JP2015182545A - 被曳航体の曳航管理方法およびシステム - Google Patents

被曳航体の曳航管理方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】曳航水域において潮流や風などが変化した場合でも、また被曳航体がケーソンなどの大型構造物の場合であっても曳船が被曳航体を正確に曳航することができる被曳航体の曳航管理方法およびシステムを提供する。
【解決手段】この被曳航体の曳航管理方法は、被曳航体が曳航される区域の潮流の流向・流速のデータを取得し、予め設定された曳航ルートおよび流向流速のデータに基づいて被曳航体の被曳航ルートを予測しS03、予測された被曳航体の被曳航ルートが予め設定した条件の範囲内であるか否かを判断しS04、設定条件範囲外と判断された場合、曳船の曳航ルートを変更し、被曳航体の被曳航ルートを再び予測しS03、この予測を設定条件範囲内に収まるまで繰り返すことで曳船の曳航ルートを決定するS05。
【選択図】図6

Description

本発明は、曳船で被曳航体を曳航する際の被曳航体の曳航管理方法およびシステムに関する。
曳船が被曳航体を曳航する場合の被曳航体の誘導方法として、特許文献1は、トロール船(曳船)に備えたオートパイロット機能で設定する進路や船首方向の設定値をトロール網(被曳航体)から見た目標位置への方向と等しく設定してトロール網の位置制御を行って目標位置まで自動誘導する方法を提案する。
特許文献2は、曳航索を介して曳船に曳航される曳航体の運動を制御する制御方法であって、曳航体から取得した曳航体の位置、曳航体から取得した曳航体の速度、及び曳船に対する操船指令に基づいて曳航体の応答運動モデルを同定する同定ステップと、同定ステップの同定結果の曳航体の応答運動モデルにより曳航体の制御ゲインを決定し、その決定した制御ゲイン及び曳航体の目標位置に対する偏差に基づいて曳船の制御指令を算出する制御ステップとを備えた制御方法を提案する。
特開2008-247104号公報(要約、図1) 特開2013-35373号公報(要約、図1)
たとえば、港において曳船が防波堤構築などのためにケーソンのような大型の構造物を曳航する場合、曳船の曳航ルートと、曳航されるケーソン(被曳航体)の曳航軌跡とが違ってくることがあり、港では大小の船舶が頻繁に航行していることから、ケーソンなどの大型構造物の曳航には、正確性が特に求められている。
また、港では既設の防波堤や浅瀬の存在などの地形条件のために複雑な潮流となっている場合が多く、かかる潮流の変化によってケーソンなどの大型構造物の曳航軌跡は大きく変化してしまう。また、風がある程度強い場合には、風力の影響も受けやすい。
しかしながら、特許文献1,2の方法では、かかる潮流の変化や風の変化などは、考慮されておらず、そのため、ケーソンなどの大型構造物の正確な曳航を満足できないことがあった。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、曳航水域において潮流や風などが変化した場合でも、また被曳航体がケーソンなどの大型構造物の場合であっても被曳航体を正確に曳航することができる被曳航体の曳航管理方法およびシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための被曳航体の曳航管理方法は、曳船が被曳航体を曳航するときの前記曳船の曳航ルートを予め設定し、前記被曳航体が曳航される区域の潮流の流向・流速のデータを取得し、前記設定された曳航ルートおよび前記流向流速のデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートを予測し、前記予測された被曳航体の被曳航ルートが予め設定した条件の範囲内であるか否かを判断し、前記設定条件範囲外と判断された場合、前記曳船の曳航ルートを変更し、前記被曳航体の被曳航ルートを再び予測し、前記予測を前記設定条件範囲内に収まるまで繰り返すことで前記曳船の曳航ルートを決定することを特徴とする。
この被曳航体の曳航管理方法によれば、設定された曳航ルートおよび被曳航体が曳航される区域の潮流の流向流速のデータに基づいて被曳航体の被曳航ルートを予測し、この予測された被曳航体の被曳航ルートが予め設定した条件の範囲外の場合、曳船の曳航ルートを変更し、被曳航体の被曳航ルートを再び予測し、かかる予測を設定条件範囲内に収まるまで繰り返すことで曳船の曳航ルートを決定するので、潮流の流向流速が変化して被曳航体の被曳航ルートを変動させるような影響を与える場合でも、上述のように決定された曳航ルートに沿って曳船が被曳航体を曳航することで、被曳航体を予め設定した条件の範囲内の被曳航ルートで正確に曳航することができる。なお、被曳航体の被曳航ルートは、たとえば、潮流の影響を考慮した運動方程式を用いて演算し予測することができる。
上記被曳航体の曳航管理方法において、前記曳船の曳航ルートを変更する際に、前記曳船の移動方向、船速、回頭半径および回頭開始位置などの操縦パラメータの少なくとも1つを変更し、前記予測を行うことが好ましい。
前記設定条件は、前記曳船および前記被曳航体の曳航位置・曳航幅、前記被曳航体の前記曳航ルートからのずれ量、前記曳船および前記被曳航体の航路横断時の通過時間・占有幅、前記被曳航体の前記被曳航ルートからのずれ量、および前記曳船の前記曳航ルートからのずれ量のうちの少なくとも1つであることが好ましい。
前記被曳航体が曳航される区域の風向・風速のデータを取得し、前記風向風速のデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートを予測することが好ましい。これにより、潮流に加えて風の影響を考慮して曳船の曳航ルートを決定することができ、風向風速が変化した場合にも正確な被曳航体の曳航が可能となる。なお、波高計等による波高等のデータに基づいて波による影響をさらに加味して被曳航体の被曳航ルートを予測するようにしてもよい。
前記データは、取得の度に随時更新され、前記更新されたデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートをリアルタイムに予測し、前記予測結果に基づいて前記曳船の曳航ルートを変更することが好ましい。これにより、潮流の流向流速や風向風速等が時々刻々に変化するような場合にもリアルタイムに対応することができる。
前記曳船および前記被曳航体の位置情報をリアルタイムに取得して随時更新し、前記位置情報に基づいて前記被曳航体の前記被曳航ルートからの逸脱の有無を判断し、前記逸脱が所定範囲以上であるとき、前記曳航ルートを変更することが好ましい。
上記目的を達成するための被曳航体の曳航管理システムは、曳船が被曳航体を曳航する区域の潮流の流向・流速のデータを取得する手段と、前記曳船が被曳航体を曳航するときの前記曳船の曳航ルートを予め設定し、その設定された曳航ルートおよび前記流向流速のデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートを予測する手段と、前記予測された被曳航体の被曳航ルートが予め設定した条件の範囲内であるか否かを判断する手段と、前記範囲外と判断された場合、前記曳船の曳航ルートを変更し、前記被曳航体の被曳航ルートを再び予測し、前記予測を前記設定条件範囲内に収まるまで繰り返すことで前記曳船の曳航ルートを決定する手段と、前記決定された曳航ルートおよび前記被曳航ルートを画面上に表示する手段と、前記曳航ルートを音声で案内する音出力手段と、を備えることを特徴とする。
この被曳航体の曳航管理システムによれば、設定された曳航ルートおよび被曳航体が曳航される区域の潮流の流向流速のデータに基づいて被曳航体の被曳航ルートを予測し、この予測された被曳航体の被曳航ルートが予め設定した条件の範囲外の場合、曳船の曳航ルートを変更し、被曳航体の被曳航ルートを再び予測し、かかる予測を設定条件範囲内に収まるまで繰り返すことで曳船の曳航ルートを決定するので、潮流の流向流速が変化して被曳航体の被曳航ルートを変動させるような影響を与える場合でも、上述のように決定された曳航ルートに沿って曳船が被曳航体を曳航することで、被曳航体を予め設定した条件の範囲内の被曳航ルートで正確に曳航することができる。また、かかる決定された曳航ルートおよび被曳航ルートを画面上に表示し、また、曳航ルートを音声で案内することで、曳船の操縦士や関係者に情報を確実に伝達し、確実な操船が可能である。なお、被曳航体の被曳航ルートは、たとえば、潮流の影響を考慮した運動方程式を用いて演算し予測することができる。
上記被曳航体の曳航管理システムにおいて、前記曳船の曳航ルートを変更する際に、前記曳船の移動方向、船速、回頭半径および回頭開始位置などの操縦パラメータを少なくとも1つを変更し、前記予測を行うことが好ましい。
前記曳航ルートが決定され、前記曳船の移動方向、船速、回頭半径および回頭開始位置の少なくとも1つの変更が決定されたとき、その変更情報について前記表示手段による表示および/または前記音出力手段による音声案内を行うようにすることが好ましい。これにより、曳船の移動方向、船速、回頭半径および回頭開始位置などの操縦パラメータの変更が曳船の操縦士に確実に伝達され、確実に操縦される。
前記設定条件は、前記曳船および前記被曳航体の曳航位置・曳航幅、前記被曳航体の前記曳航ルートからのずれ量、前記曳船および前記被曳航体の航路横断時の通過時間・占有幅、前記被曳航体の前記被曳航ルートからのずれ量、および前記曳船の前記曳航ルートからのずれ量のうちの少なくとも1つであることが好ましい。
前記被曳航体が曳航される区域の風向・風速のデータを取得する手段をさらに備え、前記風向風速のデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートを予測することが好ましい。これにより、潮流に加えて風の影響を考慮して曳船の曳航ルートを決定することができ、風向風速が変化した場合にも正確な被曳航体の曳航が可能となる。なお、波高計等による波高等のデータに基づいて波による影響をさらに加味して被曳航体の被曳航ルートを予測するようにしてもよい。
前記データは、取得の度に随時更新され、前記更新されたデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートをリアルタイムに予測し、前記予測結果に基づいて前記曳船の曳航ルートを変更することが好ましい。これにより、潮流の流向流速や風向風速等が時々刻々に変化するような場合にもリアルタイムに対応することができる。
位置情報をリアルタイムに取得し随時更新する全地球測位システムの受信機を前記曳船および前記被曳航体に搭載し、前記位置情報に基づいて前記被曳航体の前記被曳航ルートからの逸脱の有無を判断し、前記逸脱が所定範囲以上であるとき、前記曳航ルートをリアルタイムに変更することが好ましい。
前記逸脱が所定範囲以上であるとき、前記表示手段による警告表示および/または前記音出力手段による警告音発生もしくは警告案内を行うようにすることが好ましい。これにより、曳船の操縦士や関係者に注意を確実に喚起させることができる。
前記曳船および前記被曳航体が航路を横断する場合、前記被曳航体の横断に要する通過時間が最短となるように前記曳航ルートを決定することが好ましい。すなわち、上記曳航ルート決定のとき、上記被曳航体の被曳航ルートの予測と同様にして曳航ルート毎に被曳航体の航路横断時の通過時間を予測し、そのうち通過時間が最短となる曳航ルートを決定することで、航路横断時の一般船舶への時間的な影響を最小とすることができる。
本発明の被曳航体の曳航管理方法およびシステムによれば、曳航水域において潮流や風などが変化した場合でも、また被曳航体がケーソンなどの大型構造物の場合であっても被曳航体を正確に曳航することができる。
本実施形態による被曳航体の曳航管理システムを概略的に示すブロック図である。 図1のパソコン本体PCに入力する入力データとパソコン本体PCから出力する出力データとを説明するための模式図である。 図1の表示部に表示される表示画面の例を示す図である。 潮流の影響を考慮せずに曳船のケーソン曳航時の航路横断・回頭の際に生じる問題を説明するための概略的な上面図である。 図1〜図3の被曳航体の曳航管理システム10の制御・管理の下で曳船がケーソンを曳航しながら航路を横断し回頭するときの曳航ルート・被曳航ルートを示す概略的な上面図である。 本実施形態による被曳航体の曳航管理工程におけるケーソン曳航開始前の曳船の曳航ルート決定工程を説明するためのフローチャートである。 本実施形態による被曳航体の曳航管理工程におけるケーソン曳航中の曳船の曳航ルート変更工程を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態による被曳航体の曳航管理システムを概略的に示すブロック図である。
図1の被曳航体の曳航管理システム10は、曳船が被曳航体である比較的大型構造物であるケーソンを曳航するとき、曳船は基本の曳航ルートを通過してケーソンを曳航するが、ケーソンは、潮流や風などの影響を受けた場合や回頭する場合、基本の曳航ルートを必ずしも通過しないことから、ケーソンの被曳航ルートを予測し、この被曳航ルートが予め設定した条件範囲内に収まるように曳船の曳航ルートをその都度変更することで、ケーソンを正確に曳航するように制御し管理するように構成されている。
図1のように、被曳航体の曳航管理システム10は、各種データの記憶・各種演算処理・各種比較判断処理・画像表示出力処理・音声出力処理等を実行するパソコン(パーソナルコンピュータ)本体PCと、マウス等のポインティングデバイスやキーボード等からなり各種データを入力するための入力部11と、曳船の曳航ルートやケーソンの被曳航ルートや各種測定データや目標値等を画面上に表示する液晶パネル等から構成される表示部12と、各種測定データや目標値等を音声で出力し、警告音等を発生するスピーカ等からなる音出力部13と、曳船の曳航ルートやケーソンの被曳航ルートが所定範囲以上逸脱したとき等に表示部12や音出力部13を通して警告表示や警告案内や警告音を発生させる警告部14と、を備える。
また、パソコン本体PCには、曳船に設置されたGNSS受信機21からの位置情報、ケーソンに設置されたGNSS受信機22からの位置情報、曳船や測定船や水域の所定位置に設置される流向流速計23からの測定データ、曳船や測定船や水域の所定位置に設置される風向風速計24からの測定データなどが入力される。
なお、ケーソンには複数のGNSS受信機22または1つのGNSS受信機22と方位計を設置することで、曳航されるケーソンの向きも測定することができる。また、パソコン本体PCは、所定の入力インターフェイスを介して、GNSS受信機21,22、流向流速計23、風向風速計24からの各データを有線または無線で受信し、入力可能になっている。また、パソコン本体PCは、陸上等の運航管理室または曳船などに設置可能であるが、表示部12と音出力部13は運行管理室および曳船の操縦室に設置する。また、図1の破線のように波高計25をケーソンが曳航される所定水域に設置し、波高計25からの波高・波向の測定データをパソコン本体PCに入力させるようにしてもよい。
図1の被曳航体の曳航管理システム10の各種の入力データに基づいて所定の出力データを出力するための演算機能、比較判断機能、出力機能について図2,図3を参照して説明する。図2は、図1のパソコン本体PCに入力する入力データとパソコン本体PCから出力する出力データとを説明するための模式図である。図3は、図1の表示部に表示される表示画面の例を示す図である。
図1のパソコン本体PCには、図2のように、入力データとして、共通データ、ケーソンデータ、設定条件データおよびリアルタイム更新データが入力される。共通データには、ケーソンが曳航される区域の浅瀬などの水深情報、防波堤位置などの構造物情報などがある。ケーソンデータには、ケーソン形状、寸法、重量、喫水、曳航ロープ長などの情報がある。設定条件データは、曳船がケーソンを曳航する際に予め設定される条件であって、たとえば、航路における曳船・ケーソンの曳航位置、航路における曳船・ケーソンの曳航幅、ケーソンの曳航ルートからのずれ量の上限、航路横断時の通過時間の上限・航路占有幅の上限、ケーソンの被曳航ルートからのずれ量、曳船の曳航ルートからのずれ量などがある。リアルタイム更新データは、リアルタイムに更新される測定データであって、潮流の流向流速データ、風向風速データ、曳船・ケーソンの位置情報などがある。
共通データとケーソンデータと設定条件データは、図1の入力部11から入力可能で、パソコン本体PCの記憶部に記憶される。リアルタイム更新データは、GNSS受信機21,22、流向流速計23、風向風速計24から入力し、パソコン本体PCの記憶部に記憶される。
図1のパソコン本体PCは、図2の入力データに基づいて、曳船がケーソンを曳航しながら基本ルートを通過する際に、下記の式(1)の運動方程式を用いて、微小時間毎のケーソンの変位を演算し、この演算結果から所定時間内におけるケーソンの被曳航ルートを算出する。
次に、算出されたケーソンの被曳航ルートと水深データ、構造物データ、設定条件データとを比較し、その比較結果からケーソンが浅瀬・防波堤等に激突することなく、その被曳航ルートが設定条件データの範囲内にある場合、基本ルートを曳船の曳航ルートと判断する。
また、ケーソンの被曳航ルートが上述の設定条件データの範囲内にない場合、ルート進入方向・舵方向・船速・回頭開始位置・回頭半径等の操縦パラメータを変更し、式(1)の運動方程式により再度演算を行う。このとき、あらかじめ操縦パラメータの優先順位を設けておき、優先順位の高い操縦パラメータから少量ずつ変更し、演算を繰り返し、ケーソンの被曳航ルートが設定条件データの範囲内になったら、その変更後のルートを曳航ルートと判断し、その操縦パラメータで操縦すると判断する。
上述のようにして、曳船の曳航ルートがリアルタイムに更新される潮流の流向流速および風向風速の測定データに基づいて決定・変更されるが、かかる決定・変更は、リアルタイムに自動演算され、出力データとしてリアルタイムに更新されることで、曳航ルートが自動補正される。決定・変更された曳船の曳航ルートa(実線で示す)およびケーソンの被曳航ルートb(破線で示す)が表示部12の表示画面31(図3)に画面表示され、また、音出力部13から決定・変更された曳航ルートの舵方向・船速・回頭開始位置などが音声案内される。曳船の操縦士は、かかる音声案内や図3のような画面表示に従って舵方向・船速・回頭開始位置などの操縦パラメータを変更する。
また、現在位置情報として、曳船のGNSS受信機21からの位置情報およびケーソンのGNSS受信機22からの位置情報に基づいて、その被曳航ルートからの位置ずれ量が音出力部13から音声案内され、また、曳船とケーソンの位置が表示部12に画面表示される。かかる位置ずれ量が予め設定された所定距離以上であると、上述と同様にして、曳船の舵方向や船速などの操縦パラメータを変更することで曳航ルートが自動補正される。曳船の操縦士は、同様に音声案内や画面表示に従って舵方向・船速・回頭開始位置などの操縦パラメータを変更する。
Figure 2015182545
なお、式(1)の運動方程式による演算は、風・潮流のみを対象とする際は、3自由度の計算とし、波も考慮する場合は、6自由度の計算とすることで、波も考慮した演算を行うことができる。
図3を参照して図1の被曳航体の曳航管理システム10における制御・管理および表示部の画面表示についてさらに説明する。図3の表示部12の表示画面31には、曳船SPが曳航ロープWRによりケーソンCSを、防波堤ML,MLの間の航路CRを横切るようにして曳航している状態が示され、実線の曳航ルートaが曳船SPの現在の曳航ルートで、破線の被曳航ルートbがケーソンCSの現在の被曳航ルートであり、曳航ルートa、被曳航ルートbは上述のようにして決定・変更されている。曳船SPとケーソンCSは、航路中心cを通過した前方で回頭する予定であるが、回頭後のケーソンの被曳航ルートbは、たとえば図3に示す航路CRの上側に沿って、曳航幅fが航路CRの右端からたとえば75mと設定されているが、この範囲内に収まっている。曳航幅fは、たとえば300mの航路幅gの航路CRにおいて航路中心cから右側の航路幅eとして75mを確保し、かつ、左側の航路を含めた航路幅dとして225mを確保するように設定されている。このように、ケーソンが曳航される曳航幅(航路占有幅)fは、たとえば、航路CRの全航路幅gのうちの片側航路幅の1/2にあたる航路幅に設定され、また、一般船舶の航路幅dは、たとえば200m以上に設定された場合、かかる設定条件をケーソンの被曳航ルートbは満足している。
また、表示部12の表示画面31の右側には各種の管理対象値や測定データが表示される。すなわち、曳船位置ずれ表示部32には曳船の位置ずれ量および方向が表示され、ケーソン位置ずれ表示部33にはケーソンの位置ずれ量および方向が表示される。曳船、ケーソンともに設定された所定距離以上位置がずれてルートから逸脱しているので、元に戻すように自動補正中であることが表示されている。
また、風測定データ表示部34には、風向風速計24により測定された風向・風速が表示され、潮流測定データ表示部35には、流向流速計23により測定された流向・流速が表示される。
さらに、船体速度表示部36には曳船の現在の速度が表示され、目標速度表示部37には曳船の目標速度が表示される。船体方向表示部38には曳船の現在の移動方向が表示され、目標方向表示部39には曳船の目標方向が表示される。表示部36,37の速度が異なっている場合や表示部38,39の方向が異なっている場合は、曳船が曳航ルートを変更するように操縦中であることを示す。また、回頭開始表示部40には曳船が回頭を開始するまでの距離が表示され、回頭開始位置が変更された場合、この距離が変更される。
次に、図1〜図3の被曳航体の曳航管理システム10における航路横断の回頭時の制御・管理について図4,図5を参照して説明する。図4は、潮流の影響を考慮せずに曳船のケーソン曳航時の航路横断・回頭の際に生じる問題を説明するための概略的な上面図である。図5は、図1〜図3の被曳航体の曳航管理システム10の制御・管理の下で曳船がケーソンを曳航しながら航路を横断し回頭するときの曳航ルート・被曳航ルートを示す概略的な上面図である。なお、図4,図5の各部分には、図3の対応する各部分と同様の符号を用いている。
図4のように、曳船SPが曳航ロープWRによりケーソンCSを曳航ルートaで曳航し、航路CRを横断し回頭するとき、たとえば回頭後の進行方向と逆向きの流れ方向iから比較的流速の大きな潮流が流れている場合、曳船SPは、潮流の流れ方向iに対し直交する方向に進行してから回頭し、ケーソンCSは、その潮流の影響を受けて破線の被曳航ルートbのように膨らんだ軌跡で曳航され、曳航ルートaからの航路占有幅hが大きくなり、たとえば、航路占有幅hは、曳航ロープWRの長さを60mとすると、50m程度にもなり、航路占有による一般船舶の航行障害となるおそれがある。
これに対し、図1〜図3の被曳航体の曳航管理システム10では、図2の設定条件データの航路横断時の航路占有幅を、たとえば、25mと設定しておく。図5のように、流れ方向iから比較的流速の大きな潮流が流れている場合、かかる流向流速の測定データに基づいて、曳船SPが曳航ロープWRによりケーソンCSを曳航しながら航路CRを横断し回頭するときのケーソンCSの被曳航ルートbが航路横断時の航路占有幅hが25m以下になるようにリアルタイムに変更され、そのための曳航ルートaを曳船SPが航行するように、たとえば、回頭開始位置を図の地点jから(従来よりも早めに)開始するように変更したり、回頭半径を変更する。このようにして、曳船SPにより曳航されるケーソンCSの航路横断時の航路占有幅hをたとえば、予め設定した25m以下になるように制御し管理することができる。
なお、図4,図5において、ケーソンCSの航路横断に要する通過時間をケーソンCSの被曳航ルートbの予測と同様にして予測し、予め設定した通過時間内に収まるように曳航ルートaを決定するようにしてもよい。
また、曳船SPおよびケーソンCSが航路CRを横断する場合、ケーソンCSの航路横断に要する通過時間が最短となるように曳航ルートaを決定するようにしてもよい。すなわち、ケーソンCSの航路横断時の通過時間の予測を各曳航ルート毎に行い、そのうち通過時間が最短となる横断ルートを曳航ルートに決定する。これにより、航路横断時の一般船舶への時間的な影響を最小とすることができる。なお、このように航路横断時のケーソンCSの通過時間が最短となる曳航ルートと、図5のようにケーソンCSの航路占有幅hが設定条件範囲内となる曳航ルートとが異なる場合があるので、予め通過時間または航路占有幅のいずれを優先するかを設定しておくことが好ましい。
上述のように、被曳航体の曳航管理システム10によれば、曳船がケーソンを曳航するときのケーソンの被曳航ルートを予測し、その被曳航ルートが曳航位置や曳航幅や航路横断時の航路占有幅や通過時間などについて設定条件範囲内となるような曳船の曳航ルートを導くことができる。このケーソンの被曳航ルートの予測に際しては、リアルタイムに更新された潮流の流向流速や風向風速の測定データに基づいて被曳航ルートおよび曳航ルートをリアルタイムに自動補正することができるので、潮流や風が変化しても、被曳航体が大型構造物のため潮流や風の影響を受けやすいケーソンであっても設定条件範囲内で正確に曳航することができる。
次に、図1〜図3の被曳航体の曳航管理システム10による被曳航体の曳航管理工程について図6,図7のフローチャートを参照して説明する。
〈ケーソン曳航開始前の曳船の曳航ルート決定〉
図6を参照して説明する。まず、曳船がケーソンを曳航する際の所定水域における曳航基本ルートを設定する(S01)。この曳航基本ルートの設定に際しては、事前にケーソン曳航ルート付近の水深情報データと構造物情報データを図2のように共通データとして図1のパソコン本体PCに入力されているので、これらのデータに基づいてたとえば防波堤や浅瀬に40m以上離隔を保つように基本ルート範囲を設定する。
また、ケーソン曳航のための各種条件・範囲を図2のような設定条件データとして設定する(S02)。これらの設定(S01,S02)は、図1の入力部11から行い、設定内容はパソコン本体PCの記憶部に記憶される。
次に、上記設定された曳航基本ルートおよび曳航開始前の位置たとえば港口部における流向流速計23・風向風速計24からの潮流の流向・流速、風向・風速の測定データに基づいてケーソンの被曳航ルートを演算し予測する(S03)。
次に、予測されたケーソンの被曳航ルートが上記設定された設定条件データの範囲内であるか否かを判断する(S04)。
その判断結果(S04)が設定条件データの範囲内であれば、設定工程S01で設定された曳航基本ルートが曳船の曳航ルートに決定される(S05)。
また、判断結果(S04)が設定条件データの範囲外であれば、曳船のルート進入方向・船速・回頭半径・回頭開始位置などの各種操縦パラメータの少なくとも一つを変更する(S06)。
次に、上記演算予測工程S03に戻り、上記変更された操縦パラメータを用いてケーソンの被曳航ルートを再び演算し予測し、判断工程S04で判断し、再予測されたケーソンの被曳航ルートが上記設定された設定条件データの範囲内になるまで変更工程S06を繰り返す。
その結果、ケーソンの被曳航ルートが上記設定された設定条件データの範囲内に収まれば、そのときの曳航ルートが曳船の曳航ルートに決定される(S05)。これらの工程S03〜S06は上述のようにして図1のパソコン本体PCが実行する。
以上のようにして、潮流・風の測定データに基づいて曳船がケーソンを曳航するときのケーソンの被曳航ルートを予測し、その被曳航ルートが設定条件データの範囲内となるときの曳航ルートを曳船の曳航開始時の曳航ルートとし、変更工程で変更された操縦パラメータに従って曳船が操縦されてケーソンの曳航が開始される。
〈ケーソン曳航中における曳船の曳航ルート変更〉
次に、ケーソンの曳航中に潮流の流向流速や風向風速が変化した場合の曳航ルートの変更について図7を参照して説明する。
曳船が図6のようにして決定された曳航ルートと操縦パラメータによりケーソンの曳航が開始される(S11)。潮流の流向流速・風向風速の測定が続けられ、これらの測定データがリアルタイムに更新される(S12)。その更新された測定データは図3のように表示される。
また、曳船とケーソンの位置情報がリアルタイムに更新され(S13)、現在の位置情報が図1の表示部12の表示画面に図3のように表示される(S14)。なお、位置情報は音出力部13から音声案内されるようにしてもよい。上記測定データや位置情報は、図1のパソコン本体PCの記憶部に記憶される。
次に、上記決定された曳航ルートと上記更新された測定データに基づいて図6の予測工程S03と同様にしてケーソンの被曳航ルートを予測する(S15)。
次に、予測されたケーソンの被曳航ルートが上記設定された設定条件データの範囲内であるか否かを判断し(S16)、その判断結果が設定条件データの範囲内であれば、その旨を画面表示し(S17)、音声案内をし(S18)、現在の曳航ルートが維持される(S21)。なお、現在の曳航ルートが維持される場合は、画面表示工程S17や音声案内工程S18は省略してもよい。
判断工程S16の判断結果が設定条件データの範囲外であれば、その旨を警告部14が表示部12での警告表示や音出力部13からの警告音により警告をし(S19)、操縦士や関係者に注意を促す。
そして、曳船のルート進入方向・船速・回頭半径・回頭開始位置などの各種操縦パラメータの少なくとも一つを変更し(S20)、図6と同様にして、上記変更された操縦パラメータを用いてケーソンの被曳航ルートを再予測し、再予測されたケーソンの被曳航ルートが上記設定された設定条件データの範囲内になるまで変更工程S20を繰り返す。
その結果、ケーソンの被曳航ルートが上記設定された設定条件データの範囲内に収まれば、そのときの曳航ルート・被曳航ルートおよび変更後の操縦パラメータが図3の表示部12の表示画面31や目標速度表示部37や目標方向表示部39等に画面表示されるとともに(S17)、変更後の操縦パラメータが音声案内され(S18)、これらの画面表示や音声案内にしたがって操縦士は、操縦パラメータを変更して曳船を操縦する。このようにして、曳船の曳航ルートが変更される(S21)。
上記工程S14〜S20は上述のようにして図1のパソコン本体PCが実行する。
また、リアルタイムに更新された位置情報に基づいて曳船が曳航ルートを予め設定の距離以上逸脱し、また、ケーソンが被曳航ルートを予め設定の距離以上逸脱していると判断された場合は、図7の工程S15,S16,S17,S18,S19,S20と同様の工程により曳航ルートをリアルタイムに変更する。警告工程S19では、かかる逸脱が設定距離以上であれば、その旨を警告部14が表示部12での警告表示や音出力部13からの警告音により警告をし、操縦士や関係者に注意を促すとともに、舵方向や船速などの操縦パラメータの変更が決定すると、その情報が工程S17や工程S18で表示部12や音出力部13から伝達される。このように、曳船とケーソンの現在位置を測定し、リアルタイムで曳船の移動方向や船速等を誘導することができる。
なお、曳船の曳航ルートからの逸脱は、図3の曳船位置ずれ表示部32に表示された曳船の位置ずれ情報を参照しながら通常の操縦により元の曳航ルートに戻すようにしてもよい。
また、図1のパソコン本体PCの記憶部には、被曳航体の曳航管理のためのコンピュータ用プログラムがインストールされており、パソコン本体PCに搭載されたCPU(中央演算処理装置)による制御の下で、上述のような演算、比較判断、出力の各機能を発揮するようにパソコン本体PCを動作させ、図6,図7における各工程を実行できるようになっている。
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。たとえば、本実施形態の被曳航体の曳航管理システム10では、図1の破線に示す波高計25からの波高・波向の測定データに基づいて波の影響をも考慮して曳船の曳航ルートを決定・変更するようにしてもよい。
また、本実施形態では、潮流の流向流速のデータ、風向風速のデータ、波高波向のデータは、この被曳航体の曳航管理システムのために設置した流向流速計、風向風速計、波高計によって測定することで取得するが、本発明は、これらに限定されず、たとえば、気象庁などが公表した観測データや第三者が設置した流向流速計や風向風速計や波高計からのデータを用いるようにしてもよく、この場合、測定記録が更新される度に、この被曳航体の曳航管理システムが自動的にデータを更新する。また、気象庁などからのデータを用いる場合、このデータに基づいて対象区域の潮流の流向流速のデータ、風向風速のデータ、波高波向のデータを統計処理等によるシミュレーションによって取得するようにしてもよい。
また、本実施形態では、潮流と風の影響を考慮して曳船の曳航ルートを決定・変更したが、本発明は、これに限定されず、潮流の影響のみを考慮するようにしてもよい。また、この場合、風の影響を一切無視するのではなく、たとえば、風速が所定速度以上のときにのみ考慮するようにしてもよい。また、波による影響も、一切無視するのではなく、たとえば、波高が所定高さ以上のときにのみ考慮するようにしてもよい。
また、本実施形態では、被曳航体を防波堤構築のためのケーソンとしたが、本発明はこれに限定されず、被曳航体は他の構造物等であってもよいことはもちろんである。
また、図2に設定条件データとして複数種類の条件が列挙されているが、設定条件データは、これらに限定されず、別の条件も適宜設定可能である。
また、ケーソンに複数のGNSS受信機22を設置すること、または1つのGNSS受信機22と方位計を設置することでケーソンの曳航中の向きを測定し、ケーソンの向きについての条件(たとえば、進行方向に対する角度範囲)を予め設定しておくことで、上述と同様にしてケーソンの向きをリアルタイムに制御し管理することができる。
本発明の被曳航体の曳航管理方法およびシステムによれば、曳航水域において潮流や風などが変化した場合でも、また被曳航体がケーソンなどの大型構造物の場合であっても、被曳航体を正確に被曳航ルートで曳航することができ、一般船舶の航行が頻繁である港においても被曳航体を他の船舶に悪影響を与えずに確実に曳航することができる。
10 被曳航体の曳航管理システム
11 入力部
12 表示部
13 音出力部
14 警告部
21 曳船のGNSS受信機
22 ケーソンのGNSS受信機
23 流向流速計
24 風向風速計
31 表示画面
PC パソコン本体
a 曳航ルート
b 被曳航ルート
CR 航路
CS ケーソン(被曳航体)
SP 曳船

Claims (15)

  1. 曳船が被曳航体を曳航するときの前記曳船の曳航ルートを予め設定し、
    前記被曳航体が曳航される区域の潮流の流向・流速のデータを取得し、
    前記設定された曳航ルートおよび前記流向流速のデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートを予測し、
    前記予測された被曳航体の被曳航ルートが予め設定した条件の範囲内であるか否かを判断し、
    前記設定条件範囲外と判断された場合、前記曳船の曳航ルートを変更し、前記被曳航体の被曳航ルートを再び予測し、前記予測を前記設定条件範囲内に収まるまで繰り返すことで前記曳船の曳航ルートを決定することを特徴とする被曳航体の曳航管理方法。
  2. 前記曳船の曳航ルートを変更する際に、前記曳船の移動方向、船速、回頭半径および回頭開始位置の少なくとも1つを変更し、前記予測を行う請求項1に記載の被曳航体の曳航管理方法。
  3. 前記設定条件は、前記曳船および前記被曳航体の曳航位置・曳航幅、前記被曳航体の前記曳航ルートからのずれ量、前記曳船および前記被曳航体の航路横断時の通過時間・占有幅、前記被曳航体の前記被曳航ルートからのずれ量、および前記曳船の前記曳航ルートからのずれ量のうちの少なくとも1つである請求項1または2に記載の被曳航体の曳航管理方法。
  4. 前記被曳航体が曳航される区域の風向・風速のデータを取得し、
    前記風向風速のデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートを予測する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の被曳航体の曳航管理方法。
  5. 前記データは、取得の度に随時更新され、
    前記更新されたデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートをリアルタイムに予測し、前記予測結果に基づいて前記曳船の曳航ルートを変更する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の被曳航体の曳航管理方法。
  6. 前記曳船および前記被曳航体の位置情報をリアルタイムに取得して随時更新し、
    前記位置情報に基づいて前記被曳航体の前記被曳航ルートからの逸脱の有無を判断し、前記逸脱が所定範囲以上であるとき、前記曳航ルートを変更する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の被曳航体の曳航管理方法。
  7. 曳船が被曳航体を曳航する区域の潮流の流向・流速のデータを取得する手段と、
    前記曳船が被曳航体を曳航するときの前記曳船の曳航ルートを予め設定し、その設定された曳航ルートおよび前記流向流速のデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートを予測する手段と、
    前記予測された被曳航体の被曳航ルートが予め設定した条件の範囲内であるか否かを判断する手段と、
    前記範囲外と判断された場合、前記曳船の曳航ルートを変更し、前記被曳航体の被曳航ルートを再び予測し、前記予測を前記設定条件範囲内に収まるまで繰り返すことで前記曳船の曳航ルートを決定する手段と、
    前記決定された曳航ルートおよび前記被曳航ルートを画面上に表示する手段と、
    前記曳航ルートを音声で案内する音出力手段と、を備えることを特徴とする被曳航体の曳航管理システム。
  8. 前記曳船の曳航ルートを変更する際に、前記曳船の移動方向、船速、回頭半径および回頭開始位置の少なくとも1つを変更し、前記予測を行う請求項7に記載の被曳航体の曳航管理システム。
  9. 前記曳航ルートが決定され、前記曳船の移動方向、船速、回頭半径および回頭開始位置の少なくとも1つの変更が決定されたとき、その変更情報について前記表示手段による表示および/または前記音出力手段による音声案内を行うようにする請求項8に記載の被曳航体の曳航管理システム。
  10. 前記設定条件は、前記曳船および前記被曳航体の曳航位置・曳航幅、前記被曳航体の前記曳航ルートからのずれ量、前記曳船および前記被曳航体の航路横断時の通過時間・占有幅、前記被曳航体の前記被曳航ルートからのずれ量、および前記曳船の前記曳航ルートからのずれ量のうちの少なくとも1つである請求項7乃至9のいずれか1項に記載の被曳航体の曳航管理システム。
  11. 前記被曳航体が曳航される区域の風向・風速のデータを取得する手段をさらに備え、
    前記風向風速のデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートを予測する請求項7乃至10のいずれか1項に記載の被曳航体の曳航管理システム。
  12. 前記データは、取得の度に随時更新され、
    前記更新されたデータに基づいて前記被曳航体の被曳航ルートをリアルタイムに予測し、前記予測結果に基づいて前記曳船の曳航ルートを変更する請求項7乃至11のいずれか1項に記載の被曳航体の曳航管理システム。
  13. 位置情報をリアルタイムに取得し随時更新する全地球測位システムの受信機を前記曳船および前記被曳航体に搭載し、
    前記位置情報に基づいて前記被曳航体の前記被曳航ルートからの逸脱の有無を判断し、前記逸脱が所定範囲以上であるとき、前記曳航ルートをリアルタイムに変更する請求項7乃至12のいずれか1項に記載の被曳航体の曳航管理システム。
  14. 前記逸脱が所定範囲以上であるとき、前記表示手段による警告表示および/または前記音出力手段による警告音発生もしくは警告案内を行うようにする請求項13に記載の被曳航体の曳航管理システム。
  15. 前記曳船および前記被曳航体が航路を横断する場合、前記被曳航体の横断に要する通過時間が最短となるように前記曳航ルートを決定する請求項7乃至14のいずれか1項に記載の被曳航体の曳航管理システム。
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