JP2015182706A - イオンエンジン試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型のヘリウム冷凍機を使用せず、簡易な設備構成でクライオパネルを冷却することができるイオンエンジン試験装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るイオンエンジン試験装置1は、極低温に保持されたシュラウドが設けられた真空槽5内に設置したビームターゲット7に向けてイオンエンジン9からイオンビームを噴射してイオンエンジンの試験を行うイオンエンジン試験装置であって、イオンエンジン9とビームターゲット7の間の空間内において、真空槽5の内周面に沿って設けられた筒状のクライオパネル11と、クライオパネル11を冷却する直付式冷凍機13とを有することを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、宇宙環境と略同等の高真空、極低温の環境を模擬的に形成して宇宙環境で使用される機器類を試験する宇宙環境試験装置に関するものであり、特に、宇宙空間で人工衛星等の姿勢制御用として使用されるイオンエンジンの試験を行うイオンエンジン試験装置に関するものである。
イオンエンジン試験装置は、一般に、真空容器の内部にシュラウドと呼ばれる熱吸収壁を設置して宇宙の冷暗黒を模擬するとともに、クライオパネルと呼ばれる20K以下に冷却されて大容量のポンプとして機能するクライオポンプを設置して、補助排気系と同時に使用し、イオンエンジン作動時においても真空容器の内部を高真空に排気して宇宙の高真空を模擬し、該装置に設置したイオンエンジンの試験を行うものである。
このようなイオンエンジン試験装置は、真空槽の一端側にイオンエンジンを設置し、イオンエンジンから噴射されるキセノンイオンビームを、当該真空槽の他端側に設置したビームターゲットで受け、ビームターゲットにて中性化されたキセノンガスを20K〜50K程度に冷却されたクライオパネルに凝結排気させることにより高真空を維持するものである。
近年、イオンエンジンは高出力化の傾向にあり、これに対応するために、キセノンガスの排気能力を大きく確保することが求められている。このため、クライオパネルの面積を大きくして排気能力を高めるために、クライオパネルを冷却するヘリウム冷凍機の冷凍能力を大きくしなければならない。その結果、附帯設備を含めたヘリウム冷凍機システム全体の設備規模が大型化し、設置スペースやコストが著しく増大する。
このような問題を解決するものとして、例えば特許文献1には、真空容器内においてビームターゲットを挟むようにして第1のクライオパネルと第2のクライオパネルを設置し、真空容器の外に配置したヘリウム冷凍機から配管を介して液体ヘリウムを第1、第2のクライオパネルに供給するようにしたイオンエンジン試験装置が開示されている。
特開2010−71103号公報
しかしながら、特許文献1では、真空容器内の2箇所にクライオパネルを設けており、これら2箇所に設けたクライオパネルにヘリウム冷凍機から液体ヘリウムを供給するようにしているので、設備が複雑であり、また、液体ヘリウムを供給するための配管や配管途中に設けるバルブ類から熱が伝達されるため、このような侵入熱を踏まえた冷凍能力が必要となりヘリウム冷凍機の設備規模も大型化せざるを得ない。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであって、大型のヘリウム冷凍機を使用せず、簡易な設備構成でクライオパネルを冷却することができるイオンエンジン試験装置を提供することを目的としている。
(1)本発明に係るイオンエンジン試験装置は、極低温に保持された真空槽内に設置したビームターゲットに向けてイオンエンジンからイオンビームを噴射してイオンエンジンの試験を行うイオンエンジン試験装置であって、
前記イオンエンジンとビームターゲットの間の空間内において、前記真空槽の内周面に沿って設けられた筒状のクライオパネルと、該クライオパネルを冷却する直付式冷凍機とを有し、
該直付式冷凍機は、冷凍機本体と該冷凍機本体から延出するシリンダー部と、該シリンダー部の先端に設けられたコールドヘッドを有し、前記冷凍機本体が前記真空槽の外周部に固定され、前記真空槽の外周部に形成された開口部から前記シリンダー部を真空槽内に挿入して、かつ前記コールドヘッドが前記クライオパネルに直付け接合されていることを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記シュラウドは前記真空槽の内周壁に沿って筒状に設けられた外側シュラウドと内側シュラウドからなる2重構造を有し、前記クライオパネルは前記外側シュラウドと前記内側シュラウドの間に挟まれるように配置されていることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記クライオパネルは、その湾曲する両側の辺部に片側に屈曲する片フランジ部を有し、該片フランジ部に形成された穴に支持棒が挿通されて、該支持棒が前記真空槽の内周面に設けられたドーナツ形状のカバー体の穴に挿通されることで、前記クライオパネルが前記真空槽に取付けられていることを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、支持棒と穴との間には隙間が形成されると共に支持棒と穴の内周面とが線接触していることを特徴とするものである。
(5)また、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、前記ドーナツ形状のカバー体の穴は径方向に長い長穴であり、かつ支持棒を挿通したときに穴との間に隙間が形成されていることを特徴とするものである。
(6)また、上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のものにおいて、前記クライオパネルは湾曲した複数枚の板状からなり、各クライオパネルが前記真空槽の内壁に沿って筒状に配置され、各クライオパネルに前記直付式冷凍機がそれぞれ取付けられていることを特徴とするものである。
本発明に係るイオンエンジン試験装置は、イオンエンジンとビームターゲットの間の空間内において、真空槽の内周面に沿って設けられた筒状のクライオパネルと、該クライオパネルを冷却する直付式冷凍機とを有し、該直付式冷凍機は、冷凍機本体と該冷凍機本体から延出するシリンダー部と、該シリンダー部の先端に設けられたコールドヘッドを有し、前記冷凍機本体が前記真空槽の外周部に固定され、前記真空槽の外周部に形成された開口部から前記シリンダー部を真空槽内に挿入して、かつ前記コールドヘッドが前記クライオパネルに直付け接合されているので、大型のヘリウム冷凍機を使用せず、簡易な設備構成でクライオパネルを冷却することができる。
本発明の一実施の形態に係るイオンエンジン試験装置の説明図である。 図1における矢視A−A線に沿う断面を示す図であって、直付式冷凍機の配置を説明する説明図である。但し、図1において図示している高真空排気装置は図示を省略している。 本発明の一実施の形態に係るクライオパネルの説明図である。 図3の一部を拡大して示す拡大図である。 クライオパネルの取付構造及び直付式冷凍機とクライオパネルの直付け接合構造を説明する説明図である。 本発明の一実施の形態に係るカバー体の説明図である。
本実施の形態に係るイオンエンジン試験装置1は、図1に示すように、真空槽5内に設置したビームターゲット7に向けてイオンビームを噴射してイオンエンジン9の試験を行う装置であって、真空槽5の内周面に沿って設けられ極低温に保持されたシュラウド3に組み込まれた、円筒状のクライオパネル11とクライオパネル11を冷却する直付式冷凍機13とを有している。
以下、各構成及び付属機器について詳細に説明する。
<真空槽>
真空槽5は、横型円筒形の主真空槽15と、主真空槽15の鏡板部に接続された横型円筒形の副真空槽17とを備えている。なお、以下の説明において、主真空槽15内に取付けられる機器類に関して方向を示す場合において、周方向、軸方向、径方向という用語を用いることがあるが、これは主真空槽15に機器類を取付けた状態で、主真空槽15の軸方向、周方向及び軸方向直交断面の径方向をいうものとする。
主真空槽15には、図1、図2に示すように、直付式冷凍機13を取付けるための取付部19が周方向に5カ所設けられている。取付部19は、主真空槽15に設けた開口部から径方向に突出するノズル管19aと突出管の先端に形成されたノズルフランジ部19bとを有している(図2参照)。
主真空槽15および副真空槽17の材質はステンレス鋼が用いられ、内面はバフ研磨などの表面処理が行われている。主真空槽15と副真空槽17には、それぞれ内部にアクセスするための図示しない扉等が設けられている。
副真空槽17が1つの場合は、通常、主真空槽15と軸線を合わせて設置されるが、軸線をずらして複数の副真空槽17を設置してもよい。また、主真空槽15と副真空槽17は、フランジ等で直接連結してもよいし、図示しない仕切り弁等を間に取付けて、空間を仕切れるようにしてもよい。
主真空槽15には、主真空槽15内を大気圧から低真空領域まで排気する粗引排気装置21と、低真空領域から高真空領域まで排気する高真空排気装置23が設けられている(図1参照)。これら粗引排気装置21及び高真空排気装置23は、シュラウド3やクライオパネル11が所定の温度に冷却されて大容量クライオポンプとして機能するまでの間、主真空槽15内を高真空にするために使用される。
また、主真空槽15と副真空槽17を図示しない仕切り弁等で仕切って使用する場合、副真空槽17内を個別に真空排気できるように、図示しない専用の真空排気装置等を設けてもよい。
主真空槽15の内側には、断熱のためシールド板25が設置されている。シールド板25は、通常、常温の主真空槽15の壁面から、常温以下の温度で運用されるシュラウド3やビームターゲット7等への侵入熱を低減させるために設置されるため、イオンビームの噴射口や高真空排気の排気口等の開口が必要な部分を除いたところに配置されている。また、シールド板25には、直付式冷凍機13のコールドヘッド13cを挿通させるための開口25aが設けられている(図2参照)。
なお、シールド板25は、ステンレス鋼の磨き板が使用できるほか、アルミ合金の板やスーパーインシュレーションと呼ばれる多層断熱シートなどを用いることができる。シールド板を設けない構成としてもよい。
<シュラウド>
シュラウド3は、円筒状の外側シュラウド27と、外側シュラウド27の内側に所定の隙間を介して円筒状に設けられた内側シュラウド29とからなる二重円筒状の構造をしている。シュラウド3の材質はアルミ合金が用いられているが、他の材質でもよい。
シュラウド3には、液体窒素供給設備31から液体窒素が供給されて冷却される。
円筒形状の二重円筒状のシュラウド3の両端側面には冷却管32が取り付けられたドーナツ形状のカバー体33(詳細は後述)がそれぞれ設けられている。
外側シュラウド27には、直付式冷凍機13のコールドヘッド13cを挿通させるための開口27aが設けられている(図2参照)。
内側シュラウド29は、イオンビームそのものや、ビームターゲット7で発生するスパッタ粒子や輻射熱が、クライオパネル11に直接入射しないように、クライオパネル11に対して視野角をなくす(光学的に見えないようにする)とともに、キセノンガスが通過できるように、シェブロン型(V字型)の羽板を周方向に並べて円筒形状に組み合わせたルーバー構造としている。また、内側シュラウド29は黒色をしており、これによって輻射熱を吸収することができ、クライオパネル11へ熱が伝達するのを効果的に防止できる。
なお、ルーバーの構造ならびにルーバーを構成する羽板の形状ならびに配置については、上記のものに限られず、クライオパネル11に対して視野角をなくし、かつキセノンガスが通過できる構造であればよい。
なお、本実施の形態ではシュラウド3の冷却に液体窒素供給設備31から供給される液体窒素を用いているが、シュラウド3の冷却方法はこれに限られず他の冷却方法であってもよい。
また、この例では、ドーナツ形状のカバー体33についても、シュラウド3と同様の温度に冷却している。後述するように、クライオパネル11が外側シュラウド27と内側シュラウド29の間に配置されることから、カバー体33を冷却することでクライオパネル11への侵入熱の低減効果が増すので、カバー体を冷却しない場合より好ましい。
<ビームターゲット>
ビームターゲット7は、イオンエンジン9と対向する軸線延長上に中心を置いて設置されている。もっとも、イオンビームは放射状に広がって噴射するため、図示しない主真空槽15円筒胴部などにも必要に応じて設置してもよい。
ビームターゲット7の材質は、アルミ、チタン、カーボンなどが用いられるが、その他の材料を使うこともできる。
ビームターゲット7の裏面には、温調のため、アルミ合金等の熱伝導率の高い材料によって形成された冷媒流路付きのバッキングプレート35が取付けられ、主真空槽15の外部に設置されている温調装置37から冷媒が供給されて冷却されている。
冷媒を供給する配管は、供給配管と返送配管がそれぞれ1本ずつでもよいし、それぞれ複数本であってもよい。また、冷媒は、温調する温度に応じて、水のほかフロン等を用いることができる。また、ビームターゲット7とバッキングプレート35の間には、伝熱効果を高める目的で、図示しない伝熱シート等を挟んでもよい。
<イオンエンジン>
イオンエンジン9は図示しない治具を用いて副真空槽17内に設置されるが、図示しない治具を用いて主真空槽15内に設置してもよい。
<クライオパネル>
クライオパネル11は、湾曲した5枚の矩形板状体を主真空槽15の内壁に沿って円筒状に配置して形成されている(図1、図2参照)。
クライオパネル11の材質は、常温から極低温までの広い温度領域において使用可能な材料の中から、熱伝導率、輻射率、比重、コスト等を総合的に考慮して決定される。
また、クライオパネル11の面積は、キセノンの必要排気速度と、直付式冷凍機13の冷凍能力等より決定する。
また、クライオパネル11の厚さは、薄いほど熱容量が小さくなるため、所定の温度に冷却するまでの時間を短くすることができるが、逆に温度分布は大きくなる傾向にある。そのため、クライオパネル11の厚さは、トレードオフの関係にある所定温度までの冷却所用時間と温度分布の大きさとを適切に調整して決定される。
なお、本発明の実施形態においては、クライオパネル11の材質は純アルミ系合金が用いられ、円筒形状のパネルを周方向に5分割して形成され、1枚あたりのクライオパネル11の概略寸法は、軸長1.9m×周長1.4m×厚さ1mmとしている。
クライオパネル11の中央には、直付式冷凍機13のコールドヘッド13cを接合するための取合部11aが設けられている(図3参照)。そして、この例では、クライオパネル11、1枚に対して直付式冷凍機13を1台ずつ設置するようにしている。
クライオパネル11は厚さが薄く、自重等による変形が生ずる可能性があるので、これを防止するために周方向に延びる複数のリブ11bを絞り加工によって形成し、半径方向の強度を向上させている(図3参照)。
また、クライオパネル11の軸方向の両端部に補強及び取付け部として機能するアングル鋼39が取付けられている。なお、アングル鋼39が本発明の片フランジ部に相当する。
この両端部のアングル鋼39の周方向両端部近くに2つの真円状の穴39aが設けられており、これらの穴39aに軸方向に2本の支持棒41が挿通されている。そして、支持棒41の両端部をシュラウド3両端側面に配置されたドーナツ形状のカバー体33に支持させることで、クライオパネル11は外側シュラウド27と内側シュラウド29の間に設置されている(図5参照)。
このように、クライオパネル11を外側シュラウド27と内側シュラウド29の間に配置し、さらにはドーナツ形状のカバー体33によって囲むことで、内側、外側及び側面からの侵入熱の低減が図られている。
クライオパネル11の両端のアングル鋼39に設けられた穴39aの内径は10mmで、支持棒41の外径は8mmであり、支持棒41を穴39aに挿通した状態では、図4に示すように、支持棒41の外面と穴39aの周面とは穴39aの厚み方向の線接触となり、接触面積が小さくなっている。そのため、熱伝導を小さくすることができ、クライオパネル11への伝導による入熱が防止される。
また、支持棒41と穴39aとの間に隙間があるので、クライオパネル11が支持棒41に対して軸方向、径方向、周方向のそれぞれに一定範囲内で自由に移動できるようになっている。
また、シュラウド3両端側面のドーナツ形状のカバー体33には、図6に示すように、長径17mm×短径12mmの長穴33aが、径方向に長径を持つように設けられている。このため、支持棒41が長穴33aに挿入された状態で、支持棒41は軸方向、周方向及び径方向に自由に移動でき、特に径方向への移動量が大きく確保されている。
このように、クライオパネル11を支持棒41に対して移動可能にし、かつ支持棒41をカバー体33に対して移動可能にすることで、クライオパネル11を設置した状態で、クライオパネル11が一定範囲内で自由に移動できるようになっている。このため、主真空槽15に設置したクライオパネル11にコールドヘッド13cを直付け接合するに際して、位置合わせ及び取付けが簡単に行えるとともに、コールドヘッド13c、クライオパネル11、シュラウド3それぞれの冷却に伴う熱変形を吸収して、クライオパネル11に応力が作用するのを防止できる。
なお、上記の支持棒41の数量、外径ならびに、穴39aおよび長穴33aのサイズ等は、実施形態の一例を示したものであり、上記した条件に限定されるものではない。
また、本実施の形態は、軸線が水平方向となる横型円筒形の主真空槽15に設置するクライオパネル11の場合について説明しているが、軸線が垂直方向となる縦型円筒形の主真空槽15クライオパネル11の場合についても適用できる。さらに、クライオパネル11の形状は円筒形に限定するものではなく、その他の形状であってもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、クライオパネル11を周方向に5分割しているが、分割数はこれに限られず、またクライオパネル11の面積が小さい場合には分割せずに一枚で円筒状にしてもよい。
<直付式冷凍機>
直付式冷凍機13は、クライオパネル11を20K〜50K程度の極低温まで冷却するものである。このような直付式冷凍機13は、GM冷凍機等の機械式冷凍機のほか、パルスチューブ冷凍機等を用いることができる。
これらの直付式冷凍機13は、図2に示すように、冷凍機本体13aと、冷凍機本体13aから延出するシリンダー部13bと、該シリンダー部13bの先端に設けられたコールドヘッド13cを有している。また、冷凍機本体13aには直付式冷凍機13を主真空槽15に固定するためのフランジ部13dが形成されている。
直付式冷凍機13は、主真空槽15の外周部に形成された開口部からシリンダー部13bをノズル管19aを介して真空槽5内に挿入して、コールドヘッド13cがクライオパネル11に直付け接合された状態でフランジ部13dを主真空槽15のノズルフランジ部19bに固定することによって、主真空槽15に固定されている。
本発明の実施形態においては、周方向に5分割されたクライオパネル11に、クライオパネル11、1枚に対して1台、合計5台の直付式冷凍機13のコールドヘッド13cがそれぞれ接続されている。コールドヘッド13cは、クライオパネル11の中心部に設けた取合部11aに直付け接合され、これによってクライオパネル11は中心部で拘束されている。
このように、クライオパネル11を分割して分割した各クライオパネル11に対して1対1で対応するように直付式冷凍機13を取付けるようにすることで、直付式冷凍機13と主真空槽15及びクライオパネル11との位置合わせを容易に行うことができる。
直付式冷凍機13の取付けに際しては、直付式冷凍機13のシリンダー部13bを、ノズル管19aを介して真空槽5内に挿入して、コールドヘッド13cをクライオパネル11の取合部11aに直付け接合する。上述したように、クライオパネル11は周方向、軸方向及び径方向に自由に移動できるので、この直付け接合に際して、クライオパネル11を所望の位置に移動することができ、直付け接合を容易にできる。
また、ノズルフランジ部19bに直付式冷凍機13のフランジ部13dを固定した後、コールドヘッド13cをクライオパネル11の取合部11aに直付け接合する際も、製作や組み立てに伴う誤差を吸収して容易に作業を行うことができる。
特に、本実施の形態においては、分割された各クライオパネル11にそれぞれ直付式冷凍機13を取り付けるようにしているので、各クライオパネル11の移動の自由度が高く、より取付けを容易にできる。
以上のように構成されたイオンエンジン試験装置1においては、クライオパネル11を直付式冷凍機13によって冷却するようにしており、配管によって液体ヘリウムを循環させる場合のように配管等からの侵入熱がないので、大型のヘリウム冷凍機を用いることなく、極低温の冷却が簡易な構造によって実現できる。
そして、本実施の形態では、クライオパネル11を主真空槽15に対して、周方向、軸方向及び径方向に自由に移動できるように取付けており、クライオパネル11と直付式冷凍機13の直付け接合を容易にできると共に、シュラウド3やクライオパネル11をそれぞれ冷却した際に発生する熱変形を吸収できる。
1 イオンエンジン試験装置
3 シュラウド
5 真空槽
7 ビームターゲット
9 イオンエンジン
11 クライオパネル
11a 取合部
11b リブ
13 直付式冷凍機
13a 冷凍機本体
13b シリンダー部
13c コールドヘッド
13d フランジ部
15 主真空槽
17 副真空槽
19 取付部
19a ノズル管
19b ノズルフランジ部
21 粗引排気装置
23 高真空排気装置
25 シールド板
25a 開口(シールド板)
27 外側シュラウド
27a 開口(外側シュラウド)
29 内側シュラウド
31 液体窒素供給設備
32 冷却管
33 カバー体
33a 長穴
35 バッキングプレート
37 温調装置
39 アングル鋼
39a 穴
41 支持棒

Claims (6)

  1. 極低温に保持されたシュラウドが設けられた真空槽内に設置したビームターゲットに向けてイオンエンジンからイオンビームを噴射してイオンエンジンの試験を行うイオンエンジン試験装置であって、
    前記イオンエンジンとビームターゲットの間の空間内において、前記真空槽の内周面に沿って設けられた筒状のクライオパネルと、該クライオパネルを冷却する直付式冷凍機とを有し、
    該直付式冷凍機は、冷凍機本体と該冷凍機本体から延出するシリンダー部と、該シリンダー部の先端に設けられたコールドヘッドを有し、前記冷凍機本体が前記真空槽の外周部に固定され、前記真空槽の外周部に形成された開口部から前記シリンダー部を真空槽内に挿入して、かつ前記コールドヘッドが前記クライオパネルに直付け接合されていることを特徴とするイオンエンジン試験装置。
  2. 前記シュラウドは前記真空槽の内周壁に沿って筒状に設けられた外側シュラウドと内側シュラウドからなる2重構造を有し、前記クライオパネルは前記外側シュラウドと前記内側シュラウドの間に挟まれるように配置されていることを特徴とする請求項1記載のイオンエンジン試験装置。
  3. 前記クライオパネルは、その湾曲する両側の辺部に片側に屈曲する片フランジ部を有し、該片フランジ部に形成された穴に支持棒が挿通されて、該支持棒が前記真空槽の内周面に設けられたドーナツ形状のカバー体の穴に挿通されることで、前記クライオパネルが前記真空槽に取付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のイオンエンジン試験装置。
  4. 支持棒と穴との間には隙間が形成されると共に支持棒と穴の内周面とが線接触していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のイオンエンジン試験装置。
  5. 前記ドーナツ形状のカバー体の穴は径方向に長い長穴であり、かつ支持棒を挿通したときに穴との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のイオンエンジン試験装置。
  6. 前記クライオパネルは湾曲した複数枚の板状からなり、各クライオパネルが前記真空槽の内壁に沿って筒状に配置され、各クライオパネルに前記直付式冷凍機がそれぞれ取付けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のイオンエンジン試験装置。
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