、および電子注入層114などの有機層は、例えば、真空蒸着法等の物理的気相成長法(PVD法)、スクリーン印刷(screen printing)法およびインクジェット(ink jet)印刷法といった印刷法、レーザ(laser)転写法、およびスピンコート(spin coat)法等の塗布法などにより形成することができる。
以上にて、本発明の一実施形態に係る有機EL素子100の一例について説明した。本発明の一実施形態に係る有機EL素子100は、遅延蛍光性を示す銅(I)錯体を発光層110に含むため、発光効率を向上させることができる。
以下では、実施例及び比較例を参照しながら、本発明の一実施形態に係る遅延蛍光性を示す銅(I)錯体および有機EL素子について、具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、あくまでも一例であって、本発明が下記の例に限定されるものではない。
[遅延蛍光性を示す銅(I)錯体の合成]
以下の合成方法を用いて、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用発光材料が含む銅(I)錯体を合成した。また、合成した銅(I)錯体は、Rigaku製CCD型単結晶X線回折装置(Mercury CCD)および解析ソフトウェア(Crystal Structure)を用いて、単結晶X線構造解析を行った。単結晶X線構造解析の結果を図2A〜2Iに示す。
なお、以下に述べる合成法はあくまでも一例であって、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体の合成法が下記の例に限定されるものではない。
(合成例1:[CuCl(PPh(4−Mepy)])
[CuCl(PPh](88.7mg、0.096mmol)に、γ−ピコリン(γ−picoline)(1mL)、CHCl(1mL)を加えた溶液を調整した。この溶液をエーテル(ether)による気液拡散法にて一晩再結晶させることにより、無色の結晶として[CuCl(PPh(4−Mepy)](39mg)を収率56%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Aに示す。なお、PPhは、トリフェニルホスフィンを表し、4−Mepyは、4−メチルピリジン(一般式(15))を表す。
(合成例2:[CuBr(PPh(4−Mepy)])
CuBr(42.5mg、0.30mmol)に、γ−ピコリン(1mL)、PPh(680mg、2.6mmol)を加え、さらにCHCl(1mL)を加えた。生じた沈殿物をろ過により取り除き、ろ液をエーテルによる気液拡散法にて一晩再結晶させることにより、無色の結晶として[CuBr(PPh(4−Mepy)](110mg)を収率47%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Bに示す。
(合成例3:[CuI(PPh(4−Mepy)])
CuI(48.9mg、0.26mmol)に、γ−ピコリン(1mL)、PPh(660mg、2.5mmol)を加え、さらにCHCl(1mL)を加えた。得られた溶液をエーテルによる気液拡散法にて2日間再結晶させることにより、無色の結晶が析出した。拡散した溶液を取出し、ふたをしてさらに1週間放置することにより無色の結晶として[CuI(PPh(4−Mepy)](177.1mg)を収率85%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Cに示す。
(合成例4:[CuCl(PPh(iq)])
[CuCl(PPh]・CHCN(90.4mg、0.098mmol)に、イソキノリン(isoquinoline)(1mL)、CHCl(1mL)を加えた溶液を調整した。この溶液をエーテルによる気液拡散法にて一晩再結晶させることにより、黄色の結晶として[CuCl(PPh(iq)](43.8mg)を収率60%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Dに示す。なお、iqは、i−キノリン(一般式(3))を表す。
(合成例5:[CuBr(PPh(iq)])
CuBr(37.5mg、0.24mmol)に、PPh(153.8mg、0.59mmol)を加え、さらにイソキノリン(1mL)を加えて、CHCl(2mL)にて希釈した溶液を調整した。調整した溶液をエーテルによる気液拡散法にて一晩再結晶させることにより、黄色の結晶として[CuBr(PPh(iq)](128.7mg)を収率69%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Eに示す。
(合成例6:[CuI(PPh(iq)])
CuI(52.3mg、0.28mmol)に、PPhをCuIに対して約2当量(1.12mmol)程度を加え、さらに過剰量(2〜3mL)のイソキノリンに溶かした。溶かした後、わずかな時間経過によりイソキノリンが凍って固まったため、CHClを加えて再度溶かした。溶液をエーテルによる気液拡散法にて一晩再結晶させることにより、黄色の結晶として[CuI(PPh(iq)](210mg)を収率89%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Fに示す。
(合成例7:[CuCl(PPh(1,6−nap)])
[CuCl(PPh]・CHCN(49.6mg、0.054mmol)に、1,6−ナフチリジン(100mg、0.77mmol)のCHCl溶液(1mL)を加えた。この溶液をエーテルによる気液拡散法にて3日間再結晶させることにより、黄色の結晶として[CuCl(PPh(1,6−nap)](20.5mg)を収率52%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Gに示す。なお、1,6−napは、1,6−ナフチリジン(一般式(10))を表す。
(合成例8:[CuBr(PPh(1,6−nap)])
[CuBr(PPh](56.8mg、0.061mmol)に、1,6−ナフチリジン(100mg、0.77mmol)のCHCl溶液(1mL)を加えた。この溶液をエーテルによる気液拡散法にて1晩再結晶させることにより、黄色の結晶として[CuBr(PPh(1,6−nap)](43.1mg)を収率89%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Hに示す。
(合成例9:[CuI(PPh(1,6−nap)])
[CuI(PPh](63.3mg、0.065mmol)に、1,6−ナフチリジン(101.8mg、0.78mmol)のCHCl溶液(1mL)を加えた。この溶液をエーテルによる気液拡散法にて1晩再結晶させることにより、黄色の結晶として[CuI(PPh(1,6−nap)](31.1mg)を収率57%で得た。得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果を図2Iに示す。
[銅(I)錯体の特性評価]
以下では、上記で合成した銅(I)錯体の発光特性の解析結果を示し、これらの銅(I)錯体が遅延蛍光性を有することを説明する。
まず、合成例1〜3で合成した銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)について、発光スペクトル測定を行った。なお、発光スペクトル測定は、JASCO製FR−6600を用いて、室温にて結晶性粉末に対して行い、励起光の波長には、350nmを用いた。その結果を図3に示す。図3は、銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)の発光スペクトルを示したグラフ図である。
図3を参照すると、銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)は、いずれも類似した振動構造のないスペクトルを示した。[CuCl(PPh(4−Mepy)]および[CuBr(PPh(4−Mepy)]は、ほぼ同じ発光極大波長(λmax=468nm)を示し、[CuI(PPh(4−Mepy)]は、より短波長側にシフト(shift)した発光極大波長(λmax=455nm)を示した。
次に、合成例1〜3で合成した銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)について、室温および77Kのそれぞれにおいて、極大となる発光波長(λmax)、発光量子収率(Φem)、発光寿命(τ)を測定し、さらに放射速度定数(k)を算出した。結果を以下の表1に示す。
なお、極大となる発光波長(λmax)は、上述したようにJASCO製FR−6600を用いて測定し、発光量子収率(Φem)は、浜松ホトニクス製C9920−02絶対PL量子収率測定装置を用いて測定した。また、発光寿命(τ)は、浜松ホトニクス製C4334ストリークカメラ(streak camera)を用いて測定を行った。さらに、放射速度定数(k)は、Φem/τにより算出した。
Figure 2015185829
表1に示すように、放射速度定数(k)はいずれの銅(I)錯体でも室温(298K)の方が、77Kに対して4〜20倍程度大きくなることがわかった。これは、銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)は、室温(298K)および77Kにて、発光過程が異なることを示唆するものである。
そこで、銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)の発光過程についてさらに詳細に解析するために、温度ごとに発光寿命を測定し、発光寿命の温度依存性を解析した。なお、発光寿命の測定には、上述したように浜松ホトニクス製C4334ストリークカメラを用いた。結果を図4に示す。図4は、銅(I)錯体[CuX(PPh(4−Mepy)](X=Cl,Br,I)における温度毎に発光寿命をプロットしたグラフ図である。
図4に示すように、いずれの銅(I)錯体においても室温(298K)から低温側になるにしたがって発光寿命が長くなり、150K〜160K付近で一定値に達することがわかった。
ここで、発光の減衰は単一指数関数的に生じると仮定できる。そこで、図4で示される温度依存性は、熱平衡状態にある2つの状態からの発光により生じていると仮定して、以下の数式1に基づいたシミュレーション(simulation)解析を行った。なお、本シミュレーション解析では、エネルギーが高い方の状態を蛍光の発光過程とし、エネルギーが低い方の状態をリン光の発光過程とし、そのエネルギー差をΔEとした。
Figure 2015185829
なお、上記数式1において、kobsは、測定結果より算出した放射速度定数であり、kS1は、蛍光のみの放射速度定数であり、kT1は、リン光のみの放射速度定数であり、Kは、以下の数式2で表される定数である。
Figure 2015185829
上記の数式2において、gおよびgはそれぞれの状態の多重度であり、本シミュレーション解析では、エネルギーが高い方の状態を蛍光の発光過程、エネルギーが低い方の状態をリン光の発光過程としているため、gは1、gは3である。また、Rは気体定数であり、Tは絶対温度である。
上記の解析によるフィッティングカーブ(fitting curve)を図4に重ね合わせると、測定結果と一致することわかった。上記の数式1およびシミュレーション解析から算出した本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体のkS1、kT1、およびΔEの値を表2に示す。また、表2には、公知の遅延蛍光性錯体である[Cu(pop)(NN)]のkS1、kT1、およびΔEの値も併せて示した。なお、「pop」は、bis(2−(diphenylphosphanyl)phenyl)etherを表し、「NN」は、bis(pyrazol−1−yl)borohydrateを表す。
Figure 2015185829
上記の表2からわかるように、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体のkS1の値は2.1×10〜7.1×10−1であり、kT1の値は2.0×10〜2.9×10−1であった。よって、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体のkS1(2.1×10〜7.1×10−1)は、公知の遅延蛍光性錯体である[Cu(pop)(NN)]のkS1(3.3×10−1)に対して同様の値であることがわかった。また、kT1についても、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体のkT1(2.0×10〜2.9×10−1)は、[Cu(pop)(NN)]のkT1(1.0×10〜1.0×10−1)と同様の値であり、ΔEについても、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体のΔE(940〜1070cm−1)は、[Cu(pop)(NN)]のΔE(800〜1300cm−1)と同様の値であることがわかった。したがって、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体は、各種パラメータ(parameter)が公知の遅延蛍光性物質と同様の値を示すことから、熱活性型の遅延蛍光性を有すると判断することができる。
[有機EL素子の作製]
本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体の効果を実証するため、以下の手順にて有機EL素子を作製した。
(実施例1)
まず、あらかじめパターニング(patterning)して洗浄処理を施したITO−ガラス基板(三容真空工業製)にオゾン(ozone)による表面処理を行った。なお、該ガラス基板におけるITO膜の膜厚は、150nmであった。オゾン処理後、直ちに正孔注入材料としてポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレン―4−スルホナート)(PEDOT:PSS,Heraeus製 Clevios PCH 8000)をスピンコート法にて上記ITO膜上に膜厚40nmで成膜し、110℃で1時間焼成した。
次に、脱水トルエン(toluene)(和光純薬工業製)に、電子輸送材料として2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(OXD−7)、発光材料として合成例1で合成した銅(I)錯体、正孔輸送性ホスト材料としてポリ(9−ビニルカルバゾール)(PVCz)を溶解させた発光層インク(ink)をスピンコート法によって膜厚100nmで成膜し、80℃で1時間焼成した。なお、発光層インクにおける各物質の混合比率は、質量比にてOXD−7:銅(I)錯体:PVCz=2.0:0.5:1.0である。
続いて、真空蒸着法により、電子注入材料としてフッ化リチウム(LiF)を膜厚1.0nmで成膜し、陰極としてアルミニウム(Al)を膜厚250nmで成膜し、有機EL素子200を作製した。作製した有機EL素子200は、UV硬化性樹脂を用いて乾燥剤と共にキャビティガラス(cavity glass)中に封止した。
(実施例2〜9)
実施例1で用いた合成例1で合成した銅(I)錯体の代わりに、合成例2〜9で合成した銅(I)錯体を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子200を作製した。
(比較例1)
実施例1で用いた合成例1で合成した銅(I)錯体の代わりに、[CuCl(PPh]を用いた以外は、実施例1と同様にして有機EL素子200を作製した。[CuCl(PPh]は、上記の一般式(1)において、配位子XがClであるものの、配位子LがPPhである点で、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体と異なる銅(I)錯体である。
なお、作製した有機EL素子200の実施例1〜9、比較例1の概略図を図5に示す。作製した有機EL素子200は、基板202、基板202上に配置された陽極204、陽極204上に配置された正孔注入層206、正孔注入層206上に配置された発光層208、発光層208上に配置された電子注入層210、電子注入層210上に配置された陰極212から構成されている。
[評価結果]
作製した実施例1〜9および比較例1の有機EL素子200の評価結果を以下の表3に示す。なお、作製した有機EL素子200の電界発光特性の評価には、浜松ホトニクス製C9920−11輝度配向特性測定装置を用いた。また、下記の表3において、発光効率は電流密度20mA/cmにて測定した。
なお、表3において、「4−Mepy」は、4−メチルピリジン(一般式(15))を表し、「iq」は、i−キノリン(一般式(3))を表し、「1,6−nap」は、1,6−ナフチリジン(一般式(10))を表す。
Figure 2015185829
上記表3からわかるように、本発明の一実施形態に係る実施例1〜9の有機EL素子は、比較例1の有機EL素子に対して、高い発光効率を示すことがわかる。
なお、前述した実施例においては、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体を発光材料として有機EL素子に用いた例について説明したが、本発明は前述の実施例に限定されない。例えば、本発明の一実施形態に係る銅(I)錯体を含む発光材料は、その他の発光素子又は発光装置に利用することも可能である。また、図1および図5に示す有機EL素子は、パッシブ・マトリクス(passive−matrix)駆動方式の有機ELディスプレイ(display)に利用されるが、アクティブ・マトリクス(active−matrix)駆動方式の有機ELディスプレイに利用することもできる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 有機EL素子
102 基板
104 陽極
106 正孔注入層
108 正孔輸送層
110 発光層
112 電子輸送層
114 電子注入層
116 陰極

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表される銅(I)錯体を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。
    [CuX(PPhL]・・・一般式(1)
    前記一般式(1)において、
    Xは、アニオンであり、
    PPhは、トリフェニルホスフィンであり、
    Lは、置換または無置換の環形成炭素数5以上18以下のヘテロ環化合物である。
  2. 前記銅(I)錯体は、遅延蛍光性を示す、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。
  3. 前記ヘテロ環化合物は、含窒素ヘテロ環化合物である、請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。
  4. 前記含窒素ヘテロ環化合物は、下記の一般式(2)〜(22)のいずれかで表される化合物である、請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。
    Figure 2015185829
  5. 前記含窒素ヘテロ環化合物は、4−メチルピリジン、i−キノリン、1,6−ナフチリジンのうちのいずれかである、請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。
  6. 前記Xは、ハロゲン化物イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオンからなる群より選択されたいずれかのアニオンである、請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。
  7. 前記Xは、Cl、Br、Iのうちのいずれかである、請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。
  8. 前記銅(I)錯体は、下記の化学式(1)〜(3)のいずれかで表される化合物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料。
    Figure 2015185829
    前記化学式(1)〜(3)において、Xは、Cl、BrおよびIのうちのいずれかである。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の前記銅(I)錯体を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子。

JP2014064085A 2014-03-26 2014-03-26 有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子 Pending JP2015185829A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014064085A JP2015185829A (ja) 2014-03-26 2014-03-26 有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子
KR1020150036813A KR20150112811A (ko) 2014-03-26 2015-03-17 유기 일렉트로루미네센스 소자용 발광 재료 및 이를 포함하는 유기 일렉트로루미네센스 소자
US14/668,225 US9214638B2 (en) 2014-03-26 2015-03-25 Material for organic electroluminescent device and organic electroluminescence device including the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014064085A JP2015185829A (ja) 2014-03-26 2014-03-26 有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015185829A true JP2015185829A (ja) 2015-10-22

Family

ID=54191591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014064085A Pending JP2015185829A (ja) 2014-03-26 2014-03-26 有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9214638B2 (ja)
JP (1) JP2015185829A (ja)
KR (1) KR20150112811A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106243105A (zh) * 2016-08-17 2016-12-21 红河学院 亚甲基桥连1,8‑萘啶配体及铜(ⅰ)配合物、制备方法和应用

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101519317B1 (ko) * 2015-03-27 2015-05-18 한양대학교 산학협력단 온도센서 및 그 제조방법
CN105777784B (zh) * 2016-04-20 2018-07-20 福州大学 用作深蓝色发光材料的Cu(I)配合物及其制备方法
CN113801144B (zh) * 2021-10-20 2023-03-24 南京邮电大学 一种x射线激发发光材料及其制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4328702B2 (ja) 2003-12-01 2009-09-09 キヤノン株式会社 有機el素子
WO2012056966A1 (ja) 2010-10-25 2012-05-03 住友化学株式会社 アミン含有ホスフィン化合物
WO2015018322A1 (en) * 2013-08-05 2015-02-12 The Hong Kong University Of Science And Technology Composition and synthesis of aggregation-induced emission materials

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106243105A (zh) * 2016-08-17 2016-12-21 红河学院 亚甲基桥连1,8‑萘啶配体及铜(ⅰ)配合物、制备方法和应用
CN106243105B (zh) * 2016-08-17 2018-11-20 红河学院 亚甲基桥连1,8-萘啶配体及铜(ⅰ)配合物、制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
KR20150112811A (ko) 2015-10-07
US20150280148A1 (en) 2015-10-01
US9214638B2 (en) 2015-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. Efficient and stable white organic Light‐Emitting diodes employing a single emitter
JP6095643B2 (ja) 発光材料および有機発光素子
Wu et al. High-efficiency deep-blue organic light-emitting diodes based on a thermally activated delayed fluorescence emitter
JP5669163B1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
TWI429650B (zh) Organic electroluminescent elements
JP6482782B2 (ja) 有機発光素子
JP5213405B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP7426797B2 (ja) 青色光を発する有機エレクトロルミネセントデバイス
JP7182774B2 (ja) 発光素子
JP6567504B2 (ja) 有機発光素子
CN106170528A (zh) 发光材料、有机发光元件及化合物
TWI814608B (zh) 有機電致發光元件
JP2015185829A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2008091906A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JPWO2019039174A1 (ja) ホスト材料、膜および有機発光素子
Ecton et al. Paper No 5.1: Highly Efficient Blue‐Green OLEDs From Tetradentate Cyclometalated Platinum Complexes
TW201326189A (zh) 具有含矽四員環結構之有機電場發光元件用材料及有機電場發光元件
JP6327951B2 (ja) 電荷発生材料、および有機エレクトロルミネッセンス素子
JP7214142B2 (ja) 一重項分裂材料、三重項増感剤、化合物および薄膜
JP4214482B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JPWO2006040915A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2006137676A (ja) 金属錯体化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2014185408A1 (ja) 化合物、発光材料および有機発光素子
JP5321649B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2000003791A (ja) 有機薄膜el素子