JP2015182775A - ヒートシールプロセス測定装置、ヒートシール品質管理装置およびヒートシール装置 - Google Patents

ヒートシールプロセス測定装置、ヒートシール品質管理装置およびヒートシール装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒートシールの際のシール時間やプラスチックフィルム層にかかるシール荷重などを精度良く推定可能とする。
【解決手段】ヒートシール装置は、複数枚のプラスチックフィルムを挟んで対向配置された2つのシールバーの間の離間距離が接近・離隔する方向に、上記2つのシールバーの少なくとも1つが往復運動可能に構成され、近接した上記2つのシールバーで上記複数枚のプラスチックフィルムを挟み込んでヒートシールを行う。ヒートシールプロセス測定装置は、時間を変数として上記離間距離を計測し、計測結果に基づきシールバー変位モデルを算出し、算出したシールバー変位モデルに基づき、上記ヒートシールのシール時間及びシール荷重の少なくとも一方の推定値を算出する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、プラスチックフィルム層をヒートシールする装置に関する技術である。
プラスチックフィルムによってプラスチック袋を製造するとき、プラスチックフィルム層をヒートシールするヒートシール装置が一般的に使用されている。
ヒートシール装置としては例えば、特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載の装置では、複数の固定シールバーを有し、プラスチックフィルム層の送り方向に間隔を開けて配置されている。さらに、固定シールバーと同数の可動シールバーが固定シールバーの上方に設けられ、各可動シールバーが各固定シールバーに間隔を置いて対向するように配置されており、プラスチックフィルム間欠送り機構によって、複数層に重ね合わされたプラスチックフィルム(プラスチックフィルム層)が固定シールバーと可動シールバーの間に送られる。プラスチックフィルム間欠送り機構は、サーボモータ1によって駆動され、送りローラを介してプラスチックフィルム層を一定長さづつ間欠的に送る。
可動シールバーは可動シールバー駆動機構によって上下方向に往復移動することができる。可動シールバー駆動機構は、サーボモータ2で駆動するクランクによって揺動体を操作し、揺動させる。揺動体の揺動はロッドを介して可動フレームを上下方向に往復運動に変換される。これにより可動フレームに取り付けられた可動シールバーが、プラスチックフィルム層を挟んで固定シールバー上を上下方向に往復運動を行う。
可動シールバーは固定シールバー上方から下降して、固定シールバーに接近し、プラスチックフィルム層が一時的に停止しているとき、固定シールバーをもってプラスチックフィルム層を挟み込む。これによってプラスチックフィルム層がヒートシールされる。その後、可動シールバーは上昇し、固定シールバーおよびプラスチックフィルム層から離れる。可動シールバーと固定シールバーからプラスチックフィルムが離れたとき、プラスチックフィルム層はプラスチックフィルム間欠送り機構により送られる。
このヒートシールを行う時間を一定に保ちながら、機械の生産速度を可変にするため、サーボモータ2の速度を不等速回転させることが行われている。これは、ヒートシールの品質の1つであるシール強度を一定に保つために、プラスチックフィルム層に接触する可動シールバーおよび固定シールバーの温度と、プラスチックフィルム層にかかる荷重と、プラスチックフィルム層と各シールバーの接触しているシール時間とが重要な項目であることが知られているためである。
また特許文献2では、ヒートシール条件を算出するにあたり、プラスチックフィルム層をテストシーラにより加熱し、プラスチックフィルム層の溶融接着面の温度をシール時間の経過とともに記録して数学的に解析することで、溶着面の溶融開始温度を推定し、目標とする溶着面温度を設定する方法が用いられている。
テストシーラにおいてもヒートシール装置においても、各シールバーの温度は一般的に200℃前後が用いられており、プラスチックフィルム層の溶着面の温度は数百ms(ミリ秒)で120℃前後に到達する。
このことからも、ヒートシール装置におけるヒートシールの品質を管理するためにプラスチックフィルム層の溶着面の温度管理が必要で、その要因として各シールバーの温度とシール時間の管理が重要であることが分かる。
各シールバーはヒータにて加温されており、その温度は、シールバーに取り付けられたセンサにより計測され、フィードバック制御によりヒータに与えられる熱量が制御されることで、一定の温度に保たれる。
シール時間は、上下の各シールバーがプラスチックフィルム層を挟み込む時間であり、これは揺動体の揺動速度と、固定シールバーの最上面と可動シールバーの最下面の距離とプラスチックフィルム層の厚みの複数の要因により複合的に決定されるものである。しかしながら、一般的にシール時間の管理は、製袋機の揺動体の揺動速度、つまりサーボモータ2の回転速度の制御のみに留まり、複合的なシール時間の変化については管理ができていない現状がある。
また、プラスチック袋の形状は多種多様になっており、これにあわせた形状のシールバーを選択して製袋機に取り付けてヒートシールを行っている。それぞれのシールバーがプラスチックフィルム層と接触する面と垂直方向の高さは管理されているが、管理可能な範囲より小さなバラツキや、加温されることによる熱膨張などの影響で、必ずしも一定とは限らない。これらのシールバーの高さのバラツキに加え、プラスチックフィルム層の厚みのバラツキもあり、これらの影響を受けた本来のシール時間の測定、監視、制御は未だなされていない。
特開平5−229008号公報 特許第3318866号公報
本発明の目的は、ヒートシール装置におけるシール時間およびシール荷重を、生産時の可動シールバーの1往復ごとに測定し、監視・管理が可能となるヒートシールプロセス測定装置、ヒートシール品質管理装置、および、ヒートシール装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様であるヒートシールプロセス測定装置は、複数枚のプラスチックフィルムを挟んで対向配置された2つのシールバーの間の離間距離が接近・離隔する方向に、上記2つのシールバーの少なくとも1つが往復運動可能に構成され、近接した上記2つのシールバーで上記複数枚のプラスチックフィルムを挟み込んでヒートシールを行うヒートシール装置におけるヒートシールプロセス測定装置であって、
時間を変数として上記離間距離を計測する離間距離計測部と、上記離間距離計測部の計測結果を記憶する記憶部と、上記記憶部に記憶した計測結果に基づきシールバー変位モデルを算出するモデル算出部と、上記モデル算出部が算出したシールバー変位モデルに基づき、上記ヒートシールのシール時間及びシール荷重の少なくとも一方の推定値を算出する推定値算出部と、上記推定値算出部が推定した上記推定値を出力する出力部と、備えることを特徴とする。
出力先は表示部でもプリンターでも記憶装置でも良い。
また、本発明の一態様であるヒートシール品質管理装置は、本発明の一態様であるヒートシールプロセス測定装置によって、シール時間及びシール荷重の少なくとも一方の値を取得する管理値取得部と、上記管理値取得部が取得した値と予め設定した管理基準値とを比較することで製品の品質評価を行う品質評価部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の別の態様であるヒートシール品質管理装置は、本発明の一態様であるヒートシールプロセス測定装置によって、シール時間及びシール荷重の少なくとも一方の値を取得する管理値取得部と、上記シールバーによるヒートシールの温度の推定するシール温度推定部と、上記管理値取得部が取得した値と上記シール温度推定部が推定した温度とに基づき、ヒートシールするプラスチックフィルムの溶着面温度を推定する溶着面温度推定部と、上記溶着面温度推定部が推定した溶着面温度と、予め設定した管理基準値とを比較することで製品の品質評価を行う品質評価部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様であるヒートシール装置の調整装置は、本発明の態様であるヒートシール品質管理装置による品質評価結果を入力して、上記管理値取得部が取得した値と上記管理基準値との差が小さくなる方向、ヒートシール条件あるいはヒートシール装置の動作が調整されることを特徴とする。
本発明の態様であるヒートシールプロセス測定装置によれば、対となるシールバーの間の離間距離の経時的な変化状態を測定することで、シールバーがプラスチックフィルム層を挟み込んでいるシール時間やプラスチックフィルム層にかかるシール荷重を精度良く推定することが可能となる。
また、本発明の態様であるヒートシール品質管理装置によれば、ヒートシール装置のシール動作を監視することができる結果、規準から逸脱するシール動作が行われた製品を識別することが可能となる。
更に、本発明の態様であるヒートシール装置によれば、既存のヒートシール装置に各種測定装置をあとから追加することなくヒートシール品質管理装置を利用することができるだけでなく、ヒートシール管理装置から得られる品質評価情報を用いて、良品と不良品の区別や機械稼働停止等の制御を行うことが可能になり、シール品質の向上だけでなく不良品の生産を最小限に抑え、省資源、省エネルギーに寄与することが可能となる。
この発明の一実施形態によるヒートシールプロセス測定装置の機能ブロック図である。 この発明を実施するヒートシール装置の側面図である。 この発明の一実施形態によるヒートシール装置のシールバー間の距離の変化を示す図である。 この発明を実施するヒートシール装置の側面図である。 この発明の一実施形態によるヒートシール装置のバネの伸縮量の変化を示す図である。 この発明の一実施形態によるヒートシール管理を行うためのフロー図である。 この発明の一実施形態によるヒートシール装置のシールバー間の距離の変化を示す図である。 この発明の一実施形態によるヒートシール管理装置の機能ブロック図である。 この発明の一実施形態によるヒートシール管理を行うためのフロー図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
(ヒートシールプロセス測定装置)
図1は、本実施形態におけるヒートシールプロセス測定装置の機能を表すブロック図である。
本実施形態のヒートシールプロセス測定装置は、入力部11、データ取得部12、記憶部13、出力部14、処理部15を備える。
入力部11は、規準とするシールバー変位モデルを入力するための機能を備える。
データ取得部12は生産中のヒートシール装置の2つのシールバーの間の離間距離を取得するための機能を有している。
記憶部13は入力部11で入力されたシールバー変位モデルやシール時間およびシール荷重の範囲の値、あるいは、データ取得部12で取得した2つのシールバー間の離間距離を時間とともに記憶する。このとき、現在処理中の製品の識別情報(製品識別番号など)に紐付けて記憶させてもよい。記憶部13としては、メモリやハードディスク等の記憶媒体が用いられる。
処理部15は、モデル演算部151と特性演算部152とを備える。
モデル演算部151は、入力部11が入力した規準とするシールバー変位モデルと2つのシールバーの間の離間距離とに基づいて、採用するシールバー変位モデルのパラメータを推定する。特性演算部152は、モデル演算部151の推定結果によって得られたシールバー変位モデルからシール時間およびシール荷重の少なくとも一方の推定値を推定する。
出力部14は、特性演算部152が推定したシール時間およびシール荷重の少なくとも一方の推定結果をオペレータあるいは外部装置に伝えるための手段であり、モニタやプリンタ、接点信号などが用いられる。出力部14は、特性演算部152が推定したシール時間およびシール荷重の少なくとも一方の推定結果と共に対応する製品識別番号を伝えても良い。
(ヒートシール装置)
図2は、本実施形態を適用するヒートシール装置の一部を示したものである。
このヒートシール装置は、通常、プラスチックフィルムを袋に成形するために、これらのヒートシール装置が複数集合して利用されている。ヒートシール装置は、固定シールバー21が本体フレーム22に取り付けられており、この上方に可動シールバー23がプラスチックフィルム24を間に挟んで配置されている。
揺動体25は、サーボモータ(不図示)で駆動するクランク(不図示)によって操作され、揺動体25の揺動は、ロッド26を介して、可動フレーム27の上下の往復運動へと変換される。可動シールバー23は、可動フレーム27に固定されたシャフト28とバネ29を介して可動フレーム27と接続されている。可動フレームは、固定シールバーに接近・離隔する方向に往復移動可能となっており、その可動フレームの移動をバネを介して可動シールバーに伝達することで、バネの弾性力によって可動シールバーが駆動されて往復運動する。
以上のように、本実施形態のヒートシール装置では、可動シールバーは可動フレームにバネを介して取り付けられている。可動シールバーが固定シールバーとプラスチックフィルム層を挟んでいる間、このバネを伸縮させることで、揺動体からロッドを介して揺動する可動フレームの動作を妨げることなく可動シールバーの上下の往復運動を実現している。
プラスチックフィルム層のシール時におけるプラスチックフィルム層へ可動シールバーが加える荷重は、このバネの伸縮量で決定される。ヒートシールではプラスチックフィルム層の溶着面の温度管理が重要であり、この対向する2つの溶着面をシールするためには面同士を密着させることが必要であることは明らかで、シール時にプラスチックフィルム層にかかる荷重(以下、シール荷重とも呼ぶ)は重要な管理項目である。
しかしながら、これまで製袋機におけるシール荷重の管理は、プラスチックフィルム層が位置する部分にロードセルを設置し、温度を室温程度まで冷やしたシールバーで挟み込んだ非生産時の荷重測定(オフライン測定)に限られていた。そのためプラスチックフィルム層の厚みの変化、あるいは、高温時のシールバーの厚みの変化を考慮したものではなく、ましてプラスチック袋の一袋ごとの生産条件を管理できるものではなかった。
センサ210は固定シールバー21と可動シールバー23の離間距離を測定する。センサ210は可動シールバー23と本体フレーム22の間に設置される。
センサ211は可動フレームの変位を測定する。センサ211は本体フレーム22と可動フレーム27の間に設置されている。これらのセンサ201,211はシールバーの伝熱により高温になるため、断熱材や冷却機構を備えた図示されていない治具によって保護されている。
図3は、センサ210およびセンサ211によって得られる可動フレーム27とシールバー間距離の変化を示す。図3の横軸は時間である。
ヒートシール装置が稼働している間、可動フレーム27は揺動体25の操作により常時往復運動を続ける。可動フレーム27が下降するとともに可動シールバー23が下降する。可動シールバー23がプラスチックフィルム24に接近した時点(図3中t1)までに、プラスチックフィルム24はシール部位の位置を定められ静止状態となる。
可動フレーム27と可動シールバー23はさらに下降を続け、プラスチックフィルム24を介して固定シールバー21に接触すると、可動シールバー23は下降できず一定の距離を保つ(図3中t2〜t3)。その間、可動フレーム27の往復運動はバネ29を収縮させることで妨げられることなく実施される。その伸縮量は、図3中の実線と破線(破線は、可動シールバー23が固定シールバーに接触しなかった場合、可動フレーム27の動作にともなって動作する軌跡)の間の距離である。可動フレーム27が最下点を通過する際、プラスチックフィルム24に最大荷重kd(バネ29のバネ定数をkとする)が加えられる。可動フレーム27が上昇を続け、バネ29の伸縮量が初期状態となると、可動フレーム27の動きにあわせて可動シールバー23が上昇する(図3中t4以降)。
上記説明のヒートシール装置は、固定シールバー21と可動シールバー23からなるヒートシール装置の例である。固定シールバー21の代わりに、本体フレームに設置されたシールバーの支持台で構成されるヒートシール装置でも良い。この場合、可動シールバー23と支持台(不図示)でフィルムを挟み込んだヒートシールする構成となる。可動シールバーと支持台の距離の変化は上記の固定シールバー21と可動シールバー23との距離の変化と同様になり、本発明を適用することがきる。また、対をなす2つのシールバーが同期をとって接近・離脱するように往復運動する構成であっても良い。
また図4は、可動シールバー23とシャフト28の間に設置されているバネ29の伸縮量を測定するセンサ41を設けた場合の例である。
バネ29の伸縮量を測定すると、その伸縮量は図5のようになる。
すなわち、可動フレーム27に連れて可動シールバー23が動いている間は変化せず、可動シールバー23がプラスチックフィルム24を介して固定シールバー21に接触すると(図5中t2)、可動フレーム27の動きに伴って変化し(図5中t2〜t3)、その後は再び変化しなくなる。即ち、バネの伸縮量から、ヒートシールをしている時間の長さやそのときの荷重を測定することが出来ることが分かる。
(ヒートシールプロセス測定装置の処理例)
図6は、本実施形態のヒートシールプロセス測定を行うためのフロー図である。
入力部11によって、規準とするシールバー変位モデルを入力し、記憶部13に記憶する(S11)。ここで規準とするシールバー変位モデルは(1)式で表現される数式を用いる。
Figure 2015182775
(1)式中の記号は、y(t)は時刻tにおける対となるシールバー間の離間距離、h(t)は時刻tにおける可動フレーム27の変位(センサ211の出力)、hはシール時における対となるシールバー間の距離、hはセンサ210の測定限界値、aは調整パラメータを表す。
ここで、センサ210の測定範囲が可動シールバー23の運動範囲より狭いときに図7に示すように、可動シールバー23がセンサ210の測定限界値を超えて上昇すると実線(シールバー間の距離)で示すような台形波形となる。hは、この様な台形波形となることに対応するためのものである。
また、規準とするシールバー変位モデルは、さらにあてはまりの良いものであれば、(1)式と異なっても良い。例えば(2)式で表すように、可動フレーム27の変位量に変えて可動フレームの変位モデルf(t)を用いることができる。
可動フレームの変位モデルf(t)は(3)式のように与えることができ、θ(t)は時刻tにおける揺動体25を操作するサーボモータの位相角、a、bおよび数式2のcは調整パラメータである。ここでも、可動フレームの変位モデルf(t)は、さらにあてはまりの良いものであれば(2)式と異なっても良い。
Figure 2015182775
次に、ヒートシール装置の稼働状態が稼働となるのを待ち(S12)、ヒートシール装置が稼働状態となったら可動シールバー23が1往復するたびに、センサ210およびセンサ211からなるデータ取得部12よりデータを取得し、記憶部13にする(S13)。
次に、処理部15で記憶部13より規準とするシールバー変位モデルとデータを取得し、モデル演算部151でシールバー変位モデルの調整パラメータを最小二乗法によって推定する(S14)。ここで、パラメータ推定手法は簡便かつ信頼性の高いものであれば、最小二乗法でなくても良い。
その後、特性演算部152で得られたシールバー変位モデルとそのパラメータによりシール時間およびシール荷重を算出する(S15)。ここでシール時間はhの継続時間としてカウンターでカウントしたものが用いられ、シール荷重は(1)式のシールバー変位モデルを用いている場合は、hから「h(t)+a」の最小値を引いた値となる。
次に、その結果を出力部14に出力する(S16)。このとき、対応する製品識別番号などと共に出力してもよい。そして装置の運転終了判断を行い(S17)、運転終了の指示が出ていれば運転を終了する。
また、上述した実施形態のヒートシールプロセス装置を予めヒートシール装置に組み込むことで、品質合否判定に基づくヒートシール装置の可動管理が可能となる。
(ヒートシール品質監視装置)
図8は、本実施形態におけるヒートシール品質監視装置の機能を表すブロック図である。ヒートシール品質監視装置は、入力部81、データ取得部82、記憶部83、出力部84、処理部85を備える。
入力部81は、規準とするシールバー変位モデル、およびシール品質の良否を判断するシール時間およびシール荷重の値の範囲の入力を可能とする。
データ取得部82は生産中のヒートシール装置の2つのシールバーの間の距離を取得するための機能を有している。
記憶部83は入力部11で入力された規準とするシールバー変位モデルやシール時間およびシール荷重の範囲の値、あるいは、データ取得部82で取得した2つのシールバー間の距離を時間とともに記憶する。記憶部83としては、メモリやハードディスク等の記憶媒体が用いられる。
処理部85は、モデル演算部851と特性演算部852と品質判定部853とを備える。
モデル演算部851は、シールバー変位モデルと2つのシールバーの間の距離とに基づいてモデルのパラメータを推定する。特性演算部852は、得られたモデルからシール時間およびシール荷重を推定する。品質判定部853は、シール時間及びシール荷重の少なくとも一方の値からシール品質の良否を判定する。
出力部84は、シール時間やシール荷重の推定値およびシール品質判定の結果をオペレータあるいはヒートシール装置に伝えるための手段であり、モニタやプリンタ、接点信号などが用いられる。
(ヒートシール品質監視装置の処理例)
図9は、本実施形態のヒートシール品質管理を行うためのフロー図である。
入力部81によって、シールバー変位モデルおよび品質基準値と許容幅を入力し、記憶部83に記憶する(S21)。ここで、品質基準としてプロセスの測定値であるシール時間やシール荷重の規格値を扱っても良いし、ヒートシールのシール強度と密接に関連のあるプラスチックフィルムの溶着面温度を扱っても良い。
次に、ヒートシール装置の稼働状態が稼働状態となるのを待ち(S22)、ヒートシール装置が稼働状態となったら可動シールバー23が1往復するたびに、センサ210およびセンサ211からなるデータ取得部72よりデータを取得し、記憶部83にする(S23)。
次に、処理部85で記憶部73よりシールバー変位モデルとデータを取得し、モデル演算部851でモデルの調整パラメータを最小二乗法によって推定する(S24)。ここで、パラメータ推定手法は簡便かつ信頼性の高いものであれば、最小二乗法でなくても良い。その後、特性演算部852で得られたモデルとそのパラメータによりシール時間およびシール荷重を算出する(S25)。
次に、品質判定部853では、品質管理値に基づいて、品質評価を行う。品質管理値にプロセスの管理値が用いられていれば、特性演算部852で推定されたシール時間およびシール荷重を記憶していたそれぞれの管理基準値とその許容幅に照らし合わせ評価を行う。あるいは品質管理値にプラスチックフィルムの溶着面温度が用いられていれば、データ取得部よりシールバーの測定値を読み込み、シール時間およびシール荷重の演算結果とあわせてプラスチックフィルムの溶着面温度を推定し、基準値とその許容幅に照らし合わせて評価を行う(S26)。
次に、それらの結果を出力部84に出力する(S27)。
そして品質管理装置の運転終了判断を行い(S28)、運転終了の指示が出ていれば運転を終了する。
また、ヒートシール品質管理装置の出力をもとに、ヒートシール条件や運転・停止を自動制御するヒートシール装置の調整装置を有していても良い。例えば、上述の推定値と管理基準値との差が予め設定した乖離値以上の場合に、上述の推定値と管理基準値との差が小さくなる方向にヒートシールの時間や荷重を調整し、調整後の時間や荷重となるように変更し、ヒートシール条件や運転・停止を調整する。
これにより、ヒートシールの品質に影響を与えるシール時間およびシール荷重が都度推定することができるようになり、シール品質の向上、さらに、不良品の生産を最小限に抑え、省資源、省エネルギーに寄与することができるようになった。
(本実施形態の効果)
(1)ヒートシールプロセス測定装置は、対となるシールバーの間の距離を測定することで、シールバーがプラスチックフィルム層を挟み込んでいるシール時間およびプラスチックフィルム層にかかるシール荷重を精度良く推定することができる。
(2)ヒートシールプロセス測定装置は、可動シールバーを駆動するシャフトに取り付けられたバネの伸縮量を測定することで、シールバーがプラスチックフィルム層を挟み込んでいるシール時間およびプラスチックフィルム層にかかるシール荷重を精度良く推定することができる。
(3)ヒートシールプロセス測定装置は、シールバーの変位モデルに可動シールバーを接続している可動フレームの変位情報を用いることで、シール時の高さを推定するとともに可動フレームと可動シールバーの間にあるバネ伸縮量を推定することができ、シール時間及びシール荷重を精度良く推定することができる。
(4)ヒートシールプロセス測定装置は、シールバーの変位モデルに可動シールバーの変位モデルを組み入れることで、シール時の高さを推定するとともに可動フレームと可動シールバーの間にあるバネ伸縮量を推定することができ、シール時間及びシール荷重を精度良く推定することができる。
(5)ヒートシール品質監視装置は、ヒートシール装置のシール動作を監視することができ、規準から逸脱するシール動作が行われた製品を識別することが可能となる。
(6)ヒートシール装置は、既存のヒートシール装置に各種測定装置をあとから追加することなくヒートシール品質管理装置を利用することができるだけでなく、ヒートシール管理装置から得られる品質合否判定情報を用いて、良品と不良品の区別や機械稼働停止等の制御を行うことが可能になり、シール品質の向上だけでなく不良品の生産を最小限に抑え、省資源、省エネルギーに寄与することができる。
21…固定シールバー
22…本体フレーム
23…可動シールバー
24…プラスチックフィルム
25…揺動体
26…ロッド
27…可動フレーム
28…シャフト
29…バネ
210…センサ
211…センサ
41…センサ

Claims (9)

  1. 複数枚のプラスチックフィルムを挟んで対向配置された2つのシールバーの間の離間距離が接近・離隔する方向に、上記2つのシールバーの少なくとも1つが往復運動可能に構成され、近接した上記2つのシールバーで上記複数枚のプラスチックフィルムを挟み込んでヒートシールを行うヒートシール装置におけるヒートシールプロセス測定装置であって、
    時間を変数として上記離間距離を計測する離間距離計測部と、
    上記離間距離計測部の計測結果を記憶する記憶部と、
    上記記憶部に記憶した計測結果に基づきシールバー変位モデルを算出するモデル算出部と、
    上記モデル算出部が算出したシールバー変位モデルに基づき、上記ヒートシールのシール時間及びシール荷重の少なくとも一方の推定値を算出する推定値算出部と、
    上記推定値算出部が推定した上記推定値を出力する出力部と、
    を備えることを特徴とするヒートシールプロセス測定装置。
  2. 上記2つのシールバーのうちの一方のシールバーのみが往復運動するヒートシール装置に適用することを特徴とする請求項1に記載のヒートシールプロセス測定装置。
  3. 上記2つシールバーのうちの他方のシールバーの代わりに支持台が配置されて、一方のシールバーと上記支持台で上記複数枚のプラスチックフィルムを挟み込んでヒートシールを行うヒートシール装置に適用し、上記一方のシールバーと上記支持台との間の距離を上記離間距離とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヒートシールプロセス測定装置。
  4. シールバーに接近・離隔する方向に往復移動可能な可動フレームを備え、上記可動フレームの移動をバネを介して上記一方のシールバーに伝達すると共にその移動に伴う上記バネの伸縮による弾性力によって上記一方のシールバーが駆動されて往復運動するヒートシール装置におけるヒートシールプロセス測定装置であって、
    上記離間距離計測部は、上記離間距離の代わりに、上記バネの伸縮量を計測することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のヒートシールプロセス測定装置。
  5. 上記モデル算出部は、下記の規準とするシールバー変位モデルに基づき、シールバー変位モデルを算出し、
    上記規準とするシールバー変位モデルは、yを上記一方のシールバー高さ、tを時間パラメータ、hを上記可動フレームの変位量、aを調整パラメータ、hをヒートシール時の上記一方のシールバー高さ、hをシールバー高さの測定限界と定義したとき、下記(1)式で表されることを特徴とする請求項4に記載のヒートシールプロセス測定装置。
    Figure 2015182775
  6. 上記モデル算出部は、下記の規準とするシールバー変位モデルに基づき、シールバー変位モデルを算出し、
    上記規準とするシールバー変位モデルは、yを上記一方のシールバー高さ、tを時間パラメータ、関数f(t)を上記可動フレームの変位モデル、cを調整パラメータ、hをヒートシール時の上記一方のシールバー高さ、hをシールバー高さの測定限界と定義したとき、下記(2)式で表されることを特徴とする請求項4に記載のヒートシールプロセス測定装置。
    Figure 2015182775
    但し、a、bは調整パラメータである。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒートシールプロセス測定装置によって、シール時間及びシール荷重の少なくとも一方の値を取得する管理値取得部と、
    上記管理値取得部が取得した値と予め設定した管理基準値とを比較することで製品の品質評価を行う品質評価部と、
    を備えることを特徴とするヒートシール品質管理装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒートシールプロセス測定装置によって、シール時間及びシール荷重の少なくとも一方の値を取得する管理値取得部と、
    上記シールバーによるヒートシールの温度の推定するシール温度推定部と、
    上記管理値取得部が取得した値と上記シール温度推定部が推定した温度とに基づき、ヒートシールするプラスチックフィルムの溶着面温度を推定する溶着面温度推定部と、
    上記溶着面温度推定部が推定した溶着面温度と、予め設定した管理基準値とを比較することで製品の品質評価を行う品質評価部と、
    を備えることを特徴とするヒートシール品質管理装置。
  9. 請求項7又は8に記載のヒートシール品質管理装置による品質評価結果を入力して、上記管理値取得部が取得した値と上記管理基準値との差が小さくなる方向、ヒートシール条件あるいはヒートシール装置の動作が調整されることを特徴とするヒートシール装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019156434A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 大日本印刷株式会社 検査システム、検査装置、検査方法
CN110487791A (zh) * 2019-08-22 2019-11-22 中车青岛四方车辆研究所有限公司 一种铝塑膜热封装质量的快速检测方法

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