JP2015179784A - 発光装置 - Google Patents

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Yasushi Hattori
靖 服部
邦夫 石田
Kunio Ishida
邦夫 石田
加藤 雅礼
Masahiro Kato
雅礼 加藤
恵子 アルベサール
Keiko Albessard
恵子 アルベサール
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Abstract

【課題】色ばらつきが抑制される発光装置を提供する。
【解決手段】発光装置100は、425nm以上480nm以下のピーク波長の励起光を発する発光素子10と、励起光の光路上に設けられ、発光素子10側の第1の面と発光素子10と反対側の第2の面を有する光変換層12であって、励起光により励起され485nm以上640nm以下のピーク波長の光を発する蛍光体粒子と蛍光体粒子を囲む樹脂を有し、励起光の透過率が20%以下であり、一端が第1の面にあり他端が第2の面にある蛍光体含有領域12aと、励起光を透過し、一端が第1の面にあり他端が第2の面にある透明領域12bを有し、第2の面において蛍光体含有領域12aの任意の点から150μm以内に透明領域12bが存在し、第2の面において透明領域12bの任意の点から150μm以内に蛍光体含有領域12aが存在する光変換層12とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、発光装置に関する。
発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)を用いた発光装置は、主に励起光源としてのLEDと蛍光体との組み合わせから構成される。そして、その組み合わせによって様々な色の発光を実現することができる。
白色光を発する発光装置には、例えば、青色光を発する青色LEDと、蛍光体を樹脂中に分散させた蛍光体層との組み合わせが用いられている。蛍光体としては主に青色の補色である黄色蛍光体が使用される。
蛍光体を用いた発光装置では、例えば、製造過程での蛍光体層の膜厚ばらつきや、蛍光体層中の蛍光体の濃度ばらつきにより、発光する色が変化する恐れがある。
特開2011−142357号公報
本発明が解決しようとする課題は、色ばらつきが抑制される発光装置を提供することにある。
実施形態の発光装置は、425nm以上480nm以下のピーク波長の励起光を発する発光素子と、励起光の光路上に設けられ、発光素子側の第1の面と発光素子と反対側の第2の面を有する光変換層であって、励起光により励起され485nm以上640nm以下のピーク波長の光を発する蛍光体粒子と蛍光体粒子を囲む樹脂を有し、励起光の透過率が20%以下であり、一端が第1の面にあり他端が第2の面にある蛍光体含有領域と、励起光を透過し、一端が第1の面にあり他端が第2の面にある透明領域を有し、第2の面において蛍光体含有領域の任意の点から150μm以内に透明領域が存在し、第2の面において透明領域の任意の点から150μm以内に蛍光体含有領域が存在する光変換層と、を備える。
第1の実施形態の発光装置の模式図。 第1の実施形態の蛍光体含有領域の一部の拡大断面図。 第1の実施形態の光変換層の説明図。 第1の実施形態の発光装置の作用の説明図。 第1の実施形態の発光装置の作用の説明図。 第2の実施形態の発光装置の作用の説明図。 第3の実施形態の発光装置の模式上面図。 第4の実施形態の発光装置の模式断面図。 第5の実施形態の発光装置の模式図。 第5の実施形態の発光装置の作用の説明図。 第6の実施形態の発光装置の模式図。
本明細書中、発光素子や蛍光体の発する光のピーク波長とは、発光素子や蛍光体の発する光の分布の中で光強度が最大となる波長を意味する。また、ピーク強度とは、ピーク波長における光強度を意味する。なお、ピーク波長や光強度は、公知の光スペクトルアナライザや光パワーメータ等を用いて測定することが可能である。
本明細書中、特に断りのない限り、白色光とは、色温度が電球色(2700K)から昼光色(6500K)の範囲の光を意味するものとする。
以下、図面を用いて実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態の発光装置は425nm以上480nm以下のピーク波長の励起光を発する発光素子と、励起光の光路上に設けられる光変換層を備える。光変換層は、発光素子側の第1の面と発光素子と反対側の第2の面を有し、励起光により励起され485nm以上640nm以下のピーク波長の光を発する蛍光体粒子と蛍光体粒子を囲む樹脂を有し、励起光の透過率が20%以下であり、一端が第1の面にあり他端が第2の面にある蛍光体含有領域と、励起光を透過し、一端が第1の面にあり他端が第2の面にある透明領域を有する。第2の面において蛍光体含有領域の任意の点から150μm以内に透明領域が存在し、第2の面において透明領域の任意の点から150μm以内に蛍光体含有領域が存在する。
図1は、本実施形態の発光装置の模式図である。図1(a)が上面図、図1(b)が図1(a)のXX断面図である。この発光装置100は、白色光を発する発光装置である。
本実施形態の発光装置100は、発光素子10と、光変換層12を備えている。発光素子10は、例えば、図示しない基板上に実装される。基板には、例えば、高反射材料が用いられる。
発光素子10は、ピーク波長が425nm以上480nm以下の青色光を、励起光として発する。励起光は、発光素子10の上面から発せられる。発光素子10は、例えば、青色LED(Light Emitting Diode)である。青色LEDは、例えば、発光層をGaInNとするAlGaInN系LEDである。
光変換層12は、発光素子10から発せられる励起光の光路上に設けられる。本実施形板では、光変換層12は、平板状であり、発光素子10の上面に配置されている。光変換層12は、発光素子10側の第1の面と、発光素子10と反対側の第2の面とを備える。
光変換層12は、蛍光体含有領域12aと透明領域12bを備える。蛍光体含有領域12aは、一端が第1の面にあり他端が第2の面にある。同様に、透明領域12bも一端が第1の面にあり他端が第2の面にある。言い換えれば、蛍光体含有領域12aと透明領域12bとは、光変換層12の第1の面および第2の面の両側に露出している。
図2は、蛍光体含有領域12aの一部の拡大断面図である。蛍光体含有領域12aは、複数の蛍光体粒子14と、蛍光体粒子14を囲む樹脂16を備える。
蛍光体粒子14は、励起光により励起され、485nm以上640nm以下の光を発する。蛍光体粒子14の平均粒径は、1μm以上25μm以下であることが望ましい。蛍光体粒子14の平均粒径は、3μm以上であることがより望ましく、5μm以上であることが、さらに望ましい。
なお、蛍光体粒子の粒径は、市販の粒度分布測定装置によって測定することができる。例えば、Sympatec社製レーザー回折式HELOS&RODOSを用いることができる。なお、蛍光体粒子が凝集し、塊状である場合には、個々の蛍光体粒子が破壊されないように解砕した上で測定を行う。なお、本実施形態において粒径とはメジアン径(D50)を意味する。
本実施形態において、蛍光体粒子14は、ピーク波長が530nm以上580nm以下の光を発する黄色蛍光体である。本実施形態の蛍光体粒子14は、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)、ストロンチウム(Sr)を含む酸窒化物蛍光体、いわゆるサイアロン蛍光体である。この蛍光体は、SrSiAlON13の結晶構造と実質的に同じ結晶構造を備え、Ceで付活されている。
本実施形態の蛍光体粒子14の化学組成は、例えば、下記一般式(1)で表わされるサイアロン蛍光体である。
(M1−xCe2yAlSi10−z (1)
(式中、MはSrであり、Srの一部はBa、Ca、およびMgから選ばれる少なくとも一種で置換されていてもよい。
x、y、z、uおよびwは以下の関係を満たす。
0<x≦1、
0.8≦y≦1.1、
2≦z≦3.5、
0<u≦1
1.8≦z−u、
0<w、
13≦u+w≦15)
樹脂16は、蛍光体含有領域12aのマトリックスである。樹脂16中に蛍光体粒子14が分散される。樹脂16は、透明樹脂である。透明樹脂は、例えば、シリコーン樹脂である。
蛍光体含有領域12aの励起光の透過率は20%以下である。言い換えれば、発光素子10の発する励起光の80%より多くを、蛍光体含有領域12aが吸収または散乱する。蛍光体含有領域12aの励起光の透過率は、蛍光体粒子14の蛍光体含有領域12a中の濃度、蛍光体含有領域12aの膜厚等で定まる。
透明領域12bは、発光素子10の発する励起光を透過する。励起光の透過率は90%以上である。透明領域12bには、蛍光体粒子14は含有されない。透明領域12bは、例えば、透明樹脂である。透明樹脂は、例えば、シリコーン樹脂である。透明領域12bは、内部に気体のみが存在する溝や空孔であってもかまわない。
なお、本実施形態において、光変換層12内で、励起光の透過率が20%より大きく90%未満の領域は、蛍光体含有領域12aおよび透明領域12bのいずれにも該当しない領域として扱うものとする。
本実施形態の発光装置100では、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14が励起光で励起されて発する黄色光と、透明領域12bを透過する励起光である青色光とが足しあわされて、白色光が生成される。図1(b)中、実線矢印が青色光、点線矢印が黄色光を示す。
図3は、本実施形態の光変換層の説明図である。本実施形態の光変換層12は、第2の面上では、蛍光体含有領域12aと透明領域12bとが交互に配置される直線のストライプ状のパターンを備える。
そして、第2の面において、蛍光体含有領域12aの任意の点から150μm以内に透明領域12bが存在する。また、第2の面において透明領域12bの任意の点から150μm以内に蛍光体含有領域12aが存在する。
例えば、図3に示すように、蛍光体含有領域12aの任意の点Aから半径rの円を描く場合、r=150μmとすると、円内に必ず透明領域12bが入ることになる。また、透明領域12bの任意の点Bから半径rの円を描く場合、r=150μmとすると、円内に必ず蛍光体含有領域12aが入ることになる。
次に、本実施形態の発光装置100の作用および効果について説明する。
一般に、発光装置の黄色光の発光点と青色光の発光点が離れすぎると、黄色光と青色光が分離し、観測者は発光装置から発せられる光を黄色光と青色光が足しあわされた白色光と感じることができない。このため、発光装置が発する光の色を、黄色光と青色光が足しあわされた白色光と観測者に感じさせるためには、発光装置の黄色光の発光点と青色光の発光点の距離を一定の範囲内に収めることが望ましい。
本実施形態の発光装置100では、光が発せられる第2の面において、発光装置の黄色光の発光点と青色光の発光点の距離を150μm以内に収める。これにより、発光装置100と観測者の目の距離が、50cm程度となっても、発光装置が発する光の色を、黄色光と青色光が足しあわされた白色光と観測者が感じることができる。
図4は、本実施形態の発光装置の作用の説明図である。樹脂中の蛍光体量と、励起光と透過光のフォトン比の関係の測定結果である。
励起光は、青色LEDの発するピーク波長450nmの青色光である。蛍光体には、上記一般式(1)の化学組成で示されるサイアロン系の黄色蛍光体を用いる。マトリックスの樹脂はシリコーン樹脂である。
樹脂中の蛍光体量を変化させた場合に、蛍光体を含有する樹脂を透過する青色光のフォトン数と、蛍光体から発せられる黄色光のフォトン数を励起光のフォトン数との比を示している。フォトン数比は、規格化した光の強度と読み替えることもできる。また、青色光については、青色光の透過率と読み替えることもできる。
図4から明らかなように、蛍光体量が増えると、黄色光の強度が増加し飽和する傾向にある。一方、青色光の強度は、蛍光体量が増えるとともに蛍光体による吸収または散乱により低下する。
黄色光の強度は、励起光である青色光の透過率が20%以下の場合に、ほぼ飽和する。さらに、透過率が10%以下の場合に、飽和度合いが高くなる。
したがって、青色光の透過率が20%以下、さらには10%以下となる蛍光体量を選択することで、黄色光の強度がほぼ一定となる。この際、青色光の強度は、低い領域でほぼ一定となる。
したがって、青色光の透過率が20%以下、さらには10%以下となる蛍光体量を選択することで、黄色光と青色光の強度が安定し、蛍光体を含有する樹脂の発する光の色度が、例えば、樹脂中の蛍光体の濃度や、樹脂の膜厚に左右される度合いが小さくなる。
本実施形態の発光装置100においては、蛍光体含有領域12aの励起光の透過率が20%以下である。したがって、蛍光体含有領域12aの発する光の色度が安定する。言い換えれば、蛍光体含有領域12aを製造する際に、例えば、蛍光体粒子14の樹脂16中の濃度や、蛍光体含有領域12aの膜厚がばらついたとしても、蛍光体含有領域12aが発する光の色度の変化が抑制される。
また、透明領域12b中には、青色光の吸収源や散乱源がない。したがって、透明領域12bを透過する青色光の強度は、例えば、製造上、透明領域12bの膜厚がばらついたとしても、ほとんど変化しない。
したがって、本実施形態の発光装置100によれば、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14が発する黄色光と、透明領域12bを透過する青色光とが足しあわされて生成される白色光の色度が安定する。
図5は、本実施形態の作用の説明図である。図5(a)は、樹脂中の蛍光体量と、黄色光のフォトン数の関係の測定結果である。図5(b)は、図5(a)の測定における測定試料の樹脂膜厚と蛍光体の重量濃度の条件表である。
励起光は、青色LEDの発するピーク波長450nmの青色光である。蛍光体には、上記一般式(1)の化学組成で示されるサイアロン系の黄色蛍光体を用いる。マトリックスの樹脂はシリコーン樹脂である。樹脂中の蛍光体量を、蛍光体の重量濃度一定で膜厚を変えることで変化させる。あるいは、膜厚一定で重量濃度を変えることで変化させる。
それぞれの場合に、蛍光体から発せられる黄色光のフォトン数を示している。黄色光のフォトン数は、光の強度と読み替えることもできる。
いずれの場合も、蛍光体量が増えると、黄色光の強度が増加し飽和する傾向にある。サイアロン系の黄色蛍光体の場合、図5(b)中、ハッチングを施した条件範囲で、青色光の透過率が20%以下となり黄色光の強度が飽和する。さらに、図5(b)中、ハッチングの濃い条件範囲で、青色光の透過率が10%以下となる。
したがって、蛍光体粒子14がサイアロン蛍光体の場合、色度を安定化させる観点から、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度が20%以上、かつ、光変換層12の膜厚が0.45mm以上であるか、または、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度が10%以上、かつ、光変換層12の膜厚が1.0mm以上であることが望ましい。さらに、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度が30%以上、かつ、光変換層12の膜厚が0.45mm以上、または、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度が10%以上、かつ、光変換層12の膜厚が1.5mm以上であることがより望ましい。
なお、光変換層の膜厚は、発光装置を切断し、断面を顕微鏡観察などで実測することで測定する。
蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度は製造上の観点から、40%以下であることが望ましい。光変換層12の膜厚は、発光装置100の小型化の観点から、3.0mm以下であることが望ましい。なお、重量濃度は、蛍光体粒子の重量を分子、蛍光体粒子と樹脂の重量の和を分母とする。
なお、発光装置100の発する光の色温度を白色(4200K)から昼光色(6500K)の範囲とする観点から、第2の面における蛍光体含有領域12aの面積割合が、60%以上85%以下であることが望ましい。
また、透明領域12bを通過する励起光が、蛍光体含有領域12aに漏れ出ると、蛍光体含有領域12a中の蛍光体粒子12aを励起して、発光装置100の発する色が設計値から変化するおそれがある。したがって、透明領域12bを通過する励起光が、蛍光体含有領域12aに漏れ出ることを抑制するために、透明領域12bと蛍光体含有領域12aで異なる樹脂を用い、透明領域12bの樹脂の屈折率を、蛍光体含有領域12aの樹脂の屈折率よりも高くすることが望ましい。
なお、本実施形態の発光装置100は、例えば、蛍光体を含有する樹脂と透明樹脂を交互に積み重ねた後に、スライスすることで作成した平板状の光変換層12を、発光素子10の表面に貼りつけることで製造することができる。
本実施形態の発光装置100によれば、蛍光層12の膜厚や蛍光層12中の蛍光体量がばらついても、色度のばらつきが抑制される。したがって、発光装置が発する白色光の色ばらつきを抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
本実施形態の発光装置は、蛍光体粒子がYAG(Yttrium Aluminum Garnet)蛍光体であること以外は、第1の実施形態と同様である。したがって、第1の実施形態と共通する内容については、記述を省略する。
図6は、本実施形態の作用の説明図である。図6(a)は、樹脂中の蛍光体量と、黄色光のフォトン数の関係の測定結果である。図6(b)は、図6(a)の測定における測定試料の樹脂膜厚と蛍光体の重量濃度の条件表である。
励起光は、青色LEDの発するピーク波長450nmの青色光である。蛍光体には、YAl12の化学組成で示されるYAGの黄色蛍光体を用いる。マトリックスの樹脂はシリコーン樹脂である。樹脂中の蛍光体量を、蛍光体の重量濃度一定で膜厚を変えることで変化させる。あるいは、膜厚一定で重量濃度を変えることで変化させる。
それぞれの場合に、蛍光体から発せられる黄色光のフォトン数を示している。黄色光のフォトン数は、光の強度と読み替えることもできる。
いずれの場合も、蛍光体量が増えると、黄色光の強度が増加し飽和する傾向にある。YAGの黄色蛍光体の場合、図6(b)中、ハッチングを施した条件範囲で、青色光の透過率が20%以下となり黄色光の強度が飽和する。さらに、図6(b)中、ハッチングの濃い条件範囲で、青色光の透過率が10%以下となる。
したがって、蛍光体粒子14がYAG蛍光体の場合、色度を安定化させる観点から、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度が20%以上、かつ、光変換層12の膜厚が0.45mm以上であるか、または、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度が10%以上、かつ、光変換層12の膜厚が1.0mm以上であることが望ましい。さらに、蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度が30%以上、かつ、光変換層12の膜厚が0.45mm以上であることがより望ましい。
蛍光体含有領域12aの蛍光体粒子14の重量濃度は製造上の観点から、40%以下であることが望ましい。光変換層12の膜厚は、発光装置100の小型化の観点から、3.0mm以下であることが望ましい。
本実施形態の発光装置によれば、第1の実施形態と同様、発光装置が発する白色光の色ばらつきを抑制することが可能となる。
(第3の実施形態)
本実施形態の発光装置は、透明領域が円形のパターンであること以外は、第1の実施形態と同様である。したがって、第1の実施形態と共通する内容については、記述を省略する。
図7は、本実施形態の発光装置の模式上面図である。本実施形態の発光装置200の光変換層12は、第2の面上では、透明領域12bが円形のパターンを備える。
そして、第2の面において、蛍光体含有領域12aの任意の点から150μm以内に透明領域12bが存在する。また、第2の面において透明領域12bの任意の点から150μm以内に蛍光体含有領域12aが存在する。
例えば、図7に示すように、蛍光体含有領域12aの任意の点Aから半径rの円を描く場合、r=150μmとすると、円内に必ず透明領域12bが入ることになる。また、透明領域12bの任意の点Bから半径rの円を描く場合、r=150μmとすると、円内に必ず蛍光体含有領域12aが入ることになる。
なお、本実施形態の発光装置200は、例えば、蛍光体を含有する樹脂に開孔した孔内に透明樹脂を埋め込むことで作成した平板状の光変換層12を、発光素子10の表面に貼りつけることで製造することができる。
本実施形態の発光装置200によれば、第1の実施形態と同様、発光装置が発する白色光の色ばらつきを抑制することが可能となる。
(第4の実施形態)
本実施形態の発光装置は、発光素子と光変換層との間に、接着層が、さらに設けられること以外は、第1の実施形態と同様である。したがって、第1の実施形態と共通する内容については、記述を省略する。
図8は、本実施形態の発光装置の模式断面図である。本実施形態の発光装置300は、発光素子10と、光変換層12、および、接着層18を備えている。
接着層18は、発光素子10と光変換層12との間に設けられる。接着層18は、発光素子10と光変換層12との接着強度を高める機能を備える。接着層18は、例えば、透明な樹脂である。
本実施形態の発光装置300によれば、第1の実施形態と同様、発光装置が発する白色光の色ばらつきを抑制することが可能となる。さらに、接着層18を備えることで、強度の高い発光装置が実現される。
(第5の実施形態)
本実施形態の発光装置は、少なくとも一部の透明領域が、第1の面の法線方向に対して傾斜していること以外は、第1の実施形態と同様である。したがって、第1の実施形態と共通する内容については、記述を省略する。
図9は、本実施形態の発光装置の模式図である。図9(a)が上面図、図9(b)が図9(a)のYY断面図である。この発光装置400は、白色光を発する発光装置である。
図9(b)に示すように、発光装置400は、発光素子10と光変換層12の接触面となる第1の面の法線方向に対して傾斜する透明領域12bを備えている。言い換えれば、透明領域12bからの光の出射方向が、第1の面の法線方向と異なっている。
図10は、本実施形態の発光装置の作用の説明図である。図10(a)は、第1の実施形態の発光装置の青色光の配光分布を示す図である。図10(b)は、第1の実施形態の発光装置の黄色光の配光分布を示す図である。図10(c)は、本実施形態の発光装置の青色光の配光分布を示す図である。
青色LEDから発せられる励起光は、上方に強く配光する。一方、励起光によって励起された蛍光体からは、蛍光が等方的に発せられる。このため、第1の実施形態の発光装置100の場合、青色光の配光分布は、図10(a)に示すように発光装置100の上方に偏った分布となる。一方、黄色光の配光分布は、図10(b)に示すように等方性の高い分布となる。このため、第1の実施形態の発光装置100の発する白色光は、上方は青色が強く、側方は黄色が強くなり、色割れが生ずるおそれが高い。
本実施形態の発光装置400では、傾斜する透明領域12bを通って青色光が発光装置400の側方へも発せられる。したがって、本実施形態の発光装置400の場合、青色光の配光分布は、図10(c)に示すように発光装置400の側方へも広がった分布となる。したがって、発光装置400の発する白色光の配光分布の均一性(等方性)が向上し、色割れが抑制される。
なお、透明領域12bの大きさや角度、本数を適宜調整することで、青色光の配光分布を調整することが可能である。
本実施形態の発光装置400によれば、第1の実施形態と同様、発光装置が発する白色光の色ばらつきを抑制することが可能となる。さらに、傾斜する透明領域12bを備えることで、色割れが抑制される。
(第6の実施形態)
本実施形態の発光装置は、異なる傾斜を有する透明領域があること以外は、第5の実施形態と同様である。したがって、第5の実施形態と共通する内容については、記述を省略する。
図11は、本実施形態の発光装置の模式図である。図11(a)が上面図、図11(b)が図11(a)のZZ断面図である。この発光装置500は、白色光を発する発光装置である。
図11(b)に示すように、発光装置500は、第1の面の法線方向に対して異なった角度で傾斜する透明領域12bを備えている。
本実施形態の発光装置500によれば、第1の実施形態と同様、発光装置が発する白色光の色ばらつきを抑制することが可能となる。また、傾斜する透明領域12bを備えることで、色割れが抑制される。さらに、異なる角度で傾斜する透明領域12bを備えることで、青色光の配光分布の更なる向上が可能となり、一層、色割れが抑制される。
実施形態においては、発光層をGaInNとするAlGaInN系LEDを用いる場合を例に説明した。発光層(活性層)として、III−V族化合物半導体である窒化アルミニウムガリウムインジウム(AlGaInN)、あるいはII−VI族化合物半導体である酸化マグネシウム亜鉛(MgZnO)等を用いたLEDを用いることが出来る。
例えば、発光層として用いるIII−V族化合物半導体は、Al、Ga、及びInからなる群から選ばれた少なくとも1種を含む窒化物半導体である。この窒化物半導体は、具体的には、AlGaIn(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦(x+y)≦1)と表わされるものである。このような窒化物半導体には、AlN、GaN、及びInNの2元系、AlGa(1−x)N(0<x<1)、AlIn(1−x)N(0<x<1)、及びGaIn(1−y)N(0<y<1)の3元系、更にすべてを含む4元系のいずれもが含まれる。Al、Ga、及びInの組成x、y、(1−x−y)に基づいて、紫外から青までの範囲の発光ピーク波長が決定される。また、III族元素の一部をホウ素(B)、タリウム(Tl)等に置換することができる。更に、V族元素のNの一部をリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等に置換することができる。
同様に、発光層として用いるII−VI族化合物半導体は、Mg及びZnの少なくとも1種を含む酸化物半導体することができる。具体的には、MgZn(1−z)O(0≦z≦1)と表されるものがあり、Mg及びZnの組成z、(1−z)に基づいて、紫外領域の発光ピーク波長が決定される。
また、発光素子10は、青色光を発する光源であれば、LEDに限られることはなく、例えばレーザダイオード(LD)を使用することも可能である。
また、光変換層12の樹脂16としては、シリコーン樹脂を例に説明したが、励起光の透過性が高く、かつ耐熱性の高い任意の材料を用いることができる。そのような材料として、例えば、シリコーン樹脂の他に、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が使用可能である。特に、入手し易く、取り扱いやすく、しかも安価であることから、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂が好適に使用される。
また、光変換層12が平板状である場合を例に説明したが、光変換層12は平板状に限られるものではない。例えば、半球状等、その他の形状とすることも可能である。
また、光変換層12に含まれる蛍光体として、サイアロン蛍光体、YAG蛍光体を例に説明したが、その他の蛍光体を適用することも可能である。
また、光変換層12の蛍光体含有領域12aと透明領域12bのパターンについては、直線のストライプ状のパターンや、円形のパターンを例に説明したが、波状のストライプパタンや円環状のパターン等、その他のパターンを適用することも可能である。
また、発光装置として、白色光を発する発光装置を例に説明したが、青色光と、青色光を励起光とする蛍光を用いる発光装置であれば、必ずしも、白色光に限らず、その他の色を発する発光装置に、本発明を適用することが可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。例えば、一実施形態の構成を他の実施形態の構成に加えたり置き換えたりしてもかまわない。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 発光素子
12 光変換層
12a 蛍光体含有領域
12b 透明領域
14 蛍光体粒子
16 樹脂
18 接着層
100 発光装置

Claims (11)

  1. 425nm以上480nm以下のピーク波長の励起光を発する発光素子と、
    前記励起光の光路上に設けられ、前記発光素子側の第1の面と前記発光素子と反対側の第2の面を有する光変換層であって、前記励起光により励起され485nm以上640nm以下のピーク波長の光を発する蛍光体粒子と前記蛍光体粒子を囲む樹脂を有し、前記励起光の透過率が20%以下であり、一端が前記第1の面にあり他端が前記第2の面にある蛍光体含有領域と、前記励起光を透過し、一端が前記第1の面にあり他端が前記第2の面にある透明領域を有し、前記第2の面において前記蛍光体含有領域の任意の点から150μm以内に前記透明領域が存在し、前記第2の面において前記透明領域の任意の点から150μm以内に前記蛍光体含有領域が存在する光変換層と、
    を備えることを特徴とする発光装置。
  2. 前記発光素子がLEDであることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 前記透明領域が樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発光装置。
  4. 前記蛍光体粒子の発する光のピーク波長が530nm以上580nm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか一項記載の発光装置。
  5. 前記蛍光体粒子がサイアロン蛍光体であり、前記蛍光体含有領域の前記蛍光体粒子の重量濃度が20%以上、かつ、前記光変換層の膜厚が0.45mm以上であるか、または、前記蛍光体含有領域の前記蛍光体粒子の重量濃度が10%以上、かつ、前記光変換層の膜厚が1.0mm以上であることを特徴とする請求項4記載の発光装置。
  6. 前記蛍光体粒子がYAG蛍光体であり、前記蛍光体含有領域の前記蛍光体粒子の重量濃度が20%以上、かつ、前記光変換層の膜厚が0.45mm以上であるか、または、前記蛍光体含有領域の前記蛍光体粒子の重量濃度が10%以上、かつ、前記光変換層の膜厚が1.0mm以上であることを特徴とする請求項4記載の発光装置。
  7. 前記第2の面における前記蛍光体含有領域の面積割合が、60%以上85%以下であることを特徴とする請求項4ないし請求項6いずれか一項記載の発光装置。
  8. 前記透明領域の樹脂の屈折率が、前記蛍光体含有領域の樹脂の屈折率よりも高いことを特徴とする請求項3記載の発光装置。
  9. 前記発光素子と前記光変換層との間に、接着層が、さらに設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項8いずれか一項記載の発光装置。
  10. 前記透明領域が、前記第1の面の法線方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1ないし請求項9いずれか一項記載の発光装置。
  11. 異なる傾斜を有する前記透明領域があることを特徴とする請求項10記載の発光装置。
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